以下に、本発明の一実施の形態について説明する。
図1は、本実施の形態に係るIPボタン電話システムの概略構成図である。
図示するように、本実施の形態に係るIPボタン電話システムは、複数のIP電話端末1−1〜1−N(以下、単にIP電話端末1とも称する)と、HGW(ホームゲートウェイ)2とが、LAN3を介して相互接続されて構成されている。
HGW2は、ルータ機能およびSIP(Session Initiation Protocol)サーバ機能を備えたゲートウェイであり、LAN3を介してIP電話端末1をIP電話網4に接続するとともに、IP電話端末1の発着信を制御する。また、HGW2には、IP電話網4から複数の回線(電話番号)が割り当てられており、HGW2は、自身に割り当てられたいずれかの回線を用いて、IP電話端末1とIP電話網4側の通話相手との間の通話路を確立する。
IP電話端末1は、HGW2に割り当てられた複数の回線に対応する複数のラインキーを備えており、自IP電話端末1によって使用されている回線の状態を、この回線に対応するラインキーに表示するとともに、この回線の状態およびこの回線に対応するラインキーの識別情報であるキーIDを含むラインキー情報を他のIP電話端末1に送信する。また、IP電話端末1は、他のIP電話端末1によって送信されたラインキー情報を受信し、このラインキー情報に含まれている回線の状態を、このラインキー情報に含まれているキーIDによって特定されるラインキーに表示する。
図2は、IP電話端末1の概略機能構成図である。
図示するように、IP電話端末1は、LANインターフェース部100と、通信制御部101と、マンマシンインターフェース部102と、IP電話機能部104と、ラインキー情報記憶部105と、ラインキー操作受付部106と、ラインキー制御コマンド送受信部107と、許諾・通知処理部108と、応答処理部109と、要求処理部110と、ラインキー制御部111と、を備えている。
LANインターフェース部100は、LAN3に接続するためのインターフェースであり、LAN3を介して通信相手とMAC(Media Access Control)フレームを送受する。
通信制御部101は、TCP、UDP、IP等の通信プロトコルを実装しており、これらの通信プロトコルに従い、LANインターフェース部100により送受信されるMACフレームを介して、TCPパケットあるいはUDPパケットが格納されたIPパケットを通信相手と送受信する。
マンマシンインターフェース部102は、操作者に情報や音声を伝えたり、操作者から指示や音声を受け付けたりするためのインターフェースであり、液晶パネル等の表示装置、各種キー、ボタン等の入力装置、およびマイク、スピーカからなる音声入出力装置を備えている。また、マンマシンインターフェース部102は、HGW2に割り当てられた複数の回線のそれぞれに対応する複数のラインキーからなるラインキー群103を備えている。
IP電話機能部104は、HGW2と連携して、IP電話端末1の機能を実現するために必要な処理を実施する。具体的には、SIPに従い発着信処理を実施することにより、通信制御部101およびLANインターフェース部100を介して通話相手との間の通話路の確立および切断を実施する。また、RTP(Realtime Transport Protocol)に従い伝送処理を実施することにより、通話路が確立されている通話相手との通話を実現する。
ラインキー情報記憶部105には、ラインキー群103を構成する各ラインキーの状態を示すラインキー情報が記憶される。図3は、ラインキー情報記憶部105の登録内容例の模式図である。図示するように、ラインキー情報記憶部105には、ラインキー群103を構成するラインキー毎にラインキー情報のレコード1050が記憶される。このレコード1050は、ラインキーの識別番号(例えばこのラインキーに対応する回線の電話番号)であるキーIDを登録するフィールド1051と、このラインキーに対応する回線の状態名を登録するフィールド1052と、使用端末IDを登録するフィールド1053と、を有する。ここで、フィールド1052に登録される回線の状態名およびその内容の例を表1に示す。なお、フィールド1053には、対象のラインキーに対応する回線が自IP電話端末1を含むいずれかのIP電話端末1に使用されている場合(回線の状態が未使用中(状態名が「FREE」)以外の場合)に、そのIP電話端末1の識別情報(例えばこのIP電話端末1のIPアドレス)が使用端末IDとして登録される。
ラインキー制御コマンド送受信部107は、通信制御部101およびLANインターフェース部100を介して他のIP電話端末1とラインキー制御コマンドを送受信する。ラインキー制御コマンドには、例えば、他のIP電話端末1が使用中の回線およびその回線の状態の通知を要求する要求コマンド、自電話端末1が使用中あるいは使用予定の回線について状態変更の許諾を求める許諾要求コマンド、自電話端末1が使用中の回線の状態変更を通知する通知コマンド、およびこれらのラインキー制御コマンドに対する応答コマンドがある。要求コマンドの例を表2に示し、許諾要求コマンドの例を表3に示し、通知コマンドの例を表4に示し、そして、応答コマンドの例を表5に示す。
ラインキー制御コマンドは、UDPパケットのペイロードに格納されて他のIP電話端末1と送受信される。図4は、ラインキー制御コマンドのデータフォーマットの模式図である。図示するように、ラインキー制御コマンドは、サービス識別子1071、ラインキー制御コマンドのコマンド名1072、リクエストID1073、内線番号1074、IPアドレス/ポート番号1075、メッセージエレメント長1076、およびメッセージエレメント1077を含む。サービス識別子1071は、このサービス識別子1071で始まるデータ列1071〜1076がラインキー制御コマンドであることを示す。コマンド名1072には、ラインキー制御コマンドのコマンド名(表2〜表5参照)が格納される。リクエストID1073には、ラインキー制御コマンドの一連のやり取り(要求コマンド、許諾要求コマンドあるいは通知コマンドとその応答コマンド)を識別するための識別子が格納される。内線番号1074には、ラインキー制御コマンドの送信元のIP電話端末1に割り当てられた内線番号が格納される。IPアドレス/ポート番号1075には、ラインキー制御コマンドの送信元のIP電話端末1に割り当てられたIPアドレスおよびポート番号が格納される。メッセージエレメント長1076には、メッセージエレメント1077のデータ長が格納される。そして、メッセージエレメント1077には、ラインキー制御コマンドの送信先のIP電話端末1に引き渡す情報が格納される。例えば、自IP電話端末1による回線の使用状況を他のIP電話端末1に通知する場合には、自IP電話端末1の端末IDと、自IP電話端末1が使用する回線に対応するラインキーのキーIDおよびこの回線の状態名とが格納される(図3、表1参照)。
許諾・通知処理部108は、ラインキー制御部111の指示に従い、ラインキー制御コマンド送受信部107に許諾要求コマンドおよび通知コマンドの送信を指示する。
応答処理部109は、ラインキー制御部111の指示に従い、他のIP電話端末1から受信した要求コマンド、許諾要求コマンド、あるいは通知コマンドに対する応答コマンドの送信をラインキー制御コマンド送受信部107に指示する。
要求処理部110は、ラインキー制御部111の指示に従い、ラインキー制御コマンド送受信部107に要求コマンドの送信を指示する。
ラインキー制御部111は、自IP電話端末1が使用中あるいは使用予定の回線について状態変更の必要性が生じた場合に、許諾・通知処理部108に適切な許諾要求コマンドの送信を指示し、自IP電話端末1が使用中の回線について状態変更が生じた場合に、許諾・通知処理部108に適切な通知コマンドの送信を指示する。また、ラインキー制御部111は、必要に応じてラインキー情報記憶部105を参照し、応答処理部109に対して、ラインキー制御コマンド送受信部107を介して他のIP電話端末1から受信した要求コマンド、許諾要求コマンド、あるいは通知コマンドに対する適切な応答コマンドの送信を指示する。また、起動時あるいは定期的に、要求処理部110に対して適切な要求コマンドの送信を指示する。
さらに、ラインキー制御部111は、IP電話機能部104、ラインキー操作受付部106およびラインキー制御コマンド送受信部107と連携して、ラインキー群103を構成する各ラインキーに対応する各回線の状態変更を検知し、その検知結果に基づいてラインキー情報記憶部105を更新する。
つぎに、本実施の形態に係るIPボタン電話システムの動作を説明する。なお、ここでは、説明を簡略化するために、IPボタン電話システムが三台のIP電話端末1−1〜1−3を備えて構成されている場合を例にとり説明する。
図5は、本実施の形態に係るIPボタン電話システムの端末登録動作シーケンスを説明するための図である。なお、初期状態において、IP電話端末1−1は電源オフ、IP電話端末1−2は待受中(待機中)、そして、IP電話端末1−3は、キーID「1」のラインキーに対応する回線を用いて通話中であるものとする。
まず、IP電話端末1−1において、電源が投入されると(S100)、IP電話機能部104は、通信制御部101およびLANインターフェース部100を介してHGW2への登録処理(SIP登録シーケンス)を実施する(S101)。HGW2への登録処理が完了すると、その旨をラインキー制御部111に通知する。これを受けて、ラインキー制御部111は、要求処理部110に、自IP電話端末1−1の端末IDを通知して自IP電話端末1の登録要求を指示する。要求処理部110は、このラインキー制御部111の指示に従い、表2の要求コマンドのうち、自IP電話端末1−1の端末IDがメッセージエレメント1077に格納された登録要求コマンド(コマンド名:JOIN)をラインキー制御コマンド送受信部107に渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、要求処理部110から受け取った登録要求コマンドを、通信制御部101を介してLANインターフェース部100から同報送信する(S102)。
IP電話端末1−2、1−3において、ラインキー制御コマンド送受信部107は、LANインターフェース部100および通信制御部101を介してIP電話端末1−1から登録要求コマンドを受信すると、この登録要求コマンドをラインキー制御部111に渡す。これを受けて、ラインキー制御部111は、この登録要求コマンドのメッセージエレメント1077からIP電話端末1−1の端末IDを取り出してIP電話機能部104に登録するとともに(S103、S104)、自IP電話端末1の回線の使用状況を伴う確認応答の返信を応答処理部109に指示する。応答処理部109は、このラインキー制御部111の指示に従い、表5の応答コマンドのうち、メッセージエレメント1077に自IP電話端末1の端末IDおよび回線の使用状況が格納された確認応答コマンド(コマンド名:ACK)をラインキー制御コマンド送受信部107に渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、応答処理部109から受け取った確認応答コマンドを、通信制御部101を介してLANインターフェース部100からIP電話端末1−1に送信する(S105、S107)。ここで、IP電話端末1−2は待受中であるので、確認応答コマンドのメッセージエレメント1077にはIP電話端末1−2の端末IDのみが格納される。一方、IP電話端末1−3は、キーID「1」のラインキーに対応する回線を用いて通話中であるので、確認応答コマンドのメッセージエレメント1077には、IP電話端末1−3の端末IDに加えて、回線の使用状況としてキーID「1」および回線の状態名「CONNECT」が格納される。
IP電話端末1−1において、ラインキー制御コマンド送受信部107は、LANインターフェース部100および通信制御部101を介してIP電話端末1−2から確認応答コマンドを受信すると、この確認応答コマンドをラインキー制御部111に渡す。これを受けて、ラインキー制御部111は、この確認応答コマンドのメッセージエレメント1077からIP電話端末1−2の端末IDを取り出してIP電話機能部104に登録する(S106)。
同様に、IP電話端末1−1において、ラインキー制御コマンド送受信部107は、LANインターフェース部100および通信制御部101を介してIP電話端末1−3から確認応答コマンドを受信すると、この確認応答コマンドをラインキー制御部111に渡す。これを受けて、ラインキー制御部111は、この確認応答コマンドのメッセージエレメント1077からIP電話端末1−3の端末IDを取り出してIP電話機能部104に登録する(S108)。また、ラインキー制御部111は、この確認応答コマンドのメッセージエレメント1077に格納されている回線の使用状況(キーID「1」、回線状態の状態名「CONNECT」)に基づいて、ラインキー情報記憶部105を更新する(S109)。具体的には、フィールド1051にキーID「1」が登録されているレコード1050を検索し、このレコード1050のフィールド1052、1053に登録されている状態名、使用端末IDを、それぞれ「USE」、「IP電話端末1−3の端末ID」に更新する。さらに、ラインキー制御部111は、キーID「1」のラインキーに対応する回線の状態が、他のIP電話端末1により使用中「USE」である旨を表示(例えばキーID「1」のラインキーを赤点灯)する(S110)。
図6は、本実施の形態に係るIPボタン電話システムの発信動作シーケンスを説明するための図である。なお、初期状態において、IP電話端末1−1〜1−3はすべて待受中(待機中)であるものとする。
まず、IP電話端末1−1において、ラインキー操作受付部106は、マンマシンインターフェース部102を介して操作者より、キーID「1」のラインキーに対応する回線の捕捉操作を受け付けると(S120)、その旨をラインキー制御部111に通知する。これを受けて、ラインキー制御部111は、許諾・通知処理部108に、キーID「1」を通知して回線の捕捉要求を指示する。許諾・通知処理部108は、このラインキー制御部111の指示に従い、表3の許諾要求コマンドのうち、キーID「1」がメッセージエレメント1077に格納された捕捉許諾要求コマンド(コマンド名:CATCH)をラインキー制御コマンド送受信部107に渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、許諾・通知処理部108から受け取った捕捉許諾要求コマンドを、通信制御部101を介してLANインターフェース部100から同報送信する(S121)。
IP電話端末1−2、1−3において、ラインキー制御コマンド送受信部107は、LANインターフェース部100および通信制御部101を介してIP電話端末1−1から捕捉許諾要求コマンドを受信すると、この捕捉許諾要求コマンドをラインキー制御部111に渡す。これを受けて、ラインキー制御部111は、この捕捉許諾要求コマンドのメッセージエレメント1077に格納されているキーID「1」のラインキーに対応する回線について、自IP電話端末1が使用中あるいは捕捉許諾要求コマンドの応答待ち中であるか否かを判断する。ここで、待受中のIP電話端末1−2、1−3は、キーID「1」のラインキーに対応する回線を使用しておらず、またこの回線に対する捕捉許諾要求コマンドの応答待ち中でもない。そこで、ラインキー制御部111は、IP電話端末1−1から受信した捕捉許諾要求コマンドに対する許可応答の返信を応答処理部109に指示する。応答処理部109は、このラインキー制御部111の指示に従い、表5の応答コマンドのうち、許可応答コマンド(コマンド名:ACK)をラインキー制御コマンド送受信部107に渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、応答処理部109から受け取った許可応答コマンドを、通信制御部101を介してLANインターフェース部100からIP電話端末1−1に送信する(S122、S123)。
IP電話端末1−1において、ラインキー制御コマンド送受信部107は、LANインターフェース部100および通信制御部101を介してIP電話端末1−2、1−3から許可応答コマンドを受信すると、これらの許可応答コマンドをラインキー制御部111に渡す。ラインキー制御部111は、すべてのIP電話端末1−2、1−3から受信した応答コマンドが許可応答コマンドであることを確認すると、キーID「1」のラインキーに対応する回線を捕捉し、その旨をIP電話機能部104に通知する。また、キーID「1」のラインキーに対応する回線の状態が、自IP電話端末1−1により捕捉中「I−USE」である旨を表示(例えばキーID「1」のラインキーを緑点灯)するとともに(S124)、ラインキー情報記憶部105を更新する(S125)。具体的には、フィールド1051にキーID「1」が登録されているレコード1050を検索し、このレコード1050のフィールド1052、1053に登録されている状態名、使用端末IDをそれぞれ「I−USE」、「IP電話端末1−1の端末ID」に更新する。
つぎに、IP電話端末1−1において、ラインキー制御部111は、許諾・通知処理部108に、キーID「1」を通知して回線の捕捉通知を指示する。許諾・通知処理部108は、このラインキー制御部111の指示に従い、表4の通知コマンドのうち、メッセージエレメント1077にキーID「1」が格納された捕捉通知コマンド(コマンド名:CATCHED)をラインキー制御コマンド送受信部107に渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、許諾・通知処理部108から受け取った捕捉通知コマンドを、通信制御部101を介してLANインターフェース部100から同報送信する(S126)。
IP電話端末1−2、1−3において、ラインキー制御コマンド送受信部107は、LANインターフェース部100および通信制御部101を介してIP電話端末1−1から捕捉通知コマンドを受信すると、この捕捉通知コマンドをラインキー制御部111に渡す。これを受けて、ラインキー制御部111は、この捕捉通知コマンドのメッセージエレメント1077に格納されているキーID「1」のラインキーに対応する回線の状態が、他のIP電話端末1により使用中「USE」である旨を表示(例えばキーID「1」のラインキーを赤点灯)するとともに(S127、S128)、ラインキー情報記憶部105を更新する(S129、S130)。具体的には、フィールド1051にキーID「1」が登録されているレコード1050を検索し、このレコード1050のフィールド1052、1053に登録されている状態名、使用端末IDをそれぞれ「USE」、「IP電話端末1−1の端末ID」に更新する。
つぎに、IP電話端末1−2、1−3において、ラインキー制御部111は、確認応答の返信を応答処理部109に指示する。応答処理部109は、このラインキー制御部111の指示に従い、表5の応答コマンドのうち、確認応答コマンド(コマンド名:ACK)をラインキー制御コマンド送受信部107に渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、応答処理部109から受け取った確認応答コマンドを、通信制御部101を介してLANインターフェース部100からIP電話端末1−1に送信する(S131、S132)。
つぎに、IP電話端末1−1において、IP電話機能部104は、マンマシンインターフェース部102を介して操作者より発信操作を受け付けると(S133)、その旨をラインキー制御部111に通知する。これを受けて、ラインキー制御部111は、キーID「1」のラインキーに対応する回線の状態が、自IP電話端末1−1により発信中「CALLING」である旨を表示(例えばキーID「1」のラインキーを緑点灯)するとともに(S134)、ラインキー情報記憶部105を更新する(S135)。具体的には、フィールド1051にキーID「1」が登録されているレコード1050を検索し、このレコード1050のフィールド1052に登録されている状態名を「CALLING」に更新する。
つぎに、IP電話端末1−1において、IP電話機能部104は、キーID「1」のラインキーに対応する回線の発信処理(SIP発信シーケンス)をHGW2と連携して実施し(S136)、通話相手との間に通話路を確立すると(S137)、その旨をラインキー制御部111に通知する。これを受けて、ラインキー制御部111は、キーID「1」のラインキーに対応する回線の状態が、自IP電話端末1−1により通話中「CONNECT」である旨を表示(例えばキーID「1」のラインキーを緑点灯)するとともに(S138)、ラインキー情報記憶部105を更新する(S139)。具体的には、フィールド1051にキーID「1」が登録されているレコード1050を検索し、このレコード1050のフィールド1052に登録されている状態名を「CONNECT」に更新する。
つぎに、IP電話端末1−1において、ラインキー制御部111は、許諾・通知処理部108に、キーID「1」を通知して通話通知を指示する。許諾・通知処理部108は、このラインキー制御部111の指示に従い、表4の通知コマンドのうち、メッセージエレメント1077にキーID「1」が格納された通話通知コマンド(コマンド名:CALL)をラインキー制御コマンド送受信部107に渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、許諾・通知処理部108から受け取った通話通知コマンドを、通信制御部101を介してLANインターフェース部100から同報送信する(S140)。
IP電話端末1−2、1−3において、ラインキー制御コマンド送受信部107は、LANインターフェース部100および通信制御部101を介してIP電話端末1−1から通話通知コマンドを受信すると、この通話通知コマンドをラインキー制御部111に渡す。これを受けて、ラインキー制御部111は、この通話通知コマンドのメッセージエレメント1077に格納されているキーID「1」のラインキーに対応する回線の状態が、他のIP電話端末1により使用中「USE」である旨の表示を継続する。それから、ラインキー制御部111は、確認応答の返信を応答処理部109に指示する。応答処理部109は、このラインキー制御部111の指示に従い、表5の応答コマンドのうち、確認応答コマンド(コマンド名:ACK)をラインキー制御コマンド送受信部107に渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、応答処理部109から受け取った確認応答コマンドを、通信制御部101を介してLANインターフェース部100からIP電話端末1−1に送信する(S141、S142)。
図7は、捕捉許諾要求に対する応答がない場合における、本実施の形態に係るIPボタン電話システムの発信動作シーケンスを説明するための図である。なお、初期状態において、IP電話端末1−1〜1−3はすべて待受中(待機中)であるものとする。また、図6と同じ処理を行うステップには同じ符号を付している。
図6に示す動作シーケンスと同様、IP電話端末1−1は、操作者よりキーID「1」のラインキーに対応する回線の捕捉操作を受け付けると(S120)、メッセージエレメント1077にキーID「1」が格納された捕捉許諾要求コマンド(コマンド名:CATCH)を同報送信する(S121)。
ここで、この捕捉許諾要求コマンドの同報送信に先立って、IP電話端末1−3が電源オフされたものとする(S1201)。このため、IP電話端末1−3は、この捕捉許諾要求コマンドに応答しない。IP電話端末1−2のみが、この捕捉許諾要求コマンドに対して許可応答コマンド(コマンド名:ACK)をIP電話端末1−1に送信する(S122)。
つぎに、IP電話端末1−1において、ラインキー制御部111は、LANインターフェース部100、通信制御部101およびラインキー制御コマンド送受信部107を介して、すべてのIP電話端末1−2、1−3からの応答コマンドを待つ。そして、IP電話端末1−3から応答コマンドを受信することなく所定時間経過によりタイムアウトすると(S1202)、ラインキー制御部111は、IP電話機能部104からIP電話端末1−3の端末IDの登録を削除する(S1203)。そして、IP電話端末1−3を除くすべてのIP電話端末1−2から受信した応答コマンドが許可応答コマンドであることを確認すると、図6に示す動作シーケンスと同様、キーID「1」のラインキーに対応する回線を捕捉し、キーID「1」のラインキーに対応する回線の状態が、自IP電話端末1−1による捕捉中「I−USE」である旨を表示(例えばキーID「1」のラインキーを緑点灯)するとともに(S124)、ラインキー情報記憶部105を更新する(S125)。
その後、IP電話端末1−1は、図6に示すS126、S133〜S140を実施し、IP電話端末1−2は、図6に示すS127、S129、S131、S141を実施する。
図8は、捕捉許諾要求が競合した場合における、本実施の形態に係るIPボタン電話システムの発信動作シーケンスを説明するための図である。なお、初期状態において、IP電話端末1−1〜1−3はすべて待受中(待機中)であるものとする。また、図6と同じ処理を行うステップには同じ符号を付している。
図6に示す動作シーケンスと同様、IP電話端末1−1は、操作者よりキーID「1」のラインキーに対応する回線の捕捉操作を受け付けると(S120)、表3の許諾要求コマンドのうち、メッセージエレメント1077にキーID「1」が格納された捕捉許諾要求コマンド(コマンド名:CATCH)を同報送信する(S121)。
また、IP電話端末1−3は、IP電話端末1−1における回線の捕捉操作の受付と略同じタイミングで、操作者よりキーID「1」のラインキーに対応する回線の捕捉操作を受け付けると(S1211)、IP電話端末1−1と同様に、メッセージエレメント1077にキーID「1」が格納された捕捉許諾要求コマンド(コマンド名:CATCH)を同報送信する(S1212)。
IP電話端末1−2において、ラインキー制御コマンド送受信部107は、LANインターフェース部100および通信制御部101を介してIP電話端末1−1、1−3各々から捕捉許諾要求コマンドを受信すると、これらの捕捉許諾要求コマンドをラインキー制御部111に渡す。これを受けて、ラインキー制御部111は、これらの捕捉許諾要求コマンド各々について、メッセージエレメント1077に格納されているキーID「1」のラインキーに対応する回線を自IP電話端末1−2が使用中あるいはこの回線に対する捕捉許諾要求コマンドの応答待ち中であるか否かを判断する。ここで、IP電話端末1−2は、キーID「1」のラインキーに対応する回線を使用しておらず、またこの回線に対する補足許諾要求コマンドの応答待ち中でもない。そこで、ラインキー制御部111は、IP電話端末1−1、1−3から受信した捕捉許諾要求コマンド各々に対する許可応答の返信を応答処理部109に指示する。応答処理部109は、このラインキー制御部111の指示に従い、表5の応答コマンドのうち、許可応答コマンド(コマンド名:ACK)をラインキー制御コマンド送受信部107に渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、応答処理部109から受け取った許可応答コマンドを、通信制御部101を介してLANインターフェース部100からIP電話端末1−1、1−3に各々送信する(S122、S1213)。
また、IP電話端末1−3において、ラインキー制御コマンド送受信部107は、LANインターフェース部100および通信制御部101を介してIP電話端末1−1から捕捉許諾要求コマンドを受信すると、この補足許諾要求コマンドをラインキー制御部111に渡す。これを受けて、ラインキー制御部111は、この補足許諾要求コマンドのメッセージエレメント1077に格納されているキーID「1」のラインキーに対応する回線を自IP電話端末1−3が使用中あるいはこの回線に対する補足許諾要求コマンドの応答待ち中であるか否かを判断する。ここで、IP電話端末1−3は、キーID「1」のラインキーに対応する回線に対する補足許諾要求コマンドの応答待ち中である。この場合、ラインキー制御部111は、IP電話端末1−1から受信した許諾要求コマンドの種別と自IP電話端末1−3が送信中の許諾要求コマンドの種別とを比較し、それらが共に捕捉許諾要求コマンドである場合は、さらに自IP電話端末1−3の優先度とIP電話端末1−1の優先度とを比較する。ここで、優先度は、例えばIP電話端末1の内線番号の順番に設定されており、IP電話端末1−3の優先度はIP電話端末1−1の優先度より低いものとする。そこで、ラインキー制御部111は、優先度の高いIP電話端末1−1から受信した捕捉許諾要求コマンドに対する許可応答の返信を応答処理部109に指示する。応答処理部109は、このラインキー制御部111の指示に従い、表5の応答コマンドのうち、許可応答コマンド(コマンド名:ACK)をラインキー制御コマンド送受信部107に渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、応答処理部109から受け取った許可応答コマンドを、通信制御部101を介してLANインターフェース部100からIP電話端末1−1に送信する(S1214)。
また、IP電話端末1−1において、ラインキー制御コマンド送受信部107は、LANインターフェース部100および通信制御部101を介してIP電話端末1−3から捕捉許諾要求コマンドを受信すると、この捕捉許諾要求コマンドをラインキー制御部111に渡す。これを受けて、ラインキー制御部111は、この捕捉許諾要求コマンドのメッセージエレメント1077に格納されているキーID「1」のラインキーに対応する回線を自IP電話端末1−1が使用中あるいはこの回線に対する捕捉許諾要求コマンドの応答待ち中であるか否かを判断する。ここで、IP電話端末1−1は、キーID「1」のラインキーに対応する回線に対する許諾要求コマンドの応答待ち中である。この場合、ラインキー制御部111は、IP電話端末1−3から受信した許諾要求コマンドの種別と自IP電話端末1−1が送信中の許諾要求コマンドの種別とを比較し、それらが共に捕捉許諾要求コマンドである場合は、さらに自IP電話端末1−1の優先度とIP電話端末1−3の優先度とを比較する。ここで、優先度は、上述したように、例えばIP電話端末1の内線番号の順番に設定されており、IP電話端末1−1の優先度はIP電話端末1−3の優先度より高いものとする。そこで、ラインキー制御部111は、優先度の低いIP電話端末1−3から受信した捕捉許諾要求コマンドに対する拒否応答の返信を応答処理部109に指示する。応答処理部109は、このラインキー制御部111の指示に従い、表5の応答コマンドのうち、拒否応答コマンド(コマンド名:NACK)をラインキー制御コマンド送受信部107に渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、応答処理部109から受け取った拒否応答コマンドを、通信制御部101を介してLANインターフェース部100からIP電話端末1−3に送信する(S1215)。
IP電話端末1−3において、ラインキー制御コマンド送受信部107は、LANインターフェース部100および通信制御部101を介してIP電話端末1−1から拒否応答コマンドを受信すると、キーID「1」のラインキーに対応する回線の捕捉を断念する。その後、IP電話端末1−1は、図6に示すS124〜S126、S133〜S140を実施し、IP電話端末1−2は、図6に示すS127、S129、S131、S141を実施し、IP電話端末1−3は、図6に示すS128、S130、S132、S142を実施する。
図9は、捕捉中の回線に着信した場合における、本実施の形態に係るIPボタン電話システムの発信動作シーケンスを説明するための図である。なお、初期状態において、IP電話端末1−1〜1−3はすべて待受中(待機中)であるものとする。また、図6と同じ処理を行うステップには同じ符号を付している。
図6に示す動作シーケンスと同様、IP電話端末1−1は、操作者よりキーID「1」のラインキーに対応する回線の捕捉操作を受け付けると(S120)、メッセージエレメント1077にキーID「1」が格納された捕捉許諾要求コマンド(コマンド名:CATCH)を同報送信する(S121)。また、IP電話端末1−2、1−3は、キーID「1」のラインキーに対応する回線を使用しておらず、またこの回線に対する捕捉許諾要求コマンドの応答待ち中でもないので、許可応答コマンド(コマンド名:ACK)をIP電話端末1−1に送信する(S122、S123)。これを受けて、IP電話端末1−1は、キーID「1」のラインキーに対応する回線を捕捉し、キーID「1」のラインキーに対応する回線の状態が、自IP電話端末1−1により捕捉中「I−USE」である旨を表示(例えばキーID「1」のラインキーを緑点灯)するとともに(S124)、ラインキー情報記憶部105を更新する(S125)。
ここで、IP電話端末1−3において、IP電話機能部104は、IP電話端末1−1における回線の捕捉後に、LANインターフェース部100および通信制御部101を介してHGW2より、キーID「1」のラインキーに対応する回線の指定を伴うINVITEメッセージを受信すると(S1231)、その旨をラインキー制御部111に通知するとともに、100 TryingメッセージをHGW2に返信する(S1232)。これを受けて、ラインキー制御部111は、許諾・通知処理部108に、キーID「1」を通知して回線の着信要求を指示する。許諾・通知処理部108は、このラインキー制御部111の指示に従い、表3の許諾要求コマンドのうち、メッセージエレメント1077にキーID「1」が格納された着信許諾要求コマンド(コマンド名:INCOMING)をラインキー制御コマンド送受信部107に渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、許諾・通知処理部108から受け取った着信許諾要求コマンドを、通信制御部101を介してLANインターフェース部100から同報送信する(S1232)。
IP電話端末1−2において、ラインキー制御コマンド送受信部107は、LANインターフェース部100および通信制御部101を介してIP電話端末1−3から着信許諾要求コマンドを受信すると、この着信許諾要求コマンドをラインキー制御部111に渡す。これを受けて、ラインキー制御部111は、この許諾要求コマンドのメッセージエレメント1077に格納されているキーID「1」のラインキーに対応する回線を自IP電話端末1−2が使用中あるいはこの回線に対応する着信許諾要求コマンドの応答待ち中であるか否かを判断する。ここで、IP電話端末1−2は、キーID「1」のラインキーに対応する回線を使用しておらず、またこの回線に対する着信許諾要求コマンドの応答待ち中でもない。そこで、ラインキー制御部111は、IP電話端末1−3から受信した着信許諾要求コマンドに対する許可応答の返信を応答処理部109に指示する。応答処理部109は、このラインキー制御部111の指示に従い、表5の応答コマンドのうち、許可応答コマンド(コマンド名:ACK)をラインキー制御コマンド送受信部107に渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、応答処理部109から受け取った許可応答コマンドを、通信制御部101を介してLANインターフェース部100からIP電話端末1−3に送信する(S1233)。
また、IP電話端末1−1において、ラインキー制御コマンド送受信部107は、LANインターフェース部100および通信制御部101を介してIP電話端末1−3から着信許諾要求コマンドを受信すると、この着信許諾要求コマンドをラインキー制御部111に渡す。これを受けて、ラインキー制御部111は、この着信許諾要求コマンドのメッセージエレメント1077に格納されているキーID「1」のラインキーに対応する回線を自IP電話端末1−1が使用中あるいはこの回線に対する許諾要求コマンドの応答待ち中であるか否かを判断する。ここで、IP電話端末1−1は、キーID「1」のラインキーに対応する回線を使用中(捕捉中)である。そこで、ラインキー制御部111は、IP電話端末1−3から受信した着信許諾要求コマンドに対する拒否応答の返信を応答処理部109に指示する。応答処理部109は、このラインキー制御部111の指示に従い、表5の応答コマンドのうち、拒否応答コマンド(コマンド名:NACK)をラインキー制御コマンド送受信部107に渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、応答処理部109から受け取った拒否応答コマンドを、通信制御部101を介してLANインターフェース部100からIP電話端末1−3に送信する(S1234)。
IP電話端末1−3において、ラインキー制御部111は、LANインターフェース部100、通信制御部101およびラインキー制御コマンド送受信部107を介してIP電話端末1−1から拒否応答コマンドを受信すると、キーID「1」のラインキーに対応する回線の着信拒否をIP電話機能部104に指示する。これを受けて、IP電話機能部104は、通信制御部101およびLANインターフェース部100を介してHGW2に、486 BUSY HEREメッセージを送信する(S1235)。
その後、IP電話端末1−1は、図6に示すS126、S133〜S140を実施し、IP電話端末1−2は、図6に示すS127、S129、S131、S141を実施し、IP電話端末1−3は、図6に示すS128、S130、S132、S142を実施する。
図10は、本実施の形態に係るIPボタン電話システムの個別着信動作シーケンスを説明するための図である。なお、初期状態において、IP電話端末1−1〜1−3はすべて待受中(待機中)であるものとする。
まず、IP電話端末1−1において、IP電話機能部104は、LANインターフェース部100および通信制御部101を介してHGW2より、キーID「1」のラインキーに対応する回線の指定を伴うINVITEメッセージを受信すると(S150)、その旨をラインキー制御部111に通知するとともに、通信制御部101およびLANインターフェース部100を介して100 TryingメッセージをHGW2に返信する(S151)。これを受けて、ラインキー制御部111は、許諾・通知処理部108に、キーID「1」を通知して回線の着信要求を指示する。許諾・通知処理部108は、このラインキー制御部111の指示に従い、表3の許諾要求コマンドのうち、メッセージエレメント1077にキーID「1」および個別着信である旨が記述された着信許諾要求コマンド(コマンド名:INCOMING)をラインキー制御コマンド送受信部107に渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、許諾・通知処理部108から受け取った着信許諾要求コマンドを、通信制御部101を介してLANインターフェース部100から同報送信する(S152)。
IP電話端末1−2、1−3において、ラインキー制御コマンド送受信部107は、LANインターフェース部100および通信制御部101を介してIP電話端末1−1から着信許諾要求コマンドを受信すると、この許諾要求コマンドをラインキー制御部111に渡す。これを受けて、ラインキー制御部111は、この許諾要求コマンドのメッセージエレメント1077に格納されているキーID「1」のラインキーに対応する回線を自IP電話端末1が使用中あるいはこの回線に対する許諾要求コマンドの応答待ち中であるか否かを判断する。ここで、IP電話端末1−2、1−3は、ともに、キーID「1」のラインキーに対応する回線を使用しておらず、またこの回線に対する許諾要求コマンドの応答待ち中でもない。そこで、ラインキー制御部111は、IP電話端末1−1から受信した着信許諾要求コマンドに対する許可応答の返信を応答処理部109に指示する。応答処理部109は、このラインキー制御部111の指示に従い、表5の応答コマンドのうち、許可応答コマンド(コマンド名:ACK)をラインキー制御コマンド送受信部107に渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、応答処理部109から受け取った許可応答コマンドを、通信制御部101を介してLANインターフェース部100からIP電話端末1−1に送信する(S153、S154)。
IP電話端末1−1において、ラインキー制御コマンド送受信部107は、LANインターフェース部100および通信制御部101を介してIP電話端末1−2、1−3から許可応答コマンドを受信すると、これらの応答コマンドをラインキー制御部111に渡す。ラインキー制御部111は、すべてのIP電話端末1−2、1−3から受信した応答コマンドが許可応答コマンドであることを確認すると、キーID「1」のラインキーに対応する回線の着信が許可された旨をIP電話機能部104に通知する。これを受けて、IP電話機能部104は、HGW2に180 Ringingメッセージを送信する(S155)。また、ラインキー制御部111は、キーID「1」のラインキーに対応する回線の状態が、自IP電話端末1−1への着信中「FLASH」である旨を表示(例えばキーID「1」のラインキーを赤点滅)するとともに(S156)、ラインキー情報記憶部105を更新する(S157)。具体的には、フィールド1051にキーID「1」が登録されているレコード1050を検索し、このレコード1050のフィールド1052、1053に登録されている状態名、使用端末IDをそれぞれ「FLASH」、「IP電話端末1−1の端末ID」に更新する。
つぎに、IP電話端末1−1において、ラインキー制御部111は、許諾・通知処理部108に、キーID「1」を通知して回線の着信通知を指示する。許諾・通知処理部108は、このラインキー制御部111の指示に従い、表4の通知コマンドのうち、メッセージエレメント1077にキーID「1」が格納された着信通知コマンド(コマンド名:INC_NOTIFY)をラインキー制御コマンド送受信部107に渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、許諾・通知処理部108から受け取った着信通知コマンドを、通信制御部101を介してLANインターフェース部100から同報送信する(S158)。
IP電話端末1−2、1−3において、ラインキー制御コマンド送受信部107は、LANインターフェース部100および通信制御部101を介してIP電話端末1−1から着信通知コマンドを受信すると、この通知コマンドをラインキー制御部111に渡す。これを受けて、ラインキー制御部111は、この通知コマンドのメッセージエレメント1077に格納されているキーID「1」のラインキーに対応する回線の状態が、他のIP電話端末1により使用中「USE」である旨を表示(例えばキーID「1」のラインキーを赤点灯)するとともに(S159、S160)、ラインキー情報記憶部105を更新する(S161、S162)。具体的には、フィールド1051にキーID「1」が登録されているレコード1050を検索し、このレコード1050のフィールド1052、1053に登録されている状態名、使用端末IDをそれぞれ「USE」、「IP電話端末1−1の端末ID」に更新する。
つぎに、IP電話端末1−2、1−3において、ラインキー制御部111は、確認応答の返信を応答処理部109に指示する。応答処理部109は、このラインキー制御部111の指示に従い、表5の応答コマンドのうち、確認応答コマンド(コマンド名:ACK)をラインキー制御コマンド送受信部107に渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、応答処理部109から受け取った確認応答コマンドを、通信制御部101を介してLANインターフェース部100からIP電話端末1−1に送信する(S163、S164)。
つぎに、IP電話端末1−1において、IP電話機能部104は、マンマシンインターフェース部102を介して操作者より応答操作を受け付けると(S165)、通信制御部101およびLANインターフェース部100を介してHGW2に200 OKメッセージを送信する(S166)。これにより、通話相手との間に通話路が確立されると(S167)、IP電話機能部104は、その旨をラインキー制御部111に通知する。これを受けて、ラインキー制御部111は、キーID「1」のラインキーに対応する回線の状態が、自IP電話端末1−1により通話中「CONNECT」である旨を表示(例えばキーID「1」のラインキーを緑点灯)するとともに(S168)、ラインキー情報記憶部105を更新する(S169)。具体的には、フィールド1051にキーID「1」が登録されているレコード1050を検索し、このレコード1050のフィールド1052に登録されている状態名を「CONNECT」に更新する。
つぎに、IP電話端末1−1において、ラインキー制御部111は、許諾・通知処理部108に、キーID「1」を通知して通話通知を指示する。許諾・通知処理部108は、このラインキー制御部111の指示に従い、表4の通知コマンドのうち、メッセージエレメント1077にキーID「1」が格納された通話通知コマンド(コマンド名:CALL)をラインキー制御コマンド送受信部107に渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、許諾・通知処理部108から受け取った通話通知コマンドを、通信制御部101を介してLANインターフェース部100から同報送信する(S170)。
IP電話端末1−2、1−3において、ラインキー制御コマンド送受信部107は、LANインターフェース部100および通信制御部101を介してIP電話端末1−1から通話通知コマンドを受信すると、この通話通知コマンドをラインキー制御部111に渡す。これを受けて、ラインキー制御部111は、この通話通知コマンドのメッセージエレメント1077に格納されているキーID「1」のラインキーに対応する回線の状態が、他のIP電話端末1により使用中「USE」である旨の表示を継続する。それから、ラインキー制御部111は、確認応答の返信を応答処理部109に指示する。応答処理部109は、このラインキー制御部111の指示に従い、表5の応答コマンドのうち、ラインキー制御コマンド送受信部107に確認応答コマンド(コマンド名:ACK)を渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、応答処理部109から受け取った確認応答コマンドを、通信制御部101を介してLANインターフェース部100からIP電話端末1−1に送信する(S171、S172)。
ここで、個別着信が競合した場合、例えばIP電話端末1−1、1−2に同じ回線にINVITEメッセージが同時に個別着信した場合は、つぎのように動作する。
すなわち、IP電話端末1−1、1−2は、それぞれ、メッセージエレメント1077に個別着信した回線に対応するキーIDおよび個別着信である旨を記述した着信許諾要求コマンドを同報送信する。このため、他のIP電話端末1から着信許諾要求コマンドに対する応答コマンドを受信する前に、他のIP電話端末1から着信許諾要求コマンドを受信することになる。この場合、IP電話端末1−1、1−2は、他のIP電話端末1から受信した着信許諾要求コマンドの種別と自IP電話端末1が送信した着信許諾要求コマンドの種別とを比較し、それらがともに個別着信の着信許諾要求コマンドであるので、自IP電話端末1および自IP電話端末1が受信した着信許諾要求コマンドの送信元の優先度(例えばIP電話端末1の内線番号の順番)を比較する。そして、自IP電話端末1の優先度が高ければ、自IP電話端末1が受信した着信許諾要求コマンドの送信元に拒否応答コマンドを返信し、自IP電話端末1の優先度が低ければ、自IP電話端末1が受信した着信許諾要求コマンドの送信元に許可応答コマンドを返信する。
それから、IP電話端末1−1、1−2は、他のすべてのIP電話端末1から許可応答コマンドを受信したならば、図10のS155〜S158、S165〜S170を実施する。一方、いずれかのIP電話端末1から拒否方向コマンドを受信したならば、HGW2に486 BUSY HEREメッセージを送信し、その後、図10のS159〜S164、S171、S172を実施する。
図11は、捕捉要求と着信要求とが競合した場合における、本実施の形態に係るIPボタン電話システムの個別着信動作シーケンスを説明するための図である。なお、初期状態において、IP電話端末1−1〜1−3はすべて待受中(待機中)であるものとする。また、図10と同じ処理を行うステップには同じ符号を付している。
図10に示す動作シーケンスと同様、IP電話端末1−1は、HGW2からキーID「1」のラインキーに対応する回線の指定を伴うINVITEメッセージを受信すると(S150)、100 TryingメッセージをHGW2に返信するとともに(S151)、表3の許諾要求コマンドのうち、メッセージエレメント1077にキーID「1」が格納された着信許諾要求コマンド(コマンド名:INCOMING)を同報送信する(S152)。
また、IP電話端末1−3は、IP電話端末1−1における回線着信と略同じタイミングで、操作者よりキーID「1」のラインキーに対応する回線の捕捉操作を受け付けると(S1221)、表3の許諾要求コマンドのうち、メッセージエレメント1077にキーID「1」が格納された捕捉許諾要求コマンド(コマンド名:CATCH)を同報送信する(S1222)。
IP電話端末1−2において、ラインキー制御コマンド送受信部107は、LANインターフェース部100および通信制御部101を介してIP電話端末1−1、1−3各々から許諾要求コマンドを受信すると、これらの許諾要求コマンドをラインキー制御部111に渡す。これを受けて、ラインキー制御部111は、これらの許諾要求コマンド各々について、メッセージエレメント1077に格納されているキーID「1」のラインキーに対応する回線を自IP電話端末1−2が使用中あるいはこの回線に対する許諾要求コマンドの応答待ち中であるか否かを判断する。ここで、IP電話端末1−2は、キーID「1」のラインキーに対応する回線を使用しておらず、またこの回線に対する許諾要求コマンドの応答待ち中でもない。そこで、ラインキー制御部111は、IP電話端末1−1、1−3各々から受信した許諾要求コマンドに対する許可応答の返信を応答処理部109に指示する。応答処理部109は、このラインキー制御部111の指示に従い、表5の応答コマンドのうち、許可応答コマンド(コマンド名:ACK)をラインキー制御コマンド送受信部107に渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、応答処理部109から受け取った許可応答コマンドを、通信制御部101を介してLANインターフェース部100からIP電話端末1−1、1−3に各々送信する(S153、S1223)。
また、IP電話端末1−3において、ラインキー制御コマンド送受信部107は、LANインターフェース部100および通信制御部101を介してIP電話端末1−1から着信許諾要求コマンドを受信すると、この着信許諾要求コマンドをラインキー制御部111に渡す。これを受けて、ラインキー制御部111は、この着信許諾要求コマンドのメッセージエレメント1077に格納されているキーID「1」のラインキーに対応する回線を自IP電話端末1−3が使用中あるいはこの回線に対する許諾要求コマンドの応答待ち中であるか否かを判断する。ここで、IP電話端末1−3は、キーID「1」のラインキーに対応する回線に対する捕捉許諾要求コマンドの応答待ち中である。この場合、ラインキー制御部111は、IP電話端末1−1から受信した着信許諾要求コマンドの種別と自IP電話端末1−3が送信した捕捉許諾要求コマンドの種別とを比較し、それらの許諾要求コマンドの種別が異なる場合は、さらに、それらの許諾要求コマンドの優先度を比較する。ここで、自IP電話端末1−3が送信した捕捉許諾要求コマンドは、IP電話端末1−1から受信した着信許諾要求コマンドよりも優先度が低い。そこで、ラインキー制御部111は、IP電話端末1−1から受信した、優先度の高い着信許諾要求コマンドに対する許可応答の返信を応答処理部109に指示する。応答処理部109は、このラインキー制御部111の指示に従い、表5の応答コマンドのうち、許可応答コマンド(コマンド名:ACK)をラインキー制御コマンド送受信部107に渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、応答処理部109から受け取った許可応答コマンドを、通信制御部101を介してLANインターフェース部100からIP電話端末1−1に送信する(S1224)。
また、IP電話端末1−1において、ラインキー制御コマンド送受信部107は、LANインターフェース部100および通信制御部101を介してIP電話端末1−3から捕捉許諾要求コマンドを受信すると、この捕捉許諾要求コマンドをラインキー制御部111に渡す。これを受けて、ラインキー制御部111は、この捕捉許諾要求コマンドのメッセージエレメント1077に格納されているキーID「1」のラインキーに対応する回線を自IP電話端末1−1が使用中あるいはこの回線に対する許諾要求コマンドの応答待ち中であるか否かを判断する。ここで、IP電話端末1−1は、キーID「1」のラインキーに対応する回線に対する着信許諾要求コマンドの応答待ち中である。この場合、ラインキー制御部111は、IP電話端末1−3から受信した捕捉許諾要求コマンドの種別と自IP電話端末1−1が送信した着信許諾要求コマンドの種別とを比較し、それらの許諾要求コマンドの種別が異なる場合は、さらに、それらの許諾要求コマンドの優先度を比較する。ここで、自IP電話端末1−1が送信した着信許諾要求コマンドは、IP電話端末1−3から受信した捕捉許諾要求コマンドよりも優先度が高い。そこで、ラインキー制御部111は、IP電話端末1−3から受信した、優先度の低い捕捉許諾要求コマンドに対し拒否応答の返信を応答処理部109に指示する。応答処理部109は、このラインキー制御部111の指示に従い、表5の応答コマンドのうち、拒否応答コマンド(コマンド名:NACK)をラインキー制御コマンド送受信部107に渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、応答処理部109から受け取った拒否応答コマンドを、通信制御部101を介してLANインターフェース部100からIP電話端末1−3に送信する(S1225)。
IP電話端末1−3において、ラインキー制御コマンド送受信部107は、LANインターフェース部100および通信制御部101を介してIP電話端末1−1から拒否応答コマンドを受信すると、キーID「1」のラインキーに対応する回線の捕捉を断念する。その後、IP電話端末1−1は、図10に示すS155〜S158、S165〜S170を実施し、IP電話端末1−2は、図10に示すS159、S161、S163、S171を実施し、IP電話端末1−3は、図10に示すS160、S162、S164、S172を実施する。
図12および図13は、本実施の形態に係るIPボタン電話システムの放送着信動作シーケンスを説明するための図である。なお、初期状態において、IP電話端末1−1〜1−3はすべて待受中(待機中)であるものとする。
まず、IP電話端末1−1〜1−3において、IP電話機能部104は、LANインターフェース部100および通信制御部101を介してHGW2より、キーID「1」のラインキーに対応する回線の指定を伴うINVITEメッセージを受信すると(S180〜S182)、その旨をラインキー制御部111に通知するとともに、通信制御部101およびLANインターフェース部100を介してHGW2に、100 Tryingメッセージを返信する(S183〜S185)。これを受けて、ラインキー制御部111は、許諾・通知処理部108に、キーID「1」を通知して回線の着信要求を指示する。許諾・通知処理部108は、このラインキー制御部111の指示に従い、表3の許諾要求コマンドのうち、メッセージエレメント1077にキーID「1」および放送着信である旨が記述された着信許諾要求コマンド(コマンド名:INCOMING)をラインキー制御コマンド送受信部107に渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、許諾・通知処理部108から受け取った着信許諾要求コマンドを、通信制御部101を介してLANインターフェース部100から同報送信する(S186〜S188)。
IP電話端末1−1〜1−3において、ラインキー制御コマンド送受信部107は、LANインターフェース部100および通信制御部101を介して他のIP電話端末1から着信許諾要求コマンドを受信すると、この着信許諾要求コマンドをラインキー制御部111に渡す。これを受けて、ラインキー制御部111は、この着信許諾要求コマンドのメッセージエレメント1077に格納されているキーID「1」のラインキーに対応する回線を自IP電話端末1が使用中もしくはこの回線に対する許諾要求コマンドの応答待ち中であるか否かを判断する。ここで、IP電話端末1−1〜1−3は、キーID「1」のラインキーに対応する回線に対する着信許諾要求コマンドの応答待ち中である。この場合、ラインキー制御部111は、他のIP電話端末1から受信した着信許諾要求コマンドの種別と自IP電話端末1が送信した着信許諾要求コマンドの種別とを比較し、それらがともに放送着信の着信許諾要求コマンドであるので、他のIP電話端末1から受信した着信許諾要求コマンド各々に対する許可応答の返信を応答処理部109に指示する。応答処理部109は、このラインキー制御部111の指示に従い、表5の応答コマンドのうち、許可応答コマンド(コマンド名:ACK)をラインキー制御コマンド送受信部107に渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、応答処理部109から受け取った許可応答コマンドを、通信制御部101を介してLANインターフェース部100から許諾要求コマンド送信元の他のIP電話端末1に送信する(S189〜S194)。
IP電話端末1−1〜1−3において、ラインキー制御コマンド送受信部107は、LANインターフェース部100および通信制御部101を介して他のすべてのIP電話端末1から許可応答コマンドを受信すると、これらの応答コマンドをラインキー制御部111に渡す。ラインキー制御部111は、他のすべてのIP電話端末1から受信した応答コマンドが許可応答コマンドであることを確認すると、キーID「1」のラインキーに対応する回線の着信が許可された旨をIP電話機能部104に通知する。これを受けて、IP電話機能部104は、HGW2に180 Ringingメッセージを送信する(S195〜S197)。また、ラインキー制御部111は、キーID「1」のラインキーに対応する回線の状態が、自IP電話端末1への着信中「FLASH」である旨を表示(例えばキーID「1」のラインキーを赤点滅)するとともに(S198〜S200)、ラインキー情報記憶部105を更新する(S201〜S203)。具体的には、フィールド1051にキーID「1」が登録されているレコード1050を検索し、このレコード1050のフィールド1052、1053に登録されている状態名、使用端末IDをそれぞれ「FLASH」、「自IP電話端末1の端末ID」に更新する。
つぎに、IP電話端末1−1〜1−3において、ラインキー制御部111は、許諾・通知処理部108に、キーID「1」を通知して回線の着信通知を指示する。許諾・通知処理部108は、このラインキー制御部111の指示に従い、表4の通知コマンドのうち、メッセージエレメント1077にキーID「1」が格納された着信通知コマンド(コマンド名:INC_NOTIFY)をラインキー制御コマンド送受信部107に渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、許諾・通知処理部108から受け取った着信通知コマンドを、通信制御部101を介してLANインターフェース部100から同報送信する(S204〜S206)。
IP電話端末1−1〜1−3において、ラインキー制御コマンド送受信部107は、LANインターフェース部100および通信制御部101を介して他のIP電話端末1から着信通知コマンドを受信すると、この着信通知コマンドをラインキー制御部111に渡す。この場合、ラインキー制御部111は、この着信通知コマンドのメッセージエレメント1077に格納されているキーID「1」のラインキーに対応する回線の状態が、自IP電話端末1への着信中「FLASH」である旨の表示を継続する。また、ラインキー制御部111は、確認応答の返信を応答処理部109に指示する。応答処理部109は、このラインキー制御部111の指示に従い、表5の応答コマンドのうち、確認応答コマンド(コマンド名:ACK)をラインキー制御コマンド送受信部107に渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、応答処理部109から受け取った確認応答コマンドを、通信制御部101を介してLANインターフェース部100から着信通知コマンド送信元の他のIP電話端末1に送信する(S207〜S212)。
つぎに、IP電話端末1−1において、IP電話機能部104は、マンマシンインターフェース部102を介して操作者より応答操作を受け付けると(S213)、通信制御部101およびLANインターフェース部100を介してHGW2に200 OKメッセージを送信する(S214)。これにより、通話相手との間に通話路が確立されると(S215)、IP電話機能部104は、その旨をラインキー制御部111に通知する。これを受けて、ラインキー制御部111は、キーID「1」のラインキーに対応する回線の状態が、自IP電話端末1−1により通話中「CONNECT」である旨を表示(例えばキーID「1」のラインキーを緑点灯)するとともに(S216)、ラインキー情報記憶部105を更新する(S217)。具体的には、フィールド1051にキーID「1」が登録されているレコード1050を検索し、このレコード1050のフィールド1052に登録されている状態名を「CONNECT」に更新する。
つぎに、IP電話端末1−1において、ラインキー制御部111は、許諾・通知処理部108に、キーID「1」を通知して通話通知を指示する。許諾・通知処理部108は、このラインキー制御部111の指示に従い、表4の通知コマンドのうち、メッセージエレメント1077にキーID「1」が格納された通話通知コマンド(コマンド名:CALL)をラインキー制御コマンド送受信部107に渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、許諾・通知処理部108から受け取った通話通知コマンドを、通信制御部101を介してLANインターフェース部100から同報送信する(S218)。
IP電話端末1−2、1−3において、ラインキー制御コマンド送受信部107は、LANインターフェース部100および通信制御部101を介してIP電話端末1−1から通話通知コマンドを受信すると、この通話通知コマンドをラインキー制御部111に渡す。この場合、ラインキー制御部111は、この通話通知コマンドのメッセージエレメント1077に格納されているキーID「1」のラインキーに対応する回線の状態が、他のIP電話端末1により使用中「USE」である旨の表示(例えばキーID「1」のラインキーを赤点灯)に変更するとともに(S219、S220)、ラインキー情報記憶部105を更新する(S221、S222)。具体的には、フィールド1051にキーID「1」が登録されているレコード1050を検索し、このレコード1050のフィールド1052、1053に登録されている状態名、使用端末IDをそれぞれ「USE」、「IP電話端末1−1の端末ID」に更新する。それから、ラインキー制御部111は、確認応答の返信を応答処理部109に指示する。応答処理部109は、このラインキー制御部111の指示に従い、表5の応答コマンドのうち、確認応答コマンド(コマンド名:ACK)をラインキー制御コマンド送受信部107に渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、応答処理部109から受け取った確認応答コマンドを、通信制御部101を介してLANインターフェース部100からIP電話端末1−1に送信する(S223、S224)。
つぎに、IP電話端末1−2、1−3において、IP電話機能部104は、LANインターフェース部100および通信制御部101を介してHGW2より、キーID「1」のラインキーに対応する回線の指定を伴うCANCELメッセージを受信すると(S225、S226)、通信制御部101およびLANインターフェース部100を介してHGW2に200 OKメッセージを返信する(S227、S228)。その後、HGW2に487 Request Terminatedメッセージを送信して(S229、S230)、HGW2から200 OKメッセージを受信する(S231、S232)。
図14は、本実施の形態に係るIPボタン電話システムの保留動作シーケンスを説明するための図である。なお、初期状態において、IP電話端末1−1はキーID「1」のラインキーに対応する回線を用いて通話中であり、IP電話端末1−2、1−3は待受中(待機中)であるものとする。
まず、IP電話端末1−1において、IP電話機能部104は、マンマシンインターフェース部102を介して操作者より保留操作を受け付けると(S240)、キーID「1」のラインキーに対応する回線の保留処理(SIP保留シーケンス)をHGW2と連携して実施し(S241)、通話中の回線を保留する(S242)。そして、その旨をラインキー制御部111に通知する。これを受けて、ラインキー制御部111は、キーID「1」のラインキーに対応する回線の状態が、自IP電話端末1−1による保留中「I−HOLD」である旨を表示(例えばキーID「1」のラインキーを緑点滅)するとともに(S243)、ラインキー情報記憶部105を更新する(S244)。具体的には、フィールド1051にキーID「1」が登録されているレコード1050を検索し、このレコード1050のフィールド1052に登録されている状態名を「I−HOLD」に更新する。それから、ラインキー制御部111は、許諾・通知処理部108に、キーID「1」を通知して回線の保留通知を指示する。許諾・通知処理部108は、このラインキー制御部111の指示に従い、表4の通知コマンドのうち、メッセージエレメント1077にキーID「1」が格納された保留通知コマンド(コマンド名:HOLD)をラインキー制御コマンド送受信部107に渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、許諾・通知処理部108から受け取った保留通知コマンドを、通信制御部101を介してLANインターフェース部100から同報送信する(S245)。
IP電話端末1−2、1−3において、ラインキー制御コマンド送受信部107は、LANインターフェース部100および通信制御部101を介してIP電話端末1−1から保留通知コマンドを受信すると、この通知コマンドをラインキー制御部111に渡す。この場合、ラインキー制御部111は、この保留通知コマンドのメッセージエレメント1077に格納されているキーID「1」のラインキーに対応する回線の状態が、他のIP電話端末1による保留中「HOLD」である旨の表示(例えばキーID「1」のラインキーを赤点滅)に変更するとともに(S246、S247)、ラインキー情報記憶部105を更新する(S248、S249)。具体的には、フィールド1051にキーID「1」が登録されているレコード1050を検索し、このレコード1050のフィールド1052に登録されている状態名を「HOLD」に更新する。それから、ラインキー制御部111は、確認応答の返信を応答処理部109に指示する。応答処理部109は、このラインキー制御部111の指示に従い、表5の応答コマンドのうち、確認応答コマンド(コマンド名:ACK)をラインキー制御コマンド送受信部107に渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、応答処理部109から受け取った確認応答コマンドを、通信制御部101を介してLANインターフェース部100からIP電話端末1−1に送信する(S250、S251)。
図15は、本実施の形態に係るIPボタン電話システムの保留解除動作シーケンスを説明するための図である。なお、初期状態において、IP電話端末1−1は、キーID「1」のラインキーに対応する回線の通話を保留中であり、IP電話端末1−2、1−3は待受中(待機中)であるものとする。
まず、IP電話端末1−1において、IP電話機能部104は、マンマシンインターフェース部102を介して操作者より保留解除操作を受け付けると(S260)、キーID「1」のラインキーに対応する回線の保留解除処理(SIP保留解除シーケンス)をHGW2と連携して実施し(S261)、通話を再開する(S262)。そして、その旨をラインキー制御部111に通知する。これを受けて、ラインキー制御部111は、キーID「1」のラインキーに対応する回線の状態が、自IP電話端末1−1により通話中「CONNECT」である旨を表示(例えばキーID「1」のラインキーを緑点灯)するとともに(S263)、ラインキー情報記憶部105を更新する(S264)。具体的には、フィールド1051にキーID「1」が登録されているレコード1050を検索し、このレコード1050のフィールド1052に登録されている状態名を「CONNECT」に更新する。それから、ラインキー制御部111は、許諾・通知処理部108に、キーID「1」を通知して通話通知を指示する。許諾・通知処理部108は、このラインキー制御部111の指示に従い、表4の通知コマンドのうち、メッセージエレメント1077にキーID「1」が格納された通話通知コマンド(コマンド名:CALL)をラインキー制御コマンド送受信部107に渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、許諾・通知処理部108から受け取った通話通知コマンドを、通信制御部101を介してLANインターフェース部100から同報送信する(S265)。
IP電話端末1−2、1−3において、ラインキー制御コマンド送受信部107は、LANインターフェース部100および通信制御部101を介してIP電話端末1−1から通話通知コマンドを受信すると、この通話通知コマンドをラインキー制御部111に渡す。この場合、ラインキー制御部111は、この通話通知コマンドのメッセージエレメント1077に格納されているキーID「1」のラインキーに対応する回線の状態が、他のIP電話端末1により使用中「USE」である旨の表示(例えばキーID「1」のラインキーを赤点灯)に変更するとともに(S266、S267)、ラインキー情報記憶部105を更新する(S268、S269)。具体的には、フィールド1051にキーID「1」が登録されているレコード1050を検索し、このレコード1050のフィールド1052に登録されている状態名を「USE」に更新する。それから、ラインキー制御部111は、確認応答の返信を応答処理部109に指示する。応答処理部109は、このラインキー制御部111の指示に従い、表5の応答コマンドのうち、確認応答コマンド(コマンド名:ACK)をラインキー制御コマンド送受信部107に渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、応答処理部109から受け取った確認応答コマンドを、通信制御部101を介してLANインターフェース部100からIP電話端末1−1に送信する(S270、S271)。
図16は、本実施の形態に係るIPボタン電話システムの保留応答動作シーケンスを説明するための図である。なお、初期状態において、IP電話端末1−1は、キーID「1」のラインキーに対応する回線の通話を保留中であり、IP電話端末1−2、1−3は待受中(待機中)であるものとする。
まず、IP電話端末1−2において、IP電話機能部104は、マンマシンインターフェース部102を介して操作者より、キーID「1」のラインキーに対応する回線の保留応答操作を受け付けると(S280)、その旨をラインキー制御部111に通知する。これを受けて、ラインキー制御部111は、ラインキー情報記憶部105を参照し、許諾・通知処理部108に、キーID「1」およびキーID「1」のラインキーに対応する回線を保留中のIP電話端末1−1の端末IDを通知し、保留応答通知を指示する。許諾・通知処理部108は、このラインキー制御部111の指示に従い、表4の通知コマンドのうち、メッセージエレメント1077にキーID「1」が格納された保留応答通知コマンド(コマンド名:PICKUP)を、この保留応答通知コマンドの送信先のIP電話端末1−1の端末IDとともにラインキー制御コマンド送受信部107に渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、許諾・通知処理部108から受け取った保留応答通知コマンドを、通信制御部101を介してLANインターフェース部100からIP電話端末1−1に送信する(S281)。
つぎに、IP電話端末1−1において、ラインキー制御コマンド送受信部107は、LANインターフェース部100および通信制御部101を介してIP電話端末1−2から保留応答通知コマンドを受信すると、この保留応答通知コマンドをラインキー制御部111に渡す。この場合、ラインキー制御部111は、ラインキー情報記憶部105を参照し、自IP電話端末1−1がキーID「1」のラインキーに対応する回線を保留中であることを確認して、確認応答の返信を応答処理部109に指示するとともに、保留中の回線のIP電話端末1−2への転送をIP電話機能部104に指示する。応答処理部109は、このラインキー制御部111の指示に従い、表5の応答コマンドのうち、確認応答コマンド(コマンド名:ACK)をラインキー制御コマンド送受信部107に渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、応答処理部109から受け取った確認応答コマンドを、通信制御部101を介してLANインターフェース部100からIP電話端末1−2に送信する(S282)。また、IP電話機能部104は、キーID「1」のラインキーに対応する回線のIP電話端末1−2への転送処理(SIP転送シーケンス)をHGW2と連携して実施する(S283)。
つぎに、IP電話端末1−2において、IP電話機能部104は、通話路が確立されると(S284)、その旨をラインキー制御部111に通知する。これを受けて、ラインキー制御部111は、キーID「1」のラインキーに対応する回線の状態が、自IP電話端末1−2により通話中「CONNECT」である旨を表示(例えばキーID「1」のラインキーを緑点灯)するとともに(S285)、ラインキー情報記憶部105を更新する(S286)。具体的には、フィールド1051にキーID「1」が登録されているレコード1050を検索し、このレコード1050のフィールド1052に登録されている状態名を「CONNECT」に更新する。それから、ラインキー制御部111は、許諾・通知処理部108に、キーID「1」を通知して通話通知を指示する。許諾・通知処理部108は、このラインキー制御部111の指示に従い、表4の通知コマンドのうち、メッセージエレメント1077にキーID「1」が格納された通話通知コマンド(コマンド名:CALL)をラインキー制御コマンド送受信部107に渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、許諾・通知処理部108から受け取った通話通知コマンドを、通信制御部101を介してLANインターフェース部100から同報送信する(S287)。
IP電話端末1−1、1−3において、ラインキー制御コマンド送受信部107は、LANインターフェース部100および通信制御部101を介してIP電話端末1−1から通話通知コマンドを受信すると、この通話通知コマンドをラインキー制御部111に渡す。この場合、ラインキー制御部111は、この通話通知コマンドのメッセージエレメント1077に格納されているキーID「1」のラインキーに対応する回線の状態が、他のIP電話端末1により使用中「USE」である旨の表示(例えばキーID「1」のラインキーを赤点灯)に変更するとともに(S288、S289)、ラインキー情報記憶部105を更新する(S290、S291)。具体的には、フィールド1051にキーID「1」が登録されているレコード1050を検索し、このレコード1050のフィールド1052、1053に登録されている状態名、使用端末IDをそれぞれ「USE」、「IP電話端末1−1の端末ID」に更新する。それから、ラインキー制御部111は、確認応答の返信を応答処理部109に指示する。応答処理部109は、このラインキー制御部111の指示に従い、表5の応答コマンドのうち、確認応答コマンド(コマンド名:ACK)をラインキー制御コマンド送受信部107に渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、応答処理部109から受け取った確認応答コマンドを、通信制御部101を介してLANインターフェース部100からIP電話端末1−2に送信する(S292、S293)。
図17は、本実施の形態に係るIPボタン電話システムの終話動作シーケンスを説明するための図である。なお、初期状態において、IP電話端末1−1は、キーID「1」のラインキーに対応する回線を用いて通話中であり、IP電話端末1−2、1−3は待受中(待機中)であるものとする。
まず、IP電話端末1−1において、IP電話機能部104は、マンマシンインターフェース部102を介して操作者より終話操作を受け付けると(S300)、通信制御部101およびLANインターフェース部100を介してHGW2に、キーID「1」のラインキーに対応する回線の指定を伴うBYEメッセージを送信する(S301)。そして、LANインターフェース部100および通信制御部101を介してHGW2から200 OKメッセージを受信することにより(S302)、通話を終了し、その旨をラインキー制御部111に通知する。これを受けて、ラインキー制御部111は、キーID「1」のラインキーに対応する回線の状態が未使用中「FREE」である旨を表示(例えばキーID「1」のラインキーを消灯)するとともに(S303)、ラインキー情報記憶部105を更新する(S304)。具体的には、フィールド1051にキーID「1」が登録されているレコード1050を検索し、このレコード1050のフィールド1052に登録されている状態名を「FREE」に更新するとともに、フィールド1053からIP電話端末1−1の端末IDを削除してフィールド1053を空欄とする。それから、ラインキー制御部111は、許諾・通知処理部108に、キーID「1」を通知して解放通知を指示する。許諾・通知処理部108は、このラインキー制御部111の指示に従い、表4の通知コマンドのうち、メッセージエレメント1077にキーID「1」が格納された解放通知コマンド(コマンド名:RELEASE)をラインキー制御コマンド送受信部107に渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、許諾・通知処理部108から受け取った解放通知コマンドを、通信制御部101を介してLANインターフェース部100から同報送信する(S305)。
IP電話端末1−2、1−3において、ラインキー制御コマンド送受信部107は、LANインターフェース部100および通信制御部101を介してIP電話端末1−1から解放通知コマンドを受信すると、この解放通知コマンドをラインキー制御部111に渡す。これを受けて、ラインキー制御部111は、この解放通知コマンドのメッセージエレメント1077に格納されているキーID「1」のラインキーに対応する回線の状態が未使用中「FREE」である旨を表示(例えばキーID「1」のラインキーを消灯)するとともに(S306、S307)、ラインキー情報記憶部105を更新する(S308、S309)。具体的には、フィールド1051にキーID「1」が登録されているレコード1050を検索し、このレコード1050のフィールド1052に登録されている状態名を「FREE」に更新するとともに、フィールド1053からIP電話端末1−1の端末IDを削除してフィールド1053を空欄とする。それから、ラインキー制御部111は、確認応答の返信を応答処理部109に指示する。応答処理部109は、このラインキー制御部111の指示に従い、表5の応答コマンドのうち、確認応答コマンド(コマンド名:ACK)をラインキー制御コマンド送受信部107に渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、応答処理部109から受け取った確認応答コマンドを、通信制御部101を介してLANインターフェース部100からIP電話端末1−1に送信する(S310、S311)。
図18は、本実施の形態に係るIPボタン電話システムの生存確認動作シーケンスを説明するための図である。
IP電話端末1−1〜1−3各々において、ラインキー制御部111は定期的に到来する生存確認タイミングになると(S320、S325、S330)、要求処理部110に生存確認を指示する。要求処理部110は、このラインキー制御部111の指示に従い、表2の要求コマンドのうち、生存確認要求コマンド(コマンド名:CONFIRM)をラインキー制御コマンド送受信部107に渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、要求処理部110から受け取った生存確認要求コマンドを、通信制御部101を介してLANインターフェース部100から同報送信する(S321、S326、S331)。
IP電話端末1−1〜1−3各々において、ラインキー制御コマンド送受信部107は、LANインターフェース部100および通信制御部101を介して他のIP電話端末1から生存確認要求コマンドを受信すると、この生存確認要求コマンドをラインキー制御部111に渡す。これを受けて、ラインキー制御部111は、自IP電話端末1の回線の使用状況を伴う確認応答の返信を応答処理部109に指示する。応答処理部109は、このラインキー制御部111の指示に従い、表5の応答コマンドのうち、メッセージエレメント1077に自IP電話端末1の端末IDおよび回線の使用状況が格納された確認応答コマンド(コマンド名:ACK)をラインキー制御コマンド送受信部107に渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、応答処理部109から受け取った確認応答コマンドを、通信制御部101およびLANインターフェース部100を介して生存確認要求コマンドの送信元である他のIP電話端末1に送信する(S322、S323、S327、S328、S332、S333)。
つぎに、IP電話端末1−1〜1−3各々において、ラインキー制御コマンド送受信部107は、LANインターフェース部100および通信制御部101を介して他のIP電話端末1から確認応答コマンドを受信すると、この確認応答コマンドをラインキー制御部111に渡す。これを受けて、ラインキー制御部111は、この確認応答コマンドのメッセージエレメント1077からIP電話端末1の端末IDを取り出して、このIP電話端末1の生存を確認するとともに、メッセージエレメント1077に格納されている回線の使用状況に基づいてラインキー情報記憶部105を更新する(S324、S329、S334)。このとき、状態が変更された回線があるならば、この変更内容に従い、この回線に対応するラインキーの表示を変更する。
図19は、本実施の形態に係るIPボタン電話システムの生存確認動作シーケンスの変形例を説明するための図である。
まず、IP電話端末1−1において、ラインキー制御部111は、定期的に到来する生存確認タイミングになると(S340)、要求処理部110に生存確認を指示する。要求処理部110は、このラインキー制御部111の指示に従い、表2の要求コマンドのうち、生存確認要求コマンド(コマンド名:CONFIRM)をラインキー制御コマンド送受信部107に渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、要求処理部110から受け取った生存確認要求コマンドを、通信制御部101を介してLANインターフェース部100から同報送信する(S341)。
IP電話端末1−2、1−3において、ラインキー制御コマンド送受信部107は、LANインターフェース部100および通信制御部101を介して他のIP電話端末1−1から生存確認要求コマンドを受信すると、この生存確認要求コマンドをラインキー制御部111に渡す。これを受けて、ラインキー制御部111は、ラインキー情報記憶部105から、各回線に対応するラインキーのラインキー情報を読み出し、応答処理部109に、これらのラインキー情報を渡して、これらのラインキー情報を伴う確認応答の返信を指示する。応答処理部109は、このラインキー制御部111の指示に従い、表5の応答コマンドのうち、メッセージエレメント1077に自IP電話端末1の端末IDおよび各回線に対応するラインキーのラインキー情報が格納された確認応答コマンド(コマンド名:ACK)をラインキー制御コマンド送受信部107に渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、応答処理部109から受け取った確認応答コマンドを、通信制御部101およびLANインターフェース部100を介してIP電話端末1−1に送信する(S342、S343)。
IP電話端末1−1において、ラインキー制御コマンド送受信部107は、LANインターフェース部100および通信制御部101を介してIP電話端末1−2、1−3から確認応答コマンドを受信すると、これらの確認応答コマンドをラインキー制御部111に渡す。これを受けて、ラインキー制御部111は、これらの確認応答コマンドのメッセージエレメント1077からIP電話端末1−2、1−3の端末IDを取り出して、IP電話端末1−2、1−3の生存を確認する。また、ラインキー制御部111は、確認応答コマンド毎に、メッセージエレメント1077に格納されている各回線に対応するラインキーのラインキー情報と、ラインキー情報記憶部105に記憶されている各回線に対応するラインキーのラインキー情報とを比較して両者の不一致を検出する(S344)。
ここで、IP電話端末1−2から受信した確認応答コマンドに格納されているラインキー情報とラインキー情報記憶部105に記憶されているラインキー情報との間に不一致があり、その不一致部分が、確認応答コマンド送信元のIP電話端末1−2に使用されている回線に対応するラインキーのラインキー情報であったとする。この場合、ラインキー制御部111は、自IP電話端末1−1側に誤りがあると判断し、ラインキー情報記憶部105に記憶されているこのラインキー情報を修正する(S345)。
また、IP電話端末1−3から受信した確認応答コマンドに格納されているラインキー情報とラインキー情報記憶部105に記憶されているラインキー情報との間に不一致があり、その不一致部分が、確認応答コマンド送信元のIP電話端末1−3に使用されている回線に対応するラインキー以外のラインキー情報であったとする。この場合、ラインキー制御部111は、IP電話端末1−3側に誤りがあると判断し、ラインキー情報記憶部105に記憶されている不一致のラインキー情報を伴う不一致通知の送信を許諾・通知処理部108に指示する。許諾・通知処理部108は、このラインキー制御部111の指示に従い、表4の通知コマンドのうち、メッセージエレメント1077に不一致のラインキー情報が格納された不一致通知コマンド(コマンド名:DISAGREE)をラインキー制御コマンド送受信部107に渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、許諾・通知処理部108から受け取った不一致通知コマンドを、通信制御部101およびLANインターフェース部100を介してIP電話端末1−3に送信する(S346)。
IP電話端末1−3において、ラインキー制御コマンド送受信部107は、LANインターフェース部100および通信制御部101を介してIP電話端末1−1から不一致通知コマンドを受信すると、この不一致通知コマンドをラインキー制御部111に渡す。これを受けて、ラインキー制御部111は、この不一致通知コマンドのメッセージエレメント1077から不一致のラインキー情報を取り出して、この不一致のラインキー情報と整合をとるようにラインキー情報記憶部105を更新するとともに(S347)、この不一致のラインキー情報に含まれるキーIDにより特定されるラインキーの表示を、この不一致のラインキー情報に含まれる回線の状態名に従って変更する(S348)。その後、ラインキー制御部111は、確認応答の返信を応答処理部109に指示する。応答処理部109は、このラインキー制御部111の指示に従い、表5の応答コマンドのうち、確認応答コマンド(コマンド名:ACK)をラインキー制御コマンド送受信部107に渡す。ラインキー制御コマンド送受信部107は、応答処理部109から受け取った確認応答コマンドを、通信制御部101およびLANインターフェース部100を介してIP電話端末1−1に送信する(S349)。
なお、IP電話端末1−1は、他のIP電話端末1−2、1−3から受信した確認応答コマンドに格納されているラインキー情報とラインキー情報記憶部105に記憶されているラインキー情報との間の不一致があり、その不一致部分が確認応答コマンド送信元のIP電話端末1に使用されている回線に対応するラインキーのラインキー情報であり、さらにその不一致内容が使用端末IDである場合、つまり、確認応答コマンド送信元のIP電話端末1と同じ回線を使用している他のIP電話端末1が存在する場合、これらのIP電話端末1の優先度(例えばラインキー情報に含まれるラインキー状態の優劣、ラインキー状態が同じであればIP電話端末1の内線番号の順番)を比較する。
確認応答コマンド送信元のIP電話端末1の優先度の方が高い場合、自IP電話端末1−1側に誤りがあると判断し、ラインキー情報記憶部105に記憶されている不一致のラインキー情報を正しいラインキー情報に修正するとともに、ラインキー情報記憶部105に記憶されているこのラインキー情報の使用端末IDにより特定されるIP電話端末1が自IP電話端末1−1以外ならば、このIP電話端末1に、正しいラインキー情報がメッセージエレメント1077に格納された不一致通知コマンドを送信する。一方、確認応答コマンド送信元のIP電話端末1の優先度の方が低い場合、確認応答コマンド送信元のIP電話端末1側に誤りがあると判断し、確認応答コマンド送信元のIP電話端末1に、正しいラインキー情報がメッセージエレメント1077に格納された不一致通知コマンドを送信する。そして、不一致通知コマンドを受信したIP電話端末1は、図19のS347〜S349を実施する。
以上、本発明の一実施の形態を説明した。
本実施の形態において、IP電話端末1は、自IP電話端末1によって使用されている回線の状態をこの回線に対応するラインキーに表示するとともに、この回線の状態およびこの回線に対応するラインキーのキーIDを含むラインキー情報を他のIP電話端末1に送信する。また、IP電話端末1は、他のIP電話端末1によって送信されたラインキー情報を受信し、このラインキー情報に含まれている回線の状態を、このラインキー情報に含まれているキーIDによって特定されるラインキーに表示する。このように、IPボタン電話システムに所属するIP電話端末1間において、各IP電話端末1によって使用されている回線の状態およびこの回線に対応するラインキーのキーIDを互いに送受するので、これらのIP電話端末1を収容するHGW2に依存することなく、IP電話端末1間でラインキーの状態を整合させることができる。
また、本実施の形態において、IP電話端末1は、自IP電話端末1によって使用される回線の状態変更を要求するイベントが発生した場合に、具体的には、操作者から捕捉操作を受け付けた場合、あるいはHGW2から接続要求(INVITEメッセージ)を受信した場合、他のIP電話端末1に、回線の状態変更の許諾を要求する許諾要求コマンド(捕捉許諾要求コマンドあるいは着信許諾要求コマンド)を送信して、他のIP電話端末1から応答コマンドを受信する。そして、受信した応答コマンドが許可応答コマンドである場合に、回線の状態を変更して、この回線の状態変更を通知する通知コマンド(捕捉通知コマンドあるいは着信通知コマンド)を、他のIP電話端末1に送信する。また、IP電話端末1は、他のIP電話端末1から許諾要求コマンド(捕捉許諾要求コマンドあるいは着信許諾要求コマンド)を受信した場合に、この許諾要求コマンドにおいて状態変更の許諾を要求されている回線が自IP電話端末1によって使用中の回線と異なる場合に、許可応答コマンドを他のIP電話端末1に返信する。このようにすることにより、IP電話端末1間において回線の状態の不一致が生じる可能性をより低減できる。
また、本実施の形態において、IP電話端末1は、自IP電話端末1が捕促許諾要求コマンドを送信してから応答コマンドを受信するまでに、他のIP電話端末1から捕捉許諾要求コマンドを受信した場合に、他のIP電話端末1に付与されている優先度と自IP電話端末1に付与されている優先度とを比較し、この比較結果に基づき、他のIP電話端末1から受信した捕捉許諾要求コマンドに対する応答コマンドとして、許可応答コマンドを送信するか、それとも拒否応答コマンドを送信するかを決定している。このようにすることにより、所望のIP電話端末1に対する捕捉操作を優先的に処理することが可能となる。
また、本実施の形態において、IP電話端末1は、自IP電話端末1が許諾要求コマンド(捕捉許諾要求コマンドあるいは着信許諾要求コマンド)を送信してから応答コマンドを受信するまでに、他のIP電話端末1から異なる種類の許諾要求コマンド(着信許諾要求コマンドあるいは捕捉許諾要求コマンド)を受信した場合に、他のIP電話端末1から受信した許諾要求コマンドの種類に付与されている優先度と自IP電話端末1が送信した許諾要求コマンドの種類に付与されている優先度とを比較し、この比較結果に基づき、他のIP電話端末1から受信した許諾要求コマンドに対する応答コマンドとして、許可応答コマンドを送信するか、それとも拒否応答コマンドを送信するかを決定している。このようにすることにより、捕捉操作および着信が競合した場合に、所定の一方を優先的に処理することが可能となる。
また、本実施の形態において、IP電話端末1は、定期的に生存確認要求コマンドを同報送信して、他のIP電話端末1から確認応答コマンドを受信する。そして、受信した応答コマンドから、他のIP電話端末1に使用されている回線に対応するラインキーのラインキー情報を取得する。したがって、IP電話端末1間において回線の状態不一致が長期間に亘り生じる事態を防止できる。
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
例えば、図18に示す生存確認シーケンスにおいて、IP電話端末1は、自IP電話端末1が使用中の回線の状態を、生存確認要求コマンドに対する確認応答パケットに格納することにより、他のIP電話端末1に送信しているが、生存確認要求コマンドに格納することにより、他のIP電話端末1に送信するようにしてもよい。
また、上記の実施の形態において、図2に示すIP電話端末1の機能構成は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積ロジックICによりハード的に実現されるものでもよいし、あるいはDSP(Digital Signal Processor)などの計算機によりソフトウエア的に実現されるものでもよい。または、CPU、メモリ、HDD、DVD−ROM等の補助記憶装置、およびモデム、NIC(Network Interface Card)等の通信インターフェースを備えたPC(Personal Computer)等の汎用コンピュータにおいて、CPUが所定のプログラムを補助記憶装置からメモリ上にロードして実行することにより実現されるものでもよい。
また、上記の実施の形態では、複数のIP電話端末1を備えたIPボタン電話システムを例にとり説明したが、本発明はIP電話端末1以外のボタン電話機を複数備えたボタン電話システムに広く適用可能である。