JP3599476B2 - ネットワーク間接続方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、広域網を介してLAN(ローカルエリアネットワーク)間の接続を行うネットワーク間接続方法に関する。
【0002】
【関連する背景技術】
従来、この種の接続方法では、遠隔地にあるLAN間を接続する代表的な形態として、複数の拠点から1つのセンタ(ルータ)にアクセスする方法がある。
通常、このような方法では、ISDN回線等の回線交換網を使用し、少数のWAN回線を多数の拠点から時分割で使用することで、WAN回線を効率よく利用するものが広く用いられていた。
【0003】
このような方法に用いられるルータには、例えば回線接続用のボードを複数用いるスロット型や1台のメインルータに複数のルータを接続して構成されるスタッカブル型等があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記1つのメインルータにアクセスする方法では、メインルータが故障した場合には、LAN間接続が不可能になり、通信システムに与える影響が大きく、システムの信頼性が損なわれるという問題点があった。
本発明は上記問題点に鑑みなされたもので、ルータの故障が通信システムに与える影響を軽減して、システムの信頼性を向上させるネットワーク間接続方法を提供することを目的とする。
【0005】
また、本発明の他の目的は、同じLAN内のグループルータがブリッジ機能を持った装置によって異なるポートに分離された場合でも、上記ルータのグループルータ機能を動作できるネットワーク間接続方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明では、遠隔のLAN等のネットワーク間でデータ中継を行うために、ISDN回線網等の広域網を介して複数のLANを接続させるネットワーク間接続方法において、前記LANに複数のLAN間接続装置を設けると共に、これらの各ネットワーク間接続装置に中継先のルーティング情報を登録したルーティングテーブルおよび前記各ネットワーク間接続装置の回線使用状態を管理するグループルータリストをそれぞれ設け、該複数のLAN間接続装置を論理的に1つの中継手段(グループルータ)として看做し、前記ルーティングテーブルおよびグループルータリストを参照して決定される前記複数のネットワーク間接続装置中の1つを用いて前記ISDN回線網を介して他のLAN内のLAN間接続装置とデータ中継を行うネットワーク間接続方法が提供されており、複数のLAN間接続装置をセンタ側に使用して、個々のLAN間接続装置の故障に対応する。
【0007】
請求項2,3では、各ネットワーク間接続装置毎に個別に設定されたプロトコルアドレスとは別に、同じLAN内の各LAN間接続装置が共有するLAN上の論理的な代表プロトコルアドレスを定義し、データ中継の際に該代表プロトコルアドレスが指定されることで論理的に1つのグループルータとして動作することによって、端末は複数のLAN間接続装置を意識することなく発呼要求を行うことが可能になる。また各LAN間接続装置は、前記代表プロトコルアドレスによりルーティング情報を送受信することで同じルーティング情報を持つようにする。
【0008】
請求項4,5では、同じLAN内の各LAN間接続装置は、予め優先度がそれぞれ設定されて、発呼要求に備えるとともに、該各LAN間接続装置の回線使用状態をそれぞれ管理し、発呼要求がなされると、該優先度及び回線使用状態に応じ、例えば自装置より優先度が高いLAN間接続装置が、回線使用状態にある場合には、自装置がISDN回線網に接続し、他のLAN内のLAN間接続装置とデータ中継を行うとともに、自装置の回線使用状態を同じLAN上の他のLAN間接続装置に送信して、自装置が回線使用中であることを知らせる。
【0009】
請求項6では、同じLAN内の少なくとも1つのLAN間接続装置は、各LAN間接続装置の回線使用状態を管理し、端末からの発呼要求がなされると、該回線使用状態に応じ、例えば優先度の高いあるLAN間接続装置が回線使用中の場合には、中継データを前記同じLAN内の次の優先度のLAN間接続装置に転送する。
【0010】
請求項7,8では、各ネットワーク間接続装置毎に個別に設定されたプロトコルアドレスおよびハードウェアアドレスとは別に、前記同じLAN内の各LAN間接続装置が共有するネットワーク上の論理的な代表プロトコルアドレス及び物理的な代表ハードウェアアドレスをそれぞれ定義し、このうちの1つのLAN間接続装置は、前記代表プロトコルアドレスに対応した前記代表ハードウェアアドレスのアドレス要求に対して、前記代表ハードウェアアドレスを応答し、かつ該応答の送信元アドレスには、当該応答するネットワーク間接続装置に固有に定義されたハードウェアアドレスを設定する。そしてデータ中継の際には上記代表プロトコルアドレス及び代表ハードウェアアドレスが指定されることで、ブリッジ機能を持ったブリッジ装置により分離された場合でも、各LAN間接続装置を論理的に1つのグループルータとして動作する。
【0011】
請求項9では、前記同じLAN内のLAN間接続装置は、前記ISDN回線網を介して通信可能な宛先に対するルーティング情報を、前記グループルータ経由の経路情報として有し、該ネットワーク間接続装置のうちの1つのネットワーク間接続装置は、前記広域網を介して他のネットワークと接続された場合には、前記経路情報より自装置経由の経路情報が最適になるように自装置経由の経路情報をアナウンスし、また前記接続が切断された場合には、前記自装置経由の経路情報を到達不能としてアナウンスし、前記グループルータ経由の経路情報としてアナウンスする。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明に係るネットワーク間接続方法を図1乃至図15の図面に基づいて説明する。
図1は、本発明のネットワーク間接続方法を用いた通信システムの第1実施例を示す構成図である。図において、LANaは、グループルータとして動作する複数のルータ(以下、「グループルータ」という。)1〜10と、エンドノード(端末)11,12と、これらルータ1〜10及び端末11,12が接続された伝送路13とから構成されている。
【0013】
グループルータ1〜10は、ISDN回線網20を介して他のLANb〜LANeのルータ21〜24とデータ中継が可能に接続される。グループルータ1〜10は、個々にプロトコルアドレスとMACアドレスが設定されるとともに、共有するLAN上の論理的なアドレス(代表プロトコルアドレス)が設定されており、この代表プロトコルアドレスによってルータのグループ化がなされ、端末が論理的に複数のルータを1つのルータとみなすように設定されている。具体的には、複数のISDN対応のルータを1つの代表電話グループに接続し、空き回線を利用して通信を行うことを実現する。また、通信用のプロトコルとしては、IPをサポートするものとする。なお、このルータ1〜10には、優先度が予め設定されており、本実施例ではルータの値1〜10のうち、値の小さいルータの方が優先順位の高いルータとする。
【0014】
グループルータ1〜10は、宛先プロトコルアドレスに対応した中継先のルータのプロトコルアドレス等からなるルーティング情報を登録したルーティングテーブルの他に、グループルータリストを有している。
図2は、上記グループルータリストの一例を示す構成図である。グループルータリストには、各ルータ及びその優先度を示す値1〜10と、各ルータに割り当てられたプロトコルアドレス、MACアドレス及びルータがISDN回線網20を介して、現在接続されている接続相手のプロトコルアドレスが記憶されている。
【0015】
なお、このリストのエントリ中、現在の接続相手に記載されている「158.202.50.51」はルータ21のプロトコルアドレスを、「158.202.50.53」はルータ22のプロトコルアドレスを、「158.202.50.55」はルータ23のプロトコルアドレスを、「158.202.50.100」はルータ24のプロトコルアドレスをそれぞれ示すものとする。また、この場合のグループルータ1〜10の代表プロトコルアドレスは、全てのグループルータを示す「158.202.232.50」に設定されるものとする。
【0016】
本発明に係るグループルータは、以下に示すグループルータ検出機能、代表プロトコルアドレスによるルーティング機能及び代表ARP(アドレス・リゾリューション・プロトコル)機能の3つの機能を有している。
1.グループルータ検出機能
グループルータとして動作するルータ1〜10は、グループルータ検出パケットを定期的に送信し、他のルータの接続状況をグループルータリストにそれぞれ記憶する。
【0017】
グループ内の各ルータ1〜10は、このグループルータ検出パケットをブロードキャスト(ネットワーク層は代表プロトコルアドレスあるいはブロードキャスト、MAC層はブロードキャストあるいはマルチキャスト)で送信する。なお、このパケット及び後述する各パケットは、IP(インターネット・プロトコル)のUDP(ユーザ・データグラム・プロトコル)パケットを使用するものとする。
【0018】
グループルータ検出パケットのフォーマットは、図3に示すように、このパケットを送信する相手先のプロトコルアドレス(グループルータに共通に割り付けられた代表プロトコルアドレス)あるいはブロードキャストを示す宛先アドレス、送信元である自装置のプロトコルアドレスを示すソース(source)アドレスとを有するIPヘッダ部と、パケットの長さを示すレングス(length)、パケットの種類(グループルータ検出パケットの場合には、例えば「1」)を示すコマンド(command)、自装置のグループ内での優先度を示す領域、自装置のMACアドレスを示す領域、利用可能な空きチャネル数を示す領域、現在ISDN回線を介して接続されている接続相手ルータのプロトコルアドレスを示す相手プロトコルアドレス(接続相手が複数の場合には、対応する複数の相手プロトコルアドレス)とを有するデータ部から構成されている。各エントリは、使用可能なチャネルのうち、発呼待ち、発呼中及び接続のいずれかの状態にある全チャネルの相手プロトコルアドレスを設定する。なお、全チャネルは、ISDN回線として使用するように設定されている。
【0019】
グループルータがこの検出パケットを受信した場合、パケット内のルータのプロトコルアドレス、MACアドレス及びISDN回線を介した接続相手ルータのプロトコルアドレスを、自装置内のグループルータリストに例えば優先順位の高いものから、1から順番に登録する。図2は、このグループルータリストの一例を示すものである。このグループルータリストの各エントリは、新規登録後エージングを実施し、一定時間以上そのルータからグループルータ検出パケットを受信しない場合は、そのルータが存在しなかったとみなし、リストから削除する。
【0020】
また、グループルータは、グループルータ検出パケットの受信時に、同じグループ内の各ルータの接続相手を、自装置の上記グループルータリストから認識し、自装置より優先順位の高いルータの接続相手が自装置の接続相手と重複して接続していた場合、その相手との回線を切断する。
また、装置起動時には、各ルータは、他のグループルータに対してチャネル状態要求パケットを送信し、他のグループルータのチャネルの状態を収集する。
【0021】
このチャネル状態要求パケットのフォーマットは、図4に示すように、グループルータ検出パケットと同様の宛先アドレス、sourceアドレス、パケットの種類(この場合には、例えば「2」)を示すcommand、自装置の優先度、自装置のMACアドレスの他に、予備領域であるreserveとから構成されている。なお、上記チャネル状態要求パケットに対しては、各グループルータは、図3に示したグループルータ検出パケットを送信して応答する。
2.代表プロトコルアドレスによるルーティング機能
グループルータには、上述のごとく自装置のプロトコルアドレス以外に共通に割り付けられた代表プロトコルアドレスが設定されている。各グループルータは、ルーティング情報のパケット(IP:RIP(ルーティング情報プロトコル))をLANあるいはISDN回線を介してLAN上の端末あるいは他のLANのルータに送信する場合、この代表プロトコルアドレスをsourceアドレスとして送信する。なお、ルーティング情報を送信するパケットのフォーマットは、MACアドレスからなる宛先及びsourceアドレスを有するイーサネットのヘッダ部と、その後にプロトコルアドレスからなる宛先及びsourceアドレスを有するIPヘッダ部と、データ部等から構成されている。
【0022】
ルーティング情報のパケットを受信したルータは、上記パケット内のルーティング情報を、代表プロトコルアドレス毎にルーティングテーブル(図示しない)に登録することができる。
また、中継パケットを受信した場合には、図5のフローチャートに示す手順で中継処理を行う。ただし、本実施例では、予め設定されたグループルータの優先値の小さい方が優先順位の高いルータとし、イーサネットヘッダ部の宛先MACアドレスとして最も優先順位の高いルータのMACアドレス及び自装置のMACアドレスが設定されているパケットを中継パケットとして扱う。
【0023】
また、中継処理においては、ルータは、発着呼の衝突を考慮して、発呼相手のプロトコルアドレスを含んだ重複確認用のパケットをLAN上に送信し、他のグループルータのチャネルの状態とその発呼相手のプロトコルアドレスとを収集し、発呼要求をした端末と他のグループルータとの接続状態を認識して重複確認を行う。
【0024】
この重複確認パケットのフォーマットは、図6に示すように、チャネル状態要求パケットと同様の宛先アドレス、sourceアドレス、パケットの種類(この場合には、例えば「3」)を示すcommand、自装置の優先度、自装置のMACアドレス、reserveの他に、発呼相手の相手プロトコルアドレスとから構成されている。
【0025】
上記重複確認パケットに応答する重複確認応答パケットのフォーマットは、図7に示すように、宛先アドレス、sourceアドレス、パケットの種類(この場合には、例えば「4」)を示すcommand、自装置の優先度、自装置のMACアドレス、reserve、相手プロトコルアドレスの他に、相手との接続状態を示す領域とから構成されている。
3.代表ARP機能
グループルータは、自装置のMACアドレスがグループルータリスト内で最も優先順位が高い場合、代表プロトコルアドレスに対応する端末からのARP要求に応答する。
【0026】
また、すでに複数のグループルータが運用されている状態において、この運用されているグループルータより優先順位の高いグループルータが起動された場合(例えば新たなグループルータが追加接続された場合)、最優先順位のグループルータのアドレスを更新するためにその最も優先順位の高いグループルータ(新たなグループルータ)は、自装置のアドレス(MACアドレス)を設定したARP応答パケットをブロードキャストする。
【0027】
この端末からのARP要求パケットは、ブロードキャストで送信されており、そのフォーマットは、図8に示すように、MACアドレスからなる宛先及びsourceアドレスを有するヘッダ部と、パケットの種類を示すcommand、空欄領域、MACアドレスを知りたいルータの相手プロトコルアドレス、ARP要求側端末のMACアドレス及びプロトコルアドレスを有するデータ部とから構成されている。また、ARP応答パケットのフォーマットは、図9に示すように、MACアドレスからなる宛先及びsourceアドレス(ARP要求パケットとは逆の構成になる)を有するヘッダ部と、パケットの種類を示すcommand、自装置のMACアドレス及びプロトコルアドレス、ARP要求側端末のMACアドレス及びプロトコルアドレスを有するデータ部とから構成されている。
【0028】
次に、図5のフローチャートに基づいてグループルータのネットワーク間接続動作を説明する。なお、本実施例では、端末からは代表プロトコルアドレスによって中継パケットが送信される。このため、グループルータでは、常に全てのルータ1〜10が中継パケットを受信し、自装置が中継すべきかどうかの判断を行うので、ここでは代表してグループルータ3の場合について説明する。
【0029】
図5において、グループルータ3は、中継パケットを受信すると(ステップ101)、ルーティング情報から検索した中継先ルータと自装置が現在接続されているかどうか判断する(ステップ102)。
ここで、上記中継先ルータと自装置が接続されている場合には、その中継パケットをISDN回線網20を介して中継先ルータに送信する中継処理を行う(ステップ103)。また、上記中継先ルータと自装置が接続されていない場合には、中継先ルータとグループルータ内の他のルータが現在接続されているかどうかを、自装置内に記憶されているグループルータリスト(図2参照)から判断する(ステップ104)。
【0030】
ここで、上記中継先ルータと他のルータが現在接続されている場合には、上記中継パケットを破棄する(ステップ105)。例えば中継先ルータがルータ21の場合には、ルータ21とグループルータ1が現在接続されていると判断し、中継先ルータがルータ22又は23の場合には、ルータ22又は23とグループルータ5が現在接続されていると判断し、また中継先ルータがルータ24の場合には、ルータ24とグループルータ10が現在接続されていると判断して、上記中継パケットを破棄する。
【0031】
また、上記中継先ルータと他のルータが現在接続されていない場合には、自装置より優先順位の高いグループルータに空きチャネルがあるかどうか判断する(ステップ106)。この場合には、ルータ3は、図4に示すチャネル状態要求パケットをLAN上に送信し、これに対する各グループルータから応答されたグループルータ検出パケット(図3参照)を受信して、その検出パケット内の利用可能な空きチャネル数から各グループルータの空きチャネルを認識する。
【0032】
ここで、自装置より優先順位の高いグループルータに空きチャネルがある場合には、上記優先順位の高いグループルータにパケット中継を任せて、受信した中継パケットを破棄する(ステップ107)。また、自装置より優先順位の高いグループルータに空きチャネルがない場合には、自装置に空きチャネルがあるかどうか判断する(ステップ108)。
【0033】
ここで、自装置に空きチャネルがある場合には、回線接続後、中継処理を行い、中継パケットを中継先ルータに送信する(ステップ109)。この場合、ルータ3は、図10の状態遷移図に示すイベントとチャネルの状態に基づいて自装置の状態を遷移する。なお、図10中、「未接続(ST0)」とは回線が未接続で以下の状態(発呼待ち、発呼中、接続)以外の状態をいい、「発呼待ち(ST1)」とはLAN上に重複確認パケットを送信し、応答を待っている状態をいい、「発呼中(ST2)」とはLANに送信した重複確認パケットに対する応答がなく、実際の発呼処理を行っている状態をいい、「接続(ST3)」とは回線が接続され通信が可能な状態をいうものとする。
【0034】
図10において、ルータ3は、端末からの発呼要求があると、まず空き(未接続)チャネルの中から発呼するチャネルを選択し、発呼相手のプロトコルアドレスを含んだ重複確認パケット(図6参照)をLAN上に送信して、一定時間T1応答を待つ。
他のグループルータは、この重複確認パケットを受信すると、自装置の「未接続状態」以外の状態のチャネルで、受信パケット内に含まれたプロトコルアドレスを持った相手と接続あるいは接続を試みている状態にあるチャネルが存在するかどうかチェックする。そして、そのチャネルが存在した場合には、重複確認応答パケット(図7参照)によって、そのプロトコルアドレスとチャネルの状態を応答する。また、そのチャネルが存在しない場合には、受信した中継パケットを破棄する。
【0035】
重複確認パケットを送信したルータ3は、上記一定時間T1応答を待ち、この時間T1内に重複確認応答パケットを受信した場合には、上記重複確認応答パケット内の重複しているグループルータ(ルータ3以外の他のグループルータ)の接続状態が、「発呼中」あるいは「接続」の場合には、一定時間T1のカウントをストップし、未接続状態のままで発呼処理を行わない。しかし、上記重複しているグループルータの接続状態が、「発呼待ち」の場合には、上記重複確認応答パケット内の他のグループルータの優先度が自装置(ルータ3)の優先度より低いかどうか判断する。ここで、ルータ3は、自装置が優先の時には、発呼待ちの状態の後、発呼処理を行い、また上記他のグループルータが優先の時には、一定時間T1のカウントをストップし、未接続状態のままで発呼処理を行わない。
【0036】
また、この一定時間T1内に重複確認応答パケットがない場合には、実際の発呼処理を行い、回線接続後に中継処理を行い、中継パケットを中継先ルータに送信する。なお、ルータ3が接続状態から未接続状態に遷移する場合は、回線の切断処理が完了し、上記回線が完全に利用可能な状態になった時点で未接続状態に遷移する。
【0037】
また、ステップ108で自装置に空きチャネルがない場合には、受信した中継パケットを破棄して、自装置より優先順位の低いグループルータに上記中継パケットの中継処理を任せて(ステップ110)、上記ネットワーク間接続動作を終了する。
従って、本実施例では、複数のルータに代表プロトコルアドレスを設定して、これらルータを論理的に1つのグループルータとしてグループ化し、ISDN回線網を介して他のLANの中継先ルータとのデータ中継を行うので、拡張性のある通信システムを提供できる。
【0038】
また、本実施例では、複数のルータをセンタ側に使用するので、個々のルータが故障しても、その故障に対応することが可能となり、ルータの故障が通信システムに与える影響を軽減して、システムの信頼性を向上できる。
さらに、本実施例では、端末はグループルータ内の個々のルータを意識することなく、代表プロトコルアドレスによって発呼要求を行うことができる。
【0039】
ところで、本実施例では、全てのグループルータが中継パケットを受信して、各グループルータ毎に中継を行うかどうか判断するので、各グループルータに対する負荷が高くなる。そこで、本発明では、これを改善するためにグループルータの付加機能として、RIPによる最適経路のアナウンス機能を有することも可能である。
【0040】
すなわち、このアナウンス機能では、グループルータが、ある接続相手とISDN回線を接続した場合に、代表プロトコルアドレスではなく、自装置に設定されたプロトコルアドレスをsourceアドレス(送信元アドレス)として、ルーティング情報をLAN上にアナウンスする。この時、代表プロトコルアドレスでアナウンスしたルーティング情報よりも、より最適なルーティング情報としてアナウンスする。例えば、代表的なルーティングプロトコルであるRIPを使用する場合には、経路の距離を表すメトリック値を利用して、代表プロトコルアドレスでアナウンスしたメトリック値よりも、1以上小さい値に設定したルーティング情報をアナウンスすることで実現できる。
【0041】
この機能により、LAN上の各端末は既に取得している代表プロトコルアドレスによるルーティング情報よりも、より最適なルーティング情報を取得する。以降各端末は、代表プロトコルアドレスに該当するハードウェアアドレス宛ではなく、ISDN回線を接続しているグループルータ固有に設定されたアドレス宛に直接データを送信することができるため、他のグループルータの負荷を軽減することができる。
【0042】
グループルータが、ISDN回線を切断した場合には、必ず自装置のプロトコルアドレス経由のルーティング情報は到達不能としてアナウンスする必要がある。
また、上述の実施例の他に、例えば複数のグループルータ中の特定の1つのルータが、全グループルータのチャネルの発呼指示及びチャネルの状態を管理することも可能である。なお、本実施例では、この特定のグループルータを発呼指示ルータと呼ぶ。
【0043】
本実施例では、発呼指示ルータの決定方法として、スタティックに決定する方法とダイナミックに決定する方法の2種類を定義する。
まず、スタティックに決定する方法では、発呼指示ルータとして動作するかどうかを、各グループルータ上で設定により決定する。このように発呼指示ルータに設定されたグループルータは、常に発呼指示ルータとして動作する。従って、発呼指示ルータが、何らかの原因でシステムダウンを起こした場合には、グループルータの機能は動作しないこととなるので、以下に示す発呼指示ルータをダイナミックに決定する方法が好ましい。
【0044】
ダイナミックに決定する方法では、上述したグループルータ検出機能を用いて、各グループルータの優先度を予め設定し、グループルータ間で自装置の優先度を含んだグループルータ検出パケットを送受信する。各グループルータは、グループルータ検出パケットに含まれた優先度を学習し、自装置の優先度の値が最も小さい場合に発呼指示ルータとして動作する。
【0045】
この発呼指示ルータがグループルータ検出パケットを受信した場合、上記検出パケット内のルータのプロトコルアドレス、MACアドレス及びそのルータのISDN回線の接続相手をグループルータリストに登録する。このグループルータリストの各エントリは、新規登録後エージングを実施し、一定時間以上そのルータからグループルータ検出パケットを受信しない場合は、そのルータが存在しなくなったとみなし、上記リストから削除する。
【0046】
また、発呼指示ルータは、グループルータ検出パケットの受信時に、各ルータの接続相手を、自装置の上記グループルータリストから認識し、他のルータと重複して同一の相手に接続していた場合、重複したルータの回線を切断する。なお、重複した場合に切断するルータの選択方法については、種々考えられるので特に規定しない。例えば、ランダムに選択したルータの回線を切断したり、又は優先度の低い方のルータの回線を切断する方法等が考えられる。
【0047】
本実施例のルーティング機能では、発呼指示ルータは、グループルータ経由で到達可能なルーティング情報をLAN上に送信する。このため、LAN上の端末は、グループルータ経由で到達可能なネットワークと通信を行う場合、論理的には常に発呼指示ルータ経由で通信を行うことになる。また、発呼指示ルータ以外のグループルータは、グループルータ経由で到達可能なルーティング情報のLAN上への送信は行わない。
【0048】
中継パケットを受信した場合の発呼指示ルータのネットワーク間接続動作は、図11のフローチャートに示すようになる。図11において、ステップ201〜ステップ205までは、図5のステップ101〜ステップ105と同様で、ルーティング情報から検索した中継先ルータと自装置(発呼指示ルータ)又は他のグループルータが接続しているかどうか判断し、その判断に基づいた同様の処理を行っている。
【0049】
ただし、本実施例では、ステップ204で中継先ルータと他のルータが現在接続されていない場合、発呼指示ルータは、他のルータに空きチャネルがあるかどうか判断する(ステップ206)。
ここで、他のルータに空きチャネルがある場合には、上記空きチャネルが存在する他のルータに、中継先ルータとの接続を指示する接続要求パケットを送信後、中継データを上記他のルータに転送してパケット中継を任せる(ステップ207)。また、他のルータに空きチャネルがない場合には、発呼指示ルータは、自装置に空きチャネルがあるかどうか判断する(ステップ208)。
【0050】
ここで、自装置に空きチャネルがある場合には、図5のステップ109と同様に、回線接続後、中継処理を行い、中継パケットを中継先ルータに送信する(ステップ209)。また、自装置に空きチャネルがない場合には、全てのグループルータには空きチャネルが存在しないので、受信した中継パケットを破棄して(ステップ210)、上記ネットワーク間接続動作を終了する。
【0051】
発呼指示ルータ以外のグループルータは、発呼指示ルータからの接続要求パケットの受信を契機に、中継先ルータと回線を接続し、発呼指示ルータから転送されたデータを中継する。また、発呼指示ルータ以外のグループルータは、接続要求パケットの受信後は、宛先MACアドレスが発呼指示ルータ宛の中継データで、上記接続されている回線経由で到達可能なデータについても中継処理を行う。
【0052】
本実施例では、発呼指示ルータが全グループルータのチャネルの状態を管理している。また、本実施例では、発呼指示ルータと発呼指示ルータ以外のグループルータ間の連携により、複数チャネルで同一相手との重複接続を検出する機能を持っている。
本実施例でのチャネル管理では、各グループルータは、定期的なブロードキャスト送信に加えて、回線の発呼あるいは着呼によりチャネルの状態が未接続状態から接続状態に変化した場合、又はチャネルの状態が接続状態から未接続状態に変化した場合に、グループルータ検出パケットをブロードキャストする。発呼指示ルータは、グループルータ検出パケットにより全グループルータのチャネル状態を管理する。
【0053】
また、本実施例では、発呼指示ルータは、各グループルータのチャネル状態を、「未接続」、「発呼要求中」及び「接続」の状態とし、「未接続」とは回線が未接続で以下の状態(発呼要求中、接続)以外の状態をいい、「発呼要求中」とはグループルータ宛に接続要求パケットを送信後、グループルータからチャネルが接続状態に変化した情報を含むグループルータ検出パケットを受信するまでの状態をいい、「接続」とは回線が接続され通信が可能な状態をいう。
【0054】
従って、本実施例では、グループルータの中から1つの発呼指示ルータを決定し、発呼指示ルータが中継パケットを受信して、中継を行うグループルータを判断するので、各グループルータに対するデータ中継の負荷を軽減することができる。
ところで、上述の通信システムでは、同じLANa内でルータや端末がデータ通信していると、他のルータや端末は、データ通信を行うことができなかった。そこで、例えば図12に示すように、同じLANa内の各グループルータ1〜10及び端末11,12をスイッチングハブ14のようなブリッジ機能を持ったブリッジ装置により接続させる場合が考えられている。スイッチングハブ14は、各グループルータ1〜10及び端末11,12を異なるポート14a〜14lに分離して接続させるとともに、これら装置のMACアドレスと、各装置が接続されるポート番号を登録する登録テーブル(図13参照)を有している。この構成により、スイッチングハブ14は、データ通信を行っているルータや端末以外の他のルータや端末でデータ通信を可能にしていた。なお、この例では、図1に示した通信システムの構成と同様の構成部分に対しては、同一符号を用いるものとする。
【0055】
しかし、この場合には、最優先グループルータがARPに応答した時点で、そのハードウェアアドレスが上記スイッチングハブに学習されるため、代表ハードウェアアドレス宛のデータが最優先グループルータ以外のグループルータに送信されず、グループルータ機能が動作しないことがある。
そこで、本発明の第2実施例としては、例えば図12に示す通信システムにおいて、グループルータに共通の上記代表プロトコルアドレス「158.202.232.50」に対する物理的な代表ハードウェアアドレスを設定する。なお、上記代表ハードウェアアドレスは、各グループルータに個別に登録された固有のハードウェアアドレスとは別に設定されるもので、これらの各ハードウェアアドレスとはそれぞれ異なったアドレス、例えば「00:00:00:00:00:01」として設定される。
【0056】
最優先グループルータは、代表プロトコルアドレスに対するハードウェアアドレスの解決(ARP)を、上記設定された代表ハードウェアアドレスでなく、この個別に設定された固有のハードウェアアドレスにより行う。
これにより、スイッチングハブ14等のブリッジ装置を利用した通信システムにおいても、代表ハードウェアアドレスがスイッチングハブ14に学習されることなく、各ルータがグループルータの機能を動作することができる。
【0057】
本実施例のグループルータも、グループルータ検出機能、ルーティング機能及び代表ARP機能の3つの機能を有している。
1.グループルータ検出機能
この機能は、第1実施例と同様なので、説明を省略する。
2.ルーティング機能
グループルータには、上述のごとく自装置のプロトコルアドレス以外に共通に割り付けられた代表プロトコルアドレス及び代表ハードウェアアドレスが設定されている。各グループルータは、ルーティング情報のパケット(IP:RIP)を送信する場合、この代表プロトコルアドレスをsourceアドレス(送信元アドレス)として送信する。なお、ルーティング情報を送信するRIPのパケットのフォーマットは、図14に示すように、MACアドレスからなる宛先及びsourceアドレスを有するイーサネットのMACヘッダ部と、その後にプロトコルアドレスからなる宛先及びsourceアドレスを有するIPヘッダ部と、UDPヘッダ部と、要求又は応答を示すコマンドと、宛先のプロトコルアドレス及びそのホップ数からなるデータ部とから構成されている。
【0058】
ルーティング情報のパケットを受信したルータは、上記パケット内のルーティング情報を、図15に示すように、代表プロトコルアドレス及びそれに対応する代表ハードウェアアドレス毎にルーティングテーブルに登録することができる。また、中継パケットを受信した場合には、上記図5のフローチャートに示す手順で中継処理を行う。ただし、本実施例では、グループルータに設定された代表ハードウェアアドレス及び自装置のMACアドレス(物理アドレス)が宛先MACアドレスとして設定されているパケットを中継パケットとして扱う。
【0059】
また、中継処理においては、ルータは、発着呼の衝突を考慮して、発呼相手のプロトコルアドレスを含んだ重複確認用のパケット(図6参照)をLAN上に送信し、他のグループルータのチャネルの状態とその発呼相手のプロトコルアドレスとを重複確認応答パケット(図7参照)によって収集し、発呼要求をした端末と他のグループルータとの接続状態を認識して重複確認を行う。
3.代表ARP機能
グループルータは、自装置のMACアドレスがグループルータリスト内で最も優先順位が高い場合、代表プロトコルアドレスに対応する端末からブロードキャストされるARP要求パケット(図8参照)によるARP要求に応答する。ただし、ARP応答パケット内のハードウェアアドレス(図9中の自装置のMACアドレス)としては代表ハードウェアアドレスを、自装置のプロトコルアドレスとしては代表プロトコルアドレスをそれぞれ設定し、MACヘッダ部内のsourceアドレスには、自装置に設定された固有のMACアドレスを設定する。
【0060】
また、既に複数のグループルータが運用されている状態において、より優先順位の高いグループルータが起動された場合、最も優先順位の高いグループルータは、代表ハードウェアアドレスを設定したARP応答パケットをブロードキャストする。新規にグループルータが追加され、ネゴシエーションの結果、同じルータが最優先順位のルータとなった場合についても、その最優先順位のグループルータは、上記ARP応答パケットをブロードキャストする。
【0061】
従って、本実施例では、複数のルータに共通の代表プロトコルアドレスと代表ハードウェアアドレスを設定して、これらルータを論理的に1つのグループルータとしてグループ化し、ARP要求パケットに対してグループルータのうちの1つのルータが上記代表ハードウェアアドレスを、かつ送信元アドレスとして各グループルータ固有のMACアドレスを設定した応答パケットを応答するので、グループルータがスイッチングハブのようなブリッジ機能を持ったブリッジ装置により分離された場合でも、代表ハードウェアアドレスがブリッジ装置に学習されることがなく、各グループルータがグループルータ機能を動作することができる。
【0062】
ところで、上記第2実施例では、代表ハードウェアアドレスが学習されない反面、ホストからのデータが、常にスイッチングハブ14の全ポートに送信されることになり、スイッチングハブを導入した目的を達成することができなくなる。そこで、本実施例では、グループルータがある特定の相手と接続状態にある場合に限って、自装置経由の経路情報をグループルータ経由の経路情報よりも最適となるようにアナウンスすることで、グループルータの機能を動作する。すなわち、本実施例では、ISDN回線が接続され、特定のサブネット(或いはネットワーク)との通信が可能となった時に、接続されたISDN回線経由で図14に示した到達可能な宛先(宛先のルータのプロトコルアドレス)のメトリック(ホップ数)を、代表プロトコルアドレスでアナウンスしたメトリックよりも小さくしたルーティング情報をアナウンスする。そして、この時、RIPパケットの送信元アドレスとして自装置のLANインターフェースのアドレス(代表ハードウェアアドレスではない)を使用することで、接続中のISDN回線経由で到達可能な宛先に対しては、ISDN回線を接続しているルータが最適経路となることを実現する。
【0063】
すなわち、このアナウンス機能では、ISDN回線が接続された場合、ISDN回線を接続しているグループルータは、上記ISDN回線経由で到達可能な宛先に対するメトリックを、代表プロトコルアドレスでアナウンスしたメトリックよりも1小さい値に設定したルーティング情報をRIPパケット(図14参照)によりLAN(実施例ではLANa)上に送信する。この時、RIPパケットの送信元アドレスには、LANインターフェースの自装置固有のMACアドレスを設定する。なお、このルーティング情報は、ISDN回線が接続されている間、定期的に送信する。
【0064】
上記RIPパケットを受けた端末は、このパケット内の情報に基づいてルーティングテーブルを作成して、ISDN回線を接続しているグループルータ宛(ルータ固有のMACアドレス宛)に中継パケットを送信することが可能になる。なお、中継パケットが送信されるこのルータ固有のMACアドレスは、上記RIPパケット内の送信元アドレスから学習される。
【0065】
また、ISDN回線が切断された場合、切断したISDN回線経由で到達可能として送信していた宛先に対するルーティング情報を到達不可能として送信する。この時、RIPパケットの送信元アドレスには、LANインターフェースの自装置固有のMACアドレスを設定する。
また、グループルータがISDN回線の接続時に、新たなルーティング情報をリモートルータ(上記グループルータとISDN回線を介して接続されるルータ)から学習した場合、他のグループルータにルーティング情報を通知する必要がある。このためにグループルータは、リモートルータから新しいルーティング情報を学習した場合、そのルーティング情報を各グループルータ宛にRIPパケットで送信する。なお、RIPパケットの送信は、例えば30秒間隔で一定回数送信する。
【0066】
従って、本実施例では、グループルータがある特定の相手と接続状態にある場合に限って、自装置経由の経路情報を、グループルータ経由の経路情報よりも最適となるようにアナウンスするので、LAN上の各端末は既に取得している代表プロトコルアドレスによるルーティング情報よりも、より最適なルーティング情報を取得することができる。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、遠隔のネットワーク間でデータ中継を行うために、広域網を介して複数のネットワークを接続させるネットワーク間接続方法において、前記ネットワークに複数のネットワーク間接続装置を設け、該複数のネットワーク間接続装置を論理的に1つの中継手段とし、前記広域網を介して他のネットワーク内のネットワーク間接続装置とデータ中継を行うので、ルータの故障が通信システムに与える影響を軽減して、システムの信頼性を向上させる。
【0068】
請求項2,3では、前記同じネットワーク内の各ネットワーク間接続装置が共有するネットワーク上の論理的な代表プロトコルアドレスを定義し、データ中継の際に該代表プロトコルアドレスが指定されることで論理的に1つの中継手段として動作するとともに、各ネットワーク間接続装置は、前記共有する代表プロトコルアドレスにより経路情報を送受信するので、端末は複数のLAN間接続装置を意識することなく発呼要求を行うことができ、各ネットワーク間接続装置は同じルーティング情報を持つことができる。
【0069】
請求項4,5では、前記同じネットワーク内の各ネットワーク間接続装置は、予め優先度がそれぞれ設定されるとともに、該各ネットワーク間接続装置の回線使用状態をそれぞれ管理し、発呼要求がなされると、該優先度及び回線使用状態に応じて広域網に接続し、他のネットワーク内のネットワーク間接続装置とデータ中継を行うとともに、自装置の回線使用状態を同じネットワーク上の他のネットワーク間接続装置に送信するので、拡張性のある通信システムを提供できる。
【0070】
請求項6では、前記同じネットワーク内の少なくとも1つのネットワーク間接続装置は、各ネットワーク間接続装置の回線使用状態を管理し、発呼要求がなされると、該回線使用状態に応じて中継データを前記同じネットワーク内の他のネットワーク間接続装置に転送するので、各グループルータに対するデータ中継の負荷を軽減することができる。
【0071】
請求項7,8では、前記同じネットワーク内の各ネットワーク間接続装置が共有するネットワーク上の論理的な代表プロトコルアドレス及び物理的な代表ハードウェアアドレスをそれぞれ定義し、データ中継の際に上記代表プロトコルアドレス及び物理的な代表ハードウェアアドレスがそれぞれ指定されることで論理的に1つの中継手段として動作し、このうちの1つのネットワーク間接続装置は、前記ネットワーク上の代表プロトコルアドレスに対応した前記代表ハードウェアアドレスのアドレス要求に対して、前記共有する代表ハードウェアアドレスを応答し、かつ該応答の送信元アドレスには、当該応答するネットワーク間接続装置に固有に定義されたハードウェアアドレスを設定するので、同じLAN内のグループルータがブリッジ機能を持った装置によって異なるポートに分離された場合でも、上記ルータのグループルータ機能を動作できる。
【0072】
請求項9では、前記同じネットワーク内のネットワーク間接続装置は、前記広域網を介して通信可能な宛先に対する経路情報を、前記中継手段経由の経路情報として有し、該ネットワーク間接続装置のうちの1つのネットワーク間接続装置は、前記広域網を介して他のネットワークと接続された場合には、前記経路情報を自装置経由の経路情報としてアナウンスし、また前記接続が切断された場合には、前記自装置経由の経路情報を到達不能としてアナウンスし、前記中継手段経由の経路情報としてアナウンスするので、ネットワーク上の各端末は既に取得している代表プロトコルアドレスによるルーティング情報よりも、より最適なルーティング情報を取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のネットワーク間接続方法を用いた通信システムの第1実施例を示す構成図である。
【図2】本発明のグループルータリストの一例を示す構成図である。
【図3】本発明のグループルータ検出パケットのフォーマットを示す構成図である。
【図4】本発明のチャネル状態要求パケットのフォーマットを示す構成図である。
【図5】図1に示したグループルータのネットワーク間接続動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】本発明の重複確認パケットのフォーマットを示す構成図である。
【図7】本発明の重複確認応答パケットのフォーマットを示す構成図である。
【図8】本発明のARP要求パケットのフォーマットを示す構成図である。
【図9】本発明のARP応答パケットのフォーマットを示す構成図である。
【図10】図1に示したグループルータの状態遷移を示す状態遷移図である。
【図11】本発明の発呼指示ルータのネットワーク間接続動作を説明するためのフローチャートである。
【図12】本発明のネットワーク間接続方法を用いた通信システムの第2実施例を示す構成図である。
【図13】図12に示したスイッチングハブの有する登録テーブルの一例を示す構成図である。
【図14】本発明のRIPのパケットのフォーマットを示す構成図である。
【図15】本発明のルーティングテーブルの一例を示す構成図である。
【符号の説明】
1〜10 グループルータ
11,12 端末
13 伝送路
14 スイッチングハブ
14a〜14l ポート
20 ISDN回線網
21〜24 ルータ
a〜e LAN

Claims (9)

  1. 遠隔のネットワーク間でデータ中継を行うために、広域網を介して複数のネットワークを接続させるネットワーク間接続方法において、
    前記ネットワークに複数のネットワーク間接続装置を設けると共に、これらの各ネットワーク間接続装置に中継先のルーティング情報を登録したルーティングテーブルおよび前記各ネットワーク間接続装置の回線使用状態を管理するグループルータリストをそれぞれ設け、
    前記複数のネットワーク間接続装置を論理的に1つの中継手段として看做し、前記ルーティングテーブルおよびグループルータリストを参照して決定される前記複数のネットワーク間接続装置中の1つを用いて前記広域網を介して他のネットワーク内のネットワーク間接続装置との間でデータ中継を行うことを特徴とするネットワーク間接続方法。
  2. 前記同じネットワーク内の各ネットワーク間接続装置は、各ネットワーク間接続装置毎に個別に設定されたプロトコルアドレスとは別に、前記各ネットワーク間接続装置において共有される前記ネットワーク上での論理的な代表プロトコルアドレスが定義されており、データ中継の際に上記代表プロトコルアドレスが指定されることで論理的に1つの中継手段として動作することを特徴とする請求項1に記載のネットワーク間接続方法。
  3. 前記各ネットワーク間接続装置は、これらのネットワーク間接続装置で共有する代表プロトコルアドレスにより経路情報を送受信することを特徴とする請求項2に記載のネットワーク間接続方法。
  4. 前記同じネットワーク内の各ネットワーク間接続装置は、予め優先度がそれぞれ設定されるとともに、該各ネットワーク間接続装置の回線使用状態を管理するグループルータリストをそれぞれ備え、回線の接続要求がなされると、該優先度及び回線使用状態に応じて広域網に接続し、他のネットワーク内のネットワーク間接続装置とデータ中継を行うことを特徴とする請求項1に記載のネットワーク間接続方法。
  5. 前記同じネットワーク内の各ネットワーク間接続装置は、自装置の回線使用状態を同じネットワーク上の他のネットワーク間接続装置のグループルータリストにそれぞれ送信することを特徴とする請求項4に記載のネットワーク間接続方法。
  6. 遠隔のネットワーク間でデータ中継を行うために、広域網を介して複数のネットワークを接続させるネットワーク間接続方法において、
    前記ネットワークに複数のネットワーク間接続装置を設けると共に、これらの各ネットワーク間接続装置に中継先のルーティング情報を登録したルーティングテーブルおよび前記各ネットワーク間接続装置の回線使用状態を管理するグループルータリストをそれぞれ設け、
    前記複数のネットワーク間接続装置を論理的に1つの中継手段として看做し、前記ルーティングテーブルおよびグループルータリストを参照して決定される前記複数のネットワーク間接続装置中の1つを用いて前記広域網を介して他のネットワーク内のネットワーク間接続装置との間でデータ中継を行うに際し、
    前記同じネットワーク内の少なくとも1つのネットワーク間接続装置は、各ネットワーク間接続装置の回線使用状態を管理し、発呼要求がなされると、該回線使用状態に応じて中継データを前記同じネットワーク内の他のネットワーク間接続装置に転送することを特徴とするネットワーク間接続方法。
  7. 前記同じネットワーク内の各ネットワーク間接続装置は、ブリッジ装置により物理的に分離されるものであって、
    各ネットワーク間接続装置毎に個別に設定されたプロトコルアドレスおよびハードウェアアドレスとは別に、前記各ネットワーク間接続装置において共有される前記ネットワーク上での論理的な代表プロトコルアドレスおよび前記ネットワーク上での代表ハードウェアアドレスが定義されており、
    データ中継の際には上記代表プロトコルアドレスおよび代表ハードウェアアドレスがそれぞれ指定されることで論理的に1つの中継手段として動作することを特徴とする請求項1に記載のネットワーク間接続方法。
  8. 前記同じネットワーク内のネットワーク間接続装置のうちの1つのネットワーク間接続装置は、前記ネットワーク上の代表プロトコルアドレスに対応した前記代表ハードウェアアドレスのアドレス要求に対して、前記各ネットワーク間接続装置で共有する代表ハードウェアアドレスを応答し、かつ該応答の送信元アドレスには、当該応答するネットワーク間接続装置に固有に定義されたハードウェアアドレスを設定することを特徴とする請求項7に記載のネットワーク間接続方法。
  9. 前記同じネットワーク内のネットワーク間接続装置は、前記広域網を介して通信可能な宛先に対する経路情報を、前記中継手段経由の経路情報として有し、該ネットワーク間接続装置のうちの1つのネットワーク間接続装置は、前記広域網を介して他のネットワークと接続された場合には、前記経路情報を自装置経由の経路情報としてアナウンスし、また前記接続が切断された場合には、前記自装置経由の経路情報を到達不能としてアナウンスすると共に前記中継手段経由の経路情報をアナウンスすることを特徴とする請求項8に記載のネットワーク間接続方法。
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