JP2014135134A - 二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】薄厚化を図ると共に、正極および負極等の変形や破損を回避し得る二次電池を提供する。
【解決手段】シート状の正極3aと、シート状の負極3bと、正極3aおよび負極3bを相互に絶縁する絶縁シート3cとが積層された電極部3が電解液8と共に電池容器2内に収容され、かつ正極3aおよび負極3bと共に電解液8に接するように参照極4が電池容器2内に配設され、参照極4は、正極3a、負極3bおよび絶縁シート3cの積層方向において正極3aおよび負極3bとは重ならない電極部3の側方の位置に配置されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、正極、負極および参照極が電解液と共に容器体内に収容されて構成された二次電池に関するものである。
今日では、継ぎ足し充電を行っても電池性能が低下せず、エネルギー密度が高いことから、各種の電子機器や電気機械の電源としてリチウムイオン二次電池が広く使用されている。しかしながら、リチウムイオン二次電池では、過充電したとき(充電完了後に正極および負極の間に電圧を印加し続けたり、充電に際して正極および負極の間に過剰に高い電圧を印加したりしたとき)に、電解液中の金属リチウムが負極の表面に析出することがある。この場合、負極の表面に金属リチウムが析出した状態では、充放電時に電極および電解液の間を移動可能なリチウムイオンの量が減少して電池容量が減少するだけでなく、針状に析出した金属リチウムによって電極間が短絡されて発火する危険性がある。したがって、リチウムイオン二次電池の充電に際しては、過充電を招くことのないように(負極の表面に金属リチウムを析出させることのないように)細心の注意を払う必要がある。
この場合、電池電圧(正極および負極の間の電位差)が過剰に高くなることのないようにモニタリングしながら充電を行うことにより、金属リチウムの析出をある程度は回避することができる。しかしながら、充電完了と判断する電池電圧を低い電圧に規定して充電を行ったとしても、充電時に印加する電圧値や、負極の構成材料によっては、リチウムイオンに対する負極の電位(以下、「対リチウム負極電位」ともいう)が過剰に低い電位となったときに、負極の表面に金属リチウムが析出することがある。したがって、このような析出が生じるのを回避するために、充電中に対リチウム負極電位を正しく測定する必要があるが、正極および負極の間の電位差をモニタリングしたとしても、この対リチウム負極電位を特定することができないため、対リチウム負極電位が過剰に低い電圧となることのないように充電時間や充電電圧を管理することができない。
一方、特開2012−79582号公報には、正極、負極、参照極および対極の4つのシート状の電極が電極セパレータを挟んで相互に絶縁された状態で積層された積層体を備え、この積層体が電解質含有層(例えば電解液)と共に外装体内に収容されて構成された二次電池が開示されている。この二次電池では、正極および負極の劣化度合いの診断(具体的には、正極および負極の各々の抵抗値の測定)を目的として、参照極および対極の2つの電極が配設されている。この場合、出願人は、この従来の二次電池において、参照極と負極との間の電位差を測定することにより、上記の対リチウム負極電位を特定することができ、この電位差(対リチウム負極電位)をモニタリングしつつ充電を行うことで、上記の金属リチウムの析出を回避できる可能性があることを見いだした。
具体的には、従来の二次電池では、リチウム金属で参照極が形成されている。したがって、この二次電池では、参照極の標準電極電位が、金属イオンが析出した状態の負極の電位とほぼ等しくなる。このため、充電に際して参照極と負極との間の電位差をモニタリングして、十分な電位差が生じるように(参照極と負極との間の電位差(対リチウム負極電位))が規定値を下回ることのないように)充電時間や充電電圧を管理することで、負極の表面に金属リチウムが析出するのを回避することが可能となる。
特開2012−79582号公報(第4−11頁、第1−2図)
ところが、従来の二次電池には、以下の問題点が存在する。すなわち、従来の二次電池では、正極および負極に加えて参照極および対極の2つの電極が設けられている。また、この従来の二次電池の構成によれば、参照極および負極の間の電位差、すなわち、リチウムイオン電位に対する負極の電位(対リチウム負極電位)を測定することが可能となっている。
この場合、従来の二次電池では、正極および負極が互いにほぼ同じ大きさの(ほぼ同じ面積で同じ外形の)矩形状に形成されると共に、参照極が、正極および負極よりも小さい(面積が狭い)矩形状に形成されている。このため、従来の二次電池では、正極、負極および参照極などの電極が積層された積層体に、参照極が存在する領域(正極および負極に対して参照極が積層方向で重なっている領域:以下、「領域1」ともいう)と、参照極が存在しない領域(参照極が正極および負極に対して参照極が積層方向で重なっていない領域:以下、「領域2」ともいう)とが生じている。
この結果、従来の二次電池では、上記の積層体における領域1よりも領域2の方が薄厚となっている。したがって、従来の二次電池では、上記の積層体の厚み方向(各電極の積層方向)にこれを圧縮する外力が加わったときに、領域1と領域2との境界部位の近傍において正極や負極に大きなストレスが加わることとなる。このため、従来の二次電池では、上記の両領域の境界部位の近傍において正極や負極の変形を招き易く、最悪の場合には、正極や負極の電極層が破断するおそれがあるという問題点が存在する。
また、従来の二次電池では、充放電能力とは無関係な参照極を正極および負極と共に積層しているため、上記の積層体の厚みが厚くなっている。このため、従来の二次電池には、その薄厚化が困難となっているという問題点も存在する。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、薄厚化を図ると共に、正極および負極等の変形や破損を回避し得る二次電池を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく、請求項1記載の二次電池は、シート状の正極と、シート状の負極と、前記正極および前記負極を相互に絶縁する絶縁シートとが積層された電極部が電解液と共に容器体内に収容され、かつ前記正極および前記負極と共に前記電解液に接するように参照極が前記容器体内に配設された二次電池であって、前記参照極は、前記正極、前記負極および前記絶縁シートの積層方向において当該正極および当該負極とは重ならない前記電極部の側方の位置に配置されている。
また、請求項2記載の二次電池は、請求項1記載の二次電池において、前記正極に接続するための正極接続部および前記負極に接続するための負極接続部が前記電極部から同じ向きに引き出されると共に、当該正極接続部および当該負極接続部の間に前記参照極が配設されている。
請求項1記載の二次電池によれば、正極、負極および絶縁シートの積層方向において正極および負極とは重ならない電極部の側方の位置に参照極を配置したことにより、参照極を正極および負極と共に積層しない分だけ二次電池の厚みを十分に薄厚化することができると共に、電極部(正極および負極等の積層体)の厚みが均一となることで正極や負極に対して局所的なストレスが加わる事態を回避することができ、これにより、正極や負極の変形や破損を回避して電池特性を良好な状態に維持することができる。
また、請求項2記載の二次電池によれば、正極接続部および負極接続部を電極部から同じ向きに引き出すと共に、正極接続部および負極接続部の間に参照極を配設したことにより、正極接続部および負極接続部の間のスペースを有効利用して容器体内に参照極を配設することができ、これにより、平面方向に沿った二次電池の外形寸法を十分に小さくすることができる。
リチウムイオン二次電池1の構成を示す断面図である。 電極部3、参照極4、正極端子5、負極端子6および参照極端子7の外観斜視図である。 電池容器2を透過させた状態のリチウムイオン二次電池1の平面図である。 電極部3および参照極4と正極端子5、負極端子6および参照極端子7との接続部位近傍の断面図である。
以下、二次電池の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
図1,3に示すリチウムイオン二次電池1は、「二次電池」の一例であって、電池容器2、電極部3、参照極4、正極端子5、負極端子6、参照極端子7および電解液8を備えて構成されている。電池容器2は、「容器体」に相当し、一例として、アルミニウム、アルミニウム合金およびステンレス鋼等の基体の外表面および内表面にポリプロピレンやポリエチレン等の絶縁性材料の層を設けたラミネートフィルムによって袋状に形成されている。
電極部3は、正極3a、負極3bおよび絶縁シート3cの積層体で構成されている。具体的には、図2に示すように、本例のリチウムイオン二次電池1では、一例として、正極3a、絶縁シート3cおよび負極3bの積層体を、絶縁シート3cを挟んで複数個(一例として3個)積層することにより、図1,3に示すように、全体として平板状に形成されている。なお、図1においては、リチウムイオン二次電池1の内部構造に関する理解を容易とするために、正極3aを一点鎖線で示すと共に、負極3bを二点鎖線で示し、かつ、絶縁シート3cを破線で示している。また、本例の電極部3では、正極3aと絶縁シート3cとの間、および負極3bと絶縁シート3cとの間に電解液8が含浸可能な隙間が設けられているが、図1,2においては、この隙間を誇張して大きく図示している。
この場合、図4に示すように、正極3aは、一例として、コバルト、ニッケルおよびマンガンなどの遷移金属のリチウム含有酸化物やカーボンなどの導電助材と結着剤とを混合した塗液を、アルミニウムやアルミニウム合金等の金属(導体)で構成された支持体11の表面に塗布して硬化させることで電極層12が形成されて、全体としてシート状に形成されている。また、負極3bは、粒状(鱗片状、繊維状、球状、疑似球状、塊状および粉状)のグラファイト(黒鉛)や非晶質炭素などと結着剤とを混合した塗液を、銅やニッケル等の金属(導体)で構成された支持体21の表面に塗布して硬化させることで電極層22が形成されて、全体としてシート状に形成されている。さらに、絶縁シート3cは、正極3aおよび負極3bを相互に絶縁すると共に電解液8を補液するシート体であって、ポリオレフィン樹脂等の絶縁性材料で形成された多孔性シートで構成されている。
この場合、図2,3に示すように、本例のリチウムイオン二次電池1では、正極3aおよび負極3bが互いに同じ大きさ(同じ広さ)の平面視矩形状に形成されると共に、絶縁シート3cが正極3aおよび負極3bよりもやや大きい平面視矩形状に形成されて、正極3a,負極3bおよび絶縁シート3cの積層方向において正極3aおよび負極3bの全域が重なるように電極部3が形成されている。また、本例のリチウムイオン二次電池1では、上記の支持体11の一部を電極部3の側方に向けて延出させることで接続部11a(タブ:「正極接続部」の一例)が形成されると共に、上記の支持体21の一部を電極部3の側方に向けて延出させることで接続部21a(タブ:「負極極接続部」の一例)が形成されている。この場合、接続部11a,21aの延出方向(引き出し方向)は同じ向きとなっている。
参照極4は、一例として、ニッケルやステンレス鋼等の金属(導体)で構成された支持体31の表面に、リチウム、またはリチウム合金などを分散させた塗液を塗布して硬化させることで支持体31が形成されて、全体としてシート状に形成されている。この場合、図3,4に示すように、本例のリチウムイオン二次電池1では、正極3aにおける接続部11aと、負極3bにおける接続部21aとの間(「電極部3の側方の位置」の一例)に参照極4が配設され、これにより、正極3a、負極3bおよび絶縁シート3cの積層方向において、参照極4が、正極3a(正極3aにおける電極層12の形成領域)、および負極3b(負極3bにおける電極層22の形成領域)とは重ならない構成が採用されている。なお、「参照極」の形成方法は上記の例に限定されず、一例として、支持体31の表面にリチウム金属箔を圧着することで支持体の表面に「参照極」として機能する電極層を形成する方法を採用することもできる。
また、本例のリチウムイオン二次電池1では、電池容器2内において正極端子5が接続部11aに接続されると共に、負極端子6が接続部21aに接続されている。さらに、本例のリチウムイオン二次電池1では、上記の支持体31の一部を延出させることで接続部31a(「参照極接続部」)が形成されると共に、電池容器2内において参照極端子7が接続部31aに接続されている。
したがって、本例のリチウムイオン二次電池1では、後述する充電に際しては、正極端子5、負極端子6および参照極端子7を図示しない充電回路に接続することにより、正極端子5および負極端子6を介して正極3aおよび負極3b間に充電電圧を印加しつつ、正極端子5および参照極端子7を介して正極3aおよび参照極4の間の電位差を測定し、かつ負極端子6および参照極端子7を介して負極3bおよび参照極4の間の電位差を測定することが可能となっている。また、電源としての使用に際しては、正極端子5および負極端子6を電力供給対象にそれぞれ接続することにより、正極3aおよび負極3bの間の電位差に応じた電力を電力供給対象に供給することが可能となっている。
このリチウムイオン二次電池1の製造に際しては、まず、正極3a、負極3bおよび参照極4をそれぞれ製作する。具体的には、支持体11の一面に電極層12を形成するための塗料を塗布して硬化させることで電極層12を形成して正極3aを製作し、支持体21の一面に電極層22を形成するための塗料を塗布して硬化させることで電極層22を形成して負極3bを製作し、かつ支持体31の一面に電極層32を形成するための塗料を塗布して硬化させることで電極層32を形成して参照極4を製作する。次いで、正極3a、絶縁シート3c、負極3bおよび絶縁シート3cをこの順で積層した積層体を、絶縁シート3cを挟んで複数(一例として3つ)積層することにより、電極部3を製作する。
続いて、電極部3における各正極3aの接続部11a上に正極端子5を載置した状態において、各接続部11aおよび正極端子5を超音波溶接によって一体化しつつ、これらを電気的に相互に接続すると共に、各負極3bの接続部21a上に負極端子6を載置した状態において、各接続部21aおよび負極端子6を超音波溶接によって一体化しつつ、これらを電気的に相互に接続する。同様にして、参照極4の接続部31a上に参照極端子7を載置した状態において、接続部31aおよび参照極端子7を超音波溶接によって一体化しつつ、これらを電気的に相互に接続する。
次いで、電池容器2を形成するためのラミネートフィルム上に電極部3および参照極4を載置する。この際には、正極端子5と一体化された各接続部11a、および負極端子6と一体化された各接続部21aの間に参照極4(電極層32)が位置するように配置する。続いて、電極部3および参照極4を包むようにしてラミネートフィルムを折り返した状態において、正極端子5、負極端子6および参照極端子7の引き出し部位を除いて電極部3の周囲を溶着によって封止する。これにより、袋状の電池容器2が形成される。次いで、形成した袋状の電池容器2における開口部位から規定量の電解液8を注入した後に、電池容器2の開口部位を正極端子5、負極端子6および参照極端子7に密着させるようにして溶着によって封止する。これにより、リチウムイオン二次電池1が完成する。
このリチウムイオン二次電池1を対象とする充電に際しては、正極端子5、負極端子6および参照極端子7を図示しない充電回路に接続する。次いで、各電極3a,3b,4の電位差をモニタリングしつつ、正極3aおよび負極3bの間に充電電圧を印加する。具体的には、正極端子5および負極端子6の間の電位差(すなわち、正極端子5に接続されている正極3aと、負極端子6に接続されている負極3bとの間の電位差)、参照極端子7および正極端子5の間の電位差(すなわち、参照極端子7に接続されている参照極4と正極3aとの間の電位差)、並びに参照極端子7および負極端子6の間の電位差(すなわち、参照極4と負極3bとの間の電位差)をそれぞれモニタリングしつつ、正極端子5(正極3a)および負極端子6(負極3b)の間に充電電圧を印加する。
この際に、充電電圧の印加によってリチウムイオン二次電池1が満充電状態に近付くにつれ、正極3aおよび負極3bの間の電位差が徐々に大きくなる。したがって、正極3aおよび負極3bの間の電位差をモニタリングすることにより、リチウムイオン二次電池1が満充電状態となったか否かを特定することができる。
また、過充電に起因して負極3bの表面に金属リチウムが析出したときには、リチウム、またはリチウム合金で形成された電極層32を有する参照極4と、金属リチウムが析出した負極3bとの間の電位差が小さくなる。したがって、参照極4および負極3bの間の電位差(対リチウム負極電位)をモニタリングして、測定された電位差が、予め規定された電位差まで低下した時点において、正極3aおよび負極3bの間への充電電圧の印加を停止させたり、正極3aおよび負極3bの間へ印加する充電電圧の電圧値を低下させたりすることにより、負極3bの表面への金属リチウムの析出量を最小限に止めることができる。
さらに、過充電に起因して許容量を超えるイオンが正極3aから放出されたときには、リチウム、またはリチウム合金で形成された電極層32aを有する参照極4と、リチウムイオンが放出された正極3aとの間の電位差が大きくなる。したがって、参照極4および正極3aの間の電位差(対リチウム正極電位)をモニタリングして、測定された電位差が、予め規定された電位差まで上昇した時点において、正極3aおよび負極3bの間への充電電圧の印加を停止させたり、正極3aおよび負極3bの間へ印加する充電電圧の電圧値を低下させたりすることにより、許容量を超えるイオンが正極3aから放出される事態を回避することができる。
この場合、本例のリチウムイオン二次電池1では、上記の対リチウム負極電位や対リチウム正極電位を測定するための参照極4が、正極3aおよび負極3bが積層されて構成された電極部3の側方の位置(本例では、各正極3aの接続部11aと各負極3bの接続部21aとの間)に配置されている。また、前述したように、本例のリチウムイオン二次電池1では、正極3aおよび負極3bが互いに同じ大きさ(同じ広さ)の矩形状に形成されると共に、正極3a、負極3bおよび絶縁シート3cの積層方法において正極3aおよび負極3bの全域が重なるように電極部3が形成されている。このため、図1に示すように、このリチウムイオン二次電池1では、正極端子5、負極端子6および参照極端子7の配設部位を除いて、全体の厚みがほぼ均一となっている。
したがって、このリチウムイオン二次電池1では、正極3a、負極3bおよび絶縁シート3cの積層方向(リチウムイオン二次電池1の厚み方向)において電極部3に対して外力が加わったとしても、電極部3(正極3aおよび負極3b)の全域にほぼ均等に力が加わることとなる。これにより、正極3aや負極3bに対して局所的なストレスが加わる事態が回避される。
このように、このリチウムイオン二次電池1によれば、正極3a、負極3bおよび絶縁シート3cの積層方向において正極3aおよび負極3bとは重ならない電極部3の側方の位置に参照極4を配置したことにより、参照極4を正極3aおよび負極3bと共に積層しない分だけリチウムイオン二次電池1の厚みを十分に薄厚化することができると共に、電極部3(正極3aおよび負極3b等の積層体)の厚みが均一となることで正極3aや負極3bに対して局所的なストレスが加わる事態を回避することができ、これにより、正極3aや負極3bの変形や破損を回避して電池特性を良好な状態に維持することができる。
また、このリチウムイオン二次電池1によれば、接続部11a,21aを電極部3から同じ向きに引き出すと共に、接続部11a,21aの間に参照極4を配設したことにより、接続部11a,21aの間のスペースを有効利用して電池容器2内に参照極4を配設することができ、これにより、平面方向に沿ったリチウムイオン二次電池1の外形寸法を十分に小さくすることができる。
なお、「二次電池」の構成は、上記のリチウムイオン二次電池1の構成に限定されない。例えば、「リチウムイオン二次電池」において「電極部(正極および負極)」の側方に「参照極」を配置した構成を例に挙げて説明したが、例えば、「ニッケル水素二次電池」等の各種の「二次電池」において「電極部(正極および負極)」の側方に「参照極」を配置した構成においても、上記のリチウムイオン二次電池1と同様の効果を奏することができる。また、参照極4の形状はシート状(平板状)に限定されず、柱状、筒状および球状等の各種の形状で「参照極」を形成することができる。この場合、電極部3の厚みを超えることのない大きさに参照極4を形成することにより、前述したリチウムイオン二次電池1と同様にして、リチウムイオン二次電池1全体としての厚みを十分に薄厚化することができる。
さらに、平面視矩形上の正極3aおよび負極3bを有する電極部3を備えた構成について説明したが、「正極」や「負極」の平面形状は「矩形状」に限定されない。また、接続部11a,21aの間に参照極4を配置した構成を例に挙げて説明したが、正極3a、負極3bおよび絶縁シート3cの積層方向(電極部3の厚み方向)において正極3aや負極3bと重ならないとの条件を満たしていれば、例えば図3に一点鎖線で示す参照極4a(または参照極4bや参照極4c)のように、接続部11a,21aの間以外の部位に「参照極」を配置することができる。このような構成においても、正極3aや負極3bに局所的なストレスが加わる事態を回避することができる。
1 リチウムイオン二次電池
2 電池容器
3 電極部
3a 正極
3b 負極
3c 絶縁シート
4,4a〜4c 参照極
5 正極端子
6 負極端子
7 参照極端子
8 電解液
11,21,31 支持体
11a,21a,31a 接続部
12,22,32 電極層

Claims (2)

  1. シート状の正極と、シート状の負極と、前記正極および前記負極を相互に絶縁する絶縁シートとが積層された電極部が電解液と共に容器体内に収容され、かつ前記正極および前記負極と共に前記電解液に接するように参照極が前記容器体内に配設された二次電池であって、
    前記参照極は、前記正極、前記負極および前記絶縁シートの積層方向において当該正極および当該負極とは重ならない前記電極部の側方の位置に配置されている二次電池。
  2. 前記正極に接続するための正極接続部および前記負極に接続するための負極接続部が前記電極部から同じ向きに引き出されると共に、当該正極接続部および当該負極接続部の間に前記参照極が配設されている請求項1記載の二次電池。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016220279A (ja) * 2015-05-14 2016-12-22 ローム株式会社 充電制御装置、充電制御方法、およびバッテリーパック

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