JP2014134099A - Icタグ組み込みマンホール蓋および蓋用icタグ - Google Patents

Icタグ組み込みマンホール蓋および蓋用icタグ Download PDF

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Abstract


【課題】経時的な摩耗があってもICタグ部分が容易に脱落することがなく、UHFの高周波帯域の電磁波を使用してもICタグの個体識別情報を検出することができるICタグ組み込みマンホール蓋および蓋用ICタグを提供する。
【解決手段】凹凸部2の凹部2D内であって、路面における摩耗減肉の許容値である所定の長さXよりも深い位置に螺合或いは嵌合によってICタグ10が取り付けられ、金属表面にMHz帯域の高周波電磁波を当てたときに、ICタグ10の近傍の金属表面に渦電流とは異なる定在波の高周波電流IAが流れるように凹凸部2を形成し、ICタグ10内のコイルアンテナ14を、高周波電流IAによって変圧器の1次電流と2次電流の電磁結合関係が成立するように配置した。
【選択図】図7

Description

本発明は、組み込まれたICタグを用いてマンホール蓋の個体識別を行い得るようにするためのICタグ組み込みマンホール蓋、および蓋用ICタグに関する。
従来、金属製のマンホール蓋の個体識別作業は、マンホール表面に構成された識別文字や識別番号を作業員が目視で確認することによって行われていた。しかしながら、この方法では、マンホール蓋の表面の汚れや摩耗減肉によって識別文字等が目視で確認し難くなることから、ヒューマンエラーが生じるおそれがあった。そのため、目視以外の機械的な読み取り(通信)作業が可能なように、電磁波(電波)を利用してマンホール蓋の上方から直接に個体識別が可能なICタグ組み込みマンホール蓋が開発されるようになった。
このようなICタグ組み込みマンホール蓋としては、例えば、マンホール蓋に操作具を挿入するための開閉用の凹部に土砂やゴミが侵入するのを防止するカバー(ゴム栓)を設け、そのカバーにICタグを封入する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、表面側にICタグが取り付けられたねじ状の取り付けロッドを作成し、この取り付けロッドをマンホール蓋に形成された貫通孔に通し、ねじで表裏から着脱可能に取り付ける技術も知られている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、鉄蓋の表面に形成された穴や凹部にICタグを埋設するものであって、ICタグ内部のコイルアンテナ面が金属の穴や凹部の壁面に対向するように配置したものも知られている。これにより、誘導電磁波は、壁面から反れるように穴や凹部の外部へ積極的に誘導されるようになる(例えば、特許文献3参照)。
特開2009−127395号公報 特開2008−150903号公報 特開平09−331279号公報
しかしながら、上述した特許文献1の技術では、マンホール蓋上を車が通過した場合に、その衝撃でカバーが凹部から飛び出して脱落するおそれがある。また、操作具を使用するときに、カバーをマンホール蓋の凹部から外さなければならない。そのため、飛び出した或いは取り外したカバーが再び同じマンホール蓋に取り付けられることが担保できなければ、ICタグとマンホール蓋との一体性が保証できなくなり、個体識別情報に誤りが生じるおそれがある。また、特許文献2の技術でも同様に、取り付けロッドが着脱可能な構造であるために、個体識別情報の一体性に課題がある。また、マンホール蓋に貫通穴を設けることによって蓋の強度が損なわれるという別の課題も生じてしまう。さらに、取り付けロッドの表面側にICタグを取り付ける構造では、長期間の使用による経年摩耗が生じた場合、ICタグがマンホール蓋自体から脱落するおそれがある。
さらに、特許文献3の技術では、リーダーから発射された動作電磁波がマンホール蓋の金属表面に当たったときに、この表面に電磁波を打ち消すように渦電流が発生する。そのため、発射された電磁波は、金属表面でこの渦電流によって弱められ、マンホール蓋の金属内部に埋設したICタグまで届き難くなる。特に、電磁気学によれば、当てられる電磁波の周波数が高い高周波ほど(例えば、HF、UHF帯の電磁波)、この渦電流の発生が強くなることが知られている。そのため、125KHzの低周波(LF)の電磁波を利用して渦電流の発生を低く抑え、渦電流の影響が実用上軽微である特徴を活用する技術もある。しかしながら、将来的には世界標準であるMHz帯域(UHF)の高周波で通信を行うことが好ましいところ、LFやHFといった高周波の場合では強い渦電流の発生によって通信ができないという課題がある。なお、HFおよびUHFとは、ICタグで使用される電磁波がHFは13.56MHzであり、UHFは860から960MHzの帯域を含むこととする。
一方、電磁誘導式でICタグを読み取るためのリーダー/ライター(以下、リーダーという)では、マンホール蓋に設置されたICタグからリーダーまでの距離の2乗または3乗に反比例して電磁波が弱くなる。また、路面に設置された金属製のマンホール蓋は、経年摩耗によって減肉減少する(15年間の使用で約3mmの減肉が見込まれる)。そのため、埋め込まれるICタグは、金属表面よりも5mm程度内部に設けたタグ用窪地に組み込むという条件を満たす必要がある。
本発明は、上述した事情のいずれかを鑑みてなされたものであり、その目的は、経時的な摩耗があってもICタグ部分が容易に脱落することがなく、UHFの高周波帯域の電磁波を使用してもICタグの個体識別情報を検出することができるICタグ組み込みマンホール蓋を提供することにある。また、UHFの高周波帯域の電磁波を使用しても個体識別情報を検出することができる蓋用ICタグを提供する。
上述のいずれかの課題を解決するため、本発明は、車輪や靴などの滑り防止やデザインのための金属表面に凹凸部が形成され、凹凸部に個体識別を行うためのICタグが取り付けられるICタグ組み込みマンホール蓋において、凹凸部の凹部内であって、路面における摩耗減肉の許容値である所定の深さ(あるいは長さ)よりも深い位置に螺合或いは嵌合によってICタグが取り付けられ、金属表面にたとえばUHF920MHz帯域の高周波電磁波を当てたときに、ICタグの近傍の金属表面に渦電流とは異なる定在波の高周波電流が流れるように凹凸部を形成し、ICタグ内のコイルアンテナを、高周波電流によって変圧器の1次電流と2次電流の電磁結合関係が成立するように定在波の中央部に近接して配置したことを特徴とする。(今後マンホール蓋表面の定在波電流を1次電流、ICタグ内部のコイルアンテナに流れる電流を2次電流と呼ぶことにする)
また、ICタグの外側が誘電性樹脂材料で形成された本体部によって覆われており、本体部を円柱状に形成し、円柱状の外周面に雄ねじ加工が施された雄ねじ部を形成し、凹部側に、マンホール蓋の裏面まで貫通していないザグリ穴状のねじ穴を形成し、ねじ穴に雄ねじ部を螺合させることでICタグを固定してもよい。
さらに、ねじ穴の全周における一部を欠損させ、渦電流の流路を遮断することができる。
さらにまた、凹部には、凹凸部の隣り合う2つの凸部からそれぞれに向かって突出する第1突部および第2突部が形成され、第1突部および第2突部の互いに対向する面にICタグの雄ねじ部が螺合するねじ穴を形成し、第1突部および第2突部の幅寸法よりも、ねじ穴の直径が大きくなるように形成して、ねじ穴の全周における一部を欠損させることもできる。
また、ICタグのコイルアンテナの平面は、マンホール蓋の表面に対してほぼ直交する態様で取り付けられ、かつ、第1突部および第2突部に形成されたねじ穴の欠損方向に対向するように配置することができる
一方、ICタグの外側が誘電性樹脂材料で形成された本体部によって覆われており、本体部を長尺に形成し、凹部側に、マンホール蓋の裏面まで貫通しておらず、ICタグが挿入可能なようにICタグの長尺な形状に合わせた長穴を形成するとともに、長穴の所定の長さよりも深い位置に、側方に向かって窪む脱落防止凹部を形成し、脱落防止凹部に樹脂材料を充填することでICタグを固定することができる。
また、長穴の全周における一部を欠損させ、渦電流の流路を遮断することもできる。
さらに、ICタグのコイルアンテナの平面は、ICタグの長尺方向と略直交するように配置することができる。
また、本発明は、マンホール蓋に取り付けられ、マンホール蓋の個体識別用の電磁波を発生させるマンホール蓋用ICタグにおいて、マンホール蓋の車輪や靴などの滑り防止やデザインのための凹凸部のうち凹部の表面に形成された長穴に組み付けられ、長穴の形状に合わせて長尺に形成された誘電性を有する本体部を有し、本体部の内部には、電磁波を発生させるコイルアンテナが平面状に配置されたICタグ基板が埋め込まれており、コイルアンテナの平面が本体部の長手方向と略直交するように配置されていることを特徴とする。
本発明に係るICタグ組み込みマンホール蓋では、前記凹凸部の凹部内であって、路面における摩耗減肉の許容値である所定の長さよりも深い位置に螺合或いは嵌合によって前記ICタグが取り付けられ、前記金属表面にMHz帯域の高周波電磁波を当てたときに、前記ICタグの近傍の金属表面に渦電流とは異なる定在波の高周波電流が流れるように前記凹凸部を形成し、前記ICタグ内のコイルアンテナを、前記高周波電流によって変圧器の1次電流と2次電流の電磁結合関係が成立するように前記定在波の中央部に近接して配置しているので、コイルアンテナにより大きな2次電流を発生させることができる。そのため、コイルアンテナから発生する磁力線を強くすることができ、手元(数cm)まで到達する誘導電磁波(距離の2乗や3乗に反比例し、距離が増えると急激に感度低下をする特徴の電磁波)の他に、定在波により例えば数mまで届く放射電磁波(距離の1乗に反比例し、長い距離を隔てた場所であっても急激には感度低下をしない特徴の電磁波)まで発生させることができる。その結果、UHFを使用するICタグであっても、例えば、誤読を起こさない実用的飛距離数cmないしは作業員の腰の高さまでの通信を許容することができる。これにより、経時的な摩耗があってもICタグ部分が容易に脱落することがなく、UHFの高周波帯域の電磁波を使用してもICタグの個体識別情報を検出することができる。
また、本発明に係るマンホール蓋用ICタグでは、コイルアンテナの平面が本体部の長手方向と略直交するように配置されているので、誘電体を有する本体部の長手方向に沿って強い電磁波を発生させることができる。そのため、マンホール蓋の表面から高い位置まで電磁波が届くようになり、UHFの高周波帯域の電磁波を使用してもICタグの個体識別情報を検出することができる。
本発明の第1実施形態に係る電磁誘導型ICタグ組み込みマンホール蓋の概要を表す斜視図である。 図1のA−A断面図である。 ICタグ組み込みマンホール蓋に組み込まれるICタグの斜視図である。 図3に示すICタグの断面図である。 図2のB部の拡大図であって、縁部と標示部との間にICタグを組み込んだ状態を示すものである。 図5を斜め上側から見た斜視図である。 電磁放射の動作を説明する概要図である。 図1のC−C断面図であって、ICタグをポストの近傍に組み込んだ状態を示すものである。 図8のD部の拡大図である。 第1実施形態の変形例であって、角形マンホール蓋にICタグを組み込んだものの上面図である。 本発明の第2実施形態に係る放射電波型ICタグ組み込みマンホール蓋の上面図である。 図11のE−E断面図である。 図12のF部拡大図である。 放射電波型の動作を説明する概要図である。 本発明の第3実施形態に係る電磁誘導型ICタグ組み込みマンホール蓋に使用されるICタグの斜視図である。 マンホール蓋のタグ挿入長穴を拡大して示す斜視図である。 図16のタグ挿入長穴内にICタグを組み込んだ状態を示す斜視図であって、第1実施形態の図6に対応するものである。 図17のG−G断面図である。 本発明の第3実施形態に係るマンホール蓋全体の平面図である。 本発明の第4実施形態に係る放射電波型ICタグ組み込みマンホール蓋の断面図であって、第2実施形態の図14に対応するものである。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態に係る電磁誘導型ICタグ組み込みマンホール蓋1(以下、マンホール蓋1という)について、図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明実施形態に係るマンホール蓋1の概要を表す斜視図である。また、図2は図1のA−A断面図である。なお、以下の説明で使用する方向は、図1の手前側(図2の紙面上側)を上側(マンホール蓋の表面側)といい、図1の奥側(図2の紙面下側)を下側(裏面側)というものとする。
マンホール蓋1は、図1に示すように、厚みを有する円板形状に形成されており、このマンホール蓋1の表面1Aには、凹凸部2が形成されている。なお、この凹凸部2の形状は、マンホール蓋1の大きさや用途(例えば、下水用やガス用など)によって種々のものがあり、図1で示す凹凸形状はそのうちの一例として示すものである。
凹凸部2は、図1に示すように、マンホール蓋1の外周円に沿って連続する縁部2Aと、この縁部2Aによって囲まれる内側に形成された標示部2Bおよびポスト2Cと、これらの縁部2A、標示部2Bおよびポスト2Cよりも窪んだ態様で低く形成された凹部2Dとで構成されている。この標示部2Bには、例えば、使用される都市のマークや文字などが表示される。また、ポスト2Cは、マンホール蓋1の表面1Aの摩耗を防ぐために、縁部2Aによって囲まれた内側に複数設けられている。また、この凹凸部2の凹部2Dには、詳細は後述する樹脂材料3が充填されて、この樹脂材料3の表面と、縁部2A、標示部2Bおよびポスト2Cの表面とがほぼ面一な状態になるように仕上げられる。
凹凸部2の凹部2Dの深さ寸法は、マンホール蓋1が経年摩耗によって減肉減少する値(15年で約3mm)を許容可能なように、所定の長さX(たとえば、5mm)に形成されている(図2参照)。なお、詳細は後述するICタグ10は、この所定の長さXよりもさらに深い位置に埋め込まれるようになっており、経年摩耗が生じてもICタグ10がマンホール蓋1から露出しない。
また、マンホール蓋1の裏面1Bには、図2に示すように、その裏面1Bから表面1A側に向かって凹んだ形状の窪み部4が形成されている。
図3は、ICタグ10の斜視図、図4は、ICタグ10の断面図を示している。ICタグ10は、誘電性を有する樹脂材料で形成された本体部11と、この本体部11に覆われる態様でその内部に埋め込まれたICタグ基板12とで構成されている。本体部11は、略円柱形状に形成されており、その外周面に雄ねじ部11Aが形成されている。この雄ねじ部11Aは、マンホール蓋1に形成されたねじ穴7(詳細は後述する)に螺合して、ICタグ10がマンホール蓋1に固定されるようになる。また、本体部11の上部には、このICタグ10をねじ穴7にねじ込むために本体部11を回転させるための2つのねじ込み用穴11B、11Bが形成されている。
このICタグ10の本体部11の外形寸法の代表例は、直径が8mm(M8ねじ)、高さ寸法Hが4mmであり、非常に小型に形成されている。このように小型化が必要な理由としては、マンホール蓋1の強度に起因する。すなわち、外形の大きなICタグを取り付けるためには、マンホール蓋1の金属部分に、より大きな穴明け加工(或いは溝加工)を施さなければならず、強度が低下してしまう。マンホール蓋1は、重量のある大型トラックやトレーラーが踏み付けるものであるから、その強度は強くなければならず、かつ、長期間に亘ってその強度が確保されていなければならない。そのため、摩耗減肉等を見込んでも十分な強度を確保できるようにする必要がある。ゆえに、ICタグ10の取り付けのための加工は、できるだけ小さくすることが望まれる。
また、ICタグ基板12には、略矩形状をなす平板形状に形成されており、図4に示すように、この平板状の平面にICチップ13と、ICタグ用のコイルアンテナ14とが配置されている。また、このICタグ基板12の平面は、ICタグ10の本体部11の中心線Sと略平行になるように本体部11に埋め込まれている。このように、コイルアンテナ14を本体部11の内部に埋め込み、本体部11の外側には設けない構造にすることによって、ICタグ10のさらなる小型化を図っている。
図5は、図2のB部の拡大図であって、縁部2Aと標示部2Bとの間の凹部2DにICタグ10を組み込んだ状態を示している。また、図6は、図5を斜め上側から見た斜視図を示している。ICタグ10は、図6に示すように、標示部2Bと縁部2Aとの間の凹部2Dに取り付けられている。より詳細には、凹部2Dには、標示部2Bの側部から縁部2Aに向けて突出する第1突部5Aと、縁部2Aの側部から標示部2Bに向けて突出する第2突部5Bとが形成されており、これらの第1突部5Aと第2突部5Bとの互いに対向する面に、本体部11の雄ねじ部11Aが螺合するためのねじ穴7が形成されている。また、第1突部5Aと第2突部5Bの左右には、図1に示すように、凹部2Dが延在している。
これらの第1突部5Aおよび第2突部5Bを形成する方法としては、マンホール蓋1の素材の状態で標示部2Bと縁部2Aとを結ぶ連結部を形成しておき、この連結部の中央部の上側からドリルで穴を空けることによって形成される。例えば、このドリルで形成された穴の直径(M8)8mmは、第1突部5Aと第2突部5Bの幅寸法L(連結部の幅寸法。約6mm)よりも大きいため、第1突部5Aと第2突部5Bは、このドリル穴によって縁部2A側と標示部2B側とで完全に分割される態様で(連結部の側部が欠損した状態で)構成されるようになる。その後、ドリルで空けた穴にタップ加工を施すことによって、ねじ穴7が形成される。穴は鋳型などで最初から形成することも可能であるが理解しやすくするため、試作や少量生産などで行うドリル穴あけで説明した。欠損部の形成が量産製造の、例えば鋳型への溶融金属の流し込みやその他の合理的手法で行われてもかまわないことは言うまでもない。
ICタグ10は、雄ねじ部11Aをねじ穴7に螺合させることで、ICタグ10の中心線Sが上下方向に向くようにしてマンホール蓋1に取り付けられる。すなわち、ICタグ10内部のICタグ基板12の平面は、マンホール蓋1の表面1Aに対してほぼ直交する態様で取り付けられることになる。なお、「ほぼ直交」とは、ある程度の角度でずれることを許容する意味であり、厳密に直交していることに限定されないことを意味している。また、ICタグ10の内部のICタグ基板12のコイルアンテナ14の面が第1突部5Aと第2突部5Bに形成されたねじ穴7の欠損した方向に対向するように、ICタグ10のねじ込みの回転位置を合わせる。すなわち、コイルアンテナ14の面を通る磁力線Φに対してネジ部7の金属が妨げないねじ込み回転位置とする。
このねじ穴7の深さは、図5および図6に示すように、上述した凹部2Dの所定長さX(5mm)にICタグ10の高さ寸法H(4mm)を足した寸法(X+H)で形成されている。すなわち、ICタグ10をねじ穴7の下側まで完全にねじ込んだ状態では、ICタグ10の頭部10Aが所定長さXの下側に位置するようになる。これにより、マンホール蓋1の表面1Aが経年摩耗によって減肉減少したとしても、ICタグ10がマンホール蓋1から露出するおそれがなくなる。
また、ねじ穴7は、図5に示すように、マンホール蓋1の裏面1B側の窪み部4まで貫通しておらず、底部を有するザグリ穴状に形成されている。そのため、ICタグ10が裏面1B側から下に脱落することがない。また、貫通穴になっていないので、マンホール蓋1の剛性を弱めることなく製作することができる。さらに、貫通穴になっていないので、例えばマンホール蓋1を下水道用に使用している場合、溢れ出た下水によって裏面1B側が浸されたとしても、ICタグ10が濡れるおそれがない。
また、第1突部5Aおよび第2突部5Bの左右両側には、図6に示すように、凹部2Dの底面をさらに下側に掘り下げた態様の傾斜溝部8が形成されている。この傾斜溝部8は、ICタグ10をねじ穴7の下側まで完全にねじ込んだ状態で、ICタグ10の側部(雄ねじ部11A)が第1突部5Aおよび第2突部5Bの側面から表出するように形成されている。言い換えると、傾斜溝部8は、ICタグ10を完全にねじ込んだ状態で、このICタグ10の側部で第1突部5Aと第2突部5Bとが完全に分離した構造になるように形成されている。
このように、第1突部5Aと第2突部5Bとを分離させる構造にしたのは、マンホール蓋1の表面1Aに向けて電磁波を当てた場合に、マンホール蓋1の表面1AにICタグ10を中心にした渦電流が発生しないようにするためである。すなわち、第1突部5Aと第2突部5Bとが完全に分離された構造にすることによって、マンホール蓋1の表面を通ってこの第1突部5Aから第2突部5Bへ(第2突部5Bから第1突部5Aへ)流れる渦電流の流路を遮断することができ、これにより渦電流の発生を防止している。
凹凸部2の凹部2Dに充填される樹脂材料3は、注入された状態で、ICタグ10の上方を覆うようになる。これにより、樹脂材料3は、ICタグ10がマンホール蓋1から脱落するのを保護している。また、この樹脂材料3に接着作用が無いか微弱な材料を用いると、万が一樹脂材料3が凹部2Dから剥離するようなことがあっても、樹脂材料3がICタグ10と一緒に脱落するような力を作用させることはない(伝染剥離の防止)。
また、この樹脂材料3は、マンホール蓋1の交換寿命を知らせる役割も果たしている。すなわち、樹脂材料3は所定の長さXを埋めるように注入されているので、この樹脂材料3が所定の長さXだけ摩滅して凹部2Dの金属面が表出した場合に、作業員はマンホール蓋1の摩耗限界に達したことを知ることができる。
この樹脂材料3としては、電磁波を自由に通過させる材料が使用されている。また、樹脂材料3は、例えば、磁路の流れを良くするために、誘電体或いは磁性体の粉末、または誘電体と磁性体の粉末の混合体などの電波媒質を混ぜ合わせて形成したものであってもよい。また、樹脂材料3は、マンホール蓋1の種類に合わせて、種々に着色された材料を使用するようにしてもよい。さらに、この樹脂材料3は、滑り止めの効果を持たせたり、防水、防錆の効果を持たせるようにすることもできる。
また、ICタグ10を埋め込んだ部分の近傍には、図1、2、5、6に示すように、埋め込んだ部分を目視で把握可能なように、ICタグ封入目印6が設けられている。このICタグ封入目印6は、例えば、図5に示すように、マンホール蓋1の表面1A側から奥側に向けてザグリ穴6Aを形成し、このザグリ穴6Aに着色された樹脂材料6Bが注入されている。この着色は、上述した凹部2Dに注入される樹脂材料3とは異なる色を使用することで、作業員が目印を認識できるようにしてある。
上述した構造を有するマンホール蓋1では、マンホール蓋1の上方からMHz帯域の高周波の電磁波を当てた場合であっても、上述したように、ICタグ10が固定された第1突部5Aおよび第2突部5Bの表面に渦電流が発生しない。その代わりに、マンホール蓋1の金属表面には、この表面に沿って高周波電流IAが流れるようになる。この原理について図7を用いて説明する。
図7は、電磁放射の動作を説明するための概要図である。なお、図7では、説明の都合上、誘電体である樹脂材料3およびICタグ10の本体部11は省略して記載してある。また、図7は、図5の断面に沿って流れる電流を概略として示したものである。高周波電流IAは、上述したように、マンホール蓋1の金属表面に沿って流れるようになる。なお、この金属表面とは、マンホール蓋1の表面1Aに形成された凹凸部2の全ての表面をいうものであり、樹脂材料3の表面は含まれない。
すなわち、高周波電流(1次電流)IAは、例えば、金属表面である標示部2Bの上側表面 → 第1突部5Aの上側表面 → 第1突部5Aのねじ穴7のねじ部 → ねじ穴7の底面 → 第2突部5Bのねじ穴7のねじ部 → 第2突部5Bの上側表面 → 縁部2Aの上側表面 の経路で流れる(進行波)。一方、この電流IAは、マンホール蓋1の端部などの不連続部分で反射して、上述の経路と逆の経路を辿りながら流れる(反射波)。このとき、進行波と反射波の2つの電流が干渉した電流の定在波を形成する。定在波は電磁気学などで広く知られるように、電流経路においていくつも発生し複数の節目CFが生じる。また定在波からは腰の高さなど遠くまで届く放射電磁波が放射される。この定在波のCF−CF間の距離は高周波電流IAの経路長で波長の半分に相当する。逆に言えば、電磁波で誘起した高周波電流IAの波長からCF−CF間の距離が決定できる。なお、上記不連続部分とは、マンホール蓋1のような金属面において、表面が平坦な部分から急激に変化する部位を指す。表面が途切れる不連続部分としては、例えば縁部2Aではその外縁や端の部分がある。途切れる場所ではないが表面が急激に変化する不連続部分として、凹凸構造の、例えば凹凸部2の金属表面が急激に立ち上がる部分や急激に下がる角部分などがある。
すなわち、この定在波は、電磁波の波長λに対し、λ/2の距離で向きが入れ替わるようになる。また、定在波の最大波高は、1つの定在波の中央部となる。これらを踏まえ、定在波の波長の中央部がねじ穴7の底面7Aにくるように構成する。また、ICタグ10のコイルアンテナ14をこの定在波の中央部に近接するように配置している。
一方、ICタグ基板12上のコイルアンテナ14には、高周波電流IAを変圧器の1次電流として増幅された2次電流IBが流れる。マンホール蓋1の表面1A側には、この2次電流IBによって誘導される高周波の磁力線Φが発生することになる。
この磁力線Φは、図7に示すように、閉じたループを形成し、コイルアンテナ14の中心部を始点として出発した時、マンホール蓋1の表面1Aから外部空間に伸び、再びマンホール蓋1の表面1Aからコイルアンテナ14の中心部を終点として閉ループを形成する。この磁力線Φのループは、電磁気学によれば、必ず閉じるように形成される。また、磁力線Φのループの経路は、真空、空気、絶縁物などの損失のない媒質(誘電体または磁性体)の内部を通過し、電流の流れる金属などの導体内部は通過しない。そのため、第1突部5Aと第2突部5Bの左右には凹部2Dを形成し、磁力線Φのループ経路に妨害となる金属がないようにしている。
他方、ICタグ10は、縁部2Aと標示部2Bとの間の凹部2D以外であっても、例えば、ポスト2Cの近傍の凹部2Dに組み込むこともできる。図8は、図1のC−C断面図であって、ICタグ10をポスト2C近傍の凹部2Dに組み込んだものを示している。また、図9は、図8のD部拡大図である。
この図8および図9に示すICタグ10は、2つのポスト2C、2Cの間に位置する凹部2Dに埋め込まれている。この取り付け構造等は、上述した縁部2Aと標示部2Bとの間に取り付ける構造と同じであり、互いに対向するように第1突部5Aおよび第2突部5Bを設け、その間にあるねじ穴7にICタグ10を螺合させて取り付けている。また、所定の長さXよりも下側にICタグ10が取り付けられるようにしている構造も同じである。また、ICタグ基板12を通過する閉じた磁力線ループ経路に妨害となる金属がないよう凹部2Dの構造に、例えば図6に示すような傾斜部8など妨害除去の構造工夫を施すということは言うまでもない。
なお、図8および図9で示す構造では、ICタグ封入目印6をいずれか一方のポスト2Cに設けている。これにより、作業員がICタグ10の位置を目視で確認できるようにしている。
また、第1突部5Aおよび第2突部5Bは、上述した標示部2Bと縁部2Aとの間の凹部2Dや、2つのポスト2C、2Cの間の凹部2Dだけでなく、例えば、縁部2Aとポスト2Cの間の凹部2Dや、標示部2Bとポスト2Cとの間の凹部2Dに形成して、ICタグ10を取り付けるようにすることもできる。すなわち、凹凸部2の隣り合う2つの凸部(縁部2A、標示部2B、ポスト2Cのうちのいずれか2つ)の間に位置する凹部2Dに、それぞれの凸部に向かって突出する第1突部5Aおよび第2凸部5Bを形成することができる。
すなわち、マンホール蓋1の金属基材に組み込まれるICタグがコイルアンテナ14を用いる電磁誘導型である場合、設置される金属面に対してコイルアンテナ14のコイル面を直立するように組み込み、その位置からの放射電磁波が周囲の金属面に直接対向入射しないような構造を形成し、さらにICタグ内部のコイルアンテナ14に流れる高周波電流と直近の金属表面に誘導される高周波電流とがより強固な電磁誘導で、例えば変圧器の1次電流と2次電流の関係となる強い電磁結合を行わせるように近接させた設置を行っている。これらの工夫により、リーダーからのICタグ情報検出用電磁波がその検出距離に反比例して届く放射電磁波であるUHFで動作するICタグであっても、この電磁波がマンホール蓋1の表面1Aに当たり、凹凸や溝の表面に沿って流れる高周波電流IAが流れる。これは、表面電流を1次電流IAとし、ICタグ内部のコイルアンテナ14に流れる電流を2次電流IBとした変圧器の強い電磁結合と見立てることが可能となる。このような動作からマンホール蓋1の金属表面よりもさらに深部、すなわち、摩耗や減肉により消耗することを考慮した深さ、例えば5mm以上の深さXの所定の凹部2Dや窪地に埋設させたICタグ10を、隣接マンホール蓋を誤検出することのない例えば、小口径(直径20cm)蓋を5cm上空で正常に検出可能にしている。
また、UHFやマイクロ波などの誘導電磁波動作のICタグ10の場合、マンホール蓋1の金属表面での衝撃や摩耗などが及ばない深さに配置しても、マンホール蓋1の外部空間の実用的な距離、例えば、誤読を起こさない実用的距離、作業員の手元数cmの距離から放射電磁波による作業員の腰の高さで動作させることが可能となる。
本発明の第1実施形態に係る電磁誘導型ICタグ組み込みマンホール蓋1によれば、凹凸部2の凹部2D内であって、路面における摩耗減肉の許容値である所定の長さXよりも深い位置に螺合によってICタグ10が取り付けられ、金属表面にMHz帯域の高周波電磁波を当てたときに、ICタグ10の近傍の金属表面に渦電流とは異なる定在波の高周波電流IAが流れるように凹凸部2を形成し、ICタグ10内のコイルアンテナ14を、高周波電流IAによって変圧器の1次電流と2次電流の電磁結合関係が成立するように定在波の中央部に近接して配置しているので、コイルアンテナ14により大きな2次電流を発生させることができる。そのため、コイルアンテナ14から発生する磁力線Φを強くすることができる。すなわち、手元(数cm)まで到達する誘導電磁波の他に数mまで届く放射電磁波まで発生させることができる。その結果、UHFを使用するICタグ10であっても、例えば、作業員の腰の高さまでの通信を許容することができる。
また、路面における摩耗減肉の許容値である所定の長さXよりも深い位置に螺合によってICタグ10が取り付けられているので、経年摩耗が生じてもICタグ10がマンホール蓋1から脱落しないようにすることができる。また、このような深い位置にねじで螺合することで、作業員が必要に応じてICタグ10を着脱しない構造であるため、ICタグ10とマンホール蓋1との一体性が確保され、個体識別情報に誤りが生じるおそれがない。
また、ICタグ10の外側が誘電性樹脂材料で形成された本体部11によって覆われており、本体部11を円柱状に形成し、この円柱状の外周面に雄ねじ加工が施された雄ねじ部11Aを形成し、凹部2D側に、マンホール蓋1の裏面1Bまで貫通していないざぐり穴状のねじ穴7を形成し、ねじ穴7に雄ねじ部11Aを螺合させることでICタグ10を固定しているので、ICタグ10を一度取り付けたら脱落しないようにすることができる。これにより、ICタグ10とマンホール蓋1との一体性が確保され、個体識別情報に誤りが生じるおそれがない。
また、ICタグ10の外部を本体部11で構成し、他のアンテナ類を外部に構成していないので、ICタグ10自体を小型で構成することができる。これにより、マンホール蓋1に不必要に大きな加工を施すことなくICタグ10を取り付けることができるので、マンホール蓋1の剛性を必要以上に低くすることがない。
さらに、ねじ穴7の全周における一部を欠損させ、渦電流の流路を遮断しているので、より簡単な加工によって、渦電流の発生を抑えることができる。
また、凹部2Dには、凹凸部2の隣り合う2つの凸部(縁部2A、標示部2B、ポスト2Cのうちのいずれか2つ)からそれぞれに向かって突出する第1突部5Aおよび第2突部5Bが形成され、第1突部5Aおよび第2突部5Bの互いに対向する面にICタグ10の雄ねじ部11Aが螺合するねじ穴7を形成し、第1突部5Aおよび第2突部5Bの幅寸法Lよりも、ねじ穴7の直径が大きくなるように形成して、ねじ穴7の全周における一部を欠損させているので、第1突部5Aおよび第2突部5Bがねじ穴7によって分離(欠損)するように構成することができる。これにより金属表面にUHF帯域の電磁波を当てたとしても、ICタグ10を中心とする渦電流の流路が断たれているので、渦電流が発生しないようにすることができる。
さらにまた、ICタグ10のコイルアンテナ14は、マンホール蓋1の表面に対してほぼ直交する態様で取り付けられ、かつ、第1突部5Aおよび第2突部5Bに形成されたねじ穴7の欠損方向に対向するように配置されているので、ねじ穴7の底部を流れる2次電流IAと、コイルアンテナ14に流れる2次電流IBが近接するように配置することができる。これにより、2次電流IBによって誘導される高周波の磁力線Φをより強くすることができる。
以上、本発明の第1実施形態に係る電磁誘導型ICタグ組み込みマンホール蓋1について述べたが、本発明は既述実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想に基づいて各種の変形および変更が可能である。
例えば、本実施形態では、ねじ穴7の底面7A(金属表面)に沿って流れる高周波電流IAを用いて、2次電流IBを電磁誘導させているが、ねじ穴7をドリル等で加工した場合、底面7Aが必ずしも平面にならず、一般的なドリルの先端形状と同じような山形に窪んだ形状に加工されてしまう。この場合、山形に窪んだ底面に沿って流れる1次電流IAとコイルアンテナ14を流れる2次電流IBとの距離が離れてしまい、電磁誘導するのに適さない。そのため、ICタグ10の本体部11の底面に、例えばアルミニウムなどの導電性を有する金属板を貼り付けておくようにして、1次電流IAがこの金属板に沿ってコイルアンテナ14と平行に流れるように工夫することもできる。これによれば、より安定した強度の電磁波を得ることができるようになる。
また、本実施形態では、マンホール蓋1の外形形状を円形状(円板形状)で説明したが、これに限定されるものではない。例えば、図10に示すように、水道メーターなどの蓋としてよく見かける小型で角形のマンホール蓋50にも同様に適用することができる。このマンホール蓋50の表面には複数の格子リブ51が形成されており、この格子リブ51の間の凹部に樹脂材料3が注入される。そして、この樹脂材料3の下側であって、いずれかの凹部にICタグ10を取り付けることができる。また、ICタグ10の近傍にICタグ封入目印6を設けることもできる。
さらに、本実施形態では、電磁誘導によって通信距離を長くしているが、必要以上に電波の届く距離が長い場合には、リーダーのソフトウェアによって短く調整することができるようにしてもよい。例えば、隣り合うマンホール蓋1の設置位置が近い場合、通信距離が長いと隣のマンホール蓋1の個体識別情報を検出してしまうことが考えられる。そのため、通信距離を短く調節することで、このような誤検出を防止することができるようにする。
また、本実施形態では、ICタグ10の本体部11の外部に雄ねじ加工を施し、凹部2D側にねじ穴7を形成し、これらを螺合することで固定しているが、これに限定されない。例えば、本体部11をねじ穴7(ただし、ねじ加工は不要)に嵌合によって固定するようにしてもよい。これにより、ICタグ10は凹部2Dから容易に外れないようになるので、ICタグ10とマンホール蓋1との一体性が確保でき、個体識別情報に誤りが生じるおそれがない。
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態に係る放射電波型ICタグ組み込みマンホール蓋101(以下、マンホール蓋101という)について説明する。図11は、本発明の第2実施形態に係る放射電波型ICタグ組み込みマンホール蓋の上面図である。また、図12は、図11のE−E断面図、図13は、図12のF部拡大図である。さらに、図14は、放射電波型の動作を説明する概要図である。
マンホール蓋101は、第1実施形態で用いたマンホール蓋1の表面1Aの凹凸部102の形状、およびICタグとその取り付け構造を変更したものである。以下、マンホール蓋1と異なる点を説明し、同じ構造については同一符号を付すことでその詳細な説明を省略する。
マンホール蓋101の凹凸部102は、図11に示すように、マンホール蓋101の外周円に沿って連続する縁部102Aと、この縁部2Aによって囲まれる範囲のほぼ中央部に形成された標示部102Bと、縁部102Aおよび標示部102Bの間に立設されたポスト102Cと、これらの縁部102A、標示部102Bおよびポスト102Cよりも窪んだ態様で低く形成された凹部102Dとで構成されている。
ICタグ110は、金属対応のICタグであり、図12および図13に示すように、外側を金属の箱で覆われている。この外側の金属箱は、ICタグのアンテナの役割を果たしている。また、このICタグ110の内部には、上述した第1実施形態で記載したICタグ10およびこのICタグ10を支持する第1突部5Aおよび第2突部5Bの構造がそのまま内包されている。そのため、第1実施形態で記載した通り、このICタグ110では、その単体で渦電流の発生を抑え、この渦電流によって電磁波が打ち消されることがない。
このICタグ110は、図12および図13に示すように、凹部102Dよりもさらに裏面1B側に向けて窪んだ溝部109の中に置かれて取り付けられる。なお、この溝部109の深さ寸法は、ICタグ110の高さ寸法Hよりも深く形成されている。これにより、ICタグ110の頭部が凹部102Dよりも下側に位置するようになり、凹部102Dの所定の長さX以上に摩耗減肉が進んでも、ICタグ110が脱落しないようになっている。なお、ICタグ110の下側であって、ICタグ110とマンホール蓋101の金属表面との間には、取り付け台座108が取り付けられ、脱落しないように一体化されている。例えば、一体化の方法は、図にはあえて示していないが溶接やネジ止めなどである。
なお、ICタグ110が溝部109に取り付けられた状態で、凹部102D内には樹脂材料3が注入される。この樹脂材料3によって、ICタグ110が所定の位置に固定されるようになる。
次に、ICタグ110を使用した放射電波の動作を、図14を用いて説明する。MHz帯域の電磁波をICタグ110に向けて発射した場合、ICタグ110の頂部には、図14に示すように、紙面表面から裏側に向かう方向に高周波電流IFが流れる。この電流IFによって、右ねじの法則により磁力線φがループ状に発生する。この磁力線Φは、そのループ状の経路上にこれを阻止する金属面がない場合、外部空間へ放射電波となってより遠方まで伝わるようになる。なお、図14では放射電磁波を磁力線Φのループがマンホール蓋101の上方に連なる様子の一部を打ち切って示している。ちなみに向きの異なる1組の磁力線Φが1波長λに相当する。
本発明の第2実施形態に係る放射電波型ICタグ組み込みマンホール蓋101によれば、ICタグが放射電波型で寸法が十分小型でこれを設置するマンホール蓋1の窪地も機械的強度が確保できる場合には、当初からマンホール蓋1に組み込むICタグを放射電波型とすることができる。放射電波型のICタグは、金属表面に流れる1次電流とICタグ内部に流れる2次電流の電磁結合の強度を当初から強力に結合させる仕組みが出来上がっているため、電磁誘導型で考慮していた1次電流と2次電流の強固な電磁結合をさせるための近接配置を考慮する必要がない。このため、UHF電波では、組み込み深さを5mm以上としても上空数十センチメートル以上の飛距離が確保できる。これにより、マンホール識別作業負担が大幅に軽減される。放射電波型は飛距離が比較的大きく取れる。そのため、マンホール蓋が小口径であると隣接する蓋まで誤って検出する可能性が大きくなる。従って、大口径の蓋が好適となる。
また、放射電波動作のICタグ組み込みマンホール蓋を用いることで、路上での識別作業は、作業員の腰の高さで行うことができ、作業負担が軽減される。その結果、道路の通行止め時間を短縮したり地下埋設物情報の取得や保守管理のヒューマンエラーが削減され、情報の精度の向上が期待でき、かつ安全性にも寄与できる。
以上、本発明の第2実施形態に係る放射電波型ICタグ組み込みマンホール蓋101について述べたが、本発明は既述実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想に基づいて各種の変形および変更が可能である。
例えば、本実施形態では、マンホール蓋1の外形形状を円形状(円板形状)で説明したが、これに限定されるものではない。すなわち、第1実施形態の変形例で説明した図10に示すように、水道メーターなどの蓋としてよく見かける小型で角形のマンホール蓋50にも同様に適用することができる。
さらに、本実施形態では、第1実施形態の変形例で説明したように、必要以上に電波の届く距離が長い場合には、リーダーのソフトウェアによって通信距離を短く調整することができるようにしてもよい。
(第3実施形態)
以下、本発明の第3実施形態に係る電磁誘導型ICタグ組み込みマンホール蓋201(以下、マンホール蓋201という)、およびマンホール蓋用ICタグ210について説明する。図15は、ICタグ210を単体で示す斜視図である。また、図16は、マンホール蓋201のタグ挿入長穴207を拡大して示す斜視図である。さらに、図17は、タグ挿入長穴207にICタグ210を組み込んだ状態を示す斜視図(図6に対応するもの)であり、図18は、図17のG−G断面図である。
本発明の第3実施形態に係るマンホール蓋201は、第1実施形態で説明したマンホール蓋1の凹凸部2の形状、取り付けるICタグ10の形状、およびICタグ10の取り付け構造を変更したものである。以下の説明では、マンホール蓋1と異なる点を説明し、同じ構造については同一符号を付すことでその詳細な説明を省略する。
ICタグ210は、図15に示すように、M方向(ICタグ基板12の平面と略直交する方向)に長尺であり、略直方体形状に形成されている。なお、略直方体形状はあくまでも一例であり他の角形であってもよい。このICタグ基板12は、誘電性を有する樹脂材料で形成された本体部211の内部に埋め込まれている。また、本体部211の高さ寸法Hは、第1実施形態で示した本体部11と同じ寸法に形成されている。なお、ICタグ210の長尺方向の長さは、詳細は後述するが、ICタグ基板12の平面(ICタグ12のコイルアンテナ14の平面)から垂直に放出される磁力線Φ(図7参照)の磁路を確保できる長さに形成されている。
一方、マンホール蓋201の第1突部205Aと第2突部205Bとの間には、図16に示すように、タグ挿入長穴207と底部207Bが形成されている。タグ挿入長穴207の側壁面の形状は、ICタグ210の外側面の形状と同じまたは若干隙間が空く程度に形成されており、ICタグ210をタグ挿入穴207に表面1A側から挿入する(押し込む)ことで底部207Bに取り付けられる(図17参照)。また、タグ挿入長穴207の側壁面は、ICタグ210をタグ挿入長穴207に挿入する際にICタグ210の外側面と接触し、挿入方向へガイドする機能を有している。底部207Bは、上述したICタグ210をマンホール蓋201に取り付けて固定することができるように、ICタグ210の略直方体形状に合わせた凹部を凹部2Dの底面に形成している。
このタグ挿入長穴207は、図16に示すように、その長手方向が、凹部2Dに向く方向(第1突部205Aと第2突部205Bの突出方向と略直交する方向)に向けて形成されている。これにより、ICタグ210をタグ挿入長穴207に挿入する際に、ICタグ210の向きが一定になり、ICタグ210内に埋め込まれたICタグ基板12の向きも常に一定になる。より詳細には、ICタグ基板12の平面は、マンホール蓋201の表面1Aに対してほぼ直交すると共に、凹部2Dに向く方向とほぼ直交する方向(第1突部205Aおよび第2突部205Bの突出方向(対向する方向)とほぼ平行になる方向)で取り付けられる。これにより、磁力線Φが凹部2Dに向けて(図7参照)閉じたループを描くようになる。
また、タグ挿入長穴207の長手方向の両端部には、第1突部205Aおよび第2突部205Bの両側部(凹部2D)まで延びる分離溝209がそれぞれ形成されている。これらの分離溝209およびタグ挿入穴207は、第1突部205Aと第2突部205Bを突出方向において完全に分離させ(タグ挿入長穴207の全周における一部を欠損させ)、第1突部205Aおよび第2突部205Bの表面1Aに渦電流が発生しないようにしている。
タグ挿入長穴207の深さは、図18に示すように、凹部2Dの所定の長さXにICタグ210の高さ寸法Hを足した寸法(X+H)で形成されており、ICタグ210は、所定の長さXよりも下側まで押し込まれるようにして底部207Bに取り付けられる。また、底部207Bに取り付けられたICタグ210の両側方(第1突部205Aおよび第2突部205Bの突出方向における両側方)には、脱落防止凹部207Aがそれぞれ形成されている。
この脱落防止凹部207Aは、タグ挿入長穴207の長手方向の全長に亘って形成されている。この脱落防止凹部207Aには、図18に示すように、ICタグ210が取り付けられた後に凹部2Dに樹脂材料3が充填されると、この樹脂材料3が凹部2Dに沿って脱落防止凹部207Aおよび底部207Bへ流入する。凹部2Dを覆っている樹脂材料3は、この脱落防止凹部207Aに流入(充填)された樹脂材料3によって側面が引っ掛かり、タグ挿入長穴207に充填された樹脂材料3の剥離を防止し、ICタグ210の逸脱を防止することができる。
図19は、本発明の第3実施形態に係るマンホール蓋201全体の平面図を示している。図19の右側上部(符号Kで示す)には、上述したタグ挿入長穴207(左右方向に長尺に形成。分離溝209あり)内にICタグ210が挿入されている。このK部の構成によって、より強い電磁波をマンホール蓋201の表面1Aよりも高い位置まで届かせるようにしている。
一方、隣り合う他のマンホール蓋から発生する電磁波との誤検出を防止するために、電磁波を弱く(高い位置まで届かせないように)することが望まれる場合がある。そのときには、図10の左側上部(符号Mで示す)のように、タグ挿入長穴207の長手方向端部に分離溝209を設けない(ICタグ210の外側部の全周を覆う)構造にすることで、
電磁波が高い位置まで届かないようにすることができる。
ICタグ210は、上述したK部およびM部のいずれか一方、或いは両方に取り付けることができる。このように、マンホール蓋の種類や設置位置などによってICタグ210をK部、M部に選択して取り付けるようにすることで、状況に合わせて個体識別情報を取得できるようになる。
なお、図19で示すK部およびM部の長手方向の向きは例示であって、凹部2Dの形状に合わせて上下左右に任意に向けて構成することができる。また、マンホール蓋201に図19に示すK部およびM部を必ずしもそれぞれ1つずつ設けなくてもよく、K部のみ、あるいはM部のみ設けられているマンホール蓋としてもよい。
本発明の第3実施形態に係る電磁誘導型ICタグ組み込みマンホール蓋201によれば、ICタグ210の外側が誘電性樹脂材料で形成された本体部211によって覆われており、本体部211を長尺な略直方体形状に形成し、凹部2D側に、マンホール蓋201の裏面1Bまで貫通しておらず、ICタグ210が挿入可能なようにICタグ210の長尺な形状に合わせたタグ挿入長穴207を形成するとともに、タグ挿入長穴207の所定の長さXよりも深い位置に、側方に向かって窪む脱落防止凹部207Aを形成し、脱落防止凹部207Aに樹脂材料3を充填することでICタグ210を固定しているので、第1実施形態のようにICタグ20をねじ状に形成して螺合して取り付ける必要がない。そのため、ICタグ210の組み込み作業を容易に行うことができる。
また、脱落防止凹部207Aに充填された樹脂材料3は、樹脂材料3を上側に剥離させる力に対して抵抗になり、樹脂材料3の剥離防止の強度を高める機能も有している。
さらに、ICタグ210を長尺に形成することで、第1実施形態で設けた傾斜溝部8(図6参照)を設ける必要がなくなる。より詳細には、傾斜溝部8は、ICタグ基板12の平面から垂直方向に放出される磁力線Φ(図7参照)の磁路を確保するために形成されているが、本第3実施形態のようにICタグ210を長尺に形成し、この長尺方向(図15のM方向)の長さを磁路が確保できるようにすることで、凹部2Dに敢えて傾斜溝部8を形成する必要がない。そのため、マンホール蓋201の凹凸部2の形状をより簡素に構成することができる。
また、ICタグ210およびタグ挿入長穴207を長尺に形成することによって、ICタグ210の取付方向が1つに決定されるようになる。そのため、ICタグ210内に埋め込まれたICタグ基板12の平面の向きを、ICタグ210を取り付けるだけで常に一定方向(凹部2Dに向かう方向)に向けて取り付けることができる。そのため、第1実施形態のようにICタグ10を螺合によって固定する際にICタグ基板12の平面の向きを調整する必要がなくなり、ICタグ210の組み込み作業を容易に行うことができる。
他方、ICタグ210は、マンホール蓋201の表面に形成されたタグ挿入長穴207に組み付けられ、タグ挿入長穴207の形状に合わせて長尺に形成された誘電性を有する本体部211を有し、本体部211の内部には、電磁波を発生させるコイルアンテナ14が平面状に配置されたICタグ基板12が埋め込まれており、コイルアンテナ14の平面が本体部211の長手方向と略直交するように配置されているので、誘電体で構成する本体部211の長手方向に沿って強い電磁波を発生させることができる。そのため、マンホール蓋201の表面1Aから高い位置まで電磁波が届くようになり、UHFの高周波帯域の電磁波を使用してもICタグ210の個体識別情報を検出することができる。
なお、本第3実施形態では、第1突部205Aおよび第2突部205Bをタグ挿入長穴207および分離溝209によって完全に分離させ(タグ挿入長穴207の全周における一部を欠損させ)ているが、タグ挿入長穴207を第1突部205Aおよび第2突部205Bの両側部(凹部2D)まで連続して設け、分離溝209を設けずに構成することもできる。すなわち、分離溝209を設けずに、タグ挿入穴207のみで完全に分離させるようにしてもよい。
また、本実施形態では、ICタグ210を長尺な略直方体形状に構成し、タグ挿入長穴207をICタグ210に合わせた形状にしているが、略直方体形状に限定されるものではない。すなわち、ICタグ210をタグ挿入長穴207に取り付ける際に、ICタグ210の向きが常に一定(ICタグ基板12の平面が凹部2Dに向かう方向)になるものであれば、楕円形状、その他の多角形状であっても構わない。
(第4実施形態)
以下、本発明の第4実施形態に係る放射電波型ICタグ組み込みマンホール蓋301(以下、マンホール蓋301という)について説明する。図20は、本発明の第4実施形態に係る放射電波型ICタグ組み込みマンホール蓋の断面図であって、図14に対応するものである。
本第4実施形態に係るマンホール蓋301は、第2実施形態で説明したマンホール蓋101の凹凸部102の形状、およびICタグ110の取り付け構造を変更したものである。以下の説明では、マンホール蓋101と異なる点を説明し、同じ構造については同一符号を付すことでその詳細な説明を省略する。
ICタグ110は、図20に示すように、凹部302Dよりもさらに裏面1B側に向けて窪んだ溝部309の中に置かれて取り付けられる。なお、この溝部309の深さ寸法は、ICタグ110の高さ寸法Hよりも深く形成されている。これにより、ICタグ110の頭部が凹部302Dよりも下側に位置するようになり、凹部302Dの所定の長さX以上に摩耗減肉が進んでも、ICタグ110が脱落しないようになっている。なお、ICタグ110の下側であって、ICタグ110とマンホール蓋301の金属表面との間には、取り付け台座108が取り付けられ、脱落しないように一体化されている。例えば、一体化の方法は、図にはあえて示していないが溶接やネジ止めなどである。
また、取り付けられたICタグ210の両側方には、図20に示すように、脱落防止凹部331がそれぞれ形成されている。この脱落防止凹部331の高さ方向の寸法は、ICタグ210の取り付け台座108の高さ寸法よりも大きく形成されている。また、この脱落防止凹部331は、溝部309の長手方向の全長に亘って形成されている。この脱落防止凹部331には、図20に示すように、ICタグ110が置かれて配置された後に凹部2Dに樹脂材料3が充填されると、この樹脂材料3が凹部302Dに沿って流入する。ICタグ210は、この脱落防止凹部331に流入(充填)された樹脂材料3によって側面から押さえられ、溝部309の底部で固定されるようになる。
また、脱落防止凹部331に充填された樹脂材料3は、樹脂材料3を上側に剥離させる力に対して抵抗になり、樹脂材料3の剥離防止の強度を高める機能も有している。これにより、樹脂材料3の剥離と一緒にICタグ110が外れてしまうことを防止することができる。
1、50、201 ICタグ組み込みマンホール蓋(マンホール蓋)
1A 表面
1B 裏面
2、102、202 凹凸部
2A、102A 縁部
2B、102B 標示部
2C、102C ポスト
2D、102D 凹部
3 樹脂材料
4 窪み部
5A、205A 第1突部
5B、205B 第2突部
6 ICタグ封入目印
6A ザグリ穴
6B 樹脂材料
7 ねじ穴
7A ねじ穴の底面
8 傾斜溝部
10 ICタグ
10A ICタグ表面
11 本体部
11A 雄ねじ部
11B ねじ込み用穴
12 ICタグ基板
13 ICチップ
14 コイルアンテナ
51 格子状リブ
101、301 放射電波型ICタグ組み込みマンホール蓋(マンホール蓋)
108 取り付け台座
109、309 溝部
110 ICタグ
207 タグ挿入長穴
207A 脱落防止凹部
207B 底部
209 分離溝
210 ICタグ(蓋用ICタグ)
211 本体部
331 脱落防止凹部
IA 高周波電流(1次電流)
IB 2次電流
IF 高周波電流
CF 定在波の節目
L 第1突部および第2突部の幅寸法
H ICタグの高さ寸法
S ICタグの中心線
X 所定の長さ(所定の深さ)
Φ 磁力線

Claims (2)

  1. 金属表面に凹凸部が形成され、前記凹凸部に個体識別を行うためのICタグが取り付けられるICタグ組み込みマンホール蓋において、
    前記凹凸部の凹部内であって、路面における摩耗減肉の許容値である所定の長さよりも深い位置に螺合或いは嵌合によって前記ICタグが取り付けられ、
    前記金属表面にUHF帯域の高周波電磁波を当てたときに、前記ICタグの近傍の金属表面に渦電流とは異なる定在波の高周波電流が流れるように前記凹凸部を形成する
    ことを特徴とするICタグ組み込みマンホール蓋。
  2. UHF帯域の高周波電磁波を当てられたときに、渦電流とは異なる定在波の高周波電流が流れるように形成される凹凸部を有する金属製の蓋の個体識別用の電磁波を発生させる蓋用ICタグにおいて、
    前記蓋の表面の凹凸部の凹部内に組み付けられ、誘電性を有する本体部を有し、
    前記本体部の内部には、前記電磁波を発生させるコイルアンテナが平面状に配置されたICタグ基板が埋め込まれており、
    前記本体部が前記高周波電流によって変圧器の1次電流と2次電流の電磁結合関係が成立するように配置されていることを特徴とする蓋用ICタグ。
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