JP2014133473A - 列車制御システム及び列車制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】車上装置と地上装置とが通信して列車の速度制御を行う列車制御システムにおいて、車上側と地上側とで機能の冗長系を構成し、列車制御の安全性の向上を図ること。
【解決手段】列車制御システム1では、車上装置20は、自列車の走行位置及び走行速度を含む走行情報を地上装置30へ送信し、地上装置30は、車上装置20から受信した走行情報をもとに、該当する列車の運転曲線を参照して所与の制御タイミングtpにおける第1の照査速度候補を算出し、これを含む地上予測情報を車上装置20へ送信する。そして、車上装置20は、自列車の運転曲線を参照して、自列車の走行位置Lnに対応する第2の照査速度候補を算出し、算出した第2の照査速度候補と、地上装置30から受信した第1の照査速度候補とを用いて照査速度候補を決定し、決定した照査速度を用いた速度制御を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、列車に搭載された車上装置と地上装置とが通信することで列車の速度制御を行う列車制御システム等に関する。
近年、鉄道では、無線通信を用いた列車制御システムの開発が進んでいる。かかるシステムでは、列車に搭載された車上装置が自列車の走行位置や走行速度を算出して地上装置へ送信し、地上装置から停止位置等を含む制御情報を受信する。そして、受信した制御情報に基づいて作成した速度照査パターンに従った速度制御(ブレーキ制御)を行う車上側を主体とした構成となっているのが一般的である(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−174221号公報
鉄道では、信頼性・安全性の観点から二重系(冗長系)の構成とすることが望まれている。しかし、車上装置を二重系の構成としたり、地上装置を二重系の構成とするといった機器の二重系に目が向けられ、速度制御の基準をどのように算出するかといった機能の二重系が重要視されることは少なかった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、車上装置と地上装置とが通信して列車の速度制御を行う列車制御システムにおいて、車上側と地上側とで機能の冗長系を構成し、列車制御の安全性の向上を図ることである。
上記課題を解決するための第1の発明は、
列車に搭載された車上装置と地上装置とが通信することで前記列車の速度制御を行う列車制御システムであって、
前記車上装置は、
前記列車の走行位置を取得する位置取得手段(例えば、図5の位置速度算出部120)と、
前記列車の走行速度を取得する速度取得手段(例えば、図5の位置速度算出部120)と、
前記取得された走行位置及び走行速度を含む走行情報を、前記地上装置へ送信する車上送信手段(例えば、図5の車上送信制御部150)と、
前記地上装置から地上予測情報を受信する車上受信手段(例えば、図5の車上受信制御部160)と、
前記受信された地上予測情報に含まれる第1の照査速度候補(と、所与の制御タイミングにおいて前記取得された走行位置に対応する、前記車上装置に記憶された前記列車の運転曲線中の第2の照査速度候補(とに基づいて、照査速度を決定する照査速度決定手段(例えば、図5の照査速度決定部130)と、
前記制御タイミングにおいて前記取得された走行速度と、前記決定された照査速度とを比較して、前記列車の速度制御を行う速度制御手段(例えば、図5の速度制御部140)と、
を備え、
前記地上装置は、
前記車上装置から前記走行情報を受信する地上受信手段(例えば、図6の地上受信制御部340)と、
前記受信された走行情報に基づいて、前記制御タイミングにおける前記列車の予測位置を算出する位置予測手段(例えば、図6の位置予測部310)と、
前記地上装置に記憶された前記列車の運転曲線中の前記予測位置に対応する速度を前記第1の照査速度候補として選定する選定手段(例えば、図6の照査速度候補算出部320)と、
前記選定された前記第1の照査速度候補を含む前記地上予測情報を前記車上装置へ送信する地上送信手段(例えば、図6の地上送信制御部330)と、
を備えた、
列車制御システムである。
また、他の発明として、
列車の走行位置及び走行速度を随時算出する当該列車に搭載された車上装置と地上装置とが互いに通信して前記列車の速度制御を行う列車制御方法であって、
前記車上装置が、前記列車の走行位置及び走行速度を含む走行情報を前記地上装置へ送信する車上送信ステップ(例えば、図7のステップA5)と、
前記地上装置が、前記走行情報を受信する地上受信ステップ(例えば、図8のステップB1)と、
前記地上装置が、前記受信した走行情報に基づいて、所与の制御タイミングにおける前記列車の予測位置を算出する位置予測ステップ(例えば、図8のステップB13)と、
前記地上装置が、前記地上装置に記憶された前記列車の運転曲線中の前記予測位置に対応する速度を第1の照査速度候補として選定する選定ステップ(例えば、図8のステップB19)と、
前記地上装置が、前記選定した前記第1の照査速度候補を含む前記地上予測情報を前記車上装置へ送信する地上送信ステップ(例えば、図8のステップB21)と、
前記車上装置が、前記地上予測情報を受信する車上受信ステップ(例えば、図7のステップA7)と、
前記車上装置が、前記受信した地上予測情報に含まれる前記第1の照査速度候補と、前記制御タイミングにおける前記列車の走行位置に対応する、前記車上装置に記憶された前記列車の運転曲線中の第2の照査速度候補とに基づいて、照査速度を決定する照査速度決定ステップ(例えば、図7のステップA13,A19)と、
前記車上装置が、前記制御タイミングにおける前記列車の走行速度と、前記決定した照査速度とを比較して、前記列車の速度制御を行う速度制御ステップ(例えば、図7のステップA23〜A31)と、
を含む列車制御方法を構成しても良い。
この第1の発明等によれば、列車に搭載された車上装置と地上装置とが通信することで列車の速度制御を行う列車制御システムにおいて、地上装置及び車上装置それぞれが照査速度候補を算出するという機能を二重系にした列車の速度制御を実現することができる。すなわち、車上装置では、列車の走行位置及び走行速度を含む走行情報を車上装置へ送信する。一方、地上装置では、車上装置から受信した走行情報に基づいて、所与の制御タイミングにおける列車の予測位置に対応する運転曲線中の速度を第1の照査速度候補として選定し、地上予測情報に含めて車上装置へ送信する。次いで、車上装置では、地上装置から受信した第1の照査速度候補と、所与の制御タイミングにおける走行位置に対応する運転曲線中の第2の照査速度候補とに基づいて照査速度を決定する。そして、制御タイミングにおいて取得した走行速度と決定した照査速度とを比較して列車の速度制御を行う。
また、第2の発明として、第1の発明の列車制御システムであって、
前記車上送信手段は、所定の時間間隔で前記走行情報を送信し、
前記制御タイミングは、前記車上送信手段によって直前に前記走行情報が送信された時点から前記車上装置と前記地上装置間の往復通信時間が経過した時点より遅く、且つ、前記車上送信手段によって次に前記走行情報が送信されるまでの間に定められており、
前記照査速度決定手段は、前記車上送信手段による前記直前の送信時点から前記制御タイミングに至るまでの間に前記車上受信手段によって前記地上予測情報が受信されない場合には、前記第2の照査速度候補に基づいて照査速度を決定する、
列車制御システムを構成しても良い。
この第2の発明によれば、車上装置では、地上装置の故障や車上装置と地上装置間の通信途絶等によって地上装置からの第1の照査速度候補が受信されない場合には、当該車上装置において算出した第2の照査速度候補のみを用いて照査速度を決定する。車上側と地上側とで機能を冗長化した場合には、車上・地上間に通信トラブルが発生した場合の対処が必要となる。第2の発明によれば、この通信トラブルに対処することが可能となる。
また、第3の発明として、第1又は第2の発明の列車制御システムであって、
前記地上送信手段は、前記予測位置を前記地上予測情報に更に含めて送信し、
前記車上装置は、前記走行情報に含まれる走行位置と、前記車上受信手段によって受信された地上予測情報に含まれる前記予測位置との差が、予め定められた距離許容条件を満たすかを判定する距離許容条件判定手段(例えば、図5の照査速度決定部130;図7のステップA9)を更に備え、
前記照査速度決定手段は、前記距離許容条件判定手段により否定判定された場合には、前記第2の照査速度候補に基づいて照査速度を決定する、
列車制御システムを構成しても良い。
この第3の発明によれば、車上装置では、走行情報に含めて送信した走行位置と、受信された地上予測情報に含まれる予測位置との差が予め定められた距離許容条件を満たさない場合に、第2の照査速度候補に基づいて照査速度を決定する。つまり、地上装置で算出された予測位置の信頼性が低いとみなされる場合には、地上装置で算出された第1の照査速度候補を用いず、車上装置で算出した第2の照査速度候補のみを用いて照査速度を決定する。
また、第4の発明として、第1〜第3の何れかの発明の列車制御システムであって、
前記位置予測手段は、前記地上受信手段により受信された過去の走行情報を用いて、前記列車が走行状態を維持したと仮定して前記予測位置を算出する、
列車制御システムを構成しても良い。
この第4の発明によれば、地上装置では、車上装置から受信した過去の走行情報を用いて、列車が走行状態を維持したと仮定した予測位置を算出する。
また、第5の発明として、第1〜第4の何れかの発明の列車制御システムであって、
前記地上装置は、
前記列車について予め定められた加速性能及びブレーキ性能と、前記地上受信手段によって前回受信された走行情報とに基づいて、前記列車が取り得る速度範囲を設定する速度範囲設定手段(例えば、図6の位置予測部310;図8のステップB5)と、
前記地上受信手段によって新たに受信された走行情報に含まれる走行速度が前記速度範囲内か否かを判定し、速度範囲外の場合に当該走行速度を当該速度範囲内に補正する走行速度補正手段(例えば、図6の位置予測部310;図8のステップB9)と、
を更に備え、
前記位置予測手段は、前記走行速度補正手段による補正後の走行情報に基づいて前記予測位置を算出する、
列車制御システムを構成しても良い。
この第5の発明によれば、地上装置では、列車について予め定められた加速性能及びブレーキ性能と前回受信された走行情報とに基づいて列車が取り得る速度範囲を設定し、新たに受信された走行情報に含まれる走行速度が速度範囲外である場合に、走行速度を速度範囲内に補正し、補正後の走行情報に基づいて予測位置を算出する。
また、第6の発明として、第1〜第5の何れかの発明の列車制御システムであって、
前記車上装置は、
空転又は滑走の発生を判定する空転滑走判定手段と、
前記空転滑走判定手段により肯定判定された場合に、前記車上送信手段による前記走行情報の送信を抑止する送信抑止手段と、
を更に備えた、
列車制御システムを構成しても良い。
この第6の発明によれば、車上装置において、空転又は滑走が発生した場合には、走行情報の送信を抑止する。空転又は滑走が発生した場合には、当該車上装置において取得した走行位置及び走行速度の信頼性が低いとみなせるためである。
列車制御システムの構成図。 車上装置と地上装置との間の通信手順の説明図。 運転曲線を用いた照査速度候補の算出の説明図。 速度範囲の説明図。 車上装置の構成図。 地上装置の構成図。 車上制御処理のフローチャート。 地上制御処理のフローチャート。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。但し、本発明の適用可能な実施形態がこれに限定されるものではない。
[システム構成]
図1は、本実施形態の列車制御システム1の構成図である。この列車制御システム1は、軌道Rを走行する列車10に搭載される車上装置20と、地上装置30とを備えて構成される。車上装置20と地上装置30とは、所定の無線通信回線を介した無線通信が可能となっている。
無線通信回線は、図1に破線で示すように、その通信エリアが連続して軌道Rを含むように複数の無線基地局40を設置して構成しても良いし、或いは、軌道Rに沿ってループアンテナや漏洩同軸ケーブル(LCX)を敷設して構成しても良い。
車上装置20は、自列車の列車IDや走行位置、走行速度等を含む走行情報を地上装置30へ送信する。走行位置や走行速度は、例えば車軸に取り付けられた速度発電機が検出する回転数の計測値をもとに算出する。そして、地上装置30から送信されてくる地上予測情報をも考慮した速度照査を行って、自列車の走行(速度)を制御する。
地上装置30は、例えば中央司令所等に設置され、車上装置20と無線通信を行うことで各列車の速度制御を行う。具体的には、車上装置20から走行情報を受信すると、この走行情報に含まれる列車の走行位置や走行速度をもとに、所与の制御タイミングにおける列車の照査速度候補を算出し、地上予測情報に含めて当該車上装置20に送信する。
[原理]
(1)車上・地上間の通信手順
図2は、車上装置20と地上装置30との間の通信手順を示す図である。図2では、縦方向を時刻tとして、車上装置20及び地上装置30それぞれのデータの送受信タイミングを示している。
車上装置20は、所定の通信サイクル時間Txの間隔で、当該時刻tnにおける自列車の走行位置Ln及び走行速度Vnを含む走行情報を地上装置30へ送信する(但し、n=0,1,2,・・・)。地上装置30は、車上装置20から受信した走行情報をもとに、所与の制御タイミングtpにおける列車の予測される走行位置Lp及び第1の照査速度候補Vu1を算出し、地上予測情報に含めて車上装置20へ送信する。
制御タイミングtpは、当該受信した走行情報の送信時刻tnから、所定の遅延時間Δtx経過後の時点として定められる。遅延時間Δtxは、通信サイクル時間Txより短く、車上装置20から地上装置30への走行情報の送信時間Δtaと、地上装置30における第1の照査速度候補Vu1の算出時間Δtbと、地上装置30から車上装置20への地上予測情報の送信時間Δtcと、車上装置20おける照査速度Vuの算出時間Δtdとの和として定められている(Δtx=Δta+Δtb+Δtc+Δtd)。
(2)第1の照査速度候補Vu1の算出
地上装置30における第1の照査速度候補Vu1の算出は、次のように行われる。先ず、今回受信した時刻t1における列車の走行速度V1と、前回受信した時刻t0における走行速度V0とから、加速度α1を算出する。
α1=(V1−V0)/Tx ・・(1)
次いで、この加速度α1で走行した場合の、時刻tpにおける列車の予測速度Vpを算出する。
Vp=V1+α1・Δtx ・・(2)
続いて、この予測速度Vpをもとに、時刻tpにおける列車の予測位置Lpを算出する。
α1≠0の場合:
Lp=L1+(V1−V0)/(7.2×α1) ・・(3a)
α1=0の場合:Lp=L1+V1×Δtx ・・(3b)
そして、図3に示すように、列車の運転曲線(ランカーブ)において、予測位置Lpに対応する速度Vを算出し、これを第1の照査速度候補Vu1とする。このように算出された予測位置Lp及び第1の照査速度Vu1を含む地上予測情報が、車上装置20へ送信される。
(3)車上装置における速度制御
車上装置20における速度制御は、次のように行われる。先ず、自列車の運転曲線において、現在の走行位置Lnに対応する速度Vを算出し、第2の照査速度候補Vu2とする。次いで、第2の照査速度候補Vu2と、地上装置30から受信した第1の照査速度候補Vu1とのうち、小さい方の速度を照査速度Vuとする。
そして、現在の走行速度Vnとこの照査速度Vuとを比較し、その比較結果に応じた速度制御を行う。例えば、走行速度Vnが照査速度Vuを超えるならば(Vn>Vu)、速度超過であるのでブレーキ制御を行って列車を減速させる。また、走行速度Vnが照査速度Vuを下回るならば(Vn<Vu)、速度不足であるので運転台に設けた加速指示灯を点灯させる等の加速指示の報知を行って列車の加速を促す。また、走行速度Vnが照査速度Vuに一致するならば(Vn=Vu)、理想的な速度であるので特段の制御を行わない。なお、これらの速度制御は一例であり、例えば、速度不足の場合には自動的に加速制御を行うこととしてもよいし、走行速度Vnと照査速度Vuとが一致するならば、現在速度を維持すべき旨の指示灯を点灯させることとしてもよい。また、走行速度Vnと照査速度Vuとの一致判定はある程度の許容範囲をもって略一致するとみなせる場合に一致と判定することとしてもよい。
(4)空転滑走の判定
車上装置20では、車軸に取り付けた速度発電機の計測値をもとに列車の走行位置や走行速度を検知するが、速度発電機は車軸の回転を検知するものであるため、車輪の滑走や空転(以下包括して「空転滑走」という)が発生すると、列車の走行位置や走行速度を正確に検知することができない。このような事態に対処するため、次のように構成する。
(4−1)車上装置20
列車において、複数の車軸それぞれに速度発電機及び空転滑走検知器が取り付けられ、車軸毎に空転滑走の発生を検知可能に構成されているとする。このように構成されている場合、車上装置20では、速度発電機が取り付けられた車軸のうち、空転滑走の発生が検知されていない車軸の速度発電機の計測値のみを用いて、自列車の走行位置及び走行速度を算出する。そして、速度発電機が取り付けられた車軸の全てについて空転滑走の発生が検知された場合には、走行位置及び走行速度の地上装置30への送信を行わない。
(4−2)地上装置30
地上装置30では、車上装置20から受信した走行速度Vをもとに、列車の空転滑走の発生を判定する。先ず、加速度αをもとに列車の走行モードを判断する。すなわち、加速度αが正値ならば(α>0)加速運転と判断し、加速度αが負値ならば(α<0)減速運転と判断し、加速度αが0ならば(α=0)だ行運転と判断する。
次いで、図4に示すように、走行モードに応じて、列車が取り得る速度範囲を設定する。すなわち、前回の時刻t0の走行速度V0から、列車性能として定められている最大加速度αmaxで加速走行した場合の速度曲線(加速曲線)を算出し、この加速曲線を上限速度とする。また、前回の時刻t0の走行速度V0から、列車性能として定められている最大減速度βmaxで減速走行した場合の速度曲線(減速曲線)を算出し、この減速曲線を下限速度とする。これらの上限速度及び下限速度で定められた範囲を速度範囲として設定する。
そして、時刻t1の走行速度V1がこの速度範囲外となった場合に、空転滑走の発生を判定する。空転の場合は加速運転であるため上限速度を超えた場合に相当し、滑走の場合は減速運転であるため下限速度を超えた(下回った)場合に相当する。空転滑走の発生を判定した場合には、時刻t1の走行速度V1を速度範囲内の速度に補正し、上述の予測位置Lpを算出する。この速度V1の補正は、例えば、速度V1が速度範囲の上限速度を超えた場合には当該上限速度に補正し、速度範囲の下限速度を下回った場合には当該下限速度に補正する。
(5)地上・車上間の通信途絶
地上装置30と車上装置20との間で通信を行う必要があるため、通信トラブル(例えば一時的な通信途絶や通信遅延など)が生じる可能性がある。このような事態に対処するため、次のように構成する。
(5−1)車上装置20
地上・車上間の通信が正常に行われている場合、車上装置20では、通信サイクル時間Txにほぼ等しい時間間隔で地上予測情報を受信する。このため、走行情報の送信から所定の待機時間tw2が経過しても地上装置30から地上予測情報を受信できない場合、通信トラブルが生じたと判断する。
待機時間tw2は、車上装置20における演算時間Δtdを考慮し、走行情報の送信から地上予測情報の受信に要する時間Δtf(=Δta+Δtb+Δtc)よりも長く、通信サイクル時間Txから演算時間Δtdを引いた時間よりも短い時間として定められる(Δtf<tw2<Tx−Δtd)。
そして、通信トラブルの発生を判断した場合には、自列車の運転曲線において、現在位置Lnに対応する速度(第2の照査速度候補Vu2)を照査速度Vuとして決定し、この照査速度Vuと走行速度Vnとの比較を行う。
(5−2)地上装置30
地上・車上間の通信が正常に行われている場合、地上装置30では、通信サイクル時間Txの間隔で、車上装置20から走行情報が受信される。このため、前回の走行情報の受信から所定の待機時間tw1が経過しても車上装置20から次の走行情報が受信されない場合、通信トラブルの発生を判断する。
待機時間tw1は、地上装置30及び車上装置20の通信時間Δta,Δtcや演算時間Δtb,Δtdを考慮し、通信サイクル時間Txより長く、Txの2倍の時間から遅延時間Δtxを引いた時間より短い時間として定められる(Tx<tw1<2×Tx−Δtx)。
そして、通信トラブルの発生を判断した場合には、最後に受信した走行情報をもとに、第1の照査速度候補Vu1を算出する。すなわち、最後に受信した走行情報に含まれる時刻t0の走行位置L0及び走行速度V0をもとに、前回の加速度α0が継続されていると仮定して制御タイミングtpにおける予測位置Lpを算出し、第1の照査速度候補Vu1を算出する。
[機能構成]
(A)車上装置
図5は、車上装置20の構成図である。図5に示すように、車上装置20は、車上処理部100と、車上記憶部200とを備えて構成される一種のコンピュータである。
車上処理部100は、例えば、CPU等の演算装置で実現され、車上記憶部200に記憶されたプログラムやデータ、列車に搭載された無線移動局11を介した受信データ等にもとづいて、車上装置20の全体制御を行う。また、車上処理部100は、空転滑走判定部110と、位置速度算出部120と、照査速度決定部130と、速度制御部140と、車上送信制御部150と、車上受信制御部160と、車上計時部170とを有し、車上制御プログラム210に従った車上制御処理(図7参照)を行う。
空転滑走判定部110は、自列車の空転滑走の発生を判定する。具体的には、速度発電機16が取り付けられた各軸の空転滑走の発生を判定する。空転滑走の検知方法は公知の方法を採用することができる。例えば、各軸の計測値の偏差に基づいて空転滑走が発生した軸を判断したり、各軸それぞれの計測値をT車の速度情報や運転台の速度情報と比較することで各軸の空転滑走の発生を判断する。また、空転滑走判定部110は、全ての車軸について空転滑走の発生が検知された、いわゆる全軸空転の発生も判定する。
位置速度算出部120は、車軸に取り付けられた速度発電機16の回転数の計測値をもとに、自列車の現在の走行位置(キロ程で表される走行距離)及び走行速度を算出する。このとき、空転滑走判定部110によって空転滑走の発生が検知された軸については除外され、空転滑走の発生が検知されていない車軸に取り付けられた速度発電機16の計測値が走行位置及び走行速度の算出基準とされる。また、位置速度算出部120は、地上子50の近傍の通過時に、受電器17を介した当該地上子50との無線通信によって取得した地上子IDから通過した地上子を識別し、走行位置Lを補正する。
位置速度算出部120によって算出された走行位置及び走行速度は、算出時刻と対応付けて位置速度データ230として蓄積記憶される。
照査速度決定部130は、照査速度Vuを決定する、具体的には、車上受信制御部160によって地上予測情報が受信されると、自列車の運転曲線において現在の走行位置に対応する速度Vを算出し、これを第2の照査速度候補Vu2として決定する。自列車の運転曲線は、運転曲線データ220として記憶されている。そして、この第2の照査速度候補Vu2と、受信した地上予測情報に含まれる第1の照査速度候補Vu1とのうち、低い方を照査速度Vuとする。
このとき、車上送信制御部150による走行情報の送信から所定の待機時間tw2が経過しても地上予測情報が受信されない場合には、第2の照査速度Vu2を照査速度Vuとして決定する。
速度制御部140は、照査速度決定部130によって決定された照査速度Vuと、現在の走行速度Vnとを比較し、比較結果に応じた速度制御を行う。すなわち、走行速度Vnが照査速度Vuを超えるならば、速度超過であるので、減速指令をブレーキ機構13に出力して自列車を減速させる制動制御を行うとともに、速度超過である旨を表示装置12に表示させる。このとき、走行速度Vnと照査速度Vuとの速度差分(=Vn−Vu)を減速指令としても良い。
また、走行速度Vnが照査速度Vuを下回るならば、速度不足であるので、速度不足である旨を表示装置12に表示させる。このとき、走行速度Vnと照査速度Vuとの速度差分(=Vu−Vn)を加速指令としてブレーキ機構13に出力し、自列車を加速させることとしても良い。また、走行速度Vnが照査速度Vuに一致するならば、適正速度であるので、速度維持を表示装置12に表示させる。
車上送信制御部150は、所定の通信サイクル時間Txの間隔で、位置速度算出部120によって算出された自列車の走行位置L及び走行速度V、自列車の列車IDを含む走行情報を生成し、無線移動局11を介して地上装置30へ送信する。また、空転滑走判定部110によって空転滑走の発生が判定された場合には、走行情報の送信は行わない(抑止する)。
車上受信制御部160は、無線移動局11を介して地上装置30から送信されてくる地上予測情報を受信する。
車上計時部170は、現在時刻や指定タイミングからの経過時間等を計時し、計時した時刻や経過時間を車上処理部100に出力する。
車上記憶部200は、ROMやRAM、ハードディスク等の記憶装置で実現され、車上処理部100が車上装置20を統合的に制御するためのプログラムやデータ等を記憶しているとともに、車上処理部100の作業領域として用いられ、車上処理部100が実行した演算結果や、無線基地局40を介した受信データ等が一時的に格納される。本実施形態では、車上制御プログラム210と、運転曲線データ220と、位置速度データ230とが記憶される。
図6は、地上装置30の構成図である。図6によれば、地上装置30は、地上処理部300と、地上記憶部400とを備えて構成される一種のコンピュータである。
地上処理部300は、CPU等の演算装置で実現され、地上記憶部400に記憶されたプログラムやデータ、無線基地局40を介した受信データ等に基づいて、地上装置30の全体制御を行う。また、地上処理部300は、位置予測部310と、照査速度候補算出部320と、地上送信制御部330と、地上受信制御部340と、地上計時部350とを有し、地上制御プログラム410に従った地上制御処理(図8参照)を行う。
位置予測部310は、地上受信制御部340によって受信された走行情報をもとに、該当する列車の所与の制御タイミングtpにおける予測位置Lpを算出する。該当する列車は、走行情報に含まれる列車IDから特定する。また、予測タイミングtpは、当該走行情報の送信時刻tnから所定の遅延時間Δtxだけ経過後の時刻となる。
具体的には、今回の走行速度V1と前回の走行速度V0とから加速度α1を算出し(式(1))、この加速度α1をもとに時刻tpにおける予測速度Vpを算出し(式(2))、この予測速度Vpをもとに時刻tpにおける予測位置Lpを算出する(式(3))。
このとき、前回の走行速度V0に基づいて速度範囲を設定する(図4参照)。そして、今回の走行速度V1がこの速度範囲外となる場合、速度範囲内となるように走行速度V1を補正し、補正後の走行速度V1を用いて予測位置Lpを算出する。
また、当該列車の前回の走行情報の受信から所定の待機時間tw1が経過しても走行情報が受信されない場合には、最後に受信された走行情報にもとづいて、制御タイミングtpにおける予測位置Lpを算出する。制御タイミングtpは、連続して走行情報が受信されない回数をmとすると、最後に受信された走行情報の送信時刻tnから(m×Tx+Δtx)だけ経過後の時刻となる。
照査速度候補算出部320は、第1の照査速度候補Vu1を算出する。すなわち、該当する列車の運転曲線において、位置予測部310によって算出された予測位置Lpに対応する速度を算出し、これを第1の照査速度候補Vu1とする。
地上送信制御部330は、位置予測部310によって算出された予測位置Lpや、照査速度候補算出部320によって算出された第1の照査速度候補Vu1を含む地上予測情報を生成し、無線基地局40を介して該当する車上装置20へ送信する。
地上受信制御部340は、無線基地局40を介して、各列車の車上装置20から送信されてくる走行情報を受信する。
地上計時部350は、現在時刻や指定タイミングからの経過時間等を計時し、計時した時刻や経過時間を地上処理部300に出力する。
地上記憶部400は、ROMやRAM、ハードディスク等の記憶装置で実現され、地上処理部300が地上装置30を統合的に制御するためのプログラムやデータ等を記憶しているとともに、地上処理部300の作業領域として用いられ、地上処理部300が実行した演算結果や、無線基地局40を介した受信データ等が一時的に格納される。本実施形態では、地上制御プログラム410と、列車DB420とが記憶される。
列車DB420は、列車それぞれについて、列車IDと、最大加速度αmax及び最大減速度βmaxを含む過減速性能データと、運転曲線データと、受信した走行位置L及び走行速度を蓄積した位置速度データとを格納している。
[処理の流れ]
(A)車上制御
図7は、車上装置20において実行される車上制御処理を説明するフローチャートである。図7に示すように、前回の走行情報の送信から所定の通信サイクル時間Txが経過すると(ステップA1:YES)、空転滑走判定部110が、空転滑走が発生しているか否かを判断する。空転滑走が発生していないならば(ステップA3:NO)、車上送信制御部150が、自列車の現在の走行位置L1及び走行速度V1含む走行情報を、地上装置30へ送信する(ステップA5)。
その後、地上装置30からの地上予測情報が受信されたならば(ステップA7:YES)、受信された地上予測情報に含まれる予測位置Lpと、送信した走行位置L1との差である予測走行距離ΔL(=Lp−L1)を算出し、この予測走行距離ΔLが所定の空走距離以下であるか否かを判定する。その結果、予測走行距離ΔLが空走距離以下ならば(ステップA9:YES)、照査速度決定部130が、自列車の運転曲線から、現在の走行位置Lnに対応する速度Vを算出し、第2の照査速度候補Vu2とする(ステップA11)。
次いで、この第2の照査速度候補Vu2と、受信した地上予測情報に含まれる第1の照査速度候補Vu1とのうち、小さい方を照査速度Vuとして決定する(ステップA13)。そして、速度制御部140が、決定された照査速度Vuと、現在の走行速度Vnとを比較し(ステップA15)、比較結果に応じた速度制御を行う。すなわち、走行速度Vnが照査速度Vuを超えているならば(ステップA23:YES)ブレーキ機構13や表示装置12に減速指令を出力するといった減速制御を行う(ステップA25)。また、走行速度Vnが照査速度Vuを下回っているならば(ステップA23:NO〜A27:YES)、表示装置12に加速を促す表示を出力させるといった加速制御を行う(ステップA29)。また、走行速度Vnが照査速度Vuに一致するならば(ステップA23:NO〜A27:NO)、表示装置12に走行速度の維持を促す表示を出力させるといった速度維持制御を行う(ステップA31)。
一方、地上装置から地上予測情報が受信されないまま(ステップA7:NO)、走行情報の送信からの経過時間が所定の待機時間tw2に達した場合(ステップA17:YES)、或いは、予測走行距離ΔLが空走距離を超える場合には(ステップA9:NO)、照査速度決定部130は、自列車の運転曲線から現在の走行位置Lnに対応する速度Vを取得し、これを照査速度Vuとして(ステップA19)、現在の走行速度Vnと比較する(ステップA15)。そして、比較結果に応じた速度制御を行う(ステップA23〜A31)。以上の処理を行うと、ステップA1に戻り、同様の処理を繰り返す。
(B)地上制御
図8は、地上装置30において実行される地上制御処理を説明するフローチャートである。図8によれば、車上装置20から走行情報を受信すると(ステップB1:YES)、位置予測部310が、受信した走行情報をもとに第1の照査速度候補Vu1を算出する。
すなわち、今回受信した走行速度V1と前回受信した走行速度V0とから加速度α1を算出する(ステップB3)。次いで、算出した加速度α1をもとに走行モードを判断し、判断した走行モードに応じた速度範囲を設定する(ステップB5)。続いて、走行速度V1がこの速度範囲内であるか否かを判断し、速度範囲外ならば(ステップB7:NO)、走行速度V1を速度範囲内の値に補正する(ステップB9)。そして、走行速度V1と加速度α1とをもとに、制御タイミングtpにおける予測速度Vpを算出し(ステップB11)、この予測速度Vpをもとに、制御タイミングtpにおける予測位置Lpを算出する(ステップB13)。
続いて、照査速度候補算出部320が、該当する列車の運転曲線から予測位置Lpに対応する速度を算出し、これを第1の照査速度候補Vu1として決定する(ステップB19)。その後、地上送信制御部330が、予測位置Lpや第1の照査速度候補Vu1を含む地上予測情報を、車上装置20へ送信する(ステップB21)。
また、車上装置20から走行情報が受信されないまま(ステップB1:NO)、所定の待機時間tw1が経過したならば(ステップB15:YES)、位置予測部310は、前回の走行速度V0及び加速度α0をもとに、予測速度Vp、及び、予測位置Lpを算出する(ステップB17)。そしてステップB19へと処理を移行する。ステップB21の処理の後はステップB1に戻り、同様の処理を繰り返す。
[作用効果]
このように、本実施形態の列車制御システム1では、車上装置20は、自列車の走行位置及び走行速度を含む走行情報を車上装置20へ送信し、車上装置20は、車上装置20から受信した走行情報をもとに、該当する列車の運転曲線を参照して第1の照査速度候補Vu1を算出し、これを含む地上予測情報を車上装置20へ送信する。
そして、車上装置20は、自列車の運転曲線を参照して、所与の制御タイミングtpにおける自列車の走行位置Lnに対応する第2の照査速度候補を算出し、算出した第2の照査速度候補と、地上装置30から受信した第1の照査速度候補とを用いて照査速度候補を決定し、決定した照査速度を用いた速度照査を行う。
これにより、車上装置20及び地上装置30のそれぞれにおいて照査速度候補を算出するという機能の二重系を構成した速度制御を実現できる。また、地上装置30と車上装置20との通信トラブル発生時には、車上装置20において算出した照査速度候補のみを用いた速度照査を行うことができる。
また、予め定められた運転曲線(ランカーブ)そのものを列車制御(走行制御)に用いるため、冒進防護を含めた制御が実現されることとなり、従来、冒進防護のために用いられていたATS装置やATC装置等が不要となる。更に、運転曲線(ランカーブ)を用いることで、駅の通過/停止を容易に判断できることから駅の誤通過防止が図れ、乗務員の前方注視に専念できる運転環境の提供が実現される。
なお、本発明の適用可能な実施形態は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能なのは勿論である。
1 列車制御システム
10 列車
20 車上装置
100 車上処理部
110 空転滑走判定部、120 位置速度算出部
130 照査速度決定部、140 速度制御部
150 車上送信制御部、160 車上受信制御部、170 計時部
200 車上記憶部
210 車上制御プログラム
220 運転曲線データ、230 位置速度データ
30 地上装置
300 地上処理部
310 位置予測部、320 照査速度候補算出部
330 地上送信制御部、340 地上受信制御部、350 計時部
400 地上記憶部
410 地上制御プログラム、420 列車DB
40 無線基地局
50 地上子

Claims (7)

  1. 列車に搭載された車上装置と地上装置とが通信することで前記列車の速度制御を行う列車制御システムであって、
    前記車上装置は、
    前記列車の走行位置を取得する位置取得手段と、
    前記列車の走行速度を取得する速度取得手段と、
    前記取得された走行位置及び走行速度を含む走行情報を、前記地上装置へ送信する車上送信手段と、
    前記地上装置から地上予測情報を受信する車上受信手段と、
    前記受信された地上予測情報に含まれる第1の照査速度候補と、所与の制御タイミングにおいて前記取得された走行位置に対応する、前記車上装置に記憶された前記列車の運転曲線中の第2の照査速度候補とに基づいて、照査速度を決定する照査速度決定手段と、
    前記制御タイミングにおいて前記取得された走行速度と、前記決定された照査速度とを比較して、前記列車の速度制御を行う速度制御手段と、
    を備え、
    前記地上装置は、
    前記車上装置から前記走行情報を受信する地上受信手段と、
    前記受信された走行情報に基づいて、前記制御タイミングにおける前記列車の予測位置を算出する位置予測手段と、
    前記地上装置に記憶された前記列車の運転曲線中の前記予測位置に対応する速度を前記第1の照査速度候補として選定する選定手段と、
    前記選定された前記第1の照査速度候補を含む前記地上予測情報を前記車上装置へ送信する地上送信手段と、
    を備えた、
    列車制御システム。
  2. 前記車上送信手段は、所定の時間間隔で前記走行情報を送信し、
    前記制御タイミングは、前記車上送信手段によって直前に前記走行情報が送信された時点から前記車上装置と前記地上装置間の往復通信時間が経過した時点より遅く、且つ、前記車上送信手段によって次に前記走行情報が送信されるまでの間に定められており、
    前記照査速度決定手段は、前記車上送信手段による前記直前の送信時点から前記制御タイミングに至るまでの間に前記車上受信手段によって前記地上予測情報が受信されない場合には、前記第2の照査速度候補に基づいて照査速度を決定する、
    請求項1に記載の列車制御システム。
  3. 前記地上送信手段は、前記予測位置を前記地上予測情報に更に含めて送信し、
    前記車上装置は、前記走行情報に含まれる走行位置と、前記車上受信手段によって受信された地上予測情報に含まれる前記予測位置との差が、予め定められた距離許容条件を満たすかを判定する距離許容条件判定手段を更に備え、
    前記照査速度決定手段は、前記距離許容条件判定手段により否定判定された場合には、前記第2の照査速度候補に基づいて照査速度を決定する、
    請求項1又は2に記載の列車制御システム。
  4. 前記位置予測手段は、前記地上受信手段により受信された過去の走行情報を用いて、前記列車が走行状態を維持したと仮定して前記予測位置を算出する、
    請求項1〜3の何れか一項に記載の列車制御システム。
  5. 前記地上装置は、
    前記列車について予め定められた加速性能及びブレーキ性能と、前記地上受信手段によって前回受信された走行情報とに基づいて、前記列車が取り得る速度範囲を設定する速度範囲設定手段と、
    前記地上受信手段によって新たに受信された走行情報に含まれる走行速度が前記速度範囲内か否かを判定し、速度範囲外の場合に当該走行速度を当該速度範囲内に補正する走行速度補正手段と、
    を更に備え、
    前記位置予測手段は、前記走行速度補正手段による補正後の走行情報に基づいて前記予測位置を算出する、
    請求項1〜4の何れか一項に記載の列車制御システム。
  6. 前記車上装置は、
    空転又は滑走の発生を判定する空転滑走判定手段と、
    前記空転滑走判定手段により肯定判定された場合に、前記車上送信手段による前記走行情報の送信を抑止する送信抑止手段と、
    を更に備えた、
    請求項1〜5の何れか一項に記載の列車制御システム。
  7. 列車の走行位置及び走行速度を随時算出する当該列車に搭載された車上装置と地上装置とが互いに通信して前記列車の速度制御を行う列車制御方法であって、
    前記車上装置が、前記列車の走行位置及び走行速度を含む走行情報を前記地上装置へ送信する車上送信ステップと、
    前記地上装置が、前記走行情報を受信する地上受信ステップと、
    前記地上装置が、前記受信した走行情報に基づいて、所与の制御タイミングにおける前記列車の予測位置を算出する位置予測ステップと、
    前記地上装置が、前記地上装置に記憶された前記列車の運転曲線中の前記予測位置に対応する速度を第1の照査速度候補として選定する選定ステップと、
    前記地上装置が、前記選定した前記第1の照査速度候補を含む前記地上予測情報を前記車上装置へ送信する地上送信ステップと、
    前記車上装置が、前記地上予測情報を受信する車上受信ステップと、
    前記車上装置が、前記受信した地上予測情報に含まれる前記第1の照査速度候補と、前記制御タイミングにおける前記列車の走行位置に対応する、前記車上装置に記憶された前記列車の運転曲線中の第2の照査速度候補とに基づいて、照査速度を決定する照査速度決定ステップと、
    前記車上装置が、前記制御タイミングにおける前記列車の走行速度と、前記決定した照査速度とを比較して、前記列車の速度制御を行う速度制御ステップと、
    を含む列車制御方法。

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