JP2014131273A - フィードバックおよび制御適応型の空間的キュー - Google Patents

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Abstract

【課題】フィードバックおよび制御適応型の空間的キューを提供する。
【解決手段】補聴器は、適応フィードバックキャンセラに接続され、フィードバックの状態をモニタするように構成され、フィードバックの状態の指標を提供する出力を有するフィードバックモニタと、フィードバックモニタおよび少なくとも1つの適応キューフィルタに接続され、フィードバックモニタの出力に応じて、少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力と、少なくとも1つの適応キューフィルタの結合出力との間の差が低減されるように、少なくとも1つの適応キューフィルタを制御するように構成されたキュー制御装置とを含む。
【選択図】図7

Description

補聴器の装着者に関連した音源定位の向上が得られる新規の補聴器が提供される。
補聴器の使用者には、補聴器を装着していない時と比較して、補聴器を装着している際に音源定位能力が劣ることが報告されている。このことは、軽度から中等度の聴覚障害者にとっては深刻な問題を示している。
さらに、補聴器は通常、使用者が頭の中で定位されるべき音源を知覚するように音を再現する。音は、外在化されるのではなく、内在化されると考えられている。「騒音の中で会話を聞く問題」に関する補聴器使用者の共通の不満は、たとえ信号対雑音比(SNR)が必要とされる会話明瞭度の提供に十分なものであったとしても、言われていることを理解することが非常に困難であるという点である。この事実に対する大きな寄与因子は、補聴器が内在化された音場を再現するという点である。これにより、補聴器使用者の認知的負荷が増大し、聞き取りによる疲労が生じ、最終的には、使用者が1つまたは複数の補聴器を取り外す結果となり得る。
従って、音源定位が向上した新規の補聴器に対するニーズが存在する。すなわち、新規の補聴器は、補聴器の装着者の頭部の配向に関連して音環境内の各音源の方向および距離の情報を保存する。
人間は、人の持つバイノーラル音声の定位能力を利用して、3次元空間で音源の検出および定位を行う。
聴覚への入力は、2つの信号、つまり、以下ではバイノーラル音声信号と称する、各鼓膜における音圧から成る。従って、ある空間的音場によって発生した鼓膜における音圧が、正確に鼓膜で再現されると、人の聴覚系は、再現された音と、空間的音場自体によって発生した実際の音とを区別できない。
人の聴覚系が音源に対する距離および方向に関する情報をどのように引き出すかは完全に分かってはいないが、人の聴覚系が、この決定において多数のキューを使用することは分かっている。それらのキューの中には、スペクトルキュー、残響キュー、両耳間時間差(ITD)、両耳間位相差(IPD)、および両耳間レベル差(ILD)がある。
聞き手の左耳および右耳に関連してある方向および距離に位置する音源からの音波の伝達は、音色変化、両耳間時間差、および両耳間スペクトル差等の何らかの直線歪みを含む、2つの伝達関数(一方は左耳用で、他方は右耳用)の形で表現される。一方が左耳用で、他方が右耳用であるこのような2つの伝達関数のセットは、頭部伝達関数(HRTF)と呼ばれる。HRTFの各伝達関数は、基準に対する、関係する外耳道内またはその付近の特定点において平面波によって発生した音圧p(左の外耳道ではpであり、右の外耳道ではpである)の比として定義される。従来選択される基準は、聞き手が不在の状態で、頭部のちょうど真ん中の位置で平面波によって発生したであろう音圧pである。
HRTFは、頭部の周囲の回折、肩からの反射、外耳道内の反射等を含む、聞き手の耳への音伝達に関連する全ての情報を含み、従って、HRTFは、個人ごとに異なる。
以下では、HRTFの伝達関数の1つを、便宜上、HRTFとも称する。
補聴器関連の伝達関数は、HRTFと同様に、つまり、平面波に応答して関係する外耳道内の特定点において補聴器によって発生した音圧pと、基準との比として定義される。従来選択される基準は、聞き手が不在の状態で、頭部のちょうど真ん中の位置で平面波によって発生したであろう音圧pである。
HRTFは、聞き手の両耳に関連した音源の方向および距離と共に変化する。どのような方向および距離に関しても、HRTFの測定が可能であり、例えば電子的に、例えばフィルタを用いて、HRTFをシミュレーションすることが可能である。このようなフィルタが、テープレコーダ等の再生装置と、聞き手が使用するヘッドホンとの間の信号経路に挿入される場合、聞き手は、耳の中の音圧が実際通りに再現されるので、ヘッドホンによって生成された音が、問題のHRTFをシミュレートするフィルタの伝達関数によって定義される距離および方向に位置する音源からのものであると知覚することができる。
空間的に符号化された情報を読み取る際の脳によるバイノーラル処理により、幾つかのプラスの効果、つまり、より良い信号対雑音比(SNR)、到来方向(DOA)推定、奥行き/距離知覚、および視覚系および聴覚系間の相乗効果が生じる。
耳の複雑な形状は、聞き手の個々の空間−スペクトルキュー(ITD、ILD、およびスペクトルキュー)の主な寄与因子である。従って、耳の後ろで音を拾う装置は、スペクトルに関する詳細のほとんどが失われる、またはかなり歪曲されるので、HRTFの再現において不利である。
このことは、オープンイヤ、すなわち、閉塞されていない耳の角度−周波数スペクトルを示す図1に例示され、この測定は、同じ耳を用いた耳かけ型装置(BTE)の前方マイクロホンにおける対応する測定と共に示される。オープンイヤスペクトルは詳細であるが、BTEの結果は、はるかに不明瞭であり、スペクトルに関する詳細のほとんどが失われている。
従って、補聴器の1つまたは複数のマイクロホンを、使用者に到達した音の空間的キューが保存されるような、補聴器を装着している使用者に関連した1つまたは複数の位置に配置させることが望ましい。例えば、耳に到達した音の空間的キューを保存するために、使用者の耳介の前の外耳に、例えば外耳道への入口に、または、外耳道の内部に、マイクロホンを配置することは、耳の後ろのマイクロホンを用いた場合に可能である程度と比較してかなり高程度に有利である。三角窩の下の位置は、空間的キューの保存に関して有利であるということも証明されている。
マイクロホンを外耳道への入口または外耳道内に位置決めすることにより、マイクロホンが補聴器の音声発生装置の近くに移動し、それによってフィードバックが生じる危険性が増し、今度は、補聴器に規定可能な最大安定利得が制限されるという問題が生じる。
この問題を解決する一般的な方法は、特注のモールドを用いて外耳道を完全に封鎖することである。しかしながら、これにより、閉塞効果並びに湿度および熱に関する快適性の問題が生じる。
比較のため、耳の後ろに配置される前方および後方マイクロホンを備えたBTE型補聴器、および外耳道内に配置されるオープンフィットのマイクロホンを備えた耳穴(ITE)型補聴器の最大安定利得を図3に示す。ITE型補聴器は、ほとんど全ての周波数に関して、前方および後方BTE型マイクロホンと比較して、ずっと低い最大安定利得(MSG)を有することが分かる。
新規の補聴器では、任意の構成のマイクロホンの出力信号は、空間的キューが保存され、補聴器の使用者に伝達されるように信号処理を受ける。出力信号は、空間的キューを保存するように構成されたフィルタを用いてフィルタリングされる。
新規の補聴器は、従来通り配置されるBTE型補聴器のマイクロホンに加えて、使用者の耳に到達し、音環境中の音源定位に関連する所望の空間情報を含む音を記録するために、使用中に、使用者の耳介の前の外耳において、例えば、外耳道への入口においてもしくは三角窩の真下で、または外耳道の内部に配置されるよう意図された少なくとも1つのITE型マイクロホンを設けることにより、使用者に対して定位の向上を提供する。
新規の補聴器のプロセッサは、空間的キューが保存されるように、使用者の外耳に存在する少なくとも1つのITE型マイクロホンのオーディオ信号を、従来通り配置されたBTE型補聴器の1つまたは複数のマイクロホンの1つまたは複数のマイクロホン信号と結合させる。少なくとも1つのITE型マイクロホンのオーディオ信号は、少なくとも1つのITE型マイクロホンの各マイクロホンの出力信号の加重和として形成することができる。信号処理の他の形式は、少なくとも1つのITE型マイクロホンのオーディオ信号の形成に含めることができる。
従って、
使用者の耳介の後ろに装着されるように構成されたBTE型補聴器ハウジングと、
BTE型補聴器ハウジングに収容される、全方向性マイクロホン、指向性マイクロホン、埋め込み型補聴器用の変換器、テレコイル、デジタルオーディオデータストリームのレシーバ等の少なくとも1つのBTE型音声入力変換器であって、その各々が、音声信号を各オーディオ信号に変換するように構成される、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器と、
使用者の外耳に配置されるように構成されたITE型マイクロホンハウジングであって、その各々が、音響音声を各オーディオ信号に変換するように構成される、ITE型マイクロホンハウジングに収容される少なくとも1つのITE型マイクロホンを意図された位置に固定および保持するためのITE型マイクロホンハウジングと、
少なくとも1つの適応キューフィルタであって、その各々が、
少なくとも1つのBTE型音声入力変換器のそれぞれからの出力信号が与えられる入力を有し、
少なくとも1つの適応キューフィルタのフィルタ係数は、少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力信号と、少なくとも1つの適応キューフィルタの結合出力信号の差が低減され、好ましくは、最終的には、最小限に抑えられる、または実質的に最小限に抑えられるように適応される、少なくとも1つの適応キューフィルタと、
少なくとも1つのキューフィルタによって出力されたフィルタリングされたオーディオ信号の結合に基づいて難聴補正済みの出力信号を生成するように構成されたプロセッサと、
難聴補正済みの出力信号を人の聴覚系が受け取り可能な聴覚出力信号に変換するための出力変換器と、
フィードバック抑制のための適応フィードバックキャンセラであって、
難聴補正済みの出力信号を受け取るためにプロセッサの出力に接続された入力と、
出力変換器の出力から少なくとも1つのBTE型マイクロホンのそれぞれまでのフィードバック経路をモデル化する少なくとも1つの出力であって、少なくとも1つのBTE型マイクロホンのそれぞれの出力から適応フィードバックキャンセラの少なくとも1つの出力を減算し、少なくとも1つの適応キューフィルタのそれぞれに差を出力するための減算器に接続された、少なくとも1つの出力を有する、適応フィードバックキャンセラと、
を含む補聴器が提供される。
補聴器は、
適応フィードバックキャンセラに接続され、フィードバックの状態をモニタするように構成され、フィードバックの状態の指標を提供する出力を有するフィードバックモニタと、
フィードバックモニタの出力および少なくとも1つの適応キューフィルタの出力に接続され、フィードバックモニタの出力信号に応じて、少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力信号と、少なくとも1つの適応キューフィルタの結合出力信号の差が低減され、好ましくは、最終的には、最小限に抑えられる、または実質的に最小限に抑えられるように、少なくとも1つの適応キューフィルタを制御するように構成されたキュー制御装置と、
をさらに含む。
補聴器は、
音声信号伝送部材であって、音声信号伝送部材の第1の端部におけるBTE型補聴器ハウジングの音声出力から、音声信号伝送部材の第2の端部における使用者の外耳道への音声信号の伝送を行うための音声信号伝送部材と、
使用者の外耳道内の意図された位置に音声信号伝送部材を固定および保持するために使用者の外耳道内に挿入されるように構成されたイヤピースと、
をさらに含んでもよい。
本開示全体を通して、「少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力信号」という用語は、少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力からプロセッサの入力までの信号経路の一部を形成するアナログまたはデジタル信号を指すために使用されることがあり、前記処理済みの少なくとも1つのITE型マイクロホンの前処理済み出力信号を含む。
同様に、「少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の出力信号」という用語は、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器からプロセッサの入力までの信号経路の一部を形成するアナログまたはデジタル信号を指すために使用されることがあり、前記処理済みの少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の前処理済み出力信号を含む。
使用の際は、少なくとも1つのITE型マイクロホンは、入ってくる音に応じて生成される少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力信号が、使用者のHRTFの良好な近似を成す伝達関数を有するように配置される。例えば、少なくとも1つのITE型マイクロホンは、外耳道の入口に配置された単一のマイクロホンで構成してもよい。プロセッサは、プロセッサの難聴補正済みの出力信号もまた、使用者のHRTFに近い近似を成す伝達関数を獲得し、それによって、定位の向上が使用者にもたらされるように、少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力信号に含まれる方向に関する情報を、結果として得られるプロセッサの難聴補正済みの出力信号に伝達する。
BTE(耳かけ)型補聴器は、当該分野では周知のものである。BTE型補聴器は、使用者の耳介の後ろに装着されるように成形されたBTE型ハウジングを有する。BTE型ハウジングは、難聴補正用の構成要素を収容する。音声信号伝送部材、すなわち、音響管または導電体は、BTE型ハウジングから使用者の外耳道内へと難聴補正済みの音声を表す信号を伝送する。
音声信号伝送部材を使用者の外耳道の入口にしっかりと快適に配置させるためには、オープンソリューションを構成する、使用者の外耳道内に挿入するためのイヤピース、シェル、またはイヤモールドを提供することができる。オープンソリューションでは、イヤピース、シェル、またはイヤモールドは、外耳道内の意図された動作位置に配置されたときに、外耳道を塞ぐことがない。より正確に言えば、イヤピース、シェル、またはイヤモールドを通る、または、外耳道壁の一部と、イヤピース、シェル、またはイヤモールドの一部との間に通路が存在し、それによって、鼓膜とイヤピース、シェル、またはイヤモールドとの間にあるイヤピース、シェル、またはイヤモールドの後方から、通路を通って、使用者の周囲へと音波が抜け出ることが可能となる。このように、閉塞効果は、実質的に取り除かれる。
一般的に、イヤピース、シェル、またはイヤモールドは、使用者の耳にフィットして、音声信号伝送部材を外耳道内の意図された位置に十分固定し、例えば使用者が顎を動かした際にイヤピースが耳から抜け落ちることがないように、個別にオーダーメイドされる、または多数の標準サイズで製造される。
出力変換器は、BTE型補聴器ハウジング内に配置されるレシーバでもよい。この場合、音声信号伝送部材は、音響管であって、音響音声信号をBTE型補聴器ハウジング内に配置されたレシーバから音響管を通して使用者の外耳道内に配置および保持されたイヤピースまで伝搬させ、外耳道内の鼓膜へと音響音声信号を伝送する出力ポートを備えた音響管を含む。
出力変換器は、イヤピース内に配置されるレシーバでもよい。この場合、音声信号伝送部材は、導電体であって、BTE型補聴器ハウジング内のプロセッサの出力から、導体を通して、イヤピース内に配置されており、イヤピースの出力ポートから音を発生させるレシーバへとオーディオ信号を伝搬させる導電体を含む。
少なくとも1つのITE型マイクロホンを収容するITE型マイクロホンハウジングは、イヤピースが外耳道内の意図された位置に固定された際に少なくとも1つのマイクロホンが外耳道の入口近くに配置されるように、イヤピースと一体化される、またはイヤピースによって構成されてもよい。
ITE型マイクロホンハウジングは、使用者の外耳内でその位置を保持するために、耳介の内側、例えば、対耳輪に隣接する耳甲介の周囲に配置され、かつ、少なくとも部分的に対耳輪によって覆われることが意図されたアーム、場合により、可撓性アームを用いて、BTE型補聴器ハウジングに接続されてもよい。アームは、製造時に、アームが耳介の意図された位置へと簡単にフィットするように、好ましくは、対耳輪の曲率より僅かに大きな曲率を有するアーチ形状に予め成形することができる。一例では、アームは、三角窩の真下の動作位置での少なくとも1つのITE型マイクロホンの位置決めを容易にする長さおよび形状を有する。
プロセッサは、BTE型補聴器ハウジング内またはイヤピース内に収容されてもよく、あるいは、プロセッサの一部が、BTE型補聴器ハウジング内に収容され、かつプロセッサの一部が、イヤピース内に収容されてもよい。BTE型補聴器ハウジングの回路とイヤピースの回路との間に、片方向または双方向の通信リンクが存在する。このリンクは、有線または無線でもよい。
同様に、BTE型補聴器ハウジングの回路と少なくとも1つのITE型マイクロホンの回路との間に、片方向または双方向の通信リンクが存在する。このリンクは、有線または無線でもよい。
プロセッサは、補聴器の最適な空間的性能のために音環境の空間情報を維持すると同時に、可能な限り大きな最大安定利得を提供しながら、難聴補正を行うように動作する。
イヤピースの少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力信号は、幾つかの前処理済みITE型マイクロホン信号の結合、または、少なくとも1つのITE型マイクロホンの内の1つのITE型マイクロホンの出力信号でもよい。イヤピースの少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力信号のある時点の短時間スペクトルは、SIEC(f,t)(IEC=In the Ear Component)で示される。
少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の1つまたは複数の出力信号が提供される。これらの信号のスペクトルは、S BTEC(f,t)およびS BTEC(f,t)等(BTEC=Behind The Ear Component)で示される。出力信号は、前処理が行われてもよい。前処理には、いずれの形態の処理も除外されることなく、適応および/または静的フィードバック抑制、適応または固定ビーム形成、およびプレフィルタリングが含まれ得る。
適応キューフィルタは、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器のオーディオ信号が少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力信号と可能な限り近く一致するように、少なくとも1つのBTE型音声入力変換機のオーディオ信号の適応フィルタリングを行うように構成されてもよい。適応キューフィルタG、G、・・・、Gは、それぞれの伝達関数:G(f,t)、G(f,t)、・・・、G(f,t)を有する。
少なくとも1つのITE型マイクロホンは、現在の音環境の所望の空間情報を備えたオーディオ信号の生成を行う1つまたは複数のモニタマイクロホンとして動作してもよい。
少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の各出力信号は、それぞれの適応キューフィルタを用いてフィルタリングされ、そのフィルタ係数は、少なくとも1つのITE型マイクロホンによって供給されるオーディオ信号に可能な限り近く類似する1つまたは複数の適応キューフィルタの結合出力信号を提供するように適応される。
フィルタ係数は、以下の最小化問題:
に対する厳密解または近似解を得るように適応が行われる。ここで、pは、ノルムである。好ましくは、p=2である。
適応を制御するアルゴリズムは、例えば、最小二乗平均(LMS)または再帰的最小二乗(RLS)に基づく、場合により正規化された、p=2の最適化法でもよい(それに限定されることはない)。
様々な重みを上記の最小化問題に組み込んで、重みの値が規定するように解を最適化することができる。例えば、周波数重みW(f)は、他の周波数範囲の情報は無視され得るが、特定の1つまたは複数の周波数範囲において解を最適化することができる。従って、最小化問題は、
に変形可能である。
さらに、1つまたは複数の選択された周波数範囲において、位相は無視して、伝達関数の大きさのみを最小化の際に考慮に入れてもよい。すなわち、1つまたは複数の選択された周波数範囲において、伝達関数は、その絶対値で置き換えられる。
適応キューフィルタリングに続いて、1つまたは複数の適応キューフィルタの結合出力信号は、例えば圧縮器を用いて、さらなる難聴補正処理に回される。
このように、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器からの信号のみが、難聴補正の結果として増幅され得るが、少なくとも1つのITE型マイクロホンのオーディオ信号は、難聴補正処理に含まれず、それによって、出力変換器から少なくとも1つのITE型マイクロホンへの起こり得るフィードバックが減じられ、大きな最大安定利得を得ることができる。
例えば、1つのITE型マイクロホンおよび少なくとも1つのBTE型音声入力変換器を構成する2つのBTE型マイクロホンを備えた補聴器において、入射音場が一人の話者から発せられた音声から成り、発せられた音声が、短時間スペクトルX(f,t)を有する場合には、ITE型マイクロホン信号に関して前処理が行われず、かつ、ITE型マイクロホンが実際のHRTFを完全に再現すると仮定すると、以下の信号:
が与えられる。式中、H1,2(f)は、2つのBTE型マイクロホンの補聴器関連の伝達関数である。
十分な適応を行った後、結果として得られる適応済みフィルタを用いて畳み込みが行われ、合計された補聴器インパルス応答は、実際のHRTFに等しく、
である。
話者が移動し、それによって、HRTFが変化すると、適応キューフィルタ、すなわち、フィルタ係数を調整するアルゴリズムは、上記の最小化問題(数1)または(数2)の新しい最小値に向けて適応を行う。適応の時定数は、現在の音環境の変化に適切に対応するように設定される。
フィードバックは、フィードバック安定性状態をモニタし、フィードバック安定性状態に応じて、適応キューフィルタの適応を変更することによって考慮される。フィードバックが検出されなければ、適応キューフィルタの適応は、上記の最小化問題(数1)または(数2)を満たすように動作する。
フィードバック安定性状態が不安定な状態へと変化するときに、フィードバックが補聴器内で進展する確率が高い場合には、少なくとも1つのITE型マイクロホンのオーディオ信号から、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の1つまたは複数の出力信号へフィードバックが伝達されることを避けるため、例えば、適応が停止される等、適応キューフィルタの適応が変更される(すなわち、フィルタ係数が変化することが防止される、あるいは、適応レートが減速される)。
例えば、適応は、フィードバック安定性状態が安定した状態に戻るまで停止されてもよい。さらに、適応キューフィルタのフィルタ係数は、フィルタの適応が停止されている間、既定の値に設定されてもよい。
フィードバック安定性状態が安定した状態に戻ると、適応は、現行の(場合によっては既定の)値を初期値として用いて再開される。
フィードバック安定性状態が安定した状態に戻り、固定の(場合によっては既定の)フィルタ係数を初期値として用いて適応が再開できるまで、フィルタの適応が停止されている間、適応キューフィルタのフィルタ係数は、既定の固定フィルタ係数に向けて徐々に変更されてもよい。
例えば、フィルタ係数は、
に従って、徐々に変更されてもよい。式中、wは、適応キューフィルタの更新されたフィルタ係数であり、wfixedは、固定の既定の係数であり、wadaptiveは、適応が停止される直前の適応係数である。
βは、フィードバック状態インジケータの関数(0〜1)でもよい。βが0の場合、フィードバック問題は非常に深刻なものであり、安定の確保のために固定係数が使用される。βが1の場合、フィードバックは全く問題ではなく、適応キューフィルタは、上記の最小化問題(数1)または(数2)に従って、最善の空間的キュー保存を達成するように自由に適応される。
βの計算の一例は、
によって得られる。式中、
は、例えば、一般的な適応フィードバックキャンセラによってモデル化されるような、出力変換器の出力から少なくとも1つのITE型マイクロホンによって出力されたオーディオ信号への推定のフィードバック経路応答であり、
は、対応する初期化されたフィードバック経路応答である。
少なくとも1つの適応キューフィルタの既定のフィルタ係数は、特定のHRTFに対応してもよい。
(既定のHRTFごとに1セットずつの)フィルタ係数の既定のセットは、KEMAR等のマネキンを使用して決定することができる。フィルタ係数は、上記に開示したような補聴器に対する到来方向のいくつかについて決定されるが、このことは、制御条件下で、かつ、長時間にわたる適応を許容して行われる。このように、補聴器を装着した際に補聴器使用者が方向感覚を維持できるほど十分な精度のものであり得る個々のHRTFへの近似が提供される。
使用中は、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の(場合によっては前処理済みの)結合出力信号と、少なくとも1つのITE型マイクロホンの(場合によっては前処理済みの)出力信号の差を最小限に抑える、または実質的に最小限に抑える既定のフィルタ係数のセットが選択される。
フィルタ係数の値が大幅に変化しなくなったときに少なくとも1つの適応キューフィルタがさらに適応されることが防止されてもよい。
モニタアルゴリズムを実装する様々な方法があり、フィードバックキャンセラに基づく必要はないことに留意されたい。初期化されたフィードバック経路と、推定のフィードバック経路との間の距離は、1つの可能なフィードバックモニタアルゴリズムでしかない。代替手段として、補聴器内で処理する前の信号と、補聴器によって出力される信号との間の相関を決定してもよい。
フィードバック経路の伝達関数:
は、当技術分野で周知の適応フィードバックキャンセル回路によってモデル化、又は、近似化されてもよい。
本明細書において使用される、「プロセッサ」、「信号プロセッサ」、「制御装置」、「システム」等の用語は、ハードウェア、ハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせ、ソフトウェア、または実行中のソフトウェアの何れかのCPU関連の構成要素を指すように意図されたものである。
例えば、「プロセッサ」、「信号プロセッサ」、「制御装置」、「システム」等は、プロセッサで実行中のプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行ファイル、実行スレッド、および/またはプログラムでもよいが、それらに限定されることはない。
例として、「プロセッサ」、「信号プロセッサ」、「制御装置」、「システム」等の用語は、プロセッサで実行中のアプリケーションおよびハードウェアプロセッサの両方を指す。1つまたは複数の「プロセッサ」、「信号プロセッサ」、「制御装置」、「システム」等、またはそれらのどのような組み合わせも、プロセスおよび/または実行スレッド内に存在してもよく、1つまたは複数の「プロセッサ」、「信号プロセッサ」、「制御装置」、「システム」等、またはそれらのどのような組み合わせも、1つのハードウェアプロセッサ上に、場合によっては、他のハードウェア回路との組み合わせで局在してもよく、および/または2つ以上のハードウェアプロセッサ間で、場合によっては、他のハードウェア回路との組み合わせで分配されてもよい。
補聴器は、処理される信号が複数の周波数チャネルに分割され、各周波数チャネルにおいて信号を個別に処理するマルチチャネル補聴器でもよい。例えば、適応フィードバックキャンセル回路等の適応回路もまた、複数の周波数チャネルに分割されてもよく、例えば、適応フィードバックキャンセル回路等の適応回路は依然として周波数範囲全体で動作可能でもよいし、他の周波数チャネル(一般的には、他の回路が分割される数よりも少ない周波数チャネル)に分割されてもよい。
プロセッサは、難聴補正済みの出力信号が選択された周波数帯域で空間的キューを実質的に保存するように、少なくとも1つのITE型マイクロホンおよび少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の出力信号を処理するように構成されてもよい。
選択された周波数帯域は、周波数チャネルの内の1つまたは複数、あるいは、全ての周波数チャネルを含んでいてもよい。選択された周波数帯域は、断片化が行われてもよい。すなわち、選択された周波数帯域は、連続した周波数チャネルを含む必要がない。
複数の周波数チャネルは、ワーピングされた周波数チャネルを含むことが可能で、例えば、全ての周波数チャネルがワーピングされた周波数チャネルでもよい。
選択された周波数帯域外では、少なくとも1つのITE型マイクロホンが、従来のように入力源として補聴器のプロセッサに接続されてもよく、周知の方法で補聴器のプロセッサと連携してもよい。
このように、少なくとも1つのITE型マイクロホンは、この構成を用いて所望の利得を補聴器が提供可能な周波数で、補聴器に入力を供給する。この構成を用いて所望の利得を補聴器が提供できない選択された周波数帯域内においては、BTE型補聴器ハウジングのマイクロホンが、上記に開示したような信号処理に含まれる。このように、少なくとも1つのITE型マイクロホンによって提供される音環境に関する空間情報を維持すると同時に、利得を増加させることができる。
補聴器は、例えば、プロセッサ入力と、少なくとも1つのITE型マイクロホンとをつなぐ第1のフィルタ、およびプロセッサ入力と、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の結合出力とをつなぐ第2の補完フィルタを含んでいてもよく、これらのフィルタは、補完周波数帯域の周波数の通過および遮断を行う。それによって、少なくとも1つのITE型マイクロホンおよび少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の結合出力の一方が、1つの周波数帯域でプロセッサ入力に供給される入力信号の主要部分を構成し、少なくとも1つのITE型マイクロホンおよび少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の結合出力の他方は、補完周波数帯域でプロセッサ入力に供給される入力信号の主要部分を構成するようにする。
このように、少なくとも1つのITE型マイクロホンは、周波数帯域においてプロセッサへの唯一の入力源として用いることができる。難聴補正に必要とされる利得が、少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力信号に適用することができる。この周波数帯域外では、必要とされる利得を提供するために、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の結合出力信号が、プロセッサに適用される。
信号の結合は、例えば、異なる種類のバンドパスフィルタリングに基づいてもよい。
補聴器は、使用者の耳介の後ろに装着されるように構成されたBTE型補聴器ハウジングと、BTE型補聴器ハウジングに収容される少なくとも1つのBTE型音声入力変換器であって、その各々が、音響音声を各オーディオ信号に変換するように構成される、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器と、使用者の外耳に配置されるように構成されたITE型マイクロホンハウジングと、ITE型マイクロホンハウジングに収容される少なくとも1つのITE型マイクロホンであって、その各々が、音響音声を各オーディオ信号に変換するように構成される、少なくとも1つのITE型マイクロホンと、少なくとも1つの適応キューフィルタであって、その各々が、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器からの出力が与えられる入力を有し、少なくとも1つの適応キューフィルタのフィルタ係数は、少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力と、少なくとも1つの適応キューフィルタの結合出力との間の差が低減されるように適応される、少なくとも1つの適応キューフィルタと、少なくとも1つの適応キューフィルタによる出力に基づいて難聴補正済みの出力信号を生成するように構成されたプロセッサと、難聴補正済みの出力信号を人の聴覚系が受け取り可能な聴覚出力信号に変換するための出力変換器と、フィードバック抑制のための適応フィードバックキャンセラであって、難聴補正済みの出力信号を受け取るためにプロセッサに接続され、出力変換器と、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器との間のフィードバック経路をモデル化する少なくとも1つの出力を提供するように構成され、差を得るために、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の出力からフィードバック経路をモデル化する少なくとも1つの出力を減算するための減算器に接続され、差は少なくとも1つの適応キューフィルタに出力される、適応フィードバックキャンセラと、適応フィードバックキャンセラに接続され、フィードバックの状態をモニタするように構成され、フィードバックの状態の指標を提供する出力を有するフィードバックモニタと、フィードバックモニタおよび少なくとも1つの適応キューフィルタに接続され、フィードバックモニタの出力に応答じて、少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力と、少なくとも1つの適応キューフィルタの結合出力との間の差が低減されるように、少なくとも1つの適応キューフィルタを制御するように構成されたキュー制御装置とを含む。
場合により、キュー制御装置は、フィードバックモニタの出力の値がフィードバックの不安定性を示す際に、少なくとも1つの適応キューフィルタの適応レートを低下させるように構成されてもよい。
場合により、キュー制御装置は、フィードバックモニタの出力の値がフィードバックの不安定性を示す際に、少なくとも1つの適応キューフィルタの適応を停止するように構成されてもよい。
場合により、キュー制御装置は、フィードバックモニタの出力の値がフィードバックの不安定性を示す際に、少なくとも1つの適応キューフィルタの適応を停止し、少なくとも1つの適応キューフィルタのフィルタ係数を既定の値に設定するように構成されてもよい。
場合により、キュー制御装置は、フィードバックモニタの出力の値がフィードバックの不安定性を示す際に、既定の時間内に、少なくとも1つの適応キューフィルタのフィルタ係数の各々を既定の値に徐々に変更するように構成されてもよい。
場合により、キュー制御装置は、フィルタ係数の値の線形加重和としてフィルタ係数の値を提供するように構成されてもよい。
場合により、線形加重和に関わる重みは、フィードバックの安定性に応じてフィードバックモニタによって提供される出力値βの関数であってもよい。
場合により、フィルタ係数は、既定のフィルタ係数のセットを含んでいてもよく、補聴器は、少なくとも1つの適応キューフィルタの既定のフィルタ係数のセットを収容するためのメモリをさらに含んでいてもよく、既定のフィルタ係数のセットの1つは、補聴器に関する特定の到来方向に対して決定される。
場合により、少なくとも1つの適応キューフィルタには、少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力と、少なくとも1つの適応キューフィルタの結合出力との間の最小の差を提供する既定のフィルタ係数のセットがロードされてもよい。
場合により、キュー制御装置は、フィードバックモニタの出力の値がもはやフィードバックの不安定性を示さない場合は、少なくとも1つの適応キューフィルタの適応を再開するように構成されてもよい。
場合により、少なくとも1つの適応キューフィルタは、フィルタ係数の値の変化が規定の閾値を下回る場合は、さらに適応されることが防止されてもよい。
場合により、BTEおよびITEからのオーディオ信号は、複数の周波数チャネルに分割されてもよく、少なくとも1つの適応キューフィルタは、周波数チャネルの1つまたは複数においてオーディオ信号を個別に処理するように構成されてもよい。
場合により、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器は、難聴補正が少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力のみに基づくように、周波数チャネルの1つまたは複数においてプロセッサから切断されてもよい。
場合により、補聴器は、音声信号伝送部材であって、音声信号伝送部材の第1の端部におけるBTE型補聴器ハウジングの音声出力から、音声信号伝送部材の第2の端部における使用者の外耳道への音声信号の伝送を行うための音声信号伝送部材と、使用者の外耳道内の意図された位置に音声信号伝送部材を固定および保持するために使用者の外耳道内に挿入されるように構成されたイヤピースとをさらに含んでいてもよい。
場合により、キュー制御装置は、少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力と、少なくとも1つの適応キューフィルタの結合出力との間の差が最小限に抑えられるように、フィードバックモニタの出力に応じて、少なくとも1つの適応キューフィルタを制御するように構成されてもよい。
他のさらなる態様および特徴は、実施形態の以下の詳細な説明を読み進めることから、明らかになるであろう。
図面は実施形態の設計および実用性を示し、図面では、同様の要素は共通の参照符号で言及される。これらの図面は、必ずしも原寸に比例するとは限らない。上記で列挙される利点や目的、そして、他の利点や目的を得る方法をより良く理解するため、実施形態のより具体的な説明が表示され、それらは、添付の図面に示される。これらの図面は、例示的な実施形態のみを描写し、従って、特許請求の範囲を限定するものと見なされてはならない。
オープンイヤの角度−周波数スペクトルのプロットを示す。 同じ耳に装着されたBTE型前方マイクロホンの角度−周波数スペクトルのプロットを示す。 BTE型前方および後方マイクロホンと、外耳道内に配置されたオープンフィットのITE型マイクロホンの最大安定利得のプロットを示す。 新規のBTE型補聴器の一例を概略的に示す。 新規のBTE型補聴器の別の一例を概略的に示す。 ITE型マイクロホンが使用者の外耳に位置する新規のBTE型補聴器を斜視図で示す。 適応キューフィルタを備えた新規の補聴器の一例の概略ブロック図を示す。 フィードバックキャンセルのモニタリングが追加された図7の補聴器の概略ブロック図を示す。 任意の数のマイクロホンを備えた新規の補聴器の一例の概略ブロック図を示す。 信号の結合が追加された図9の補聴器の概略ブロック図を示す。 適応信号の結合が追加された図9の補聴器の概略ブロック図を示す。
本発明の実施形態例を示す添付の図面を参照して、以下に、本発明のより完全な説明を行う。しかしながら、本発明は、異なる形態で実施可能であり、本明細書に記載の実施形態に限定されると見なされるものではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示内容が徹底的かつ完全なものとなり、本発明の範囲を当業者に十分に伝えられるように提供されるものである。同様の参照符号は、全体を通して同様の要素を示す。従って、各図面の説明に関して、同様の要素の詳細な説明は行わない。
図4は、使用者の耳介100の後ろに装着されるBTE型補聴器ハウジング12(図示しない−内部部品が見えるように外壁を除去している)を含むBTE型補聴器10を概略的に示している。BTE型ハウジング12は、音声信号をマイクロホンオーディオ信号に変換するための前方マイクロホン14および後方マイクロホン16を備えた少なくとも1つのBTE型音声入力変換器14、16、各マイクロホンオーディオ信号をフィルタリングするための任意のプレフィルタ(図示しない)、各マイクロホンオーディオ信号を、プロセッサ18に入力されるそれぞれのデジタルマイクロホンオーディオ信号へと変換するためのA/D変換器(図示しない)を収容する。プロセッサ18は、入力されたデジタルオーディオ信号に基づいて難聴補正済みの出力信号を生成するように構成されている。
難聴補正済みの出力信号は、音声信号伝送部材20内に包含される電線を通して、難聴補正済みの出力信号を使用者の鼓膜に向けて伝送するための音響出力信号に変換するレシーバ22へと伝送される。レシーバ22は、BTE型補聴器の分野において周知の通り、使用者の外耳道の意図された位置に音声信号伝送部材を固定および保持するために使用者の外耳道に快適に配置されるように成形(図示しない)されたイヤピース24内に包含される。
イヤピース24は、イヤピースが使用者の外耳道の意図された位置に配置された場合に外耳道の入口に位置する1つのITE型マイクロホン26も保持している。ITE型マイクロホン26は、音声伝送部材20内に包含される電線(見えない)を用いて、BTE型ハウジング12内のA/D変換器(図示しない)と、任意で、プレフィルタ(図示しない)とに接続される。
BTE型補聴器10は、電池28によって電力の供給を受ける。
プロセッサ18の様々な可能な機能を上記に開示したが、これらの内の幾つかを以下により詳細に開示する。
図5は、図4に示す補聴器に類似した別のBTE型補聴器10を概略的に示している。ただし、図5ではレシーバ22がイヤピース24内ではなく、補聴器ハウジング12内に配置されており、それによって、レシーバ22によって出力された音響音声が、イヤピース24が使用者の外耳道の意図された位置に配置された場合に、音響管20を通して、使用者の鼓膜に向けて伝送されるという点で相違している。
図4および図5のBTE型補聴器10を使用した際に、使用者の外耳道への入口に近接するITE型マイクロホン26の位置決めは、使用者のHRTFの良好な再現につながると考えられている。
図6は、動作位置にあるBTE型補聴器10を示し、この位置では、BTE型ハウジング12が使用者の耳の後ろ、すなわち、耳介100の後ろに存在する。図示されたBTE型補聴器10は、ITE型マイクロホン26が、アーム30の自由端において、外耳道の外側の使用者の外耳に配置されるということを除いては、図4および図5に示される補聴器と類似したものである。アーム30は可撓性があり、アーム30は、使用者の外耳においてその位置を保持するために、耳介100の内側、例えば、耳珠104および対耳珠106の後部で、対耳輪108に隣接する耳甲介102の周囲に配置され、かつ、少なくとも部分的に対耳輪によって覆われることが意図されている。アームは、製造時に、アーム30が耳介内の意図された位置へと簡単にフィットするように、好ましくは、対耳輪108の曲率より僅かに大きな曲率を有するアーチ形状に予め成形することができる。アーム30は、ITE型マイクロホン26をBTE型補聴器回路の他の部品と相互接続させるための電線(見えない)を含む。
一例では、アーム30は、三角窩の下の動作位置へのITE型マイクロホン26の位置決めを容易にする長さおよび形状を有する。
図7は、新規の補聴器10における信号処理の一例を示すブロック図である。図示される補聴器10は、使用者の耳介の後ろに装着されるように構成された補聴器ハウジングに収容される前方マイクロホン14および後方マイクロホン16を有する。前方マイクロホン14および後方マイクロホン16は、マイクロホン14、16に達した音声信号を各オーディオ信号33、35に変換する。さらに、図示される補聴器10は、使用者の外耳に配置されるイヤピース(図示しない)に収容されるITE型マイクロホン26を有する。ITE型マイクロホン26は、マイクロホン26に達した音声信号をオーディオ信号31に変換する。
マイクロホンオーディオ信号31、33、35は、各プリプロセッサ32、34、36において、デジタル化され、プレフィルタリング等の前処理が行われる。前方および後方マイクロホン14、16の前処理済みオーディオ信号38、40は、各適応キューフィルタ42、44においてフィルタリングされ、適応フィルタリングが行われた信号46、48は、加算器50において互いに加算され、結合信号52は、難聴補正用のプロセッサ18に入力される。難聴補正済みの信号54は、その信号54を音響出力信号に変換して使用者の鼓膜に向けて伝送を行うレシーバ22に出力される。
適応キューフィルタ42、44のフィルタ係数の適応は、減算器62によって出力される、加算器46の出力52と、前処理済みITE型マイクロホンオーディオ信号60との間の差58を低減し、好ましくは、最終的には、最小限に抑えるようにフィルタ係数の適応を制御する適応制御装置56によって制御される。このように、プロセッサ18への入力信号52は、ITE型マイクロホン26のマイクロホンオーディオ信号60をモデルとし、従って、使用者のHRTFも実質的にモデルとする。
イヤピースのITE型マイクロホン26の前処理済み出力信号60は、SIEC(f,t)(IEC=In the Ear Component)で示される短時間スペクトルを持つ。
前方および後方マイクロホン14、16の前処理済みオーディオ信号38、40のスペクトルは、S BTEC(f,t)およびS BTEC(f,t)(BTEC=Behind The Ear Component)で示される。前処理には、いずれの形態の処理も除外されることなく、適応および/または静的なフィードバック抑制、適応または固定ビーム形成、およびプレフィルタリングが含まれてもよい。
適応制御装置56は、適応キューフィルタ42、44のフィルタ係数を、それらの合計出力52がITE型マイクロホン26の前処理済み出力信号60に可能な限り近く一致するように制御するように構成される。
適応キューフィルタ42、44は、それぞれ伝達関数G(f,t)およびG(f,t)を有する。
ITE型マイクロホン26は、使用者の外耳におけるその配置により、現在の音環境の所望の空間情報を備えたオーディオ信号60の生成を行うモニタマイクロホンとして動作する。
従って、適応キューフィルタ42、44のフィルタ係数は、以下の最小化問題:
に対する厳密解または近似解を得るように適応が行われる。式中、pは、ノルム係数である。好ましくは、p=2である。
適応を制御するアルゴリズムは、例えば、最小二乗平均(LMS)または再帰的最小二乗(RLS)に基づく、場合により正規化された、p=2の最適化法でもよい(それに限定されることはない)。
適応キューフィルタリングに続いて、適応キューフィルタ42、44の結合出力信号52は、例えば圧縮器を用いて、さらなる難聴補正処理に回される。このように、前方および後方マイクロホン14、16からの信号のみが、難聴補正の結果として増幅され得るが、ITE型マイクロホン26のオーディオ信号60は、難聴処理を行うように構成されたプロセッサ18において処理されず、それによって、出力変換器22からITE型マイクロホン26への起こり得るフィードバックが低減され、大きな最大安定利得を得ることができる。
例えば、入射音場が一人の話者から発せられた音声から成り、発せられた音声が、短時間スペクトルX(f,t)を有する場合には、ITE型マイクロホン信号60に関して前処理が行われず、かつ、ITE型マイクロホン26が実際のHRTFを完全に再現すると仮定すると、以下の信号:
が与えられる。式中、H1,2(f)は、2つのBTE型マイクロホン14、16の補聴器関連の伝達関数である。
十分な適応を行った後、結果として得られる適応済みフィルタを用いて畳み込みが行われ、合計された補聴器インパルス応答は、実際のHRTFに等しく、
である。
話者が移動し、それによって、実際のHRTFが変化すると、適応キューフィルタ42、44は、適応制御装置56によって制御される最小化問題(数11)の新しい最小値に向けて適応を行う。適応の時定数は、現在の音環境の変化に適切に対応するように設定される。
少なくとも1つの適応キューフィルタのフィルタ係数のセットは、フィルタ係数の1セットが特定のHRTFに対して提供されるように、選択されたHRTFに対応して事前に決定してもよい。既定のフィルタ係数は、適応キューフィルタの適応を行うための始点として提供してもよい。
(既定のHRTFごとに1セットずつの)フィルタ係数のセットは、KEMAR等のマネキンを使用して決定してもよい。フィルタ係数は、上記に開示したように、いくつかの補聴器に対する到来方向について決定されるが、このことは、制御条件下で行われ、長時間にわたる適応を許容して行われる。このように、補聴器使用者が補聴器を装着する際に方向感覚を維持できるほど十分な精度のものであり得る個々のHRTFへの近似が提供される。
使用時に、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の(場合により前処理済みの)結合出力信号と、少なくとも1つのITE型マイクロホンの(場合により前処理済みの)出力信号の差を最小限に抑える、または実質的に最小限に抑えるフィルタ係数のセットが選択される。使用時に、適応キューフィルタは、対象となる使用者の個々のHRTFへのさらなる適応が可能であってもよい。フィルタ係数が安定するようになると、少なくとも1つのITE型マイクロホンがもはや対象となるHRTFに使用されないように、適応が停止されてもよい。
図7に示される新規の補聴器回路は、補聴器10の周波数範囲全体で動作してもよい。
図7に示される補聴器10は、処理されるマイクロホンオーディオ信号38、40、60が複数の周波数チャネルに分割され、各周波数チャネルにおいて信号を個別に処理するマルチチャネル補聴器でもよい。適応回路は依然として周波数範囲全体で動作可能でもよいし、それ自体の周波数チャネル(一般的には、他の回路が分割される数よりも少ない周波数チャネル)に分割されてもよい。
マルチチャネル補聴器10の場合、図7は、単一の周波数チャネルにおける回路および信号処理を示していてもよい。回路および信号処理は、複数の周波数チャネルにおいて、例えば、全ての周波数チャネルにおいて重複してもよい。
例えば、図7に示される信号処理は、例えば、販売所で特定の使用者に対して補聴器のフィッティングを行う際に選択される周波数帯域のような、選択された周波数帯域で行われてもよい。
選択された周波数帯域は、周波数チャネルの内の1つまたは複数、あるいは、全ての周波数チャネルを含んでいてもよい。選択された周波数帯域は、断片化が行われてもよい。すなわち、選択された周波数帯域は、連続した周波数チャネルを含む必要がない。
複数の周波数チャネルは、ワーピングされた周波数チャネルを含むことが可能で、例えば、全ての周波数チャネルがワーピングされた周波数チャネルでもよい。
選択された周波数帯域外では、ITE型マイクロホン26が、従来のように入力源として補聴器10のプロセッサ18に接続されてもよく、周知の方法で補聴器10のプロセッサ18と連携してもよい。
このように、ITE型マイクロホンは、この構成を用いて所望の利得を補聴器が提供可能な周波数で、補聴器に入力を供給する。この構成を用いて所望の利得を補聴器が提供できない選択された周波数帯域内においては、BTE型補聴器ハウジングのマイクロホン14、16が、上記に開示したような信号処理に含まれる。このように、ITE型マイクロホンによって提供される音環境に関する空間情報を維持すると同時に、利得を増加させることができる。
図8は、適応フィードバックキャンセル回路70、72、74−1、76−1、76−2、78−1、80−1、80−2、82−1、84−1、84−2、86が追加されたことを除いては、図7に示す補聴器10に類似する新規の補聴器10を示すブロック図である。適応フィードバックキャンセル回路70、・・・、86は、補聴器プロセッサ18の出力に接続された入力72と、個々の出力74−1、76−1、76−2であって、その各々が、当技術分野において周知の通り、各フィードバック補正済みの信号82−1、84−1、84−2を提供するために各マイクロホン出力31、33、35から各出力74−1、76−1、76−2を減算するための各減算器78−1、80−1、80−2に接続される個々の出力74−1、76−1、76−2とを備える。各フィードバック補正済みの信号82−1、84−1、84−2は、対応するプリプロセッサ32、34、36に供給され、また、適応フィードバックフィルタ70の適応を制御するために、適応フィードバックフィルタ70にも供給される。適応フィードバックフィルタ出力74−1、76−1、76−2は、当技術分野において周知の通り、出力変換器22から各マイクロホン14、16、26へ伝わる対応するフィードバック信号の近似を構成する信号を提供する。
図8の適応制御装置56は、図7を参照して上記に開示した通り、適応キューフィルタ42、44のフィルタ係数の調整を制御するが、空間的キューを保存すると同時にフィードバックを考慮するため、フィードバックモニタ86によって出力されるフィードバックモニタ信号88によって変更される。
フィードバックモニタ86は、予想されるフィードバックの開始をモニタし、それに従って、フィードバックモニタ信号88を出力する。適応制御装置56は、モニタ信号88を受け取り、モニタ信号88の値に応じて(すなわち、フィードバック安定性状態に応じて)、適応キューフィルタ42、44の適応を変更する。フィードバックが検出されなければ、適応キューフィルタの適応は、上記の最小化問題(数1)または(数2)を満たすように動作する。
フィードバック安定性状態が不安定な状態へと変化するときに、フィードバックが補聴器内で進展する確率が高い場合には、ITE型マイクロホン26のオーディオ信号60から、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の1つまたは複数の出力信号へフィードバックが伝達されることを避けるため、例えば、適応が停止される等、適応キューフィルタ42、44の適応が変更される(すなわち、適応キューフィルタ42、44のフィルタ係数が変化することが防止される、あるいは、適応レートが減速される)。
例えば、適応は、フィードバック安定性状態が安定した状態に戻るまで停止されてもよい。さらに、適応キューフィルタ42、44のフィルタ係数は、フィルタの適応が停止されている間、既定の値に設定されてもよい。
フィードバック安定性状態が安定した状態に戻ると、適応は、現行の(場合によっては既定の)フィルタ係数の値を初期値として用いて再開される。
フィードバック安定性状態が安定した状態に戻り、固定の(場合によっては既定の)フィルタ係数を初期値として用いて適応が再開できるまでの、フィルタの適応が停止されている間、適応キューフィルタ42、44のフィルタ係数は、既定の固定フィルタ係数に向けて徐々に変更されてもよい。
例えば、フィルタ係数は、
に従って、徐々に変更されてもよい。式中、wは、適応キューフィルタの更新されたフィルタ係数であり、wfixedは、固定の既定の係数であり、wadaptiveは、適応が停止される直前の適応係数である。
βは、フィードバック状態インジケータの関数(0〜1)でもよい。βが0の場合、フィードバック問題は非常に深刻なものであり、安定の確保のために固定係数が使用される。βが1の場合、フィードバックは全く問題ではなく、適応キューフィルタは、上記の最小化問題(数1)または(数2)に従って、最善の空間的キュー保存を達成するように自由に適応される。
βの計算の一例は、
によって得られる。式中、
は、例えば、適応フィードバックキャンセラ70によってモデル化されるような、出力変換器22の出力からITE型マイクロホン26によって出力されたオーディオ信号60への推定のフィードバック経路応答であり、
は、対応する初期化されたフィードバック経路応答である。
少なくとも1つの適応キューフィルタの既定のフィルタ係数は、特定のHRTFに対応してもよい。
(既定のHRTFごとに1セットずつの)フィルタ係数の既定のセットは、KEMAR等のマネキンを使用して決定することができる。フィルタ係数は、上記に開示したような補聴器に対する到来方向のいくつかについて決定されるが、このことは、制御条件下で、かつ、長時間にわたる適応を許容して行われる。このように、補聴器を装着した際に、補聴器使用者が方向感覚を維持できるほど十分な精度のものであり得る個々のHRTFへの近似が提供される。
使用中は、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の(場合によっては前処理済みの)結合出力信号と、少なくとも1つのITE型マイクロホンの(場合によっては前処理済みの)出力信号の差を最小限に抑える、または実質的に最小限に抑える既定のフィルタ係数のセットが選択される。
フィルタ係数の値が大幅に変化しなくなったときに、少なくとも1つの適応キューフィルタがさらに適応されることが防止されてもよい。
図8に示される新規の補聴器回路は、補聴器10の周波数範囲全体で動作してもよい。
図8に示される補聴器10は、図7に示される補聴器と同様に、処理されるマイクロホンオーディオ信号38、40、60が複数の周波数チャネルに分割され、適応フィードバックキャンセル回路70、72、74−1、76−1、76−2、78−1、80−1、80−2、82−1、84−1、84−2、86とは別に、各周波数チャネルにおいて信号を個別に処理するマルチチャネル補聴器であってもよい。適応フィードバックキャンセル回路70、72、74−1、76−1、76−2、78−1、80−1、80−2、82−1、84−1、84−2、86は、依然として周波数範囲全体で動作可能でもよいし、他の周波数チャネル(一般的には、残りの示される回路よりも少ない周波数チャネル)に分割されてもよい。
マルチチャネル補聴器10の場合、適応回路は依然として周波数範囲全体で動作可能でもよいし、他の周波数チャネル(一般的には、残りの示される回路よりも少ない周波数チャネル)に分割されてもよいが、図7の回路に対応する図8の部分は、単一の周波数チャネルにおける回路および信号処理を示していてもよい。
回路および信号処理は、場合によっては適応フィードバックキャンセル回路70、72、74−1、76−1、76−2、78−1、80−1、80−2、82−1、84−1、84−2、86とは別に、複数の周波数チャネルにおいて、例えば、全ての周波数チャネルにおいて重複してもよい。
例えば、図8に示される信号処理は、場合によっては適応フィードバックキャンセル回路70、72、74−1、76−1、76−2、78−1、80−1、80−2、82−1、84−1、84−2、86とは別に、例えば、販売所で特定の使用者に対して補聴器のフィッティングを行う際に選択される周波数帯域のような、選択された周波数帯域で行われてもよい。
選択された周波数帯域は、周波数チャネルの内の1つまたは複数、あるいは、全ての周波数チャネルを含んでいてもよい。選択された周波数帯域は、断片化が行われてもよい。すなわち、選択された周波数帯域は、連続した周波数チャネルを含む必要がない。
複数の周波数チャネルは、ワーピングされた周波数チャネルを含んでもよく、例えば、全ての周波数チャネルがワーピングされた周波数チャネルでもよい。
選択された周波数帯域外では、少なくとも1つのITE型マイクロホンが、従来のように入力源として補聴器のプロセッサに接続されてもよく、周知の方法で補聴器のプロセッサと連携してもよい。
このように、少なくとも1つのITE型マイクロホンは、この構成を用いて所望の利得を補聴器が提供可能な周波数で、補聴器に入力を供給する。この構成を用いて所望の利得を補聴器が提供できない選択された周波数帯域内においては、BTE型補聴器ハウジングのマイクロホンが、上記に開示したような信号処理に含まれる。このように、少なくとも1つのITE型マイクロホンによって提供される音環境に関する空間情報を維持すると同時に、利得を増加させることができる。
図9は、任意の数NのITE型マイクロホン26−1、26−2、・・・、26−N、および任意の数MのBTE型マイクロホン14−1、14−2、・・・、14−Mを含むように回路を一般化したことを除いては、図7に示す補聴器10に類似し、類似の方法で動作する新規の補聴器10を示すブロック図である。図7においては、N=1およびM=2である。図9においては、NおよびMは、いずれの非負整数でもよい。
N個のITE型マイクロホン26−1、26−2、・・・、26−Nからの出力信号31−1、31−2、・・・、31−Nは、プリプロセッサ32−1、32−2、・・・、32−Nにおける前処理後に、遅延器41−1、41−2、・・・、41−Nによって遅延され、適応キューフィルタ42−1、42−2、・・・、42−Mによって生じたM個のBTE型マイクロホン14−1、14−2、・・・、14−Mからの出力信号33−1、33−2、・・・、33−Mの遅延が補償される。遅延器41−1、41−2、・・・、41−Nは、ビーム形成に用いてもよい。N個のITE型マイクロホン26−1、26−2、・・・、26−Nからの出力信号31−1、31−2、・・・、31−Nは、信号結合器64において、例えば加重和として、さらに結合され、信号結合器64の出力60は、図7の回路のように減算器62に供給される。
同様に、M個のBTE型マイクロホンからの出力信号33−1、33−2、・・・、33−Mは、プリプロセッサ34−1、34−2、・・・、34−Mにおいて前処理され、それぞれの適応キューフィルタ42−1、42−2、・・・、42−Mにおいてフィルタリングされ、信号結合器50において、例えば加重和として結合され、信号結合器50の出力52は、図7の回路のように減算器62および補聴器プロセッサ18に供給される。
適応制御装置56は、減算器62によって提供されるBTE型信号結合器50およびITE型信号結合器64の出力間の差58を低減し、好ましくは、最終的には、最小限に抑える、または実質的に最小限に抑えるように、例えば、上記で既に述べられている最小化問題(数2):
の解を得ることによって、適応キューフィルタ42−1、42−2、・・・、42−Mのフィルタ係数の適応を制御する。式中、SIECは、信号結合器64の出力信号60であり、G(f,t)、G(f,t)、・・・、G(f,t)は、各適応キューフィルタ42−1、42−2、・・・、42−Mの伝達関数である。一般的に、p=2および/またはW(f)=1である。
信号結合器58によって実行される信号の結合における可能な重みは、伝達関数G(f,t)、G(f,t)、・・・、G(f,t)に含まれる。これらの重みは、周波数に依存していてもよい。
このように、BTE型信号結合器50の出力信号52は、ITE型マイクロホン26−1、26−2、・・・、26−Nの結合されたITE型マイクロホンオーディオ信号60をモデルとし、従って、使用者のHRTFも実質的にモデルとする。
図9の適応制御装置56は、空間的キューを保存すると同時にフィードバックを考慮するために、適応キューフィルタ42−1、42−2、・・・、42−Mのフィルタ係数の調整を制御するが、図8を参照して上記で開示した方法と同様の方法でフィードバックモニタ86によって出力されるフィードバックモニタ信号88によって変更される。
フィードバックモニタ86は、予想されるフィードバックの開始をモニタし、それに従って、フィードバックモニタ信号88を出力する。適応制御装置56は、モニタ信号88を受け取り、モニタ信号88の値に応じて(すなわち、フィードバック安定性状態に応じて)、適応キューフィルタ42−1、42−2、・・・、42−Mの適応を変更する。フィードバックが検出されなければ、適応キューフィルタの適応は、上記の最小化問題(数1)または(数2)を満たすように動作する。
フィードバック安定性状態が不安定な状態へと変化するときに、フィードバックが補聴器内で進展する確率が高い場合には、少なくとも1つのITE型マイクロホン26−1、26−2、・・・、26−Nのオーディオ信号60から、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器14−1、14−2、・・・の1つまたは複数の出力信号33−1、33−2、・・・、33−Mへフィードバックが伝達されることを避けるため、例えば、適応が停止される等、適応キューフィルタ42−1、42−2、・・・、42−Mの適応が変更される(すなわち、適応キューフィルタ42−1、42−2、・・・、42−Mのフィルタ係数が変化することが防止されてもよく、あるいは、適応レートが減速されてもよい)。
例えば、適応は、フィードバック安定性状態が安定した状態に戻るまで停止されてもよい。さらに、適応キューフィルタ42−1、42−2、・・・、42−Mのフィルタ係数は、フィルタの適応が停止されている間、既定の値に設定されてもよい。
フィードバック安定性状態が安定した状態に戻ると、適応は、現行の(場合によっては既定の)フィルタ係数の値を初期値として用いて再開される。
フィードバック安定性状態が安定した状態に戻り、固定の(場合によっては既定の)フィルタ係数を初期値として用いて適応が再開できるまで、フィルタの適応が停止されている間、適応キューフィルタ42−1、42−2、・・・、42−Mのフィルタ係数は、既定の固定フィルタ係数に向けて徐々に変更されてもよい。
例えば、フィルタ係数は、
に従って、徐々に変更されてもよい。式中、wは、適応キューフィルタの更新されたフィルタ係数であり、wfixedは、固定の既定の係数であり、wadaptiveは、適応が停止される直前の適応係数である。
βは、フィードバック状態インジケータの関数(0〜1)でもよい。βが0の場合、フィードバック問題は非常に深刻なものであり、安定の確保のために固定係数が使用される。βが1の場合、フィードバックは全く問題ではなく、適応キューフィルタは、上記の最小化問題(数1)または(数2)に従って、最善の空間的キュー保存を達成するように自由に適応される。
βの計算の一例は、
によって得られる。式中、
は、例えば、適応フィードバックキャンセラ70によってモデル化されるような、プロセッサ18の出力54から少なくとも1つのITE型マイクロホン26−1、26−2、・・・、26−Nによって出力されたオーディオ信号60への推定のフィードバック経路応答であり、
は、対応する初期化されたフィードバック経路応答である。
少なくとも1つの適応キューフィルタ42−1、42−2、・・・、42−Mの既定のフィルタ係数は、特定のHRTFに対応してもよい。
(既定のHRTFごとに1セットずつの)フィルタ係数の既定のセットは、KEMAR等のマネキンを使用して決定することができる。フィルタ係数は、上記に開示したような補聴器に対する到来方向のいくつかについて決定されるが、このことは、制御条件下で、かつ、長時間にわたる適応を許容して行われる。このように、補聴器を装着した際に、補聴器使用者が方向感覚を維持できるほど十分な精度のものであり得る個々のHRTFへの近似が提供される。
使用中、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の、場合により前処理済みの、結合出力信号と、少なくとも1つのITE型マイクロホンの、場合により前処理済みの、出力信号の差を最小限に抑える、または実質的に最小限に抑える既定のフィルタ係数のセットが選択される。
フィルタ係数の値が大幅に変化しなくなると、少なくとも1つの適応キューフィルタがさらに適応されることが防止されてもよい。
図9に示される新規の補聴器回路は、補聴器10の周波数範囲全体で動作してもよい。
図9に示される補聴器10は、処理されるマイクロホンオーディオ信号31−1、31−2、・・・、31−N、33−1、33−2、・・・、33−Mが複数の周波数チャネルに分割され、適応フィードバックキャンセル回路70、72、74−1、74−2、・・・、74−N、76−1、76−2、・・・、76−M、78−1、78−2、・・・、78−N、80−1、80−2、・・・、80−M、82−1、82−2、・・・、82−N、84−1、84−2、・・・、84−M、86とは別に、各周波数チャネルにおいて信号を個別に処理するマルチチャネル補聴器であってもよい。適応フィードバックキャンセル回路70、72、74−1、74−2、・・・、74−N、76−1、76−2、・・・、76−M、78−1、78−2、・・・、78−N、80−1、80−2、・・・、80−M、82−1、82−2、・・・、82−N、84−1、84−2、・・・、84−M、86は、依然として周波数範囲全体で動作可能でもよいし、他の周波数チャネル(一般的には、残りの示される回路よりも少ない周波数チャネル)に分割されてもよい。
マルチチャネル補聴器10の場合、適応回路は依然として周波数範囲全体で動作可能でも、他の周波数チャネル(一般的には、他の示される回路よりも少ない周波数チャネル)に分割されてもよいが、図7の回路に対応する図9の部分は、単一の周波数チャネルにおける回路および信号処理を示していてもよい。
図示される回路および信号処理は、複数の周波数チャネルにおいて、例えば、全ての周波数チャネルにおいて重複してもよい。
例えば、図9に示される信号処理は、場合によっては、適応フィードバックキャンセル回路70、72、74−1、74−2、・・・、74−N、76−1、76−2、・・・、76−M、78−1、78−2、・・・、78−N、80−1、80−2、・・・、80−M、82−1、82−2、・・・、82−N、84−1、84−2、・・・、84−M、86とは別に、例えば、販売所で特定の使用者に対して補聴器のフィッティングを行う際に選択されるような周波数帯域である、選択された周波数帯域で行われてもよい。
選択された周波数帯域は、周波数チャネルの内の1つまたは複数、あるいは、全ての周波数チャネルを含んでいてもよい。選択された周波数帯域は、断片化が行われてもよい。すなわち、選択された周波数帯域は、連続した周波数チャネルを含む必要がない。
複数の周波数チャネルは、ワーピングされた周波数チャネルを含んでもよく、例えば、全ての周波数チャネルがワーピングされた周波数チャネルでもよい。
選択された周波数帯域外では、少なくとも1つのITE型マイクロホン26−1、26−2、・・・、26−Nが、従来のように入力源として補聴器10のプロセッサ18に接続されてもよく、周知の方法で補聴器10のプロセッサ18と連携してもよい。
このように、少なくとも1つのITE型マイクロホン26−1、26−2、・・・、26−Nは、この構成を用いて所望の利得を補聴器が提供可能な周波数で、補聴器に入力を供給する。この構成を用いて所望の利得を補聴器が提供できない選択された周波数帯域内においては、BTE型補聴器ハウジングのマイクロホン14−1、14−2、・・・、14−Mが、上記に開示したような信号処理に含まれる。このように、少なくとも1つのITE型マイクロホンによって提供される音環境に関する空間情報を維持すると同時に、利得を増加させることができる。
図10に示される補聴器10は、図9に示される補聴器10に類似し、図10では信号結合器66がプロセッサ18の前に挿入されたことを除いては、同様の方法で動作する。追加された信号結合器66は、プロセッサ入力と、少なくとも1つのITE型マイクロホン26−1、26−2、・・・、26−Nの信号結合器64の出力60とをつなぐ第1のフィルタ、および、プロセッサ入力と、少なくとも1つのBTE型マイクロホン14−1、14−2、・・・、14−Mの信号結合器50の出力52とをつなぐ第2の相補型フィルタ、を含み、これらのフィルタは、それぞれ、少なくとも1つのITE型マイクロホン26−1、26−2、・・・、26−Nの信号結合器64の出力60が1つまたは複数の第1の周波数帯域でプロセッサ入力に供給される入力信号68の主要部分を構成し、少なくとも1つのBTE型マイクロホン14−1、14−2、・・・、14−Mの信号結合器50の出力52が1つまたは複数の第2の相補的な周波数帯域でプロセッサ入力に供給される入力信号68の主要部分を構成するように、相補的な周波数帯域において周波数の通過および遮断を行う。
この場合、少なくとも1つのITE型マイクロホン26−1、26−2、・・・、26−Nは、難聴補正に必要とされる利得が、少なくとも1つのITE型マイクロホン26−1、26−2、・・・、26−Nの出力信号60に適用可能な1つまたは複数の周波数帯域においてプロセッサ18への唯一の入力源として用いてもよい。これらの1つまたは複数の周波数帯域外では、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器14−1、14−2、・・・、14−Mの結合出力信号52は、必要とされる利得を提供するために、信号プロセッサ18に適用される。
信号結合器66において実行される信号の結合は、例えば、異なる種類のバンドパスフィルタリングに基づいてもよい。
図10に示される補聴器10は、図9に示される補聴器と同様に、処理されるマイクロホンオーディオ信号31−1、31−2、・・・、31−N、33−1、33−2、・・・、33−Mが複数の周波数チャネルに分割され、場合により、適応フィードバックキャンセル回路70、72、74−1、74−2、・・・、74−N、76−1、76−2、・・・、76−M、78−1、78−2、・・・、78−N、80−1、80−2、・・・、80−M、82−1、82−2、・・・、82−N、84−1、84−2、・・・、84−M、86とは別に、各周波数チャネルにおいて信号を個別に処理するマルチチャネル補聴器であってもよい。適応フィードバックキャンセル回路70、72、74−1、74−2、・・・、74−N、76−1、76−2、・・・、76−M、78−1、78−2、・・・、78−N、80−1、80−2、・・・、80−M、82−1、82−2、・・・、82−N、84−1、84−2、・・・、84−M、86は、依然として周波数範囲全体で動作可能でもよいし、他の周波数チャネル(一般的には、残りの示される回路よりも少ない周波数チャネル)に分割されてもよい。信号結合器66は、フィードバックモニタ86によってフィードバックの不安定性が検出されていない1つまたは複数の周波数チャネルにおけるプロセッサ18への唯一の入力源としての少なくとも1つのITE型マイクロホン26−1、26−2、・・・、26−Nのオーディオ信号60と、フィードバックモニタ86によって検出されるようなフィードバックのリスクを伴う周波数チャネルにおける少なくとも1つのBTE型音声入力変換器14−1、14−2、・・・、14−Mの結合出力信号52をつなげてもよい。
図11に示される補聴器10は、図10に示される補聴器10に類似し、図10の補聴器10と同様の方法で動作する。ただし、図11では、補聴器10の動作時、例えば、フィードバックの状態に応じて、例えば、少なくとも1つのITE型マイクロホン26−1、26−2、・・・、26−Nの信号結合器64の出力60と、少なくとも1つのBTE型マイクロホン14−1、14−2、・・・、14−Mの信号結合器50の出力52との相互接続を変更することができるように、信号結合器66が適応型である点が図10と相違する。それによって、フィードバックを生じることなく必要とされる利得を提供するために、少なくとも1つのITE型マイクロホン26−1、26−2、・・・、26−Nは、フィードバックが現在存在しておらず、かつ現れそうもない1つまたは複数の周波数帯域において、プロセッサ18への唯一の入力源として使用することができ、この一方で、フィードバックが存在し、あるいは現れつつある1つまたは複数の周波数帯域においては、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器14−1、14−2、・・・、14−Mの結合出力信号52が信号プロセッサ18に適用される。
図11に示される補聴器10は、図10に示される補聴器と同様に、処理されるマイクロホンオーディオ信号31−1、31−2、・・・、31−N、33−1、33−2、・・・、33−Mが複数の周波数チャネルに分割され、適応フィードバックキャンセル回路70、72、74−1、74−2、・・・、74−N、76−1、76−2、・・・、76−M、78−1、78−2、・・・、78−N、80−1、80−2、・・・、80−M、82−1、82−2、・・・、82−N、84−1、84−2、・・・、84−M、86とは別に、各周波数チャネルにおいて信号を個別に処理するマルチチャネル補聴器であってもよい。適応フィードバックキャンセル回路70、72、74−1、74−2、・・・、74−N、76−1、76−2、・・・、76−M、78−1、78−2、・・・、78−N、80−1、80−2、・・・、80−M、82−1、82−2、・・・、82−N、84−1、84−2、・・・、84−M、86は、依然として周波数範囲全体で動作可能であってもよいし、他の周波数チャネル(一般的には、残りの示される回路よりも少ない周波数チャネル)に分割されてもよい。信号結合器66は、フィードバックモニタ86によってフィードバックの不安定性が現在検出されていない1つまたは複数の周波数チャネルにおけるプロセッサ18への唯一の入力源としての少なくとも1つのITE型マイクロホン26−1、26−2、・・・、26−Nのオーディオ信号60と、フィードバックモニタ86によって検出されるようなフィードバックの現リスクを伴う周波数チャネルにおける少なくとも1つのBTE型音声入力変換器14−1、14−2、・・・、14−Mの結合出力信号52を適応可能につなげてもよい。
また、以下の項目の何れかによる補聴器が開示される。
項目1
使用者の耳介の後ろに装着されるように構成されたBTE型補聴器ハウジングと、
BTE型補聴器ハウジングに収容される少なくとも1つのBTE型音声入力変換器であって、その各々が、音響音声を各オーディオ信号に変換するように構成される、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器と、
意図された位置に固定および保持する目的で使用者の外耳に配置されるように構成されたITE型マイクロホンハウジングと、
ITE型マイクロホンハウジングに収容される少なくとも1つのITE型マイクロホンであって、その各々が、音響音声を各オーディオ信号に変換するように構成される、少なくとも1つのITE型マイクロホンと、
少なくとも1つの適応キューフィルタであって、その各々が、
少なくとも1つのBTE型音声入力変換器のそれぞれからの出力信号が与えられる入力を有し、
少なくとも1つの適応キューフィルタのフィルタ係数は、少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力信号と、少なくとも1つの適応キューフィルタの結合出力信号の差が低減されるように適応される、少なくとも1つの適応キューフィルタと、
少なくとも1つの適応キューフィルタによって出力されたフィルタリングされたオーディオ信号の結合に基づいて難聴補正済みの出力信号を生成するように構成されたプロセッサと、
難聴補正済みの出力信号を人の聴覚系が受け取り可能な聴覚出力信号に変換するための出力変換器と、
フィードバック抑制のための適応フィードバックキャンセラであって、
難聴補正済みの出力信号を受け取るためにプロセッサの出力に接続された入力と、
出力変換器の出力からそれぞれの少なくとも1つのBTE型マイクロホンまでのフィードバック経路をモデル化する少なくとも1つの出力であって、少なくとも1つのBTE型マイクロホンのそれぞれの出力信号から適応フィードバックキャンセラの少なくとも1つの出力を減算し、少なくとも1つの適応キューフィルタのそれぞれに差を出力するための減算器に接続された、少なくとも1つの出力を有する、適応フィードバックキャンセラと、
を含み、
適応フィードバックキャンセラに接続され、フィードバックの状態をモニタするように構成され、フィードバックの状態の指標を提供する出力を有するフィードバックモニタと、
フィードバックモニタの出力および少なくとも1つの適応キューフィルタの出力に接続され、フィードバックモニタの出力に応じて、少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力と、少なくとも1つの適応キューフィルタの結合出力との間の差が低減されるように、少なくとも1つの適応キューフィルタを制御するように構成されたキュー制御装置と、
をさらに含むことを特徴とする、補聴器。
項目2
キュー制御装置は、フィードバックモニタの出力の値がフィードバックの不安定性を示す際に、少なくとも1つの適応キューフィルタの適応レートを低下させるように構成される、項目1に記載の補聴器。
項目3
キュー制御装置は、フィードバックモニタの出力の値がフィードバックの不安定性を示す際に、少なくとも1つの適応キューフィルタの適応を停止するように構成される、項目1に記載の補聴器。
項目4
キュー制御装置は、フィードバックモニタの出力の値がフィードバックの不安定性を示す際に、少なくとも1つの適応キューフィルタの適応を停止し、少なくとも1つの適応キューフィルタのフィルタ係数を既定の値に設定するように構成される、項目1に記載の補聴器。
項目5
キュー制御装置は、フィードバックモニタの出力の値がフィードバックの不安定性を示す際に、既定の時間内に、少なくとも1つの適応キューフィルタのフィルタ係数の各々を適応の値から既定の値に徐々に変更するように構成される、項目1に記載の補聴器。
項目6
キュー制御装置は、少なくとも1つの適応キューフィルタおよび既定の値によって決定されるようなフィルタ係数の値の線形加重和としてフィルタ係数の値を提供するように構成される、項目5に記載の補聴器。
項目7
重みは、フィードバックの安定性に応じてフィードバックモニタによって提供される出力値βの関数である、項目6に記載の補聴器。
項目8
少なくとも1つの適応キューフィルタの既定のフィルタ係数のセットを収容するためのメモリをさらに含み、既定のフィルタ係数のセットは、問題の到来方向に対する少なくとも1つの適応キューフィルタの適応によって、補聴器に関する特定の到来方向に対して決定されている、項目4〜7の何れか1項に記載の補聴器。
項目9
少なくとも1つの適応キューフィルタには、少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力と、少なくとも1つの適応キューフィルタの結合出力との間の最小の差を提供する既定のフィルタ係数のセットがロードされる、項目8に記載の補聴器。
項目10
キュー制御装置は、フィードバックモニタの出力の値がもはやフィードバックの不安定性を示さない場合は、少なくとも1つの適応キューフィルタの適応を再開するように構成される、項目3〜9の何れか1項に記載の補聴器。
項目11
少なくとも1つの適応キューフィルタは、フィルタ係数の値が大幅に変化しなくなると、さらに適応されることが防止される、項目1〜10の何れか1項に記載の補聴器。
項目12
オーディオ信号は、複数の周波数チャネルに分割され、少なくとも1つの適応キューフィルタは、選択された周波数チャネルにおいてオーディオ信号を個別に処理するように構成される、項目1〜11の何れか1項に記載の補聴器。
項目13
少なくとも1つのBTE型マイクロホンは、難聴補正が少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力のみに基づくように、選択された周波数チャネルにおいてプロセッサから切断される、項目12に記載の補聴器。
項目14
音声信号伝送部材であって、音声信号伝送部材の第1の端部におけるBTE型補聴器ハウジングの音声出力から、音声信号伝送部材の第2の端部における使用者の外耳道への音声信号の伝送を行うための音声信号伝送部材と、
使用者の外耳道内の意図された位置に音声信号伝送部材を固定および保持するために使用者の外耳道内に挿入されるように構成されたイヤピースと
をさらに含む、項目1〜13の何れか1項に記載の補聴器。
特定の実施形態が示されて説明されてきたが、特許請求される発明を好ましい実施形態に限定することは意図されないことが理解され、当業者であれば、特許請求される発明の精神および範囲から逸脱することなく、様々な変形や変更を行うことができることは明らかであろう。明細書および図面は、それに従って、限定的な意味というよりむしろ例示的な意味で考慮されたい。特許請求される発明は、代替形態、変更形態および均等物を包含することが意図される。
10 BTE型補聴器
12 BTE型補聴器ハウジング
14 BTE型前方マイクロホン
16 BTE型後方マイクロホン
18 プロセッサ
20 音声信号伝送部材
22 出力変換器
24 イヤピース
26 ITE型マイクロホン
28 電池
30 アーム
31、33、35 オーディオ信号
32、34、36 プリプロセッサ
38、40 前処理済みオーディオ信号
42、44 適応キューフィルタ
46、48 適応フィルタリングが行われた信号
50 加算器
52 結合信号
54 難聴補正済みの信号
56 適応制御装置
58 差
60 前処理済みITE型マイクロホンオーディオ信号
62 減算器
70 適応フィードバックキャンセラ
86 フィードバックモニタ
88 フィードバックモニタ信号
100 耳介

Claims (15)

  1. 使用者の耳介の後ろに装着されるように構成されたBTE型補聴器ハウジングと、
    前記BTE型補聴器ハウジングに収容される少なくとも1つのBTE型音声入力変換器であって、その各々が、音響音声を各オーディオ信号に変換するように構成される、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器と、
    前記使用者の外耳に配置されるように構成されたITE型マイクロホンハウジングと、
    前記ITE型マイクロホンハウジングに収容される少なくとも1つのITE型マイクロホンであって、その各々が、音響音声を各オーディオ信号に変換するように構成される、少なくとも1つのITE型マイクロホンと、
    少なくとも1つの適応キューフィルタであって、その各々が、前記少なくとも1つのBTE型音声入力変換器からの出力が与えられる入力を有し、少なくとも1つの適応キューフィルタのフィルタ係数は、前記少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力と、少なくとも1つの適応キューフィルタの結合出力との間の差が低減されるように適応される、少なくとも1つの適応キューフィルタと、
    前記少なくとも1つの適応キューフィルタによる出力に基づいて難聴補正済みの出力信号を生成するように構成されたプロセッサと、
    前記難聴補正済みの出力信号を人の聴覚系が受け取り可能な聴覚出力信号に変換するための出力変換器と、
    フィードバック抑制のための適応フィードバックキャンセラであって、前記難聴補正済みの出力信号を受け取るために前記プロセッサに接続され、前記出力変換器と、前記少なくとも1つのBTE型音声入力変換器との間のフィードバック経路をモデル化する少なくとも1つの出力を提供するように構成され、差を得るために、前記少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の前記出力から前記フィードバック経路をモデル化する前記少なくとも1つの出力を減算するための減算器に接続され、前記差は前記少なくとも1つの適応キューフィルタに出力される、適応フィードバックキャンセラと、
    前記適応フィードバックキャンセラに接続され、フィードバックの状態をモニタするように構成され、前記フィードバックの状態の指標を提供する出力を有するフィードバックモニタと、
    前記フィードバックモニタおよび前記少なくとも1つの適応キューフィルタに接続され、前記フィードバックモニタの出力に応じて、前記少なくとも1つのITE型マイクロホンの前記出力と、前記少なくとも1つの適応キューフィルタの前記結合出力との間の前記差が低減されるように、前記少なくとも1つの適応キューフィルタを制御するように構成されたキュー制御装置と、
    を含むことを特徴とする、補聴器。
  2. 前記キュー制御装置は、前記フィードバックモニタの前記出力の値がフィードバックの不安定性を示す際に、前記少なくとも1つの適応キューフィルタの適応レートを低下させるように構成される、請求項1に記載の補聴器。
  3. 前記キュー制御装置は、前記フィードバックモニタの前記出力の値がフィードバックの不安定性を示す際に、前記少なくとも1つの適応キューフィルタの適応を停止するように構成される、請求項1に記載の補聴器。
  4. 前記キュー制御装置は、前記フィードバックモニタの前記出力の値がフィードバックの不安定性を示す際に、前記少なくとも1つの適応キューフィルタの適応を停止し、前記少なくとも1つの適応キューフィルタの前記フィルタ係数を既定の値に設定するように構成される、請求項1に記載の補聴器。
  5. 前記キュー制御装置は、前記フィードバックモニタの前記出力の値がフィードバックの不安定性を示す際に、既定の時間内に、前記少なくとも1つの適応キューフィルタの前記フィルタ係数の各々を既定の値に徐々に変更するように構成される、請求項1に記載の補聴器。
  6. 前記キュー制御装置は、前記フィルタ係数の値の線形加重和としてフィルタ係数の値を提供するように構成される、請求項1に記載の補聴器。
  7. 前記線形加重和に関わる重みは、フィードバックの安定性に応じて前記フィードバックモニタによって提供される出力値βの関数である、請求項6に記載の補聴器。
  8. 前記フィルタ係数は、既定のフィルタ係数のセットを含み、前記補聴器は、前記少なくとも1つの適応キューフィルタの前記既定のフィルタ係数のセットを収容するためのメモリをさらに含み、前記既定のフィルタ係数のセットの1つは、前記補聴器に関する特定の到来方向に対して決定される、請求項1に記載の補聴器。
  9. 前記少なくとも1つの適応キューフィルタには、前記少なくとも1つのITE型マイクロホンの前記出力と、前記少なくとも1つの適応キューフィルタの前記結合出力との間の最小の差を提供する前記既定のフィルタ係数のセットがロードされる、請求項8に記載の補聴器。
  10. 前記キュー制御装置は、前記フィードバックモニタの前記出力の値がもはやフィードバックの不安定性を示さない場合は、前記少なくとも1つの適応キューフィルタの適応を再開するように構成される、請求項1に記載の補聴器。
  11. 前記少なくとも1つの適応キューフィルタは、前記フィルタ係数の値の変化が規定の閾値を下回る場合は、さらに適応されることが防止される、請求項1に記載の補聴器。
  12. 前記BTEおよび前記ITEからの前記オーディオ信号は、複数の周波数チャネルに分割され、前記少なくとも1つの適応キューフィルタは、前記周波数チャネルの1つまたは複数において前記オーディオ信号を個別に処理するように構成される、請求項1に記載の補聴器。
  13. 前記少なくとも1つのBTE型音声入力変換器は、難聴補正が前記少なくとも1つのITE型マイクロホンの前記出力のみに基づくように、前記周波数チャネルの1つまたは複数において前記プロセッサから切断される、請求項12に記載の補聴器。
  14. 音声信号伝送部材であって、前記音声信号伝送部材の第1の端部における前記BTE型補聴器ハウジングの音声出力から、前記音声信号伝送部材の第2の端部における前記使用者の前記外耳道への音声信号の伝送を行うための前記音声信号伝送部材と、
    前記使用者の前記外耳道内の意図された位置に前記音声信号伝送部材を固定および保持するために前記使用者の前記外耳道内に挿入されるように構成されたイヤピースと
    をさらに含む、請求項1に記載の補聴器。
  15. 前記キュー制御装置は、前記フィードバックモニタの前記出力に応じて、前記少なくとも1つのITE型マイクロホンの前記出力と、前記少なくとも1つの適応キューフィルタの前記結合出力との間の前記差が最小限に抑えられるように、前記少なくとも1つの適応キューフィルタを制御するように構成される、請求項1に記載の補聴器。
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