JP5624202B2 - 空間的キューおよびフィードバック - Google Patents

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Description

補聴器の装着者に関連した音源定位の向上が得られる新規の補聴器が提供される。
補聴器の使用者には、補聴器を装着していない時と比較して、補聴器を装着している際に音源定位能力が劣ることが報告されている。このことは、軽度から中等度の聴覚障害者にとっては深刻な問題を示している。
さらに、補聴器は通常、頭の中で使用者が定位されるべき音源を知覚するように音を再現する。音は、外在化されるのではなく、内在化されると考えられている。「騒音の中で会話を聞く問題」に関する補聴器使用者の共通の不満は、たとえ信号対雑音比(SNR)が必要とされる会話明瞭度の提供に十分なものであったとしても、言われていることを理解することが非常に困難であるという点である。この事実に対する大きな寄与因子は、補聴器が内在化された音場を再現するという点である。これにより、補聴器使用者の認知的負荷が増大し、聞き取りによる疲労が生じ、最終的には、使用者が1つまたは複数の補聴器を取り外す結果となり得る。
従って、音源定位が向上した新規の補聴器に対するニーズが存在する。すなわち、新規の補聴器は、補聴器の装着者の頭部の配向に関連して音環境内の各音源の方向および距離の情報を保存する。
人間は、人の持つバイノーラル音声の定位能力を利用して、3次元空間で音源の検出および定位を行う。
聴覚への入力は、2つの信号、つまり、以下ではバイノーラル音声信号と称する、各鼓膜における音圧から成る。従って、ある空間的音場によって発生した鼓膜における音圧が、正確に鼓膜で再現されると、人の聴覚系は、再現された音と、空間的音場自体によって発生した実際の音とを区別できない。
人の聴覚系が音源に対する距離および方向に関する情報をどのように引き出すかは完全に分かってはいないが、人の聴覚系が、この決定において多数のキューを使用することは分かっている。それらのキューの中には、スペクトルキュー、残響キュー、両耳間時間差(ITD)、両耳間位相差(IPD)、および両耳間レベル差(ILD)がある。
聞き手の左耳および右耳に関連してある方向および距離に位置する音源からの音波の伝達は、音色変化、両耳間時間差、および両耳間スペクトル差等の何らかの直線歪みを含む、2つの伝達関数(一方は左耳用で、他方は右耳用)の形で表現される。一方が左耳用で、他方が右耳用であるこのような2つの伝達関数のセットは、頭部伝達関数(HRTF)と呼ばれる。HRTFの各伝達関数は、基準に対する、関係する外耳道内またはその付近の特定点において平面波によって発生した音圧p(左の外耳道ではpであり、右の外耳道ではpである)の比として定義される。従来選択される基準は、聞き手が不在の状態で、頭部のちょうど真ん中の位置で平面波によって発生したであろう音圧pである。
HRTFは、頭部の周囲の回折、肩からの反射、外耳道内の反射等を含む、聞き手の耳への音伝達に関連する全ての情報を含み、従って、HRTFは、個人ごとに異なる。
以下では、HRTFの伝達関数の1つを、便宜上、HRTFとも称する。
補聴器関連の伝達関数は、HRTFと同様に、つまり、平面波に応答して関係する外耳道内の特定点において補聴器によって発生した音圧pと、基準との比として定義される。従来選択される基準は、聞き手が不在の状態で、頭部のちょうど真ん中の位置で平面波によって発生したであろう音圧pである。
HRTFは、聞き手の両耳に関連した音源の方向および距離と共に変化する。どのような方向および距離に関しても、HRTFの測定が可能であり、例えば電子的に、例えばフィルタを用いて、HRTFをシミュレーションすることが可能である。このようなフィルタが、テープレコーダ等の再生装置と、聞き手が使用するヘッドホンとの間の信号経路に挿入される場合、聞き手は、耳の中の音圧が実際通りに再現されるので、ヘッドホンによって生成された音が、問題のHRTFをシミュレートするフィルタの伝達関数によって定義される距離および方向に位置する音源からのものであると知覚することができる。
空間的に符号化された情報を読み取る際の脳によるバイノーラル処理により、幾つかのプラスの効果、つまり、より良い信号対雑音比(SNR)、到来方向(DOA)推定、奥行き/距離知覚、および視覚系および聴覚系間の相乗効果が生じる。
耳の複雑な形状は、聞き手の個々の空間−スペクトルキュー(ITD、ILD、およびスペクトルキュー)の主な寄与因子である。従って、耳の後ろで音を拾う装置は、スペクトルに関する詳細のほとんどが失われる、またはかなり歪曲されるので、HRTFの再現において不利である。
このことは、オープンイヤ、すなわち、閉塞されていない耳の角度−周波数スペクトルを示す図1に例示され、この測定は、同じ耳を用いた耳かけ型装置(BTE)の前方マイクロホンにおける対応する測定と共に示される。オープンイヤスペクトルは詳細であるが、BTEの結果は、はるかに不明瞭であり、スペクトルに関する詳細のほとんどが失われている。
従って、補聴器の1つまたは複数のマイクロホンを、使用者に到達した音の空間的キューが保存されるような、補聴器を装着している使用者に関連した1つまたは複数の位置に配置させることが望ましい。例えば、耳に到達した音の空間的キューを保存するために、使用者の耳介の前の外耳に、例えば外耳道への入口に、または、外耳道の内部に、マイクロホンを配置することは、耳の後ろのマイクロホンを用いた場合に可能である程度と比較してかなり高程度に有利である。三角窩の下の位置は、空間的キューの保存に関して有利であるということも証明されている。
マイクロホンを外耳道への入口または外耳道内に位置決めすることにより、マイクロホンが補聴器の音声発生装置の近くに移動し、それによってフィードバックが生じる危険性が増し、今度は、補聴器に規定可能な最大安定利得が制限されるという問題が生じる。
この問題を解決する一般的な方法は、特注のモールドを用いて外耳道を完全に封鎖することである。しかしながら、これにより、閉塞効果並びに湿度および熱に関する快適性の問題が生じる。
比較のため、耳の後ろに配置される前方および後方マイクロホンを備えたBTE型補聴器、および外耳道内に配置されるオープンフィットのマイクロホンを備えた耳穴(ITE)型補聴器の最大安定利得を図3に示す。ITE型補聴器は、ほとんど全ての周波数に関して、前方および後方BTE型マイクロホンと比較して、ずっと低い最大安定利得(MSG)を有することが分かる。
新規の補聴器では、任意の構成のマイクロホンの出力信号は、空間的キューが保存され、補聴器の使用者に伝達されるように信号処理を受ける。出力信号は、空間的キューを保存するように構成されたフィルタを用いてフィルタリングされる。
新規の補聴器は、従来通り配置されるBTE型補聴器のマイクロホンに加えて、使用者の耳に到達し、音環境中の音源定位に関連する所望の空間情報を含む音を記録するために、使用中に、使用者の耳介の前の外耳において、または外耳道の内部に配置されるよう意図された少なくとも1つのITE型マイクロホンを設けることにより、使用者に対して定位の向上を提供する。
新規の補聴器の信号プロセッサは、使用者の外耳に存在する少なくとも1つのITE型マイクロホンのオーディオ音声信号を、従来通り配置されたBTE型補聴器の1つまたは複数のマイクロホンの1つまたは複数のマイクロホン信号と、空間的キューが保存されるようにして結合させる。少なくとも1つのITE型マイクロホンのオーディオ信号は、少なくとも1つのITE型マイクロホンの各マイクロホンの出力信号の加重和として形成することができる。信号処理の他の形式は、少なくとも1つのITE型マイクロホンのオーディオ信号の形成に含めることができる。
従って、
使用者の耳介の後ろに装着されるBTE型補聴器ハウジングと、
BTE型補聴器ハウジングに収容される、全方向性マイクロホン、指向性マイクロホン、埋め込み型補聴器用の変換器、テレコイル、デジタルオーディオデータストリームのレシーバ等の少なくとも1つのBTE型音声入力変換器であって、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の各々が、音声を各オーディオ信号に変換するように構成される、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器と、
オーディオ音声信号に基づいて難聴補正済みの出力信号を生成するように構成されたプロセッサと、
音声信号伝送部材であって、音声信号伝送部材の第1の端部におけるBTE型補聴器ハウジングの音声出力から、音声信号伝送部材の第2の端部における使用者の外耳道への難聴補正済みの出力信号を表す信号の伝送を行うための音声信号伝送部材と、
使用者の外耳道内の意図された位置に音声信号伝送部材を固定および保持するために使用者の外耳道内に挿入されるように構成されたイヤピースと、
難聴補正済みの出力信号を人の聴覚系が受け取り可能な聴覚出力信号に変換するための出力変換器と、
少なくとも1つのITE型マイクロホンを収容し、少なくとも1つのITE型マイクロホンを意図された位置に固定および保持するために使用者の外耳に配置されるように構成されたITE型マイクロホンハウジングと、
を含み、
プロセッサは、難聴補正済みの出力信号が、少なくとも1つのITE型マイクロホンによって記録された、または少なくとも1つのITE型マイクロホンおよび少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の組み合わせによって記録された空間的キュー等の空間的キューを実質的に保存するように、少なくとも1つのITE型マイクロホンおよび少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の出力信号を処理するようにさらに構成された、補聴器が提供される。
補聴器は、処理される信号が複数の周波数チャネルに分割され、信号が各周波数チャネルにおいて個別に処理されるマルチチャネル補聴器でもよい。
プロセッサは、難聴補正済みの出力信号が選択された周波数帯域で空間的キューを実質的に保存するように、少なくとも1つのITE型マイクロホンおよび少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の出力信号を処理するように構成されてもよい。
選択された周波数帯域は、周波数チャネルの内の1つまたは複数、あるいは、全ての周波数チャネルを含んでいてもよい。選択された周波数帯域は、断片化が行われてもよい。すなわち、選択された周波数帯域は、連続した周波数チャネルを含む必要がない。
複数の周波数チャネルは、ワーピングされた周波数チャネルを含むことが可能で、例えば、全ての周波数チャネルがワーピングされた周波数チャネルでもよい。
選択された周波数帯域外では、少なくとも1つのITE型マイクロホンが、従来のように入力源として補聴器の信号プロセッサに接続されてもよく、周知の方法で補聴器の信号プロセッサと連携してもよい。
このように、少なくとも1つのITE型マイクロホンは、この構成を用いて所望の利得を補聴器が提供可能な周波数で、補聴器に入力を供給する。この構成を用いて所望の利得を補聴器が提供できない選択された周波数帯域内においては、BTE型補聴器ハウジングのマイクロホンが、上記に開示したような信号処理に含まれる。このように、少なくとも1つのITE型マイクロホンによって提供される音環境に関する空間情報を維持すると同時に、利得を増加させることができる。
補聴器は、例えば、プロセッサ入力と、少なくとも1つのITE型マイクロホンとをつなぐ第1のフィルタ、およびプロセッサ入力と、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の結合出力とをつなぐ第2の相補型フィルタを含んでいてもよく、これらのフィルタは、相補的な周波数帯域の周波数の通過および遮断を行い、少なくとも1つのITE型マイクロホンおよび少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の結合出力の一方が、1つの周波数帯域でプロセッサ入力に供給される入力信号の主要部分を構成し、少なくとも1つのITE型マイクロホンおよび少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の結合出力の他方は、相補的な周波数帯域でプロセッサ入力に供給される入力信号の主要部分を構成するようにする。
この場合、少なくとも1つのITE型マイクロホンは、難聴補正に必要とされる利得が、少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力信号に適用可能な周波数帯域において、プロセッサへの唯一の入力源として用いることができる。この周波数帯域外では、必要とされる利得を提供するために、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の結合出力信号が、信号プロセッサに適用される。
少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の結合出力信号は、本明細書の他の箇所に記載の方法で適応フィルタリングを受けることができる。信号の結合は、例えば、異なる種類のバンドパスフィルタリングに基づいてもよい。
本開示全体を通して、「少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力信号」という用語は、少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力からプロセッサの入力までの信号経路の一部を形成するアナログまたはデジタル信号を指すために使用されることがあり、前処理済みの少なくとも1つのITE型マイクロホンの前処理済み出力信号を含む。
同様に、「少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の出力信号」という用語は、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器からプロセッサの入力までの信号経路の一部を形成するアナログまたはデジタル信号を指すために使用されることがあり、前処理済みの少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の前処理済み出力信号を含む。
使用の際は、少なくとも1つのITE型マイクロホンは、入ってくる音に応じて生成される少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力信号が、使用者のHRTFの良好な近似を成す伝達関数を有するように配置される。例えば、少なくとも1つのITE型マイクロホンは、外耳道の入口に配置された単一のマイクロホンで構成してもよい。信号プロセッサは、プロセッサの難聴補正済みの出力信号もまた、使用者のHRTFの良好な近似を成す伝達関数を獲得し、それによって、定位の向上が使用者にもたらされるように、少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力信号に含まれる方向に関する情報を、結果として得られるプロセッサの難聴補正済みの出力信号に伝達する。
BTE(耳かけ)型補聴器は、当該分野では周知のものである。BTE型補聴器は、使用者の耳介の後ろに装着されるように成形されたBTE型ハウジングを有する。BTE型ハウジングは、難聴補正用の構成要素を収容する。音声信号伝送部材、すなわち、音響管または導電体は、BTE型ハウジングから使用者の外耳道内へと難聴補正済みの音声を表す信号を伝送する。
音声信号伝送部材を使用者の外耳道の入口にしっかりと快適に配置させるためには、オープンソリューションを構成する、使用者の外耳道内に挿入するためのイヤピース、シェル、またはイヤモールドを提供することができる。オープンソリューションでは、イヤピース、シェル、またはイヤモールドは、外耳道内の意図された動作位置に配置されたときに、外耳道を塞ぐことがない。より正確に言えば、イヤピース、シェル、またはイヤモールドを通る、または、外耳道壁の一部と、イヤピース、シェル、またはイヤモールドの一部との間に通路が存在し、それによって、鼓膜とイヤピース、シェル、またはイヤモールドとの間の、イヤピース、シェル、またはイヤモールドの後方から、通路を通って、使用者の周囲へと音波が抜け出ることが可能となる。このように、閉塞効果は、実質的に取り除かれる。
一般的に、イヤピース、シェル、またはイヤモールドは、使用者の耳にフィットして、音声信号伝送部材を外耳道内の意図された位置に十分固定し、例えば使用者が顎を動かした際にイヤピースが耳から抜け落ちることがないように、個別にオーダーメイドされる、または多数の標準サイズで製造される。
出力変換器は、BTE型補聴器ハウジング内に配置されるレシーバでもよい。この場合、音声信号伝送部材は、音響管であって、音響音声信号をBTE型補聴器ハウジング内に配置されたレシーバから音響管を通して使用者の外耳道内に配置および保持されたイヤピースまで伝搬させ、外耳道内の鼓膜へと音響音声信号を伝送する出力ポートを備えた音響管を含む。
出力変換器は、イヤピース内に配置されるレシーバでもよい。この場合、音声信号伝送部材は、導電体であって、BTE型補聴器ハウジング内の信号プロセッサの出力から、導体を通して、イヤピース内に配置されており、イヤピースの出力ポートから音を発生させるレシーバへとオーディオ音声信号を伝搬させる導電体を含む。
少なくとも1つのITE型マイクロホンを収容するITE型マイクロホンハウジングは、イヤピースが外耳道内の意図された位置に固定された際に少なくとも1つのマイクロホンが外耳道の入口近くに配置されるように、イヤピースと一体化される、またはイヤピースによって構成されてもよい。
ITE型マイクロホンハウジングは、使用者の外耳内でその位置を保持するために、耳介の内側、例えば、対耳輪に隣接する耳甲介の周囲に配置され、かつ、少なくとも部分的に対耳輪によって覆われることが意図されたアーム、場合により、可撓性アームを用いて、BTE型補聴器ハウジングに接続されてもよい。アームは、製造時に、アームが耳介の意図された位置へと簡単にフィットするように、好ましくは、対耳輪の曲率より僅かに大きな曲率を有するアーチ形状に予め成形することができる。一例では、アームは、三角窩の真下の動作位置での少なくとも1つのITE型マイクロホンの位置決めを容易にする長さおよび形状を有する。
信号プロセッサは、BTE型補聴器ハウジング内またはイヤピース内に収容されてもよく、あるいは、信号プロセッサの一部が、BTE型補聴器ハウジング内に収容され、かつプロセッサの一部が、イヤピース内に収容されてもよい。BTE型補聴器ハウジングの回路とイヤピースの回路との間に、片方向または双方向の通信リンクが存在する。このリンクは、有線または無線でもよい。
同様に、BTE型補聴器ハウジングの回路と少なくとも1つのITE型マイクロホンの回路との間に、片方向または双方向の通信リンクが存在する。このリンクは、有線または無線でもよい。
信号プロセッサは、補聴器の最適な空間的性能のために音環境の空間情報を維持すると同時に、可能な限り大きな最大安定利得を提供しながら、難聴補正を行うように動作する。
イヤピースの少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力信号は、幾つかの前処理済みITE型マイクロホン信号の組み合わせ、または、少なくとも1つのITE型マイクロホンのうちの1つのITE型マイクロホンの出力信号でもよい。イヤピースの少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力信号のある時点の短時間スペクトルは、SIEC(f,t)(IEC=In the Ear Component)で示される。
少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の1つまたは複数の出力信号が提供される。これらの信号のスペクトルは、S BTEC(f,t)およびS BTEC(f,t)等(BTEC=Behind The Ear Component)で示される。出力信号は、前処理が行われてもよい。前処理には、いずれの形態の処理も除外されることなく、適応および/または静的フィードバック抑制、適応または固定ビーム形成、およびプレフィルタリングが含まれ得る。
適応フィルタは、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の電子出力信号が少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力信号と可能な限り近く一致するように、それらの電子出力信号の適応フィルタリングを行うように構成されてもよい。適応キューフィルタG、G、・・・、Gは、それぞれの伝達関数:G(f,t)、G(f,t)、・・・、G(f,t)を有する。
少なくとも1つのITE型マイクロホンは、現在の音環境の所望の空間情報を備えた電子音声信号の生成を行う1つまたは複数のモニタマイクロホンとして動作する。
少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の各出力信号は、それぞれの適応フィルタを用いてフィルタリングされ、そのフィルタ係数は、少なくとも1つのITE型マイクロホンによって供給される電子音声信号に可能な限り近く類似する1つまたは複数の適応フィルタの結合出力信号を提供するように適応される。
フィルタ係数は、以下の最小化問題:
に対する厳密解または近似解を得るように適応が行われる。ここで、pは、ノルムである。好ましくは、p=2である。
適応を制御するアルゴリズムは、例えば、最小二乗平均(LMS)または再帰的最小二乗(RLS)に基づく、場合により正規化された、p=2の最適化法でもよい(それに限定されることはない)。
様々な重みを上記の最小化問題に組み込んで、重みの値が規定するように解を最適化することができる。例えば、周波数重みW(f)は、他の周波数範囲の情報は無視されうるが、特定の1つまたは複数の周波数範囲において解を最適化することができる。従って、最小化問題は、
に変形可能である。
さらに、1つまたは複数の選択された周波数範囲において、位相は無視して、伝達関数の大きさのみを最小化の際に考慮に入れてもよい、すなわち、1つまたは複数の選択された周波数範囲において、伝達関数は、その絶対値で置き換えられる。
適応フィルタリングに続いて、1つまたは複数の適応フィルタの結合出力信号は、例えば圧縮器を用いて、さらなる難聴補正処理に回される。
このように、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器からの信号のみが、難聴補正の結果として増幅され得るが、少なくとも1つのITE型マイクロホンの電子出力信号は、難聴補正処理の影響を受けず、それによって、出力変換器から少なくとも1つのITE型マイクロホンへの起こり得るフィードバックが最小限に抑えられ、大きな最大安定利得を得ることができる。
例えば、1つのITE型マイクロホンおよび少なくとも1つのBTE型音声入力変換器を構成する2つのBTE型マイクロホンを備えた補聴器において、入射音場が一人の話者から発せられた音声から成り、発せられた音声が、短時間スペクトルX(f,t)を有する場合には、ITE型マイクロホン信号に関して前処理が行われず、かつ、ITE型マイクロホンが実際のHRTFを完全に再現すると仮定すると、以下の信号:
が与えられる。式中、H1,2(f)は、2つのBTE型マイクロホンの補聴器関連の伝達関数である。
十分な適応を行った後、結果として得られる適応済みフィルタを用いて畳み込みが行われ、合計された補聴器インパルス応答は、実際のHRTFに等しく、
である。
話者が移動し、それによって、HRTFが変化すると、適応フィルタ(すなわち、フィルタ係数を調整するアルゴリズム)は、最小化問題(数2)の新しい最小値に向けて適応を行う。適応の時定数は、現在の音環境の変化に適切に対応するように設定される。
フィードバックは、フィードバックループの利得が1未満でなければならないという条件に従って、すなわち、
の条件に従って、最小化問題(数2)の解を実行することによって、考慮することができる。式中、HFB,1 BTEC(f),HFB,2 BTEC(f),・・・HFB,n BTEC(f)は、少なくとも1つのBTE型マイクロホンのn番目のBTE型マイクロホンと関連付けられたフィードバック経路の伝達関数であり、MSG(f)は、最大安定利得である。
このように、所望の最大安定利得が利用可能になることが保証される。
あるいは、空間的キューの保存およびフィードバックキャンセルの要件は、以下の式:
の解を得ることによって、バランスをとることができる。式中、pは、ノルム係数、例えば、p=2であり、αは、空間的キュー精度およびフィードバック性能のバランスをとる重み付け係数である。問題の周波数範囲においてフィードバックを適切に考慮するため、フィードバックの確率が低い周波数範囲においてαが低値であり得るように、そして、フィードバックの確率が高い周波数範囲においてαが高値であり得るように、αは周波数依存性であってもよい。
フィードバック経路の伝達関数HFB,1 BTEC(f),HFB,2 BTEC(f),・・・HFB,n BTEC(f)は、当技術分野で周知の適応フィードバックキャンセル回路によってモデル化されても、近似されてもよい。
様々な重みを上記の最小化問題に組み込んで、重みの値が規定するように、解を最適化することができる。例えば、周波数重みW(f)は、特定の1つまたは複数の周波数範囲において、解を最適化することができる。従って、最小化問題は、
に変形可能であり、
または
の条件が与えられている。
対象伝達関数は、様々な方向Iに対して、HRTFによって定義される必要はない。空間的キューを含むどのような伝達関数も、対象伝達関数として使用することができる。
本明細書において使用される、「プロセッサ」、「信号プロセッサ」、「制御装置」、「システム」等の用語は、ハードウェア、ハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせ、ソフトウェア、または実行中のソフトウェアのいずれかのCPU関連の構成要素を指すように意図されたものである。
例えば、「プロセッサ」、「信号プロセッサ」、「制御装置」、「システム」等は、プロセッサで実行中のプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行ファイル、実行スレッド、および/またはプログラムでもよいが、それらに限定されることはない。
例として、「プロセッサ」、「信号プロセッサ」、「制御装置」、「システム」等の用語は、プロセッサで実行中のアプリケーションおよびハードウェアプロセッサの両方を指す。1つまたは複数の「プロセッサ」、「信号プロセッサ」、「制御装置」、「システム」等、またはそれらのどのような組み合わせも、プロセスおよび/または実行スレッド内に存在してもよく、1つまたは複数の「プロセッサ」、「信号プロセッサ」、「制御装置」、「システム」等、またはそれらのどのような組み合わせも、1つのハードウェアプロセッサ上に、場合によっては、他のハードウェア回路との組み合わせで局在してもよく、および/または2つ以上のハードウェアプロセッサ間で、場合によっては、他のハードウェア回路との組み合わせで分配されてもよい。
補聴器は、使用者の耳介の後ろに装着されるように構成されたBTE型補聴器ハウジングと、BTE型補聴器ハウジングに収容される少なくとも1つのBTE型音声入力変換器であって、その各々が、音響音声を各オーディオ音声信号に変換するように構成される、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器と、使用者の外耳に配置されるように構成されたITE型マイクロホンハウジングと、ITE型マイクロホンハウジングに収容される少なくとも1つのITE型マイクロホンであって、その各々が、音響音声を各オーディオ音声信号に変換するように構成される、少なくとも1つのITE型マイクロホンと、少なくとも1つの適応キューフィルタであって、その各々が、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器からの出力が与えられる入力を有し、少なくとも1つの適応キューフィルタのフィルタ係数は、少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力と、少なくとも1つの適応キューフィルタの結合出力との間の差が低減されるように適応される、少なくとも1つの適応キューフィルタと、少なくとも1つの適応キューフィルタによる出力に基づいて難聴補正済みの出力信号を生成するように構成されたプロセッサと、難聴補正済みの出力信号を人の聴覚系が受け取り可能な聴覚出力信号に変換するための出力変換器と、フィードバック抑制のための適応フィードバックキャンセラであって、難聴補正済みの出力信号を受け取るためにプロセッサに接続された入力を有し、出力変換器と少なくとも1つのBTE型音声入力変換器との間のフィードバック経路をモデル化する少なくとも1つの出力を提供するように構成され、フィードバック経路をモデル化する少なくとも1つの出力は、差を得るために、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の出力からフィードバック経路をモデル化する少なくとも1つの出力を減算するための減算器に提供され、減算器は、少なくとも1つの適応キューフィルタに差を出力する、適応フィードバックキャンセラと、適応フィードバックキャンセラおよび少なくとも1つの適応キューフィルタに接続されたフィードバック/キュー制御装置であって、少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力と、少なくとも1つの適応キューフィルタの結合出力との間の差が低減されるように、少なくとも1つの適応キューフィルタを制御するように構成される、フィードバック/キュー制御装置とを含む。
場合により、少なくとも1つの適応キューフィルタのフィルタ係数は、以下の式:
の解に向けて適応を行ってもよい。式中、SIEC(f,t)は、少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力信号の時間tにおける短時間スペクトルであり、S BTEC(f,t),S BTEC(f,t),・・・S BTEC(f,t)は、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の出力の時間tにおける短時間スペクトルであり、G BTEC(f,t),G BTEC(f,t),・・・G BTEC(f,t)は、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の各出力に接続された前処理フィルタの伝達関数であり、HFB,1 BTEC(f),HFB,2 BTEC(f),・・・HFB,n BTEC(f)は、少なくとも1つのBTE型マイクロホンのn番目のBTE型マイクロホンと関連付けられたフィードバック経路の伝達関数であり、pは、ノルム係数であり、W(f)は、周波数依存性重み付け係数であり、αは、空間的キュー精度およびフィードバック性能のバランスをとる重み付け係数である。
場合により、少なくとも1つの適応キューフィルタのフィルタ係数は、以下の式:
の以下の条件
の下での解に向けて適応を行うことができる。式中、SIEC(f,t)は、少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力信号の時間tにおける短時間スペクトルであり、S BTEC(f,t),S BTEC(f,t),・・・S BTEC(f,t)は、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の出力の時間tにおける短時間スペクトルであり、G BTEC(f,t),G BTEC(f,t),・・・G BTEC(f,t)は、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の各出力に接続された前処理フィルタの伝達関数であり、HFB,1 BTEC(f),HFB,2 BTEC(f),・・・HFB,n BTEC(f)は、少なくとも1つのBTE型マイクロホンのn番目のBTE型マイクロホンと関連付けられたフィードバック経路の伝達関数であり、pは、ノルム係数であり、MSG(f)は、最大安定利得である。
場合により、少なくとも1つの適応キューフィルタのフィルタ係数は、フィルタ係数のセットを含んでいてもよく、補聴器は、少なくとも1つの適応キューフィルタのフィルタ係数のセットを格納するためのメモリをさらに含み、フィルタ係数のセットの各々は、補聴器に関する特定の到来方向に対するものであってもよい。
場合により、少なくとも1つの適応キューフィルタには、少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力と、少なくとも1つの適応キューフィルタの結合出力との間の最小の差を提供するフィルタ係数のセットがロードされてもよい。
場合により、少なくとも1つの適応キューフィルタに最小の差を提供するフィルタ係数のセットがロードされた後、少なくとも1つの適応キューフィルタは、さらなる適応が可能であってもよい。
場合により、少なくとも1つの適応キューフィルタは、フィルタ係数の値の変化が規定の閾値を下回る場合は、さらに適応されることが防止されてもよい。
場合により、BTEおよびITEからのオーディオ音声信号は、複数の周波数チャネルに分割されてもよく、少なくとも1つの適応キューフィルタは、周波数チャネルの1つまたは複数においてオーディオ音声信号を個別に処理するように構成されてもよい。
場合により、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器は、難聴補正が少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力のみに基づくように、周波数チャネルの1つまたは複数においてプロセッサから切断されてもよい。
場合により、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器は、第1のBTE型音声入力変換器と、第2のBTE型音声入力変換器とを含んでいてもよく、少なくとも1つの適応キューフィルタは、第1の適応キューフィルタと、第2の適応キューフィルタとを含んでいてもよく、第1の適応キューフィルタは、第1のBTE型音声入力変換器からの出力信号が与えられる入力を有してもよく、第1の適応キューフィルタのフィルタ係数は、少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力と、第1および第2の適応キューフィルタの結合出力との間の差が低減されるように適応されてもよい。
場合により、第2の適応キューフィルタは、第2のBTE型音声入力変換器からの出力信号が与えられる入力を有してもよく、第2の適応キューフィルタのフィルタ係数は、少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力と、第1および第2の適応キューフィルタの結合出力との間の差が低減されるように適応されてもよい。
場合により、αは、周波数に依存していてもよい。
場合により、W(f)は、1に等しくともよい。
場合により、pは、2に等しくともよい。
場合により、少なくとも1つの適応キューフィルタのフィルタ係数は、少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力と、少なくとも1つの適応キューフィルタの結合出力との間の差が最小化されるように適応されてもよい。
場合により、補聴器は、音声伝送部材であって、音声信号伝送部材の第1の端部におけるBTE型補聴器ハウジングの音声出力から、音声信号伝送部材の第2の端部における使用者の外耳道への音声信号の伝送を行うための音声信号伝送部材と、使用者の外耳道内の意図された位置に音声信号伝送部材を固定および保持するために使用者の外耳道内に挿入されるように構成されたイヤピースとをさらに含んでいてもよい。
補聴器は、BTE型補聴器ハウジングと、BTE型補聴器ハウジングに収容されるBTE型音声入力変換器と、ITE型マイクロホンハウジングと、ITE型マイクロホンハウジングに収容されるITE型マイクロホンと、BTE型音声入力変換器からの出力が与えられる入力を有するキューフィルタと、キューフィルタによる出力に基づいて難聴補正済みの出力信号を生成するように構成されたプロセッサと、難聴補正済みの出力信号を聴覚出力信号に変換するための出力変換器と、出力変換器とBTE型音声入力変換器との間のフィードバック経路をモデル化する出力を提供するように構成された適応フィードバックキャンセラであって、フィードバック経路をモデル化する出力は、差を得るために、BTE型音声入力変換器の出力からフィードバック経路をモデル化する出力を減算するための減算器に提供され、減算器は、キューフィルタに差を出力する、適応フィードバックキャンセラと、適応フィードバックキャンセラおよびキューフィルタに接続されたフィードバック/キュー制御装置であって、ITE型マイクロホンの出力と少なくともキューフィルタを使用して得られる結合出力との間の差が低減されるように、キューフィルタを制御するように構成される、フィードバック/キュー制御装置とを含む。
場合により、結合出力は、キューフィルタからの出力および別のキューフィルタからの別の出力を使用して得ることができる。
場合により、フィードバック/キュー制御装置は、ITE型マイクロホンの出力と結合出力との間の差が最小化されるように、キューフィルタを制御するように構成されてもよい。
場合により、キューフィルタは、フィルタ係数のセットを含んでいてもよく、補聴器は、フィルタ係数のセットを格納するためのメモリをさらに含んでいてもよく、フィルタ係数のセットの各々は、補聴器に関する特定の到来方向に対するものである。
場合により、キューフィルタには、ITE型マイクロホンの出力と結合出力との間の最小の差を提供するフィルタ係数のセットがロードされてもよい。
場合により、キューフィルタに最小の差を提供するフィルタ係数のセットがロードされた後、キューフィルタは、さらなる適応が可能であってもよい。
場合により、キューフィルタは、フィルタ係数の値の変化が規定の閾値を下回る場合は、さらに適応されることが防止されてもよい。
他のさらなる態様および特徴は、実施形態の以下の詳細な説明を読み進めることから、明らかになるであろう。
図面は実施形態の設計および実用性を示し、図面では、同様の要素は共通の参照符号で言及される。これらの図面は、必ずしも原寸に比例するとは限らない。上記で列挙される利点や目的、そして、他の利点や目的を得る方法をより良く理解するため、実施形態のより具体的な説明が表示され、それらは、添付の図面に示される。これらの図面は、例示的な実施形態のみを描写し、従って、特許請求の範囲を限定するものと見なされてはならない。
オープンイヤの角度−周波数スペクトルのプロットを示す。 同じ耳に装着されたBTE型前方マイクロホンの角度−周波数スペクトルのプロットを示す。 BTE型前方および後方マイクロホンと、外耳道内に配置されたオープンフィットのITE型マイクロホンの最大安定利得のプロットを示す。 新規のBTE型補聴器の一例を概略的に示す。 新規のBTE型補聴器の別の一例を概略的に示す。 ITE型マイクロホンが使用者の外耳に位置する新規のBTE型補聴器を斜視図で示す。 適応キューフィルタを備えた新規の補聴器の概略ブロック図を示す。 フィードバックキャンセルが追加された図7のBTE型補聴器の概略ブロック図を示す。 任意の数のマイクロホンを備えた新規の補聴器の概略ブロック図を示す。 新規のマルチチャネルBTE型補聴器の概略ブロック図を示す。 フィードバックキャンセルが追加された図10のマルチチャネルBTE型補聴器の概略ブロック図を示す。 適応チャネルフィルタリングが追加された図11のマルチチャネルBTE型補聴器の概略ブロック図を示す。
本発明の実施形態例を示す添付の図面を参照して、以下に、本発明のより完全な説明を行う。しかしながら、本発明は、異なる形態で実施可能であり、本明細書に記載の実施形態に限定されると見なされるものではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示内容が徹底的かつ完全なものとなり、本発明の範囲を当業者に十分に伝えられるように提供されるものである。同様の参照符号は、全体を通して同様の要素を示す。従って、各図面の説明に関して、同様の要素の詳細な説明は行わない。
図4は、使用者の耳介100の後ろに装着されるBTE型補聴器ハウジング12(図示しない−内部部品が見えるように外壁を除去している)を含む補聴器10を概略的に示している。BTE型ハウジング12は、音声信号をマイクロホンオーディオ音声信号に変換するための前方マイクロホン14および後方マイクロホン16を備えた少なくとも1つのBTE型音声入力変換器14、16、各マイクロホンオーディオ音声信号をフィルタリングするための任意のプレフィルタ(図示しない)、各マイクロホンオーディオ音声信号を、プロセッサ18に入力されるそれぞれのデジタルマイクロホンオーディオ音声信号へと変換するためのA/D変換器(図示しない)を収容する。プロセッサ18は、入力されたデジタルオーディオ音声信号に基づいて難聴補正済みの出力信号を生成するように構成されている。
難聴補正済みの出力信号は、音声信号伝送部材20内に包含される電線を通して、難聴補正済みの出力信号を使用者の鼓膜に向けて伝送するための音響出力信号に変換するレシーバ22へと伝送される。レシーバ22は、BTE型補聴器の分野において周知の通り、使用者の外耳道の意図された位置に音声信号伝送部材を固定および保持するために使用者の外耳道に快適に配置されるように成形(図示しない)されたイヤピース24内に包含される。
イヤピース24は、イヤピースが使用者の外耳道の意図された位置に配置された場合に外耳道の入口に位置する1つのITE型マイクロホン26も保持している。ITE型マイクロホン26は、音声伝送部材20内に包含される電線(見えない)を用いて、BTE型ハウジング12内のA/D変換器(図示しない)と、任意で、プレフィルタ(図示しない)とに接続される。
補聴器10は、電池28によって電力の供給を受ける。
プロセッサ18の様々な可能な機能を上記に開示したが、これらの内の幾つかを以下により詳細に開示する。
図5は、図4に示す補聴器に類似した別の補聴器10を概略的に示している。ただし、図5ではレシーバ22がイヤピース24内ではなく、補聴器ハウジング12内に配置されており、それによって、レシーバ22によって出力された音響音声が、イヤピース24が使用者の外耳道の意図された位置に配置された場合に、音響管20を通して、使用者の鼓膜に向けて伝送されるという点で相違している。
図4および図5のBTE型補聴器10を使用した際に、使用者の外耳道への入口に近接するITE型マイクロホン26の位置決めは、使用者のHRTFの良好な再現につながると考えられている。
図6は、動作位置にある補聴器10を示し、この位置では、BTE型ハウジング12が使用者の耳の後ろ、すなわち、耳介100の後ろに存在する。図示された補聴器10は、ITE型マイクロホン26が、アーム30の自由端において、外耳道の外側の使用者の外耳に配置されるということを除いては、図4および図5に示される補聴器と類似したものである。アーム30は可撓性があり、アーム30は、使用者の外耳においてその位置を保持するために、耳介100の内側、例えば、耳珠104および対耳珠106の後部で、対耳輪108に隣接する耳甲介102の周囲に配置され、かつ、少なくとも部分的に対耳輪によって覆われることが意図されている。アームは、製造時に、アーム30が耳介内の意図された位置へと簡単にフィットするように、好ましくは、対耳輪108の曲率より僅かに大きな曲率を有するアーチ形状に予め成形することができる。アーム30は、ITE型マイクロホン26をBTE型補聴器回路の他の部品と相互接続させるための電線(見えない)を含む。
一例では、アーム30は、三角窩の下の動作位置へのITE型マイクロホン26の位置決めを容易にする長さおよび形状を有する。
図7は、新規の補聴器10における信号処理の一例を示すブロック図である。図示される補聴器10は、使用者の耳介の後ろに装着されるように構成されたBTE型補聴器ハウジングに収容される前方マイクロホン14および後方マイクロホン16を有する。前方マイクロホン14および後方マイクロホン16は、マイクロホン14、16に達した音声信号を各オーディオ音声信号33、35に変換する。さらに、図示される補聴器10は、使用者の外耳に配置されるイヤピース(図示しない)に収容されるITE型マイクロホン26を有する。ITE型マイクロホン26は、マイクロホン26に達した音声信号をオーディオ音声信号31に変換する。
マイクロホンオーディオ音声信号31、33、35は、各プリプロセッサ32、34、36において、デジタル化され、プレフィルタリング等の前処理が行われる。前方および後方マイクロホン14、16の前処理済みオーディオ音声信号38、40は、各適応キューフィルタ42、44においてフィルタリングされ、適応フィルタリングが行われた信号46、48は、加算器50において互いに加算され、結合信号52は、難聴補正用のプロセッサ18に入力される。難聴補正済みの信号54は、その信号54を音響出力信号に変換して使用者の鼓膜に向けて伝送を行うレシーバ22に出力される。
適応キューフィルタ42、44のフィルタ係数の適応は、減算器62によって出力される、加算器46の出力52と前処理済みITE型マイクロホンオーディオ音声信号60との間の差58を最小化するようにフィルタ係数の適応を制御する適応制御装置56によって制御される。このように、プロセッサ18への入力信号52は、ITE型マイクロホン26のマイクロホンオーディオ音声信号60をモデルとし、これにより使用者のHRTFも実質的にモデルとする。
イヤピースのITE型マイクロホン26の前処理済み出力信号60は、SIEC(f,t)(IEC=In the Ear Component)で示される短時間スペクトルを持つ。
前方および後方マイクロホン14、16の前処理済みオーディオ音声信号38、40のスペクトルは、S BTEC(f,t)およびS BTEC(f,t)(BTEC=Behind The Ear Component)で示される。
前処理には、いずれの形態の処理も除外されることなく、適応および/または静的なフィードバック抑制、適応または固定ビーム形成、およびプレフィルタリングが含まれてもよい。
適応制御装置56は、適応キューフィルタ42、44のフィルタ係数を、それらの合計出力52がITE型マイクロホン26の前処理済み出力信号60に可能な限り近く一致するように制御するように構成される。
適応キューフィルタ42、44は、それぞれ伝達関数G(f,t)およびG(f,t)を有する。
ITE型マイクロホン26は、現在の音環境の所望の空間情報を備えた電子音声信号60の生成を行うモニタマイクロホンとして動作する。
従って、適応キューフィルタ42、44のフィルタ係数は、以下の最小化問題:
に対する厳密解または近似解を得るように適応が行われる。式中、pは、ノルム係数であり、好ましくは、p=2である。
適応を制御するアルゴリズムは、例えば、最小二乗平均(LMS)または再帰的最小二乗(RLS)に基づく、場合により正規化された、p=2の最適化法でもよい(それに限定されることはない)。
適応フィルタリングに続いて、適応キューフィルタ42、44の結合出力信号52は、例えば圧縮器を用いて、さらなる難聴補正処理に回される。このように、前方および後方マイクロホン14、16からの信号のみが、難聴補正の結果として増幅され得るが、ITE型マイクロホン26の電子出力信号は、難聴処理を行うように構成されたプロセッサ18において処理されず、それによって、出力変換器22からITE型マイクロホン26への起こり得るフィードバックが最小化され、大きな最大安定利得を得ることができる。
例えば、入射音場が一人の話者から発せられた音声から成り、発せられた音声が、短時間スペクトルX(f,t)を有する場合には、ITE型マイクロホン信号60に関して前処理が行われず、かつ、ITE型マイクロホン26が実際のHRTFを完全に再現すると仮定すると、以下の信号:
が与えられる。式中、H1,2(f)は、2つのBTE型マイクロホン14、16の補聴器関連の伝達関数である。
十分な適応を行った後、結果として得られる適応済みフィルタを用いて畳み込みが行われ、合計された補聴器インパルス応答は、実際のHRTFに等しく、
である。
話者が移動し、それによって、実際のHRTFが変化すると、適応キューフィルタ42、44は、すなわち、フィルタ係数を調整することによって適応制御装置56は、最小化問題(数14)の新しい最小値に向けて適応を行う。適応の時定数は、現在の音環境の変化に適切に対応するように設定される。
補聴器においてフィードバックが起こった場合、フィードバックが存在する間に、少なくとも1つのITE型マイクロホンの電子出力信号から、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の1つまたは複数の出力信号へフィードバックが伝達されることを避けるため、適応が停止されても(すなわち、フィルタ係数が変化することが防止されても)よいし、あるいは、適応レートが減速されてもよい。
適応キューフィルタ42、44のフィルタ係数は、フィルタ係数の1セットが特定のHRTFに対して提供されるように、事前に決定することができる。
(既定の各HRTFごとに1セットずつの)フィルタ係数のセットは、KEMAR等のマネキンを使用して決定してもよい。フィルタ係数は、上記に開示したように、いくつかの補聴器に対する到来方向について決定されるが、このことは、制御条件下で、かつ、長時間にわたる適応を許容して行われる。このように、補聴器使用者が補聴器を装着する際に方向感覚を維持できるほど十分な精度のものであり得る個々のHRTFへの近似が提供される。
使用時に、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の(場合により前処理済みの)結合出力信号と、少なくとも1つのITE型マイクロホンの(場合により前処理済みの)出力信号との間の差を最小限化するフィルタ係数のセットが選択される。使用中、適応キューフィルタは、対象となる使用者の個々のHRTFへのさらなる適応が可能であってもよい。フィルタ係数が安定するようになると、少なくとも1つのITE型マイクロホンがそれ以降対象となるHRTFに使用されないように、適応が停止されてもよい。
図7に示される新規の補聴器回路は、補聴器10の周波数範囲全域で動作してもよい。
図7に示される補聴器10は、処理されるマイクロホンオーディオ音声信号38、40、60が複数の周波数チャネルに分割され、各周波数チャネルにおいて信号を個別に処理するマルチチャネル補聴器でもよい。
マルチチャネル補聴器10の場合、図7は、単一の周波数チャネルにおける回路および信号処理を示していてもよい。回路および信号処理は、例えば、複数の周波数チャネルにおいて、例えば、全ての周波数チャネルにおいて重複してもよい。
例えば、図7に示される信号処理は、例えば、販売所で特定の使用者に対して補聴器のフィッティングを行う際に選択される周波数帯域のような、選択された周波数帯域で行われてもよい。
選択された周波数帯域は、周波数チャネルの内の1つまたは複数、あるいは、全ての周波数チャネルを含んでいてもよい。選択された周波数帯域は、断片化が行われてもよい。(すなわち、選択された周波数帯域は、連続した周波数チャネルを含む必要がない。
複数の周波数チャネルは、ワーピングされた周波数チャネルを含むことが可能で、例えば、全ての周波数チャネルがワーピングされた周波数チャネルでもよい。
選択された周波数帯域外では、ITE型マイクロホン26が、従来のように入力源として補聴器10のプロセッサ18に接続されてもよく、周知の方法で補聴器10のプロセッサ18と連携してもよい。
このように、ITE型マイクロホンは、この構成を用いて所望の利得を補聴器が提供可能な周波数で、補聴器に入力を供給する。この構成を用いて所望の利得を補聴器が提供できない選択された周波数帯域内においては、BTE型補聴器ハウジングのマイクロホン14、16が、上記に開示したような信号処理に含まれる。このように、少なくとも1つのITE型マイクロホンによって提供される音環境に関する空間情報を維持すると同時に、利得を増加させることができる。
図8は、適応フィードバックキャンセル回路が追加されたことを除いては、図7に示す補聴器10に類似する新規の補聴器10を示すブロック図である。適応フィードバックキャンセル回路は、補聴器プロセッサ18の出力に接続された入力72と、個々の出力74−1、76−1、76−2であって、その各々は、当技術分野において周知の通り、各フィードバック補正済みの信号82−1、84−1、84−2を提供するために各マイクロホン出力31、33、35から各出力74−1、76−1、76−2を減算するための各減算器78−1、80−1、80−2に接続される、個々の出力74−1、76−1、76−2と、を備える。各フィードバック補正済みの信号82−1、84−1、84−2は、対応するプリプロセッサ32、34、36に供給され、また、適応フィードバックフィルタ70の適応を制御するために、適応フィードバックフィルタ70にも供給される。適応フィードバックフィルタ出力74−1、76−1、76−2は、当技術分野において周知の通り、出力変換器22から各マイクロホン14、16、26へ伝わる対応するフィードバック信号の近似を構成する信号を提供する。BTE型マイクロホンのフィードバック信号に近似する出力76−1、76−2は、適応制御装置56にさらに接続される。
図8の適応制御装置56は、以下の条件:
に従って、最小化問題(数14)の解を得ることによって、または、空間的キューを保存すると同時にフィードバックを考慮するため、最小化問題:
の解を得ることによって、適応キューフィルタ42、44のフィルタ係数の調整を制御する。一般的に、p=2および/またはW(f)=1である。
図8に示される新規の補聴器回路は、補聴器10の周波数帯囲全域で動作してもよい。
図8に示される補聴器10は、処理されるマイクロホンオーディオ音声信号38、40、60が複数の周波数チャネルに分割され、適応回路とは別に、周波数チャネルにおいて信号を個別に処理するマルチチャネル補聴器であってもよい。適応回路は、依然として周波数範囲全域で動作してもよいし、他の周波数チャネル(一般的には、残りの示される回路よりも少ない周波数チャネル)に分割されてもよい。
マルチチャネル補聴器10の場合、適応回路は依然として周波数範囲全域で動作可能でもよいし、他の周波数チャネル(一般的には、残りの示される回路よりも少ない周波数チャネル)に分割されてもよいが、図7の回路に対応する図8の部品は、単一の周波数チャネルにおける回路および信号処理を示していてもよい。
回路および信号処理は、例えば、全ての周波数チャネル等の、複数の周波数チャネルにおいて重複してもよい。
例えば、図8に示される信号処理は、販売所で特定の使用者に対して補聴器のフィッティングを行う際に選択される周波数帯域のような、選択された周波数帯域で行われてもよい。
選択された周波数帯域は、周波数チャネルの内の1つまたは複数、あるいは、全ての周波数チャネルを含んでいてもよい。選択された周波数帯域は、断片化が行われてもよい。すなわち、選択された周波数帯域は、連続した周波数チャネルを含む必要がない。
複数の周波数チャネルは、ワーピングされた周波数チャネルを含むことが可能で、例えば、全ての周波数チャネルがワーピングされた周波数チャネルでもよい。
選択された周波数帯域外では、少なくとも1つのITE型マイクロホンが、従来のように入力源として補聴器の信号プロセッサに接続されてもよく、周知の方法で補聴器の信号プロセッサと連携してもよい。
このように、少なくとも1つのITE型マイクロホンは、この構成を用いて所望の利得を補聴器が提供可能な周波数で、補聴器に入力を供給する。この構成を用いて所望の利得を補聴器が提供できない選択された周波数帯域内においては、BTE型補聴器ハウジングのマイクロホンが、上記に開示したような信号処理に含まれる。このように、少なくとも1つのITE型マイクロホンによって提供される音環境に関する空間情報を維持すると同時に、利得を増加させることができる。
図9は、任意の数NのITE型マイクロホン26−1、26−2、・・・、26−N、および任意の数MのBTE型マイクロホン14−1、14−2、・・・、14−Mを含むように回路を一般化したことを除いては、図7に示す補聴器10に類似し、図7に示す補聴器10に類似した方法で動作する新規の補聴器10を示すブロック図である。図7においては、N=1およびM=2である。図9においては、NおよびMは、いずれの非負整数でもよい。
N個のITE型マイクロホン26−1、26−2、・・・、26−Nからの出力信号31−1、31−2、・・・、31−Nは、プリプロセッサ32−1、32−2、・・・、32−Nにおける前処理後に、遅延器41−1、41−2、・・・、41−Nによって遅延され、適応キューフィルタ42−1、42−2、・・・、42−Mによって生じたM個のBTE型マイクロホン14−1、14−2、・・・、14−Mからの出力信号33−1、33−2、・・・、33−Mの遅延が補償される。遅延器41−1、41−2、・・・、41−Nは、ビーム形成に用いてもよい。N個のITE型マイクロホン26−1、26−2、・・・、26−Nからの出力信号31−1、31−2、・・・、31−Nは、信号結合器64において、例えば加重和として、さらに結合され、信号結合器64の出力60は、図7に示される回路のように減算器62に供給される。
同様に、M個のBTE型マイクロホンからの出力信号33−1、33−2、・・・、33−Mは、プリプロセッサ34−1、34−2、・・・、34−Mにおいて前処理され、それぞれの適応キューフィルタ42−1、42−2、・・・、42−Mにおいてフィルタリングされ、信号結合器50において、例えば加重和として結合され、信号結合器50の出力52は、図7の回路のように減算器62および補聴器プロセッサ18に供給される。
適応制御装置56は、減算器62によって提供されるBTE型信号結合器50およびITE型信号結合器64の出力間の差58を最小化するように、例えば、上記で既に述べられている最小化問題(数2):
の解を得ることによって、適応キューフィルタ42−1、42−2、・・・、42−Mのフィルタ係数の適応を制御する。式中、SIECは、信号結合器64の出力信号60であり、G(f,t)、G(f,t)、・・・、G(f,t)は、各適応キューフィルタ42−1、42−2、・・・、42−Mの伝達関数である。一般的に、p=2および/またはW(f)=1である。
信号結合器58によって実行される信号の結合における可能な重みは、伝達関数G(f,t)、G(f,t)、・・・、G(f,t)に含まれる。これらの重みは、周波数に依存していてもよい。
このように、BTE型信号結合器50の出力信号52は、ITE型マイクロホン26−1、26−2、・・・、26−Nの結合されたITE型マイクロホンオーディオ音声信号60をモデルとし、これにより使用者のHRTFも実質的にモデルとする。
図9に示される新規の補聴器回路は、補聴器10の周波数範囲全域で動作してもよい。
図9に示される補聴器10は、処理されるマイクロホンオーディオ音声信号31−1、31−2、・・・、31−N、33−1、33−2、・・・、33−Mが複数の周波数チャネルに分割され、各周波数チャネルにおいて信号を個別に処理するマルチチャネル補聴器でもよい。
マルチチャネル補聴器10の場合、図9は、単一の周波数チャネルにおける回路および信号処理を示していてもよい。回路および信号処理は、例えば、全ての周波数チャネル等の、複数の周波数チャネルにおいて重複してもよい。
例えば、図9に示される信号処理は、例えば、販売所で特定の使用者に対して補聴器のフィッティングを行う際に選択される周波数帯域のような、選択された周波数帯域で行われてもよい。
選択された周波数帯域は、周波数チャネルの内の1つまたは複数、あるいは、全ての周波数チャネルを含んでいてもよい。選択された周波数帯域は、断片化が行われてもよい。すなわち、選択された周波数帯域は、連続した周波数チャネルを含む必要がない。
複数の周波数チャネルは、ワーピングされた周波数チャネルを含むことが可能で、例えば、全ての周波数チャネルがワーピングされた周波数チャネルでもよい。
選択された周波数帯域外では、少なくとも1つのITE型マイクロホン26−1、26−2、・・・、26−Nが、従来のように入力源として補聴器10の信号プロセッサ18に接続されてもよく、周知の方法で補聴器10の信号プロセッサ18と連携してもよい。
このように、少なくとも1つのITE型マイクロホン26−1、26−2、・・・、26−Nは、この構成を用いて所望の利得を補聴器が提供可能な周波数で、補聴器に入力を供給する。この構成を用いて所望の利得を補聴器が提供できない選択された周波数帯域内においては、BTE型補聴器ハウジングのマイクロホン14−1、14−2、・・・、14−Mが、上記に開示したような信号処理に含まれる。このように、少なくとも1つのITE型マイクロホンによって提供される音環境に関する空間情報を維持すると同時に、利得を増加させることができる。
図10に示される補聴器10の場合、図7と比較すると、図8に示される方法に類似して、図9に示される補聴器に適応フィードバックキャンセルが追加されている。すなわち、適応フィードバックフィルタ70であって、補聴器プロセッサ18の出力に接続された入力72と、対応する前処理回路32−1、32−2、・・・、32−N、34−1、34−2、・・・、34−Mに、適応フィードバックフィルタ70の適応を制御するために適応フィードバックフィルタ70に供給されるフィードバック補正済みの信号82−1、82−2、・・・、82−N、84−1、84−2、・・・、84−Mを提供するために各マイクロホン出力から各出力を減算するための減算器78−1、78−2、・・・、78−N、80−1、80−2、・・・、80−Mに接続される、出力74−1、74−2、・・・、74−N、76−1、76−2、・・・、76−Mと、を備える適応フィードバックフィルタ70が追加されている。適応フィードバックフィルタ出力74−1、74−2、・・・、74−N、76−1、76−2、・・・、76−Mは、当技術分野において周知の通り、出力変換器22から各マイクロホン26−1、26−2、・・・、26−N、14−1、14−2、・・・、14−Mへ伝わる対応するフィードバック信号の近似を構成する信号を提供する。
さらに、BTE型マイクロホン14−1、14−2、・・・、14−Mのフィードバック信号に近似する出力76−1、76−2、・・・、76−Mは、適応制御装置56に接続され、適応制御装置56は、例えば、条件1が与えられている方程式1、または、空間的キューを保存すると同時にフィードバックを考慮するため、方程式5に従って、適応キューフィルタ42−1、42−2、・・・、42−Mのフィルタ係数を制御する。
適応制御装置56は、最小化問題:
の解を得ることによって、減算器62によって提供される、ITE型信号結合器64の出力60と、BTE型信号結合器50の出力52との間の差58を最小化するように適応キューフィルタ42−1、42−2、・・・、42−Mのフィルタ係数の適応を制御する。上記の最小化問題は、
または
の条件が与えられる。式中、SIECは、信号結合器64の出力信号60であり、G(f,t)、G(f,t)、・・・、G(f,t)は、各適応キューフィルタ42−1、42−2、・・・、42−Mの伝達関数である。一般的に、p=2および/またはW(f)=1である。
信号結合器58によって実行される信号の結合における可能な重みは、伝達関数G(f,t)、G(f,t)、・・・、G(f,t)に含まれる。これらの重みは、周波数に依存していてもよい。
このように、BTE型信号結合器50の出力信号52は、ITE型マイクロホン26−1、26−2、・・・、26−Nの結合されたITE型マイクロホンオーディオ音声信号60をモデルとし、これにより使用者のHRTFも実質的にモデルとする。
図10に示される新規の補聴器回路は、補聴器10の周波数範囲全域で動作してもよい。
図7〜図9に示されるBTE型補聴器と同様に、図10に示される補聴器10は、処理されるマイクロホンオーディオ音声信号31−1、31−2、・・・、31−N、33−1、33−2、・・・、33−Mが複数の周波数チャネルに分割され、各周波数チャネルにおいて信号を個別に処理するマルチチャネル補聴器でもよい。
図7〜図9に類似して、図10もまた、マルチチャネル補聴器10の単一の周波数チャネルにおける回路および信号処理を示していてもよい。回路および信号処理は、依然として周波数範囲全域で動作可能でもよいし、それ自体の周波数チャネル(一般的には、残りの示される回路よりも少ない周波数チャネル)に分割されてもよい適応回路とは別に、複数の周波数チャネルにおいて、例えば、全ての周波数チャネルにおいて重複してもよい。
マルチチャネル補聴器10の場合、適応回路は依然として周波数範囲全域で動作可能でもよいし、他の周波数チャネル(一般的には、残りの示される回路よりも少ない周波数チャネル)に分割されてもよいが、図9の回路に対応する図10の部品は、単一の周波数チャネルにおける回路および信号処理を示していてもよい。
示される回路および信号処理は、例えば、全ての周波数チャネル等の、複数の周波数チャネルにおいて重複してもよい。
例えば、図10に示される信号処理は、例えば、販売所で特定の使用者に対して補聴器のフィッティングを行う際に選択される周波数帯域のような、選択された周波数帯域で行われてもよい。
選択された周波数帯域は、周波数チャネルの内の1つまたは複数、あるいは、全ての周波数チャネルを含んでいてもよい。選択された周波数帯域は、断片化が行われてもよい。すなわち、選択された周波数帯域は、連続した周波数チャネルを含む必要がない。
複数の周波数チャネルは、ワーピングされた周波数チャネルを含むことが可能で、例えば、全ての周波数チャネルがワーピングされた周波数チャネルでもよい。
選択された周波数帯域外では、少なくとも1つのITE型マイクロホンが、従来のように入力源として補聴器の信号プロセッサ18に接続されてもよく、周知の方法で補聴器の信号プロセッサ18と連携してもよい。
このように、少なくとも1つのITE型マイクロホン26−1、26−2、・・・、26−Nは、この構成を用いて所望の利得を補聴器が提供可能な周波数で、補聴器に入力を供給する。この構成を用いて所望の利得を補聴器が提供できない選択された周波数帯域内においては、BTE型補聴器ハウジングのマイクロホンが、上記に開示したような信号処理に含まれる。このように、少なくとも1つのITE型マイクロホンによって提供される音環境に関する空間情報を維持すると同時に、利得を増加させることができる。
図11に示される補聴器10は、図10に示される補聴器10に類似し、信号結合器66がプロセッサ18の前に挿入されたことを除いては、類似の方法で動作する。追加された信号結合器66は、プロセッサ入力と、少なくとも1つのITE型マイクロホン26−1、26−2、・・・、26−Nの信号結合器64の出力60とをつなぐ第1のフィルタ、およびプロセッサ入力と、少なくとも1つのBTE型マイクロホン14−1、14−2、・・・、14−Mの信号結合器50の出力52とをつなぐ第2の相補型フィルタとを含み、これらのフィルタは、少なくとも1つのITE型マイクロホン26−1、26−2、・・・、26−Nのそれぞれの信号結合器64の出力60が1つまたは複数の第1の周波数帯域でプロセッサ入力に供給される入力信号68の主要部分を構成し、少なくとも1つのBTE型マイクロホン14−1、14−2、・・・、14−Mのそれぞれの信号結合器50の出力52が1つまたは複数の第2の相補的な周波数帯域でプロセッサ入力に供給される入力信号68の主要部分を構成するように、相補的な周波数帯域において周波数の通過および遮断を行う。
この場合、少なくとも1つのITE型マイクロホン26−1、26−2、・・・、26−Nは、難聴補正に必要とされる利得は、少なくとも1つのITE型マイクロホン26−1、26−2、・・・、26−Nの出力信号60に適用可能な1つまたは複数の周波数帯域において、プロセッサ18への唯一の入力源として用いてもよい。これらの1つまたは複数の周波数帯域外では、必要とされる利得を提供するために、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器14−1、14−2、・・・、14−Mの結合出力信号52が、信号プロセッサ18に適用される。
信号結合器66において実行される信号の結合は、例えば、異なる種類のバンドパスフィルタリングに基づいてもよい。
図12に示される補聴器10は、図11に示される補聴器10に類似する。
図12では、補聴器10の動作時に、信号結合器66が適応型である点を除いては、類似の方法で動作する。信号結合器66は、例えば、フィードバックループの状態に応じて、例えば、少なくとも1つのITE型マイクロホン26−1、26−2、・・・、26−Nの信号結合器64の出力60と、少なくとも1つのBTE型マイクロホン14−1、14−2、・・・、14−Mの信号結合器50の出力52との相互接続を変更し、それによって、フィードバックのない必要とされる利得を提供するために、少なくとも1つのITE型マイクロホン26−1、26−2、・・・、26−Nが、フィードバックが現在存在しない1つまたは複数の周波数帯域において、プロセッサ18への唯一の入力源として使用することができる一方で、フィードバックが現れそうな1つまたは複数の周波数帯域において、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器14−1、14−2、・・・、14−Mの結合出力信号52を信号プロセッサ18に適用することができる。
また、以下の項目の何れかによる補聴器が開示される。
項目1
使用者の耳介の後ろに装着されるように構成されたBTE型補聴器ハウジングと、
BTE型補聴器ハウジングに収容される少なくとも1つのBTE型音声入力変換器であって、その各々が、音響音声を各オーディオ信号に変換するように構成される、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器と、
意図された位置に固定および保持するために使用者の外耳に配置されるように構成されたITE型マイクロホンハウジングと、
ITE型マイクロホンハウジングに収容される少なくとも1つのITE型マイクロホンであって、その各々が、音響音声を各オーディオ信号に変換するように構成される、少なくとも1つのITE型マイクロホンと、
少なくとも1つの適応キューフィルタであって、その各々が、
少なくとも1つのBTE型音声入力変換器のそれぞれからの出力信号が与えられる入力を有し、
少なくとも1つの適応キューフィルタのフィルタ係数は、少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力と、少なくとも1つの適応キューフィルタの結合出力との間の差が低減されるように適応される、少なくとも1つの適応キューフィルタと、
少なくとも1つの適応キューフィルタによって出力されたフィルタリングされたオーディオ信号の結合に基づいて難聴補正済みの出力信号を生成するように構成されたプロセッサと、
難聴補正済みの出力信号を人の聴覚系が受け取り可能な聴覚出力信号に変換するための出力変換器と、
フィードバック抑制のための適応フィードバックキャンセラであって、
難聴補正済みの出力信号を受け取るためにプロセッサの出力に接続された入力と、
出力変換器の出力からそれぞれの少なくとも1つのBTE型マイクロホンまでのフィードバック経路をモデル化する少なくとも1つの出力であって、少なくとも1つのBTE型マイクロホンのそれぞれの出力から少なくとも1つの出力を減算し、少なくとも1つの適応キューフィルタのそれぞれに差を出力するための減算器に接続された、少なくとも1つの出力を有する、適応フィードバックキャンセラと、
を含み、
フィードバック/キュー制御装置であって、適応フィードバックキャンセラの少なくとも1つの出力および少なくとも1つの適応キューフィルタの出力に接続された入力を有し、少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力と、少なくとも1つの適応キューフィルタの結合出力との間の差が低減され、フィードバックが低減されるように、少なくとも1つの適応キューフィルタを制御するように構成されたフィードバック/キュー制御装置
をさらに含むことを特徴とする、補聴器。
項目2
少なくとも1つの適応キューフィルタのフィルタ係数は、以下の式:
の解に向けて適応を行うことができ、
式中、
IEC(f,t)は、少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力信号の時間tにおける短時間スペクトルであり、S BTEC(f,t),S BTEC(f,t),・・・S BTEC(f,t)は、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の出力信号の時間tにおける短時間スペクトルであり、G BTEC(f,t),G BTEC(f,t),・・・G BTEC(f,t)は、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の各出力に接続された前処理フィルタの伝達関数であり、HFB,1 BTEC(f),HFB,2 BTEC(f),・・・HFB,n BTEC(f)は、少なくとも1つのBTE型マイクロホンのn番目のBTE型マイクロホンと関連付けられたフィードバック経路の伝達関数であり、
pは、ノルム係数であり、
W(f)は、周波数依存性重み付け係数であり、
αは、空間的キュー精度およびフィードバック性能のバランスをとる重み付け係数である、項目1に記載の補聴器。
項目3
少なくとも1つの適応キューフィルタのフィルタ係数は、以下の式:
の解に向けて適応を行うことができ、
の条件が与えられ、
式中、
IEC(f,t)は、少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力信号の時間tにおける短時間スペクトルであり、S BTEC(f,t),S BTEC(f,t),・・・S BTEC(f,t)は、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の出力信号の時間tにおける短時間スペクトルであり、G BTEC(f,t),G BTEC(f,t),・・・G BTEC(f,t)は、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の各出力に接続された前処理フィルタの伝達関数であり、HFB,1 BTEC(f),HFB,2 BTEC(f),・・・HFB,n BTEC(f)は、少なくとも1つのBTE型マイクロホンのn番目のBTE型マイクロホンと関連付けられたフィードバック経路の伝達関数であり、
pは、ノルム係数であり、
MSG(f)は、最大安定利得である、項目1に記載の補聴器。
項目4
少なくとも1つの適応キューフィルタのフィルタ係数のセットを格納するためのメモリをさらに含み、フィルタ係数の各セットは、問題の到来方向に対する少なくとも1つの適応キューフィルタの適応によって、補聴器に関する特定の到来方向に対して決定されている、項目1〜3の何れか1項に記載の補聴器。
項目5
少なくとも1つの適応キューフィルタには、少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力と、少なくとも1つの適応キューフィルタの結合出力との間の最小の差を提供するフィルタ係数のセットがロードされる、項目4に記載の補聴器。
項目6
少なくとも1つの適応キューフィルタは、ロードされた後、さらなる適応が可能である、項目5に記載の補聴器。
項目7
少なくとも1つの適応キューフィルタは、フィルタ係数の値が大幅に変化しなくなると、さらに適応されることが防止される、項目1〜6の何れか1項に記載の補聴器。
項目8
オーディオ信号は、複数の周波数チャネルに分割され、少なくとも1つの適応キューフィルタは、選択された周波数チャネルにおいてオーディオ信号を個別に処理するように構成される、項目1〜7の何れか1項に記載の補聴器。
項目9
少なくとも1つのBTE型マイクロホンは、難聴補正が少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力のみに基づくように、選択された周波数チャネルにおいてプロセッサから切断される、項目8に記載の補聴器。
項目10
少なくとも1つのBTE型音声入力変換器は、第1および第2のBTE型音声入力変換器によって構成され、
少なくとも1つの適応キューフィルタは、第1および第2の適応キューフィルタによって構成され、
第1の適応キューフィルタは、第1のBTE型音声入力変換器からの出力信号が与えられる入力を有し、
第1の適応キューフィルタのフィルタ係数は、少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力と、第1および第2の適応キューフィルタの結合出力との間の差が低減されるように適応され、
第2の適応キューフィルタは、第2のBTE型音声入力変換器からの出力信号が与えられる入力を有し、
第2の適応キューフィルタのフィルタ係数は、少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力と、第1および第2の適応キューフィルタの結合出力との間の差が低減されるように適応される、項目1〜9の何れか1項に記載の補聴器。
項目11
αは、周波数に依存する、項目1〜10の何れか1項に記載の補聴器。
項目12
W(f)=1である、項目1〜11の何れか1項に記載の補聴器。
項目13
p=2である、項目1〜12の何れか1項に記載の補聴器。
項目14
音声信号伝送部材であって、音声信号伝送部材の第1の端部におけるBTE型補聴器ハウジングの音声出力から、音声信号伝送部材の第2の端部における使用者の外耳道への音声信号の伝送を行うための音声信号伝送部材と、
使用者の外耳道内の意図された位置に音声信号伝送部材を固定および保持するために使用者の外耳道内に挿入されるように構成されたイヤピースと、
を含む、項目1〜13の何れか1項に記載の補聴器。
また、以下の特徴の何れかによる補聴器が開示される。
特徴1
使用者の耳介の後ろに装着されるように構成されたBTE型補聴器ハウジングと、
BTE型補聴器ハウジングに収容される少なくとも1つのBTE型音声入力変換器であって、その各々が、音響音声を各オーディオ音声信号に変換するように構成される、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器と、
使用者の外耳に配置されるように構成されたITE型マイクロホンハウジングと、
ITE型マイクロホンハウジングに収容される少なくとも1つのITE型マイクロホンであって、その各々が、音響音声を各オーディオ音声信号に変換するように構成される、少なくとも1つのITE型マイクロホンと、
少なくとも1つの適応キューフィルタであって、その各々が、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器からの出力が与えられる入力を有し、少なくとも1つの適応キューフィルタのフィルタ係数は、少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力と、少なくとも1つの適応キューフィルタの結合出力との間の差が低減されるように適応される、少なくとも1つの適応キューフィルタと、
少なくとも1つの適応キューフィルタによる出力に基づいて難聴補正済みの出力信号を生成するように構成されたプロセッサと、
難聴補正済みの出力信号を人の聴覚系が受け取り可能な聴覚出力信号に変換するための出力変換器と、
フィードバック抑制のための適応フィードバックキャンセラであって、難聴補正済みの出力信号を受け取るためにプロセッサに接続された入力を有し、出力変換器と少なくとも1つのBTE型音声入力変換器との間のフィードバック経路をモデル化する少なくとも1つの出力を提供するように構成され、フィードバック経路をモデル化する少なくとも1つの出力は、差を得るために、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の出力からフィードバック経路をモデル化する少なくとも1つの出力を減算するための減算器に提供され、減算器は、少なくとも1つの適応キューフィルタに差を出力する、適応フィードバックキャンセラと、
適応フィードバックキャンセラおよび少なくとも1つの適応キューフィルタに接続され、少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力と、少なくとも1つの適応キューフィルタの結合出力との間の差が低減されるように、少なくとも1つの適応キューフィルタを制御するように構成されたフィードバック/キュー制御装置と、
を含むことを特徴とする、補聴器。
特徴2
少なくとも1つの適応キューフィルタのフィルタ係数は、以下の式:
の解に向けて適応を行うことができ、
式中、
IEC(f,t)は、少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力信号の時間tにおける短時間スペクトルであり、S BTEC(f,t),S BTEC(f,t),・・・S BTEC(f,t)は、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の出力の時間tにおける短時間スペクトルであり、G BTEC(f,t),G BTEC(f,t),・・・G BTEC(f,t)は、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の各出力に接続された前処理フィルタの伝達関数であり、HFB,1 BTEC(f),HFB,2 BTEC(f),・・・HFB,n BTEC(f)は、少なくとも1つのBTE型マイクロホンのn番目のBTE型マイクロホンと関連付けられたフィードバック経路の伝達関数であり、
pは、ノルム係数であり、
W(f)は、周波数依存性重み付け係数であり、
αは、空間的キュー精度およびフィードバック性能のバランスをとる重み付け係数である、特徴1に記載の補聴器。
特徴3
BTEおよびITEからのオーディオ音声信号は、複数の周波数チャネルに分割され、少なくとも1つの適応キューフィルタは、周波数チャネルの1つまたは複数においてオーディオ音声信号を個別に処理するように構成される、特徴1に記載の補聴器。
特徴4
少なくとも1つのBTE型音声入力変換器は、難聴補正が少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力のみに基づくように、周波数チャネルの1つまたは複数においてプロセッサから切断される、特徴3に記載の補聴器。
特徴5
少なくとも1つのBTE型音声入力変換器は、第1のBTE型音声入力変換器と、第2のBTE型音声入力変換器とを含み、
少なくとも1つの適応キューフィルタは、第1の適応キューフィルタと、第2の適応キューフィルタとを含み、
第1の適応キューフィルタは、第1のBTE型音声入力変換器からの出力信号が与えられる入力を有し、
第1の適応キューフィルタのフィルタ係数は、少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力と、第1および第2の適応キューフィルタの結合出力との間の差が低減されるように適応される、特徴1に記載の補聴器。
特徴6
第2の適応キューフィルタは、第2のBTE型音声入力変換器からの出力信号が与えられる入力を有し、
第2の適応キューフィルタのフィルタ係数は、少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力と、第1および第2の適応キューフィルタの結合出力との間の差が低減されるように適応される、特徴5に記載の補聴器。
特徴7
αは、周波数に依存する、特徴2に記載の補聴器。
特徴8
W(f)=1である、特徴2に記載の補聴器。
特徴9
p=2である、特徴2に記載の補聴器。
特徴10
音声信号伝送部材であって、音声信号伝送部材の第1の端部におけるBTE型補聴器ハウジングの音声出力から、音声信号伝送部材の第2の端部における使用者の外耳道への音声信号の伝送を行うための音声信号伝送部材と、
使用者の外耳道内の意図された位置に音声信号伝送部材を固定および保持するために使用者の外耳道内に挿入されるように構成されたイヤピースと、
をさらに含む、特徴1に記載の補聴器。
特定の実施形態が示されて説明されてきたが、特許請求される発明を好ましい実施形態に限定することは意図されないことが理解され、当業者であれば、特許請求される発明の精神および範囲から逸脱することなく、様々な変形や変更を行うことができることは明らかであろう。明細書および図面は、それに従って、限定的な意味というよりむしろ例示的な意味で考慮されたい。特許請求される発明は、代替形態、変更形態および均等物を包含することが意図される。
10 マルチチャネル補聴器
12 BTE型補聴器ハウジング
14 BTE型前方マイクロホン
16 BTE型後方マイクロホン
18 プロセッサ
20 音声信号伝送部材
22 出力変換器
24 イヤピース
26 ITE型マイクロホン
28 電池
30 アーム
31、33、35 オーディオ音声信号
32、34 プリプロセッサ
38、40 前処理済みオーディオ信号
42、44 適応キューフィルタ
46、48 適応フィルタリングが行われた信号
50 加算器
52 結合信号
54 難聴補正済みの信号
56 適応制御装置
58 信号結合器
60 ITE型マイクロホンオーディオ発声信号
62 減算器
64 ITE型信号結合器
68 入力信号
70 適応フィードバックフィルタ
100 耳介
102 耳甲介
104 耳珠
106 対耳珠
108 対耳輪

Claims (16)

  1. 使用者の耳介の後ろに装着されるように構成されたBTE型補聴器ハウジングと、
    前記BTE型補聴器ハウジングに収容される少なくとも1つのBTE型音声入力変換器であって、その各々が、音響音声を各オーディオ音声信号に変換するように構成される、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器と、
    前記使用者の外耳に配置されるように構成されたITE型マイクロホンハウジングと、
    前記ITE型マイクロホンハウジングに収容される少なくとも1つのITE型マイクロホンであって、その各々が、音響音声を各オーディオ音声信号に変換するように構成される、少なくとも1つのITE型マイクロホンと、
    難聴補正済みの出力信号を生成するように構成されたプロセッサと、
    前記難聴補正済みの出力信号を人の聴覚系が受け取り可能な聴覚出力信号に変換するための出力変換器と、を含み、
    前記補聴器は、
    少なくとも1つの適応キューフィルタであって、その各々が、前記少なくとも1つのBTE型音声入力変換器からの出力が与えられる入力を有し、少なくとも1つの適応キューフィルタのフィルタ係数は、前記少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力と、少なくとも1つの適応キューフィルタの結合出力との間の差が低減されるように適応されており、前記プロセッサは、少なくとも1つの適応キューフィルタによる出力に基づいて難聴補正済みの出力信号を生成するように構成されている、少なくとも1つの適応キューフィルタと、
    フィードバック抑制のための適応フィードバックキャンセラであって、前記難聴補正済みの出力信号を受け取るために前記プロセッサに接続された入力を有し、前記出力変換器と前記少なくとも1つのBTE型音声入力変換器との間のフィードバック経路をモデル化する少なくとも1つの出力を提供するように構成され、前記フィードバック経路をモデル化する前記少なくとも1つの出力は、差を得るために、前記少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の前記出力から前記フィードバック経路をモデル化する前記少なくとも1つの出力を減算するための減算器に提供され、前記減算器は、前記少なくとも1つの適応キューフィルタに前記差を出力する、適応フィードバックキャンセラと、
    前記適応フィードバックキャンセラおよび前記少なくとも1つの適応キューフィルタに接続されたフィードバック/キュー制御装置であって、前記少なくとも1つのITE型マイクロホンの前記出力と、前記少なくとも1つの適応キューフィルタの前記結合出力との間の前記差が低減されるように、前記少なくとも1つの適応キューフィルタを制御するように構成される、フィードバック/キュー制御装置と、
    を含むことを特徴とする、補聴器。
  2. 前記少なくとも1つのBTE型音声入力変換器は、少なくとも1つのBTE型マイクロホンを含み、
    前記少なくとも1つの適応キューフィルタの前記フィルタ係数は、以下の式:
    の解に向けて適応され、
    式中、
    IEC(f,t)は、前記少なくとも1つのITE型マイクロホンの前記出力信号の時間tにおける短時間スペクトルであり、S BTEC(f,t),S BTEC(f,t),・・・S BTEC(f,t)は、前記少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の前記出力の時間tにおける短時間スペクトルであり、G BTEC(f,t),G BTEC(f,t),・・・G BTEC(f,t)は、前記少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の各出力に接続された前処理フィルタの伝達関数であり、HFB,1 BTEC(f),HFB,2 BTEC(f),・・・HFB,n BTEC(f)は、前記少なくとも1つのBTE型マイクロホンのn番目のBTE型マイクロホンと関連付けられたフィードバック経路の伝達関数であり、
    pは、ノルム係数であり、
    W(f)は、周波数依存性重み付け係数であり、
    αは、空間的キュー精度およびフィードバック性能のバランスをとる重み付け係数である、請求項1に記載の補聴器。
  3. 前記少なくとも1つのBTE型音声入力変換器は、少なくとも1つのBTE型マイクロホンを含み、
    前記少なくとも1つの適応キューフィルタの前記フィルタ係数は、以下の式:
    の以下の条件、
    の下での解に向けて適応され、
    式中、
    IEC(f,t)は、前記少なくとも1つのITE型マイクロホンの前記出力信号の時間tにおける短時間スペクトルであり、S BTEC(f,t),S BTEC(f,t),・・・S BTEC(f,t)は、前記少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の前記出力の時間tにおける短時間スペクトルであり、G BTEC(f,t),G BTEC(f,t),・・・G BTEC(f,t)は、前記少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の各出力に接続された前処理フィルタの伝達関数であり、HFB,1 BTEC(f),HFB,2 BTEC(f),・・・HFB,n BTEC(f)は、前記少なくとも1つのBTE型マイクロホンのn番目のBTE型マイクロホンと関連付けられたフィードバック経路の伝達関数であり、
    pは、ノルム係数であり、
    MSG(f)は、最大安定利得である、請求項1に記載の補聴器。
  4. 前記少なくとも1つの適応キューフィルタの前記フィルタ係数は、フィルタ係数のセットを含み、前記補聴器は、前記少なくとも1つの適応キューフィルタの前記フィルタ係数のセットを格納するためのメモリをさらに含み、前記フィルタ係数のセットの各々は、前記補聴器に関する特定の到来方向に対するものである、請求項1に記載の補聴器。
  5. 前記少なくとも1つの適応キューフィルタには、前記少なくとも1つのITE型マイクロホンの前記出力と、前記少なくとも1つの適応キューフィルタの前記結合出力との間の最小の差を提供する前記フィルタ係数のセットがロードされる、請求項4に記載の補聴器。
  6. 前記少なくとも1つの適応キューフィルタに前記最小の差を提供する前記フィルタ係数のセットがロードされた後、前記少なくとも1つの適応キューフィルタは、さらなる適応が可能である、請求項5に記載の補聴器。
  7. 前記少なくとも1つの適応キューフィルタは、前記フィルタ係数の値の変化が規定の閾値を下回る場合は、さらに適応されることが防止される、請求項1に記載の補聴器。
  8. 前記少なくとも1つの適応キューフィルタの前記フィルタ係数は、前記少なくとも1つのITE型マイクロホンの前記出力と、前記少なくとも1つの適応キューフィルタの前記結合出力との間の前記差が最小化するように適応される、請求項1に記載の補聴器。
  9. 前記少なくとも1つのBTE型音声入力変換器は、難聴補正が少なくとも1つのITE型マイクロホンの出力のみに基づくように、周波数チャネルの1つまたは複数においてプロセッサから切断される、請求項8に記載の補聴器。
  10. 前記少なくとも1つのBTE型音声入力変換器は、第1のBTE型音声入力変換器と、第2のBTE型音声入力変換器とを含み、
    前記少なくとも1つの適応キューフィルタは、第1の適応キューフィルタと、第2の適応キューフィルタとを含み、
    前記第1の適応キューフィルタは、前記第1のBTE型音声入力変換器からの出力信号が与えられる入力を有し、
    前記第1の適応キューフィルタのフィルタ係数は、前記少なくとも1つのITE型マイクロホンの前記出力と、前記第1および第2の適応キューフィルタの結合出力との間の差が低減されるように適応される、請求項1に記載の補聴器。
  11. 前記第2の適応キューフィルタは、前記第2のBTE型音声入力変換器からの出力信号が与えられる入力を有し、
    前記第2の適応キューフィルタのフィルタ係数は、少なくとも1つのITE型マイクロホンの前記出力と、前記第1および第2の適応キューフィルタの結合出力との間の差が低減されるように適応される、請求項10に記載の補聴器。
  12. αは、周波数に依存している、請求項2に記載の補聴器。
  13. W(f)は、1に等しい、請求項2に記載の補聴器。
  14. pは、2に等しい、請求項2に記載の補聴器。
  15. 前記少なくとも1つの適応キューフィルタの前記フィルタ係数は、前記少なくとも1つのITE型マイクロホンの前記出力と、前記少なくとも1つの適応キューフィルタの前記結合出力との間の前記差が最小化されるように適応される、請求項1に記載の補聴器。
  16. 補聴器は、
    音声伝送部材であって、前記音声信号伝送部材の第1の端部における前記BTE型補聴器ハウジングの音声出力から、前記音声信号伝送部材の第2の端部における前記使用者の前記外耳道への音声信号の伝送を行うための音声伝送部材と、
    前記使用者の前記外耳道内の意図された位置に前記音声信号伝送部材を固定および保持するために前記使用者の前記外耳道内に挿入されるように構成されたイヤピースと、をさらに含む、請求項1に記載の補聴器。
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