JP5670593B2 - 定位が向上された補聴器 - Google Patents

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Description

補聴器の装着者に関連した音源定位の向上が得られる新規の補聴器が提供される。
補聴器の使用者には、補聴器を装着していない時と比較して、補聴器を装着している際に音源定位能力が劣ることが報告されている。このことは、軽度から中等度の聴覚障害者にとっては深刻な問題を示している。
さらに、補聴器は通常、使用者が頭の中で定位されるべき音源を知覚するように音を再現する。音は、外在化されるのではなく、内在化されると考えられている。「騒音の中で会話を聞く問題」に関する補聴器使用者の共通の不満は、たとえ信号対雑音比(SNR)が必要とされる会話明瞭度の提供に十分なものであったとしても、言われていることを理解することが非常に困難であるという点である。この事実に対する大きな寄与因子は、補聴器が内在化された音場を再現するという点である。これにより、補聴器使用者の認知的負荷が増大し、聞き取りによる疲労が生じ、最終的には、使用者が1つまたは複数の補聴器を取り外す結果となり得る。
従って、音源定位が向上した新規の補聴器に対するニーズが存在する。すなわち、新規の補聴器は、補聴器の装着者の頭部の配向に関連して音環境内の各音源の方向および距離の情報を保存する。
人間は、人の持つバイノーラル音声の定位能力を利用して、3次元空間で音源の検出および定位を行う。
聴覚への入力は、2つの信号、つまり、以下ではバイノーラル音声信号と称する、各鼓膜における音圧から成る。従って、ある空間的音場によって発生した鼓膜における音圧が、正確に鼓膜で再現されると、人の聴覚系は、再現された音と、空間的音場自体によって発生した実際の音とを区別できない。
人の聴覚系が音源に対する距離および方向に関する情報をどのように引き出すかは完全に分かってはいないが、人の聴覚系が、この決定において多数のキューを使用することは分かっている。それらのキューの中には、スペクトルキュー、残響キュー、両耳間時間差(ITD)、両耳間位相差(IPD)、および両耳間レベル差(ILD)がある。
聞き手の左耳および右耳に関連してある方向および距離に位置する音源からの音波の伝達は、音色変化、両耳間時間差、および両耳間スペクトル差等の何らかの直線変化を含む、2つの伝達関数(一方は左耳用で、他方は右耳用)の形で表現される。一方が左耳用で、他方が右耳用であるこのような2つの伝達関数のセットは、頭部伝達関数(HRTF)と呼ばれる。HRTFの各伝達関数は、基準に対する、関係する外耳道内またはその付近の特定点において平面波によって発生した音圧p(左の外耳道ではpであり、右の外耳道ではpである)の比として定義される。従来選択される基準は、聞き手が不在の状態で、頭部のちょうど真ん中の位置で平面波によって発生したであろう音圧pである。
HRTFは、頭部の周囲の回折、肩からの反射、外耳道内の反射等を含む、聞き手の耳への音伝達に関連する全ての情報を含み、従って、HRTFは、個人ごとに異なる。
以下では、HRTFの伝達関数の1つを、便宜上、HRTFとも称する。
補聴器関連の伝達関数は、HRTFと同様に、つまり、平面波に応答して関係する外耳道内の特定点において補聴器によって発生した音圧pと、基準との比として定義される。従来選択される基準は、聞き手が不在の状態で、頭部のちょうど真ん中の位置で平面波によって発生したであろう音圧pである。
HRTFは、聞き手の両耳に関連した音源の方向および距離と共に変化する。どのような方向および距離に関しても、HRTFの測定が可能であり、例えば電子的に、例えばフィルタを用いて、HRTFをシミュレーションすることが可能である。このようなフィルタが、テープレコーダ等の再生装置と、聞き手が使用するヘッドホンとの間の信号経路に挿入される場合、聞き手は、耳の中の音圧が実際通りに再現されるので、ヘッドホンによって生成された音が、対象となるHRTFをシミュレートするフィルタの伝達関数によって定義される距離および方向に位置する音源からのものであると知覚することができる。
空間的に符号化された情報を読み取る際の脳によるバイノーラル処理により、幾つかのプラスの効果、つまり、より良い信号対雑音比(SNR)、到来方向(DOA)推定、奥行き/距離知覚、および視覚系および聴覚系間の相乗効果が生じる。
耳の複雑な形状は、聞き手の個々の空間−スペクトルキュー(ITD、ILD、およびスペクトルキュー)の主な寄与因子である。従って、耳の後ろで音を拾う装置は、スペクトルに関する詳細のほとんどが失われる、またはかなり歪曲されるので、HRTFの再現において不利である。
このことは、オープンイヤ、すなわち、閉塞されていない耳の角度−周波数スペクトルを示す図1及び図2に例示され、この測定(図1参照)は、同じ耳を用いた耳かけ型装置(BTE)の前方マイクロホンにおける対応する測定(図2参照)と共に示される。図1に示すオープンイヤスペクトルは詳細であるが、図2に示すBTEの結果は、はるかに不明瞭であり、スペクトルに関する詳細のほとんどが失われている。
従って、補聴器の1以上のマイクロホンを、使用者に到達した音の空間的キューが保存されるような補聴器を装着している使用者に関連した位置に配置させることが望ましい。例えば、耳に到達した音の空間的キューを保存するために、使用者の耳介の前の外耳(即ち、従来のBTE補聴器が配置されていた耳介の後ろの反対側)に、例えば外耳道への入口に、または、外耳道の内部に、マイクロホンを配置することは、耳介の後ろのマイクロホンを用いた場合に可能である程度と比較してかなり高程度に有利である。三角窩の下という位置は、空間的キューの保存に関して有利であるということも証明されている。
マイクロホンを外耳道への入口または外耳道内に位置決めすることにより、マイクロホンが補聴器の音声発生装置の近くに位置し、それによってフィードバックが生じる危険性が増し、今度は、補聴器に規定可能な最大安定利得が制限されるという問題が生じる。
この問題を解決する一般的な方法は、特注のモールドを用いて外耳道を完全に封鎖することである。しかしながら、これにより、閉塞効果並びに湿度および熱に関する快適性の問題が生じる。
比較のため、耳の後ろに配置される前方および後方マイクロホンを備えたBTE型補聴器、および外耳道内に配置されるオープンフィットのマイクロホンを備えた耳穴(ITE)型補聴器の最大安定利得を図3に示す。ITE型補聴器は、ほとんど全ての周波数に関して、前方および後方BTE型マイクロホンと比較して、ずっと低い最大安定利得(MSG)を有することが分かる。
新規の補聴器においては、任意の構成のマイクロホンから、並びに、埋め込み型補聴器用の変換器、テレコイルおよびデジタルオーディオデータストリームのレシーバ等、その他のタイプの入力音声変換器からの出力信号は、空間的キューが保存され、補聴器の使用者に伝達されるように信号処理を施される。マイクロホンおよびその他の変換器からの出力信号は、空間的キューを保存するように構成されたフィルタを用いてフィルタリングされる。
新規の補聴器は、使用者に対して定位の向上を提供する。その実現のために、BTE型補聴器に設けられるマイクロホンのように従来通りの位置に配置されるマイクロホンに加えて、少なくとも1つのITE型マイクロホンを設ける。この少なくとも1つのITE型マイクロホンは、使用者が補聴器を使用している際には、音環境中の音源の定位に関する所望の空間情報を含んだ音であって、使用者の耳に到達する音を受けるために、従来BTE型補聴器ハウジングにおいて1つまたは複数のマイクロホンが収容される耳介の後ろではなく、使用者の耳介の前側の外耳(一例としては、外耳道の入口または三角窩のすぐ下)に、あるいは外耳道の内部に位置するように意図されている。
新規の補聴器の回路は、耳介の前側に配置されている少なくとも1つのITE型マイクロホンのオーディオ音声信号を、他の1つまたは複数の音声入力変換器のオーディオ音声信号と、空間的キューが保存されるように結合させる。
したがって、補聴器であって、
使用者の耳介の後ろに装着されるように構成されるBTE型補聴器ハウジングであって、その各々が音響音声をBTEオーディオ音声信号に変換するように構成される、全方向性マイクロホン、指向性マイクロホン、埋め込み型補聴器用の変換器、テレコイル、デジタルオーディオデータストリームのレシーバ等の、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器を収容するBTE型補聴器ハウジングと、
使用者の外耳に位置するように構成されるITE型マイクロホンハウジングであって、音響音声をITEオーディオ音声信号に変換するように構成される少なくとも1つのITE型マイクロホンを収容するITE型マイクロホンハウジングと、
複数の周波数において、ITEオーディオ音声信号のITE信号マグニチュードを決定し、複数の周波数において、BTEオーディオ音声信号のBTE信号マグニチュードを決定するように構成される信号検知器と、
複数の周波数のうちの各々の周波数において、利得値を、決定されたITE信号マグニチュードとBTE信号マグニチュードとに基づいて決定するための利得プロセッサと、を備える補聴器が提供される。
さらに、補聴器は、各々の周波数において、BTEオーディオ音声信号を決定された利得値で乗算するように構成される乗算器を備えてもよい。
好ましくは、補聴器は、
乗算されたBTEオーディオ音声信号に基づいて、難聴補正済みの出力信号を生成するように構成されるプロセッサと、
難聴補正済みの出力信号を、例えば音響出力信号および埋め込み型変換器信号等の、人間の聴覚系が受け取り可能な聴覚出力信号に変換するための出力変換器と、をさらに備える。
ITEオーディオ音声信号は、少なくとも1つのITE型マイクロホンのうちの各々のマイクロホンの出力信号の加重和として形成されてもよい。他の形式の信号処理が、ITEオーディオ音声信号の形成に含まれていてもよい。
同様に、BTEオーディオ音声信号は、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器のうちの各々の音声入力変換器の出力信号の加重和として形成されてもよい。他の形式の信号処理が、BTEオーディオ音声信号の形成に含まれていてもよい。
好ましくは、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器のうちの1つのマイクロホンが、BTE型補聴器ハウジングの上部付近に位置する。そうすることで、BTE型補聴器ハウジングが、その意図された動作位置である、使用者の耳介の後ろに配置される時、補聴器の使用者が前方を向いた時の前方から来る音が、マイクロホンの入力に向かって遮られることのない伝播経路を持つことができる。少なくとも1つのBTE型音声入力変換器のうちのその他のマイクロホンは、1つのマイクロホンの近くに配置される。そうすることで、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器のうちの、1つのマイクロホンとその他のマイクロホンが、BTE型補聴器ハウジングの上部に収容される。このBTE型補聴器ハウジングの上部は、BTE型補聴器ハウジングがその意図された動作位置である使用者の耳介の後ろに配置された時には、使用者の外耳道の入口の上部辺縁に接する水平な平面よりも上方に位置している。
補聴器は、
音声信号伝送部材であって、音声信号伝送部材の第1の端部にあるBTE型補聴器ハウジングの音声出力から、音声信号伝送部材の第2の端部にある使用者の外耳道へと音声信号を伝送するための音声信号伝送部材と、
イヤピースであって、音声信号伝送部材を、その意図された位置である、使用者の外耳道に固定し保持するために、使用者の外耳道に挿入されるように構成されるイヤピースと、をさらに備えていてもよい。
本開示全体を通じて、「ITEオーディオ音声信号」と言う用語は、少なくとも1つのITE型マイクロホンの結合された出力から、プロセッサの入力に至る信号経路の一部を形成する、アナログまたはデジタル信号を指すために使用されることがあり、前処理済みのITEオーディオ音声信号を含む。
同様に、「BTEオーディオ音声信号」という用語は、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の結合された出力から、プロセッサの入力に至る信号経路の一部を形成する、アナログまたはデジタル信号を指すために使用されることがあり、前処理済みのBTEオーディオ音声信号を含む。
補聴器の使用時において、入ってくる音声に応じて生成されるITEオーディオ音声信号が、使用者のHRTFの良好な近似をなす伝達関数を持つように、少なくとも1つのITE型マイクロホンは配置される。例えば、少なくとも1つのITE型マイクロホンは、外耳道の入口に配置される単独のマイクロホンから構成されていてもよい。補聴器の回路は、ITEオーディオ音声信号に含まれた方向に関する情報を、結果として得られるプロセッサからの難聴補正済みの出力信号に伝える。そうすることで、プロセッサからの難聴補正済みの出力信号もまた、使用者のHRTFの良好な近似をなす伝達関数を獲得し、それによって、使用者に対して定位の向上をもたらすことができる。
BTE(耳かけ)型補聴器は、当該分野では周知のものである。BTE型補聴器は、使用者の耳介の後ろに装着されるように成形されたBTE型ハウジングを有する。BTE型ハウジングは、難聴補正用の構成要素を収容する。音声信号伝送部材、すなわち、音響管または導電体は、BTE型ハウジングから使用者の外耳道内へと難聴補正済みの音声を表す信号を伝送する。
音声信号伝送部材を使用者の外耳道の入口にしっかりと快適に配置させるためには、オープンソリューションを構成する、使用者の外耳道内に挿入するためのイヤピース、シェル、またはイヤモールドを提供することができる。オープンソリューションでは、イヤピース、シェル、またはイヤモールドは、外耳道内の意図された動作位置に配置されたときに、外耳道を塞ぐことがない。より正確に言えば、イヤピース、シェル、またはイヤモールドを通る、または、外耳道壁の一部と、イヤピース、シェル、またはイヤモールドの一部との間に通路が存在し、それによって、鼓膜とイヤピース、シェル、またはイヤモールドとの間の、イヤピース、シェル、またはイヤモールドの後方から、通路を通って、使用者の周囲へと音波が抜け出ることが可能となる。このように、閉塞効果は、実質的に取り除かれる。
一般的に、イヤピース、シェル、またはイヤモールドは、使用者の耳にフィットして、音声信号伝送部材を外耳道内の意図された位置に十分固定し、例えば使用者が顎を動かした際にイヤピースが耳から抜け落ちることがないように、個別にオーダーメイドされる、または多数の標準サイズで製造される。
出力変換器は、BTE型補聴器ハウジング内に配置されるレシーバでもよい。この場合、音声信号伝送部材は、音響管を含む。音響管は、難聴補正済みの音響音声信号をBTE型補聴器ハウジング内に配置されたレシーバから当該音響管を通して使用者の外耳道内に配置および保持されたイヤピースまで伝搬させる。イヤピースは、外耳道内において鼓膜へと音響音声信号を伝送する出力ポートを有している。
出力変換器は、イヤピース内に配置されたレシーバであってよい。この場合、音声信号伝送部材は、導電体を含む。導電体は、難聴補正済みのオーディオ音声信号を、BTE型補聴器ハウジング内の補聴器回路から当該導電体を通してイヤピース内のレシーバへと伝搬させる。イヤピースは、当該イヤピースの出力ポートを介して、音声を送出する。
さらに、例えば音響出力信号および埋め込み型変換器信号等の、人間の聴覚系が受け取り可能な聴覚出力信号に変換されるオーディオ音声信号の中に空間的キューを保存するための方法であって、
音響音声を、第1のオーディオ音声信号に変換するステップと、
音響音声を第2のオーディオ音声信号に変換するための、少なくとも1つのマイクロホンを使用者の耳に、音響音声の中の空間的キューが第2のオーディオ音声信号に保存されるような場所に配置するステップと、を含む方法であって、
複数の周波数において、第1のオーディオ音声信号の第1の信号マグニチュードを決定するステップと、
複数の周波数において、第2のオーディオ音声信号の第2の信号マグニチュードを決定するステップと、
複数の周波数の各々の周波数において、利得値を、決定された第1の信号マグニチュードと第2の信号マグニチュードに基づいて決定するステップと、
各々の周波数において、第1のオーディオ音声信号を決定された利得値で乗算するステップと、を特徴とする方法が提供される。
またさらに、使用者の耳に動作位置を有する少なくとも1つのマイクロホンを備える補聴器において、フィードバックを抑制し、空間的キューを保存する方法であって、音響音声を第1のオーディオ音声信号へ変換すると、音響音声の空間的キューが第1のオーディオ音声信号に保存される方法であって、
少なくとも1つのマイクロホンを用いて、音響音声を第1のオーディオ音声信号に変換するステップと、
少なくとも1つのBTE型音声入力変換器を収容するBTE型補聴器ハウジングを、その動作位置である使用者の耳介の後ろに配置するステップと、
少なくとも1つのBTE型音声入力変換器を用いて、音響音声を第2のオーディオ音声信号に変換するステップと、
複数の周波数において、第1のオーディオ音声信号の第1の信号マグニチュードを決定するステップと、
複数の周波数において、第2のオーディオ音声信号の第2の信号マグニチュードを決定するステップと、
複数の周波数の各々の周波数において、利得値を、決定された第1の信号マグニチュードと決定された第2の信号マグニチュードに基づいて決定するステップと、
各々の周波数において、第2のオーディオ音声信号を、決定された利得値で乗算するステップと、
を備える方法を提供する。
何れの方法においても、第1および第2のオーディオ音声信号の加重和が、補聴器の難聴補正用プロセッサに入力されてもよい。加重和は、例えば、空間的キューの保存と、発生し得るフィードバックの抑制との妥協を形成する。何れの方法においても、例えば、使用者の外耳道の入口に配置されたマイクロホンによって得られるような、空間的キューを含む音声信号につけられる重みは、0に設定されてよい。それによって、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器からのオーディオ音声信号だけが、難聴補正の結果として増幅される一方で、空間的キューを含む音声信号は、難聴補正処理には含まれない。かくして、補聴器の出力変換器と少なくとも1つのBTE型音声入力変換器との間の距離が比較的大きいため、フィードバックが発生する危険性を減らし、大きな最大安定利得が提供できる。このようにして、空間的キューを含むオーディオ音声信号が、現在の音環境についての所望の空間情報を、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器から出力されるオーディオ信号に分け与える監視用信号として機能してよい。
複数の周波数においての信号マグニチュードは、フーリエ変換された信号の絶対値として、または、適切にバンドパスフィルタ−で処理され、平均化等された信号のRMS値、絶対値、振幅値等として決定されてよい。
例えば、補聴器の技術としては周知のように、1つまたはそれより多くのマイクロホン、典型的には2つのマイクロホンが、BTE型補聴器ハウジング内に配置される補聴器において、個々の1つまたは複数のマイクロホンから出力される、1つまたは複数のオーディオ音声信号が結合され、空間的キューが保存されるように新規の方法によって処理されるBTEオーディオ音声信号が生成される。
これを達成するためには、BTEオーディオ音声信号を、ITEオーディオ音声信号であって、補聴器の使用者に関連する1つまたはそれより多くの場所(例えば外耳道の入口および、外耳道の内部、三角窩のすぐ下など)に配置される、1つまたはそれより多くのマイクロホン(典型的には1つのマイクロホン)によって得られ、これらの場所に到達する音声の中の空間的キューが保存される、ITEオーディオ音声信号、に基づいて修正する。
新規の方法によれば、BTEオーディオ音声信号は、BTEオーディオ音声信号とITEオーディオ音声信号の間の信号マグニチュード差が減少するように処理される。この処理は、選択された周波数域で実行されても、複数の選択された周波数域で実行されても、あるいは、補聴器の回路が動作し得る周波数域全体で実行されてもよい。
例えば、選択された1つまたは複数の周波数域でスペクトル分析が実行されて、それによって、BTEオーディオ音声信号の周波数の関数としての絶対値B(f)が決定され、ITEオーディオ音声信号の周波数の関数としての絶対値A(f)が決定される。次に、周波数の関数としての乗算器利得値G(f)が、G(f)=A(f)/B(f)の式にしたがって決定される。決定された利得値G(f)による乗算を行う乗算器は、BTEオーディオ音声信号の信号経路に挿入される。
一般に、複数の周波数において決定された利得値は、BTEオーディオ音声信号の信号経路に挿入される線形位相フィルタに対応するフィルタ係数に変換されてもよく、あるいはその周波数領域で、利得値がBTEオーディオ音声信号に直接適用されてもよい。
一般に、決定された利得値は、複数の周波数の各々における最大安定利得値と比較してよい。もし決定された利得値が各々の対応する最大安定利得値より大きい場合には、フィードバックが発生する危険性を回避するために、その利得値を各々の対応する最大安定利得値、または、場合によっては最大安定利得値からマージンを引いた値によって代替してもよい。
以上、乗算器の出力信号(以下では「利得修正済みBTEオーディオ音声信号」と呼ぶ)は、ITEオーディオ音声信号と信号マグニチュードが類似していることから、空間的キューを保存しているということが示された。
引き続き、利得修正済みBTEオーディオ音声信号は、難聴補正用プロセッサに入力される。
新規の補聴器の一例においては、難聴補正の結果としてBTEオーディオ音声信号のみが増幅される一方で、ITEオーディオ音声信号は難聴補正処理には含まれない。それによって、出力変換器から少なくとも1つのITE型マイクロホンへの発生し得るフィードバックが減少し、大きな最大安定利得を提供できる。
少なくとも1つのITE型マイクロホンは、現在の音環境についての所望の空間情報を含むITEオーディオ音声信号を生成するための、1つまたは複数の監視用マイクロホンとして動作してもよい。
新規の補聴器は、
フィードバックを抑制するための適応フィードバック抑制器であって、
入力であって、難聴補正済みの出力信号を受信するためのプロセッサの出力と接続された入力と、
補聴器の1つの出力から少なくとも1つのITE型マイクロホンと少なくとも1つのBTE型音声入力変換器との各々へ至るフィードバック経路をモデル化した少なくとも1つの出力を有する、適応フィードバック抑制器と、
適応フィードバック抑制器に接続される、少なくとも1つの減算器であって、適応フィードバック抑制器の少なくとも1つの出力の各々を、少なくとも1つのITE型マイクロホンおよび少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の各々の出力から減算し、各々の差分信号を、各々のITEオーディオ音声信号およびBTEオーディオ音声信号として出力する少なくとも1つの減算器と、をさらに備えていてよい。
補聴器はさらに、適応フィードバック抑制器と接続され、フィードバックの状態を監視するように構成されるフィードバック監視器であって、フィードバックの状態を示す出力を有するフィードバック監視器を備えていてよい。
利得プロセッサは、フィードバック監視器の出力と接続される入力をさらに有していてよく、フィードバック監視器からの出力信号に応じて、周波数の関数として算出された利得値を、フィードバックが発生する危険性を減らすように修正する(例えば、ある選択された周波数において、フィードバックが発生する危険性がある場合、その周波数において決定された利得値を下げることによって修正する)ように構成されていてよい。
フィードバックは、フィードバック安定性のステータスを監視し、利得値の決定をフィードバック安定性のステータスに応じて修正することによって、考慮に入れられてもよい。フィードバックが発生していないと検知される時には、上に説明したように、利得プロセッサが、BTEオーディオ音声信号とITEオーディオ音声信号の信号マグニチュード間の差分を減らすように動作する。
フィードバック安定性のステータスが不安定な状態に変化する場合、利得プロセッサにおける利得値の決定は、フィードバックを回避するように修正される。例えば、フィードバックが発生する危険性のある1つまたはそれより多くの周波数域において、決定された利得値が下げられてよい。
フィードバック安定性のステータスが安定的な状態に戻ると、ITEオーディオ音声信号とBTEオーディオ音声信号のみに基づいた利得値の決定が再開されてよい。下げられていた利得値は、フィードバック発生の危険性のない状態で決定される利得値に向けて、次第に変化してよい。
少なくとも1つのITE型マイクロホンを収容するITE型マイクロホンハウジングは、イヤピースが外耳道内の意図された位置に固定された際に少なくとも1つのマイクロホンが外耳道の入口近くに配置されるように、イヤピースと一体化される、またはイヤピースによって構成されてもよい。
ITE型マイクロホンハウジングは、使用者の外耳内でその位置を保持するために、耳介の内側、例えば、対耳輪に隣接する耳甲介の周囲に配置され、かつ、少なくとも部分的に対耳輪によって覆われることが意図されたアーム、場合により、可撓性アームを用いてBTE型補聴器ハウジングに接続されてもよい。アームは、製造時に、アームが耳介の意図された位置へと簡単にフィットするように、好ましくは、対耳輪の曲率より僅かに大きな曲率を有するアーチ形状に予め成形することができる。一例では、アームは、三角窩の真下の動作位置での少なくとも1つのITE型マイクロホンの位置決めを容易にする長さおよび形状を有する。
プロセッサは、BTE型補聴器ハウジング内またはイヤピース内に収容されてもよく、あるいは、プロセッサの一部が、BTE型補聴器ハウジング内に収容され、かつプロセッサの一部が、イヤピース内に収容されてもよい。BTE型補聴器ハウジングの回路とイヤピースの回路との間に、片方向または双方向の通信リンクが存在する。このリンクは、有線または無線でもよい。
同様に、BTE型補聴器ハウジングの回路と少なくとも1つのITE型マイクロホンの回路との間に、片方向または双方向の通信リンクが存在する。このリンクは、有線または無線でもよい。
補聴器回路は、補聴器の最適な空間的性能のために音環境の空間情報を維持すると同時に、可能な限り大きな最大安定利得を提供しながら、難聴補正を行うように動作する。
イヤピースから出力されるITEオーディオ音声信号は、いくつかの前処理済みのITE型マイクロホン信号が結合されたものであるか、あるいは、少なくとも1つのITE型マイクロホンのうちの1個のITE型マイクロホンの出力信号であってよい。イヤピースの、ITEオーディオ音声信号の所与の時間の一例に対する短時間スペクトルは、SIEC(f,t)と表される(IEC=In the Ear Component)。
少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の、1つまたはそれより多くの出力信号が提供される。これらの信号のスペクトラムは、S BTEC(f,t)、S BTEC(f,t)等のように表現される(BTEC=Behind The Ear Component)。出力信号はあらかじめ前処理がなされていてもよい。前処理は、適応フィードバック抑制と静的フィードバック抑制のいずれか一方または両方、および適応ビーム形成または固定ビーム形成、プレフィルタリングを含んでいてもよいが、いかなる形の処理であってもそれを排除しない。
乗算器は、ITEオーディオ音声信号に可能な限り近く対応させるために、BTEオーディオ音声信号を適応的に修正するように構成されていてもよい。
補聴器は、ITEオーディオ音声信号を利得修正済みBTEオーディオ音声信号と結合するように構成され、難聴補正のためのプロセッサの入力と接続された出力を有している信号結合器を備えていてもよい。信号結合器は、ITEオーディオ音声信号とBTEオーディオ音声信号との加重和を出力してもよい。フィードバックが発生する危険性のない選択された周波数帯域において、信号結合器は、ITEオーディオ音声信号を通過させても良い(すなわち、ITEへの重みが1で、BTEへの重みが0である)。即ち、ITEオーディオ音声信号が、プロセッサの入力に供給される入力信号をなしていてよく、あるいは入力信号の主たる部分をなしていてもよい。フィードバックが発生する危険性のある周波数帯域において、信号結合器は、BTEオーディオ音声信号を通過させても良い(すなわち、ITEへの重みが0で、BTEへの重みが1である)。即ち、BTEオーディオ音声信号がプロセッサの入力に供給される入力信号をなしていてよく、あるいは入力信号の主たる部分をなしていてよい。その一方で、1つまたは複数の相補的な周波数帯域では、BTEオーディオ音声信号とITEオーディオ音声信号との加重和が、プロセッサの入力に供給される入力信号の主たる部分を成していてよい。
このようにして、ITEオーディオ音声信号に、難聴補正のために必要とされる利得が、フィードバックを発生させずに適用できる周波数帯域においては、少なくとも1つのITE型マイクロホンが、プロセッサへの唯一の入力源として用いられてよい。この周波数帯域以外では、BTEオーディオ音声信号が、プロセッサに適用され、必要な利得を提供する。さらに他の周波数帯域においては、信号結合器が、BTEオーディオ音声信号とITEオーディオ音声信号との加重和をプロセッサに供給してもよい。この加重和は、空間的キューの保存と発生し得るフィードバックの抑制との間の妥協となる。
信号の結合は、例えば、異なるタイプのバンドパスフィルタによるフィルタリングに基づいて実行することが可能であろう。
補聴器は、処理されるべき信号が複数の周波数チャネルに分割され、その周波数チャネルの各々で、信号が個別に処理されるマルチチャネルの補聴器であってもよい。適応フィードバック抑制回路も、複数の周波数チャネルに分割されてよい。あるいは、適応フィードバック抑制回路は、全周波数域で依然として動作してもよい。あるいは、適応フィードバック抑制回路は、他の周波数チャネルに分割されてもよい。この場合、典型的には、その他の回路が分割される周波数チャネル数よりも少ない数の周波数チャネル数に、適応フィードバック抑制回路は分割される。
プロセッサは、難聴補正済みの出力信号が空間的キューを、1つの選択された周波数帯域で実質的に保存するように、ITEオーディオ音声信号とBTEオーディオ音声信号とを処理するように構成されていてよい。
選択された周波数帯域は、1つまたはそれより多くの周波数チャネルからなっていてよく、あるいは、全ての周波数チャネルからなっていてもよい。選択された周波数帯域は、断片化されていてもよい。すなわち、選択された周波数帯域が、連続する周波数チャネルをなす必要はない。
複数の周波数チャネルは、ワーピングされた周波数チャネルを含んでいてもよく、例えば、全ての周波数チャネルがワーピングされた周波数チャネルであってもよい。
選択された周波数帯域以外では、少なくとも1つのITE型マイクロホンが、従来のように入力源として補聴器のプロセッサに接続されてもよく、周知の方法で、補聴器の回路と連携してもよい。
このように、この構成の補聴器が所望の利得を供給可能な周波数においては、少なくとも1つのITE型マイクロホンが補聴器への入力を供給する。この構成の補聴器が所望の利得を供給できない1つまたは複数の周波数帯域では、上に説明したように、BTE型補聴器ハウジングのマイクロホンが、信号処理に含まれる。このように、少なくとも1つのITE型マイクロホンにより提供される音環境に関する空間情報を、使用者に同時に伝えながら、利得を増加させることができる。
新規の補聴器における信号処理は、専用のハードウェアによって実行されてもよく、または一つの信号プロセッサにおいて実行されてもよい。あるいは、新規の補聴器における信号処理は、専用のハードウェアと1つまたはそれより多くの信号プロセッサとを組み合わせて実行されてもよい。
本明細書において使用される、「プロセッサ」、「信号プロセッサ」、「制御装置」、「システム」等の用語は、ハードウェア、ハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせ、ソフトウェア、または実行中のソフトウェアのいずれかのCPU関連の構成要素を指すように意図されたものである。
例えば、「プロセッサ」、「信号プロセッサ」、「制御装置」、「システム」等は、プロセッサで実行中のプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行ファイル、実行スレッド、および/またはプログラムでもよいが、それらに限定されることはない。
例として、「プロセッサ」、「信号プロセッサ」、「制御装置」、「システム」等の用語は、プロセッサで実行中のアプリケーションおよびハードウェアプロセッサの両方を指す。1つまたは複数の「プロセッサ」、「信号プロセッサ」、「制御装置」、「システム」等、またはそれらのどのような組み合わせも、プロセスおよび/または実行スレッド内に存在してもよく、1つまたは複数の「プロセッサ」、「信号プロセッサ」、「制御装置」、「システム」等、またはそれらのどのような組み合わせも、1つのハードウェアプロセッサ上に、場合によっては、他のハードウェア回路との組み合わせで局在してもよく、および/または2つ以上のハードウェアプロセッサ間で、場合によっては、他のハードウェア回路との組み合わせで分配されてもよい。
引き続き、本発明のいくつかの好ましい実施形態が、以下の図面を参照してより詳細に説明される。
オープンイヤの角度−周波数スペクトルのプロットを示す。 同じ耳に装着されたBTE型前方マイクロホンの角度−周波数スペクトルのプロットを示す。 BTE型前方および後方マイクロホンと、外耳道内に配置されたオープンフィットのITE型マイクロホンの最大安定利得のプロットを示す。 新規のBTE型補聴器の一例を概略的に示す。 新規のBTE型補聴器の別の一例を概略的に示す。 ITE型マイクロホンが使用者の外耳に位置する新規のBTE型補聴器を斜視図で示す。 定位が向上された新規の補聴器の一例の概略ブロック図を示す。 フィードバック抑制の監視が追加された図7の補聴器の概略ブロック図を示す。 信号結合器の適応が追加された図8の補聴器の概略ブロック図を示す。
以下、添付の図面を参照して、新規の方法と新規の補聴器についてより詳細に説明する。以下の詳細な説明においては、新規の方法と新規の補聴器の様々な実施例が説明される。しかしながら、添付の請求項に説明される新規の方法と新規の補聴器は、本明細書に説明される実施例とは異なる形態で実施されてもよく、本明細書に説明される実施例に限定されると理解されるべきではない。むしろ、以下で説明する実施例は、本開示が詳細かつ完全であって、当業者に対して、添付の請求項の範囲を完全に伝えることができるように提供される。
添付の図面はあくまでも模式的なものであり、単純化されて明瞭に描かれていることに留意されたい。また添付の図面に詳細に描かれているものは、新規の方法と新規の補聴器について理解するために不可欠なものだけであって、その他の詳細については省略されているということにも留意されたい。
以下の説明を通じて、同様の要素は同様の参照符号によって表される。そうすることで、各々の図の説明に際して、同様の要素の詳細な説明は行わない。
図4は、使用者の耳介100の後ろに装着されるBTE型補聴器ハウジング12(図示しない−内部部品が見えるように外壁を除去している)を含む補聴器10の一例を概略的に示している。BTE型ハウジング12は、音声信号をマイクロホンオーディオ音声信号に変換するための前方マイクロホン14および後方マイクロホン16を備えた少なくとも1つのBTE型音声入力変換器14、16、各マイクロホンオーディオ音声信号をフィルタリングするための任意のプレフィルタ(図示しない)、各マイクロホンオーディオ音声信号を、プロセッサ18に入力されるそれぞれのデジタルマイクロホンオーディオ音声信号へと変換するためのA/D変換器(図示しない)を収容する。プロセッサ18は、入力されたデジタルオーディオ音声信号に基づいて難聴補正済みの出力信号を生成するように構成されている。
難聴補正済みの出力信号は、音声信号伝送部材20内に包含される電線を通して、難聴補正済みの出力信号を使用者の鼓膜に向けて伝送するための音響出力信号に変換するレシーバ22へと伝送される。レシーバ22は、BTE型補聴器の分野において周知の通り、使用者の外耳道の意図された位置に音声信号伝送部材を固定および保持するために使用者の外耳道に快適に配置されるように成形(図示しない)されたイヤピース24内に包含される。
イヤピース24は、イヤピースが使用者の外耳道の意図された位置に配置された場合に外耳道の入口に位置する1つのITE型マイクロホン26も保持している。ITE型マイクロホン26は、音声伝送部材20内に包含される相互接続電線(見えない)を用いて、BTE型ハウジング12内のA/D変換器(図示しない)と、任意で、プレフィルタ(図示しない)とに接続される。
BTE型補聴器10は、電池28によって電力の供給を受ける。
プロセッサ18の様々な機能を上記に開示したが、これらの内の幾つかを以下により詳細に開示する。
図5は、図4に示す補聴器に類似した別のBTE型補聴器10を概略的に示している。ただし、図5ではレシーバ22がイヤピース24内ではなく、補聴器ハウジング12内に配置されるており、それによって、レシーバ22によって出力された音響音声が、イヤピース24が使用者の外耳道の意図された位置に配置された場合に、音響管20を通して、使用者の鼓膜に向けて伝送されるという点で相違している。
図4および図5のBTE型補聴器10を使用した際に、使用者の外耳道への入口に近接するITE型マイクロホン26の位置決めは、使用者のHRTFの良好な再現につながると考えられている。
図6は、動作位置にある新規の補聴器10を示し、この位置では、BTE型ハウジング12が使用者の耳の後ろ、すなわち、耳介100の後ろに存在する。図示された新規の補聴器10は、ITE型マイクロホン26が、アーム30の自由端において、外耳道の外側の使用者の外耳に配置されるということを除いては、図4および図5に示される補聴器と類似したものである。アーム30は可撓性があり、かつ、使用者の外耳においてその位置を保持するために、耳介100の内側、例えば、耳珠104および対耳珠106の後部で、対耳輪108に隣接する耳甲介102の周囲に配置され、かつ、少なくとも部分的に対耳輪によって覆われることが意図されている。アームは、製造時に、アーム30が耳介内の意図された位置へと簡単にフィットするように、好ましくは、対耳輪108の曲率より僅かに大きな曲率を有するアーチ形状に予め成形することができる。アーム30は、ITE型マイクロホン26をBTE型補聴器回路の他の部品と相互接続させるための電線(見えない)を含む。
一例では、アーム30は、三角窩の下の動作位置へのITE型マイクロホン26の位置決めを容易にする長さおよび形状を有する。
図7は、新規の補聴器10における信号処理の一例を示すブロック図である。図示された補聴器10は、使用者の耳介の後ろに装着するように構成されるBTE型補聴器ハウジング12に収容される、前方マイクロホン14と後方マイクロホン16とを有する。マイクロホン14、16に到達する音声信号は、それぞれ、オーディオ音声信号33、35に変換される。さらに、図示された補聴器10は、使用者の外耳に配置されるイヤピース(図示しない)に収容されるITE型マイクロホン26を有する。マイクロホン26に到達する音声信号は、ITEオーディオ音声信号31に変換される。
マイクロホンオーディオ音声信号31、33、35は、各々の対応する前処理用プロセッサ32、34、36において、デジタル化され、プレフィルタリング等の前処理が行われる。
前方および後方マイクロホン14、16の前処理済みのオーディオ音声信号38、40は、BTE信号結合器50で互いに結合(例えば、加算)される。結合後の信号56、すなわちBTEオーディオ音声信号56は、乗算器46に入力され、利得値を用いて乗算される。この利得値は、利得修正済みBTEオーディオ音声信号48の信号マグニチュードが、ITEオーディオ音声信号60の信号マグニチュードと同一、あるいは実質的に同一になるように決定される。こうすることで、ITEオーディオ音声信号60の中の空間的キューが保存される。
信号検知器42は、ITEオーディオ音声信号60のスペクトル分析を実行する。そして、信号マグニチュード検知器64は、ITEオーディオ音声信号60の信号マグニチュードを、複数の周波数において決定する。
同様に、信号検知器44は、BTEオーディオ音声信号56のスペクトル分析を実行する。そして、信号マグニチュード検知器66は、BTEオーディオ音声信号56の信号マグニチュードを、複数の周波数において決定する。
利得プロセッサ58は、決定されたITEオーディオ音声信号の信号マグニチュードおよび、決定されたBTEオーディオ音声信号の信号マグニチュードに基づいて、複数の周波数のうちの各々の周波数において、利得値を計算する。利得プロセッサ58は、決定された利得値を乗算器46に出力する。乗算器46は、BTEオーディオ音声信号56を、決定された利得値で、各々の周波数において乗算するために接続されている。
ITE型マイクロホン26は、例えば、外耳道の入口、外耳道の内部、三角窩のすぐ下等の、補聴器10の使用者に対する場所であって、その場所に到達する音声の空間的キューが保存される場所に配置される。
BTEオーディオ音声信号56は、BTEオーディオ音声信号56とITEオーディオ音声信号60それぞれの信号マグニチュード間の差分が減少するように処理される。処理は、1つの選択された周波数域において実行されてもよく、あるいは複数の選択された周波数域において実行されてもよい。あるいは、処理は、補聴器の回路が動作し得る周波数域全体で実行されてもよい。
複数の周波数において決定された利得値は、BTEオーディオ音声信号56の信号経路に挿入される線形位相フィルタのそれぞれ対応するフィルタ係数に変換されてもよい。あるいは、利得値は、周波数領域において、BTEオーディオ音声信号56に直接適用されてもよい。
決定された利得値はさらに、それぞれの周波数において、対応する最大安定利得と比較されてよい。そして、各々の最大安定利得より大きい利得値については、フィードバックが発生する危険性を回避するため、それらの利得値を、各々の対応する最大安定利得、または、場合によってはそれからマージンを引いた値、によって代替してもよい。
これまでに、乗算器46から出力される信号48は、ITEオーディオ音声信号60と信号マグニチュードが類似していることから、空間的キューを保存しているということが示された。
利得修正済みBTEオーディオ音声信号48は、ITEオーディオ音声信号60がプロセッサ18への入力の直接的部分を形成しないように、プロセッサ18に入力されてもよい。そうすることで、フィードバックが発生する危険性を最小にすることができる。
しかしながら、図7に図示される補聴器10においては、補聴器10は信号結合器62をさらに備えている。信号結合器62は、ITEオーディオ音声信号60を利得修正済みBTEオーディオ音声信号48と結合するように構成され、難聴補正用プロセッサ18の1つの入力と接続される結合済み出力信号52を提供する。信号結合器62は、ITEオーディオ音声信号60とBTEオーディオ音声信号48との加重和を出力してもよい。
信号結合器62は、ITEオーディオ音声信号60とBTEオーディオ音声信号56とに、異なる周波数帯域ごとに異なる処理をしてもよい。例えば、フィードバックが発生する危険性のない選択された周波数帯域において、信号結合器62は、ITEオーディオ音声信号60をプロセッサ18の入力へと通過させても良い。すなわち、ITEオーディオ音声信号60が、プロセッサ18の入力に供給される入力信号52を構成してもよく、あるいは入力信号52の主要な部分を構成してもよい。そして、信号結合器62は、補聴器10のプロセッサ18と、難聴補正のために周知の方法で連携して動作してよい。このように、難聴補正のために必要な利得は、フィードバックを発生させることなくITE型マイクロホン26の出力信号60に適用され得る周波数帯域においては、ITE型マイクロホン26は、プロセッサ18への唯一の入力源として用いられてよい。
フィードバックが発生する危険性のある周波数帯域において、信号結合器62は、利得修正済みBTEオーディオ音声信号48を、プロセッサ18の入力に通過させてよい。すなわち、BTEオーディオ音声信号48は、プロセッサ18の入力に供給される入力信号52を構成してもよく、あるいは、入力信号52の主要な部分を構成してもよい。そうすることで、フィードバックが発生する危険性を最小としながら必要な利得を提供でき、そして、BTEオーディオ音声信号56が乗算器62で乗算をされるので、少なくともある程度は、空間的キューを保存することができる。
他の周波数帯域においては、信号結合器62は、BTEオーディオ音声信号48とITEオーディオ音声信号60との加重和を、プロセッサ18に提供してもよい。この加重和は、空間的キューの保存と発生し得るフィードバックの抑制との間の妥協となる。
信号48と信号60との結合は、例えば、異なるタイプのバンドパスフィルタによるフィルタリングに基づいて実行されることが可能であろう。
信号結合器62からの出力信号52は、たとえばコンプレッサにおける、難聴補正のために、プロセッサ18に入力される。難聴補正済み信号54は、レシーバ22に出力され、レシーバ22が、信号54を音響出力信号に変換し、使用者の鼓膜に向けて伝送する。
ITE型マイクロホン26は、使用者の外耳に配置されることから、現在の音環境に関する所望の空間情報を伴うオーディオ音声信号60を生成するための、監視用マイクロホンとして動作する。
図7に図示される新規の補聴器10の回路は、補聴器10の全周波数域で動作してもよい。
フィードバックの発生を抑制するために、図示された新規の補聴器10は、適応フィードバック抑制回路であって、補聴器プロセッサ18の出力と接続される入力72と、個別の出力74、76−1、76−2を含む適応フィードバック抑制回路を有する。出力74、76−1、76−2の各々は、減算器78、80−1、80−2に接続され、各々の減算器78、80−1、80−2は、各々の出力74、76−1、76−2を、各々が対応するマイクロホン出力31、33、35から減算する。こうして、本技術分野では周知のように、各々対応するフィードバック補正済み信号82、84−1、84−2を提供する。フィードバック補正済み信号82、84−1、84−2の各々は、各々が対応する前処理用プロセッサ32、34、36に送られ、さらに適応フィードバックフィルタ70の適応をコントロールするために適応フィードバックフィルタ70にも送られる。本技術分野では周知のように、適応フィードバックフィルタ出力74、76−1,76−2は、出力変換器22から各々対応するマイクロホン14、16、26に伝搬する、各々対応するフィードバック信号に近似する信号を提供する。
図7に図示される補聴器10は、マルチチャネルの補聴器であってもよい。すなわち、当該マルチチャネルの補聴器では、処理されるべきマイクロホンオーディオ音声信号31、33、35が、複数の周波数チャネルに分割され、信号は、周波数チャネルの各々で個別に、そして場合によっては、適応フィードバック抑制回路70、72、74、76−1、76−2、78、80−1、80−2、82、84−1、84−2、86とは別に処理される。適応フィードバック抑制回路70、72、74、76−1、76−2、78、80−1、80−2、82、84−1、84−2、86は、周波数領域全体で依然として動作してもよく、あるいは他の数の周波数チャネルに分割されても良い。典型的には、分割されてできる周波数チャネルは、図示されたその他の回路の周波数チャネルよりも少ない。
マルチチャネルの補聴器10にとっては、図7は、上述のように、異なる周波数チャネルに分割してもよい適応フィードバック抑制回路は別にして、単独の周波数チャネルにおける回路や信号処理を表しているといってよい。
回路と信号処理は、複数の周波数チャネル、例えば全ての周波数チャネルにおいて、二重化されてもよい。
例えば、図7に図示される信号処理は、例えば、販売所で個々の使用者に対して補聴器のフィッティングを行う際に選択される周波数帯域のような、1つの選択された周波数帯域で実行されてよい。
選択された周波数帯域は、複数の周波数チャネルのうちの1つまたは2つ以上、あるいは、全ての周波数チャネルからなっていてよい。選択された周波数帯域は、断片化されていてもよい。すなわち、選択された周波数帯域は、連続する周波数チャネルからなる必要はない。
複数の周波数チャネルは、ワーピングされた周波数チャネルを含んでいてもよい。例えば、全ての周波数チャネルが、ワーピングされた周波数チャネルであってもよい。
選択された周波数帯域以外では、ITE型マイクロホン26が、従来のように入力源として補聴器10のプロセッサ18に接続されてもよく、周知の方法で補聴器10のプロセッサ18と連携してもよい。
このように、ITE型マイクロホン26は、補聴器10がこの構成を用いて所望の利得を供給可能な周波数において、補聴器10に入力を供給する。補聴器10がこの構成を用いて所望の利得を供給できない選択された周波数帯域においては、BTE型補聴器ハウジング12のマイクロホン14、16が、上で開示したように、信号処理に含まれる。このように、ITE型マイクロホン26によって提供されるような音環境に関する空間情報が同時に維持される一方で、利得を増加させることができる。
ITE型マイクロホン26を、任意の数であるN個のITE型マイクロホンで代替させてもよく、N個のITE型マイクロホンからの出力信号を、ITE信号結合器によって結合し、例えば、それらの加重和として、ITEオーディオ音声信号60を形成してもよい。それぞれの重みは、周波数によって変化してもよい。
同様に、BTEマイクロホン14、16を、任意の数であるM個のBTEマイクロホンで代替させてもよく、M個のBTEマイクロホンからの出力信号を、BTE信号結合器によって結合し、それらの加重和として、BTEオーディオ音声信号56を形成してもよい。それぞれの重みは、周波数によって変化してよい。
図8は、以下の点を除いて、図7に図示されているのと同様の補聴器10であって、同様に動作する補聴器10を示すブロック図である。相違する点は、図8に図示される補聴器10には、例えば、フィードバックが発生しつつあるのを検知するために、適応フィードバックフィルタ70の状態を監視するように構成されるフィードバック監視器86が追加されるという点である。フィードバック監視器86は、フィードバック監視用信号88を適宜提供する。利得プロセッサ58は監視用信号88を受け取り、監視用信号88の値に応じて、すなわち、フィードバックの状態に応じて、その利得値の計算を修正する。
フィードバックが発生しつつあると検知されない時には、利得値の計算は、上で説明したように実行される。
もし、フィードバックの状態が不安定な状態に向って変化すると、例えば、もし、フィードバックが発生しつつあると検知されると、フィードバックが発生するリスクを減少するため、決定された利得値が下げられてもよい。利得値を下げるのは、例えば、補聴器の回路が動作し得る周波数域全体で実行されてもよく、あるいは、このまま利得値を下げなければフィードバックが発生すると予想される、1つの選択された周波数帯域で実行されてもよい。
フィードバック安定性のステータスが安定的な状態に戻ると、上で説明したような利得値の計算が再開される。
下げられていた利得値は、フィードバック発生の危険性のない状態で決定される利得値に向けて、次第に変化してよい。
例えば、利得値は次の式にしたがって、次第に変化させられてよい:
式中、gainreducedは、乗算器の下げられた利得値であり、gainnotreducedは、フィードバック発生の危険性のない状態で、利得プロセッサ58によって決定される利得値である。
βは、フィードバックの状態の、(0から1の値をとる)関数であってよい。もし、βが0であれば、フィードバックの問題が非常に深刻であって、安定性を確保するためには低い利得値を使う。もし、βが1であれば、フィードバックは全く問題にならず、利得プロセッサ58は、上で説明したように動作する。
次式は、βを算出する方法の一例である。
式中、
は、推定フィードバック経路応答であって、例えば、出力変換器22からITEオーディオ音声信号60へのフィードバック経路応答であって、適応フィードバック抑制器70によって作られるフィードバック経路応答である。また
は安定的フィードバック経路応答であって、例えば、補聴器の使用開始時に決定されるフィードバック経路応答である。
図9に図示される補聴器10は、以下の点を除いて、図8に図示される補聴器10と類似のものであって、同様に動作する。相違する点は、図9においては、信号結合器62が、フィードバック監視器86によって出力されるフィードバックの状態に適応的であることである。
例えば、フィードバックが現在発生していないか、あるいは発生しそうにないという、1つまたはそれより多くの周波数帯域では、少なくとも1つのITE型マイクロホン26のITEオーディオ音声信号60が、プロセッサ18への唯一の入力源として用いられてよい。他方、フィードバックが現在発生しているか、あるいは発生しつつあると思われる1つまたはそれより多くの周波数帯域では、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器14、16のBTEオーディオ音声信号56が、信号処理プロセッサ18に適用され、フィードバックを発生させることなく必要な利得を提供する。
信号結合器62は、フィードバック監視器86によって、フィードバックの不安定性が現在検知されていない、1つまたはそれより多くの周波数チャネルで、少なくとも1つのITE型マイクロホン26のITEオーディオ音声信号60を、プロセッサ18への唯一の入力源として、適応的に接続しても良い。また、フィードバックが発生する当面の危険性がフィードバック監視器86によって検知されている周波数チャネルでは、少なくとも1つのBTE型音声入力変換器14、16のBTEオーディオ音声信号56を、適応的に接続しても良い。
10:BTE型補聴器
12:BTE型補聴器ハウジング
14、16:BTE型音声入力変換器/マイクロホン
14:前方マイクロホン
16:後方マイクロホン
18:難聴補正用プロセッサ/補聴器プロセッサ/プロセッサ
20:音声信号伝送部材/音響管
22:レシーバ
24:イヤピース
26:ITE型マイクロホン
28:電池
30:アーム
31、33、35:マイクロホンオーディオ音声信号/マイクロホン出力
31:ITEオーディオ音声信号
32:前処理用プロセッサ
33、35:オーディオ音声信号
34、36:前処理用プロセッサ
38、40:前処理済オーディオ音声信号
42、44:信号検知器
46:乗算器
48:利得修正済みBTEオーディオ音声信号
50:BTE信号結合器
52:結合済み出力信号/入力信号
54:難聴補正済み信号
56:BTEオーディオ音声信号
58:利得プロセッサ
60:ITEオーディオ音声信号
62:信号結合器
64、66:信号マグニチュード検知器
70:適応フィードバックフィルタ/適応フィードバック抑制器
72:入力
74、76−1、76−2:適応フィードバックフィルタ出力
78、80−1、80−2:減算器
82、84−1、84−2:フィードバック補正済み信号
86:フィードバック監視器
88:フィードバック監視用信号
100:耳介
104 :耳珠
106:対耳珠
108:対耳輪

Claims (12)

  1. 使用者の耳介の後ろに装着されるBTE型補聴器ハウジングであって、音響音声をBTEオーディオ音声信号に変換するように構成される少なくとも1つのBTE型音声入力変換器を収容する前記BTE型補聴器ハウジングと、
    使用者の外耳に配置されるように構成されるITE型マイクロホンハウジングであって、音響音声をITEオーディオ音声信号に変換するように構成される少なくとも1つのITE型マイクロホンであって、前記ITE型マイクロホンハウジングに収容される前記ITE型マイクロホンを収容する前記ITE型マイクロホンハウジングと、
    を備える補聴器であって、
    複数の周波数において、前記ITEオーディオ音声信号のITE信号マグニチュードを決定し、前記複数の周波数において、前記BTEオーディオ音声信号のBTE信号マグニチュードを決定するように構成される信号検知器と、
    前記複数の周波数のうちの各々の周波数において、利得値を、前記ITE信号マグニチュードとBTE信号マグニチュードに基づいて決定するように構成される利得プロセッサと、
    前記各々の周波数において、利得修正済みBTEオーディオ音声信号を得るために前記BTEオーディオ音声信号を前記利得値で乗算するように構成される乗算器と、
    を備える補聴器。
  2. 前記ITEオーディオ音声信号を、前記利得修正済みBTEオーディオ音声信号と結合するように構成される信号結合器をさらに備える請求項1に記載の補聴器。
  3. 前記信号結合器が、前記ITEオーディオ音声信号と前記利得修正済みBTEオーディオ音声信号との加重和を出力するように構成される請求項2に記載の補聴器
  4. フィードバックを抑制するための適応フィードバック抑制器であって、
    難聴補正済みの出力信号を受け取るために接続される入力を有し、
    前記少なくとも1つのITE型マイクロホンと前記少なくとも1つのBTE型音声入力変換器との各々へ至るフィードバック経路をモデル化した第1の出力と第2の出力とを供給するように構成される、
    前記適応フィードバック抑制器、をさらに備え、
    前記適応フィードバック抑制器は、少なくとも1つの減算器に接続され、
    前記少なくとも1つの減算器は、
    前記適応フィードバック抑制器の前記第1と第2の出力の各々を、前記少なくとも1つのITE型マイクロホンと前記少なくとも1つのBTE型音声入力変換器の各々の出力から減算し、前記各々の差分信号を供給し、前記各々の差分信号を、前記各々のITEオーディオ音声信号およびBTEオーディオ音声信号として出力する、請求項1に記載の補聴器。
  5. 前記適応フィードバック抑制器に接続され、フィードバックの状態を監視するように構成されるフィードバック監視器であって、フィードバックの状態を示す出力を有する前記フィードバック監視器をさらに備え、
    前記利得プロセッサが、前記フィードバック監視器と接続される入力をさらに有し、前記決定されるITE信号マグニチュードおよび前記決定されるBTE信号マグニチュード、ならびにフィードバックの状態に基づいて、前記複数の周波数の各々において、前記利得プロセッサが前記利得値を決定するように構成される請求項4に記載の補聴器。
  6. 信号結合器をさらに備え、
    前記信号結合器が、前記フィードバック監視器に接続される入力を有し、前記信号結合器が、フィードバックの状態に応じて、前記ITEオーディオ音声信号を前記BTEオーディオ音声信号に結合するように構成される請求項5に記載の補聴器。
  7. 前記利得プロセッサが、前記複数の周波数において、結果として生じる前記補聴器の前記利得が、最大安定利得より低く維持されるように前記利得値を制限するように構成される、請求項1に記載の補聴器。
  8. 前記ITEオーディオ音声信号と前記BTEオーディオ音声信号が複数の周波数チャネルに分割され、前記信号検知器が、複数の周波数チャネルのそれぞれに対応する複数の周波数において、前記ITEオーディオ音声信号と前記BTEオーディオ音声信号を個別に処理するように構成される、請求項1に記載の補聴器。
  9. 前記ITEオーディオ音声信号と前記BTEオーディオ音声信号が複数の周波数チャネルに分割され、
    前記信号結合器が、前記周波数チャネルのうちの少なくともいくつかにおいて、前記ITEオーディオ音声信号と前記利得修正済みBTEオーディオ音声信号との個別の加重和を形成するように構成される請求項2に記載の補聴器。
  10. 前記ITEオーディオ音声信号と前記BTEオーディオ音声信号が複数の周波数チャネルに分割され、
    前記複数の周波数チャネルのうちの1つの選択された周波数チャネルにおいて、難聴補正が前記ITEオーディオ音声信号のみに基づいて実行されるように、前記選択された周波数チャネルにおいては、前記少なくとも1つのBTE型音声入力変換器が接続を解除される請求項1に記載の補聴器。
  11. オーディオ音声信号に、空間的キューを保存する方法であって、
    音響音声を第1のオーディオ音声信号に変換するステップと、
    使用者の耳に配置された少なくとも1つのマイクロホンを用いて音響音声を第2のオーディオ音声信号に変換するステップであって、第2のオーディオ音声信号に変換された音響音声の空間的キューが、第2のオーディオ音声信号に保存される、前記ステップと、
    複数の周波数において、前記第1のオーディオ音声信号の第1組の信号マグニチュードを決定するステップと、を備える方法であって、
    前記複数の周波数において、前記第2のオーディオ音声信号の第2組の信号マグニチュードを決定するステップと、
    前記複数の周波数のうちの各々の周波数において、利得値を、前記決定された第1組の信号マグニチュードと前記決定された第2組の信号マグニチュードとに基づいて決定するステップと、
    前記各々の周波数において、前記第1のオーディオ音声信号を前記決定された利得値で乗算するステップと、
    を特徴とする方法。
  12. 使用者の耳に動作位置を有する少なくとも1つのマイクロホンを備える補聴器において、フィードバックを抑制し、空間的キューを保存する方法であって、
    少なくとも1つのマイクロホンを用いて、音響音声を第1のオーディオ音声信号に変換するステップであって、音響音声を第1のオーディオ音声信号に変換すると、前記音響音声の空間的キューが前記第1のオーディオ音声信号に保存される、前記ステップと、
    使用者の耳介の後ろに配置された少なくとも1つのBTE型音声入力変換器を用いて、音響音声を第2のオーディオ音声信号に変換するステップと、を備える方法であって、
    複数の周波数において、前記第1のオーディオ音声信号の第1組の信号マグニチュードを決定するステップと、
    前記複数の周波数において、前記第2のオーディオ音声信号の第2組の信号マグニチュードを決定するステップと、
    前記複数の周波数のうちの各々の周波数において、利得値を、前記決定された第1組の信号マグニチュードおよび前記決定された第2組の信号マグニチュードに基づいて決定するステップと、
    前記各々の周波数において、前記第2のオーディオ音声信号を、前記決定された利得値で乗算するステップと、
    を特徴とする方法。
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