JP2014130855A - 配線基板およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造効率が高い配線基板を提供することを課題とする。
【解決手段】上面側フレーム配線基板20は、上面側フレーム接合部1cに対応する位置に、上面側隙間7aにかけて貫通する複数の第1樹脂注入孔18aおよび複数の第2樹脂注入孔18bが形成されているとともに、ベース配線基板10は、第2樹脂注入孔18bに対応する位置に下面側隙間7bにかけて貫通する複数の第3樹脂注入孔18cが形成されている。これにより、上面側隙間7aと下面側隙間7bとに同時に封止樹脂R1、R2を充填することが可能となる。これにより、製造効率の高い配線基板Aを提供することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、上下面に電子部品が搭載される部品搭載部を有するベース配線基板の上下面に、部品搭載部を囲繞する開口部を有するフレーム配線基板を接合して成る配線基板およびその製造方法に関するものである。
図3(a)および(b)に、従来の配線基板Bを示す。従来の配線基板Bは、ベース配線基板40と、上面側フレーム配線基板50と、下面側フレーム配線基板60とを備えている。なお、配線基板Bは、複数の製品領域X2と、製品領域X2の周囲に一体的に形成された捨て代領域Y2とを有しており、製品領域X2同士の間、および製品領域X2と捨て代領域Y2との間を切断することで、個々の製品が同時に多数個製造される。
ベース配線基板40は、上下に貫通する複数のスルーホール32を有する絶縁基板31と、絶縁基板31の上下面およびスルーホール32内に被着された配線導体層33と、絶縁基板31と配線導体層33の上に被着されたソルダーレジスト層34とを有している。なお、スルーホール32の内部は孔埋め樹脂により充填されている。
ベース配線基板40の上面側および下面側には、電子部品を搭載するための部品搭載部31a、31bおよびこれらを取り囲むフレーム接合部31c、31dが形成されている。部品搭載部31a、31bには、電子部品の電極と電気的に接続するための複数の電子部品接続パッド35が配線導体層33の一部により形成されている。これらの電子部品接続パッド35は、ソルダーレジスト層34に設けた開口部34a内に露出している。そして、この電子部品接続パッド35に電子部品の電極を半田バンプを介して接続することにより、ベース配線基板40の上下面に電子部品が搭載される
上面側フレーム接合部31cには、上面側フレーム配線基板50と電気的に接続するための複数の第1接合パッド36aが配線導体層33の一部により形成されている。これらの第1接合パッド36aは、ソルダーレジスト層34に設けた開口部34b内に露出している。なお、これらの第1接合パッド36aと電子部品接続パッド35の一部とは、互いに電気的に接続されている。
また、下面側フレーム接合部31dには、下面側フレーム配線基板60と電気的に接続するための複数の第3接合パッド36bが配線導体層33の一部により形成されている。これらの第3接合パッド36bは、ソルダーレジスト層34に設けた開口部34c内に露出している。なお、これらの第3接合パッド36bと電子部品接続パッド35の一部とは互いに電気的に接続されている。
上面側フレーム配線基板50および下面側フレーム配線基板60は、上下に貫通する複数のスルーホール42、52を有する絶縁基板41、51と、絶縁基板41、51やスルーホール42、52内に被着された配線導体層43、53と、絶縁基板41、51の上下面に被着されたソルダーレジスト層44、54とを有している。なお、スルーホール42、52の内部は孔埋め樹脂により充填されている。これらの上面側フレーム配線基板50および下面側フレーム配線基板60には、部品搭載部31a、31bを囲繞する大きさの開口部45、55が形成されている。また、上面側フレーム配線基板50の下面および下面側フレーム配線基板60の上面には、ベース配線基板40の第1接合パッド36a、および第3接合パッド36bに対応する位置に、複数の第2接合パッド46、および第4接合パッド56が配線導体層43、53の一部により形成されている。これらの第2接合パッド46は、ソルダーレジスト層44に設けた開口部44a内に露出している。また、第4接合パッド56は、ソルダーレジスト層54に設けた開口部54a内に露出している。
そして、これらの第2接合パッド46と第1接合パッド36aとが半田バンプHを介して互いに接合されるとともに、第4接合パッド56と第3接合パッド36bとが半田バンプHを介して互いに接合される。これにより、ベース配線基板40の配線導体層33の一部と、上面側フレーム配線基板50の配線導体43および下面側フレーム配線基板60の配線導体53とが電気的に接続されている。また、上面側フレーム接合部31cと上面側フレーム配線基板50との間および下面側フレーム接合部31dと下面側フレーム配線基板60との間にはそれぞれ隙間37aおよび37bが形成される。さらに、上面側フレーム配線基板50の上面には、複数の第5接合パッド47が配線導体層43の一部により形成されている。さらに、下面側フレーム配線基板60の下面には、複数の第6接合パッド57が配線導体層53の一部により形成されている。これらの第5接合パッド47は、ソルダーレジスト層44に設けた開口部44b内に露出している。また、第6接合パッド57は、ソルダーレジスト層54に設けた開口部54b内に露出している。これらの第5接合パッド47および第6接合パッド57には、さらに他の配線基板や導電性の蓋体が開口部45、55を覆うようにして接合される。
さらに、上面側および下面側フレーム接合部31c、31d上におけるベース配線基板40と、上面側フレーム配線基板50および下面側配線基板60との間の上面側隙間37aおよび下面側隙間37bには、封止樹脂Rが充填される。この封止樹脂Rは、ベース配線基板40と上面側フレーム配線基板50および下面側フレーム配線基板60とを強固に接合するとともに、上面側隙間37aおよび下面側隙間37bから上面側および下面側部品搭載部31a、31b側に水分や異物などが浸入することを防止することで電子部品を保護する機能を有している。
ところで、上面側隙間37aおよび下面側隙間37bに封止樹脂Rを充填するには、上面側フレーム配線基板50および下面側フレーム配線基板60に、それぞれの上面から下面にかけて貫通する樹脂注入孔38a、38bを複数設けておき、これらの樹脂注入孔38a、38bから上面側隙間37aおよび下面側隙間37bにそれぞれ液状の封止樹脂Rを注入した後、その液状樹脂を硬化させる方法が採用される。
ところが、従来の配線基板Bでは、樹脂注入孔38a、38bはベース配線基板40を挟んでベース配線基板40の上面側および下面側に別々に形成されていることから、まず、上面側を上に向けた状態で上面側樹脂注入孔38aから上面側隙間37aに液状の封止樹脂Rを注入した後にその封止樹脂Rを硬化させる。次に、ベース配線基板40を上下さかさまにひっくり返して下面側を上に向けた状態で下面側樹脂注入孔38bから下面側隙間37bに液状の封止樹脂Rを注入した後にその樹脂を硬化させる方法が採用されていた。
このように、封止樹脂Rの注入および硬化作業を、上面側隙間37aおよび下面側隙間37bについて、交互に二度おこなう必要があるために、配線基板の製造効率が低くなるという問題がある。
特開平7−336010号公報
本発明は、上面側隙間および下面側隙間に、同時に封止樹脂を注入した後、それらの封止樹脂を同時に硬化させることを可能とする。これにより、製造効率が高い配線基板を提供することを課題とする。
本発明の配線基板は、上面に上面側部品搭載部および上面側部品搭載部を囲繞する枠状の上面側フレーム接合部を有し、下面に上面側部品搭載部に対向する下面側部品搭載部および上面側フレーム接合部に対向する枠状の下面側フレーム接合部を有する平板状のベース配線基板と、上面側フレーム接合部に接合されており、上面側部品搭載部を囲繞する開口部を有する上面側フレーム配線基板と、下面側フレーム接合部に接合されており、下面側部品搭載部を囲繞する開口部を有する下面側フレーム配線基板とを具備して成り、上面側フレーム接合部と上面側フレーム配線基板とが、上面側フレーム接合部に設けられた複数の第1接合パッドと第1接合パッドに対向して上面側フレーム配線基板の下面に設けられた第2接合パッドとを、上面側フレーム接合部と上面側フレーム配線基板との間に上面側隙間が形成されるようにして半田バンプを介して半田付けすることにより接合されており、下面側フレーム接合部と下面側フレーム配線基板とが、下面側フレーム接合部に設けられた複数の第3接合パッドと第3接合パッドに対向して下面側フレーム配線基板の上面に設けられた第4接合パッドとを、下面側フレーム接合部と下面側フレーム配線基板との間に下面側隙間が形成されるようにして半田バンプを介して半田付けすることにより接合されて成る配線基板であって、上面側フレーム配線基板は、上面側フレーム接合部に対応する位置に、上面から下面にかけて貫通する複数の第1樹脂注入孔および複数の第2樹脂注入孔が形成されているとともに、ベース配線基板は、第2樹脂注入孔に対応する位置に上面から下面にかけて貫通する複数の第3樹脂注入孔が形成されており、上面側隙間には第1の樹脂注入孔を介して上面側封止樹脂が充填され、下面側隙間には第2および第3の樹脂注入孔を介して下面側封止樹脂が注入されていることを特徴とするものである。
本発明の配線基板の製造方法は、上述の配線基板において、第1樹脂注入孔を介して上面側隙間に上面側封止樹脂を注入するとともに、第2樹脂注入孔および第3樹脂注入孔を介して下面側隙間に下面側封止樹脂を注入することを特徴とするものである。
本発明の配線基板およびその製造方法によれば、上面側フレーム配線基板は、上面側フレーム接合部に対応する位置に、上面から下面にかけて貫通する複数の第1樹脂注入孔および複数の第2樹脂注入孔が形成されている。そして、ベース配線基板は、第2樹脂注入孔に対応する位置に上面から下面にかけて貫通する複数の第3樹脂注入孔が形成されている。このため、上面側フレーム配線基板の側から、第1樹脂注入孔を介して上面側隙間に上面側封止樹脂を注入すると同時に、第2樹脂注入孔および第3樹脂注入孔を介して下面側隙間に下面側封止樹脂を注入することができる。これにより、上面側および下面側の封止樹脂の注入と硬化作業とを1度で行うことができるため、製造効率の高い配線基板を提供することができる。
図1(a)および(b)は、本発明の配線基板の実施の形態の一例を示す概略断面図および平面図である。 図2(a)〜(c)は、本発明の配線基板の製造方法における工程ごとの状態を示す概略断面図である。 図3(a)および(b)は、従来の配線基板の実施の形態の一例を示す概略断面図および平面図である。
次に、本発明の配線基板の実施形態の一例を図1および図2を基に詳細に説明する。
図1(a)、(b)に、本発明の実施形態の一例に係る配線基板Aを示す。配線基板Aは、電子部品Dが搭載されるベース配線基板10と、上面側フレーム配線基板20と、下面側フレーム配線基板30とを備えている。なお、配線基板Aは、複数の製品領域X1と、製品領域X1の周囲に一体的に形成された捨て代領域Y1とを有しており、製品領域X1同士の間、および製品領域X1と捨て代領域Y1との間を切断することで、個々の製品が同時に多数個製造される。
ベース配線基板10は、上下に貫通する複数のスルーホール2を有する絶縁基板1と、絶縁基板1の上下面およびスルーホール2内に被着された配線導体層3と、絶縁基板1および配線導体層3上に被着されたソルダーレジスト層4とを有している。なお、スルーホール2の内部は孔埋め樹脂により充填されている。
ベース配線基板10の上下面には、電子部品Dを搭載するための上面側部品搭載部1aおよび下面側部品搭載部1bが形成されている。これらの上面側部品搭載部1aおよび下面側部品搭載部1bには、電子部品Dの電極Tと電気的に接続するための複数の電子部品接続パッド5が配線導体層3の一部により形成されている。これらの電子部品接続パッド5は、ソルダーレジスト層4に設けた開口部4a内に露出している。そして、この電子部品接続パッド5に電子部品Dの電極Tを半田バンプHを介して接続することにより、電子部品Dとベース配線基板10とが電気的に接続される。
上面側フレーム接合部1cには、上面側フレーム配線基板20と電気的に接続するための複数の第1接合パッド6aが配線導体層3の一部により形成されている。これらの第1接合パッド6aは、ソルダーレジスト層4に設けた開口部4b内に露出している。また、下面側フレーム接合部1dには、下面側フレーム配線基板30と電気的に接続するための複数の第3接合パッド6bが配線導体層3の一部により形成されている。これらの第3接合パッド6bは、ソルダーレジスト層4に設けた開口部4c内に露出している。なお、これらの第1接合パッド6aおよび第3接合パッド6bおよび電子部品接続パッド5の一部は、互いに電気的に接続されている。
上面側フレーム配線基板20および下面側フレーム配線基板30は、上下に貫通する複数のスルーホール12、22を有する絶縁基板11、21と、絶縁基板11、21やスルーホール12、22内に被着された配線導体層13、23と、絶縁基板11、21の上下面に被着されたソルダーレジスト層14、24とを有している。なお、スルーホール12、22の内部は孔埋め樹脂により充填されている。
これらの上面側フレーム配線基板20および下面側フレーム配線基板30には、上面側部品搭載部1aおよび下面側部品搭載部1bを囲繞する大きさの開口部15、25がそれぞれ形成されている。また、上面側フレーム配線基板20の下面にはベース配線基板10の第1接合パッド6aに対応する位置に、複数の第2接合パッド16が配線導体層13の一部により形成されている。これらの第2接合パッド16は、ソルダーレジスト層14に設けた開口部14a内に露出している。また、下面側フレーム配線基板30の上面にはベース配線基板10の第3接合パッド6bに対応する位置に、複数の第4接合パッド26が配線導体層23の一部により形成されている。これらの第4接合パッド26は、ソルダーレジスト層24に設けた開口部24a内に露出している。そして、これらの第2接合パッド16と第1接合パッド6aとが半田バンプHを介して互いに接合されるとともに、第4接合パッド26と第3接合パッド6bとが半田バンプHを介して互いに接合される。これにより、ベース配線基板10の配線導体層3の一部と上面および下面側フレーム配線基板20、30の配線導体層13、23とが電気的に接続されている。
また、上面側フレーム接合部1cと上面側フレーム配線基板20との間および下面側フレーム接合部1dと下面側フレーム配線基板30との間にはそれぞれ上面側隙間7aおよび下面側隙間7bが形成される。さらに、上面側フレーム配線基板20の上面には、複数の第5接合パッド17が配線導体層13の一部により形成されている。第5接合パッド17は、ソルダーレジスト層14に設けた開口部14b内に露出している。そして、下面側フレーム配線基板30の下面には、複数の第6接合パッド27が配線導体層23の一部により形成されている。第6接合パッド27は、ソルダーレジスト層24に設けた開口部24b内に露出している。この第5接合パッド17および第6接合パッド27には、さらに他の配線基板や導電性の蓋体が開口部15、25を覆うようにして接合される。
さらに、上面側および下面側フレーム接合部1c、1d上におけるベース配線基板10と、上面側フレーム配線基板20および下面側配線基板30との間の上面側隙間7aおよび下面側隙間7bには封止樹脂R1、R2が充填される。この封止樹脂R1、R2は、ベース配線基板10と上面側フレーム配線基板20および下面側フレーム配線基板30とを強固に接合するとともに、上面側隙間7aおよび下面側隙間7bから上面側および下面側部品搭載部1a、1b側に水分や異物などが浸入することを防止することで電子部品Dを保護する機能を有している。
絶縁基板1、11、21は、例えばガラスクロスにエポキシ樹脂やビスマレイミドトリアジン樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させた電気絶縁材料から成る。また、配線導体層3、13、23は例えば銅箔や銅めっき等の良導電性材料により形成されている。そして、ソルダーレジスト層4、14、24は、例えばアクリル変性エポキシ樹脂等の感光性を有する熱硬化性樹脂を硬化させた電気絶縁材料から成る。
ところで、本例の配線基板Aにおいては、上面側フレーム配線基板20のフレーム接合部1cに対応する部分に、上面側隙間7aに通じる複数の第1樹脂注入孔18aおよび第2樹脂注入孔18bが形成されている。さらに、第2樹脂注入孔18bに対応する位置のベース配線基板10には、下面側隙間7bに通じる第3樹脂注入孔18cが形成されている。そのため、配線基板Aの上面を上に向けた状態のままで上面側隙間7aに通じる第1樹脂注入孔18a、および下面側隙間7bに通じる第2樹脂注入孔18bと第3樹脂注入孔18cとを介して、上面側隙間7aおよび下面側隙間7bに、封止樹脂R1、R2を同時に充填することができる。これにより、封止樹脂R1、R2の注入と硬化作業とを1度で行うことができるため、製造効率の高い配線基板を提供することができる。
次に、本発明の配線基板の製造方法の一例について、図2(a)〜(c)を基にして詳細に説明する。なお、図2(a)〜(c)において、図1を基に説明した配線基板Aと同一の箇所には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。まず、図2(a)に示すように、ベース配線基板10と上面フレーム配線基板20と下面側フレーム配線基板30とを準備する。
ベース配線基板10は、上述したように、上下に貫通する複数のスルーホール2を有する絶縁基板1と、絶縁基板1の上下面およびスルーホール2内に被着された配線導体層3と、絶縁基板1および配線導体層3上に被着されたソルダーレジスト層4とを有している。ベース配線基板10の上下面には、上面側および下面側の部品搭載部1a、1bおよびこれらの部品搭載部1a、1bを囲繞する枠状の上面側および下面側のフレーム接合部1c、1dが形成されている。上面側および下面側の部品搭載部1a、1bには、複数の電子部品接続パッド5が形成されている。また、上面側フレーム接合部1cには、複数の第1接合パッド6aが形成されている。下面側フレーム接合部1dには、複数の第3接合パッド6bが形成されている。さらに、ベース配線基板10は、上面側フレーム接合部1cから下面側フレーム接合部1dにかけて貫通する複数の第3樹脂注入孔18cを有している。
このようなベース配線基板10は、例えば次のように形成される。まず、ガラスクロスにエポキシ樹脂やビスマレイミドトリアジン樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させてなる絶縁板の両面に12〜18μm程度の銅箔が被着された両面銅張り板を用意する。次にドリル加工やレーザ加工、あるいはブラスト加工によりφ50〜300μm程度のスルーホール2を複数形成する。次に、スルーホール2の内壁に銅めっき層を被着させるとともに、周知のサブトラクティブ法により絶縁板上およびスルーホール2内に所定のパターンを有する配線導体層3を形成する。次に、電子部品接続パッド5を露出させる開口部4aおよび第1接合パッド6aおよび第3接合パッド6bを露出させる開口部4b、4cを有するソルダーレジスト層4を形成する。次に、上面側フレーム接合部1cから下面側フレーム接合部1dにかけて貫通するφ0.8〜2mm程度の第3樹脂注入孔18cをドリル加工により形成することでベース配線基板10が形成される。
上面側フレーム配線基板20および下面側フレーム配線基板30は、上述したように上下に貫通する複数のスルーホール12、22を有する絶縁基板11、21と、絶縁基板11、21やスルーホール12、22内に被着された配線導体層13、23と、絶縁基板11、21の上下面に被着されたソルダーレジスト層14、24とを有している。そして、ベース配線基板10の上面側および下面側の部品搭載部1a、1bに対応する位置に部品搭載部1a、1bを囲繞する大きさの開口部15、25をそれぞれ有している。
上面側フレーム配線基板20の下面には、ベース配線基板10における第1接合パッド6aに対応する位置に複数の第2接合パッド16が形成されている。上面側フレーム配線基板20の上面には、第5接合パッド17が形成されている。ソルダーレジスト層14は、第2接合パッド16を露出させる開口部14aと第5接合パッド17を露出させる開口部14bとを有している。また、下面側フレーム配線基板30の上面には、ベース配線基板10における第3接合パッド6bに対応する位置に複数の第4接合パッド26が形成されている。下面側フレーム配線基板30の下面には、第6接合パッド27が形成されている。ソルダーレジスト層24は、第4接合パッド26を露出させる開口部24aと第6接合パッド27を露出させる開口部24bとを有している。さらに、上面側フレーム配線基板20は、上面側フレーム接合部1cに対応する位置に、上面から下面にかけて貫通する複数の第1樹脂注入孔18aおよび第2樹脂注入孔18bを有している。なお、第2樹脂注入孔18bは第3樹脂注入孔18cに対応した位置に形成されている。
このような上面側フレーム配線基板20および下面側フレーム配線基板30は、例えば次のように形成される。まず、ガラスクロスにエポキシ樹脂やビスマレイミドトリアジン樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させてなる絶縁板の両面に12〜18μm程度の銅箔が被着された両面銅張り板を用意する。次にドリル加工やレーザ加工、あるいはブラスト加工によりφ50〜300μm程度のスルーホール12、22を複数形成するとともに、ルータ加工やレーザ加工、あるいはブラスト加工により開口部15、25を形成する。次に、スルーホール12、22内に銅めっき層を被着させるとともに、周知のサブトラクティブ法により絶縁板上およびスルーホール12、22内に所定のパターンを有する配線導体層13、23を形成する。そして、それぞれの上下面にソルダーレジスト層14、24を形成した後、上面側フレーム配線基板20における上面側フレーム接合部1cに対応する位置に、その上面から下面にかけて貫通するφ0.8〜2mm程度の第1樹脂注入孔18aおよび第2樹脂注入孔18bをドリル加工により形成すればよい。
次に図2(b)に示すように、ベース配線基板10と上面側フレーム配線基板20および下面側フレーム配線基板30とを、半田バンプHを介して接合する。これらの接合は、例えば次のようにして行なわれる。まず第1接合パッド6aまたは第2接合パッド16の少なくとも一方および第3接合パッド6bまたは第4接合パッド26の少なくとも一方に半田バンプH用の半田を溶着させる。次に対応する第1接合パッド6と第2接合パッド16および第3の接合パッド6bと第4の接合パッド26とが対向するようにベース配線基板10の下に下側フレーム配線基板30を敷くとともにベース配線基板10の上に上面側フレーム配線基板20を載置する。次にリフロー処理により半田を溶融させ、それぞれ対応する第1接合パッド6aと第2接合パッド16および第3接合パッド6bと第4接合パッド26とを半田バンプHを介して接合させることで、ベース配線基板10と上面側フレーム配線基板20および下面側フレーム配線基板30とを接合させる。
次に、図2(c)に示すように、上面側フレーム配線基板20の上面を上に向けた状態のままで上面側隙間7aに通じる第1樹脂注入孔18a、および下面側隙間7bに通じる第2樹脂注入孔18bと第3樹脂注入孔18cとを介して、上面側隙間7aおよび下面側隙間7bに液状の封止樹脂R1、R2を同時に充填した後、熱硬化させることにより図1に示した配線基板Aが完成する。
このように、本発明の配線基板の製造方法においては、上面側フレーム配線基板20の上面を上に向けたままで第1樹脂注入孔18aから上面側隙間7aに上面側の封止樹脂R1を充填することができるとともに、第2樹脂注入孔18bおよび第3樹脂注入孔18cから下面側隙間7bに下面側の封止樹脂R2を充填することができる。したがって、上面側隙間7aと下面側隙間7bとに同時に封止樹脂R1、R2を充填することが可能となり、これにより、製造効率の高い配線基板を提供することができる。
1a 上面側部品搭載部
1b 下面側部品搭載部
1c 上面側フレーム接合部
1d 下面側フレーム接合部
6a 第1接合パッド
6b 第3接合パッド
7a 上面側隙間
7b 下面側隙間
10 ベース配線基板
15、25 開口部
16 第2接合パッド
18a 第1樹脂注入孔
18b 第2樹脂注入孔
18c 第3樹脂注入孔
20 上面側フレーム配線基板
26 第4接合パッド
30 下面側フレーム配線基板
A 配線基板
H 半田バンプ
R1 上面側封止樹脂
R2 下面側封止樹脂

Claims (2)

  1. 上面に上面側部品搭載部および該上面側部品搭載部を囲繞する枠状の上面側フレーム接合部を有し、下面に前記上面側部品搭載部に対向する下面側部品搭載部および前記上面側フレーム接合部に対向する枠状の下面側フレーム接合部を有する平板状のベース配線基板と、前記上面側フレーム接合部に接合されており、前記上面側部品搭載部を囲繞する開口部を有する上面側フレーム配線基板と、前記下面側フレーム接合部に接合されており、前記下面側部品搭載部を囲繞する開口部を有する下面側フレーム配線基板とを具備して成り、前記上面側フレーム接合部と前記上面側フレーム配線基板とが、前記上面側フレーム接合部に設けられた複数の第1接合パッドと該第1接合パッドに対向して前記上面側フレーム配線基板の下面に設けられた第2接合パッドとを、前記上面側フレーム接合部と前記上面側フレーム配線基板との間に上面側隙間が形成されるようにして半田バンプを介して半田付けすることにより接合されており、前記下面側フレーム接合部と前記下面側フレーム配線基板とが、前記下面側フレーム接合部に設けられた複数の第3接合パッドと該第3接合パッドに対向して前記下面側フレーム配線基板の上面に設けられた第4接合パッドとを、前記下面側フレーム接合部と前記下面側フレーム配線基板との間に下面側隙間が形成されるようにして半田バンプを介して半田付けすることにより接合されて成る配線基板であって、前記上面側フレーム配線基板は、前記上面側フレーム接合部に対応する位置に、上面から下面にかけて貫通する複数の第1樹脂注入孔および複数の第2樹脂注入孔が形成されているとともに、前記ベース配線基板は、前記第2樹脂注入孔に対応する位置に上面から下面にかけて貫通する複数の第3樹脂注入孔が形成されており、前記上面側隙間には前記第1の樹脂注入孔を介して上面側封止樹脂が充填され、前記下面側隙間には前記第2および第3の樹脂注入孔を介して下面側封止樹脂が注入されていることを特徴とする配線基板。
  2. 請求項1記載の配線基板において、前記第1樹脂注入孔を介して前記上面側隙間に上面側封止樹脂を注入するとともに前記第2樹脂注入孔および第3樹脂注入孔を介して前記下面側隙間に下面側封止樹脂を注入することを特徴とする配線基板の製造方法。
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