JP2011108814A - 面実装電子部品の接合方法及び電子装置 - Google Patents

面実装電子部品の接合方法及び電子装置 Download PDF

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Abstract

【課題】放熱用スルーホールからのはんだの漏れを防止する。
【解決手段】放熱用電極12aを備えた電子部品12を、放熱用スルーホール16が形成されたプリント配線板14へと接合する方法であって、プリント配線板は、その第1面14cに放熱用パッド14aを備え、放熱用パッドの上面から、第1面14cに対向する第2面14dにまでプリント配線板を貫通する孔部としての放熱用スルーホールが形成されており、放熱用スルーホールとその周辺を含む領域を除くスルーホール外領域にクリームはんだを塗布する工程と、スルーホール領域にリフロー用接着剤20を塗布する工程と、放熱用電極を放熱用パッドに位置合わせした上で電子部品をプリント配線板に搭載し、クリームはんだのリフローによる電子部品とプリント配線板とのはんだ付けと、リフロー用接着剤の硬化とを行う工程とを備える。
【選択図】図1

Description

この発明は、面実装電子部品をプリント配線板に接合する際の面実装電子部品の接合方法、及びプリント配線板にはんだ接合された面実装電子部品を備えた電子装置に関する。
プリント配線板に実装される電子部品(例えば、ICパッケージ等)の一つとして、面実装電子部品(以下、単に「電子部品」とも称する。)が知られている。電子部品はリードを有しておらず、裏面に設けられた複数の電極を、プリント配線板の表面に設けられたパッドにはんだ付けすることにより、実装されるものもある。
ところで、電子部品の中には、例えばパワーミニのように動作中に高温となるものがある。この熱対策として、大面積の放熱用電極を電子部品の裏面に設けることが行われている(例えば、特許文献1参照)。これに対応して、プリント配線板には放熱用パッドを設け、この放熱用パッドにプリント配線板の表面から裏面までを貫通する複数の放熱用スルーホールを形成しておく。そして、電子部品のプリント配線板への実装時に、放熱用電極と放熱用パッドとをはんだで接合して、両者を熱的に接続することにより、放熱用スルーホールからの放熱を促し、放熱効果を高めていた。
特開2007−13219号公報
しかしながら、従来法では、放熱用電極と放熱用パッドとをはんだ付けするに当たり、放熱用スルーホールからはんだが流れ出してしまうという問題点が存在した。以下、この点について詳述する。
一般に、電子部品をプリント配線板に実装するに当たっては、はんだ微粒子とフラックスとを混合したクリームはんだを用いる。クリームはんだは、プリント配線板のはんだ付け予定位置にスクリーン印刷により塗布される。そして、クリームはんだが塗布されたプリント配線板に電子部品を搭載して、リフローによりはんだ付けを行う。
ところで、電子部品をプリント配線板に搭載する工程では、電子部品をクリームはんだに確実に粘着させるために、プリント配線板上のクリームはんだに電子部品を押し付けるように搭載する。その結果、放熱用電極と放熱用パッドとの間に介在するクリームはんだは、この押圧力を受けて放熱用スルーホールの内部に侵入してしまう。
放熱用スルーホールに侵入したクリームはんだは、次いで行われるリフロー工程で、溶融して流動化し、プリント配線板の裏面から流れ出してしまう。その結果として、以下に示すような3つの不具合が生じることがあった。
(不具合1)流れ出したはんだによりプリント配線板の裏面において電気的なショートが生じることがある。
(不具合2)一般に、電子部品は、放熱用電極の他に、電気的導通を取るための通常電極を備えている。同様に、プリント配線板も、通常電極に対応する位置に通常パッドを備えている。これらの通常電極及び通常パッドは、当然のことながらリフローによりはんだ付けされる。
ところで、放熱用スルーホールからはんだが流れ出すと、放熱用電極と放熱用パッドとの間のはんだ量が減少し、電子部品の実装高さが標準値から低くなる。その結果、リフローにおいて、通常パッドと通常電極との間に介在するはんだが必要以上に押し潰されて水平方向に広がってしまい、隣接する通常電極との間で電気的なショートを生じさせることがある。
(不具合3)大面積の放熱用パッドに塗布されたクリームはんだは、リフローの過程でボイドを生じ易い。ボイドが生じると、放熱用スルーホールからのはんだの流出量が、より一層増加してしまう。その結果、上述した(不具合1)及び(不具合2)が生じる危険性が高まるとともに、放熱用電極と放熱用パッドの間のはんだ付け不良を引き起こす。
発明者は、鋭意検討の結果、放熱用スルーホールを他の部材で予めふさいでおくことで、これらの問題点を解決できることに想到した。
従って、この発明の目的は、放熱電極を有する面実装電子部品を、放熱用スルーホールが形成されたプリント配線板にはんだ付けするに当たって、放熱用スルーホールからのはんだの漏れを防止することができる面実装電子部品の接合方法及び電子装置を提供することにある。
上述した目的の達成を図るために、この発明の面実装電子部品の第1の接合方法は、放熱用電極を備えた面実装電子部品を、放熱用スルーホールが形成されたプリント配線板へと接合するための接合方法であり、プリント配線板として、その第1面に放熱用パッドを備えていて、放熱用パッドの上面から第1面に対向する第2面までを貫通する孔部としての放熱用スルーホールが、複数個形成されているものを用いる。
そして、以下の第1〜第3工程を備えている。
第1工程においては、プリント配線板の放熱用パッド上の、放熱用スルーホールとその周辺とを含むスルーホール領域を除くスルーホール外領域にクリームはんだを塗布する。
第2工程においては、スルーホール領域にリフロー用接着剤を塗布する。
第3工程においては、放熱用電極を放熱用パッドに位置合わせした上で面実装電子部品をプリント配線板に搭載し、クリームはんだのリフローによる面実装電子部品とプリント配線板とのはんだ付けと、リフロー用接着剤の硬化とを行う。
第1の接合方法によれば、放熱用スルーホールを塞いでリフロー用接着剤を塗布して硬化するので、リフローの際に、放熱用電極と放熱用パッドとの間に塗布されたクリームはんだが放熱用スルーホールに侵入することがない。
この発明の面実装電子部品の第2の接合方法は、放熱用電極を備えた面実装電子部品を、放熱用スルーホールが形成されたプリント配線板へと接合するための接合方法であり、上述のプリント配線板を用いる。
そして、以下の第1〜第4工程を備えている。
第1工程においては、プリント配線板の第1面の上側の放熱用パッドを除く所定領域にクリームはんだを塗布する。
第2工程においては、放熱用パッド上の、放熱用スルーホールとその周辺とを含むスルーホール領域の一部又は全部にリフロー用接着剤を塗布する。
第3工程においては、放熱用パッドにクリームはんだの塗布面から測った厚みよりも薄い金属薄膜を搭載する。
第4工程においては、放熱用電極を放熱用パッドに位置合わせした上で面実装電子部品をプリント配線板に搭載し、クリームはんだのリフローによる前記面実装電子部品と前記プリント配線板とのはんだ付けと、リフロー用接着剤の硬化とを行って、放熱用パッドと放熱用電極との間に金属薄膜を固定する。
第2の接合方法によれば、放熱用パッドと放熱用電極との間にはんだ非介在で金属薄膜を挟みこんでいる。つまり、放熱用パッドと放熱用電極との間には、はんだが存在しないので、放熱用スルーホールからはんだが流れ出すことを根本的に解決できる。
なお、ここで、「放熱用パッドを除く所定領域」とは、後述する通常パッドに対応する領域を示す。
この発明の面実装電子部品の第3の接合方法は、放熱用電極を備えた面実装電子部品を、放熱用スルーホールが形成されたプリント配線板へと接合するための接合方法であり、プリント配線板として、その第1面に放熱用パッドを備えていて、放熱用パッドの上面から第1面に対向する第2面までを貫通する孔部としての複数の放熱用スルーホールと、リフロー用接着剤を塗布するための凹部としてのエンボス穴とが形成されたものを用いる。
そして、以下の第1〜第4工程を備えている。
第1工程においては、プリント配線板の第1面の上側の放熱用パッドを除く所定領域にクリームはんだを塗布する。
第2工程においては、エンボス穴にリフロー用接着剤を塗布する。
第3工程においては、放熱用パッドにクリームはんだの塗布面から測った厚みよりも薄い金属薄膜を搭載する。
第4工程においては、放熱用電極を放熱用パッドに位置合わせした上で面実装電子部品をプリント配線板に搭載し、クリームはんだのリフローによる面実装電子部品とプリント配線板とのはんだ付けと、リフロー用接着剤の硬化とを行うことで、放熱用パッドと放熱用電極との間に金属薄膜を固定する。
第3の接合方法によれば、第2の接合方法と同様に、放熱用スルーホールからはんだが流れ出すことを根本的に解決できる。さらに、第3の接合方法によれば、リフロー用接着剤を有底のエンボス穴に塗布するので、第2の接合方法に比べて、リフロー用接着剤の塗布量の調整を容易に行うことができる。
なお、ここで、「放熱用パッドを除く所定領域」とは、後述する通常パッドに対応する領域を示す。
この発明の第1の電子装置は、放熱用電極を備えた面実装電子部品と、放熱用スルーホールが形成されたプリント配線板とがはんだ接合された電子装置である。
この電子装置において、プリント配線板は、その第1面に放熱用パッドを備えていて、放熱用パッドの上面から第1面に対向する第2面までを貫通する孔部としての放熱用スルーホールが、複数個形成されており、放熱用スルーホールが硬化したリフロー用接着剤により塞がれている。
第1の電子装置によれば、放熱用スルーホールが硬化されたリフロー用接着剤により塞がれているので、このスルーホールからはんだが流れ出すことがない。
この発明の第2の電子装置は、放熱用電極を備えた面実装電子部品と、放熱用スルーホールが形成されたプリント配線板とがはんだ接合された電子装置である。
この電子装置において、プリント配線板は、その第1面に放熱用パッドを備えていて、放熱用パッドの上面から第1面に対向する第2面までを貫通する孔部としての放熱用スルーホールが、複数個形成されており、放熱用電極と放熱用パッドとの間に、放熱用電極及び放熱用パッドの両者に接触するように、金属薄膜が、はんだが非介在で、設けられており、金属薄膜は、放熱用スルーホールの一部又は全部を塞いで硬化されたリフロー用接着剤により、放熱用パッドに固定されている。
第2の電子装置によれば、放熱用パッドと放熱用電極の間にはんだ非介在で金属薄膜が挟まれている。つまり、放熱用パッドと放熱用電極とを熱的に接続するためにはんだを用いていないので、放熱用パッドに設けられた放熱用スルーホールからのはんだの流れ出しを根本的に解決できる。
この発明の第3の電子装置は、放熱用電極を備えた面実装電子部品と、放熱用スルーホールが形成されたプリント配線板とがはんだ接合された電子装置である。
この電子装置において、プリント配線板は、その第1面に放熱用パッドを備えていて、放熱用パッドの上面から第1面に対向する第2面までを貫通する孔部としての複数の放熱用スルーホールと、リフロー用接着剤を塗布するための凹部としてのエンボス穴とが形成されており、放熱用電極と放熱用パッドとの間に、放熱用電極及び放熱用パッドの両者に接触するように、金属薄膜が、はんだが非介在で、設けられており、金属薄膜は、エンボス穴に塗布されて硬化したリフロー用接着剤により、前記放熱用パッドに固定されている。
第3の電子装置によれば、第2の電子装置と同様に、放熱用スルーホールからのはんだの流れ出しを根本的に解決できるとともに、リフロー用接着剤を塗布する専用のエンボス穴を設けているので、リフロー用接着剤の塗布量を容易に制御できる。
この発明の電子部品の接合方法及び電子装置は、上述のように構成している。その結果、放熱用スルーホールからのはんだの漏れを防止することができる。
(A)は、実施形態1の電子装置の分解斜視図である。(B)は、(A)をA−A線に沿って切断した端面の要部を拡大して示す要部拡大端面図である。 (A)及び(B)は、実施形態1の電子部品の接合方法の説明に供する工程図であり、図1(B)と同じ切断端面を表している。 (A)及び(B)は、実施形態1の電子部品の接合方法の説明に供する工程図であり、図1(B)と同じ切断端面を表している。 (A)及び(B)は、実施形態1の電子部品の接合方法の説明に供する工程図であり、図1(B)と同じ切断端面を表している。 (A)は、実施形態2の電子装置の分解斜視図である。(B)は、(A)をA−A線に沿って切断した端面の要部を拡大して示す要部拡大端面図である。 (A)及び(B)は、実施形態2の電子部品の接合方法の説明に供する工程図であり、図5(B)と同じ切断端面を表している。 (A)及び(B)は、実施形態2の電子部品の接合方法の説明に供する工程図であり、図5(B)と同じ切断端面を表している。 実施形態2の電子部品の接合方法の説明に供する工程図であり、図5(B)と同じ切断端面を表している。 (A)は、実施形態3の電子装置の分解斜視図である。(B)は、(A)をA−A線に沿って切断した端面の要部を拡大して示す要部拡大端面図である。 (A)及び(B)は、実施形態3の電子部品の接合方法の説明に供する工程図であり、図9(B)と同じ切断端面を表している。 (A)及び(B)は、実施形態3の電子部品の接合方法の説明に供する工程図であり、図9(B)と同じ切断端面を表している。 実施形態3の電子部品の接合方法の説明に供する工程図であり、図9(B)と同じ切断端面を表している。
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。なお、各図は、各構成要素の形状、大きさ及び配置関係について、この発明が理解できる程度に概略的に示してある。また、以下、この発明の好適な構成例について説明するが、各構成要素の材質及び数値的条件などは、単なる好適例にすぎない。従って、この発明は、以下の実施形態に何ら限定されない。また、各図において、共通する構成要素には同符号を付し、その説明を省略することもある。
(実施形態1)
(構造)
図1(A)及び(B)を参照して、実施形態1の電子装置について説明する。図1(A)は、電子装置の分解斜視図である。図1(B)は、図1(A)をA−A線に沿って切断した端面の要部を拡大して示す要部拡大端面図である。なお、図1(A)は、電子装置10の積層構造の理解に資するための便宜的な分解斜視図である。つまり、電子装置10において、面実装電子部品12とプリント配線板14とは、はんだ18及びリフロー用接着剤20によって一体となっていることに留意いただきたい。また図1(A)においては、後述する通常パッド14b及び放熱用パッド14a以外の電気配線パターンPの図示を省略している。
図1(A)及び(B)によると、電子装置10は、互いにはんだ接合された面実装電子部品12とプリント配線板14とを備えている。
面実装電子部品12は、IC(Integrated Circuit)チップ等の素子がモールド樹脂に封入された電子部品である。この実施形態に示す例では、面実装電子部品12は直方体状のHSON(Small Outline Non−leaded Package with Heat Sink)とする。面実装電子部品12(以下、単に「電子部品12」とも称する。)は、放熱用電極12aと、通常電極12b,12b,・・・とを備えている。
放熱用電極12aは、電子部品12の裏面12cに設けられており、矩形平板状の金属(例えばCuなど)製電極である。放熱用電極12aは、電子部品12内部で発生する熱を熱伝導によりプリント配線板14に逃がす機能を有する。従って、放熱用電極12aは、電子部品12内部の素子とは電気的に接続されていない。放熱用電極12aは、後述するプリント配線板14の放熱用パッド14aにはんだ付けされている。
通常電極12b,12b,・・・は、電子部品12の裏面12cに、放熱用電極12aを囲んで複数設けられている。通常電極12b,12b,・・・は、放熱用電極12aよりも小面積の矩形平板状の金属製電極である。通常電極12b,12b,・・・は、電子部品12内部に封入されている素子と電気的に接続されている。通常電極12b,12b,・・・は、後述するプリント配線板14の通常パッド14b,14b,・・・にはんだ付けされている。
プリント配線板14は、電気配線パターンPが形成された絶縁樹脂製のプリント基板であり、放熱用パッド14aと、通常パッド14b,14b,・・・とを備えている。プリント配線板14は、電子部品12が実装される側の第1面14c(表面)と、この第1面14cに平行に対向する第2面14d(裏面)とを備える平行平板である。図1(B)を参照すると、プリント配線板14は、この実施形態に示す例では3層の樹脂層L1,L2及びL3が積層された積層基板であり、隣り合った樹脂層の間には、電気配線パターンPが形成されている。
放熱用パッド14aは、上述した電子部品12の放熱用電極12aに対応する位置に設けられたパッドである。より詳細には、放熱用パッド14aは、放熱用電極12aと略同形の平坦な金属薄板(例えばCuなど)からなり、第1面14cに設けられている。放熱用パッド14aは、電子部品12の放熱用電極12aと、第2はんだ18bにより接続されている。
放熱用パッド14aには、第1面14cから第2面14dまでを貫通する孔部としての放熱用スルーホール16,16,・・・が形成されている。図1(A)に示す例では、放熱用スルーホール16,16,・・・として、円形の開口が放熱用パッド14aの中央部と4隅とに合計5個設けられている。図1(B)を参照すると、放熱用スルーホール16,16,・・・は、第1面14cに対して垂直に延在しており、その内壁面は、金属膜(例えばCuなど)16aで被覆されている。また、放熱用スルーホール16,16,・・・の第2面14d側の開口部の周辺も金属膜16bで被覆されている。放熱用スルーホール16,16,・・・は、放熱用電極12aから放熱用パッド14aへと熱伝導により移動した熱を、プリント配線板14の第2面14d側へと導き、第2面14d側から放熱する機能を有する。
通常パッド14b,14b・・・は、上述した電子部品12の通常電極12b,12b,・・・に対応する位置に設けられたパッドである。より詳細には、通常パッド14b,14b・・・は、通常電極12b,12b,・・・と略同形の平坦な金属薄板からなり、第1面14cに設けられている。通常パッド14b,14b・・・は、プリント配線板14の電気配線パターンPに接続されている。通常パッド14b,14b・・・は、電子部品12の通常電極12b,12b,・・・と、第1はんだ18aにより接続されている。
はんだ18は、電子部品12の電極とプリント配線板14のパッドとの間に介在して、両者を接続している。詳しくは後述するが、はんだ18は、プリント配線板14のパッドに塗布された、はんだ前駆体としてのクリームはんだ22(図2(B)参照)を、電子部品12の搭載後にリフローにより溶融硬化したものである。電子装置10には、場所によらず等しいはんだ18が用いられているが、便宜上、はんだ18が接合している部品により、第1はんだ18aと第2はんだ18bとを区別して説明する。
第1はんだ18aは、電子部品12の通常電極12b,12b,・・・と、プリント配線板14の通常パッド14b,14b,・・・とを接続している。これにより、プリント配線板14と電子部品12とが機械的及び電気的に接続されている。
第2はんだ18bは、電子部品12の放熱用電極12aと、プリント配線板14の放熱用パッド14aとを接続している。これにより、放熱用電極12aと放熱用パッド14aとが機械的及び熱的に接続される。より詳細には、第2はんだ18bは、プリント配線板14の放熱用パッド14aにおいて、放熱用スルーホール16,16,・・・を除く領域に延在している。なお、放熱用スルーホール16,16,・・・には、後述するリフロー用接着剤20が塗布されている。
リフロー用接着剤20は、熱硬化性を有する絶縁性樹脂を主成分とし、はんだ18の融点よりも高温で硬化する性質を有している。リフロー用接着剤20は、上述したように、プリント配線板14の放熱用パッド14aにおいて、放熱用スルーホール16,16,・・・に対応する領域に塗布されている。この塗布により、リフロー用接着剤20は、放熱用スルーホール16,16,・・・の開口部を塞ぐ。そして、塗布の後に行われるリフローにより、リフロー用接着剤20は、放熱用スルーホール16,16,・・・を塞いだ状態で硬化する。これにより、放熱用スルーホール16,16,・・・内部へのはんだの侵入を防止することができる。
(製造方法)
以下、図2から図4を参照して、この実施形態の電子装置の製造方法、すなわち電子部品の接合方法について説明する。
図2(A)〜図4(B)は、電子部品の接合方法の説明に供する工程図であり、図1(B)と同じ切断端面を表している。
(準備工程)
図2(A)に示すように、まず、電気配線パターンPが形成されたプリント配線板14を準備する。より詳細には、放熱用パッド14a、通常パッド14b,14b,・・・及びスルーホール16,16,・・・を有すると共に、レジストReが所定箇所に塗布されたプリント配線板14を準備する。
(第1工程)
続いて、図2(B)に示すように、プリント配線板14の放熱用パッド14a上の、放熱用スルーホール16,16,・・・とその周辺とを含むスルーホール領域Rを除くスルーホール外領域rにクリームはんだ22を塗布する。
より詳細には、クリームはんだ22を塗布すべき領域に開口を有するメタルマスクMを用いて、クリームはんだ22をプリント配線板14の第1面14cにスクリーン印刷する。これにより、プリント配線板14の通常パッド14b,14b,・・・、と放熱用パッド14aの一部領域とに、クリームはんだ22が塗布される。ここで、一部領域とは、放熱用スルーホール16,16,・・・の開口部と、その周辺領域とを除く放熱用パッド14a上の領域である。
(第2工程)
続いて、図3(A)に示すように、スルーホール領域Rにリフロー用接着剤20を塗布する。
より詳細には、従来公知のディスペンサDsを用いて、リフロー用接着剤20を、全ての放熱用スルーホール16,16,・・・の開口部を塞ぐように塗布する。リフロー用接着剤20は、粘性が非常に高いため、硬化前であっても開口部を塞いだ状態で殆ど流動しない。なお、この実施形態では、リフロー用接着剤20の塗布量は、周囲のクリームはんだ22との間に若干間隙が残る程度の量としている。
(第3工程−1)
続いて、図3(B)及び図4(A)に示すように、放熱用電極12aを放熱用パッド14aに位置合わせした上で電子部品12をプリント配線板14に搭載する。
より詳細には、従来公知の電子部品自動搭載機を用いて、放熱用電極12aと放熱用パッド14aとの位置合わせ、及び通常電極12b,12b,・・・と通常パッド14b,14b,・・・との位置合わせを行って、電子部品12をプリント配線板14の上空からプリント配線板14に搭載する。
このとき、電子部品自動搭載機は、電子部品12を確実に固定するために、電子部品12をプリント配線板14に多少押し付けるような力加減で搭載を行う。その結果、プリント配線板14と電子部品12との間に介在するクリームはんだ22は、若干押し潰されるとともに、電子部品12のパッドに粘着する。同様に、リフロー用接着剤20も、押圧力を受けて、一部が放熱用スルーホール16,16,・・・の内部に侵入するとともに、電子部品12のパッドに粘着する。
(第3工程−2)
続いて、図4(B)に示すように、クリームはんだ22のリフローによる電子部品12とプリント配線板14とのはんだ付けと、リフロー用接着剤20の硬化とを行う。
より詳細には、電子部品12が搭載されたプリント配線板14をクリームはんだ22の溶融温度以上の温度に加熱するリフローを行うことにより、クリームはんだ22を溶融させる。
リフローにより液化したクリームはんだ22は、自らの表面張力で水平方向に広がり、通常パッド12b,12b,・・・と通常電極14b,14b,・・・との間、及び放熱用パッド12aと放熱用電極12bとの間を充填する。ただし、放熱用スルーホール16,16,・・・は、粘性の高いリフロー用接着剤20により塞がれているので、放熱用スルーホール16,16,・・・に溶融したクリームはんだ22は侵入することができない。
これと同時に、溶融して液体状となったクリームはんだ22に、いわば浮かんだ状態となった電子部品12は、その浮力により、プリント配線板14に対する自らの位置を自動的に調整する。つまり、セルフアライメントが達せられる。セルフアライメントが達成された後に、温度をリフロー用接着剤20の硬化温度以上まで上昇させることで、リフロー用接着剤20を硬化させる。
その後、電子部品12とプリント配線板14からなる構造体を、常法に従って冷却することにより、電子装置10が完成する。
(効果)
以上説明したように、この実施形態の電子装置及び電子部品の接合方法では、プリント配線板14の放熱用スルーホール16,16,・・・をリフロー用接着剤20により塞いでいるので、放熱用スルーホール16,16,・・・への溶融したはんだ18の侵入を防ぐことができる。
その結果、従来技術で見られたような放熱用スルーホールからのはんだの漏れを防止することができる。
(変形例等)
なお、この実施形態では、電子部品12がHSONの場合について説明した。しかし、電子部品12は、放熱用の電極を有していれば、HSONには限定されない。例えば、電子部品12は、HQFP(Quad Flat Package with Heat Sink)や、HQFN(Quad Flat Non−leaded Package with Heat Sink)や、トランジスタ部品の一つであるパワーミニなどでもよい。
(実施形態2)
(構造)
図5(A)及び(B)を参照して、実施形態2の電子装置について説明する。図5(A)は、電子装置の分解斜視図である。図5(B)は、図5(A)をA−A線に沿って切断した端面の要部を拡大して示す要部拡大端面図である。
実施形態2の電子装置30は、放熱用電極12aと放熱用パッド14aとの間に、はんだ18に代わり金属薄膜32が介在している点を除いて、実施形態1の電子装置10と略同様に構成されている。従って、以下の説明では、主にこの相違点について述べる。
電子装置30は、放熱用電極12aと放熱用パッド14aとの間に、両者に面接触するように、金属薄膜32がはんだ18が非介在で設けられている。そして、金属薄膜32は、放熱用スルーホール16,16,・・・の一部を塞いで硬化されたリフロー用接着剤20により、放熱用パッド14aに固定されている。
金属薄膜32は、放熱用パッド14a及び放熱用電極12aと平面形状が等しい金属箔であり、平坦な両表面を有している。金属薄膜32の厚みは場所によらず均一であり、後述するように、クリームはんだ22の厚みよりも若干薄い厚みとする。金属薄膜32は、一方の表面が放熱用パッド14aに面接触し、他方の表面が放熱用電極12aに面接触するように配置されている。その結果、金属薄膜32は、電子装置30の動作時に、電子部品12から発する熱を放熱用パッド14aへと伝導する役割を果たす。金属薄膜32を構成する金属は、熱伝導性が高く加工性も良好な、好ましくは、例えば銅や銀等とする。
金属薄膜32を放熱用電極12aと放熱用パッド14aとの間に固定するためにはんだ18は使用されていない。はんだ18の代わりに、金属薄膜32は、放熱パッド14aの放熱用スルーホール16,16,・・・の一部を塞ぐように塗布されたリフロー用接着剤20により固定されている。より詳細には、この実施形態に示す例では、金属薄膜32は、5個の放熱用スルーホール16,16,・・・の内の1本の対角線の両端に存在する2個を塞いで塗布されたリフロー用接着剤20により固定されている。
(製造方法)
以下、図6から図8を参照して、この実施形態の電子装置の製造方法、すなわち電子部品の接合方法について説明する。
(準備工程)
準備工程は、実施形態1の準備工程と同様であるので、その説明と図示とを省略する。
(第1工程)
図6(A)に示すように、プリント配線板14において、放熱用パッド14aを除く所定領域にクリームはんだ22を塗布する。より詳細には、実施形態1と同様にメタルマスクMを用いて、クリームはんだ22をプリント配線板14の第1面14cに、塗布面から測った厚みがdとなるようにスクリーン印刷する。ここで、クリームはんだ22の厚みdは、設計に応じた好適な値を選択することができるが、この例では、好ましくは、例えば120〜130μmとする。上述したように、この実施形態においては放熱用パッド14aにはクリームはんだ22を塗布しない。つまり、クリームはんだ22は、所定領域としての通常パッド14b,14b,・・・のみに塗布される。
(第2工程)
続いて、図6(B)に示すように、放熱用パッド14a上の、放熱用スルーホール16,16,・・・とその周辺とを含むスルーホール領域Rの一部又は全部にリフロー用接着剤20を塗布する。
より詳細には、実施形態1と同様にディスペンサDsを用いて、リフロー用接着剤20を一部の放熱用スルーホール16,16,・・・を塞ぐように塗布する。具体的には、全部で5個設けられている放熱用スルーホール16,16,・・・のうち、対角線の両端に存在する2個の放熱用スルーホール16,16にリフロー用接着剤20を塗布する。なお、実施形態2では、放熱用パッド14aと放熱用電極12aとの間にはんだ18が非介在であるので、リフロー用接着剤20の塗布量は、実施形態1よりも少量としてもよい。
(第3工程)
続いて、図7(A)に示すように、放熱用パッド14a上にクリームはんだ22の塗布面から測った厚みdよりも薄い金属薄膜32を搭載する。ここで、金属薄膜32の厚みDは、クリームはんだ22の厚みdよりも薄いことを条件として、設計に応じた好適な値を選択することができるが、この例では、好ましくは、例えば70〜80μmとする。
より詳細には、電子部品自動搭載機を用いて、金属薄膜32を位置合わせして、放熱用パッド14a上に搭載する。このとき電子部品自動搭載機は、プリント配線板14に金属薄膜32を多少押し付けるような力加減で搭載を行う。その結果、放熱用パッド14aと金属薄膜32との間に介在するリフロー用接着剤20は、若干押し潰され、一部が放熱用スルーホール16、16、・・・の内部に侵入するとともに、金属薄膜32に粘着する。これにより、金属薄膜32がプリント配線板14に固定される。
(第4工程−1)
続いて、図7(B)に示すように、放熱用電極12aを放熱用パッド14aに位置合わせした上で電子部品12をプリント配線板14に搭載する。
より詳細には、従来公知の電子部品自動搭載機を用いて、放熱用電極12aと放熱用パッド14aとの位置合わせ、及び通常電極12b,12b,・・・と通常パッド14b,14b,・・・との位置合わせを行って、電子部品12をプリント配線板14の上空からプリント配線板14に搭載する。
このとき、電子部品自動搭載機は、電子部品12を確実に固定するために、電子部品12をプリント配線板14に多少押し付けるような力加減で搭載を行う。その結果、プリント配線板14と電子部品12との間に介在するクリームはんだ22は、若干押し潰されるとともに、電子部品12の通常パッド12b,12b,・・・に粘着する。また、この工程により、放熱用パッド14aと放熱用電極12aとの間に金属薄膜32がサンドイッチされる。
(第4工程−2)
続いて、図8(A)に示すように、クリームはんだ22のリフローによる電子部品12とプリント配線板14とのはんだ付けと、リフロー用接着剤20の硬化とを行って、放熱用パッド14aと放熱用電極12aとの間に金属薄膜32を固定する。
より詳細には、電子部品12が搭載されたプリント配線板14をクリームはんだ22の溶融温度以上の温度に加熱するリフローを行うことにより、クリームはんだ22を溶融させる。
リフローにより液化したクリームはんだ22は、自らの表面張力で水平方向に広がろうとするために、通常パッド12b,12b,・・・と通常電極14b,14b,・・・との間に介在するはんだ18の厚みが薄くなる。その結果、従来法では、電子部品12の実装高さが標準値よりも低下してしまうことがあった。しかしながら、この実施形態の場合には、放熱用パッド14aと放熱用電極12aとの間に、実装高さの標準値程度の厚みを有する金属薄膜32を介在させているので、電子部品12の実装高さを確実に標準値に保つことができる。
その後、温度をリフロー用接着剤20の硬化温度以上まで上昇させことで、リフロー用接着剤20を硬化させる。これにより、放熱用パッド14aと放熱用電極12aとの間に金属薄膜32を固定する。
そして、電子部品12とプリント配線板14からなる構造体を、常法に従って冷却することにより、電子装置30が完成する。
(効果)
以上説明したように、この実施形態の電子装置及び電子部品の接合方法では、電子部品12をプリント配線板14に接合するに当たり、放熱用パッド14aと放熱用電極12aとの間に金属薄膜32を設け、放熱用パッド14aと放熱用電極12aとの間にはんだを介在させていない。従って、従来技術で見られたような放熱用スルーホールからのはんだの漏れを完全に防止することができる。
また、放熱用パッド14aと放熱用電極12aとの間にはんだを介在させていないことから、従来技術で見られたような、放熱用パッド14aと放熱用電極12aとの間のはんだに発生するボイドの問題を根本から解決することができる。
また、実施形態1では、放熱用パッド14aと放熱用電極12aとの間をリフロー用接着剤20で接着していた。そのため、接着剤20を一度硬化させてしまうと、プリント配線板14から電子部品12を取り外すことが難しく、電子部品12の交換が困難であった。しかし、この実施形態の電子装置30では、プリント配線板14と電子部品12との接続にはリフロー用接着剤20が用いられていないので、非常に容易に電子部品12の交換を行うことができる。
(変形例等)
(1)この実施形態では、実施形態1と同様の変形が可能である。
(2)この実施形態では、クリームはんだ22とリフロー用接着剤20の塗布順序は、クリームはんだ22(第1工程)→リフロー用接着剤20(第2工程)という順であった。これは、リフロー用接着剤20を先に塗布すると、塗布されたリフロー用接着剤20が、メタルマスクMに付着する虞があるためであった。しかしながら、メタルマスクMとして、例えばハーフエッチングマスクを用いる等の付着予防措置を講じることができれば、クリームはんだ22とリフロー用接着剤20の塗布順序を変更してもよい。
(実施形態3)
(構造)
図9(A)及び(B)を参照して、実施形態3の電子装置について説明する。図9(A)は、電子装置の分解斜視図である。図9(B)は、図9(A)をA−A線に沿って切断した端面の要部を拡大して示す要部拡大端面図である。
実施形態3の電子装置50は、プリント配線板14に設けられたエンボス穴52に塗布されたリフロー用接着剤20により、金属薄膜32が固定されている点を除いて、実施形態2の電子装置30と略同様に構成されている。従って、以下の説明では、主にこの相違点について述べる。
電子装置50は、プリント配線板14にリフロー用接着剤20を塗布するための凹部としてのエンボス穴52,52が形成されている。そして、金属薄膜32は、このエンボス穴52,52に塗布された硬化したリフロー用接着剤20により放熱用パッド14aに固定されている。
エンボス穴52,52は、この実施形態に示す例では、平面形状が円形の凹部であり、放熱用パッド14aが延在する領域に2個設けられている。より詳細には、エンボス穴52,52は、放熱用パッド14aを構成する金属膜を従来周知のエッチングにより円形に除去することで形成されている。
後述するように、このエンボス穴52,52には、リフロー用接着剤20が塗布され、塗布されたリフロー用接着剤20により、金属薄膜32が、放熱用パッド14aと放熱用電極12aとの間に固定されている。
(製造方法)
以下、図10から図12を参照して、この実施形態の電子装置の製造方法、すなわち電子部品の接合方法について説明する。
(準備工程)
図10(A)に示すように、エンボス穴52,52が形成されたプリント配線板14を準備する。
(第1工程)
図10(B)に示すように、プリント配線板14の第1面14cの上側の放熱用パッド14aを除く所定領域にクリームはんだ22を塗布する。なお、この工程は、エンボス穴52,52が形成されているプリント配線板14を用いている以外は、実施形態2の第1工程と同様である。従って、これ以上の説明を省略する。
(第2工程)
続いて、図10(B)に示すように、エンボス穴52,52にリフロー用接着剤20を塗布する。より詳細には、実施形態1と同様にディスペンサDsを用いて、リフロー用接着剤20をエンボス穴52,52に塗布する。なお、実施形態3では、リフロー用接着剤20を浅い底面を有するエンボス穴52,52に塗布することから、無底の放熱用スルーホール16にリフロー用接着剤20を塗布した実施形態2よりも、よりリフロー用接着剤20の塗布量は少なくてもよい。
(第3工程)
続いて、図11(A)に示すように、放熱用パッド14aにクリームはんだ22の塗布面から測った厚みdよりも薄い金属薄膜32を搭載する。
より詳細には、電子部品自動搭載機を用いて、金属薄膜32を位置合わせして、放熱用パッド14a上に搭載する。このとき電子部品自動搭載機は、プリント配線板14に金属薄膜32を多少押し付けるような力加減で搭載を行う。その結果、エンボス穴52,52に塗布されたリフロー用接着剤20は、金属薄膜32の表面により若干押し潰されるとともに、金属薄膜32に粘着する。これにより、金属薄膜32がプリント配線板14に固定される。
(第4工程−1)
続いて、図11(B)に示すように、放熱用電極12aを放熱用パッド14aに位置合わせした上で電子部品12をプリント配線板14に搭載する。
なお、この工程は、エンボス穴52,52が形成されているプリント配線板14を用いている以外は、実施形態2の第4工程−1と同様である。従って、これ以上の説明を省略する。
(第4工程−2)
続いて、図12に示すように、クリームはんだ22のリフローによる電子部品12とプリント配線板14とのはんだ付けと、リフロー用接着剤20の硬化とを行うことで、放熱用パッド14aと放熱用電極12aとの間に金属薄膜32を固定する。
より詳細には、電子部品12が搭載されたプリント配線板14をクリームはんだ22の溶融温度以上の温度に加熱するリフローを行うことにより、クリームはんだ22を溶融させる。
その後、温度をリフロー用接着剤20の硬化温度以上まで上昇させことで、リフロー用接着剤20を硬化させる。これにより、エンボス穴52,52中のリフロー用接着剤20が硬化して、放熱用パッド14aと放熱用電極12aとの間に金属薄膜32を固定する。
そして、電子部品12とプリント配線板14からなる構造体を、常法に従って冷却することにより、電子装置50が完成する。
(効果)
以上説明したように、この実施形態の電子装置及び接合方法は、実施形態2と同様の効果を奏する。
また、有底のエンボス穴52,52にリフロー用接着剤20を塗布するので、実施形態2の場合よりもリフロー用接着剤20の使用量を削減できる。
さらに、実施形態2の場合には、リフロー用接着剤20を、放熱用スルーホール16の開口を塞ぐように塗布するので、接着剤の塗布量を精密に調整する必要があった。すなわち、実施形態2では、放熱用スルーホール16の開口からのリフロー用接着剤20のはみ出し量が多い場合には、リフロー用接着剤20が、金属薄膜32と放熱用パッド14aとの間に入り込み両者の密着を阻害し、熱伝導効率を悪化させる虞がある。逆に、リフロー用接着剤20が少なすぎる場合、金属薄膜32を十分に固定できなくなってしまう。
しかし、この実施形態の場合には、既知の深さのエンボス穴52,52に対してリフロー用接着剤20を塗布するので、接着剤の塗布量の調整が容易になる。
(変形例等)
(1)この実施形態では、実施形態2と同様の変形が可能である。
(2)この実施形態ではエンボス穴52,52が2個の場合について説明した。しかし、金属薄膜32を十分な強度で固定できるのであれば、エンボス穴は2個には限定されない。
10,30,50 電子装置
12 面実装電子部品
12a 放熱用電極
12b 通常電極
12c 裏面
14 プリント配線板
14a 放熱用パッド
14b 通常パッド
14c 第1面
14d 第2面
16 放熱用スルーホール
16a,16b 金属膜
18 はんだ
18a 第1はんだ
18b 第2はんだ
20 リフロー用接着剤
22 クリームはんだ
32 金属薄膜
52 エンボス穴

Claims (6)

  1. 放熱用電極を備えた面実装電子部品を、放熱用スルーホールが形成されたプリント配線板へと接合するための接合方法であって、
    前記プリント配線板は、第1面に放熱用パッドを備えていて、該放熱用パッドの上面から前記第1面に対向する第2面までを貫通する孔部としての前記放熱用スルーホールが、複数個形成されており、
    前記プリント配線板の前記放熱用パッド上の、前記放熱用スルーホールとその周辺とを含むスルーホール領域を除くスルーホール外領域にクリームはんだを塗布する第1工程と、
    前記スルーホール領域にリフロー用接着剤を塗布する第2工程と、
    前記放熱用電極を前記放熱用パッドに位置合わせした上で前記面実装電子部品を前記プリント配線板に搭載し、前記クリームはんだのリフローによる前記面実装電子部品と前記プリント配線板とのはんだ付けと、前記リフロー用接着剤の硬化とを行う第3工程と
    を備えることを特徴とする面実装電子部品の接合方法。
  2. 放熱用電極を備えた面実装電子部品を、放熱用スルーホールが形成されたプリント配線板へと接合するための接合方法であって、
    前記プリント配線板は、第1面に放熱用パッドを備えていて、該放熱用パッドの上面から前記第1面に対向する第2面までを貫通する孔部としての前記放熱用スルーホールが、複数個形成されており、
    前記プリント配線板の前記第1面の上側の前記放熱用パッドを除く所定領域にクリームはんだを塗布する第1工程と、
    前記放熱用パッド上の、前記放熱用スルーホールとその周辺とを含むスルーホール領域の一部又は全部にリフロー用接着剤を塗布する第2工程と、
    前記放熱用パッドに前記クリームはんだの塗布面から測った厚みよりも薄い金属薄膜を搭載する第3工程と、
    前記放熱用電極を前記放熱用パッドに位置合わせした上で前記面実装電子部品を前記プリント配線板に搭載し、前記クリームはんだのリフローによる前記面実装電子部品と前記プリント配線板とのはんだ付けと、前記リフロー用接着剤の硬化とを行って、前記放熱用パッドと前記放熱用電極との間に前記金属薄膜を固定する第4工程と
    を備えることを特徴とする面実装電子部品の接合方法。
  3. 放熱用電極を備えた面実装電子部品を、放熱用スルーホールが形成されたプリント配線板へと接合するための接合方法であって、
    前記プリント配線板は、第1面に放熱用パッドを備えていて、該放熱用パッドの上面から前記第1面に対向する第2面までを貫通する孔部としての複数の前記放熱用スルーホールと、リフロー用接着剤を塗布するための凹部としてのエンボス穴とが形成されており、
    前記プリント配線板の前記第1面の上側の前記放熱用パッドを除く所定領域にクリームはんだを塗布する第1工程と、
    前記エンボス穴にリフロー用接着剤を塗布する第2工程と、
    前記放熱用パッドに前記クリームはんだの塗布面から測った厚みよりも薄い金属薄膜を搭載する第3工程と、
    前記放熱用電極を前記放熱用パッドに位置合わせした上で前記面実装電子部品を前記プリント配線板に搭載し、前記クリームはんだのリフローによる前記面実装電子部品と前記プリント配線板とのはんだ付けと、前記リフロー用接着剤の硬化とを行うことで、前記放熱用パッドと前記放熱用電極との間に前記金属薄膜を固定する第4工程と
    を備えることを特徴とする面実装電子部品の接合方法。
  4. 放熱用電極を備えた面実装電子部品と、放熱用スルーホールが形成されたプリント配線板とがはんだ接合された電子装置であって、
    前記プリント配線板は、第1面に放熱用パッドを備えていて、該放熱用パッドの上面から前記第1面に対向する第2面までを貫通する孔部としての前記放熱用スルーホールが、複数個形成されており、
    前記放熱用スルーホールが硬化したリフロー用接着剤により塞がれていることを特徴とする電子装置。
  5. 放熱用電極を備えた面実装電子部品と、放熱用スルーホールが形成されたプリント配線板とがはんだ接合された電子装置であって、
    前記プリント配線板は、第1面に放熱用パッドを備えていて、該放熱用パッドの上面から前記第1面に対向する第2面までを貫通する孔部としての前記放熱用スルーホールが、複数個形成されており、
    前記放熱用電極と前記放熱用パッドとの間に、前記放熱用電極及び前記放熱用パッドの両者に接触するように、金属薄膜が、はんだが非介在で、設けられており、
    該金属薄膜は、前記放熱用スルーホールの一部又は全部を塞いで硬化されているリフロー用接着剤により、前記放熱用パッドに固定されていることを特徴とする電子装置。
  6. 放熱用電極を備えた面実装電子部品と、放熱用スルーホールが形成されたプリント配線板とがはんだ接合された電子装置であって、
    前記プリント配線板は、第1面に放熱用パッドを備えていて、該放熱用パッドの上面から前記第1面に対向する第2面までを貫通する孔部としての複数の前記放熱用スルーホールと、リフロー用接着剤を塗布するための凹部としてのエンボス穴とが形成されており、
    前記放熱用電極と前記放熱用パッドとの間に、前記放熱用電極及び前記放熱用パッドの両者に接触するように、金属薄膜が、はんだが非介在で、設けられており、
    該金属薄膜は、前記エンボス穴に塗布されて硬化したリフロー用接着剤により、前記放熱用パッドに固定されていることを特徴とする電子装置。
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