監視カメラシステムにおいては、監視カメラによって監視対象エリアを撮影した映像を、時間的に途切れることなく映像記録装置に記録することが重要である。
しかし、一般的な監視カメラシステムにおいては記録媒体としてハードディスクが用いられており、ハードディスクドライブはディスクを回転駆動するためのメカニカルな機構を有しているため、耐振動性が非常に低い。従って、地震が発生した場合や、設置環境の周辺を電車又は大型トラック等が走行した場合、あるいはエレベータ等の移動体内に監視カメラシステムが搭載される場合等においては、振動発生時の映像データがハードディスクに記録されない状況が発生し得る。
本発明はかかる事情に鑑みて成されたものであり、監視カメラによって撮影された映像に関する映像データを映像記録装置に記録する監視カメラシステムにおいて、システムの設置環境に振動が発生した場合であっても、振動発生時の映像データを映像記録装置に確実に記録することが可能な、映像記録装置及びそれを備えた監視カメラシステムを得ることを目的とする。
本発明の第1の態様に係る映像記録装置は、撮影装置と、撮影装置によって撮影された映像に関する映像データが順次入力され、入力された映像データを記録する映像記録装置とを備える監視カメラシステムに用いられる映像記録装置であって、映像データを記録する第1の記録部と、映像データを記録し、前記第1の記録部よりも耐振動性が高く記録容量が小さい第2の記録部と、映像記録装置の設置環境の振動を検出する振動検出部と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記振動検出部によって振動が検出されていない期間内においては、前記第1の記録部及び前記第2の記録部のうちの前記第1の記録部のみに映像データを記録し、前記振動検出部によって振動が検出されている振動検出期間内においては、前記第1の記録部及び前記第2の記録部の双方に映像データを記録することを特徴とするものである。
第1の態様に係る映像記録装置によれば、制御部は、振動検出部によって振動が検出されていない期間内においては、第1の記録部及び第2の記録部のうちの第1の記録部のみに映像データを記録する。従って、第2の記録部の記録容量が消費されることを回避できるとともに、映像データの書き込みに起因する第2の記録部のストレスを回避することが可能となる。また、制御部は、振動検出部によって振動が検出されている振動検出期間内においては、第1の記録部及び第2の記録部の双方に映像データを記録する。従って、振動に起因して第1の記録部に正常な映像データが記録されていない場合であっても、振動発生時の映像データを第2の記録部に確実に記録することが可能となる。また、振動発生時の映像データが第1の記録部に正常に記録されている場合には、第2の記録部に記録されている映像データを第1の記録部に記録する処理が不要となるため、処理を簡略化できるとともに、映像データの書き込みに起因する第1の記録部のストレス及び映像データの読み出しに起因する第2の記録部のストレスを回避することが可能となる。
本発明の第2の態様に係る映像記録装置は、第1の態様に係る映像記録装置において特に、前記制御部は、振動検出期間内に前記第1の記録部に記録された映像データに対応する映像データを前記第2の記録部から読み出し、振動検出期間内に前記第2の記録部に記録された映像データを、前記第1の記録部に記録することを特徴とするものである。
第2の態様に係る映像記録装置によれば、制御部は、振動検出期間内に第1の記録部に記録された映像データに対応する映像データを第2の記録部から読み出し、振動検出期間内に第2の記録部に記録された映像データを、第1の記録部に記録する。従って、振動に起因して第1の記録部に正常な映像データが記録されていない場合であっても、振動検出期間内に第2の記録部に記録された映像データを第1の記録部に記録することにより、振動発生時の映像データを第1の記録部を用いて再生することが可能となる。また、映像再生時に第2の記録部にアクセスする必要がないため、映像データの読み出しに起因する第2の記録部のストレスを回避することが可能となる。
本発明の第3の態様に係る映像記録装置は、第2の態様に係る映像記録装置において特に、前記制御部は、振動検出期間内に前記第1の記録部に記録された映像データを、前記第2の記録部から読み出した映像データによって上書きすることを特徴とするものである。
第3の態様に係る映像記録装置によれば、制御部は、振動検出期間内に第1の記録部に記録された映像データを、第2の記録部から読み出した映像データによって上書きする。従って、振動発生時の映像データを第1の記録部を用いて簡易に再生することが可能となる。
本発明の第4の態様に係る映像記録装置は、第3の態様に係る映像記録装置において特に、前記制御部は、前記第1の記録部に記録された映像データを前記第2の記録部から読み出した映像データによって上書きする処理が完了した後、前記第2の記録部に記録されている映像データを消去することを特徴とするものである。
第4の態様に係る映像記録装置によれば、制御部は、第1の記録部に記録された映像データを第2の記録部から読み出した映像データによって上書きする処理が完了した後、第2の記録部に記録されている映像データを消去する。従って、第2の記録部の空き容量を回復できるため、次回以降の振動発生時において、長時間の映像データを第2の記録部に記録することが可能となる。
本発明の第5の態様に係る映像記録装置は、第2〜第4のいずれか一つの態様に係る映像記録装置において特に、前記第1の記録部には、所定の予備領域が確保されており、前記制御部は、前記第2の記録部から読み出した映像データを前記予備領域に記録することを特徴とするものである。
第5の態様に係る映像記録装置によれば、制御部は、第2の記録部から読み出した映像データを予備領域に記録する。従って、第2の記録部から読み出した映像データを予備領域に記録する処理を制御部が定期的に実行することにより、あるいは、定期的な交換作業や捜査機関への提出等のために映像記録装置から第1の記録部を取り出す際に、第2の記録部から読み出した映像データを予備領域に記録することにより、振動発生時の映像データを第1の記録部を用いて再生することが可能となる。
本発明の第6の態様に係る映像記録装置は、第5の態様に係る映像記録装置において特に、前記制御部は、前記第2の記録部から読み出した映像データを前記予備領域に記録する処理が完了した後、前記第2の記録部に記録されている映像データを消去することを特徴とするものである。
第6の態様に係る映像記録装置によれば、制御部は、第2の記録部から読み出した映像データを予備領域に記録する処理が完了した後、第2の記録部に記録されている映像データを消去する。従って、第2の記録部の空き容量を回復できるため、次回以降の振動発生時において、長時間の映像データを第2の記録部に記録することが可能となる。
本発明の第7の態様に係る映像記録装置は、第2〜第6のいずれか一つの態様に係る映像記録装置において特に、前記制御部は、振動検出期間内に前記第1の記録部に記録された映像データが正常データであるか異常データであるかを判定し、当該映像データが異常データである場合には、当該異常データに対応する映像データを前記第2の記録部から読み出して、読み出した当該映像データを前記第1の記録部に記録することを特徴とするものである。
第7の態様に係る映像記録装置によれば、制御部は、振動検出期間内に第1の記録部に記録された映像データが正常データであるか異常データであるかを判定し、当該映像データが異常データである場合には、当該異常データに対応する映像データを第2の記録部から読み出して、読み出した当該映像データを第1の記録部に記録する。従って、振動検出期間内に第1の記録部に記録された映像データが正常データである場合には、第2の記録部に記録されている映像データを第1の記録部に記録する処理が不要となるため、処理を簡略化できるとともに、映像データの書き込みに起因する第1の記録部のストレス及び映像データの読み出しに起因する第2の記録部のストレスを回避することが可能となる。
本発明の第8の態様に係る映像記録装置は、第7の態様に係る映像記録装置において特に、前記制御部は、振動検出期間内に前記第1の記録部に記録された映像データが正常データである場合には、当該振動検出期間内に前記第2の記録部に記録された映像データを消去することを特徴とするものである。
第8の態様に係る映像記録装置によれば、制御部は、振動検出期間内に第1の記録部に記録された映像データが正常データである場合には、当該振動検出期間内に第2の記録部に記録された映像データを消去する。従って、第2の記録部の空き容量を回復できるため、次回以降の振動発生時において、長時間の映像データを第2の記録部に記録することが可能となる。
本発明の第9の態様に係る映像記録装置は、第7又は第8の態様に係る映像記録装置において特に、映像記録装置に入力される映像データには、フレーム内予測を用いた符号化によって得られるイントラフレームと、フレーム間予測を用いた符号化によって得られるインターフレームと、が含まれ、前記制御部は、振動検出期間内において、イントラフレーム及びインターフレームの双方を前記第1の記録部に記録し、イントラフレーム及びインターフレームのうちのイントラフレームのみを前記第2の記録部に記録することを特徴とするものである。
第9の態様に係る映像記録装置によれば、制御部は、振動検出期間内において、イントラフレーム及びインターフレームの双方を第1の記録部に記録する。インターフレームを含む詳細な映像を第1の記録部に記録することにより、振動検出期間内に第1の記録部に記録された映像データが正常データである場合には、記録された詳細な映像を再生することが可能となる。また、制御部は、振動検出期間内において、イントラフレーム及びインターフレームのうちのイントラフレームのみを第2の記録部に記録する。第2の記録部へのインターフレームの記録を省略することにより、第2の記録部の空き容量の低下を抑制できるとともに、インターフレームの書き込みに起因する第2の記録部のストレスを回避することが可能となる。
本発明の第10の態様に係る映像記録装置は、第9の態様に係る映像記録装置において特に、前記制御部は、振動検出期間内に前記第1の記録部に記録された映像データを管理するための第1の管理テーブルを、前記第1の記録部に記録し、前記第1の管理テーブルには、映像データの撮影時刻を示す時刻情報と、映像データが有効であるか無効であるかを示すフラグ情報とが含まれ、前記制御部は、振動検出期間内に前記第1の記録部に記録されたイントラフレームが正常データである場合には、有効であることを示すフラグ情報を当該イントラフレームに対して設定し、振動検出期間内に前記第1の記録部に記録されたイントラフレームが異常データである場合には、無効であることを示すフラグ情報を当該イントラフレームに対して設定し、振動検出期間内に前記第1の記録部に記録されたインターフレームに関しては、そのインターフレームを挟む二つのイントラフレームの双方に対して、有効であることを示すフラグ情報が設定されている場合には、有効であることを示すフラグ情報を当該インターフレームに対して設定し、そのインターフレームを挟む二つのイントラフレームの少なくとも一方に対して、無効であることを示すフラグ情報が設定されている場合には、無効であることを示すフラグ情報を当該インターフレームに対して設定することを特徴とするものである。
第10の態様に係る映像記録装置によれば、制御部は、インターフレームを挟む二つのイントラフレームの双方に対して、有効であることを示すフラグ情報が設定されている場合には、有効であることを示すフラグ情報を当該インターフレームに対して設定する。また、制御部は、インターフレームを挟む二つのイントラフレームの少なくとも一方に対して、無効であることを示すフラグ情報が設定されている場合には、無効であることを示すフラグ情報を当該インターフレームに対して設定する。従って、振動検出期間内に第1の記録部に記録されたインターフレームが正常データであるか異常データであるかを、簡易に判定することが可能となる。
本発明の第11の態様に係る映像記録装置は、第10の態様に係る映像記録装置において特に、前記制御部は、インターフレームに対してフラグ情報を設定する処理と、前記第1の記録部に記録されている異常データのイントラフレームに対応する映像データを前記第2の記録部から読み出して前記第1の記録部に記録する処理とが完了した後に、有効であることを示すフラグ情報を当該イントラフレームに対して設定することを特徴とするものである。
第11の態様に係る映像記録装置によれば、制御部は、インターフレームに対してフラグ情報を設定する処理と、第1の記録部に記録されている異常データのイントラフレームに対応する映像データを第2の記録部から読み出して第1の記録部に記録する処理とが完了した後に、有効であることを示すフラグ情報を当該イントラフレームに対して設定する。従って、インターフレームに対してフラグ情報を正確に設定できるとともに、第2の記録部に記録された映像データによって上書き等されたイントラフレームに対しても、有効であることを示すフラグ情報を正確に設定することが可能となる。
本発明の第12の態様に係る映像記録装置は、第10又は第11の態様に係る映像記録装置において特に、前記制御部は、振動検出期間内に前記第2の記録部に記録された映像データを管理するための第2の管理テーブルを、前記第2の記録部に記録し、前記第1の管理テーブルには、映像データの誤り検出符号がさらに含まれ、前記第2の管理テーブルには、映像データの撮影時刻を示す時刻情報と誤り検出符号とが含まれ、前記制御部は、前記第1の管理テーブルに含まれる誤り検出符号と前記第2の管理テーブルに含まれる誤り検出符号とを比較することにより、振動検出期間内に前記第1の記録部に記録されたイントラフレームが正常データであるか異常データであるかを判定することを特徴とするものである。
第12の態様に係る映像記録装置によれば、制御部は、第1の管理テーブルに含まれる誤り検出符号と第2の管理テーブルに含まれる誤り検出符号とを比較することにより、振動検出期間内に第1の記録部に記録されたイントラフレームが正常データであるか異常データであるかを判定する。従って、振動検出期間内に第1の記録部に記録されたイントラフレームが正常データであるか異常データであるかを、簡易かつ正確に判定することが可能となる。また、映像データ同士の比較を行うのではなく、誤り検出符号同士を比較することによって、イントラフレームが正常データであるか異常データであるかを判定するため、データの正常/異常を判定するために第1の記録部及び第2の記録部から映像データを読み出す必要がない。その結果、映像データの読み出しに起因する第1の記録部及び第2の記録部のストレスを回避することが可能となる。
本発明の第13の態様に係る映像記録装置は、第12の態様に係る映像記録装置において特に、前記制御部は、基準の時刻情報以外の時刻情報を省略することによって前記第1の管理テーブルを圧縮して前記第1の記録部に記録し、基準の時刻情報以外の時刻情報を省略することによって前記第2の管理テーブルを圧縮して前記第2の記録部に記録することを特徴とするものである。
第13の態様に係る映像記録装置によれば、制御部は、基準の時刻情報以外の時刻情報を省略することによって第1の管理テーブルを圧縮して第1の記録部に記録し、基準の時刻情報以外の時刻情報を省略することによって第2の管理テーブルを圧縮して第2の記録部に記録する。従って、第1の記録部及び第2の記録部の空き容量の低下を抑制することが可能となる。
本発明の第14の態様に係る映像記録装置は、第9〜第11のいずれか一つの態様に係る映像記録装置において特に、前記制御部は、前記第1の記録部に記録されたイントラフレームの代表値と、前記第2の記録部に記録されたイントラフレームの代表値とを比較することにより、振動検出期間内に前記第1の記録部に記録されたイントラフレームが正常データであるか異常データであるかを判定することを特徴とするものである。
第14の態様に係る映像記録装置によれば、制御部は、第1の記録部に記録されたイントラフレームの代表値と、第2の記録部に記録されたイントラフレームの代表値とを比較することにより、振動検出期間内に第1の記録部に記録されたイントラフレームが正常データであるか異常データであるかを判定する。従って、振動検出期間内に第1の記録部に記録されたイントラフレームが正常データであるか異常データであるかを、正確に判定することが可能となる。また、第1の管理テーブル及び第2の管理テーブルへの誤り検出符号の記述を省略することが可能となる。
本発明の第15の態様に係る映像記録装置は、第7又は第8の態様に係る映像記録装置において特に、映像記録装置に入力される映像データには、フレーム内予測を用いた符号化によって得られるイントラフレームと、フレーム間予測を用いた符号化によって得られるインターフレームと、が含まれ、前記制御部は、振動検出期間内において、イントラフレーム及びインターフレームの双方を前記第1の記録部に記録し、イントラフレーム及びインターフレームの双方を前記第2の記録部に記録することを特徴とするものである。
第15の態様に係る映像記録装置によれば、制御部は、振動検出期間内において、イントラフレーム及びインターフレームの双方を第1の記録部に記録する。インターフレームを含む詳細な映像を第1の記録部に記録することにより、振動検出期間内に第1の記録部に記録された映像データが正常データである場合には、記録された詳細な映像を再生することが可能となる。また、制御部は、振動検出期間内において、イントラフレーム及びインターフレームの双方を第2の記録部に記録する。インターフレームを含む詳細な映像が第2の記録部に記録されているため、振動検出期間内に第1の記録部に記録された映像データが異常データである場合であっても、第2の記録部に記録されている映像データを第1の記録部に記録することによって、第1の記録部を用いて詳細な映像を再生することが可能となる。
本発明の第16の態様に係る映像記録装置は、第2〜第6のいずれか一つの態様に係る映像記録装置において特に、前記制御部は、前記第2の記録部から読み出した全ての映像データを前記第1の記録部に記録することを特徴とするものである。
第16の態様に係る映像記録装置によれば、制御部は、第2の記録部から読み出した全ての映像データを第1の記録部に記録する。従って、振動検出期間内に第1の記録部に記録された映像データが正常データであるか異常データであるかの判定を省略することが可能となる。
本発明の第17の態様に係る映像記録装置は、第16の態様に係る映像記録装置において特に、映像記録装置に入力される映像データには、フレーム内予測を用いた符号化によって得られるイントラフレームと、フレーム間予測を用いた符号化によって得られるインターフレームと、が含まれ、前記制御部は、振動検出期間内において、イントラフレーム及びインターフレームの双方を前記第1の記録部に記録し、イントラフレーム及びインターフレームのうちのイントラフレームのみを前記第2の記録部に記録することを特徴とするものである。
第17の態様に係る映像記録装置によれば、制御部は、振動検出期間内において、イントラフレーム及びインターフレームの双方を第1の記録部に記録する。インターフレームを含む詳細な映像を第1の記録部に記録することにより、振動検出期間内に第1の記録部に記録された映像データが正常データである場合には、記録された詳細な映像を再生することが可能となる。また、制御部は、振動検出期間内において、イントラフレーム及びインターフレームのうちのイントラフレームのみを第2の記録部に記録する。第2の記録部へのインターフレームの記録を省略することにより、第2の記録部の空き容量の低下を抑制できるとともに、インターフレームの書き込みに起因する第2の記録部のストレスを回避することが可能となる。
本発明の第18の態様に係る映像記録装置は、第16の態様に係る映像記録装置において特に、映像記録装置に入力される映像データには、フレーム内予測を用いた符号化によって得られるイントラフレームと、フレーム間予測を用いた符号化によって得られるインターフレームと、が含まれ、前記制御部は、振動検出期間内において、イントラフレーム及びインターフレームの双方を前記第1の記録部に記録し、イントラフレーム及びインターフレームの双方を前記第2の記録部に記録することを特徴とするものである。
第18の態様に係る映像記録装置によれば、制御部は、振動検出期間内において、イントラフレーム及びインターフレームの双方を第1の記録部に記録し、イントラフレーム及びインターフレームの双方を第2の記録部に記録する。従って、振動検出期間内に第1の記録部に記録された映像データが異常データである場合であっても、イントラフレーム及びインターフレームの双方が第2の記録部に記録されているため、記録された詳細な映像を再生することが可能となる。
本発明の第19の態様に係る映像記録装置は、第1〜第18のいずれか一つの態様に係る映像記録装置において特に、前記制御部は、前記第1の記録部の機器異常を検出した場合には、前記第1の記録部を再起動し、前記第1の記録部の再起動を行っている再起動期間内においては、前記第2の記録部に映像データを記録することを特徴とするものである。
第19の態様に係る映像記録装置によれば、制御部は、第1の記録部の再起動を行っている再起動期間内においては、第2の記録部に映像データを記録する。従って、再起動期間中の映像データを第2の記録部に確実に記録することが可能となる。
本発明の第20の態様に係る映像記録装置は、第19の態様に係る映像記録装置において特に、前記制御部は、再起動期間内に前記第2の記録部に記録された映像データを、前記第1の記録部に記録することを特徴とするものである。
第20の態様に係る映像記録装置によれば、制御部は、再起動期間内に第2の記録部に記録された映像データを、第1の記録部に記録する。従って、再起動期間内に第2の記録部に記録された映像データを第1の記録部に記録することにより、再起動期間中の映像データを第1の記録部を用いて再生することが可能となる。また、映像再生時に第2の記録部にアクセスする必要がないため、映像データの読み出しに起因する第2の記録部のストレスを回避することが可能となる。
本発明の第21の態様に係る映像記録装置は、第20の態様に係る映像記録装置において特に、前記制御部は、前記第2の記録部から読み出した映像データを前記第1の記録部に記録する処理が完了した後、前記第2の記録部に記録されている映像データを消去することを特徴とするものである。
第21の態様に係る映像記録装置によれば、制御部は、第2の記録部から読み出した映像データを第1の記録部に記録する処理が完了した後、第2の記録部に記録されている映像データを消去する。従って、第2の記録部の空き容量を回復できるため、次回以降の振動発生時又は次回以降の第1の記録部の再起動時において、長時間の映像データを第2の記録部に記録することが可能となる。
本発明の第22の態様に係る映像記録装置は、第20の態様に係る映像記録装置において特に、映像記録装置に入力される映像データには、フレーム内予測を用いた符号化によって得られるイントラフレームと、フレーム間予測を用いた符号化によって得られるインターフレームと、が含まれ、前記制御部は、再起動期間内において、イントラフレーム及びインターフレームのうちのイントラフレームのみを前記第2の記録部に記録することを特徴とするものである。
第22の態様に係る映像記録装置によれば、制御部は、再起動期間内において、イントラフレーム及びインターフレームのうちのイントラフレームのみを第2の記録部に記録する。第2の記録部へのインターフレームの記録を省略することにより、第2の記録部の空き容量の低下を抑制できるとともに、インターフレームの書き込みに起因する第2の記録部のストレスを回避することが可能となる。
本発明の第23の態様に係る映像記録装置は、第19〜第21のいずれか一つの態様に係る映像記録装置において特に、映像記録装置に入力される映像データには、フレーム内予測を用いた符号化によって得られるイントラフレームと、フレーム間予測を用いた符号化によって得られるインターフレームと、が含まれ、前記制御部は、再起動期間内において、イントラフレーム及びインターフレームの双方を前記第2の記録部に記録することを特徴とするものである。
第23の態様に係る映像記録装置によれば、制御部は、再起動期間内において、イントラフレーム及びインターフレームの双方を第2の記録部に記録する。従って、イントラフレーム及びインターフレームの双方が第2の記録部に記録されているため、記録された詳細な映像を再生することが可能となる。
本発明の第24の態様に係る監視カメラシステムは、撮影装置と、前記撮影装置によって撮影された映像に関する映像データが順次入力され、入力された映像データを記録する映像記録装置と、を備え、前記映像記録装置は、映像データを記録する第1の記録部と、映像データを記録し、前記第1の記録部よりも耐振動性が高く記録容量が小さい第2の記録部と、前記映像記録装置の設置環境の振動を検出する振動検出部と、制御部と、を有し、前記制御部は、前記振動検出部によって振動が検出されていない期間内においては、前記第1の記録部及び前記第2の記録部のうちの前記第1の記録部のみに映像データを記録し、前記振動検出部によって振動が検出されている振動検出期間内においては、前記第1の記録部及び前記第2の記録部の双方に映像データを記録することを特徴とするものである。
第24の態様に係る監視カメラシステムによれば、制御部は、振動検出部によって振動が検出されていない期間内においては、第1の記録部及び第2の記録部のうちの第1の記録部のみに映像データを記録する。従って、第2の記録部の記録容量が消費されることを回避することが可能となる。また、制御部は、振動検出部によって振動が検出されている振動検出期間内においては、第1の記録部及び第2の記録部の双方に映像データを記録する。従って、振動に起因して第1の記録部に正常な映像データが記録されていない場合であっても、振動発生時の映像データを第2の記録部に確実に記録することが可能となる。また、振動発生時の映像データが第1の記録部に正常に記録されている場合には、第2の記録部に記録されている映像データを第1の記録部に記録する処理が不要となるため、処理を簡略化できるとともに、映像データの書き込みに起因する第1の記録部のストレスを回避することが可能となる。
本発明によれば、監視カメラシステムの設置環境に振動が発生した場合であっても、振動発生時の映像データを映像記録装置に確実に記録することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、異なる図面において同一の符号を付した要素は、同一又は相応する要素を示すものとする。
図1は、本発明の実施の形態に係る監視カメラシステム1の全体構成を簡略化して示す図である。監視カメラシステム1は、IPカメラ等の監視カメラ2(撮影装置)と、DVR(Digital Video Recorder)等の映像記録装置3と、液晶モニタ等のモニタ4とを備えて構成されている。監視カメラ2は、IPネットワーク5を介して映像記録装置3に接続されている。映像記録装置3には、監視カメラ2によって撮影された監視対象エリアの映像に関する映像データ(画像データ及び音声データを含む。以下同様)が、監視カメラ2からIPネットワーク5を介して順次入力される。映像記録装置3は、監視カメラ2から入力された映像データを記録する。
図2は、映像記録装置3の構成を簡略化して示すブロック図である。映像記録装置3は、通信制御部11と、CPU等の制御部12と、表示制御部13と、DDR−SDRAM等のワークメモリ14と、第1の記録部としてのハードディスクを有するHDD(Hard Disk Drive)15と、第2の記録部としての半導体メモリを有するSSD(Solid State Drive)16と、加速度センサ又はジャイロセンサ等の振動センサ17とを備えて構成されている。振動センサ17は、映像記録装置3が設置されている環境において発生した振動を検出する。例えば、地震が発生した場合や、設置環境の周辺を電車又は大型トラック等が走行した場合、あるいはエレベータ等の移動体内に監視カメラシステム1が搭載される場合等において、振動センサ17は振動を検出する。HDD15は、例えば、記録容量が2TBのハードディスクを18台備えて構成されており、ハードディスクの合計の記録容量は36TBである。SSD16は、HDD15と比較して、耐振動性が高く、記録容量が小さい。SSD16は、記録容量が例えば512GBの半導体メモリを備えて構成されている。
図3は、ハードディスクのメモリ空間を模式的に示す図である。図3に示すように、ハードディスクのメモリ空間は、後述する管理テーブル20を記録するための第1領域R11と、監視カメラ2から入力された映像データを記録するための第2領域R12と、予備領域として確保された第3領域R13とを有している。第3領域R13の記録容量は、例えば、半導体メモリの記録容量に等しい512GBである。
図4は、半導体メモリのメモリ空間を模式的に示す図である。図4に示すように、半導体メモリのメモリ空間は、後述する管理テーブル30を記録するための第1領域R21と、監視カメラ2から入力された映像データを記録するための第2領域R22とを有している。
図5〜8は、振動センサ17が振動を検出した場合に制御部12が実行する、映像データの処理を示す図である。また、図9〜13は、振動センサ17が振動を検出した場合に制御部12が実行する、管理テーブル20,30の処理を示す図である。以下の例では、フレームF1から順に映像データが映像記録装置3に入力され、映像記録装置3がフレームF10〜F24を記録するタイミングにおいて、振動センサ17が振動を検出した状況を想定している。また、監視カメラ2から映像記録装置3に入力される映像データには、フレーム内予測を用いた符号化によって得られるイントラフレーム(Iフレーム)と、フレーム間予測を用いた符号化によって得られるインターフレーム(Pフレーム)とが含まれる。以下の例では、説明の簡単化のため、連続する3つのフレームの中に1つのイントラフレームと2つのインターフレームとが含まれる状況を想定する。
振動センサ17が振動を検出していない期間内においては、制御部12は、監視カメラ2から入力された映像データ(フレームF1〜F9)を、ハードディスクの第2領域R12に記録する。また、この期間内においては、制御部12は、映像データを半導体メモリには記録しない。
図5を参照して、振動センサ17が振動を検出している期間(振動検出期間)内においては、制御部12は、監視カメラ2から入力された映像データ(フレームF10〜F24)を、ハードディスクの第2領域R12に記録する。また、振動検出期間内においては、制御部12は、入力された映像データ(フレームF10〜F24)のうちのイントラフレーム(フレームF10,F13,F16,F19,F22)を、半導体メモリの第2領域R22に記録する。
また、図9を参照して、制御部12は、振動検出期間内にハードディスクに記録された映像データ(フレームF10〜F24)を管理するための管理テーブル20を作成する。制御部12は、作成した管理テーブル20をハードディスクの第1領域R11に記録する。
図9に示すように、管理テーブル20には、フレーム番号、撮影時刻、フレーム種別、フラグ情報、及び誤り検出符号の各項目が含まれている。フレーム番号の項目には、フレーム順に付与された連続番号が、例えば32ビットで記述される。撮影時刻の項目には、監視カメラ2が映像データを撮影した時刻を表す時刻情報が、例えば64ビットで記述される。フレーム種別の項目には、映像データがイントラフレーム(I)であるかインターフレーム(P)であるかを示す情報が、例えば8ビットで記述される。フラグ情報の項目には、映像データが有効であるか無効であるかを示す情報が、例えば8ビットで記述される。但しこの時点では、フラグ情報の項目は空欄である。誤り検出符号の項目には、ハードディスクに記録した映像データに関してECC(Error Correcting Code)又はCRC(Cyclic Redundancy Check)等によって求めた誤り検出符号が、例えば64ビットで記述される。なお、管理テーブル20には、映像データを記録したハードディスクのセクタアドレス(例えば48ビット)を示すアドレス情報等の他の項目が含まれていても良い。本実施の形態の例では、時刻情報とアドレス情報との対応関係を示す時刻検索用のタイムテーブルが、管理テーブル20とは別に準備されている場合を想定しており、この場合には、管理テーブル20へのアドレス情報の記述は省略することができる。
また、図10を参照して、制御部12は、振動検出期間内に半導体メモリに記録された映像データ(フレームF10,F13,F16,F19,F22)を管理するための管理テーブル30を作成する。制御部12は、作成した管理テーブル30を半導体メモリの第1領域R21に記録する。
図10に示すように、管理テーブル30には、管理テーブル20と同様のフレーム番号、撮影時刻、フレーム種別、フラグ情報、及び誤り検出符号の各項目が含まれている。管理テーブル30においては、フラグ情報は全て「有効」に設定されている。
管理テーブル20,30の作成及び記録が完了した後に、映像データの再生指示が外部から入力されると、制御部12は以下に述べる編集処理を実行する。なお、制御部12は、映像データの再生指示が入力された場合のみならず、ハードディスクの交換のためにハードディスクを映像記録装置3から取り出す際に、又は定期的な時間間隔で、編集処理を実行しても良い。定期的に行われる編集処理の実行間隔は、半導体メモリの記録容量や、設置環境における振動の発生頻度等に応じて、数日から数週間の範囲に設定される。
まず制御部12は、管理テーブル20をハードディスクからワークメモリ14に読み出すとともに、管理テーブル30を半導体メモリからワークメモリ14に読み出す。そして、管理テーブル20に記述されている各イントラフレームF10,F13,F16,F19,F22の誤り検出符号と、管理テーブル30に記述されている各イントラフレームF10,F13,F16,F19,F22の誤り検出符号とを比較する。
制御部12は、各イントラフレームに関して、両者の誤り検出符号が一致する場合には、ハードディスクに記録されたイントラフレームは正常データであると判定し、一方、両者の誤り検出符号が一致しない場合には、ハードディスクに記録されたイントラフレームは異常データであると判定する。そして、正常データであると判定したイントラフレームに関しては、管理テーブル20のフラグ情報を「有効」に設定し、異常データであると判定したイントラフレームに関しては、管理テーブル20のフラグ情報を「無効」に設定する。図11を参照して、この例では、イントラフレームF10,F13,F16,F22に関してはフラグ情報が「有効」に設定され、イントラフレームF19に関してはフラグ情報が「無効」に設定されている。
次に制御部12は、イントラフレームに関するフラグ情報の設定が完了した管理テーブル20を参照することにより、各インターフレームに関するフラグ情報を設定する。具体的には、各インターフレームを挟む二つのイントラフレームの双方に対して「有効」のフラグ情報が設定されている場合には、そのインターフレームに対して「有効」のフラグ情報を設定し、一方、各インターフレームを挟む二つのイントラフレームの少なくとも一方に対して「無効」のフラグ情報が設定されている場合には、そのインターフレームに対して「無効」のフラグ情報を設定する。図12を参照して、例えばインターフレームF11に関しては、インターフレームF11を挟む二つのイントラフレームF10,F13の双方に対して「有効」のフラグ情報が設定されているため、インターフレームF11のフラグ情報は「有効」に設定される。また、例えばインターフレームF18に関しては、インターフレームF18を挟む二つのイントラフレームF16,F19の一方のイントラフレームF19に対して「無効」のフラグ情報が設定されているため、インターフレームF18のフラグ情報は「無効」に設定される。なお、管理テーブル20内において二つのイントラフレームに挟まれないインターフレームF23,F24に関しては、次のイントラフレームF25に「有効」のフラグ情報が設定されていると仮定して、インターフレームF23,F24に対するフラグ情報の設定を行う。
その結果、図12に示すように、インターフレームF11,F12,F14,F15,F23,F24に対しては「有効」のフラグ情報が設定され、インターフレームF17,F18,F20,F21に対しては「無効」のフラグ情報が設定される。図6には、振動検出期間内にハードディスクに記録された映像データ(フレームF10〜F24)のうち、管理テーブル20においてフラグ情報が「無効」に設定された映像データ(フレームF17〜F21)に×印を付している。
図7を参照して、次に制御部12は、管理テーブル20においてフラグ情報が「無効」に設定されたイントラフレームに対応する映像データ(フレームF19)を、半導体メモリの第2領域R22から読み出す。そして、ハードディスクの領域R12に記録されているフレームF19を、半導体メモリから読み出したフレームF19によって上書きする。また、図13を参照して、上書き処理が完了した後、制御部12は、管理テーブル20内のイントラフレームF19に関するフラグ情報を「有効」に設定する。制御部12は、以上の処理によって編集が完了したワークメモリ14上の管理テーブル20を用いることにより、振動検出期間内に撮影した映像の再生を行う。従って、映像再生時に半導体メモリにアクセスする必要がないため、映像データの読み出しに起因する半導体メモリのストレスを回避することが可能となる。また、制御部12は、管理テーブル20をワークメモリ14からハードディスクの第1領域R11に書き戻す。
図8を参照して、次に制御部12は、半導体メモリに記録されているイントラフレームF10,F13,F16,F19,F22を消去する。なお、制御部12は、半導体メモリからイントラフレームF10,F13,F16,F19,F22を消去する際に、半導体メモリから管理テーブル30を併せて消去しても良い。
以下、上述した実施の形態に適用可能な各種の変形例について説明する。以下に述べる変形例は、任意に組み合わせて適用することも可能である。
<第1の変形例>
上記実施の形態では、図13に示したように、管理テーブル20には、振動検出期間内にハードディスクに記録された全ての映像データに関して、フレーム番号、撮影時刻、フレーム種別、フラグ情報、及び誤り検出符号の全ての項目が記述された。これに対して、全ての映像データに関して時刻情報を記述するのではなく、ある一定の時間間隔(例えば1秒間隔)の映像データに関してのみ基準の時刻情報を記述し、他の映像データに関しては時刻情報の記述を省略することにより、管理テーブル20を圧縮してハードディスクに記録しても良い。
この場合であっても、制御部12は、上述した時刻検索用のタイムテーブルと、各映像データの先頭に付加されているデータヘッダ(時刻情報及びデータサイズが記述されている)とに基づいて、管理テーブル20内での時刻情報の記述が省略された各フレームに関する撮影時刻を特定することができる。
同様に、上記実施の形態では、図10に示したように、管理テーブル30には、振動検出期間内に半導体メモリに記録された全ての映像データに関して、フレーム番号、撮影時刻、フレーム種別、フラグ情報、及び誤り検出符号の全ての項目が記述された。これに対して、全ての映像データに関して時刻情報を記述するのではなく、ある一定の時間間隔(例えば1秒間隔)の映像データに関してのみ基準の時刻情報を記述し、他の映像データに関しては時刻情報の記述を省略することにより、管理テーブル30を圧縮して半導体メモリに記録しても良い。
この場合であっても、制御部12は、上述した時刻検索用のタイムテーブルと、各映像データの先頭に付加されているデータヘッダとに基づいて、管理テーブル30内での時刻情報の記述が省略された各フレームに関する撮影時刻を特定することができる。
<第2の変形例>
上記実施の形態では、管理テーブル20及び管理テーブル30の双方に各映像データの誤り検出符号を記述し、制御部12は、各映像データに関して両テーブルの誤り検出符号を比較することにより、ハードディスクに記録された映像データが正常データであるか異常データであるかを判定した。この判定手法とは別の判定手法として、管理テーブル20,30への誤り検出符号の記述を省略し、制御部12が、ハードディスクに記録されている映像データ及び半導体メモリに記録されている映像データの双方に関して、MD5(Message Digest Algorithm 5)等のハッシュ値を代表値として算出しても良い。制御部12は、両者のハッシュ値が一致する場合には、ハードディスクに記録されたイントラフレームは正常データであると判定し、一方、両者のハッシュ値が一致しない場合には、ハードディスクに記録されたイントラフレームは異常データであると判定する。
<第3の変形例>
上記実施の形態では、振動検出期間内にハードディスクに記録された異常データを、半導体メモリから読み出した正常データによって上書きする処理について述べたが、ハードディスクの交換のためにハードディスクを映像記録装置3から取り出す際等においては、振動検出期間内に半導体メモリに記録された映像データを、ハードディスクの予備領域にコピーしても良い。
図14,15は、制御部12が実行する映像データの処理を示す図である。図14を参照して、半導体メモリの第2領域R22には、振動検出期間内に記録された映像データ(フレームF10,F13,F16,F19,F22)が残っている。制御部12は、ハードディスクの電源をオフする命令が外部から入力されると、半導体メモリの第2領域R22に映像データが残っているか否かをチェックする。この例では映像データが残っているため、制御部12は、ハードディスクの電源をオフする前に、映像データ(フレームF10,F13,F16,F19,F22)を半導体メモリから読み出して、その読み出した映像データをハードディスクの予備領域である第3領域R13にコピーする。また、制御部12は、管理テーブル30を半導体メモリの第1領域R21から読み出して、その読み出した管理テーブル30をハードディスクの第1領域R11(又は第3領域R31)にコピーする。
図15を参照して、次に制御部12は、ハードディスクへのコピーが完了した映像データ(フレームF10,F13,F16,F19,F22)及び管理テーブル30を、半導体メモリから消去する。その後、制御部12は、ハードディスクの電源をオフする。
<第4の変形例>
上記実施の形態では、振動検出期間内において半導体メモリにはイントラフレームのみを記録したが、イントラフレーム及びインターフレームの双方を半導体メモリに記録しても良い。
図16〜19は、振動センサ17が振動を検出した場合に制御部12が実行する、映像データの処理を示す図である。また、図20〜22は、振動センサ17が振動を検出した場合に制御部12が実行する、管理テーブル20,30の処理を示す図である。
図16を参照して、振動検出期間内において、制御部12は、監視カメラ2から入力された映像データ(フレームF10〜F24)を、ハードディスクの第2領域R12に記録する。また、振動検出期間内において、制御部12は、監視カメラ2から入力された映像データ(フレームF10〜F24)を、半導体メモリの第2領域R22に記録する。
また、制御部12は、振動検出期間内にハードディスクに記録された映像データ(フレームF10〜F24)を管理するための管理テーブル20(図9参照)を作成する。制御部12は、作成した管理テーブル20をハードディスクの第1領域R11に記録する。
また、図20を参照して、制御部12は、振動検出期間内に半導体メモリに記録された映像データ(フレームF10〜F24)を管理するための管理テーブル30を作成する。管理テーブル30において、フラグ情報は、フレームF10〜F24の全てに関して「有効」に設定されている。制御部12は、作成した管理テーブル30を半導体メモリの第1領域R21に記録する。
管理テーブル20,30の作成及び記録が完了した後に、映像データの再生指示が外部から入力されると、制御部12は以下に述べる編集処理を実行する。なお、制御部12は、映像データの再生指示が入力された場合のみならず、ハードディスクの交換のためにハードディスクを映像記録装置3から取り出す際に、又は定期的な時間間隔で、編集処理を実行しても良い。
まず制御部12は、管理テーブル20をハードディスクからワークメモリ14に読み出すとともに、管理テーブル30を半導体メモリからワークメモリ14に読み出す。そして、管理テーブル20に記述されている各フレームF10〜F24の誤り検出符号と、管理テーブル30に記述されている各フレームF10〜F24の誤り検出符号とをそれぞれ比較する。
制御部12は、各フレームF10〜F24に関して、両者の誤り検出符号が一致する場合には、ハードディスクに記録されたフレームは正常データであると判定し、一方、両者の誤り検出符号が一致しない場合には、ハードディスクに記録されたフレームは異常データであると判定する。そして、正常データであると判定したフレームに関しては、管理テーブル20のフラグ情報を「有効」に設定し、異常データであると判定したフレームに関しては、管理テーブル20のフラグ情報を「無効」に設定する。図21を参照して、この例では、フレームF19,F20に関してはフラグ情報が「無効」に設定され、その他のフレームF10〜F18,F21〜F24に関してはフラグ情報が「有効」に設定されている。図17には、振動検出期間内にハードディスクに記録された映像データ(フレームF10〜F24)のうち、管理テーブル20においてフラグ情報が「無効」に設定された映像データ(フレームF19,F20)に×印を付している。
図18を参照して、次に制御部12は、管理テーブル20においてフラグ情報が「無効」に設定されたフレームに対応する映像データ(フレームF19,F20)を、半導体メモリの第2領域R22から読み出す。そして、ハードディスクの領域R12に記録されているフレームF19,F20を、半導体メモリから読み出したフレームF19,F20によってそれぞれ上書きする。また、図22を参照して、上書き処理が完了した後、制御部12は、管理テーブル20内のフレームF19,F20に関するフラグ情報を「有効」に設定する。制御部12は、以上の処理によって編集が完了した管理テーブル20を、ワークメモリ14からハードディスクの第1領域R11に書き戻す。
図19を参照して、次に制御部12は、半導体メモリに記録されているフレームF10〜F24を消去する。なお、制御部12は、半導体メモリからフレームF10〜F24を消去する際に、半導体メモリから管理テーブル30を併せて消去しても良い。
<第5の変形例>
上記実施の形態では、制御部12が、ハードディスクに記録されている映像データが正常データであるか異常データであるかを判定し、当該映像データが異常データである場合に、その異常データを半導体メモリから読み出した正常データによって上書きする処理について述べた。これとは別の処理として、ハードディスクに記録されている映像データが正常データであるか異常データであるかの判定を省略し、制御部12が、振動検出期間内にハードディスクに記録された全ての映像データを、当該振動検出期間内に半導体メモリに記録された映像データによって上書きしても良い。
第1の例として、制御部12は、振動検出期間内において、イントラフレーム及びインターフレームの双方をハードディスクに記録し、イントラフレーム及びインターフレームのうちのイントラフレームのみを半導体メモリに記録する。この場合、制御部12は、振動検出期間内にハードディスクに記録された全てのイントラフレームを、半導体メモリから読み出した全てのイントラフレームによって上書きする。
第2の例として、制御部12は、振動検出期間内において、イントラフレーム及びインターフレームの双方をハードディスクに記録し、イントラフレーム及びインターフレームの双方を半導体メモリに記録する。この場合、制御部12は、振動検出期間内にハードディスクに記録された全てのイントラフレーム及びインターフレームを、半導体メモリから読み出した全てのイントラフレーム及びインターフレームによって上書きする。
<第6の変形例>
映像記録装置3の設置環境に振動が発生すると、その振動に起因してHDD15に機器異常が生じ、ハードディスクへの映像データの記録が不可能になる場合がある。本変形例では、HDD15に機器異常が生じた場合の対策について説明する。
図23〜25は、HDD15に機器異常が生じた場合に制御部12が実行する、映像データの処理を示す図である。以下の例では、フレームF1から順に映像データが映像記録装置3に入力され、映像記録装置3がフレームF25を記録するタイミングにおいて、HDD15に機器異常が生じた状況を想定している。
制御部12は、HDD15に対する映像データ(フレームF25)の書き込み命令に対して、所定時間内にHDD15から応答信号を受領しないことにより、HDD15の機器異常を検出する。
制御部12はHDD15の電源のオン/オフを制御する機能を有しており、HDD15の機器異常を検出した場合、制御部12は、当該機能によってHDD15を再起動する。ここで、HDD15を再起動するためには一定の時間を要する。以下の例では、映像記録装置3がフレームF25〜F32を記録すべきタイミングで、HDD15の再起動が行われるものとする。
図23を参照して、HDD15の再起動期間内においては、ハードディスクに映像データを記録することはできない。そこで、制御部12は、再起動期間内に監視カメラ2から入力された映像データ(フレームF25〜F32)のうちのイントラフレーム(フレームF25,F28,F31)を、半導体メモリの第2領域R22に記録する。また、制御部12は、再起動期間内に半導体メモリに記録された映像データ(フレームF25,F28,F31)を管理するための、上記と同様の管理テーブル30を作成する。制御部12は、作成した管理テーブル30を半導体メモリの第1領域R21に記録する。
管理テーブル30の作成及び記録が完了した後に、映像データの再生指示が外部から入力されると、制御部12は以下に述べる編集処理を実行する。なお、制御部12は、映像データの再生指示が入力された場合のみならず、ハードディスクの交換のためにハードディスクを映像記録装置3から取り出す際に、又は定期的な時間間隔で、編集処理を実行しても良い。
図24を参照して、まず制御部12は、再起動期間内に半導体メモリに記録された映像データ(フレームF25,F28,F31)を、半導体メモリの第2領域R22から読み出す。そして、半導体メモリから読み出したフレームF25,F28,F31を、ハードディスクの第2領域R12に書き込む。
また、制御部12は、ハードディスクの第1領域R11からワークメモリ14に管理テーブル20を読み出すとともに、半導体メモリの第1領域R21からワークメモリ14に管理テーブル30を読み出す。そして、管理テーブル30の内容を管理テーブル20内に組み込むことにより、欠落していたフレームF25,F28,F31に関する情報を管理テーブル20に追加する。制御部12は、以上の処理によって編集が完了した管理テーブル20を、ワークメモリ14からハードディスクの第1領域R11に書き戻す。
図25を参照して、次に制御部12は、半導体メモリに記録されているフレームF25,F28,F31を消去する。なお、制御部12は、半導体メモリからフレームF25,F28,F31を消去する際に、半導体メモリから管理テーブル30を併せて消去しても良い。
<第7の変形例>
上記第6の変形例では、再起動期間内において半導体メモリにはイントラフレームのみを記録したが、イントラフレーム及びインターフレームの双方を半導体メモリに記録しても良い。
図26〜28は、HDD15に機器異常が生じた場合に制御部12が実行する、映像データの処理を示す図である。図26を参照して、HDD15の再起動期間内においては、ハードディスクに映像データを記録することはできない。そこで、制御部12は、再起動期間内に監視カメラ2から入力された映像データ(フレームF25〜F32)を、半導体メモリの第2領域R22に記録する。また、制御部12は、再起動期間内に半導体メモリに記録された映像データ(フレームF25〜F32)を管理するための、上記と同様の管理テーブル30を作成する。制御部12は、作成した管理テーブル30を半導体メモリの第1領域R21に記録する。
管理テーブル30の作成及び記録が完了した後に、映像データの再生指示が外部から入力されると、制御部12は以下に述べる編集処理を実行する。なお、制御部12は、映像データの再生指示が入力された場合のみならず、ハードディスクの交換のためにハードディスクを映像記録装置3から取り出す際に、又は定期的な時間間隔で、編集処理を実行しても良い。
図27を参照して、まず制御部12は、再起動期間内に半導体メモリに記録された映像データ(フレームF25〜F32)を、半導体メモリの第2領域R22から読み出す。そして、半導体メモリから読み出したフレームF25〜F32を、ハードディスクの第2領域R12に書き込む。
また、制御部12は、ハードディスクの第1領域R11からワークメモリ14に管理テーブル20を読み出すとともに、半導体メモリの第1領域R21からワークメモリ14に管理テーブル30を読み出す。そして、管理テーブル30の内容を管理テーブル20内に組み込むことにより、欠落していたフレームF25〜F32に関する情報を管理テーブル20に追加する。制御部12は、以上の処理によって編集が完了した管理テーブル20を、ワークメモリ14からハードディスクの第1領域R11に書き戻す。
図28を参照して、次に制御部12は、半導体メモリに記録されているフレームF25〜F32を消去する。なお、制御部12は、半導体メモリからフレームF25〜F32を消去する際に、半導体メモリから管理テーブル30を併せて消去しても良い。
<まとめ>
上記実施の形態に係る映像記録装置3(及び監視カメラシステム1)によれば、制御部12は、振動センサ17(振動検出部)によって振動が検出されていない期間内においては、ハードディスク(第1の記録部)及び半導体メモリ(第2の記録部)のうちの第1の記録部のみに映像データを記録する。従って、第2の記録部の記録容量が消費されることを回避できるとともに、映像データの書き込みに起因する第2の記録部のストレスを回避することが可能となる。また、制御部12は、振動検出部によって振動が検出されている振動検出期間内においては、第1の記録部及び第2の記録部の双方に映像データを記録する。従って、振動に起因して第1の記録部に正常な映像データが記録されていない場合であっても、振動発生時の映像データを第2の記録部に確実に記録することが可能となる。また、振動発生時の映像データが第1の記録部に正常に記録されている場合には、第2の記録部に記録されている映像データを第1の記録部に記録する処理が不要となるため、処理を簡略化できるとともに、映像データの書き込みに起因する第1の記録部のストレス及び映像データの読み出しに起因する第2の記録部のストレスを回避することが可能となる。
また、上記実施の形態に係る映像記録装置3によれば、制御部12は、振動検出期間内に第1の記録部に記録された映像データに対応する映像データを第2の記録部から読み出し、振動検出期間内に第2の記録部に記録された映像データを、第1の記録部に記録する。従って、振動に起因して第1の記録部に正常な映像データが記録されていない場合であっても、振動検出期間内に第2の記録部に記録された映像データを第1の記録部に記録することにより、振動発生時の映像データを第1の記録部を用いて再生することが可能となる。また、映像再生時に第2の記録部にアクセスする必要がないため、映像データの読み出しに起因する第2の記録部のストレスを回避することが可能となる。
また、上記実施の形態に係る映像記録装置3によれば、制御部12は、振動検出期間内に第1の記録部に記録された映像データを、第2の記録部から読み出した映像データによって上書きする。従って、振動発生時の映像データを第1の記録部を用いて簡易に再生することが可能となる。
また、上記実施の形態に係る映像記録装置3によれば、制御部12は、第1の記録部に記録された映像データを第2の記録部から読み出した映像データによって上書きする処理が完了した後、第2の記録部に記録されている映像データを消去する。従って、第2の記録部の空き容量を回復できるため、次回以降の振動発生時において、長時間の映像データを第2の記録部に記録することが可能となる。
また、上記第3の変形例に係る映像記録装置3によれば、制御部12は、第2の記録部から読み出した映像データを予備領域に記録する。従って、第2の記録部から読み出した映像データを予備領域に記録する処理を制御部12が定期的に実行することにより、あるいは、定期的な交換作業や捜査機関への提出等のために映像記録装置3から第1の記録部を取り出す際に、第2の記録部から読み出した映像データを予備領域に記録することにより、振動発生時の映像データを第1の記録部を用いて再生することが可能となる。
また、上記第3の変形例に係る映像記録装置3によれば、制御部12は、第2の記録部から読み出した映像データを予備領域に記録する処理が完了した後、第2の記録部に記録されている映像データを消去する。従って、第2の記録部の空き容量を回復できるため、次回以降の振動発生時において、長時間の映像データを第2の記録部に記録することが可能となる。
また、上記実施の形態に係る映像記録装置3によれば、制御部12は、振動検出期間内に第1の記録部に記録された映像データが正常データであるか異常データであるかを判定し、当該映像データが異常データである場合には、当該異常データに対応する映像データを第2の記録部から読み出して、読み出した当該映像データを第1の記録部に記録する。従って、振動検出期間内に第1の記録部に記録された映像データが正常データである場合には、第2の記録部に記録されている映像データを第1の記録部に記録する処理が不要となるため、処理を簡略化できるとともに、映像データの書き込みに起因する第1の記録部のストレス及び映像データの読み出しに起因する第2の記録部のストレスを回避することが可能となる。
また、上記実施の形態に係る映像記録装置3によれば、制御部12は、振動検出期間内に第1の記録部に記録された映像データが正常データである場合には、当該振動検出期間内に第2の記録部に記録された映像データを消去する。従って、第2の記録部の空き容量を回復できるため、次回以降の振動発生時において、長時間の映像データを第2の記録部に記録することが可能となる。
また、上記実施の形態に係る映像記録装置3によれば、制御部12は、振動検出期間内において、イントラフレーム及びインターフレームの双方を第1の記録部に記録する。インターフレームを含む詳細な映像を第1の記録部に記録することにより、振動検出期間内に第1の記録部に記録された映像データが正常データである場合には、記録された詳細な映像を再生することが可能となる。また、制御部12は、振動検出期間内において、イントラフレーム及びインターフレームのうちのイントラフレームのみを第2の記録部に記録する。第2の記録部へのインターフレームの記録を省略することにより、第2の記録部の空き容量の低下を抑制できるとともに、インターフレームの書き込みに起因する第2の記録部のストレスを回避することが可能となる。
また、上記実施の形態に係る映像記録装置3によれば、制御部12は、インターフレームを挟む二つのイントラフレームの双方に対して、有効であることを示すフラグ情報が設定されている場合には、有効であることを示すフラグ情報を当該インターフレームに対して設定する。また、制御部12は、インターフレームを挟む二つのイントラフレームの少なくとも一方に対して、無効であることを示すフラグ情報が設定されている場合には、無効であることを示すフラグ情報を当該インターフレームに対して設定する。従って、振動検出期間内に第1の記録部に記録されたインターフレームが正常データであるか異常データであるかを、簡易に判定することが可能となる。
また、上記実施の形態に係る映像記録装置3によれば、制御部12は、インターフレームに対してフラグ情報を設定する処理と、第1の記録部に記録されている異常データのイントラフレームに対応する映像データを第2の記録部から読み出して第1の記録部に記録する処理とが完了した後に、有効であることを示すフラグ情報を当該イントラフレームに対して設定する。従って、インターフレームに対してフラグ情報を正確に設定できるとともに、第2の記録部に記録された映像データによって上書き等されたイントラフレームに対しても、有効であることを示すフラグ情報を正確に設定することが可能となる。
また、上記実施の形態に係る映像記録装置3によれば、制御部12は、管理テーブル20(第1の管理テーブル)に含まれる誤り検出符号と管理テーブル30(第2の管理テーブル)に含まれる誤り検出符号とを比較することにより、振動検出期間内に第1の記録部に記録されたイントラフレームが正常データであるか異常データであるかを判定する。従って、振動検出期間内に第1の記録部に記録されたイントラフレームが正常データであるか異常データであるかを、簡易かつ正確に判定することが可能となる。また、映像データ同士の比較を行うのではなく、誤り検出符号同士を比較することによって、イントラフレームが正常データであるか異常データであるかを判定するため、データの正常/異常を判定するために第1の記録部及び第2の記録部から映像データを読み出す必要がない。その結果、映像データの読み出しに起因する第1の記録部及び第2の記録部のストレスを回避することが可能となる。
また、上記第1の変形例に係る映像記録装置3によれば、制御部12は、基準の時刻情報以外の時刻情報を省略することによって第1の管理テーブルを圧縮して第1の記録部に記録し、基準の時刻情報以外の時刻情報を省略することによって第2の管理テーブルを圧縮して第2の記録部に記録する。従って、第1の記録部及び第2の記録部の空き容量の低下を抑制することが可能となる。
また、上記第2の変形例に係る映像記録装置3によれば、制御部12は、第1の記録部に記録されたイントラフレームの代表値と、第2の記録部に記録されたイントラフレームの代表値とを比較することにより、振動検出期間内に第1の記録部に記録されたイントラフレームが正常データであるか異常データであるかを判定する。従って、振動検出期間内に第1の記録部に記録されたイントラフレームが正常データであるか異常データであるかを、正確に判定することが可能となる。また、第1の管理テーブル及び第2の管理テーブルへの誤り検出符号の記述を省略することが可能となる。
また、上記第4の変形例に係る映像記録装置3によれば、制御部12は、振動検出期間内において、イントラフレーム及びインターフレームの双方を第1の記録部に記録する。インターフレームを含む詳細な映像を第1の記録部に記録することにより、振動検出期間内に第1の記録部に記録された映像データが正常データである場合には、記録された詳細な映像を再生することが可能となる。また、制御部12は、振動検出期間内において、イントラフレーム及びインターフレームの双方を第2の記録部に記録する。インターフレームを含む詳細な映像が第2の記録部に記録されているため、振動検出期間内に第1の記録部に記録された映像データが異常データである場合であっても、第2の記録部に記録されている映像データを第1の記録部に記録することによって、第1の記録部を用いて詳細な映像を再生することが可能となる。
また、上記第5の変形例に係る映像記録装置3によれば、制御部12は、第2の記録部から読み出した全ての映像データを第1の記録部に記録する。従って、振動検出期間内に第1の記録部に記録された映像データが正常データであるか異常データであるかの判定を省略することが可能となる。
また、上記第5の変形例の第1の例に係る映像記録装置3によれば、制御部12は、振動検出期間内において、イントラフレーム及びインターフレームの双方を第1の記録部に記録する。インターフレームを含む詳細な映像を第1の記録部に記録することにより、振動検出期間内に第1の記録部に記録された映像データが正常データである場合には、記録された詳細な映像を再生することが可能となる。また、制御部12は、振動検出期間内において、イントラフレーム及びインターフレームのうちのイントラフレームのみを第2の記録部に記録する。第2の記録部へのインターフレームの記録を省略することにより、第2の記録部の空き容量の低下を抑制できるとともに、インターフレームの書き込みに起因する第2の記録部のストレスを回避することが可能となる。
また、上記第5の変形例の第2の例に係る映像記録装置3によれば、制御部12は、振動検出期間内において、イントラフレーム及びインターフレームの双方を第1の記録部に記録し、イントラフレーム及びインターフレームの双方を第2の記録部に記録する。従って、振動検出期間内に第1の記録部に記録された映像データが異常データである場合であっても、イントラフレーム及びインターフレームの双方が第2の記録部に記録されているため、記録された詳細な映像を再生することが可能となる。
また、上記第6の変形例に係る映像記録装置3によれば、制御部12は、第1の記録部の再起動を行っている再起動期間内においては、第2の記録部に映像データを記録する。従って、再起動期間中の映像データを第2の記録部に確実に記録することが可能となる。
また、上記第6の変形例に係る映像記録装置3によれば、制御部12は、再起動期間内に第2の記録部に記録された映像データを、第1の記録部に記録する。従って、再起動期間内に第2の記録部に記録された映像データを第1の記録部に記録することにより、再起動期間中の映像データを第1の記録部を用いて再生することが可能となる。また、映像再生時に第2の記録部にアクセスする必要がないため、映像データの読み出しに起因する第2の記録部のストレスを回避することが可能となる。
また、上記第6の変形例に係る映像記録装置3によれば、制御部12は、第2の記録部から読み出した映像データを第1の記録部に記録する処理が完了した後、第2の記録部に記録されている映像データを消去する。従って、第2の記録部の空き容量を回復できるため、次回以降の振動発生時又は次回以降の第1の記録部の再起動時において、長時間の映像データを第2の記録部に記録することが可能となる。
また、上記第6の変形例に係る映像記録装置3によれば、制御部12は、再起動期間内において、イントラフレーム及びインターフレームのうちのイントラフレームのみを第2の記録部に記録する。第2の記録部へのインターフレームの記録を省略することにより、第2の記録部の空き容量の低下を抑制できるとともに、インターフレームの書き込みに起因する第2の記録部のストレスを回避することが可能となる。
また、上記第7の変形例に係る映像記録装置によれば、制御部12は、再起動期間内において、イントラフレーム及びインターフレームの双方を第2の記録部に記録する。従って、イントラフレーム及びインターフレームの双方が第2の記録部に記録されているため、記録された詳細な映像を再生することが可能となる。