JP2014130186A - 感光性組成物及び硬化物 - Google Patents
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Abstract
【課題】分散質を含有する場合でも感度及び現像液への溶解性が高く、フォトリソグラフィーの性能に優れる感光性組成物、及び感光性組成物を硬化させた硬化物を提供すること。
【解決手段】光重合開始剤(A)、オレフィン結合を有する重合性化合物(B)、及び1〜1000nmの平均粒径で分散された分散質(C)を含有する感光性組成物であって、A成分が、置換基を有していてもよいインドール骨格にオキシムエステル結合を有する基が結合しており、かつインドール骨格が少なくとも1つのニトロ基で置換されている光重合開始剤であることを特徴とする感光性組成物であり、また、この感光性組成物を硬化させた硬化物である。
【選択図】なし
【解決手段】光重合開始剤(A)、オレフィン結合を有する重合性化合物(B)、及び1〜1000nmの平均粒径で分散された分散質(C)を含有する感光性組成物であって、A成分が、置換基を有していてもよいインドール骨格にオキシムエステル結合を有する基が結合しており、かつインドール骨格が少なくとも1つのニトロ基で置換されている光重合開始剤であることを特徴とする感光性組成物であり、また、この感光性組成物を硬化させた硬化物である。
【選択図】なし
Description
本発明は、分散質を含有する新規な感光性組成物及びその硬化物に関する。
感光性組成物は、オレフィン結合を有する重合性化合物に光重合開始剤を配合した形態で広く使用されており、フォトレジスト、光硬化型インキ、光硬化型塗料、光硬化型接着剤、光造形用感光性樹脂、感光性印刷版、記録材料等の用途で実用化されている。かかる感光性組成物は、水銀ランプ、キセノンランプ、レーザー等を光源として紫外光や可視光を照射すること(露光という)により重合反応を起こさせて硬化できるが、少ない露光量で効率よく硬化できる高感度な感光性組成物が望まれており、そのための高感度な光重合開始剤が必要とされている。
光重合開始剤としてはこれまでに数多くの化合物が提案されており、アセトフェノン化合物、ベンゾフェノン化合物、ベンゾインエーテル化合物、α−アミノアルキルフェノン化合物、チオキサントン化合物、有機過酸化物、ビイミダゾール化合物、チタノセン化合物、トリアジン化合物、アシルホスフィンオキシド化合物、キノン化合物、オキシムエステル化合物等が知られている。しかし、これらはいずれも十分な感度を有するものではなかった。
近年、カルバゾール骨格を有するオキシムエステル化合物が多数開示されており(例えば特許文献1〜12参照)、従来の光重合開始剤を大きく上回る感度が報告されている。ところが、これらの化合物をもってしても、カラーフィルターの製造に用いられるフォトレジストのように高性能を要求される用途に関しては、その感度は必ずしも満足な水準に達していないという問題があった。
カラーフィルターの製造に用いられるフォトレジストとしては、ブラックマトリクスを形成する遮光レジストや、レッド・グリーン・ブルー等の画素を形成する着色レジストがある。これらフォトレジストの着色剤としては耐久性の高い顔料が広く用いられているが、顔料は実質的に媒質に溶解しない着色剤であって、媒質に分散された分散質として存在する。このような分散質を含有する感光性組成物においては、分散質が物理的かつ光学的に光硬化反応を阻害するため、高感度な光重合開始剤を高濃度で含有させることが必要となる。ところが、カルバゾール骨格は芳香環及びヘテロ芳香環が合計3つ縮合して平面に広がった構造を有することから、当該骨格のオキシムエステル化合物はカラーフィルターの製造に用いられるフォトレジストで広く使用される溶剤であるプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートへの溶解性が低く、含有可能な濃度が低いという課題を有していた。
また、分散質はフォトリソグラフィーにおける現像液への溶解性も阻害するため、分散質を含有する感光性組成物に用いられる光重合開始剤としては現像液への溶解性に優れる化合物が求められていた。しかし、この点においてもカルバゾール骨格を有するオキシムエステル化合物には改善の必要が指摘されていた。
更に、カルバゾール骨格を有するオキシムエステル化合物の多くは、分子構造が比較的複雑で製造コストが高いという不経済性も抱えていた。一方でカルバゾール以外の骨格を有するオキシムエステル化合物も開示されているが(例えば特許文献13、14参照)、それらの性能も十分なものとは言えなかった。
本発明はかかる従来技術の課題に鑑みてなされたものであり、分散質を含有する場合でも感度及び現像液への溶解性が高く、フォトリソグラフィーの性能に優れる感光性組成物を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために検討した結果、本発明者等はカルバゾール骨格よりも縮合環が1つ少ないインドール骨格を有するオキシムエステル化合物に着目し、更にインドール骨格を特定の官能基で置換することで目的を達成できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、光重合開始剤(A)、オレフィン結合を有する重合性化合物(B)、及び1〜1000nmの平均粒径で分散された分散質(C)を含有する感光性組成物であって、A成分が、置換基を有していてもよいインドール骨格にオキシムエステル結合を有する基が結合しており、かつインドール骨格が少なくとも1つのニトロ基で置換されている光重合開始剤であることを特徴とする感光性組成物である。
ここで、A成分はインドール骨格の3位に下記一般式(1)で表されるオキシムエステル結合を有する基が直接又はカルボニル基を介して結合し、かつインドール骨格の5位がニトロ基で置換されている光重合開始剤が好ましい。
−C(R11)=N−O−C(R12)=O (1)
(ただし、R11及びR12は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20の飽和又は不飽和の一価の有機基を表す。R11及びR12は分岐構造や環構造を形成していてもよく、任意の位置にヘテロ原子が存在していてもよい。また、R11はインドール骨格上の置換基と結合していてもよい。更に、R11は水素原子でもよい。)
−C(R11)=N−O−C(R12)=O (1)
(ただし、R11及びR12は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20の飽和又は不飽和の一価の有機基を表す。R11及びR12は分岐構造や環構造を形成していてもよく、任意の位置にヘテロ原子が存在していてもよい。また、R11はインドール骨格上の置換基と結合していてもよい。更に、R11は水素原子でもよい。)
また、感光性組成物の固形分中には、A成分0.1〜20質量%、B成分10〜90質量%、及びC成分5〜60質量%を含有することが好ましい。
更に、本発明は、上記の感光性組成物を硬化させた硬化物である。
更に、本発明は、上記の感光性組成物を硬化させた硬化物である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の感光性組成物は、置換基を有していてもよいインドール骨格にオキシムエステル結合を有する基が結合しており、かつインドール骨格が少なくとも1つのニトロ基で置換されている光重合開始剤(A)を含有する。オキシムエステル結合を有する基としては下記一般式(1)で表される基が有利であり、このオキシムエステル結合を有する基がインドール骨格の3位に直接又はカルボニル基を介して結合していることが好ましい。また、ニトロ基の置換位置はインドール骨格の5位であることが好ましい。
−C(R11)=N−O−C(R12)=O (1)
(ただし、R11及びR12は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20の飽和又は不飽和の一価の有機基を表す。R11及びR12は分岐構造や環構造を形成していてもよく、任意の位置にヘテロ原子が存在していてもよい。また、R11はインドール骨格上の置換基と結合していてもよい。更に、R11は水素原子でもよい。)
本発明の感光性組成物は、置換基を有していてもよいインドール骨格にオキシムエステル結合を有する基が結合しており、かつインドール骨格が少なくとも1つのニトロ基で置換されている光重合開始剤(A)を含有する。オキシムエステル結合を有する基としては下記一般式(1)で表される基が有利であり、このオキシムエステル結合を有する基がインドール骨格の3位に直接又はカルボニル基を介して結合していることが好ましい。また、ニトロ基の置換位置はインドール骨格の5位であることが好ましい。
−C(R11)=N−O−C(R12)=O (1)
(ただし、R11及びR12は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20の飽和又は不飽和の一価の有機基を表す。R11及びR12は分岐構造や環構造を形成していてもよく、任意の位置にヘテロ原子が存在していてもよい。また、R11はインドール骨格上の置換基と結合していてもよい。更に、R11は水素原子でもよい。)
ここで、オキシム部位のC=N二重結合にはE体及びZ体の幾何異性体が存在し得るが、本発明ではこれらを特に区別することなく扱う。したがって、一般式(1)及び後述の式で示される構造のオキシム部位は、これら幾何異性体の混合物又はそのうちのいずれか一つを表すものである。
本発明の光重合開始剤(A)において、好ましい構造は下記一般式(2)、
で表される。ここで、R1、R2、R4、R6及びR7は任意の置換基であってよいが、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20の飽和又は不飽和の一価の有機基であるか、水素原子、ハロゲン原子又はニトロ基であることが好ましい。かかる一価の有機基の場合、R1、R2、R4、R6及びR7は分岐構造や環構造を形成していてもよく、任意の位置にヘテロ原子が存在していてもよく、また相互に結合していてもよい。なお、R11及びR12は一般式(1)と同様である。
一般式(1)及び(2)における、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20の飽和又は不飽和の一価の有機基の具体的な例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、イコシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロペンチルエチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、4−メチルシクロヘキシル基、アダマンチル基、ビニル基、アリル基、エチニル基、フェニル基、トリル基、メシチル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ベンジル基、2−フェニルエチル基、2−フェニルビニル基等の飽和又は不飽和の一価の炭化水素基や、ピリジル基、ピペリジル基、ピペリジノ基、ピロリル基、ピロリジニル基、イミダゾリル基、イミダゾリジニル基、フリル基、テトラヒドロフリル基、チエニル基、テトラヒドロチエニル基、モルホリニル基、モルホリノ基、キノリル基等の飽和又は不飽和の一価の複素環基等を挙げることができる。更に、上記の炭化水素基及び複素環基等の任意の位置に、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、スルファニル基、カルボニル基、チオカルボニル基、カルボキシ基、チオカルボキシ基、ジチオカルボキシ基、ホルミル基、シアノ基、ニトロ基、ニトロソ基、スルホ基、アミノ基、イミノ基、シリル基、エーテル基、チオエーテル基、エステル基、チオエステル基、ジチオエステル基、アミド基、チオアミド基、ウレタン基、チオウレタン基、ウレイド基、チオウレイド基等を置換基として導入した構造も挙げることができる。ここで、一価の有機基としては、メチル基のような炭素原子上の一価の有機基だけでなく、メトキシ基、メチルスルファニル基、ジメチルアミノ基のようなヘテロ原子上の一価の有機基も含まれる。あるいは、一価の有機基としては、カルボキシ基、チオカルボキシ基、ジチオカルボキシ基、ホルミル基、シアノ基、第一級アミド基、第一級チオアミド基、ウレイド基、チオウレイド基等の炭素原子数1の官能基が直接結合したものであってもよい。
かかる一価の有機基は、目的とするA成分の分子量、感度、溶解性等に応じて適宜選定されればよいが、性能及び経済性の点から炭素原子数1〜20の飽和又は不飽和の一価の炭化水素基であることが好ましく、炭素原子数1〜12の飽和又は不飽和の一価の炭化水素基であることがより好ましく、更には炭素原子数1〜4の飽和又は不飽和の一価の炭化水素基であることが最も好ましい。炭素原子数が20を超える場合は、A成分の溶解性が低下する懸念がある。
本発明の光重合開始剤(A)は、下記一般式(19)及び(20)で表される構造のように、適当な置換基を介して多量化させたものであってもよい。
(ただし、R1a及びR11aは置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20の飽和又は不飽和の二価の有機基を表す。R1、R2、R4、R6、R7、R11及びR12は一般式(1)及び(2)と同様である。)
また、本発明の光重合開始剤(A)は、下記一般式(21)、(22)及び(23)で表される構造であってもよい。
(ただし、R1、R2、R4、R6、R7、R11及びR12は一般式(1)及び(2)と同様であり、R1a及びR11aは一般式(19)及び(20)と同様である。)
本発明の光重合開始剤(A)の製造方法は特に制限されないが、例えば一般式(2)の構造を得るには、工業的に入手可能な5−ニトロインドールを原料として以下の手順を適用することが経済的に有利である。5−ニトロインドールの1位に求核置換反応等でR1を導入した後、フリーデルクラフツアシル化反応で3位にR11COを導入し、ケトン体を得る。これをヒドロキシルアミンでオキシムに変換し、更にR12COOHの酸ハロゲン化物又は酸無水物でオキシムのエステル化を行って、目的の構造に導く。また一般式(21)の構造を得るには、上記ケトン体に亜硝酸エステルを作用させてα−オキソオキシムとし、同様にオキシムのエステル化を行えばよい。なお、5−ニトロインドールを出発物質とせず、インドールにR1やR11COを先に導入し、その後ニトロ化を行ってもよい。
本発明の光重合開始剤(A)はインドール骨格を有するが、これはカルバゾール骨格と比較して縮合環の数が1つ少なく、平面の広がりの小さい骨格である。そのためA成分は溶解性に優れており、感光性組成物の設計自由度を向上させる効果を有している。例えば、カラーフィルターのブラックマトリクスの製造に用いられる遮光レジストのように光硬化が困難な用途においても、感光性組成物中に高濃度で存在させることで良好な感度を得ることができるようになる。一方、光重合開始剤がその機能を発現するためには光吸収を起こして励起状態になる必要があるが、縮合環の数が少ないとπ共役系が小さくなるため一般に光吸収には不利となる。しかし、A成分ではインドール骨格を少なくとも1つのニトロ基で置換することでかかる課題を克服し、紫外光から可視光にわたる広い波長範囲において光吸収を起こすことができる。
本発明の感光性組成物は、オレフィン結合を有する重合性化合物(B)を含有する。B成分としては、従来感光性組成物に用いられている公知の化合物を特に制限なく使用することができるが、アクリル酸及びメタクリル酸(以下、両者をあわせて「(メタ)アクリル酸」等という)の誘導体が有利であり、例えばジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル誘導体や、ビスフェノールA型エポキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールF型エポキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールフルオレン型エポキシジ(メタ)アクリレート、フェノールノボラック型エポキシポリ(メタ)アクリレート、クレゾールノボラック型エポキシポリ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エポキシエステル誘導体等を好ましく用いることができる。また、上記(メタ)アクリル酸誘導体と、構造中に(好ましくは複数の)イソシアネート基や酸無水物基等を有する化合物との反応生成物等も適している。更に、公知の樹脂類であるビニル樹脂(アクリル酸(共)重合体、メタクリル酸(共)重合体、マレイン酸(共)重合体、スチレン(共)重合体等)、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエーテル樹脂等の主鎖又は側鎖に、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合等により(メタ)アクリロイル基を導入した樹脂類等も用いることができる。なお、(メタ)アクリル酸誘導体以外にも、マレイン酸誘導体、マレイミド誘導体、クロトン酸誘導体、イタコン酸誘導体、ケイヒ酸誘導体、ビニル誘導体、ビニルアルコール誘導体、ビニルケトン誘導体、ビニル芳香族誘導体等も挙げることができる。これらのオレフィン結合を有する重合性化合物は、更にエポキシ基等の熱反応性の官能基やカルボキシ基等のアルカリ溶解性の官能基等を有して、複合機能化されたものであってもよい。本発明のB成分としては、これらのオレフィン結合を有する重合性化合物を1種類のみ用いてもよく、複数組み合わせて用いてもよい。
本発明の感光性組成物は、1〜1000nmの平均粒径で分散された分散質(C)を含有する。C成分としては、従来感光性組成物に用いられている公知の分散質を特に制限なく使用することができ、例えばアゾ顔料、縮合アゾ顔料、アゾメチン顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、イソインドリノン顔料、イソインドリン顔料、ジオキサジン顔料、スレン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、キノフタロン顔料、ジケトピロロピロール顔料、チオインジゴ顔料等の有機顔料や、酸化チタン顔料、複合酸化物顔料等の無機顔料、あるいはカーボンブラック顔料等の顔料(実質的に媒質に溶解しない着色剤)を好ましく用いることができる。また、アクリル系ポリマー粒子、ウレタン系ポリマー粒子等の有機フィラーや、シリカ、タルク、マイカ、ガラス繊維、炭素繊維、ケイ酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム等の無機フィラーも用いることができる。更に、金属又は金属酸化物のナノ粒子等も例示することができる。
これらの分散質(C)は目的とする感光性組成物の機能に応じて単独で又は複数組み合わせて用いられ、例えばカラーフィルターのブラックマトリクスの製造に用いられる遮光レジストとしては、カーボンブラック、チタンブラック、黒色有機顔料等を、カラーフィルターの画素の製造に用いられる着色レジストとしては、赤色、橙色、黄色、緑色、青色、紫色の有機顔料等を、プリント配線板の絶縁膜の製造に用いられるソルダーレジストとしては、有機顔料、無機顔料、無機フィラー等を、タッチパネルの前面ガラスの意匠に用いられる加飾レジストとしては、カーボンブラック、チタンブラック、黒色有機顔料、白色顔料等を、高硬度、高耐久性の透明レジストとしてはシリカ等の透明フィラーを、それぞれ適宜選定して使用することができる。また、C成分は1〜1000nmの平均粒径で分散されることが必要であり、10〜100nmの平均粒径で分散されることがより好ましい。特にカラーフィルターの画素の製造に用いられる着色レジストの場合は、画素のコントラスト比を高めるために微粒化された有機顔料を使用して平均粒径を好ましくは80nm以下、更に好ましくは60nm以下に制御することが望ましい。
なお、C成分として使用可能な有機顔料としては、カラーインデックス名でピグメント・レッド2、同3、同4、同5、同9、同12、同14、同22、同23、同31、同38、同112、同122、同144、同146、同147、同149、同166、同168、同170、同175、同176、同177、同178、同179、同184、同185、同187、同188、同202、同207、同208、同209、同210、同213、同214、同220、同221、同242、同247、同253、同254、同255、同256、同257、同262、同264、同266、同272、同279、ピグメント・オレンジ5、同13、同16、同34、同36、同38、同43、同61、同62、同64、同67、同68、同71、同72、同73、同74、同81、ピグメント・イエロー1、同3、同12、同13、同14、同16、同17、同55、同73、同74、同81、同83、同93、同95、同97、同109、同110、同111、同117、同120、同126、同127、同128、同129、同130、同136、同138、同139、同150、同151、同153、同154、同155、同173、同174、同175、同176、同180、同181、同183、同185、同191、同194、同199、同213、同214、ピグメント・グリーン7、同36、同58、ピグメント・ブルー15、同15:1、同15:2、同15:3、同15:4、同15:6、同16、同60、同80、ピグメント・バイオレット19、同23、同37等を例示することができるが、これらに限定されない。
本発明の感光性組成物は、固形分中に、A成分0.1〜20質量%、B成分10〜90質量%及びC成分5〜60質量%を含有することが好ましく、A成分1〜10質量%、B成分20〜80質量%及びC成分10〜50質量%を含有することがより好ましい。ここで固形分とは、感光性組成物に含まれる溶剤以外の成分をいう(溶剤については後述する)。各成分の含有量が上記の範囲を外れる場合は、感光性組成物の硬化物の物性やフォトリソグラフィーの性能が低下するおそれがある。
本発明の感光性組成物は、溶剤(D)を含有することができる。D成分としては、適度な溶解性と乾燥性を有する安全溶剤であるプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが好ましい。プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートはカラーフィルターの製造に用いられるフォトレジスト等で広く使用されているが、本発明の光重合開始剤(A)は当該溶剤系において溶解不良等の問題を生じにくく、感光性組成物を有利に作製することができる。また、その他の公知の溶剤も利用でき、例えばプロピレングリコール骨格を有するエステル系やエーテル系の溶剤、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールジアセテート等や、それらと類似の骨格を有する3−メトキシブチルアセテート、3−メトキシ−3−メチルブチルアセテート、1,3−ブチレングリコールジアセテート等は好適である。それ以外にも、エステル系溶剤(ブチルアセテート、シクロヘキシルアセテート、乳酸エチル、乳酸ブチル等)、ケトン系溶剤(メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等)、エーテル系溶剤(ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル等)、アルコール系溶剤(3−メトキシブタノール、エチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル等)、芳香族系溶剤(トルエン、キシレン等)、脂肪族系溶剤、アミン系溶剤、アミド系溶剤等を特に制限なく使用することができる。感光性組成物の固形分濃度については特に制限はないが、カラーフィルターの製造に用いられるフォトレジストとしては固形分濃度が10〜30質量%の範囲に調整されることが一般的である。また、感光性組成物の塗布性を高めるため、常圧における沸点が150℃未満の溶剤30〜90質量%及び常圧における沸点が150℃以上の溶剤10〜70質量%を併用して、感光性組成物の乾燥性を制御することが好ましい。
本発明の感光性組成物には、C成分を感光性組成物中に安定して分散させる目的で分散剤(E)を含有させることができる。E成分としては、従来顔料等の分散に用いられている公知の化合物(分散剤、分散湿潤剤、分散促進剤等の名称で市販されている化合物等)を特に制限なく使用することができるが、例えばカチオン性高分子系分散剤、アニオン性高分子系分散剤、ノニオン性高分子系分散剤、顔料誘導体型分散剤(分散助剤)等を好ましく例示することができる。特に、顔料への吸着点としてイミダゾリル基、ピロリル基、ピリジル基、一級、二級又は三級のアミノ基等のカチオン性の官能基を有し、アミン価が1〜100mgKOH/g、数平均分子量が1千〜10万の範囲にあるカチオン性高分子系分散剤は好適である。このようなカチオン性高分子系分散剤の例は、特開平9−169821号公報に開示されている。E成分の配合量は特に制限されるものではないが、感光性組成物の固形分中1〜25質量%であることが好ましく、2〜15質量%であることがより好ましい。E成分は1種類の化合物のみを用いてもよく、複数を組み合わせて用いてもよい。なお、樹脂類のような高粘度物質は一般に分散を安定させる作用をも有するが、分散促進能を有しないものは分散剤とは扱わない。しかし、分散を安定させる目的で使用することを制限するものではない。
本発明の感光性組成物には、耐薬品性を高める等の目的でエポキシ化合物(F)を含有させることができる。F成分としては、エポキシ樹脂等として市販されている公知の化合物を特に制限なく使用することができるが、例えばビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、ビスフェノールフルオレン型エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、多価アルコールのグリシジルエーテル、多価カルボン酸のグリシジルエステル、(メタ)アクリル酸グリシジルをユニットとして含む重合体、3,4−エポキシシクロヘキサンカルボン酸[(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル]に代表される脂環式エポキシ化合物、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物(例えばダイセル社製「EHPE3150」)、エポキシ化ポリブタジエン(例えば日本曹達社製「NISSO−PB・JP−100」)、シリコーン骨格を有するエポキシ化合物等を挙げることができる。これら成分としてはエポキシ当量が100〜300g/eqかつ数平均分子量が100〜5千の化合物であることが好ましい。F成分の配合量は特に制限されるものではないが、これを含有させる場合は感光性組成物の固形分中1〜20質量%で用いることが好ましく、2〜10質量%で用いることがより好ましい。F成分は1種類の化合物のみを用いてもよく、複数を組み合わせて用いてもよい。
本発明の感光性組成物は、必要に応じてその他の任意の成分を含んだものであってもよく、例えば染料(媒質に溶解し、分散質とならない着色剤)、樹脂、添加剤等を配合させることができる。ここで、樹脂としてはビニル樹脂(アクリル酸(共)重合体、メタクリル酸(共)重合体、マレイン酸(共)重合体、スチレン(共)重合体等)、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエーテル樹脂、メラミン樹脂等を、添加剤としては硬化剤、架橋剤、界面活性剤(フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤等)、シランカップリング剤(3−(グリシジルオキシ)プロピルトリメトキシシラン、3−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等)、粘度調整剤、湿潤剤、消泡剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等を挙げることができる。これら任意の成分としては、公知の化合物を特に制限なく使用することができる。また、(好ましくは2つ以上の)スルファニル基を有する化合物(例えばペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)、2−メルカプトベンゾチアゾール等)も、フォトリソグラフィーの性能を向上させる効果があることから有用である。
また、本発明の感光性組成物には、A成分に加えて公知の光重合開始剤や色素増感剤等を併用することもできる。例えば、アセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール等のアセトフェノン化合物、ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4,4′−ビス(N,N−ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン化合物、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイン−tert−ブチルエーテル等のベンゾインエーテル化合物、2−メチル−1−[4−(メチルスルファニル)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−(N,N−ジメチルアミノ)−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン等のα−アミノアルキルフェノン化合物、チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン化合物、3,3′,4,4′−テトラキス(tert−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン等の有機過酸化物、2,2′−ビス(2−クロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニル−1,2−ビイミダゾール等のビイミダゾール化合物、ビス(η5−シクロペンタジエニル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(1−ピロリル)フェニル]チタン等のチタノセン化合物、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[3,4−(メチレンジオキシ)フェニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン等のトリアジン化合物、(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド等のアシルホスフィンオキシド化合物、カンファーキノン等のキノン化合物、1−[4−(フェニルスルファニル)フェニル]オクタン−1,2−ジオン=2−O−ベンゾイルオキシム、1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)カルバゾール−3−イル]エタノン=O−アセチルオキシム、(9−エチル−6−ニトロカルバゾール−3−イル)[4−(2−メトキシ−1−メチルエトキシ)−2−メチルフェニル]メタノン=O−アセチルオキシム等のオキシムエステル化合物等を特に制限なく使用することができる。
本発明の感光性組成物の硬化物を作製する方法としては公知の方法が利用でき、目的や用途に合わせた適切な基材や型へ感光性組成物を塗布又は注入した後、露光により硬化が行われればよい。ここで、フォトマスク等を使用して選択的な露光を行い、更に現像を実施することで、画像形成や造形等の加工を行うこともできる。本発明の光重合開始剤(A)は現像液への溶解性にも優れているため、感光性組成物の現像に要する時間を短縮させる効果があり、生産の効率が向上する点で好ましい。露光や現像を行った後、必要に応じて更に焼成等の処理を行ってもよい。
本発明の感光性組成物は、分散質を含有していながら感度及び現像液への溶解性が高く、フォトリソグラフィーの性能に優れることからきわめて有用である。本発明で用いる光重合開始剤(A)は、紫外光及び可視光を吸収して励起状態になるとオキシムエステル結合を速やかに開裂させて活性の高いラジカル種を生成し、感光性組成物に含まれるオレフィン結合を有する重合性化合物を高速に重合反応させるものと考えられる。また、A成分は溶解性に優れ、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の溶剤系で好適に使用することができ、また現像液への溶解性にも優れるという特徴を有する。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
[参考例1]
(光重合開始剤の合成)
以下4ステップの反応により、1−(1−エチル−5−ニトロインドール−3−イル)エタノン=O−アセチルオキシム(式(3)の化合物)を合成した。反応はガラス製反応器を用いて常圧下実施した。
(光重合開始剤の合成)
以下4ステップの反応により、1−(1−エチル−5−ニトロインドール−3−イル)エタノン=O−アセチルオキシム(式(3)の化合物)を合成した。反応はガラス製反応器を用いて常圧下実施した。
ステップ1: N,N−ジメチルホルムアミドを溶媒として、5−ニトロインドール0.100モル、ブロモエタン0.110モル及び水酸化カリウム0.110モルを35℃で2時間反応させた。冷却後、反応液を水に滴下して析出した固体を回収し、十分に洗浄及び乾燥を行って、1−エチル−5−ニトロインドール0.099モルを得た。
ステップ2: ニトロメタンを溶媒として、ステップ1の生成物全量、塩化アセチル0.120モル及び塩化アルミニウム0.120モルを室温で2時間反応させた。反応液を氷水に滴下して析出した固体を回収し、十分に洗浄及び乾燥を行って、1−(1−エチル−5−ニトロインドール−3−イル)エタノン0.095モルを得た。
ステップ3: N,N−ジメチルホルムアミドを溶媒として、ステップ2の生成物全量及び塩酸ヒドロキシルアミン0.150モルを80℃で4時間反応させた。冷却後、反応液を水に滴下して析出した固体を回収し、十分に洗浄及び乾燥を行って、1−(1−エチル−5−ニトロインドール−3−イル)エタノン=オキシム0.092モルを得た。
ステップ4: N,N−ジメチルホルムアミドを溶媒として、ステップ3の生成物全量及び無水酢酸0.150モルを80℃で2時間反応させた。冷却後、反応液を水に滴下して析出した固体を回収し、十分に洗浄及び乾燥を行って、目的化合物である1−(1−エチル−5−ニトロインドール−3−イル)エタノン=O−アセチルオキシム0.088モルを得た。更に、酢酸イソプロピルで再結晶を行って、黄色の針状結晶である目的化合物の純品0.070モルを得た。得られた純品を重クロロホルム中400MHzの1H−NMRで同定したところ、次の結果を示した。δ=9.27(d,1H,R4)、8.19(dd,1H,R6)、7.60(s,1H,R2)、7.39(d,1H,R7)、4.25(q,2H,R1)、2.42(s,3H,R11)、2.38(s,3H,R12)、1.54(t,3H,R1)。また、示差走査熱量測定による融点は194℃、分解開始点は210℃であった。
[参考例2]
参考例1と同様にして、1−(1−アリル−5−ニトロインドール−3−イル)エタノン=O−アセチルオキシム(式(4)の化合物)を合成した。ただしステップ1ではブロモエタンの代わりに3−ブロモプロペンを用い、油状の生成物を溶媒抽出により回収した。得られた純品を重クロロホルム中400MHzの1H−NMRで同定したところ、次の結果を示した。δ=9.29(d,1H,R4)、8.19(dd,1H,R6)、7.57(s,1H,R2)、7.37(d,1H,R7)、6.01(ddt,1H,R1)、5.33(ddt,1H,R1)、5.15(ddt,1H,R1)、4.81(ddd,2H,R1)、2.42(s,3H,R11)、2.39(s,3H,R12)。なお、ステップ1の生成物は1−アリル−5−ニトロインドール、ステップ2の生成物は1−(1−アリル−5−ニトロインドール−3−イル)エタノン、ステップ3の生成物は1−(1−アリル−5−ニトロインドール−3−イル)エタノン=オキシムであった。
参考例1と同様にして、1−(1−アリル−5−ニトロインドール−3−イル)エタノン=O−アセチルオキシム(式(4)の化合物)を合成した。ただしステップ1ではブロモエタンの代わりに3−ブロモプロペンを用い、油状の生成物を溶媒抽出により回収した。得られた純品を重クロロホルム中400MHzの1H−NMRで同定したところ、次の結果を示した。δ=9.29(d,1H,R4)、8.19(dd,1H,R6)、7.57(s,1H,R2)、7.37(d,1H,R7)、6.01(ddt,1H,R1)、5.33(ddt,1H,R1)、5.15(ddt,1H,R1)、4.81(ddd,2H,R1)、2.42(s,3H,R11)、2.39(s,3H,R12)。なお、ステップ1の生成物は1−アリル−5−ニトロインドール、ステップ2の生成物は1−(1−アリル−5−ニトロインドール−3−イル)エタノン、ステップ3の生成物は1−(1−アリル−5−ニトロインドール−3−イル)エタノン=オキシムであった。
[参考例3]
参考例1と同様にして、1−(1−ブチル−5−ニトロインドール−3−イル)エタノン=O−アセチルオキシム(式(5)の化合物)を合成した。ただしステップ1ではブロモエタンの代わりに1−ブロモブタンを用い、油状の生成物を溶媒抽出により回収した。得られた純品を重クロロホルム中400MHzの1H−NMRで同定したところ、次の結果を示した。δ=9.27(d,1H,R4)、8.19(dd,1H,R6)、7.56(s,1H,R2)、7.38(d,1H,R7)、4.19(t,2H,R1)、2.42(s,3H,R11)、2.39(s,3H,R12)、1.87(tt,2H,R1)、1.37(tq,2H,R1)、0.97(t,3H,R1)。なお、ステップ1の生成物は1−ブチル−5−ニトロインドール、ステップ2の生成物は1−(1−ブチル−5−ニトロインドール−3−イル)エタノン、ステップ3の生成物は1−(1−ブチル−5−ニトロインドール−3−イル)エタノン=オキシムであった。
参考例1と同様にして、1−(1−ブチル−5−ニトロインドール−3−イル)エタノン=O−アセチルオキシム(式(5)の化合物)を合成した。ただしステップ1ではブロモエタンの代わりに1−ブロモブタンを用い、油状の生成物を溶媒抽出により回収した。得られた純品を重クロロホルム中400MHzの1H−NMRで同定したところ、次の結果を示した。δ=9.27(d,1H,R4)、8.19(dd,1H,R6)、7.56(s,1H,R2)、7.38(d,1H,R7)、4.19(t,2H,R1)、2.42(s,3H,R11)、2.39(s,3H,R12)、1.87(tt,2H,R1)、1.37(tq,2H,R1)、0.97(t,3H,R1)。なお、ステップ1の生成物は1−ブチル−5−ニトロインドール、ステップ2の生成物は1−(1−ブチル−5−ニトロインドール−3−イル)エタノン、ステップ3の生成物は1−(1−ブチル−5−ニトロインドール−3−イル)エタノン=オキシムであった。
[参考例4]
参考例1と同様にして、1−(1−エチル−5−ニトロインドール−3−イル)プロパン−1−オン=O−アセチルオキシム(式(6)の化合物)を合成した。ただしステップ2では塩化アセチルの代わりに塩化プロピオニルを用いた。得られた純品を重クロロホルム中400MHzの1H−NMRで同定したところ、次の結果を示した。δ=9.27(d,1H,R4)、8.19(dd,1H,R6)、7.60(s,1H,R2)、7.39(d,1H,R7)、4.26(q,2H,R1)、2.84(q,2H,R11)、2.39(s,3H,R12)、1.55(t,3H,R1)、1.29(t,3H,R11)。なお、ステップ2の生成物は1−(1−エチル−5−ニトロインドール−3−イル)プロパン−1−オン、ステップ3の生成物は1−(1−エチル−5−ニトロインドール−3−イル)プロパン−1−オン=オキシムであった。
参考例1と同様にして、1−(1−エチル−5−ニトロインドール−3−イル)プロパン−1−オン=O−アセチルオキシム(式(6)の化合物)を合成した。ただしステップ2では塩化アセチルの代わりに塩化プロピオニルを用いた。得られた純品を重クロロホルム中400MHzの1H−NMRで同定したところ、次の結果を示した。δ=9.27(d,1H,R4)、8.19(dd,1H,R6)、7.60(s,1H,R2)、7.39(d,1H,R7)、4.26(q,2H,R1)、2.84(q,2H,R11)、2.39(s,3H,R12)、1.55(t,3H,R1)、1.29(t,3H,R11)。なお、ステップ2の生成物は1−(1−エチル−5−ニトロインドール−3−イル)プロパン−1−オン、ステップ3の生成物は1−(1−エチル−5−ニトロインドール−3−イル)プロパン−1−オン=オキシムであった。
[実施例1]
(感光性組成物の作製)
参考例1で合成した光重合開始剤(A成分)0.60質量%、ビスフェノールフルオレン型エポキシジアクリレート構造を有するアルカリ現像型感光性樹脂(B成分)の56.5質量%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(新日鉄住金化学社製「V−259ME」)8.23質量%、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(B成分)1.35質量%、カーボンブラック顔料(C成分)をカチオン性高分子分散剤(E成分)でプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに分散した分散液(カーボンブラック顔料濃度30.0質量%、固形分濃度34.5質量%)26.69質量%、フッ素系界面活性剤(DIC社製「メガファックF−556」)0.05質量%、3−(グリシジルオキシ)プロピルトリメトキシシラン(シランカップリング剤)0.15質量%、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(D成分)29.33質量%及びシクロヘキサノン(D成分)33.60質量%の割合で配合を行い、室温で3時間攪拌混合して感光性組成物を作製した。かかる感光性組成物は、固形分濃度16.0質量%のアルカリ現像可能なネガ型の遮光レジストである。感光性組成物中の分散質(顔料)の濃度が1質量%となるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで濃度調整を行い、粒度分布計(大塚電子社製「FPAR−1000」)で平均粒径(キュムラント法)を測定したところ、その値は60nmであった。
(感光性組成物の作製)
参考例1で合成した光重合開始剤(A成分)0.60質量%、ビスフェノールフルオレン型エポキシジアクリレート構造を有するアルカリ現像型感光性樹脂(B成分)の56.5質量%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(新日鉄住金化学社製「V−259ME」)8.23質量%、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(B成分)1.35質量%、カーボンブラック顔料(C成分)をカチオン性高分子分散剤(E成分)でプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに分散した分散液(カーボンブラック顔料濃度30.0質量%、固形分濃度34.5質量%)26.69質量%、フッ素系界面活性剤(DIC社製「メガファックF−556」)0.05質量%、3−(グリシジルオキシ)プロピルトリメトキシシラン(シランカップリング剤)0.15質量%、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(D成分)29.33質量%及びシクロヘキサノン(D成分)33.60質量%の割合で配合を行い、室温で3時間攪拌混合して感光性組成物を作製した。かかる感光性組成物は、固形分濃度16.0質量%のアルカリ現像可能なネガ型の遮光レジストである。感光性組成物中の分散質(顔料)の濃度が1質量%となるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで濃度調整を行い、粒度分布計(大塚電子社製「FPAR−1000」)で平均粒径(キュムラント法)を測定したところ、その値は60nmであった。
(感光性組成物の評価)
上記感光性組成物を無アルカリガラス基板にスピンコーターを用いて塗布し、90℃のホットプレートで1分間乾燥させて試験片を作成した。このとき、膜厚1.0μmの硬化膜が得られるように塗布条件(スピン回転数)を調節した。次に、線幅5μmのマトリクス状のパターンを有するフォトマスクを介して、照度30mW/cm2(i線基準)の超高圧水銀ランプで100mJ/cm2(i線基準)の紫外線を照射して試験片に画像露光を行った。その後、試験片を23℃のアルカリ現像液(新日鉄住金化学社製「V−2401ID」の10倍希釈液)で1分間処理し、更に水洗を行って画像を現像した。最後に試験片を230℃の熱風オーブンで30分間焼成し、感光性組成物の硬化膜を得た。試験片には直線性良好で現像残渣のない線幅5μmの高品位なブラックマトリクスが形成された。ブラックマトリクスの光学濃度は4.4/μmであり、高い遮光性を有していた。
上記感光性組成物を無アルカリガラス基板にスピンコーターを用いて塗布し、90℃のホットプレートで1分間乾燥させて試験片を作成した。このとき、膜厚1.0μmの硬化膜が得られるように塗布条件(スピン回転数)を調節した。次に、線幅5μmのマトリクス状のパターンを有するフォトマスクを介して、照度30mW/cm2(i線基準)の超高圧水銀ランプで100mJ/cm2(i線基準)の紫外線を照射して試験片に画像露光を行った。その後、試験片を23℃のアルカリ現像液(新日鉄住金化学社製「V−2401ID」の10倍希釈液)で1分間処理し、更に水洗を行って画像を現像した。最後に試験片を230℃の熱風オーブンで30分間焼成し、感光性組成物の硬化膜を得た。試験片には直線性良好で現像残渣のない線幅5μmの高品位なブラックマトリクスが形成された。ブラックマトリクスの光学濃度は4.4/μmであり、高い遮光性を有していた。
[実施例2]
実施例1における光重合開始剤を参考例2で合成した光重合開始剤に変更し、その他は実施例1と同様にして感光性組成物を作製し評価を行った。分散質の平均粒径は60nmであり、試験片には直線性良好で現像残渣のない線幅5μmの高品位なブラックマトリクスが形成された。ブラックマトリクスの光学濃度は4.4/μmであり、高い遮光性を有していた。
実施例1における光重合開始剤を参考例2で合成した光重合開始剤に変更し、その他は実施例1と同様にして感光性組成物を作製し評価を行った。分散質の平均粒径は60nmであり、試験片には直線性良好で現像残渣のない線幅5μmの高品位なブラックマトリクスが形成された。ブラックマトリクスの光学濃度は4.4/μmであり、高い遮光性を有していた。
[実施例3]
実施例1における光重合開始剤を参考例3で合成した光重合開始剤に変更し、その他は実施例1と同様にして感光性組成物を作製し評価を行った。分散質の平均粒径は60nmであり、試験片には直線性良好で現像残渣のない線幅5μmの高品位なブラックマトリクスが形成された。ブラックマトリクスの光学濃度は4.4/μmであり、高い遮光性を有していた。
実施例1における光重合開始剤を参考例3で合成した光重合開始剤に変更し、その他は実施例1と同様にして感光性組成物を作製し評価を行った。分散質の平均粒径は60nmであり、試験片には直線性良好で現像残渣のない線幅5μmの高品位なブラックマトリクスが形成された。ブラックマトリクスの光学濃度は4.4/μmであり、高い遮光性を有していた。
[実施例4]
実施例1における光重合開始剤を参考例4で合成した光重合開始剤に変更し、その他は実施例1と同様にして感光性組成物を作製し評価を行った。分散質の平均粒径は60nmであり、試験片には直線性良好で現像残渣のない線幅5μmの高品位なブラックマトリクスが形成された。ブラックマトリクスの光学濃度は4.4/μmであり、高い遮光性を有していた。
実施例1における光重合開始剤を参考例4で合成した光重合開始剤に変更し、その他は実施例1と同様にして感光性組成物を作製し評価を行った。分散質の平均粒径は60nmであり、試験片には直線性良好で現像残渣のない線幅5μmの高品位なブラックマトリクスが形成された。ブラックマトリクスの光学濃度は4.4/μmであり、高い遮光性を有していた。
[実施例5]
(感光性組成物の作製)
参考例1で合成した光重合開始剤(A成分)0.20質量%、ビスフェノールフルオレン型エポキシジアクリレート構造を有するアルカリ現像型感光性樹脂(B成分)の56.5質量%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(新日鉄住金化学社製「V−259ME」)7.10質量%、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(B成分)1.72質量%、ビスフェノールフルオレン型エポキシ化合物(新日鉄住金化学社製「ESF−300」、F成分)0.57質量%、赤色有機顔料(ピグメント・レッド177、C成分)をカチオン性高分子分散剤(E成分)でプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに分散した分散液(赤色有機顔料濃度15.0質量%、固形分濃度22.0質量%)60.00質量%、シリコーン系界面活性剤(ビックケミー社製「BYK−302」)0.10質量%、3−(グリシジルオキシ)プロピルトリメトキシシラン(シランカップリング剤)0.20質量%、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(D成分)14.11質量%及びプロピレングリコールジアセテート(D成分)16.00質量%の割合で配合を行い、室温で3時間攪拌混合して感光性組成物を作製した。かかる感光性組成物は、固形分濃度20.0質量%のアルカリ現像可能なネガ型の赤色レジストである。感光性組成物中の分散質(顔料)の濃度が1質量%となるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで濃度調整を行い、粒度分布計(大塚電子社製「FPAR−1000」)で平均粒径(キュムラント法)を測定したところ、その値は50nmであった。
(感光性組成物の作製)
参考例1で合成した光重合開始剤(A成分)0.20質量%、ビスフェノールフルオレン型エポキシジアクリレート構造を有するアルカリ現像型感光性樹脂(B成分)の56.5質量%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(新日鉄住金化学社製「V−259ME」)7.10質量%、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(B成分)1.72質量%、ビスフェノールフルオレン型エポキシ化合物(新日鉄住金化学社製「ESF−300」、F成分)0.57質量%、赤色有機顔料(ピグメント・レッド177、C成分)をカチオン性高分子分散剤(E成分)でプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに分散した分散液(赤色有機顔料濃度15.0質量%、固形分濃度22.0質量%)60.00質量%、シリコーン系界面活性剤(ビックケミー社製「BYK−302」)0.10質量%、3−(グリシジルオキシ)プロピルトリメトキシシラン(シランカップリング剤)0.20質量%、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(D成分)14.11質量%及びプロピレングリコールジアセテート(D成分)16.00質量%の割合で配合を行い、室温で3時間攪拌混合して感光性組成物を作製した。かかる感光性組成物は、固形分濃度20.0質量%のアルカリ現像可能なネガ型の赤色レジストである。感光性組成物中の分散質(顔料)の濃度が1質量%となるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで濃度調整を行い、粒度分布計(大塚電子社製「FPAR−1000」)で平均粒径(キュムラント法)を測定したところ、その値は50nmであった。
(感光性組成物の評価)
上記感光性組成物を無アルカリガラス基板にスピンコーターを用いて塗布し、90℃のホットプレートで1分間乾燥させて試験片を作成した。このとき、膜厚2.4μmの硬化膜が得られるように塗布条件(スピン回転数)を調節した。次に、線幅20μmのストライプ状のパターンを有するフォトマスクを介して、照度30mW/cm2(i線基準)の超高圧水銀ランプで100mJ/cm2(i線基準)の紫外線を照射して試験片に画像露光を行った。その後、試験片を23℃のアルカリ現像液(新日鉄住金化学社製「V−2401ID」の10倍希釈液)で1分間処理し、更に水洗を行って画像を現像した。最後に試験片を230℃の熱風オーブンで30分間焼成し、感光性組成物の硬化膜を得た。試験片には直線性良好で現像残渣のない線幅22μmの高品位な赤色画素が形成された。C光源、2度視野における赤色画素の色特性は(x,y)=(0.666,0.310)、Y=14.7%であった。
上記感光性組成物を無アルカリガラス基板にスピンコーターを用いて塗布し、90℃のホットプレートで1分間乾燥させて試験片を作成した。このとき、膜厚2.4μmの硬化膜が得られるように塗布条件(スピン回転数)を調節した。次に、線幅20μmのストライプ状のパターンを有するフォトマスクを介して、照度30mW/cm2(i線基準)の超高圧水銀ランプで100mJ/cm2(i線基準)の紫外線を照射して試験片に画像露光を行った。その後、試験片を23℃のアルカリ現像液(新日鉄住金化学社製「V−2401ID」の10倍希釈液)で1分間処理し、更に水洗を行って画像を現像した。最後に試験片を230℃の熱風オーブンで30分間焼成し、感光性組成物の硬化膜を得た。試験片には直線性良好で現像残渣のない線幅22μmの高品位な赤色画素が形成された。C光源、2度視野における赤色画素の色特性は(x,y)=(0.666,0.310)、Y=14.7%であった。
[実施例6]
実施例5における光重合開始剤を参考例2で合成した光重合開始剤に変更し、その他は実施例5と同様にして感光性組成物を作製し評価を行った。分散質の平均粒径は50nmであり、試験片には直線性良好で現像残渣のない線幅22μmの高品位な赤色画素が形成された。C光源、2度視野における赤色画素の色特性は(x,y)=(0.665,0.309)、Y=14.6%であった。
実施例5における光重合開始剤を参考例2で合成した光重合開始剤に変更し、その他は実施例5と同様にして感光性組成物を作製し評価を行った。分散質の平均粒径は50nmであり、試験片には直線性良好で現像残渣のない線幅22μmの高品位な赤色画素が形成された。C光源、2度視野における赤色画素の色特性は(x,y)=(0.665,0.309)、Y=14.6%であった。
[実施例7]
実施例5における光重合開始剤を参考例3で合成した光重合開始剤に変更し、その他は実施例5と同様にして感光性組成物を作製し評価を行った。分散質の平均粒径は50nmであり、試験片には直線性良好で現像残渣のない線幅22μmの高品位な赤色画素が形成された。C光源、2度視野における赤色画素の色特性は(x,y)=(0.667,0.309)、Y=14.5%であった。
実施例5における光重合開始剤を参考例3で合成した光重合開始剤に変更し、その他は実施例5と同様にして感光性組成物を作製し評価を行った。分散質の平均粒径は50nmであり、試験片には直線性良好で現像残渣のない線幅22μmの高品位な赤色画素が形成された。C光源、2度視野における赤色画素の色特性は(x,y)=(0.667,0.309)、Y=14.5%であった。
[実施例8]
実施例5における光重合開始剤を参考例4で合成した光重合開始剤に変更し、その他は実施例5と同様にして感光性組成物を作製し評価を行った。分散質の平均粒径は50nmであり、試験片には直線性良好で現像残渣のない線幅22μmの高品位な赤色画素が形成された。C光源、2度視野における赤色画素の色特性は(x,y)=(0.666,0.310)、Y=14.6%であった。
実施例5における光重合開始剤を参考例4で合成した光重合開始剤に変更し、その他は実施例5と同様にして感光性組成物を作製し評価を行った。分散質の平均粒径は50nmであり、試験片には直線性良好で現像残渣のない線幅22μmの高品位な赤色画素が形成された。C光源、2度視野における赤色画素の色特性は(x,y)=(0.666,0.310)、Y=14.6%であった。
[比較例1]
実施例1における光重合開始剤を1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)カルバゾール−3−イル]エタノン=O−アセチルオキシム(下記式(24)で示される化合物、BASF社製「イルガキュアOXE02」)に変更し、その他は実施例1と同様にして感光性組成物を作製し評価を行った。その結果、現像で除去されるべき未露光部が現像後も基板上に残存してブラックマトリクスを得ることはできず、感光性組成物の現像液への溶解性が不足していることが示された。
実施例1における光重合開始剤を1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)カルバゾール−3−イル]エタノン=O−アセチルオキシム(下記式(24)で示される化合物、BASF社製「イルガキュアOXE02」)に変更し、その他は実施例1と同様にして感光性組成物を作製し評価を行った。その結果、現像で除去されるべき未露光部が現像後も基板上に残存してブラックマトリクスを得ることはできず、感光性組成物の現像液への溶解性が不足していることが示された。
本発明の感光性組成物は、分散質を含有していながら感度及び現像液への溶解性が高く、フォトリソグラフィーの性能に優れることから、カラーフィルターのブラックマトリクスの製造に用いられる遮光レジスト、カラーフィルターの画素の製造に用いられる着色レジスト、プリント配線板の絶縁膜の製造に用いられるソルダーレジスト、タッチパネルの前面ガラスの意匠に用いられる加飾レジスト、フィラーを含有する透明レジスト等に適して用いられる。また、上記の用途以外のフォトレジスト、光硬化型インキ、光硬化型塗料、光硬化型接着剤、光造形用感光性樹脂、感光性印刷版、記録材料等にも適して用いることができる。
Claims (4)
- 光重合開始剤(A)、オレフィン結合を有する重合性化合物(B)、及び1〜1000nmの平均粒径で分散された分散質(C)を含有する感光性組成物であって、A成分が、置換基を有していてもよいインドール骨格にオキシムエステル結合を有する基が結合しており、かつインドール骨格が少なくとも1つのニトロ基で置換されている光重合開始剤であることを特徴とする感光性組成物。
- A成分が、インドール骨格の3位に下記一般式(1)で表されるオキシムエステル結合を有する基が直接又はカルボニル基を介して結合し、かつインドール骨格の5位がニトロ基で置換されている光重合開始剤である請求項1記載の感光性組成物。
−C(R11)=N−O−C(R12)=O (1)
(ただし、R11及びR12は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20の飽和又は不飽和の一価の有機基を表す。R11及びR12は分岐構造や環構造を形成していてもよく、任意の位置にヘテロ原子が存在していてもよい。また、R11はインドール骨格上の置換基と結合していてもよい。更に、R11は水素原子でもよい。) - 固形分中に、A成分0.1〜20質量%、B成分10〜90質量%、及びC成分5〜60質量%を含有する請求項1又は2のいずれかに記載の感光性組成物。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の感光性組成物を硬化した硬化物。
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---|---|---|---|---|
JP2015069098A (ja) * | 2013-09-30 | 2015-04-13 | 新日鉄住金化学株式会社 | 黒色感光性樹脂組成物及びその硬化膜、並びに当該硬化膜を有するカラーフィルター及びタッチパネル |
WO2016031948A1 (ja) * | 2014-08-29 | 2016-03-03 | デクセリアルズ株式会社 | タッチパネルおよびタッチパネル付き表示装置 |
WO2017030005A1 (ja) * | 2015-08-17 | 2017-02-23 | 株式会社Adeka | 組成物 |
WO2017170493A1 (ja) * | 2016-03-31 | 2017-10-05 | 株式会社Adeka | 導電ペースト |
JP2018507264A (ja) * | 2014-12-19 | 2018-03-15 | 京東方科技集團股▲ふん▼有限公司Boe Technology Group Co.,Ltd. | 改質量子ドット及びその製造方法、着色剤、感光性樹脂組成物、カラーフィルタと表示装置 |
-
2012
- 2012-12-28 JP JP2012286819A patent/JP2014130186A/ja active Pending
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JP2015069098A (ja) * | 2013-09-30 | 2015-04-13 | 新日鉄住金化学株式会社 | 黒色感光性樹脂組成物及びその硬化膜、並びに当該硬化膜を有するカラーフィルター及びタッチパネル |
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CN107636024A (zh) * | 2015-08-17 | 2018-01-26 | 株式会社艾迪科 | 组合物 |
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