JP2014130119A - 卵の品質指標検査装置および卵の品質指標検査方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】卵の品質指標検査装置により検査を行う作業者を有効活用する。
【解決手段】卵の品質指標検査装置は、鉛直方向に分布する平行光を投光する投光手段と、前記投光手段に所定の間隔をおいて、前記平行光を受光する受光手段と、割卵された卵が載置され、前記割卵された卵が前記平行光を横切るように、前記投光手段と前記受光手段との間を、前記投光手段および前記受光手段に対して相対的に水平方向に移動可能にされた載置皿と、前記割卵された卵が前記平行光を横切ることにより割卵された卵の側面形状に関する情報を取得し、前記卵の側面形状に関する情報から卵の品質指標を検査する演算手段とを備える。そして、前記載置皿と前記投光手段および前記受光手段とは、作業者により相対的に移動される。
【選択図】図3
【解決手段】卵の品質指標検査装置は、鉛直方向に分布する平行光を投光する投光手段と、前記投光手段に所定の間隔をおいて、前記平行光を受光する受光手段と、割卵された卵が載置され、前記割卵された卵が前記平行光を横切るように、前記投光手段と前記受光手段との間を、前記投光手段および前記受光手段に対して相対的に水平方向に移動可能にされた載置皿と、前記割卵された卵が前記平行光を横切ることにより割卵された卵の側面形状に関する情報を取得し、前記卵の側面形状に関する情報から卵の品質指標を検査する演算手段とを備える。そして、前記載置皿と前記投光手段および前記受光手段とは、作業者により相対的に移動される。
【選択図】図3
Description
本発明は、卵の品質指標検査装置および卵の品質指標検査方法に関し、詳細には、作業者の作業により、卵の品質指標を検査することのできる卵の品質指標検査装置および卵の品質指標検査方法に関する。
市場で販売されている鶏卵は、品質(鮮度)の高さを求められる。そのような卵の品質を数値で示す指標として、ハウ・ユニット(Haugh
Unit)や卵黄係数(Yolk Index)が知られている(たとえば、非特許文献1および非特許文献2参照)。
Unit)や卵黄係数(Yolk Index)が知られている(たとえば、非特許文献1および非特許文献2参照)。
そのようなハウ・ユニットまたは卵黄係数を測定する装置として、特許文献1に記載の卵の品質指標検査装置がある。この卵の品質指標検査装置は、鉛直方向に分布する平行光を投光する投光手段と、前記投光手段に所定の間隔をおいて、前記平行光を受光する受光手段と、前記平行光を横切るように前記投光手段と前記受光手段との間を、前記投光手段および前記受光手段に対して相対的に水平方向に移動可能に配置されており、割卵された卵を載置する載置台(皿)と、前記載置台に載置された卵が前記平行光を横切ることにより割卵された卵の高さに関する情報を取得し、前記卵の高さに関する情報から卵の品質指標を検査する演算手段とを備える。
前記載置台または前記投光手段と前記受光手段とが、駆動手段により移動することで、前記載置台に載置された卵が前記平行光を横切り、これにより、卵の側面形状に関するデータを前記演算手段が生成する。
中村 良 著、「卵の化学」朝倉書店出版、1998年1月25日発行、p.109−110
佐藤 泰 偏著、「食卵の科学と利用」株式会社 地球社出版、1980年2月20日発行、p.116
しかし、このような卵の品質指標検査装置では、検査対象の卵ごとに、割卵を行い、載置台に割卵した卵を載置する作業を必要とする。また、検査装置の検査時間は、駆動手段が自動で載置台を移動せる数秒程度である。したがって、品質指標の検査において、卵を割卵した後に作業者が他の作業を行うことはできず、検査中は、常時、作業者が装置付近に待機し、検査装置の動作中は手空き状態となる。
本発明は、上記のように、卵の品質指標検査装置を用いた検査中に手空き状態となってしまう作業者を有効活用し、卵の品質指標検査装置を廉価かつ小型にすることにある。
本発明に係る一の卵の品質指標検査装置は、鉛直方向に分布する平行光を投光する投光手段と、前記投光手段に所定の間隔をおいて、前記平行光を受光する受光手段と、割卵された卵が載置され、前記割卵された卵が前記平行光を横切るように、前記投光手段と前記受光手段との間を、前記投光手段および前記受光手段に対して相対的に水平方向に移動可能にされた載置皿と、前記割卵された卵が前記平行光を横切ることにより割卵された卵の側面形状に関する情報を取得し、前記卵の側面形状に関する情報から卵の品質指標を検査する演算手段とを備える。そして、前記載置皿と前記投光手段および前記受光手段とは、作業者により相対的に移動される。
本発明に係る一の卵の品質指標検査装置では、載置皿と投光手段および受光手段とが作業者により相対的に移動されるため、卵の品質指標検査装置は載置皿と投光手段および受光手段とを相対的に移動させる駆動源を必要としない。したがって、卵の品質指標検査装置により検査を行う作業者を有効活用し、装置を廉価に、及び小型化できる。また、この卵の品質指標検査装置では、鉛直方向に分布する平行光により卵の高さに関する情報を取得するが、作業者は、載置皿または投光手段および受光手段を水平方向に移動させるため、鉛直方向の誤差は生じ堅く、検査の精度を損なうことがない。
本発明に係る他の卵の品質指標検査装置は、割卵された卵の複数の物理的性状に基づいて品質指標を検査する。前記卵の品質指標検査装置は、割卵された卵の品質指標を検査する検査部と、前記検査部と相対的に移動可能にされ、割卵された卵を載置する載置皿とを備え、前記載置皿と前記検査部とは、作業者により相対的に移動される。
本発明に係る他の卵の品質指標検査装置では、載置皿と検査部とが作業者により相対的に移動されるため、卵の品質指標検査装置は載置皿と検査部とを相対的に移動させる駆動源を必要としない。したがって、卵の品質指標検査装置により検査を行う作業者を有効活用し、装置を廉価に、及び小型化できる。
本発明に係る一の卵の品質指標検査方法は、割卵された卵の品質指標を検査する検査部と、前記検査部と相対的に移動可能にされ、割卵された卵を載置する載置皿とを備え、前記載置皿と前記検査部とは、作業者の作業により相対的に移動する卵の品質指標検査装置を用いる。この検査方法は、作業者が前記載置皿に卵を割卵して載置させること、作業者が前記割卵された卵が載置された前記載置皿と前記検査部とを相対的に移動することを含む。
本発明に係る一の卵の品質指標検査方法では、載置皿と検査部とが作業者により相対的に移動される。これにより、卵の品質指標検査装置は載置皿と検査部とを相対的に移動させる駆動源を必要としない。したがって、卵の品質指標検査装置により検査を行う作業者を有効活用し、装置を廉価に、及び小型化できる。
本発明は、卵の品質指標検査装置を用いた検査中に手空き状態となってしまう作業者を有効活用し、卵の品質指標検査装置を廉価かつ小型にすることにある。
本発明の実施の形態に係る卵の品質指標検査装置および卵の品質指標検査方法について説明する。以下では、卵の品質指標検査装置および卵の品質指標検査方法について、好適な実施の形態を、図面を用いて説明する。
本発明の実施の形態に係る卵の品質指標検査装置1は、図1〜4に示すように、割卵された卵の品質指標を検査するための検査部10と、検査部10に対して相対的に移動可能に形成され、割卵された卵を載置される載置皿12とを備える。検査部10は、卵重、濃厚卵白の高さ、卵黄の高さ等の卵の物理的性状に基づいて、卵の品質指標を検査する。
検査部10は、箱状の装置本体14と、載置皿12を装置本体14の中に案内する案内手段16と、装置本体14の中に設けられており、平行光Pを投光する投光手段18(図3参照)と、平行光Pを受光する受光手段20(図3参照)と、検査部10を制御する制御演算手段22(図4参照)とを備える。
装置本体14は、図1および図2に示すように、左右方向(図3のX方向)から見て略台形に、剛性の材料で強固に製作されている。装置本体14の正面には、矩形の開口24が形成されている。開口24は、鉛直面に広がるように形成され、載置皿12を装置本体14の中に出し入れする出入口として作用する。なお。図1(B)および図2(B)は、説明を簡略化するために、卵重計測手段30を省略して記載する。
案内手段16は、矩形の開口24を介して前後方向(図3の矢印Ya−矢印Ybの方向)に載置皿12を案内すべく、鉛直面に広がる開口24を通過するように水平面に沿って延在する板状部材26と、板状部材26の上面に形成され、上方から見てトラック型の凹部26aとを有する。凹部26aは、矩形の開口24を介して前後方向に延在する。
案内手段16は、装置本体14に固定的に取り付けられており、また、案内手段16の板状部材26は、剛性の材料で強固に製作されている。したがって、案内手段16は、後に説明する載置皿12を前後方向に移動させるときに、鉛直方向に歪みを生じることなく安定して載置皿12を案内する。これにより、卵の品質指標検査装置1は、作業者の作業により載置皿12が移動されても、作業による鉛直方向の誤差が生じない。
投光手段18と受光手段20とは、図3に示すように、案内手段16に案内される載置皿12が平行光Pを横切るように、案内手段16の板状部材26を挟み、所定の間隔をおいて配置されている。投光手段18は、鉛直方向(図3の紙背方向)に分布する平行光Pを、検査装置10の前方に向けて(矢印Ybの方向)に投光する投光部18aと、投光部18aが投光した平行光Pを、水平面において、載置皿12の移動方向に垂直な方向(矢印Xの方向)に反射させる反射部18bとを備える。
受光手段20は、反射部18bに反射された平行光P、すなわち投光手段18から投光された平行光Pを受光する受光部20aを備える。これにより、平行光Pは、投光手段18から開口24と略平行に投光され、投光手段18から案内手段16を挟んで配置された受光手段20により受光される。すなわち、受光手段20は、投光手段18に所定の間隔をおいて、投光手段18から投光される平行光Pを受光するように配置されている。
投光手段18と受光手段20とは、割卵された卵が前後方向に移動することにで、鉛直方向に分布する平行光Pを横切るように、所定の間隔をおいて配置されていればよく、投光部、受光部、反射部を種々の組合せで配置することができる(たとえば、特開2008−032678号公報、特開2012−237706号公報参照)。
割卵された卵を載置された載置皿12が開口24を介して検査部10に挿入されることにより、割卵された卵は、開口24と平行に投光された平行光Pを横切る。これにより、受光手段20の受光する光量が変化する。すなわち、受光手段20が受光する光量は、卵の側方から投光される平行光Pを卵が遮る量に応じて減少するため、平行光Pの投光方向から見た卵の鉛直方向の高さに反比例する。
制御演算手段22は、図4に示すように、投光手段に接続され平行光Pを投光する投光手段20を制御する投光制御部22aと、受光手段に接続され、受光手段が受光した光量から卵の高さに関する情報を生成する受光制御部22bと、受光制御部22bにより生成された卵の高さに関する情報を取得し、卵の高さに関する情報から卵の側面形状に関する情報を生成する演算部22cと、演算部22cにより生成された卵の形状に関する情報を取得し、卵の品質指標に関する情報を生成する品質指標生成部22dとを備える。各制御部22a〜22dは相互に関連する。また、制御演算手段22は、卵の品質指標検査装置1の他の構成も制御する。
載置皿12は、円形の略板状、すなわち円板状に形成されており、割卵された卵が載置される載置面(表面)12aと案内手段16に支持される支持面(裏面)12bとを備える。載置皿12の載置面12aには、反ドーム形状の凹所12cが中央に設けられており、凹所12cに卵黄Eyが落ち込むことにより、割卵された卵が載置面12aで移動することが抑止され、また、卵黄Eyが載置皿の中央に載置される。載置皿12の支持面12bは、平坦に形成されており、また、案内手段16の凹部26aに嵌合する円板状の凸部12dを裏面12bの中央に備える。
円板状の凸部12dは、凹部26aに対して、凹部26aの凹み寸法よりも厚み寸法が小さく、トラック型の凹部26aの平行な2辺の間隔よりも直径がやや小さく、トラック型の凹部26aの弧状部分と円周部が略同寸法に形成されている。これにより、凹部26aに凸部12dが嵌まり、載置皿12の平坦な支持面12bは、案内手段16の板状部材26の上面に面接触する。載置皿12は、平坦な支持面12bが案内手段16の上面に面接触することで支持されるため、安定して案内手段16に乗せられる。
載置皿12は、凸部12dと凹部26aとが嵌合することにより、左右方向への移動を防止された状態で、板状部材26上を前後方向に移動可能とされる。したがって、載置皿12は、板状部材26を挟んで設けられた投光手段18と受光手段20に対して相対的に水平方向に移動可能とされている。
本実施の形態において、載置皿12は、案内手段16に面接触により支持されているが、載置皿は、割卵された卵を載置され、検査部に対して相対的に移動可能であればよく、載置皿を検査部に案内する案内手段は他の構成であってもよい。たとえば、載置皿の両端をガイドレールにより案内するようにしてもよい。
検査装置10は、さらに、載置皿12が検査部10に対して移動した距離を測定する移動距離測定手段(図示しない)を備える。前記移動距離測定手段は、測定した移動距離から測定移動距離データを生成する。測定手段として、複数のセンサを載置皿の移動方向に並べて設け、載置皿12の通過をセンサが検出することにより載置皿12の移動距離を測定することができる。
検査装置10は、さらに、卵重(卵殻の重量を含む)を計測する卵重計測手段30を備える。卵重計測手段30は、装置本体14の外側に設けられ、割卵前の卵を乗せられる卵座30aと、卵座30aに連結し、卵座30aに乗せられた卵の重さを測定するロードセル30bとを備える。卵座30aには、図1および図2に示すように。割卵前の卵がのせられ、卵重が測定される。
検査装置10は、さらに、装置本体14の台形の傾斜した辺に対応する傾斜面に設けられ、制御演算手段22に指示を与えるための操作手段32と演算された品質指標等を表示する表示手段34とを備える。操作手段32は、品質指標を検査できる状態を整える指示を制御演算手段22に与える。
検査装置1は、品質指標を検査できる状態として、投光制御部22aが投光手段18に平行光Pを投光させ、受光制御部22bが、受光手段20の受けた平行光Pの光量から、卵の高さに関する情報を生成する状態となる。表示手段34は、従来よく知られた、ディスプレイモニタであり、制御演算手段22に接続されており、品質指標演算部が演算した品質指標を表示する。
本実施の形態において、載置皿12の移動距離情報を生成すべく、前記移動距離測定手段が設けられている。しかし、移動距離測定手段に代えて、載置皿の移動距離情報を推定する移動距離推定手段を設けてもよい。移動距離推定手段は、たとえば、作業者が載置皿を移動させる速度を一定と仮定して、載置皿の移動時間(載置皿の移動開始から停止までの時間)を測定し、移動時間と速度の積から求めることができる。作業者が載置皿を移動させる速度は、統計的に求めればよい。また、エンコーダにより、載置皿の位置情報を取得できるようにしてもよい。
次に、本実施の形態に係る卵の品質指標検査装置1の動作について説明する。卵の品質指標検査装置1は、載置皿12に乗せられた卵の品質指標を検査すべく、卵が平行光Pを通過するように、載置皿12が移動され、図1に示す状態から図2に示す状態に変化する。すなわち、載置皿を検査部の中に挿入する作業が行われる。この作業は、図示しない作業者(人)により行われる。したがって、作業員が載置皿の出し入れを行うため、卵の品質指標検査装置1は、載置皿を移動させる専用の駆動原を必要としない。したがって、装置を小型化し、廉価に製作できる。
卵の品質指標検査装置1では、作業者により卵が割卵され、載置皿12に載置される。割卵された卵は、一般に、中央に円形の卵黄Eyがあり、卵黄Eyの周囲を囲むように濃厚卵白Ew1があり、さらに濃厚卵白Ew1の周囲を囲むように水溶性卵白Ew2がある(図3参照)。本明細書において、割卵された卵とは、卵黄Ey、卵白Ewを含み、卵白Ewとは、濃厚卵白Ew1および水溶性卵白Ew2を含む。卵は、載置皿の凹所に卵黄Eyが位置するように割卵される。
本実施の形態において、載置皿12は、最も奥に挿入された状態(図2に示す状態)で、載置皿12の中心が平行光Pを横切って、少し進んだところまで挿入されている。すなわち、割卵された卵は、側面からみて、略半分よりやや広い範囲を検査される(図5参照)。
前記移動距離測定手段は、作業者が移動させる載置皿12の移動距離を測定し、測定移動距離データを生成する。複数のセンサが載置皿の同一部位を検出することで、その同一部位を検出した各センサの検出点間の距離を載置皿の移動距離として、測定移動距離データが生成される。
載置皿12が検査部10に対して相対的に移動することにより、割卵されて載置皿12に載置された卵が、投光手段18から投光された平行光Pを横切る。これにより、鉛直方向に分布する平行光Pは、投光手段により割卵された卵の側方から投光され、その一部が卵に遮られるため、受光手段20が受光する光量は卵の各部の高さに対応して変化することになる。すなわち、卵の各部の高さが高いほど、受光手段20が光量は減少する。
受光制御部22bは、受光手段20が受光した平行光Pの光量から卵の高さに関する情報を生成するように、制御演算手段22が演算する。本実施の形態において、卵の高さに関する情報として、卵の各部の高さ情報が生成される。また、演算部22bは、卵が平行光Pを横切る各部における卵の高さに情報を連続的に取得することで、卵の側面形状に関する情報を生成するように、制御演算手段22が演算する。
演算部22cは、卵の形状に関する情報として、図5に示す側面形状を投影した側面画像を生成するように、制御演算手段22は演算を行う。図5の側面画像では、縦軸が卵の高さに関する情報に基づいて生成され、横軸が測定移動距離情報に基づいて生成される。本実施の形態において、略半分よりやや大きい側面の範囲の高さを測定しているため、側面画像も略半分よりやや大きい側面の画像となる。
また、演算部22cは、図5に示す情報から、卵黄Eyと濃厚卵白Ew1との境界を含む領域イを決定し、領域イから所定の距離(たとえば、1cm)離れた領域ロにおける卵の高さに関する情報から、濃厚卵白Ew1の高さ求めるように演算する。
品質指標検査手段22dは、従来よく知られるように、濃厚卵白Ew1の高さと卵重とからハウ・ユニットを計算するように、制御演算手段22が演算する。なお、卵重は、割卵前に卵重計測手段30により測定される。制御演算手段22は、さらに、ハウ・ユニットを表示手段34に表示する。
本実施の形態において、図5の側面画像から、ハウ・ユニットを求めている。しかし、図5の側面画像を用いることなくハウ・ユニットを求めてもよい。たとえば、受光制御部22bは、卵の高さに関する情報として、卵の各部の高さの変化(傾き)情報を生成してもよい。
高さの変化情報では、図5を用いて説明すると、載置皿12の表面から水溶性卵白Ew2との境界を含む領域ハ、水溶性卵白Ew2と濃厚卵白Ew1との境界を含む領域ニ、および濃厚卵白Ew1と卵黄Eyとの境界を含む領域イにて高さの変化が大きいため、これらの各領域にてピークを形成する側面形状に関する情報が得られる。
卵の品質指標検査装置1が、卵の形状に関する情報として、卵黄Eyと濃厚卵白Ew1との境界、濃厚卵白Ew1と水溶性卵白Ew2との境界を取得する場合に、境界情報は、卵の水平方向の移動速度には影響を受けにくいため(すなわち、ピークの高さは変化するが、ピークの位置は変化しないため)、作業者が載置皿を移動させる速度が一定でなくとも、卵の卵黄および卵白の境界に関する情報を取得することができる。
制御演算手段22の演算部は、卵黄Eyと濃厚卵白Ew1との境界に対応するピークおよび濃厚卵白Ew1と水溶性卵白Ew2との境界に対応するピークを特定し、これら境界の間に存在する濃厚卵白Ew1の高さを平均し濃厚卵白Ew1の高さとしてもよい。または、卵黄Eyと濃厚卵白Ew1との境界に対応するピークおよび濃厚卵白Ew1と水溶性卵白Ew2との境界に対応するピークの中間点の高さを濃厚卵白Ew1の高さとしてもよい。
さらに、卵の品質指標検査装置1は、卵の品質指標として卵黄係数を測定するように構成されてもよい。たとえば、卵の各部の高さ情報のうち最大値(図5の領域ホの卵の高さ)を卵黄Eyの高さとし、領域ホから領域イまでの距離の2倍を卵黄Eyの直径とし、卵黄Eyの高さと直径から卵黄係数を求めるように、制御演算手段22が演算してもよい。また、制御演算手段22は、図5に示す側面画像から、卵黄係数を測定するように、制御演算手段22が演算してもよい。
本実施の形態に係る卵の品質指標検査方法では、卵の品質指標検査装置1を用いて説明する。しかし、卵の品質指標検査方法は、その方法を実現するために必要な構成を備えれば、他の装置により行われてもよい。たとえば、特開平9−178728号公報に記載されたような超音波による測定を行う検査装置においても、載置皿が作業者の作業により出し入れ可能であれば、そのような装置により検査が行われてもよい。
本実施の形態に係る卵の品質指標検査方法は、割卵する前の卵の卵重を測定する第1のステップ(S1)と、卵の品質指標検査装置1の検査部10から載置皿12を取り出した状態(図1参照)とする第2のステップ(S2)と、取り出された載置皿12に卵を割卵して載置する第3のステップ(S3)と、検査開始の指示を検査部10に与える第4のステップ(S4)と、割卵された卵が載置された載置皿を検査部に挿入する第5のステップ(S5)とを備える。
第1のステップ(S1)では、作業者が、ロードセルに連結された測定皿に割卵前の卵を載置する。第1のステップにおいて卵を計測皿に載置された品質検査装置1では、制御演算手段22が、計測皿30aに連結されたロードセル30bにより測定された卵重を記憶する。
第2のステップ(S2)では、作業者が、載置皿12を検査部10から取り出された状態(図2参照)とする。第1および第2のステップは、どちらが先に行われてもよい。また、検査の最初は、案内手段16の凹部26aに載置皿12の凸部12dを嵌合させるように載置することにより、載置皿12が取り出された状態となる。このとき、載置皿12の縁は、平行光Pを横切っていない。第1のステップ(S1)と第2のステップ(S2)とは、どちらが先に行われてもよい。
第3のステップ(S3)では、作業者が、卵重を測定された卵を載置皿に割卵して載置する。割卵された卵は、載置皿の凹所12cに卵黄Eyが位置するように、載置皿の略中央に載置される。第3のステップ(S3)は、第1および第2のステップの後に行われる。
第4のステップ(S4)では、作業者が、操作手段32を操作することにより、検査開始の指示を検査装置10に与える。制御演算手段22は、卵の形状に関する情報を取得できる状態を整える。本実施の形態において、載置皿12が抜去された状態で、操作手段32が操作される(たとえば、ボタンが押される)ことにより、制御演算部22は、卵の形状に関する情報を取得できる状態を整える。
卵の形状に関する情報を取得する状態として、たとえば、投光制御部22aが投光手段18を制御することで投光手段18が平行光Pを投光し、受光制御部22bが卵の高さに関する情報を生成し、記憶する準備がされる。
第5のステップ(S5)では、作業者が、割卵された卵が載置された載置皿12を検査部10に挿入する。このとき、載置皿12の挿入に応じて、割卵された卵が平行光Pを横切る。これにより図5に示すような卵の形状を投影したような卵の形状に関する情報が得られる。
第1のステップ(S1)〜第5のステップ(S5)は、1つの卵を検査するステップを説明した。一般に、卵の品質指標検査は、複数の卵において行われるため、上記第1のステップ(S1)〜第5のステップ(S5)が繰り返される。したがって、本実施の形態に係る卵の品質指標検査方法において、作業者は、卵重の測定、割卵、載置皿の出し入れ等の作業を繰り返し行う。したがって、検査中に手空きの時間が生じることがない。
卵の品質指標検査装置1は、操作手段32が操作されて、卵の高さに関する情報を取得できる状態となってから、所定の時間中に音を発するスピーカを備えていてもよい。この音が鳴っている間に載置皿を挿入するようにすれば、載置皿12の移動速度を一定に近づけることができる。これにより、載置皿1の移動速度を予測し、図5に示す投影図のような形状に関する情報を取得できるようにしてもよい。すなわち、作業者が載置皿を移動させる速度を一定にすることができれば、移動距離を推定する場合に、推定の精度を高めることができる。
また、卵の品質指標検査装置1は、作業者の失敗等により載置皿が予定の移動をしない場合に、図5に示すような情報を得ることができない。そういった作業者が載置皿12の移動を失敗した場合に、載置皿12を抜去し、再度、操作手段32を操作することにより、再び、卵の高さに関する情報を取得できる状態に復帰できるようにしてもよい。
検査部10は、本実実施の形態において、平行光Pを用いた検査を行っているが、超音波等を用いた他の技術により検査を行ってもよい(たとえば、特開平9−178728号公報参照)。そのような検査であっても、複数の卵を割卵して載置皿12に乗せる作業は、共通に行われ、卵を割卵した後に次の卵を割卵するまでの作業者を有効に活用できる。超音波による検査では、濃厚卵白Ew1の高さは、載置皿の移動中に計測されず、挿入して止まった状態で計測される。
載置皿12は、図1および図2に示すように、平行光Pに対して垂直、すなわち水平方向に、検査部10に対して相対的に移動可能とされている。本実施の形態において、載置部12が検査部10に対して移動するが、検査部が載置皿に対して移動してもよい。
載置皿12は、図1および図2に示すように、平行光Pに対して垂直、すなわち水平方向に、検査部10に対して相対的に移動可能とされている。本実施の形態において、載置部12が検査部10に対して移動するが、検査部が載置皿に対して移動してもよい。
今回開示された実施の形態は例示であってこれに制限されるものではない。本発明は上記で説明した範囲ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、卵の品質指標の検査に用いられる。
1 卵の品質指標検査装置、10 検査部、12 載置皿、14 装置本体、16 案内手段、18 投光手段、20 受光手段、22 制御演算手段、24 開口、26 板状部材、30 卵重計測手段、32 操作手段、34 表示手段。
Claims (9)
- 鉛直方向に分布する平行光を投光する投光手段と、
前記投光手段に所定の間隔をおいて、前記平行光を受光する受光手段と、
割卵された卵が載置され、前記割卵された卵が前記平行光を横切るように、前記投光手段と前記受光手段との間を、前記投光手段および前記受光手段に対して相対的に水平方向に移動可能にされた載置皿と、
前記割卵された卵が前記平行光を横切ることにより割卵された卵の高さに関する情報を演算し、前記卵の高さに関する情報から卵の品質指標を検査する制御演算手段とを備え、
前記載置皿と前記投光手段および前記受光手段とは、作業者により相対的に移動される、卵の品質指標検査装置。
- さらに、前記投光手段および前記受光手段と前記載置皿とを移動させる前に、品質指標を検査できる状態を整える指示を前記制御演算手段に与える操作手段を備える、請求項1に記載の卵の品質指標検査装置。
- さらに、品質指標を検査できる状態が整ってから所定の時間を前記作業者に知らせる出力手段を備える、請求項2に記載の卵の品質指標検査装置。
- さらに、前記相対的移動によって前記載置皿または前記投光手段と前記受光手段とが移動した移動距離を測定し、測定された移動距離から測定移動距離データを生成する移動距離測定手段を備え、
前記制御演算手段は、前記卵の高さに関する情報と前記移動距離データとから、卵の品質指標を検査する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の卵の品質指標検査装置。
- 前記制御演算手段は、前記載置皿と前記投光手段および前記受光手段との相対的移動に関する移動距離を推定し、推定された推定移動距離データを生成する移動距離推定手段を備え、
前記制御演算手段は、前記卵の高さに関する情報と前記移動距離データとから、卵の品質指標を検査する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の卵の品質指標検査装置。
- 前記制御演算手段は、割卵された卵が前記平行光を横切ることにより卵の高さに関する情報を演算し、前記卵の高さに関する情報から前記卵の側面形状に関する情報を演算し、前記側面形状に関する情報から卵の卵黄と卵白の境界情報を演算する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の卵の品質指標検査装置。
- 卵の複数の物理的性状に基づいて品質指標を検査する卵の品質指標検査装置であって、
卵の品質指標を検査する検査部と、
前記検査部と相対的に移動可能にされ、割卵された卵を載置する載置皿とを備え、
前記載置皿と前記検査部とは、作業者により相対的に移動される、卵の品質指標検査装置。
- 卵の品質指標を検査する検査部と、
前記検査部と相対的に移動可能にされ、割卵された卵を載置する載置皿とを備え、
前記載置皿と前記検査部とは、作業者の作業により相対的に移動する、卵の品質指標検査装置において、
作業者が、前記載置皿に卵を割卵して載置させること、
作業者が、前記割卵された卵が載置された前記載置皿と前記検査部とを相対的に移動することを含む、卵の品質指標検査装置。
- さらに、前記載置皿と前記検査部とを相対的に移動する前に、前記検査部が品質指標を検査できる状態を整えるべく、作業者が、前記検査部に設けられた操作手段を操作することを含む、請求項8に記載の卵の品質指標検査装置。
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CN112284957A (zh) * | 2020-10-14 | 2021-01-29 | 江苏省家禽科学研究所 | 一种简易禽蛋哈氏单位测定仪 |
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