JP2014128527A - 細菌除去部材、細菌除去装置、マット及び家具 - Google Patents

細菌除去部材、細菌除去装置、マット及び家具 Download PDF

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Abstract

【課題】マットなどを搭載する家具を対象として、マット内およびこれの周辺部への細菌類の飛散およびマット内への細菌の侵入を防止することができる機能を備えたフィルタを提供する。
【解決手段】空間内外を対象とした吸排気が可能な通気穴4に設けられるフィルタ6であって、
該フィルタ6は、空気を通過させて空気に含まれるバクテリアやウイルスなどの細菌類を減少あるいは殺菌可能な成分を含む繊維が用いられることを特徴とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、フィルタ、フィルタ付きマットおよびこれを用いる家具に係り、詳しくは、マット内での菌の繁殖や飛散を防止するフィルタ、フィルタ付きマットおよびこれを用いる家具に関するものである。
椅子やベッドなどの家具には、着座面や、睡眠時に身体が載る仰臥位面にクッション性を持たせるためのマットを用いることが多い。
マットは、発泡材やゴムなどのように、体重を受けて変形する材料を用いて、身体に対する衝撃を緩和し、また、家具から身体に対する反力を均一化して座り心地や寝心地を良好にする構造を備えている。また、ベッドのように全体重を広い面積で受け止める家具の場合には、マット内にコイルスプリングなどを装填して、身体がマット上に載った際には、収縮変形することで、衝撃を緩和し、体重を受け止めるような構成となっているものもある。
上記のようなマットは、体重を受ける際には圧縮方向に変形する材料を用いるので、マット全体の体積は、収縮することとなり、マットから身体が降りると、体重による圧縮作用が除かれるので、発砲材やスプリングが元の形状に復帰し、圧縮されていたマットが膨らんで、元の体積に復帰する。
このマットの体積の収縮は、身体に対する衝撃を緩和する緩衝作用を発揮させるために、緩やかであることが好ましく、また、収縮状態からの復帰は、迅速であることが好ましい。一方、マット体積の収縮と復帰によって、マット内の空気が、マットの外側に排出され、さらに、内側に吸入されるといったことが繰り返される。このような、空気の吸排気は、マット内に溜まった湿気を排出することに寄与している。
このような、マットの内側と外側で空気を吸排気させるためには、マットの一部が外部と連通する必要がある。このため、マット自体の構成として、凹凸状のモノフィラメント構造を用い、その外表面を繊維製のカバーにより覆うことでマットの収縮・復帰時での吸排気性を持たせる構成が提案されている(例えば、特許文献1)。
また、マットの外表面を覆うカバーの一部に通気穴を設けてマットの収縮・復帰時での吸排気部とする場合もある。
特開平11-309047号
マット内では、マットカバーによって太陽光などか届きにくく、また、人体から発散される汗などによって湿気が存在する。さらに、マット内は、マットを使用する者の体温によって、体温に近い温度に保たれている状態にある。このため、マット内は、細菌やカビ菌の増殖を促す環境であることが多い。
このように繁殖した菌類が、マットの収縮の際に外に吐き出されると、マット内の菌が、マットの周囲に撒き散らかされるといった問題があった。特に、マットの収縮や復帰時の通気を良好とするために、通気孔を大きく形成した場合には、細菌の発散が助長されることとなる。
さらに、マットの形状復元時には外気とともに空中に浮遊する細菌類を、マット内に取り込むことにもなる。例えば、病院などのように、マットの周囲に細菌類が存在する可能性が高い場所では、マット内への細菌の吸い込みは抑制されなければならず、さらに、マット内からの細菌の飛散も防止されなければならない。
本発明の目的は、マット内への細菌の侵入、マット内からの細菌の飛び散りなどを抑制するフィルタ、フィルタ付きマットおよびこれを用いる家具を提供することにある。
この目的を達成するため、本発明は以下の構成を有する。
(1)繊維集合体からなり、該繊維集合体の中を通過する空気の中から、空気中の細菌をろ過別する細菌除去部材。
(2)保持部材と、前記保持部材に保持された複数の多孔質体とを有し、空気が前記多孔質体の間を通過するさいに細菌を前記多孔質体が吸着する細菌除去部材。
(3)基体と、前記基体に担持された銀とを有し、空気が前記基体に接触するさいに空気中の細菌を殺菌する細菌除去部材。
(4)基体と、前記基体に担持されたヨウ素とを有し、空気が前記基体の間を通過するさいに空気中の細菌を殺菌する細菌除去部材。
(5)空気が流通する通気路に設けられ、内側に空気流路を有する本体と、前記空気流路に内に設けられ、上記(1)〜(4)のいずれか1に記載の細菌除去部材を収容する収容部と、
前記空気流路内に設けられ、前記収納部と直列方向に設けられた逆止弁とを備え、逆止弁から前記収納部への空気の流通を遮断する構成となっている細菌除去装置。
(6)非通気性を有する袋体、前記袋体に覆われた内部充填材と、前記袋体に形成された通気孔とを有し、前記内部充填材は、外から圧力が加えられていない通常状態と、外から圧力が加えられて、前記通常状態よりも圧縮方向に変形した圧縮状態との間で変形を繰り返すことのできる材質からなるマットであって、
前記通気孔には、上記(1)〜(4)の何れか1に記載の細菌除去部材が設けられているマット。
(7)着座面あるいは仰臥位面に上記(6)記載のマットを用いることを特徴とする家具。
請求項1に記載の本発明によれば、繊維集合体を空気が通過する際に、細菌がろ過別され、空気中から細菌が除去される。
請求項2に記載の本発明によれば、空気が多孔質体の間を通過するさいに細菌を多孔質体が吸着することによって、空気中から細菌が除去される。
請求項3に記載の本発明によれば、空気が銀を担時する基体に接触するさいに細菌が殺菌されて空気中から除去される。
請求項4に記載の本発明によれば、空気がヨウ素を担時する基体の間を通過するさいに空気中の細菌が殺菌されて除去される。
請求項5に記載の本発明によれば、逆止弁を設けることによって、細菌除去部材を通過する空気の方向は一方向に限定されるので、マット内の空気の交換をより均一にできるので、マット内の細菌除去率を向上させることができる。
請求項6に記載の本発明によれば、外側から圧力が加わることによって、内部充填材が圧縮状態となり、通気孔から袋体内部の空気が外側に流出する。また、外側からの圧力が除かれることによって、内部充填材が通常状態に復帰し、圧縮状態から膨らむことで、外部の空気が袋体内に流通する。ここで、通気孔に設けられた細菌除去部材によって細菌が除去され、袋体内への細菌の流入が抑制される。また、袋体内部の細菌が袋体の外側に飛散することが抑制される。
請求項7に記載の発明によれば、着座面あるいは仰臥位面に設けられたマットにおいて、マット内で繁殖した細菌が、マット外側に飛散するこが抑制される。
本発明の実施形態にかかるマットが装着される家具の一つで椅子の外観図である。 本発明の実施形態にかかるマットが用いられる家具の他の一つであるベッドの外観図である。 図1に示した椅子用マットの外観図およびマットの通気部の構成を説明するための図である。 本発明の実施形態にかかるマットに用いられるフィルタの取り付け構造の第1例を説明するための拡大断面図である。 本発明の実施形態にかかるマットに用いられるフィルタの取り付け構造の第2例を説明するための拡大断面図である。 本発明の実施形態にかかるマットに用いられるフィルタの取り付け構造の第3例を説明するための拡大断面図である。 本発明の実施形態にかかるマットに用いられるフィルタの取り付け構造の第4例を説明するための拡大断面図である。 本発明の実施形態にかかるマットに用いられるフィルタの取り付け構造の第5例を説明するための拡大断面図である。 本発明の細菌除去装置の一例を示す側面断面図である。 図9に示した細菌除去装置の部分斜視図である。 図9に示した細菌除去装置の側面断面図である。 本発明の細菌除去装置の他の例を示す分解側面断面図である。 図12の細菌除去装置の組立側面断面図である。 図12の細菌除去装置の組立側面断面図である。 本発明の細菌除去装置が装着されたマッサージ装置の空気供給系の空気の流れの構成を示す模式図である。 本発明の細菌除去装置が装着されたマッサージ装置の構成を示す側面断面図である。 本発明の細菌除去装置が装着されたマッサージ装置の構成を示す側面断面図である。
以下、図面により本発明を実施するための形態について説明する。図1は、本発明の実施形態にかかるマット1が椅子2の着座面に置かれて用いられている状態を示す図であり、図2は、ベッド3の基台に載せられて仰臥位面として用いられている状態を示す図である。
図1に示す椅子2にマット1が用いられる場合には、椅子2のシートクッションを兼ねて着座面を構成できるようになっている。また、図2に示すベッド3にマット1が用いられる場合には、内部にコイルスプリング等の収縮変形可能な部材(内部充填材)が装填されているベッドパッドとして、あるいはベッドパッドの上面に載せることでベッドパッドの一部として用いることができるようになっている。
マット1は、用いられる対象により内部構造が異なり、図1に示した椅子2に用いられる場合には、内部にクッション材として用いられるポリウレタンフォームなどの緩衝材が織物などの外皮材により覆われている。また、図2に示したベッドパッドとして用いられる場合には、詳細を図示しないが、コイルスプリングや上述した緩衝材などを充填したパッド本体が敷布などの外皮材により覆われている。
マット1の側壁には、マット内外を連通するための通気穴4が設けられている。 通気穴4は、マット1内外の吸排気部として用いられる部分であり、単なる丸穴に限らず、マット1の圧縮方向に相当する厚さ方向に直角な方向、例えば、椅子2の場合にはシートクッション前側から背もたれに向かう方向、ベッド3の場合には背丈方向や胸幅方向に沿って長手方向を有する長穴として通気部面積を拡大することも可能である。通気部面積は、マット1の収縮変形や収縮時からの膨張変形時に必要な空気の流量を得やすくできる要因である。
図3に示されているように、通気穴4には、孔縁保護のために環状部材5が取り付けられており、環状部材5には、滅菌あるいは殺菌機能を有するフィルタ6が設けられている。細菌除去部材であるフィルタ6は、図示されているように環状部材5の端部開口部に設けられており、環状部材5を流通する空気は、このフィルタ6を通過する構成となっている。フィルタ6は、環状部材5に予め取り付けられていてもよく、或いは、後付けにより設けられてもよい。また、フィルタ6は、環状部材5の内側の空気通路に充填されていてもよい。
フィルタ6は、細菌の細胞膜を破壊可能な銀イオンを発生させる銀粒子を担時させた繊維集合体からなるメッシュ、あるいは細菌類を吸着して死滅させることが可能なヨウ素を担時させた繊維集合体からなるメッシュが用いられ、通気性と滅菌あるいは殺菌機能を持たせた部材である。ここで、繊維集合体とは、例えば不織布や織布などが挙げられる。繊維の材質は、スチールウール、フィラメントなどの金属製の他、植物繊維、樹脂製繊維などが挙げられる。
フィルタ6の他の構成として、銀やヨウ素を担時させない構成としてもよい。この場合には、メッシュ寸法が細菌類の通過を阻むことができる寸法とされ、細菌類よりも小さな隙間を有するものである。
また、メッシュ寸法は、前述した銀粒子を含ませたメッシュの場合でいうと、銀イオンの触媒作用によりバクテリアやウイルスと繊維とが非接触であっても殺菌作用が得られる通気空間を形成できる寸法に設定されている。
また、前述したヨウ素を含ませたメッシュの場合では、給排される空気との接触確率が高くなる通気空間を形成できる寸法を設定されている。
予め環状部材5にフィルタ6が設けられて用いられる場合には、図3(B)に示すように、環状部材5の厚さ方向両端面にそれぞれ接着などによって一体化されており、マット1の通気穴4に環状部材5を装着することでマット1にフィルタ6が取り付けられることになる。マットは、図1、図2に示されているように、単体で椅子等に取り付けられる場合の他、椅子やベッドに一体として構成されているものでもよい。この場合、通気孔4は、側面に限らず、椅子やベッドの底面に設けることができる。この場合、排気が直接人体に接触する可能性が極めて低くなるので、好ましい。
なお、この明細書では、「細菌類」という表現は、空気中に浮遊する細菌、バクテリア及びウイルスを含むものを意味する総称して使用する。
図4乃至図8は、フィルタ6を後付によりマット1の通気穴4に取り付ける場合の構成をそれぞれ示しており、以下にその構成を説明する。
図4乃至図8において符号7は、マット1の外皮材を示している。
図4に示す構成では、外皮材7に形成された通気穴4の内縁に嵌め込まれた環状部材(便宜上、符号51で示す)に通気穴4の蓋(便宜上、符号62で示す)が配置されている。
このような構成において、フィルタ(便宜上、符号61で示す)が環状部材51に対向する面を接着剤60により貼り付けられることで既存の環状部材51に対してフィルタ61を後付により設けるようになっている。図示するフィルタ61は、繊維をバインダで結合させて繊維集合体とされたフィルタであって、繊維の密度を高めることによって、所望のろ過機能を発揮するフィルタである。
この他、基体として用いられた繊維に、銀やヨウ素を担時させ、これをバインダによって結合させて繊維集合体したフィルタとしてもよい。このような殺菌作用を備えたフィルタを用いる場合には、フィルタの目を粗くできるので、フィルタを通過する空気の抵抗を軽減することができる。
図5に示す構成では、外皮材7に設けられている通気部の構成として、複数の小孔からなる通気穴(便宜上、符号71で示す)が予め外皮材7に設けられており、図3あるいは図4に示した環状部材5あるいは51を有していない場合を対象としている。
この構成においては、通気穴71の設置領域周辺を対象として、フィルタ61が接着剤60により外皮材7の表面に貼り付けられることにより後付により設けられるようになっている。
図6に示す構成では、外皮材7に形成されている通気穴(便宜上、符号72で示す)に、図3あるいは図4に示した環状部材5あるいは51が設けられていない場合を対象としている。
このような構成においては、通気穴72を覆う状態でフィルタ61が通気穴周縁部において接着剤60により外皮材7と接着されることにより後付により設けられるようになっている。
図7に示す構成では、図3あるいは図4に示した環状部材5あるいは51に代えて、フィルタ6を通気穴72の蓋部材として用いるようになっている。
この構成においてフィルタ6には、通気穴72内に入り込む本体部62とその周縁部に張り出した接着面部63とが備えられており、接着面部63を接着剤60により外皮材7に接着することで一体化されて後付により設けられるようになっている。この構成例では、本体部62が厚く構成されているので、本体部62における細菌除去効果を一層高くすることができる。
図8に示す構成では、前述した環状部材5あるいは51をグロメット52に置き換えた場合を対象としている。
この構成においてグロメット52には、フィルタ6の保持部53と通気穴72の周縁に張り出す取付面54とが設けられ、保持部53の外周部を通気穴72の内面に圧入することでグロメット52が固定保持されるようになっている。
グロメット52には、図において縦方向で保持部53と対向する位置にフィルタ(便宜上、符号6’で示す)の厚さ方向一方側と対向する鍔53’が設けられている。
フィルタ6’は、グロメット52の保持部53とこれに対向する鍔53’との間に装填されてグロメット52の一部とされ、このグロメット52を通気穴72内に装着することで、後付により外皮材7と一体化される。
以上のような構成においては、フィルタ6,6’を通気穴4に装着される環状部材5に対して予め設けられる場合だけでなく、通気穴の形式に応じて後付けすることができる。このため、椅子2やベッド3のマットの仕様が、フィルタ設置されていない形式であっても、既存のマットに後付けして、菌を減少させる仕様に変更することが可能となる。
フィルタの他の構成としては、通気性を有する材質で構成されたシート材によって作られた袋体、或いは通気性を有する材質で構成された箱体内に、多孔質体を充填した構成としてもよい。この場合、フィルタ内を通過する空気は、多孔質体の間を通過する際に、多孔質体が細菌類を吸着することにより、細菌類の除去効果が発揮される。
多孔質体としては、例えば、活性炭やゼオライトなどが挙げられる。このような多孔質体は、例えば、上記繊維集合体の間に保持されて、全体としてフィルタを構成してもよい。この場合は、繊維集合体が保持部材として機能する。
また、フィルタ6、6’の構成としては、前述したようなメッシュ等の繊維集合体に限らず、スポンジ等の界面体などの通気空間を有する立体的な構成を有するものを用いることも可能である。
この場合の素材表面には、前述した銀粒子やヨウ素などの殺菌作用を有する材料が含まれることもちろんである。
次に、本発明の実施形態にかかる細菌除去装置の他の実施形態について説明する。
本実施形態では、通気穴を吸排気部とするのでなく、一方向に空気を流す逆止弁としての機能を備えたことを特徴としている。
つまり、複数形成されている通気穴の半分を吸気専用の吸気穴とし、残りの半分を排気専用の排気穴とすることにより、マット内の空気の外部との交換効率を向上させ、殺菌効果を向上させることが可能となる。以下、この構成について説明する。
図9は、一方向に空気を流す際に空気の滅菌および殺菌を行うために用いられる濾過部材55の構成を示す図であり、同図において濾過部材55は、外皮材7に形成されている通気穴4に装着されている。
濾過部材55は、通気穴4の内部に装填されてマット1の厚さ方向(図9において縦方向)両側に外皮材7の表面に沿って張り出すフランジ部551、553を有する筒状周壁552を備えている。
筒状周壁552の内面には、マット1の厚さ方向両側に蓋体554が一体化されており、蓋体554には、図9,10に示すように、マット1の内外を連通させる複数の小穴からなる貫通穴550が形成されている。
筒状周壁552と蓋体554とで構成される濾過部材55の内部空間には、空気中のバクテリアやウイルスを殺菌あるいは捕捉する機能を有したフィルタ(便宜上、符号64で示す)が配置されている。
フィルタ64は、前述した例に挙げたように、銀粒子あるいはヨウ素を含む繊維を、空気が円滑に流れることができる隙間を持たせて織り込んだ不織布あるいは繊維そのものを散乱させた状態で挿入して構成されている。
特に、上述した隙間に関しては、フィルタ64に接触しながら流れる空気の抵抗を小さくしてフィルタ64に含まれる成分による細菌の捕捉作用あるいは殺菌作用を維持すると共に、マット1の収縮変形および収縮変形から膨張変形に転じる際の形状復元に必要な流れを上述した貫通穴550の面積により得られる隙間に設定されている。
これにより、コア状に形成されたフィルタの場合と違って、マット1の圧縮変形や膨張変形を妨げないようにして減菌や殺菌作用を良好に維持できるようになっている。
なお、フィルタ64は、不織布などのように、1枚のシート状となっているものが用いられる場合には、複数枚を用いて重ねることにより、各シートでの繊維間の隙間を大きくしてフィルタ64内を流れる空気の抵抗を軽減するようにしてもよい。
一方、濾過部材55には、空気を一方向に流すための逆止弁をなす弁部材8が、マット1の厚さ方向いずれかの端部に設けられている。
弁部材8は、図10に示すように、弾性あるいは可撓性を有する円盤状部材であり、周方向に沿った等分位置で、蓋体554に設けられている貫通穴550と重なり合わない位置に径方向の切り込み831〜833が設けられ、切り込み831〜833の間が、空気の圧力を受けて開閉可能な弁片821〜826を構成している。
弁片821〜826は、蓋体554と当接している状態から空気の圧力によって湾曲することで貫通穴550を開放してマット1の内部と外部とを連通させることができるようになっている。
つまり、図9において縦方向が相当するマット1の厚さ方向上側に弁部材8を設けた場合には、マット1の内側(図9における縦方向下側)から外側(図9において縦方向上側)に向けた空気の流れ(図9中、実線の矢印で示す方向の流れ)が生じると、空気の圧力を受けて弁片821〜826が上方に向け湾曲する。
また、図9において二点鎖線で示すように、マット1の厚さ方向下側に弁部材(便宜上、符号8Aで示す)を設けた場合には、図11において二点鎖線の矢印で示すように、マット1の外側から内側に向けた空気の流れが生じると、弁部材8Aの弁片が下方に向け湾曲する。
なお弁部材8は、弾性或いは可撓性を有する部材でなく、フィルム材であってもよい。さらに、上記構成の他、弁部材8は、図8に示されているフィルタ6’の外側に弁部材8を設けて、外側から内側に向かう空気流を遮断し、フィルタ6’の内側に弁部材8を設けて、内側から外側に向かう空気流を遮断する構成としてもよい。
以上の構成においては、複数の通気穴の半分を吸気穴専用とし、また残りの半分を排気穴専用とすることにより、マット1の内外に流通する空気を各専用穴に集約させることができ、集約された空気とフィルタとの接触機会を増やして空気に含まれている細菌類の殺菌作用を得ることができる。
図12乃至図14は、他の逆止弁を有する細菌除去装置9を示す図である。外皮材7に形成された孔には環状部材56が装着されており、該環状部材56の内側に形成された筒状保持部561には、細菌除去装置9の本体91が嵌め込まれている。環状部材56は、筒状保持部561と、筒状保持部561の外周面において、外周方向に張り出すフランジ562とを有している。フランジ部562に外皮材7が重なって、該重なった部分において、環状部材56が外皮材7に接着されて固定されている。
図12は、細菌除去装置9の分解側面断面図である。筒状に形成された本体91は筒状に形成されており、一端開口部には外側にフランジ921が、内周面には取り付け溝913が設けられている。
取り付け溝913には蓋部材95の外周端951が嵌め込まれ、本体91の内側空間に細菌除去部材94を収納する収納空間910を画成する。また、蓋部材95には、複数の通気孔952が形成されている。本体91の開口部の反対側の端部に位置する底部には複数の通気孔911が形成されている。蓋部材95は、本体91に対して、着脱自在に構成されており、後述する収容部材93を適宜取り出せる構成となっている。
収納空間910には、細菌除去部材94と、該細菌除去部材94を収容する収容部材93が収納される。収容部材93は、収容空間910の内周に嵌め込まれる大きさに形成された筒状の本体内に隔壁932を設けた構成となっており、隔壁には複数の通気孔933が形成されている。隔壁932は、本体内を細菌除去部材収容部931と、弁体収容部934とに区分している。細菌除去部材収容部931には、細菌除去部材94が充填される。弁体収容部934には、弁体934が収容される。
弁体収容部934内において、隔壁932の中央部には、突起935が形成されている。この突起935は、弁体936の中央の取り付け孔937に相通され、その後先端部を押し潰すことにより、拡径して弁体936を固定する。
弁体936は、例えば、弾性材料で構成された板状の部材であり、外力によって変形し、外力が除かれると元の状態に復帰する材料で構成される。
この弁体936は、細菌除去部材収容部931側よりも弁体収容部934側の圧力が低くなると、通気孔933から流れ出る気体の流れによって変形し、通気可能となる。一方、細菌除去部材収容部931側よりも弁体収容部934側の圧力が高くなると、通気孔933に流れ込む気体の流れによって、隔壁932に抑えつけられ、通気不能となる。なお、弁体936の材質は、気体の流れによって、変形する通気性のない材料であればよく、弾性材でなくてもよい。
以上のように構成された細菌除去装置9において、蓋部材95を外して収容部材93を取り出し、収容部材93の向きを変更して、再度装着することで、容易に気体の流通方向を変更することができる。図13は、外皮材7の外側から内側への気体の流れを許可し、内側から外側への流れを止める構成を示す図であり、図14は、外皮材7の内側から外側への気体の流れを許可し、外側から内側への流れを止める構成を示す図である。図13において、外側から流入する空気は、通気孔952を通過して、細菌除去部材94内を通過し、通気孔933を通過して、弁体936を押し開き、通気孔911を通って内側に流入する。内側の圧力が大きいときは、弁体936が通気孔933に押し付けられるので、空気は外側に流出することはできない。
図14において、内側から流出する空気は、通気孔911を通過して、細菌除去部材94内を通過し、通気孔933を通過して、弁体936を押し開き、通気孔952を通って外側に流出する。外側の圧力が大きいときは、弁体936が通気孔933に押し付けられるので、空気は内側に流入することはできない。いずれの場合にも、空気が細菌除去部材94内を通過する際に、空気内の細菌は除去される。
以上のように構成された細菌除去装置9は、例えば、空気圧を利用してマッサージを行うマッサージ装置の吸排気口に取り付けられていてもよい。図15は、空気供給系としての空気圧調整装置の構成を示す模式図であり、図16および図17は、足のマッサージを行うマッサージ装置の側面断面図である。マッサージ装置は、図16、図17に示されているように、足を収容するケースMMと、ケースMM内に設けられ、送り込まれる気体によって適宜膨張と収縮を繰り返すバルーンB1〜B5と、各バルーンB1〜B5に空気を送り込む空気圧調整装置とを備えている。
図16に示されているように、バルーンB1〜B4が収縮している状態で、ケースMM内に足を挿入する。ここでバルーンB5は予め膨張した状態とされており、このバルーンB5にアキレス腱部分を接触させることで、ケースMM内での足の位置が大まかに決められる。次に、各バルーンB1〜B4に空気を送り込み、バルーンB1〜B4を膨張させる。図17に示されているように、各バルーンB1〜B4が膨張することで、足の各部位が圧迫されてマッサージ効果が発揮される。
バルーンB1に空気を送り込む空気圧調整装置を例に挙げて、その構成について説明する。空気圧調整装置は、ポンプP1とバルーンB1と、ポンプP1の吐出口とバルーンB1とをつなぐ流路CHを有している。流路CHには、安全弁SVと、圧力センサSn1と、排出用電磁弁EVが接続されており、ポンプP1の吸入口には、細菌除去装置F1が装着される。細菌除去装置としては、既述の実施例の構成を用いることができる。ポンプP1を駆動させることにより、バルーンB1へ空気が送り込まれ、排出用電磁弁EVを開放することにより、バルーンB1内の圧力を外気圧まで減圧することができる。バルーンB1内の圧力は、圧力センサSn1によってモニターされ、所定の圧力にバルーンB1内の圧力が上昇すると、排出用電磁弁EVが開放され、さらに、バルーンB1内の圧力が所定値まで下降すると、排出用電磁弁EVが閉鎖され、ポンプP1を駆動してバルーンB1内の圧力を上昇させる。このような圧力の上昇と下降を繰り返すことにより、マッサージ効果が発揮される。
吸入口に細菌除去装置F1を設けることによって、バルーンB1内に流入する空気からは細菌が除去されるので、バルーン内での細菌の繁殖を抑制できる。また、細菌除去装置F1は、バルーン内の空気が排出される排出用電磁弁EVの排出口側に設けられていてもよい。この場合には、バルーン内で繁殖した細菌の外部への排出を防止することができる。以上説明した空気圧調整装置の構成は、他のバルーンB2〜B5についての空気圧調整装置と同様である。
なお、上述した各構成に用いられるフィルタ6,6’は、細菌だけでなく、空気中に含まれている塵や埃を捕捉する場合もある。このため、メッシュや繊維間の目詰まりが起こる可能性がある。
そこで、本実施形態では、フィルタの実使用時間の経過を観察できるように、使用開始日を記入できるシートをマット1やベッド3の一部に設けておくことや、あるいは、塵や埃の堆積によって空気の流れが阻害された際にフィルタ表面に生じる圧力上昇により破れるシートなどをフィルタの一部に設けておくことにより、フィルタの交換時期を警報できるようにすることも可能である。
1 マット
2 椅子
3 ベッド
4 通気穴
5,51 環状部材
6,6’,64 フィルタ
7 外皮材
8 弁部材
本発明の目的は、マット内への細菌の侵入、マット内からの細菌の飛び散りなどを抑制する細菌除去部材、該細菌除去部材を用いた細菌除去装置及びマット並びに該マットを用いた家具を提供することにある。

Claims (7)

  1. 繊維集合体からなり、該繊維集合体の中を通過する空気の中から、空気中の細菌をろ過別する細菌除去部材。
  2. 保持部材と、前記保持部材に保持された複数の多孔質体とを有し、空気が前記多孔質体の間を通過するさいに細菌を前記多孔質体が吸着する細菌除去部材。
  3. 基体と、前記基体に担持された銀とを有し、空気が前記基体に接触するさいに空気中の細菌を殺菌する細菌除去部材。
  4. 基体と、前記基体に担持されたヨウ素とを有し、空気が前記基体の間を通過するさいに空気中の細菌を殺菌する細菌除去部材。
  5. 空気が流通する通気路に設けられ、内側に空気流路を有する本体と、前記空気流路に内に設けられ、請求項1〜4に記載の細菌除去部材を収容する収容部と、
    前記空気流路内に設けられ、前記収納部と直列方向に設けられた逆止弁とを備え、逆止弁から前記収納部への空気の流通を遮断する構成となっている細菌除去装置。
  6. 非通気性を有する袋体、前記袋体に覆われた内部充填材と、前記袋体に形成された通気孔とを有し、前記内部充填材は、外から圧力が加えられていない通常状態と、外から圧力が加えられて、前記通常状態よりも圧縮方向に変形した圧縮状態との間で変形を繰り返すことのできる材質からなるマットであって、
    前記通気孔には、請求項1〜4の何れか1に記載の細菌除去部材が設けられているマット。
  7. 着座面あるいは仰臥位面に請求項6記載のマットを用いることを特徴とする家具。
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