JP2014127549A - マイクロレンズ付き撮像素子および撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】マイクロレンズに対して複数の受光素子を高い位置精度で配置することができるマイクロレンズ付き撮像素子、および撮像装置を提供すること。
【解決手段】マイクロレンズ付き撮像素子5は、基板50と、基板50の一方面に形成された受光素子アレイ4と、受光素子アレイ4に対して基板50と反対側に複数のマイクロレンズ30を備えたマイクロレンズアレイ3とを有している。受光素子アレイ4では、複数のマイクロレンズ30の1つ毎に複数の受光素子40が重なっている。マイクロレンズアレイ3は、受光素子アレイ4に対して基板50と反対側に積層された透光膜55により構成されている。
【選択図】図3
【解決手段】マイクロレンズ付き撮像素子5は、基板50と、基板50の一方面に形成された受光素子アレイ4と、受光素子アレイ4に対して基板50と反対側に複数のマイクロレンズ30を備えたマイクロレンズアレイ3とを有している。受光素子アレイ4では、複数のマイクロレンズ30の1つ毎に複数の受光素子40が重なっている。マイクロレンズアレイ3は、受光素子アレイ4に対して基板50と反対側に積層された透光膜55により構成されている。
【選択図】図3
Description
本発明は、マイクロレンズ付き撮像素子、および当該マイクロレンズ付き撮像素子を備えた撮像装置に関するものである。
撮像レンズ、マイクロレンズアレイ、および受光素子アレイがこの順に配置され、複数のマイクロレンズの1つ毎に複数の受光素子が重なっている撮像装置(画像合成装置)が提案されている。かかる撮像装置では、撮像レンズ、およびマイクロレンズアレイのマイクロレンズを通過した光を、マイクロレンズの1つ毎に対応させた複数の受光素子で受光し、かかる受光素子での受光結果に対して演算を行って、任意の像面に焦点のあった画像を合成する(例えば、特許文献1、2、3)。
特許文献1、2、3に記載の撮像装置では、マイクロレンズの1つ毎に対応させた複数の受光素子の各々で受光した結果には、マイクロレンズに対して入射した角度方向に対応する情報等が含まれていることを利用して、複数の受光素子での受光結果に重み付けの演算を行うことにより、画像を合成する。このため、複数のマイクロレンズのいずれにおいても、マイクロレンズに対する複数の受光素子の位置に高い精度が求められる。
しかしながら、特許文献1、2、3のいずれにおいても、マイクロレンズアレイおよび受光素子アレイが別体の部材として構成されていることから、マイクロレンズに対する複数の受光素子の位置精度が低いという問題点がある。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、マイクロレンズに対して複数の受光素子を高い位置精度で配置することができるマイクロレンズ付き撮像素子、および当該マイクロレンズ付き撮像素子を備えた撮像装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係るマイクロレンズ付き撮像素子は、基板と、前記基板の一方面に形成された受光素子アレイと、複数のマイクロレンズを有し、前記受光素子アレイの前記基板と反対側に積層された透光膜により構成されているマイクロレンズアレイと、を含み、前記受光素子アレイは、前記複数のマイクロレンズの各々に複数の受光素子が対応するように配置されていることを特徴とする。
本発明において、マイクロレンズアレイは、受光素子アレイに対して基板と反対側に積層された透光膜により構成されているため、半導体プロセス等を利用して、マイクロレンズアレイおよび受光素子アレイを同一基板に形成することができる。従って、マイクロレンズに対して複数の受光素子を高い位置精度で配置することができる。
本発明において、前記基板は透光性基板であることが好ましい。かかる構成によれば、基板に到達した光が反射して受光素子に入射することを防止することができる。このため、受光素子へ光ノイズの入射を防止することができる。
本発明において、前記複数の受光素子は、3列以上および3行以上の受光素子であることが好ましい。かかる構成によれば、マイクロレンズの1つ毎に対応させた複数の受光素子を介して、マイクロレンズに対する入射方向の情報を2方向の各々について得ることができる。
本発明において、前記複数の受光素子の各々は、第1波長帯域の光を受光する第1受光部と、前記第1波長帯域と異なる帯域の第2波長帯域の光を受光する第2受光部と、を備えていることが好ましい。かかる構成によれば、マイクロレンズに対する入射方向を含む情報を色毎に得ることができる。
本発明において、前記複数のマイクロレンズは各々、正のパワーを有していることが好ましい。かかる構成によれば、マイクロレンズを透過した光束を小径化することができるので、マイクロレンズと重なる領域内に複数の受光素子を配置することができる。
本発明において、前記透光膜は、第1透光膜と、該第1透光膜と異なる屈折率を有し、前記第1透光膜に対して前記基板と反対側に積層された第2透光膜と、を有し、前記第1透光膜と前記第2透光膜との境界面には、前記基板に向けて突き出た凸曲面、または前記基板とは反対側に向けて突き出た凸曲面が形成されている構成を採用することができる。かかる構成によれば、第1透光膜の表面(基板と反対側の面)にエッチングマスクを形成した状態でのエッチング等を利用して凸曲面を容易に形成することができる。
本発明において、前記複数のマイクロレンズは、焦点距離が同一である構成を採用することができる。
本発明において、前記複数のマイクロレンズは、前記複数のマイクロレンズとして、複数の第1マイクロレンズと、該第1マイクロレンズとは異なる焦点距離を有する複数のマイクロレンズと、を有している構成を採用してもよい。かかる構成によれば、1台の撮像装置で同じ被写体の異なる深度に焦点が合った画像を得ることができる。
本発明に係るマイクロレンズ付き撮像素子を備えた撮像装置は、被写体側から入射した光を前記マイクロレンズアレイに対して前記受光素子アレイと反対側から入射させる撮像レンズと、前記複数の受光素子毎の受光結果を記憶しておく受光データ記憶部と、を有していることを特徴とする。
本発明に係る撮像装置は、前記受光データ記憶部に記憶されている前記受光結果に演算を行って被写体像を合成する画像合成部を有していることが好ましい。かかる構成によれば、撮像装置自身において、被写体像を合成することができる。
図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の説明で参照する図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1に係るマイクロレンズ付き撮像素子を有する撮像装置の説明図であり、図1(a)、(b)は、撮像装置の要部構成を示す説明図、およびマイクロレンズ付き撮像素子に入射する光線の説明図である。図2は、本発明の実施の形態1に係るマイクロレンズ付き撮像素子5の説明図であり、図2(a)、(b)、(c)は、マイクロレンズ付き撮像素子をマイクロレンズアレイ側からみた平面図、マイクロレンズ付き撮像素子の一部を拡大してマイクロレンズと受光素子との位置関係を示す説明図、および受光素子を拡大して色毎の受光部を示す説明図である。
図1は、本発明の実施の形態1に係るマイクロレンズ付き撮像素子を有する撮像装置の説明図であり、図1(a)、(b)は、撮像装置の要部構成を示す説明図、およびマイクロレンズ付き撮像素子に入射する光線の説明図である。図2は、本発明の実施の形態1に係るマイクロレンズ付き撮像素子5の説明図であり、図2(a)、(b)、(c)は、マイクロレンズ付き撮像素子をマイクロレンズアレイ側からみた平面図、マイクロレンズ付き撮像素子の一部を拡大してマイクロレンズと受光素子との位置関係を示す説明図、および受光素子を拡大して色毎の受光部を示す説明図である。
図1(a)に示す撮像装置1では、撮像レンズ2、マイクロレンズアレイ3、および受光素子アレイ4がこの順に配置されており、マイクロレンズアレイ3は、撮像レンズ2の焦点位置に配置されている。また、撮像装置1は、受光素子アレイ4の複数の受光素子40毎の受光結果を記憶しておく受光データ記憶部6と、操作部9での操作結果(外部指令)に基づいて、受光データ記憶部6に記憶されている受光結果に演算を行って被写体像を合成する画像合成部7と、画像合成部7で合成された被写体像を表示するモニター81とを有している。また、画像合成部7で合成された被写体像は、外部モニター82等に出力可能である。なお、図1(a)には、撮像レンズ2として、1枚のレンズが表されているが、複数枚のレンズを用いてもよい。
本形態では、マイクロレンズアレイ3と受光素子アレイ4とは一体化されてマイクロレンズ付き撮像素子5を構成しており、かかるマイクロレンズ付き撮像素子5の構成は、図3等を参照して後述する。
図2(a)、(b)に示すように、本形態の撮像装置1において、マイクロレンズアレイ3では、複数のマイクロレンズ30が装置光軸Lに直交する平面内にマトリクス状に配置されており、1つのマイクロレンズ30が画素1つ分に相当する。本形態において、複数のマイクロレンズ30は、同一の形状を有しており、焦点距離が同一である。
また、図2(b)に示すように、受光素子アレイ4では、装置光軸Lに直交する平面内において、複数のマイクロレンズ30の1つ毎(画素毎)に複数の受光素子40がマトリクス状に配置されており、1つの受光素子40がサブ画素1つ分に相当する。ここで、受光素子40は、複数のマイクロレンズ30の1つ毎に3行以上かつ3列以上配置されており、図2(b)には、複数のマイクロレンズ30の1つ毎に5行×5列に配置された構成が例示されている。
図2(c)に示すように、複数の受光素子40は各々、異なる波長域の光を受光する複数の受光部40r、40g、40bを備えている。すなわち、複数の受光素子40の各々は、第1波長帯域の光を受光する第1受光部と、第1波長帯域と異なる帯域の第2波長帯域の光を受光する第2受光部とを備えている。より具体的には、1つの受光素子40は、赤色成分の光を受光する受光部40rと、緑色成分の光を受光する受光部40gと、青色成分の光を受光する受光部40bとを備えている。かかる受光部40r、40g、40bが対応する色の種類は、受光素子40の受光面に重ねて形成されたカラーフィルターによって規定されている。換言すると、受光部40rの受光面に赤色成分の波長帯域を透過するカラーフィルターが形成され、受光部40rは、赤色成分の光を受光して電気信号に変換する。
再び図1(a)において、本形態の撮像装置1において、被写体S0の画像を撮影すると、被写体S0からの光束は、撮像レンズ2によってマイクロレンズアレイ3に集光される。また、マイクロレンズアレイ3の複数のマイクロレンズ30の各々に入射した光は、図1(b)に示すように、受光素子40のうち、マイクロレンズ30への入射方向に対応する位置の受光素子40で受光され、かかる受光素子40での受光結果は、図1(a)に示す受光データ記憶部6に記憶される。従って、受光データ記憶部6には、被写体S0側から光線のXY方向の二次元情報と、マイクロレンズ30への入射角度(θ、φ)に関する角度方向からなる4次元情報が記憶される。ここで、撮像レンズ2からの距離が被写体S0とは異なる位置に別の被写体S1が存在していると、かかる被写体S2からの光線は、被写体S0からの光線と異なる受光素子40に入射する。従って、受光データ記憶部6には、被写体S1側から光線のXY方向の二次元情報と、マイクロレンズ30への入射角度(θ、φ)に関する角度方向からなる4次元情報が記憶される。すなわち、受光データ記憶部6に記憶される受光素子40での受光結果には焦点深度情報も含まれている。
かかる撮像装置1で撮像すれば、受光データ記憶部6に記憶されている受光結果に基づいて画像を生成したとき、被写体S0についてはピントが合っているが、被写体S1についてはピントがずれた画像がモニター81や外部モニター82に表示されることになる。但し、操作部9において、画像を合成するようにとの操作(外部指令)があると、画像合成部7は、受光データ記憶部6に記憶されている各受光結果に、特許文献1等で開示されている重み付きの演算を行って被写体像を再合成する。その結果、例えば、被写体S0および被写体S1の双方にピントが合った画像をモニター81や外部モニター82に表示することができる。また、被写体S1についてはピントが合っているが、被写体S0についてはピントがずれた画像をモニター81や外部モニター82に表示することもできる。従って、通常のスナップ写真では、1回の撮影の後、被写体像を再合成した画像をモニター81や外部モニター82に表示することができる。また、監視装置等において、撮影の後、所定位置にピントを合わせた被写体像を再合成してモニター81や外部モニター82に画像を表示することができる。さらに、受光データ記憶部6に記憶されている各受光結果には視差が含まれているので、1回の撮影データから3D画像を再合成してモニター81や外部モニター82に裸眼対応の3D画像を表示することができる。
(マイクロレンズ付き撮像素子5)
図3は、本発明の実施の形態1に係るマイクロレンズ付き撮像素子5の説明図であり、図3(a)、(b)は、マイクロレンズ付き撮像素子5の構成を模式的に示す断面図、およびマイクロレンズ付き撮像素子5の製造方法の要部を示す説明図である。なお、図3では、1つのマイクロレンズ30に対応する受光素子40の数を減らす等、構成を簡素化して表してある。
図3は、本発明の実施の形態1に係るマイクロレンズ付き撮像素子5の説明図であり、図3(a)、(b)は、マイクロレンズ付き撮像素子5の構成を模式的に示す断面図、およびマイクロレンズ付き撮像素子5の製造方法の要部を示す説明図である。なお、図3では、1つのマイクロレンズ30に対応する受光素子40の数を減らす等、構成を簡素化して表してある。
図1および図2を参照して説明した撮像装置1では、マイクロレンズ30の1つ毎に対応させた複数の受光素子40の各々で受光した結果に、マイクロレンズ30に対して入射した角度方向に対応する情報等が含まれていることを利用して、画像を合成する。このため、複数のマイクロレンズ30のいずれにおいても、マイクロレンズ30に対する複数の受光素子40の位置に高い精度が求められる。そこで、本形態では、マイクロレンズアレイ3と受光素子アレイ4とを一体化したマイクロレンズ付き撮像素子5が用いられている。
具体的には、図3に示すように、本形態のマイクロレンズ付き撮像素子5は、基板50と、基板50の一方面に形成された受光素子アレイ4と、受光素子アレイ4に対して基板50と反対側に形成されたマイクロレンズアレイ3とを有している。マイクロレンズアレイ3において、複数のマイクロレンズ30は各々、正のパワーを有している。また、受光素子アレイ4では、マイクロレンズアレイ3の複数のマイクロレンズ30の1つ毎に複数の受光素子40が重なっている。基板50としては、シリコン基板等の遮光性基板や、石英基板やガラス基板等の透光性基板を用いることができ、本形態では、基板50として透光性基板が用いられている。
ここで、マイクロレンズアレイ3は、受光素子アレイ4に対して基板50と反対側に積層された透光膜55により構成されている。より具体的には、透光膜55は、受光素子アレイ4に対して基板50とは反対側に積層された第1透光膜56と、第1透光膜56に対して基板50と反対側に積層された第2透光膜57とを有している。第1透光膜56と第2透光膜57は、異なる屈折率を有している。本形態において、第1透光膜56は、シリコン酸化膜(SiO2)からなり、屈折率は1.40である。これに対して、第2透光膜57は、シリコン酸窒化膜(SiON)からなり、屈折率は1.70である。従って、第2透光膜57の屈折率は、第1透光膜56の屈折率より大である。このため、第1透光膜56の基板50と反対側の面には、凹曲面32が形成されており、かかる凹曲面32には第2透光膜57が充填されている。それ故、第1透光膜56と第2透光膜57との境界面には、基板50に向けて突き出た凸曲面31が形成されており、かかる凸曲面31によって、正のパワーをもつマイクロレンズ30が形成されている。
かかる構成のマイクロレンズ付き撮像素子5を製造するには、図3(b)に示すように、基板50の一方面に半導体プロセスを利用して受光素子アレイ4(複数の受光素子40)を形成した後、受光素子アレイ4に対して基板50と反対側に第1透光膜56を形成する。
次に、第1透光膜56の表面(基板50と反対側の面)に対して、マイクロレンズ30の間に相当する領域にエッチングマスク51を形成し、その後、エッチングマスク51の開口部510からウエットエッチングを行い、凹曲面32を形成する。次に、第1透光膜56の上層側(基板50と反対側)に第2透光膜57を形成し、しかる後に、第2透光膜57の表面(基板50と反対側の面)を研磨等によって平坦化すると、マイクロレンズ付き撮像素子5を得ることができる。
なお、隣り合うマイクロレンズ30の間と重なる領域に遮光膜を形成してもよい。この場合、遮光膜は、第1透光膜56の表面(基板50と反対側の面)、あるいは、第2透光膜57の表面(基板50と反対側の面)に形成される。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、マイクロレンズアレイ3が、受光素子アレイ4に対して基板50と反対側に積層された透光膜55により構成されることにより、マイクロレンズアレイ3と受光素子アレイ4とは、マイクロレンズ付き撮像素子5として一体化されている。このため、半導体プロセス等を利用して、マイクロレンズアレイ3および受光素子アレイ4を同一の基板50に形成することができる。従って、マイクロレンズ30に対して複数の受光素子40を高い位置精度で配置することができる。
以上説明したように、本形態では、マイクロレンズアレイ3が、受光素子アレイ4に対して基板50と反対側に積層された透光膜55により構成されることにより、マイクロレンズアレイ3と受光素子アレイ4とは、マイクロレンズ付き撮像素子5として一体化されている。このため、半導体プロセス等を利用して、マイクロレンズアレイ3および受光素子アレイ4を同一の基板50に形成することができる。従って、マイクロレンズ30に対して複数の受光素子40を高い位置精度で配置することができる。
また、透光膜55において、第2透光膜57の屈折率は、第1透光膜56の屈折率より大であり、第1透光膜56と第2透光膜57との境界面には、基板50に向けて突き出た凸曲面31が形成されている。かかる構成であれば、ウエットエッチング等を利用して、マイクロレンズ30を構成する凸曲面31を容易に形成することができる。
また、基板50は透光性基板であるため、基板50に到達した光が反射して受光素子40に入射することを防止することができる。このため、受光素子40へ光ノイズの入射を防止することができる。
また、複数のマイクロレンズ30の各々に、複数の受光素子40として、3列以上および3行以上の受光素子40が重なっているため、マイクロレンズ30の1つ毎に対応させた複数の受光素子40を介して、マイクロレンズ30に対する入射方向の情報を2方向の各々について得ることができる。しかも、複数の受光素子40は各々、異なる波長域の光を受光する複数の受光部40r、40g、40bを備えているため、マイクロレンズ30に対する入射方向を含む情報を色毎に得ることができる。
また、複数のマイクロレンズ30は各々、正のパワーを有しているため、マイクロレンズ30を透過した光束を小径化することができる。従って、マイクロレンズ30と重なる領域内に複数の受光素子40を配置することができる。
[実施の形態2]
図4は、本発明の実施の形態2に係るマイクロレンズ付き撮像素子5の構成を模式的に示す断面図である。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、共通する部分には、同一の符号を付してそれらの説明を省略する。また、図4では、図3と同様、1つのマイクロレンズ30に対応する受光素子40の数を減らす等、構成を簡素化して表してある。
図4は、本発明の実施の形態2に係るマイクロレンズ付き撮像素子5の構成を模式的に示す断面図である。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、共通する部分には、同一の符号を付してそれらの説明を省略する。また、図4では、図3と同様、1つのマイクロレンズ30に対応する受光素子40の数を減らす等、構成を簡素化して表してある。
図4に示すように、本形態でも、実施の形態1と同様、マイクロレンズ付き撮像素子5は、基板50と、基板50の一方面に形成された受光素子アレイ4と、受光素子アレイ4に対して基板50と反対側に形成されたマイクロレンズアレイ3とを有している。マイクロレンズアレイ3において、複数のマイクロレンズ30は各々、正のパワーを有している。また、受光素子アレイ4では、マイクロレンズアレイ3の複数のマイクロレンズ30の1つ毎に複数の受光素子40が重なっている。本形態では、基板50として透光性基板が用いられている。
ここで、マイクロレンズアレイ3は、受光素子アレイ4に対して基板50と反対側に積層された透光膜55により構成されている。より具体的には、透光膜55は、受光素子アレイ4に対して基板50とは反対側に積層された第1透光膜58と、第1透光膜58に対して基板50と反対側に積層された第2透光膜59とを有している。ここで、第1透光膜58と第2透光膜59は、異なる屈折率を有している。本形態において、第1透光膜58は、シリコン酸窒化膜(SiON)からなり、屈折率は1.70である。これに対して、第2透光膜59は、シリコン酸化膜(SiO2)からなり、屈折率は1.40である。従って、第2透光膜59の屈折率は、第1透光膜58の屈折率より小である。このため、第1透光膜58の基板50と反対側の面には、基板50と反対側に突き出た凸曲面33が形成されており、かかる凸曲面33および周辺を覆うように、第2透光膜59が積層されている。それ故、第1透光膜58と第2透光膜59との境界面には、基板50に向けて突き出た凸曲面33が形成されており、かかる凸曲面33によって、正のパワーをもつマイクロレンズ30が形成されている。
かかる構成のマイクロレンズ付き撮像素子5を製造するには、基板50の一方面に半導体プロセスを利用して受光素子アレイ4(複数の受光素子40)を形成した後、受光素子アレイ4に対して基板50と反対側に第1透光膜58を形成する。次に、例えば、インクジェットプリンター等により吐出された液状物によって、第1透光膜58の表面(基板50と反対側の面)に基板50とは反対側に突出した凸曲面を有するエッチングマスクを形成し、その後、エッチングマスクとともに、第1透光膜58に対してドライエッチングを行い、凸曲面33を形成する。次に、第1透光膜58の上層側(基板50と反対側)に第2透光膜59を形成し、しかる後に、第2透光膜59の表面(基板50と反対側の面)を研磨等によって平坦化すると、マイクロレンズ付き撮像素子5を得ることができる。
なお、隣り合うマイクロレンズ30の間と重なる領域に遮光膜を形成してもよい。この場合、遮光膜は、第1透光膜58の表面(基板50と反対側の面)、あるいは、第2透光膜59の表面(基板50と反対側の面)に形成される。
以上説明したように、本形態でも、実施の形態1と同様、マイクロレンズアレイ3が、受光素子アレイ4に対して基板50と反対側に積層された透光膜55により構成されることにより、マイクロレンズアレイ3と受光素子アレイ4とは、マイクロレンズ付き撮像素子5として一体化されている。このため、半導体プロセス等を利用して、マイクロレンズアレイ3および受光素子アレイ4を同一の基板50に形成することができる。従って、マイクロレンズ30に対して複数の受光素子40を高い位置精度で配置することができる等、実施の形態1と同様な効果を奏する。
[他の実施の形態]
上記実施の形態1、2では、複数のマイクロレンズ30が、同一の形状を有しており、焦点距離が同一であったが、複数の第1マイクロレンズと、第1マイクロレンズと異なる焦点距離を有する複数のマイクロレンズとを形成し、これらのマイクロレンズの1つ毎に複数の受光素子40を設けてもよい。かかる構成によれば、1台の撮像装置で同じ被写体の異なる深度に焦点が合った画像を得ることができる。かかる構成のマイクロレンズアレイ3は、凸曲面31、33を形成する工程を異なる領域に対して行うことにより実現することができる。
上記実施の形態1、2では、複数のマイクロレンズ30が、同一の形状を有しており、焦点距離が同一であったが、複数の第1マイクロレンズと、第1マイクロレンズと異なる焦点距離を有する複数のマイクロレンズとを形成し、これらのマイクロレンズの1つ毎に複数の受光素子40を設けてもよい。かかる構成によれば、1台の撮像装置で同じ被写体の異なる深度に焦点が合った画像を得ることができる。かかる構成のマイクロレンズアレイ3は、凸曲面31、33を形成する工程を異なる領域に対して行うことにより実現することができる。
1・・撮像装置、2・・撮像レンズ、3・・マイクロレンズアレイ、4・・受光素子アレイ、5・・マイクロレンズ付き撮像素子、6・・受光データ記憶部、7・・画像合成部、30・・マイクロレンズ、31、33・・凸曲面、40・・受光素子、40r、40g、40b・・受光部、50・・基板、55・・透光膜、56、58・・第1透光膜、57、59・・第2透光膜、81・・モニター、82・・外部モニター
Claims (10)
- 基板と、
前記基板の一方面に形成された受光素子アレイと、
複数のマイクロレンズを有し、前記受光素子アレイの前記基板と反対側に積層された透光膜により構成されているマイクロレンズアレイと、
を含み、
前記受光素子アレイは、前記複数のマイクロレンズの各々に複数の受光素子が対応するように配置されていることを特徴とするマイクロレンズ付き撮像素子。 - 前記基板は透光性基板であることを特徴とする請求項1に記載のマイクロレンズ付き撮像素子。
- 前記複数の受光素子は、3列以上および3行以上の受光素子であることを特徴とする請求項1または2に記載のマイクロレンズ付き撮像素子。
- 前記複数の受光素子の各々は、第1波長帯域の光を受光する第1受光部と、前記第1波長帯域と異なる帯域の第2波長帯域の光を受光する第2受光部と、を備えていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のマイクロレンズ付き撮像素子。
- 前記複数のマイクロレンズは各々、正のパワーを有していることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載のマイクロレンズ付き撮像素子。
- 前記透光膜は、第1透光膜と、該第1透光膜と異なる屈折率を有し、前記第1透光膜に対して前記基板と反対側に積層された第2透光膜と、を有し、
前記第1透光膜と前記第2透光膜との境界面には、前記基板に向けて突き出た凸曲面、または前記基板とは反対側に向けて突き出た凸曲面が形成されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載のマイクロレンズ付き撮像素子。 - 前記複数のマイクロレンズは、焦点距離が同一であることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載のマイクロレンズ付き撮像素子。
- 前記複数のマイクロレンズは、前記複数のマイクロレンズとして、複数の第1マイクロレンズと、該第1マイクロレンズとは異なる焦点距離を有する複数のマイクロレンズと、を有していることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載のマイクロレンズ付き撮像素子。
- 請求項1乃至8の何れか一項に記載のマイクロレンズ付き撮像素子を備えた撮像装置であって、
被写体側から入射した光を前記マイクロレンズアレイに対して前記受光素子アレイと反対側から入射させる撮像レンズと、
前記複数の受光素子毎の受光結果を記憶しておく受光データ記憶部と、
を有していることを特徴とする撮像装置。 - 前記受光データ記憶部に記憶されている前記受光結果に演算を行って被写体像を合成する画像合成部を有していることを特徴とする請求項9に記載の撮像装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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