JP2014127252A - 光電変換素子及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】酸化物半導体と色素とを含む光透過性の層内で、酸化物半導体を焼結体とせずにこれらを一体化すると共に、光照射により色素で発生した電荷の移動をスムーズに行い、光電変換効率の低下を抑制することができ、更に、樹脂製基板の使用を可能とする光電変換素子及びその製造方法を提供する。
【解決手段】光透過性基板上に設けられる光透過性電極層と、光の照射により電荷を発生する色素及び酸化物半導体を含む光電変換層と、光透過性電極層の対電極層と、該対電極層と光電変換層間に設けられる、色素から発生した電荷を対電極層へ輸送する電解質を含有する電解質層を有する光電変換素子において、光電変換層が、酸化物半導体と結合し、且つ、酸化物半導体と電荷の授受を行う有機ラジカル及び有機イオンから選ばれる1種以上を含むバインダーを含有する。
【選択図】図1
【解決手段】光透過性基板上に設けられる光透過性電極層と、光の照射により電荷を発生する色素及び酸化物半導体を含む光電変換層と、光透過性電極層の対電極層と、該対電極層と光電変換層間に設けられる、色素から発生した電荷を対電極層へ輸送する電解質を含有する電解質層を有する光電変換素子において、光電変換層が、酸化物半導体と結合し、且つ、酸化物半導体と電荷の授受を行う有機ラジカル及び有機イオンから選ばれる1種以上を含むバインダーを含有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、太陽光を電気に変換する太陽電池等に用いる光電変換素子及びその製造方法に関する。
太陽電池としてグレッツェルらが発明した色素増感型湿式太陽電池は、ガラス製の光透過性基板上に、インジウム/スズ系(ITO)の透明電導膜を形成し、その上に、太陽光を効率よく吸収し電荷を発生させるルテニウム錯体等の増感色素を吸着させた、二酸化チタン等の多孔質の酸化物半導体膜を設けた電極を形成し、白金等の対極との間に、増感色素で発生するホールを輸送する酸化還元体のヨウ素系化合物等を含有する電解液が注入された簡単な構成を有するものである(非特許文献1)。色素増感型太陽電池においては、太陽光に照射された色素が励起されて発生した電子は酸化物半導体に注入され、外部の回路を介して対極に到達する。一方、色素で発生した電子と同時に形成されたホールは電解液により対極に運ばれ、外部の回路を介して到達した電子と対消滅する。この結果、電流を発生させることができ、これを電源として利用することができる。
このような色素増感型太陽電池は、酸化物半導体を多孔質としてその表面積を増大させたことにより、電極層において単位面積当りの色素の吸着量を増加させ、光電変換効率を10%程度と高くすることができ、シリコン半導体や砒素化ガリウム半導体の接合を利用したダイオード型太陽電池に比べ簡便で安価であり、家庭用電力源用等の太陽電池として期待されている。
このように酸化物半導体を多孔質としてその表面積を増大させるためには、酸化チタン粒子とバインダーと溶剤との混合物を、ガラス製の光透過性基板の上に形成された透明導電膜上に薄膜状に塗布し、500℃程度の温度で1時間程度焼成してバインダーと溶剤を除去し、酸化チタンの焼結体として、多孔質体とする方法を適用している。この種の酸化チタン粒子の焼結体が光電変換効率が高くなる理由として、表面積の増大により色素の吸着量を増加させるのに加え、酸化チタン粒子間の電荷(電子)の移動抵抗が軽減されるためであると考えられている。
しかしながら、通常、半導体酸化物を含む電極層を形成する光透過性基板や対電極層を形成する基板には、厚さ1mm程度のガラス基板が用いられているが、可撓性の光電変換素子を得るために、硬質のガラス製基板に替え柔軟な樹脂製基板を用いた場合、酸化物半導体の多孔質体を得るための焼成温度に耐えられないことから、酸化物半導体を焼成せずに、高い光電変換効率が得られる酸化物半導体を樹脂製基板上に形成する方法が検討されている。
具体的には、特許文献1には、半導体粒子とバインダーとを含む溶液を導電層上に塗布し、乾燥した後に、20〜200MPaの圧力でプレスして半導体層を形成する方法が開示されている。この方法によれば、半導体層中の半導体をバインダーで密着させることができるが、使用するバインダーは非導電性であり、これらが半導体層中に残存することにより半導体層の電子移動性を低下させる場合がある。
また、特許文献2には、酸化物半導体層に導電性高分子を含有させることにより、色素増感剤から生じた電荷を酸化物半導体へ伝達する方法が開示されている。
また、酸化物半導体粒子を結着するための金属アルコキシドを混練したペーストを電導性基板に塗布し、金属アルコキシドを加水分解することにより、酸化物半導体粒子の多孔質膜を形成する方法(特許文献3)、異なる2種類の酸化物を含有し、酸化チタン層を形成する方法(特許文献4)、ジケトナート化合物を用いて、酸化物半導体を多孔質化する手法(特許文献5)、その他、光吸収部位と、この光吸収部位に対し電子供与体または電子受容体となるラジカル部位を有する光吸収材料を用いることにより、色素の光照射により生じた電荷が、色素自体が有するドナー部位やアクセプター部位において再結合するのを抑制し、光電変換効率の上昇を図った光電変換素子(特許文献6)等が報告されている。
Nature 353 (1991)p.737
本発明の課題は、酸化物半導体と色素とを含む光透過性の層内で、酸化物半導体を焼結体とせずにこれらを一体化すると共に、光照射により色素で発生した電荷の移動をスムーズに行い、光電変換効率の低下を抑制することができ、樹脂製基板の使用を可能として柔軟な光電変換素子及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、色素と酸化物半導体とを含む光電変換層において、酸化物半導体と電荷の授受を行うことができる有機ラジカルや有機イオンを含むことにより、これらの有機ラジカルや有機イオンが酸化物半導体と結合して酸化物半導体のバインダーとして機能し、且つ、酸化物半導体間の電荷の移動にこれらの有機ラジカルや有機イオンが関与して、酸化物半導体への電荷の移動に抵抗が生じるのを抑制し、光の照射により色素において発生した電子を酸化物半導体へ効率よく注入させることができることの知見を得た。これにより、電極層を形成する光透過性基板に、酸化物半導体の焼成温度に対する耐久性が必要とされず、ガラス製に限らず樹脂製基板を使用することができ、しかも、有機物のバインダーは焼結体より柔軟であり、可撓性を有する光電変換素子が得られるとの知見を得、かかる知見に基づき、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、光透過性基板上に設けられる光透過性電極層と、
光の照射により電荷を発生する色素及び酸化物半導体を含む光電変換層と、
前記光透過性電極層の対電極層と、
該対電極層と前記光電変換層間に設けられる、前記色素から発生した電荷を前記対電極層へ輸送する電解質を含有する電解質層を有する光電変換素子において、
前記光電変換層が、前記酸化物半導体と結合し、且つ、前記酸化物半導体と電荷の授受を行う有機ラジカル及び有機イオンから選ばれる1種以上を含むバインダーを含有することを特徴とする光電変換素子に関する。
光の照射により電荷を発生する色素及び酸化物半導体を含む光電変換層と、
前記光透過性電極層の対電極層と、
該対電極層と前記光電変換層間に設けられる、前記色素から発生した電荷を前記対電極層へ輸送する電解質を含有する電解質層を有する光電変換素子において、
前記光電変換層が、前記酸化物半導体と結合し、且つ、前記酸化物半導体と電荷の授受を行う有機ラジカル及び有機イオンから選ばれる1種以上を含むバインダーを含有することを特徴とする光電変換素子に関する。
本発明の光電変換素子は、酸化物半導体と色素とを含む光電変換層内で、酸化物半導体を焼結体とせずにこれらを一体化すると共に、光照射により色素で発生した電荷の移動を抵抗を発生させずにスムーズに行い、光電変換効率の低下を抑制することができ、しかも、樹脂製基板の使用を可能とする。また、本発明の光電変換素子の製造方法は、酸化物半導体を焼成する工程を不要とするため、簡便で容易に光電変換素子を製造することができる。
本発明の光電変換素子は、光透過性基板上に設けられる光透過性電極層と、光の照射により電荷を発生する色素及び酸化物半導体を含む光電変換層と、該光透過性電極層の対電極層と、該対電極層と光透過性電極層間に設けられる、電荷を対電極層へ輸送する電解質を含有する電解質層を有する光電変換素子において、光電変換層が、酸化物半導体と結合し、且つ、酸化物半導体と電荷の授受を行う有機ラジカル及び有機イオンから選ばれる1種以上を含むバインダーを含有することを特徴とする。
[光透過性基板]
上記光透過性基板は、光透過性であればよく、後述する光電変換層に用いる色素が吸収する波長光の透過率が高いもの程好ましく、その上に電極層と光電変換層を積層することができる強度を有するものであればよい。その材質としては、ガラス製、樹脂製いずれであってもよい。ガラスとしては、具体的には、ケイ酸塩ガラス、ソーダ石灰ガラス、カリガラス、鉛ガラス、石英ガラス等を挙げることができ、樹脂としては、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリアリレート、ポリイミド、シクロオレフィンポリマー、ノルボルネン樹脂等を挙げることができる。これらのうち、樹脂製基板は、光電変換素子の柔軟性を高めることができることから、好ましい。
上記光透過性基板は、光透過性であればよく、後述する光電変換層に用いる色素が吸収する波長光の透過率が高いもの程好ましく、その上に電極層と光電変換層を積層することができる強度を有するものであればよい。その材質としては、ガラス製、樹脂製いずれであってもよい。ガラスとしては、具体的には、ケイ酸塩ガラス、ソーダ石灰ガラス、カリガラス、鉛ガラス、石英ガラス等を挙げることができ、樹脂としては、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリアリレート、ポリイミド、シクロオレフィンポリマー、ノルボルネン樹脂等を挙げることができる。これらのうち、樹脂製基板は、光電変換素子の柔軟性を高めることができることから、好ましい。
光透過性基板の厚さは、光透過率と強度とを勘案して選択することができ、例えば、400nm〜800nmの可視光の透過率として、0.8以上が得られるものが好ましい。透過率は分光高度計の測定値を採用することができる。
[光透過性電極層]
光透過性基板上に設けられる光透過性電極層は、その上に積層される光電変換層への光の入射を阻害しない光透過性を有するものである。材質としては、具体的には、酸化インジウムスズ(ITO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、白金等の金属や、導電性高分子材料を挙げることができる。所望の導電性を得るために、光電変換層への入射光量を阻害しない範囲において、カーボンナノチューブや、伝導性ファイバー等の導電性添加物を含有していてもよい。
光透過性基板上に設けられる光透過性電極層は、その上に積層される光電変換層への光の入射を阻害しない光透過性を有するものである。材質としては、具体的には、酸化インジウムスズ(ITO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、白金等の金属や、導電性高分子材料を挙げることができる。所望の導電性を得るために、光電変換層への入射光量を阻害しない範囲において、カーボンナノチューブや、伝導性ファイバー等の導電性添加物を含有していてもよい。
このようなITO、FTO膜の光透過性電極層は、スパッタリング等で形成することができ、白金等の金属膜の場合は、蒸着により形成することができ、導電性高分子材料の場合は、光透過性基板と積層体として形成してもよい。
これらの光透過性電極層の厚さは、例えば、ITO、FTO膜や、導電性高分子材料の場合は、100nm〜5μm等、金属の蒸着膜の場合は、10nm〜1μm等を挙げることができる。
[光電変換層]
上記光電変換層は、上記光透過性電極層上に設けられ、光の照射により電荷を発生する色素及び酸化物半導体を含む。
上記光電変換層は、上記光透過性電極層上に設けられ、光の照射により電荷を発生する色素及び酸化物半導体を含む。
酸化物半導体は、色素が吸収する波長領域の光を吸収しないものであることが好ましく、光を吸収して励起された色素により発生される電荷の授受が容易であるものが好ましい。具体的には、色素で発生された電子を相互間で授受し光透過性電極層への輸送を容易とするため、3eV程度のエネルギーギャップを有するものが好ましく、ニ酸化チタン(TiO2)、五酸化ニニオブ(Nb2O5)、酸化亜鉛(ZnO)、二酸化スズ(SnO2)等を挙げることができる。これらは1種又は2種以上を混合して用いることができる。このような酸化物半導体は、平均粒子径が5nm〜500nmのものを用いることが、色素から発生される電荷の授受を容易にすることから好ましく、より好ましくは10nm〜50nmである。ここで、平均粒子径は、BETの測定方法により得られる値とすることができる。
光電変換に用いる色素は、光の吸収により電荷を発生するものであり、上記酸化物半導体の表面に固定されて用いられるものである。このため、酸化物半導体と強固な結合を形成する官能基を有する色素が好ましい。酸化物半導体に結合するための官能基としては、カルボキシル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルキル基、スルホン酸基、エステル基、メルカプト基、ホスホニル基等を挙げることができる。これらの官能基は、色素を酸化物半導体に結合させると共に、励起状態の色素と酸化物半導体の導電帯間の電子移動を容易にすることができる。特に、カルボキシル基は、色素本体と酸化物半導体との電子雲が重なり、電子移動を容易にさせ得ることから、好ましい。
このような色素として、可視光領域から赤外光領域に吸収を持つものであることが好ましく、具体的には、ルテニウム金属錯体色素(ルテニウムビピリジン系金属錯体色素、ルテニウムターピリジン系金属錯体色素、ルテニウムクォーターピリジン系金属錯体色素など)、アゾ系色素、キノン系色素、キノンイミン系色素、キナクリドン系色素、スクアリリウム系色素、シアニン系色素、メロシアニン系色素、トリフェニルメタン系色素、キサンテン系色素、ポルフィリン系色素、フタロシアニン系色素、ベリレン系色素、インジゴ系色素、ナフタロシアニン系色素、クマリン系色素等を挙げることができる。これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのうち、ルテニウム金属錯体色素は発生する電荷量が多く、好ましい。これらの色素は、酸化物半導体との結合を強めるため、また、色素から酸化物半導体への電荷の移動を容易にするため、上記官能基を更に導入して用いることができる。
このような光電変換層に含有されるバインダーは、酸化物半導体と結合し、且つ、酸化物半導体と電荷の授受を行うものである。バインダーは、酸化物半導体が焼結体でなくとも、酸化物半導体間に介在し、相互間の電荷の授受を可能とするものである。このようなバインダーとして、有機ラジカルや、有機イオンが挙げられ、これらの1種を含むものであっても、2種以上を含むものであってもよい。
有機ラジカルとしては、安定なラジカルが好ましく、具体的には、2,2,6,6-テトラメチルピペリジ-1-オキシル(TEMPO)や4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジ-1-オキシルなどの環状ニトロキシやニトロキシド、ニトロニルニトロキシド等のラジカルカチオンや、ガルビノキシル、フェノキシル等のラジカルアニオンを挙げることができる。これらの有機ラジカルは、高分子化合物の置換基として結合したものであることが好ましく、例えば、TEMPO等のラジカルカチオン基を有するポリアクリルアミドや、ガスビノキシル基等のラジカルアニオン基を有するスチレン等を挙げることができる。
有機イオンとしては、フルオロスルホニル基を有するパーフルオロビニルエーテルや、カルボン酸基を有するパーフルオロ型ビニルエーテル等を挙げることができる。これらの有機イオンは、フッ素樹脂等の高分子化合物に結合したものであることが好ましい。具体的には、フルオロスルホニル基を有するパーフルオロビニルエーテルとテトラフルオロエチレンとの共重合体(商品名:ナフィオン、デュポン社製)や、カルボン酸基を有するパーフルオロ型ビニルエーテルとテトラフルオロエチレンとの共重合体(商品名:フレミオン、旭硝子社製)等のフッ素樹脂の陽イオン交換樹脂や、アミノ基や第四アンモニウム塩等の塩基性基を有する陰イオン交換樹脂を挙げることができる。
これらの有機ラジカルや有機イオンを置換基として有する高分子化合物の平均分子量としては、10,000〜1,000,000であることが好ましい。
光電変換層における、バインダーの含有割合は、酸化物半導体に対して、0.01質量%〜5質量%であることが好ましい。
光電変換層には、上記物質の機能を阻害しない範囲において、その他の有機化合物を含んでいてもよく、具体的には、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレングリコールや、ジアゾアミノベンゼン、アゾジカルボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミンの発泡剤等の添加剤を加えることもできる。
光電変換層の形成方法の一例として、酸化物半導体の微粒子とバインダーと溶媒とを含む混合物を光透過性電極層上に塗工した後、光の照射により電荷を発生する色素を含む混合物を塗工する方法を挙げることができる。
酸化物半導体の微粒子とバインダーと溶媒とを含む混合物はゾル溶液であっても、ペースト状であってもよい。混合物を光透過性電極層上に塗工する方法としては、塗布法、スプレー塗布法、印刷法、漬浸法等の方法を挙げることができ、これらのうち、スプレー法、印刷法が好ましい。溶媒としては、酸化物半導体の微粒子とバインダーを溶解するもののみでなく、分散させるものであってもよく、具体的には、エタノール等のアルコール系、アセトン等のケトン系、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトニトリル等の窒素化合物、クロロホルム等のハロゲン化脂肪族炭化水素、ヘキサン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン等の芳香族炭化水素、酢酸エチル等のエステル類などを挙げることができる。
色素を含む混合物を塗工する方法としては、塗布法、スプレー塗布、印刷法、漬浸法等の方法を挙げることができ、これらのうち漬浸法が好ましく、例えば、1時間〜48時間、好ましくは4時間〜20時間漬浸し、必要に応じて加熱することもできる。使用する溶媒としては、上記の酸化物半導体の微粒子とバインダーとの混合物に用いるものと同様のものを挙げることができる。
酸化物半導体とバインダーとの密着性を向上させるために、塗工後、塗膜を、例えば、1cm2当り20kg〜300kgで加圧してもよい。その際に、光透過性基板を変性させない程度の例えば、100〜200℃の温度範囲で加熱プレスを施してもよい。
また、光電変換層の形成方法の他の例として、光の照射により電荷を発生する色素を表面に吸着した酸化物半導体とバインダーとの混合物を、光透過性基板上に積層した光透過性電極層上に塗工して光電変換層を形成する方法を挙げることができる。色素を表面に吸着した酸化物半導体を形成する方法としては、上記の色素を含む混合物を塗工する方法に使用する混合物と同様の混合物に酸化物半導体を漬浸する方法を挙げることができる。その後の酸化物半導体とバインダーとの混合物を塗工する方法も上記と同様の方法によることができ、塗工後、塗膜を上記と同様の方法により加圧してもよい。
[電解質層]
電解質層は、光電変換層と後述する対電極層間に設けられ、光の照射により色素から発生した電荷を対電極層へ輸送する電解質を含有するものであれば、その形状は固体であっっても、溶媒に溶解された液状であってもよい。電解質は光を吸収して励起された色素で発生される電荷の授受が容易であるものが好ましく、具体的には、色素で発生されたホールを授受し対電極層へ輸送し、色素を還元するため、酸化還元電位の低いものが好ましい。
電解質層は、光電変換層と後述する対電極層間に設けられ、光の照射により色素から発生した電荷を対電極層へ輸送する電解質を含有するものであれば、その形状は固体であっっても、溶媒に溶解された液状であってもよい。電解質は光を吸収して励起された色素で発生される電荷の授受が容易であるものが好ましく、具体的には、色素で発生されたホールを授受し対電極層へ輸送し、色素を還元するため、酸化還元電位の低いものが好ましい。
液状の電解質層に用いる電解質としては、例えば、LiI、NaI、KI、CsI、CaI2等の金属ヨウ化物、テトラアルキルアンモニウムヨーダイド、ピリジニウムヨーダイド、イミダゾリウムヨーダイド等の4級アンモニウム化合物のヨウ素塩等のヨウ化物と、ヨウ素I2との組み合わせを挙げることができる。
また、2,2,6,6-テトラメチルピペリジ-1-オキシル(TEMPO)や4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジ-1-オキシルなどの環状ニトロキシラジカルと、2,2,6,6-テトラメチルピペリジ-1-オキソニウム テトラフルオロボラート(TEMPOBF4)等のオキソアンモニウム塩とを組み合わせて用いるのが好ましい。2,2,6,6-テトラメチルピペリジ-1-オキソニウムの対アニオンとしては、BF4 -,PF6 -,Cl-,Br-,Br3 -,ClO4 -,NO3 -,HSO4 -, N(CF3SO2)2 -,CF3SO3 -などを用いることができ、これらのうち、BF4 -,PF6 -が特に好ましい。
その他、LiBr、NaBr、KBr、CsBr、CaBr2などの金属臭化物や、テトラアルキルアンモニウムブロマイド、ピリジニウムブロマイド等の4級アンモニウム化合物の臭素塩などの臭化物と、Br2との組み合わせ;フェロシアン酸塩−フェリシアン酸塩やフェロセン−フェリシニウムイオンなどの金属錯体;ニッケル、コバルト、鉄、イリジウム等の遷移金属を中心金属とする含窒素配位子を含む金属錯体;ポリ硫化ナトリウム、アルキルチオール−アルキルジスルフィド等のイオウ化合物;ビオロゲン色素、ヒドロキノン−キノン等でもよい。これらの酸化還元種は1種又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
特に、これらの電解質を液状とした場合、電解質液が光電変換層に浸透することから、色素が吸収する波長光を吸収しないものが好ましく、コバルトを中心金属とする含窒素配位子を含む金属錯体を含むコバルト電解質や、環状ニトロキシラジカルとオキソアンモニウム塩の組み合わせたラジカル電解質等を好適に用いることができる。
上記電解質の溶媒としては、水、又は水と有機溶媒の混合溶液を用いることが好ましい。水を溶媒とすることにより、バインダー成分の有機ラジカルや有機イオンが親水性を有することから、光電変換層に含まれる酸化物半導体や色素の親水性が低くても、光電変換層の微細な空間に電解質液を浸透させることができ、色素から発生するホールの拡散速度を速め、光電変換効率を上昇させることができる。
混合溶媒に用いることができる有機溶媒としては、例えば、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド等の含窒素化合物、メトキシプロピオニトリルやアセトニトリル等のニトリル化合物、γ−ブチロラクトンやバレロラクトン等のラクトン化合物、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート化合物、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、エチレングリコールジアルキルエーテル等のエーテル類、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、更にはイミダゾール類等を挙げることができる。
また、固体の電解質層としては、上記電解質とイオン伝導性高分子化合物との混合物や、ゲル化剤中に上記電解質又は常温溶融塩を添加したゲル状のものを挙げることができる。上記イオン伝導性高分子化合物としては、例えば、ポリエーテル類、ポリエステル類、ポリアミン類、ポリスルフィド類等の極性高分子化合物を挙げることができる。上記ゲル化剤としては、例えば、架橋ポリアクリル樹脂誘導体、架橋ポリアクリロニトリル誘導体、ポリアルキレンオキシド誘導体、シリコーン樹脂類、側鎖に含窒素複素環式四級化合物塩構造を有するポリマー等の高分子ゲル化剤等を挙げることができる。上記常温溶融塩としては、ピリジニウム塩類、イミダゾリウム塩類等の含窒素複素環式四級アンモニウム塩化合物類を挙げることができる。
このような電解質層の厚さは、光電変換層と対電極層との間の距離として、0.1μm〜50μmであることが好ましい。
[対電極層]
対電極層は上記光透過性電極層と対をなすものであり、光透過性を問わず、導電性であれば、その構成もいずれであってもよい。
対電極層は上記光透過性電極層と対をなすものであり、光透過性を問わず、導電性であれば、その構成もいずれであってもよい。
対電極層としては、金属、カーボン膜等を挙げることができ、触媒機能を有する白金やカーボン等の触媒層を表面に有するものであってもよい。これらの触媒層は蒸着法やスパッタ法で、0.1nm〜20nm等の厚さに形成することができる。また、対電極層にはナノカーボン材料を含有させることが好ましい。ナノカーボン材料は、比表面積が大きく、電子とホールの対消滅確率を向上させることができる。ナノカーボン材料としては、具体的には、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、カーボンファイバー等を挙げることができる。これらをペーストとして電極層の表面に塗布してもよい。
また、対電極層表面は、表面粗さRaが、10nm〜500nmを有することが、光電変換層を透過した光を光電変換層へ散乱させ、光電変換効率の上昇を図ることができることから好ましく、より好ましくは200nm〜500nmである。表面粗さRaは、対電極層の断面SEM画像における凹凸の高さを測定し、算術平均粗さとして算出した値を採用することができる。
対電極層は基板上に設けることができる。基板の材質としては、ガラス製、セラミック製、樹脂製等いずれであってもよいが、光を透過させず反射するものが光電変換層の色素が吸収する光量を増加させることができ、好ましく、また、可撓性を有する光電変換素子とするためには、樹脂製であることが好ましい。基板の厚さとしては、上記光透過性基板と同様の厚さを挙げることができる。
上記光電変換素子には、光散乱層を設けることが好ましい。光散乱層は光透過性基板側から入射して色素に吸収されず光電変換層を透過した光を光電変換層に散乱させる機能を有するものであり、光電変換層と対電極層間に設けられることが、好ましい。光散乱層は、太陽光等を光電変換層に散乱させ得る材質で形成することができるが、光電変換層に用いる酸化物半導体と同様の酸化物半導体を用いることができ、その平均粒子径が50nm〜1000nmのものが好ましい。粒子径100nm〜700nmの酸化物半導体粒子は、300nm〜800nmの波長光を散乱させる効果が高く、平均粒子径が200nm〜500nmがより好ましい。
上記光電変換素子の一例として、図1に示すものを挙げることができる。この光電変換素子は、光透過性基板10上に、負極である光透過性電極層12、酸化物半導体、色素、及びバインダーを含む光電変換層20、電解質層30、正極である対電極層40を電解質層側に有する基板(図示せず)を順次設けたものである。光透過性電極層と対電極層とは、外部回路(図示せず)で接続され、光照射により色素で生じた電子は酸化物半導体を介して光透過性電極層から外部回路を介して対電極層に到達し、電解質層を介して対電極層に輸送されたホールと対消滅して電流を発生させる。
以下に、本発明の光電変換素子を詳細に説明する。
[実施例1]
15mm×15mmで厚さが0.05mmの透明なPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム上に、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)が形成されたものを準備した。
[実施例1]
15mm×15mmで厚さが0.05mmの透明なPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム上に、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)が形成されたものを準備した。
酸化チタン粉末(品名:P25、日本アエロジル(株))5g、陽イオン交換樹脂(ナフィオン5wt%分散液、デュポン社製) 0.1g、およびイソプロパノール0.5gを混合し、超音波撹拌機で混合し、酸化チタンペーストを調製した。この酸化チタンペーストを、用意したPETフィルムのFTO上にスプレー法で膜厚が80μm程度となるように適量塗布(塗布面積:5mm×5mm)した。大気雰囲気にて150℃で約1分間、150kgf/cm2の圧力でプレスすることにより、バインダーを含む多孔性酸化チタン半導体層を作製した。この多孔性酸化チタン半導体層を作製したPETフィルムを、色素(D149:三菱製紙社製)を、2×10-4M程度の濃度でアセトニトリルとターシャリーブタノールの混合溶液に溶かした色素溶液中に、浸して一晩(14時間)保管した。色素の吸着が終了したところで、PETフィルムを色素溶液から取り出し、アセトニトリルでリンスして余分の色素を除去し、その後、空気中で乾燥させ、光電変換層を作製した。
一方、FTO膜が形成されたガラス基板(厚さ1.1mm)のFTO膜上に、白金膜をスパッタ法により作製し、触媒層を積層し対電極層を作製した。このガラス基板の対電極層と、PETフィルムの光電変換層とを対向するように配置し、電解質液を注入する切り目を入れた熱硬化性樹脂フィルムにより周囲を熱圧着し、セルを作製した。
溶剤にメトキシプロピオニトリルを用い、ヨウ素を0.5mol/L、ヨウ化リチウムを0.1mol/L、4−tert−ブチルピリジンを0.5mol/L、1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリウムアイオダイドを0.6mol/Lの濃度となるように調整してヨウ素系電解質液を調製し、このヨウ素系電解質液を、熱硬化性樹脂の切り目の部分から界面張力を利用してセルに注入し、光電変換素子を作製した。
[光電流測定]
この光電変換素子にソーラーシミュレータで大気通過量(Air Mass:AM)1.5条件下の100mW/cm2の強度の光を照射して、発生した電気を電流電圧測定装置(ソースメーター2400:KEITHLEY社製)で、電圧掃引により、開放電圧から0Vまでの電流値を測定し、光電変換特性を評価した結果、3.2%の光電変換効率を得ることができた。尚、AM1.5は、入射角90°(真上)からの入射光の大気通過量AM1.0に対し、1.5倍の大気通過量となる入射角41.8°での照射を示す。
この光電変換素子にソーラーシミュレータで大気通過量(Air Mass:AM)1.5条件下の100mW/cm2の強度の光を照射して、発生した電気を電流電圧測定装置(ソースメーター2400:KEITHLEY社製)で、電圧掃引により、開放電圧から0Vまでの電流値を測定し、光電変換特性を評価した結果、3.2%の光電変換効率を得ることができた。尚、AM1.5は、入射角90°(真上)からの入射光の大気通過量AM1.0に対し、1.5倍の大気通過量となる入射角41.8°での照射を示す。
[実施例2]
光電変換層を調製するための酸化チタンペーストの調製において、陽イオン交換樹脂(ナフィオン5wt%分散液、デュポン社製)0.1gとイソプロパノール0.5gに替えて、ラジカルポリマー(ポリ(4-メタクリロイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-N-オキシル)(PTMA))0.02gとNMP0.5gとを用いたこと、塗布後の150kgf/cm2の圧力でのプレス時間を1分間から3分間に変更したこと以外は、実施例1と同様に、光電変換素子を調製し、光電流測定を行った。光電変換効率は1.8%であった。
光電変換層を調製するための酸化チタンペーストの調製において、陽イオン交換樹脂(ナフィオン5wt%分散液、デュポン社製)0.1gとイソプロパノール0.5gに替えて、ラジカルポリマー(ポリ(4-メタクリロイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-N-オキシル)(PTMA))0.02gとNMP0.5gとを用いたこと、塗布後の150kgf/cm2の圧力でのプレス時間を1分間から3分間に変更したこと以外は、実施例1と同様に、光電変換素子を調製し、光電流測定を行った。光電変換効率は1.8%であった。
[実施例3]
光電変換層を調製するための酸化チタンペーストの調製において、陽イオン交換樹脂(ナフィオン5wt%分散液、デュポン社製)0.1gとイソプロパノール0.5gを混合した溶液と、ラジカルポリマー(ポリ(4-メタクリロイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-N-オキシル)(PTMA))0.02gとNMP0.5gを混合した溶液を1:1の割合で混合した混合物を、酸化チタン粉末(品名:P25、日本アエロジル(株))10gとを超音波撹拌機で混合し、酸化チタンペーストを調製した。塗布後の150kgf/cm2の圧力でのプレス時間は3分間とした。その他の条件は、実施例1と同様に、光電変換素子を調製し、光電流測定を行った。光電変換効率は1.5%であった。
光電変換層を調製するための酸化チタンペーストの調製において、陽イオン交換樹脂(ナフィオン5wt%分散液、デュポン社製)0.1gとイソプロパノール0.5gを混合した溶液と、ラジカルポリマー(ポリ(4-メタクリロイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-N-オキシル)(PTMA))0.02gとNMP0.5gを混合した溶液を1:1の割合で混合した混合物を、酸化チタン粉末(品名:P25、日本アエロジル(株))10gとを超音波撹拌機で混合し、酸化チタンペーストを調製した。塗布後の150kgf/cm2の圧力でのプレス時間は3分間とした。その他の条件は、実施例1と同様に、光電変換素子を調製し、光電流測定を行った。光電変換効率は1.5%であった。
[比較例]
光電変換層を調製するための酸化チタンペーストの調製において、陽イオン交換樹脂(ナフィオン5wt%分散液、デュポン社製)0.05gに替えて、テトラフルオロエチレンポリマーディスパージョン(三井・デュポンフロロケミカル社製)1gを用いたこと、酸化チタンペーストを膜厚が100μm程度に塗布したこと以外は、実施例1と同様に、光電変換素子を調製し、光電流測定を行った。光電変換効率は0.8%であった。
光電変換層を調製するための酸化チタンペーストの調製において、陽イオン交換樹脂(ナフィオン5wt%分散液、デュポン社製)0.05gに替えて、テトラフルオロエチレンポリマーディスパージョン(三井・デュポンフロロケミカル社製)1gを用いたこと、酸化チタンペーストを膜厚が100μm程度に塗布したこと以外は、実施例1と同様に、光電変換素子を調製し、光電流測定を行った。光電変換効率は0.8%であった。
本発明の光電変換素子は、太陽電池に適用され、住宅用発電装置、車両、電子機器等、電源を使用するあらゆる装置、機器に利用することができる。
10 光透過性基板
12 光透過性電極層
20 光電変換層
30 電解質層
40 対電極層
12 光透過性電極層
20 光電変換層
30 電解質層
40 対電極層
Claims (9)
- 光透過性基板上に設けられる光透過性電極層と、
光の照射により電荷を発生する色素及び酸化物半導体を含む光電変換層と、
前記光透過性電極層の対電極層と、
該対電極層と前記光電変換層間に設けられる、前記色素から発生した電荷を前記対電極層へ輸送する電解質を含有する電解質層を有する光電変換素子において、
前記光電変換層が、前記酸化物半導体と結合し、且つ、前記酸化物半導体と電荷の授受を行う有機ラジカル及び有機イオンから選ばれる1種以上を含むバインダーを含有することを特徴とする光電変換素子。 - 前記有機ラジカル及び前記有機イオンが高分子化合物であることを特徴とする請求項1に記載の光電変換素子。
- 前記有機イオンがイオン交換樹脂であることを特徴とする請求項2に記載の光電変換素子。
- 前記有機ラジカルがニトロキシ、ニトロキシド、ニトロニルニトロキシド、ガルビノキシル又はフェノキシルであることを特徴とする請求項2に記載の光電変換素子。
- 前記電解質層が水を含むことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の光電変換素子。
- 前記光透過性基板が樹脂製であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の光電変換素子。
- 請求項1から6のいずれかに記載の光電変換素子の製造方法であって、光透過性基板上に積層した光透過性電極層上に、酸化物半導体と、バインダーと、溶媒とを含む混合物を塗工した後、光の照射により電荷を発生する色素を含む混合液を塗工して前記光透過性電極層を形成することを特徴とする光電変換素子の製造方法。
- 請求項1から6のいずれかに記載の光電変換素子の製造方法であって、光の照射により電荷を発生する色素を表面に吸着した酸化物半導体とバインダーとの混合物を、光透過性基板上に積層した光透過性電極層上に塗工して光電変換層を形成することを特徴とする光電変換素子の製造方法。
- 塗工後、加圧することを特徴とする請求項7又は8に記載の光電変換素子の製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012280909A JP2014127252A (ja) | 2012-12-25 | 2012-12-25 | 光電変換素子及びその製造方法 |
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WO2015029771A1 (ja) * | 2013-08-29 | 2015-03-05 | 株式会社Adeka | 色素増感型太陽電池 |
-
2012
- 2012-12-25 JP JP2012280909A patent/JP2014127252A/ja active Pending
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WO2015029771A1 (ja) * | 2013-08-29 | 2015-03-05 | 株式会社Adeka | 色素増感型太陽電池 |
US9881745B2 (en) | 2013-08-29 | 2018-01-30 | Adeka Corporation | Dye sensitized solar cell |
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