JP2014126829A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光走査装置にシャッタの移動方向を制限するガイド機構を備える場合において、シャッタの移動に伴い光走査装置が変形して、レーザ光の光路変動による画質の低下が生じるのを抑制する。
【解決手段】シャッタ移動機構を、シャッタ300がY軸方向のどの位置にあるかに拘わらず、第2の腕部807とシャッタ300との第1の接触部と、シャッタ300とバネ310との第2の接触部とが略直線上に配置されるように構成する。
【選択図】図10
【解決手段】シャッタ移動機構を、シャッタ300がY軸方向のどの位置にあるかに拘わらず、第2の腕部807とシャッタ300との第1の接触部と、シャッタ300とバネ310との第2の接触部とが略直線上に配置されるように構成する。
【選択図】図10
Description
本発明は、レーザ光通過用の透明窓を有する光走査装置とレーザ光通過用の透明窓を覆うシャッタを移動させる機構とを備える画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置に備えられる光走査装置は、ポリゴンミラーによって偏向されたレーザ光を光走査装置外部に通過させる透明窓を備えている。透明窓に付着する塵埃はレーザ光を遮ってしまい、出力画像の画質の低下につながる。特に、感光体を重力方向下側から露光する光走査装置の場合、現像装置と感光体を一体化したカートリッジを取り外す際の振動により現像装置から落下したトナーが透明窓に付着してしまう。
このような課題に対して、特許文献1には、光走査装置に設けられたレーザ光通過用のスリットをシャッタ移動機構によって移動させることによってスリットの防塵を図った画像形成装置が記載されている。特許文献1の図3には、シャッタを第1の方向にソレノイドで移動させ、複数のバネの弾性力を用いて第2の方向にシャッタを移動させる構成が記載されている。特許文献1は、スリットの長手方向においてソレノイドからシャッタへの力の作用点と異なる位置に複数のバネをシャッタに取り付け、複数のバネによってシャッタを第2の方向に移動させる構成を開示している。
しかしながら、特許文献1の構成は、スリットの長手方向において、シャッタに対するソレノイドからの力の作用点とバネからの力の作用点が異なるため、シャッタが変形してしまう可能性がある。光走査装置及びシャッタに設けられたシャッタの移動方向を制限するガイド機構を備える画像形成装置の場合、シャッタの変形がガイド機構を介して光走査装置の変形につながり、レーザ光の光路変動による画質の低下が生じてしまうという課題が生じる。
上記課題に対して、本発明の画像形成装置は、複数の感光体と、前記複数の感光体上に静電潜像を形成するために前記感光体を走査する光ビームが通過する複数の透明窓を有する光走査装置と、前記複数の感光体と前記光走査装置との間に配置され、前記複数の透明窓を通過した前記光ビームの光路上から退避した位置と前記複数の透明窓を覆う位置との間を往復するようにスライドするシャッタと、前記光走査装置と前記シャッタとが係合することによって前記シャッタの往復方向を規制する係合機構と、前記シャッタを押圧することによって前記シャッタを前記係合機構による規制に沿って第1の方向にスライドさせる押圧手段と、前記シャッタに接触し、前記シャッタが前記第1の方向にスライドするにつれて前記第1の方向の反対方向である第2の方向に前記シャッタを付勢させる弾性力が増加するように変形し、前記弾性力によって前記シャッタを前記係合機構の規制に沿って前記第2の方向にスライドさせるバネと、有するシャッタ移動機構と、を備え、前記シャッタと前記シャッタを押圧する前記押圧手段との第1の接触部と、前記シャッタと前記バネとの第2の接触部と、が略直線上に位置することを特徴とする。
本発明の画像形成装置によれば、シャッタ移動機構がシャッタの移動させる際にシャッタに付加する力による光走査装置の変形を抑制することができる。
(実施例1)
(画像形成装置)
図1は、電子写真方式の画像形成装置100の概略断面図である。図1に示す画像形成装置100は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像を形成する4基の画像形成部101Y、101M、101C、101BKを備える。画像形成部101Y、101M、101C,101BKは、それぞれ感光体であるところの感光ドラム102Y、102M、102C、102BKを備える。また、各画像形成部は、感光ドラム102Y、102M、102C、102BKを帯電する帯電装置103Y、103M、103C、103BK、感光ドラム上の静電潜像をトナーを用いて現像する現像装置104Y、104M、104C、104BKを備える。さらに、各画像形成部は、感光ドラム上の残留トナーを感光ドラム上から除去するクリーニング装置111Y、111M、111C,111BK、を備える。
(画像形成装置)
図1は、電子写真方式の画像形成装置100の概略断面図である。図1に示す画像形成装置100は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像を形成する4基の画像形成部101Y、101M、101C、101BKを備える。画像形成部101Y、101M、101C,101BKは、それぞれ感光体であるところの感光ドラム102Y、102M、102C、102BKを備える。また、各画像形成部は、感光ドラム102Y、102M、102C、102BKを帯電する帯電装置103Y、103M、103C、103BK、感光ドラム上の静電潜像をトナーを用いて現像する現像装置104Y、104M、104C、104BKを備える。さらに、各画像形成部は、感光ドラム上の残留トナーを感光ドラム上から除去するクリーニング装置111Y、111M、111C,111BK、を備える。
各画像形成部は、上記の感光ドラム、帯電装置、現像装置、クリーニング装置それぞれを一体化したプロセスカートリッジを構成する。当該プロセスカートリッジは画像形成装置に対して着脱可能な交換ユニットである。以下では、画像形成部101Y、101M、101C、101BKをプロセスカートリッジ101Y、101M、101C、101BKと称する。
画像形成装置100の本体には、光走査装置200、転写ローラ105Y、105M、105C、105BK、中間転写ベルト106、クリーニング装置112、給紙部109、排紙部110、転写ローラ107、定着装置108が備えられている。光走査装置200は、各感光ドラムに対して重力方向下側に配置されている。なお、光走査装置は、重力方向上側から感光ドラムを露光するように配置されても良い。
次に、画像形成プロセスについて説明する。光走査装置200は、帯電装置103Y、103M、103C、103BKによってそれぞれ帯電された感光ドラム102Y、102M、102C、102BKを露光する光ビームLY、LM、LC、LBK(レーザ光)を出射する。光ビームによって露光されることで感光ドラム102Y、102M、102C、102BK上には静電潜像が形成される。
現像装置104Yは、感光ドラム102Y上に形成された静電潜像をイエローのトナーによって現像する。現像装置104Mは、感光ドラム102M上に形成された静電潜像をマゼンタのトナーによって現像する。現像装置104Cは、感光ドラム102C上に形成された静電潜像をシアンのトナーによって現像する。現像装置104BKは、感光ドラム102BK上に形成された静電潜像をブラックのトナーによって現像する。
感光ドラム102Y上に形成されたイエローのトナー像は、転写部Tyにおいて転写ローラ105Yによって中間転写体であるところの中間転写ベルト106に転写される。クリーニング装置111Yは、感光ドラム102Yの回転方向の転写部Tyと帯電装置103Yの帯電部との間において、中間転写ベルト106に転写されずに感光ドラム102Y上に残留したトナーを回収する。
感光ドラム102M上に形成されたマゼンタのトナー像は、転写部Tmにおいて転写ローラ105Mによって中間転写ベルト106に転写される。クリーニング装置111Mは、感光ドラム102Mの回転方向の転写部Tmと帯電装置103Mの帯電部との間において、中間転写ベルト106に転写されずに感光ドラム102M上に残留したトナーを回収する。
感光ドラム102C上に形成されたシアンのトナー像は、転写部Tcにおいて転写ローラ105Cによって中間転写ベルト106に転写される。クリーニング装置111Cは、感光ドラム102Cの回転方向の転写部Tcと帯電装置103Cの帯電部との間において、中間転写ベルト106に転写されずに感光ドラム102C上に残留したトナーを回収する。
感光ドラム102BK上に形成されたブラックのトナー像は、転写部TBkにおいて転写ローラ105BKによって中間転写ベルト106に転写される。クリーニング装置111BKは、感光ドラム102BKの回転方向の転写部TBkと帯電装置103BKの帯電部との間において、中間転写ベルト106に転写されずに感光ドラム102BK上に残留したトナーを回収する。
本実施例のクリーニング装置111Y、111M、111C、111BKは、感光ドラムに当接するブレードを備え、当該ブレードによって感光ドラム上に残留したトナーを掻き取ることによって残留トナーを回収する。
中間転写ベルト106上に転写された各色のトナー像は、転写部T2において、転写ローラ107によって給紙部109から搬送されてきた記録紙に転写される。転写部T2において記録紙に転写されたトナー像は、定着装置108によって定着処理され、定着処理後に排紙部110に排紙される。
画像形成装置100は、中間転写ベルト106の回転方向に関し転写部T2と転写部Tyとの間にクリーニング装置112を備える。クリーニング装置112は、中間転写ベルト106に当接するブレードを備え、当該ブレードによって中間転写ベルト106上の残留トナーを掻き取ることによって、記録媒体に転写されずに中間転写ベルト106上に残留したトナーを清掃する。
なお、以下で説明する構成に関して、実施の形態は感光ドラムを1つ有するモノクロの画像形成装置、複数の感光ドラム上に形成されたトナー像を直接記録媒体(転写体)に転写する画像形成装置であっても良い。
(画像形成装置の扉及び回収トナー容器)
図2は、画像形成装置100の外観の斜視図である。図2に示すように、本実施例の画像形成装置100はメンテナンス用の扉113を備えている。画像形成装置100の扉113の内側には回収トナー容器114が取り付けられている。回収トナー容器114は、クリーニング装置111Y、111M、111C、111BKが各感光ドラム上から回収したトナー、及びクリーニング装置112が中間転写ベルト106上から回収したトナーを蓄積する。回収トナー容器114は、画像形成装置100の本体に対して着脱可能な交換ユニットである。ユーザは、図示しない表示部に回収トナー容器114の交換を促す表示がされることによって、回収トナー容器114を交換する作業を行う。
図2は、画像形成装置100の外観の斜視図である。図2に示すように、本実施例の画像形成装置100はメンテナンス用の扉113を備えている。画像形成装置100の扉113の内側には回収トナー容器114が取り付けられている。回収トナー容器114は、クリーニング装置111Y、111M、111C、111BKが各感光ドラム上から回収したトナー、及びクリーニング装置112が中間転写ベルト106上から回収したトナーを蓄積する。回収トナー容器114は、画像形成装置100の本体に対して着脱可能な交換ユニットである。ユーザは、図示しない表示部に回収トナー容器114の交換を促す表示がされることによって、回収トナー容器114を交換する作業を行う。
図2(b)に示すように、ユーザは、画像形成装置100に取り付けられた回収トナー容器114を−X方向に移動させることによって、画像形成装置100から回収トナー容器114を取り外す(図2(c)の状態)。一方、ユーザが回収トナー容器114を図2(c)の状態から+X方向に移動させると、図2(b)に示すように回収トナー容器114は画像形成装置100に装着される。なお、回収トナー容器114が画像形成装置100に取り付けられた状態では、ユーザはプロセスカートリッジを取り外すことはできない。
(回収トナー容器)
図3(a)は、回収トナー容器114とクリーニング装置112との接続状態を示す図である。図3(b)は、回収トナー容器114の斜視図である。
図3(a)は、回収トナー容器114とクリーニング装置112との接続状態を示す図である。図3(b)は、回収トナー容器114の斜視図である。
図3(b)に示すように、回収トナー容器114には、クリーニング装置112に接続されるトナー搬送路114aが一体的に形成されている。トナー搬送路114aにはクリーニング装置112から搬送されるトナーが流入するトナー受取口114dが設けられている。回収トナー容器114が、画像形成装置に取り付けられた状態において、トナー受取口114dはクリーニング装置112のトナー搬送経路112aに接続される。画像形成時にクリーニング装置112が清掃したトナーは、不図示の搬送スクリューによって移動し、クリーニング装置112側のトナー搬送経路112a及び回収トナー容器114側のトナー搬送経路114aを通過して回収トナー容器114に回収される。
また、回収トナー容器114には、クリーニング装置111Y、111M、111C、111BKから搬送されるトナーを受け取る受取口114e、114f、114g、114hが形成されている。受取口114eはクリーニング装置111Yに接続され、受取口114fはクリーニング装置111Mに接続され、受取口114gはクリーニング装置111Cに接続され、受取口114hはクリーニング装置111BKに接続される。
さらに、回収トナー容器114は、各クリーニング装置から流入したトナーを蓄積するトナー蓄積部114iと、突起部114bと、を備える。図3(b)に示すように、突起部114bは、第1の平面114b1(第1の傾斜部)及び第2の平面114b2(第2の傾斜部)を備える。第1の平面114b1は、回収トナー容器114が着脱される際の回収トナー容器114bの移動方向(X軸方向)に平行な仮想平面(XZ平面)に対して傾斜した平面である。一方、第2の平面114b2は、第1の平面114b1に連続し、仮想平面に対して傾斜した平面である。仮想平面に対する第2の平面114b2の傾斜角は、仮想平面に対する第1の平面114b1の傾斜角よりも小さい。本実施例では、仮想平面と第2の平面114b2の角度を略0度としている。突起部114bについては後述する。なお、第1の平面114b1及び第2の平面114b2は、V字の頂部のような線形形状でも良い。
図4A(a)は、画像形成装置100に回収トナー容器114が取り付けられた状態を示す図である。画像形成装置100は、ユーザが容易に着脱できる程度に回収トナー容器114を保持するトナー容器保持機構115(トナー容器保持部)を備える。トナー容器保持機構115は、回収トナー容器114に設けられた突起114c(位置決め用突起)に接触する接触部材401、接触部材401に取り付けられるバネ402を備える。
図4B(b)から(d)は、トナー容器保持機構115周辺の拡大図であり、回収トナー容器114を画像形成装置に対して着脱する際のトナー容器保持機構115の動作例を説明する図である。図4B(b)は、回収トナー容器114が各クリーニング装置からトナーを受け取る位置(所定の位置)に取り付けられる前の状態を示している。図4B(d)は、回収トナー容器100が画像形成装置の所定の位置に取り付けられた状態を示している。図4B(c)は、図4A(a)と図4B(d)との間の状態を示している。
図4B(b)に示すように、接触部材401には、頂部401a、頂部401aを境にして扉113側に傾斜する傾斜面401b及び光走査装置200が配置された側に傾斜する傾斜面401cが形成されている。バネ402は、頂部401aを一端としたときの接触部材401の他端側に取り付けられる。
ユーザは、回収トナー容器114を画像形成装置に取り付けるべく、図4B(b)の+X方向に回収トナー容器114を移動させると、図4B(c)に示すように、回収トナー容器114に設けられた位置決め用突起114cが傾斜面401bに接触する。ユーザがさらに+X方向に回収トナー容器114を移動させると、傾斜面401bが位置決め用突起114cに押圧される。すると、バネ402が収縮し、位置決め用突起114cに押圧された接触部材401は、−Z方向に移動する。ユーザがさらに回収トナー容器114を+X方向に移動させると、位置決め用突起114cの下端と頂部401aとが接触した状態となる。
位置決め用突起114cの下端と頂部401aとが接触した状態からユーザがさらに回収トナー容器114を+X方向に移動させると、位置決め用突起114cが傾斜面401cに接触した状態となり、接触部材401が図4B(d)に示す+Z方向に移動する。回収トナー容器114が画像形成装置の所定の位置まで移動すると、図4B(d)に示すように接触部材401に位置決め用突起114cが係合した状態となり、回収トナー容器114の−X方向への移動が規制され、回収トナー容器114が画像形成装置の所定の位置に取り付けられた状態となる。なお、回収トナー容器114を画像形成装置に対して位置決めするためのトナー容器保持機構115は、図4A及びBに示す位置の他に画像形成装置に複数設けられている。複数のトナー容器保持機構によって回収トナー容器114を画像形成装置の所定の位置に確実に保持する。
(プロセスカートリッジの着脱)
上述したように、プロセスカートリッジ101Y、101M、101C、101BKは、画像形成装置本体に対して着脱可能な交換ユニットである。図5(b)に示すように、画像形成装置100には、プロセスカートリッジを保持する保持レール501、502、503、504、505(カートリッジ保持部)が設けられている。保持レール501及び502は、プロセスカートリッジ101Yを保持する。また、保持レール501及び502は、プロセスカートリッジ101Yを着脱する際に+X方向または−X方向へのプロセスカートリッジの移動を案内するガイドレール(ガイド部材)の機能を有する。保持レール502及び保持レール503は、プロセスカートリッジ101Mを保持し、保持レール503及び保持レール504は、プロセスカートリッジ101Cを保持し、保持レール504及び保持レール505は、プロセスカートリッジ101BKを保持する。保持レール503から保持レール505の機能は、保持レール501及び保持レール502と同様であるので説明を省略する。
上述したように、プロセスカートリッジ101Y、101M、101C、101BKは、画像形成装置本体に対して着脱可能な交換ユニットである。図5(b)に示すように、画像形成装置100には、プロセスカートリッジを保持する保持レール501、502、503、504、505(カートリッジ保持部)が設けられている。保持レール501及び502は、プロセスカートリッジ101Yを保持する。また、保持レール501及び502は、プロセスカートリッジ101Yを着脱する際に+X方向または−X方向へのプロセスカートリッジの移動を案内するガイドレール(ガイド部材)の機能を有する。保持レール502及び保持レール503は、プロセスカートリッジ101Mを保持し、保持レール503及び保持レール504は、プロセスカートリッジ101Cを保持し、保持レール504及び保持レール505は、プロセスカートリッジ101BKを保持する。保持レール503から保持レール505の機能は、保持レール501及び保持レール502と同様であるので説明を省略する。
画像形成装置に回収トナー容器114が装着されているときには、回収トナー容器114によってプロセスカートリッジの一部が覆われている。そのため、この状態ではプロセスカートリッジを画像形成装置から取り外すことはできない。
そこで、ユーザは、プロセスカートリッジを交換する場合、扉113を開いた後、回収トナー容器114を画像形成装置100から取り外す。回収トナー容器114を画像形成装置から取り外すと、図5(a)に示すようにプロセスカートリッジ101Y、101M、101C、101BKは−X方向にスライドさせられる状態となる。そして、ユーザは、交換するプロセスカートリッジを−X方向にスライドさせて、画像形成装置100の本体から使用済みのプロセスカートリッジを抜き取る。その後、ユーザは、新たなプロセスカートリッジを+X方向にスライドさせてプロセスカートリッジを画像形成装置100の本体に取り付ける。最後に、ユーザは、回収トナー容器114を画像形成装置100に取り付け、扉113を閉じる。以上の工程をユーザが行うことによって、プロセスカートリッジの交換が完了する。
(光走査装置)
次に、光走査装置200について説明する。図6(a)は、光走査装置200の構成を示す斜視図であり、図6(b)は光走査装置200の断面図である。
次に、光走査装置200について説明する。図6(a)は、光走査装置200の構成を示す斜視図であり、図6(b)は光走査装置200の断面図である。
図6(a)に示すように、光走査装置200の光学箱(筐体)201の外壁には、光源ユニット202Y、202M、202C、202BKが取り付けられている。光源ユニット202Yは、感光ドラム102Yを露光するレーザ光LYを出射し、光源ユニット202Mは、感光ドラム102Mを露光するレーザ光LMを出射する。また、光源ユニット202Cは、感光ドラム102Cを露光するレーザ光を出射し、光源ユニット202BKは、感光ドラム102BKを露光するレーザ光LBKを出射する。
光源ユニット202Y、202M、202C、202BKは互いに近接して配置されている。ここで、ポリゴンミラー203の回転軸を法線としてポリゴンミラー203を横切る平面を仮想平面と定義する。光源ユニット202Yから出射されるレーザ光LY及び光源ユニット202Bkから出射されるレーザ光LBKは、仮想平面に対して重力方向上側から斜めに入射する光路をとってポリゴンミラー203の反射面に入射する。一方、光源ユニット202Cから出射されるレーザ光LC及び光源ユニット202Mから出射されるレーザ光LMは、上記仮想平面に対して重力方向下側から斜めに入射する光路をとってポリゴンミラー203の反射面に入射する。
図6(a)に示すように、光学箱201の中央部には4つの反射面を備えるポリゴンミラー(回転多面鏡)203が設置されている。画像形成時、ポリゴンミラー203は、図6(a)の点線で示す回転軸をR1方向に回転する。
光源ユニット202Yから出射されたレーザ光LYは、ポリゴンミラー203の反射面に入射する。レーザ光LYは、ポリゴンミラー203の反射面によって図6(a)に示すA側に偏向(反射)される。光源ユニット202Mから出射されたレーザ光LMは、レーザ光LYが入射するポリゴンミラー203の反射面と同一の反射面に入射する。レーザ光LMは、ポリゴンミラー203の反射面によってレーザ光LYと同一側(A側)に偏向される。
一方、光源ユニット202BKから出射されたレーザ光LBKは、レーザ光LY及びLMが入射する反射面とは異なる反射面に入射する。レーザ光LBKは、ポリゴンミラー203の反射面によって、図6(a)に示すB側に偏向される。光源ユニット202Cから出射されたレーザ光LCは、レーザ光LBKが入射するポリゴンミラー203の反射面と同一の反射面に入射する。レーザ光LCは、ポリゴンミラー203の反射面によってレーザ光LBKと同一側(B側)に偏向される。
ポリゴンミラー203によって偏向されたレーザ光LY及びLMは、+X方向に移動するレーザ光となる。即ち、回転するポリゴンミラー203によって偏向されることによって、レーザ光LYは+X方向に感光ドラム102Yを走査するレーザ光となり、レーザ光LMは感光ドラム102Mを+X方向に走査するレーザ光となる。
一方、ポリゴンミラー203によって偏向されたレーザ光LBK及びLCは、−X方向に移動するレーザ光となる。即ち、回転するポリゴンミラー203によって偏向されることによって、レーザ光LBKは−X方向に感光ドラム102BKを走査するレーザ光となり、レーザ光LCは感光ドラム102Cを−X方向に走査するレーザ光となる。
続いて、図6(b)を用いてポリゴンミラー203によって偏向されたレーザ光LY、LM、LC、LBKの光路について説明する。図6(b)に示すように、光学箱201の内部には、ポリゴンミラー203、レンズ206、207、208、209、210、211、反射ミラー212、213、214、215、216、217等の光学部品が取り付けられる。光学箱201には、さらに、ポリゴンミラー203、上記の各レンズ、及び各反射ミラーを防塵するためのカバー218が取り付けられる。
ポリゴンミラー203によって偏向されたレーザ光LYは、レンズ206及びレンズ207を通過した後、反射ミラー212に入射する。反射ミラー212は、入射したレーザ光LYを感光ドラム102Y(第1の感光体)に向かって反射する。カバー218には、反射ミラー212が反射したレーザ光LYを通過させる開口219が形成されている。開口219は、レーザ光LYを通過させる透明の防塵窓223(第1の透明窓)によって閉塞されている。防塵窓223を通過したレーザ光LYは、感光ドラム102Y上に結像する。
ポリゴンミラー203によって偏向されたレーザ光LMは、レンズ206を通過した後、反射ミラー213に入射する。反射ミラー213は、入射したレーザ光LMを反射ミラー214に向かってレンズ208に向かって反射する。反射ミラー213によって反射されてレーザ光LMは、レンズ208を通過して反射ミラー214に入射する。反射ミラー214は、入射したレーザ光LMを感光ドラム102M(第2の感光体)に向かって反射する。カバー218には、反射ミラー214が反射したレーザ光LMを通過させる開口220が形成されている。その開口219は、レーザ光LMを通過させる透明の防塵窓224(第2の透明窓)によって閉塞されている。防塵窓224を通過したレーザ光LMは、感光ドラム102Mに結像する。
ポリゴンミラー203によって偏向されたレーザ光LBKは、レンズ209及びレンズ210を通過した後、反射ミラー215に入射する。反射ミラー215は、入射したレーザ光LBKを感光ドラム102BK(第4の感光体)に向かって反射する。カバー218には、反射ミラー215が反射したレーザ光LBKを通過させる開口222が形成されている。開口222は、レーザ光LBKを通過させる透明の防塵窓226(第4の透明窓)によって閉塞されている。防塵窓222を通過したレーザ光LBKは、感光ドラム102BK上に結像する。
ポリゴンミラー203によって偏向されたレーザ光LCは、レンズ209を通過した後、反射ミラー216に入射する。反射ミラー216は、入射したレーザ光LCをレンズ211に向かって反射する。反射ミラー211によって反射されたレーザ光LCは、レンズ211を通過して反射ミラー217に入射する。反射ミラー217は、入射したレーザ光LCを感光ドラム102C(第3の感光体)に向かって反射する。カバー218には、反射ミラー218が反射したレーザ光LCを通過させる開口221が形成されている。開口221は、レーザ光LCを通過させる透明の防塵窓225(第3の透明窓)によって閉塞されている。防塵窓225を通過したレーザ光LCは、感光ドラム102C上に結像する。
(カバー)
カバー218について説明する。図7(a)に示すように、光学箱201にカバー218が取り付けられる。カバー218には複数のフック部218aが設けられており、カバー218は光学箱の外壁に設けられた複数の突起220aに複数のフック部218aそれぞれを係合させるスナップフィット構造によって光学箱201に取り付けられる。なお、図7(a)に示すように、カバー218には、光学箱201の内側に向かって窪んだ凹部218bと、光学箱201の外側に向かって突出する凸部218c、218dが設けられている。
カバー218について説明する。図7(a)に示すように、光学箱201にカバー218が取り付けられる。カバー218には複数のフック部218aが設けられており、カバー218は光学箱の外壁に設けられた複数の突起220aに複数のフック部218aそれぞれを係合させるスナップフィット構造によって光学箱201に取り付けられる。なお、図7(a)に示すように、カバー218には、光学箱201の内側に向かって窪んだ凹部218bと、光学箱201の外側に向かって突出する凸部218c、218dが設けられている。
(シャッタ)
続いて、シャッタ300について説明する。シャッタ300は、防塵窓223、224、225、226にトナーなどの異物が付着しないようにするための部材である。画像形成装置のメンテナンスをするために、ユーザが扉113を開いてプロセスカートリッジを着脱するとき、プロセスカートリッジの移動によってカートリッジからトナーが落下する場合がある。そのため、少なくともプロセスカートリッジを交換する場合は、シャッタ300が防塵窓223、224、225、226を覆った状態にすることが望ましい。
続いて、シャッタ300について説明する。シャッタ300は、防塵窓223、224、225、226にトナーなどの異物が付着しないようにするための部材である。画像形成装置のメンテナンスをするために、ユーザが扉113を開いてプロセスカートリッジを着脱するとき、プロセスカートリッジの移動によってカートリッジからトナーが落下する場合がある。そのため、少なくともプロセスカートリッジを交換する場合は、シャッタ300が防塵窓223、224、225、226を覆った状態にすることが望ましい。
図7(b)は、カバー218を覆うように光走査装置に取り付けられたシャッタ300を示す斜視図である。シャッタ300は、カバー218に対向する一枚の板状の樹脂部材であり、カバー218の防塵窓223、224、225、226を覆う共通の部材である。シャッタ300の形状は略長方形であり、その大きさは長方形のカバー218と略同一である。シャッタ300には、防塵窓223を通過したレーザ光LYを通過させる開口323、防塵窓224を通過したレーザ光LMを通過させる開口324、防塵窓225を通過したレーザ光LCを通過させる開口325、防塵窓226を通過したレーザ光LBKを通過させる開口326(光ビーム通過部)が形成されている。また、シャッタ300には、後述する弾性体であるバネ310を取り付けるための長穴301が形成されている。さらに、シャッタ300には、長穴302、303が形成されている。カバー218の凸部218cは長穴302に挿入されている。一方、シャッタ300の凸部218dは、長穴303に挿入されている。長穴302、303、凸部218c、218dは、長穴302と凸部218c、長穴303と凸部218dとがそれぞれ係合する係合機構であることによって、カバー218の移動方向をY軸方向に制限するガイド部材として機能する。長穴302、長案303は、シャッタ300のY軸に平行な方向に長い穴であるため、長穴302、303、凸部218c、218dによってシャッタ300の移動はY軸に平行な往復方向に規制される。なお、シャッタ300は、画像形成装置側に取り付けられても良い。
なお、シャッタ300側に上記凸部を設け、カバー218側に上記開口に相当する凹部(挿入部)を設け、シャッタ300側に設けた凸部を凹部に挿入してガイド部材としても良い。
(シャッタ移動機構)
本実施例のシャッタ300は、カバー218の防塵窓223、224、225、226にトナーなどの塵埃が付着することを抑制するために設けられている。シャッタ300は、以下で説明するシャッタを移動させる機構が動作することによって移動する。
本実施例のシャッタ300は、カバー218の防塵窓223、224、225、226にトナーなどの塵埃が付着することを抑制するために設けられている。シャッタ300は、以下で説明するシャッタを移動させる機構が動作することによって移動する。
図8(a)は、画像形成装置100本体に設けられたシャッタ移動機構、シャッタ、及び光走査装置の上面図である。図8(b)は、シャッタ移動機構の一部を構成する回動機構400の上面図である。
図8(b)に示すように、回転機構803は、回転軸804、回転部805、第1の腕部806、第2の腕部807によって構成される。回転軸804は、画像形成装置100の本体に設けられた、断面が円形の固定軸である。回転部805、第1の腕部806、第2の腕部807は1つの回転部材を構成し、回転部805に設けられた開口808に、軸804が貫通している。回転部805からは、軸804のラジアル方向に第1の腕部806及び第2の腕部807が延出する。
図8(a)に示すように、回転部805、第1の腕部806、第2の腕部807によって構成される回転部材は、回転軸804を回転中心として(回転軸804の円形断面の中心を回転中心として)時計周り方向(第1の回転方向)及び反時計周り方向(第2の回転方向:第1の回転方向の反対方向)に回転することができる。
続いて、図9を用いてシャッタ移動機構の一部を構成するバネ310について説明する。図9(a)は、図8(a)のA−A間の断面図である。図9(b)は、カバー218に設けられた凹部218bの拡大斜視図である。図9(c)は、シャッタ300の開口301の拡大斜視図を示している。図9(d)は、バネ310の取付部分における拡大断面図である。
図9(b)に示すようにカバー218の凹部218bには、コイルバネなどのバネ310の一端が係合する係合部218e(第2の連結部)が設けられている。一方、図9(c)に示すように、シャッタ300には、バネ310の他端側が係合する係合部304(第1の連結部)が設けられている。つまり、カバー218とシャッタ300は、バネ310によって連結されている。なお、本実施例ではカバー218とシャッタ300とを連結するバネ310を例に説明するが、実施の形態は光学箱201とシャッタ部材300とを連結する構成でも良い。
図9(a)に示すように、ポリゴンミラー203の回転軸方向(Z軸方向)において、カバー218の凹部218bの底面218fは、各防塵窓223、224、225、226よりも光学箱201の底面側に設けられている。
図8(a)に示すように、カバー218の凹部218bは、凹部218b自体が光走査装置内部においてレーザ光の光路を妨げない位置に設けられている。図8(a)に示す四角形は回転多面鏡の配置位置を示しており、線分801及び802は、ポリゴンミラー203によって偏向されたレーザ光の走査領域端部を示している。凹部218bは、光源202Y、202M、202C、202BKから出射してポリゴンミラー203に入射するレーザ光の光路の延長線上に設けられている。光源202Y、202M、202C、202BKから出射してポリゴンミラー203に入射するレーザ光の光路の延長線上に配置することによって、光走査装置内部においてレーザ光の光路を妨げることなく、ポリゴンミラー203の回転軸方向において各防塵窓の配置位置よりも光走査装置の内部に突出させた凹部218bを設けることができる。つまり、ポリゴンミラー203の回転軸方向から見たときに、凹部218bは、ポリゴンミラー203を挟んで光源202Y、202M、202C、202BKとは逆側に設けられている。結果として、ポリゴンミラー203の回転軸方向における光走査装置200の大型化を避けることができる。
(シャッタ移動機構の動作)
次に、図10及び図11を用いてシャッタ移動機構(シャッタ開閉機構)の動作について説明する。
次に、図10及び図11を用いてシャッタ移動機構(シャッタ開閉機構)の動作について説明する。
図10(a)は、回収トナー容器114がトナー容器保持機構115に装着される前の状態の上面図である。図10(a)において、シャッタ300は、カバー218に設けられた開口223、224、225、及び226を覆っており、仮にレーザ光LY、LM、LC、LBKを出射されたとしても、それらのレーザ光はシャッタに遮られる。本実施例では、図10(a)の状態をシャッタ300がレーザ光を遮光するシャッタ閉状態、あるいはシャッタ300がレーザ光の光路上に位置する第2の位置に位置する状態とする。
図10(b)は、回収トナー容器114がトナー容器保持機構115に保持された状態の上面図である。図10(b)において、シャッタ300は、レーザ光の光路上から退避した第1の位置に位置する。そのため、レーザ光LY、LM、LC、LBKは、シャッタ部材300の開口223、224、225、及び226を通過することができる。本実施例では、図10(a)の状態をシャッタ300がレーザ光を遮光しないシャッタ開状態とする。
図10(a)の状態では、第1の腕部806(第1の移動部)の先端部806aと回収トナー容器114の突起部114bとが接しており、第2の腕部807(第2の移動部)の先端部807aとシャッタ300の端部とが接している(図10(a)の左図)。なお、図10(a)の右図は、図10(a)の左図の状態におけるバネ310の状態を示している。
図11(a)は、図10(a)の状態における回転機構803の拡大図である。図11(a)に示す第1の腕部806及び第2の腕部807の位置を初期位置とする。以降の図11(b)から(d)では、第1の腕部806及び第2の腕部807の初期位置を点線で示す。なお、本実施例では、シャッタの+Y方向への移動を第1の方向への移動、−Y方向への移動を第2の方向への移動と定義する。シャッタの+Y方向への移動を第2の方向への移動、−Y方向への移動を第1の方向への移動と定義しても良い。
ユーザが図10(a)の状態から回収トナー容器114を+X方向に移動させると、突起部114bの第1の平面114b1上を第1の腕部806の先端部806aが矢印C方向に移動する。第1の腕部806の先端部806aが矢印C方向に移動することによって第1の腕部806が回転軸804を回転中心として時計周り方向に旋回(移動)し、同時に第2の腕部807も時計周り方向に旋回(移動)する(図11(b))。
第1の腕部806が旋回することによって旋回(移動)した第2の腕部807の先端部807aによって押圧されたシャッタ300は、−Y方向(透明窓の短手方向)にスライドする。図11(a)の状態からシャッタ300が−Y方向にスライドすると、バネ310が伸張するため、バネ310の弾性力(バネ310がシャッタ300を+Y方向に付勢させる付勢力)が増加することによってシャッタ300には+Y方向への力が作用する。そのため、シャッタ300と第2の腕部807の先端部807aとが接触した状態が維持される。
ユーザが図11(b)の状態からさらに回収トナー容器114を+X方向に移動させると、回収トナー容器114の+X方向への移動によって第1の腕部806及び第2の腕部807が時計周り方向に旋回する。そして、第2の腕部807によって押圧されたシャッタ300は、さらに−Y方向にスライドする(図11(c))。
図11(c)の状態において、回収トナー容器114は画像形成装置100のトナー容器保持機構115に完全に保持されておらず、+X方向にさらに移動することができる。ユーザが図11(c)の状態からさらに回収トナー容器114を+X方向に移動させると、第1の腕部806の先端部806aが突起部114bの第2の平面114b2に当接する。第2の平面114b2は、X軸と平行な平面である。そのため、第1の腕部806の先端部806aが第2の平面114b上を移動しても第1の腕部806及び第2の腕部807は時計周り/反時計回りのいずれの方向にも旋回しない。
第1の腕部806と突起部114bの第2の平面114b2との接触点が図11(d)に示す位置のとき、図4B(d)に示すように回収トナー容器114はトナー容器保持機構115に保持された状態となる。第2の平面114bをX軸と平行な平面とすることによって、第1の腕部806の先端部806aと第2の平面114b2とが接触した状態において第1の腕部806の先端部806aから突起部114bに対して−X方向への力が作用しない。このように第2の平面114b2を設けることによって、振動等により図4B(d)の状態においてトナー容器保持機構115から回収トナー容器114が−X方向に離脱することを抑制することができる。
図10(a)(b)に示すように、本実施例の画像形成装置では、シャッタ300がY軸方向のどの位置にあるかに拘わらず、第2の腕部807とシャッタ300との接触部(第1の接触部)、シャッタ300とバネ310との接触部(第2の接触部)である係合部304、バネ310とカバー218との接触部である係合部218eが略直線上(図10(a)の点線上)に配置される。このように構成することによって、第2の腕部807からシャッタ300への力の作用方向とバネ310からシャッタ300への力の作用方向が略同一直線上(図10(a)の点線上)に載る。そのため、第2の腕部807及びバネ310からシャッタ300に作用する力に因るシャッタ300に対する回転モーメントの発生が抑制される。従って、シャッタ300の回転に因る長穴302に挿入された凸部218c、及び長穴303に挿入された凸部218dの係合機構に対する負荷を低減することができる。そして、凸部218c、及び凸部218dにかかる負荷が低減されるため、カバー部材218を含む光走査装置の変形を抑制することができ、結果として、光走査装置の変形に因るレーザ光の光路変動による画質の低下を抑制することができる。
また、本実施例の画像形成装置では、図10(a)の点線上に長穴302に挿入された凸部218c、長穴303に挿入された凸部218dが配置されている。このような構成にすることにより、第2の腕部807による−Y方向へシャッタ300を押圧する押圧力がシャッタ300の長穴302及び長穴303それぞれから凸部218c及び凸部218dに対してX軸方向に作用する力に変換されることを抑制することができる。また、−Y方向へシャッタ300を付勢させるバネ310の弾性力がシャッタ300の長穴302及び長穴303それぞれから凸部218c及び凸部218dに対してX軸方向に作用する力に変換されることを抑制することができる。即ち、シャッタ300を移動させる際に凸部218c及び凸部218dに対してX軸方向に作用する力の発生を抑制することができるため、光走査装置200(特に、カバー218)の変形を抑制することができる。
なお、X軸方向において、第2の腕部807とシャッタ300との接触部の位置は、第2の腕部807の回転移動によって微小に変化する。そこで、本実施例の画像形成装置は、第2の腕部807の移動に伴う第2の腕部807とシャッタ300との接触部の移動範囲をX軸方向における長穴の両端の幅以内に収まるように設計されている。本実施例では、第2の腕部807とシャッタ300との接触部の移動範囲がX軸方向における長穴の両端の幅に収まる限り、第2の腕部807とシャッタ300との接触部とシャッタ300とバネ310との接触部である係合部218eと、バネ310とカバー218との接触部である係合部218eが略直線上にあるものと定義する。
また、本実施例では、カバー218の防塵窓223と防塵窓224との間に凸部218dを設け、防塵窓225と防塵窓226との間に凸部218cを設けている。また、シャッタ300の開口323と開口324との間に長穴303を設け、開口325と開口326との間に長穴302を設け、さらに開口324と開口325との間に開口301を設けている。このように構成することで、シャッタ300がY軸方向のどの位置にあるかに拘わらず、第2の腕部807とシャッタ300との接触部、シャッタ300とバネ310との接触部である係合部304バネ310とカバー218との接触部である係合部218e、長穴302に挿入された凸部218c、長穴303に挿入された凸部218dを略直線上に配置することができる。
図12は、第1の腕部806から回収トナー容器114に作用する−X方向の力の大きさを示す図である。図12の横軸に示す(a)〜(d)それぞれは、図11(a)〜(d)に対応する。図11(a)の状態において、バネ310が伸張することによるシャッタ300を付勢させるバネ310の弾性力によって、シャッタ113から第2の腕部807には+Y方向にFaの力が作用しており、第1の腕部806の第1の接触部806aから第1の平面114b1にはFaに対応するF’aの力が作用する。このときのF’aが作用する方向とX軸方向とのなす角をθbとすると、図11(a)の状態において回収トナー容器114には、−X方向にF’a×cosθaの力が作用する。本実施例の構成では、回収トナー容器114には、図11(a)の状態において−X方向に約130gfの力が作用する。
ユーザが図11(a)の状態から回収トナー容器114を+X方向に移動させると、バネが伸張することによるシャッタ300を付勢させるバネ310の弾性力が増加するため、シャッタ113から第2の腕部にFaよりも大きなFb(図11(b))、Fc(図11(c))の力が作用する(Fa<Fb<Fc)。そのため、第1の腕部806の第1の接触部806aから第1の平面114b1にはFbに対応するF’b、Fcに対応するF’cの力が作用する。回収トナー容器114には、図11(b)の状態で−X方向にF’b×cosθb、図11(c)の状態で−X方向にF’c×cosθcの力が作用する。本実施例の構成では、回収トナー容器114には、図11(b)の状態において−X方向に約200gfの力が作用し、図11(c)の状態において−X方向に約210gfの力が作用する。
一方、図11(d)の状態では、第2の平面114b2と第1の腕部806の接触部806aとが接触するため、回収トナー容器114に対して−X方向に作用する力は0gfとなる。従って、図11(d)において、回収トナー容器114はトナー容器保持機構115から脱落し難い状態となっている。なお、必ずしも第2の平面114b2がX軸に平行でなければならないわけではなく、X軸に対する第1の平面114b1の傾斜角度よりも第2の平面114b2の傾斜角度を小さくすることが望ましい。また、接触部806aは、第1の平面114b1、第2の平面114b2のように2つの平面のみから構成される必要はなく、3つ以上の平面から構成されても良い。また、接触部806aの形状は、−X方向に進むにつれて仮想平面に対する傾斜角度が緩やかになる曲面であっても良い。
図13は、図10に示す構成の変形例を示す図である。図13に示す変形例は、図10に示すバネ300が存在せず、バネ300の代わりにバネ1301が設けられている点である。バネ1301の一端は画像形成装置本体に固定され、他端はシャッタ300に接触している。そのため、シャッタ300が第2の腕部807によって+Y方向に移動することによって収縮し、収縮することによって+Y方向にシャッタ300を付勢させる力をシャッタ300に作用させる。
図13に示す変形例において、第2の腕部807とシャッタ300との接触部、シャッタ300とバネ1301との接触部は略直線上(図13の点線上)に位置するようにそれぞれが画像形成装置及び光走査装置に設けられている。このように構成することによってシャッタ300に回転モーメントが働くことを抑制している。
また、長穴302に挿入された凸部218c、長穴303に挿入された凸部218dが図13の点線上に位置する。このような構成にすることにより、第2の腕部807による−Y方向へシャッタ300を押圧する押圧力がシャッタ300の長穴302及び長穴303それぞれから凸部218c及び凸部218dに対してX軸方向に作用する力に変換されることを抑制することができる。また、−Y方向へシャッタ300を付勢させるバネ1310の弾性力がシャッタ300の長穴302及び長穴303それぞれから凸部218c及び凸部218dに対してX軸方向に作用する力に変換されることを抑制することができる。即ち、シャッタ300を移動させる際に凸部218c及び凸部218dに対してX軸方向に作用する力の発生を抑制することができるため、光走査装置200(特に、カバー218)の変形を抑制することができる。
以上、説明したように、本実施例の画像形成装置に備えるシャッタ移動機構は、シャッタ300を往復移動させる際にシャッタ300に作用する力の作用方向を略同一直線上に載せるように構成することによってシャッタ300の変形を抑制することができる。そして、シャッタ300の変形を抑制することによって光走査装置の変形を抑制することができる。
218 カバー
218c、218d 凸部
218e 係合部
302、303 長穴
300 シャッタ
310 バネ
218c、218d 凸部
218e 係合部
302、303 長穴
300 シャッタ
310 バネ
Claims (9)
- 複数の感光体と、
前記複数の感光体上に静電潜像を形成するために前記感光体を走査する光ビームが通過する複数の透明窓を有する光走査装置と、
前記複数の感光体と前記光走査装置との間に配置され、前記複数の透明窓を通過した前記光ビームの光路上から退避した位置と前記複数の透明窓を覆う位置との間を往復するようにスライドするシャッタと、
前記光走査装置と前記シャッタとが係合することによって前記シャッタの往復方向を規制する係合機構と、
前記シャッタを押圧することによって前記シャッタを前記係合機構による規制に沿って第1の方向にスライドさせる押圧手段と、前記シャッタに接触し、前記シャッタが前記第1の方向にスライドするにつれて前記第1の方向の反対方向である第2の方向に前記シャッタを付勢させる弾性力が増加するように変形し、前記弾性力によって前記シャッタを前記係合機構の規制に沿って前記第2の方向にスライドさせるバネと、有するシャッタ移動機構と、を備え、
前記シャッタと前記シャッタを押圧する前記押圧手段との第1の接触部と、前記シャッタと前記バネとの第2の接触部と、が略直線上に位置することを特徴とする画像形成装置。 - 前記係合機構は、前記光走査装置の前記複数の透明窓の間に設けられる凸部と、前記シャッタに設けられ、前記凸部が挿入され、挿入された前記凸部の移動を直線の前記往復方向に規制する挿入部と、を含み、
前記第1の接触部と、前記第2の接触部と、前記凸部は略直線上に位置することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記係合機構は、前記シャッタに設けられる凸部と、前記光走査装置の前記複数の透明窓の間に設けられ、前記凸部が挿入され、挿入された前記凸部の移動を直線の前記往復方向に規制する挿入部と、を含み、
前記第1の接触部と、前記第2の接触部と、前記凸部は略直線上に位置することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。 - 前記バネは、前記シャッタと前記光走査装置とに連結されるバネであり、前記第2の接触部は、前記シャッタと前記バネとが連結される第1の連結部であり、第2の連結部において前記光走査装置と前記バネが連結されており、
前記第1の接触部と、前記1の連結部と、前記第2の連結部と、前記挿入部に挿入された前記凸部とが略直線上に位置することを特徴とする請求項2または3に記載の画像形成装置。 - 第1の感光体を走査する光ビームを通過させる第1の透明窓と、前記第1の透明窓に隣接し、第2の感光体を走査する光ビームを通過させる第2の透明窓と、の間に前記凸部が設けられ、
前記第2の透明窓に隣接し、前記第2の透明窓を挟んで前記第1の透明窓と反対側に配置され、前記第3の感光体を走査する光ビームを通過させる第3の透明窓と、前記第2の透明窓と、の間に前記第1の連結部及び前記第2の連結部が位置することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。 - 前記挿入部は、前記往復方向に沿う長穴であることを特徴とする請求項3または4に記載の画像形成装置。
- 前記感光体上に形成される静電潜像をトナーによって現像する現像装置と、
前記感光体上のトナー像を転写体に転写する転写装置と、
前記転写体に転写されずに前記感光体上に残留した残留トナーを回収するクリーニング装置と、
画像形成装置本体に着脱可能であり、前記クリーニング装置によって回収された前記残留トナーを蓄積するトナー容器を保持するトナー容器保持部と、を備え、
前記押圧手段は、回転軸を回転中心として移動する第1の移動部と、前記シャッタに接触し、前記回転軸を回転中心として移動する第2の移動部と、を有し、前記トナー容器が前記トナー容器保持部に装着される際に前記第1の移動部は前記トナー容器保持部に保持される前の前記トナー容器に接触し、当該トナー容器の移動に応じて前記第1の移動部及び前記第2の移動部が前記回転軸を回転中心として移動することによって前記シャッタをスライドさせることを特徴とする請求項1乃至6いずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記感光体上に形成される静電潜像をトナーによって現像する現像装置と、
前記感光体上のトナー像が転写される中間転写体と、前記中間転写体上のトナー像を記録媒体に転写する転写装置と、
前記記録媒体に転写されずに前記中間転写体上に残留した残留トナーを回収するクリーニング装置と、
画像形成装置本体に着脱可能であり、前記クリーニング装置によって回収された前記残留トナーを蓄積するトナー容器を保持するトナー容器保持部と、を備え、
前記押圧手段は、回転軸を回転中心として移動する第1の移動部と、前記シャッタに接触し、前記回転軸を回転中心として移動する第2の移動部と、を有し、前記トナー容器が前記トナー容器保持部に装着される際に前記第1の移動部は前記トナー容器保持部に保持される前の前記トナー容器に接触し、当該トナー容器の移動に応じて前記第1の移動部及び前記第2の移動部が前記回転軸を回転中心として移動することによって前記シャッタをスライドさせることを特徴とする請求項1乃至6いずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記感光体上に形成される静電潜像をトナーによって現像する現像装置と、
前記感光体上のトナー像が転写される中間転写体と、前記中間転写体上のトナー像を記録媒体に転写する転写装置と、
前記現像装置のメンテナンスを行う際に開閉されるメンテナンス用の扉と、を備え、
前記押圧手段は、回転軸を回転中心として移動する第1の移動部と、前記シャッタに接触し、前記回転軸を回転中心として移動する第2の移動部と、を有し、前記扉が開状態から閉状態にされる際に前記第1の移動部は完全に閉じられる前の前記扉に接触し、前記扉が開状態から閉状態にされる際の前記扉の移動に応じて前記第1の移動部及び前記第2の移動部が前記回転軸を回転中心として移動することによって前記シャッタをスライドさせることを特徴とする請求項1乃至6いずれか1項に記載の画像形成装置。
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