JP2014124842A - 積層体の製造方法、積層体、記録物の製造方法および記録物 - Google Patents

積層体の製造方法、積層体、記録物の製造方法および記録物 Download PDF

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Abstract

【課題】白色インク、有彩色のインク、金属材料の各材料の色を利用したパターンを備えた記録物の製造に好適に用いることのできる積層体を生産性良く製造することができる積層体の製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明の積層体の製造方法は、転写媒体上に所定のパターンが設けられ、当該パターンが記録媒体に転写されることにより、記録物の製造に用いられる積層体を製造する方法であって、白色インク、着色インク、第1の接合液および金属膜を用いて、転写媒体に、所定のパターンを形成するパターン形成工程と、前記パターン上の前記白色インクが付与された領域に、白色の第2の接合液を付与するとともに、前記パターン上の前記白色インクが付与された領域以外の領域に、無色の第2の接合液を付与する第2の接合液付与工程とを有し、前記パターン形成工程では、前記第1の接合液を付与した後に、前記金属膜の転写を行うことを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、積層体の製造方法、積層体、記録物の製造方法および記録物に関するものである。
記録物の製造方法として、インクジェット法等の各種印刷方法が広く利用されている。ところが、記録媒体に直接印刷を行う場合には、記録媒体の種類(例えば、インク受容層を備えないプラスチック製の記録媒体等の非吸収性のメディア)によっては、記録媒体上でインクの流れやはじき等が生じてしまったり、記録媒体に付与されたインクの乾燥(固化)に時間を要し、インクが付与された記録媒体の排出時等に未乾燥(未固化)のインク像に乱れが生じる等の問題があり、所望の形状の印刷部を確実に形成することが困難であった。
このような問題を解決するために、転写印刷シートが広く用いられている。
このような転写印刷シートは、一般に、転写媒体(保護シート)上に、所定の印刷パターンが設けられ、その上にさらに接着剤が付与された構成を有している(例えば、特許文献1参照)。このような構成により、記録媒体の選択の幅が広がる。
しかしながら、転写印刷シートを用いた場合、顔料や染料を用いて表現される色と、金属色とを含むパターン、特に、白色と、白色・金属色以外の色(有彩色、黒色)と、金属色とを含むパターンを形成するのが困難であった。このようなパターンを形成するためには、転写媒体(保護シート)上に、グラビア印刷、インクジェット印刷等の印刷法に加え、蒸着法を併用する必要があり、生産性に劣っていた。また、各色の位置合わせの精度が低いという問題もあった。
特開平7−314879号公報
本発明の目的は、白色インク、着色インク(白色以外のインク)、金属材料の各材料の色を利用したパターンを備えた記録物の製造に好適に用いることのできる積層体を生産性良く製造することができる積層体の製造方法を提供すること、白色インク、着色インク(白色以外のインク)、金属材料の各材料の色を利用したパターンを備えた記録物の製造に好適に用いることのできる積層体を提供すること、白色インク、着色インク(白色以外のインク)、金属材料の各材料の色を利用したパターンを備えた記録物を生産性良く製造することができる記録物の製造方法を提供すること、また、白色インク、着色インク(白色以外のインク)、金属材料の各材料の色を利用したパターンを備えた記録物を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の積層体の製造方法は、転写媒体上に所定のパターンが設けられ、当該パターンが記録媒体に転写されることにより、記録物の製造に用いられる積層体を製造する方法であって、
白色インク、着色インク、第1の接合液および金属膜を用いて、転写媒体に、所定のパターンを形成するパターン形成工程と、
前記パターン上の前記白色インクが付与された領域に、白色の第2の接合液を付与するとともに、前記パターン上の前記白色インクが付与された領域以外の領域に、無色の第2の接合液を付与する第2の接合液付与工程とを有し、
前記パターン形成工程では、前記第1の接合液を付与した後に、前記金属膜の転写を行うことを特徴とする。
これにより、白色インク、着色インク(白色以外のインク)、金属材料の各材料の色を利用したパターンを備えた記録物の製造に好適に用いることのできる積層体を生産性良く製造することができる積層体の製造方法を提供することができる。
本発明の積層体の製造方法では、前記パターン形成工程は、
インクジェット法により、前記着色インクを付与する着色インク付与工程と、
インクジェット法により、前記第1の接合液を付与する第1の接合液付与工程と、
インクジェット法により、前記白色インクを付与する白色インク付与工程と、
前記第1の接合液の表面に前記金属膜を転写する金属膜転写工程と、
を有するものであることが好ましい。
これにより、白色インク、着色インク、金属材料の各材料の色を利用したパターンを備えた積層体をより好適に製造することができる。特に、透明性のある材料で構成された記録媒体に転写された場合において、(1)白色インクにより形成された白色の部位、(2)下地が透明で、金属光沢を有さない色(白色以外の色)の部位、(3)下地が白色で、金属光沢を有さない色(白色以外の色)の部位、(4)金属色の部位、(5)着色剤で着色された金属色の部位、(6)透明の部位、の6種類の領域を備えた記録物の製造に好適に用いることのできる積層体を製造することができる。また、グラビア印刷、インクジェット印刷等の印刷法と、蒸着法等の気相成膜法とを組み合わせることなく、上記のような積層体を効率よく製造することができる。
本発明の積層体の製造方法では、前記第1の接合液中に含まれる樹脂のガラス転移温度をTgb1[℃]、前記着色インクの中に含まれる樹脂のガラス転移温度をTgc[℃]としたとき、Tgb1<Tgcの関係を満足することが好ましい。
これにより、金属膜の転写時において、第1の接合液が付与された領域に、より好適に金属膜を選択的に付与することができ、積層体、記録物の生産性を特に優れたものとすることができる。
本発明の積層体の製造方法では、前記第1の接合液中に含まれる樹脂のガラス転移温度をTgb1[℃]、前記着色インクの中に含まれる樹脂のガラス転移温度をTgc[℃]、前記白色インクの中に含まれる樹脂のガラス転移温度をTgw[℃]、前記金属膜の転写時における転写温度をT1[℃]としたとき、Tgb1<T1<Tgc、および、Tgb1<T1<Tgwの関係を満足することが好ましい。
これにより、金属膜の転写時において、第1の接合液が付与された領域に、より好適に金属膜を選択的に付与することができ、積層体、記録物の生産性を特に優れたものとすることができる。
本発明の積層体の製造方法では、前記第1の接合液中に含まれる樹脂のガラス転移温度をTgb1[℃]、前記第2の接合液中に含まれる樹脂のガラス転移温度をTgb2[℃]としたとき、Tgb1<Tgb2の関係を満足することが好ましい。
これにより、記録物の第1の接合液により形成された接着層−金属膜転写層間の接着強度をさらに高めることができる。
本発明の積層体の製造方法では、前記白色インク中に含まれる樹脂のガラス転移温度をTgw[℃]、前記着色インク中に含まれる樹脂のガラス転移温度をTgc[℃]としたとき、−20≦Tgw−Tgc≦20の関係を満足することが好ましい。
これにより、着色インクおよび白色インクを用いて形成されたパターンに不本意な変形等が生じるのをより確実に防止し、記録媒体に対してより好適にパターンを転写することができる。
本発明の積層体は、本発明の方法を用いて製造されたことを特徴とする。
これにより、白色インク、着色インク(白色以外のインク)、金属材料の各材料の色を利用したパターンを備えた記録物の製造に好適に用いることのできる積層体を提供することができる。
本発明の記録物の製造方法は、白色インク、着色インク、第1の接合液および金属膜を用いて、転写媒体に、所定のパターンを形成するパターン形成工程と、
前記パターン上の前記白色インクが付与された領域に、白色の第2の接合液を付与するとともに、前記パターン上の前記白色インクが付与された領域以外の領域に、無色の第2の接合液を付与する第2の接合液付与工程とを有し、
前記パターンを記録媒体に転写するパターン転写工程とを有し、
前記パターン形成工程では、前記第1の接合液を付与した後に、前記金属膜の転写を行うことを特徴とする。
これにより、白色インク、着色インク(白色以外のインク)、金属材料の各材料の色を利用したパターンを備えた記録物を生産性良く製造することができる記録物の製造方法を提供することができる。
本発明の記録物の製造方法では、前記金属膜の転写時における転写温度をT1[℃]、前記パターン転写工程における転写温度をT2[℃]としたとき、T1<T2の関係を満足することが好ましい。
これにより、パターン転写時に第1の接合液により形成された接着層−金属膜転写層間の接着強度をさらに高めることができる。
本発明の記録物の製造方法では、前記第2の接合液中に含まれる樹脂のガラス転移温度をTgb2[℃]、前記パターン転写工程における転写温度をT2[℃]としたとき、Tgb2<T2の関係を満足することが好ましい。
これにより、パターン転写工程において、白色インク、着色インク、第1の接合液および金属膜を用いて形成されたパターンに不本意な変形等が生じるのをより確実に防止し、記録媒体に対してより好適にパターンを転写することができ、得られる記録物の信頼性を特に優れたものとしつつ、記録物の生産性を特に優れたものとすることができる。
本発明の記録物は、本発明の方法を用いて製造されたことを特徴とする。
これにより、白色インク、着色インク(白色以外のインク)、金属材料の各材料の色を利用したパターンを備えた記録物を提供することができる。
本発明の積層体、記録物の製造方法の一例を模式的に示す断面図(工程図)である。
以下、本発明の好適な実施形態について、添付した図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の積層体、記録物の製造方法の一例を模式的に示す断面図(工程図)である。
≪積層体の製造方法≫
まず、本発明の積層体の製造方法について説明する。
本発明の積層体の製造方法は、転写媒体上に所定のパターンが設けられ、当該パターンが記録媒体に転写されることにより、記録物の製造に用いられる積層体を製造する方法であり、白色インク、着色インク、第1の接合液および金属膜を用いて、転写媒体に、所定のパターンを形成するパターン形成工程と、前記パターン上の前記白色インクが付与された領域に、白色の第2の接合液を付与するとともに、前記パターン上の前記白色インクが付与された領域以外の領域に、無色の第2の接合液を付与する第2の接合液付与工程とを有している。そして、前記パターン形成工程では、前記第1の接合液を付与した後に、前記金属膜の転写を行う。このような構成であることにより、白色インク、白色以外の着色インク(以下、単に「着色インク」ともいう)、金属材料の各材料の色を利用したパターンを備えた記録物の製造に好適に用いることのできる積層体を生産性良く製造することができる。特に、グラビア印刷、インクジェット印刷等の印刷法と、蒸着法等の気相成膜法とを組み合わせることなく、白色インク、着色インク、金属材料の各材料の色を利用したパターンを備えた記録物の製造に好適に用いることのできる積層体を得ることができる。また、インクジェット法のみで所望のパターンを形成することができるため、各色の位置合わせが容易であり、位置ずれ等の問題の発生を効果的に防止することができるとともに、積層体・記録物の生産性を特に優れたものとすることができ、また、積層体の製造装置の簡略化を図ることができる。
特に、図1に示すように、本実施形態の積層体の製造方法は、転写媒体1に、インクジェット法により、着色インク2を付与する着色インク付与工程(1a)と、インクジェット法により、第1の接合液3を付与する第1の接合液付与工程(1b)と、インクジェット法により、白色インク5を付与する白色インク付与工程(1c)と、第1の接合液3の表面に金属膜4を転写する金属膜転写工程(1d)と、上記各工程を経ることで形成されたパターン上の白色インク5が付与された領域に、白色の第2の接合液6を付与するとともに、前記パターン上の白色インク5が付与された領域以外の領域に、無色の第2の接合液7を付与する第2の接合液付与工程(1e)とを有している。すなわち、本実施形態では、パターン形成工程は、インクジェット法により、着色インク2を付与する着色インク付与工程(1a)と、インクジェット法により、第1の接合液3を付与する第1の接合液付与工程(1b)と、インクジェット法により、白色インク5を付与する白色インク付与工程(1c)と、第1の接合液3の表面に金属膜4を転写する金属膜転写工程(1d)とを有するものである。これにより、白色インク5、着色インク2、金属材料の各材料の色を利用したパターンを備えた積層体10をより好適に製造することができる。特に、透明性のある材料で構成された記録媒体50に転写された場合において、(1)白色インク5により形成された白色の部位、(2)下地が透明で、金属光沢を有さない色(白色以外の色)の部位、(3)下地が白色で、金属光沢を有さない色(白色以外の色)の部位、(4)金属色の部位、(5)着色剤で着色された金属色の部位、(6)透明の部位、の6種類の領域を備えた記録物100の製造に好適に用いることのできる積層体10を製造することができる。また、グラビア印刷、インクジェット印刷等の印刷法と、蒸着法等の気相成膜法とを組み合わせることなく、上記のような積層体10を効率よく製造することができる。
[着色インク付与工程]
まず、転写媒体1に、インクジェット法により、着色インク2を付与する(1a)。
インクジェット法の方式(液滴吐出方式)としては、ピエゾ方式や、インクを加熱して発生した泡(バブル)によりインクを吐出させる方式等を用いることができるが、インクの不本意な揮発の防止、インクの変質のし難さ等の観点から、ピエゾ方式が好ましい(後に詳述する第1の接合液3、白色インク5、第2の接合液6、7の液滴吐出についても同様)。
(着色インク)
以下、本工程で用いる着色インク2について詳細に説明する。
着色インク2は、着色層を形成するために用いられ、転写の容易性、及び、転写時に被転写媒体又は接着層との接着性を高める観点から、熱可塑性樹脂を含むことが好ましい。このインクとしては、吐出安定性に優れるため、水性インクが好ましい。
また、着色インク2に含まれる着色剤としては、顔料及び染料が挙げられ、中でも着色インク2の耐光性を良好にすることができるため、顔料が好ましい。
上述の観点から、本実施形態で用いられる着色インク2として、水性顔料インクがより好ましい。この水性顔料インクは、その優れた吐出安定性に基づき、転写媒体における着色層のパターンを高解像度で形成することができ、かつ、転写性に優れたものとするため、構成成分として下記成分(1)〜(6)を少なくとも含むことが好ましい。
(1)顔料
(2)顔料分散剤
(3)エマルション形態の熱可塑性樹脂
(4)1atm相当の沸点が70℃以上250℃以下である水溶性有機溶剤
(5)界面活性剤
(6)水
なお、上記各成分についての詳細は後述する。
インクの総量(100質量%)に対する、上記(1)〜(6)の各成分の含有率について述べる。上記の(1)顔料は、0.2質量%以上10質量%以下が好ましい。上記の(2)顔料分散剤は、顔料に対して0.1質量比以上1質量比以下が好ましい。上記の(3)エマルション形態の熱可塑性樹脂は、0.5質量%以上20質量%以下であるのが好ましく、1.5質量%以上15質量%以下であるのがより好ましい。上記の(4)1atm相当の沸点が70℃以上250℃以下である水溶性有機溶剤は、5質量%以上40質量%以下が好ましい。上記の(5)界面活性剤は、0.5質量%以上2質量%以下が好ましい。上記の(6)水は、50質量%以上92質量%以下が好ましい。各成分の含有率が上記範囲内である場合、インクジェットヘッドによる吐出安定性が特に優れたものとなる。
着色インク2を構成するエマルション形態の熱可塑性樹脂のガラス転移温度(Tg)は、0℃以上130℃以下であるのが好ましく、20℃以上110℃以下であるのがより好ましい。これにより、インクジェットヘッドによる吐出安定性をより良好なものとすることができるとともに、パターン転写工程において、着色インク2を用いて形成されたパターンに不本意な変形等が生じるのをより確実に防止し、記録媒体50に対してより好適にパターンを転写することができ、記録物100の生産性を特に優れたものとすることができる。
(転写媒体)
次に、転写媒体1について説明する。
転写媒体1の構成材料としては、例えば、各種の樹脂(例えば、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエーテルサルフォン、フッ素系樹脂等)、各種のゴム(例えば、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、イソプレンゴム、スチレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、ウレタンゴム、エピクロロヒドリンゴム、アクリルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等)、各種金属材料等が挙げられる。転写媒体1は、単層構成でもよいし、積層構成でもよい。
また、転写媒体1は、例えば、シート状等をなすもの、無端ベルト状をなすもの等、いかなる形状のものであってもよい。
[第1の接合液付与工程]
次に、インクジェット法により、第1の接合液3を付与する(1b)。
第1の接合液3は、金属膜4と接合する機能を有するものである。
第1の接合液3は、後の金属膜転写工程(1c)で金属膜4が転写されるべき部位に付与されるものである。また、記録物100において、(4)金属色の部位、および、(5)着色剤で着色された金属色の部位を形成する場合には、本工程において、第1の接合液3は、着色インク付与工程で着色インク2が付与された部位((4)金属色の部位になるべき部位)と、着色インク付与工程で着色インク2が付与されなかった部位((5)着色剤で着色された金属色の部位になるべき部位)とに付与される。
(第1の接合液)
以下、本工程で用いる第1の接合液3について詳細に説明する。
第1の接合液3は、接着層を形成するために用いられ、転写の容易性、及び、転写時に被転写媒体又は着色層との接着性を良好にするため、熱可塑性樹脂を含むことが好ましい。この第1の接合液としては、エマルション形態の熱可塑性樹脂を含む水性液体が挙げられ、接着剤として機能する熱可塑性樹脂を表層に効率よく分布させることができるため、エマルション形態の熱可塑性樹脂を含む水性液体が好ましい。
このエマルション形態の熱可塑性樹脂を含む水性液体は、その優れた吐出安定性に起因して、転写媒体における着色層及び接着層のパターンを高解像度で形成し、かつ、転写性に優れたものとするため、構成成分として下記成分(1)〜(3)を少なくとも含むことが好ましい。
(1)エマルション形態の熱可塑性樹脂
(2)1atm相当の沸点が70℃以上250℃以下である水溶性有機溶剤
(3)水
なお、上記各成分についてのその他の詳細は後述する。
第1の接合液の総量(100質量%)に対する、上記各成分の含有率について述べる。上記の(1)エマルション形態の熱可塑性樹脂は、2.5質量%以上25質量%以下が好ましい。上記の(2)1atm相当の沸点が70℃以上250℃以下である水溶性有機溶剤は、10質量%以上40質量%以下が好ましい。上記の(3)水は、45質量%以上87.5質量%以下が好ましい。各成分の含有率が上記範囲内である場合、インクジェットヘッドによる吐出安定性が特に優れたものとなる。
なお、本実施形態における第1の接合液は、熱可塑性樹脂を含む接着剤成分を内包したマイクロカプセルを液体中に分散させたものであってもよい。かかる第1の接合液を用いると、加熱処理や加圧処理などの付加処理を施してマイクロカプセルを破壊することによって接着性が向上する。
第1の接合液3を構成する接着剤、粘着剤としてのエマルション形態の熱可塑性樹脂のガラス転移温度(Tg)は、−50℃以上20℃以下であるのが好ましく、−30℃以上10℃以下であるのがより好ましい。これにより、高温に加熱することなく金属膜を転写媒体1上に転写することができるため、低消費電力化と生産スピードのさらなる向上を図ることができる。
また、第1の接合液3中に含まれる接着剤、粘着剤としてのエマルション形態の熱可塑性樹脂のガラス転移温度をTgb1[℃]、転写媒体1上で第1の接合液3が付与されるインク(着色インク2)の中に含まれるエマルション形態の熱可塑性樹脂のガラス転移温度をTgc[℃]としたとき、Tgb1<Tgcの関係を満足するのが好ましく、−140≦Tgb1−Tgc≦−30の関係を満足するのがより好ましい。このような関係を満足することにより、金属膜転写工程において、第1の接合液3が付与された領域に、より好適に金属膜4を選択的に付与することができ、積層体10、記録物100の生産性を特に優れたものとすることができる。
第1の接合液3中に含まれる接着剤、粘着剤としてのエマルション形態の熱可塑性樹脂の含有率は、2.5質量%以上25質量%以下であるのが好ましい。
[白色インク付与工程]
次に、インクジェット法により、白色インク5を付与する(1c)。特に、図示の構成では、白色インク5を、着色インク2が付与されていない領域に加え、着色インク2が付与された領域の一部にも、付与している。これにより、(1)白色インク5により形成された白色の部位のみでなく、(3)下地が白色で、金属光沢を有さない色(白色以外の色)の部位を形成することができる。すなわち、転写媒体1上の着色インク2が付与されていない領域に白色インクを付与することにより、白色の部位を形成することができるとともに、転写媒体1上の着色インク2が付与された領域に白色インクを付与することにより、記録物100としたときに、着色インク2により形成された領域に、白色の下地を形成することができる。(3)のように、記録物100のパターンにおいて、着色インク2の下地を白色インク5で形成することにより、記録物100の記録媒体50が透明のものであっても、隠蔽性を高いものとすることができ、(3)の領域のコントラスト、視認性を特に優れたものとすることができる。
(白色インク)
以下、本工程で用いる白色インク5について詳細に説明する。
白色インク5は、白色層を形成するために用いられ、転写の容易性、及び、転写時に被転写媒体又は接着層との接着性を高める観点から、熱可塑性樹脂を含むことが好ましい。このインクとしては、吐出安定性に優れるため、水性インクが好ましい。
また、上記のインクに含まれる着色剤としては、顔料及び染料が挙げられ、中でもインク組成物の耐光性を良好にすることができるため、顔料が好ましい。
上述の観点から、本実施形態で用いられるインクとして、水性顔料インクがより好ましい。この水性顔料インクは、その優れた吐出安定性に基づき、転写媒体における着色層のパターンを高解像度で形成することができ、かつ、転写性に優れたものとするため、構成成分として下記成分(1)〜(6)を少なくとも含むことが好ましい。
(1)顔料
(2)顔料分散剤
(3)エマルション形態の熱可塑性樹脂
(4)1atm相当の沸点が70℃以上250℃以下である水溶性有機溶剤
(5)界面活性剤
(6)水
なお、上記各成分についての詳細は後述する。
インクの総量(100質量%)に対する、上記(1)〜(6)の各成分の含有率について述べる。上記の(1)顔料は、5質量%以上15質量%以下が好ましい。上記の(2)顔料分散剤は、顔料比0.1質量比以上1質量比以下が好ましい。上記の(3)エマルション形態の熱可塑性樹脂は、0.5質量%以上20質量%以下であるのが好ましく、1.5質量%以上15質量%以下であるのがより好ましい。上記の(4)1atm相当の沸点が70℃以上250℃以下である水溶性有機溶剤は、5質量%以上40質量%以下が好ましい。上記の(5)界面活性剤は、0.5質量%以上2質量%以下が好ましい。上記の(6)水は、50質量%以上92質量%以下が好ましい。各成分の含有率が上記範囲内である場合、インクジェットヘッドによる吐出安定性が特に優れたものとなる。
白色インク5を構成するエマルション形態の熱可塑性樹脂のガラス転移温度(Tg)は、0℃以上130℃以下であるのが好ましく、20℃以上110℃以下であるのがより好ましい。これにより、インクジェットヘッドによる吐出安定性をより良好なものとすることができるとともに、パターン転写工程において、白色インク5を用いて形成されたパターンに不本意な変形等が生じるのをより確実に防止し、記録媒体50に対してより好適にパターンを転写することができ、記録物100の生産性を特に優れたものとすることができる。
白色インク5中に含まれるエマルション形態の熱可塑性樹脂のガラス転移温度をTgw[℃]、着色インク2中に含まれるエマルション形態の熱可塑性樹脂のガラス転移温度をTgc[℃]としたとき、−20≦Tgw−Tgc≦20の関係を満足するのが好ましい。このような関係を満足することにより、着色インク2および白色インク5を用いて形成されたパターンに不本意な変形等が生じるのをより確実に防止し、記録媒体50に対してより好適にパターンを転写することができる。
白色インク5中に含まれる顔料としては、例えば、酸化チタン(例えば、塩素法酸化チタン(ルチル型)CR−50(石原産業社(ISHIHARA SANGYO KAISHA, LTD.)製商品名)等)、硫酸バリウム、中空白色樹脂エマルション等が挙げられる。
なお、1種の白色インク5中において、複数種の着色剤成分を組み合わせて用いることにより、調色してもよい。
また、顔料は、表面処理が施されたものであってもよい。これにより、色味の調整や、白色インク5中における顔料粒子の分散安定性、白色インク5の吐出安定性、保存安定性等の向上を図ることができる。
[金属膜転写工程]
次に、第1の接合液3の表面に金属膜4を転写する(1d)。これにより、転写媒体1上に、着色インク2、第1の接合液3、金属膜4、および、白色インク5により構成されたパターンが形成される。
第1の接合液3が付与された部位は、他の部位に比べ、金属膜4との接合性(接着性、粘着性)に優れている。このため、本工程では、金属膜4は、転写媒体1上の第1の接合液3が付与された部位に選択的に転写される。これにより、シート状の金属膜4を用いても、転写される金属膜4の形状を、所望の形状を有するものとすることができる。特に、第1の接合液3の付与方法として、インクジェット法を用いているため、微細なパターンで金属膜4を転写させることができる。
本工程で、金属膜4を転写することにより、(4)金属色の部位に加え、(5)着色剤で着色された金属色の部位を形成することができる。
金属膜4は、金属材料で構成されたものであればよいが、金属膜4の構成材料としては、例えば、金、銀、銅、アルミニウム、チタン、ニッケル、亜鉛、白金、パラジウム、マグネシウム、クロム、マンガン、鉄、コバルトや、これらのうち少なくとも1種を含む合金等が挙げられるが、銀色の金属材料(例えば、銀、アルミニウム、白金等)が好ましい。これにより、(4)金属色の部位に加え、(5)着色剤で着色された金属色の部位の色調の調整が容易となり、最終的に得られる記録物100の美的外観を特に優れたものとすることができる。銀色の金属材料の中でも、特に、アルミニウムが好ましい。アルミニウムは、酸化による光沢感の低下が少ないとともに、銀色の各種金属材料の中でも安価であり、また、加工性にも優れている。
金属膜4の厚さは、特に限定されないが、0.005μm以上2μm以下であるのが好ましく、0.01μm以上1μm以下であるのがより好ましい。金属膜4の厚さが前記範囲内の値であると、金属膜4の取り扱いのし易さ(取扱い性)が特に優れたものとなり、積層体10、記録物100の製造が特に容易となる。また、金属膜4の転写時等における金属膜4の割れ等を確実に防止しつつ、最終的に得られる記録物100の耐久性を特に優れたものとすることができる。
本工程で用いる金属膜4は、それ単独で用いるものであってもよいが、基材上に設けられたものを用いてもよい。これにより、金属膜4の取り扱いのし易さ(取扱い性)が特に優れたものとなり、積層体10、記録物100の製造が特に容易となる。また、金属膜4の転写時等において金属膜4に皺が発生すること等をより効果的に防止することができる。
前記基材としては、各種プラスチック材料で構成されたものを好適に用いることができるが、中でも、ポリエチレンテレフタレートで構成されたものを用いるのが好ましい。これにより、上述したような効果がより顕著に発揮される。また、ポリエチレンテレフタレートは、各種プラスチック材料の中でも安価な材料であるとともに、十分な耐久性を有しており、金属膜4を保持するための基材として繰り返し用いることができるため、積層体10、記録物100の生産コストを低減させる観点からも有利である。
また、前記基材は、プラスチック材料で構成されたものの表面に表面処理(離型処理)が施されたものであってもよい。これにより、本工程をより容易に行うことができる。
本工程は、通常、転写媒体1の第1の接合液3が付与された面側において、金属膜4を接触させ、押圧することにより行うが、押圧ととともに、加熱するのが好ましい。これにより、積層体10、記録物100の生産性を特に優れたものとすることができる。
第1の接合液3中に含まれるエマルション形態の熱可塑性樹脂のガラス転移温度をTgb1[℃]、転写媒体1上で第1の接合液3が付与されるインク(着色インク2)中に含まれるエマルション形態の熱可塑性樹脂のガラス転移温度をTgc[℃]、白色インク5の中に含まれるエマルション形態の熱可塑性樹脂のガラス転移温度をTgw[℃]、金属膜4の転写時における転写温度をT1[℃]としたとき、Tgb1<T1<Tgc、および、Tgb1<T1<Tgwの関係を満足するのが好ましく、Tgb1+20≦T1≦Tgc−20、および、Tgb1+20≦T1≦Tgw−20の関係を満足するのがより好ましい。このような関係を満足することにより、金属膜転写工程において、第1の接合液3が付与された領域に、より好適に金属膜4を選択的に付与することができ、積層体10、記録物100の生産性を特に優れたものとすることができる。なお、本工程において、金属膜4の転写時における転写温度(加熱温度)が変動するものである場合、T1としては、金属膜4の転写時における加熱温度のうち最も高い温度を採用するものとする。
[第2の接合液付与工程]
次に、上記各工程を経ることで形成されたパターン上に第2の接合液6、7を付与する(1e)。より詳しく説明すると、上記各工程を経ることで形成されたパターン上の白色インク5が付与された領域に、白色の第2の接合液6を付与するとともに、前記パターン上の白色インク5が付与された領域以外の領域に、無色の第2の接合液7を付与する(1e)。
第2の接合液6、7は、記録物100の製造において、記録媒体50と接合する機能を有するものである。
第2の接合液6、7は、いかなる方法で付与されるものであってもよく、例えば、刷毛塗り、グラビアコーター、ロールコーター、バーコーター等の各種塗布方法で付与されるものであってもよいが、インクジェット法で付与されるものであるのが好ましい。これにより、積層体10の製造装置の簡略化を図ることができる。また、白色の第2の接合液6、および、無色の第2の接合液7を、それぞれ、所望の部位により確実に付与することができる。
(第2の接合液)
以下、本工程で用いる第2の接合液6、7について詳細に説明する。
第2の接合液6、7は、接着層を形成するために用いられ、転写の容易性、及び、転写時に被転写媒体又は着色層との接着性を良好にするため、熱可塑性樹脂を含むことが好ましい。この第1の接合液としては、エマルション形態の熱可塑性樹脂を含む水性液体が挙げられ、接着剤として機能する熱可塑性樹脂を表層に効率よく分布させることができるため、エマルション形態の熱可塑性樹脂を含む水性液体が好ましい。
このエマルション形態の熱可塑性樹脂を含む水性液体は、その優れた吐出安定性に起因して、転写媒体における着色層及び接着層のパターンを高解像度で形成し、かつ、転写性に優れたものとするため、構成成分として下記成分(1)〜(3)を少なくとも含むことが好ましい。
(1)エマルション形態の熱可塑性樹脂
(2)1atm相当の沸点が70℃以上250℃以下である水溶性有機溶剤
(3)水
なお、上記各成分についてのその他の詳細は後述する。
第1の接合液の総量(100質量%)に対する、上記各成分の含有率について述べる。上記の(1)エマルション形態の熱可塑性樹脂は、2.5質量%以上25質量%以下が好ましい。上記の(2)1atm相当の沸点が70℃以上250℃以下である水溶性有機溶剤は、10質量%以上40質量%以下が好ましい。上記の(3)水は、45質量%以上87.5質量%以下が好ましい。各成分の含有率が上記範囲内である場合、インクジェットヘッドによる吐出安定性が特に優れたものとなる。
なお、本実施形態における第1の接合液は、熱可塑性樹脂を含む接着剤成分を内包したマイクロカプセルを液体中に分散させたものであってもよい。かかる第1の接合液を用いると、加熱処理や加圧処理などの付加処理を施してマイクロカプセルを破壊することによって接着性が向上する。
第2の接合液6、7を構成する接着剤、粘着剤としてのエマルション形態の熱可塑性樹脂のガラス転移温度(Tg)は、0℃以上130℃以下であるのが好ましく、20℃以上110℃以下であるのがより好ましい。これにより、インクジェットヘッドによる良好な吐出安定性が得られるとともに、記録媒体50に対してより好適にパターンを転写することができ、記録物100の生産性を特に優れたものとし、完成した記録物100の耐熱性、耐磨耗性等の耐久性を高めることができる。
第1の接合液3中に含まれる接着剤、粘着剤としてのエマルション形態の熱可塑性樹脂のガラス転移温度をTgb1[℃]、第2の接合液6、7中に含まれる接着剤、粘着剤としてのエマルション形態の熱可塑性樹脂のガラス転移温度をTgb2[℃]としたとき、Tgb1<Tgb2の関係を満足するのが好ましく、Tgb1−Tgb2≦−30の関係を満足するのがより好ましい。これにより、記録媒体50に対してより好適にパターンを転写することができ、記録物100の生産性を特に優れたものとし、かつ記録物100の第1の接合液により形成された接着層−金属膜転写層間の接着強度をさらに高めることができる。
白色の第2の接合液6は、接着剤、粘着剤としてのエマルション形態の熱可塑性樹脂に加え、白色の着色剤を含むものである。これにより、製造される記録物100において、上記パターンにおける(1)白色インク5により形成された白色の部位の白色度を補うことができ、記録物100の当該部位の白色度を特に優れたものとすることができる。また、(3)下地が白色で、金属光沢を有さない色(白色以外の色)の部位の隠蔽性も特に優れたものとなる。
白色の第2の接合液6を構成する白色の着色剤としては、例えば、白色インク5の構成成分として説明した着色剤を用いることができる。
白色の第2の接合液6中における着色剤の含有率は、通常、白色インク5中における着色剤の含有率よりも低いものである。
白色の第2の接合液6中における着色剤の含有率は、特に限定されないが、0.5質量%以上10質量%以下であるのが好ましい。
白色インク5中における着色剤の含有率をXcw[質量%]、白色インク5中におけるエマルション形態の熱可塑性樹脂の含有率をXpw[質量%]、白色の第2の接合液6中における着色剤の含有率Xc2bw[質量%]、白色の第2の接合液6中におけるエマルション形態の熱可塑性樹脂の含有率Xp2bw[質量%]としたとき、Xc2bw/Xp2bw<Xcw/Xpwの関係を満足するのが好ましく、Xcw/Xpw>1でありかつXc2bw/Xp2bw<1であることがより好ましい。このような関係を満足することにより、製造される記録物100において、白色インクにより形成された白色の部位の白色度および隠蔽性が特に優れたものになり、かつ白色層−白色の第2の接合液により形成された接着層間の接着性をさらに高めることができる。
〔インク及び接合液の構成成分〕
以下では、上記のインク及び接合液の構成成分について、詳細に説明する。
(顔料)
インクに含まれる顔料としては、無機顔料及び有機顔料のいずれも使用することができる。
無機顔料としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、酸化鉄、酸化チタンを使用することができる。
上記のカーボンブラックの具体例として、以下に限定されないが、No.2300、900、MCF88、No.20B、No.33、No.40、No.45、No.52、MA7、MA8、MA100、No2200B等(以上全て商品名、三菱化学社(Mitsubishi Chemical Corporation)製)、カラーブラックFW1、FW2、FW2V、FW18、FW200、S150、S160、S170、プリテックス35、U、V、140U、スペシャルブラック6、5、4A、4、250等(以上全て商品名、デグサ社(Degussa AG)製)、コンダクテックスSC、ラーベン1255、5750、5250、5000、3500、1255、700等(以上全て商品名、コロンビアカーボン社(Columbian Carbon Co.,Ltd.)製)、リガール400R、330R、660R、モグルL、モナーク700、800、880、900、1000、1100、1300、1400、エルフテックス12等(以上全て商品名、キャボット社(Cabot Corporation)製)が挙げられる。
これらのカーボンブラックは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、無彩色白インク(ホワイトインク)に含まれる顔料としては、酸化チタン、硫酸バリウム、及び中空白色樹脂エマルションからなる群より選択される一種以上が好ましい。
また、有機顔料のうち有彩色インク用の有機顔料としては、特に限定されないが、例えば、キナクリドン系顔料、キナクリドンキノン系顔料、ジオキサジン系顔料、フタロシアニン系顔料、アントラピリミジン系顔料、アンサンスロン系顔料、インダンスロン系顔料、フラバンスロン系顔料、ペリレン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、ペリノン系顔料、キノフタロン系顔料、アントラキノン系顔料、チオインジゴ系顔料、ベンツイミダゾロン系顔料、イソインドリノン系顔料、アゾメチン系顔料、及びアゾ系顔料が挙げられる。
シアンインクに用いられるシアン顔料の具体例としては、以下に限定されないが、C.I.ピグメントブルー1、2、3、15:3、15:4、15:34、16、22、60等、C.I.バットブルー4、60等が挙げられる。これらの中でも、好ましくはC.I.ピグメントブルー15:3、15:4、及び60からなる群から選択される一種以上である。
マゼンタインクに用いられるマゼンタ顔料の具体例としては、以下に限定されないが、C.I.ピグメントレッド5、7、12、48(Ca)、48(Mn)、57(Ca)、57:1、112、122、123、168、184、202、C.I.ピグメントバイオレット19が挙げられる。これらの中でも、好ましくはC.I.ピグメントレッド122、202、209、及びC.I.ピグメントバイオレット19からなる群から選択される一種以上である。
イエローインクに用いられるイエロー顔料の具体例としては、以下に限定されないが、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、12、13、14C、16、17、73、74、75、83、93、95、97、98、119、110、114、128、129、138、150、151、154、155、180、185が挙げられる。これらの中でも、好ましくはC.I.ピグメントイエロー74、109、110、128、及び138からなる群から選択される一種以上である。
オレンジインクに用いられるオレンジ顔料分散液に使用される顔料の具体例としては、以下に限定されないが、C.I.ピグメントオレンジ36もしくは43、又はこれらの混合物である。
グリーンインクに用いられるグリーン顔料分散液に使用される顔料の具体例としては、以下に限定されないが、C.I.ピグメントグリーン7もしくは36、又はこれらの混合物である。
これらの顔料は、従来公知の分散樹脂を用いて樹脂分散して用いてもよく、あるいはオゾン、次亜塩素酸、又は発煙硫酸などにより、顔料表面を酸化又はスルホン化して自己分散顔料として用いてもよい。
(分散剤)
インクには、顔料分散性を高める観点から、分散剤を含有させることが好ましい。分散剤として、特に限定されないが、例えば、高分子分散剤などの顔料分散液を調製するのに慣用されている分散剤が挙げられる。その具体例として、ポリオキシアルキレンポリアルキレンポリアミン、ビニル系ポリマー及びコポリマー、アクリル系ポリマー及びコポリマー、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、アミノ系ポリマー、含珪素ポリマー、含硫黄ポリマー、含フッ素ポリマー、及びエポキシ樹脂等の一種以上を主成分とするものが挙げられる。また、インクの種類(水性顔料インク、非水性顔料インク)に応じて、分散剤の親水性をコントロールすることが好ましく、親水性のコントロールは親水性基(例えば、水酸基、カルボキシル基、及びスルホ基)によって行うことが好ましい。
高分子分散剤としては、市販の水溶性樹脂および樹脂エマルションをそのまま使用することも可能である。例えば、大日精化工業社(Dainichiseika Color & Chemicals Mfg.Co.,Ltd.)製のディスコールシリーズ(N−509等)、味の素ファインテクノ社(Ajinomoto Fine-Techno Co.,Inc)製のアジスパーシリーズ、アビシア(Avecia)社製のソルスパーズシリーズ、BYKChemie社製のディスパービックシリーズ、楠本化成社製のディスパロンシリーズ、JONCRYL678、680、690(BASF社製アクリル系樹脂)等が挙げられる。特に水溶性樹脂としては、スルホン酸基、カルボン酸基、アミノ基などのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、無機酸塩、有機酸塩などのイオン性の親水基を有する合成高分子を用いることができる。より詳細には、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、及びポリビニルアセタール、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合物、(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合物等の、合成高分子等も挙げられる。
(エマルション形態の熱可塑性樹脂)
本実施形態において、インク及び接合液に含まれ得るエマルション形態の熱可塑性樹脂は1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらのエマルション形態の熱可塑性樹脂の平均粒径はエマルションを形成する限り特に限定されないが、1μm未満、好ましくは5nm以上400nm以下の範囲であり、より好ましくは50nm以上200nm以下の範囲である。
なお、本明細書において、平均粒径は、特に言及のない限り、動的光散乱法を用いた粒度分析計により測定される。エマルションに純水を加えて100倍に希釈し、ナノトラックUPA−EX150(日機装社(Nikkiso Co., Ltd.)製)を用いて測定される50質量%数平均粒子径で表すものとする。
熱可塑性樹脂としては、インクジェット記録用インクや接合液において従来用いられているものを使用することができる。熱可塑性樹脂の具体例として、以下に限定されないが、ポリ(メタ)アクリル酸エステル又はその共重合体、ポリアクリロニトリル又はその共重合体、ポリシアノアクリレート、ポリアクリルアミド、及びポリ(メタ)アクリル酸などの(メタ)アクリル系重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリイソブチレン、及びポリスチレン、並びにそれらの共重合体、並びに石油樹脂、クマロン・インデン樹脂、及びテルペン樹脂などのポリオレフィン系重合体、ポリ酢酸ビニル又はその共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、及びポリビニルエーテルなどの酢酸ビニル系又はビニルアルコール系重合体、ポリ塩化ビニル又はその共重合体、ポリ塩化ビニリデン、フッ素樹脂、及びフッ素ゴムなどの含ハロゲン系重合体、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルピロリドン又はその共重合体、ポリビニルピリジン、及びポリビニルイミダゾールなどの含窒素ビニル系重合体、ポリブタジエン又はその共重合体、ポリクロロプレン、及びポリイソプレン(ブチルゴム)などのジエン系重合体、並びにその他の開環重合型樹脂、縮合重合型樹脂、及び天然高分子樹脂が挙げられる。
エマルション形態の熱可塑性樹脂の市販品として、例えば、ハイテックE−7025P、ハイテックE−2213、ハイテックE−9460、ハイテックE−9015、ハイテックE−4A、ハイテックE−5403P、ハイテックE−8237(以上すべて商品名、東邦化学社(TOHO Chemical Industry Co.,Ltd.)製)、AQUACER 507、AQUACER 515、AQUACER 840(以上すべて商品名、ビックケミー・ジャパン社(BYK Japan KK)製)、JONCRYL 67、611、680、及び690(以上すべて商品名、BASF社製)が挙げられる。
熱可塑性樹脂をエマルションの形態で得る場合には、所望により界面活性剤とともに、樹脂粒子を水と混合することによって調製することができる。例えば、(メタ)アクリル系樹脂又はスチレン−(メタ)アクリル系樹脂のエマルションは、(メタ)アクリル酸エステルの樹脂又はスチレン−(メタ)アクリル酸エステルの樹脂と、所望により(メタ)アクリル酸樹脂と、界面活性剤と、を水に混合することにより得られる。エマルション形態の熱可塑性樹脂及び水溶性樹脂の少なくともいずれかと界面活性剤との混合割合は、質量比で通常50:1以上5:1以下程度とするのが好ましい。界面活性剤の使用量が、上記範囲に満たない場合にはエマルションが形成されにくく、一方、前記範囲を超える場合にはインクや接合液の耐水性が低下したり、密着性が悪化したりする傾向にある。
上記の界面活性剤は特に限定されないが、好ましい例として、ドデシルベンザンスルホン酸ナトリウム、ラウルリル酸ナトリウム、及びポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートのアンモニウム塩などのアニオン系界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、及びポリオキシエチレンアルキルアミド等のノニオン系界面活性剤が挙げられる。これらの界面活性剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
また、エマルション形態の熱可塑性樹脂は、重合触媒及び乳化剤を存在させた水中で、上記した樹脂エマルション及び水溶性樹脂の少なくともいずれかの単量体を乳化重合させることによっても得ることができる。乳化重合の際に使用される重合開始剤、乳化剤、及び分子量調整剤は従来公知の方法に準じて使用できる。
重合開始剤としては、通常のラジカル重合に用いられるものと同様のものが用いられ、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素、アゾビスイソブチロニトリル、過酸化ベンゾイル、過酸化ジブチル、過酢酸、クメンヒドロパーオキシド、t−ブチルヒドロキシパーオキシド、及びパラメンタンヒドロキシパーオキシドが挙げられる。重合反応を水中で行う場合には、水溶性の重合開始剤が好ましい。乳化剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウムの他、一般にアニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、又は両性界面活性剤として用いられているもの、及びこれらの混合物が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
エマルション形態の熱可塑性樹脂と水との割合は、これらの樹脂100質量部に対して、好ましくは60質量部以上400質量部以下の範囲、より好ましくは100質量部以上200質量部以下の範囲の水が適当である。
エマルション形態の熱可塑性樹脂としては、公知の樹脂エマルションを用いることも可能である。例えば特公昭62−1426号公報、特開平3−56573号公報、特開平3−79678号公報、特開平3−160068号公報、又は特開平4−18462号公報などに記載の樹脂エマルションをそのまま用いることができる。
また、市販の樹脂エマルションを利用することも可能であり、例えばマイクロジェル E−1002、E−5002(以上、日本ペイント社(Nippon Paint Co., Ltd.)製商品名、スチレン−アクリル系樹脂エマルション)、ボンコート4001(DIC社製商品名、アクリル系樹脂エマルション)、ボンコート5454(DIC社製商品名、スチレン−アクリル系樹脂エマルション)、ポリゾール AM−710(Tg 56℃)、AM−920(Tg −20℃)、AM−2300(Tg 67℃)、AP−4735(Tg 21℃)、AT−860(Tg 60℃)、PSA SE−4210E(Tg −50℃)(以上、アクリル系樹脂エマルション)、ポリゾール AP−7020(Tg 85℃)(スチレン・アクリル樹脂エマルション)、ポリゾール SH−502(酢酸ビニル樹脂エマルション、Tg 30℃)、ポリゾール AD−13(Tg 18℃)、AD−2(Tg 15℃)、AD−10(Tg 8℃)、AD−96(Tg −4℃)、AD−17(Tg −10℃)、AD−70(Tg −25℃)(以上エチレン・酢酸ビニル樹脂エマルション)、ポリゾール PSA SE−6010(Tg −50℃)(エチレン・酢酸ビニル樹脂エマルション)(以上、昭和電工社(SHOWA DENKO K.K)製商品名)、SAE1014(商品名、スチレン−アクリル系樹脂エマルション、日本ゼオン社(Zeon Corporation)製)、サイビノールSK−200(商品名、アクリル系樹脂エマルション、サイデン化学社(SAIDEN CHEMICAL INDUSTRY CO.,LTD.)製)、AE−120A(JSR社製商品名、アクリル樹脂エマルション、Tg −10℃)、AE373D(イーテック社(Emulsion Technology Co., Ltd.)製商品名、カルボキシ変性スチレン・アクリル樹脂エマルション)、セイカダイン1900W(大日精化工業社製商品名、エチレン・酢酸ビニル樹脂エマルション)、ビニブラン 2682(アクリル樹脂エマルション、Tg −30℃)、2886(酢酸ビニル・アクリル樹脂エマルション、Tg 0℃)、5202(酢酸アクリル樹脂エマルション、Tg 30℃)(以上、日信化学工業社(Nissin Chemical Industry CO.,Ltd.)製商品名)、エリーテル KA−5071S(Tg 67℃)、KT−8803(Tg 61℃)、KT−9204(Tg 19℃)、KT−8701(Tg 13℃)、KT−8904(Tg 10℃)、KT−0507(Tg −27℃)(以上、ユニチカ社製商品名、ポリエステル樹脂エマルション)、ハイテック SN−2002(東邦化学社製商品名、ポリエステル樹脂エマルション、Tg 76℃)、タケラックW−6020(Tg 90℃)、W−635(Tg 70℃)、W−6061(Tg 25℃)(以上、三井化学ポリウレタン社製商品名、ポリウレタン樹脂エマルション)、スーパーフレックス870(Tg 78℃)、800(Tg 46℃)、150(Tg 40℃)、460(Tg −21℃)(以上、第一工業製薬社製商品名、ポリウレタン樹脂エマルション)
等が挙げられる。
(1atm相当の沸点が70℃以上250℃以下である水溶性有機溶剤)
1atm相当の沸点が70℃以上250℃以下である水溶性有機溶剤をインク(水性顔料インク)や接合液に含有させることにより、インクや接合液中で樹脂を安定化させることができ、インク(水性顔料インク)や接合液の吐出安定性及び揮発性に優れ、かつ、画像の転写ムラを効果的に防止することができる。
上記の水溶性有機溶剤は、吐出安定性に優れるため、ラクタム類、カルボン酸エステル類、アルキレングリコールエーテル類、及びアルコール類から選ばれる1種以上を含む水性液体であることが好ましい。これらの中でも、2−ピロリドン類(γ−ブチロラクタム類)、乳酸エステル類、アルキレングリコールエーテル類、アルコール類を含む水性液体であることがより好ましい。
上記の水溶性有機溶剤として、以下に限定されないが、例えば、エタノール(沸点78℃)、N−メチル−2−ピロリドン(沸点202℃)、N−メチル−2−ピロリドン(沸点212℃)、2−ピロリドン(沸点245℃)、ジメチルスルホキシド(沸点189℃)、乳酸メチル(沸点145℃)、乳酸エチル(沸点155℃)、乳酸イソプロピル(沸点168℃)、乳酸ブチル(沸点188℃)、エチレングリコールモノメチルエーテル(沸点124℃)、エチレングリコールジメチルエーテル(沸点85℃)、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート(沸点145℃)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(沸点194℃)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(沸点162℃)、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル(沸点176℃)、ジエチレングリコールジエチルエーテル(沸点189℃)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(沸点120℃)、プロピレングリコールジメチルエーテル(沸点97℃)、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(沸点188℃)、ジプロピレングリコールジメチルエーテル(沸点171℃)、1,4−ジオキサン(沸点101℃)、エチレングリコール(沸点197℃)、ジエチレングリコール(沸点244℃)、プロピレングリコール(沸点188℃)、ジプロピレングリコール(沸点232℃)、1,3−プロパンジオール(沸点212℃)、1,4−ブタンジオール(沸点230℃)、ヘキシレングリコール(沸点198℃)、2,3−ブタンジオール(沸点77℃)、n−ブタノール(沸点118℃)、1,2−ヘキサンジオール(沸点224℃)、1,2−ペンタンジオール(沸点206℃)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(沸点116℃)、及びジエチレングリコールモノプロピルエーテル(沸点153℃)が挙げられる。
1atm相当の沸点が70℃以上250℃以下である水溶性有機溶剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
(界面活性剤)
本実施形態において、インクに用いられる界面活性剤としては、アセチレングリコール系界面活性剤及びシリコーン系界面活性剤からなる群から選択される一種以上の界面活性剤が挙げられる。
アセチレングリコール系界面活性剤としては、例えば、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3オール、2,4−ジメチル−5−ヘキシン−3−オールが挙げられる。アセチレングリコール系界面活性剤の市販品として、例えば、オルフィンE1010、STG、Y、サーフィノール104E、104H、104A、104BC、104DPM、104PA、104PG−50、104S、420、465、485、TG、SE、SE−F、61、82、DF−110D(以上全て商品名、日信化学工業社(Nissin Chemical Industry CO.,Ltd.)製)、アセチレノールE00、E00P(以上全て商品名、川研ファインケミカル社(Kawaken Fine Chemicals Co.Ltd.)製)が使用可能である。
シリコーン系界面活性剤としては、ポリシロキサン系化合物が好ましく用いられ、ポリシロキサン系化合物の具体例として、ポリエーテル変性オルガノシロキサンが挙げられる。シリコーン系界面活性剤の市販品として、BYK−306、BYK−307、BYK−333、BYK−341、BYK−345、BYK−346、BYK−347、BYK−348、BYK−UV3500、3510、3530、3570(以上全て商品名、ビックケミー・ジャパン社製)が使用可能である。
特に好ましい界面活性剤は、シリコーン系界面活性剤と、HLB値が17以下のアセチレングリコール系界面活性剤と、を共に含む組み合わせである。
また、上述の水溶性有機溶剤と界面活性剤とを組み合わせて、上記インクの表面張力を23.0mN/m以上40.0mN/m以下の範囲とすることが好ましく、より好ましくは25.0mN/m以上35.0mN/m以下の範囲である。インクの表面張力が上記範囲内であると、吐出安定性に優れる。
(水)
水は、本実施形態で用いるインクが水性インクである場合の主溶媒であり、また、接合液にも含まれる。水としては、イオン性の不純物を極力低減するため、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、もしくは蒸留水等の純水、又は超純水を用いることが好ましい。また、紫外線照射や過酸化水素の添加などによって滅菌した水を用いると、顔料分散液及びこれを用いたインクを長期保存する場合に、カビやバクテリアの発生を防止することができるので好適である。
(その他の添加剤)
本実施形態におけるインクや接合液は、さらに必要に応じて、防腐剤・防かび剤、pH調整剤、酸化防止剤、及び金属トラップ剤などを含有してもよい。
防腐剤・防かび剤として、例えば、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、1,2−ジベンジソチアゾリン−3−オン(Arch Chemicals社製のProxel−CRL、Proxel−BDN、Proxel−GXL、Proxel−XL2、Proxel−TN)が挙げられる。
pH調整剤として、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機アルカリ、アンモニア、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、モルホリン、リン酸二水素カリウム、及びリン酸水素二ナトリウムが挙げられる。
金属トラップ剤として、例えば、エチレンジアミン4酢酸2ナトリウムが挙げられる。
このように、本実施形態によれば、着色層を形成するためのインク及び接着層を形成するための接合液をインクジェットヘッドから吐出する際の吐出安定性に優れ、着色層のパターンを高解像度で得ることができ、転写性に優れ、かつ、転写後の接着性に優れた転写媒体の製造方法を提供することができる。
≪積層体≫
次に、本発明の積層体について説明する。
本発明の積層体は、上述したような本発明の製造方法を用いて製造されたものである。これにより、白色インク、着色インク(白色以外のインク)、金属材料の各材料の色を利用したパターンを備えた記録物の製造に好適に用いることのできる積層体を提供することができる。
本発明の積層体は、製造後、そのまま、記録物の製造に用いられるものであってもよいし、保管、輸送等をした後に、必要時に記録物の製造に用いられるものであってもよい。
また、本発明の積層体は、第1の接合液が付与された面側において、離型シート(剥離シート)と貼り合わせられるものであってもよい。これにより、積層体の第1の接合液が付与された部位等に、埃等の汚れが付着することを効果的に防止することができ、長期間の保管にも好適に対応することができる。また、輸送時等に、不本意な部位に付着してしまうことを確実に防止することができ、積層体の取り扱いのし易さ(取扱い性)は特に優れたものとなる。
離型シート(剥離シート)としては、例えば、その表面(第2の接合液6、7が付与された面側の面と接触する側の表面)に、離型処理(例えば、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂や、シリコーン樹脂等による表面処理)が施されたものを好適に用いることができる。
≪記録物の製造方法≫
次に、本発明の記録物の製造方法について説明する。
本発明の記録物の製造方法は、白色インク、着色インク、第1の接合液および金属膜を用いて、転写媒体に、所定のパターンを形成するパターン形成工程と、前記パターン上の前記白色インクが付与された領域に、白色の第2の接合液を付与するとともに、前記パターン上の前記白色インクが付与された領域以外の領域に、無色の第2の接合液を付与する第2の接合液付与工程と、前記パターンを記録媒体に転写するパターン転写工程とを有している。そして、前記パターン形成工程では、前記第1の接合液を付与した後に、前記金属膜の転写を行う。このような構成であることにより、白色インク、着色インク(白色以外のインク)、金属材料の各材料の色を利用したパターンを備えた記録物を生産性良く製造することができる。特に、グラビア印刷、インクジェット印刷等の印刷法と、蒸着法等の気相成膜法とを組み合わせることなく、白色インク、着色インク(白色以外のインク)、金属材料の各材料の色を利用したパターンを備えた記録物を生産性良く得ることができる。
特に、図1に示すように、本実施形態の記録物の製造方法は、転写媒体1に、インクジェット法により、着色インク2を付与する着色インク付与工程(1a)と、インクジェット法により、第1の接合液3を付与する第1の接合液付与工程(1b)と、インクジェット法により、白色インク5を付与する白色インク付与工程(1c)と、第1の接合液3の表面に金属膜4を転写する金属膜転写工程(1d)と、上記各工程を経ることで形成されたパターン上の白色インク5が付与された領域に、白色の第2の接合液6を付与するとともに、前記パターン上の白色インク5が付与された領域以外の領域に、無色の第2の接合液7を付与する第2の接合液付与工程(1e)と、前記パターンを記録媒体50に転写するパターン転写工程(1f)とを有している。これにより、白色インク5、着色インク2、金属材料の各材料の色を利用したパターンを備えた記録物100をより好適に製造することができる。特に、透明性のある材料で構成された記録媒体50を備え、(1)白色インク5により形成された白色の部位、(2)下地が透明で、金属光沢を有さない色(白色以外の色)の部位、(3)下地が白色で、金属光沢を有さない色(白色以外の色)の部位、(4)金属色の部位、(5)着色剤で着色された金属色の部位、(6)透明の部位の6種類の領域を備えた記録物100を好適に製造することができる。また、グラビア印刷、インクジェット印刷等の印刷法と、蒸着法等の気相成膜法とを組み合わせることなく、上記のような記録物100を効率よく製造することができる。
着色インク付与工程(1a)、第1の接合液付与工程(1b)、白色インク付与工程(1c)、金属膜転写工程(1d)、および、第2の接合液付与工程(1e)については、前述した積層体の製造方法と説明したのと同様なので、以下、パターン転写工程(1f)について詳細に説明する。
[パターン転写工程]
パターン転写工程では、積層体10が有する、着色インク2、第1の接合液3、金属膜4、および、白色インク5により形成されたパターンを、記録媒体50に転写する(1f)。
本工程は、積層体10の、着色インク2、第1の接合液3、金属膜4、および、白色インク5が付与された面側を、記録媒体50と接触させることにより行うことができる。
記録媒体50としては、例えば、普通紙、アート紙、コート紙、マット紙、インクジェット用専用紙等の紙、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン等のプラスチック材料で構成された成形体(フィルム等)、金属で構成された成形体(フィルム等)、セラミックスで構成された成形体(フィルム等)、ガラスで構成された成形体、綿、ポリエステル、ウール等の天然繊維・合成繊維、不織布等を用いることができる。
記録媒体50は、透明性を有する材料で構成されたものであるのが好ましい。これにより、(3)下地が白色で、金属光沢を有さない色(白色以外の色)の部位を設けることによる効果がより顕著に発揮される。
また、記録媒体50は、プラスチック材料で構成されたフィルム(筒状、袋状等に成形されたものを含む)であるのが好ましい。従来においては、記録媒体が、プラスチック材料で構成されたフィルムである場合、所望の形状の印刷部を確実に形成することが困難であり、また、記録媒体への印刷部の定着性を十分に優れたものとすることが困難であるという問題が特に顕著に発生していた。これに対し、本発明によれば、記録媒体がプラスチック材料で構成されたフィルムである場合であっても、上記のような問題の発生を確実に防止することができる。すなわち、記録媒体がプラスチック材料で構成されたフィルムである場合、本発明による効果がより顕著に発揮される。
本工程は、通常、転写媒体1上の第2の接合液6、7を記録媒体50に接触させ、押圧することにより行うが、押圧ととともに、加熱するのが好ましい。これにより、記録物100の生産性を特に優れたものとすることができる。また、記録物100において、第2の接合液6、7を介したパターンと記録媒体50との密着性を特に優れたものとすることができ、記録物100の耐久性、信頼性を特に優れたものとすることができる。
第2の接合液6、7中に含まれる樹脂のガラス転移温度をTgb2[℃]、パターン転写工程における転写温度をT2[℃]としたとき、Tgb2<T2の関係を満足するのが好ましく、Tgb2−T2≦−50の関係を満足するのがより好ましい。このような関係を満足することにより、本工程において、着色インク2、第1の接合液3、金属膜4および白色インク5を用いて形成されたパターンに不本意な変形等が生じるのをより確実に防止し、記録媒体50に対してより好適にパターンを転写することができ、得られる記録物100の信頼性を特に優れたものとしつつ、記録物100の生産性を特に優れたものとすることができる。なお、本工程における加熱温度が変動するものである場合、T2としては、本工程における加熱温度のうち最も高い温度を採用するものとする。
また、金属膜4の転写時(金属膜転写工程)における転写温度をT1[℃]、パターン転写工程における転写温度をT2[℃]としたとき、T1<T2の関係を満足するのが好ましく、T1−T2≦−80の関係を満足するのがより好ましい。このような関係を満足することにより、記録物100の第1の接合液3により形成された接着層−金属膜転写層間の接着強度をさらに優れたものとすることができる。なお、金属膜転写工程における加熱温度が変動するものである場合、T1としては、金属膜転写工程における加熱温度のうち最も高い温度を採用するものとする。また、本工程(パターン転写工程)における加熱温度が変動するものである場合、T2としては、本工程(パターン転写工程)における加熱温度のうち最も高い温度を採用するものとする。
≪記録物≫
次に、本発明の記録物について説明する。
本発明の記録物は、前述したような本発明の方法を用いて製造されたものである。これにより、白色インク、着色インク(白色以外のインク)、金属材料の各材料の色を利用したパターンを備えた記録物を提供することができる。
本発明の記録物は、いかなる用途のものであってもよく、例えば、食品、日用品等の各種商品の包装材、各種装飾品等が挙げられる。
以上、本発明について、好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、前述した実施形態では、着色インクとして、複数種(複数色)のインクを用いる場合について中心的に説明したが、本発明においては、着色インクとして、少なくとも1種のインクを用いればよい。
また、本発明の製造方法では、上述したような工程に加え、さらに他の工程(前処理工程、中間処理工程、後処理工程)を有するものであってもよい。例えば、中間処理、後処理として、加熱工程を有していてもよい。
また、本発明の製造方法では、各工程の順序は、上述したようなものに限定されない。例えば、本発明の積層体の製造方法、記録物の製造方法では、白色インク付与工程を、第1の接合液付与工程よりも先に行ってもよいし、金属膜転写工程の後に行ってもよい。
また、前述した実施形態では、第1の接合液の付与と、白色インクの付与とは、別工程で行うものとして説明したが、第1の接合液および白色インクは、同一の工程で付与するものであってもよい。これにより、積層体、記録物の生産性を特に優れたものとすることができる。特に、インクジェット法では、異なる種類のインクとしての第1の接合液および白色インクを同一の装置のことなるノズルから同時に吐出することができるため、好適にこのような構成とすることができる。
[1]記録物の製造
以下のようにして、記録物を製造した。
(実施例1)
<着色インク付与工程>
まず、以下のようにして、転写媒体を用意した。
まず、厚さ12μmの二軸延伸PETフィルム上に低密度重合型ポリエチレンであるワックス(商品名:ハイワックス110P、三井化学社製)を20nm厚に塗布して離型層とした。次に、メラミン樹脂(商品名:アミラック1000、関西ペイント社製)から作製した熱硬化性のメラミン樹脂層を10nm厚に塗布後130℃で5分加熱硬化させて保護層とし、転写媒体を作製した。
次に、インクジェット法により、転写媒体に向けて、着色インクを所定のパターンで付与した。着色インクとしては、黒色(ブラック)のインク(ブラックインク)、藍紫色(シアン)のインク(シアンインク)、紅紫色(マゼンタ)のインク(マゼンタインク)、黄色(イエロー)のインク(イエローインク)の4種のインクを用いた。
各着色インクは、以下のように調製した。
〔ブラックインクA−1〕
4質量部のジエチレングリコールモノブチルエーテル(以下、「DEGmBE」ともいう。)、1質量部のBYK−348(シリコーン系界面活性剤、ビックケミー社製商品名)、及び30質量部のイオン交換水を混合し、常温で20分間攪拌して予備混合液を得た。次に、分散剤として5質量部の水溶性樹脂JONCRYL678(アクリル系の水溶性樹脂、BASF社製商品名、分子量8,500、酸価222)、及びpH調整剤として0.1質量部の水酸化カリウム(KOH)をこの予備混合液に添加し、40℃で1時間攪拌した。
この攪拌後の液に、カーボンブラックMA100(三菱化学社製商品名)を10質量部添加して混合液を得、卓上サンドミル(林商店(Hayashi Shoten)社製)中で、この混合液の1.5倍質量のジルコニアガラスビーズ(直径1.5mm)とともに、2,160rpmで2時間攪拌し分散した。分散後、0.1mm径のSUSメッシュフィルターにて濾過し、分散液を調製した。
分散液に、2−ピロリドン(以下、「2−Py」ともいう。)、プロピレングリコール(以下、「PG」ともいう。)、エマルション形態の熱可塑性樹脂としてポリゾールAM−2300(スチレン・アクリル樹脂エマルション、昭和電工社製商品名、Tg:67℃、有効成分40質量%)、Proxel−XL2(防腐剤、Arch Chemicals社製商品名)、及びイオン交換水を、表1に示す分量(質量部)で添加し、40℃で20分間攪拌した。攪拌後、5μm径のメンブランフィルターにて濾過し、黒色の着色インク(ブラックインクA−1)を調製した。
〔シアンインクA−2〕
3質量部のDEGmBE、0.5質量部のBYK−348、及び30質量部のイオン交換水を混合し、常温で20分間攪拌して予備混合液を得た。次に、分散剤として2質量部の水溶性樹脂JONCRYL690(アクリル系の水溶性樹脂、BASF社製商品名、分子量4,900、酸価249)、及び0.1質量%のKOHをこの予備混合液に添加し、40℃で1時間攪拌した。
この攪拌後の液に、シアン顔料(C.I.ピグメントブルー15:3、DIC社製)を5質量部添加して混合液を得、その後、ブラックインクA−1の場合と同様の条件で分散、濾過して、分散液を調製した。
分散液に、1,2−ヘキサンジオール(以下、「1,2−HD」ともいう。)、2−Py、PG、エマルション形態の熱可塑性樹脂としてポリゾールAM−2300(スチレン・アクリル樹脂エマルション、昭和電工社製商品名、Tg:67℃、有効成分40質量%)、Proxel−XL2、及びイオン交換水を、表1に示す分量(質量部)で添加し、その後、ブラックインクA−1の場合と同様の条件で攪拌、濾過して、藍紫色の着色インク(シアンインクA−2)を調製した。
〔マゼンタインクA−3〕
3質量部のDEGmBE、0.8質量部のBYK−348、30質量部のイオン交換水を混合し、常温で20分間攪拌して予備混合液を得た。次に、分散剤として1質量部のJONCRYL690、及び0.1質量%のKOHをこの予備混合液に添加し、40℃で1時間攪拌した。
この攪拌後の液に、マゼンタ顔料(C.I.ピグメントレッド122、BASF社製)を4質量部添加して混合液を得、その後、ブラックインクA−1の場合と同様の条件で分散、濾過して、分散液を調製した。
分散液に、1,2−HD、2−Py、PG、エマルション形態の熱可塑性樹脂としてポリゾールAM−2300(スチレン・アクリル樹脂エマルション、昭和電工社製商品名、Tg:67℃、有効成分40質量%)、Proxel−XL2、及びイオン交換水を、表1に示す分量(質量部)で添加し、その後、ブラックインクA−1の場合と同様の条件で攪拌、濾過して、紅紫色の着色インク(マゼンタインクA−3)を調製した。
〔イエローインクA−4〕
3質量部のDEGmBE、0.8質量部のBYK−348、30質量部のイオン交換水を混合し、常温で20分間攪拌して予備混合液を得た。次に、分散剤として2質量部のJONCRYL690、及び0.1質量%のKOHをこの予備混合液に添加し、40℃で1時間攪拌した。
この攪拌後の液に、イエロー顔料(C.I.ピグメントイエロー180、大日精化工業社製)を4質量部添加して混合液を得、その後、ブラックインクA−1の場合と同様の条件で分散、濾過して、分散液を調製した。
分散液に、1,2−HD、2−Py、PG、エマルション形態の熱可塑性樹脂としてポリゾールAM−2300(スチレン・アクリル樹脂エマルション、昭和電工社製商品名、Tg:67℃、有効成分40質量%)、サーフィノール465(アセチレングリコール系界面活性剤、Air Products and Chemicals Inc.製商品名)、Proxel−XL2、及びイオン交換水を、表1に示す分量(質量部)で添加し、その後、ブラックインクA−1の場合と同様の条件で攪拌、濾過して、黄色の着色インク(イエローインクA−4)を調製した。
<第1の接合液付与工程>
次に、転写媒体上の着色インクが付与された領域のうちの一部について、インクジェット法により、選択的に第1の接合液を付与した。第1の接合液としては、以下のように調製したものを用いた。
〔第1の接合液A−5〕
1,2−HD、2−Py、PG、エマルション形態の熱可塑性樹脂としてポリゾールAM−920(アクリル樹脂エマルション、昭和電工社製商品名、Tg:−20℃、有効成分16質量%)、BYK−348、及びイオン交換水を混合し、40℃で20分間攪拌後、5μm径のメンブランフィルターにて濾過し、第1の接合液A−5を調製した。
<白色インク付与工程>
次に、転写媒体上の着色インクが付与された領域のうちの一部、および、着色インクも第1の接合液も付与されていない領域について、インクジェット法により、白色インクを所定のパターンで付与した。
白色インクは、以下のように調製した。
〔白色インクA−6〕
1質量部のBYK−348、分散剤として2質量部の水溶性樹脂デンカポバールH−12(ポリビニルアルコール、電気化学工業社製商品名、純分94質量%)、及び30質量部のイオン交換水を混合し、40℃で1時間攪拌した。
この攪拌後の液に、顔料としてCR−50(ルチル型酸化チタン、石原産業社製商品名、TiO有効成分95質量%、平均粒径0.25μm)を10質量部添加して混合液を得、その後、ブラックインクA−1の場合と同様の条件で分散、濾過して、分散液を調製した。
分散液に、1,2−HD、2−Py、PG、エマルション形態の熱可塑性樹脂としてポリゾールAP−7020(スチレン・アクリル樹脂エマルション、昭和電工社製商品名、Tg:85℃、有効成分50質量%)、Proxel−XL2、及びイオン交換水を、表1に示す分量(質量部)で添加し、40℃で20分間攪拌した。攪拌後、10μm径のSUSメッシュフィルターにて濾過し、白色インクA−6を調製した。
<金属膜転写工程>
次に、転写媒体の着色インクおよび第1の接合液が付与された面側において、金属膜を接触させ、押圧しつつ加熱することにより、第1の接合液が付与された部位に金属膜を選択的に転写させた。
金属膜としては、ポリエチレンテレフタレート製の基材上に蒸着法により形成された、厚さ:0.03μmのアルミニウム膜を用いた。
また、本工程での加熱処理は、30℃×2秒という条件で行った。
<第2の接合液付与工程>
次に、転写媒体の着色インク、第1の接合液、金属膜、および、白色インクが付与された面側において、白色インクが付与された領域に選択的に白色の第2の接合液を付与し、当該面側のそれ以外の領域全体に無色の第2の接合液を付与した。これにより、積層体を得た。第2の接合液としては、以下のように調製したものを用いた。
〔白色の第2の接合液A−7〕
1質量部のBYK−348、分散剤として1質量部の水溶性樹脂デンカポバールH−12(ポリビニルアルコール、電気化学工業社製商品名、純分94質量%)、及び30質量部のイオン交換水を混合し、40℃で1時間攪拌した。
この攪拌後の液に、顔料としてCR−50(ルチル型酸化チタン、石原産業社製商品名、TiO有効成分95質量%、平均粒径0.25μm)を5質量部添加して混合液を得、その後、ブラックインクA−1の場合と同様の条件で分散、濾過して、分散液を調製した。
分散液に、1,2−HD、2−Py、PG、エマルション形態の熱可塑性樹脂としてポリゾールAP−4735(アクリル樹脂エマルション、昭和電工社製商品名、Tg:21℃、有効成分50質量%)、Proxel−XL2、及びイオン交換水を、表1に示す分量(質量部)で添加し、40℃で20分間攪拌した。攪拌後、10μm径のSUSメッシュフィルターにて濾過し、白色の第2の接合液A−7を調製した。
〔無色の第2の接合液A−8〕
1,2−HD、2−Py、PG、エマルション形態の熱可塑性樹脂としてポリゾールSH−502(酢酸ビニル樹脂エマルション、昭和電工社製商品名、Tg:30℃、有効成分50質量%)、BYK−348、及びイオン交換水を混合し、40℃で20分間攪拌後、5μm径のメンブランフィルターにて濾過し、無色の第2の接合液A−6を調製した。
<パターン転写工程>
次に、転写媒体の第2の接合液が付与された面側において、記録媒体としての無色のアクリル樹脂板と接触させ、押圧しつつ加熱することにより、転写媒体上に形成されたパターンを、第2の接合液とともに、記録媒体に転写し、記録物を得た。
本工程での加熱処理は、加熱温度:160℃、加熱時間:2秒、圧力:30kg/cmという条件で行った。
上記の着色インク(ブラックインクA−1、シアンインクA−2、マゼンタインクA−3、イエローインクA−4)、第1の接合液A−5、白色インクA−6、および、第2の接合液A−7、A−8の組成を表1にまとめて示した。なお、表1中、「樹脂EM」はエマルション形態の熱可塑性樹脂を意味し、数値は樹脂成分の換算量(質量部)を表している。空欄部は無添加を意味する。また、イオン交換水の分量は、得られたインクに含まれるイオン交換水の分量である。
Figure 2014124842
(実施例2)
以下に記載した以外はすべて実施例1と同様にして、記録物を製造した。
〔ブラックインクA−1〕、〔シアンインクA−2〕、〔マゼンタインクA−3〕、〔イエローインクA−4〕のエマルション形態の熱可塑性樹脂をタケラックW−6020(ポリウレタン樹脂エマルション、三井化学ポリウレタン社製商品名、Tg:90℃、有効成分30質量%)とした。
〔第1の接合液A−5〕のエマルション形態の熱可塑性樹脂をビニブラン2682(アクリル系樹脂エマルション、日信化学工業社(Nissin Chemical Industry CO.,Ltd.)製商品名、Tg:−30℃、有効成分30質量%)とした。
〔白色インクA−6〕のエマルション形態の熱可塑性樹脂をタケラックW−6020(ポリウレタン樹脂エマルション、三井化学ポリウレタン社製商品名、Tg:90℃、有効成分30質量%)とした。
<金属膜転写工程>において、金属膜を接触させ、押圧しつつ加熱する温度を70℃とした。
(実施例3)
以下に記載した以外はすべて実施例1と同様にして、記録物を製造した。
〔ブラックインクA−1〕、〔シアンインクA−2〕、〔マゼンタインクA−3〕、〔イエローインクA−4〕のエマルション形態の熱可塑性樹脂をハイテックSN−2002(ポリエステル樹脂エマルション、東邦化学社製商品名、Tg:76℃、有効成分26質量%)とした。
〔第1の接合液A−5〕のエマルション形態の熱可塑性樹脂をポリゾールAD−10(エチレン・酢酸ビニル樹脂エマルション、昭和電工社(SHOWA DENKO K.K)製商品名、Tg:8℃、有効成分56質量%)とした。
〔白色インクA−6〕のエマルション形態の熱可塑性樹脂をポリゾールAM−710(アクリル系樹脂エマルション、昭和電工社(SHOWA DENKO K.K)製商品名、Tg:56℃、有効成分51質量%)とした。
〔白色の第2の接合液A−7〕のエマルション形態の熱可塑性樹脂をスーパーフレックス150(ポリウレタン樹脂エマルション、第一工業製薬社製商品名、Tg:40℃)とした。
〔無色の第2の接合液A−8〕のエマルション形態の熱可塑性樹脂をスーパーフレックス150(ポリウレタン樹脂エマルション、第一工業製薬社製商品名、Tg:40℃)とした。
<パターン転写工程>において、転写媒体の第2の接合液が付与された面側において、記録媒体と接触させ、押圧しつつ加熱する温度を110℃とした。
(比較例1)
転写媒体(保護シート)上に、(1)着色層形成後、所定の金属色パターンを形成するために、(2)金属色不要部分のマスキング、(3)アルミニウムを蒸着、(4)マスキング除去した後に、(5)第2の接合液A−7、A−8による接着層を形成するという工程を経て積層体を作製し、パターン転写して記録物を製造した。しかしながら、下地が白色で、金属光沢を有さない色(白色以外の色)の部位、金属色の部位、着色剤で着色された金属色の部位等の位置ズレが生じてしまい、品質の低い記録物であった。
(比較例2)
第1の接合液付与工程を省略した以外は、前記実施例1と同様にして記録物を製造した。しかしながら、金属膜転写ができないため金属色の部位および着色剤で着色された金属色の部位が再現できないものであった。
(比較例3)
白色インク付与工程を省略した以外は、前記実施例1と同様にして記録物を製造した。しかしながら、白色の部位が白色度に乏しいものであった。また、下地が白色で、金属光沢を有さない色(白色以外の色)の部位において下地の白色度が不足していたため色再現性に乏しいものであった。
(比較例4)
金属膜転写工程を省略した以外は、前記実施例1と同様にして記録物を製造した。しかしながら、しかしながら、金属色の部位および着色剤で着色された金属色の部位が再現できないものであった。また、下地が白色で、金属光沢を有さない色(白色以外の色)の部位において隠蔽性が不足していたため色再現性に乏しいものであった。
(比較例5)
第2の接合液付与工程において、白色の第2の接合液のみを用い、無色の第2の接合液を用いなかった以外は、前記実施例1と同様にして記録物を製造した。しかしながら、下地が透明で、金属光沢を有さない色(白色以外の色)の部位および透明の部位が再現できなかった。
(比較例6)
第2の接合液付与工程において、無色の第2の接合液のみを用い、白色の第2の接合液を用いなかった以外は、前記実施例1と同様にして記録物を製造した。しかしながら、白色の部位が白色度に乏しいものであった。また、下地が白色で、金属光沢を有さない色(白色以外の色)の部位において下地の白色度が不足していたため色再現性に乏しいものであった。
(比較例7)
第2の接合液付与工程において、無色の第2の接合液のみを用い、白色の第2の接合液を用いず、転写媒体の着色インク、第1の接合液、金属膜、および、白色インクが付与された面側の全面に、インクジェット法により、無色の第2の接合液を付与した以外は、前記実施例1と同様にして記録物を製造した。しかしながら、白色の部位が白色度に乏しいものであった。また、下地が白色で、金属光沢を有さない色(白色以外の色)の部位において下地の白色度が不足していたため色再現性に乏しいものであった。
前記各実施例および各比較例についての、記録物の製造条件を表1にまとめて示した。
Figure 2014124842
[2]評価
[2.1]生産性
前記各実施例および比較例について、記録物の生産性を以下の基準に従い評価した。
A:記録物の生産性が極めて優れている。
B:記録物の生産性が優れている。
C:記録物の生産性が良好である。
D:記録物の生産性がやや劣っている。
E:記録物の生産性が劣っている、または、記録物の製造は不能。
[2.2]位置精度
前記各実施例および比較例で製造した各記録物を目視により観察し、以下の基準に従い評価した。
A:所望の形状の印刷部が確実に形成されており、印刷部の位置ずれが全く認めら
れない。
B:所望の形状の印刷部が形成されており、印刷部の位置ずれがほとんど認められ
ない。
C:各色のインクおよび金属膜について、わずかな位置ずれが認められる。
D:各色のインクおよび金属膜について、顕著な位置ずれが認められる。
[2.3]表現色の範囲
前記各実施例および比較例で製造した各記録物を目視により観察し、以下の基準に従い評価した。
A:白色の部位、有彩色の部位、金属色の部位、着色剤で着色された金属色の部位
、および、透明の部位を有し、有彩色の部位として、隠蔽性に優れた部位を有
している。
B:白色の部位、有彩色の部位、金属色の部位、着色剤で着色された金属色の部位
、および、透明の部位を有しているが、有彩色の部位は、隠蔽性に劣っている

C:白色の部位、有彩色の部位、金属色の部位、着色剤で着色された金属色の部位
、および、透明の部位のうち、少なくとも1種を備えていない。
[2.4]白色部の白色度評価
前記各実施例および比較例で製造した各記録物を目視により観察し、以下の基準に従い評価した。
A:白色の部位(白色部)の白色度が特に高く、隠蔽性(遮光性)に優れている。
B:白色の部位(白色部)の白色度が高く、隠蔽性(遮光性)が良好である。
C:白色の部位(白色部)の白色度が低く、隠蔽性(遮光性)に劣っている。
[2.5]印刷の解像度評価
前記各実施例および比較例で得られた積層体について、印刷の解像度を評価した。評価基準は下記のとおりである。
A:5ポイントの画像(文字;MS明朝、全角ひらがな)も明瞭に判読可能であっ
た。
C:5ポイントの画像(文字;MS明朝、全角ひらがな)が判読不能であった。
[2.6]転写性評価
前記各実施例および比較例で得られた記録物について、目視による観察を行い、以下の基準に従い評価した。
AA:4ポイントの画像(文字;MS明朝、全角ひらがな)を完全に転写することが
できた。
A:4ポイントの画像(文字;MS明朝、全角ひらがな)の転写は不完全であった
が、6ポイントの画像(文字;MS明朝、全角ひらがな)を完全に転写するこ
とができた。
C:6ポイントの画像(文字;MS明朝、全角ひらがな)の転写が不完全であった
[2.7]接着性評価
前記各実施例および比較例で得られた記録物について、アクリル樹脂板(記録媒体)上の着色インクを用いて形成された印刷部に対し、JIS D0202−1988に準拠して、碁盤目テープ剥離試験を行った。セロハンテープ(登録商標)(CT24〔商品名〕、ニチバン社(Nichiban Co., Ltd.)製)を、上記の着色層上に指の腹で押し付けて密着させた後、このセロハンテープを剥がした。100マスのうち、着色層が剥離したマス目の数で表すことにより判定した。つまり、着色層が全く剥離しなかった場合を「0/100」とし、着色層が完全に剥離した場合を「100/100」とした。評価基準は下記のとおりである。
A:30/100未満であった。
C:30/100以上であった。
[2.8]耐ブロッキング性評価
前記各実施例および比較例で得られた記録物を、巻き取り機によって、直径3インチの紙管筒に巻き取った。次に、巻き取り後の各転写媒体を40℃で1週間放置して、各転写媒体の巻き出し性能を評価した。
評価は、熱可塑性樹脂などの接着剤成分が接触面(PET裏面)に貼り付いてしまい、転写媒体を巻き出せなくなってしまうか、あるいは巻き出せても着色層又は接着層がPET裏面へ残ってしまう現象(ブロッキング)が発生したか否かにより行った。評価基準は下記のとおりである。
A:発生しなかった。
C:発生した。
これらの結果を表3に示す。
Figure 2014124842
表3から明らかなように、本発明では、満足のいく結果が得られたのに対し、比較例では、満足のいく結果が得られなかった。
100…記録物 10…積層体 1…転写媒体 2…着色インク 3…第1の接合液 4…金属膜 5…白色インク 6…白色の第2の接合液 7…無色の第2の接合液 50…記録媒体

Claims (11)

  1. 転写媒体上に所定のパターンが設けられ、当該パターンが記録媒体に転写されることにより、記録物の製造に用いられる積層体を製造する方法であって、
    白色インク、着色インク、第1の接合液および金属膜を用いて、転写媒体に、所定のパターンを形成するパターン形成工程と、
    前記パターン上の前記白色インクが付与された領域に、白色の第2の接合液を付与するとともに、前記パターン上の前記白色インクが付与された領域以外の領域に、無色の第2の接合液を付与する第2の接合液付与工程とを有し、
    前記パターン形成工程では、前記第1の接合液を付与した後に、前記金属膜の転写を行うことを特徴とする積層体の製造方法。
  2. 前記パターン形成工程は、
    インクジェット法により、前記着色インクを付与する着色インク付与工程と、
    インクジェット法により、前記第1の接合液を付与する第1の接合液付与工程と、
    インクジェット法により、前記白色インクを付与する白色インク付与工程と、
    前記第1の接合液の表面に前記金属膜を転写する金属膜転写工程と、
    を有するものである請求項1に記載の積層体の製造方法。
  3. 前記第1の接合液中に含まれる樹脂のガラス転移温度をTgb1[℃]、前記着色インクの中に含まれる樹脂のガラス転移温度をTgc[℃]としたとき、Tgb1<Tgcの関係を満足する請求項1または2に記載の積層体の製造方法。
  4. 前記第1の接合液中に含まれる樹脂のガラス転移温度をTgb1[℃]、前記着色インクの中に含まれる樹脂のガラス転移温度をTgc[℃]、前記白色インクの中に含まれる樹脂のガラス転移温度をTgw[℃]、前記金属膜の転写時における転写温度をT1[℃]としたとき、Tgb1<T1<Tgc、および、Tgb1<T1<Tgwの関係を満足する請求項1ないし3のいずれか1項に記載の積層体の製造方法。
  5. 前記第1の接合液中に含まれる樹脂のガラス転移温度をTgb1[℃]、前記第2の接合液中に含まれる樹脂のガラス転移温度をTgb2[℃]としたとき、Tgb1<Tgb2の関係を満足する請求項1ないし4のいずれか1項に記載の積層体の製造方法。
  6. 前記白色インク中に含まれる樹脂のガラス転移温度をTgw[℃]、前記着色インク中に含まれる樹脂のガラス転移温度をTgc[℃]としたとき、−20≦Tgw−Tgc≦20の関係を満足する請求項1ないし5のいずれか1項に記載の積層体の製造方法。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の方法を用いて製造されたことを特徴とする積層体。
  8. 白色インク、着色インク、第1の接合液および金属膜を用いて、転写媒体に、所定のパターンを形成するパターン形成工程と、
    前記パターン上の前記白色インクが付与された領域に、白色の第2の接合液を付与するとともに、前記パターン上の前記白色インクが付与された領域以外の領域に、無色の第2の接合液を付与する第2の接合液付与工程とを有し、
    前記パターンを記録媒体に転写するパターン転写工程とを有し、
    前記パターン形成工程では、前記第1の接合液を付与した後に、前記金属膜の転写を行うことを特徴とする記録物の製造方法。
  9. 前記金属膜の転写時における転写温度をT1[℃]、前記パターン転写工程における転写温度をT2[℃]としたとき、T1<T2の関係を満足する請求項8に記載の記録物の製造方法。
  10. 前記第2の接合液中に含まれる樹脂のガラス転移温度をTgb2[℃]、前記パターン転写工程における転写温度をT2[℃]としたとき、Tgb2<T2の関係を満足する請求項8または9に記載の記録物の製造方法。
  11. 請求項8ないし10のいずれか1項に記載の方法を用いて製造されたことを特徴とする記録物。
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