JP2014124826A - ゴム用スクリュー押出し機およびリボンゴム供給方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】最適なバンクを形成してリボンゴムの切断やバックフローの形成を抑制し、ゴム材料を安定して押出し加工することができるゴム用スクリュー押出し機およびリボンゴム供給方法を提供する。
【解決手段】フィードローラーとスクリューとがそれぞれの軸を平行にして配設されていると共に、フィードローラーとスクリューとの噛み合い部がゴム供給口の下方に設けられており、ゴム供給口に連結しているホッパーと、ゴム供給口の上方に位置して、リボンゴムの幅方向をフィードローラーの軸方向に対して略垂直にガイドするガイド部材とを備え、ガイド部材とホッパーの内側壁面とにより形成される隙間が、リボンゴムの通路として形成されているゴム用スクリュー押出し機。ガイド部材とホッパーの内側壁面との隙間にリボンゴムを通した後、フィードローラーとスクリューとの噛み合い部にリボンゴムを供給するリボンゴム供給方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、ゴム材料を安定して押出し加工することができるゴム用スクリュー押出し機および前記ゴム用スクリュー押出し機に安定してリボンゴムを供給することができるリボンゴム供給方法に関する。
空気入りタイヤの製造に際しては、一般に、常温のゴム材料をコ−ルドタイプのゴム用スクリュー押出し機(以下、単に「押出し機」ともいう)を用いた押出し加工によりシート状に成形したタイヤ部材が多数使用されている。
このような押出し加工において、押出し機にゴム材料を供給する方法として、ペレット状やブロック状に成形されたゴム材料が供給される場合もあるが、多くの場合、ロールから直接スリットされて切り出された断面形状が長方形で連続した長尺シート状のリボンゴムが押出し機に供給されている(例えば、特許文献1)。
このようなリボンゴムとしては、例えば、厚みに対して10倍以上の幅を有しているシート状のリボンゴムが一般的に使用される。
そして、リボンゴムが押出し機のスクリューへ噛み込むことにより先端まで送られて押出し加工が行われる。
しかしながら、リボンゴムを押出し機に供給する場合、リボンゴムのスクリューへの噛み込みが不足するとゴムの吐出量が少なくなり、一方、噛み込みが過ぎるとスクリューのフライト(羽根)間に既に充填されていたゴムが排除されてバンク(ゴムの溜まり)の成長を招く。そして、成長したバンクは、新たに供給されるリボンゴムに対して抵抗となるため、長尺化されたリボンゴムが切れてしまうという問題が発生する。
そこで、実用的な押出し機として、現状、図4〜図6に示すようなフィードローラーを備えたゴム用スクリュー押出し機が広く使用されている。なお、図4は、前記した押出し機を模式的に示す正面断面図、図5はその平面断面図、図6はその側面断面図である。
図4〜図6に示すように、押出し機50には、フィードローラー52とスクリュー54とがそれぞれの軸を平行にして配設されて、フィードローラー52とスクリュー54との噛み合い部がゴム供給口56の下方に設けられている。ゴム供給口56には、ホッパー58が連結されている。スクリュー54は減速機付きモータ60によって回転駆動され、フィードローラー52はスクリュー54の回転駆動力によって従動回転する。
これにより、長尺状のリボンゴム62がゴム供給口56からフィードローラー52とスクリュー54との噛み合い部に供給されて、バンク64が形成される。そして、このバンク64が、リボンゴム62の噛み込み量とスクリュー54へのゴム供給量とをある程度調整するバッファーとして機能して、リボンゴム62の押出し機への供給が安定化される。
特開2010−179469号公報
近年、車両の低燃費化に伴って、低燃費タイヤの供給が強く望まれている。
しかしながら、このような低燃費タイヤに使用される低燃費用配合のゴム材料は、伸びが少ない硬めのゴム材料であるため、押出し機への供給に際して、フィードローラー52とスクリュー54との噛み合い力によってリボンゴム62が必要以上に噛み込まれ易い。
そこで、本発明は、タイヤ用のゴム材料、特に低燃費用配合のゴム材料の押出し加工に当たって、リボンゴムが必要以上に噛み込まれることなく最適なバンクを形成して、ゴム材料を安定して押出し加工することができるゴム用スクリュー押出し機およびリボンゴム供給方法を提供することを課題とする。
請求項1に記載の発明は、
フィードローラーとスクリューとがそれぞれの軸を平行にして配設されていると共に、前記フィードローラーと前記スクリューとの噛み合い部がゴム供給口の下方に設けられているゴム用スクリュー押出し機であって、
前記ゴム供給口に連結しているホッパーと、
前記ゴム供給口の上方に位置して、リボンゴムの幅方向を前記フィードローラーの軸方向に対して略垂直にガイドするガイド部材と
を備え、
前記ガイド部材と前記ホッパーの内側壁面とにより形成される隙間が、前記リボンゴムの通路として形成されている
ことを特徴とするゴム用スクリュー押出し機である。
請求項2に記載の発明は、
前記ガイド部材が、前記ホッパーの内側壁面に対して接離自在に移動可能である
ことを特徴とする請求項1に記載のゴム用スクリュー押出し機である。
請求項3に記載の発明は、
請求項1または請求項2に記載のゴム用スクリュー押出し機にリボンゴムを供給するリボンゴム供給方法であって、
前記リボンゴムの幅方向が、前記フィードローラーの軸方向に対して略垂直になるように、前記ガイド部材と前記ホッパーの内側壁面との隙間に前記リボンゴムを通した後、前記フィードローラーと前記スクリューとの噛み合い部に前記リボンゴムを供給する
ことを特徴とするリボンゴム供給方法である。
本発明によれば、タイヤ用のゴム材料、特に低燃費用配合のゴム材料の押出し加工に当たって、リボンゴムが必要以上に噛み込まれることなく最適なバンクを形成して、ゴム材料を安定して押出し加工することができるゴム用スクリュー押出し機およびリボンゴム供給方法を提供することができる。
本発明に係るゴム用スクリュー押出し機の一実施の形態を示す正面断面図である。 図1に示したゴム用スクリュー押出し機の平面断面図である。 図1に示したゴム用スクリュー押出し機の側面断面図である。 従来のゴム用スクリュー押出し機を示す正面断面図である。 図4に示したゴム用スクリュー押出し機の平面断面図である。 図4に示したゴム用スクリュー押出し機の側面断面図である。
以下、図面を参照しつつ実施の形態に基づき、本発明を具体的に説明する。
1.ゴム用スクリュー押出し機
まず、図1〜図3を用いて、本実施の形態に係るゴム用スクリュー押出し機(押出し機)について説明する。なお、図1は本実施の形態に係る押出し機を模式的に示す正面断面図、図2はその平面断面図、図3はその側面断面図である。
押出し機1は、フィードローラー2とスクリュー4とが、それぞれの軸を平行にして配設されている。フィードローラー2とスクリュー4との噛み合い部は、ゴム供給口6の下方の略中央部に設けられている。スクリュー4は、減速機付きモータ10によって、図3の矢印に示すように時計回りに回転駆動する一方、フィードローラー2は、スクリュー4の回転駆動力によって、図3の矢印に示すように反時計回りに従動回転する。
ゴム供給口6には、ホッパー8が同軸的に連結されている。ホッパー8のゴム供給口6の上方には、フィードローラー2の軸方向に対して略垂直に、ガイドローラやガイドバーなどのガイド部材14が取り付けられている。このようにガイド部材14を取り付けることにより、ホッパー8の内側壁面8aとの隙間Sがリボンゴム20の通路として形成される。
ガイド部材14の両端部は、それぞれ、ホッパー8の壁面に形成されている一対のスライド用穴12a、12bに挿通されて支持されている。このとき、ガイド部材14はこのスライド用穴12a、12bに沿って、ホッパー8の内側壁面8aに対して接離自在に移動可能である。
ガイド部材14は、リボンゴム20を供給するという観点からはゴム供給口6に近い位置に取り付けられていることが好ましいが、近過ぎるとバンク22と接触する恐れがあるため、ゴム供給口6の上面、即ち、押出し機1のシリンダ1aの外周面から約100〜300mm程度離れた位置に取り付けられていることが好ましい。
また、ガイド部材14とホッパー8の内側壁面8aとの隙間Sは、リボンゴム20が最小限通過できる寸法、具体的な一例として、例えば、リボンゴム20の厚みが10mmであれば、約12mm〜30mm程度に設定することが好ましい。
このようなガイド部材14を取り付け、リボンゴム20を隙間Sを通過させて供給することにより、リボンゴム20の幅方向がフィードローラー2の軸方向に対して略垂直となるように強制されるため、ゴム供給口6に供給されるリボンゴム20がフィードローラー2の軸方向と平行になることが抑制される。
2.リボンゴム供給方法
次に、長尺状のリボンゴム20を押出し機1に供給する方法について説明する。
まず、リボンゴム20の先端部を、ガイド部材14とホッパー8の内側壁面8aとの間に形成されている隙間Sに誘導する。このとき、ガイド部材14を予めホッパー8の内側壁面8aから最も離れた位置(図1に点線で示した位置)まで後退させて、ガイド部材14とホッパー8の内側壁面8aとの隙間Sの間隔を十分広く確保しておくことが好ましい。これによって、リボンゴム20を容易に隙間Sに誘導することができる。
リボンゴム20のガイド部材14への誘導が完了すると、ガイド部材14をスライド用穴12a、12bに沿って水平移動させて、ホッパー8の内側壁面8aに接近させる。ガイド部材14を最適な位置まで移動させた後は、ホッパー8の外側壁面に設けられている固定ネジによってガイド部材14を固定する。
その後、リボンゴム20をホッパー8の内側壁面8aに沿わせ、隙間Sを通過させることにより、リボンゴム20の幅方向がフィードローラー2の軸方向に対して略垂直となるようにして、フィードローラー2とスクリュー4との噛み合い部に供給する。
このように、本実施の形態によれば、リボンゴム20の幅方向をフィードローラー2の軸方向に対して強制的に垂直方向になるようにしてリボンゴム20を供給するため、リボンゴム20の噛み込み面積を小さくすることができると共に、リボンゴム20自身が噛み込みに対する抵抗となる。
この結果、従来のリボンゴムのみならず、伸びの少ない硬めの低燃費用配合のリボンゴムであっても、リボンゴムを供給するに際して、リボンゴム20の供給過多を抑制することができる。この結果、最適なバンク22の形成が可能となり、リボンゴムの切断の発生を低減させることができるため、押出し機に安定してリボンゴムを供給することができ、安定して押出し加工することができる。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明と同一および均等の範囲内において、上記の実施の形態に対して種々の変更を加えることができる。
1、50 (ゴム用スクリュー)押出し機
1a シリンダ
2、52 フィードローラー
4、54 スクリュー
6、56 ゴム供給口
8、58 ホッパー
8a ホッパーの内側壁面
10、60 減速機付きモータ
12a、12b スライド用穴
14 ガイド部材
20、62 リボンゴム
22、64 バンク
S ガイド部材とホッパーの内側壁面との隙間

Claims (3)

  1. フィードローラーとスクリューとがそれぞれの軸を平行にして配設されていると共に、前記フィードローラーと前記スクリューとの噛み合い部がゴム供給口の下方に設けられているゴム用スクリュー押出し機であって、
    前記ゴム供給口に連結しているホッパーと、
    前記ゴム供給口の上方に位置して、リボンゴムの幅方向を前記フィードローラーの軸方向に対して略垂直にガイドするガイド部材と
    を備え、
    前記ガイド部材と前記ホッパーの内側壁面とにより形成される隙間が、前記リボンゴムの通路として形成されている
    ことを特徴とするゴム用スクリュー押出し機。
  2. 前記ガイド部材が、前記ホッパーの内側壁面に対して接離自在に移動可能である
    ことを特徴とする請求項1に記載のゴム用スクリュー押出し機。
  3. 請求項1または請求項2に記載のゴム用スクリュー押出し機にリボンゴムを供給するリボンゴム供給方法であって、
    前記リボンゴムの幅方向が、前記フィードローラーの軸方向に対して略垂直になるように、前記ガイド部材と前記ホッパーの内側壁面との隙間に前記リボンゴムを通した後、前記フィードローラーと前記スクリューとの噛み合い部に前記リボンゴムを供給する
    ことを特徴とするリボンゴム供給方法。
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