JP2014122824A - 地上風計測システム - Google Patents

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Abstract

【課題】鉄道車両において、走行位置での地上風を地上座標に基づいて逐次検出する。
【解決手段】鉄道車両には、その表面に向かって空気流に対し、互いに異なる向きで、圧力を検出する第1の圧力検出器S1と第2の圧力検出器S2が設置されている。走行風と地上風により鉄道車両が受ける風の角度である迎角と、二つの圧力検出値との関係を、予め解析や実験から求めることにより作成した、迎角データベース10を備え、走行中、圧力検出手段で得られたそれぞれの圧力検出値に基づいて、鉄道車両が走行風と地上風により受ける風の迎角を算出する。算出した迎角と、圧力検出手段のひとつの検出値に基づいて、鉄道車両が走行風と地上風により受ける風の風速を迎角・風速算出手段が算出する。速度センサ20で検出された走行速度と、位置検出器30で算出された走行位置とに基づいて、走行位置での地上風の風速、風向を車両座標系において算出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、走行中の移動体に影響を及ぼす地上風を計測するための計測システムに関し、特に高速鉄道車両に用いられる地上風計測システムに関する。
走行中の移動体には、走行風と地上風が作用するため、地上風を検出するためには、移動体に作用する全体の風(風速、風向)を計測し、移動体そのものの速度から検出した走行風をベクトル演算で除外することにより、地上風を検出する必要がある。
移動体に作用する流体の流速を検出する検出器としては、飛行機等の高速移動体で採用されているピトー管が知られている。ピトー管は、内側の管と外側の管を二重構造とし、内側の管には、流体流れに正対する先端部分に開口部が設けられ、外側の管には、側面に穴が形成され、両管を内部において圧力計を挟んで連結し、その圧力差を計測することで、動圧を抽出し、流体の流速を計測することができるようになっている。
下記特許文献1には、こうしたピトー管を用いて移動体回りの空気の流速を検出することで、移動体の速度ベクトルを検出することが記載されている。
具体的には、移動方向先端側に向かうほど断面積が縮小する先端部を、車両の移動方向前端に有する車両において、この先端部の最先端と、この最先端を挟んで水平に対称な位置で検出された圧力から、3孔ピトー管の原理を用いて、車両表面の風速を検出し、この風速に基づいて車両速度を検出している。
このように、移動方向先端側に向かうほど断面積が縮小する先端部を備えた車両形態を利用して、車両周辺の表面圧力に基づいて風速を検出することにより、車両周辺の流れに乱れを与えることなく、車両速度を計測できる。
また、下記特許文献2には、四角円錐台の5孔プローブのピトー管を用いた飛行速度ベクトル計測システムが示されており、5孔プローブが検出する5つの圧力情報から演算処理を行い、飛行速度ベクトル(マッハ数・迎角・横滑り角)を算出するようにしている。
特許第4887545号公報 特許第2884502号公報
移動体、特に、新幹線(登録商標)のような高速鉄道車両は、走行位置での地上風によって、車両の走行安定性に影響を与える可能性があるため、移動体の走行位置での地上風の逐次計測を行い、各地上座標で地上風を正確に検出することが必要となる。
しかし、例えば、突風や竜巻は、きわめて限定された地域に発生するため、地上に風速計を設置する方法では、車両の進行経路(沿線)に沿って、数多くの風速計を設置して、地上風を逐次計測する必要があり、大きな設備費用、保守費用が生じるおそれがある。
移動体自身で地上風を計測できるようにすれば、風速計の設置数を大きく低減することができる。
このため、上記特許文献2に示されているように、ピトー管で移動体の速度を計測することが考えられるが、ピトー管は、圧力を導入するための孔が複数個設けられているために、条件によっては、移動方向と交差する孔により気流が乱され、空力音が発生し、騒音の原因となりうることもあると考えられる。
上記特許文献1では、車両が、移動方向前端に移動方向先端側に向かうほど断面積が縮小する先端部を有していることを利用して、先端部の最先端と、この最先端を挟んで水平に対称な位置で検出された圧力から、車両周辺を流れる風速を検出している。
しかし、特許文献1においては、検出した風速に基づいて車両速度を検出することを目的としており、地上座標における地上風の風速、風向を検出することを目的としたものではない。
また、計測点が、移動方向先端側に向かうほど断面積が縮小する先端部を、車両の移動方向前端に有する車両の先端部の3点と限定されている。
そこで、本発明の目的は、空気等の流体中を移動する移動体、特に高速鉄道車両において、空力音等を発生させることなく、しかも、沿線に沿って多数の風速計を設置することなく、移動体の走行位置での地上座標における地上風の風速、風向を正確に検出することができる地上風計測システムを提供することである。
この目的を達成するため、本発明の地上風計測システムは、次のような技術的手段を講じた。すなわち、鉄道車両の少なくとも2箇所に設置され、該鉄道車両の表面に向かって流れる空気流に対し、互いに異なる向きで、圧力を検出する圧力検出手段と、走行風と地上風により前記鉄道車両が受ける風の角度である迎角と、前記圧力検出手段のそれぞれにより検出した圧力検出値との関係を、予め解析や実験から求めることにより作成した、迎角データベースと、前記鉄道車両の走行中、前記圧力検出手段で得られたそれぞれの圧力検出値と、前記データベースに基づいて、該鉄道車両が走行風と地上風により受ける風の前記迎角を算出するとともに、算出した迎角と、前記圧力検出手段のひとつの検出値に基づいて、前記鉄道車両が走行風と地上風により受ける風の風速を算出する、迎角・風速算出手段と、前記鉄道車両の走行速度を検出する速度検出手段と、前記鉄道車両の走行位置を検出する位置検出手段と、前記迎角・風速算出手段により算出された、前記鉄道車両が走行風と地上風により受ける風の迎角及び風速と、前記速度検出手段と前記位置検出手段により求めた、前記鉄道車両の進行方向に対する方向と、速度検出手段で検出された走行速度と、位置検出手段で算出された走行位置とに基づいて、地上風の風速と風向を算出する地上風風速風向算出手段とを備え、走行位置での地上風の風速、鉄道車両の進行方向に対する風向を車両座標系において算出するようにした。
本発明によれば、鉄道車両が走行している地点における地上風の風速・風向を、空力音等を発生させることなく逐次検出することが可能になるので、沿線に沿って多数の風速計を設けなくても、その地上座標で発生している地上風の風速・風向を検出することが可能となる。
図1は、地上座標の地上風を算出するためのブロック図である。 図2は、先頭車両の最先端に圧力検出点P1、側壁に圧力検出点P2を配置した第1実施例の鉄道車両1の斜視図である。 図3は、直線走行時の鉄道車両1が受ける風のベクトル表示図である。 図4は、実施例1において、鉄道車両1のカウル部側壁に圧力検出点S2を配置した鉄道車両の斜視図である。 図5は、地上座標の地上風を算出するため、制御回路8で行われるフローチャートである。 図6は、迎角αと、第1圧力検出器S1、第2圧力検出器S2により検出される圧力検出点P1、P2における圧力係数Cpの関係を表した図である。 図7は、迎角αと、第1圧力検出器S1、第2圧力検出器S2により検出される圧力検出点P1、P2における圧力係数の比の関係を表した図である。 図8は、曲線走行時の鉄道車両1が受ける風のベクトル表示図である。 図9は、本発明の第2実施例である鉄道車両1の斜視図である。 図10は、第2実施例を示す鉄道車両1のA部の拡大図である。 図11は、第2実施例の別の例を示す鉄道車両1のB部の拡大図である。
以下、図面を用いて実施例を説明する。
[実施例1]
まず、本実施例に基づく地上風計測システムの構成について、図1〜図3を用いて説明する。
図1は、地上風を検出するためのブロック図であり、図2は、本実施例の鉄道車両1の斜視図、図3は、地上風を検出するための原理を説明するための風ベクトル表示図である。
この地上風計測システムにおいては、図1に示すように、鉄道車両1の表面における圧力検出点P1、P2(図2参照)には、ピトー管式の第1圧力検出器S1、第2圧力検出器S2が設置されており、これらの検出値がインターフェース5を介して、演算回路8に入力されている。
この演算回路8は、CPU、ROM、RAM等のメモリからなるマイクロコンピュータにより構成されたものであり、後述するように、実験により求めた、圧力検出点P1、P2での各圧力検出値と迎角の関係をマップ化したデータベース10、鉄道車両1に配備された速度センサ20、位置検出器30、線路データベース40、報知装置50、そして、計測した地上風の風向と風速を記録する地上風データベース60等を備えている。
演算回路8のROMには、地上風の算出に用いられるプログラムが搭載されている。また、迎角と、各圧力検出器の圧力検出値の関係を示す迎角データベース10や、線路データベース40、地上風データベース60もROM、RAM等のメモリに格納されるようになっている。
図2に示すように、鉄道車両1の圧力検出点P1、P2に設置された第1圧力検出器S1、第2圧力検出器S2は、鉄道車両1の表面における圧力を検出するもので、この実施例では、圧力検出点S1、S2において、鉄道車両1の車体表面に対する法線に沿って配置されている。なお、図2において、第1圧力検出器S1が、鉄道車両1の最先端部であるP1における法線、すなわち、鉄道車両1の長さ方向に向けて設置され、第2圧力検出器S2が、鉄道車両1の先頭車両のカウル部側壁にあるP2における法線、すなわち、鉄道車両1の長さ方向に直交する方向(幅方向)に向けて設置されているとする。なお、第1圧力検出器S1、第2圧力検出器S2の圧力検出点は、走行風の気流を乱さないよう、P1、P2において、鉄道車両1の車体表面にほぼ一致するように配置されている。また、鉄道車両1の屋根上に静電アンテナ2が設けられており、従前の風向計3が路線に沿う各所に設置されている。
ここで、図3を用いて、直線上の軌道上を走行する鉄道車両1に地上風が作用した場合を想定して、第1圧力検出器S1、第2圧力検出器S2の各検知圧力値に基づいて、地上風の風速、風向(迎角)を検出する原理について説明する。
鉄道車両1には、走行することによって、鉄道車両1の進行方向と逆方向に流れ、走行速度と同じ風速の走行風ベクトルaと、鉄道車両1の走行位置における地上風ベクトルbの2つのベクトルが作用する。
走行風ベクトルaは、鉄道車両1の進行方向に沿って、先頭車両から後続車両に向かう方向で、車両速度と同等の風速のベクトルであり、一方、地上風ベクトルは、図3の場合、鉄道車両1の進行方向に対し、迎角βのベクトルとする。
鉄道車両1には、全体として、走行風ベクトルaと地上風ベクトルbを加算した風ベクトルcが作用し、その迎角は、図3の場合、αとなる。
第1圧力検出器S1の検出部が、鉄道車両1の最先端部で、その接線方向が進行方向に対し直角となるP1において、その法線、すなわち、鉄道車両1の長さ方向に向けて設置され、第2圧力検出器S2の検出部が、鉄道車両1の先頭車両の側壁にあるP2における法線、すなわち、鉄道車両1の長さ方向に直交する方向(幅方向)に向けて設置されているとする。
このとき、第1圧力検出器S1に作用する圧力は、鉄道車両1が受ける風ベクトルcに、COSαを積算した成分が主となる。これに対し、第2圧力検出器S2に作用する圧力は、鉄道車両1が受ける風ベクトルcに、Sinαを積算した成分が主となる。
このように、第1圧力検出器S1、第2圧力検出器S2の検出値には、風ベクトルcの風速、迎角αを含むことになり、これら2つの検出値に基づいて、鉄道車両1が受ける風ベクトルcの風速、迎角αを個別に抽出することができる。そして、鉄道車両1の走行速度及び絶対座標における進行方向は、後述するように、個別に演算することができ、走行風ベクトルaを求めることができるので、鉄道車両1が受ける風ベクトルcから走行風ベクトルaを減算することで、地上風ベクトルb、すなわち、地上風の風速と迎角βを求めることができる。
第1圧力検出器S1、第2圧力検出器S2の配置については、図2のように、互いに直交する向きでなくても、例えば、図4に示すように、第2圧力検出器S2を、先頭車両のカウル部外端のP2’等、その軸線が異なる向きに設置しても、両者の取り付け角度が、鉄道車両の表面に向かって流れる空気流に対し、互いに異なり、それらの角度が既知であれば、上述と同じ原理で、地上風の風速と迎角を求めることができる。
なお、第2圧力検出器S2が取り付けられた車両側面の反対側の側面にも第3の圧力検知器を設置すれば、さらに、正確な地上風の風速と迎角の算出が可能となる。
実際には、鉄道車両1の表面形態に対し、第1圧力検出器S1、第2圧力検出器S2をどの箇所に配置するかに応じて、これらの検出値と地上風ベクトルの関係が複雑に変化するため、第1圧力検出器S1、第2圧力検出器S2の検出値に基づき、地上風ベクトルの風速、風向を直接演算することは困難である。
そこで、風洞実験や数値シミュレーション等により、予め、鉄道車両1を所定の走行速度(一般的には、最高営業速度)で走行させたときの走行風を与えた状態で、様々な迎角、風速の地上風を加え、第1圧力検出器S1、第2圧力検出器S2の両検出値と、地上風ベクトルbの迎角βの関係をデータベース化しておき、実際の走行時に、第1圧力検出器S1、第2圧力検出器S2の検出値に基づいて、この迎角データベースにアクセスすることにより、地上風ベクトルの迎角をまず求めるのが効率的である。
以下、図5を用いて、演算回路8において、どのような処理が行われるかについて説明する。
まず、S100において圧力検出点P1、P2において、第1圧力検出器S1、第2圧力検出器S2で検出された圧力信号p、pを取得する。
S110で、各圧力検出点S1、S2で検出された圧力信号の比(例えば、p/p)を演算し、迎角データベース10に格納されている、迎角αとこの圧力信号の比(p/p)との関係式から、迎角αが算出される。
ここで、迎角データベース10は、予め鉄道車両1の走行中を模擬した風洞実験や数値解析で調べておいた、図6のような、圧力検出点P1、P2における第1圧力検出器S1、第2圧力検出器S2の検出値に基づいて、それぞれの圧力係数Cpと鉄道車両1の進行方向に対する鉄道車両1が受ける風の流れる風向である迎角αとの関係を格納している。なお、圧力係数Cpは、以下の式で表される。
Cp=p/(ρU/2)
ただし、ρ:空気の密度、U:鉄道車両周りの空気の流速である。
圧力検出点を2点としたときは、図7に示されるように、圧力検出点P1、P2での圧力係数の比(例えばCp/Cp1、すなわち、各圧力検出点P1、P2において、第1圧力検出器S1、第2圧力検出器S2で検出された圧力信号p、pの比)と迎角αの関係式についても、迎角データベース10に格納しておく。
なお、圧力検出点を3点以上とした場合には、各検出圧力に基づいて、地上風の影響を最も受けている圧力検出器を選定し、この圧力検出器に対応して、圧力係数の比と迎角αの関係を示す迎角データベース10を選択するようにすればよい。
S120において、S110で、図7の関係式により得られた迎角αに基づいて、図6に示される第1圧力検出器S1で検出された圧力係数Cpを求めることで、U、すなわち、鉄道車両1が受ける風ベクトルcの大きさ、すなわち風速が求められる。
一方、S130において、鉄道車両1に搭載された速度センサ20によって、走行速度を検出する。
速度センサ20としては、例えば、鉄道車両1の台車の輪軸に取り付けた速度発電機から、単位時間当たりの輪軸の回転数に応じた電圧を検出することによって走行速度を検出するものを使用する。
S140において、位置検出器30から鉄道車両1の走行位置を検出する。例えば、走行位置は、車上のD−ATC装置が予め備える位置情報と列車の台車に備えられる速度発電機から出力される速度情報から算出される。
なお、S130、S140において、GPSを使って走行速度、走行位置を検出することも可能である。
鉄道車両1が直線軌道の線路上を走行する場合は必要ないが、鉄道車両1が、曲線を走行する場合、地上風の風速、迎角をより正確に求めるためには、鉄道車両1の走行する線路の曲率や曲率中心などを求める必要がある。そこで、S150において、検出された鉄道車両1の走行位置から線路情報データベース40を用いて、鉄道車両1の走行位置における線路の曲率、曲率中心、レール方向を検出する。
図8は、鉄道車両1が曲線を走っている場合の鉄道車両1が受ける風を示している。曲線走行時では、地上風の迎角βを求めるため、鉄道車両1の進行方向を定義しなければならないため、S140で得られた鉄道車両1の走行位置と、S150で前記の走行位置から得られた線路の曲率、曲率中心より、第1圧力検出器S1、第2圧力検出器S2が圧力を検出する地点での線路の接線方向を鉄道車両1の進行方向と定める。
これにより、鉄道車両1の進行方向に流れる走行風ベクトルaの大きさは、鉄道車両1の走行速度と同一であることを利用して、S110で算出された鉄道車両1の進行方向に対する車両が受ける風の風向である迎角αと、S120で検出された、鉄道車両1が受ける風ベクトルcの風速、S130で得られた鉄道車両1の走行速度30を用いてベクトル演算をすることで、S160で、地上風ベクトルbの風速、鉄道車両1の進行方向に対する迎角βを検出する。
S160において検出された地上風ベクトルbの風速、鉄道車両1の進行方向に対する迎角βと、その時点の鉄道車両1の位置情報30、線路の曲率情報40から、S170で、この地上座標での地上風の風速と風向を特定する。
このように、地上座標での地上風の風向・風速を逐次算出することにより、鉄道路線の地上風の風速・風向を地上風データベース60として保存する。なお、車上装置と地上装置が交信するたびに、車上装置から地上装置に、この地上風データベース60のデータを送信すれば、地上でも車上で観測された地上座標での地上風の風向・風速を取得することが可能となる。
一方、図2に示すように、鉄道車両1が、風速計3の設置された地点を通過する際、S170より算出された地上座標での地上風の風速・風向の情報は、図1に示す報知装置50に出力され、風速計3により同時刻に計測された地上風の風速と風向の比較を行うことで、沿線に設置されている風速計3と、鉄道車両1に設置されている第1圧力検出器S1、第2圧力検出器S2による地上風計測システムが正常に作動しているか否かについて確認を行うことができる。
なお、この実施例では、迎角データベース10として、図6に示すように、第1圧力検出器S1、第2圧力検出器S2の検出値に対応した、圧力検出点P1、P2それぞれにおける圧力係数Cpと鉄道車両1の迎角αの関係、そして、図7に示すように、圧力検出点P1、P2における圧力係数の比(Cp/Cp1)と迎角αの関係を用いたが、圧力検出点P1、P2での検出圧力の種々の組み合わせに対応して、地上風の風速・風向を実験、シミュレーションにより求め、データベース化しておけば、圧力検出点S1、S2での検出圧力に基づいて、地上風の風速・風向を直接求めることもできる。
[実施例2]
実施例2について、図9〜図11に基づいて説明する。図9は、本発明の第2実施例である鉄道車両1の斜視図であり、図10は、図9A部の拡大図、図11は、図9B部の拡大図である。
実施例1における第1圧力検出器S1、第2圧力検出器S2の取り付け位置を変更して、本実施例2では、図9のように、第1圧力検出器S1、第2圧力検出器S2を、車両の屋根に設置された静電アンテナ2、あるいは静電アンテナ2と同様に、鉄道車両1の進行方向に沿うように設けた突起部4に設置したものである。静電アンテナ2や突起部4は、天井部に、鉄道車両の進行方向に対し、異なる角度で交差する面を備えており、図10に示しているように、突起部4先端に第1圧力検出器S1、その側面に第2圧力検出器S2を配置することで、実施例1と同様に地上座標での地上風の風速、風向が検出できる。
また、図11に示すように、静電アンテナ2に第1圧力検出器S1、第2圧力検出器S2を配置することにより、現在の鉄道車両1の流れに乱れを生じさせずに、地上座標での地上風を検出できる。また、屋根上での圧力計測により、第1圧力検出器S1、第2圧力検出器S2は地面による流れの乱れを受けないで圧力を検出できる。第1圧力検出器S1、第2圧力検出器S2は、その他、パンタグラフ等、鉄道車両1の表面に向かって流れる空気流に対し、異なる向きの面を有する既存の機器を利用してもよい。
1…鉄道車両、2…静電アンテナ、3…風速計、4…突起部、5…インターフェース、8…演算回路、10…迎角データベース、20…走行速度、30…走行位置、40…曲率情報、50…報知装置、60…地上風データベース

Claims (5)

  1. 鉄道車両の少なくとも2箇所に設置され、該鉄道車両の表面に向かって空気流に対し、互いに異なる向きで、圧力を検出する圧力検出手段と、
    走行風と地上風により前記鉄道車両が受ける風の角度である迎角と、前記圧力検出手段のそれぞれにより検出した圧力検出値との関係を、予め解析や実験から求めることにより作成した、迎角データベースと、
    前記鉄道車両の走行中、前記圧力検出手段で得られたそれぞれの圧力検出値と、前記データベースに基づいて、該鉄道車両が走行風と地上風により受ける風の前記迎角を算出するとともに、算出した迎角と、前記圧力検出手段のひとつの検出値に基づいて、前記鉄道車両が走行風と地上風により受ける風の風速を算出する、迎角・風速算出手段と、
    前記鉄道車両の走行速度を検出する速度検出手段と、
    前記鉄道車両の走行位置を検出する位置検出手段と、
    前記迎角・風速算出手段により算出された、前記鉄道車両が走行風と地上風により受ける風の迎角及び風速と、
    前記速度検出手段と前記位置検出手段により求めた、前記鉄道車両の進行方向に対する方向と、速度検出手段で検出された走行速度と、位置検出手段で算出された走行位置とに基づいて、地上風の風速と風向を算出する地上風風速風向算出手段
    とを備え、
    走行位置での地上風の風速、鉄道車両の進行方向に対する風向を車両座標系において算出する地上風計測システム。
  2. 前記地上風風速風向算出手段は、前記位置検出手段で検出された走行位置と前記線路情報取得手段によって取得された走行位置での線路の曲率情報から、地上座標での走行位置、走行方向を検出し、地上座標における地上風の風速と風向を算出する、請求項1に記載の地上風計測システム。
  3. 迎角・風速算出手段は、2箇所に設置された前記圧力検出手段で検出された圧力の比を取ることで、鉄道車両が受ける流体の風速と鉄道車両の進行方向に対する向きを算出することを特徴とする、請求項1または2に記載の地上風計測システム。
  4. 前記車両に設置した突起部の互いにずれた位置の少なくとも2点以上の圧力検出手段を備えた、請求項1〜3のいずれか1項に記載された地上風計測システム。
  5. 前記車両に設置した静電アンテナの互いにずれた位置の少なくとも2点以上の圧力検出手段を備えた、請求項1〜3のいずれか1項に記載の地上風計測システム。
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