JP2014122588A - 油フィルタユニット - Google Patents

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Soichi Nakamura
壮一 中村
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Abstract

【課題】キャピラリーチューブの流入口の閉塞を確実に防止できる油フィルタユニットを提供する。
【解決手段】油フィルタユニットは、キャピラリーチューブ(71)の流入口(71a)を上側から覆い且つ内部にキャピラリーチューブ(71)の流入口(71a)に連通する油流入室(92)を区画するカバー部(85)と、キャピラリーチューブ(71)に対して水平方向にシフトするように配設され、下側に上記油流入室(92)と連通する油通路(91)を区画する網状のフィルタ部(90)とを備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、高圧空間の油をキャピラリーチューブを介して低圧空間へ送る油フィルタユニットに関する。
従来より、空気調和装置等の冷媒回路に接続され、流体を圧縮する圧縮機が知られている。特許文献1には、この種の圧縮機が開示されている。
この圧縮機は、ケーシング内にスクロール式の圧縮機構が収容され、圧縮機構の下側に低圧空間が、圧縮機構の上側に高圧空間がそれぞれ区画される。圧縮機の運転時には、吸入管から低圧空間へ吸入された冷媒が、圧縮機構の吸入ポートより吸入され、圧縮室で圧縮される。圧縮された冷媒は、吐出ポートより高圧空間に吐出され、吐出管からケーシングの外部へ送られる。
ところで、高圧空間に吐出された冷媒中には、圧縮機構の各摺動部を潤滑するための油(冷凍機油)が含まれる。このため、高圧空間には、冷媒から分離された油が圧縮機構の上側に溜まってしまう。そこで、特許文献1の圧縮機では、圧縮機構を軸方向に貫通するキャピラリーチューブを設け、高圧空間と低圧空間とを小径の通路によって連通させている。これにより、高圧空間の油は、キャピラリーチューブを経由して、低圧空間の油溜まりへ送られる。
特開昭63−167084号公報
ところで、高圧空間を流れる冷媒中には、油以外の不純物が含まれていることがある。このため、この不純物を除去するためにキャピラリーチューブの流入口の上側に網状のフィルタを設けることが考えられる。しかし、このようにフィルタを配置すると、油や冷媒のガス流れによってフィルタが撓み変形してしまい、フィルタがキャピラリーチューブの流入口に当たってしまうことがある。このようにフィルタとキャピラリーチューブとが接触すると、フィルタによってキャピラリーチューブの流入口が閉塞される虞がある。また、フィルタの目が粗くなり、不純物がフィルタを通過してキャピラリーチューブの流入口に詰まってしまう虞もある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、キャピラリーチューブの流入口の閉塞を確実に防止できる油フィルタユニットを提供することである。
第1の発明は、圧縮機(10)のケーシング(11)内に配設される圧縮機構(40)の上側の高圧空間(S2)の油を該圧縮機構(40)の下側の低圧空間(S1)へ送るキャピラリーチューブ(71)に流入する前の油の不純物を捕捉する油フィルタユニットを対象とし、上記キャピラリーチューブ(71)の流入口(71a)を上側から覆い且つ内部に該キャピラリーチューブ(71)の流入口(71a)に連通する油流入室(92)を区画するカバー部(85)と、上記キャピラリーチューブ(71)に対して水平方向にシフトするように配設され、下側に上記油流入室(92)と連通する油通路(91)を区画する網状のフィルタ部(90)とを備えていることを特徴とする。
第1の発明では、キャピラリーチューブ(71)の流入口(71a)の上側がカバー部(85)によって覆われる。このため、高圧空間(S2)の油中の不純物が、キャピラリーチューブ(71)の上側から流入口(71a)へ直接入り込むことがない。また、この流入口(71a)の上側にフィルタ部を設ける場合と異なり、流体や油の流れの影響によりカバー部が変形して流入口(71a)に接してしまうこともない。一方、高圧空間(S2)の油中の不純物は、キャピラリーチューブ(71)から水平方向にシフトしたフィルタ部(90)によって捕捉される。フィルタ部(90)を通過した油は、油通路(91)を流れて油流入室(92)へ流入する。そして、油流入室(92)の油面の高さが、キャピラリーチューブ(71)の流入口(71a)の高さを越えると、この油が流入口(71a)に流入する。この油は、キャピラリーチューブ(71)を通過した後、低圧空間(S1)へと送られる。
第2の発明は、第1の発明において、上記フィルタ部(90)は、水平なフィルタ面(90a)を有していることを特徴とする。
第2の発明では、フィルタ部(90)のフィルタ面(90a)が油面と平行となるように水平に形成される。このため、フィルタ部(90)のフィルタ面(90a)の全域を用いて、油中の不純物を捕捉することができる。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、上記フィルタ部(90)は、上記ケーシング(11)の内周壁に沿って周方向に延びていることを特徴とする。
第3の発明では、フィルタ部(90)がケーシング(11)の内周壁に沿って周方向に延びるため、フィルタ部(90)のフィルタ面(90a)の面積を増大できる。
第4の発明は、第1乃至第3のいずれか1つの発明において、上記油流入室(92)は、該油流入室(92)の最下面(92a)が、上記キャピラリーチューブ(71)の流入口(71a)よりも低い位置にあることを特徴とする。
第4の発明では、油流入室(92)の最下面(92a)がキャピラリーチューブ(71)の流入口(71a)よりも低い位置になる。このため、油流入室(92)の最下面に不純物が沈殿したとしても、この沈殿物がキャピラリーチューブ(71)に流入してしまうことを回避できる。
第5の発明は、第1乃至第4のいずれか1つの発明において、上記油通路(91)は、上記圧縮機構(40)の上面に形成された凹溝(46)の内部に形成されることを特徴とする。
第5の発明では、圧縮機構(40)の上面に凹溝(46)が形成され、この凹溝(46)の内部に油通路(91)が形成される。これにより、高圧空間(S2)では、フィルタ部(90)の相対的な高さ位置が低くなるため、高圧空間(S2)に溜まった油を確実にフィルタ部(90)へ送ることができる。
本発明によれば、キャピラリーチューブ(71)の流入口(71a)をカバー部(85)で覆うことで、高圧空間(S2)の流体中に含まれる不純物が流入口(71a)に直接入り込んでしまうのを防止できる。また、フィルタ部(90)は、キャピラリーチューブ(71)から水平方向にシフトして配置されるので、フィルタ部(90)が変形したとしても、フィルタ部(90)と流入口(71a)が接してしまうことがない。このため、このことに起因して、流入口(71a)が閉塞したり、フィルタ部(90)の目が粗くなってしまうこともない。従って、キャピラリーチューブ(71)の閉塞を確実に防止できる油フィルタユニットを提供できる。
また、第2の発明では、フィルタ部(90)のフィルタ面(90a)の全域で不純物を捕捉できるため、フィルタ部(90)の局所的な目詰まりを防止できる。また、第3の発明では、フィルタ部(90)の面積を拡大できるので、フィルタ部(90)のフィルタ面(90a)の寿命を長くできる。
第4の発明では、油流入室(92)の最下面(92a)に溜まった沈殿物が、キャピラリーチューブ(71)に流入してしまうのを防止できる。第5の発明では、高圧空間(S2)の油をフィルタ部(90)へ確実に送ることができ、低圧空間(S1)への油戻り量が不足するのを防止できる。
図1は、実施形態に係る圧縮機の縦断面図である。 図2は、図1のY−Y線断面図である。 図3は、図2のX−X線断面図である。 図4は、図3の油フィルタユニットを拡大した断面図である。 図5は、変形例に係る圧縮機における図4相当図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、下記の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
本発明に係る油フィルタユニット(80)は、圧縮機(10)に適用されている。図1に示すように、圧縮機(10)は、スクロール型の圧縮機である。また、圧縮機(10)のケーシング(11)の内部では、圧縮機構(40)を挟んで下側の空間が低圧空間(S1)を構成し、上側の空間が高圧空間(S2)を構成している。つまり、この圧縮機(10)は、電動機(30)が収容される空間が低圧冷媒で満たされる、低圧ドーム式に構成される。
圧縮機(10)は、空気調和装置等の冷媒回路に接続される。この冷媒回路では、圧縮機(10)で圧縮した冷媒が凝縮器(放熱器)で放熱し、膨張弁で減圧された後、蒸発器で蒸発する冷凍サイクルが行われる。
圧縮機(10)は、全密閉式の縦長の円筒形のケーシング(11)を備えている。ケーシング(11)は、円筒形の胴部(12)と、該胴部(12)の上端部を閉塞する上側鏡板部(13)と、胴部(12)の下端部を閉塞する下側鏡板部(14)とを有している。また、ケーシング(11)の底部には、油(冷凍機油)が貯留される油溜まり(15)が形成される。この油溜まり(15)の油は、駆動軸(35)の下端部に取り付けられた油ポンプ(16)によって汲み上げられる。この油は、駆動軸(35)の内部の油供給路(図示省略)を通じて、圧縮機構(40)や軸受等の各摺動部へ供給される。
ケーシング(11)には、吸入管(21)と吐出管(22)とが接続される。吸入管(21)は、胴部(12)の下部寄りに接続される。吸入管(21)の流出端は、低圧空間(S1)に連通する。吐出管(22)は、上側鏡板部(13)の外周縁部に接続される。吐出管(22)の流入端は、高圧空間(S2)に連通する。
ケーシング(11)の内部には、電動機(30)と、駆動軸(35)と、圧縮機構(40)とが収容される。
電動機(30)は、ケーシング(11)の下部寄りに配置される。電動機(30)は、ステータ(31)と、ステータ(31)の内部に挿通するロータ(32)とを備えている。ステータ(31)は、下部ハウジング(33)を介してケーシング(11)に固定される。ロータ(32)は、駆動軸(35)の中間部に固定される。下部ハウジング(33)には、駆動軸(35)の下部を回転自在に支持する転がり軸受(33a)が取り付けられる。
圧縮機構(40)は、電動機(30)の上側に形成され、駆動軸(35)を介して電動機(30)と連結している。圧縮機構(40)は、上部ハウジング(41)と、固定スクロール(50)と、可動スクロール(60)とを有している。
上部ハウジング(41)は、ケーシング(11)の胴部(12)に固定されている。上部ハウジング(41)の下端部には、駆動軸(35)の上部を回転自在に支持する転がり軸受(41a)が取り付けられる。上部ハウジング(41)の上側には、下方へ凹んだ凹陥部(41b)が形成される。この凹陥部(41b)の内側には、駆動軸(35)の主軸部(35a)に対して径方向に偏心した偏心ピン(35b)が収容される。
固定スクロール(50)は、略円板状の固定側鏡板(51)と、該固定側鏡板(51)から下方へ凸設した渦巻き状(インボリュート状)の固定側ラップ(52)とを有している。固定側鏡板(51)は、複数のボルト(42)によって、上部ハウジング(41)の上側外縁部に固定される。固定スクロール(50)の外周縁部には、吸入ポート(23)が形成される。吸入ポート(23)は、低圧空間(S1)を介して吸入管(21)と連通する。また、固定側鏡板(51)の中央部には、圧縮室(45)と連通する吐出ポート(24)が形成される。吐出ポート(24)は、高圧空間(S2)を介して吐出管(22)と連通する。また、吐出ポート(24)には、吐出された流体が逆流するのを防止する逆止弁(図示省略)が取り付けられる。また、固定側鏡板(51)の上面には、その中央部から径方向外方へ放射状に延びる複数のリブ(53)が形成される。
可動スクロール(60)は、略円板状の可動側鏡板(61)と、該可動側鏡板(61)から上方へ凸設した渦巻き状(インボリュート状)の可動側ラップ(62)と、可動側鏡板(61)から下方へ凸設したボス部(63)とを有している。可動側鏡板(61)は、オルダム継手(43)を介して上部ハウジング(41)に固定される。オルダム継手(43)は、可動スクロール(60)の自転を規制する。ボス部(63)には、上述した偏心ピン(35b)が内嵌する。
圧縮機構(40)では、固定側ラップ(52)と可動側ラップ(62)とが、互いに噛み合うように配設される。これにより、固定スクロール(50)と可動スクロール(60)との間には、冷媒(流体)が圧縮される圧縮室(45)が区画される。電動機(30)が運転され、駆動軸(35)が回転すると、偏心ピン(35b)によって可動スクロール(60)が駆動される。可動スクロール(60)は、オルダム継手(43)によって自転が規制される一方、駆動軸(35)の主軸部(35a)を中心として所定の旋回半径(即ち、偏心ピン(35b)の偏心量)で旋回運動を行う。
圧縮機構(40)が駆動されると、吸入管(21)から低圧空間(S1)へ冷媒が吸入される。この冷媒は、電動機(30)の周囲を通過した後、圧縮機構(40)の吸入ポート(23)に流入する。圧縮機構(40)で可動スクロール(60)が更に旋回すると、吸入ポート(23)と圧縮室(45)(厳密には、吸入室)とが遮断され、この圧縮室(45)の容積が徐々に小さくなり、圧縮室(45)内の冷媒が圧縮される。この圧縮室(45)が吐出ポート(24)に連通すると、圧縮室(45)の冷媒が吐出ポート(24)から高圧空間(S2)へ吐出される。この高圧の冷媒の中には、圧縮機構(40)や軸受等の摺動部を潤滑する潤滑油が含まれている。このため、高圧空間(S2)では、この冷媒中から油が分離される。油が分離された冷媒は、吐出管(22)からケーシング(11)の外部へ送られる。
〈油戻し機構の構成〉
本実施形態の圧縮機(10)は、高圧空間(S2)に溜まった油を低圧空間(S1)へ送るための油戻し機構(70)を備えている。油戻し機構(70)は、キャピラリーチューブ(71)と、油フィルタユニット(80)とを有している。
図2〜図4に示すように、圧縮機構(40)の固定側鏡板(51)の外周縁部の上面には、凹溝(46)が形成される。凹溝(46)は、ケーシング(11)の内周面に沿って周方向に延びる円弧状に形成される。凹溝(46)の長手方向の一方の端部には、円形状に凹んだ円形凹部(47)が形成される(図4を参照)。更に、円形凹部(47)の底部中央には、下方へ向かって円柱状のブッシュ孔(48)が形成される。ブッシュ孔(48)の内径は、円形凹部(47)の内径よりも小さい。そして、ブッシュ孔(48)の底部には、圧縮機構(40)を軸方向に貫通する貫通孔(49)が形成される。
貫通孔(49)には、キャピラリーチューブ(71)が挿通される。キャピラリーチューブ(71)は、ブッシュ孔(48)に圧入される円筒状のブッシュ(72)を介して圧縮機構(40)に保持される。ブッシュ孔(48)にブッシュ(72)が圧入される状態では、ブッシュ(72)の周囲に環状溝(47a)が形成される。
キャピラリーチューブ(71)は、流入口(71a)が高圧空間(S2)に臨み、流出口(71b)が低圧空間(S1)に臨んでいる。つまり、キャピラリーチューブ(71)は、高圧空間(S2)と低圧空間(S1)とを連通させている。また、キャピラリーチューブ(71)の通路は、微細な孔径を有しており、流体の圧力を減圧させる減圧機構を構成している。
油フィルタユニット(80)は、概略の外形が円弧板状に形成され、凹溝(46)の内部に嵌合して取り付けられる。油フィルタユニット(80)は、ユニット本体(81)とフィルタ部材(90)とで構成される。ユニット本体(81)は、周方向に延びる枠部(82)と、枠部(82)の一端側(図2における右端側)に形成される第1取付板部(83)と、枠部(82)の他端側(図2における左端側)に形成される第2取付板部(84)とを有している。第1取付板部(83)の2つの隅部、及び第2取付板部(84)の2つの隅部には、それぞれ1本ずつボルト(86)が締結される。これにより、油フィルタユニット(80)は、凹溝(46)の内部において、固定側鏡板(51)に固定される。
枠部(82)には、矩形円弧状の開口(82a)が形成される。そして、枠部(82)には、開口(82a)の全面を覆うようにフィルタ部材(90)が貼り付けられる。フィルタ部材(90)は、油中に含まれる不純物を捕捉するフィルタ部を構成しており、比較的細かい目を有するメッシュ板状に形成される。フィルタ部材(90)のフィルタ面(90a)は、高圧空間(S2)に溜まった油面と平行になるように、水平に形成されている。また、枠部(82)の内部では、フィルタ部材(90)と凹溝(46)の底面との間に円弧状の油通路(91)が区画される。
ユニット本体(81)には、キャピラリーチューブ(71)の流入口(71a)に対応する部位にカバー部(85)が形成される。カバー部(85)は、フィルタ部材(90)よりも上方に膨出し、内部に油流入室(92)を区画している。具体的に、図4に示すように、カバー部(85)は、枠部(82)の外縁部から上方に起立する第1縦板部(85a)と、第2取付板部(84)の側端から上方に起立する第2縦板部(85b)と、第1縦板部(85a)と第2縦板部(85b)とに連続する上板部(85c)とを有している。上板部(85c)の内壁とキャピラリーチューブ(71)の流入口(71a)との間には、所定の間隔が確保されている。つまり、カバー部(85)は、キャピラリーチューブ(71)の流入口(71a)と離間しながら該流入口(71a)を上側から覆っている。
また、ユニット本体(81)には、油通路(91)及び油流入室(92)を連通させる連通溝(93)が形成される。連通溝(93)は、第1縦板部(85a)及び枠部(82)の下端部に連続して形成される。
油戻し機構(70)では、キャピラリーチューブ(71)の流入口(71a)の高さが、環状溝(47a)の底面(即ち、油流入室(92)の最下面(92a))よりも高い位置にあり、且つ凹溝(46)の底面よりも高い位置にある。また、キャピラリーチューブ(71)の流入口(71a)の高さとフィルタ部材(90)のフィルタ面(90a)の高さは概ね同じ位置にある。また、カバー部(85)の上板部(85c)の内壁(下面)の高さは、フィルタ部材(90)のフィルタ面(90a)よりも高い位置にある。
〈油戻し機構の作用〉
次いで、油戻し機構(70)の作用について、図2〜図4を参照しながら説明する。圧縮機(10)の運転時には、上述のように高圧空間(S2)に油が溜まり込んでいく。この油は、高圧空間(S2)を下方へと流れ落ちていく。フィルタ部材(90)の上側に溜まった油は、フィルタ面(90a)を通過し、油通路(91)に流通する。フィルタ部材(90)のフィルタ面(90a)は、油面と平行な水平に形成されるため、フィルタ面(90a)の全域で不純物を捕捉することができる。また、フィルタ部材(90)は、ケーシング(11)の内周面に沿って周方向に延びているため、フィルタ面(90a)の面積を拡大することができる。
このようにして不純物が除去された油は、油通路(91)から連通溝(93)を介して油流入室(92)に流入する。油流入室(92)では、油中に残存した不純物が沈降分離し、環状溝(47a)の内部に捕捉される。油流入室(92)の油面が上昇し、この油面がキャピラリーチューブ(71)の流入口(71a)を越えると、油が流入口(71a)に流入し、キャピラリーチューブ(71)を流れ落ちていく。この油は、キャピラリーチューブ(71)を流れる際に減圧され、その後、低圧空間(S1)へ流出し、油溜まり(15)に回収される。
−実施形態の効果−
上記実施形態によれば、キャピラリーチューブ(71)の流入口(71a)をカバー部(85)で覆うことで、高圧空間(S2)の冷媒や油中に含まれる不純物が、流入口(71a)に直接入り込んでしまうのを防止できる。また、フィルタ部材(90)は、キャピラリーチューブ(71)から水平方向(厳密には、周方向)にシフトして配置されるので、フィルタ部材(90)が冷媒や油の流れの影響に起因して変形したとしても、フィルタ部材(90)と流入口(71a)が接してしまうことがない。このため、このことに起因して、流入口(71a)が閉塞したり、フィルタ部材(90)の目が粗くなってしまうこともない。従って、キャピラリーチューブ(71)の閉塞を確実に防止でき、高圧空間(S2)の油を確実に低圧空間(S1)へ戻すことができる。
また、フィルタ部材(90)のフィルタ面(90a)は、油面と平行となるように水平に形成されるため、フィルタ面(90a)の全域で不純物を捕捉できる。この結果、フィルタ部材(90)の局所的な目詰まりを防止できる。また、フィルタ部材(90)をケーシング(11)の内周壁に沿って周方向に延ばすことで、フィルタ部材(90)のフィルタ面(90a)の面積を拡大でき、フィルタ部材(90)のフィルタ面(90a)の寿命を長くできる。
また、油流入室(92)では、その底部に環状溝(47a)を形成しているので、この環状溝(47a)に細かい不純物を沈殿させて捕捉できる。これに対し、キャピラリーチューブ(71)の流入口(71a)は、環状溝(47a)の最下面(92a)よりも高い位置になるので、沈殿した不純物が流入口(71a)に入り込んでしまうことも防止できる。
〈実施形態の変形例〉
図5に係る変形例は、上記実施形態と油フィルタユニット(80)の構成が異なるものである。具体的に、変形例の油フィルタユニット(80)では、ユニット本体(81)のカバー部(85)が、上記実施形態と異なり上方に膨出しておらず、実施形態の第1縦板部(85a)が省略した構成となっている。カバー部(85)の上板部(85c)の上面は概ね平坦な形状をしており、固定側鏡板(51)の上面と略面一に形成される。一方、上板部(85c)には、縦長の矩形状の僅かな段差が形成され、この段差を形成する部位が、フィルタ部材(90)の枠部(82)を構成している。枠部(82)にフィルタ部材(90)が取り付けられた状態では、上板部(85c)の上面とフィルタ部材(90)の上面とが略面一となる。油フィルタユニット(80)では、枠部(82)と凹溝(46)の底部との間に、油通路(91)及び油流入室(92)を連通させる連通溝(93)が形成される。
この変形例では、上記実施形態と異なり、カバー部(85)に第1縦板部(85a)が形成されないため、カバー部(85)の加工性が向上する。本変形例におけるその他の作用効果は上記実施形態と同様である。
以上説明したように、本発明は、高圧空間の油をキャピラリーチューブを介して低圧空間へ送る圧縮機に適用される油フィルタユニットについて有用である。
S1 低圧空間
S2 高圧空間
10 圧縮機
11 ケーシング
40 圧縮機構
46 凹溝
71 キャピラリーチューブ
71a 流入口
85 カバー部
90 フィルタ部材(フィルタ部)
90a フィルタ面
91 油通路
92 油流入室
92a 最下面

Claims (5)

  1. 圧縮機(10)のケーシング(11)内に配設される圧縮機構(40)の上側の高圧空間(S2)の油を該圧縮機構(40)の下側の低圧空間(S1)へ送るキャピラリーチューブ(71)に流入する前の油の不純物を捕捉する油フィルタユニットであって、
    上記キャピラリーチューブ(71)の流入口(71a)を上側から覆い且つ内部に該キャピラリーチューブ(71)の流入口(71a)に連通する油流入室(92)を区画するカバー部(85)と、
    上記キャピラリーチューブ(71)に対して水平方向にシフトするように配設され、下側に上記油流入室(92)と連通する油通路(91)を区画する網状のフィルタ部(90)と
    を備えていることを特徴とする油フィルタユニット。
  2. 請求項1において、
    上記フィルタ部(90)は、水平なフィルタ面(90a)を有していることを特徴とする油フィルタユニット。
  3. 請求項1又は2において、
    上記フィルタ部(90)は、上記ケーシング(11)の内周壁に沿って周方向に延びていることを特徴とする油フィルタユニット。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1つにおいて、
    上記油流入室(92)は、該油流入室(92)の最下面(92a)が、上記キャピラリーチューブ(71)の流入口(71a)よりも低い位置にあることを特徴とする油フィルタユニット。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1つにおいて、
    上記油通路(91)は、上記圧縮機構(40)の上面に形成された凹溝(46)の内部に形成されることを特徴とする油フィルタユニット。
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