JP2014122419A - プラズマcvd装置 - Google Patents
プラズマcvd装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014122419A JP2014122419A JP2013236926A JP2013236926A JP2014122419A JP 2014122419 A JP2014122419 A JP 2014122419A JP 2013236926 A JP2013236926 A JP 2013236926A JP 2013236926 A JP2013236926 A JP 2013236926A JP 2014122419 A JP2014122419 A JP 2014122419A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- space
- plasma cvd
- cvd apparatus
- film forming
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
- C23C16/00—Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes
- C23C16/44—Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the method of coating
- C23C16/455—Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the method of coating characterised by the method used for introducing gases into reaction chamber or for modifying gas flows in reaction chamber
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
- C23C16/00—Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes
- C23C16/44—Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the method of coating
- C23C16/50—Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the method of coating using electric discharges
- C23C16/505—Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the method of coating using electric discharges using radio frequency discharges
- C23C16/509—Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the method of coating using electric discharges using radio frequency discharges using internal electrodes
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
- C23C16/00—Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes
- C23C16/44—Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the method of coating
- C23C16/54—Apparatus specially adapted for continuous coating
- C23C16/545—Apparatus specially adapted for continuous coating for coating elongated substrates
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Plasma & Fusion (AREA)
- Chemical Vapour Deposition (AREA)
- Plasma Technology (AREA)
Abstract
【課題】高い成膜速度を実現するために大きな成膜ロールを使用した場合において、原料ガスを有効に利用することが可能であると共に、長時間にわたって安定的な皮膜形成を可能とするプラズマCVD装置を提供すること。
【解決手段】真空チャンバ4内に成膜ロール1,2を有し、成膜ロール1,2に巻き掛けられたフィルムWの表面に被膜を形成するプラズマCVD装置C1において、成膜ロール1,2に対向すると共に成膜ロール1,2から所定間隔を隔てた位置に配置されて成膜ロール1,2との間に第1及び第2の成膜ゾーン13,14を形成し、第1及び第2の成膜ゾーン13,14において原料ガスの流れを成膜ロール1,2に巻き掛けられたフィルムWの表面に沿うように整流する第1及び第2の整流部11,12と、第1及び第2の成膜ゾーン13,14を接続し、第1及び第2の成膜ゾーン13,14で形成されるプラズマを連通させる連通部と、を設ける。
【選択図】図1
【解決手段】真空チャンバ4内に成膜ロール1,2を有し、成膜ロール1,2に巻き掛けられたフィルムWの表面に被膜を形成するプラズマCVD装置C1において、成膜ロール1,2に対向すると共に成膜ロール1,2から所定間隔を隔てた位置に配置されて成膜ロール1,2との間に第1及び第2の成膜ゾーン13,14を形成し、第1及び第2の成膜ゾーン13,14において原料ガスの流れを成膜ロール1,2に巻き掛けられたフィルムWの表面に沿うように整流する第1及び第2の整流部11,12と、第1及び第2の成膜ゾーン13,14を接続し、第1及び第2の成膜ゾーン13,14で形成されるプラズマを連通させる連通部と、を設ける。
【選択図】図1
Description
本発明は、プラスチックフィルムなどシート状の基材の表面に機能性皮膜を連続的に成膜するプラズマCVD装置に関する。
近年、プラスチックフィルムをディスプレイ基板として用いるための様々な検討の中で、水蒸気や酸素に対するバリア性、あるいは、耐擦傷性を付与する技術として、プラスチックフィルムの表面に透明のSiOxコーティングを施す技術が注目されており、特に、低温で生産性の高いコーティング技術が望まれている。
プラスチックフィルム表面へのロールツーロール式によるSiOxコーティングの技術としては、真空蒸着法やスパッタ法などの物理蒸着法、及びプラズマCVD(PlasmaEnhanced-Chemical Vapor Deposition、以下、PE−CVDと記載する)法がある。
プラスチックフィルム表面へのロールツーロール式によるSiOxコーティングの技術としては、真空蒸着法やスパッタ法などの物理蒸着法、及びプラズマCVD(PlasmaEnhanced-Chemical Vapor Deposition、以下、PE−CVDと記載する)法がある。
真空蒸着法は、生産性の高いプロセスであり、主に食品包装用フィルムへの成膜技術として広く用いられている。しかし、水蒸気や酸素に対するバリア性に関して、水蒸気透過率は1g/m2・day、酸素透過率は1cc/m2・atm・day程度であり、ディスプレイ基板として要求される水準(バリア性)を満たすものではない。
一方、スパッタ法は、緻密な皮膜が形成可能なプロセスであり、表面状態の良い基板上に厚さ50〜100nmのSiOx皮膜やSiON皮膜を成膜することで、モコン法の検出限界である0.02g/m2・day以下の水蒸気透過率、0.02cc/m2・atm・day以下の酸素透過率を達成可能である。しかし、成膜速度が低いため高い生産性を得ることができない。加えて、PVD法で形成した皮膜は無機質で脆いため、厚さ100nmを超える成膜を行うと、皮膜の内部応力、皮膜・基板間の熱膨張係数の相違、さらにはフィルムの変形に皮膜が追従できないことによる皮膜欠陥や剥離の問題が生じる。
一方、スパッタ法は、緻密な皮膜が形成可能なプロセスであり、表面状態の良い基板上に厚さ50〜100nmのSiOx皮膜やSiON皮膜を成膜することで、モコン法の検出限界である0.02g/m2・day以下の水蒸気透過率、0.02cc/m2・atm・day以下の酸素透過率を達成可能である。しかし、成膜速度が低いため高い生産性を得ることができない。加えて、PVD法で形成した皮膜は無機質で脆いため、厚さ100nmを超える成膜を行うと、皮膜の内部応力、皮膜・基板間の熱膨張係数の相違、さらにはフィルムの変形に皮膜が追従できないことによる皮膜欠陥や剥離の問題が生じる。
このような物理蒸着法に対して、プラズマCVD法は、その成膜速度について、真空蒸着法には及ばないもののスパッタ法に対して1桁以上の優位性があり、且つ、高バリア性の皮膜を形成できる可能性がある。これに加え、プラズマCVD法は、成膜された皮膜がある程度の柔軟性を持つことから、プラスチックフィルムなどの基板上に数百nm〜数μというPVD法では達成不可能な厚い皮膜を形成可能であるといった特長がある。従って、プラズマCVD法は、これらの特長を生かした新しい成膜プロセスとして期待されている。
上述したロールツーロール方式のPE−CVD法を採用した技術としては、特許文献1〜特許文献3に開示されたものがある。
特許文献1に開示のプラズマ処理装置は、減圧可能なチャンバと、該チャンバ内にプラズマを形成する手段とを有し、該プラズマ形成手段がチャンバ内にプラズマ対面表面を形成する電極を備え、基体がチャンバ内にあるときに、前記プラズマ対面表面を基体と転がり接触させることにより、前記電極から基体に電気を導き、且つプラズマ処理中に基体の連続的変化可能部分をプラズマに露出させるための導電/露出手段と、前記基体の連続的変化可能部分に隣接してプラズマを閉じ込めるため、接地形シールドを備える閉じ込め手段とを有することを特徴とするものである。
特許文献1に開示のプラズマ処理装置は、減圧可能なチャンバと、該チャンバ内にプラズマを形成する手段とを有し、該プラズマ形成手段がチャンバ内にプラズマ対面表面を形成する電極を備え、基体がチャンバ内にあるときに、前記プラズマ対面表面を基体と転がり接触させることにより、前記電極から基体に電気を導き、且つプラズマ処理中に基体の連続的変化可能部分をプラズマに露出させるための導電/露出手段と、前記基体の連続的変化可能部分に隣接してプラズマを閉じ込めるため、接地形シールドを備える閉じ込め手段とを有することを特徴とするものである。
特許文献1のプラズマ処理装置は、真空に排気されたチャンバ内で、フィルムを連続的に巻き出し巻き取る機構を用いてフィルムを連続的に搬送し、搬送する途中に成膜ロールを設置して成膜ロールにフィルムを巻きつけ搬送しながら成膜を行なう。また、電極として機能する成膜ロールに対向する対向電極に一定間隔で磁場発生機構である(磁気手段)磁極対を配置し、電極である成膜ロールと対向電極の間に形成された空間に成膜の原料ガス(例えばHMDSO)、反応ガス(例えば酸素)、補助ガスとしての放電ガス(例えばAr)を供給する。その上で、交流電源などを用いて成膜ロールと対向電極の間に電力を供給し、グロー放電によるプラズマを生成する。生成されたプラズマにより原料ガスは分解され、成膜ロールで搬送されるフィルムの表面に、分解された原料ガスと反応ガスによるSiOxなどの皮膜が形成される。
特許文献2に開示のマグネトロンプラズマCVD装置は、真空槽内に成膜部である主ローラ及び陽極が互いに対向して配置され、該主ローラの内部に磁気回路が設けられ、該主ローラ上を走行する基材上にプラズマ発生により成膜するに際し、該磁気回路がプラズマにさらされないように、該主ローラ内部の領域がプラズマ発生領域と異なる雰囲気とされていることを特徴とするものである。
特許文献2のマグネトロンプラズマCVD装置は、基材を巻き取りながら成膜するものであって、真空槽内に成膜部である主ローラ及び陽極が互いに対向して配置され、この主ローラの内部に磁気回路が設けられ、該主ローラ上を走行する基材上にプラズマ発生により成膜するに際し、磁気回路がプラズマにさらされないように、主ローラ内部の領域がプラズマ発生領域と異なる雰囲気とされていることを特徴とする。
特許文献2のプラズマCVD装置は、磁気回路(磁場発生機構)が成膜ロールである主ローラの内部に設置されており、基材(フィルム)表面に成膜を行うためには、主ローラと対向電極であるアノード電極間の空間に原料ガス等を導入し、成膜ロールに電力を印加してプラズマを発生させる。
また、特許文献3に開示のプラズマCVD装置は、真空チャンバー内で基材を連続的に搬送しながら当該基材の表面に皮膜を形成するプラズマCVD装置であって、巻き掛けられた基材が対向するように平行ないしほぼ平行に対向して配置された一対の成膜ロールと、前記各成膜ロールの内部に設けられ、前記成膜ロールの間の対向空間に面したロール表面付近に膨らんだ磁場を発生させる磁場発生部材と、一方の電極と他方の電極とが交互に極性が反転するプラズマ電源と、前記対向空間に成膜ガスを供給するガス供給手段及び前記対向空間を真空排気する真空排気手段を有し、前記成膜ロールにそれぞれ設けられた磁場発生部材は、一方の成膜ロールに設けられた磁場発生部材と他方の成膜ロールに設けられた磁場発生部材との間で磁力線がまたがらず、それぞれの磁場発生部材がほぼ閉じた磁気回路を形成するように磁極が配置され、前記プラズマ電源は、その一方の電極が一方の成膜ロールに接続され、他方の電極が他方の成膜ロールに接続されたことを特徴とするものである。
また、特許文献3に開示のプラズマCVD装置は、真空チャンバー内で基材を連続的に搬送しながら当該基材の表面に皮膜を形成するプラズマCVD装置であって、巻き掛けられた基材が対向するように平行ないしほぼ平行に対向して配置された一対の成膜ロールと、前記各成膜ロールの内部に設けられ、前記成膜ロールの間の対向空間に面したロール表面付近に膨らんだ磁場を発生させる磁場発生部材と、一方の電極と他方の電極とが交互に極性が反転するプラズマ電源と、前記対向空間に成膜ガスを供給するガス供給手段及び前記対向空間を真空排気する真空排気手段を有し、前記成膜ロールにそれぞれ設けられた磁場発生部材は、一方の成膜ロールに設けられた磁場発生部材と他方の成膜ロールに設けられた磁場発生部材との間で磁力線がまたがらず、それぞれの磁場発生部材がほぼ閉じた磁気回路を形成するように磁極が配置され、前記プラズマ電源は、その一方の電極が一方の成膜ロールに接続され、他方の電極が他方の成膜ロールに接続されたことを特徴とするものである。
特許文献3のプラズマCVD装置の最大の特徴は、原料ガスを供給しプラズマを発生させる空間の両側に成膜対象のフィルムを配置することで、フィルム上に皮膜が効率的に形成できることにある。加えて、特許文献3のプラズマCVD装置には、特許文献1及び2にあるような、成膜ロールに近接した場所に配置された対向電極が存在しないことが特徴である。このため、特許文献1及び2では対向電極に皮膜が形成されることによる放電の特性の変動や、皮膜フレークの発生が問題となるが、特許文献3のプラズマCVD装置では、このような問題が生じることなく長時間にわたって安定的な皮膜形成が可能である。
上述の特許文献1〜3に開示されるように、プラスチックフィルムなどの表面に皮膜を形成する技術として様々なプラズマCVD装置が存在する。
しかし、特許文献1に開示のプラズマ処理装置は、半円状の対向電極においてプラズマと接する部分には絶縁性の皮膜が堆積してしまうので、この成長する皮膜が電極表面を覆いグロー放電の特性を変化させる要因となる点が問題となる。また、半円状の対向電極にもプラズマ発生用の電力を供給しなくてはならないため、電源パワーを余分に消費するだけでなく、発熱する対向電極を十分に冷却する必要がある。
しかし、特許文献1に開示のプラズマ処理装置は、半円状の対向電極においてプラズマと接する部分には絶縁性の皮膜が堆積してしまうので、この成長する皮膜が電極表面を覆いグロー放電の特性を変化させる要因となる点が問題となる。また、半円状の対向電極にもプラズマ発生用の電力を供給しなくてはならないため、電源パワーを余分に消費するだけでなく、発熱する対向電極を十分に冷却する必要がある。
特許文献2のマグネトロンプラズマCVD装置も、特許文献1に開示のプラズマ処理装置と同様の問題があり、半円状の対向電極においてプラズマと接する部分には絶縁性の皮膜が堆積してしまうので、グロー放電の特性を変化させる要因となる。また、同様に、半
円状の対向電極にも電力を供給しなくてはならないため、電源パワーを余分に消費するだけでなく対向電極を十分に冷却する必要がある。
円状の対向電極にも電力を供給しなくてはならないため、電源パワーを余分に消費するだけでなく対向電極を十分に冷却する必要がある。
また、特許文献3のプラズマCVD装置は、対向電極への皮膜の堆積に伴う問題点を解消する目的で、本願の発明者らによって提案されたものである。本プラズマCVD装置では、ロール直径が200mm以下と比較的小径な場合には有効である。しかし、原料ガス流を成膜が発生するロール周辺に限定するのは困難であり、成膜速度を上昇させるためにロール直径を大きくして成膜に寄与する面積を拡大しようとすると、原料ガスが拡散する空間が広がってしまい原料ガスを有効に利用できなくなる。その結果として、成膜速度を上昇させたいという意図に反して成膜速度が低下してしまう。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、高い成膜速度を実現するために大きな成膜ロールを使用した場合において、原料ガスを有効に利用することが可能であると共に、長時間にわたって安定的な皮膜形成を可能とする装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の成膜方法は以下の技術的手段を講じている。
即ち、本発明のプラズマCVD装置は、真空チャンバと、該真空チャンバ内に配置され且つ交流電源の両極が接続された一対の成膜ロールである第1の成膜ロール及び第2の成膜ロールとを有し、前記一対の成膜ロールに巻き掛けられたシート状の基材の表面近傍にプラズマを生成することで被膜を形成するプラズマCVD装置であって、前記第1の成膜ロールに対向すると共に前記第1の成膜ロールから所定間隔を隔てた位置に配置されて前記第1の成膜ロールとの間に第1の空間を形成し、前記第1の空間において前記被膜の原料ガスを含むガスの流れを前記第1の成膜ロールに巻き掛けられた基材の表面に沿うように整流する第1の整流部と、前記第2の成膜ロールに対向すると共に前記第2の成膜ロールから所定間隔を隔てた位置に配置されて前記第2の成膜ロールとの間に第2の空間を形成し、前記第2の空間において前記被膜の原料ガスを含むガスの流れを前記第2の成膜ロールに巻き掛けられた基材の表面に沿うように整流する第2の整流部と、前記第1の空間及び第2の空間にプラズマを形成して前記原料ガスを分解するプラズマ領域を形成する磁場発生部と、前記第1の空間及び第2の空間に原料ガスを供給する第1のガス供給部と、前記第1の空間及び第2の空間を接続し、前記第1の空間及び第2の空間のそれぞれで形成されるプラズマを連通させる連通部と、を備えることを特徴とする。
即ち、本発明のプラズマCVD装置は、真空チャンバと、該真空チャンバ内に配置され且つ交流電源の両極が接続された一対の成膜ロールである第1の成膜ロール及び第2の成膜ロールとを有し、前記一対の成膜ロールに巻き掛けられたシート状の基材の表面近傍にプラズマを生成することで被膜を形成するプラズマCVD装置であって、前記第1の成膜ロールに対向すると共に前記第1の成膜ロールから所定間隔を隔てた位置に配置されて前記第1の成膜ロールとの間に第1の空間を形成し、前記第1の空間において前記被膜の原料ガスを含むガスの流れを前記第1の成膜ロールに巻き掛けられた基材の表面に沿うように整流する第1の整流部と、前記第2の成膜ロールに対向すると共に前記第2の成膜ロールから所定間隔を隔てた位置に配置されて前記第2の成膜ロールとの間に第2の空間を形成し、前記第2の空間において前記被膜の原料ガスを含むガスの流れを前記第2の成膜ロールに巻き掛けられた基材の表面に沿うように整流する第2の整流部と、前記第1の空間及び第2の空間にプラズマを形成して前記原料ガスを分解するプラズマ領域を形成する磁場発生部と、前記第1の空間及び第2の空間に原料ガスを供給する第1のガス供給部と、前記第1の空間及び第2の空間を接続し、前記第1の空間及び第2の空間のそれぞれで形成されるプラズマを連通させる連通部と、を備えることを特徴とする。
ここで、前記磁場発生部は、前記第1の成膜ロール及び第2の成膜ロールの内部に配置されているとよい。
さらに、前記磁場発生部は、第1の整流部を挟んで第1の空間とは反対側に配置されると共に第2の整流部を挟んで第2の空間とは反対側に配置されているとよい。
また、前記磁場発生部は、複数のレーストラック状マグネトロン磁場を発生させるとよい。
さらに、前記磁場発生部は、第1の整流部を挟んで第1の空間とは反対側に配置されると共に第2の整流部を挟んで第2の空間とは反対側に配置されているとよい。
また、前記磁場発生部は、複数のレーストラック状マグネトロン磁場を発生させるとよい。
なお、前記連通部に、反応ガス及び/又は補助ガスを第1の空間及び第2の空間に供給する第2のガス供給部が設けられているとよい。
また、前記真空チャンバの内部を排気することで減圧する真空排気ポンプを備え、前記真空排気ポンプは、前記第1の空間及び第2の空間を前記連通部から排気することで減圧するとよい。
また、前記真空チャンバの内部を排気することで減圧する真空排気ポンプを備え、前記真空排気ポンプは、前記第1の空間及び第2の空間を前記連通部から排気することで減圧するとよい。
さらに、前記第1の整流部は、前記第1の空間側に該第1の整流部の表面を保護する防着板を着脱自在に設け、前記第2の整流部は、前記第2の空間側に該第2の整流部の表面を保護する防着板を着脱自在に設けるとよい。
加えて、前記第1の空間と前記第2の空間に、前記ガス供給部からそれぞれ異なる原料ガスを含むガスを供給するとよい。
加えて、前記第1の空間と前記第2の空間に、前記ガス供給部からそれぞれ異なる原料ガスを含むガスを供給するとよい。
本発明のプラズマCVD装置によれば、高い成膜速度を実現するために大きな成膜ロールを使用した場合において、原料ガスを有効に利用することが可能であると共に、長時間にわたって安定的な皮膜形成が可能となる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態によるプラズマCVD装置を説明する。なお、以下に説明する各実施形態及び図面において、プラズマCVD装置における同一の構成部材には、同一の符号及び同一の名称を付すこととする。従って、同一の符号及び同一の名称が付された構成部材については、同じ説明を繰り返さない。
[第1実施形態]
図1に示す第1実施形態によるプラズマCVD装置C1は、フィルム(基材)Wを搬送する2本の成膜ロール1,2を、回転中心となる軸心が互いに平行となるように備えており、減圧下又は真空下において、電源3から一対の成膜ロール1,2の間に、交流又は極性反転を伴うパルス電圧を印加してグロー放電を発生させ、プラズマCVDによる成膜を行なう装置である。
[第1実施形態]
図1に示す第1実施形態によるプラズマCVD装置C1は、フィルム(基材)Wを搬送する2本の成膜ロール1,2を、回転中心となる軸心が互いに平行となるように備えており、減圧下又は真空下において、電源3から一対の成膜ロール1,2の間に、交流又は極性反転を伴うパルス電圧を印加してグロー放電を発生させ、プラズマCVDによる成膜を行なう装置である。
図1は、一対の成膜ロール1,2の回転中心となる軸心に垂直な平面で切断したときの断面図であり、プラズマCVD装置C1の概略構成を示す。図1の紙面に向かっての上下方向をプラズマCVD装置C1の上下方向、図1の紙面に向かって左右方向をプラズマCVD装置C1の左右方向、図1の紙面貫通方向をプラズマCVD装置C1の前後方向(つまり、奥行き及び手前方向)として、以下、説明する。
成膜ロール1,2は、互いにほぼ同じ構成を有しており、例えばステンレス材料で形成されたほぼ同径及び同長の略円筒形状を有する部材である。成膜ロール(第1の成膜ロール)1は、図1の紙面に向かってプラズマCVD装置C1の左側に設けられ、且つ成膜ロール(第2の成膜ロール)2は、同じくプラズマCVD装置C1の右側に設けられており、このように左右一対の成膜ロール1,2は、互いの回転中心となる軸心が平行且つ水平となるように後述する真空チャンバ4内に保持される。
成膜ロール1,2は、後述する真空チャンバ4から電気的に絶縁され、また相互に電気的に絶縁されており、1台の電源3の両極に接続されている。電源3は高周波の交流電圧、または、極性の反転が可能なパルス状の電圧を発生するものである。
図2に、電源3の出力電圧波形を例示する。例示波形は、サイン波と方形波、および間欠的な方形波のものを例示しているが、プラズマCVD装置の動作中には放電発生により若干歪んだ形状となるので、放電の発生が可能な出力電圧波形であれば、図2に示した波形以外の波形でもよい。
図2に、電源3の出力電圧波形を例示する。例示波形は、サイン波と方形波、および間欠的な方形波のものを例示しているが、プラズマCVD装置の動作中には放電発生により若干歪んだ形状となるので、放電の発生が可能な出力電圧波形であれば、図2に示した波形以外の波形でもよい。
成膜ロール1,2の内部には、成膜ロール1,2の表面近傍での放電を促進するための磁場発生機構(磁場発生部)5が設置される。磁場発生機構5は、成膜ロール1,2の内部に設置され、成膜ロール1,2が回転しても成膜ロール1,2と共には回転せず、プラズマCVD装置C1内での位置が変化しないように固定されている。
磁場発生機構5としては、例えば、図3に示すように、棒状の磁石51の周囲をこの棒状の磁石とは反対の極性を有する磁石52によって包囲することで、図3に矢印で示すような、プレーナーマグネトロンスパッタカソードに用いられるのと同様のレーストラック状の磁場を形成するものが採用するとよい。このレーストラック状の磁場は、プラズマの発生が磁場の存在箇所に優先的に起こるように誘導すると共に、プラズマのドリフト等によりプラズマをロールの長手方向に均一化する役割を有する。
磁場発生機構5としては、例えば、図3に示すように、棒状の磁石51の周囲をこの棒状の磁石とは反対の極性を有する磁石52によって包囲することで、図3に矢印で示すような、プレーナーマグネトロンスパッタカソードに用いられるのと同様のレーストラック状の磁場を形成するものが採用するとよい。このレーストラック状の磁場は、プラズマの発生が磁場の存在箇所に優先的に起こるように誘導すると共に、プラズマのドリフト等によりプラズマをロールの長手方向に均一化する役割を有する。
図3に示すように、成膜ロール1,2の直径が大きい場合は、磁場発生機構5を複数並べて、成膜ロール1,2の表面における放電面積を拡大することが望ましい。
このような構成の一対の成膜ロール1,2に巻き掛けられたシート状のフィルムWの表面近傍にはプラズマが生成し、フィルムWの表面に成膜が施されるが、成膜が施されるフィルムWとしては、PET,PEN,PES、ポリカーボネート、ポレオレフィン、ポリイミド、紙等の絶縁性の材料が適当であり、フィルムWの厚みとしては、減圧下又は真空下でのフィルムW搬送が可能な5μm〜0.5mmの厚みのものが適用可能である。
このような構成の一対の成膜ロール1,2に巻き掛けられたシート状のフィルムWの表面近傍にはプラズマが生成し、フィルムWの表面に成膜が施されるが、成膜が施されるフィルムWとしては、PET,PEN,PES、ポリカーボネート、ポレオレフィン、ポリイミド、紙等の絶縁性の材料が適当であり、フィルムWの厚みとしては、減圧下又は真空下でのフィルムW搬送が可能な5μm〜0.5mmの厚みのものが適用可能である。
以下、図1を参照しながら、上述の成膜ロール1,2、磁場発生機構5、及び電源3を有するプラズマCVD装置C1の構成を詳しく説明する。
プラズマCVD装置C1は、上述した一対の成膜ロール1,2と、成膜ロール1,2に供給されて成膜処理が施されるフィルムWが予め巻回された巻き出し部6と、成膜ロール1,2を通過して成膜処理が施されたフィルムWを巻き取る巻取り部7と、巻き出し部6から巻き出されたフィルムWを成膜ロール1に導く補助ローラ8と、成膜ロール1を通過したフィルムWを成膜ロール2に導く補助ローラ9と、成膜ロール2を通過したフィルムWを巻取ロールに導く補助ローラ10とを格納する真空チャンバ4を備える。
プラズマCVD装置C1は、上述した一対の成膜ロール1,2と、成膜ロール1,2に供給されて成膜処理が施されるフィルムWが予め巻回された巻き出し部6と、成膜ロール1,2を通過して成膜処理が施されたフィルムWを巻き取る巻取り部7と、巻き出し部6から巻き出されたフィルムWを成膜ロール1に導く補助ローラ8と、成膜ロール1を通過したフィルムWを成膜ロール2に導く補助ローラ9と、成膜ロール2を通過したフィルムWを巻取ロールに導く補助ローラ10とを格納する真空チャンバ4を備える。
図1に示すように、真空チャンバ4は、成膜ロール1,2の上方を格納する第1のチャンバ41、及び成膜ロール1,2の下方を格納する第2のチャンバ42Aを有している。
第1のチャンバ41は、成膜ロール1,2の軸心近傍から上方を格納しており、成膜ロール1,2の他に、巻き出し部6、補助ローラ8,9,10、及び巻取り部7を格納している。
第1のチャンバ41は、成膜ロール1,2の軸心近傍から上方を格納しており、成膜ロール1,2の他に、巻き出し部6、補助ローラ8,9,10、及び巻取り部7を格納している。
図1に示すように、第2のチャンバ42Aは、成膜ロール1,2の外形状に沿って成膜ロール1,2のそれぞれを下方から覆うものであり、第1のチャンバ41と一体となっている。具体的に、第2のチャンバ42Aは、成膜ロール1の外形状に沿って成膜ロール1を覆う第1の整流部11と、成膜ロール2の外形状に沿って成膜ロール2を覆う第2の整流部12とを有している
つまり、第1の整流部11は、図1の紙面に向かってプラズマCVD装置C1の左側に設けられ、且つ第2の整流部12は、同じくプラズマCVD装置C1の右側に設けられており、第2のチャンバ42Aは、左右一対の第1の整流部11及び第2の整流部12を有することとなる。
つまり、第1の整流部11は、図1の紙面に向かってプラズマCVD装置C1の左側に設けられ、且つ第2の整流部12は、同じくプラズマCVD装置C1の右側に設けられており、第2のチャンバ42Aは、左右一対の第1の整流部11及び第2の整流部12を有することとなる。
第1の整流部11は、成膜ロール1とほぼ同心円状で成膜ロール1よりも半径の大きな曲面を形成しており、この曲面が成膜ロール1に対向すると共に成膜ロール1から所定間隔を隔てて、この曲面と成膜ロール1の外周面がほぼ同心となる位置に配置される。この配置によって、第1の整流部11は、成膜ロール1との間に第1の成膜ゾーン(第1の空間)13を形成し、第1の成膜ゾーン13に供給された皮膜の原料ガスを含むガスの流れを、成膜ロール1に巻き掛けられたフィルムWの表面に沿うように整流する。尚、皮膜の原料ガスについては、後述する。
第2の整流部12は、第1の整流部11とほぼ同様の構成を有している。第2の整流部12は、成膜ロール2とほぼ同心円状で成膜ロール2よりも半径の大きな曲面を形成しており、該曲面が成膜ロール2に対向すると共に成膜ロール2から所定間隔を隔てて、該曲面と成膜ロール2の外周面がほぼ同心となる位置に配置される。この配置によって、第2
の整流部12は、成膜ロール2との間に第2の成膜ゾーン(第2の空間)14を形成し、第2の成膜ゾーン14に供給された皮膜の原料ガスを含むガスの流れを、成膜ロール2に巻き掛けられたフィルムWの表面に沿うように整流する。
の整流部12は、成膜ロール2との間に第2の成膜ゾーン(第2の空間)14を形成し、第2の成膜ゾーン14に供給された皮膜の原料ガスを含むガスの流れを、成膜ロール2に巻き掛けられたフィルムWの表面に沿うように整流する。
第1の整流部11は、第1の成膜ロール1から、例えば、30〜100mmほどの間隔を隔てて配置されて第1の成膜ゾーン13を形成することで、成膜に効果的なガスの流れを実現する。同様に、第2の整流部12も、第2の成膜ロール2から、例えば、30〜100mmほどの間隔を隔てて配置されて第2の成膜ゾーン14を形成することで、成膜に効果的なガスの流れを実現する。
図1には、第1の整流部11及び第2の整流部12の断面形状が示されているが、第1の整流部11及び第2の整流部12とも、図1の紙面に向かって奥行き及び手前方向、つまりプラズマCVD装置C1の前後方向に幅を有している。第1の整流部11及び第2の整流部12の奥行き及び手前方向の両端部は、第2チャンバ42Aの壁面である前後壁で閉塞されている。
ここで、図1に示すように、成膜ロール1,2の内部に設けられた磁場発生機構5は、レーストラック状の磁場を、第1の成膜ゾーン13及び第2の成膜ゾーン14に向けて形成するように配置されている。従って、磁場発生機構5によって、第1の成膜ゾーン13及び第2の成膜ゾーン14において、成膜ロール1,2の表面に沿ったプラズマを発生させることができ、原料ガスを分解するプラズマ領域が形成される。
ここで、図1に示すように、第1の成膜ゾーン13と第2の成膜ゾーン14は、互いに隣り合って近接する部分で接続される接続部(連通部)15を形成している。第1の成膜ゾーン13と第2の成膜ゾーン14が成膜ロール1,2の軸心を結ぶ直線に沿ってこの直線の近傍で連通することによって、第1の成膜ゾーン13と第2の成膜ゾーン14のそれぞれで形成されるプラズマを連通させることができる。連通部15は、第1の成膜ゾーン13と第2の成膜ゾーン14の間でプラズマを通じた放電電流の流れの経路を確保する。
上述のように、本実施形態によるプラズマCVD装置C1の第1の整流部11及び第2の整流部12は、図1に示すように真空チャンバ4の壁によって構成されている。第1の整流部11及び第2の整流部12は、第1の成膜ゾーン13と第2の成膜ゾーン14に導入された原料ガスを、可能な限り成膜ロール1,2の表面沿って留めるために、図示のように成膜ロール1,2から略一定間隔を保って配置されることが好ましい。その上で、第1の整流部11及び第2の整流部12に面する成膜ロール1,2の表面には、成膜対象のフィルムWが、少なくとも成膜ロール1,2と第1の整流部11及び第2の整流部12の間に形成された第1の成膜ゾーン13と第2の成膜ゾーン14に存在するように巻き付けられる。成膜ロール1,2は、成膜ロール1,2に巻き付けられたフィルムWを回転によって搬送することができ、フィルムWを連続的に巻き出し、巻取りながら連続的に搬送するパスの一部を構成する。
図1に示すように、真空チャンバ4は、第1の成膜ゾーン13と第2の成膜ゾーン14において、第1のチャンバ側にガス供給機構(第1のガス供給部)16を備えている。第1の成膜ゾーン13において、第1のチャンバ41との接点、言い換えれば、第1の成膜ゾーン13の両端部のそれぞれにガス供給機構16が備えられ、同様に、第2の成膜ゾーン14においても、ガス供給機構16が備えられている。第1の成膜ゾーン13及び第2の成膜ゾーン14の両端部に備えられたガス供給機構16から、第1の成膜ゾーン13及び第2の成膜ゾーン14の中央部に向かって原料ガスが供給されるので、原料ガスは、第1の整流部11及び第2の整流部12に整流されて、成膜ロール1,2に巻き付けられたフィルムWの表面に沿って流れることとなる。
ガス供給機構16は、プラズマCVD装置C1の奥行き及び手前方向において、第1の成膜ゾーン13及び第2の成膜ゾーン14の一カ所だけに設けられてもよいが、第1の成膜ゾーン13及び第2の成膜ゾーン14に奥行き及び手前方向にわたって連続して設けられていてもよく、又断続的に複数設けられていてもよい。
このようなガス供給機構16からは、原料ガスに限らず、原料ガス(成膜原料ガス)、反応ガス、補助ガスが単独又は混合して供給される。成膜原料ガスは、反応ガスと反応し
て皮膜として堆積する元素を含むガスであり、例えば、ケイ素Siを含有する皮膜の成膜用としては、HMDSO,TEOS,シラン、ジメチルシラン、トリメチルシラン、テトラメチルシラン、HMDS,TMOS等が、炭素Cを含有する皮膜の成膜用としては、メタン、エタン、エチレン、アセチレン等が、Tiを含有する皮膜の成膜用としては、4塩化チタン、チタンイソプロパノール等が、皮膜の種類に応じて適切に選択される。反応ガスはそれ単体では皮膜とはならないが原料ガスとの化学反応による化合物として皮膜中に取り込まれる元素を含むものであり、例えば酸化物形成用には酸素、オゾン等が、窒化物形成用には窒素、アンモニア等が、皮膜の種類に応じて選ばれる。補助ガスは、キャリアガス、放電用ガスとも呼ばれ、プラズマの生成、化学反応の補助、圧力の調整を目的として導入されるが、形成される皮膜中には残らないものであり、たとえば、ヘリウムHe,アルゴンAr,ネオンNe,キセノンXeのような希ガスや水素から適宜選択することが可能である。
このようなガス供給機構16からは、原料ガスに限らず、原料ガス(成膜原料ガス)、反応ガス、補助ガスが単独又は混合して供給される。成膜原料ガスは、反応ガスと反応し
て皮膜として堆積する元素を含むガスであり、例えば、ケイ素Siを含有する皮膜の成膜用としては、HMDSO,TEOS,シラン、ジメチルシラン、トリメチルシラン、テトラメチルシラン、HMDS,TMOS等が、炭素Cを含有する皮膜の成膜用としては、メタン、エタン、エチレン、アセチレン等が、Tiを含有する皮膜の成膜用としては、4塩化チタン、チタンイソプロパノール等が、皮膜の種類に応じて適切に選択される。反応ガスはそれ単体では皮膜とはならないが原料ガスとの化学反応による化合物として皮膜中に取り込まれる元素を含むものであり、例えば酸化物形成用には酸素、オゾン等が、窒化物形成用には窒素、アンモニア等が、皮膜の種類に応じて選ばれる。補助ガスは、キャリアガス、放電用ガスとも呼ばれ、プラズマの生成、化学反応の補助、圧力の調整を目的として導入されるが、形成される皮膜中には残らないものであり、たとえば、ヘリウムHe,アルゴンAr,ネオンNe,キセノンXeのような希ガスや水素から適宜選択することが可能である。
尚、真空チャンバ4は、排気手段としての真空ポンプ(図示せず)を備えており、図1に示すように、第1の整流部11及び第2の整流部12のそれぞれにおいて、ガス供給機構16から最も離れた位置から排気され、第1の成膜ゾーン13及び第2の成膜ゾーン14は、上述のガス供給機構16からのガス供給と合わせて適切な圧力に制御される。
ガス供給機構16から真空ポンプによる排気に至るガスの流れは、第1の整流部11及び第2の整流部12によって成膜ロール1,2の表面付近に制約された状態となり、特に成膜ロール1,2の直径が大きい場合でも、ガス供給機構16から供給されたガスが、成膜ロール1,2の表面から離れた広い空間に無駄に散逸することを防いでいる。
ガス供給機構16から真空ポンプによる排気に至るガスの流れは、第1の整流部11及び第2の整流部12によって成膜ロール1,2の表面付近に制約された状態となり、特に成膜ロール1,2の直径が大きい場合でも、ガス供給機構16から供給されたガスが、成膜ロール1,2の表面から離れた広い空間に無駄に散逸することを防いでいる。
以上に述べた構成を有する本実施形態によるプラズマCVD装置C1において、ガス供給機構16からガスを供給して第1の成膜ゾーン13及び第2の成膜ゾーン14を適切な圧力に維持した状態で、電源3により成膜ロール1,2に高周波の交流またはパルス状の電圧を印加すると、成膜ロール1,2の表面に巻き付けられたフィルムWの表面でグロー放電が発生する。電源3からの電圧は成膜ロール1,2の表面全体に印加されるのであるが、ガスは第1の成膜ゾーン13及び第2の成膜ゾーン14に供給されており、それ以外の領域(第1チャンバ41)は排気によって圧力の低い状態であるため、グロー放電は第2チャンバ42Aの第1の成膜ゾーン13及び第2の成膜ゾーン14に選択的に発生する。このため、第1及び第2の成膜ゾーン13,14に原料ガスが供給されていれば、グロー放電によって原料ガスが分解され、プラズマCVDプロセスによってフィルムWの表面に皮膜が形成される。
さらに、磁場発生機構5によって、グロー放電を容易にする磁場が成膜ロール1,2の表面近傍に存在するので、第1の成膜ゾーン13及び第2の成膜ゾーン14の圧力が0.1Pa〜10Pa程度の圧力範囲にあれば、第1の成膜ゾーン13及び第2の成膜ゾーン14と他の領域のガス遮蔽が完全でなくても、グロー放電を磁場の存在する領域を中心に発生させることができる。第1の成膜ゾーン13及び第2の成膜ゾーン14の圧力が上述の圧力範囲未満であると、磁場の存在する領域での放電発生は困難になる。その一方で、第1の成膜ゾーン13及び第2の成膜ゾーン14の圧力が上述の圧力範囲を超えると、第1の成膜ゾーン13及び第2の成膜ゾーン14以外での放電発生が顕著になり、成膜ロール1,2の表面以外のフィルムWが存在しない場所での成膜が起こるなど、好ましくない状態となる。
フィルムWは絶縁性の材料であるため、直流の電圧の印加では成膜ロール1,2に印加した電力を遮断してしまいプラズマを生成することが出来ないが、適切な周波数(およそ1kHz以上、好ましくは10kHz以上)であれば、成膜ロール1,2に印加した電力をフィルムWを通してプラズマにまで伝播させることが可能である。電源3から供給する放電の電圧は、波高値としては数百V〜2千Vの範囲が好ましい。そして、成膜ロール1,2は電源3の両極に接続されており、一方に負の電圧が印加されるときには、必ず他方には正の電圧が印加され、電流はプラズマを連通する開口部を通じて、成膜ロール1,2の一方の成膜ロールから他方の成膜ロールに流れ、これが高周波で逆転しながら継続する。
以上のように本実施形態によるプラズマCVD装置C1では、成膜ロール1,2の表面にフィルムWを巻き付けた状態で、成膜ロール1,2の第1の成膜ゾーン13及び第2の成膜ゾーン14側でグロー放電を発生させて、成膜ロール1,2上のフィルムWを搬送しながら皮膜形成を行なうことが可能である。グロー放電を発生させる電極は成膜ロール1,2であるため、放電を維持するためのさらなる電極が必要ではない。また、成膜ロール1,2の第1の成膜ゾーン13及び第2の成膜ゾーン14に面した領域にはフィルムWが存在するため成膜ロール1,2自体に皮膜が堆積することもなく、従来の技術では課題となっていた電極への皮膜堆積に伴う放電の変動は発生しない。
加えて、本実施形態によるプラズマCVD装置C1では、第1の成膜ゾーン13及び第2の成膜ゾーン14に導入されたガスは成膜ロール1,2の表面に沿った第1の成膜ゾーン13及び第2の成膜ゾーン14を流れてグロー放電で分解された後に、真空ポンプによって排気される。このため、従来の技術で課題となっていたような、成膜ロール1,2の直径を特に大きくした場合に成膜ロール1,2の表面から離れた広い空間に無駄に散逸し、成膜効率が悪くなるといった問題が発生しない。このため、本実施形態によるプラズマCVD装置C1では、成膜ロール1,2の大径化が可能であり、大径化により皮膜形成のプラズマに晒されるフィルムWの面積を拡大し、結果として高い生産性の装置を構成することができる。
一方で、原料ガスは第1の整流部11及び第2の整流部12の表面近傍にも流れるため、第1の整流部11及び第2の整流部12への皮膜の堆積は発生するが、第1の整流部11及び第2の整流部12は電極としての機能はない。そのため、従来のCVD装置において、プラズマ発生用の電力を供給するために成膜ロールに対向する位置に配置された対向電極とは異なり、本実施形態によるプラズマCVD装置C1の第1の整流部11及び第2の整流部12では、該対向電極と比較して相対的に皮膜の付着量が少なく、又皮膜が付着したとしても放電特性に影響を与えることがない。このことは、第1の整流部11及び第2の整流部12に付着する皮膜の強度が低いためフレークとして飛散しにくく、清掃がし易く、そして、第1の整流部11及び第2の整流部12への熱負荷が小さいため当該箇所の冷却を簡単にできるので、第1の整流部11及び第2の整流部12に皮膜の防着板を取り付け易いというメリットがある。
本実施形態によるプラズマCVD装置C1を実施するにあたっての望ましい実施条件について、以下に説明する。
第1の整流部11と第2の整流部12を接続する開口部である接続部(連通部)15は、第1の整流部11と第2の整流部12の一部に、成膜対象のフィルム(基板)Wの幅方向全域にわたる開口を有し、フィルムWの進行方向に沿った連通部15の開口サイズは、フィルムWの幅方向全域にわたってほぼ同一であることが好ましい。連通部15は、フィルムWの幅方向に沿って分散配置された複数の連通部によって構成された集合体でも良い。
第1の整流部11と第2の整流部12を接続する開口部である接続部(連通部)15は、第1の整流部11と第2の整流部12の一部に、成膜対象のフィルム(基板)Wの幅方向全域にわたる開口を有し、フィルムWの進行方向に沿った連通部15の開口サイズは、フィルムWの幅方向全域にわたってほぼ同一であることが好ましい。連通部15は、フィルムWの幅方向に沿って分散配置された複数の連通部によって構成された集合体でも良い。
また、連通部15の開口の面積は、成膜ロール1,2の表面近傍におけるプラズマ発生領域の面積に対して、1/3以下、好ましくは1/5以下が望ましい。これは、連通部15の開口が大きすぎると、ガスに対する第1の整流部11と第2の整流部12の整流効果が低下するためである。
一方で、連通部15の開口が小さすぎると、第1の成膜ゾーン13及び第2の成膜ゾーン14で発生したプラズマを連通部15を通じて連結することができなくなる。連通部15の開口サイズがいわゆるプラズマシースより小さいと、プラズマが連通部15を通過するのは困難であると考えられる。実際の放電プラズマを観察すると、成膜ロール1,2に巻いたフィルムWの表面の1〜2mmにシース領域が観察されるので、開口部の両側もシース領域が形成されると考えると、連通部15の開口サイズは、フィルムWの表面に観察されるシース領域(1〜2mm)の2倍、すなわち2〜4mmよりも十分大きいことが必要である。
一方で、連通部15の開口が小さすぎると、第1の成膜ゾーン13及び第2の成膜ゾーン14で発生したプラズマを連通部15を通じて連結することができなくなる。連通部15の開口サイズがいわゆるプラズマシースより小さいと、プラズマが連通部15を通過するのは困難であると考えられる。実際の放電プラズマを観察すると、成膜ロール1,2に巻いたフィルムWの表面の1〜2mmにシース領域が観察されるので、開口部の両側もシース領域が形成されると考えると、連通部15の開口サイズは、フィルムWの表面に観察されるシース領域(1〜2mm)の2倍、すなわち2〜4mmよりも十分大きいことが必要である。
しかし、連通部15の開口サイズを著しく狭くする積極的な理由は存在しないと思われるので、連通部15の開口サイズは、少なくとも2cm以上とすると良い。なお、連通部
15する開口が真空排気のラインに設けられる場合には、必要な排気能力を確保する必要性から、5cm以上の開口にするのが好ましい。例えば、成膜ロール1,2の直径が600mmで、成膜ロール1,2の下半分の領域をプラズマ領域とする場合、フィルムWの進行方向に沿ったプラズマ長は約90cmなので、フィルムWの進行方向に沿った連通部15の開口サイズとしては、2cm〜18cm(最大で30cm)程度が好ましい範囲である。
15する開口が真空排気のラインに設けられる場合には、必要な排気能力を確保する必要性から、5cm以上の開口にするのが好ましい。例えば、成膜ロール1,2の直径が600mmで、成膜ロール1,2の下半分の領域をプラズマ領域とする場合、フィルムWの進行方向に沿ったプラズマ長は約90cmなので、フィルムWの進行方向に沿った連通部15の開口サイズとしては、2cm〜18cm(最大で30cm)程度が好ましい範囲である。
次に、図4〜図8を参照しながら、本実施形態によるプラズマCVD装置C1の変形例1〜変形例5について説明する。
(変形例1)
図4は、第1実施形態によるプラズマCVD装置C1の一つめの変形例(変形例1)の概略構成を示す図である。
(変形例1)
図4は、第1実施形態によるプラズマCVD装置C1の一つめの変形例(変形例1)の概略構成を示す図である。
変形例1によるプラズマCVD装置C2は、第1実施形態によるプラズマCVD装置C1の第2のチャンバ42Aに代えて、第1のチャンバ41とほぼ同じ構成を有し、成膜ロール1,2の両方を同時に下方から覆う第3のチャンバ42Bを有している。
変形例1によるプラズマCVD装置C2は、第3のチャンバ42B内において、第1実施形態によるプラズマCVD装置C1の第1の整流部11及び第2の整流部12に相当する形状の第1の整流板17及び第2の整流板18を有している。
変形例1によるプラズマCVD装置C2は、第3のチャンバ42B内において、第1実施形態によるプラズマCVD装置C1の第1の整流部11及び第2の整流部12に相当する形状の第1の整流板17及び第2の整流板18を有している。
第1の整流板17は、第1の整流部11に相当する形状を有し、成膜ロール1とほぼ同心円状で成膜ロール1よりも半径の大きな曲面を形成する板部材であり、該曲面が成膜ロール1に対向すると共に成膜ロール1から所定間隔を隔てて、該曲面と成膜ロール1の外周面がほぼ同心となる位置に配置される。これによって第1の整流板17は、成膜ロール1との間で第1の成膜ゾーン13を形成している。
第2の整流板18は、第1の整流板17と同様の構成を有しており、曲面を成膜ロール2に対向させると共に成膜ロール2から所定間隔を隔てて、該曲面と成膜ロール2の外周面がほぼ同心となる位置に配置される。これによって第2の整流板18は、成膜ロール2との間で第2の成膜ゾーン14を形成している。
図2に示すように、第1の整流板17は、成膜ロール2とは反対側の端部で第1のチャンバ41と一体に接続されており、成膜ロール2側の端部は、第1のチャンバ41に接続されることなく第1のチャンバ41との間に開口を有している。これに対して、第2の整流板18は、成膜ロール1とは反対側の端部で第1のチャンバ41と一体に接続されており、成膜ロール1側の端部は、第1のチャンバ41に接続されることなく第1のチャンバ41との間に開口を有している。
図2に示すように、第1の整流板17は、成膜ロール2とは反対側の端部で第1のチャンバ41と一体に接続されており、成膜ロール2側の端部は、第1のチャンバ41に接続されることなく第1のチャンバ41との間に開口を有している。これに対して、第2の整流板18は、成膜ロール1とは反対側の端部で第1のチャンバ41と一体に接続されており、成膜ロール1側の端部は、第1のチャンバ41に接続されることなく第1のチャンバ41との間に開口を有している。
つまり、第1の整流板17が第1のチャンバ41との間に有する開口と、第2の整流板18が第1のチャンバ41との間に有する開口とによって、第1実施形態によるプラズマCVD装置と同等の連通部15を形成している。
ガス供給機構16は、第1の成膜ゾーン13及び第2の成膜ゾーン14において、第1の整流板17及び第2の整流板18が第1のチャンバ41に接続される側に設けられている。このガス供給機構16の配置と共に、第1の成膜ゾーン13及び第2の成膜ゾーン14を個別に排気するのではなく、第3のチャンバ42B内を一括して排気することにより、ガス供給機構16から供給されたガスは、成膜ロール1,2の表面に沿って流れ、連通部15から出て第3のチャンバ42B内に流出する。これによって、第1実施形態によるプラズマCVD装置C1とほぼ同等の効果を得ることができる。
(変形例2)
図5は、第1実施形態によるプラズマCVD装置C1の二つめの変形例(変形例2)の概略構成を示す図である。
ガス供給機構16は、第1の成膜ゾーン13及び第2の成膜ゾーン14において、第1の整流板17及び第2の整流板18が第1のチャンバ41に接続される側に設けられている。このガス供給機構16の配置と共に、第1の成膜ゾーン13及び第2の成膜ゾーン14を個別に排気するのではなく、第3のチャンバ42B内を一括して排気することにより、ガス供給機構16から供給されたガスは、成膜ロール1,2の表面に沿って流れ、連通部15から出て第3のチャンバ42B内に流出する。これによって、第1実施形態によるプラズマCVD装置C1とほぼ同等の効果を得ることができる。
(変形例2)
図5は、第1実施形態によるプラズマCVD装置C1の二つめの変形例(変形例2)の概略構成を示す図である。
変形例2によるプラズマCVD装置C3は、第1実施形態によるプラズマCVD装置C1とほぼ同様の構成を有するが、磁場発生機構5の構成及び位置が異なっている。
図5に示すように、変形例2によるプラズマCVD装置C3は、磁場発生機構5を、成膜ロール1,2の内部ではなく、第2チャンバ42Aの外側に配置している。変形例2によるプラズマCVD装置C3の磁場発生機構5も、第1実施形態における磁場発生機構5
と同様に、レーストラック状の磁場を発生するものであるが、図3で示した磁場発生機構5とは、棒状の磁石、及び該棒状の磁石の周囲を包囲する磁石の極性を逆にして第2チャンバ42Aの外側に配置されている。
図5に示すように、変形例2によるプラズマCVD装置C3は、磁場発生機構5を、成膜ロール1,2の内部ではなく、第2チャンバ42Aの外側に配置している。変形例2によるプラズマCVD装置C3の磁場発生機構5も、第1実施形態における磁場発生機構5
と同様に、レーストラック状の磁場を発生するものであるが、図3で示した磁場発生機構5とは、棒状の磁石、及び該棒状の磁石の周囲を包囲する磁石の極性を逆にして第2チャンバ42Aの外側に配置されている。
磁場発生機構5を、図5に示すように第2チャンバ42Aの外側に配置しても、第1の成膜ゾーン13及び第2の成膜ゾーン14にプラズマを生成可能な磁場を生成することができるので、第1実施形態によるプラズマCVD装置C1と同様に、成膜ロール1,2において、第1の成膜ゾーン13及び第2の成膜ゾーン14に面する部分に優先的にプラズマを生成可能な磁場を形成することができる。
(変形例3)
図6は、第1実施形態によるプラズマCVD装置C1の三つめの変形例(変形例3)の概略構成を示す図である。
(変形例3)
図6は、第1実施形態によるプラズマCVD装置C1の三つめの変形例(変形例3)の概略構成を示す図である。
変形例3によるプラズマCVD装置C4は、第1実施形態によるプラズマCVD装置C1とほぼ同様の構成を有するが、連通部15に反応ガス及び/又は補助ガスのみを供給するガス供給機構(第2のガス供給部)19が設けられている点で第1実施形態によるプラズマCVD装置C1とは異なっている。
変形例3による構成には、以下の2つの効果がある。一つめの効果は、連通部15の汚染を低減できることである。連通部15付近に導入された反応ガスや補助ガスである放電ガスは、第1の成膜ゾーン13及び第2の成膜ゾーン14へと向かうガスの流れを形成するが、このガスの流れは第1の成膜ゾーン13及び第2の成膜ゾーン14に導入された原料ガスが連通部15に流入することを抑制する。結果として連通部15付近への皮膜付着を低減することが可能となる。
変形例3による構成には、以下の2つの効果がある。一つめの効果は、連通部15の汚染を低減できることである。連通部15付近に導入された反応ガスや補助ガスである放電ガスは、第1の成膜ゾーン13及び第2の成膜ゾーン14へと向かうガスの流れを形成するが、このガスの流れは第1の成膜ゾーン13及び第2の成膜ゾーン14に導入された原料ガスが連通部15に流入することを抑制する。結果として連通部15付近への皮膜付着を低減することが可能となる。
二つめの効果は、プラズマCVDの反応活性の向上である。連通部15は第1の成膜ゾーン13及び第2の成膜ゾーン14の2つのゾーンのプラズマを連結する箇所であり、放電電流が連通部15を通じて流れており、連通部15には強いプラズマが存在する。導入された反応ガス、放電ガスはこの強いプラズマを通過し、活性化された状態で第1の成膜ゾーン13及び第2の成膜ゾーン14に流入するため、第1の成膜ゾーン13及び第2の成膜ゾーン14に直接ガスを供給する場合に比べてより反応性の強化された処理が期待できる。
(変形例4)
図7は、第1実施形態によるプラズマCVD装置C1の四つめの変形例(変形例4)の概略構成を示す図である。
(変形例4)
図7は、第1実施形態によるプラズマCVD装置C1の四つめの変形例(変形例4)の概略構成を示す図である。
変形例4によるプラズマCVD装置C5は、第1実施形態によるプラズマCVD装置C1とほぼ同様の構成を有するが、第1の成膜ゾーン13及び第2の成膜ゾーン14が連通部15から排気される点と、第1の成膜ゾーン13及び第2の成膜ゾーン14の連通部15側にはガス供給機構16が設けられていない点で、第1実施形態によるプラズマCVD装置C1とは異なっている。
変形例4のプラズマCVD装置C5によれば、必然的に、連通部15を原料ガスの導入部であるガス供給機構16から離れた位置に構成できるので、原料ガスが連通部15に流入することによる連通部15の汚染を低減することができる。
(変形例5)
図8は、第1実施形態によるプラズマCVD装置C1の五つめの変形例(変形例5)の概略構成を示す図である。変形例5によるプラズマCVD装置C6は、第1実施形態によるプラズマCVD装置C1とほぼ同様の構成を有するが、2つの成膜ロール1,2の間には連通部15が形成されておらず、第1の成膜ゾーン13及び第2の成膜ゾーン14の排気が、第1の成膜ゾーン13及び第2の成膜ゾーン14の下部を接続管20のような接続手段で接続した上で、一つの排気手段で実施される点で、第1実施形態によるプラズマCVD装置C1とは異なっている。そして、2つの成膜ゾーン13,14の下部を結合する接続手段は、連通部15としても機能する。変形例4との比較でいうと、本変形例5は、接続手段(連通部15に相当)が排気手段への接続を兼ねている点は同じであるが、2つの成膜ゾーン13,14の排気が第1の成膜ゾーン13及び第2の成膜ゾーン14の最下
部から行われる点で相違する。連通部15として機能する接続手段は2つの成膜ゾーン13,14のプラズマを結合する領域であるので、接続手段内はプラズマの作用が強く、壁面に皮膜が形成されやすいが、当該箇所を装置の下部に配置できるので、接続手段に形成された皮膜の悪影響を最低限にすることができる。
(変形例5)
図8は、第1実施形態によるプラズマCVD装置C1の五つめの変形例(変形例5)の概略構成を示す図である。変形例5によるプラズマCVD装置C6は、第1実施形態によるプラズマCVD装置C1とほぼ同様の構成を有するが、2つの成膜ロール1,2の間には連通部15が形成されておらず、第1の成膜ゾーン13及び第2の成膜ゾーン14の排気が、第1の成膜ゾーン13及び第2の成膜ゾーン14の下部を接続管20のような接続手段で接続した上で、一つの排気手段で実施される点で、第1実施形態によるプラズマCVD装置C1とは異なっている。そして、2つの成膜ゾーン13,14の下部を結合する接続手段は、連通部15としても機能する。変形例4との比較でいうと、本変形例5は、接続手段(連通部15に相当)が排気手段への接続を兼ねている点は同じであるが、2つの成膜ゾーン13,14の排気が第1の成膜ゾーン13及び第2の成膜ゾーン14の最下
部から行われる点で相違する。連通部15として機能する接続手段は2つの成膜ゾーン13,14のプラズマを結合する領域であるので、接続手段内はプラズマの作用が強く、壁面に皮膜が形成されやすいが、当該箇所を装置の下部に配置できるので、接続手段に形成された皮膜の悪影響を最低限にすることができる。
第1の成膜ゾーン13及び第2の成膜ゾーン14の下部を接続する接続管20は、図8の紙面に向かって奥行き及び手前方向に連続して設けられていてもよく、又断続的に複数設けられていてもよい。図8に示すように、接続管20の略中央部から排気が行われる。
変形例5のプラズマCVD装置C6によっても、ガス供給機構16から供給されたガスは、成膜ロール1,2の表面に沿って流れて排気される。これによっても、第1実施形態によるプラズマCVD装置C1とほぼ同等の効果を期待することができる。
変形例5のプラズマCVD装置C6によっても、ガス供給機構16から供給されたガスは、成膜ロール1,2の表面に沿って流れて排気される。これによっても、第1実施形態によるプラズマCVD装置C1とほぼ同等の効果を期待することができる。
[第2実施形態]
図9を参照しながら、本発明の第2実施形態によるプラズマCVD装置C7について説明する。
図9は、第2実施形態によるプラズマCVD装置C7の概略構成を示す図である。
第1実施形態によるプラズマCVD装置C7は、巻き出し部6から巻き出された一本のフィルムWが2つの成膜ロール1,2に巻き付けられて、2度の成膜処理が施される構成であった。これに対して、第2実施形態によるプラズマCVD装置C7は、第1チャンバ41内に、成膜ロール1に対する巻き出し部21Aと巻き取り部22Aを配置し、成膜ロール2に対する巻き出し部21Bと巻き取り部22Bを配置する。
図9を参照しながら、本発明の第2実施形態によるプラズマCVD装置C7について説明する。
図9は、第2実施形態によるプラズマCVD装置C7の概略構成を示す図である。
第1実施形態によるプラズマCVD装置C7は、巻き出し部6から巻き出された一本のフィルムWが2つの成膜ロール1,2に巻き付けられて、2度の成膜処理が施される構成であった。これに対して、第2実施形態によるプラズマCVD装置C7は、第1チャンバ41内に、成膜ロール1に対する巻き出し部21Aと巻き取り部22Aを配置し、成膜ロール2に対する巻き出し部21Bと巻き取り部22Bを配置する。
つまり、第2実施形態によるプラズマCVD装置C7は、成膜ロール1,2によって、異なる2本のフィルムWに同時に成膜処理を施すことができる構成を有している。その上で、第1実施形態によるプラズマCVD装置C1と同様の連通部15によって、第1の成膜ゾーン13及び第2の成膜ゾーン14が接続されているので、第1の成膜ゾーン13と第2の成膜ゾーン14の間でプラズマを通じた放電電流の流れの経路を確保することができる。
[第3実施形態]
図10を参照しながら、本発明の第3実施形態によるプラズマCVD装置C8について説明する。
図10は、第3実施形態によるプラズマCVD装置C8の概略構成を示す図であり、本実施形態によるプラズマCVD装置C8は、第1実施形態によるプラズマCVD装置C1とほぼ同様の構成を有している。
図10を参照しながら、本発明の第3実施形態によるプラズマCVD装置C8について説明する。
図10は、第3実施形態によるプラズマCVD装置C8の概略構成を示す図であり、本実施形態によるプラズマCVD装置C8は、第1実施形態によるプラズマCVD装置C1とほぼ同様の構成を有している。
第1実施形態によるプラズマCVD装置C1では、巻き出された1本のフィルムWを2つの成膜ロール1,2に連続して巻き掛けて、フィルムWの同一面(片面)に対して成膜処理を施していたが、図10に示す本実施形態のプラズマCVD装置C8は、一回の巻き出しと巻取りで1本のフィルムWの表面と裏面(両面)に成膜を施すことができる構成を有している。
図10に示すプラズマCVD装置C8では、成膜ロール1,2の回転方向が互いに異なると共に、巻き出し部6から巻き出された一本のフィルムWが巻取り部7に巻き取られるまでの搬送経路において、成膜ロール1と成膜ロール2の間に、成膜ロール1から出たフィルムWの上面(表面)と下面(裏面)と反転させて成膜ロール2に誘導する補助ローラ23が設けられている。
補助ローラ23は、成膜ロール1上で成膜処理が施されたフィルムWの上下面を反転させて、反転させたフィルムWを、成膜ロール1とは反対に回転する成膜ロール2に供給するものである。
これによって、フィルムWの両面に成膜処理を施す際にも、第1実施形態によるプラズマCVD装置C1の効果を得ることができる。
これによって、フィルムWの両面に成膜処理を施す際にも、第1実施形態によるプラズマCVD装置C1の効果を得ることができる。
以上の各実施形態で述べたように、本発明のプラズマCVD装置によれば、第1の整流部及び第2整流部を設けることにより、ガス供給機構から供給されたガスが成膜ロールの表面近傍から離れた場所へ拡散するのを防ぐことができる。この効果は、高い成膜速度を実現するために大きな径を有する成膜ロールを用いた場合において特に顕著であり、原料
ガスを有効に利用することが可能となる。また、本発明のプラズマCVD装置は、グロー放電を発生させるための電極を成膜ロールに対向する位置に設ける必要がないので、従来のように対電極に皮膜が形成されて絶縁されてしまうことがなく、長時間にわたって安定的な皮膜形成を可能とする。
ガスを有効に利用することが可能となる。また、本発明のプラズマCVD装置は、グロー放電を発生させるための電極を成膜ロールに対向する位置に設ける必要がないので、従来のように対電極に皮膜が形成されて絶縁されてしまうことがなく、長時間にわたって安定的な皮膜形成を可能とする。
ところで、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。特に、今回開示された実施形態において、明示的に開示されていない事項、例えば、動作条件や測定条件、各種パラメータ、構成物の寸法、重量、体積などは、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な値を採用している。
例えば、第1及び第2の整流部(第1及び第2の整流板)11,12の成膜ロール1,2と対向する曲面に、着脱可能な防着板を取り付けてもよい。防着板は、第1及び第2の整流部11,12の曲面形状とほぼ同じ曲面形状を有する板材であって、第1及び第2の整流部(第1及び第2の整流板)11,12の成膜ロール1,2と対向する曲面上に載置される。この防着板によって、第1及び第2の整流部11,12への皮膜の堆積を防ぎ第1及び第2の整流部11,12を保護することができるので、防着板を交換するだけで、第1及び第2の整流部11,12を清掃する必要なくプラズマCVD装置C1〜C8の運転を継続させることができる。
防着板は、成膜処理における温度上昇によっても破損及び変形せず、且つ表面に堆積した皮膜を容易に剥離することのできる材料で構成されていればよい。例えば、軽量の金属材料などが好適である。
防着板の取り付けは、プラズマCVD装置では一般的なことではある。しかし、本発明のプラズマCVD装置では、プラズマ発生のために電力を供給する電気回路が第1及び第2の整流部に含まれていないので、従来のプラズマCVD装置における対向電極のようには温度が上昇することはなく、第1及び第2の整流部の上に防着板を取り付けても防着板の温度上昇は顕著ではない。従って、この防着板は、必ずしも水冷される必要はない。加えて、非水冷の防着板は交換作業が容易であるので、プラズマCVD装置のメンテナンス性が大幅に向上するという利点がある。
防着板の取り付けは、プラズマCVD装置では一般的なことではある。しかし、本発明のプラズマCVD装置では、プラズマ発生のために電力を供給する電気回路が第1及び第2の整流部に含まれていないので、従来のプラズマCVD装置における対向電極のようには温度が上昇することはなく、第1及び第2の整流部の上に防着板を取り付けても防着板の温度上昇は顕著ではない。従って、この防着板は、必ずしも水冷される必要はない。加えて、非水冷の防着板は交換作業が容易であるので、プラズマCVD装置のメンテナンス性が大幅に向上するという利点がある。
また、上述の各実施形態の説明では、2つの成膜ロール1,2の周辺に供給するガスの成分については特に言及しなかったが、2つの成膜ロール1,2に供給するガスの成分を同一にしても良いし、又、お互いに成分や配合を変えて供給してもよい。2つの成膜ロール1,2に異なる成分のガス供給をすると、2層構造の皮膜を形成することもできる。
C1〜C8 プラズマCVD装置
1,2 成膜ロール
3 電源
4 真空チャンバ
5 磁場
6 巻き出し部
7 巻取り部
8,9,10,23 補助ローラ
11 第1の整流部
12 第2の整流部
13 第1の成膜ゾーン
14 第2の成膜ゾーン
15 連通部
16,19 ガス供給機構
20 接続管
21A,21B 巻き出し部
22A,22B 巻取り部
41 第1チャンバ
42A,42B 第2チャンバ
W フィルム
1,2 成膜ロール
3 電源
4 真空チャンバ
5 磁場
6 巻き出し部
7 巻取り部
8,9,10,23 補助ローラ
11 第1の整流部
12 第2の整流部
13 第1の成膜ゾーン
14 第2の成膜ゾーン
15 連通部
16,19 ガス供給機構
20 接続管
21A,21B 巻き出し部
22A,22B 巻取り部
41 第1チャンバ
42A,42B 第2チャンバ
W フィルム
Claims (8)
- 真空チャンバと、該真空チャンバ内に配置され且つ交流電源の両極が接続された一対の成膜ロールである第1の成膜ロール及び第2の成膜ロールとを有し、前記一対の成膜ロールに巻き掛けられたシート状の基材の表面近傍にプラズマを生成することで被膜を形成するプラズマCVD装置であって、
前記第1の成膜ロールに対向すると共に前記第1の成膜ロールから所定間隔を隔てた位置に配置されて前記第1の成膜ロールとの間に第1の空間を形成し、前記第1の空間において前記被膜の原料ガスを含むガスの流れを前記第1の成膜ロールに巻き掛けられた基材の表面に沿うように整流する第1の整流部と、
前記第2の成膜ロールに対向すると共に前記第2の成膜ロールから所定間隔を隔てた位置に配置されて前記第2の成膜ロールとの間に第2の空間を形成し、前記第2の空間において前記被膜の原料ガスを含むガスの流れを前記第2の成膜ロールに巻き掛けられた基材の表面に沿うように整流する第2の整流部と、
前記第1の空間及び第2の空間にプラズマを形成して前記原料ガスを分解するプラズマ領域を形成する磁場発生部と、
前記第1の空間及び第2の空間に原料ガスを供給する第1のガス供給部と、
前記第1の空間及び第2の空間を接続し、前記第1の空間及び第2の空間のそれぞれで形成されるプラズマを連通させる連通部と、を備えることを特徴とするプラズマCVD装置。 - 前記磁場発生部は、前記第1の成膜ロール及び第2の成膜ロールの内部に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のプラズマCVD装置。
- 前記磁場発生部は、第1の整流部を挟んで第1の空間とは反対側に配置されると共に第2の整流部を挟んで第2の空間とは反対側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のプラズマCVD装置。
- 前記磁場発生部は、複数のレーストラック状マグネトロン磁場を発生させることを特徴とする請求項2又は3に記載のプラズマCVD装置。
- 前記連通部に、反応ガス及び/又は補助ガスを第1の空間及び第2の空間に供給する第2のガス供給部が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のプラズマCVD装置。
- 前記真空チャンバの内部を排気することで減圧する真空排気ポンプを備え、
前記真空排気ポンプは、前記第1の空間及び第2の空間を前記連通部から排気することで減圧することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のプラズマCVD装置。 - 前記第1の整流部は、前記第1の空間側に該第1の整流部の表面を保護する防着板を着脱自在に設け、
前記第2の整流部は、前記第2の空間側に該第2の整流部の表面を保護する防着板を着脱自在に設けることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のプラズマCVD装置。 - 前記第1の空間と前記第2の空間に、前記ガス供給部からそれぞれ異なる原料ガスを含むガスを供給することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のプラズマCVD装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013236926A JP2014122419A (ja) | 2012-11-20 | 2013-11-15 | プラズマcvd装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012254249 | 2012-11-20 | ||
JP2012254249 | 2012-11-20 | ||
JP2013236926A JP2014122419A (ja) | 2012-11-20 | 2013-11-15 | プラズマcvd装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014122419A true JP2014122419A (ja) | 2014-07-03 |
Family
ID=50775796
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013236926A Pending JP2014122419A (ja) | 2012-11-20 | 2013-11-15 | プラズマcvd装置 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014122419A (ja) |
WO (1) | WO2014080601A1 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20190016360A (ko) * | 2017-08-08 | 2019-02-18 | (주) 유니플라텍 | 롤투롤 대면적증착 pecvd장치 |
JP2020121308A (ja) * | 2020-03-27 | 2020-08-13 | 泉工業株式会社 | プラズマ処理装置 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20210388490A1 (en) * | 2018-10-23 | 2021-12-16 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Laminated body, flexible electronic device, and laminated-body manufacturing method |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5224441A (en) * | 1991-09-27 | 1993-07-06 | The Boc Group, Inc. | Apparatus for rapid plasma treatments and method |
JP3880697B2 (ja) * | 1997-08-21 | 2007-02-14 | 株式会社アルバック | マグネトロンプラズマcvd装置 |
JP5270505B2 (ja) * | 2009-10-05 | 2013-08-21 | 株式会社神戸製鋼所 | プラズマcvd装置 |
-
2013
- 2013-11-15 WO PCT/JP2013/006711 patent/WO2014080601A1/ja active Application Filing
- 2013-11-15 JP JP2013236926A patent/JP2014122419A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20190016360A (ko) * | 2017-08-08 | 2019-02-18 | (주) 유니플라텍 | 롤투롤 대면적증착 pecvd장치 |
KR102018106B1 (ko) | 2017-08-08 | 2019-09-04 | (주)유니플라텍 | 롤투롤 대면적증착 pecvd장치 |
JP2020121308A (ja) * | 2020-03-27 | 2020-08-13 | 泉工業株式会社 | プラズマ処理装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2014080601A1 (ja) | 2014-05-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4268195B2 (ja) | プラズマcvd装置 | |
TWI475127B (zh) | Plasma CVD device | |
US20180171480A1 (en) | Vapor deposition apparatus having pretreatment device that uses plasma | |
JP5270505B2 (ja) | プラズマcvd装置 | |
WO2012056707A1 (ja) | プラズマcvd装置 | |
WO2012046778A1 (ja) | プラズマcvd成膜による積層体の製造方法 | |
JP2011042848A (ja) | 成膜装置 | |
JP2014122419A (ja) | プラズマcvd装置 | |
JP2011084780A (ja) | プラズマcvd装置 | |
JP5144393B2 (ja) | プラズマcvd成膜方法およびプラズマcvd装置 | |
JP6376685B2 (ja) | 薄膜形成装置および薄膜形成方法 | |
JP2013044015A (ja) | 成膜装置 | |
JP6569685B2 (ja) | 成膜装置及びガスバリアーフィルムの製造方法 | |
JP2014001444A (ja) | 成膜方法 | |
JPWO2017104357A1 (ja) | プラズマcvd成膜装置用電極、電極の製造方法、プラズマcvd成膜装置および機能性フィルムの製造方法 | |
JP6642587B2 (ja) | プラズマcvd成膜装置 | |
WO2016076119A1 (ja) | 封止膜の形成方法および封止膜 | |
JP4648935B2 (ja) | ガスバリアフィルムの製造方法、及びガスバリアフィルムの製造装置 | |
WO2018173505A1 (ja) | プラズマcvd成膜装置 | |
JP6288082B2 (ja) | 成膜装置、電極ロールおよびガスバリア性フィルムの製造方法 | |
JP5853393B2 (ja) | プラズマcvd装置およびプラズマcvd方法 | |
JP2006299353A (ja) | 成膜装置及び成膜方法 | |
JP2014189891A (ja) | プラズマcvd装置、機能性フィルム製造方法、および機能性フィルム | |
JP2013209691A (ja) | 機能性フィルムの製造方法および製造装置 |