JP2014121850A - 空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 インナーライナー層のスプライスオープンを効果的に防止することを可能にした空気入りタイヤの製造方法を提供する。
【解決手段】 熱可塑性樹脂を含む熱可塑性樹脂組成物又は熱可塑性樹脂中にエラストマーを分散させた熱可塑性エラストマー組成物からなるフィルム層11とゴム組成物からなるゴム層12とを積層した複合シート13を成形し、フィルム層11をタイヤ内側に配置する一方でゴム層12をタイヤ外側に配置した状態で複合シート13の両端部を互いに接合してインナーライナー層7を形成し、該インナーライナー層7をタイヤ内壁面に配置した未加硫タイヤを成形し、該未加硫タイヤを加硫する空気入りタイヤの製造方法であって、複合シート13の両端部13a,13bをゴム層12の端部同士が当接するようにタイヤ内側に向けて合掌状に貼り合わせ、その合掌状に貼り合わされた両端部13a,13bを複合シート13の周方向に折り倒した状態にする。
【選択図】 図5

Description

本発明は、熱可塑性樹脂組成物又は熱可塑性エラストマー組成物からなるインナーライナー層を備えた空気入りタイヤの製造方法に関し、更に詳しくは、インナーライナー層のスプライスオープンを効果的に防止することを可能にした空気入りタイヤの製造方法に関する。
近年、空気入りタイヤにおいて、熱可塑性樹脂を主体とするフィルム層をインナーライナー層に使用することが提案されている(例えは、特許文献1〜2参照)。
このようなインナーライナー層を備えた空気入りタイヤを製造する場合、先ず、フィルム層と接着用のゴム層とを積層した複合シートを成形した後、成形ドラム上でフィルム層をタイヤ内側に配置する一方でゴム層をタイヤ外側に配置した状態で複合シートの両端部を互いに接合して円筒状のインナーライナー層を形成する。そして、このインナーライナー層をタイヤ内壁面に配置した未加硫タイヤを成形した後、その未加硫タイヤを金型内で加硫する。
しかしながら、フィルム層とゴム層とからなる複合シートを成形ドラムの周囲に巻き付け、その複合シートの両端部を互いに重ね合わせて接合した場合、一方の端部のゴム層と他方の端部のフィルム層とが互いに接触することになるため、これら両端部間の粘着力が必ずしも十分ではない。一方、インナーライナー層は未加硫タイヤの成形工程や加硫工程においてタイヤ周方向に拡張される。そのため、上述のように複合シートの両端部間の粘着力が不十分であると、タイヤ製造過程において複合シートの接合部が剥離し、インナーライナー層にスプライスオープンと呼ばれる故障が発生することになる。
なお、インナーライナー層のスプライスオープンは、例えば、複合シートの接合部に沿って補強テープを貼り付けることで回避可能であるが、この場合、加硫後のタイヤの内面に補強テープが残存し、タイヤの見栄えを悪化させることになる。そのため、補強テープのような部材を追加することなくインナーライナー層のスプライスオープンを防止することが望まれている。
特開2009−241855号公報 特開2009−214632号公報
本発明の目的は、熱可塑性樹脂組成物又は熱可塑性エラストマー組成物からなるインナーライナー層を備える空気入りタイヤを製造するにあたって、インナーライナー層のスプライスオープンを効果的に防止することを可能にした空気入りタイヤの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤの製造方法は、熱可塑性樹脂を含む熱可塑性樹脂組成物又は熱可塑性樹脂中にエラストマーを分散させた熱可塑性エラストマー組成物からなるフィルム層とゴム組成物からなるゴム層とを積層した複合シートを成形し、前記フィルム層をタイヤ内側に配置する一方で前記ゴム層をタイヤ外側に配置した状態で前記複合シートの両端部を互いに接合してインナーライナー層を形成し、該インナーライナー層をタイヤ内壁面に配置した未加硫タイヤを成形し、該未加硫タイヤを加硫する空気入りタイヤの製造方法であって、
前記複合シートの両端部を前記ゴム層の端部同士が当接するようにタイヤ内側に向けて合掌状に貼り合わせ、その合掌状に貼り合わされた両端部を前記複合シートの周方向に折り倒した状態にすることを特徴とするものである。
本発明では、フィルム層とゴム層とを積層した複合シートを成形した後、フィルム層をタイヤ内側に配置する一方でゴム層をタイヤ外側に配置した状態で複合シートの両端部を互いに接合してインナーライナー層を形成するにあたって、複合シートの両端部をゴム層の端部同士が当接するようにタイヤ内側に向けて合掌状に貼り合わせ、その複合シートの合掌状に貼り合わされた両端部を該複合シートの周方向に折り倒した状態にする。そのため、未加硫タイヤの成形工程や加硫工程においてインナーライナー層がタイヤ周方向に拡張されたとき、複合シートの合掌状に貼り合わされた両端部はゴム層の端部同士の粘着力に基づいて良好な接合状態を維持しながらインナーライナー層の拡張に追従することができる。その結果、熱可塑性樹脂組成物又は熱可塑性エラストマー組成物からなるインナーライナー層を備える空気入りタイヤを製造するにあたって、インナーライナー層のスプライスオープンを効果的に防止することが可能になる。
また、従来のように複合シートの接合部に沿って補強テープを貼り付ける場合とは異なって、追加的な部材を必要としないので、加硫後のタイヤ内面の見栄えを悪化させることもない。
本発明において、複合シートの合掌状に貼り合わされた両端部のうち一方の端部を他方の端部よりも短くし、長い方の端部が短い方の端部を覆うように複合シートの両端部を折り倒すことが好ましい。特に、複合シートの長い方の端部の長さL1と短い方の端部の長さL2を0.2×L1≦L2≦0.9×L1の関係にすることが好ましい。これにより、インナーライナー層のスプライスオープンをより効果的に防止することができる。
本発明では、複合シートの端部同士を接合してから未加硫タイヤの加硫が終了するまでの間に複合シートをタイヤ周方向に拡張する工程を含むことが好ましい。このような拡張工程を含む場合に所望の効果を得ることができる。
熱可塑性樹脂はナイロン、エチレン含有量が20モル%〜50モル%のエチレン−ビニルアルコール共重合体及びそれらの変性品から選ばれた少なくとも1種であることが好ましい。また、エラストマーは臭素化イソブチレン−パラメチルスチレン共重合体、無水マレイン酸変性エチレン−αオレフィン共重合体、スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体、酸無水物変性スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体から選ばれた少なくとも1種を含むことが好ましい。これら材料は空気入りタイヤのインナーライナー層の構成材料として好適である。
本発明に係る空気入りタイヤの製造方法が適用される空気入りタイヤの一例を示すタイヤ子午線断面図である。 インナーライナー層を構成する複合シートを示す断面図である。 本発明に係る空気入りタイヤの製造方法における複合シートの巻き付け工程を示す側面図である。 複合シートの両端部を合掌状に貼り合わせた状態を示す側面図である。 複合シートの合掌状に貼り合わされた両端部を示し、(a)〜(c)は合掌状に貼り合わされた両端部の形状の変遷を示す断面図である。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明に係る空気入りタイヤの製造方法が適用される空気入りタイヤの一例を示し、図2はインナーライナー層を構成する複合シートを示すものである。
図1に示すように、この空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部1と、該トレッド部1の両側に配置された一対のサイドウォール部2と、これらサイドウォール部2のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部3とを備えている。
一対のビード部3,3間にはカーカス層4が装架されている。このカーカス層4はタイヤ径方向に配向する複数本の補強コードを含んでいる。カーカス層4は各ビード部3に配置されたビードコア5の廻りにタイヤ内側から外側に巻き上げられている。カーカス層4の補強コードとしては、有機繊維コードが好ましく使用される。
また、タイヤ内壁面6にはカーカス層4に沿うようにしてインナーライナー層7が配置されている。このインナーライナー層7は、図2に示すように、熱可塑性樹脂を含む熱可塑性樹脂組成物又は熱可塑性樹脂中にエラストマーを分散させた熱可塑性エラストマー組成物からなるフィルム層11とゴム組成物からなるゴム層12とを積層した複合シート13から構成されている。フィルム層11はタイヤ内面側に配置され、ゴム層12はカーカス層4と当接するようにタイヤ外面側に配置される。
一方、トレッド部1におけるカーカス層4の外周側には複数層のベルト層8が埋設されている。これらベルト層8はタイヤ周方向に対して傾斜する複数本の補強コードを含み、かつ層間で補強コードが互いに交差するように配置されている。ベルト層8において、補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度は例えば10°〜40°の範囲に設定されている。ベルト層8の補強コードとしては、スチールコードが好ましく使用される。ベルト層8の外周側には、高速耐久性の向上を目的として、補強コードをタイヤ周方向に対して5°以下の角度で配列してなる少なくとも1層のベルトカバー層9を配置されている。ベルトカバー層9は少なくとも1本の補強コードを引き揃えてゴム被覆してなるストリップ材をタイヤ周方向に連続的に巻回したジョイントレス構造とすることが望ましい。また、ベルトカバー層9はベルト層7の幅方向の全域を覆うように配置しても良く、或いは、ベルト層8の幅方向外側のエッジ部のみを覆うように配置しても良い。ベルトカバー層9の補強コードとしては、有機繊維コードが好ましく使用される。
上述したタイヤ内部構造は空気入りタイヤにおける代表的な例を示すものであるが、これに限定されるものではない。
次に、本発明に係る空気入りタイヤの製造方法について図3〜図5を用いて詳細に説明する。上述のような空気入りタイヤを製造する場合、先ず、フィルム層11とゴム層12とを積層した複合シート13を成形した後、図3に示すように、フィルム層11をタイヤ内側に配置する一方でゴム層12をタイヤ外側に配置するようにして複合シート13を成形ドラムDの周囲に巻き付け、図4に示すように、複合シート13の両端部13a,13bを互いに接合して円筒状のインナーライナー層7を形成する。
次いで、インナーライナー層7の外周側にカーカス層4を含むタイヤ構成部材を貼り合わせて円筒状の1次グリーンタイヤを成形する。その一方で、ベルト層8やベルトカバー層9を含む円環状のトレッドリングを成形する。そして、1次グリーンタイヤをトレッドリングの内側で膨らませることにより、1次グリーンタイヤをトレッドリングに対して圧着し、インナーライナー層7をタイヤ内壁面6に配置した未加硫タイヤを成形する。しかる後、この未加硫タイヤを加硫機の金型内で加硫する。
上述のように複合シート13の両端部13a,13bを互いに接合して円筒状のインナーライナー層7を形成するにあたって、図5(a)に示すように、複合シート13の両端部13a,13bをゴム層12の端部同士が当接するようにタイヤ内側に向けて合掌状に貼り合わせ、図5(b)に示すように、その合掌状に貼り合わされた両端部13a,13bを複合シート13の周方向に向かって折り倒した状態にする。
ここで、複合シート13の両端部13a,13bをタイヤ内側に向けて合掌状に貼り合わせる方法は特に限定されるものではないが、例えば、成形ドラムDの外周面に軸方向に延びる開閉自在の溝部を形成し、その溝部内に複合シート13の両端部13a,13bを一体的に挟み込むことが可能である。また、合掌状に貼り合わされた両端部13a,13bを複合シート13の周方向に向かって折り倒す方法は特に限定されるものではないが、例えば、両端部13a,13bを上述の如く貼り合わせた後に複合シート13を成形ドラムDに対して回動させることで両端部13a,13bを複合シート13の周方向に向かって折り倒したり、或いは、1次グリーンタイヤを成形ドラムDから取り外した後で合掌状に貼り合わされた両端部13a,13bを複合シート13の周方向に向かって折り倒したりすることが可能である。勿論、複合シート13を成形ドラムDの周囲に巻き付けて両端部13a,13bを互いに接合する際に、図5(b)に示す形態となるように接合を行っても良い。
未加硫タイヤの成形工程や加硫工程においてインナーライナー層7がタイヤ周方向に拡張されたとき、複合シート13の合掌状に貼り合わされた両端部13a,13bはゴム層12の端部同士の粘着力に基づく良好な接合状態を維持しながらインナーライナー層7の拡張に追従することができる。つまり、図5(c)に示すように、ゴム層12の端部同士の粘着力に基づく良好な接合状態を維持しながら、折れ曲がった両端部13a,13bが周方向に引き延ばされ、従来のスプライス構造に近似した構造に変遷する。
その結果、熱可塑性樹脂組成物又は熱可塑性エラストマー組成物からなるインナーライナー層7を備える空気入りタイヤを製造するにあたって、インナーライナー層7のスプライスオープンを効果的に防止することができる。
また、従来のように複合シート13の接合部に沿って補強テープを貼り付ける場合とは異なって、追加的な部材を必要としないので、加硫後のタイヤ内面の見栄えを悪化させることもない。
上記製造方法においては、複合シート13の合掌状に貼り合わされた両端部13a,13bのうち一方の端部13bを他方の端部13aよりも短くし、長い方の端部13aが短い方の端部13bを覆うように複合シート13の両端部13a,13bを折り倒すようにしている。この場合、図5(b)に示すように、端部13bから突き出した端部13aのゴム層12がフィルム層11に対して密着し、最終的に図5(c)に示すような接合構造に至るので、インナーライナー層7のスプライスオープンをより効果的に防止することができる。
特に、複合シート13の長い方の端部13aの長さL1と短い方の端部13bの長さL2を0.2×L1≦L2≦0.9×L1の関係にすると良い。L2<0.2×L1であるとスプライスオープンを生じ易くなり、逆にL2>0.9×L1であると図5(c)のような接合構造に至り難くなるためスプライス部の耐久性が低下する。
上記製造方法では、未加硫タイヤの成形工程や加硫工程において複合シート13がタイヤ周方向に拡張されるが、このように複合シート13の端部同士を接合してから未加硫タイヤの加硫が終了するまでの間に複合シート13をタイヤ周方向に拡張する工程を含むことが望ましい。これにより、複合シート13が図5(c)のような接合構造を形成し、インナーライナー層7のスプライスオープンを防止することができる。
以下、本発明で使用されるインナーライナー層のフィルム層について説明する。このフィルム層は、熱可塑性樹脂を含む熱可塑性樹脂組成物又は熱可塑性樹脂とエラストマーとをブレンドした熱可塑性エラストマー組成物から構成することができる。
本発明で使用される熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリアミド系樹脂〔例えば、ナイロン6(N6)、ナイロン66(N66)、ナイロン46(N46)、ナイロン11(N11)、ナイロン12(N12)、ナイロン610(N610)、ナイロン612(N612)、ナイロン6/66共重合体(N6/66)、ナイロン6/66/610共重合体(N6/66/610)、ナイロンMXD6(MXD6)、ナイロン6T、ナイロン6/6T共重合体、ナイロン66/PP共重合体、ナイロン66/PPS共重合体〕及びそれらのN−アルコキシアルキル化物〔例えば、ナイロン6のメトキシメチル化物、ナイロン6/610共重合体のメトキシメチル化物、ナイロン612のメトキシメチル化物〕、ポリエステル系樹脂〔例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンイソフタレート(PEI)、PET/PEI共重合体、ポリアリレート(PAR)、ポリブチレンナフタレート(PBN)、液晶ポリエステル、ポリオキシアルキレンジイミドジ酸/ポリブチレンテレフタレート共重合体などの芳香族ポリエステル〕、ポリニトリル系樹脂〔例えば、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリロニトリル、アクリロニトリル/スチレン共重合体(AS)、(メタ)アクリロニトリル/スチレン共重合体、(メタ)アクリロニトリル/スチレン/ブタジエン共重合体〕、ポリメタクリレート系樹脂〔例えば、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリメタクリル酸エチル〕、ポリビニル系樹脂〔例えば、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール(PVA)、ビニルアルコール/エチレン共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリ塩化ビニル(PVC)、塩化ビニル/塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニリデン/メチルアクリレート共重合体、塩化ビニリデン/アクリロニトリル共重合体〕、セルロース系樹脂〔例えば、酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース〕、フッ素系樹脂〔例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリクロルフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフロロエチレン/エチレン共重合体(ETFE)〕、イミド系樹脂〔例えば、芳香族ポリイミド(PI)〕等を好ましく用いることができる。
特に、熱可塑性樹脂はナイロン、エチレン含有量が20モル%〜50モル%のエチレン−ビニルアルコール共重合体及びそれらの変性品から選ばれた少なくとも1種であることが好ましい。
本発明で使用されるエラストマーとしては、例えば、ジエン系ゴム及びその水添物〔例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、エポキシ化天然ゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR、高シスBR及び低シスBR)、ニトリルゴム(NBR)、水素化NBR、水素化SBR〕、オレフィン系ゴム〔例えば、エチレンプロピレンゴム(EPDM、EPM)、マレイン酸変性エチレンプロピレンゴム(M−EPM)、ブチルゴム(IIR)、イソブチレンと芳香族ビニル又はジエン系モノマー共重合体、アクリルゴム(ACM)、アイオノマー〕、含ハロゲンゴム〔例えば、Br−IIR、CI−IIR、イソブチレンパラメチルスチレン共重合体の臭素化物(Br−IPMS)、クロロプレンゴム(CR)、ヒドリンゴム(CHR)、クロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)、塩素化ポリエチレンゴム(CM)、マレイン酸変性塩素化ポリエチレンゴム(M−CM)〕、シリコンゴム〔例えば、メチルビニルシリコンゴム、ジメチルシリコンゴム、メチルフェニルビニルシリコンゴム〕、含イオウゴム〔例えば、ポリスルフィドゴム〕、フッ素ゴム〔例えば、ビニリデンフルオライド系ゴム、含フッ素ビニルエーテル系ゴム、テトラフルオロエチレン−プロピレン系ゴム、含フッ素シリコン系ゴム、含フッ素ホスファゼン系ゴム〕、熱可塑性エラストマー〔例えば、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、エステル系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ポリアミド系エラストマー〕等を好ましく使用することができる。
特に、エラストマーは臭素化イソブチレン−パラメチルスチレン共重合体、無水マレイン酸変性エチレン−αオレフィン共重合体、スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体、酸無水物変性スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体から選ばれた少なくとも1種を含むことが好ましい。
前記した特定の熱可塑性樹脂とエラストマーとの相溶性が乏しい場合は、第3成分として適当な相溶化剤を用いて両者を相溶化させることができる。ブレンド系に相溶化剤を混合することにより、熱可塑性樹脂とエラストマーとの界面張力が低下し、その結果、分散相を形成しているゴム粒子径が微細になることから両成分の特性はより有効に発現されることになる。そのような相溶化剤としては、一般的に熱可塑性樹脂及びエラストマーの両方又は片方の構造を有する共重合体、或いは熱可塑性樹脂又はエラストマーと反応可能なエポキシ基、カルボニル基、ハロゲン基、アミノ基、オキサゾリン基、水酸基等を有した共重合体の構造をとるものとすることができる。これらは混合される熱可塑性樹脂とエラストマーの種類によって選定すればよい。
本発明において、フィルムを構成する熱可塑性樹脂および熱可塑性エラストマー組成物には、一般的にポリマー配合物に配合される充填剤(炭酸カルシウム、酸化チタン、アルミナ等)、カーボンブラック、ホワイトカーボン等の補強剤、軟化剤、可塑剤、加工助剤、顔料、染料、老化防止剤等をインナーライナー層としての必要特性を損なわない限り任意に配合することもできる。
また、エラストマーは熱可塑性樹脂との混合の際、動的に加硫することもできる。動的に加硫する場合の加硫剤、加硫助剤、加硫条件(温度、時間)等は、添加するエラストマーの組成に応じて適宜決定すればよく、特に限定されるものではない。
加硫剤としては、一般的なゴム加硫剤(架橋剤)を用いることができる。具体的には、イオウ系加硫剤としては粉末イオウ、沈降性イオウ、高分散性イオウ、表面処理イオウ、不溶性イオウ、ジモルフォリンジサルファイド、アルキルフェノールジサルファイド等を例示でき、例えば、0.5〜4phr〔本明細書において、「phr」は、エラストマー成分100重量部あたりの重量部をいう。以下、同じ。〕程度用いることができる。
また、有機過酸化物系の加硫剤としては、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジ(パーオキシルベンゾエート)等が例示され、例えば、1〜20phr程度用いることができる。
更に、フェノール樹脂系の加硫剤としては、アルキルフェノール樹脂の臭素化物や、塩化スズ、クロロプレン等のハロゲンドナーとアルキルフェノール樹脂とを含有する混合架橋系等が例示でき、例えば、1〜20phr程度用いることができる。
その他として、亜鉛華(1〜5phr程度)、酸化マグネシウム(4phr程度)、リサージ(10〜20phr程度)、p−キノンジオキシム、p−ジベンゾイルキノンジオキシム、テトラクロロ−p−ベンゾキノン、ポリ−p−ジニトロソベンゼン(2〜10phr程度)、メチレンジアニリン(0.2〜10phr程度)、N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン(0.5〜5phr程度)が例示できる。
また、必要に応じて、加硫促進剤および加硫促進助剤を添加してもよい。加硫促進剤としては、アルデヒド・アンモニア系、グアニジン系、チアゾール系、スルフェンアミド系、チウラム系、ジチオ酸塩系、チオウレア系等の一般的な加硫促進剤を、例えば、0.5〜2phr程度用いることができる。
また、加硫促進助剤としては、一般的なゴム用助剤を併せて用いることができ、例えば、亜鉛華(1〜5phr程度)、ステアリン酸やオレイン酸及びこれらのZn塩(0.5〜4phr程度)等が使用できる。
熱可塑性エラストマー組成物の製造方法は、予め熱可塑性樹脂とエラストマー(ゴムの場合は未加硫物)とを2軸混練押出機等で溶融混練し、連続相(マトリックス)を形成する熱可塑性樹脂中に分散相(ドメイン)としてエラストマーを分散させることによる。エラストマーを加硫する場合には、混練下で加硫剤を添加し、エラストマーを動的加硫させてもよい。また、熱可塑性樹脂またはエラストマーへの各種配合剤は、上記混練中に添加してもよく、混練の前に予め混合しておいてもよい。熱可塑性樹脂とエラストマーの混練に使用する混練機としては、特に限定はなく、スクリュー押出機、ニーダ、バンバリミキサー、2軸混練押出機等が使用できる。中でも熱可塑性樹脂とエラストマーの混練およびエラストマーの動的加硫には、2軸混練押出機を使用するのが好ましい。更に、2種類以上の混練機を使用し、順次混練してもよい。溶融混練の条件として、温度は熱可塑性樹脂が溶融する温度以上であればよい。また、混練時の剪断速度は1000〜7500sec-1であるのが好ましい。混練全体の時間は30秒から10分、また加硫剤を添加した場合には、添加後の加硫時間は15秒から5分であるのが好ましい。上記方法で製作されたポリマー組成物は、射出成形、押出し成形等、通常の熱可塑性樹脂の成形方法によって所望の形状にすればよい。
このようにして得られる熱可塑性エラストマー組成物は、熱可塑性樹脂のマトリクス中にエラストマーが不連続相として分散した構造をとる。かかる構造をとることにより、インナーライナー層に十分な柔軟性と連続相としての樹脂層の効果により十分な剛性を併せ付与することができると共に、エラストマーの多少によらず、成形に際し、熱可塑性樹脂と同等の成形加工性を得ることができる。
熱可塑性樹脂および熱可塑性エラストマー組成物のJIS K7100により定められるところの標準雰囲気中におけるヤング率は、特に限定されるものではないが、好ましくは1〜500MPa、より好ましくは50〜500MPaにするとよい。
上記熱可塑性樹脂組成物又は熱可塑性エラストマー組成物はシート又はフィルムに成形して単体で用いることが可能であるが、隣接するゴムとの接着性を高めるために接着層を積層しても良い。接着層は、常法に従って例えば樹脂用押出機によって押し出してシート状又はフィルム状に成形して積層しても良いし、樹脂用押出機によって熱可塑性樹脂組成物又は熱可塑性エラストマー組成物と共に共押し出しすることで積層しても良い。接着層は接着性向上のため、エポキシ変性ポリマーを含むことが好ましい。接着層の厚さは特に限定されないが、タイヤ軽量化のためには厚さが少ない方がよく、5μm〜150μmが好ましい。
次に、本発明で使用されるゴム層を構成するゴム組成物について説明する。
前記ゴム組成物は、
(a)ゴム成分、
(b)ゴム成分100質量部に対して0.5〜20質量部の、式(1)で表される化合物とホルムアルデヒドとの縮合物、
Figure 2014121850
(式中、R1 、R2 、R3 、R4 及びR5 は、独立に、水素、ヒドロキシル基、炭素原子数1〜8のアルキル基、及び炭素原子数1〜8のエーテルから選ばれる)
(c)ゴム成分100質量部に対して0.25〜200質量部のメチレンドナー、
(d)加硫剤
を含み、前記メチレンドナー/前記縮合物の質量比が0.5〜10であることが、フィルム層とゴム層との接着性を向上させる点で好ましい。
ゴム成分としては、ジエン系ゴム及びその水添物、オレフィン系ゴム、含ハロゲンゴム、シリコーンゴム、含イオウゴム、フッ素ゴム等を挙げることができる。ジエン系ゴム及びその水添物としては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、エポキシ化天然ゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)(高シスBR及び低シスBR)、アクリルニトリルブタジエンゴム(NBR)、水素化NBR、水素化SBR等が挙げられる。オレフィン系ゴムとしては、エチレンプロピレンゴム(EPM)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、マレイン酸変性エチレンプロピレンゴム(M−EPM)、無水マレイン酸変性エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体、無水マレイン酸変性エチレン−エチルアクリレート共重合体(変性EEA)、ブチルゴム(IIR)、イソブチレンと芳香族ビニル又はジエン系モノマー共重合体、アクリルゴム(ACM)、アイオノマー等が挙げられる。含ハロゲンゴムとしては、臭素化ブチルゴム(Br−IIR)や塩素化ブチルゴム(Cl−IIR)等のハロゲン化ブチルゴム、臭素化イソブチレン−p−メチルスチレン共重合体(BIMS)、ハロゲン化イソブチレン−イソプレン共重合ゴム、クロロプレンゴム(CR)、ヒドリンゴム(CHR)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、塩素化ポリエチレン(CM)、マレイン酸変性塩素化ポリエチレン(M−CM)等が挙げられる。シリコーンゴムとしては、メチルビニルシリコーンゴム、ジメチルシリコーンゴム、メチルフェニルビニルシリコーンゴム等が挙げられる。含イオウゴムとしては、ポリスルフィドゴム等が挙げられる。フッ素ゴムとしては、ビニリデンフルオライド系ゴム、含フッ素ビニルエーテル系ゴム、テトラフルオロエチレン−プロピレン系ゴム、含フッ素シリコーン系ゴム、含フッ素ホスファゼン系ゴム等が挙げられる。なかでも、隣接ゴム材料との共架橋性の観点から、ジエン系ゴム、オレフィン系ゴム、含ハロゲンゴムが好ましく、より好ましくは、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、臭素化ブチルゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴムである。ゴム成分は、2種以上のゴム成分の混合物であってもよい。
式(1)で表される化合物の1つの好ましい例は、R1 、R2 、R3 、R4 及びR5 のうち少なくとも1つが炭素原子数1〜8のアルキル基であり、残りが水素であるものである。式(1)で表される化合物の好ましい具体例の1つはクレゾールである。
式(1)で表される化合物のもう1つの好ましい例は、R1 、R2 、R3 、R4 及びR5 のうち少なくとも1つがヒドロキシル基であり、残りが水素又は炭素原子数1〜8のアルキル基であるものである。式(1)で表される化合物の別の好ましい具体例はレゾルシンである。
式(1)で表される化合物とホルムアルデヒドとの縮合物としては、クレゾール−ホルムアルデヒド縮合体、レゾルシン−ホルムアルデヒド縮合体等が挙げられる。また、これらの縮合物は、本発明の効果を損なわない範囲で、変性されていてもよい。例えば、エポキシ化合物で変性された変性レゾルシン−ホルムアルデヒド縮合体も本発明に使用することができる。これらの縮合物は、市販されており、本発明に市販品を使用することができる。
式(1)で表される化合物とホルムアルデヒドとの縮合物は、好ましくは、式(2)又は式(3)で表される化合物である。
Figure 2014121850
式中、nは1〜20の整数、好ましくは1〜10の整数、より好ましくは1〜5の整数である。
Figure 2014121850
式中、mは1〜20の整数、好ましくは1〜10の整数、より好ましくは1〜3の整数である。
メチレンドナーとは、加熱等によりホルムアルデヒドを発生する塩基化合物を指し、例えば、ヘキサメチレンテトラミン、ペンタメチレンテトラミン、ヘキサメチレンジアミン、メチロールメラミン、エーテル化メチロールメラミン、変性エーテル化メチロールメラミン、エステル化メチロールメラミン、ヘキサメトキシメチロールメラミン、ヘキサメチロールメラミン、ヘキサキス(エトキシメチル)メラミン、ヘキサキス(メトキシメチル)メラミン、N,N’,N''−トリメチル−N,N’,N''−トリメチロールメラミン、N,N’,N''−トリメチロールメラミン、N−メチロールメラミン、N,N’−ビス(メトキシメチル)メラミン、N,N’,N''−トリブチル−N,N’,N''−トリメチロールメラミン、パラホルムアルデヒド等が挙げられる。なかでも、ホルムアルデヒドの放出温度の観点から、変性エーテル化メチロールメラミンが好ましい。
加硫剤としては、無機系加硫剤と有機系加硫剤が挙げられ、無機系加硫剤としては、硫黄、一塩化硫黄、セレン、テルル、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、一酸化鉛等が挙げられ、有機系加硫剤としては、含硫黄有機化合物、ジチオカルバミン酸塩、オキシム類、テトラクロロ−p−ベンゾキノン、ジニトロソ化合物、変性フェノール樹脂、ポリアミン、有機過酸化物等が挙げられる。なかでも、硫黄、1,3−ビス−(t−ブチルパーオキシイソプロピル)−ベンゼンのような有機過酸化物、臭素化アルキルフェノール−ホルムアルデヒド縮合体のような変性フェノール樹脂、酸化亜鉛、含硫黄有機化合物が好ましい。
式(1)で表される化合物とホルムアルデヒドとの縮合物(以下、単に「縮合物」ともいう。)の配合量は、ゴム成分100質量部に対して0.5〜20質量部であり、好ましくは1〜10質量部である。縮合物の配合量が少なすぎると、良好な接着を得るのに必要な熱量、時間が増大するため加硫効率が悪化し、逆に多すぎると、得られるゴム組成物の加硫伸びが損なわれ、破断しやすくなる。
メチレンドナーの量は、ゴム成分100質量部に対して0.25〜200質量部であり、好ましくは0.5〜80質量部であり、さらに好ましくは1〜40質量部である。メチレンドナーの配合量が少なすぎると、ゴム組成物系内における樹脂反応にドナーが消費されて界面反応での反応が進まなくなり接着が悪化する。逆に多すぎると、ゴム組成物系内での反応が促進されすぎたり、被着対象樹脂系内での架橋反応を誘発して接着が悪化する。
メチレンドナー/縮合物の質量比は、0.5〜10、好ましくは1〜4、さらに好ましくは1〜3である。この比が小さすぎると、ゴム組成物系内における樹脂反応にドナーが消費されて界面反応での反応が進まなくなり接着が悪化する。逆に大きすぎると、ゴム組成物系内での反応が促進されすぎたり、被着対象樹脂系内での架橋反応を誘発して接着が悪化する。
ゴム成分がジエン系ゴムを含み、加硫剤が硫黄である場合は、ゴム組成物が加硫促進剤を含まないことが好ましい。ゴム成分がジエン系ゴムを含み、加硫剤が硫黄であり、かつゴム組成物がさらに加硫促進剤を含む場合は、縮合物の配合量がゴム成分100質量部に対して3質量部超過20質量部以下であり、メチレンドナーの配合量がゴム成分100質量部に対して1.5質量部超過200質量部以下、さらには3質量部超過80質量部以下、であることが好ましい。縮合物の配合量が少なすぎると、縮合体が加硫促進剤と反応して界面での樹脂との反応が進行しなくなる。逆に多すぎると、得られるゴム組成物の加硫伸びが損なわれ、破断しやすくなる。メチレンドナーの配合量が少なすぎると、ゴム組成物系内における樹脂反応にドナーが消費されて界面反応での反応が進まなくなり接着が悪化する。逆に多すぎると、ゴム組成物系内での反応が促進されすぎたり、被着対象樹脂系内での架橋反応を誘発して接着が悪化する。
加硫促進剤としては、アルデヒド−アンモニア系、アルデヒド−アミン系、チオウレア系、グアニジン系、チアゾール系、スルフェンアミド系、チウラム系、ジチオカルバミン酸塩系、キサントゲン酸塩系が挙げられ、好ましくはチアゾール系、スルフェンアミド系、チウラム系である。
チアゾール系加硫促進剤は、チアゾール構造を有する化合物であり、たとえば、ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド、メルカプトベンゾチアゾール、ベンゾチアジルジスルフィド、メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩、(ジニトロフェニル)メルカプトベンゾチアゾール、(N,N−ジエチルチオカルバモイルチオ)ベンゾチアゾール等が挙げられるが、なかでもジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィドが好ましい。
スルフェンアミド系加硫促進剤は、スルフェンアミド構造を有する化合物であり、たとえば、N−シクロヘキシルベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−t−ブチルベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−オキシジエチレンベンゾチアゾールスルフェンアミド、N,N−ジシクロヘキシルベンゾチアゾールスルフェンアミド、(モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール等が挙げられるが、なかでもN−t−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミドが好ましい。
チウラム系加硫促進剤は、チウラム構造を有する化合物であり、たとえば、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムヘキサスルフィド等が挙げられるが、なかでもテトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィドが好ましい。
ゴム成分がジエン系ゴムを含み、加硫剤が硫黄であり、ゴム組成物がさらに加硫促進剤を含み、縮合物の配合量がゴム成分100質量部に対して0.5〜3質量部であり、メチレンドナーの配合量がゴム成分100質量部に対して0.25〜30質量部である場合は、硫黄の配合量がゴム成分100質量部に対して4質量部未満であり、加硫促進剤の配合量がゴム成分100質量部に対して0質量部超2.1質量部未満であることが好ましい。硫黄の配合量が多すぎると、ゴム組成物系内での縮合物の反応と競争的に進行するために接着を低下させる。加硫促進剤が配合されないと、加硫反応が進行しづらく、加硫効率が悪化し、逆に加硫促進剤の配合量が多すぎると、縮合体が加硫促進剤と反応して界面での樹脂との反応が進行しなくなる。
この場合において、加硫促進剤がスルフェンアミド構造を有する化合物であるときは、スルフェンアミド構造を有する化合物の配合量が0質量部超1.5質量部未満であることが好ましい。スルフェンアミド構造を有する化合物の配合量が配合されないと、加硫反応が進行しづらく、加硫効率が悪化し、逆にスルフェンアミド構造を有する化合物の配合量が多すぎると、促進剤の反応が樹脂の反応と競合するために接着反応を阻害する。
この場合において、ゴム組成物が加硫促進剤としてスルフェンアミド構造を有する化合物及びチウラム構造を有する化合物を含むときは、チウラム構造を有する化合物の配合量が0質量部超0.6質量部未満であることが好ましい。チウラム構造を有する化合物の配合量が配合されないと、硫黄配合量が接着に効果を及ぼしやすくなり、逆にチウラム構造を有する化合物の配合量が多すぎると、硫黄が放出がされるために接着反応が阻害される。
ゴム成分はジエン系ゴムを含むことが好ましい。ジエン系ゴムとしては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリル・ブタジエンゴム(NBR)等が挙げられる。なかでも、隣接ゴム材料との共架橋性の観点から、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、それらの混合物が好ましい。ゴム成分中のジエン系ゴムの割合は、50質量%以上であることが好ましく、より好ましくは70質量%以上であり、ゴム成分のすべてがジエン系ゴムであることがさらに好ましい。
ゴム成分は、より好ましくは、ブタジエンゴムを含む。さらに、ゴム成分の10〜100質量%がブタジエンゴムであることが好ましく、ゴム成分の50〜98質量%がブタジエンゴムであることがより好ましく、ゴム成分の70〜95質量%がブタジエンゴムであることがさらに好ましい。ゴム成分がブタジエンゴム以外のゴム成分を含む場合は、ブタジエンゴム以外のゴム成分としては、天然ゴム又はイソプレンゴムが好ましい。すなわち、ゴム成分は、ブタジエンゴムと天然ゴムの組み合わせ又はブタジエンゴムとイソプレンゴムの組み合わせからなるものが特に好ましい。
エチレン−ビニルアルコール共重合体を含むフィルムと、R1 、R2 、R3 、R4 及びR5 のうち少なくとも1つが水酸基で、残りが水素又は炭素原子数が1〜8個のアルキル基である式(1)で表される化合物とホルムアルデヒドとの縮合物を含むゴム組成物との組み合わせは、フィルムとゴム組成物の層との界面の接着性がきわめて良好であるので、特に好ましい。ここで、エチレン−ビニルアルコール共重合体を含むフィルムとは、熱可塑性樹脂組成物のフィルムであって熱可塑性樹脂がエチレン−ビニルアルコール共重合体を含むものを意味する。エチレン−ビニルアルコール共重合体の量は、好ましくは、熱可塑性樹脂組成物の熱可塑性樹脂成分の総量の5〜100質量%、より好ましくは20〜70質量%である。
エチレン−ビニルアルコール共重合体(以下「EVOH」ともいう。)は、エチレン単位(−CH2 CH2 −)とビニルアルコール単位(−CH2 −CH(OH)−)とからなる共重合体であるが、エチレン単位及びビニルアルコール単位に加えて、本発明の効果を阻害しない範囲で、他の構成単位を含有していてもよい。エチレン−ビニルアルコール共重合体は、エチレン単位の含有量すなわちエチレン含有量が好ましくは5〜55モル%、より好ましくは20〜50モル%のものを使用する。エチレン−ビニルアルコール共重合体のエチレン含有量が少なすぎるとポリアミド樹脂との相溶性に劣る。逆にエチレン含有量が多すぎると熱可塑性樹脂に含まれる水酸基の数が減るために接着力向上が期待できない。エチレン−ビニルアルコール共重合体はエチレン酢酸ビニル共重合体のケン化物であるが、そのケン化度は、好ましくは90%以上、より好ましくは99%以上である。エチレン−ビニルアルコール共重合体のケン化度が小さすぎると空気バリア性が低下し、また熱安定性も低下する。エチレン−ビニルアルコール共重合体は、市販されており、たとえば、日本合成化学工業株式会社からソアノール(登録商標)の商品名で、株式会社クラレからエバール(登録商標)の商品名で入手することができる。エチレン単位含有量5〜55モル%のエチレン−ビニルアルコール共重合体としては、日本合成化学工業株式会社製ソアノール(登録商標)H4815B(エチレン単位含有量48モル%)、ソアノール(登録商標)A4412B(エチレン単位含有量42モル%)、ソアノール(登録商標)DC3212B(エチレン単位含有量32モル%)、ソアノール(登録商標)V2504RB(エチレン単位含有量25モル%)、株式会社クラレ製エバール(登録商標)L171B(エチレン単位含有量27モル%)、エバール(登録商標)H171B(エチレン単位含有量38モル%)、エバール(登録商標)E171B(エチレン単位含有量44モル%)などがある。
(1)フィルム層用組成物の調整
熱可塑性エラストマー組成物A1:
表1に示す原料のうちBr−IPMSを予めゴムペレタイザー(森山製作所製)によりペレット状に加工した。そのゴムペレットと樹脂(ナイロン6、ナイロン612)と酸変性エラストマーと架橋剤(酸化亜鉛、ステアリン酸)と老化防止剤(6PPD)を、表1に示す配合比率で、二軸混練押出機(日本製鋼所製TEX44)に投入し、250℃で3分間混練した。混練物を押出機から連続的にストランド状に押出し、水冷後、カッターで切断することにより、ペレット状の熱可塑性エラストマー組成物A1を得た。
熱可塑性エラストマー組成物A2:
表1に示す原料のうちBr−IPMSを予めゴムペレタイザー(森山製作所製)によりペレット状に加工した。そのゴムペレットと樹脂(ナイロン6、ナイロン612)とSIBSと架橋剤(酸化亜鉛、ステアリン酸)と老化防止剤(6PPD)を、表1に示す配合比率で、二軸混練押出機(日本製鋼所製TEX44)に投入し、250℃で3分間混練した。混練物を押出機から連続的にストランド状に押出し、水冷後、カッターで切断することにより、ペレット状の熱可塑性エラストマー組成物A2を得た。
熱可塑性エラストマー組成物A3:
表1に示す樹脂(ナイロン6/66共重合体、ナイロン6、EVOH)と酸変性エラストマーを、表1に示す配合比率で、二軸混練押出機(日本製鋼所製TEX44)に投入し、250℃で3分間混練した。混練物を押出機から連続的にストランド状に押出し、水冷後、カッターで切断することにより、ペレット状の熱可塑性エラストマー組成物A3を得た。
熱可塑性樹脂組成物B1:
表1に示す樹脂(ナイロン6、ナイロン612)を、表1に示す配合比率で、二軸混練押出機(日本製鋼所製TEX44)に投入し、250℃で3分間混練した。混練物を押出機から連続的にストランド状に押出し、水冷後、カッターで切断することにより、ペレット状の熱可塑性樹脂組成物B1を得た。
Figure 2014121850
Br−IPMS:エクソンモービルケミカル社製、臭素化イソブチレン−p−メチルスチレン共重合体ゴム、Exxpro(登録商標)MDX89−4
MH7010:三井化学株式会社製、マレイン酸変性エチレン−ブテン共重合体、タフマー(登録商標)MH7010
SIBS:株式会社カネカ製、SIBSTAR(登録商標)073T
酸化亜鉛:正同化学工業株式会社製、酸化亜鉛3種
ステアリン酸:日油株式会社製、ビーズステアリン酸
6PDD:フレキシス社製、サントフレックス6PPD
ナイロン6/66共重合体:宇部興産株式会社製、UBEナイロン5033B
ナイロン6:宇部興産株式会社製、UBEナイロン1013B
ナイロン612:宇部興産株式会社製、UBEナイロン7034B
EVOH:日本合成化学工業株式会社製、ソアノールH4815B
(2)フィルム層の成形
上述した熱可塑性エラストマー組成物A1〜A3及び熱可塑性樹脂組成物B1の各々をインフレーション成形装置(プラコー社製)を使用して230℃でチューブ状に押出し、空気を吹き込んで膨張させ、ピンチロールで折り畳み、巻き取ることにより、空気透過防止機能を有するチューブ状のフィルム層を得た。熱可塑性エラストマー組成物A1,A2からなるフィルム層の厚さは130μmであり、熱可塑性エラストマー組成物A3からなるフィルム層の厚さは60μmであり、熱可塑性樹脂組成物B1からなるフィルム層の厚さは20μmであった。また、折り畳まれたフィルム層の幅はいずれも650mmであった。
(3)接着用ゴム組成物の調整及びゴム層の成形
表2に示す配合を有する接着用ゴム組成物をバンバリーミキサーを使用して混合した。その後、カレンダーロールを使用して、上記接着用ゴム組成物から厚さ0.7mmのゴム層(ゴムシート)を成形した。
Figure 2014121850
(4)複合シートの成形
チューブ状に押し出して折り畳んだ各フィルム層の両端を切り落とし、2枚のシート状に加工し、そのうちの1枚を上記接着用ゴム組成物からなるゴム層上に貼り合わせて複合シートを成形した。この複合シートに1〜3Nの張力を掛けた状態でフィルム層の押出方向が長手方向となるようにヒートカッターを用いて複合シートを所定の長さに切断し、これをインナーライナー層用部材とした。
(5)タイヤの製造
実施例1〜7については、複合シートをフィルム層が成形ドラム側となるように成形ドラム上に配置し、複合シートの両端部を互いに接合してインナーライナー層を形成するにあたって、複合シートの両端部をゴム層の端部同士が当接するようにタイヤ内側(成形ドラム側)に向けて合掌状に貼り合わせ、その合掌状に貼り合わされた両端部を複合シートの周方向に折り倒した状態にした。その後、インナーライナー層の外周側にカーカス層を含むタイヤ構成部材を積層することにより、インナーライナー層をタイヤ内壁面に配置した未加硫タイヤを成形した。これら実施例1〜7においては、フィルム層の構成材料を表1のように選択した。また、実施例1〜7においては、複合シートの接合される両端部のうち長い方の端部の長さを10mmとする一方で、短い方の端部の長さを異ならせることで接合部分の長さを表1のように設定した。つまり、短い方の端部の長さは接合部分の長さと同一である。
一方、比較例1については、複合シートをフィルム層が成形ドラム側となるように成形ドラム上に配置し、複合シートの両端部を互いに重ね合わせるように接合(ラップ接合)してインナーライナー層を形成し、その後、インナーライナー層の外周側にカーカス層を含むタイヤ構成部材を積層することにより、インナーライナー層をタイヤ内壁面に配置した未加硫タイヤを成形した。比較例1においては、複合シートの両端部の接合部分の長さを10mmとした。
なお、実施例1〜7及び比較例1では、未加硫タイヤを成形する過程において複合シートに対して最大で約30%の伸張が生じていた。
このようにして得られた未加硫タイヤを通常の加硫成形方法により加硫し、タイヤサイズ195/65R15の空気入りタイヤを得た。
(6)スプライスオープンの評価
上述のように製造された実施例1〜7及び比較例1の試験タイヤについて、成形工程及び加硫工程においてインナーライナー層のスプライス部が剥がれてしまう状態(スプライスオープン)の有無を目視により確認し、その結果を表3に示した。評価結果は、スプライス幅に対して半分以上の領域でスプライスオープンが生じた場合を「×」で示し、スプライス幅に対して半分以下の領域でスプライスオープンが生じた場合を「△」で示し、スプライスオープンが生じなかった場合を「○」で示した。
(7)スプライス部の耐久性の評価
各試験タイヤを15×6JJのリムに組み付け、空気圧200kPa及び荷重7.35kNの条件で50,000km走行させた後、各試験タイヤのインナーライナー層のスプライス部付近におけるクラック又は剥離の発生を目視により確認し、その結果を表3に示した。評価結果は、スプライス幅に対して半分以上の領域でクラック又は剥離が生じた場合を「×」で示し、スプライス幅に対して半分以下の領域でクラック又は剥離が生じた場合を「△」で示し、クラック又は剥離が生じなかった場合を「○」で示した。但し、比較例1については、加硫前においてスプライスオープンが生じたためグリーンタイヤを加硫してタイヤを製造せず、耐久性の評価を実施しなかった。
Figure 2014121850
この表3から明らかなように、実施例1〜7のタイヤは加硫後の状態においてスプライスオープンが生じていなかった。特に、フィルム層の構成材料として熱可塑性エラストマー組成物A1〜A3を用い、かつインナーライナー層を構成する複合シートの接合すべき両端部の長さを適正化した実施例2〜6ではインナーライナー層のスプライス部の耐久性も良好であった。これに対して、比較例1のタイヤは加硫前の状態においてスプライスオープンが生じていた。
7 インナーライナー層
11 フィルム層
12 ゴム層
13 複合シート
13a,13b 両端部

Claims (7)

  1. 熱可塑性樹脂を含む熱可塑性樹脂組成物又は熱可塑性樹脂中にエラストマーを分散させた熱可塑性エラストマー組成物からなるフィルム層とゴム組成物からなるゴム層とを積層した複合シートを成形し、前記フィルム層をタイヤ内側に配置する一方で前記ゴム層をタイヤ外側に配置した状態で前記複合シートの両端部を互いに接合してインナーライナー層を形成し、該インナーライナー層をタイヤ内壁面に配置した未加硫タイヤを成形し、該未加硫タイヤを加硫する空気入りタイヤの製造方法であって、
    前記複合シートの両端部を前記ゴム層の端部同士が当接するようにタイヤ内側に向けて合掌状に貼り合わせ、その合掌状に貼り合わされた両端部を前記複合シートの周方向に折り倒した状態にすることを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。
  2. 前記複合シートの合掌状に貼り合わされた両端部のうち一方の端部を他方の端部よりも短くし、長い方の端部が短い方の端部を覆うように前記複合シートの両端部を折り倒すことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  3. 前記複合シートの長い方の端部の長さL1と短い方の端部の長さL2を0.2×L1≦L2≦0.9×L1の関係にしたことを特徴とする請求項2に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  4. 前記複合シートの端部同士を接合してから前記未加硫タイヤの加硫が終了するまでの間に前記複合シートをタイヤ周方向に拡張する工程を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法。
  5. 前記熱可塑性樹脂がナイロン、エチレン含有量が20モル%〜50モル%のエチレン−ビニルアルコール共重合体及びそれらの変性品から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法。
  6. 前記エラストマーが臭素化イソブチレン−パラメチルスチレン共重合体、無水マレイン酸変性エチレン−αオレフィン共重合体、スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体、酸無水物変性スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体から選ばれた少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法。
  7. 前記ゴム組成物が、
    (a)ゴム成分、
    (b)ゴム成分100質量部に対して0.5〜20質量部の、式(1)で表される化合物とホルムアルデヒドとの縮合物、

    Figure 2014121850
    (式中、R1 、R2 、R3 、R4 及びR5 は、独立に、水素、ヒドロキシル基、炭素原子数1〜8のアルキル基、及び炭素原子数1〜8のエーテルから選ばれる)
    (c)ゴム成分100質量部に対して0.25〜200質量部のメチレンドナー、
    (d)加硫剤
    を含み、前記メチレンドナー/前記縮合物の質量比が0.5〜10であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法。
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