JP2014121424A - 放電ユニットおよびこれを用いた空気清浄装置 - Google Patents

放電ユニットおよびこれを用いた空気清浄装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、放電のスパークを防止しつつ放電電極と対向電極の距離を近づけ、イオンの放出量を増やすことができる放電ユニットおよびこれを用いた空気清浄装置を提供することを目的とする。
【解決手段】放電電極17と対向電極14を有する放電部7aに電源部20から電圧を印加して放電回路を形成してコロナ放電させる放電ユニットにおいて、放電電極17は針状であり、対向電極14は平板状で、この平板状の対向電極14に対して、放電電極17は非接触で、直交に、かつ、その先端を突出させて配置し、前記放電回路内に10〜500MΩの抵抗体23を直列に配置する構成とした。
【選択図】図3

Description

本発明は、室内空間の除菌や脱臭を行う、コロナ放電を利用した空気清浄装置に関するものである。
従来、コロナ放電を利用して、オゾンやマイナスイオンなどを発生させる装置が知られている。その構成は、針電極と、アース電極とを有し、前記針電極とアース電極間に高電圧を印加して、針電極先端部においてコロナ放電を生起させ、このコロナ放電により、オゾンおよびマイナスイオンを発生させるものであった(例えば特許文献1参照)。
特開2004−18348号公報
上記従来の特許文献1に記載の装置では、放電のスパークを防止するために、放電電極としての針電極と対向電極としてのアース電極の距離を離す必要があった。また、針電極とアース電極を平行に配置しているため、イオン風の発生方向と、コロナ放電の発生部位がずれ、生成したオゾンなどの活性種を効率的に拡散させることができず、活性種の放出量を増やすことは困難であった。
そこで、本発明は、放電のスパークを防止しつつ放電電極と対向電極の距離を近づけ、イオンの放出量を増やすことができる放電ユニットおよびこれを用いた空気清浄装置を提供することを目的とする。
そして、この目的を達成するために本発明は、放電電極と対向電極を有する放電部に電源部から電圧を印加して放電回路を形成してコロナ放電させる放電ユニットにおいて、前記放電電極は針状電極であり、前記対向電極は平板状で、この平板状の対向電極に対して前記針状の放電電極を非接触で、直交に、かつ、その先端を突出させて配置し、前記放電回路内に10〜500MΩの抵抗体を設ける構成とし、これにより所期の目的を達成するものである。
以上のように本発明は、放電電極と対向電極を有する放電部に電源部から電圧を印加して放電回路を形成してコロナ放電させる放電ユニットにおいて、前記放電電極は針状電極であり、前記対向電極は平板状で、この平板状の対向電極に対して前記針状の放電電極を非接触で、直交に、かつ、その先端を突出させて配置し、前記放電回路内に10〜500MΩの抵抗体を設ける構成としたものであるので、放電のスパークを防止しつつ放電電極と対向電極の距離を近づけ、イオンの放出量を増やすことができる。
すなわち、本発明においては、コロナ放電を発生させる放電回路内に10〜500MΩの抵抗体を直列に配置する構成としたことにより、対向電極と放電電極の距離を近くでき、その結果放電電流が増えるため、イオンの発生量を増やすことができる。
また、放電電極が対向電極に対して非接触で直行して、かつ、その先端を突出させているため、コロナ放電により発生するイオン風の風量を増加させ、例えば放電電極に+電圧を印加した場合、発生したプラスイオンがマイナスに接続された対向電極に電気的に吸引されるのを抑制でき、イオン風を効率的に利用して、発生したイオンを放出できるものである。
また本発明によれば、対向電極を環状の金属とし、その中央部に放電電極を非接触で直交に貫通する構成にしたことにより、市販の針金状の金属等を使用することができ、簡単に加工することが可能であり、かつ安価に製造することができる。
本発明の実施の形態1における空気清浄装置を設置する屋内の斜視図 同空気清浄装置の断面を示す構成図 (a)同放電ユニットの外観斜視図、(b)同放電ユニットの放電回路図 同放電部の分解斜視図 同抵抗器を基板上に配置した図 同放電ユニットの放電状態を示すイメージ図 同空気清浄装置の制御回路を示すブロック図 本発明の実施の形態2における抵抗器を示す図 本発明の実施の形態3における複数の放電ユニットを示す構成図 本発明の実施の形態4における放電電極と対向電極を表す構成図
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、空気清浄装置1は、略縦長箱形状で、前面の四方から室内の空気を吸込み、後述するエアフィルタ2で清浄し、本発明の放電ユニットで発生させたイオンと静電霧化ユニットで発生させた活性種を清浄空気とともに天面から室内へ送風するものである。
図2は、図1における空気清浄装置1の断面図を示している。
空気清浄装置1は、吸気口3と排気口4を有する本体5と、この本体5内の送風手段6と、放電ユニット7および静電霧化ユニット8とを備えている。
本体5は、吸気口3の反対側に位置する仕切板部9によって、吸気口3と排気口4とを連通する風路部10と、空間部11とに分けられている。
送風手段6は、本体5の仕切板部9に固定された電動機12と、この電動機12によって回転する羽根部13とから形成している。送風手段6によって、吸気口3から吸い込んだ空気の一部は、放電ユニット7および静電霧化ユニット8を介して、排気口4へ送風されるものである。
放電ユニット7は、図3(a)に示すように、放電部7aと、電源部20にある第1の高電圧発生手段26と抵抗体23を備えた構成である。
そして放電部7aは、図4に示すように孔部21と電源接続部19bとを有する対向電極14と、電源接続部19aを有する針固定部材16に固定された針状の放電電極17と、それらを支える支持部材22とから形成している。
図3(b)は、図3(a)の等価回路を表しており、第1の高電圧発生手段26から抵抗体23、電源接続部19aを通って、針固定部材16と電気的に接続された放電電極17までがプラスの高電圧回路部となり、対向電極14とその電源接続部19bから第1の高電圧発生手段へ戻る回路部がマイナス(グラウンド)となり、この2つの回路部で構成された回路が放電回路7bである。
すなわち、放電ユニット7は、放電電極17と対向電極14を有する放電部7aに電源部20から電圧を印加して放電回路7bを形成してコロナ放電させるものである。
なお、孔部21を設けなくても、例えば対向電極14が半分の大きさで半円の切欠を有する形状でも、イオン量を増やすことは可能である。従来の特許文献に記載のように、針電極とアース電極を平行に配置した場合、コロナ放電領域は、針電極とからアース電極側に偏って生成するため、放電領域が小さくなる。一方、本発明のように、放電電極と半導電部を略垂直方向に対向配置した場合、針からみて円錐状に広がりを持ったコロナ放電領域が形成されるため、コロナ放電領域の範囲が広がり、より多くの活性種を発生させることができる。孔部21を設けた場合には、孔部21の端面またはその近傍の面に向かってコロナ放電が発生するため、孔部21の直径を変えることによってコロナ放電の広がり方を変化させることができる。
対向電極14は、図4に示すごとく、平板形状で略中央に開口である孔部21を有し、対向電極14の端部は、支持部材22を介して本体ケースの仕切板部9に固定されている。
支持部材22は、対向電極14を両面から挟み込むように固定する固定蓋22aと台座22bで構成され、台座22bの裏側には、針固定部材16の穴を使用して固定する突起を有している。図4に示す分解した部材を組立てると、図3(a)のような全側面の一部を開口した筒形状となる構成であり、支持部材22が内部に放電電極17と対向電極14を設けたケースを構成している。
抵抗体23は、図5に示すように、図2に記載の電源部20の基板31上に配置しており、抵抗体23部分の基板31に貫通したモールド孔33を設けている。そして、モールド材32を用いて、基板31の抵抗体23側とその裏側にモールド孔33が埋まるようにモールドを施している。このような構成とすることで、抵抗体23の両端に高電位差が発生した場合であっても、抵抗器表面を伝わる沿面放電が発生せず、安定して、放電を継続させることが出来る。
放電ユニット7は、上述のごとく対向電極14と、この対向電極14の孔部21を貫通して配置された放電電極17と、電源部20と電気的に接続された電源接続部19a、19bと、電源部20と電源接続部19aの間に抵抗体23を設けたものである。
電源接続部19a、19bは、SUSなどのステンレス、アルミ、金、銀、銅などで形成されている。なお、これらに限られること無く、導電性の素材であれば良い。
放電部7aは、対向電極14と、放電電極17と、対向電極14と放電電極17を保持する支持部材22とを備えている。支持部材22は、仕切板部9(図2に記載)に固定されている。
以下で、各構成の特徴を図3、図4、図5を用いて詳細に説明する。
抵抗体23は、図5に示すように市販されている四角箱型形状のチップ抵抗器30を、電源部20の基板31上に配置している。
チップ抵抗器30の両電極間距離が近い場合、両電極間にかかる電位差によっては、両電極間で火花放電や沿面放電が発生してしまう。これを防ぐために、前述したように、チップ抵抗器30の周囲を絶縁物であるモールド材32でモールドしている。モールドすることで、両電極間の沿面距離を稼いでいる。
さらに、基板31にモールド孔33が開いていることで、モールド材32がこの孔の中に入り込み、チップ抵抗器30の裏側も確実に絶縁することができる。
絶縁物としては、エポキシ系の樹脂、シリコンなど絶縁性の高い材料を用いる。
図3(b)に示すように、電源部20にある第1の高電圧発生手段26と放電部7aとを構成する放電回路7b内に抵抗体23を直列に挿入する効果として、放電電極17と対向電極14との間で発生する火花放電を防ぐ効果がある。通常は両電極間でコロナ放電を発生させて、イオンや活性種を発生させているが、両電極の距離が物理的に近づいたり、導電性の付着物により距離が近づいたりした際に、空気が絶縁破壊を起こして、コロナ放電が火花放電に移行することがある。火花放電状態になると、空気は全路破壊状態となり、そこを電子が流れることとなる。つまり、火花放電時はイオンや活性種が発生しなくなってしまう。
そこで、放電回路7b内に、抵抗体23を挿入することによって、放電電極17と対向電極14の間で発生する火花放電を防ぐことができ、安定的にイオンや活性種を発生させるコロナ放電を継続することができる。
火花放電が発生しない原理は以下の通りである。放電電極17と対向電極14との距離が除々に近づく場合を考えると、通常の距離であれば、コロナ放電により微小電流が流れている。これは抵抗体23にも流れているが、電流が微小(数μA程度)であるため、抵抗体23の両端に発生する電位差は大きくない。つまり抵抗体23を挿入していない場合とさほど変わりなくコロナ放電を発生させることが出来る。
しかし、距離が近づいてくるとコロナ放電による電流は増加していく。電流が増加すると、抵抗体23の両端に発生する電位差は大きくなっていく。つまり、放電電極17と対向電極14の距離が近づくににしたがって、両電極間の電位差が小さくなっていくため、空気の絶縁破壊が起こらず、火花放電に至らないのである。
この作用により、放電電極17と対向電極14との距離を近づけて、使用する電圧を下げることが出来るという効果も奏する。使用電圧を下げられれば、電源部のコストを低減することが可能である。また、安全性も向上する。
上記作用を実現させるためには、抵抗体23の抵抗値を10〜500MΩの範囲で使用することが肝要である。抵抗体23が10MΩより小さい場合は、放電電極17と対向電極14との距離が近づくような異常時の場合、抵抗体23の両端で発生する電位差が大きくならない。つまり、放電電極17と対向電極14の間の電位差が空気を絶縁破壊する電位差となるため、火花放電が発生してしまう。逆に、500MΩより大きな抵抗値に設定すると、通常の微小なコロナ放電電流であっても、抵抗体23両端の電位差が大きくなる。つまり、放電電極17と対向電極14との電位差がコロナ放電を発生させる電位差より小さくなってしまうため、イオンや活性種の発生が不安定となってしまう。
なお、本実施の形態では抵抗体23を、電源部20と電源接続部19aの間、つまり放電電極17との間に、配置しているが、放電回路7b内であればどこでもよく、電源部20と対向電極14つまり電源接続部19bの間に配置しても良い。
なお、抵抗体23として、チップ抵抗器を用いたが、10〜500MΩの抵抗値を持ったものであれば何でもよく、抵抗体23の両側に針金状のリード線が付属した抵抗器などを用いてもよい。
対向電極14は、四角平板形状であり、略中央に開口する孔部21を有している。なお、対向電極14の形状は円形や多角形であってもよく、孔部の形状としても、円形状ではなく、四角形・多角形・楕円形状としてもよい。
対向電極14の材質は、導電性があれば何でも良いが、金属製であることが望ましい。より望ましくは、SUS316L、SUS316、SUS304、アルマイト処理を施したアルミニウムのいずれかからなるものであることがよい。これらの金属は、オゾン等の活性種に対する耐性が高いため、オゾン等の活性種による腐食に強く、対向電極14としての耐久性を向上できるからである。
さらに対向電極14の外形を支持部材22の内部と略同一の四角形状とすれば、放電部7aの組立工程において、対向電極14の位置決めを容易にすることができる。
また、対向電極14の四角平板形状の1辺から突出している電源接続部19bの場所は、図4に示すものに限らず、どの部位から突出させてもよい。
次に放電電極17は、棒形状あるいは針形状で、その先端に傾斜部を有し、針固定部材16から垂直方向に延び、対向電極14の孔部21を貫通している。そして、放電電極17の先端は、対向電極14から数ミリメートル〜数十ミリメートル程度の所定距離を隔てて孔部21から突出しており、かつ孔部21の略中心軸上に位置するものである。略中心軸上とは、孔部21の中心を通り、対向電極14に対して垂直な軸上を示す。放電電極17の材質は、コロナ放電に対して耐久性のあるSUSなどのステンレスやタングステン、チタン、Ni−Cr合金、導電性セラミックスなどである。放電可能であれば、炭素・スズ・SiCなどを含む電極を用いてもよい。
なお、放電電極の先端部は鋭利な円錐状、円柱状、半球状などの形状を利用することができる。鋭利な先端を用いた場合、その先端に電界が集中しやすくなるため、比較的低い電圧でコロナ放電を行うことができる。針先の形状を、円柱状あるいは半球状にした場合は、電界の集中が弱まる。そのため、針形状に比べると高い電圧を印加しないとコロナ放電が発生しないが、電界が分散した状態でコロナ放電が継続されることから、針形状に比べて長時間劣化しにくい放電電極とすることができる。これは、鋭利な針先には電界集中によって金属の溶融やほこりの集中付着が起こりやすいためである。
ここで、放電電極17にプラスの電圧を印加した場合について図6を用いて説明を行う。
図2の空気清浄装置1を運転し、放電電極17に電源部20の第1の高電圧発生手段26により直流のプラス約3〜10kVを印加し、対向電極14をマイナス側(第1の高電圧発生手段26のグラウンド側)に接続すると、放電電極17先端近傍に強い電界域が形成され、電界域内の空気を電離させる。このとき発生した電子が空気中の窒素分子および酸素分子に衝突し、窒素分子および酸素分子からは衝突した電子の個数以上の電子が飛び出し、電子を失った窒素分子および酸素分子は正イオンとなる。
分子から飛び出した電子のいくらかは酸素分子と結合して酸素の負イオンとなり、酸素の負イオンは周辺の分子と反応して別の様々な負イオンを生成しながら電子とともに放電電極17に吸収される。窒素および酸素の正イオンは水分子と反応して別の様々な正イオン生成し、それらは対向電極14の半導電部18に向かい、図6の点線で示す電気力線上を移動する。この状態がコロナ放電である。
また、放電電極17の先端からは、イオン風と呼ばれる気流が発生しており(図6中の点線矢印)、前述した窒素、酸素、水に由来の正イオンは、このイオン風により最初は半導電部18から遠ざかり、その後、半導電部18に吸い寄せられるため、図6に示したような放物線を描く電気力線上を移動する。
このコロナ放電状態で、送風手段6による送風が、図2では放電ユニット7の下から、図6では放電部7aの右から、電気力線上を移動する酸素の正イオンに当たることにより、電気力線上を移動する酸素の正イオンの半数以上が、図6に示すように、送風された風に乗って放電部7aから放出される。また、図6に示す点線矢印のように、イオン風が発生し、これによってもさらに効率的に正イオンを放出できる。
ここで、第1の高電圧発生手段26から3〜10kVの高電圧を印加することによって、十分なイオン量を発生させることができる。10kV以上でもイオンは発生するが、放電針の劣化が促進されるなどの副作用が生じるため10kV以下で使用することが望ましい。また、3kV未満では放電が不安定になる場合があるため、3kV以上で使用することが望ましい。
なお、正イオンが発生すればよいため、放電電極17が対向電極14から見て相対的にプラス電圧になっていればよく、第1の高電圧発生手段26が直流の負電圧を発生させる場合、対向電極14に負の高電圧側を接続し、放電電極17にプラス側を接続すれば、正イオンが発生するため、このような接続方法でもよい。
また、本実施の形態では、図2に示すように、放電ユニット7の下流側(排気口4側)に静電霧化ユニット8を設けている。静電霧化ユニット8は、放電電極と、放電電極に対向して位置する対向電極と、放電電極に水を供給する供給手段とを備え、放電電極と対向電極との間に高電圧を印加することで放電電極に保持される水を霧化させてナノメータサイズで強い電荷を持つ帯電微粒子水(マイナスイオンミストで、以下、これをナノイオンミストという)を発生させるものである。ナノイオンミストの粒径は3〜数十nm程度であって、広範囲に飛散し、滞留時間が長く、壁面などの内部にも浸透し、高い脱臭効果や、ダニや花粉等のアレルゲンの不活性化効果や殺菌効果を発揮することができるものである。
この静電霧化ユニット8の上流側に放電部7aを有することで、放電部7aで発生させた正イオンにより、空気中のダニや花粉等のアレルゲンおよび浮遊カビ菌や浮遊菌などの汚れを+に帯電させ、マイナスイオンである、ナノイオンミストが接触しやすくできる。
すなわち、放電部7aで発生させた正イオンは、ナノイオンミストの不活性化効果や殺菌効果を向上させる、アシストイオンとして作用する。
図7は、空気清浄装置1の制御回路のブロック図である。図2の空間部11に電源部20を含む制御部25が収納されており、放電部7a、静電霧化ユニット8に対し、それぞれ各ユニットに高電圧を印加する第1の高電圧発生手段26、第2の高電圧発生手段27が接続され、各高電圧発生手段は制御手段28に接続されている。
また、制御手段28には、運転操作スイッチ29と送風手段6(実際は電動機12)も接続されており、運転操作スイッチ29からの入力により、制御手段28は、送風手段6、第1の高電圧発生手段26、第2の高電圧発生手段27を制御している。
本実施の形態では、放電部7a、静電霧化ユニット8に対し、別々の高電圧発生手段を用いたが、同じ高電圧を発生させる場合には、一つの高電圧発生手段を共用できる。
このような制御部25を備えた空気清浄装置1を運転操作スイッチ29を操作して運転することにより、制御手段28からの制御信号を受けて、第1の高電圧発生手段26、第2の高電圧発生手段27、送風手段6が作動し、排気口4から静電霧化ユニット8から発生したナノイオンミストと、放電部7aから発生したアシストイオンが室内へ放出される。
その結果、前述したナノイオンミストの効果を発揮できる。すなわち、空気中の菌を不活化することができる。また、空気中の臭いを分解して取り除くことで、脱臭効果を発揮させることができる。また、ナノイオンミストを含む空気を衣類やカーテン等にあてることによって、衣類やカーテンの脱臭・除菌などの効果が期待できる。
(実施の形態2)
本実施の形態は、図8に示すように、抵抗体23の両側に針金状のリード線35の付いた、リード線付抵抗器34を放電電極17として用いたものである。実施の形態1と同じ構成のものは、同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
このリード線付抵抗器34の一方のリード線35の先端に傾斜部を設け針状とし、この針状の先端を対向電極14の孔部21から突出させ、リード線35を放電電極17として使用したものである。リード線35の先端に傾斜部を設けたのは、電界が先端部に集中しやすくなりコロナ放電が発生しやすいようにするためであり、これにより低い電圧でもコロナ放電を発生させることが出来る。なお先端部に傾斜部を設けないまま放電電極17として使用しても差し支えないが、この場合使用電圧が、傾斜部がある場合と比較して高くなる。
このように抵抗器のリード線を放電電極17とすることで、使用する部品点数を削減することができる。
(実施の形態3)
本実施の形態は、図9に示すように、1つの抵抗体23に対して、複数の放電部7aを構成するものである。実施の形態1と同じ構成は、同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施の形態では、電源部20と放電電極17つまり電源接続部19aとの間に抵抗体23を挿入している。その抵抗体23と放電部7aの間に分岐点を設け、もう一方の放電部7aの電源接続部19aと接続している。両放電部7aの対向電極14は第1の高電圧発生手段26のマイナス側に接続している。つまり、2個の放電ユニットは並列に接続されていることとなる。
イオンの供給量を増加させたい場合は、放電ユニットを複数使用することが確実な方法であるが、この際、上述のように複数の放電ユニットを並列に接続することによって、1ヶの抵抗器を用いて、複数の放電ユニットにおける、対向電極14と放電電極17との間での火花放電を抑制することが可能となる。
図9では、2個の放電ユニットの例を示しているが、2個に限らず複数の放電ユニットを並列に接続して使用することができる。
(実施の形態4)
本実施の形態は、図10に示すように、放電部7aの対向電極14を環状の金属としたものである。実施の形態1と同じ構成は、同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
実施の形態1において、対向電極14は四角平板形状で略中央部に孔部21を有していたが、本実施の形態においては、この対向電極14は、針金状の金属を環状に形成し、その中央部に放電電極17を環状の金属と非接触で直交に貫通した構成としたものである。
放電電極17の先端は、実施の形態1と同様に、数ミリメートル〜数十ミリメートル程度の所定距離を隔てて環状の金属から突出する構成である。
また、本実施の形態では、抵抗体23の両側に針金状のリード線35の付いたリード線付抵抗器34を用いて、一方のリード線35を図10に示すように環状に形成し、対向電極14として使用している。このような構成とすることで、使用する部品点数を削減することが出来る。
なお、抵抗器付属のリード線35に限らず、針金のような導電性のある細い金属棒を環状に構成したものを対向電極14として使用することもでき、製造工程における加工を簡略化、コストの低減ができる。
(実施の形態5)
実施の形態1では、放電電極17に正極性の高電圧を印加し静電霧化ユニット8との併用で発生させたイオンをアシストイオンとして利用したが、本実施の形態では、放電電極17に負極性の高電圧を印加し、対向電極14をプラス側に接続し、単独でマイナスイオンとして利用する場合について説明する。実施の形態1と同じ構成は、同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
放電電極17にマイナスの電圧を印加した場合について図6を用いて説明を行う。
図2の空気清浄装置1(静電霧化ユニット8は備えていない)を運転し、放電電極17に電源部20の第1の高電圧発生手段26によりマイナス約3〜10kVが印加されると、放電電極17先端近傍に強い電界域が形成され、電界域内の空気を電離させる。このとき、放電電極17からは電子が放出され、空気中の窒素分子および酸素分子に衝突し、窒素分子および酸素分子から、衝突した電子の個数以上の電子が飛び出し、電子を失った窒素分子および酸素分子は正イオンとなる。窒素および酸素の正イオンは水分子と反応して別の様々な正イオン生成しながら放電電極17へ吸収される。一方、分子から飛び出した電子のいくらかは酸素分子と結合して酸素の負イオンとなり、周辺の分子と反応して別の様々な負イオンを生成しながら電子とともに対向電極14に向かう。
なお、負イオンが発生すればよいため、放電電極17が対向電極14から見て相対的にマイナス電圧になっていればよく、第1の高電圧発生手段26が直流の正電圧を発生させる場合、対向電極14に正の高電圧側を接続し、放電電極17にマイナス側を接続すれば、負イオンが発生するため、このような接続方法でもよい。
このように発生した負イオンを実施の形態1と同様に空気清浄装置1の排気口4から室内へ放出することにより、負イオン特有の爽快感(滝の近くの清々しさ)を使用者に感じさせられるという効果を奏する。
なお、実施の形態1の構成で、静電霧化ユニット8を作動させず、放電電極17にマイナスの電圧を印加して放電部7aを作動させた場合、本実施形態と同様の作用効果を有する。
本発明にかかる放電ユニットおよびこれを用いた空気清浄装置は、放電電極と対向電極に電源部から電圧を印加してコロナ放電させる放電ユニットにおいて、前記放電電極は針状電極であり、その先端に傾斜部を有し、前記対向電極は平板状で、この平板状の対向電極に対して前記針状の放電電極を非接触で、直交に、かつ、その先端を突出させて配置し、前記放電電極と前記電源部の間または前記対向電極と前記電源部の間に10〜500MΩの抵抗体23を直列に配置する構成としたものであるので、放電のスパークを防止しつつ放電電極と対向電極の距離を近づけ、イオンの放出量を増やすことができる。
すなわち、本発明においては、コロナ放電を発生させる回路上に10〜500MΩの抵抗体23を直列に配置する構成としたことにより、対向電極と放電電極の距離を近くでき、その結果放電電流が増えるため、イオンの発生量を増やすことができる。
また、放電電極が対向電極に対して非接触で直行して、かつ、その先端を突出させているため、コロナ放電により発生するイオン風の風量を増加させ、例えば放電電極に正極性の電圧を印加した場合、発生したプラスイオンがマイナス側に接続された対向電極に電気的に吸引されるのを抑制でき、イオン風を効率的に利用して、発生したイオンを放出できるものである。
また本発明によれば、対向電極を環状の金属とし、その中央部に放電電極を非接触で直交に貫通する構成にしたことにより、市販の針金状の金属等を使用することができ、簡単に加工することが可能であり、かつ安価に製造することができる。
したがって、室内空間の除菌や脱臭を行う、コロナ放電を利用した空気清浄装置等としての活用が期待される。
1 空気清浄装置
2 エアフィルタ
3 吸気口
4 排気口
5 本体
6 送風手段
7 放電ユニット
7a 放電部
7b 放電回路
8 静電霧化ユニット
9 仕切板部
10 風路部
11 空間部
12 電動機
13 羽根部
14 対向電極
16 針固定部材
17 放電電極
19a 電源接続部
19b 電源接続部
20 電源部
21 孔部
22 支持部材
22a 固定蓋
22b 台座
23 抵抗体
25 制御部
26 第1の高電圧発生手段
27 第2の高電圧発生手段
28 制御手段
29 運転操作スイッチ
30 チップ抵抗器
31 基板
32 モールド材
33 モールド孔
34 リード線付抵抗器
35 リード線

Claims (14)

  1. 放電電極と対向電極を有する放電部に電源部から電圧を印加して放電回路を形成してコロナ放電させる放電ユニットにおいて、
    前記放電電極は針状で、
    前記対向電極は平板状で、この平板状の対向電極に対して前記針状の放電電極を非接触で、
    直交に、かつ、その先端を突出させて配置し、
    前記放電回路内に10〜500MΩの抵抗体を設けたことを特徴とした放電ユニット。
  2. 抵抗体の両側に針金状のリード線が付属した抵抗器を用いて、
    片側のリード線の先端に傾斜部を設け、そのリード線を放電電極として利用したことを特徴とした請求項1記載の放電ユニット。
  3. 抵抗体と放電部の間で分岐させ、放電部を複数配置したことを特徴とする請求項1記載の放電ユニット。
  4. 対向電極は中央部に開口を有し、
    前記放電電極は前記開口を貫通することを特徴とした請求項1〜3いずれか1つに記載の放電ユニット。
  5. 対向電極の開口は円形であることを特徴とする請求項1〜4いずれか1つに記載の放電ユニット。
  6. 放電電極は、対向電極の開口の略中心軸上に位置することを特徴とする請求項1〜5いずれか1つに記載の放電ユニット。
  7. 抵抗体の周囲を絶縁物でモールドすることを特徴とする請求項1〜6いずれか1つに記載の放電ユニット。
  8. 抵抗体を、電源部の基板上に配置し、前記抵抗体を設置している部分の前記基板に貫通穴を設け、前記抵抗体の周囲を絶縁物でモールドしたことを特徴とする請求項1〜7いずれか1つに記載の放電ユニット。
  9. 放電電極と対向電極に電源部から電圧を印加してコロナ放電させる放電ユニットにおいて、
    前記放電電極と前記電源部の間または前記対向電極と前記電源部の間に10〜500MΩの抵抗体を直列に接続し、
    前記対向電極は環状の金属とし、その中央部に放電電極を非接触で直交に貫通させたことを特徴とした放電ユニット。
  10. 対向電極と電源部の間に抵抗体を直列に配置する場合であって、
    抵抗体の両側に針金状のリード線が付属した抵抗器を用いて、
    片側のリード線を環状の金属として構成したことを特徴とする請求項9記載の放電ユニット。
  11. 電源部から放電電極にマイナス電圧を印加し、対向電極をプラス側に接続することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つに記載の放電ユニット。
  12. 電源部から放電電極にプラス電圧を印加し、対向電極をマイナス側に接続することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つに記載の放電ユニット。
  13. 吸気口と排気口を有する本体と、
    この本体内に送風手段と請求項11記載の放電ユニットとを設け、
    前記送風手段により前記本体の吸気口から吸込んだ空気を、前記放電ユニットに送り、
    前記放電ユニットで発生したマイナスイオンを含んだ空気を前記排気口から吹出す構成としたことを特徴とする空気清浄装置。
  14. 吸気口と排気口を有する本体と、
    この本体内に送風手段と静電霧化手段と請求項12記載の放電ユニットとを設け、
    前記送風手段により前記本体の吸気口から吸込んだ空気を、前記静電霧化手段と前記放電ユニットに送り、
    前記静電霧化手段で発生した活性種と、前記放電ユニットで発生したプラスイオンを含んだ空気を前記排気口から吹出す構成としたことを特徴とする空気清浄装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017123990A (ja) * 2016-01-13 2017-07-20 アマノ株式会社 イオン風式液体気化装置および空気調和装置
WO2018212077A1 (ja) * 2017-05-15 2018-11-22 株式会社デンソー イオン発生装置
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