JP2014119125A - 冷凍装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】低段圧縮機構と高段圧縮機構と放熱器と膨張機と蒸発器とが接続されることによって構成される冷媒回路を備えた冷凍装置において、低外気条件の運転開始時における高段圧縮機構の上下差圧が速やかに付くようにしてチッピング運転を発生しにくくする。
【解決手段】高段圧縮機構は、高段可動部材及び高段固定部材を有し、高段圧縮機構において圧縮された冷媒の圧力によって高段可動部材を高段固定部材に押し付けるように構成されている。膨張機は、流入した冷媒を膨張させて動力を発生させる膨張機構を有し、膨張機構の回転数を変更できるように構成されている。そして、通常外気条件の運転開始時には、膨張機を第1起動回転数で起動し、低外気条件の運転開始時には、膨張機を第1起動回転数よりも小さい第2起動回転数で起動する。
【選択図】図8

Description

本発明は、冷凍装置、特に、低段圧縮機構と高段圧縮機構と放熱器と膨張機と蒸発器とが接続されることによって構成される冷媒回路を備えた冷凍装置に関する。
従来より、特許文献1(特開2007−239666号公報)に示すような、低段圧縮機構及び高段圧縮機構を有する圧縮機と放熱器と膨張機と蒸発器とが接続されることによって構成される冷媒回路を備えた冷凍装置がある。ここで、圧縮機を構成する高段圧縮機構は、高段可動部材及び高段固定部材を有し、高段可動部材が高段固定部材に対して偏心回転することによって、高段可動部材と高段固定部材との間に形成される高段圧縮室において、低段圧縮機構によって圧縮された冷媒を圧縮する。そして、高段圧縮機構では、高段圧縮機構において圧縮された冷媒の圧力によって高段可動部材を高段固定部材に押し付けるように構成されている。
上記の冷凍装置において、運転効率を向上させるために、膨張機として、流入した冷媒を膨張させて動力を発生させる膨張機構を有する構成を採用することが考えられる。
このような冷凍装置では、低外気条件になると、運転開始時に高段圧縮機構の吐出圧力が上昇しにくくなるため、高段圧縮機構における上下差圧が付きにくくなる。そうすると、高段圧縮機構における可動部材の固定部材への押し付けが不十分になってしまい、いわゆるチッピング運転が発生しやすくなる。
本発明の課題は、低段圧縮機構と高段圧縮機構と放熱器と膨張機と蒸発器とが接続されることによって構成される冷媒回路を備えた冷凍装置において、低外気条件の運転開始時における高段圧縮機構の上下差圧が速やかに付くようにしてチッピング運転を発生しにくくすることにある。
第1の観点にかかる冷凍装置は、低段圧縮機構と高段圧縮機構と放熱器と膨張機と蒸発器とが接続されることによって構成される冷媒回路を有している。高段圧縮機構は、高段可動部材及び高段固定部材を有し、高段可動部材が高段固定部材に対して偏心回転することによって、高段可動部材と高段固定部材との間に形成される高段圧縮室において、低段圧縮機構によって圧縮された冷媒を圧縮する圧縮機構である。また、高段圧縮機構は、高段圧縮機構において圧縮された冷媒の圧力によって高段可動部材を高段固定部材に押し付けるように構成されている。膨張機は、流入した冷媒を膨張させて動力を発生させる膨張機構を有し、膨張機構の回転数を変更できるように構成されている。そして、この冷凍装置では、通常外気条件の運転開始時には、膨張機を第1起動回転数で起動し、低外気条件の運転開始時には、膨張機を第1起動回転数よりも小さい第2起動回転数で起動する。
通常外気条件の運転開始時は、高段圧縮機構の吐出圧力が上昇しやすいため、高段圧縮機構側から膨張機に冷凍機油を供給する構成を採用している場合には、膨張機に冷凍機油が供給されやすくなる。このような場合において、膨張機構の回転数を変更可能な膨張機を高い回転数で起動すれば、膨張機構の摺動部分の隙間に冷凍機油の油膜が形成されやすくなり、膨張機構の潤滑を確保することができる。そこで、ここでは、通常外気条件(例えば、室外温度が所定の閾温度以上の場合)の運転開始時には、膨張機を高めの回転数である第1起動回転数で起動するようにしている。
しかし、膨張機を第1起動回転数で起動すると、膨張機の上流側の冷媒の圧力、すなわち、高段圧縮機構の吐出圧力が上昇しにくくなる傾向になるため、低外気条件(例えば、室外温度が所定の閾温度以下の場合)の運転開始時には、高段圧縮機構における上下差圧がさらに付きにくくなり、その結果、高段圧縮機構においてチッピング運転がさらに発生しやすくなり、高段圧縮機構側から膨張機への冷凍機油の供給も行われにくくなる。
そこで、ここでは、低外気条件の運転開始時には、膨張機を第1起動回転数よりも小さい低めの回転数である第2起動回転数で起動するようにしている。すなわち、通常外気条件であるか又は低外気条件であるかによって、運転開始時における膨張機の起動回転数を変更するようにしている。
これにより、ここでは、低外気条件の運転開始時に、膨張機の上流側の冷媒の圧力、すなわち、高段圧縮機構の吐出圧力が上昇しにくくなる傾向になることを抑えて、高段圧縮機構の上下差圧が速やかに付くようにしてチッピング運転を発生しにくくし、膨張機への冷凍機油の供給を確保することができる。
第2の観点にかかる冷凍装置は、第1の観点にかかる冷凍装置において、高段圧縮機構の吸入側の冷媒圧力に対する高段圧縮機構の吐出側の冷媒圧力の圧力差である高段上下差圧が所定の閾圧力差以上になった場合には、膨張機の回転数を第2起動回転数よりも大きくして、膨張機構の摺動部分の隙間に冷凍機油の油膜が速やかに形成されるようにしている。
ここでは、高段上下差圧が所定の閾圧力差以上になった後に膨張機の回転数を大きくすることによって、高段圧縮機構のチッピング運転の発生を抑えた後に速やかに通常運転に移行することができる。また、膨張機構の潤滑も確保することができる。
第3の観点にかかる冷凍装置は、第1又は第2の観点にかかる冷凍装置において、第2起動回転数が膨張機の最低回転数である。
ここでは、第2起動回転数を膨張機の最低回転数に設定することによって、高段圧縮機構の上下差圧が最大限速やかに付くようにすることができる。
第4の観点にかかる冷凍装置は、第1〜第3の観点のいずれかにかかる冷凍装置において、放熱器に冷却源としての空気を供給する送風ファンをさらに有しており、低外気条件の運転開始時には、送風ファンを停止した状態で、膨張機を第2起動回転数で起動する。
放熱器に空気を供給する送風ファンを運転開始時から起動すると、放熱器の放熱能力が高くなるため、その分だけ高段圧縮機構の吐出圧力が上昇しにくくなる傾向になる。
そこで、ここでは、送風ファンを停止した状態で、膨張機を第2起動回転数で起動するようにしている。
これにより、ここでは、低外気条件の運転開始時に、放熱器によって高段圧縮機構の吐出圧力が上昇しにくくなることをさらに抑えることができる。
第5の観点にかかる冷凍装置は、第4の観点にかかる冷凍装置において、高段圧縮機構の吸入側の冷媒圧力に対する高段圧縮機構の吐出側の冷媒圧力の圧力差である高段上下差圧が所定の閾圧力差以上になった場合には、膨張機の回転数を第2起動回転数よりも大きくするとともに、送風ファンを起動する。
ここでは、高段上下差圧が所定の閾圧力差以上になった後に膨張機の回転数を大きくすること、及び、送風ファンを起動することによって、高段圧縮機構のチッピング運転の発生を抑えた後に速やかに通常運転に移行することができる。
以上の説明に述べたように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
第1の観点にかかる冷凍装置では、低外気条件の運転開始時に、膨張機の上流側の冷媒の圧力、すなわち、高段圧縮機構の吐出圧力が上昇しにくくなる傾向になることを抑えて、高段圧縮機構の上下差圧が速やかに付くようにしてチッピング運転を発生しにくくすることができる。
第2の観点にかかる冷凍装置では、高段上下差圧が所定の閾圧力差以上になった後に膨張機の回転数を大きくすることによって、高段圧縮機構のチッピング運転の発生を抑えた後に速やかに通常運転に移行することができる。その結果、高段圧縮機構の上下差圧が大きくなって、膨張機の回転数を上げ、膨張機構の摺動部分の隙間に冷凍機油の油膜が速やかに形成されるようになる。
第3の観点にかかる冷凍装置では、第2起動回転数を膨張機の最低回転数に設定することによって、高段圧縮機構の上下差圧が最大限速やかに付くようにすることができる。
第4の観点にかかる冷凍装置では、低外気条件の運転開始時に、放熱器によって高段圧縮機構の吐出圧力が上昇しにくくなることをさらに抑えることができる。
第5の観点にかかる冷凍装置では、高段上下差圧が所定の閾圧力差以上になった後に膨張機の回転数を大きくすること、及び、送風ファンを起動することによって、高段圧縮機構のチッピング運転の発生を抑えた後に速やかに通常運転に移行することができる。
本発明にかかる冷凍装置の一実施形態としての空気調和装置の概略構成図である。 圧縮機の概略縦断面図である。 圧縮機構の要部の拡大図である。 膨張機の概略縦断面図である。 膨張機構の要部の拡大図である。 空気調和装置の制御構成を示すブロック図である。 低外気条件において起動制御を行わない場合の運転開始時の冷凍サイクルが図示された圧力−エンタルピ線図である。 起動制御のフローチャートである。 起動制御のタイムチャートである。 起動制御を行う場合の運転開始時の冷凍サイクルが図示された圧力−エンタルピ線図である。 変形例にかかる起動制御のフローチャートである。 変形例にかかる起動制御のタイムチャートである。
以下、本発明にかかる冷凍装置の一実施形態としての空気調和装置の実施形態及びその変形例について、図面に基づいて説明する。尚、本発明にかかる冷凍装置の具体的な構成は、下記の実施形態及びその変形例に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
(1)空気調和装置の構成
<全体>
図1は、本発明にかかる冷凍装置の一実施形態としての空気調和装置1の概略構成図である。空気調和装置1は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行うことによって、建物等の室内の冷房及び暖房を行うことが可能な装置である。空気調和装置1は、主として、室外ユニット2と、複数(ここでは、2台)の室内ユニット6a、6bとが接続されることによって構成されている。ここで、室外ユニット2と室内ユニット6a、6bとは、液冷媒連絡管7及びガス冷媒連絡管8を介して接続されている。すなわち、空気調和装置1の蒸気圧縮式の冷媒回路10は、室外ユニット2と、室内ユニット6a、6bとが冷媒連絡管7、8を介して接続されることによって構成されている。また、冷媒回路10は、超臨界域で作動する冷媒(ここでは、二酸化炭素)を使用した多段(ここでは、二段)圧縮式冷凍サイクルによって、冷房運転と暖房運転とを切り換えて行うことができるように構成されている。
<室内ユニット>
室内ユニット6a、6bは、建物等の室内に設置されている。室内ユニット6a、6bは、冷媒連絡管7、8を介して、互いが並列に接続されるとともに室外ユニット2に接続されており、室外ユニット2との間で冷媒回路10を構成している。尚、ここでは、室内ユニット6a、6bが2台だけであるが、1台だけであってもよいし、また、3台以上の室内ユニットが並列に接続されていてもよい。
次に、室内ユニット6a、6bの構成について説明する。尚、室内ユニット6aと室内ユニット6bとは同様の構成であるため、ここでは、室内ユニット6aの構成だけを説明し、室内ユニット6bの構成については、室内ユニット6aの各部を示す添字「a」を「b」に読み替えるものとして、説明を省略する。
室内ユニット6a、は、主として、室内膨張弁61aと、室内熱交換器62aとを有している。
−室内膨張弁−
室内膨張弁61aは、冷房運転時には液冷媒連絡管7を介して室外ユニット2から送られた冷媒を冷凍サイクルの低圧になるまで減圧し、暖房運転時には室内熱交換器62aを通過した冷凍サイクルの高圧の冷媒の循環量を調節する膨張弁である。ここでは、室内膨張弁61aとして、電動膨張弁が使用されている。室内膨張弁61aは、室内熱交換器62aの液側の端部に接続された室内ユニット液冷媒管63aに設けられている。室内ユニット6aは、室内ユニット液冷媒管63aの室内膨張弁61aの液側の端部に近い側の端部が、液冷媒連絡管7に接続されている。
−室内熱交換器−
室内熱交換器62aは、冷房運転時には室内膨張弁61aによって減圧された冷凍サイクルの低圧の冷媒を蒸発させ、暖房運転時には圧縮機21によって圧縮された冷凍サイクルの高圧の冷媒を放熱させる熱交換器である。室内熱交換器62aは、室内膨張弁61aのガス側の端部に接続されている。室内熱交換器62aは、ここでは、伝熱管と多数のフィンとにより構成されたクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であり、室内空気を加熱源又は冷却源として、冷凍サイクルの低圧の冷媒の蒸発又は冷凍サイクルの高圧の冷媒の放熱を行うようになっている。室内熱交換器62aの液側の端部は、室内ユニット液冷媒管63aに接続されており、室内熱交換器62bのガス側の端部は、室内ユニットガス冷媒管64aに接続されている。室内ユニット6aは、室内ユニットガス冷媒管64aの室内熱交換器62aのガス側の端部から遠い側の端部が、ガス冷媒連絡管8に接続されている。尚、ここでは、室内熱交換器62aとして、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器を採用しているが、他の型式の熱交換器であってもよい。
そして、室内熱交換器62aの加熱源又は冷却源としての室内空気は、室内ファン65aによって供給されるようになっている。室内ファン65aは、ここでは、室内ファン用電動機66aによって回転駆動される遠心ファンや多翼ファン等である。
このように、室内熱交換器62a、62bは、ここでは、冷媒の蒸発器又は放熱器として機能する熱交換器を構成している。
−室内側制御部等−
また、室内ユニット6aには、各種のセンサが設けられている。具体的には、室内熱交換器62aには、室内熱交換器62aを流れる冷媒の温度である室内熱交飽和温度Trsatを検出する室内熱交温度センサ54aが設けられている。ここで、室内熱交飽和温度Trsatは、冷房運転時には、冷媒回路10における冷媒の蒸発温度Teに相当する。また、室内ユニット6aには、室内空気の温度である室内温度Trを検出する室内温度センサ55aが設けられている。
また、室内ユニット6aは、室内ユニット6aを構成する各部の動作を制御する室内側制御部67aを有している。そして、室内側制御部67aは、室内ユニット6aの制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリ等を有している。これにより、室内側制御部67aは、室内ユニット6aを個別に操作するためのリモコン(図示せず)との間で制御信号等のやりとりを行ったり、他の室内ユニット6b及び室外ユニット2との間で伝送線91を介して制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。
<室外ユニット>
室外ユニット2は、建物等の室外に設置されている。室外ユニット2は、液冷媒連絡管7及びガス冷媒連絡管8を介して、室内ユニット6a、6bに接続されており、室内ユニット6a、6bとの間で冷媒回路10を構成している。尚、ここでは、室外ユニット2が1台だけであるが、2台以上の室外ユニットが並列に接続されていてもよい。
室外ユニット2は、主として、圧縮機21と、第1切換機構22と、室外熱交換器23と、第2室外膨張弁25を含むブリッジ回路24と、エコノマイザ熱交換器26と、インジェクション管27と、膨張機38と、第1室外膨張弁28と、レシーバ29と、熱回収熱交換器30と、吸入戻し管31と、中間熱交換器32と、第2切換機構33とを有している。
−圧縮機−
圧縮機21は、ここでは、2つの圧縮機構で冷媒を二段圧縮する圧縮機から構成されている。圧縮機21は、図2に示すように、圧縮機ケーシング70内に、低段圧縮機構21aと、高段圧縮機構21bと、圧縮機用電動機21cと、駆動軸21dとが収容された密閉式構造となっている。圧縮機用電動機21cは、駆動軸21dに連結されている。そして、駆動軸21dは、2つの圧縮機構21a、21bに連結されている。すなわち、圧縮機21は、低段圧縮機構21a及び高段圧縮機構21bが単一の駆動軸21dに連結されており、2つの圧縮機構21a、21bがともに圧縮機用電動機21cによって回転駆動される、いわゆる一軸二段圧縮構造となっている。ここでは、圧縮機構21a、21bとして、図3に示すように、ロータリ式の容積式の圧縮機構が採用されている。尚、圧縮機構21a、21bとしては、ロータリ式の圧縮機構に限定されるものではなく、スクロール式の圧縮機構等のように、種々の型式の圧縮機構を採用することが可能である。
そして、圧縮機21は、吸入冷媒管41から冷凍サイクルの低圧の冷媒を吸入し、この吸入された低圧の冷媒を低段圧縮機構21aによって冷凍サイクルの中間圧になるまで圧縮して、中間冷媒管42に吐出するように構成されている。そして、圧縮機21は、中間冷媒管42から冷凍サイクルの中間圧の冷媒を再度吸入し、この吸入された中間圧の冷媒を高段圧縮機構21bによって冷凍サイクルの高圧になるまで圧縮して、圧縮機ケーシング70内に吐出し、この圧縮機ケーシング70内に吐出された高圧の冷媒を吐出冷媒管43に送るように構成されている。すなわち、ここでは、圧縮機21は、圧縮機ケーシング70内が高圧の冷媒で満たされる、いわゆる高圧ドーム式に構成されている。ここで、吸入冷媒管41は、冷凍サイクルの低圧の冷媒を、低段圧縮機構21aに吸入させるための冷媒管である。中間冷媒管42は、低段圧縮機構21aから吐出された冷凍サイクルの中間圧の冷媒を、高段圧縮機構21bに吸入させるための冷媒管である。また、吐出冷媒管43は、圧縮機21(ここでは、高段圧縮機構21b)から吐出された冷媒を第1切換機構22に送るための冷媒管である。
また、冷媒回路10には、圧縮機21の圧縮機構21a、21b等の摺動部分を潤滑するための冷凍機油が冷媒とともに封入されている。この冷凍機油の大部分は、圧縮機ケーシング70に形成された圧縮機油溜まり部70aに貯留されている。ここで、圧縮機油溜まり部70aは、縦長円筒形状の圧縮機ケーシング70の底部に形成されている。圧縮機油溜まり部70aに貯留された冷凍機油は、駆動軸21cの下端部に設けられた油ポンプ79によって吸い上げられて、駆動軸21cの内部に形成された給油路(図示せず)を通じて、圧縮機構21a、21b等に送られて、圧縮機構21a、21b等の潤滑に使用される。また、冷凍機油の一部は、圧縮機21の低段圧縮機構21aから冷媒に同伴して中間冷媒管42に吐出されたり、高段圧縮機構21bから冷媒に同伴して吐出冷媒管43に吐出されることで、圧縮機21外に持ち出されることがある。これに対して、中間冷媒管42には、中間圧側油分離機構44が設けられている。中間圧側油分離機構44は、低段圧縮機構21aから吐出される中間圧の冷媒に同伴する冷凍機油を冷媒から分離して圧縮機21へ戻す機構であり、主として、中間圧側油分離器44aと、中間圧側油戻し管44bとを有している。中間圧側油分離器44aは、低段圧縮機構21aから吐出される中間圧の冷媒に同伴する冷凍機油を冷媒から分離する油分離器である。中間圧側油戻し管44bは、中間圧側油分離器44bに接続されており、中間圧の冷媒から分離された冷凍機油を高段圧縮機構21bの吸入側に送る冷媒管である。中間圧側油戻し管44bには、中間圧側油戻し管44bを流れる冷凍機油を減圧するキャピラリチューブ等からなる中間圧側減圧機構44cが設けられている。また、吐出冷媒管43には、高圧側油分離機構45が設けられている。高圧側油分離機構45は、高段圧縮機構21bから吐出される高圧の冷媒に同伴する冷凍機油を冷媒から分離して圧縮機21へ戻す機構であり、主として、高圧側油分離器45aと、高圧側油戻し管45bとを有している。高圧側油分離器45aは、高段圧縮機構21bから吐出される高圧の冷媒に同伴する冷凍機油を冷媒から分離する油分離器である。高圧側油戻し管45bは、高圧側油分離器45bに接続されており、高圧の冷媒から分離された冷凍機油を高段圧縮機構21bの吸入側に送る冷媒管である。高圧側油戻し管45bには、高圧側油戻し管45bを流れる冷凍機油を減圧するキャピラリチューブ等からなる高圧側減圧機構45cが設けられている。
このように、圧縮機21は、圧縮機ケーシング70と、圧縮機ケーシング70に収容されるとともに吸入した冷媒を圧縮する圧縮機構21a、21bとを有している。ここで、高段圧縮機構21bは、吸入した冷媒を圧縮して圧縮機ケーシング70内に吐出するようになっている。また、ここでは、低段圧縮機構21a及び高段圧縮機構21bは、単一の駆動軸21dに連結されており、これにより、圧縮機21は、低圧の冷媒を低段圧縮機構21aによって中間圧になるまで圧縮し、中間圧まで圧縮された冷媒を高段圧縮機構21bによって高圧になるまで圧縮する二段圧縮を行う一軸二段圧縮構造を構成している。また、低段圧縮機構21a及び高段圧縮機構21bは、それぞれ、可動部材及び固定部材を有しており、高段圧縮機構21bにおいて圧縮された冷媒の圧力によって可動部材を固定部材に押し付けるように構成されているが、この可動部材を固定部材に押し付ける構成を含めた圧縮機21の構造の詳細は後述する。
−第1切換機構−
第1切換機構22は、冷媒回路10内における冷媒の流れの方向を切り換えるための機構である。第1切換機構22は、冷房運転時には、室外熱交換器23を圧縮機21によって圧縮された高圧の冷媒の放熱器として、かつ、室内熱交換器62a、62bを室外熱交換器23において放熱した低圧の冷媒の蒸発器として機能させる冷房運転状態への切り換えを行うことができる。すなわち、第1切換機構22は、圧縮機21の吐出側と室外熱交換器23のガス側の端部とを接続するとともに、圧縮機21の吸入側と室内熱交換器62a、62bのガス側の端部とを接続することができる(図1の第1切換機構22の実線を参照)。また、第1切換機構22は、暖房運転時には、室内熱交換器62a、62bを圧縮機21によって圧縮された高圧の冷媒の放熱器として、かつ、室外熱交換器23を室内熱交換器62a、62bにおいて放熱した低圧の冷媒の蒸発器として機能させる暖房運転状態への切り換えを行うことができる。すなわち、第1切換機構22は、圧縮機21の吐出側と室内熱交換器62a、62bのガス側の端部とを接続するとともに、圧縮機21の吸入側と室外熱交換器23のガス側の端部とを接続することができる(図1の第1切換機構22の破線を参照)。第1切換機構22は、ここでは、四路切換弁からなり、圧縮機21の吸入側(ここでは、吸入冷媒管41)、圧縮機21の吐出側(ここでは、吐出冷媒管43)、室外熱交換器23のガス側の端部(ここでは、室外ユニット第1ガス冷媒管46)、及び、室内熱交換器62a、62bのガス側の端部(ここでは、室外ユニット第2ガス冷媒管47)に接続された四路切換弁である。ここで、室外ユニット第1ガス冷媒管46は、第1切換機構22と室外熱交換器23のガス側の端部とを接続する冷媒管である。室外ユニット第2ガス冷媒管47は、ガス冷媒連絡管8及び室内ユニットガス冷媒管64a、64bを介して、第1切換機構22と室内熱交換器62a、62bのガス側の端部とを接続する冷媒管である。尚、第1切換機構22は、四路切換弁に限定されるものではなく、例えば、複数の電磁弁を組み合わせる等によって、上記と同様の冷媒の流れの方向を切り換える機能を有するように構成したものであってもよい。
このように、第1切換機構22は、ここでは、圧縮機21、室外熱交換器23、室内熱交換器62a、62bの順に冷媒を循環させる冷房運転状態と、圧縮機21、室内熱交換器62a、62b、室外熱交換器23の順に冷媒を循環させる暖房運転状態と、を切り換える機構を構成している。
−室外熱交換器−
室外熱交換器23は、冷房運転時には圧縮機21によって圧縮された冷凍サイクルの高圧の冷媒を放熱させ、暖房運転時には第2室外膨張弁25によって減圧された冷凍サイクルの低圧の冷媒を蒸発させる熱交換器である。室外熱交換器23のガス側の端部は、室外ユニット第1ガス冷媒管46を介して、第1切換機構22に接続されており、室外熱交換器23の液側の端部は、室外ユニット液冷媒管48に接続されている。ここで、室外ユニット液冷媒管48は、液冷媒連絡管7、及び、室内膨張弁61a、62を含む室内ユニット液冷媒管63a、63bを介して、室外熱交換器23の液側の端部と室内熱交換器62a、62bの液側の端部とを接続する冷媒管である。室外熱交換器23は、ここでは、伝熱管と多数のフィンとにより構成されたクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であり、室外空気を冷却源又は加熱源として、冷凍サイクルの高圧の冷媒の放熱又は冷凍サイクルの低圧の冷媒の蒸発を行うようになっている。尚、ここでは、室外熱交換器23として、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器を採用しているが、他の型式の熱交換器であってもよい。
そして、室外熱交換器23の冷却源又は加熱源としての室外空気は、室外ファン35によって供給されるようになっている。室外ファン35は、ここでは、室外ファン用電動機36によって回転駆動される遠心ファンや多翼ファン等である。
このように、室外熱交換器23は、ここでは、室外空気を熱源として、冷媒の放熱器又は蒸発器として機能する熱交換器を構成している。
−ブリッジ回路−
ブリッジ回路24は、室外ユニット液冷媒管48に設けられており、レシーバ29の入口に接続されたレシーバ入口管49、及び、レシーバ29の出口に接続されたレシーバ出口管50に接続されている。ブリッジ回路24は、ここでは、3つの逆止弁24a、24b、24cと、第2室外膨張弁25とを有している。そして、入口逆止弁24aは、室外熱交換器23からレシーバ入口管49への冷媒の流通のみを許容する逆止弁である。入口逆止弁24bは、室内熱交換器62a、62bからレシーバ入口管49への冷媒の流通のみを許容する逆止弁である。すなわち、入口逆止弁24a、24bは、室外熱交換器23及び室内熱交換器62a、62bの一方からレシーバ入口管49に冷媒を流通させる機能を有している。出口逆止弁24cは、レシーバ出口管50から室内熱交換器62a、62bへの冷媒の流通のみを許容する逆止弁である。第2室外膨張弁25は、冷房運転時には全閉され、暖房運転時にはレシーバ出口管50から室外熱交換器23へ冷媒を流通させる際に冷媒を冷凍サイクルの低圧になるまで減圧する膨張弁である。ここでは、第2室外膨張弁25として、電動膨張弁が使用されている。すなわち、出口逆止弁24c及び第2室外膨張弁25は、レシーバ出口管50から室外熱交換器23及び室内熱交換器62a、62bの他方にレシーバ入口管49に冷媒を流通させる機能を有している。ここで、レシーバ入口管49は、ブリッジ回路24の入口逆止弁24a、24bの出口側の端部とレシーバ29の入口との間を接続している。また、レシーバ出口管50は、ブリッジ回路24の出口逆止弁24c及び第2室外膨張弁25の入口側の端部とレシーバ29の出口との間を接続している。
−膨張機−
膨張機38は、ここでは、膨張機構で冷媒を膨張する膨張機から構成されており、レシーバ入口管49に設けられている。膨張機38は、その一端がブリッジ回路24を介して室外熱交換器23に接続され、その他端がレシーバ29の入口に接続されている。膨張機38は、図4に示すように、膨張機ケーシング80内に、膨張機構38aと、膨張機用発電機38bと、出力軸38cとが収容された密閉式構造となっている。膨張機用発電機38bは、出力軸38cに連結されている。そして、出力軸38cは、膨張機構38aに連結されている。ここでは、膨張機構38aとして、図5に示すように、ロータリ式の容積式の圧縮機構が採用されている。尚、膨張機構38aとしては、ロータリ式の膨張機構に限定されるものではなく、スクロール式の膨張機構等のように、種々の型式の膨張機構を採用することが可能である。そして、膨張機38は、レシーバ入口管49の上流部分から冷凍サイクルの高圧の冷媒を流入させ、この流入した高圧の冷媒を膨張機構38aによって膨張させて、レシーバ入口管49の下流部分に流出させるように構成されている。ここで、膨張機構38aにおける冷媒の膨張は、等エントロピ的な膨張であるため、膨張機構38aにおいて動力が発生することになる。そして、この膨張機構38aにおいて発生した動力によって、膨張機用発電機38bが回転駆動されて発電が行われる。また、膨張機38は、インバータ(図示せず)によって、膨張機構38aの回転数を変更できるように構成されている。さらに、膨張機38と圧縮機21との間には、冷凍機油をやりとりするための膨張機用給油管87及び膨張機用油戻し管88が接続されており、これにより、膨張機38の膨張機構38a等の潤滑を行うようになっている。
このように、膨張機38は、膨張機ケーシング80と、膨張機ケーシング80に収容されるとともに流入した冷媒を膨張させて動力を発生させる膨張機構38aとを有している。また、膨張機38は、膨張機構38aの回転数を変更できるように構成されている。
−第1室外膨張弁−
第1室外膨張弁28は、膨張機38をバイパスするようにレシーバ入口管49に設けられた冷媒を減圧する膨張弁である。ここでは、第1室外膨張弁28として、電動膨張弁が使用されている。第1室外膨張弁28は、その一端がブリッジ回路24を介して、室外熱交換器23に接続され、その他端がレシーバ29の入口に接続されている。そして、第1室外膨張弁28は、膨張機38を使用しない運転において使用される。すなわち、第1室外膨張弁28は、膨張機38を使用しない冷房運転時には、室外熱交換器23において放熱した冷媒をレシーバ29に送る前に減圧する。また、第1室外膨張弁28は、膨張機38を使用しない暖房運転時には、室内熱交換器62a、62bにおいて放熱した冷媒をレシーバ29に送る前に減圧する。
−レシーバ−
レシーバ29は、冷房運転と暖房運転との間で冷媒回路10における冷媒量が異なることが原因となって発生する余剰冷媒を溜めることができるように、膨張機38及び第1室外膨張弁28の下流側、すなわち、膨張機38又は第1室外膨張弁28によって減圧された後の冷媒を一時的に溜めるために設けられた容器である。レシーバ29の入口は、レシーバ入口管49に接続されており、レシーバ29の出口は、レシーバ29の下部から冷媒を導出するレシーバ出口管50に接続されている。
−エコノマイザ熱交換器、インジェクション管−
エコノマイザ熱交換器26は、レシーバ入口管49に設けられており、室外熱交換器23又は室内熱交換器62a、62bにおいて放熱した冷媒をさらに放熱させる熱交換器である。エコノマイザ熱交換器26は、ここでは、二重管型熱交換器やプレート型熱交換器からなり、放熱側流路26aを流れる冷媒と蒸発側流路26bを流れる冷媒とが熱交換するようになっている。放熱側流路26aには、レシーバ入口管49を流れる冷媒が流れるようになっている。蒸発側流路26bには、レシーバ入口管49から分岐されたインジェクション管27を流れる冷媒が流れるようになっている。すなわち、エコノマイザ熱交換器26は、インジェクション管27を流れる冷媒によってレシーバ入口管49を流れる冷媒の放熱を行わせる熱交換器となっている。
インジェクション管27は、ここでは、レシーバ入口管49のブリッジ回路24側の端部とエコノマイザ熱交換器26の放熱側流路26aとの間の部分から分岐している。尚、インジェクション管27は、エコノマイザ熱交換器26の放熱側流路26aと膨張機38(又は第1室外膨張弁28)との間の部分から分岐していてもよい。また、インジェクション管27は、中間冷媒管42の中間熱交換器32と高段圧縮機構21bとの間の部分に合流している。これにより、インジェクション管27は、室外熱交換器23又は室内熱交換器62a、62bにおいて放熱した冷媒の一部を分岐して、高段圧縮機構21bに送ることができるようになっている。そして、インジェクション管27には、エコノマイザ熱交換器26の蒸発側流路26bの入口寄りの部分に、インジェクション弁27aが設けられている。インジェクション弁27aは、インジェクション管27に分岐された冷媒を冷凍サイクルの中間圧になるまで減圧する開度制御が可能な膨張弁である。ここでは、インジェクション弁27aとして、電動膨張弁が使用されている。
−熱回収熱交換器、吸入戻し管−
熱回収熱交換器30は、レシーバ出口管50に設けられており、冷房運転や暖房運転時にレシーバ29において気液分離された液冷媒をさらに放熱させる熱交換器である。熱回収熱交換器30は、ここでは、二重管型熱交換器やプレート型熱交換器からなり、放熱側流路30aを流れる冷媒と蒸発側流路30bを流れる冷媒とが熱交換するようになっている。放熱側流路30aには、レシーバ出口管50を流れる冷媒が流れるようになっている。蒸発側流路30bには、ここでは、レシーバ29の上部から冷媒を導出するようにレシーバ29に接続された吸入戻し管31を流れる冷媒が流れるようになっている。すなわち、熱回収熱交換器30は、吸入戻し管31を流れる冷媒によってレシーバ出口管50を流れる冷媒の放熱を行わせる熱交換器となっている。
吸入戻し管31は、ここでは、第1吸入戻し管31aと、第2吸入戻し管31bと、両吸入戻し管31a、31bを流れる冷媒を合流させる合流吸入戻し管31cとを有している。第1吸入戻し管31aは、レシーバ29の上部から冷媒を抜き出す冷媒管である。また、合流吸入戻し管31cは、吸入冷媒管41に合流している。そして、第1吸入戻し管31aには、熱回収熱交換器30の蒸発側流路30bの入口寄りの部分に、第1吸入戻し弁31dが設けられている。第1吸入戻し弁31dは、吸入戻し管31aを流れる冷媒を冷凍サイクルの低圧になるまで減圧する開度制御が可能な膨張弁である。ここでは、第1吸入戻し弁31dとして、電動膨張弁が使用されている。第2吸入戻し管31bは、レシーバ29の出口管50のレシーバ29の出口と熱回収熱交換器30の放熱側流路30aとの間の部分からレシーバ出口管50を流れる冷媒を分岐する冷媒管である。尚、第2吸入戻し管31bは、レシーバ29の出口管50の熱回収熱交換器30の放熱側流路30aとブリッジ回路24側の端部との間の部分から分岐していてもよい。そして、第2吸入戻し管31bには、熱回収熱交換器30の蒸発側流路30bの入口寄りの部分に、第2吸入戻し弁31eが設けられている。第2吸入戻し弁31eは、第1吸入戻し管31bを流れる冷媒を冷凍サイクルの低圧になるまで減圧する開度制御が可能な膨張弁である。ここでは、第2吸入戻し弁31eとして、電動膨張弁が使用されている。
−中間熱交換器、第2切換機構−
中間熱交換器32は、中間冷媒管42に設けられており、低段圧縮機構21aから吐出されて高段圧縮機構21bに吸入される冷凍サイクルの中間圧の冷媒の放熱器として機能する熱交換器である。中間熱交換器32は、ここでは、伝熱管と多数のフィンとにより構成されたクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であり、室外空気を冷却源として、冷凍サイクルの中間圧の冷媒の放熱を行うようになっている。また、中間熱交換器32は、室外熱交換器23と一体化されている。より具体的には、中間熱交換器32は、室外熱交換器23と伝熱フィンを共有することによって一体化されている。また、冷却源としての室外空気は、室外熱交換器23に室外空気を供給する室外ファン35によって供給されるようになっている。すなわち、室外ファン35は、室外熱交換器23及び中間熱交換器32の両方に室外空気を供給するようになっている。
また、中間冷媒管42には、中間熱交換器32をバイパスするように、中間熱交換器バイパス管51が接続されている。中間熱交換器バイパス管51は、中間熱交換器32を流れる冷媒の流量を制限する冷媒管である。そして、中間冷媒管42及び中間熱交換器バイパス管51には、第2切換機構33が設けられている。第2切換機構33は、低段圧縮機構21aから吐出された中間圧の冷媒を中間熱交換器32を通過させた後に高段圧縮機構21bに送るか、又は低段圧縮機構21aから吐出された中間圧の冷媒を中間熱交換器32を通過させずに高段圧縮機構21bに送るかを切り換える機構である。ここでは、第2切換機構33として、四路切換弁が使用されている。中間熱交換器バイパス管51には、バイパス逆止弁51aが設けられている。バイパス逆止弁51aは、第2切換機構33から高段圧縮機構21bへの冷媒の流通のみを許容する逆止弁である。また、中間冷媒管42には、中間熱交換器32の高段圧縮機構21b側の端部と中間熱交換器バイパス管51の高段圧縮機構21b側の端部との接続部分との間に、中間冷媒管逆止弁42aが設けられている。中間冷媒管逆止弁42aは、中間熱交換器32の高段圧縮機構21b側の端部から高段圧縮機構21bへの冷媒の流通のみを許容する逆止弁である。また、インジェクション管27は、中間冷媒管42の中間冷媒管逆止弁42aと高段圧縮機構21bとの間の部分に合流している。
また、中間冷媒管42の中間熱交換器32の低段圧縮機構21a側の部分には、第2切換機構33を介して、第1中間熱交換器戻し管52が接続されている。また、中間冷媒管42の中間熱交換器32の高段圧縮機構21b側の端部と中間冷媒管逆止弁42aとの間の部分には、第2中間熱交換器戻し管53が接続されている。第1中間熱交換器戻し管52は、中間熱交換器32を通じて低段圧縮機構21aから吐出された中間圧の冷媒を高段圧縮機構21bに吸入させる中間熱交放熱状態(図1の第2切換機構33の実線を参照)に第2切換機構33を切り換えている際に、圧縮機121の吸入側(ここでは、吸入冷媒管41)と中間熱交換器32の低段圧縮機構21a側の端部との接続を遮断し、中間熱交換器バイパス管51を通じて低段圧縮機構21aから吐出された中間圧の冷媒を高段圧縮機構21bに吸入させる中間熱交蒸発状態(図1の第2切換機構33の破線を参照)に第2切換機構33を切り換えている際に、圧縮機21の吸入側(ここでは、吸入冷媒管41)と中間熱交換器32の低段圧縮機構21a側の端部とを接続する冷媒管である。また、第2中間熱交換器戻し管53は、第2切換機構33を中間熱交蒸発状態に切り換え、かつ、第1切換機構22を暖房運転状態に切り換えている際に、室内熱交換器62a、62bと室外熱交換器23との間(ここでは、レシーバ出口管50のブリッジ回路24との接続部分)と中間熱交換器32の高段圧縮機構21b側の端部とを接続する冷媒管である。第2中間熱交換器戻し管53には、電動膨張弁からなる中間熱交戻し弁53aが設けられており、第2切換機構33を中間熱交蒸発状態に切り換えている際に開けられる。これにより、レシーバ29から室外熱交換器23に送られる冷媒の一部は、中間熱交換器戻し管53に分岐され、中間熱交戻し弁53aによって冷凍サイクルの低圧まで減圧された後に、中間熱交換器32において蒸発し、室外熱交換器22において蒸発した冷媒と吸入冷媒管41で合流する。これにより、中間熱交換器32は、第1切換機構22を冷房運転状態に切り換えている際に、第2切換機構33を中間熱交放熱状態に切り換えるとともに中間熱交戻し弁53aを全閉することによって、低段圧縮機構21aから吐出されて高段圧縮機構21bに吸入される冷凍サイクルの中間圧の冷媒の放熱器として機能するようになっている。また、中間熱交換器32は、第1切換機構22を暖房運転状態に切り換えている際に、第2切換機構33を中間熱交蒸発状態に切り換えるとともに中間熱交戻し弁53aを開けることによって、室外空気を加熱源として、室外熱交換器23と並列の冷媒の蒸発器として機能するようになっている。
このように、中間熱交換器32は、ここでは、室外空気を熱源として、低段圧縮機構21aの吐出側と高段圧縮機構21bの吸入側との間に接続されており、低段圧縮機構21aによって中間圧まで圧縮された冷媒の放熱器として機能する熱交換器である。また、中間熱交換器32は、ここでは、冷媒回路10に中間熱交換器バイパス管51、第2切換機構33及び中間熱交換器戻し管52、53を設けることによって、第1切換機構22を冷房運転状態に切り換えている際に、低段圧縮機構21aによって中間圧まで圧縮された冷媒の放熱器として機能し、第1切換機構22を暖房運転状態に切り換えている際に、室内熱交換器62a、62bにおいて放熱した冷媒の蒸発器として機能する熱交換器である。
−圧縮機の詳細構造−
次に、圧縮機21の詳細構造について説明する。
ここでは、まず、図2及び図3に示すように、圧縮機用電動機21cは、ロータ71とステータ72とを有している。ロータ71は、駆動軸21dの上部に連結されている。ステータ72は、圧縮機ケーシング70に固定されており、ロータ71の外周面に対向するように配置されている。
駆動軸21dの下部には、2つの偏心部73a、73bが形成されている。2つの偏心部73a、73bのうち下側の偏心部が第1偏心部73aであり、上側の偏心部が第2偏心部73bである。第1偏心部73aと第2偏心部73bとは、駆動軸21dの主軸部73cの軸心から偏心している。また、第1偏心部73aと第2偏心部73bとは、両者の偏心方向が回転方向に180度ずれている。駆動軸21dの下端部には、上記のように、油ポンプ79が設けられている。油ポンプ79の吐出口は、駆動軸21dの内部に形成された給油通路(図示せず)と連通している。ここでは、油ポンプ79は、圧縮機ケーシング70の内部空間の内圧(高段圧縮機構21bから吐出された高圧の冷媒の圧力)を利用することで、圧縮機ケーシング70に形成された圧縮機油溜まり部70aに貯留された冷凍機油を給油路へ送る差圧駆動式に構成されている。油ポンプ79から給油路に送られた冷凍機油は、駆動軸21dの軸受けや圧縮機構21a、21b等の摺動部分の潤滑に使用される。
2つの圧縮機構21a、21bは、圧縮機用電動機21cの下方に配置されている。2つの圧縮機構21a、21bのうち下側の圧縮機構が低段圧縮機構21aであり、上側の圧縮機構が高段圧縮機構21bである。低段圧縮機構21aは、上記のように、吸入冷媒管41から冷凍サイクルの低圧の冷媒を吸入して冷凍サイクルの中間圧になるまで圧縮した後に中間冷媒管42に吐出する圧縮機構である。また、高段圧縮機構21bは、上記のように、中間冷媒管42から冷凍サイクルの中間圧の冷媒を吸入して冷凍サイクルの高圧になるまで圧縮した後に圧縮機ケーシング70の内部空間に吐出する圧縮機構である。また、詳細については後述するが、低段圧縮機構21aと高段圧縮機構21bとの上下方向間には、ミドルプレート74aと2つのシールリング74b、74cとが設けられている。
低段圧縮機構21aは、低段シリンダ75aと低段ピストン75bとを有している。
低段シリンダ75aは、圧縮機ケーシング70の胴部に固定された低段固定部材である。低段シリンダ75aは、円板状の固定側鏡板部75cと、固定側鏡板部75cの上面の内周寄りの位置から上方に突出する環状の内側シリンダ部75dと、固定側鏡板部75cの上面の外周部から上方に突出する環状の外側シリンダ部75eとを有している。低段シリンダ75aは、内側シリンダ部75dと外側シリンダ部75eとの間に、環状の低段シリンダ室75fを有している。外側シリンダ部75eには、後述する低段吸入通路75fと低段外側背圧室75gとを連通する低段背圧通路75hが形成されている。
低段ピストン75bは、第1偏心部73aに外嵌されて偏心回転する低段可動部材である。低段ピストン75bは、円板状の可動側鏡板部75iと、可動側鏡板部75iの下面の内周部から下方に突出して第1偏心部73aに外嵌されるボス部75jと、可動側鏡板部75iの下面の外周寄りの位置から下方に突出する環状の低段ピストン部75kとを有している。低段ピストン部75kは、低段シリンダ75aに対して偏心するように低段シリンダ室75fに収納され、低段シリンダ室75fを外側圧縮室75mと内側圧縮室75nとに区画している。外側圧縮室75m及び内側圧縮室75nは、低段ピストン75bと低段シリンダ75aとの間に形成される低段圧縮室である。ボス部75jには、第1偏心部73aが嵌合している。低段ピストン75bは、駆動軸21dの回転に伴い主軸部73cの軸心を中心として偏心回転する。尚、低段圧縮機構21aでは、ボス部75jと内側シリンダ部75dとの間に空間が形成されるが、この空間では冷媒の圧縮は行われない。
低段圧縮機構21aは、内側シリンダ部75dの外周面から外側シリンダ部75eの内周面まで延びるブレード75oを有している。ブレード75oは、低段シリンダ75aと一体に構成されている。ブレード75oは、低段シリンダ室75fに配置され、外側圧縮室75mを吸入側の低圧室75mLと吐出側の高圧室75mHとに区画し、内側圧縮室75nを吸入側の低圧室75nLと吐出側の高圧室75nHとに区画している。ブレード75oは、環状の一部が分断されたC型形状の低段ピストン部75kの分断箇所を挿通している。また、低段ピストン部75kの分断箇所には、ブレード75oを挟むように半円形状のブッシュ75pが嵌合している。ブッシュ75pは、低段ピストン部75kの端面に対して揺動自在に構成されている。これにより、低段ピストン部75kは、ブレード75oの延伸方向に進退可能で、かつ、ブッシュ75pとともに揺動可能に構成されている。
低段圧縮機構21aには、吸入冷媒管41が接続されている。吸入冷媒管41は、固定側鏡板部75cに形成された低段吸入通路75fに接続されている。低段吸入通路75fは、流入側が固定側鏡板部75cの径方向に延び、途中で上方へ折れ曲がって、流出側が固定側鏡板部75cの軸方向に延びている。低段吸入通路75fの流出端は、外側圧縮室75mと内側圧縮室75nの双方に跨るように開口している。つまり、低段圧縮機構21aでは、低段吸入通路75fを流出した冷媒が、外側圧縮室75mと内側圧縮室75nとに分流し、各圧縮室75m、75nでそれぞれ冷媒が圧縮される。
低段圧縮機構21aには、外側圧縮室75mから冷媒を吐出させるための外側吐出ポート75qと、内側圧縮室75nから冷媒を吐出させるための内側吐出ポート75rと、外側吐出ポート75q及び内側吐出ポート75rの両方が開口する低段吐出空間75sとが形成されている。外側吐出ポート75qは、外側圧縮室75mの高圧室75mHと低段吐出空間75sとを連通させている。外側吐出ポート75qには、第1吐出弁75tが設けられている。第1吐出弁75tは、外側圧縮室75mの高圧室75mHの内圧に抗して外側吐出ポート75qを閉鎖するように付勢力が作用している。外側圧縮室75mの高圧室75mHの内圧が所定圧力に達すると、付勢力に反して第1吐出弁75tが外側吐出ポート75qを開放する位置に変位する。内側吐出ポート75rは、内側圧縮室75nの高圧室75nHと低段吐出空間75sとを連通させている。内側吐出ポート75rには、第2吐出弁75uが設けられている。第2吐出弁75uは、内側圧縮室75nの高圧室75nHの内圧に抗して内側吐出ポート75rを閉鎖するように付勢力が作用している。内側吐出ポート75rの内圧が所定圧力に達すると、付勢力に反して第2吐出弁75uが内側吐出ポート75rを開放する位置に変位する。低段吐出空間75sには、中間冷媒管42の一端が接続されている。
以上のような構成の低段圧縮機構21aにおいて、駆動軸21dが回転すると、低段可動部材としての低段ピストン75bが、低段固定部材としての低段シリンダ75aに対して偏心回転する。これにより、低段シリンダ75aと低段ピストン75bとの間に形成される低段圧縮室としての外側圧縮室75m及び内側圧縮室75nでは、吸入冷媒管41を通じて吸入された低圧の冷媒が圧縮される。外側圧縮室75m及び内側圧縮室75nでそれぞれ圧縮された冷媒は、各吐出ポート75q、75rから低段吐出空間75sに吐出され、中間冷媒管42に流出する。
高段圧縮機構21bは、低段圧縮機構21aと同様に構成されている。高段圧縮機構21bは、ミドルプレート74aを挟んで低段圧縮機構21aを上下反転したような構成になっている。具体的には、高段圧縮機構21bは、高段シリンダ76aと高段ピストン76bとを有している。
高段シリンダ76aは、圧縮機ケーシング70の胴部に固定された高段固定部材である。高段シリンダ76aは、円板状の固定側鏡板部76cと、固定側鏡板部76cの下面の内周寄りの位置から下方に突出する環状の内側シリンダ部76dと、固定側鏡板部76cの下面の外周部から下方に突出する環状の外側シリンダ部76eとを有している。高段シリンダ76aは、内側シリンダ部76dと外側シリンダ部76eとの間に、環状の高段シリンダ室76fを有している。
高段ピストン76bは、第2偏心部73bに外嵌されて偏心回転する高段可動部材である。高段ピストン76bは、円板状の可動側鏡板部76iと、可動側鏡板部76iの上面の内周部から上方に突出して第2偏心部73bに外嵌されるボス部76jと、可動側鏡板部76iの上面の外周寄りの位置から上方に突出する環状の高段ピストン部76kとを有している。高段ピストン部76kは、高段シリンダ76aに対して偏心するように高段シリンダ室76fに収納され、高段シリンダ室76fを外側圧縮室76mと内側圧縮室76nとに区画している。外側圧縮室75m及び内側圧縮室75nは、低段ピストン75bと低段シリンダ75aとの間に形成される低段圧縮室である。ボス部75jには、第1偏心部73aが嵌合している。低段ピストン75bは、駆動軸21dの回転に伴い主軸部73cの軸心を中心として偏心回転する。尚、低段圧縮機構21aでは、ボス部75jと内側シリンダ部75dとの間に空間が形成されるが、この空間では冷媒の圧縮は行われない。また、高段ピストン76bには、圧縮行程中の内側圧縮室76s(後述する高圧室76nH)と後述する高段外側背圧室76gとを連通する高段背圧通路76hが形成されている。尚、図2、3においては、説明の便宜上、高段背圧通路76hを高段吸入通路76fと軸方向に重なる位置に図示しているが、高段背圧通路76hは、高段吸入通路76fとは軸方向に重なる位置になく、高段吸入通路76fとは連通していない。
高段圧縮機構21bは、内側シリンダ部76dの外周面から外側シリンダ部76eの内周面まで延びるブレード76oを有している。ブレード76oは、高段シリンダ76aと一体に構成されている。ブレード76oは、高段シリンダ室76fに配置され、外側圧縮室76mを吸入側の低圧室76mLと吐出側の高圧室76mHとに区画し、内側圧縮室76nを吸入側の低圧室76nLと吐出側の高圧室76nHとに区画している。ブレード76oは、環状の一部が分断されたC型形状の高段ピストン部76kの分断箇所を挿通している。また、高段ピストン部76kの分断箇所には、ブレード76oを挟むように半円形状のブッシュ76pが嵌合している。ブッシュ76pは、高段ピストン部76kの端面に対して揺動自在に構成されている。これにより、高段ピストン部76kは、ブレード76oの延伸方向に進退可能で、かつ、ブッシュ76pとともに揺動可能に構成されている。
高段圧縮機構21bには、中間冷媒管42の他端が接続されている。中間冷媒管42は、固定側鏡板部76cに形成された高段吸入通路76fに接続されている。高段吸入通路76fは、流入側が固定側鏡板部76cの径方向に延び、途中で下方へ折れ曲がって、流出側が固定側鏡板部76cの軸方向に延びている。高段吸入通路76fの流出端は、外側圧縮室76mと内側圧縮室76nの双方に跨るように開口している。つまり、高段圧縮機構21bでは、高段吸入通路76fを流出した冷媒が、外側圧縮室76mと内側圧縮室76nとに分流し、各圧縮室76m、76nでそれぞれ冷媒が圧縮される。
高段圧縮機構21bには、外側圧縮室76mから冷媒を吐出させるための外側吐出ポート76qと、内側圧縮室76nから冷媒を吐出させるための内側吐出ポート76rと、外側吐出ポート76q及び内側吐出ポート76rの両方が開口する高段吐出空間76sとが形成されている。外側吐出ポート76qは、外側圧縮室76mの高圧室76mHと高段吐出空間76sとを連通させている。外側吐出ポート76qには、第3吐出弁76tが設けられている。第3吐出弁76tは、外側圧縮室76mの高圧室76mHの内圧に抗して外側吐出ポート76qを閉鎖するように付勢力が作用している。外側圧縮室76mの高圧室76mHの内圧が所定圧力に達すると、付勢力に反して第3吐出弁76tが外側吐出ポート76qを開放する位置に変位する。内側吐出ポート76rは、内側圧縮室76nの高圧室76nHと高段吐出空間76sとを連通させている。内側吐出ポート76rには、第4吐出弁76uが設けられている。第4吐出弁76uは、内側圧縮室76nの高圧室76nHの内圧に抗して内側吐出ポート76rを閉鎖するように付勢力が作用している。内側吐出ポート76rの内圧が所定圧力に達すると、付勢力に反して第4吐出弁76uが内側吐出ポート76rを開放する位置に変位する。高段吐出空間76sは、圧縮機ケーシング70の内部空間における圧縮機用電動機21cの下側に開口している。一方、吐出冷媒管43は、圧縮機ケーシング70の内部空間における圧縮機用電動機21cの上側に開口している。つまり、高段吐出空間76sと圧縮機ケーシング70の内部空間とは、高段圧縮機構21bの吐出空間を構成している。
以上のような構成の高段圧縮機構21bにおいて、駆動軸21dが回転すると、高段可動部材としての高段ピストン76bが、高段固定部材としての高段シリンダ76aに対して偏心回転する。これにより、高段シリンダ76aと高段ピストン76bとの間に形成される高段圧縮室としての外側圧縮室76m及び内側圧縮室76nでは、中間冷媒管42を通じて吸入された中間圧の冷媒が圧縮される。外側圧縮室76m及び内側圧縮室76nでそれぞれ圧縮された冷媒は、各吐出ポート76q、76rから高段吐出空間76sに吐出され、圧縮機ケーシング70の内部空間を通じて吐出冷媒管43に流出する。
ミドルプレート74aは、低段圧縮機構21aと高段圧縮機構21bとの上下方向間に設けられている。ミドルプレート74aは、外周部に形成される円筒部74dと、円筒部74dの内周側に形成される仕切部74eとを有している。円筒部74dは、上下に扁平な筒状に形成されている。円筒部74dは、低段シリンダ75aの外側シリンダ部75eの上端面と、高段シリンダ76aの外側シリンダ部76eの下端面との間に狭持されている。仕切部74eは、円筒部74dの内部を上下に仕切るように、円筒部74dの上下方向の中間位置に形成されている。仕切部74eは、中央に開口を有する環状に形成され、その開口を駆動軸21dが貫通している。仕切部74eは、円筒部74dと一体形成されている。ミドルプレート74aでは、仕切部74eの上側の部位が、高段側支持部74fを構成している。つまり、高段側支持部74fは、高段側の可動側鏡板部76iの背面側に設けられて、高段シリンダ76aの先端面(下面)との間に可動側鏡板部76iを狭持している。また、ミドルプレート74aでは、仕切部74eの下側の部位が、低段側支持部74gを構成している。つまり、低段側支持部74gは、低段側の可動側鏡板部75iの背面側に設けられて、低段シリンダ75aの先端面(上面)との間に可動側鏡板部75iを狭持している。
圧縮機構21a、21bには、2つの環状のシールリング74b、74cが設けられている。具体的には、ミドルプレート74aの低段側支持部74gと低段ピストン75aの可動側鏡板部75iとの間には、第1シールリング74bが設けられている。また、ミドルプレート74aの高段側支持部75gと高段ピストン76aの可動側鏡板部76iとの間には、第2シールリング74cが設けられている。
第1シールリング74bは、仕切部74eの下面に形成された第1環状溝74hに嵌り込んでいる。第1環状溝74hの中心は、駆動軸21dの軸心よりも吐出側(吐出ポート75q、75r寄り)に偏心している。ミドルプレート74aの低段側支持部74gと低段ピストン75bの可動側鏡板部75iとの間には、第1シールリング74bの内側に第1内側背圧室75iが区画され、第1シールリング74bの外側に第1外側背圧室75jが区画されている。
第1内側背圧室75iは、駆動軸21dの外周の隙間と連通しており、この隙間には、圧縮機油溜まり部70aの冷凍機油が給油路を通じて供給される。つまり、第1内側背圧室75iは、高段圧縮機構21bの吐出空間の一部を構成する圧縮機ケーシング70の内部空間に連通している。そのため、第1内側背圧室75iには、圧縮機ケーシング70の内部空間と同等の圧力、つまり、高圧の冷媒の圧力が作用する。一方、第1外側背圧室75jは、外側シリンダ部75eに形成された低段背圧通路75hを介して低段吸入通路75fと連通し、低段吸入通路75fを流れる冷媒が導入される。そのため、第1外側背圧室75jには、低段吸入通路75fの圧力と同等の圧力、つまり、低圧の冷媒の圧力が作用する。これにより、低段圧縮機構21aでは、背圧室75i、75jの内圧によって、低段ピストン75bが低段シリンダ75aの方向へ押し付けられる。すなわち、低段圧縮機構21aは、高段圧縮機構21bにおいて圧縮された冷媒の圧力によって低段可動部材としての低段ピストン75bを低段固定部材としての低段シリンダ75aに押し付けるように構成されている。
第2シールリング74cは、仕切部74eの上面に形成された第2環状溝74iに嵌り込んでいる。第2環状溝74iの中心は、駆動軸21dの軸心よりも吐出側(吐出ポート76q、76r寄り)に偏心している。ミドルプレート74aの高段側支持部75gと高段ピストン76bの可動側鏡板部76iとの間には、第2シールリング74cの内側に第2内側背圧室75mが区画され、第2シールリング74cの外側に第2外側背圧室75nが区画されている。
第2内側背圧室75mは、駆動軸21dの外周の隙間と連通しており、この隙間には、圧縮機油溜まり部70aの冷凍機油が給油路を通じて供給される。つまり、第2内側背圧室75mは、高段圧縮機構21bの吐出空間の一部を構成する圧縮機ケーシング70の内部空間に連通している。そのため、第2内側背圧室75mには、圧縮機ケーシング70の内部空間と同等の圧力、つまり、高圧の冷媒の圧力が作用する。一方、第2外側背圧室75nは、高段ピストン76bに形成された高段背圧通路76hを通じて圧縮行程中の内側圧縮室76s(後述する高圧室76nH)と連通し、内側圧縮室76sにおいて圧縮途中の冷媒が導入される。そのため、第2外側背圧室75nには、高段圧縮機構21bにおいて圧縮途中の冷媒の圧力と同等の圧力、つまり、中間圧の冷媒の圧力が作用する。これにより、高段圧縮機構21bでは、背圧室76i、76jの内圧によって、高段ピストン76bが高段シリンダ76aの方向へ押し付けられる。すなわち、高段圧縮機構21bは、高段圧縮機構21bにおいて圧縮された冷媒の圧力によって高段可動部材としての高段ピストン76bを高段固定部材としての高段シリンダ76aに押し付けるように構成されている。尚、ここでは、第1シールリング74bの内径よりも、第2シールリング74の内径の方が大きくなるように構成されている。つまり、低段ピストン75bの可動側鏡板部75iよりも高段ピストン76bの可動側鏡板部76iのほうが、高圧の冷媒の圧力が作用する受圧面の面積が大きくなるように構成されている。
このように、圧縮機21は、低段圧縮機構21aと高段圧縮機構21bとを有している。高段圧縮機構21bは、高段可動部材としての高段ピストン76b及び高段固定部材としての高段シリンダ76aを有し、高段ピストン76bが高段シリンダ76aに対して偏心回転することによって、高段ピストン76bと高段シリンダ76aとの間に形成される高段圧縮室としての外側圧縮室76m及び内側圧縮室76nにおいて、低段圧縮機構21aによって圧縮された冷媒を圧縮する圧縮機構である。また、高段圧縮機構21bは、高段圧縮機構21bにおいて圧縮された冷媒の圧力によって高段ピストン76bを高段シリンダ76aに押し付けるように構成されている。
−室外側制御部等−
また、室外ユニット2には、各種のセンサが設けられている。具体的には、室外熱交換器23には、室外熱交換器23を流れる冷媒の温度である室外熱交温度Tohxを検出する室外熱交温度センサ56が設けられている。ここで、室外熱交温度Tohxは、暖房運転時には、冷媒回路10における冷媒の蒸発温度Teに相当する。また、室外ユニット2には、室外空気の温度である室外温度Toaを検出する室外温度センサ57が設けられている。また、吸入冷媒管41には、圧縮機21(ここでは、低段圧縮機構21a)の吸入側における低圧の冷媒の圧力Psを検出する吸入圧力センサ58が設けられている。また、中間冷媒管42には、圧縮機21(ここでは、低段圧縮機構21aから吐出されて高段圧縮機構21bに吸入される前)の中間圧の冷媒の圧力Pmを検出する中間圧力センサ59が設けられている。また、吐出冷媒管43には、圧縮機21(ここでは、高段圧縮機構21b)の吐出側における高圧の冷媒の圧力Pdを検出する吐出圧力センサ60が設けられている。
また、室外ユニット2は、室外ユニット2を構成する各部の動作を制御する室外側制御部37を有している。そして、室外側制御部37は、室外ユニット2の制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリ等を有している。これにより、室外側制御部37は、室内側制御部67a、67bとの間で伝送線91を介して制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。
<冷媒連絡管>
冷媒連絡管7、8は、空気調和装置1を建物等の設置場所に設置する際に、現地にて施工される冷媒管であり、設置場所や室外ユニットと室内ユニットとの組み合わせ等の設置条件に応じて種々の長さや管径を有するものが使用される。
以上のように、室外ユニット2と、室内ユニット6a、6bと、冷媒連絡管7、8とが接続されることによって、空気調和装置1の冷媒回路10が構成されている。空気調和装置1は、上記のように、主として、低段圧縮機構21a、高段圧縮機構21b、放熱器又は蒸発器としての室外熱交換器23、膨張機38、蒸発器又は放熱器としての室内熱交換器62a、62bとが接続されることによって構成される冷媒回路10を有している。尚、ここでは、冷房運転と暖房運転とを切り換えて行うことが可能な冷媒回路10を例として挙げているが、これに限定されるものではなく、冷房運転のみや暖房運転のみを行うことが可能な冷媒回路であってもよい。
<制御部>
空気調和装置1は、室内側制御部67a、67bと室外側制御部37とから構成される制御部9によって、室外ユニット2及び室内ユニット6a、6bの各機器の制御を行うことができるようになっている。すなわち、室内側制御部67a、67bと室外側制御部37との間を接続する伝送線91とによって、冷房運転や暖房運転を含む空気調和装置1全体の運転制御を行う制御部9が構成されている。
制御部9は、図6に示すように、各種センサ54a、54b、55a、55b、56〜60等の検出信号を受けることができるように接続されるとともに、これらの検出信号等に基づいて各種機器及び弁21、22、25、27a、28、31d、31e、33、35、38、53a、61a、61b、65a、65b等を制御することができるように接続されている。
(2)空気調和装置の動作及び制御
次に、空気調和装置1の動作及び制御について、図1〜図10を用いて説明する。ここで、図7は、低外気条件において起動制御を行わない場合の運転開始時の冷凍サイクルが図示された圧力−エンタルピ線図である。図8は、起動制御のフローチャートである。図9は、起動制御のタイムチャートである。図10は、起動制御を行う場合の運転開始時の冷凍サイクルが図示された圧力−エンタルピ線図である。尚、以下に説明する空気調和装置1の動作及び制御は、制御部9によって行われる。
<冷房運転>
冷房運転時は、第1切換機構22が図1の実線で示される冷房運転状態に切り換えられ、第2切換機構33が図1の実線で示される中間熱交放熱状態に切り換えられる。また、インジェクション弁27a、第1及び第2吸入戻し弁31d、31e、及び、室内膨張弁61a、61bは、開度調節される。また、第1切換機構22が冷房運転状態に切り換えられるため、第2室外膨張弁25及び中間熱交換器戻し弁53aが全閉される。さらに、膨張機38を使用するため、第1室外膨張弁28が全閉される。
この冷媒回路10の状態において、冷凍サイクルの低圧の冷媒は、吸入冷媒管41から圧縮機21に吸入され、まず、低段圧縮機構21aによって冷凍サイクルの中間圧まで圧縮された後に、中間冷媒管42に吐出される。そして、この低段圧縮機構21aから吐出された中間圧の冷媒は、中間圧側油分離器44aに流入し、同伴する冷凍機油が分離される。また、中間圧側油分離器44aにおいて中間圧の冷媒から分離された冷凍機油は、中間圧側油戻し管44bに流入し、中間圧側油戻し管44bに設けられた中間圧側減圧機構44cで減圧された後に、高段圧縮機構21bの吸入側に送られる。次に、中間圧側油分離器44aにおいて冷凍機油が分離された後の中間圧の冷媒は、第2切換機構33を通じて、冷媒の放熱器として機能する中間熱交換器32に送られる。
この中間熱交換器32に送られた中間圧の冷媒は、中間熱交換器32において、室外ファン35によって供給される室外空気と熱交換を行うことで放熱する。
この中間熱交換器32において放熱した中間圧の冷媒は、中間冷媒管逆止弁42aを通過した後に、インジェクション管27から高段圧縮機構21bに送られる中間圧の冷媒と合流することでさらに冷却される。このインジェクション管27から冷媒のインジェクションがなされた中間圧の冷媒は、高段圧縮機構21bに送られる。
この高段圧縮機構21bに送られた中間圧の冷媒は、高段圧縮機構21bに吸入されてさらに圧縮されて、圧縮機21から吐出冷媒管43に吐出される。ここで、圧縮機21から吐出された高圧の冷媒は、圧縮機構21a、21bによる二段圧縮動作によって、この冷媒の臨界圧力を超える圧力まで圧縮されている。そして、この高段圧縮機構21bから吐出された高圧の冷媒は、高圧側油分離器45aに流入し、同伴する冷凍機油が分離される。また、高圧側油分離器45aにおいて高圧の冷媒から分離された冷凍機油は、高圧側油戻し管45bに流入し、高圧側油戻し管45bに設けられた高圧側減圧機構45cで減圧された後に、高段圧縮要素21bの吸入側(すなわち、中間冷媒管42)に送られる。次に、高圧側油分離器45aにおいて冷凍機油が分離された後の高圧の冷媒は、第1切換機構22を通じて、冷媒の放熱器として機能する室外熱交換器23に送られる。
この室外熱交換器23に送られた高圧の冷媒は、室外熱交換器23において、室外ファン35によって供給される室外空気と熱交換を行うことで放熱する。
この室外熱交換器23において放熱した高圧の冷媒は、ブリッジ回路24の入口逆止弁24aを通じてレシーバ入口管49に流入し、その一部がインジェクション管27に分岐される。そして、インジェクション管27を流れる高圧の冷媒は、インジェクション弁27aによって中間圧まで減圧された後に、エコノマイザ熱交換器26の蒸発側流路26bに送られる。また、インジェクション管27に分岐された後のレシーバ入口管49を流れる高圧の冷媒は、エコノマイザ熱交換器26の放熱側流路26aに流入し、インジェクション管27を流れる中間圧の冷媒と熱交換を行って放熱する。一方、インジェクション管27を流れる中間圧の冷媒は、エコノマイザ熱交換器26の放熱側流路26aを流れる高圧の冷媒と熱交換を行って蒸発して、上記のように、中間冷媒管42を流れる中間圧の冷媒に合流することになる。
このエコノマイザ熱交換器26において放熱した高圧の冷媒は、膨張機38に流入する。この膨張機38に流入した高圧の冷媒は、膨張機構38aによって膨張した後に、膨張機38から流出する。そして、膨張機構38aにおける冷媒の膨張によって発生した動力によって、膨張機用発電機38bが回転駆動されて発電が行われる。すなわち、膨張機用発電機38bは、発電機として駆動される回生駆動がなされる。そして、膨張機用発電機38bにおいて発電された電力は、電源回路(図示せず)を介して、圧縮機21の圧縮機用電動機21cに供給される。これにより、商用電源から圧縮機用電動機21cに供給される駆動電力を削減することができる。
膨張機38において膨張した冷媒は、レシーバ29に流入して、ガス冷媒と液冷媒とに気液分離される。そして、レシーバ29において気液分離されたガス冷媒は、吸入戻し管31の第1吸入戻し管31aに送られ、レシーバ29において気液分離された液冷媒は、レシーバ出口管50に送られる。
このレシーバ出口管50に送られた液冷媒は、その一部が第2吸入戻し管31bに分岐される。そして、第1及び第2吸入戻し管31a、31bに送られたガス冷媒及び液冷媒は、第1及び第2吸入戻し弁31d、31eによって低圧まで減圧された後に、合流吸入戻し管31cで合流して、熱回収熱交換器30の蒸発側流路30bに送られる。また、第2吸入戻し管31bに分岐された後のレシーバ出口管50を流れる液冷媒は、レシーバ出口管50を流れる液冷媒は、熱回収熱交換器30の放熱側流路30aに流入し、合流吸入戻し管31cを流れる低圧の冷媒と熱交換を行って放熱する。一方、合流吸入戻し管31cを流れる低圧の冷媒は、過冷却熱交換器30の放熱側流路30aを流れる液冷媒と熱交換を行って蒸発して、吸入冷媒管41を流れる低圧の冷媒に合流することになる。
この熱回収熱交換器30において放熱した液冷媒は、ブリッジ回路24の出口逆止弁24c及び液冷媒連絡管7を通じて、室内膨張弁61a、61bに送られて、室内膨張弁61a、61bによって減圧されて低圧の冷媒となり、冷媒の蒸発器として機能する室内熱交換器62a、62bに送られる。
この室内熱交換器62a、62bに送られた低圧の冷媒は、室内熱交換器62a、62bにおいて、室内ファン65a、65bによって供給される室内空気と熱交換を行うことで蒸発する。
この室内熱交換器62a、62bにおいて蒸発した低圧の冷媒は、ガス冷媒連絡管8及び第1切換機構22を通じて、吸入冷媒管41に送られ、吸入戻し管31から送られる低圧の冷媒と合流した後に、再び、圧縮機21に吸入される。
<暖房運転>
暖房運転時は、第1切換機構22が図1の破線で示される暖房運転状態に切り換えられ、第2切換機構33が図1の破線で示される中間熱交蒸発状態に切り換えられる。また、インジェクション弁27a、第1吸入戻し弁31d、及び、室内膨張弁61a、61bは、開度調節される。また、第1切換機構22が暖房運転状態に切り換えられるため、第2吸入戻し弁31eが全閉され、第2室外膨張弁25及び中間熱交換器戻し弁53aが開度調節される。さらに、膨張機38を使用するため、第1室外膨張弁28が全閉される。
この冷媒回路10の状態において、冷凍サイクルの低圧の冷媒は、吸入冷媒管41から圧縮機21に吸入され、まず、低段圧縮機構21aによって冷凍サイクルの中間圧まで圧縮された後に、中間冷媒管42に吐出される。そして、この低段圧縮機構21aから吐出された中間圧の冷媒は、中間圧側油分離器44aに流入し、同伴する冷凍機油が分離される。また、中間圧側油分離器44aにおいて中間圧の冷媒から分離された冷凍機油は、中間圧側油戻し管44bに流入し、中間圧側油戻し管44bに設けられた中間圧側減圧機構44cで減圧された後に、高段圧縮機構21bの吸入側に送られる。次に、中間圧側油分離器44aにおいて冷凍機油が分離された後の中間圧の冷媒は、冷房運転時とは異なり、第2切換機構33及び中間熱交換器バイパス管51を通じて、中間熱交換器32において放熱することなく、中間冷媒管42の中間冷媒管逆止弁42aと高段圧縮要素21bとの間の部分に送られる。
この中間熱交換器32をバイパスした中間圧の冷媒は、インジェクション管27から高段圧縮機構21bに送られる中間圧の冷媒と合流することで冷却される。このインジェクション管27から冷媒のインジェクションがなされた中間圧の冷媒は、高段圧縮機構21bに送られる。
この高段圧縮機構21bに送られた中間圧の冷媒は、高段圧縮機構21bに吸入されてさらに圧縮されて、圧縮機21から吐出冷媒管43に吐出される。ここで、圧縮機21から吐出された高圧の冷媒は、圧縮機構21a、21bによる二段圧縮動作によって、この冷媒の臨界圧力を超える圧力まで圧縮されている。そして、この高段圧縮機構21bから吐出された高圧の冷媒は、高圧側油分離器45aに流入し、同伴する冷凍機油が分離される。また、高圧側油分離器45aにおいて高圧の冷媒から分離された冷凍機油は、高圧側油戻し管45bに流入し、高圧側油戻し管45bに設けられた高圧側減圧機構45cで減圧された後に、高段圧縮要素21bの吸入側(すなわち、中間冷媒管42)に送られる。次に、高圧側油分離器45aにおいて冷凍機油が分離された後の高圧の冷媒は、第1切換機構22及びガス冷媒連絡管8を通じて、冷媒の放熱器として機能する室内熱交換器62a、62bに送られる。
この室内熱交換器62a、62bに送られた高圧の冷媒は、室内熱交換器62a、62bにおいて、室内ファン65a、65bによって供給される室内空気と熱交換を行うことで放熱する。
この室内熱交換器62a、62bにおいて放熱した高圧の冷媒は、室内膨張弁61a、61bを通過した後に、液冷媒連絡管7及びブリッジ回路24の入口逆止弁24bを通じてレシーバ入口管49に流入し、その一部がインジェクション管27に分岐される。そして、インジェクション管27を流れる高圧の冷媒は、インジェクション弁27aによって中間圧まで減圧された後に、エコノマイザ熱交換器26の蒸発側流路26bに送られる。また、インジェクション管27に分岐された後のレシーバ入口管49を流れる高圧の冷媒は、エコノマイザ熱交換器26の放熱側流路26aに流入し、インジェクション管27を流れる中間圧の冷媒と熱交換を行って放熱する。一方、インジェクション管27を流れる中間圧の冷媒は、エコノマイザ熱交換器26の放熱側流路26aを流れる高圧の冷媒と熱交換を行って蒸発して、上記のように、中間冷媒管42を流れる中間圧の冷媒に合流することになる。
このエコノマイザ熱交換器26において放熱した高圧の冷媒は、膨張機38に流入する。この膨張機38に流入した高圧の冷媒は、膨張機構38aによって膨張した後に、膨張機38から流出する。そして、膨張機構38aにおける冷媒の膨張によって発生した動力によって、膨張機用発電機38bが回転駆動されて発電が行われる。すなわち、膨張機用発電機38bは、発電機として駆動される回生駆動がなされる。そして、膨張機用発電機38bにおいて発電された電力は、電源回路(図示せず)を介して、圧縮機21の圧縮機用電動機21cに供給される。これにより、商用電源から圧縮機用電動機21cに供給される駆動電力を削減することができる。
膨張機38において膨張した冷媒は、レシーバ29に流入して、ガス冷媒と液冷媒とに気液分離される。そして、レシーバ29において気液分離されたガス冷媒は、吸入戻し管31の第1吸入戻し管31aに送られ、レシーバ29において気液分離された液冷媒は、レシーバ出口管50に送られる。
第1吸入戻し管31aに送られたガス冷媒及び液冷媒は、第1吸入戻し弁31dによって低圧まで減圧された後に、合流吸入戻し管31cを通じて、熱回収熱交換器30の蒸発側流路30bに送られる。また、レシーバ出口管50を流れる液冷媒は、レシーバ出口管50を流れる液冷媒は、熱回収熱交換器30の放熱側流路30aに流入し、合流吸入戻し管31cを流れる低圧の冷媒と熱交換を行って放熱する。一方、合流吸入戻し管31cを流れる低圧の冷媒は、過冷却熱交換器30の放熱側流路30aを流れる液冷媒と熱交換を行って蒸発して、吸入冷媒管41を流れる低圧の冷媒に合流することになる。
この熱回収熱交換器30において放熱した液冷媒は、ブリッジ回路24の第2室外膨張弁25に送られるとともに、その一部が第2中間熱交換器戻し管53に送られる。そして、第2中間熱交換器戻し管53を流れる冷媒は、中間熱交換器戻し弁53aによって低圧まで減圧された後に、冷媒の蒸発器として機能する中間熱交換器32に送られる。また、第2室外膨張弁25に送られた冷媒は、第2室外膨張弁25によって低圧まで減圧された後に、冷媒の蒸発器として機能する室外熱交換器23に送られる。
この中間熱交換器32に送られた低圧の冷媒は、中間熱交換器32において、室外ファン35によって供給される室外空気と熱交換を行うことで蒸発する。また、この室外熱交換器23に送られた低圧の冷媒も、室外熱交換器23において、室外ファン35によって供給される室外空気と熱交換を行うことで蒸発する。そして、そして、この室外熱交換器23において蒸発した低圧の冷媒は、第1切換機構22を通じて、吸入冷媒管41に送られて、中間熱交換器32において蒸発した低圧の冷媒と合流した後に、再び、圧縮機21に吸入される。
<起動制御>
上記のように、ここでは、高段圧縮機構21bにおいて圧縮された冷媒の圧力によって高段可動部材としての高段ピストン76bを高段固定部材としての高段シリンダ76aに押し付ける構成の圧縮機21を採用するとともに、運転効率を向上させるために、膨張機38として、流入した冷媒を膨張させて動力を発生させる膨張機構38aを有する構成を採用している。
このような構成では、図7に示すように、低外気条件になると、運転開始時に高段圧縮機構21bの吐出圧力Pdが上昇しにくくなるため、高段圧縮機構21bにおける高段上下差圧ΔP(=Pd−Pm)が付きにくくなる。そうすると、高段圧縮機構21bにおける高段ピストン76bの高段シリンダ76aへの押し付けが不十分になってしまい、いわゆるチッピング運転が発生しやすくなる。
そこで、ここでは、通常外気条件の運転開始時には、膨張機38を第1起動回転数N1で起動し、低外気条件の運転開始時には、膨張機38を第1起動回転数N1よりも小さい第2起動回転数N2で起動するようにしている。以下、運転開始時の起動制御について、図7〜図10を用いて詳細に説明する。
−外気条件判定−
上記の冷房運転や暖房運転の運転開始時において、まず、制御部9は、ステップST1において、低外気条件であるかどうかを判定する。ここでは、室外温度Toaが所定の閾温度Tos(例えば、0℃)以下であるかどうかを判定する。尚、低外気条件であるかどうかの判定は、室外温度Toa以外の温度等の状態量を使用してもよい。
そして、ステップST1において、低外気条件であると判定された場合には、以下のステップST2の処理に移行し、低外気条件でない(すなわち、通常外気条件である)と判定された場合には、以下のステップST6の処理に移行する。
−通常外気条件の膨張機起動、通常制御への移行−
ステップST1において通常外気条件であると判定された場合、制御部9は、ステップST6において、膨張機38を高めの回転数である第1起動回転数N1で起動する。第1起動回転数N1は、例えば、膨張機38の最高回転数の0.5倍以上の回転数に設定される。
ここで、通常外気条件の運転開始時は、高段圧縮機構21bの吐出圧力Pdが上昇しやすいため、本実施形態のように、高段圧縮機構21b側(ここでは、圧縮機油溜まり部70a)から膨張機38に冷凍機油を供給する構成を採用している場合には、膨張機38に冷凍機油が供給されやすくなる。このような場合において、膨張機構38aの回転数を変更可能な膨張機38を高い回転数で起動すれば、膨張機構38aの摺動部分の隙間に冷凍機油の油膜が形成されやすくなり、膨張機構38aの潤滑を確保することができる。このような理由により、高段圧縮機構21bにおけるチッピング運転が発生しにくい通常外気条件(ここでは、室外温度Toaが所定の閾温度Tos以上の場合)の運転開始時には、膨張機38を高めの回転数である第1起動回転数N1で起動するようにしているのである。
そして、ステップST6の移行後において運転開始から所定時間t1が経過した後は、ステップST5の通常制御に移行する。
−低外気条件の膨張機起動−
ステップST1において低外気条件であると判定された場合、制御部9は、ステップST2において、膨張機38を第1起動回転数N1よりも小さい低めの回転数である第2起動回転数N2で起動する。第2起動回転数N2は、例えば、膨張機38の最高回転数の0.4倍以下の回転数に設定される。好ましくは、第2起動回転数N2は、膨張機38の最低回転数に設定される。
ここで、ステップST6のように、低外気条件においても膨張機38を第1起動回転数N1で起動すると、膨張機38の上流側の冷媒の圧力、すなわち、高段圧縮機構21bの吐出圧力Pdが上昇しにくくなる傾向になるため(図7参照)、低外気条件(ここでは、室外温度Toaが所定の閾温度Tos以下の場合)の運転開始時には、高段圧縮機構21bにおける高段上下差圧ΔPがさらに付きにくくなり、その結果、高段圧縮機構21bにおいてチッピング運転がさらに発生しやすくなる。このような理由により、低外気条件の運転開始時には、膨張機38を第1起動回転数N1よりも小さい低めの回転数である第2起動回転数N2で起動するようにしているのである。すなわち、通常外気条件であるか又は低外気条件であるかによって、運転開始時における膨張機38の起動回転数を変更するようにしている。
これにより、図10に示すように、低外気条件の運転開始時に、膨張機38の上流側の冷媒の圧力、すなわち、高段圧縮機構21bの吐出圧力Pdが上昇しにくくなる傾向になることを抑えて、高段圧縮機構21bの高段上下差圧ΔPが速やかに付くようにしてチッピング運転を発生しにくくすることができ、高段圧縮機構21b側(ここでは、圧縮機油溜まり部70a)から膨張機38への冷凍機油の供給も確保することができる。また、ここでは、第2起動回転数N2を膨張機38の最低回転数に設定することによって、高段圧縮機構21bの高段上下差圧ΔPが最大限速やかに付くようにすることができる。
そして、ステップST2において、膨張機38を第2起動回転数N2で起動した後は、ステップST3の処理に移行する。
−膨張機の回転数増加、通常制御への移行−
次に、制御部9は、ステップST3において、高段上下差圧ΔPが所定の閾圧力差ΔPs以上になったかどうかを判定する。ここで、高段上下差圧ΔPは、吐出圧力センサ60によって検出される高圧の冷媒の圧力Pdから中間圧力センサ59によって検出される中間圧の冷媒の圧力Pmを差し引くことによって得られる。
そして、制御部9は、ステップST3において、高段上下差圧ΔPが閾圧力差ΔPs以上に到達した場合には、ステップST4に移行して、膨張機38の回転数を第2起動回転数N2よりも大きくする。ここでは、膨張機38の回転数を、通常外気条件の場合と同様に、第1起動回転数N1まで大きくする。
そして、制御部9は、ステップST4の移行後において運転開始から所定時間t1が経過した後は、通常外気条件の場合と同様に、ステップST5の通常制御に移行する。
これにより、高段上下差圧ΔPが所定の閾圧力差ΔPs以上になった後に膨張機38の回転数を大きくすることによって、高段圧縮機構21bのチッピング運転の発生を抑えた後に速やかに通常運転に移行することができ、膨張機38の膨張機構38aの摺動部分の隙間に冷凍機油の油膜が速やかに形成されるようにできる。
(3)変形例
上記実施形態の起動制御において、放熱器として機能する室外熱交換器23又は室内熱交換器62a、62bに空気を供給する送風ファンとしての室外ファン35又は室内ファン65a、65bを運転開始時から起動すると、放熱器として機能する室外熱交換器23又は室内熱交換器62a、62bの放熱能力が高くなる。このため、その分だけ高段圧縮機構21bの吐出圧力Pdが上昇しにくくなる傾向になる。
そこで、ここでは、図11及び図12に示すように、起動制御のステップST2(低外気条件の起動制御)において、送風ファンとしての室外ファン35又は室内ファン65a、65bを停止した状態で、膨張機38を第2起動回転数N2で起動するようにしている。
これにより、低外気条件の運転開始時に、放熱器として機能する室外熱交換器23又は室内熱交換器62a、62bによって高段圧縮機構21bの吐出圧力Pdが上昇しにくくなることをさらに抑えることができる。
尚、ここでは、起動制御のステップST6(通常外気条件の起動制御)において、送風ファンとしての室外ファン35又は室内ファン65a、65bを運転した状態で、膨張機38を第1起動回転数N1で起動するようにしている。
また、ここでは、図11及び図12に示すように、ステップST3において、高段上下差圧ΔPが閾圧力差ΔPs以上になった場合には、ステップST4において、膨張機38の回転数を第2起動回転数N2よりも大きくする(ここでは、第1起動回転数N1まで大きくする)とともに、送風ファンとしての室外ファン35又は室内ファン65a、65bを起動するようにしている。
これにより、高段上下差圧ΔPが閾圧力差ΔPs以上になった後に膨張機38の回転数を大きくすること、及び、送風ファンとしての室外ファン35又は室内ファン65a、65bを起動することによって、高段圧縮機構21bのチッピング運転の発生を抑えた後に速やかに通常運転に移行することができる。
本発明は、低段圧縮機構と高段圧縮機構と放熱器と膨張機と蒸発器とが接続されることによって構成される冷媒回路を備えた冷凍装置に対して、広く適用可能である。
1 空気調和装置(冷凍装置)
10 冷媒回路
21a 低段圧縮機構
21b 高段圧縮機構
23 室外熱交換器(放熱器、蒸発器)
35 室外ファン(送風ファン)
38 膨張機
38a 膨張機構
62a、62b 室内熱交換器(蒸発器、放熱器)
65a、65b 室内ファン(送風ファン)
76a 高段固定部材
76b 高段可動部材
76m 外側圧縮室(高段圧縮室)
76n 内側圧縮室(高段圧縮室)
特開2007−239666号公報

Claims (5)

  1. 低段圧縮機構(21a)と高段圧縮機構(21b)と放熱器(23、62a、62b)と膨張機(38)と蒸発器(62a、62b、23)とが接続されることによって構成される冷媒回路(10)を備えた冷凍装置において、
    前記高段圧縮機構は、高段可動部材(76b)及び高段固定部材(76a)を有し、前記高段可動部材が前記高段固定部材に対して偏心回転することによって、前記高段可動部材と前記高段固定部材との間に形成される高段圧縮室(76m、76n)において、前記低段圧縮機構によって圧縮された冷媒を圧縮する圧縮機構であり、
    前記高段圧縮機構は、前記高段圧縮機構において圧縮された冷媒の圧力によって前記高段可動部材を前記高段固定部材に押し付けるように構成されており、
    前記膨張機は、流入した冷媒を膨張させて動力を発生させる膨張機構(38a)を有し、前記膨張機構の回転数を変更できるように構成されており、
    通常外気条件の運転開始時には、前記膨張機を第1起動回転数で起動し、低外気条件の運転開始時には、前記膨張機を前記第1起動回転数よりも小さい第2起動回転数で起動する、
    冷凍装置(1)。
  2. 前記高段圧縮機構(21b)の吸入側の冷媒圧力に対する前記高段圧縮機構の吐出側の冷媒圧力の圧力差である高段上下差圧が所定の閾圧力差以上になった場合には、前記膨張機(38)の回転数を前記第2起動回転数よりも大きくする、
    請求項1に記載の冷凍装置(1)。
  3. 前記第2起動回転数は、前記膨張機(38)の最低回転数である、
    請求項1又は2に記載の冷凍装置(1)。
  4. 前記放熱器(23、62a、62b)に冷却源としての空気を供給する送風ファン(35、65a、65b)をさらに有しており、
    前記低外気条件の運転開始時には、前記送風ファンを停止した状態で、前記膨張機(38)を前記第2起動回転数で起動する、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の冷凍装置(1)。
  5. 前記高段圧縮機構(21b)の吸入側の冷媒圧力に対する前記高段圧縮機構の吐出側の冷媒圧力の圧力差である高段上下差圧が所定の閾圧力差以上になった場合には、前記膨張機(38)の回転数を前記第2起動回転数よりも大きくするとともに、前記送風ファン(35、65a、65b)を起動する、
    請求項4に記載の冷凍装置(1)。
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