JP2014119105A - 油圧回路及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】油圧シリンダの背圧に基づいて油圧シリンダから排出される圧油の流量を制御することによって、油圧ポンプから吐出される圧油のエネルギ損失を低減することができる油圧回路又はその制御方法を提供すること。
【解決手段】油圧シリンダの動作を制御する油圧回路であって、前記油圧シリンダに供給される圧油を吐出する油圧ポンプと、前記油圧シリンダの背圧を検出する検出手段と、前記油圧ポンプ及び前記検出手段を制御する制御手段とを有し、前記制御手段は、前記検出手段が検出した前記背圧に基づいて、前記油圧シリンダから排出される圧油の流量を制御する、ことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、油圧回路及びその制御方法に関する。
油圧回路には、油圧ポンプから吐出される圧油を用いて、油圧シリンダを駆動するものがある。また、油圧回路には、方向制御弁及び絞り弁を用いて、油圧シリンダに供給される圧油を制御するものがある。
特許文献1では、油圧回路を備える建設機械において、操作レバーによって入力された操作量に基づいて、油圧アクチュエータ(油圧シリンダ)の速度(動作)を操作(制御)する技術を開示している。
特開2003−227501号公報
特許文献1に開示されている技術では、油圧シリンダの駆動に必要な圧油と余剰分の圧油とを油圧ポンプから吐出して、急操作が行われた場合の衝撃や振動を低減する。しかしながら、特許文献1に開示されている技術では、余剰分の圧油をタンクに排出するため、排出した圧油に応じてエネルギ損失が発生する。
例えば図4に示す油圧回路10E1では、メータイン・メータアウト絞りを備えた方向制御弁VcEを用いて油圧シリンダCyEに供給する圧油を制御し、アクチュエータAcEの速度を制御する。このため、油圧回路10E1では、メータイン側の圧力降下によって、エネルギ損失が発生する。
また、例えば図5に示す油圧回路10E2では、メータアウト制御のために油圧シリンダCyEの供給側の油圧をアクチュエータAcEの駆動に必要な圧力より高くする。しかしながら、油圧回路10E2では、リリーフ弁Vtで圧力を設定するため、リリーフ弁Vtから排出される圧油のエネルギを損失する。
本発明は、このような事情の下に為され、油圧シリンダの動作を制御する油圧回路であって、油圧シリンダの背圧を検出することによって、油圧シリンダから排出される圧油の流量を制御することができる油圧回路又はその制御方法を提供することを目的とする。すなわち、油圧シリンダの背圧に基づいて油圧シリンダから排出される圧油の流量を制御することによって、油圧ポンプから吐出される圧油のエネルギ損失を低減することができる油圧回路又はその制御方法を提供することを目的とする。
本発明の一の態様によれば、油圧シリンダの動作を制御する油圧回路であって、前記油圧シリンダに供給される圧油を吐出する油圧ポンプと、前記油圧シリンダの背圧を検出する検出手段と、前記油圧ポンプ及び前記検出手段を制御する制御手段とを有し、前記制御手段は、前記検出手段が検出した前記背圧に基づいて、前記油圧シリンダから排出される圧油の流量を制御する、ことを特徴とする油圧回路が提供される。また、前記油圧シリンダの作動状態を設定する操作手段を更に有し、前記油圧ポンプは可変ポンプであり、前記制御手段は、前記操作手段の操作信号に基づいて、前記可変ポンプの吐出する圧油の流量を制御する、ことを特徴とする油圧回路が提供される。また、前記制御手段は、前記操作信号に応じて前記油圧シリンダの目標速度を設定し、設定された前記目標速度に基づいて前記可変ポンプの吐出する圧油の流量を制御する、ことを特徴とする油圧回路が提供される。また、前記油圧シリンダから排出される圧油の油路に配置された絞り弁を更に有し、前記制御手段は、前記検出手段が検出した前記背圧に基づいて、あるいは前記検出手段が検出した前記背圧及び前記目標速度に基づいて、前記絞り弁を制御する、ことを特徴とする油圧回路が提供される。更に、前記検出手段は、前記油圧シリンダのヘッド側及びロッド側の油圧を夫々検出する圧力センサを備え、該油圧シリンダの伸縮方向に対応する前記背圧を検出し、前記制御手段は、検出した前記伸縮方向に対応する前記背圧を用いて、前記絞り弁の開度を制御する、ことを特徴とする油圧回路が提供される。
また、本発明の他の態様によれば、油圧シリンダの動作を制御する油圧回路の制御方法であって、油圧ポンプの動作を制御し、吐出される圧油の流量を制御する圧油供給ステップと、吐出された前記圧油を前記油圧シリンダに供給する駆動ステップと、前記油圧シリンダの背圧を検出する検出ステップと、検出した前記背圧に基づいて、前記油圧シリンダから排出される圧油の油路に配置された絞り弁を制御する制御ステップとを含み、前記制御ステップは、数式A=Qout/(C×(2/ρ×P1/2)を用いて前記絞り弁の開度Aを算出し、算出した前記開度Aに基づいて該絞り弁を制御する、ここで、上記数式のQoutは前記油圧ポンプの吐出する圧油が油圧シリンダの流入側に供給されたときに前記油圧シリンダの排出側から排出される流量である、Cは流量係数である、ρは圧油の密度である、Pは検出した前記背圧である、ことを特徴とする油圧回路の制御方法が提供される。
本発明に係る油圧回路又はその制御方法によれば、油圧シリンダの背圧に基づいて油圧シリンダから排出される圧油の流量を制御することによって、油圧ポンプから吐出される圧油のエネルギ損失を低減することができる。
本発明の実施形態に係る油圧回路の一例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る油圧回路の制御の一例を説明するブロック線図である。 本発明の実施例に係る油圧回路を備える建設機械の一例を示す概略外観図である。 比較例1に係る油圧回路の一例を示す概略構成図である。 比較例2に係る油圧回路の一例を示す概略構成図である。
添付の図面を参照しながら、本発明の限定的でない例示の実施形態について説明する。なお、添付の全図面の中の記載で、同一又は対応する部材又は部品には、同一又は対応する参照符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面は、部材もしくは部品間の相対比を示すことを目的としない。したがって、具体的な寸法は、以下の限定的でない実施形態に照らし、当業者により決定することができる。
以後に、本実施形態に係る油圧回路10を用いて、本発明を説明する。なお、本発明は、本実施形態以外でも、油圧シリンダの背圧を検出する油圧回路であって、検出した背圧に基づいて油圧ポンプを制御するものであれば、いずれのものにも用いることができる。
(油圧回路)
本発明の実施形態に係る油圧回路10を、図1を用いて説明する。ここで、図1に記載した実線は、油路(圧油の通路)を示す。また、//を付加している実線は、電気制御系を示す。なお、本発明を適用することができる油圧回路は、図1に示すものに限定されない。すなわち、油圧シリンダの背圧を検出する検出手段(後述)を備える油圧回路であれば、いずれの油圧回路にも本発明を適用することができる。
図1に示すように、油圧回路10は、実施形態では、圧油(作動油)を吐出する油圧ポンプDpと、油圧ポンプDpから吐出された圧油を供給される方向制御弁Vcと、方向制御弁Vcを経由して圧油(作動油)を供給(流入)される油圧シリンダCyと、油圧シリンダCyから流出される圧油(油圧アクチュエータAcからの戻り油)を排出されるタンクTnkとを有する。また、油圧回路10は、油圧シリンダCyに供給される圧油の圧力(以下、「駆動圧」という。)を検出する検出手段11と、油圧シリンダCyから排出される圧油の油路に配置された絞り弁Sbとを更に有する。更に、油圧回路10は、油圧ポンプDp及び絞り弁Sb、並びに、検出手段11などを制御する制御手段12と、油圧回路10外部から油圧回路10の動作に関する情報を入力する操作手段(不図示)と、を有する。
本実施形態に係る油圧回路10は、油圧ポンプDpの動作を制御することによって、油圧ポンプDpから吐出した圧油を方向制御弁Vcに供給(入力)する。また、油圧回路10は、方向制御弁Vcの動作を制御することによって、方向制御弁Vcから油圧シリンダCyに供給(流入)する圧油(作動油)の流量及び方向を制御する。更に、油圧回路10は、本実施形態では、検出手段11を用いて検出した駆動圧(例えば油圧シリンダCyの背圧)に基づいて、油圧ポンプDpが吐出する圧油の流量及び絞り弁Sbの開度などを制御する。
油圧ポンプDpは、油圧シリンダCyに流入する圧油(油圧アクチュエータAcに供給する作動油)を吐出するものである。油圧ポンプDpは、本実施形態では、吐出する圧油の流量を変化することができる可変ポンプを用いる。油圧ポンプDpは、後述する制御手段12の入力信号などに基づいて、吐出する圧油の流量を変化する。なお、油圧ポンプDpは、図示しない動力源(原動機、エンジン、モータなど)の出力軸に機械的に接続された構成であって、動力源の動力を用いて圧油を吐出する構成であってもよい。
方向制御弁Vcは、油圧シリンダCyに供給する圧油(作動油)を制御するものである。方向制御弁Vcは、本実施形態では、不図示のリモコン回路から入力されるリモコン圧(又は後述する制御手段12の入力信号)に基づいて、油圧シリンダCyに供給(流入)する圧油の流れ方向を制御する。
具体的には、方向制御弁Vc(のスプールの形状等)は、油圧シリンダCyに圧油(作動油)を供給するための内部通路、及び、油圧シリンダCyからの戻り油をタンクTnkに排出するための内部通路を備える。方向制御弁Vcは、入力されたリモコン圧に応じてそのスプール位置を切り替えられ、その内部通路の経路を変化される。方向制御弁Vcは、例えばオペレータが操作した操作レバー(後述する操作手段)の操作に応じたリモコン圧を入力されて、油圧シリンダCyに供給する圧油(作動油)の流れ方向(操作方向)を変化される。なお、本発明に用いることができる方向制御弁のスプールの形状等は図1に示すものに限定されるものではない。
油圧シリンダCyは、その伸縮動作によって油圧アクチュエータAcを駆動するものである。油圧シリンダCyは、本実施形態では、方向制御弁Vcから供給された圧油(作動油)を用いて、長手方向に伸縮する。これにより、油圧シリンダCyは、油圧アクチュエータAc(例えば実施例のブーム21、アーム22及びバケット23(図3))を駆動する。なお、油圧シリンダCyからの戻り油(作動油)は、方向制御弁Vc等を介して、タンクTnk等に排出される。
本実施形態に用いることができる油圧シリンダCyは、シリンダ容器とピストン等で構成することができる。油圧シリンダCyは、ヘッド側(ボトム側、押し側)のチャンバ及びロッド側(引き側)のチャンバに作動油(圧油)を供給される。油圧シリンダCyは、ヘッド側に作動油を供給された場合に、内蔵するピストン等を押し方向に移動して、長手方向(例えば図2(c)のx)に伸張する。また、油圧シリンダCyは、ロッド側に作動油を供給された場合に、内蔵するピストン等を引き方向に移動して、長手方向(例えば図2(c)のxの逆方向)に縮小する。
絞り弁Sbは、油圧シリンダCyから排出された圧油(油圧アクチュエータAcからの戻り油)の流量を制御するものである。絞り弁Sbは、油圧シリンダCyから排出される圧油の油路に配置される。絞り弁Sbは、本実施形態では、後述する制御手段12の入力信号に基づいて、その開度を変化される。すなわち、絞り弁Sbは、その開度を変化することによって、その油路の流量を変化させることができる。
検出手段11は、油圧シリンダCyの駆動圧を検出する手段である。検出手段11は、本実施形態では、油圧シリンダCyのヘッド側に供給された圧油の駆動圧(以下、「ヘッド圧P」という。)を検出する圧力センサShと、油圧シリンダCyのロッド側に供給された駆動圧(以下、「ロッド圧P」という。)を検出する圧力センサSrと、を備える。すなわち、検出手段11は、油圧シリンダCyのヘッド側及びロッド側に夫々供給された圧油のヘッド圧Ph及びロッド圧Prを夫々検出することができる。
以後の説明において、油圧回路10では、油圧シリンダCyを伸長方向(図2(c)のx)に駆動するときに、ロッド圧Pが油圧シリンダCyの背圧Pとなる。油圧シリンダCyを縮小方向(図2(c)のxの逆方向)に駆動するときに、ヘッド圧Pが油圧シリンダCyの背圧Pとなる。
制御手段12は、油圧回路10全体の動作を制御する手段である。制御手段12は、油圧回路10に入力される情報に応じて、油圧ポンプDp及び絞り弁Sb、並びに、検出手段11などを制御する。
具体的には、制御手段12は、本実施形態では、油圧シリンダCyの作動状態を設定する操作手段(後述)の操作量(及び操作方向)に応じて油圧シリンダCyの目標速度を設定し、この目標速度に基づいて、油圧ポンプDpが吐出する圧油の流量を制御する。また、制御手段12は、この目標速度及び検出手段11が検出した背圧Pに基づいて、絞り弁Sbの開度を制御する。制御手段12は、例えば油圧回路10を建設機械に搭載する場合(実施例)には、オペレータが操作した操作レバー(操作手段)の操作量(及び操作方向)に応じて、油圧ポンプDp及び絞り弁Sb等を制御する。なお、制御手段12が背圧Pに基づいて絞り弁Sbの開度等を制御する方法は、後述する(油圧回路の制御方法)で説明する。
制御手段12は、例えば油圧回路10を建設機械に搭載する場合には、建設機械の動作を制御するために予め備えられたコントローラを利用してもよい。ここで、コントローラは、CPU及びメモリ(ROM、RAMなど)等を含む演算処理装置で構成することができる。
操作手段は、油圧回路10外部から油圧回路10の動作に関する情報(以下、「操作信号」という。)を入力する手段である。操作手段は、本実施形態では、操作信号として、油圧シリンダCyの作動状態を設定する情報などを入力する。操作手段は、例えば油圧回路10を建設機械に搭載する場合(実施例)には、オペレータが操作する操作レバーである。
(油圧回路の制御方法)
本発明の実施形態に係る油圧回路10の制御方法を、図2を用いて説明する。なお、本発明に係る油圧回路10の制御方法は、以下に説明する方法に限定されるものではない。
図2(a)に示すように、油圧回路10は、先ず、ブロックB01において、圧油供給ステップとして、油圧ポンプDpから吐出する圧油の流量を算出する。油圧回路10は、制御手段12を用いて、例えば「入力信号P(操作手段の操作量(及び操作方向)を示す信号)」に「所定の係数K」を乗算することで、「速度指令Vref(目標速度)」を算出する。その後、油圧回路10は、ブロックB02に進む。
次に、ブロックB02において、油圧回路10は、圧油供給ステップとして、油圧ポンプDpへの「指令流量Qref」を算出する。油圧回路10は、制御手段12を用いて、ブロックB01で算出した「速度指令Vref」に油圧シリンダCyの受圧面積(A、A)を乗算することで、「指令流量Qref」を算出することができる。その後、油圧回路10は、ブロックB03に進む。
具体的には、制御手段12(油圧回路10)は、移動方向が正方向(油圧シリンダCyの伸張方向、図2(c)のx)の場合には、次式に示すように、油圧シリンダCyの「ヘッド側の受圧面積A」と「速度指令Vref」との積を油圧ポンプDpの「指令流量Qref」として算出する。
(数1a)
ref=A×Vref (Vref≧0)
また、制御手段12(油圧回路10)は、移動方向が負方向(油圧シリンダCyの縮小方向、図2(c)のxの逆方向)の場合には、次式に示すように、油圧シリンダCyの「ロッド側の受圧面積A」と「速度指令Vref」の絶対値との積を油圧ポンプDpの「指令流量Qref」として算出する。なお、ここで絶対値としているのは、入力信号Pが符号により操作方向を示すような信号としているため、速度指令Vrefも符号付きの値となるためである。よって、入力信号Pとは別に操作方向を示す信号を設けて、入力信号Pが操作量を常に正値で表すようにすれば絶対値としなくてもよい。
(数1b)
ref=A×|Vref| (Vref<0)
次いで、ブロックB03において、油圧回路10は、圧油供給ステップとして、制御手段12を用いて、算出した「指令流量Qref」を油圧ポンプDpに入力して、油圧ポンプDpから圧油を吐出する動作を制御する。また、油圧回路10は、駆動ステップとして、制御手段12を用いて、油圧ポンプDpから吐出された圧油を油圧シリンダCyに供給して、油圧アクチュエータAcを駆動する。その後、油圧回路10は、ブロックB04に進む。
図2(b)に示すように、ブロックB04において、油圧回路10は、検出ステップとして、検出手段11を用いて、油圧シリンダCyに供給された圧油の背圧Pを検出する。また、油圧回路10は、制御ステップとして、検出した背圧Pを用いて、「値(C×(2/ρ×P1/2)」を算出する。算出後、油圧回路10は、ブロックB05に進む。
ここで、制御手段12は、移動方向が正方向の場合には、背圧Pをロッド側のロッド圧Pとする。制御手段12は、移動方向が負方向の場合には、背圧Pをヘッド側のヘッド圧Pとする。また、「値(C×(2/ρ×P1/2)」のCは流量係数である。ρは圧油の密度である。
ブロックB05において、油圧回路10は、制御ステップとして、制御手段12を用いて、絞り弁Sbの開度Aを算出する。具体的には、制御手段12は、先ず、移動方向が正方向の場合には、次式に示すように、ロッド側の「受圧面積A」と「速度指令Vref」との積をロッド側からの「排出流量Qout」とする。
(数2a)
out=A×Vref (Vref≧0)
また、制御手段12は、移動方向が負方向の場合には、次式に示すように、ヘッド側の「受圧面積A」と「速度指令Vref」の絶対値との積をヘッド側からの「排出流量Qout」とする。なお、ここで絶対値としているのは、入力信号Pが符号により操作方向を示すような信号としているため、速度指令Vrefも符号付きの値となるためである。よって、入力信号Pとは別に操作方向を示す信号を設けて、入力信号Pが操作量を常に正値で表すようにすれば絶対値としなくてもよい。
(数2b)
out=A×|Vref| (Vref<0)
次いで、制御手段12は、次式に示すように、「排出流量Qout」をブロックB04で算出した「値(C×(2/ρ×P1/2)」で割算した値を開度Aに対応する「指令開度Aref」とする。
(数3)
ref=Qout/(C×(2/ρ×P1/2
その後、油圧回路10は、ブロックB06に進む。
ブロックB06において、油圧回路10は、制御ステップとして、算出した「指令開度Aref」を絞り弁Sbに入力し、絞り弁Sbの開度Aを制御する。これにより、油圧回路10(制御手段12)は、絞り弁Sbの開度Aを変化させ、油圧シリンダCyから排出される圧油の流量を制御することができる。
油圧回路10は、ブロックB04で検出した「背圧P」に基づいて、油圧ポンプDpの吐出流量を更に制御(変更)してもよい。また、油圧回路10は、ブロックB06で算出した「指令開度Aref」を更に用いて、油圧ポンプDpの吐出流量を制御してもよい。更に、油圧回路10は、所定のマップ等を更に用いて、油圧ポンプDpの吐出流量を制御してもよい。これにより、油圧回路10は、油圧ポンプDpの吐出流量を最適化することができ、余剰分の圧油の流量を削減することができる。また、油圧回路10は、油圧ポンプDpの吐出流量を最適化することができるので、余剰分の圧油が排出されることによるエネルギ損失を低減することができる。
以上により、本実施形態に係る油圧回路10によれば、検出した油圧シリンダCyの背圧Pに基づいて、絞り弁Sb(メータアウト弁)の開度を制御することができる。また、油圧回路10によれば、可変ポンプDpを用いて、油圧シリンダCyの背圧P及び絞り弁Sbの開度に対応する流量の圧油を吐出することができる。すなわち、油圧回路10によれば、油圧シリンダCyの背圧P及び絞り弁Sbの開度に基づいて圧油の流量を最適化することができるので、余剰分の圧油が排出されることを低減し、余剰分の圧油が排出されることによって発生するエネルギ損失を低減することができる。
実施形態に係る油圧回路10を含む建設機械100の実施例を用いて、本発明を説明する。なお、本発明は、本実施例以外でも、油圧シリンダの背圧を検出する油圧回路を備える機械であって、検出した背圧に基づいて油圧シリンダからの排出流量を制御するものであれば、いずれのものにも用いることができる。また、本発明を用いることができる建設機械には、油圧ショベル、クレーン車、ブルドーザ、ホイールローダ及びダンプトラック、並びに、杭打ち機、杭抜き機、ウォータージェット、泥排水処理設備、グラウトミキサ、深礎工用機械及びせん孔機械などが含まれる。
(建設機械の構成)
本実施例に係る建設機械100の概略構成を、図3を用いて説明する。
図3に示すように、建設機械100は、油圧アクチュエータAcとして、上部旋回体20Upに基端部を軸支されたブーム21と、ブーム21の先端に軸支されたアーム22と、アーム22の先端に軸支されたバケット23とを備える。また、建設機械100は、油圧シリンダCyとして、ブーム21を駆動するブームシリンダ21cと、アーム22を駆動するアームシリンダ22cと、バケット23を駆動するバケットシリンダ23cとを備える。
建設機械100は、油圧回路10を用いて、ブームシリンダ21cに作動油(圧油)を供給することによって、ブームシリンダ21cを長手方向に伸縮する。このとき、ブーム21は、ブームシリンダ21cの伸縮によって、上下方向に駆動される。また、建設機械100は、コントローラ(制御手段12)を用いて、オペレータ(運転者、作業者)の操作レバー(操作手段)の操作量(及び操作方向)に応じてブーム用方向制御弁を制御し、ブームシリンダ21cに供給される作動油を制御する。この結果、建設機械100は、オペレータの操作レバーの操作量等に応じて、所望の作業を実施する。
また、建設機械100は、ブーム21の場合と同様に、アームシリンダ22c及びバケットシリンダ23cの伸縮によって、アーム22及びバケット23を駆動する。建設機械100は、ブームシリンダ21cの場合と同様に、アーム用方向制御弁及びバケット用方向制御弁によって、アームシリンダ22c及びバケットシリンダ23cに供給される作動油を制御する。
更に、建設機械100は、車輪及び旋回装置等(例えば下部走行体20Dw)を用いて、建設機械100本体の走行(前後左右の移動)及び回転(旋回など)を行う。また、建設機械100は、走行用の方向制御弁などを用いて、オペレータの操作レバーの操作量などに応じて、建設機械100の走行などを実施する。
(建設機械の油圧回路の制御方法)
本実施例に係る建設機械100の油圧回路の制御方法は実施形態に係る油圧回路10の制御方法と基本的に同様ため、説明を省略する。
以上により、本実施例に係る建設機械100によれば、実施形態に係る油圧回路10と同様の効果を得ることができる。
(比較例1)
比較例1に係る油圧回路10E1を図4に示す。
図4に示すように、本比較例に係る油圧回路10E1は、メータイン・メータアウト絞りを備えた方向制御弁VcEを用いて油圧シリンダCyEに供給する圧油を制御し、アクチュエータAcEの動作を制御する。このため、油圧回路10E1では、本実施形態に係る油圧回路10と比較して、メータイン側の圧力降下によってエネルギ損失が増大する。また、油圧回路10E1では、本実施形態に係る油圧回路10と比較して、方向制御弁の構造が複雑になる。更に、油圧回路10E1では、本実施形態に係る油圧回路10と比較して、方向制御弁の構造が複雑になるため、方向制御弁の内部通路の圧力損失が増大するおそれがある。
(比較例2)
比較例2に係る油圧回路10E2を図5に示す。
図5に示すように、本比較例に係る油圧回路10E2は、メータアウト制御のために油圧シリンダCyEの供給側の油圧をアクチュエータAcEの駆動に必要な圧力より高くする。すなわち、油圧回路10E2では、本実施形態に係る油圧回路10と比較して、リリーフ弁Vtで圧力を設定するため、リリーフ弁Vtから排出される圧油のエネルギ損失が増大する。また、油圧回路10E2では、本実施形態に係る油圧回路10と比較して、リリーフ弁Vtから圧油を排出するため、油圧ポンプPの吐出流量が増大する。
以上、油圧回路及びその油圧回路を含む建設機械について、本発明の好ましい実施形態及び実施例について説明したが、本発明は、上述した実施形態又は実施例に制限されるものではない。また、本発明は、添付の特許請求の範囲に照らし、種々に変形又は変更することが可能である。
10 : 油圧回路
11 : 検出手段(圧力センサなど)
12 : 制御手段(コントローラなど)
Ac : 油圧アクチュエータ
Cy : 油圧シリンダ
Dp : 油圧ポンプ(可変ポンプ)
Vc : 方向制御弁(コントロールバルブ)
Tnk : 作動油タンク(タンク)
Sh : 油圧シリンダのヘッド側圧力センサ
Sr : 油圧シリンダのロッド側圧力センサ
: 油圧シリンダのヘッド側受圧面積
: 油圧シリンダのロッド側受圧面積
: 油圧シリンダのヘッド側駆動圧(ヘッド圧)
: 油圧シリンダのロッド側駆動圧(ロッド圧)
100 : 建設機械
21 : ブーム
21c : ブームシリンダ
22 : アーム
22c : アームシリンダ
23 : バケット
23c : バケットシリンダ

Claims (7)

  1. 油圧シリンダの動作を制御する油圧回路であって、
    前記油圧シリンダに供給される圧油を吐出する油圧ポンプと、
    前記油圧シリンダの背圧を検出する検出手段と、
    前記油圧ポンプ及び前記検出手段を制御する制御手段と
    を有し、
    前記制御手段は、前記検出手段が検出した前記背圧に基づいて、前記油圧シリンダから排出される圧油の流量を制御する、
    ことを特徴とする油圧回路。
  2. 前記油圧シリンダの作動状態を設定する操作手段を更に有し、
    前記油圧ポンプは可変ポンプであり、
    前記制御手段は、前記操作手段の操作信号に基づいて、前記可変ポンプの吐出する圧油の流量を制御する、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の油圧回路。
  3. 前記制御手段は、前記操作信号に応じて前記油圧シリンダの目標速度を設定し、設定された前記目標速度に基づいて前記可変ポンプの吐出する圧油の流量を制御する、
    ことを特徴とする、請求項2に記載の油圧回路。
  4. 前記油圧シリンダから排出される圧油の油路に配置された絞り弁を更に有し、
    前記制御手段は、前記検出手段が検出した前記背圧及び前記目標速度に基づいて、前記絞り弁を制御する、
    ことを特徴とする、請求項3に記載の油圧回路。
  5. 前記油圧シリンダから排出される圧油の油路に配置された絞り弁を更に有し、
    前記制御手段は、前記検出手段が検出した前記背圧に基づいて、前記絞り弁を制御する、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の油圧回路。
  6. 前記検出手段は、前記油圧シリンダのヘッド側及びロッド側の油圧を夫々検出する圧力センサを備え、該油圧シリンダの伸縮方向に対応する前記背圧を検出し、
    前記制御手段は、検出した前記伸縮方向に対応する前記背圧を用いて、前記絞り弁の開度を制御する、
    ことを特徴とする、請求項4又は請求項5に記載の油圧回路。
  7. 油圧シリンダの動作を制御する油圧回路の制御方法であって、
    油圧ポンプの動作を制御し、吐出される圧油の流量を制御する圧油供給ステップと、
    吐出された前記圧油を前記油圧シリンダに供給する駆動ステップと、
    前記油圧シリンダの背圧を検出する検出ステップと、
    検出した前記背圧に基づいて、前記油圧シリンダから排出される圧油の油路に配置された絞り弁を制御する制御ステップと
    を含み、
    前記制御ステップは、数式A=Qout/(C×(2/ρ×P1/2)を用いて前記絞り弁の開度Aを算出し、算出した前記開度Aに基づいて該絞り弁を制御する、ここで、上記数式のQoutは前記油圧ポンプの吐出する圧油が油圧シリンダの流入側に供給されたときに前記油圧シリンダの排出側から排出される流量である、Cは流量係数である、ρは圧油の密度である、Pは検出した前記背圧である、
    ことを特徴とする油圧回路の制御方法。
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