JP2014118862A - 回転式圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転式圧縮機において、騒音及び振動を低減する。
【解決手段】圧縮機(1)は、ケーシング(10)と、該ケーシング(10)内に収容されたモータ(20)と、該モータ(20)の駆動軸(21)の下部に取り付けられて流体を圧縮する圧縮機構(30)とを備え、圧縮機構(30)において圧縮された流体がケーシング(10)内のモータ(20)との間に吐出される。この圧縮機(1)に、圧縮機構(30)とロータ(22)との間に開口する開口部を備えた共鳴室を有し、該共鳴室の内壁面の少なくとも一部が駆動軸(21)の外周面によって形成されたヘルムホルツマフラ(50)を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、回転式圧縮機に関し、特に振動及び騒音対策に係るものである。
従来から、振動及び騒音を低減させるために、ヘルムホルツマフラを有する回転式圧縮機が用いられている(例えば、下記特許文献1を参照)。
特許文献1の回転式圧縮機では、ケーシング内において上下方向に延びる駆動軸と、該駆動軸の上部に取り付けられたロータと該ロータの外側に配置されたステータとを有するモータと、駆動軸の下部に取り付けられた圧縮機構とを有している。上記回転式圧縮機は、圧縮機構において圧縮された冷媒が、該圧縮機構とモータとの間に吐出され、モータの隙間を上方へ向かって流れて、ケーシングの上部に設けられた吐出管に至るように構成されている。
また、上記回転式圧縮機では、ヘルムホルツマフラは、共鳴室が、ステータの下面、ステータの外周面、ステータの内周面及びロータの外周面のいずれかに開口するように形成されている。このように、上記回転式圧縮機では、圧縮機構とモータとの間に吐出された冷媒が、ケーシングのモータ上方に至るまでの流通経路に共鳴室が開口するようにヘルムホルツマフラを設けることにより、冷媒の流通経路において生じる比較的低い周波数の共鳴を低減している。
特開平10−169554号公報
しかしながら、上記回転式圧縮機では、上述のようにヘルムホルツマフラを設けても、依然として騒音及び振動が生じていた。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、回転式圧縮機において、騒音及び振動を低減することにある。
本願発明者らは、鋭意研究の結果、上記構成の回転式圧縮機において、ロータと圧縮機構との間の駆動軸の近傍に、比較的高い周波数(1.6kHz〜2.0kHz)の高い音圧を有する共鳴が発生することを見出した。また、この高周波数の共鳴によって、低周波数の共鳴に比べて、より大きな騒音が生じると共に、ロータが上下に大きく加振されて大きな振動が生じることを見出した。
第1の発明は、ケーシング(10)と、駆動軸(21)に取り付けられたロータ(22)と該ロータ(22)の外周側に設けられるステータ(23)とを有して上記ケーシング(10)内に収容されたモータ(20)と、該モータ(20)の駆動軸(21)の下部に取り付けられて流体を圧縮する圧縮機構(30)とを備え、該圧縮機構(30)において圧縮された流体が上記ケーシング(10)内のモータ(20)との間に吐出される回転式圧縮機であって、上記圧縮機構(30)と上記ロータ(22)との間に開口する開口部(52)を備えた共鳴室(51)を有し、該共鳴室(51)の内壁面の少なくとも一部が上記駆動軸(21)の外周面によって形成されたヘルムホルツマフラ(50)を備えている。
第1の発明では、共鳴室(51)の内壁面の少なくとも一部が駆動軸(21)の外周面によって形成されるようにヘルムホルツマフラ(50)を設けている。このように共鳴室(51)が駆動軸(21)の周りに形成されことにより、開口部(52)が駆動軸(21)の近傍に形成される。つまり、上記回転式圧縮機(1)には、圧縮機構(30)とロータ(22)との間であって駆動軸(21)の近傍において開口するヘルムホルツマフラ(50)が設けられている。そのため、上記回転式圧縮機(1)では、ケーシング(10)内の圧縮機構(30)とロータ(22)との間であって駆動軸(21)の近傍において発生する高い周波数の高い音圧の共鳴のレベルが低減される。
第2の発明は、第1の発明において、上記共鳴室(51)は上記ロータ(22)に形成されている。
第2の発明では、ヘルムホルツマフラ(50)の共鳴室(51)がロータ(22)に形成されている。これにより、内壁面の少なくとも一部が駆動軸(21)の外周面によって形成された共鳴室(51)は、ロータ(22)の内周面に開口することとなる。
第3の発明は、第2の発明において、上記開口部(52)は、上記駆動軸(21)の周方向に連続した形状に形成されている。
第3の発明では、ロータ(22)に形成された開口部(52)が、駆動軸(21)の周方向に連続した形状に形成されている。そのため、駆動軸(21)と共にロータ(22)が回転しても、常に共鳴の腹となる部分に開口部(52)が位置することとなる。
第4の発明は、第1の発明において、上記圧縮機構(30)は、上記モータ(20)と軸方向に対向する鏡板部(33a)と該鏡板部(33a)から上記駆動軸(21)の外周面に沿って上記モータ(20)側へ延びるボス部(33b)とを有する端板(33)を備え、上記共鳴室(51)は、上記端板(33)の上記ボス部(33b)に形成され、上記ヘルムホルツマフラ(50)は、上記端板(33)の上記ボス部(33b)によって構成されている。
第4の発明では、ヘルムホルツマフラ(50)の共鳴室(51)が圧縮機構(30)の端板(33)のボス部(33b)に形成されている。これにより、内壁面の少なくとも一部が駆動軸(21)の外周面によって形成された共鳴室(51)は、ボス部(33b)の内周面に開口することとなる。
第5の発明は、第1乃至第4のいずれか1つの発明において、上記開口部(52)は、上記共鳴室(51)の径方向内側寄りの位置に形成されている。
第5の発明では、ヘルムホルツマフラ(50)の開口部(52)が、共鳴室(51)の径方向内側寄りの位置に形成されている。これにより、ヘルムホルツマフラ(50)は、圧縮機構(30)とロータ(22)との間であって駆動軸(21)の直ぐ外周側において開口することとなる。
第6の発明は、第5の発明において、上記開口部(52)は、内壁面が上記駆動軸(21)の外周面によって形成されている。
第6の発明では、開口部(52)の内壁面が駆動軸(21)の外周面によって形成されるようにヘルムホルツマフラ(50)が構成されている。これにより、開口部(52)が、ロータ(22)又はボス部(33b)の内周面に開口することとなる。
また、第1の発明によれば、圧縮機構(30)とロータ(22)との間に開口する開口部(52)を備えた共鳴室(51)を有するヘルムホルツマフラ(50)を、共鳴室(51)の内壁面の少なくとも一部が駆動軸(21)の外周面によって形成されるように構成することとした。これにより、ヘルムホルツマフラ(50)を、圧縮機構(30)とロータ(22)との間であって駆動軸(21)の近傍において開口させることができる。そのため、ケーシング(10)内の圧縮機構(30)とロータ(22)との間であって駆動軸(21)の近傍において発生する高い周波数の高い音圧の共鳴のレベルを低減することができる。よって、上記共鳴に起因する騒音及び振動を低減することができる。
また、第2の発明によれば、ヘルムホルツマフラ(50)の共鳴室(51)をロータ(22)に形成することとした。これにより、内壁面の少なくとも一部が駆動軸(21)の外周面によって形成される共鳴室(51)は、ロータ(22)の内周面において開口することとなる。これにより、ロータ(22)の内周面に溝を形成するだけで容易に共鳴室(51)を形成することができる。
また、第3の発明によれば、ロータ(22)に形成される開口部(52)を、駆動軸(21)の周方向に連続した形状に形成することとした。これにより、駆動軸(21)と共にロータ(22)が回転しても、常に共鳴の腹となる部分に開口部(52)を配置することができる。従って、ケーシング(10)内の圧縮機構(30)とロータ(22)との間であって駆動軸(21)の近傍において発生する高い周波数の高い音圧の共鳴のレベルを確実に低減することができる。よって、上記共鳴に起因する騒音及び振動を確実に低減することができる。
また、第4の発明によれば、共鳴室(51)を圧縮機構(30)の端板(33)のボス部(33b)に形成することとした。これにより、ボス部(33b)の内周面に溝を形成するだけで容易に共鳴室(51)を形成することができる。
また、第5の発明によれば、ヘルムホルツマフラ(50)の開口部(52)を、駆動軸(21)の直ぐ外周側において開口するように形成することとした。そのため、ケーシング(10)内の圧縮機構(30)とロータ(22)との間であって駆動軸(21)の近傍において発生する高い周波数の高い音圧の共鳴のレベルを効率よく低減することができる。よって、上記共鳴に起因する騒音及び振動を効率よく低減することができる。
また、第6の発明によれば、開口部(52)の内壁面が駆動軸(21)の外周面によって形成されるようにヘルムホルツマフラ(50)を構成することとした。これにより、ロータ(22)又はボス部(33b)の内周面に溝を形成するだけで容易に開口部(52)を形成することができる。また、開口部(52)を、圧縮機構(30)とロータ(22)との間であって駆動軸(21)の直ぐ外周側において開口するように形成することができるため、ケーシング(10)内の圧縮機構(30)とロータ(22)との間であって駆動軸(21)の近傍において発生する高い周波数の高い音圧の共鳴のレベルを効率よく低減することができる。よって、上記共鳴に起因する騒音及び振動を効率よく低減することができる。
図1は、実施形態1に係る圧縮機の概略構成を示す縦断面図である。 図2は、図1のII−II断面図である。 図3は、図1の圧縮機の圧縮機構とモータとの間の部分拡大図である。 図4は、実施形態2に係る圧縮機の圧縮機構とモータとの間の部分拡大図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《発明の実施形態1》
実施形態1では、本発明に係る回転式圧縮機の一例として、1シリンダ型のロータリ圧縮機(1)について説明する。圧縮機(1)は、空調機等の冷凍サイクルを行う冷媒回路(図示省略)に設けられ、作動流体である冷媒回路の冷媒を所定の圧力まで圧縮するように構成されている。なお、本実施形態では、作動流体として冷媒を用いているが、冷媒に限定されるものではなく、他の流体であってもよい。
図1に示すように、圧縮機(1)の外面には、アキュムレータ(3)が固定されている。該アキュムレータ(3)は、縦長円筒状の密閉容器である本体(4)を備え、該本体(4)の上部に接続された入口管(2)を介して内部に流入する冷媒のうち、ガス冷媒のみを本体(4)の下部に接続された出口管(5)を介して上記圧縮機(1)内へ流すように構成されている。
圧縮機(1)は、ケーシング(10)とモータ(20)と圧縮機構(30)とを備えている。モータ(20)と圧縮機構(30)とは、縦長の密閉容器であるケーシング(10)内に収容されている。圧縮機構(30)は、モータ(20)の下方に設けられ、モータ(20)の駆動軸(21)に取り付けられている。また、圧縮機(1)は、圧縮機構(30)において圧縮された冷媒がケーシング(10)内に吐出されて該ケーシング(10)内が高圧圧力状態となる、所謂、高圧ドーム型の圧縮機に構成されている。
上記ケーシング(10)は、円筒状の胴部(11)と、該胴部(11)の上端を閉塞する上部鏡板(12)と、該胴部(11)の下端を閉塞する下部鏡板(13)とを備えている。胴部(11)には、アキュムレータ(3)に繋がる吸入管(15)(出口管(5))が貫通するように設けられている。また、上部鏡板(12)の上側部分には、ケーシング(10)の内外を連通する吐出管(16)が貫通するように設けられている。また、上部鏡板(12)の上側部分には、図示しない外部電源に接続されたターミナル(17)が設けられている。該ターミナル(17)は、ケーシング(10)内においてモータ(20)に電気的に接続され、モータ(20)に対して外部電源の電力を供給する。また、下部鏡板(13)の内部、即ち、ケーシング(10)の底部には、上記圧縮機構(30)等の各摺動部分に供給される潤滑油を貯留するための貯留部(18)が形成されている。
上記モータ(20)は、上記ケーシング(10)内において上下方向に延びる駆動軸(21)と、該駆動軸(21)の上部に固定されるロータ(22)と、該ロータ(22)の径方向外側にエアギャップを介して配置されるステータ(23)とを備えている。上記モータ(20)は、上記ケーシング(10)内の上下方向の中央部において上方寄りに配置されている。
上記駆動軸(21)は、上下に延びる主軸部(21a)と、該主軸部(21a)の下端寄りに該主軸部(21a)と一体に形成された偏心部(21b)とを有している。該偏心部(21b)は、主軸部(21a)よりも大径に形成され、後述する圧縮機構(30)のピストン(35)が外嵌されている。主軸部(21a)の下端には、油溜まり(18)に浸漬する遠心ポンプ(21c)が設けられている。また、駆動軸(21)には、該駆動軸(21)内に軸方向に延びる給油通路(図示省略)が設けられている。駆動軸(21)が回転すると、遠心ポンプ(27)によって油溜まり(18)の潤滑油が駆動軸(21)内の上記給油通路へ汲み上げられ、圧縮機構(30)等の各摺動部分給油口(図示省略)を介して供給され、各摺動部分を潤滑及び冷却する。
上記ロータ(22)は、ロータコア(22a)と、複数(本実施形態では4つ)の永久磁石(22b)とを有している(図2を参照)。ロータコア(22a)は、中央部に円形の孔が形成された多数の円形の鋼板が軸方向に積層されて略円筒形状に形成されている。複数の永久磁石(22b)は、ロータコア(22a)の外周部に形成されて周方向に並ぶ複数(本実施形態では4つ)の孔(24)にそれぞれ嵌め込まている。また、詳細については後述するが、ロータコア(22a)の内周縁部は、ヘルムホルツマフラ(50)を構成する。このような略円筒形状のロータコア(22a)に上記駆動軸(21)が内嵌されることによって、ロータ(22)が駆動軸(21)に該駆動軸(21)と共に回転するように取り付けられる。ロータ(22)は、上記ステータ(23)において発生する回転磁界によって永久磁石(22b)が回転方向に力を受けることで回転する。
図1に示すように、上記ステータ(23)は、ステータコア(23a)と、該ステータコア(23a)に取り付けられた複数のコイル(23b)とを有している。ステータコア(23a)は、中央部に円形の孔が形成された多数の円形の鋼板が軸方向に積層されて略円筒形状に形成され、内周面が上記ロータコア(22a)の外周面とエアギャップを介して対向する一方、外周面が上記ケーシング(10)の胴部(11)の内周面に固定されている。ステータコア(23a)の外周端部には、周方向に等間隔に並ぶ複数(本実施形態では6つ)の切り欠きによって形成されるコアカット部(25)が形成されている。該コアカット部(25)により、モータ(20)の上方で冷媒から分離した潤滑油が下方へ流れる油通路が形成される。また、ステータコア(23a)の内周側には、複数のコイルスロット(図示省略)が形成され、該コイルスロットに複数のコイル(23b)が設けられている。
上記圧縮機構(30)は、ケーシング(10)内の上記モータ(20)の下方に配置されている。圧縮機構(30)は、内部に圧縮室(36)が形成されるシリンダ(31)と、該シリンダ(31)内で揺動するピストン(35)とを備えている。
上記シリンダ(31)は、筒軸方向に短い円筒状のシリンダ本体(32)と、該シリンダ本体(32)の上方に配置されるフロントヘッド(端板)(33)と、該シリンダ本体(32)の下方に配置されるリアヘッド(34)とを備えている。
上記シリンダ本体(32)は、上記ケーシング(10)の胴部(11)と同心に配置されている。また、上記シリンダ(31)は、図示しないマウンティングプレートを介して上記ケーシング(10)の胴部(11)の内周面に固定されている。
上記フロントヘッド(33)は、上記モータ(20)と軸方向に対向する鏡板部(33a)と該鏡板部(33a)から駆動軸(21)の外周面に沿って上記モータ(20)側へ延びるボス部(33b)とを有している。一方、リアヘッド(34)は、上記フロントヘッド(33)と同様に、鏡板部(34a)と該鏡板部(34a)から駆動軸(21)の外周面に沿って下方へ延びるボス部(34b)とを有している。上記フロントヘッド(33)及びリアヘッド(34)の鏡板部(33a,34a)は、中央部に円形の孔が形成された円板によって構成され、中央部の孔内に上記モータ(20)の駆動軸(21)が回転自在に挿通されている。
フロントヘッド(33)の鏡板部(33a)には、圧縮室(36)において圧縮された冷媒を上方に吐出するための吐出ポート(図示省略)が形成されている。また、フロントヘッド(33)の上部には、マフラーカバー(37)が設けられている。マフラーカバー(37)は、鏡板部(33a)の上面とボス部(33b)の下部の外周面とを覆うように設けられ、内部に、上記吐出ポートを介して吐出された冷媒の脈動を低減するためのマフラー空間を形成している。
上記シリンダ本体(32)は、上端がフロントヘッド(33)によって閉塞される一方、下端がリアヘッド(34)によって閉塞され、内部に閉空間を形成している。該閉空間には、上記駆動軸(21)の偏心部(21b)に摺動自在に外嵌されたピストン(35)が収容されている。このような構成により、シリンダ本体(32)の内周面とピストン(35)の外周面との間に圧縮室(36)が形成される。なお、本実施形態では、ピストン(35)の外周面には、該外周面から径方向外側へ延びるブレード(図示省略)が一体に形成されている。上記圧縮室(36)は、上記ブレードにより、吸入管(15)に連通する低圧室と吐出ポート(図示省略)が開口する高圧室とに仕切られている。
−ヘルムホルツマフラ−
ところで、上記圧縮機(1)では、ロータ(22)と圧縮機構(30)との間の駆動軸(21)の近傍に、比較的高い周波数(1.6kHz〜2.0kHz)の高い音圧を有する共鳴が発生する。
そこで、上記圧縮機(1)には、圧縮機構(30)とロータ(22)との間であって駆動軸(21)の近傍において開口するヘルムホルツマフラ(50)が設けられている。図3に示すように、ヘルムホルツマフラ(50)は、共鳴室(51)を有している。該共鳴室(51)は、圧縮機構(30)とロータ(22)との間に開口する開口部(52)と、開口部(52)に連通する空洞部(53)とを備えている。また、本実施形態では、共鳴室(51)は、ロータ(22)のロータコア(22a)の内周縁部と、該内周縁部に挿通された駆動軸(21)とによって形成されている。つまり、上記ヘルムホルツマフラ(50)は、駆動軸(21)とロータコア(22a)の内周縁部とによって構成されている。
上記空洞部(53)は、ロータコア(22a)の内周縁部に形成された周方向に連続する環状の空間である。具体的には、空洞部(53)は、ロータコア(22a)の内周面に形成された断面矩形状の環状の溝と、該溝を閉塞する上記駆動軸(21)の主軸部(21a)の外周面とによって形成されている。つまり、共鳴室(51)の空洞部(53)は、内壁面が上記駆動軸(21)の主軸部(21a)の外周面によって形成されている。
一方、上記開口部(52)は、ロータコア(22a)の内周面に形成された上記空洞部(53)を形成する溝よりも浅い断面矩形状の環状の溝と、該溝を閉塞する上記駆動軸(21)の主軸部(21a)の外周面とによって形成されている。つまり、開口部(52)は、内壁面が上記駆動軸(21)の主軸部(21a)の外周面によって形成され、空洞部(53)の径方向内側寄りの位置(共鳴室(51)の径方向内側寄りの位置)に形成されている。開口部(52)は、空洞部(53)の下端からロータコア(22a)の下端まで駆動軸(21)に沿って延びるように形成されている。
上記ヘルムホルツマフラ(50)は、固有振動数(共鳴周波数)が、上述したロータ(22)と圧縮機構(30)との間の駆動軸(21)の近傍に生じる共鳴の周波数(1.6kHz〜2.0kHz)と同等になるように、空洞部(53)の容積、開口部(52)の通路断面積(駆動軸(21)に垂直な断面の面積)及び通路長さ(駆動軸(21)に沿った長さ)が設定されている。これにより、ロータ(22)と圧縮機構(30)との間の駆動軸(21)の近傍において比較的高い周波数(1.6kHz〜2.0kHz)の共鳴が生じる際に、これを減衰するような共鳴がヘルムホルツマフラ(50)において生じる。このようにして、ロータ(22)と圧縮機構(30)との間の駆動軸(21)の近傍で生じる比較的高い周波数の共鳴が低減される。
−運転動作−
上記圧縮機(1)では、ケーシング(10)に取り付けられたターミナル(17)を通じてモータ(20)に電力を供給すると、ステータ(23)の内部に形成される回転磁界によってロータ(22)が回転する。ロータ(22)が回転すると、該ロータ(22)の駆動軸(21)に駆動連結された圧縮機構(30)のピストン(35)が圧縮室(36)内で揺動する。これにより、圧縮室(36)の低圧室と高圧室との容積が周期的に変動し、圧縮室(36)において冷媒の吸入動作、圧縮動作及び吐出動作が連続的に行われる。
上記吸入管(15)から上記圧縮室(36)の低圧室へ吸入された冷媒は、圧縮室(36)の高圧室で圧縮された後、吐出ポートからマフラーカバー(37)内のマフラー空間に吐出され、マフラーカバー(37)に形成された貫通孔からケーシング(10)内の圧縮機構(30)とモータ(20)との間に吐出される。マフラー空間から吐出された冷媒は、モータ(20)のロータ(22)とステータ(23)との間を通過してモータ(20)の上部に至り、吐出管(16)からケーシング(10)の外部へ流出する。
ところで、上記圧縮機(1)では、ロータ(22)と圧縮機構(30)との間の駆動軸(21)の近傍に、比較的高い周波数(1.6kHz〜2.0kHz)の高い音圧を有する共鳴が発生する。しかし、上記圧縮機(1)には、圧縮機構(30)とロータ(22)との間であって駆動軸(21)の近傍において開口して上記共鳴を低減するようなヘルムホルツマフラ(50)が設けられている。そのため、ヘルムホルツマフラ(50)において、上記共鳴を減衰するような共鳴が生じ、ロータ(22)と圧縮機構(30)との間の駆動軸(21)の近傍で生じる比較的高い周波数の共鳴が低減される。
−実施形態1の効果−
上記実施形態1によれば、圧縮機構(30)とロータ(22)との間に開口する開口部(52)を備えた共鳴室(51)を有するヘルムホルツマフラ(50)を、共鳴室(51)の内壁面の少なくとも一部が駆動軸(21)の外周面によって形成されるように構成することとした。これにより、ヘルムホルツマフラ(50)を、圧縮機構(30)とロータ(22)との間であって駆動軸(21)の近傍において開口させることができる。そのため、ケーシング(10)内の圧縮機構(30)とロータ(22)との間であって駆動軸(21)の近傍において発生する高い周波数の高い音圧の共鳴のレベルを低減することができる。よって、上記共鳴に起因する騒音及び振動を低減することができる。
また、上記実施形態1によれば、ヘルムホルツマフラ(50)の共鳴室(51)をロータ(22)に形成することとした。これにより、内壁面の少なくとも一部が駆動軸(21)の外周面によって形成される共鳴室(51)は、ロータ(22)の内周面において開口することとなる。よって、ロータ(22)の内周面に溝を形成するだけで容易に共鳴室(51)を形成することができる。
また、上記実施形態1によれば、ロータ(22)に形成される開口部(52)を、駆動軸(21)の周方向に連続した形状に形成することとした。これにより、駆動軸(21)と共にロータ(22)が回転しても、常に共鳴の腹となる部分に開口部(52)を配置することができる。従って、ケーシング(10)内の圧縮機構(30)とロータ(22)との間であって駆動軸(21)の近傍において発生する高い周波数の高い音圧の共鳴のレベルを確実に低減することができる。よって、上記共鳴に起因する騒音及び振動を確実に低減することができる。
また、上記実施形態1によれば、ヘルムホルツマフラ(50)の開口部(52)を、共鳴室(51)の径方向内側寄りの位置に形成し、圧縮機構(30)とロータ(22)との間であって駆動軸(21)の直ぐ外周側において開口するようにヘルムホルツマフラ(50)を形成することとした。そのため、ケーシング(10)内の圧縮機構(30)とロータ(22)との間であって駆動軸(21)の近傍において発生する高い周波数の高い音圧の共鳴のレベルを効率よく低減することができる。よって、上記共鳴に起因する騒音及び振動を効率よく低減することができる。
また、上記実施形態1によれば、開口部(52)の内壁面が駆動軸(21)の外周面によって形成されるようにヘルムホルツマフラ(50)を構成することとした。これにより、ロータ(22)の内周面に溝を形成するだけで容易に開口部(52)を形成することができる。また、開口部(52)を、圧縮機構(30)とロータ(22)との間であって駆動軸(21)の直ぐ外周側において開口するように形成することができるため、ケーシング(10)内の圧縮機構(30)とロータ(22)との間であって駆動軸(21)の近傍において発生する高い周波数の高い音圧の共鳴のレベルを効率よく低減することができる。よって、上記共鳴に起因する騒音及び振動を効率よく低減することができる。
《発明の実施形態2》
実施形態2の圧縮機(1)は、実施形態1の圧縮機(1)において、ヘルムホルツマフラ(50)の設置位置を変更したものである。実施形態2では、圧縮機構(30)のフロントヘッド(端板)(33)のボス部(33b)と該ボス部(33b)に挿通された駆動軸(21)とによって、ヘルムホルツマフラ(50)が構成されている。実施形態2においても、共鳴室(51)は、開口部(52)と空洞部(53)とを備えている。
図4に示すように、実施形態2では、空洞部(53)は、フロントヘッド(33)のボス部(33b)に形成された周方向に連続する環状の空間である。具体的には、空洞部(53)は、フロントヘッド(33)のボス部(33b)の内周面に形成された断面矩形状の環状の溝と、該溝を閉塞する上記駆動軸(21)の主軸部(21a)の外周面とによって形成されている。つまり、共鳴室(51)の空洞部(53)は、内壁面が上記駆動軸(21)の主軸部(21a)の外周面によって形成されている。
一方、上記開口部(52)は、フロントヘッド(33)のボス部(33b)に形成された周方向に連続する環状の空間である。具体的には、開口部(52)は、フロントヘッド(33)のボス部(33b)の内周面に形成された上記空洞部(53)を形成する溝よりも浅い断面矩形状の環状の溝と、該溝を閉塞する上記駆動軸(21)の主軸部(21a)の外周面とによって形成されている。つまり、開口部(52)は、内壁面が上記駆動軸(21)の主軸部(21a)の外周面によって形成され、空洞部(53)の径方向内側寄りの位置(共鳴室(51)の径方向内側寄りの位置)に形成されている。開口部(52)は、空洞部(53)の上端からフロントヘッド(33)のボス部(33b)の上端まで駆動軸(21)に沿って延びるように形成されている。
また、実施形態2においても、上記ヘルムホルツマフラ(50)は、固有振動数(共鳴周波数)が、上述したロータ(22)と圧縮機構(30)との間の駆動軸(21)の近傍に生じる共鳴の周波数(1.6kHz〜2.0kHz)と同等になるように、空洞部(53)の容積、開口部(52)の通路断面積(駆動軸(21)に垂直な断面の面積)及び通路長さ(駆動軸(21)に沿った長さ)が設定されている。これにより、ロータ(22)と圧縮機構(30)との間の駆動軸(21)の近傍において比較的高い周波数(1.6kHz〜2.0kHz)の共鳴が生じる際に、これを減衰するような共鳴がヘルムホルツマフラ(50)において生じる。このようにして、ロータ(22)と圧縮機構(30)との間の駆動軸(21)の近傍で生じる比較的高い周波数の共鳴が低減される。
以上により、上記実施形態2によれば、実施形態1と同様にして、ケーシング(10)内の圧縮機構(30)とロータ(22)との間であって駆動軸(21)の近傍において発生する高い周波数の高い音圧の共鳴のレベルを低減することができ、該共鳴に起因する騒音及び振動を低減することができる。
また、上記実施形態2によれば、共鳴室(51)を圧縮機構(30)のフロントヘッド(33)のボス部(33b)に形成することとした。これにより、フロントヘッド(33)のボス部(33b)の内周面に溝を形成するだけで容易に共鳴室(51)を形成することができる。
また、上記実施形態2によれば、開口部(52)の内壁面が駆動軸(21)の外周面によって形成されるようにヘルムホルツマフラ(50)を構成することとした。これにより、フロントヘッド(33)のボス部(33b)の内周面に溝を形成するだけで容易に開口部(52)を形成することができる。また、開口部(52)を、圧縮機構(30)とロータ(22)との間であって駆動軸(21)の直ぐ外周側において開口するように形成することができるため、ケーシング(10)内の圧縮機構(30)とロータ(22)との間であって駆動軸(21)の近傍において発生する高い周波数の高い音圧の共鳴のレベルを効率よく低減することができる。よって、上記共鳴に起因する騒音及び振動を効率よく低減することができる。
《その他の実施形態》
上記各実施形態では、ヘルムホルツマフラ(50)の共鳴室(51)は、周方向に連続した形状、即ち、環状の空洞部(53)と環状の開口部(52)とによって構成されていた。しかしながら、共鳴室(51)の構成はこれに限られない。例えば、共鳴室(51)は、駆動軸(21)の周方向に並ぶ複数の空洞部(53)と、各空洞部(53)に1つずつ対応するように設けられた複数の開口部(52)とによって、駆動軸(21)の周方向に複数形成されていてもよい。また、共鳴室(51)は、駆動軸(21)の周方向に並ぶ複数の空洞部(53)と、これらの空洞部(53)を繋ぐ1つの環状の開口部(52)とによって構成されていてもよい。また逆に、駆動軸(21)の周方向に並ぶ複数の開口部(52)と、これらの開口部(52)を繋ぐ1つの環状の空洞部(53)とによって構成されていてもよい。
上記各実施形態では、圧縮機(1)は、圧縮機構(30)が1つの圧縮室を有する所謂1シリンダ型のロータリ圧縮機構に構成されていた。しかしながら、本発明に係る回転式圧縮機(1)の圧縮機構(30)は、上記各実施形態のものに限られない。上述のように、圧縮機構(30)において圧縮された冷媒が、該圧縮機構(30)とモータ(20)との間に吐出されるものであればいかなるものであってもよい。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、回転式圧縮機について有用である。
1 圧縮機(回転式圧縮機)
10 ケーシング
20 モータ
21 駆動軸
22 ロータ
23 ステータ
30 圧縮機構
33 フロントヘッド(端板)
33a 鏡板部
33b ボス部
50 ヘルムホルツマフラ
51 共鳴室
52 開口部
53 空洞部

Claims (6)

  1. ケーシング(10)と、駆動軸(21)に取り付けられたロータ(22)と該ロータ(22)の外周側に設けられるステータ(23)とを有して上記ケーシング(10)内に収容されたモータ(20)と、該モータ(20)の駆動軸(21)の下部に取り付けられて流体を圧縮する圧縮機構(30)とを備え、該圧縮機構(30)において圧縮された流体が上記ケーシング(10)内のモータ(20)との間に吐出される回転式圧縮機であって、
    上記圧縮機構(30)と上記ロータ(22)との間に開口する開口部(52)を備えた共鳴室(51)を有し、該共鳴室(51)の内壁面の少なくとも一部が上記駆動軸(21)の外周面によって形成されたヘルムホルツマフラ(50)を備えている
    ことを特徴とする回転式圧縮機。
  2. 請求項1において、
    上記共鳴室(51)は上記ロータ(22)に形成されている
    ことを特徴とする回転式圧縮機。
  3. 請求項2において、
    上記開口部(52)は、上記駆動軸(21)の周方向に連続した形状に形成されている
    ことを特徴とする回転式圧縮機。
  4. 請求項1において、
    上記圧縮機構(30)は、上記モータ(20)と軸方向に対向する鏡板部(33a)と該鏡板部(33a)から上記駆動軸(21)の外周面に沿って上記モータ(20)側へ延びるボス部(33b)とを有する端板(33)を備え、
    上記共鳴室(51)は、上記端板(33)の上記ボス部(33b)に形成されている
    ことを特徴とする回転式圧縮機。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1つにおいて、
    上記開口部(52)は、上記共鳴室(51)の径方向内側寄りの位置に形成されている
    ことを特徴とする回転式圧縮機。
  6. 請求項5において、
    上記開口部(52)は、内壁面が上記駆動軸(21)の外周面によって形成されている
    ことを特徴とする回転式圧縮機。
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