JP2020148128A - 圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧縮機の脈動による騒音を低減する【解決手段】ステータ41は、ステータコア44と、ステータコア44のモータ回転軸方向の一端側及び他端側のうちの少なくとも一方に配置されているインシュレータ45とを有している。ステータ41には、ステータコア44とケーシング20の内周面21aとの間には冷媒の通る第1通路81が設けられている。インシュレータ45は、第1通路81の延長部分である第2通路82を設ける通路形成部45aを有している。第1通路81と第2通路82は、モータ回転軸方向の両側に設けられている複数の空間である上部高圧空間91と下部高圧空間90を繋ぐように連通している。【選択図】図3

Description

ケーシングの内部に配置されているモータを備える圧縮機
従来から、ケーシングの中にモータと圧縮機構とが縦に配置されている圧縮機がある。このような圧縮機の中には、例えば特許文献1(特開2009−177970号公報)に記載されているように、モータのステータコアとケーシングとの間に縦に延びる複数の溝が形成されているものがある。これら複数の溝は、冷媒を通過させて潤滑油を圧縮機構に循環させる役割を果たしている。
特許文献1に記載されている圧縮機では、圧縮機から冷媒を吐出する際に脈動が発生する。圧縮機で発生する脈動により、複数の溝で繋がっているモータの上方の空間と下方の空間の間で共鳴が励起されて、騒音が発生する。
このような圧縮機には、脈動による騒音を低減するという課題がある。
第1観点の圧縮機は、ケーシングと、ケーシングの内部に配置され、ステータを有するモータと、ケーシングの内部に配置され、モータによって駆動されて冷媒を圧縮する圧縮機構とを備え、ステータは、ステータコアと、ステータコアのモータ回転軸方向の一端側及び他端側のうちの少なくとも一方に配置されているインシュレータとを有し、ステータには、ステータコアとケーシングの内周面との間には冷媒の通る第1通路が設けられ、インシュレータは、第1通路の延長部分である第2通路を設ける通路形成部を有し、第1通路と第2通路は、モータのモータ回転軸方向の両側に設けられている複数の空間を繋ぐように連通している。
第1観点の圧縮機の通路形成部は、モータのモータ回転軸方向の両側に設けられている複数の空間を繋ぐ第1通路を第2通路で延長し、第2通路による通路長の設定によって、第2通路による第1通路の延長をしない場合に比べて共鳴状態を変更する。通路形成部は、圧縮機が冷媒を吐出する際の脈動の周波数に対して騒音を削減できるように共鳴状態を変更して、耳障りな騒音を低減させる。
第2観点の圧縮機は、第1観点の圧縮機であって、インシュレータは、インシュレータの上に溜まる潤滑油を第2通路に流すために、複数の空間のうちの上方の空間と第2通路とを繋ぐ横穴を有する、ものである。
第2観点の圧縮機のインシュレータの横穴は、冷媒によって運ばれてインシュレータの上に溜まった潤滑油を第1通路と第2通路を通して圧縮機構に戻すために、インシュレータの上に溜まった潤滑油を通過させる。横穴は、潤滑油を圧縮機構に戻すのを促進し、圧縮機構の良好な動作状態を維持し易くする。
第3観点の圧縮機は、第1観点又は第2観点の圧縮機であって、モータは、モータ回転軸が上下に延びるように配置され、圧縮機構は、モータの下に配置され、通路形成部が、モータの下部に設けられている、ものである。
第3観点の圧縮機では、モータの下部に設けられている通路形成部が、潤滑油の落下を妨げない。モータの下部に通路形成部が設けられている圧縮機は、例えば潤滑油のための横穴をインシュレータに設けなくても、圧縮機構に潤滑油が戻るのを通路形成部で邪魔せずにスムーズに潤滑油を圧縮機構に戻せる。
第4観点の圧縮機は、第1観点から第3観点のいずれかの圧縮機であって、インシュレータの最も外側の外周面とケーシングの内周面との間の隙間が0.5mm以下である、ものである。
第4観点の圧縮機のインシュレータは、ケーシングとの隙間を0.5mm以下にすることで、共鳴周波数に与える隙間の影響を小さくして、騒音を低減するための設計を容易化する。
第5観点の圧縮機は、第1観点から第4観点のいずれかの圧縮機であって、第2通路の長さが、モータ回転軸方向において、ステータコアの長さの10%以上である、ものである。
第5観点の圧縮機のインシュレータは、第2通路の長さをステータコアの長さの10%以上にして、耳障りな騒音を十分に低減する。
第6観点の圧縮機は、第1観点から第5観点のいずれかの圧縮機であって、インシュレータは、樹脂製であって、モータ回転軸方向に対して垂直な断面において、通路形成部の両側に樹脂が配置されていない箇所を有する、ものである。
第6観点の圧縮機のインシュレータは、通路形成部の両側に樹脂が配置されていない箇所を設けることによって製造材料としての樹脂を省き、材料費を低減させる。
実施形態に係る圧縮機の縦断面図。 図1のI−I線に沿って切断した圧縮機の断面図。 円筒部に嵌め込まれたステータを示す斜視図。 ステータの分解斜視図。 共鳴している周波数の脈動による騒音の大きさと第2通路の長さの関係を説明するためのグラフ。 通路形成部がステータの下部に形成されている場合のステータを示す斜視図。 横穴が形成されている通路形成部を有するステータを示す斜視図。
(1)全体構成
本実施形態では、図1に示されているように、モータ40が内部に配置されている圧縮機10として、ロータリ圧縮機を例に挙げて説明する。しかし、本実施形態で説明する技術が適用される、モータが内部に配置されている圧縮機は、ロータリ圧縮機には限られない。本実施形態で説明する技術は、ロータリ圧縮機以外の圧縮機にも適用できる。
圧縮機10は、吸入管60からガス状の冷媒を吸入する。圧縮機10は、吸入管60から吸入される冷媒を圧縮する。圧縮機10は、圧縮した冷媒を吐出管70から吐出する。
(1−1)ケーシング
ケーシング20は、圧縮機構30と、モータ40と、クランクシャフト50とを収容している。吸入管60及び吐出管70は、ケーシング20を貫通し、ケーシング20の気密性が確保されるように、ケーシング20に固定されている。ケーシング20は、吸入管60と吐出管70がケーシング20の外部と連通することを除いて、気密に形成されている。
ケーシング20は、円筒部21と、蓋部22と、底部23とを有する。蓋部22は、円筒部21の上側に配置されている。底部23は、円筒部21の下側に配置されている。円筒部21、蓋部22及び底部23は、剛性の高い金属材料からなる。円筒部21、蓋部22及び底部23には、例えば鋼鉄が用いられる。
円筒部21は、上端部211と下端部212とを有する円筒形状を呈する。上端部211及び下端部212は、直径が同じ円形形状を呈する。図2には、図1のI−I線で切断した圧縮機10の断面が示されている。円筒部21の中心軸に垂直な断面の直径は、上端部211及び下端部212と同じである。円筒部21には、モータ40のステータコア44が嵌め込まれ、円筒部21の内周面21aによってステータコア44が固定される。圧縮機10は、円筒部21の中心軸が鉛直方向と実質的に一致するように立てて使用される。円筒部21には、吸入管60が取り付けられている。
蓋部22は、円筒部21の上端部211に気密に取り付けられている。蓋部22と円筒部21の接続箇所の気密を保つために、例えば、全周溶接によって蓋部22と円筒部21とが接合されている。蓋部22には、吐出管70が取り付けられている。底部23は、円筒部21の下端部212に気密に取り付けられている。底部23と円筒部21の接続箇所の気密を保つために、例えば、全周溶接によって底部23と円筒部21とが接合されている。
(1−2)圧縮機構
圧縮機構30は、ピストン31と、フロントヘッド32と、シリンダ33と、リアヘッド34と、マフラ35とを有する。フロントヘッド32、シリンダ33及びリアヘッド34は、溶接及び締結等によって互いに連結されている。
圧縮機構30は、低圧ガス状の冷媒を吸引して圧縮し、高圧ガス状の冷媒を吐出する。圧縮機構30の上方の空間は、ケーシング20の内部空間であって、圧縮機構30によって圧縮されたガス状の冷媒が吐出される高圧空間である。この高圧空間のうち、モータ40の下方の空間を下部高圧空間90とよび、モータ40の上方の空間を上部高圧空間91と呼ぶ。
圧縮機構30の少なくとも一部が、ケーシング20の底部23によって形成される油貯留部92に貯留されている潤滑油に浸かっている。油貯留部92の潤滑油は、圧縮機構30の摺動部に供給される。潤滑油は、ケーシング20の内部空間にある摺動部の潤滑性を向上させるために用いられる冷凍機油である。
圧縮機構30は、フロントヘッド32、シリンダ33及びリアヘッド34によって囲まれて形成される圧縮室36を有する。ピストン31は圧縮室36に配置されている。圧縮室36は、ピストン31によって吸入室と吐出室とに区画されている。吸入室は、吸入管60と連通する。吐出室は、後述のマフラ空間93を介して下部高圧空間90と連通している。
ピストン31には、クランクシャフト50の偏心軸部51が嵌め込まれている。クランクシャフト50が回転すると、ピストン31は、偏心軸を中心に回転運動を行う。ピストン31の回転運動によって、吸入室及び吐出室の容積が周期的に変化する。
フロントヘッド32は、クランクシャフト50を支持するための上部軸受32aを有する。上部軸受32aは、フロントヘッド32の上面の中央部から上方に向って延びて形成されている。フロントヘッド32は、マフラ空間93に圧縮室36内の冷媒を吐出するための吐出ポート(図示せず)を有する。
シリンダ33は、フロントヘッド32とリアヘッド34との間に挟まれている円筒形状の部材である。シリンダ33の上面は、フロントヘッド32によって覆われている。シリンダ33の下面は、リアヘッド34によって覆われている。
リアヘッド34は、クランクシャフト50を支持するための下部軸受34aを有している。下部軸受34aは、リアヘッド34の下面の中央部から下方に向って延びて形成されている。
マフラ35は、フロントヘッド32の上面に固定されている。マフラ35は、フロントヘッド32の吐出ポートから冷媒が吐出される際に発生する騒音を低減するためのマフラ空間93を形成する。マフラ空間93は、マフラ35とフロントヘッド32とによって囲まれた空間である。マフラ35は、マフラ空間93と下部高圧空間90とを連通する孔(図示せず)を有する。
(1−3)クランクシャフト
クランクシャフト50は、図1に一点鎖線で示されている回転軸50aが、ケーシング20の円筒部21の中心軸と一致するように配置されている。クランクシャフト50は、回転軸50aを中心に回転する。クランクシャフト50は、偏心軸部51を有する。クランクシャフト50の偏心軸部51は、圧縮機構30のピストン31と連結されている。クランクシャフト50の上部は、モータ40のロータ42と連結されている。クランクシャフト50は、上部軸受32aと下部軸受34aとによって回転可能に支持されている。
(1−4)モータ
モータ40は、例えば、圧縮機構30の上方に配置される3相ブラシレスDCモータである。モータ40は、ステータ41と、ロータ42とを有する。ステータ41は、ケーシング20の円筒部21に固定される筒形状の部材である。ロータ42は、ステータ41の内側に配置される円柱形状の部材である。ステータ41とロータ42との間には、エアギャップ43と呼ばれる隙間が形成されている。
ステータ41は、ステータコア44と、インシュレータ45とを有する。ステータコア44は、円筒部21の内周面21aに焼き嵌めによって固定されている。ステータコア44は、例えば、電磁鋼からなる。インシュレータ45は、ステータコア44の鉛直方向の両端面に取り付けられている。インシュレータ45は、樹脂からなる。円筒部21の中心軸に沿う方向のステータコア44の長さは、例えば、50mmから100mmである。
図2に示されているように、ステータコア44は、環状部44aと、9本のティース44bとを有する。環状部44aは、略円筒形状を有する。ステータコア44の環状部44aの中心軸44cは、ケーシング20の円筒部21の中心軸と実質的に一致するように配置されている。ティース44bは、環状部44aの内周面44dから、環状部44aの径方向内側に向かって突出している。ティース44bは、環状部44aの周方向に沿って等間隔に配置されている。以下、環状部44aの周方向に隣り合うティース44bの間の空間を、スロット44fと呼ぶ。ティース44bは、インシュレータ45と共に導線が巻き付けられ、これにより、コイル46が形成されている。
図2に示されているように、環状部44aの外周面44e(ステータコア44の外周面)には、円筒部21の中心軸方向に延びるコアカット44gと呼ばれる溝が形成されている。コアカット44gは、環状部44aの外周面44eに等間隔に配置されている。これらコアカット44gによって、環状部44aの外周面44eと円筒部21の内周面21aとの間に、下部高圧空間90と上部高圧空間91とを繋ぐ複数の第1通路81が構成される。
図3には、円筒部21に嵌め込まれたステータ41を斜めから見た状態が示されている。また、図4には、ステータ41をステータコア44とインシュレータ45に分解した状態が示されている。コアカット44gの上には、インシュレータ45の複数の通路形成部45aが延びている。これら通路形成部45aにより、第1通路81を延長する第2通路82が形成されている。平面視において、通路形成部45aの外周側の形状は、コアカット44gの外周側の形状と一致する。逆に、インシュレータ45の外周面45cの直径は、円筒部21の内周面21aの直径に実質的に一致する。圧縮機10の製造を考慮すると、インシュレータ45の最も外側の外周面45cとケーシング20の内周面21aとの間には隙間を設けることが好ましい。しかし、共鳴周波数に与える隙間の影響を小さくするには、ケーシング20の内周面21aとインシュレータ45の外周面45cとの隙間を0.5mm以下にすることが好ましい。下部高圧空間90と上部高圧空間91とは、エアギャップ43、複数の第1通路81及び複数の第2通路82を介して連通している。
図4に示されているように、中心軸44cに沿うステータコア44の長さL1が、第1通路81の長さである。中心軸44cに沿う通路形成部45aの長さL2が、第2通路82の長さである。第2通路82の長さL2が、下部高圧空間90と上部高圧空間91を繋ぐ通路における第1通路81の延長部分の長さである。このように通路を延長するための互いに隣り合う通路形成部45aの間には、樹脂が存在しない箇所Ar1がある。通路の延長に無関係なことから樹脂を取り除いた箇所Ar1を設けることで、このような箇所Ar1を設けない場合に比べて、インシュレータ45の製造に必要な樹脂の量が削減されている。
ロータ42は、ロータコア47と、上部板48と、下部板49とを有している。ロータコア47は、円筒部21の中心軸方向に沿って積層された複数の金属板から構成される。ロータコア47には、磁石が埋め込まれている。上部板48は、ロータコア47の上端面を覆う金属板である。下部板49は、ロータコア47の下端面を覆う金属板である。
(2)圧縮機10の動作
外部電源から供給される電力によってモータ40が駆動すると、ロータ42に連結されているクランクシャフト50の偏心軸部51は、回転軸50aを中心に偏心回転する。クランクシャフト50の回転により、偏心軸部51に連結されているピストン31は、圧縮室36において回転軸50aを中心に回転する。ピストン31の回転により、圧縮室36の吸入室および吐出室の容積は、周期的に変化する。ピストン31の回転による圧縮室36の吸入室および吐出室の容積の変化に伴って、冷媒が圧縮されて圧縮室36から吐出される。
圧縮室36で圧縮されたガス状の冷媒は、圧縮機構30から下部高圧空間90に吐出される。吐出管70が蓋部22にあるので、圧縮機構30から下部高圧空間90に吐出された冷媒は、上部高圧空間91を通って吐出管70からケーシング20の外に吐出される。この上方に向うガス状の冷媒の流れに乗って、潤滑油の一部も上部高圧空間91に向って押し上げられる。
(2−1)圧縮機10の動作に伴う騒音の低減
圧縮機10では、圧縮室36の吸入室および吐出室の容積が周期的に変化することから、容積の周期的な変化に起因する騒音が生じる。圧縮機10のケーシング20の中で、下部高圧空間90と上部高圧空間91とが、ステータ41によって細くなった通路で繋がっている。このようなケーシング20の中の構造により、圧縮機10では共鳴が生じ易い。図5には、圧縮機10に100Hzの吐出ガスによる加振力を与えたとき生じる主な脈動による騒音の大きさが示されている。図5には、通路形成部45aの長さを10cm、20cm及び30cmとした場合の騒音の大きさの変化が示されている。共鳴周波数の騒音の中で、特に大きな300Hzの共鳴周波数は、10cm、20cm及び30cmの順で小さくなっていく。このように、圧縮機10が用いられる機器の中には、例えば空気調和機のように、騒音が問題となり易いものがある。空気調和機を使用しているときに圧縮機10から室内に共鳴周波数を持つ騒音が伝わることがあり、共鳴周波数の騒音の中で最も大きなものを低減させることは、圧縮機10を備える機器のユーザにとって顕著に快適性を向上させる効果をもたらす場合がある。上述の圧縮機10において、第2通路82によって第1通路81からさらに10mm(10%以上)延長することで、300Hzの共鳴周波数の騒音の大きさが約3dB低減されている。
(3)変形例
(3−1)変形例1A
上記実施形態の圧縮機10は、通路形成部45aがステータ41の上部に設けられている。しかし、通路形成部45aは、図6に示されているようにステータ41の下部に設けることが可能である。また、通路形成部45aは、ステータ41の上部と下部の両方に設けられてもよい。ステータ41の上部に通路形成部45aが設けられる場合、例えば、射出成形により、上部インシュレータ451と通路形成部45aとが一体的に成形される。ステータ41の下部に通路形成部45aが設けられる場合、例えば、射出成形により、下部インシュレータ452と通路形成部45aとが一体的に成形される。なお、上部インシュレータ451と通路形成部45a及び/または下部インシュレータ452と通路形成部45aを別部材で構成することもできる。しかしながら、図3及び図6に示されているように、通路形成部45aをインシュレータ45と一体的に形成すると、圧縮機10の製造コストを削減するには有利である。
(3−2)変形例1B
図7には、横穴45bが設けられた通路形成部45aが示されている。言い換えると、インシュレータ45が、横穴45bを有しているということである。上方の空間である上部高圧空間91と第2通路82とが、横穴45bで繋がっている。これらの横穴45bを通って、インシュレータ45の上に溜まる潤滑油が第2通路82に流れる。第2通路82に流れ込んだ潤滑油は、第2通路82を通って下部高圧空間90に入る。下部高圧空間90に入った潤滑油は、油貯留部92(図1参照)に溜まった後、圧縮機構30に戻される。インシュレータ45の上に潤滑油が滞留することで、圧縮機構30に供給される潤滑油が不足するという事態が生じ難くなり、圧縮機構30の良好な動作状態が維持され易くなる。
(4)特徴
(4−1)
以上説明したように、圧縮機10は、ケーシング20と圧縮機構30とモータ40とを備えている。モータ40及び圧縮機構30は、ケーシング20の内部に配置されている。モータ40はステータ41を有している。圧縮機構30は、モータ40によって駆動されて冷媒を圧縮する機械である。ステータ41は、ステータコア44とインシュレータ45とを有している。インシュレータ45は、ステータコア44のモータ回転軸方向の一端側及び他端側のうちの少なくとも一方に配置されている。モータ回転軸方向の一端側とは、円筒部21の上端部211に近い側であり、モータ回転軸方向の他端側とは、円筒部21の下端部212に近い側である。
ステータ41において、ステータコア44とケーシング20の内周面21aとの間には冷媒の通る第1通路81が設けられている。ステータ41は、下部高圧空間90と上部高圧空間91を繋ぐ通路について、第1通路81の延長部分である第2通路82を設ける通路形成部45aを有している。第1通路81と第2通路82は、モータのモータ回転軸方向の両側に設けられている複数の空間である下部高圧空間90と上部高圧空間91を繋ぐように連通している。
通路形成部45aは、第1通路81を延長する第2通路82の通路長の設定によって、第2通路82による第1通路81の延長をしない場合に比べて共鳴状態を変更する。その結果、通路形成部45aは、圧縮機10が冷媒を吐出する際の脈動の周波数に対して騒音を削減できるように共鳴状態を変更して、耳障りな騒音を低減させることができる。
(4−2)
上述の変形例1Bの圧縮機10のインシュレータ45は、横穴45bを有している。この圧縮機10では、上方の空間である上部高圧空間91と第2通路82とが、横穴45bで繋がっている。これらの横穴45bを通って、インシュレータ45の上に溜まる潤滑油が第2通路82に流れる。これら横穴45bは、潤滑油を圧縮機構30に戻すのを促進し、圧縮機構30の良好な動作状態を維持し易くしている。
(4−3)
上述の変形例1Aの圧縮機10では、圧縮機10の使用状態においてモータ回転軸が上下に延びるように、モータ40が配置されている。このとき、圧縮機構30は、モータ40の下に配置されている。また、通路形成部45aが、モータ40の下部に設けられている。このように、モータ40の下部に設けられている通路形成部45aは、潤滑油がモータ40の下に落ちるのを妨げない。モータ40の下部に通路形成部45aが設けられている圧縮機10は、例えば潤滑油のための横穴45bをインシュレータ45に設けなくても、圧縮機構30に潤滑油が戻るのを通路形成部45aで邪魔せずにスムーズに潤滑油を圧縮機構30に戻せる。
(4−4)
上述の圧縮機10は、インシュレータ45の最も外側の外周面45cとケーシングの内周面21aとの間の隙間が0.5mm以下である、ものである。インシュレータ45の外周面45cとケーシング20の内周面21aとの隙間を0.5mm以下にすることで、共鳴周波数に与える隙間の影響を小さくすることができる。共鳴周波数に与える隙間の影響が小さくなれば、騒音を低減するための圧縮機10の設計が容易になる。
(4−5)
上述の圧縮機10は、モータ回転軸方向において、第2通路82の長さを、ステータコア44の長さL1の10%以上に設定している。このように第2通路82の長さL2をステータコア44の長さL1の10%以上にした上述の圧縮機10は、耳障りな騒音を十分に低減することができている。
(4−6)
上述の圧縮機10のインシュレータ45は、樹脂製であって、モータ回転軸方向に対して垂直な断面において、通路形成部45aの両側に樹脂が配置されていない箇所Ar1を有している。このように構成された圧縮機10は、通路形成部45aの両側に樹脂が配置されていない箇所Ar1を設けることによって製造材料としての樹脂を省き、材料費を低減させている。
以上、本開示の実施形態を説明したが、特許請求の範囲に記載された本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
10 圧縮機
20 ケーシング
21 円筒部
21a 内周面
30 圧縮機構
40 モータ
41 ステータ
44 ステータコア
45 インシュレータ
45a 通路形成部
45b 横穴
45c 外周面
81 第1通路
82 第2通路
特開2009−177970号公報

Claims (6)

  1. ケーシング(20)と、
    前記ケーシングの内部に配置され、ステータ(41)を有するモータ(40)と、
    前記ケーシングの内部に配置され、前記モータによって駆動されて冷媒を圧縮する圧縮機構(30)と
    を備え、
    前記ステータは、ステータコア(44)と、前記ステータコアのモータ回転軸方向の一端側及び他端側のうちの少なくとも一方に配置されているインシュレータ(45)とを有し、
    前記ステータには、前記ステータコアと前記ケーシングの内周面(21a)との間には冷媒の通る第1通路(81)が設けられ、
    前記インシュレータは、前記第1通路の延長部分である第2通路(82)を設ける通路形成部(45a)を有し、
    前記第1通路と前記第2通路は、前記モータの前記モータ回転軸方向の両側に設けられている複数の空間を繋ぐように連通している、圧縮機(10)。
  2. 前記インシュレータは、前記インシュレータの上に溜まる潤滑油を前記第2通路に流すために、前記複数の空間のうちの上方の空間と前記第2通路とを繋ぐ横穴(45b)を有する、
    請求項1に記載の圧縮機(10)。
  3. 前記モータは、モータ回転軸が上下に延びるように配置され、
    前記圧縮機構は、前記モータの下に配置され、
    前記通路形成部が、前記モータの下部に設けられている、
    請求項1または請求項2に記載の圧縮機(10)。
  4. 前記インシュレータの最も外側の外周面(45c)と前記ケーシングの前記内周面との間の隙間が0.5mm以下である、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の圧縮機(10)。
  5. 前記第2通路の長さが、前記モータ回転軸方向において、前記ステータコアの長さの10%以上である、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の圧縮機(10)。
  6. 前記インシュレータは、樹脂製であって、前記モータ回転軸方向に対して垂直な断面において、前記通路形成部の両側に樹脂が配置されていない箇所を有する、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の圧縮機(10)。
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