JP2014118618A - 水電解水素酸素エネルギー貯蔵システムおよび水電解水素酸素エネルギー貯蔵方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】水電解装置による水素及び酸素を液化して電力貯蔵を行う。
【解決手段】水電解水素酸素エネルギー貯蔵システムは、水電解装置11と、酸素液化装置12aと、水素液化装置12bと、液化ガス貯蔵装置13とを具備する。水電解装置11は、受電した電力を用いて水を電気分解し、高圧の水素ガス及び高圧の酸素ガスを生成する。酸素液化装置12aは、酸素ガスを、膨張減圧させて冷やし、液体酸素を生成する。水素液化装置12bは、水素ガスを、液体酸素を用いて冷やし、かつ、膨張減圧させ、液体水素を生成する。液化ガス貯蔵装置13は、液体酸素及び液体水素を貯蔵する。
【選択図】図1A
【解決手段】水電解水素酸素エネルギー貯蔵システムは、水電解装置11と、酸素液化装置12aと、水素液化装置12bと、液化ガス貯蔵装置13とを具備する。水電解装置11は、受電した電力を用いて水を電気分解し、高圧の水素ガス及び高圧の酸素ガスを生成する。酸素液化装置12aは、酸素ガスを、膨張減圧させて冷やし、液体酸素を生成する。水素液化装置12bは、水素ガスを、液体酸素を用いて冷やし、かつ、膨張減圧させ、液体水素を生成する。液化ガス貯蔵装置13は、液体酸素及び液体水素を貯蔵する。
【選択図】図1A
Description
本発明は、水電解水素酸素エネルギー貯蔵システムおよび水電解水素酸素エネルギー貯蔵方法に関し、特に超高圧水電解で生成する水素及び酸素を用いた水電解水素酸素エネルギー貯蔵システムおよび水電解水素酸素エネルギー貯蔵方法に関する。
現在、電力需要としては冷房用の電力需要が非常に大きい。そのため、昼間の電力需要と夜間の電力需要との差が極めて大きくなっており、その平滑化が求められている。そのような電力需要の平滑化の用途では、エネルギー的な効率ばかりでなく、空間的な効率(体積効率)を高めることも求められる。それらを考慮すると、液化ガスによる大容量蓄電は極めて有利である。
液化ガスによりエネルギーを貯蔵するシステムとして、特許文献1(特許第3762312号公報)に液体空気エネルギー貯蔵システム及びその制御方法が開示されている。この液体空気エネルギー貯蔵システムは、蓄熱・蓄冷槽と、空気膨張器と、液体空気貯蔵タンクと、液体空気駆動ポンプと、燃焼器と、タービンと、発電機とを備えている。蓄熱・蓄冷槽は、空気圧縮機により圧縮された空気を冷却又は加熱する。空気膨張器は、蓄熱・蓄冷槽により冷却された空気を膨張させる。液体空気貯蔵タンクは、空気膨張器より製造された液体空気を貯蔵する。液体空気駆動ポンプは、液体空気を加圧して蓄熱・蓄冷槽に送る。燃焼器は、蓄熱・蓄冷槽で加熱された空気と燃料を混合して燃焼させる。タービンは、燃焼器からの燃焼ガスをエネルギーとして回収する。発電機は、タービンの回転エネルギーを電気に変える。その液体空気エネルギー貯蔵システムは、更に、空気圧力制御手段と、空気分離器を備えている。空気圧力制御手段は、冷却された空気の膨張後における圧力及び液体空気貯蔵タンクの圧力を大気圧より高く保つように制御する。空気分離器は、空気膨張器と液体空気貯蔵タンクとの間に配置した液体空気と液化しなかった空気とに分離する。液化しなかった空気を排出系統側の空気膨張手段で更に液体空気より低い温度になる圧力まで膨張させた後、液体空気貯蔵タンク内部の熱交換器に通し、液体空気の温度を飽和温度以下まで下げる。
また、特許文献2(特開平10−238366号公報)にエネルギー貯蔵型ガスタービン発電システムが開示されている。このエネルギー貯蔵型ガスタービン発電システムは、液体空気貯蔵タンクと、気化設備と、燃焼器と、ガスタービンと、ガスタービン発電機とを備えている。液体空気貯蔵タンクは、液体空気を貯蔵する。気化設備は、液体空気貯蔵タンクに貯蔵される液体空気を気化する。燃焼器は、気化設備で気化された空気と燃料とを燃焼し燃焼ガスを発生する。ガスタービンは、燃焼器で発生した燃焼ガスにより駆動する。ガスタービン発電機は、ガスタービンに連結されて発電する。このエネルギー貯蔵型ガスタービン発電システムは、昇圧装置と、膨張タービンと、膨張タービン発電機とを備えている。昇圧装置は、燃焼器へ供給される空気よりも高い圧力まで液体空気貯蔵タンクに貯蔵される液体空気を昇圧して気化設備へ供給する。膨張タービンは、気化設備で気化された空気を膨張させて駆動する。膨張タービン発電機は、膨張タービンに連結されて発電する。
関連する技術として、非特許文献1(小林清和他、「能代ロケット実験場における液化水素供給設備」、宇宙科学研究所報告 特集 6,295−314,1983−03)に水素液化装置が開示されている。また、非特許文献2(安永義博、「水素液化装置」、日立評論、vol.53、No.8、31−36(1971))に水素液化装置が開示されている。また、特許文献3(特開2005−330514号公報)に水電解装置が開示されている。また、特許文献4(特許第2858750号公報)に貯蔵したエネルギー利用の発電システム,方法およびその装置が開示されている。
小林清和他、「能代ロケット実験場における液化水素供給設備」、宇宙科学研究所報告 特集 6,295−314,1983−03
安永義博、「水素液化装置」、日立評論、vol.53、No.8、31−36(1971)
本発明の目的は、水電解装置による水素及び酸素を液化することが可能な水電解水素酸素エネルギー貯蔵システムおよび水電解水素酸素エネルギー貯蔵方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、水電解装置による水素及び酸素を用いて電力貯蔵を行うことが可能な水電解水素酸素エネルギー貯蔵システムおよび水電解水素酸素エネルギー貯蔵方法を提供することにある。
この発明のこれらの目的とそれ以外の目的と利益とは以下の説明と添付図面とによって容易に確認することができる。
以下に、発明を実施するための形態で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態との対応関係を明らかにするために括弧付きで付加されたものである。ただし、それらの番号・符号を、特許請求の範囲に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
本発明の水電解水素酸素エネルギー貯蔵システムは、水電解装置(11)と、酸素液化装置(12a)と、水素液化装置(12b)と、液化ガス貯蔵装置(13)とを具備している。水電解装置(11)は、受電した電力を用いて水を電気分解し、高圧の水素ガス及び高圧の酸素ガスを生成する。酸素液化装置(12a)は、酸素ガスを、膨張減圧させて冷やし、液体酸素を生成する。水素液化装置(12b)は、水素ガスを、液体酸素を用いて冷やし、かつ、膨張減圧させ、液体水素を生成する。液化ガス貯蔵装置(13)は、液体酸素及び液体水素を貯蔵する。
上記の水電解水素酸素エネルギー貯蔵システムにおいて、液体酸素または液体水素と熱媒体とを熱交換して、液体酸素または液体水素を気化させる熱交換器(82、92)をさらに具備していることが好ましい。
上記の水電解水素酸素エネルギー貯蔵システムにおいて、膨張タービン(83、93)と、発電機(84、94)とをさらに具備していることが好ましい。膨張タービン(83、93)は、液体酸素または液体水素が気化することにより増加する体積を用いて回転する。発電機(84、94)は、膨張タービンの回転に基づいて発電する。
上記の水電解水素酸素エネルギー貯蔵システムにおいて、膨張タービン(83、93)から送出される酸素ガス、水素ガス、酸素液化装置(12a)から送出される酸素ガス、水素液化装置(12b)から送出される水素ガスのうちの少なくとも一つを用いて発電する燃料電池(130)をさらに具備していることが好ましい。
上記の水電解水素酸素エネルギー貯蔵システムにおいて、膨張タービン(83、93)から送出される酸素ガス、水素ガス、酸素液化装置(12a)から送出される酸素ガス、水素液化装置(12b)から送出される水素ガスのうちの少なくとも一つを用いて発電するエンジン発電機(120)をさらに具備していることが好ましい。
上記の水電解水素酸素エネルギー貯蔵システムにおいて、膨張タービン(83、93)から送出される酸素ガス、水素ガス、酸素液化装置(12a)から送出される酸素ガス、水素液化装置(12b)から送出される水素ガスのうちの少なくとも一つを用いて発電する燃焼タービン発電機(110)をさらに具備していることが好ましい。
上記の水電解水素酸素エネルギー貯蔵システムにおいて、高圧の水素ガス及び高圧の酸素ガスの圧力は1MPa以上であることが好ましい。
本発明の水電解水素酸素エネルギー貯蔵方法は、受電した電力を用いて水を電気分解し、高圧の水素ガス及び高圧の酸素ガスを生成するステップと、酸素ガスを、膨張減圧させて冷やし、液体酸素を生成するステップと、水素ガスを、液体酸素を用いて冷やし、かつ、膨張減圧させ、液体水素を生成するステップと、液体酸素及び液体水素を貯蔵するステップとを具備している。
上記の水電解水素酸素エネルギー貯蔵方法において、液体酸素または液体水素と熱媒体とを熱交換して、液体酸素または液体水素を気化させるステップをさらに具備していることが好ましい。
上記の水電解水素酸素エネルギー貯蔵方法において、液体酸素または液体水素が気化することにより増加する体積を用いて膨張タービン(83、93)を回転させて発電機(84、94)で発電するステップをさらに具備していることが好ましい。
上記の水電解水素酸素エネルギー貯蔵方法において、膨張タービン(83、93)から送出される酸素ガス、水素ガス、酸素液化装置(12a)から送出される酸素ガス、水素液化装置(12b)から送出される水素ガスのうちの少なくとも一つを用いて燃料電池(130)で発電するステップをさらに具備していることが好ましい。
上記の水電解水素酸素エネルギー貯蔵方法において、膨張タービン(83、93)から送出される酸素ガス、水素ガス、酸素液化装置(12a)から送出される酸素ガス、水素液化装置(12b)から送出される水素ガスのうちの少なくとも一つを用いてエンジン発電機(120)で発電するステップをさらに具備していることが好ましい。
上記の水電解水素酸素エネルギー貯蔵方法において、膨張タービン(83、93)から送出される酸素ガス、水素ガス、酸素液化装置(12a)から送出される酸素ガス、水素液化装置(12b)から送出される水素ガスのうちの少なくとも一つを用いて燃焼タービン発電機(110)で発電するステップをさらに具備していることが好ましい。
上記の水電解水素酸素エネルギー貯蔵方法において、高圧の水素ガス及び高圧の酸素ガスの圧力は1MPa以上であることが好ましい。
本発明により、水電解装置による水素及び酸素を液化することが可能となる。また、水電解装置による水素及び酸素を用いてエネルギー貯蔵を行うことが可能となる。
以下、本発明の実施の形態に係る水電解水素酸素エネルギー貯蔵システムおよび水電解水素酸素エネルギー貯蔵方法に関して、添付図面を参照して説明する。
本実施の形態に係る水電解水素酸素エネルギー貯蔵システムの構成について説明する。図1Aは、本実施の形態に係る水電解水素酸素エネルギー貯蔵システムの構成を模式的に示す機能ブロック図である。本実施の形態の水電解水素酸素エネルギー貯蔵システム1は、水電解装置11と、液化装置12と、液化ガス貯蔵装置13とを備えている。
水電解装置11は、受電した電力を用いて水を電気分解し、酸素ガスおよび水素ガスを生成する。水電解装置11は、超高圧水電解部31を備えている。超高圧水電解部31は、高圧の水を供給され、高圧の酸素ガスおよび高圧の水素ガスを生成する。その圧力は、後述されるように、少なくとも1MPa以上であることが好ましく、例えば、6MPaである。水電解装置11(超高圧水電解部31)は、外部から供給される電力を用いて水を酸素ガスおよび水素ガスに変えていることから、電力を酸素ガスおよび水素ガスに置き換えていると見ることができる。
液化装置12は、水電解装置11で生成された高圧の気体を液化する。液化装置12は、酸素液化装置12aと水素液化装置12bとを備えている。
酸素液化装置12aは、水電解装置11で生成された高圧の酸素ガスを液化して、液体酸素を生成する。酸素液化装置12aは、除湿/精製部41と、液化部42を備えている。除湿/精製部41は、酸素ガス中の水分を除去し(除湿)、酸素ガス中の不純物を除去する(精製)。液化部42は、除湿/精製された酸素ガスを膨張減圧(例示:ジュール・トムソン膨張)させて冷やし、液体酸素を生成する。なお、除湿/精製部41で生成される酸素ガスや、液化部42の液化酸素が気化した酸素ガスは、ガス利用装置22で利用しても良い(図1A、図1B及び図2において(a)で表示)。
水素液化装置12bは、水電解装置11で生成された高圧の水素ガスを液化して、液体水素を生成する。水素液化装置12bは、除湿/精製部51と、オルト・パラ変換部52と、液化部53とを備えている。除湿/精製部51は、水素ガス中の水分を除去し(除湿)、水素ガス中の不純物を除去する(精製)。オルト・パラ変換部52は、直接的または間接的に液体酸素を低温冷媒として用いて除湿/精製された水素ガスを冷やし、触媒等を用いて、その水素ガス中のオルト水素とパラ水素との組成比が、低温で安定なパラ水素が多くなるように水素ガスを変換する。液化部53は、オルト・パラ変換された水素ガスを、直接的または間接的に液体酸素を低温冷媒として用いて冷やし、かつ、膨張減圧(例示:ジュール・トムソン膨張)させて冷やし、液体水素を生成する。ただし、実際には、水素ガスのオルト・パラ変換をすることと水素ガスの温度を低下させることとは、交互に複数回にわたって行われる。なお、除湿/精製部51で生成される水素ガスや、液化部53の液化水素が気化した水素ガスは、ガス利用装置22で利用しても良い(図1A、図1B及び図2において(b)で表示)。
ただし、直接的または間接的に液体酸素を低温冷媒として用いて水素ガスを冷やすことで、その水素ガスが所望の低温になるように、水電解装置11へ供給される高圧の酸素ガス(、水素ガス)の圧力が具体的に設定される。その酸素ガス(、水素ガス)の圧力は、その設定条件を考慮すると、少なくとも1MPa以上であることが好ましく、例えば、6MPaである。
液化ガス貯蔵装置13は、液化装置12で生成された液化ガスを貯蔵する。液化ガス貯蔵装置13は、液体酸素タンク61と液体水素タンク71とを備えている。液体酸素タンク61は、酸素液化装置12aで生成された液体酸素を貯蔵する。液体水素タンク71は、水素液化装置12bで生成された液体水素を貯蔵する。
この水電解水素酸素エネルギー貯蔵システム1は、外部から供給される電力を用いて水を液体酸素および液体水素に変えている。これら液体酸素および液体水素は、後述されるように、低温の熱媒体として用いることができ、かつ、各液化ガスの気化後には酸素ガスと水素ガスとを反応させる発電等に用いることができる。したがって、この水電解水素酸素エネルギー貯蔵システム1は電力を液体酸素および液体水素に置き換えて蓄積している、と見ることができる。言い換えると、この水電解水素酸素エネルギー貯蔵システム1はエネルギー変換貯蔵システムである、と見ることができる。
図1Bは、本実施の形態に係る水電解水素酸素エネルギー貯蔵システムの構成を模式的に示す機能ブロック図である。本実施の形態の水電解水素酸素エネルギー貯蔵システム1は、さらに、液化ガス利用装置21と、ガス利用装置22とを備えていてもよい。
液化ガス利用装置21は、液化ガス貯蔵装置13に貯蔵された相対的に低温の液化ガスを相対的に高温のガスにする過程で放出されるエネルギーを利用する。例えば、その液化ガスやそのガスを低温の熱媒体として用いたり、そのガスが膨張することにより放出するエネルギーで発電を行ったりする。すなわち、液化ガス利用装置21は、液化ガスの極低温での物性と常温近傍での物性との差を利用していると見ることができる。得られる低温は、冷凍・冷蔵や冷房などに用いることができる。また、体積膨張によって得られる力学的エネルギーで発電や、その他機械を作動させたりすることができる。液化ガス利用装置21は、液体酸素利用装置21aと液体水素利用装置21bとを備えている。
液体酸素利用装置21aは、液体酸素タンク61に貯蔵された相対的に低温の液体酸素を相対的に高温の酸素ガスにする過程で放出されるエネルギーを利用する。例えば、その液体酸素やその酸素ガスを低温の熱媒体として用いたり、その酸素ガスが膨張することにより放出するエネルギーで発電を行ったりする。液体酸素利用装置21aは、例えば、加圧ポンプ81と、冷熱供給熱交換器82、85と、膨張タービン83及び発電機84とを備えている。加圧ポンプ81は、液体酸素タンク61に貯蔵された液体酸素を所望の圧力に加圧して送出する。冷熱供給熱交換器82は、相対的に低温の液化酸素と相対的に高温の熱媒体との熱交換により、液化酸素を気化させて酸素ガスとし、相対的に低温の熱媒体を得る。膨張タービン83は、液体酸素が気化することにより増加する体積を用いて回転する。発電機84は、膨張タービン83の回転を利用して発電する。冷熱供給熱交換器85は、膨張タービン83から送出された相対的に低温の酸素ガスと相対的に高温の熱媒体との熱交換により、相対的に低温の熱媒体を得る。なお、この例では、膨張タービンを用いているが、ピストン型であっても良い。
液体水素利用装置21bは、液体水素タンク71に貯蔵された相対的に低温の液体水素を相対的に高温の水素ガスにする過程で放出されるエネルギーを利用する。例えば、その液体水素やその水素ガスを低温の熱媒体として用いたり、その水素ガスが膨張することにより放出するエネルギーで発電を行ったりする。液体水素利用装置21bは、例えば、加圧ポンプ91と、冷熱供給熱交換器92、95と、膨張タービン93及び発電機94とを備えている。加圧ポンプ91は、液体水素タンク71に貯蔵された液体水素を所望の圧力に加圧して送出する。冷熱供給熱交換器92は、相対的に低温の液化水素と相対的に高温の熱媒体との熱交換により、液化水素を気化させて水素ガスとし、相対的に低温の熱媒体を得る。膨張タービン93は、液体水素が気化することにより増加する体積を用いて回転する。発電機94は、膨張タービン93の回転を利用して発電する。冷熱供給熱交換器95は、膨張タービン93から送出された相対的に低温の酸素ガスと相対的に高温の熱媒体との熱交換により、相対的に低温の熱媒体を得る。なお、この例では、膨張タービンを用いているが、ピストン型であっても良い。
液化ガス利用装置21は、液体酸素および液体水素を利用して低温や電力を得た後、酸素ガスおよび水素ガスをそれぞれ別々に送出する。ここでは、液体酸素は、熱交換や発電に寄与した後、他のガス等と反応したり、混合されたりすることなく、酸素ガスとしてそのまま送出される。また、液体水素は、熱交換や発電に寄与した後、他のガスと反応したり、混合されたりすることなく、水素ガスとしてそのまま送出される。そのため、送出される酸素ガスおよび水素ガスは、そのまま酸素ガスおよび水素ガスとして用いることができる。なお、送出される酸素ガスおよび水素ガスは、それぞれ酸素ガスタンク(図示されず)および水素ガスタンク(図示されず)に貯蔵しても良い。
ガス利用装置22は、液化ガス利用装置21から送出される酸素ガスおよび水素ガスを混合して、反応させることにより得られるエネルギーを利用する。例えば、酸素ガスと水素ガスとを燃焼させたり、電気化学反応させたりする。すなわち、ガス利用装置22は、酸素ガスおよび水素ガスの化学燃料としての性質を利用していると見ることができる。ガス利用装置22は、例えば、水素・酸素燃焼タービン発電機110と、水素・酸素エンジン発電機120と、燃料電池130とを備えている。ただし、ガス利用装置22は、水素・酸素燃焼タービン発電機110、水素・酸素エンジン発電機120及び燃料電池130のうちの少なくとも一つを備えていればよい。
水素・酸素燃焼タービン発電機110は、燃焼器で酸素ガスと水素ガスとを混合・燃焼させて得られる燃焼ガスでタービンを回転させ、その回転のエネルギーを用いて発電を行う。水素・酸素エンジン発電機120は、エンジンで酸素ガスと水素ガスとを混合・燃焼させてクランクシャフトを回転させ、その回転のエネルギーを用いて発電を行う。燃料電池130は、アノード側の水素ガスと、カソード側の酸素ガスとが電解質膜を介して電気化学反応を行うことにより、発電を行う。
この水電解水素酸素エネルギー貯蔵システム1は、外部から供給される電力を用いて水を液体酸素および液体水素にして貯蔵することによりエネルギーを貯蔵している。それに加えて、この水電解水素酸素エネルギー貯蔵システム1は、液体酸素および液体水素に置き換えて貯蔵されたエネルギーを、冷熱発電や膨張タービン発電や燃焼タービン発電やエンジン発電や燃料電池発電などを用いて電力に戻す手段を備えている。すなわち、この水電解水素酸素エネルギー貯蔵システム1は、エネルギーの貯蔵だけでなく、その貯蔵されたエネルギーを電力として再利用可能にすることも併せて行うことができる蓄電システムである。
図2は、本実施の形態に係る水電解水素酸素エネルギー貯蔵方法を示すフローチャートである。
水電解装置11(超高圧水電解部31)は、外部から供給される電力を用いて高圧の水を電気分解し、高圧の酸素ガスおよび高圧の水素ガスを生成する(ステップS01)。その圧力は、例えば、6MPaである。
水電解装置11(超高圧水電解部31)は、外部から供給される電力を用いて高圧の水を電気分解し、高圧の酸素ガスおよび高圧の水素ガスを生成する(ステップS01)。その圧力は、例えば、6MPaである。
次に、酸素液化装置12aは、水電解装置11で生成された高圧の酸素ガスを液化して、液体酸素を生成する(ステップS02)。具体的には、除湿/精製部41は、酸素ガス中の水分を除去し(除湿)、酸素ガス中の不純物を除去する(精製)。液化部42は、除湿/精製された酸素ガスを膨張減圧(例示:ジュール・トムソン膨張)させて冷やし、液体酸素を生成する。
一方、水素液化装置12bは、水電解装置11で生成された高圧の水素ガスを液化して、液体水素を生成する(ステップS03)。具体的には、除湿/精製部51は、水素ガス中の水分を除去し(除湿)、水素ガス中の不純物を除去する(精製)。オルト・パラ変換部52は、直接的または間接的に液体酸素を低温冷媒として用いて除湿/精製された水素ガスを冷やし、触媒等を用いて、その水素ガス中のオルト水素とパラ水素との組成比が、低温で安定なパラ水素が多くなるように水素ガスを変換する。液化部53は、オルト・パラ変換された水素ガスを、直接的または間接的に液体酸素を低温冷媒として用いて冷やし、かつ、膨張減圧(例示:ジュール・トムソン膨張)させて冷やし、液体水素を生成する。ただし、水素ガスのオルト・パラ変換をすることと水素ガスの温度を低下させることとは、交互に複数回にわたって行われる。
酸素液化装置12aで生成された液体酸素は、液体酸素タンク61に貯蔵される(ステップS04)。また、液水素液化装置12bで生成された液体水素は、液体水素タンク71に貯蔵される(ステップS05)。ステップS01〜S05は、電力を液体酸素および液体水素に変換して貯蔵するエネルギー貯蔵の工程と考えることができる。
液体酸素利用装置21aは、液体酸素タンク61に貯蔵された相対的に低温の液体酸素を相対的に高温の酸素ガスにする過程で放出されるエネルギーを利用する(ステップS06)。例えば、その液体酸素やその酸素ガスを低温の熱媒体として用い、または、その酸素ガスが膨張することにより放出するエネルギーで発電を行う。具体的には、加圧ポンプ81は、液体酸素タンク61に貯蔵された液体酸素を加圧して送出する。冷熱供給熱交換器82は、相対的に低温の液化酸素と相対的に高温の熱媒体との熱交換により、液化酸素を気化させて酸素ガスとし、相対的に低温の熱媒体を得る。膨張タービン83は、液体酸素が気化することにより増加する体積を用いて回転する。発電機84は、膨張タービン83の回転を利用して発電する。冷熱供給熱交換器85は、膨張タービン83から送出された相対的に低温の酸素ガスと相対的に高温の熱媒体との熱交換により、相対的に低温の熱媒体を得る。
液体水素利用装置21bは、液体水素タンク71に貯蔵された相対的に低温の液体水素を相対的に高温の水素ガスにする過程で放出されるエネルギーを利用する(ステップS07)。例えば、その液体水素やその水素ガスを低温の熱媒体として用い、または、その水素ガスが膨張することにより放出するエネルギーで発電を行う。具体的には、加圧ポンプ91は、液体水素タンク71に貯蔵された液体水素を加圧して送出する。冷熱供給熱交換器92は、相対的に低温の液化水素と相対的に高温の熱媒体との熱交換により、液化水素を気化させて水素ガスとし、相対的に低温の熱媒体を得る。膨張タービン93は、液体水素が気化することにより増加する体積を用いて回転する。発電機94は、膨張タービン93の回転を利用して発電する。冷熱供給熱交換器95は、膨張タービン93から送出された相対的に低温の酸素ガスと相対的に高温の熱媒体との熱交換により、相対的に低温の熱媒体を得る。
ガス利用装置22は、液化ガス利用装置21から送出される酸素ガスおよび水素ガスを混合して、反応させることにより得られるエネルギーを利用して発電を行う(ステップS08)。例えば、水素・酸素燃焼タービン発電機110や、水素・酸素エンジン発電機120や、燃料電池130を用いて発電を行う。ステップS06〜S08は、液体酸素および液体水素で貯蔵された電力を電力として利用可能にする電力変換の工程と考えることができる。
以上のようにして、本実施の形態に係る水電解水素酸素エネルギー貯蔵方法が実施される。
本実施の形態により、水電解装置による水素及び酸素を液化することが可能となる。また、水電解装置による水素及び酸素を用いてエネルギー貯蔵を行うことが可能となる。さらに、貯蔵されたエネルギーと電力として再利用可能にすることができる。
(実施例)
以下、上述された水電解水素酸素エネルギー貯蔵システム(図1Aおよび図1B)の実施例について説明する。
以下、上述された水電解水素酸素エネルギー貯蔵システム(図1Aおよび図1B)の実施例について説明する。
図3は、本実施例に係る水電解水素酸素エネルギー貯蔵システムの水電解装置11の構成を模式的に示すブロック図である。水電解装置11は、超高圧水電解部31と、酸素気液分離部32と、水素気液分離部33と、ポンプ34と、ポンプ35とを具備している。これらの各構成は、例えば、配管36、37により接続されている。
酸素気液分離部32は、水供給装置(図示されず)から水電解用の高圧の水を供給され、貯蔵する。ポンプ34は、酸素気液分離部32の水を、超高圧水電解部31のアノード側へ供給する。その水は、超高圧水電解部31の各水電解セル(後述)のアノード側に供給される。酸素気液分離部32は、超高圧水電解部31の各水電解セルで生成された高圧の酸素ガスと余剰水とを受け取る。そして、生成された酸素ガスを水から分離する。分離された酸素ガスは、外部へ送出される(A1)。
水素気液分離部33は、水供給装置(図示されず)から水電解用の高圧の水を供給され、貯蔵する。ポンプ35は、水素気液分離部33の水を、超高圧水電解部31のカソード側へ供給する。その水は、水電解反応に直接的には寄与しないが、超高圧水電解部31の各水電解セルのカソード側に供給される。水素気液分離部33は、超高圧水電解部31の各水電解セルで生成された高圧の水素ガスと余剰水と、陽極から来るプロトンに同伴する水分とを受け取る。そして、生成された水素ガスを水から分離する。分離された水素ガスは、外部へ送出される(B1)。増加した水は、酸素気液分離部32に戻すか、排水される。
超高圧水電解部31は、例えば直列接続された、複数の水電解セルを備えた超高圧水電解スタックである。水電解セルは、電解質膜(例示:固体高分子電解質膜)と、その一方の面に設けられたアノードと、他方の面に設けられたカソードとを備えている。超高圧水電解部31は、各水電解セルのアノードとカソードとの間に、外部電源(図示されず)からの電力(電圧)を印加する。それにより、各水電解セルにおいて、アノード側に供給された水が電気分解されて、アノード側に酸素ガスが生成され、カソード側に水素ガスが生成される。各水電解セルのアノード側の酸素ガスおよび未反応の水(余剰水)、カソード側の水素ガス、電解質膜を透過した水および供給された水(余剰水)は、水素気液分離部33へ送出される。
なお、水電解装置11は、水の電気分解で酸素及び水素を同時に生成できれば、上記構成に限定されるものではない。例えば、特許文献3(特開2005−330514号公報)に開示された水電解装置を用いても良い。その場合、特許文献3の図1に記載のように、水電解装置11が容器本体及び浄化層(図示されず)を備え、酸素気液分離部32及び水素気液分離部33がそれぞれ容器本体の第2の部屋及び第1の部屋として一体に設けられている。
図4は、本実施例に係る水電解水素酸素エネルギー貯蔵システムの酸素液化装置12aの構成を模式的に示すブロック図である。酸素液化装置12aは、上述のように、除湿/精製部41と、液化部42とを備えている。
除湿/精製部41は、第1酸素冷却器201と、第1酸素気液分離器202と、第1酸素バルブ群203と、酸素除湿吸着塔204と、第1酸素熱交換器206と、第2酸素冷却器207と、第2酸素気液分離器208と、酸素循環ブロア209と、第2酸素バルブ群205とを備えている。これらの各構成は、例えば配管251〜255により接続されている。
第1酸素冷却器201は、水電解装置11から送出される酸素ガス(A1)を冷却水により冷却する。第1酸素気液分離器202は、第1酸素冷却器201で冷却された酸素ガス中の水分を気液分離により除去する。酸素除湿吸着塔204は、第1酸素バルブ群203を介して供給される第1酸素気液分離器202からの酸素ガスを除湿して、第2酸素バルブ群205から液化部42へ送出する。以上の各構成により、除湿/精製部41は、酸素ガスの除湿および精製を行う。
なお、酸素除湿吸着塔204を再生する場合、酸素除湿吸着塔204をヒータで加熱する。それにより、吸着剤中に吸着された水分および酸素ガスが放出されて、第1酸素バルブ群203から送出される。その場合、第1酸素熱交換器206は、第1酸素バルブ群203を経由した酸素ガス(高温側)と循環ブロア209から送出される酸素ガス(低温側)とを熱交換する。第2酸素冷却器207は、第1酸素熱交換器206で温度が下がった酸素ガスを冷却水によりさらに冷却する。第2酸素気液分離器208は、第2酸素冷却器207で冷却された酸素ガス中の水分を気液分離により除去する。第2酸素気液分離器208で気液分離された酸素ガスは、循環ブロア209により第1酸素熱交換器206で熱交換をして、第2酸素バルブ群205へ供給される。なお、第2酸素気液分離器208で気液分離された酸素ガスは、調圧弁210を介して外部の機器(例示:ガス利用装置22)へ供給されてもよい(GOX)。
液化部42は、第2酸素熱交換器211と、第1酸素J−T弁(ジュール・トムソン膨張弁)212と、第3酸素熱交換器213と、第4酸素熱交換器214と、第2酸素J−T弁(ジュール・トムソン膨張弁)215と、液体酸素タンク61とを備えている。これらの各構成は、例えば配管256〜257により接続されている。
第2酸素熱交換器211は、第2酸素バルブ群205から送出される酸素ガス(高温側)と第4酸素熱交換器214から送出される酸素ガス(低温側)とを熱交換する。第1酸素J−T弁212は、第2酸素熱交換器211で温度が下がった酸素ガスをジュール・トムソン膨張でさらに低温にする。第3酸素熱交換器213は、第1酸素J−T弁212で低温にされた酸素ガス(低温側)と、窒素循環圧縮機4からの窒素ガス(高温側)とを熱交換する。第4酸素熱交換器214は、第3酸素熱交換器213を経由した酸素ガス(高温側)と液体酸素タンク61からの酸素ガス(低温側)とを熱交換する。また同時に、液体酸素タンク61からの酸素ガス(低温側)は、第3酸素熱交換器213を経由した窒素ガス(高温側)とも熱交換する。第2酸素J−T弁215は、第4酸素熱交換器214で温度が下がった酸素ガスをジュール・トムソン膨張でさらに低温にして液化する。液体酸素タンク61は、第2酸素J−T弁215で液化した液体酸素を貯蔵する。なお、液体酸素タンク61で気化した酸素ガスは、第4酸素熱交換器214および第2酸素熱交換器211で熱交換(低温側)をして、温度が高くなって外部の機器(例示:ガス利用装置22)へ供給される。以上の各構成により、液化部42は、酸素ガスの液化を行う。液体酸素タンク61の液体酸素も液体酸素タンク61から外部の機器(例示:ガス利用装置22)へ供給される。
また、上記酸素ガスを液化する液化部42の構成には、上記液体酸素を熱媒体(冷媒)として用いる窒素ガスに関わる構成が含まれている。具体的には、窒素循環圧縮機4は、圧縮した高圧の窒素ガスを供給する。窒素循環圧縮機4から供給される窒素ガスは、液化部42の第3酸素熱交換器213で熱交換(高温側)されて、温度が低くなる。さらに、第3酸素熱交換器213で温度が低くなった窒素ガスは、第4酸素熱交換器214へ供給される。第4酸素熱交換器214でさらに温度を下げられ、他へ供給される(C1)。このように、液化部42は、その酸素ガス及びその液体酸素を、窒素ガスの温度を下げるための熱媒体(冷媒)として用いている。この窒素ガスとそれを液化した液体窒素とは、後述されるように、水素ガスを液化するための低温の熱媒体(冷媒)として用いられる。したがって、水電解水素酸素エネルギー貯蔵システム1は、液化部42で液化された液体酸素を、水素ガスを液化するための低温の熱媒体(冷媒)として用いている、ということができる。
図5は、本実施例に係る水電解水素酸素エネルギー貯蔵システムの水素液化装置12bの構成を模式的に示すブロック図である。水素液化装置12bは、上述のように、除湿/精製部51と、オルト・パラ変換部52と、液化部53とを備えている。
除湿/精製部51は、第1水素冷却器301と、第1水素気液分離器302と、第1水素バルブ群303と、水素除湿吸着塔304と、第1水素熱交換器306と、第2水素冷却器307と、第2水素気液分離器308と、水素循環ブロア309と、第2水素バルブ群305とを備えている。これらの各構成は、例えば配管351〜355により接続されている。
第1水素冷却器301は、水電解装置11から送出される水素ガス(B1)を冷却水により冷却する。第1水素気液分離器302は、第1水素冷却器301で冷却された水素ガス中の水分を気液分離により除去する。水素除湿吸着塔304は、第1水素バルブ群303を介して供給される第1水素気液分離器302からの水素ガスを除湿して、第2水素バルブ群305から液化部53へ送出する。以上の各構成により、除湿/精製部51は、水素ガスの除湿および精製を行う。
なお、水素除湿吸着塔304を再生する場合、水素除湿吸着塔304をヒータで加熱する。それにより、吸着剤中に吸着された水分および水素ガスが放出されて、第1水素バルブ群303から送出される。その場合、第1水素熱交換器306は、第1水素バルブ群303を経由した水素ガス(高温側)と循環ブロア309から送出される水素ガス(低温側)とを熱交換する。第2水素冷却器307は、第1水素熱交換器306で温度が下がった水素ガスを冷却水によりさらに冷却する。第2水素気液分離器308は、第2水素冷却器307で冷却された水素ガス中の水分を気液分離により除去する。第2水素気液分離器308で気液分離された水素ガスは、循環ブロア309により第1水素熱交換器306で熱交換をして、第2水素バルブ群305へ供給される。なお、第2水素気液分離器308で気液分離された水素ガスは、調圧弁310を介して外部の機器(例示:ガス利用装置22)へ供給されても良い(GH2)。
オルト・パラ変換部52は、例えば常磁性物質を用いたオルト・パラ変換触媒を用いて、水素ガス中のオルト水素とパラ水素との組成比を所望の組成比になるように水素ガスを変換する。オルト・パラ変換部52は、第1オルト・パラ変換部313と、第2オルト・パラ変換部317と、第3オルト・パラ変換部320とを備えている。第1オルト・パラ変換部313は、例えば、約80Kにおいて、パラ水素の濃度を約50%とする。第2オルト・パラ変換部317は、例えば、約50Kにおいて、パラ水素の濃度を約80%とする。第3オルト・パラ変換部320は、例えば、約20Kにおいて、パラ水素の濃度を約95%以上とする。各オルト・パラ変換部の位置は、動作温度を考慮して、液化部42内の適切な位置に配置される。その配置の例については後述される。
液化部53は、第2水素熱交換器311と、第3水素熱交換器312と、第4水素熱交換器314と、膨張機315と、第5水素熱交換器316と、第6水素熱交換器318と、水素J−T弁(ジュール・トムソン膨張弁)319と、第7水素熱交換器321と、ヘリウムJ−T弁(ジュール・トムソン膨張弁)323と、液体水素タンク71と、液体窒素タンク330と、窒素熱交換器331と、窒素J−T弁(ジュール・トムソン膨張弁)332とを備えている。これらの各構成(オルト・パラ変換部52を含む)は、例えば配管356〜362、371〜373、381〜382により接続されている。
窒素熱交換器331は、配管260からの窒素ガス(C1:高温側)と液体窒素タンク330で気化した窒素ガス(低温側)とを熱交換する。窒素J−T弁332は、窒素熱交換器331で温度が下がった窒素ガスをジュール・トムソン膨張でさらに低温にして液化する。液体窒素タンク330は、窒素J−T弁332で液化した液体窒素を貯蔵する。液体窒素タンク330で気化した窒素ガスは、窒素熱交換器331(低温側)で熱交換され、さらに、第3水素熱交換器312(低温側)で水素ガス(高温側)と熱交換されて、窒素循環圧縮機4へ送出される。
このように、窒素ガスは、窒素循環圧縮機4−第3酸素熱交換器213−第4酸素熱交換器214−(C1)−窒素熱交換器331−窒素J−T弁332−液体窒素タンク330−窒素熱交換器331−第3水素熱交換器312−窒素循環圧縮機4の経路で循環している。そして、その窒素ガスは、液体酸素を熱媒体(冷媒)として用いて冷却されて低温となり、第3水素熱交換器312で液化プロセス途中の水素ガスを冷却している。さらに、後述されるように、その窒素ガスは、液体窒素となり、液体窒素タンク330で液化プロセス途中の水素ガスを冷却している。すなわち、液体酸素は、窒素ガスや液体窒素を介して間接的に水素ガスを液化するプロセスに用いられていると見ることができる。
第2水素熱交換器311は、第2水素バルブ群305から送出される水素ガス(高温側)と第4水素熱交換器314から送出される水素ガス(低温側)とを熱交換する。第3水素熱交換器312は、第2水素熱交換器311で低温化された水素ガス(高温側)と、窒素熱交換器331からの窒素ガス(低温側)とを熱交換する。第3水素熱交換器312で低温化された水素ガスは、液体窒素タンク330へ供給される。液体窒素タンク330へ供給された水素ガスは、液体窒素タンク330の液体窒素内を経由する配管356を通るとき、配管356の外側の液体窒素(低温側)と熱交換をされる。すなわち、その水素ガスは、液体酸素で冷やされた窒素ガスを用いた液体窒素で冷却される。液体窒素内の配管356でさらに低温化された水素ガスは、液体窒素内に配置された第1オルト・パラ変換部313へ供給される。第1オルト・パラ変換部313は、約80K程度の温度になった水素ガスに対して1回目のオルト・パラ変換を行う。その結果、水素ガスは、パラ水素の濃度が約50%となる。
第4水素熱交換器314は、第1オルト・パラ変換部313から送出された水素ガス(温度T1)と、主に液体窒素タンク330内を経由したヘリウム循環圧縮機5からのヘリウムガス(温度T2)と、第5水素熱交換器316からのヘリウムガス(温度T3)と、第6水素熱交換器318からの水素ガス(温度T4)とを互いに熱交換する。このとき、概ね温度T1、温度T2>温度T3、温度T4となる。したがって、第4水素熱交換器314では、主に、第1オルト・パラ変換部313からの水素ガス(高温側)およびヘリウム循環圧縮機5からのヘリウムガス(高温側)が、第5水素熱交換器316からのヘリウムガス(低温側)および第6水素熱交換器318からの水素ガス(低温側)と熱交換する。膨張機315は、第4水素熱交換器314で低温化された水素ガスを減圧膨張させる。
第5水素熱交換器316は、第4水素熱交換器314からのヘリウムガス(温度T6)と、第7水素熱交換器321からのヘリウムガス(温度T7)とを互いに熱交換する。このとき、概ね温度T6>温度T7となる。したがって、第5水素熱交換器316では、主に、第4水素熱交換器314からのヘリウムガス(高温側)が第7水素熱交換器321からのヘリウムガス(低温側)と熱交換すると考えることができる。第2オルト・パラ変換部317は、膨張機315からの約50Kになった水素ガスに対して2回目のオルト・パラ変換を行う。その結果、水素ガスは、パラ水素の濃度が約80%となる。
第6水素熱交換器318は、第2オルト・パラ変換部317から送出された水素ガス(温度T8)と、第5水素熱交換器316からのヘリウムガス(温度T9)と、液体水素タンク71からの水素ガス(温度T11)とを互いに熱交換する。このとき、概ね温度T8、温度T9>温度T11となる。したがって、第6水素熱交換器318では、主に、第2オルト・パラ変換部317からの水素ガス(高温側)および第5水素熱交換器316からのヘリウムガス(高温側)が、液体水素タンク71からの水素ガス(低温側)と熱交換すると考えることができる。水素J−T弁319は、第6水素熱交換器318で温度が下がった水素ガスをジュール・トムソン膨張でさらに低温にし、液化する。第3オルト・パラ変換部320は、水素J−T弁319からの約20Kになった液体水素に対して3回目のオルト・パラ変換を行う。その結果、水素ガスは、パラ水素の濃度が約95%以上となる。
第7水素熱交換器321は、第3オルト・パラ変換部320から送出された液体水素(高温側)と、ヘリウムJ−T弁323からのヘリウムガス(低温側)とを熱交換することによって第3オルト・パラ変換部320で蒸発した水素ガスを再液化する。第7水素熱交換器321で再液化された液体水素は液体水素タンク71へ送出される。
液体水素タンク71で気化した水素ガスは、上述されたように、第6水素熱交換器318(低温側)、第4水素熱交換器314(低温側)、第2水素熱交換器311(低温側)、で熱交換する。そして、外部の機器(例示:ガス利用装置22)へ供給される。
また、上記水素ガスを液化する液化部53の構成には、ヘリウムガスに関わる構成が含まれている。具体的には、ヘリウム循環圧縮機5は、圧縮した高圧のヘリウムガスを供給する。ヘリウム循環圧縮機5から供給されるヘリウムガスは、液体窒素タンク330の液体窒素内を経由する配管371を通るとき、配管371の外側の液体窒素(低温側)と熱交換をして温度を下げられる。液体窒素タンク330内で低温化されたヘリウムガスは、第4水素熱交換器314(高温側)、第5水素熱交換器316(高温側)および第6水素熱交換器318(高温側)で熱交換する。その結果、そのヘリウムガスは、さらに、徐々に温度を低下させる。さらに、そのヘリウムガスは、ヘリウムJ−T弁323でジュール・トムソン膨張により低温にされる。その後、ヘリウムJ−T弁323で温度が下がったヘリウムガスは、第7水素熱交換器321(低温側)、第5水素熱交換器316(低温側)および第4水素熱交換器314(低温側)で熱交換する。その結果、そのヘリウムガスは、徐々に温度を上昇させる。そして、そのヘリウムガスは、ヘリウム循環圧縮機5へ送出される。
このように、ヘリウムガスは、ヘリウム循環圧縮機5−液体窒素タンク330(配管371)−第4水素熱交換器314−第5水素熱交換器316−第6水素熱交換器318−ヘリウムJ−T弁323−第7水素熱交換器321−第5水素熱交換器316−第4水素熱交換器314−ヘリウム循環圧縮機5の経路を循環している。そして、そのヘリウムガスは、液体窒素や液体水素を熱媒体(冷媒)として用いて冷却されて低温となり、上記各水素熱交換器で液化プロセス途中の水素ガスを冷却している。
したがって、液化部53は、ヘリウムガスを、水素ガスを液化するための低温の熱媒体(冷媒)として用いている。そのヘリウムガスの温度を下げるための熱媒体(冷媒)として、液体窒素が用いられている。その液体窒素は、窒素ガスの温度を下げるための熱媒体(冷媒)として酸素ガス及び液体酸素を用いている。したがって、水電解水素酸素エネルギー貯蔵システム1は、液化部42で液化された液体酸素を、液化部53で水素ガスを液化するための低温の熱媒体(冷媒)として用いている、ということができる。
また、この液化部53および液化部42では、熱媒体として窒素やヘリウム(双方又は一方)を用いて酸素の冷熱を水素に伝達している。それにより、酸素と水素とが混合する可能性を排除し、危険を防止することができる。すなわち、本実施例に係る水電解水素酸素エネルギー貯蔵システムは、より安全に配慮して、液化(エネルギー貯蔵)を行うことができる。
なお、液化できなかったオフガスからは、冷熱を回収すると共に、最終的には後述されるガス利用装置22へ供給して発電することにより、効率化を図ることができる。
図6は、本実施例に係る水電解水素酸素エネルギー貯蔵システムの液化ガス利用装置21の構成を模式的に示すブロック図である。液体酸素利用装置21aは、上述のように、加圧ポンプ81と、冷熱供給熱交換器82、85と、膨張タービン83及び発電機84とを備えている。加圧ポンプ81は、液体酸素タンク61に貯蔵された液体酸素を加圧して送出する。冷熱供給熱交換器82は、その液化酸素(低温側)と熱媒体(高温側)との熱交換により、液化酸素を気化させて酸素ガスとするとともに、低温の熱媒体を得る。この低温の熱媒体は、例えば、他の冷熱発電や冷凍機器や冷房機器などに用いることができる。膨張タービン83は、液体酸素が気化することにより増加する体積を用いて回転する。発電機84は、膨張タービン83の回転を利用して発電する。冷熱供給熱交換器85は、膨張タービン83から送出された酸素ガス(低温側)と熱媒体(高温側)との熱交換により、低温の熱媒体を得る。この低温の熱媒体も、例えば、他の冷熱発電や冷凍機器や冷房機器などに用いることができる。熱交換され温度が上がった酸素ガスは、外部の機器(例示:ガス利用装置22)に送出される(A2)。これらの各構成は、例えば配管87〜88により接続されている。
液体水素利用装置21bは、上述のように、加圧ポンプ91と、冷熱供給熱交換器92、95と、膨張タービン93及び発電機94とを備えている。加圧ポンプ91は、液体水素タンク71に貯蔵された液体水素を加圧して送出する。冷熱供給熱交換器92は、その液化水素(低温側)と熱媒体(高温側)との熱交換により、液化水素を気化させて水素ガスとするとともに、低温の熱媒体を得る。この低温の熱媒体は、例えば、他の冷熱発電や冷凍機器や冷房機器などに用いることができる。膨張タービン93は、液体水素が気化することにより増加する体積を用いて回転する。発電機94は、膨張タービン93の回転を利用して発電する。冷熱供給熱交換器95は、冷熱供給熱交換器95は、膨張タービン93から送出された水素ガス(低温側)と熱媒体(高温側)との熱交換により、低温の熱媒体を得る。この低温の熱媒体も、例えば、他の冷熱発電や冷凍機器や冷房機器などに用いることができる。熱交換され温度が上がった水素ガスは、外部の機器(例示:ガス利用装置22)に送出される(B2)。これらの各構成は、例えば配管97〜98により接続されている。
図7は、本実施例に係る水電解水素酸素エネルギー貯蔵システムの液化ガス利用装置21の一例としての燃料電池130の構成を模式的に示すブロック図である。燃料電池130は、燃料電池本体131と、酸素ガス供給部132と、水素ガス供給部133と、燃料電池冷却部134とを備えている。
燃料電池130で使用される酸素は、液体酸素利用装置21aから酸素ガス供給部132を介して供給される(A2)。酸素ガス供給部132は、酸素熱交換器401と、酸素加湿器402と、酸素ドレンポット403と、酸素循環ブロア404とを備えている。これらの各構成は、例えば配管461〜463、480により接続されている。酸素熱交換器401は、液体酸素利用装置21aからの酸素ガス(低温側)と冷却水(高温側)とを熱交換する。酸素加湿器402は、酸素熱交換器401から供給された酸素ガス及び酸素循環ブロア404から供給された酸素ガスを加湿して燃料電池本体131のカソード側に供給する。酸素ドレンポット403は、燃料電池本体131から送出された酸素ガスと水とを分離し、酸素ガスを送出する。酸素循環ブロア404は、酸素ドレンポット403からの酸素ガスを酸素加湿器402へ送出する。
燃料電池130で使用される水素は、液体水素利用装置21bから水素ガス供給部133を介して供給される(B2)。水素ガス供給部133は、水素熱交換器441と、水素加湿器442と、水素ドレンポット443と、水素循環ブロア444とを備えている。これらの各構成は、例えば配管465〜467、490により接続されている。水素熱交換器441は、液体水素利用装置21bからの水素ガス(低温側)と冷却水(高温側)とを熱交換する。水素加湿器442は、水素熱交換器441から供給された水素ガス及び水素循環ブロア444から供給された水素ガスを加湿して燃料電池本体131のアノード側に供給する。水素ドレンポット443は、燃料電池本体131から送出された水素ガスと水とを分離し、水素ガスを送出する。水素循環ブロア444は、水素ドレンポット443からの水素ガスを水素加湿器442へ送出する。
燃料電池本体131は、酸素加湿器402から加湿された酸素ガスをカソード側に供給され、水素加湿器442から加湿された水素ガスをアノード側に供給される。そして、燃料電池本体131は、それら酸素ガスと水素ガスとが電解質膜を介して電気化学反応を行うことにより、電力を発生する。燃料電池本体131は、固体高分子型燃料電池や固体電解質型燃料電池などに例示される。
燃料電池本体131は、燃料電池冷却部134で冷却される。燃料電池冷却部134は、冷却水熱交換器425と、冷却水タンク426と、燃料電池冷却ポンプ427とを備えている。これらの各構成は、例えば配管470〜471により接続されている。冷却水タンク426は、燃料電池本体131の冷却用の水(冷却水)を貯蔵している。燃料電池冷却ポンプ427は、冷却水を冷却水タンク426から燃料電池本体131へ送出する。冷却水熱交換器425は、燃料電池本体131から送出された冷却水(高温側)と熱媒体(低温側)とを熱交換する。温度を下げられた冷却水は、冷却水タンク426へ送出される。したがって、燃料電池本体131の冷却水は、冷却水タンク426−燃料電池冷却ポンプ427−燃料電池本体131−冷却水熱交換器425−冷却水タンク426の経路を循環している。
本実施例の水電解水素酸素エネルギー貯蔵システム1は、電力を水電解装置11に供給することにより、水を液体酸素および液体水素に変えている。これら液体酸素および液体水素は低温の熱媒体として用いることができる。すなわち、電力を液体酸素および液体水素に置き換えて貯蔵するエネルギー貯蔵システムとして、この水電解水素酸素エネルギー貯蔵システム1を用いることができる。ここで、液体酸素および液体水素は、貯蔵するための体積が小さくて済み、他所へ輸送することも可能である。このように、この水電解水素酸素エネルギー貯蔵システム1は、空間的な効率(体積効率)が高く、かつ利便性も高いと考えられる。また、液化できなかったオフガスから冷熱を回収すると共に、最終的にはガス利用装置22へ供給して発電することにより、エネルギーの効率化を図ることができる。
また、この水電解水素酸素エネルギー貯蔵システム1は、さらに、液体酸素および液体水素に置き換えて貯蔵されたエネルギーを、冷熱発電や膨張タービン発電や燃焼タービン発電やエンジン発電や燃料電池発電などを用いて電力に戻す手段を備えている。すなわち、この水電解水素酸素エネルギー貯蔵システム1では、エネルギーの貯蔵だけでなく、その貯蔵されたエネルギーを電力として再利用可能にすることも併せて行うことが可能となる。
このように、本実施の形態では、水電解装置による水素及び酸素を液化することが可能となる。また、水電解装置による水素及び酸素を用いて電力貯蔵を行うことが可能となる。
本発明は上記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施の形態は適宜変形又は変更され得ることは明らかである。
1 :水電解水素酸素エネルギー貯蔵システム
4 :窒素循環圧縮機
5 :ヘリウム循環圧縮機
11:水電解装置
12:液化装置
12a:酸素液化装置
12b:水素液化装置
13:液化ガス貯蔵装置
21:液化ガス利用装置
21a:液体酸素利用装置
21b:液体水素利用装置
22:ガス利用装置
31:超高圧水電解部
32:酸素気液分離部
33:水素気液分離部
34:ポンプ
35:ポンプ
41:除湿/精製部
42:液化部
51:除湿/精製部
52:オルト・パラ部
53:液化部
61:液体酸素タンク
71:液体水素タンク
81:加圧ポンプ
82:冷熱供給熱交換器
83:膨張タービン
84:発電機
85:冷熱供給熱交換器
91:加圧ポンプ
92:冷熱供給熱交換器
93:膨張タービン
94:発電機
95:冷熱供給熱交換器
110:水素・酸素燃焼タービン発電機
120:水素・酸素エンジン発電機
130:燃料電池
131:燃料電池本体
132:酸素ガス供給部
133:水素ガス供給部
134:燃料電池冷却部
201:第1酸素冷却器
202:第1酸素気液分離器
203:第1酸素バルブ群
204:酸素除湿吸着塔
205:第2酸素バルブ群
206:第1酸素熱交換器
207:第2酸素冷却器
208:第2酸素気液分離器
209:循環ブロア
210:調圧弁
211:第2酸素熱交換器
212:第1酸素J−T弁
213:第3酸素熱交換器
214:第4酸素熱交換器
215:第2酸素J−T弁
301:第1水素冷却器
302:第1水素気液分離器
303:第1水素バルブ群
304:水素除湿吸着塔
305:第2水素バルブ群
306:第1水素熱交換器
307:第2水素冷却器
308:第2水素気液分離器
309:循環ブロア
310:調圧弁
311:第2水素熱交換器
312:第3水素熱交換器
313:第1オルト・パラ変換部
314:第4水素熱交換器
315:膨張機
316:第5水素熱交換器
317:第2オルト・パラ変換部
318:第6水素熱交換器
319:水素J−T弁
320:第3オルト・パラ変換部
321:第7水素熱交換器
323:ヘリウムJ−T弁
330:液体窒素タンク
331:窒素熱交換器
332:窒素J−T弁
401:酸素熱交換器
402:酸素素加湿器
403:ドレンポット
404:酸素循環ブロア
425:冷却水熱交換器
426:冷却水タンク
427:燃料電池冷却ポンプ
441:水素熱交換器
442:水素加湿器
443:ドレンポット
444:水素循環ブロア
4 :窒素循環圧縮機
5 :ヘリウム循環圧縮機
11:水電解装置
12:液化装置
12a:酸素液化装置
12b:水素液化装置
13:液化ガス貯蔵装置
21:液化ガス利用装置
21a:液体酸素利用装置
21b:液体水素利用装置
22:ガス利用装置
31:超高圧水電解部
32:酸素気液分離部
33:水素気液分離部
34:ポンプ
35:ポンプ
41:除湿/精製部
42:液化部
51:除湿/精製部
52:オルト・パラ部
53:液化部
61:液体酸素タンク
71:液体水素タンク
81:加圧ポンプ
82:冷熱供給熱交換器
83:膨張タービン
84:発電機
85:冷熱供給熱交換器
91:加圧ポンプ
92:冷熱供給熱交換器
93:膨張タービン
94:発電機
95:冷熱供給熱交換器
110:水素・酸素燃焼タービン発電機
120:水素・酸素エンジン発電機
130:燃料電池
131:燃料電池本体
132:酸素ガス供給部
133:水素ガス供給部
134:燃料電池冷却部
201:第1酸素冷却器
202:第1酸素気液分離器
203:第1酸素バルブ群
204:酸素除湿吸着塔
205:第2酸素バルブ群
206:第1酸素熱交換器
207:第2酸素冷却器
208:第2酸素気液分離器
209:循環ブロア
210:調圧弁
211:第2酸素熱交換器
212:第1酸素J−T弁
213:第3酸素熱交換器
214:第4酸素熱交換器
215:第2酸素J−T弁
301:第1水素冷却器
302:第1水素気液分離器
303:第1水素バルブ群
304:水素除湿吸着塔
305:第2水素バルブ群
306:第1水素熱交換器
307:第2水素冷却器
308:第2水素気液分離器
309:循環ブロア
310:調圧弁
311:第2水素熱交換器
312:第3水素熱交換器
313:第1オルト・パラ変換部
314:第4水素熱交換器
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316:第5水素熱交換器
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319:水素J−T弁
320:第3オルト・パラ変換部
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330:液体窒素タンク
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425:冷却水熱交換器
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441:水素熱交換器
442:水素加湿器
443:ドレンポット
444:水素循環ブロア
Claims (14)
- 受電した電力を用いて水を電気分解し、高圧の水素ガス及び高圧の酸素ガスを生成する水電解装置と、
前記酸素ガスを、膨張減圧させて冷やし、液体酸素を生成する酸素液化装置と、
前記水素ガスを、前記液体酸素を用いて冷やし、かつ、膨張減圧させ、液体水素を生成する水素液化装置と、
前記液体酸素及び前記液体水素を貯蔵する液化ガス貯蔵装置と
を具備する
水電解水素酸素エネルギー貯蔵システム。 - 請求項1に記載の水電解水素酸素エネルギー貯蔵システムにおいて、
前記液体酸素または前記液体水素と熱媒体とを熱交換して、前記液体酸素または前記液体水素を気化させる熱交換器をさらに具備する
水電解水素酸素エネルギー貯蔵システム。 - 請求項2に記載の水電解水素酸素エネルギー貯蔵システムにおいて、
前記液体酸素または前記液体水素が気化することにより増加する体積を用いて回転する膨張タービンと、
前記膨張タービンの回転に基づいて発電する発電機と
をさらに具備する
水電解水素酸素エネルギー貯蔵システム。 - 請求項3に記載の水電解水素酸素エネルギー貯蔵システムにおいて、
前記膨張タービンから送出される酸素ガス、水素ガス、前記酸素液化装置から送出される酸素ガス、前記水素液化装置から送出される水素ガスのうちの少なくとも一つを用いて発電する燃料電池をさらに具備する
水電解水素酸素エネルギー貯蔵システム。 - 請求項3に記載の水電解水素酸素エネルギー貯蔵システムにおいて、
前記膨張タービンから送出される酸素ガス、水素ガス、前記酸素液化装置から送出される酸素ガス、前記水素液化装置から送出される水素ガスのうちの少なくとも一つを用いて発電するエンジン発電機をさらに具備する
水電解水素酸素エネルギー貯蔵システム。 - 請求項3に記載の水電解水素酸素エネルギー貯蔵システムにおいて、
前記膨張タービンから送出される酸素ガス、水素ガス、前記酸素液化装置から送出される酸素ガス、前記水素液化装置から送出される水素ガスのうちの少なくとも一つを用いて発電する燃焼タービン発電機をさらに具備する
水電解水素酸素エネルギー貯蔵システム。 - 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の水電解水素酸素エネルギー貯蔵システムにおいて、
前記高圧の水素ガス及び前記高圧の酸素ガスの圧力は1MPa以上である
水電解水素酸素エネルギー貯蔵システム。 - 受電した電力を用いて水を電気分解し、高圧の水素ガス及び高圧の酸素ガスを生成するステップと、
前記酸素ガスを、膨張減圧させて冷やし、液体酸素を生成するステップと、
前記水素ガスを、前記液体酸素を用いて冷やし、かつ、膨張減圧させ、液体水素を生成するステップと、
前記液体酸素及び前記液体水素を貯蔵するステップと
を具備する
水電解水素酸素エネルギー貯蔵方法。 - 請求項8に記載の水電解水素酸素エネルギー貯蔵方法において、
前記液体酸素または前記液体水素と熱媒体とを熱交換して、前記液体酸素または前記液体水素を気化させるステップをさらに具備する
水電解水素酸素エネルギー貯蔵方法。 - 請求項9に記載の水電解水素酸素エネルギー貯蔵方法において、
前記液体酸素または前記液体水素が気化することにより増加する体積を用いて膨張タービンを回転させて発電機で発電するステップをさらに具備する
水電解水素酸素エネルギー貯蔵方法。 - 請求項10に記載の水電解水素酸素エネルギー貯蔵方法において、
前記膨張タービンから送出される酸素ガス、水素ガス、前記酸素液化装置から送出される酸素ガス、前記水素液化装置から送出される水素ガスのうちの少なくとも一つを用いて燃料電池で発電するステップをさらに具備する
水電解水素酸素エネルギー貯蔵方法。 - 請求項10に記載の水電解水素酸素エネルギー貯蔵方法において、
前記膨張タービンから送出される酸素ガス、水素ガス、前記酸素液化装置から送出される酸素ガス、前記水素液化装置から送出される水素ガスのうちの少なくとも一つを用いてエンジン発電機で発電するステップをさらに具備する
水電解水素酸素エネルギー貯蔵方法。 - 請求項10に記載の水電解水素酸素エネルギー貯蔵方法において、
前記膨張タービンから送出される酸素ガス、水素ガス、前記酸素液化装置から送出される酸素ガス、前記水素液化装置から送出される水素ガスのうちの少なくとも一つを用いて燃焼タービン発電機で発電するステップをさらに具備する
水電解水素酸素エネルギー貯蔵方法。 - 請求項8乃至13のいずれか一項に記載の水電解水素酸素エネルギー貯蔵方法において、
前記高圧の水素ガス及び前記高圧の酸素ガスの圧力は1MPa以上である
水電解水素酸素エネルギー貯蔵方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2012
- 2012-12-18 JP JP2012276234A patent/JP2014118618A/ja active Pending
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