JP2014118478A - ポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】エポキシ化合物を含有するポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物の、成形時の粘度の増大を抑制し、成形安定性と成形品の外観に優れるポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物を提供する。
【解決手段】ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)100質量部に対し、エポキシ化合物(B)0.1〜40質量部並びに芳香族カルボン酸又はその無水物(C1)、脂肪族カルボン酸又はその無水物(C2)及びフェノール性ヒドロキシル基含有リン系化合物(C3)からなる群から選ばれる少なくとも1種の増粘抑制剤(C)0.01〜3質量部を含有することを特徴とするポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物に関するものであり、さらに詳しくは、エポキシ化合物を含有するポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物において、成形時の粘度の増大を抑制し、成形品の外観性に優れるポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物に関する。
ポリブチレンテレフタレート樹脂は、優れた耐熱性、成形性、耐薬品性及び電気絶縁性等のエンジニアリングプラスチックとして好適な性質を有していることから、射出成形用を中心として、電気電子部品、自動車部品その他の電装部品、機械部品等に広く用いられている。
しかし、ポリブチレンテレフタレート樹脂は高温高湿の環境下におかれると、加水分解による物性の低下が大きいことが知られており、従来多くの改良技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、熱可塑性ポリエステル樹脂にハロゲン化エポキシ化合物とエポキシ反応触媒を配合して、耐加水分解性を改善する技術が開示されている。また、特許文献2には、特定のエポキシ化合物と触媒化合物を配合して加水分解安定性を改善する技術が開示されている。
また、ポリブチレンテレフタレート樹脂の利用分野が拡大するにつれ、火炎に対する安全性、すなわち難燃性が要求され、ポリブチレンテレフタレート樹脂の難燃化には、臭素化エポキシ化合物等のエポキシ化合物を配合することがよく行われ、十分な難燃性を得るには所定量以上の添加が必要である。
ところが、ポリブチレンテレフタレート樹脂にエポキシ化合物を配合すると、溶融時に粘度上昇を引き起こしやすく、成形滞留時に粘度上昇すると、安定して成形品が成形できない、得られる成形品の外観が不良になる、得られる成形品の物性が安定しないという不具合を生じる。
特開平5−17669号公報 特開平5−209117号公報
本発明の目的は、エポキシ化合物を含有するポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物において、成形時の粘度の増大を抑制し、成形品の外観に優れるポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物を提供することにある。。
本発明者は、エポキシ化合物を含有するポリブチレンテレフタレート樹脂に、その増粘抑制剤として、芳香族カルボン酸又はその無水物(C1)、脂肪族カルボン酸又はその無水物(C2)又はフェノール性ヒドロキシル基含有リン系化合物(C3)を特定の量で配合することにより、増粘の問題が抑制され、外観不良等の問題のない良好な成形品を安定して製造できることができることを見出し、本発明を完成させた。
本発明は、以下のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物を提供する。
[1]ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)100質量部に対し、エポキシ化合物(B)0.1〜40質量部並びに芳香族カルボン酸又はその無水物(C1)、脂肪族カルボン酸又はその無水物(C2)及びフェノール性ヒドロキシル基含有リン系化合物(C3)からなる群から選ばれる少なくとも1種の増粘抑制剤(C)0.01〜3質量部を含有することを特徴とするポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物。
[2]温度270℃、せん断速度91.2sec−1における3分後の溶融粘度に対する60分後の溶融粘度の比(60min/3min)が2.7以下であることを特徴とする上記[1]に記載のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物。
[3]ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)の末端カルボキシル基に対するエポキシ化合物(B)のエポキシ基の当量比(エポキシ基/末端カルボキシル基)が、0.2〜2.7の範囲にあることを特徴とする上記[1]又は[2]に記載のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物。
本発明の樹脂組成物によれば、エポキシ化合物を配合した系において、溶融時の増粘による上記したような様々の問題のないポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物を提供することができる。
[発明の概要]
本発明のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物は、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)100質量部に対し、エポキシ化合物(B)0.1〜40質量部、及び、芳香族カルボン酸又はその無水物(C1)、脂肪族カルボン酸又はその無水物(C2)及びフェノール性ヒドロキシル基含有リン系化合物(C3)からなる群から選ばれる少なくとも1種の増粘抑制剤(C)0.01〜3質量部を含有することを特徴とする。
以下、本発明の内容について詳細に説明する。
以下に記載する各構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様や具体例に限定して解釈されるものではない。なお、本願明細書において、「〜」とはその前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
[ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)]
本発明のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物の主成分であるポリブチレンテレフタレート樹脂(A)(以下、「PBT樹脂」と略称することもある。)としては、テレフタル酸単位及び1,4−ブタンジオール単位がエステル結合した構造を有する高分子を示す。即ち、ポリブチレンテレフタレート樹脂(ホモポリマー)の他に、テレフタル酸単位及び1,4−ブタンジオール単位以外の、他の共重合成分を含むポリブチレンテレフタレート共重合体や、ホモポリマーと当該共重合体との混合物を含む。
PBT樹脂は、テレフタル酸以外のジカルボン酸単位を含んでいてもよいが、他のジカルボン酸の具体例としては、イソフタル酸、オルトフタル酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ビフェニル−2,2’−ジカルボン酸、ビフェニル−3,3’−ジカルボン酸、ビフェニル−4,4’−ジカルボン酸、ビス(4,4’−カルボキシフェニル)メタン、アントラセンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸類、1,4−シクロへキサンジカルボン酸、4,4’−ジシクロヘキシルジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸類、および、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ダイマー酸等の脂肪族ジカルボン酸類等が挙げられる。
ジオール単位としては、1,4−ブタンジオールの外に他のジオール単位を含んでいてもよいが、他のジオール単位の具体例としては、炭素原子数2〜20の脂肪族または脂環族ジオール類、ビスフェノール誘導体類等が挙げられる。具体例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−へキサンジオール、ネオぺンチルグリコール、デカメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノ一ル、4,4’−ジシクロヘキシルヒドロキシメタン、4,4’−ジシクロヘキシルヒドロキシプロパン、ビスフェノ一ルAのエチレンオキシド付加ジオール等が挙げられる。更に、グリセリン、トリメチロールプロパン等のトリオールも挙げられる。
PBT樹脂は、テレフタル酸と1,4−ブタンジオールとを重縮合させたポリブチレンテレフタレート単独重合体が好ましいが、また、カルボン酸単位として、前記のテレフタル酸以外のジカルボン酸一種以上および/またはジオール単位として、前記1,4−ブタンジオール以外のジオール一種以上を含むポリブチレンテレフタレート共重合体であってもよい。PBT樹脂は、機械的性質、耐熱性の観点から、ジカルボン酸単位中のテレフタル酸の割合が、好ましくは70モル%以上であり、より好ましくは90モル%以上である。同様に、ジオール単位中の1,4−ブタンジオールの割合が、好ましくは70モル%以上であり、より好ましくは90モル%以上である。
また、上記のような二官能性モノマー以外に、分岐構造を導入するためトリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン等の三官能性モノマーや分子量調節のため脂肪酸等の単官能性化合物を少量併用することもできる。
PBT樹脂は、テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分またはこれらのエステル誘導体と、1,4−ブタンジオールを主成分とするジオール成分を、回分式または通続式で溶融重合させて製造することができる。また、溶融重合で低分子量のポリブチレンテレクタレート樹脂を製造した後、さらに窒素気流下または減圧下固相重合させることにより、重合度(または分子量)を所望の値まで高めることができる。
PBT樹脂は、テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分と1,4−ブタンジオールを主成分とするジオール成分とを、連続式で溶融重縮合する製造法が好ましい。
エステル化反応を遂行する際に使用される触媒は、従来から知られているものであってよく、例えば、チタン化合物、錫化合物、マグネシウム化合物、カルシウム化合物等を挙げることができる。これらの中で特に好適なものは、チタン化合物である。エステル化触媒としてのチタン化合物の具体例としては、例えば、テトラメチルチタネート、テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネート等のチタンアルコラート、テトラフェニルチタネート等のチタンフェノラート等を挙げることができる。
PBT樹脂は、共重合により変性したポリブチレンテレフタレート樹脂であってもよいが、その具体的な好ましい共重合体としては、ポリアルキレングリコール類(特にはポリテトラメチレングリコール(PTMG))を共重合したポリエステルエーテル樹脂や、ダイマー酸共重合ポリブチレンテレフタレート樹脂、特にはイソフタル酸共重合ポリブチレンテレフタレート樹脂が挙げられる。なお、これらの共重合体は、共重合量が、PBT樹脂全セグメント中の1モル%以上、50モル%未満のものをいう。中でも、共重合量が好ましくは2〜50モル%、より好ましくは3〜40モル%、特に好ましくは5〜20モル%である。
そして、これら共重合体の好ましい含有量は、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)の総量100質量%中に、10〜50質量%、更には20〜40質量%、特には25〜35質量%である。
PBT樹脂の極限粘度は、0.5dl/g以上、中でも0.7dl/g以上、特に0.8dl/g以上であるものが好ましい。極限粘度が0.5dl/gより低いものを用いると、得られる樹脂組成物が機械的強度の低いものとなりやすい。また極限粘度は、3.0dl/g以下、中でも2.0dl/g以下、特には1.2dl/g以下であることが好ましい。3.0dl/gより高いものでは、樹脂組成物の流動性が悪くなり成形性が悪化する場合がある。
なお、極限粘度は、テトラクロロエタンとフェノールとの1:1(質量比)の混合溶媒中、30℃で測定するものとする。
また、PBT樹脂の末端カルボキシル基(以下、「末端COOH基」と略称することもある。)の含有量は5〜50eq/tonであることが好ましく、10〜30eq/tonであることがより好ましく、10〜20eq/tonであることがさらに好ましい。末端カルボキシル基含有量が5eq/ton未満であると、成形性や機械的物性が低下しやすい傾向があり、50eq/tonを超えると、ストランドの外観や成形性が低下する場合がある。なお、末端末端カルボキシル基含有量は、ベンジルアルコール25mlに、PBT樹脂0.5gを溶解し、水酸化ナトリウムの0.01モル/リットル ベンジルアルコール溶液を使用し、滴定により求めることができる。
[エポキシ化合物(B)]
本発明の樹脂組成物が含有するエポキシ化合物(B)としては、一分子中に一個以上のエポキシ基を有するものであればよく、通常はアルコール、フェノール類又はカルボン酸等とエピクロロヒドリンとの反応物であるグリシジル化合物や、オレフィン性二重結合をエポキシ化した化合物を用いればよい。
エポキシ化合物は、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の耐加水分解性や耐湿熱特性を向上させるためのもの(エポキシ化合物(B1))と、また、難燃性を付与するためのエポキシ系難燃剤(エポキシ化合物(B2))が挙げられる。
・エポキシ化合物(B1)
耐加水分解性等を改善するためのエポキシ化合物(B1)としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、レゾルシン型エポキシ化合物、ノボラック型エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物、グリシジルエーテル類、グリシジルエステル類、エポキシ化ブタジエン重合体等が挙げられる。
ビスフェノールA型エポキシ化合物としては、ビスフェノールA−ジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールA−ジグリシジルエーテル等が、ビスフェノールF型エポキシ化合物としては、ビスフェノールF−ジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールF−ジグリシジルエーテル等、レゾルシン型エポキシ化合物としてはレゾルシンジグリシジルエーテル等が例示できる。
また、ノボラック型エポキシ化合物としては、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等を例示できる。
脂環式エポキシ化合物の例としては、ビニルシクロヘキセンジオキシド、ジシクロペンタジエンオキシド、3,4−エポキシシクロヘキシル−3,4−シクロヘキシルカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビニルシクロヘキセンジエポキシド、3,4−エポキシシクロヘキシルグリシジルエーテル等が挙げられる。
グリシジルエーテル類の具体例としては、メチルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、デシルグリシジルエーテル、ステアリルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、ブチルフェニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル等のモノグリシジルエーテル;ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル等のジグリシジルエーテル類が挙げられる。またグリシジルエステル類としては、安息香酸グリシジルエステル、ソルビン酸グリシジルエステル等のモノグリシジルエステル類;アジピン酸ジグリシジルエステル、テレフタル酸ジグリシジルエステル、オルトフタル酸ジグリシジルエステル等のジグリシジルエステル類等が挙げられる。
エポキシ化ブタジエン重合体としては、エポキシ化ポリブタジエン、エポキシ化スチレン−ブタジエン系共重合体、エポキシ化水素化スチレン−ブタジエン系共重合体等を例示できる。
またエポキシ化合物(B1)は、グリシジル基含有化合物を一方の成分とする共重合体であってもよい。例えばα,β−不飽和酸のグリシジルエステルと、α−オレフィン、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステルからなる群より選ばれる一種または二種以上のモノマーとの共重合体が挙げられる。
このようなエポキシ化合物(B1)としては、エポキシ当量100〜500g/eq、質量平均分子量2000以下のエポキシ化合物が好ましい。エポキシ当量が100g/eq未満のものは、エポキシ基の量が多すぎるため樹脂組成物の粘度が高くなり、逆にエポキシ等量が500g/eqを超えるものは、エポキシ基の量が少なくなるため、樹脂組成物の耐湿熱特性を向上させる効果が十分に発現しない。また質量平均分子量が2000を超えるものは、ポリブチレンテレフタレート樹脂との相溶性が低下し、成形品の機械的強度が低下する傾向にある。エポキシ化合物(B1)としては、ビスフェノールAやノボラックとエピクロロヒドリンとの反応から得られる、ビスフェノールA型エポキシ化合物やノボラック型エポキシ化合物が好ましい。
・エポキシ化合物(B2)
難燃性を付与するためのエポキシ化合物(B2)としては、特に、臭素化エポキシ化合物が好ましい。
臭素化エポキシエポキシ化合物としては、具体的には例えば、テトラブロモビスフェノールAエポキシ化合物に代表されるビスフェノールA型臭素化エポキシ化合物が挙げられる。
臭素化エポキシ化合物の分子量は任意であり、適宜選択して決定すればよいが、好ましくは、質量平均分子量(Mw)で10000〜100000であり、中でも分子量が高い方が好ましく、具体的にはMwとして15000〜80000、中でも18000〜78000(Mw)、更には20000〜75000(Mw)、特に22000〜70000であることが好ましい。
臭素化エポキシ化合物は、そのエポキシ当量が1000〜40000g/eqであることが好ましく、中でも2000〜35000g/eqがこのましく、特に3000〜30000g/eqであることが好ましい。
また、臭素化エポキシ化合物として臭素化エポキシオリゴマーを併用することもできる。この際、例えばMwが5000以下のオリゴマーを0〜50質量%程度用いることで、難燃性、離型性および流動性を適宜調整することができる。臭素化エポキシ化合物における臭素原子含有量は任意だが、十分な難燃性を付与する上で、通常10質量%以上であり、中でも20質量%以上、特に30質量%以上であることが好ましく、その上限は60質量%、中でも55質量%であることが好ましい。
・エポキシ化合物(B)の含有量
エポキシ化合物(B)の含有量は、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)100質量部に対し0.1〜40質量部である。
そのうち、前記耐加水分解性等を改善するためのエポキシ化合物(B1)の含有量は、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)100質量部に対し、0.3質量部以上が好ましく、0.5質量部以上がより好ましく、0.7質量部以上がさらに好ましい。またエポキシ化合物(B1)の含有量が5質量部より多いと架橋化が進行し成形時の流動性が悪くなる場合があるので、3質量部以下、特には2質量部以下が好ましい。
また、難燃性を付与するためのエポキシ化合物(B2)の含有量は、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)100質量部に対し、好ましくは7質量部以上であり、より好ましくは15質量部以上であり、好ましくは30質量部以下であり、より好ましくは25質量部以下である。エポキシ化合物(B2)の含有量が少なすぎると、樹脂組成物の難燃性が不十分となり、逆に多すぎても機械的特性の低下や難燃剤のブリードアウトの問題が生ずる。
さらに、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)の末端COOH基に対するエポキシ化合物(B)のエポキシ基の当量比(エポキシ基/COOH基)は、0.2〜2.7の範囲にあることが好ましい。当量比が0.2を下回ると耐加水分解性が悪くなりやすく、2.7を上回ると成形性が不安定となりやすい。エポキシ基/COOH基は、より好ましくは0.3以上であり、2.5以下である。
[増粘抑制剤(C)]
本発明の樹脂組成物が含有する増粘抑制剤(C)は、芳香族カルボン酸又はその無水物(C1)、脂肪族カルボン酸又はその無水物(C2)及びフェノール性ヒドロキシル基含有リン系化合物(以下、「フェノール性OH基含有リン化合物」と略称することもある。)(C3)からなる群から選ばれる少なくとも1種の増粘抑制剤である。
・芳香族カルボン酸又はその無水物(C1)
芳香族カルボン酸又はその無水物(C1)は、少なくとも1つのカルボキシ基を有する芳香族環を有する芳香族化合物であり、芳香族カルボン酸が有する芳香族環は、芳香族性炭化水素環、芳香族性複素環またはそれらの縮合環であり、芳香族性炭化水素環が好ましい。
芳香族性炭化水素環の例には、ベンゼン環、インデン環、ナフタレン環、アズレン環、フルオレン環、フェナントレン環、アントラセン環、アセナフチレン環、ビフェニレン環、ナフタセン環およびピレン環が含まれる。これらの中、ベンゼン環およびナフタレン環がさらに好ましく、ベンゼン環が最も好ましい。
芳香族カルボン酸としては、芳香族モノカルボン酸が挙げられ、安息香酸、ナフトエ酸、トルイル酸(メチル安息香酸)、ジメチル安息香酸、トリメチル安息香酸、ケイ皮酸等が挙げられる。
好ましい芳香族カルボン酸又はその無水物(C1)として、芳香族ジカルボン酸又はその無水物が挙げられる。
芳香族ジカルボン酸又はその無水物としては、例えば、テレフタル酸、フタル酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、メチルテレフタル酸、メチルイソフタル酸、ジフェニルエ−テル−4,4’−ジカルボン酸、ジフェニルスルホン−4,4’−ジカルボン酸、ジフェニルケトン−4,4’−ジカルボン酸、2,2’−ジフェニルプロパン−4,4’−ジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、ジフェニルメタンジカルボン酸等が挙げられる。
3価以上の芳香族カルボン酸も用いることができ、例えば、ヘミメリット酸、トリメリット酸、トリメシン酸、メロファン酸、プレーニト酸、ピロメリット酸、メリット酸等を挙げられる。
また、芳香族カルボン酸は置換基で置換されていてもよい。
置換基としては、例えばアルキル基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、アルコキシル基、アミノ基、アリール基等が挙げられる。アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、オクチル基、シクロヘキシル基等が、ハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が、アルコキシル基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等が、アミノ基としては、例えばアミノ基、N,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基等が、アリール基としては、例えばフェニル基、キシリル基、クロロフェニル基、ヒドロキシフェニル基、ジメチルヒドロキシフェニル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基等のアラルキル基等がそれぞれ挙げられる。
ヒドロキシ基で置換された芳香族カルボン酸としては、例えば、サリチル酸、アセチルサリチル酸、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸、1−ヒドロキシ−4−ナフトエ酸、4−ヒドロキシ−4’−カルボキシジフェニルエ−テル、2,6−ジクロロ−パラヒドロキシ安息香酸、2−クロロ−パラヒドロキシ安息香酸、2,6−ジフルオロ−パラヒドロキシ安息香酸、4−ヒドロキシ−4’−ビフェニルカルボン酸が挙げられる。
他の置換基で置換された芳香族カルボン酸としては、例えば、メチル安息香酸、アニス酸、エチル安息香酸、クロロ安息香酸、ブロモ安息香酸、メトキシ安息香酸、エトキシ安息香酸、アミノ安息香酸、フェニル安息香酸等が挙げられる。
・脂肪族カルボン酸又はその無水物(C2)
脂肪族カルボン酸又はその無水物(C2)は、少なくとも1つのカルボキシ基を有する、飽和もしくは不飽和の、直鎖状、分岐鎖状または環状の脂肪族化合物である。
飽和脂肪族カルボン酸としては、例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸(酪酸)、ペンタン酸(吉草酸)、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、デカン酸等が挙げられる。また、脂肪族カルボン酸(C2)の好ましいものとして、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸等の炭素数が12〜30の脂肪族カルボン酸が挙げられる。
脂肪族カルボン酸又はその無水物(C2)の好ましい化合物として、飽和もしくは不飽和の脂肪族ジカルボン酸又はその無水物を挙げることができる。
このような化合物として、具体的には、例えば、蓚酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,9−ノナメチレンジカルボン酸、1,10−デカメチレンジカルボン酸、1,12−ドデカメチレンジカルボン酸、1,14−テトラデカメチレンジカルボン酸、1,15−ペンタデカメチレンジカルボン酸、1,16−ヘキサデカメチレンジカルボン酸等等の飽和脂肪族ジカルボン酸を、また、マレイン酸、フマル酸等の不飽和脂肪族ジカルボン酸又はその無水物等を挙げることができる。
脂肪族カルボン酸は、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、アルコキシル基、アミノ基、アリール基、アラルキル基等で置換されていてもよい。
脂肪族ヒドロキシカルボン酸としては、例えば乳酸、リンゴ酸、クエン酸、リシノール酸等が挙げられる。
・フェノール性ヒドロキシル基含有リン系化合物(C3)
フェノール性ヒドロキシル基を有するリン系化合物(C3)としては、その分子構造にフェノール性水酸基を有するリン系化合物であれば、特に限定されない。
フェノール性ヒドロキシル基含有リン系化合物(C3)として、好ましくは、1分子中にフェノール性ヒドロキシル基を1個以上有し、3価又は4価のリンを含む化合物であり、特には、ベンゼン環にヒドロキシル基を有し、且つ分子中に少なくとも1個のかさ高い基(t−ブチル基等)を持つリン酸エステルまたは亜リン酸エステル化合物が好ましい。
フェノール性ヒドロキシル基含有リン系化合物(C3)の特に好ましい化合物として、以下のi)〜iii)のリン酸エステルまたは亜リン酸エステル化合物を例示することができる。
i)6−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ〕−2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンゾ〔d,f〕〔1,3,2〕ジオキサホスフェピン(化学構造式は以下の[1])
Figure 2014118478
ii)カルシウムジエチルビス[[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ホスホネート](化学構造式は以下の[2])
Figure 2014118478
iii)ジエチル[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ホスフォネート(化学構造式は以下の[3])
Figure 2014118478
・増粘抑制剤(C)の含有量
上記増粘抑制剤(C)の含有量は、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)100質量部に対し、0.01〜3質量部である。0.01質量部未満では増粘抑制効果が十分ではなく、1質量部を超えると機械的強度が低下する。増粘抑制剤(C)の好ましい含有量は、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)100質量部に対し、0.05質量部以上であり、1.5質量部以下、特には1質量部以下である。
[アンチモン化合物(D)]
本発明の樹脂組成物は、エポキシ化合物(B2)を含有する場合は、難燃助剤としてアンチモン化合物(D)を含有することが好ましい。
難燃助剤であるアンチモン化合物(D)としては、三酸化アンチモン(Sb)、五酸化アンチモン(Sb)、アンチモン酸ナトリウム等が挙げられる。特に、三酸化アンチモンが好ましい。
アンチモン化合物(D)の含有量は、熱可塑性ポリエステル樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは0.5〜20質量部であり、より好ましくは0.7〜18質量部、さらに好ましくは1〜15質量部、特には2〜13質量部、最も好ましくは3〜10質量部である。
[その他含有成分]
本発明のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、種々の添加剤を含有していても良い。このような添加剤としては、安定剤、離型剤(滑剤)、滴下防止剤、強化充填材、紫外線吸収剤、帯電防止剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、可塑剤、分散剤、抗菌剤等が挙げられる。
<安定剤>
本発明のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物は、さらに安定剤を含有することが、熱安定性改良や、機械的強度、透明性や色相の悪化を防止する効果を有するという点で好ましい。安定剤としては、リン系安定剤、イオウ系安定剤およびフェノール系安定剤が好ましい。
リン系安定剤としては、亜リン酸、リン酸、亜リン酸エステル、リン酸エステル等が挙げられ、中でも有機ホスフェート化合物、有機ホスファイト化合物又は有機ホスホナイト化合物が好ましい。
有機ホスフェート化合物としては、好ましくは、下記一般式:
(RO)3−nP(=O)OH
(式中、Rは、アルキル基またはアリール基であり、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。nは0〜2の整数を示す。)
で表される化合物である。より好ましくは、Rが炭素原子数8〜30の長鎖アルキルアシッドホスフェート化合物が挙げられる。炭素原子数8〜30のアルキル基の具体例としては、オクチル基、2−エチルヘキシル基、イソオクチル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、イソデシル基、ドデシル基、トリデシル基、イソトリデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、エイコシル基、トリアコンチル基等が挙げられる。
長鎖アルキルアシッドホスフェートとしては、例えば、オクチルアシッドホスフェート、2−エチルヘキシルアシッドホスフェート、デシルアシッドホスフェート、ラウリルアシッドホスフェート、オクタデシルアシッドホスフェート、オレイルアシッドホスフェート、ベヘニルアシッドホスフェート、フェニルアシッドホスフェート、ノニルフェニルアシッドホスフェート、シクロヘキシルアシッドホスフェート、フェノキシエチルアシッドホスフェート、アルコキシポリエチレングリコールアシッドホスフェート、ビスフェノールAアシッドホスフェート、ジメチルアシッドホスフェート、ジエチルアシッドホスフェート、ジプロピルアシッドホスフェート、ジイソプロピルアシッドホスフェート、ジブチルアシッドホスフェート、ジオクチルアシッドホスフェート、ジ−2−エチルヘキシルアシッドホスフェート、ジオクチルアシッドホスフェート、ジラウリルアシッドホスフェート、ジステアリルアシッドホスフェート、ジフェニルアシッドホスフェート、ビスノニルフェニルアシッドホスフェート等が挙げられる。これらの中でも、オクタデシルアシッドホスフェートが好ましい。
有機ホスファイト化合物としては、好ましくは、好ましくは、下記一般式:
O−P(OR)(OR
(式中、R、R及びRは、それぞれ水素原子、炭素原子数1〜30のアルキル基または炭素原子数6〜30のアリール基であり、R、R及びRのうちの少なくとも1つは炭素原子数6〜30のアリール基である。)
で表される化合物が挙げられる。
有機ホスファイト化合物としては、例えば、トリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、ジラウリルハイドロジェンホスファイト、トリエチルホスファイト、トリデシルホスファイト、トリス(2−エチルヘキシル)ホスファイト、トリス(トリデシル)ホスファイト、トリステアリルホスファイト、ジフェニルモノデシルホスファイト、モノフェニルジデシルホスファイト、ジフェニルモノ(トリデシル)ホスファイト、テトラフェニルジプロピレングリコールジホスファイト、テトラフェニルテトラ(トリデシル)ペンタエリスリトールテトラホスファイト、水添ビスフェノールAフェノールホスファイトポリマー、ジフェニルハイドロジェンホスファイト、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェニルジ(トリデシル)ホスファイト)、テトラ(トリデシル)4,4’−イソプロピリデンジフェニルジホスファイト、ビス(トリデシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジラウリルペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(4−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、水添ビスフェノールAペンタエリスリトールホスファイトポリマー、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト等が挙げられる。これらの中でも、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトが好ましい。
有機ホスホナイト化合物としては、好ましくは、下記一般式:
−P(OR)(OR
(式中、R、R及びRは、それぞれ水素原子、炭素原子数1〜30のアルキル基又は炭素原子数6〜30のアリール基であり、R、R及びRのうちの少なくとも1つは炭素原子数6〜30のアリール基である。)
で表される化合物が挙げられる。
有機ホスホナイト化合物としては、テトラキス(2,4−ジ−iso−プロピルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−n−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,3’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−3,3’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6−ジ−iso−プロピルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6−ジ−n−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,3’−ビフェニレンジホスホナイト、およびテトラキス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)−3,3’−ビフェニレンジホスホナイト等が挙げられる。
イオウ系安定剤としては、従来公知の任意のイオウ原子含有化合物を用いることが出来、中でもチオエーテル類が好ましい。具体的には例えば、ジドデシルチオジプロピオネート、ジテトラデシルチオジプロピオネート、ジオクタデシルチオジプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキス(3−ドデシルチオプロピオネート)、チオビス(N−フェニル−β−ナフチルアミン)、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、テトラメチルチウラムモノサルファイド、テトラメチルチウラムジサルファイド、ニッケルジブチルジチオカルバメート、ニッケルイソプロピルキサンテート、トリラウリルトリチオホスファイトが挙げられる。これらの中でも、ペンタエリスリトールテトラキス(3−ドデシルチオプロピオネート)が好ましい。
フェノール系安定剤としては、例えば、ペンタエリスリトールテトラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、チオジエチレンビス(3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−(3,5−ジ−ネオペンチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)等が挙げられる。これらの中でも、ペンタエリスリト−ルテトラキス(3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートが好ましい。
安定剤は、1種が含有されていてもよく、2種以上が任意の組み合わせ及び比率で含有されていても良い。
安定剤の含有量は、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)100質量部に対し、好ましくは0.001〜1質量部である。安定剤の含有量が0.001質量部未満であると、樹脂組成物の熱安定性や相溶性の改良が期待しにくく、成形時の分子量の低下や色相悪化が起こりやすく、1質量部を超えると、過剰量となりシルバーの発生や、色相悪化が更に起こりやすくなる傾向がある。安定剤の含有量は、より好ましくは0.001〜0.7質量部であり、更に好ましくは、0.005〜0.5質量部である。
<離型剤>
本発明のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物は、金型からの離型性をさらに高めるという点から、離型剤を配合することが好ましい。離型剤としては、ポリブチレンテレフタレート樹脂に通常使用される既知の離型剤が利用可能であるが、中でも、金属膜密着性を阻害しにくいという点で、ポリオレフィン系化合物、脂肪酸エステル系化合物及びシリコーン系化合物から選ばれる1種以上の離型剤が好ましい。
ポリオレフィン系化合物としては、パラフィンワックス及びポリエチレンワックスから選ばれる化合物が挙げられ、中でも、ポリオレフィン系化合物の分散が良好であるという点から、質量平均分子量が、700〜10000、更には900〜8000のポリエチレンワックスが好ましい。
また、ポリオレフィン系化合物は、カルボキシル基(カルボン酸(無水物)基、即ちカルボン酸基および/またはカルボン酸無水物基を表す。以下同様。)、ハロホルミル基、エステル基、カルボン酸金属塩基、水酸基、アルコシル基、エポキシ基、アミノ基、アミド基等の、ポリブチレンテレフタレートと親和性のある官能基を付与することも好ましい。この濃度は、ポリオレフィン系化合物の酸価として、10mgKOH/gを超えて60mgKOH/g未満が好ましく、中でも15〜50mgKOH/g、さらには20〜40mgKOH/g、特に25〜35mgKOH/gであることが好ましい。
また、揮発分が少なく、同時に離型性の改良効果も著しい点で、ポリオレフィン系化合物としては、酸化ポリエチレンワックスを使用することも好ましい。
なお、酸価は、0.5mol KOHエタノール溶液による電位差滴定法(ASTM D1386)に従って測定することができる。
脂肪酸エステル系化合物としては、グリセリン脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類等の脂肪酸エステル類やその部分鹸化物等が挙げられ、中でも、炭素数11〜28、好ましくは炭素数17〜21の脂肪酸で構成されるモノ又はジ脂肪酸エステルが好ましい。具体的には、グリセリンモノステアレート、グリセリンモノベヘネート、グリセリンジベヘネート、グリセリン−12−ヒドロキシモノステアレート、ソルビタンモノベヘネート、ぺンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリストールジステアレート等が挙げられる。
また、シリコーン系化合物としては、ポリブチレンテレフタレート樹脂との相溶性等の点から、変性されている化合物が好ましい。変性シリコーンオイルとしては、ポリシロキサンの側鎖に有機基を導入したシリコーンオイル、ポリシロキサンの両末端および/または片末端に有機基を導入したシリコーンオイル等が挙げられる。導入される有機基としては、エポキシ基、アミノ基、カルボキシル基、カルビノール基、メタクリル基、メルカプト基、フェノール基等が挙げられ、好ましくはエポキシ基が挙げられる。変性シリコーンオイルとしては、ポリシロキサンの側鎖にエポキシ基を導入したシリコーンオイルが特に好ましい。
離型剤の含有量は、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは、0.05〜2質量部である。0.05質量部未満であると、溶融成形時の離型不良により表面性が低下する傾向があり、一方、2質量部を超えると、樹脂組成物の練り込み作業性が低下し、また成形品表面に曇りが見られる場合がある。離型剤の配合量は、好ましくは0.07〜1.5質量部、さらに好ましくは0.1〜1.2質量部である。
<強化充填材>
本発明のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物は、強化充填材を含有することも好ましく、強化充填材としては、樹脂に配合することにより得られる樹脂組成物の機械的性質を向上させる効果を有するものであり、常用のプラスチック用無機充填材を用いることができる。好ましくはガラス繊維、炭素繊維、玄武岩繊維、ウォラストナイト、チタン酸カリウム繊維等の繊維状の充填材を用いることができる。また炭酸カルシウム、酸化チタン、長石系鉱物、クレー、有機化クレー、ガラスビーズ等の粒状または無定形の充填材;タルク等の板状の充填材;ガラスフレーク、マイカ、グラファイト等の鱗片状の充填材を用いることもできる。
なかでも、機械的強度、剛性および耐熱性の点からガラス繊維を用いるのが好ましい。
強化充填材は、カップリング剤等の表面処理剤によって、表面処理されたものを用いることがより好ましい。表面処理剤が付着したガラス繊維は、耐久性、耐湿熱性、耐加水分解性、耐ヒートショック性に優れるので好ましい。
表面処理剤としては、従来公知の任意のものを使用でき、具体的には、例えば、アミノシラン系、エポキシシラン系、アリルシラン系、ビニルシラン系等のシラン系カップリング剤が好ましく挙げられる。
これらの中では、アミノシラン系表面処理剤が好ましく、具体的には例えば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン及びγ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシランが好ましい例として挙げられる。
また、表面処理剤として、ノボラック型等のエポキシ樹脂、ビスフェノールA型のエポキシ樹脂等も好ましく挙げられる。中でもノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。
シラン系表面処理剤とエポキシ樹脂は、それぞれ単独で用いても複数種で用いてもよく、両者を併用することも好ましい。
強化充填材の含有量は、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)100質量部に対し、好ましくは0〜100質量部である。強化充填材の含有量が100質量部を上回ると、流動性が低下するので好ましくない。強化充填材のより好ましい含有量は、5〜90質量部であり、中でも15〜80質量部、さらに好ましくは30〜80質量部、特には40〜70質量部である。
<滴下防止剤>
本発明の樹脂組成物は、滴下防止剤を含有することもできる。
滴下防止剤としては、フルオロポリマーが好ましい。
フルオロポリマーとしては、フッ素を有する公知のポリマーを任意に選択して使用できるが、中でもフルオロオレフィン樹脂が好ましい。
フルオロオレフィン樹脂としては、例えば、フルオロエチレン構造を含む重合体や共重合体が挙げられる。その具体例を挙げると、ジフルオロエチレン樹脂、テトラフルオロエチレン樹脂、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合樹脂等が挙げられる。中でもテトラフルオロエチレン樹脂等が好ましい。このフルオロエチレン樹脂としては、フィブリル形成能を有するフルオロエチレン樹脂が好ましい。
フィブリル形成能を有するフルオロエチレン樹脂としては、例えば、三井・デュポンフロロケミカル社製、テフロン(登録商標)6J、ダイキン工業社製、ポリフロン(登録商標)F201L、ポリフロンF103等が挙げられる。
また、フルオロエチレン樹脂の水性分散液として、例えば、三井デュポンフロロケミカル社製のテフロン(登録商標)30J、ダイキン工業社製フルオンD−1、住友3M社製TF1750等も挙げられる。さらに、ビニル系単量体を重合してなる多層構造を有するフルオロエチレン重合体も、フルオロポリマーとして使用することができる。その具体例を挙げると、三菱レイヨン社製メタブレン(登録商標)A−3800等が挙げられる。
滴下防止剤の含有量は、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)100質量部に対し、0.1〜0.5質量部であることが好ましく、より好ましくは0.12質量部以上、さらに好ましくは0.15質量部以上であり、より好ましくは0.45質量部以下、さらに好ましくは0.40質量部以下、特に好ましくは0.35質量部以下である。滴下防止剤の含有量が少なすぎると難燃性が不十分となる可能性があり、逆に多すぎても成形体の外観不良や機械的強度の低下が生ずる可能性がある。
<他の熱可塑性樹脂>
また、本発明のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物には、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)以外の他の熱可塑性樹脂を、本発明の効果を損わない範囲で含有することができる。その他の熱可塑性樹脂としては、具体的には、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリフェニレンオキサイド、ポリスチレン系樹脂、ポリフェニレンサルファイドエチレン、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン等が挙げられる。
[樹脂組成物の製造方法]
本発明のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物の製造方法としては、樹脂組成物調製の常法に従って行うことができる。通常は各成分及び所望により添加される種々の添加剤を一緒にしてよく混合し、次いで一軸又は二軸押出機で溶融混練する。また各成分を予め混合することなく、ないしはその一部のみを予め混合し、フィーダーを用いて押出機に供給して溶融混練し、本発明の樹脂組成物を調製することもできる。さらには、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)の一部に他の成分の一部を配合したものを溶融混練してマスターバッチを調製し、次いでこれに残りの他の成分を配合して溶融混練してもよい。
なお、ガラス繊維等の繊維状の強化充填材を用いる場合には、押出機のシリンダー途中のサイドフィーダーから供給することも好ましい。
溶融混練に際しての加熱温度は、通常220〜300℃の範囲から適宜選ぶことができる。温度が高すぎると分解ガスが発生しやすく、不透明化の原因になる場合がある。それ故、剪断発熱等に考慮したスクリュー構成の選定が望ましい。混練り時や、後行程の成形時の分解を抑制する為、酸化防止剤や熱安定剤の使用が望ましい。
本発明のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物は、温度270℃、せん断速度91.2sec−1における3分後の溶融粘度に対する60分後の溶融粘度の比(60min/3min)が2.7以下であることが好ましい。溶融粘度の比(60min/3min)が2.7より大きくなると成形性が不安定となりやすくなる。溶融粘度の比(60min/3min)は、より好ましくは2.65以下であり、2.5以下であることがさらに好ましい。溶融粘度の比の下限は、好ましくは0.2、より好ましくは0.3、さらに好ましくは0.5である。
[成形体]
本発明のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物を用いて成形体を製造する方法は、特に限定されず、ポリエステル樹脂組成物について一般に採用されている成形法を任意に採用できる。その例を挙げると、射出成形法、超高速射出成形法、射出圧縮成形法、二色成形法、ガスアシスト等の中空成形法、断熱金型を使用した成形法、急速加熱金型を使用した成形法、発泡成形(超臨界流体も含む)、インサート成形、IMC(インモールドコーティング成形)成形法、押出成形法、シート成形法、熱成形法、回転成形法、積層成形法、プレス成形法、ブロー成形法等が挙げられる。中でも射出成形が好ましい。
成形体の形状、大きさ、厚み等は任意であり、その用途としては、電気電子機器部品、自動車等の輸送機器用部品、産業機械用部品、その他民生用部品等に特に好適である。
以下、実施例を示して本発明について更に具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定して解釈されるものではない。
以下の実施例および比較例において、使用した成分は、以下の表1の通りである。
Figure 2014118478
(実施例1〜8、比較例1〜4)
表1に示す各成分を表2及び表3に示す割合(質量部)にて、タンブラーミキサーで均一に混合した後、二軸押出機(日本製鋼所「TEX30C」、L/D=30、バレル数9)を使用し、シリンダー設定温度260℃、スクリュー回転数200rpmの条件下で、バレル1より押出機にフィードし溶融混練し、ガラス繊維についてはバレル5よりフィードして得られた樹脂組成物を、水槽にて急冷し、ペレタイザーを用いてペレット化し、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物のペレットを得た。
[溶融粘度の測定]
キャピログラフ(東洋精機社製キャピログラフ1C)により、測定温度270℃、1φ×30フラットのキャピラリーを用いて、上記で得られたペレットを投入後、3分滞留させたときの溶融粘度(せん断速度91.2sec−1での溶融粘度)を基準にして、60分滞留させたときの溶融粘度(せん断速度91.2sec−1での溶融粘度)を測定し、溶融粘度の比(60min/3min)を求めた。3分滞留の溶融粘度と60分滞留の溶融粘度の比が変化しないものは、増粘が少なく、滞留安定性に優れていることを意味する。
(2)滞留ストランドの外観評価
60分滞留させたものを押出して製造したストランド(滞留ストランド)の外観の良否を以下の三段階で判断した。
「○:ストランド表面につやが認められ、外観良好」
「△:ストランド表面に少しつやが認められ、外観がやや不良」
「×:ストランド表面のつやが全く認められず、外観不良」
以上の評価結果を、以下の表2及び表3に示す。
Figure 2014118478
Figure 2014118478
本発明のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物は、成形時の粘度の増大を抑制し、成形品の外観に優れる樹脂材料である。従って、本発明の樹脂組成物は、電気電子機器部品、自動車等の輸送機器用部品、産業機械用部品、その他民生用部品等に特に好適であり、産業上の利用性は非常に高いものがある。

Claims (3)

  1. ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)100質量部に対し、エポキシ化合物(B)0.1〜40質量部並びに芳香族カルボン酸又はその無水物(C1)、脂肪族カルボン酸又はその無水物(C2)及びフェノール性ヒドロキシル基含有リン系化合物(C3)からなる群から選ばれる少なくとも1種の増粘抑制剤(C)0.01〜3質量部を含有することを特徴とするポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物。
  2. 温度270℃、せん断速度91.2sec−1における3分後の溶融粘度に対する60分後の溶融粘度の比(60min/3min)が2.7以下であることを特徴とする請求項1に記載のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物。
  3. ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)の末端カルボキシル基に対するエポキシ化合物(B)のエポキシ基の当量比(エポキシ基/末端カルボキシル基)が、0.2〜2.7の範囲にあることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリブチレンテレフタレート系樹脂組成物。
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