JP2014117661A - 遠心機用ロータ及び遠心機 - Google Patents

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Abstract

【課題】永久磁石を識別子とした場合に、従来技術の問題点を解消し、磁気センサの信号強度を低下させることなく、かつ正確に位置検出させることが可能な遠心機用ロータを提供する。
【解決手段】試料容器を保持するロータボディ3に複数の識別用永久磁石5を設けた遠心機用ロータにおいて、ロータボディ3の底面に穴3dが形成され、穴3dに永久磁石5及び磁性体6が、永久磁石5が奥側となるように収容され、穴3dの中央を通過する直線方向より見て、磁性体6の外側端面の投影面積が、永久磁石5の磁性体6に対面する端面の投影面積よりも小面積となる構成としている。
【選択図】図1

Description

本発明は、医学、薬学、遺伝子工学等の分野で使用されている遠心機用ロータ及び遠心機に係り、とくにロータ識別機能に関するものである。
生物試料等を分離するための遠心分離機においては、試料を入れた試料容器を保持する回転体であるロータを交換して使用するため、ロータの着脱作業は頻繁に行われることが多い。このため、ロータと駆動装置との結合は簡便なほど使用者の使い勝手が良いことになる。この簡便性を実現するにはネジによる締結等を実施せず、容易に着脱を可能とする必要がある。また、回転速度が40,000rpm以上の遠心分離機においては、高速回転時に非常に大きな応力が発生しているため、個々のロータ毎に使用可能な最高回転速度を制限する必要がある。最高回転速度の制限をするには個々のロータを識別する必要があり、識別手段は様々な方法が提案されている。
図16は遠心機用ロータ1を磁気的に識別するための代表的な構成を示した部分拡大断面図である。図16の場合、ロータ1の主要部であるロータボディ3の底面に加工された穴3dにロータ識別子としての永久磁石5が直接圧入されているか、あるいは磁石5の外径より僅かに大きくなるように穴3dの内径が加工され、接着剤等を使用して磁石5が接着固定されている。穴3d及び永久磁石5は複数箇所に設けられ、永久磁石5の配列パターン等でロータ1の種類(つまり、許容される最高回転速度)が識別できるようになっている。なお、ロータボディ3はカップリング部3aや試料体保持部3bを有している。
遠心機のロータ室側には永久磁石5の磁気を検出するための磁気センサを設けて、ロータ回転中の永久磁石5の位置(ひいては複数の永久磁石5の配列パターン等)を検出する構造をとっている。このため、永久磁石5による磁束密度は狭い範囲に強いピークをもつことが望ましい。磁気センサで検出された永久磁石5の位置信号はマイクロプロセッサを介して演算され、記憶装置に保持されている個々のロータの識別データとの対比を行い、現在回転中のロータ1の識別を行い、その最高回転速度が制限される。
ロータ底面に設ける永久磁石5にはサマリウム−コバルトやネオジウム磁石等に代表される希土類磁石が使用されている。希土類磁石は強力な磁界を発生するが、焼結で製造されるために高い寸法精度が要求される圧入部に使用することは困難である。また、寸法精度を確保する目的で圧入公差範囲のものを選択して嵌合させても、素材の機械強度が十分ではないため、圧入時に磁石に割れや欠けが発生する問題があった。このため、磁石5を固定するには接着剤を用いる必要があった。接着固定の場合、ロータ1が回転するとロータボディ3の穴3d内部で磁石5に遠心荷重が加わり、接着剤にせん断する力が加わる。接着剤のせん断強度内であれば問題は発生しないが、接着剤の強度を越える遠心荷重が加わるような回転速度でロータ1を運転した場合は、接着剤が剥がれて磁石5が脱落する恐れがある。また、磁石5が表面に露出しているため、腐食性の試料等が付着すると錆が発生しやすい状態になってしまう。
図17は遠心機用ロータ1を磁気的に識別するための他の構成を示した部分拡大断面図である。図17の場合、ロータ1の主要部であるロータボディ3の底面に加工された穴3dの深部に永久磁石5を挿入し、穴開口部を非磁性体又は磁性体の栓8で塞ぐ構成である。その他の構成は図16と同じである。
この栓8がもたらす影響を図6(A),(B)を用いて説明する。図6(A),(B)では、磁石5、及びその外側端に配置される栓8の同軸直下に磁気センサ17が位置する場合において、各部品の配置、及び磁力線の模式図を示している。同時に、磁気センサ17の表面における磁石5による磁束密度の大きさBを、磁気センサ17表面中心からの径方向距離rについてグラフにしたものを示している。
図6(A)に示すとおり、非磁性体の栓8aを用いた場合、磁石5と遠心機の磁気センサ17の距離が離れることになり、磁束密度が著しく低下する。また、図6(B)に示す磁性体の栓8bを用いた場合、栓8bが導磁路として作用することで磁石5と磁気センサ17の距離が実質的に接近するため、磁束密度の低下は抑えられるが、磁性体の栓8bの側面から磁力線が周囲に拡散するため磁束密度のピークが鈍くなってしまう。
先行技術を示す公知文献としては、下記特許文献1及び特許文献2がある。
特開平11−156245号公報 特開2010−221203号公報
特許文献1は遠心機のロータを磁気的に識別する装置の例であり、特許文献2はロータボディへの永久磁石の取付構造の例を示す。
従来の遠心機用ロータにおいて、識別用の永久磁石に希土類磁石を使用する場合、前述のように磁石の外径よりも僅かに大きな内径を有する穴をロータボディに設けて、穴に挿入される磁石の外周を接着剤で固定する構成が用いられていた。この構成はロータの最高回転速度が30,000rpm程度であれば、接着剤の剥れに関する問題はないが、より高速回転で回転した場合は剥れが生じる恐れがあった。また、磁石の外径をロータボディに設けた穴より僅かに大きくして、ロータボディの穴に磁石を圧入する場合には、磁石の外径を機械加工(研磨)する必要があり、コスト高になっていた。さらに、磁石が直接ロータボディの表面に剥き出しとなる配置であるため、磁石の表面が腐食しないように運転後のメンテナンスを行う煩わしさがあった。
他の例として、永久磁石を穴の深部に挿入し、開口部を栓等の別部品で塞ぐ方法があるが、栓に非磁性体を用いた場合、磁石と遠心機のセンサの距離が離れることになり、信号強度が低下するという欠点がある。栓に磁性体を用いた場合、磁性体が導磁路として作用することで磁石とセンサの距離は実質的に接近するが、磁力線が周囲に拡散するため磁束密度のピークが弱まり、位置検出が不正確になる恐れがある。
本発明は上記背景に鑑みてなされたもので、その目的は、永久磁石をロータ識別のための識別子とした場合において、上記従来技術の問題点を解消し、磁気センサの信号強度を低下させることなく、かつ正確に位置検出させることが可能な遠心機用ロータ及び遠心機を提供することにある。
本発明の他の目的は、上記の目的を満たしながら、永久磁石を接着や圧入で固定する必要がなく、かつ露出させることなく、簡便な手段で永久磁石を固定可能で、耐久性に優れて使い勝手の良い遠心機用ロータ及び遠心機を提供することにある。
本発明の第1の態様は遠心機用ロータである。この遠心機用ロータは、試料容器を保持するロータボディに複数の識別用永久磁石を設けた構成において、
前記ロータボディの外表面に穴が形成され、前記穴に前記永久磁石及び磁性体が、前記永久磁石が奥側となるように収容され、前記穴の中央を通過する直線方向より見て、前記磁性体の外側端面の投影面積が、前記永久磁石の前記磁性体に対面する端面の投影面積よりも小面積であることを特徴とする。
前記第1の態様において、前記穴の内側に固定される非磁性体で前記永久磁石又は前記磁性体の少なくとも一方が保持されているとよい。
前記第1の態様において、前記穴の内側に前記非磁性体が圧入で固定されているとよい。

前記第1の態様において、前記穴の内側に前記非磁性体が螺着されているとよい。
前記第1の態様において、前記ロータボディの外表面に固定される非磁性体で前記永久磁石又は前記磁性体の少なくとも一方が保持されているとよい。この場合、前記非磁性体が前記ロータボディにネジ止めされているとよい。
前記第1の態様において、前記磁性体は、前記非磁性体と特定の方向でのみ組み合わせ可能であるとよい。
前記第1の態様において、前記磁性体の側面には前記外側端面に向かって前記投影面積が小面積となるように段部又はテーパーが形成され、前記非磁性体には前記段部又はテーパーが形成された前記磁性体の側面に対応した段部又はテーパーを有する貫通穴部が形成されているとよい。
前記第1の態様において、前記穴が、前記ロータボディの底面に形成されているとよい。
本発明の第2の態様は遠心機である。この遠心機は、前記遠心機用ロータと、前記ロータを回転駆動する駆動装置と、前記ロータ側の磁界を検知する磁気センサとを備えることを特徴とする。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法やシステムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、ロータボディの外表面の穴に永久磁石及び磁性体を、前記永久磁石が奥側となるように収容し、前記穴の中央を通過する直線方向より見て、前記磁性体の外側端面の投影面積が、前記永久磁石の前記磁性体に対面する端面の投影面積よりも小面積であるため、前記磁性体によって前記永久磁石からの磁力線が収束される。この結果、遠心機が備える磁気センサによって簡単に位置検出ができ、ひいてはロータ識別のための永久磁石の配列パターン等が検出可能となる。
本発明の第1の実施の形態であって、遠心機用ロータの正面半断面図。 図1の部分拡大断面図。 第1の実施の形態における各部品の正面断面図。 第1の実施の形態における遠心機の側面断面図。 第1の実施の形態における遠心機の制御ブロック図。 従来技術及び本実施の形態の場合の磁力線の模式図及び磁気センサ位置での磁束密度のグラフ。 本発明の第2の実施の形態における要部構成を示す分解断面図及び断面図。 本発明の第3の実施の形態における要部構成を示す分解断面図及び断面図。 本発明の第4の実施の形態における要部構成を示す分解断面図及び断面図。 本発明の第5の実施の形態における要部構成を示す分解断面図及び断面図。 本発明の第6の実施の形態における要部構成を示す分解断面図及び断面図。 本発明の第7の実施の形態における要部構成を示す分解断面図及び断面図。 本発明の第8の実施の形態における要部構成を示す分解断面図及び断面図。 本発明の第9の実施の形態における要部構成を示す分解断面図及び断面図。 本発明の第10の実施の形態であって、(A)は要部を断面とした遠心機用ロータの正面図、(B)は同分解斜視図。 遠心機用ロータの従来例を示す部分断面図。 遠心機用ロータの他の従来例を示す部分断面図。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態を詳述する。なお、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理等には同一の符号を付し、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は発明を限定するものではなく例示であり、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
図1は本発明の第1の実施の形態における遠心機用ロータを、図2及び図3はその要部構成を、図4は図1の遠心機用ロータを具備した遠心機の全体構成を、図5はその制御ブロック図を、それぞれ示すものである。
まず、図4で遠心機の全体構成について説明する。遠心機10はロータ室13及びこの下方に駆動装置となるモータ14を備え、モータ14はモータ14の振動等を吸収する防振ゴム等から成るモータ支持部(ダンパ)16により遠心機10のフレームの一部を形成する仕切板11に固定されている。
モータ14の駆動軸15上部はロータ室13に突き出しており、駆動軸15には遠心機用ロータ1が一体となって回転するように装着されている。ロータ室13の上部には、ドア12が設置されており、ロータ1はドア12を破線の状態まで開けてロータ室13の上方から着脱される。
また、ロータ室13に突出したモータ14の上部(固定部分)にはロータ側の識別子としての永久磁石位置(ひいては永久磁石の配列パターン)を検出する磁気センサ17が備えられている。なお、遠心機10には、図5に示すように、磁気センサ17からの位置信号を受けとり、遠心機全体を制御する制御部18が備えられており、制御部18は演算部18a及び記憶装置18bを有している。
図1は遠心機用ロータ1の左側半分の断面図(実際は中心軸4を中心に左右対象の形状をしている)であり、図2は図1に示したロータ1の部分拡大断面図である。図1に示すように、ロータ1は中心部にモータ14の駆動軸15と締結するためのカップリング部3aを有する略円錐形状をしたロータボディ3と、ロータボディ3の上部に取付けられるカバー2とを有する。
ロータボディ3は、カバー2を取付けるためのネジ部3cを有し、中心軸4について対称に円柱状凹部である試料体保持部3bを複数有している。この試料体保持部3bには、遠心分離する試料の入った試験管などの試料容器が挿入され、試料容器挿入後にカバー2が取り付けられる。図2及び図3に示すように、ロータボディ3の中心軸4(回転の中心)に垂直な外表面である底面には、穴3dが例えば底面に垂直に設けられ、穴3d奥部にロータ1を識別するための永久磁石5が挿入されている。永久磁石5は例えば希土類焼結磁石である。穴3d開口部には環形状の非磁性体7が脱落しないように圧入され、非磁性体7の中央には永久磁石5の外側端面よりも小径の磁性体6が永久磁石5の端面に接触するように配設されている。換言すれば、穴3dの中央を通過する直線(図示の場合、底面に対する垂線でもある)方向より見て、磁性体6の外側端面の投影面積が、永久磁石5の磁性体6に対面する外側端面の投影面積よりも小面積となっている。なお、磁性体6の側面には磁性体6の外側端面に向かって前記投影面積が小面積となるように段部6aが形成されている。また、非磁性体7には、段部6aが形成された磁性体6の側面に対応した段部7aを有する貫通穴部7bが形成されている。この結果、磁性体6を貫通穴部7bの奥側から外側に向けて挿入することで磁性体6と非磁性体7とを組み合わせた(嵌合した)状態において、段部7aが段部6aに当接するので、磁性体6の抜け方向の動きを阻止できる。なお、前記磁性体6は例えば鉄等であり、非磁性体7はアルミニウム等の非磁性金属、樹脂等である。さらに、前記磁性体6には腐食防止のために例えば硬質クロムメッキやニッケルメッキなどの表面処理を行っても良い。
本発明の第1の実施の形態の場合は、図17の栓8を用いた従来例に比較して鋭いピークをもつ磁束密度を得ることができることを図6を用いて説明する。図6(A),(B),(C)は、永久磁石5及びその外側端に配置される栓8の同軸直下に磁気センサ17が位置する場合において、各部品の配置及び磁力線9の模式図を示している。同時に、磁気センサ17の表面における磁石5による磁束密度の大きさBを、磁気センサ17表面中心からの径方向距離rについてグラフにしたものを示している。
図6(A)は、図17の従来例において永久磁石5を入れた穴3dの開口部を非磁性体の栓8aで塞いだ場合であり、磁石5と磁気センサ17との距離が離れることになり、磁束密度が著しく低下する。つまり磁気センサ17の出力信号強度が低下してしまう。
図6(B)は栓8bに磁性体を用いた場合であり、磁性体が導磁路として作用することで磁石5と磁気センサ17の距離は実質的に接近するため、磁束密度の低下は抑えられるが、栓8bの側面から磁力線9が周囲に拡散するため磁束密度のピークが鈍くなってしまう。
図6(C)は本発明の第1の実施の形態の場合であり、磁石5による磁力線9は小径の磁性体6を選択的に透過するため、磁力線9を磁性体6の中心軸に沿って収束させることができ、磁気センサ17表面において鋭いピークをもつ磁束密度を得ることができる。
本実施の形態によれば、下記の効果を奏することができる。
(1) 本実施の形態の構造では、ロータボディ3の穴3dに永久磁石5及び磁性体6を、永久磁石5が奥側となるように収容するが、永久磁石5には圧入応力がかからないため破損することはなく、接着剤を用いないため接着剤の強度不足による磁石5の脱落もなく、磁石5が露出しないため腐食の恐れもない。
(2) 図6(C)に示すとおり、磁石5による磁力線9は小径の磁性体6を選択的に透過するため、磁力線9を磁性体の中心軸に沿って収束させることができ、磁気センサ17表面において鋭いピークをもつ磁束密度を得ることができる。この結果、磁気センサ7の出力信号である位置信号を正確に得ることができ、複数の永久磁石5により定まる配列パターン等からロータ1の認識を正しく行うことができる。
(3) 磁性体6の側面に段部6aを設けて磁性体6の外側端面をより小径とし、非磁性体7の中央部をこれに対応する貫通穴形状とすることで、磁性体6は、非磁性体7と特定の方向でのみ組み合わせ可能となり、簡易な組み立て作業により磁性体6が脱落することを防止できる。
図7は本発明の第2の実施の形態の要部構成であって、永久磁石5の外側に設ける磁性体6の側面の段部を省略し、一定径の円柱形状とし、磁性体6を非磁性体7の段部の無い貫通穴部7cに圧入固定した構成である。非磁性体7のロータボディへの固定は第1の実施の形態と同様である。
この場合も、永久磁石5の外側端面に、これよりも小径の磁性体6が配設されることになり、磁力線を磁性体6の中心軸に沿って収束させることができる。また、磁性体6を非磁性体7に圧入することで、磁性体6は非磁性体7によって脱落しないように保持される。
図8は本発明の第3の実施の形態の要部構成であって、磁性体6の側面をテーパー面6bとし、これに対応させて非磁性体7の貫通穴部7dもテーパー面としている。両者のテーパー面6b,7dは磁性体6の外側端面に向かって先細となっている。従って、非磁性体7の貫通穴部7dの内側に磁性体6を貫通穴部7dの奥側(大径開口側)から外側(小径開口側)に向けて挿入、配置した状態として非磁性体7をロータボディへ圧入固定することで、磁性体6は脱落しないように保持される。
この場合も、永久磁石5の外側端面よりも磁性体6の外側端面(磁気センサに対向する面)が小径となるため、磁力線を磁性体6の中心軸に沿って収束させることができる。
図9は本発明の第4の実施の形態の要部構成であって、磁性体6は第1の実施の形態と同様に段部6aを有するが、非磁性体7の貫通穴部7eは段部がなく、磁性体6の小径部が嵌る形状である。従って、非磁性体7の貫通穴部7eの内側に磁性体6の小径部を嵌めた状態で非磁性体7をロータボディへ圧入固定することで、磁性体6は脱落しないように保持される。
この場合も、永久磁石5の外側端面よりも磁性体6の外側端面が小径となるため、磁力線を磁性体6の中心軸に沿って収束させることができる。
図10は本発明の第5の実施の形態の要部構成であって、磁性体6の側面の段部を省略し、一定径の円柱形状とし、非磁性体7の貫通穴部7fには磁性体6を押さえるように段部7gが形成されている。従って、非磁性体7の貫通穴部7fの大径部分に磁性体6を嵌めた状態で非磁性体7をロータボディへ圧入固定することで、磁性体6は脱落しないように保持される。
この場合も、永久磁石5の外側端面よりも磁性体6の外側端面が小径となるため、磁力線を磁性体6の中心軸に沿って収束させることができる。また、磁性体6より外側(磁気センサ側)に突出する非磁性体7の肉厚は小さいため、磁性体6の外側端面と磁気センサ間の距離が増大する不都合は少ない。また、非磁性体7の先端面開口穴7f−1は無くても良い。
図11は本発明の第6の実施の形態の要部構成であって、磁性体6の側面の段部を省略し、一定径の円柱形状とするとともに、その側面に雄ネジ6cを形成している。そして、磁性体6側の雄ネジ6cを非磁性体7の貫通穴部に形成された雌ネジ7hに螺着(螺合して固着)している。非磁性体7のロータボディへの固定は第1の実施の形態と同様である。
この場合も、永久磁石5の外側端面に、これよりも小径の磁性体6が配設されることになり、磁力線を磁性体6の中心軸に沿って収束させることができる。また、磁性体6を非磁性体7に螺着することで、磁性体6は非磁性体7によって脱落しないように保持される。
図12は本発明の第7の実施の形態の要部構成であって、磁性体6及び非磁性体7は第1の実施の形態と同様に段部6a及び段部7aをそれぞれ有するが、非磁性体7の外周面に雄ネジ7iが形成されていて、ロータボディの穴に形成した雌ネジに非磁性体7を螺着する点が第1の実施の形態と異なる。
この場合も、永久磁石5の外側端面よりも磁性体6の外側端面が小径となるため、磁力線を磁性体6の中心軸に沿って収束させることができる。また、非磁性体7はロータボディに螺着されることで脱落が防止される。
図13は本発明の第8の実施の形態の要部構成であって、磁性体6の側面の段部を省略し、一定径の円柱形状とし、磁性体6を非磁性体7の段部の無い貫通穴部7jに挿入した構成である。この場合、非磁性体7の貫通穴部7jの内径を磁性体6の外径以上に設定して、磁性体6を貫通穴部7jに圧入しなくとも済む構成としている。非磁性体7のロータボディへの固定は第1の実施の形態と同様である。
この場合も、永久磁石5の外側端面に、これよりも小径の磁性体6が配設されることになり、磁力線を磁性体6の中心軸に沿って収束させることができる。また、磁性体6は非磁性体7では保持されないが、永久磁石5の磁力で吸着保持されるから過大な衝撃が加わらない限り脱落することはない。
図14は本発明の第9の実施の形態の要部構成であって、磁性体6の側面の段部を省略し、一定径の円柱形状とし、非磁性体7は永久磁石5の外側端面の外周部を押さえる部分に加えて永久磁石5の側面を囲む部分を有する円筒状ケースとして、非磁性体7の外側端面の貫通穴部7kに磁性体6を圧入している。ロータボディの穴寸法は円筒状ケースを成す非磁性体7の外径より僅かに小さくして、永久磁石5及び磁性体6を組み合わせた非磁性体7をロータボディの穴に圧入固定する。
この場合も、永久磁石5の外側端面に、これよりも小径の磁性体6が配設されることになり、磁力線を磁性体6の中心軸に沿って収束させることができる。また、磁性体6を非磁性体7に圧入することで、磁性体6は非磁性体7によって脱落しないように保持される。
図15(A),(B)は本発明の第10の実施の形態であってロータ1を示す。この場合、ロータボディ3の複数の穴3dにそれぞれ永久磁石5を挿入するとともに、各永久磁石5の位置に対応して設けられた円板状非磁性体7の各貫通穴部7nに小径円柱状の磁性体6を圧入し、円板状非磁性体7をロータボディ3の底面にネジ止め等で固定した構成としている。その他の構成は前述の第1の実施の形態と同様である。
この場合も、永久磁石5の外側端面よりも磁性体6の外側端面が小径となるため、磁力線を磁性体6の中心軸に沿って収束させることができる。また、円板状非磁性体7は各磁性体6の保持及び永久磁石5の脱落防止に共通に利用でき、作業性が良好である。
以上、実施の形態を例に本発明を説明したが、実施の形態の各構成要素や各処理プロセスには請求項に記載の範囲で種々の変形が可能であることは当業者に理解されるところである。以下、変形例について触れる。
上述の各実施の形態では永久磁石がロータボディ底面に形成した穴に配置されているが、その他に遠心機の磁気センサに近接する任意のロータボディの外表面(但し遠心力が永久磁石を穴から離脱させる向きに加わる位置は好ましくない)に配置することが可能である。また永久磁石、磁性体、非磁性体はそれぞれ特定の素材を指定するものではなく、加工性や使用環境によって種々の素材が選択され得る。
1 ロータ
2 カバー
3 ロータボディ
3a カップリング部
3b 試料体保持部
3c ネジ部
3d 穴
4 中心軸
5 永久磁石
6 磁性体
7 非磁性体
8 栓
8a 栓(非磁性)
8b 栓(磁性)
9 磁力線
10 遠心機
11 仕切板
12 ドア
13 ロータ室
14 駆動装置
15 駆動軸
16 モータ支持部材
17 磁気センサ
18 制御部
18a 演算部
18b 記憶装置

Claims (10)

  1. 試料容器を保持するロータボディに複数の識別用永久磁石を設けた遠心機用ロータにおいて、
    前記ロータボディの外表面に穴が形成され、前記穴に前記永久磁石及び磁性体が、前記永久磁石が奥側となるように収容され、
    前記穴の中央を通過する直線方向より見て、前記磁性体の外側端面の投影面積が、前記永久磁石の前記磁性体に対面する端面の投影面積よりも小面積であることを特徴とする遠心機用ロータ。
  2. 前記穴の内側に固定される非磁性体で前記永久磁石又は前記磁性体の少なくとも一方が保持されていることを特徴とする請求項1に記載の遠心機用ロータ。
  3. 前記穴の内側に前記非磁性体が圧入で固定されていることを特徴とする請求項2に記載の遠心機用ロータ。
  4. 前記穴の内側に前記非磁性体が螺着されていることを特徴とする請求項2に記載の遠心機用ロータ。
  5. 前記ロータボディの外表面に固定される非磁性体で前記永久磁石又は前記磁性体の少なくとも一方が保持されていることを特徴とする請求項1に記載の遠心機用ロータ。
  6. 前記非磁性体が前記ロータボディにネジ止めされていることを特徴とする請求項5に記載の遠心機用ロータ。
  7. 前記磁性体は、前記非磁性体と特定の方向でのみ組み合わせ可能であることを特徴とする請求項2記載の遠心機用ロータ。
  8. 前記磁性体の側面には前記外側端面に向かって前記投影面積が小面積となるように段部又はテーパーが形成され、前記非磁性体には前記段部又はテーパーが形成された前記磁性体の側面に対応した段部又はテーパーを有する貫通穴部が形成されていることを特徴とする請求項7に記載の遠心機用ロータ。
  9. 前記穴が、前記ロータボディの底面に形成されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の遠心機用ロータ。
  10. 請求項1乃至9のいずれか一項に記載の遠心機用ロータと、前記ロータを回転駆動する駆動装置と、前記ロータ側の磁界を検知する磁気センサとを備えることを特徴とする遠心機。
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