JP2014116642A - 伝送装置、伝送システム及び通過帯域の調整方法 - Google Patents

伝送装置、伝送システム及び通過帯域の調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 光信号の劣化を効果的に抑制する伝送装置、伝送システム及び通過帯域の調整方法を提供する。
【解決手段】 光信号の波長を検出する波長検出部と、前記光信号が入力される波長選択スイッチと、前記波長検出部が検出した波長に対する、前記波長選択スイッチのフィルタの通過帯域の中心波長のずれの方向を検出し、前記通過帯域の幅を、前記ずれの方向とは反対方向に向かって広げる制御部とを有する。
【選択図】図6

Description

本件は、伝送装置、伝送システム及び通過帯域の調整方法に関する。
通信の需要が増加するに伴って、波長多重技術(WDM:Wavelength Division Multiplexing)を利用した光ネットワークが広く普及している。波長多重技術は、波長が異なる複数の光信号を多重して伝送する技術である。波長多重技術によると、例えば、伝送速度40(Gbps)×88波の光信号を多重し、波長多重光信号(以下、多重光信号と表記する)として伝送することが可能である。
WDM技術を利用した伝送装置として、ROADM(Reconfigurable Optical Add−Drop Multiplexer)などと呼ばれる光分岐挿入装置が知られている。光分岐挿入装置は、トランスポンダなどと呼ばれる光信号の送受信器を有している。
光分岐挿入装置は、送受信器から入力された任意の波長の光信号を多重化して他のノードに伝送し、一方、他のノードから受信した多重光信号から任意の波長の光信号を分離して、送受信器を介して出力する。すなわち、光分岐挿入装置は、任意の波長の光信号を挿入及び分岐する。
光分岐挿入装置は、方路ごとに、光増幅器、及び波長選択スイッチ(WSS:Wavelength Selective Switch)が設けられている。方路とは、接続対象である他ノードとの間に延びる伝送路である。
波長選択スイッチは、入力された多重光信号から特定の波長を選択して、選択した波長の光信号を任意のポートから出力する。また、波長選択スイッチは、逆に、任意のポートから入力された光信号を多重し、多重光信号として出力する。
波長選択スイッチは、選択された波長(周波数)を中心とする通過帯域のフィルタを有する。複数の光分岐多重装置を接続した場合、累積されたフィルタの誤差により通過帯域が狭くなるため、光信号のスペクトルが狭窄化される。
光信号のスペクトル幅は、光信号の変調方式に応じ、ビットレートが高いほど広い。
したがって、例えば、40(Gbps)、または100(Gbps)などの高速な光信号ほど、伝送される光信号のスペクトル幅が広くなるので、複数段のフィルタリングによって広範囲のスペクトルが削られ、エラーレートの悪化などの問題が生ずる。このため、一定の伝送品質を維持したまま、光信号を伝送できる光分岐挿入装置の台数は制限される。
このスペクトルの狭窄化に関し、例えば、特許文献1には、あるパスの波長に隣接する両側の波長に他のパスが割り当てられていない場合、波長選択スイッチに対して、当該パスのフィルタ通過帯域を最大とする点が開示されている。
特開2010−98544号公報
近年、多重する光信号数、つまり波長数の増加に伴って、波長選択スイッチのフィルタの通過帯域の中心波長と、波長選択スイッチに入力される光信号の波長(中心波長)との間に、ずれ(誤差)が生ずることがある。高速信号のスペクトル幅は広いので、ずれが生ずると、スペクトルの一方の側部が、波長選択スイッチの通過帯域の外部に、はみ出してしまい、光信号のSN(Signal Noise)比が低下するという問題がある。
SN比の低下を防ぐため、例えば特許文献1の技術により通過帯域を拡張した場合、波長選択スイッチを通過する光信号に含まれる信号成分だけでなく、ノイズ成分も増加する。これは、波長選択スイッチの前段の光増幅器から出力されたASE(Amplified Spontaneous Emission)光が、通過帯域の拡張のため、フィルタを透過するからである。このため、光信号は、複数の光分岐挿入装置を含むネットワークにおいて、多くの波長選択スイッチを通過するほど、ノイズ成分が増幅されてSN比が悪化する。
そこで本件は上記の課題に鑑みてなされたものであり、光信号の劣化を効果的に抑制する伝送装置、伝送システム及び通過帯域の調整方法を提供することを目的とする。
本明細書に記載の伝送装置は、光信号の波長を検出する波長検出部と、前記光信号が入力される波長選択スイッチと、前記波長検出部が検出した波長に対する、前記波長選択スイッチのフィルタの通過帯域の中心波長のずれの方向を検出し、前記通過帯域の幅を、前記ずれの方向とは反対方向に向かって広げる制御部とを有する。
本明細書に記載の通過帯域の調整方法は、光信号の波長に対する、前記光信号が入力される波長選択スイッチのフィルタの通過帯域の中心波長のずれの方向を検出し、前記通過帯域の幅を、前記ずれの方向とは反対方向に向かって広げる方法である。
本明細書に記載の伝送装置、伝送システム及び通過帯域の調整方法は、光信号の劣化を効果的に抑制するという効果を奏する。
伝送システムの構成の一例を示す構成図である。 実施例に係る伝送装置の構成を示す構成図である。 周波数ごとの光信号のスペクトルを示す図である。 光信号の波長が波長選択スイッチのフィルタの通過帯域の中心波長に一致する場合の光信号のスペクトル及び通過帯域を示す図である。 光信号の波長と波長選択スイッチのフィルタの通過帯域の中心波長とが、ずれている場合の光信号のスペクトル及び通過帯域を示す図である。 通過帯域を長波長側の方向に1チャネル分だけ拡張した場合の光信号のスペクトル及び通過帯域を示す図である。 通過帯域を短波長側の方向に1チャネル分だけ拡張した場合の光信号のスペクトル及び通過帯域を示す図である。 隣接する2つのチャネルの光信号のスペクトル及び通過帯域を示す図である。 通過帯域の調整処理の一例を示すフローチャートである。 図1のネットワークにおける第1ノードの伝送装置から出力される光信号のスペクトル及び通過帯域の例を示す図である。 図1のネットワークにおける第2ノードの伝送装置から出力される光信号のスペクトル及び通過帯域の例を示す図である。 図1のネットワークにおける第3ノードの伝送装置から出力される光信号のスペクトル及び通過帯域の例を示す図である。 図1のネットワークにおける第4ノードの伝送装置から出力される光信号のスペクトル及び通過帯域の例を示す図である。 実施例1について、光信号のスペクトル、通過帯域、及びノイズ成分を示す図である。 従来例について、光信号のスペクトル、通過帯域、及びノイズ成分を示す図である。 通過帯域をずれの大きさに応じて、長波長側の方向に拡張した場合の光信号のスペクトル及び通過帯域を示す図である。 実施例2について、光信号のスペクトル、通過帯域、及びノイズ成分を示す図である。 実施例2における通過帯域の調整処理を示すフローチャートである。 ネットワーク管理装置の構成の一例を示す構成図である。 ネットワーク管理装置における伝送装置の通過帯域の調整指示の処理を示すフローチャートである。
図1は、伝送システムの構成の一例を示す構成図である。伝送システムは、伝送路(光ファイバ)により直列に接続された複数の伝送装置9〜9と、監視制御用ネットワークNWを介して複数の伝送装置9〜9と接続されたネットワーク管理装置2とを含む。なお、複数の伝送装置9〜9のネットワークの形態は、図1に示されたものに限られず、例えばリング状であってもよい。
ネットワーク管理装置2は、例えば、ネットワーク管理用のソフトウェアを実装したサーバであり、複数の伝送装置9〜9を管理する。監視制御用ネットワークNWは、例えばLAN(Local Area Network)であるが、他の形態のネットワークでもよい。
複数の伝送装置9〜9は、伝送ネットワークの第1〜第mノードに配置され、それぞれ、波長が異なる複数の光信号を多重して、多重光信号Sとして伝送する。複数の伝送装置9〜9は、例えば光分岐挿入装置であるが、他の波長多重伝送装置であってもよい。
この伝送システムにおいて、各波長の光信号は、ネットワーク管理装置2による設定に従って、任意の伝送装置9〜9間を伝送される。例えば、波長λiの光信号を、伝送装置9から伝送装置9まで伝送し、波長λi+1の光信号を、伝送装置9から伝送装置9まで伝送することができる。
図2は、実施例に係る伝送装置9〜9の構成を示す構成図である。伝送装置9〜9は、波長選択スイッチ(WSS)10と、制御部11と、記憶部12と、第1光増幅器(AMP(1))130と、第2光増幅器(AMP(2))131と、受信器14と、送信器15とを含む。伝送装置9〜9は、さらに、第1光スプリッタ160と、第2光スプリッタ161と、第1光チャネル監視部(OCM:Optical Channel Monitor)120と、第2光チャネル監視部121とを含む。
波長多重光信号Sは、伝送装置9〜9に入力されると、第1光スプリッタ160、第1光増幅器130、波長選択スイッチ10、第2光増幅器131、及び第2光スプリッタ161を、この順に通過して装置外に出力される。第1光スプリッタ160は、多重光信号Sを分波して、第1光チャネル監視部120及び第1光増幅器130に出力する。
第1光増幅器130は、多重光信号Sを増幅して波長選択スイッチ10に出力する。第1光増幅器130は、例えば、励起光によりエルビウム添加ファイバを励起状態とすることによって、多重光信号Sを増幅する。
波長選択スイッチ10は、多重光信号Sを波長ごとの光信号に分離して、分岐対象の光信号を受信器14に出力する。また、波長選択スイッチ10は、送信器15から挿入対象の光信号が入力され、通過する光信号と多重し、多重光信号Sとして第2光増幅器131に出力する。なお、通過する光信号とは、伝送装置9〜9において挿入も分岐もされず、隣のノードの伝送装置9〜9に伝送される光信号を指す。
第2光増幅器131は、多重光信号Sを増幅して第2光スプリッタ161に出力する。第2光増幅器131は、例えば、励起光によりエルビウム添加ファイバを励起状態とすることによって、多重光信号Sを増幅する。
第2光スプリッタ161は、多重光信号Sを分波して、第2光チャネル監視部121及び伝送路に出力する。
制御部11は、例えばCPU(Central Processing Unit)などの演算処理回路であり、所定のプログラムに基づいて伝送装置9〜9を制御する。制御部11は、監視制御用ネットワークNWを介して、ネットワーク管理装置2と通信する。なお、制御部11は、ソフトウェアにより機能するものに限定されることはなく、特定用途向け集積回路などのハードウェアにより機能するものであってもよい。
記憶部12は、例えばメモリであり、光信号の各波長に対するチャネルの割当を示すチャネル割当情報30を記憶する。制御部11は、チャネル割当情報30を参照して、波長選択スイッチ10に対して波長の設定を行う。チャネル割当情報30は、チャネル番号CH1〜CHnに対する各波長(周波数)の光信号の割り当てを示し、例えば、ネットワーク管理装置2から制御部11に送信され、記憶部12に記憶される。
図3は、周波数ごとの光信号のスペクトルを示す。図3において、横軸は周波数(GHz)を示し、縦軸は光信号のパワー(dB)を示す。周波数f1〜fnの光信号は、例えば50(GHz)の間隔をおいてチャネルCH1〜CHnにそれぞれ割り当てられている。この間隔は、ITU−Tグリッドと呼ばれる国際標準に準拠した間隔である。なお、ITU−Tとは、International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sectorの略であり、国際電気通信連合を指す。
また、記憶部12は、チャネルCH1〜CHnごとに、波長選択スイッチ10のフィルタの通過帯域の中心波長λbi(i=1〜n)を示すWSS情報31を記憶する。WSS情報31は、伝送装置9〜9ごとの固有情報であり、例えば、波長選択スイッチ10を用いて実測したデータまたは設計データに基づいて、予め生成される。
また、記憶部12は、多重光信号Sに含まれる各光信号の波長λiを示す波長情報32を記憶する。制御部11は、第1光チャネル監視部120及び第2光チャネル監視部121から波長情報32を取得して、記憶部12に保存する。
第1光チャネル監視部120及び第2光チャネル監視部121は、多重光信号Sに含まれる各光信号の波長λiを検出する波長検出部として機能する。第1光チャネル監視部120は、波長選択スイッチ10に入力される多重光信号Sの波長を検出し、他方、第2光チャネル監視部121は、波長選択スイッチ10から出力された多重光信号Sの波長を検出する。これにより、通過する光信号だけでなく、挿入及び分岐対象となる光信号の波長も検出される。
図4は、光信号の波長(中心波長)λiが波長選択スイッチ10のフィルタの通過帯域BWの中心波長λbiに一致する場合の光信号のスペクトル及び通過帯域BWを示す。図4において、横軸は波長を示し、縦軸は光信号のパワー(dB)を示す。また、スペクトルは実線により表され、通過帯域BWは点線により表されている。なお、この表示は、以降の説明において参照される図についても同様である。
この場合のように、光信号の波長(中心波長)λiと、通過帯域BWの中心波長λbiとの間に誤差がなければ、通過帯域BWは、光信号のスペクトルとの間に、中心波長λbiの長波長側(紙面右方向)及び短波長側(紙面左方向)において間隔を確保できる。したがって、該当チャネルCHiの光信号は、劣化することなく波長選択スイッチ10から出力される。
一方、図5は、光信号の波長(中心波長)λiと波長選択スイッチ10のフィルタの通過帯域BWの中心波長λbiとが、ずれている場合の光信号のスペクトル及び通過帯域BWを示す。図5において、通過帯域BWの中心波長λbiは、光信号の波長λiに対して、誤差Δλだけ短波長側にずれている。このため、通過帯域BWは、光信号のスペクトルとの間に、中心波長λbiの短波長側において間隔Yを有する。
また、スペクトルの長波長側の部分は、通過帯域BWの外部にはみ出す(符号X参照)。したがって、該当チャネルCHiの光信号は、波長選択スイッチ10から出力されたとき、波長選択スイッチ10に入力される前より劣化している。
波長の誤差により信号劣化が生ずるのは、例えば、伝送速度の高速化に伴って、スペクトル幅が広くなったのに対し、波長数の増加に従ってチャネル間の周波数間隔を狭めたことによる。例えば、100(GHz)のコヒーレントの光信号のデータのボーレートが、25(GHz)であるのに対し、ITU−Tグリッドは十分に広い間隔とは言い難い。
(実施例1)
本実施例に係る伝送装置9〜9は、検出した光信号の波長λiに対する通過帯域の中心波長λiのずれの方向に応じて、通過帯域BWの幅を拡張することにより、光信号の劣化を防止する。図6は、通過帯域BWを長波長側の方向に1チャネル分だけ拡張した場合の光信号のスペクトル及び通過帯域BWを示す。
制御部11は、まず、第1光チャネル監視部120または第2光チャネル監視部121が検出した波長λiに対する、波長選択スイッチ10のフィルタの通過帯域の中心波長λbiのずれ(Δλ参照)の方向を検出する。より具体的には、制御部11は、WSS情報31及び波長情報32を参照して、波長λiと中心波長λbiの大小関係を判定することにより、ずれの方向を検出する。図6の場合、通過帯域BWの中心波長λbiは、光信号の波長λiに対して、誤差Δλ分だけ、短波長側の方向にずれていることがわかる。
制御部11は、次に、通過帯域BWの幅を、上記のずれの方向とは反対方向に向かって広げる。図6の場合、通過帯域BWの幅は、長波長側の方向dに拡張される。拡張幅は、波長λiに割り当てられたチャネルCHiに隣接するチャネルCHi+1の通過帯域分の幅である。このとき、隣接チャネルCHi+1は、該当する波長の光信号が割り当てられていないものとする。
波長選択スイッチ10は、例えば、内蔵するマイクロミラーの角度を調整することにより、チャネルCHiごとに光信号の減衰量(損失)を設定する。制御部11は、減衰量を制御する制御信号を波長選択スイッチ10に出力することにより、通過帯域BWの幅を拡張する。図6の場合、制御部11は、隣接チャネルCHi+1の光信号の減衰量を最小または十分に小さな値とすることにより、隣接チャネルCHi+1に対応する通過帯域(中心波長λbi+1)を開放する。なお、光信号を割り当て済みのチャネルCHiに対応する通過帯域、上記の拡張を行わなくとも、制御部11による制御により予め開放されている。
通過帯域BWの幅を拡張することにより、波長λiの光信号のスペクトルは、図5の場合とは異なり、フィルタの通過帯域BWの範囲内に収まる。したがって、該当チャネルCHiの光信号は、劣化することなく波長選択スイッチ10から出力される。
また、図7は、通過帯域BWを短波長側の方向に1チャネル分だけ拡張した場合の光信号のスペクトル及び通過帯域BWを示す。この場合、過帯域BWの中心波長λbiは、光信号の波長λiに対して、誤差Δλ分だけ長波長側の方向にずれているため、通過帯域BWは、スペクトルの長波長側の一部が、通過帯域BWの外部に、はみ出してしまう(符号X参照)。
したがって、通過帯域BWの幅は、ずれの方向とは反対方向である短波長側の方向dに、1チャネル分だけ拡張される。このとき、制御部11は、図6の場合とは反対側の隣接チャネルCHi-1の通過帯域(中心波長λbi-1)を開放するように、波長選択スイッチ10を制御する。よって、この場合も同様に、該当チャネルCHiの光信号は、劣化することなく波長選択スイッチ10から出力される。なお、隣接チャネルCHi-1は、該当する波長の光信号が割り当てられていないものとする。
このように、制御部11は、波長λiの光信号に割り当てられたチャネルCHiに隣接するチャネルCHi+1,CHi-1に波長λi+1,λi-1の光信号が割り当てられていない場合、該隣接チャネルに対応する通過帯域を開放することにより、通過帯域BWの幅を広げる。
一方、制御部11は、隣接するチャネルCHi+1,CHi-1に光信号が割り当てられている場合、過帯域BWの中心波長λbiのずれ(Δλ)を検出しても、上述したような通過帯域BWの拡張処理を行わない。図8は、隣接する2つのチャネルCHi,CHi+1の光信号のスペクトル及び通過帯域BWを示す。この場合、各チャネルCHi,CHi+1に対応する通過帯域が合成されて、個々の通過帯域より幅が広い通過帯域BWが形成される。なお、各チャネルCHi,CHi+1に対応する通過帯域は、波長λi+1,λi-1が割り当てられることにより開放される。
したがって、図8に示されるように、チャネルCHiの通過帯域の中心波長λbiが、光信号の波長λiに対して短波長側の方向にずれていても、波長λiの光信号のスペクトルは、通過帯域BWの範囲内に収まる。このため、該当チャネルCHiの光信号は、劣化することなく波長選択スイッチ10から出力される。なお、ずれの方向が長波長側の方向であり、短波長側の隣接チャネルCHi-1に光信号が割り当てられている場合も同様である。
次に、図9を参照して、波長選択スイッチ10の通過帯域の調整方法を説明する。図9は、通過帯域の調整処理の一例を示すフローチャートである。
まず、第1光チャネル監視部120及び第2光チャネル監視部121は、多重光信号Sに含まれる各光信号の波長λiを検出する(ステップSt1)。検出された波長λiは、波長情報32として記憶部12に保存される。
次に、制御部11は、記憶部12内のWSS情報31を参照して、波長選択スイッチ10の通過帯域の中心波長λbiを読み出す(ステップSt2)。次に、制御部11は、中心波長λbi及び波長λiに基づいて、波長のずれΔλを検出する(ステップSt3)。
ずれΔλ=0である場合(ステップSt4のYes)、制御部11は、処理を終了する。一方、ずれΔλ≠0の場合(ステップSt4のNo)、制御部11は、波長λi及び中心波長λbiの大小関係を判定する(ステップSt5)。
λi>λbiである場合(ステップSt5のYes)、制御部11は、チャネル割当情報30を参照して、チャネルCHiの長波長側の隣接チャネルCHi+1に光信号が割り当て済みであるか否かを判定する(ステップSt6)。割り当て済みではない場合(ステップSt6のNo)、制御部11は、チャネルCHiの長波長側の隣接チャネルCHi+1に対応する通過帯域を開放する(ステップSt7)。一方、割り当て済みである場合(ステップSt6のYes)、制御部11は、処理を終了する。
また、λi<λbiである場合(ステップSt5のNo)、制御部11は、チャネル割当情報30を参照して、チャネルCHiの短波長側の隣接チャネルCHi-1に光信号が割り当て済みであるか否かを判定する(ステップSt8)。割り当て済みではない場合(ステップSt8のNo)、制御部11は、チャネルCHiの短波長側の隣接チャネルCHi-1に対応する通過帯域を開放する(ステップSt9)。一方、割り当て済みである場合(ステップSt8のYes)、制御部11は、処理を終了する。このようにして、通過帯域の調整処理は行われる。
次に、図1に示された波長λi及びλi+1の光信号を例に挙げて、通過帯域の調整方法の適用例を説明する。図10〜図13は、図1のネットワークにおける第1〜第4ノードの伝送装置9〜9から出力される光信号のスペクトル及び通過帯域BWの例を示す。本例では、図5に示されるように、チャネルCHiに対応する通過帯域BWの中心波長λbiが、光信号の波長λiに対して短波長側にずれているものとする。
伝送装置9は、隣接するチャネルCHi,CHi+1に割り当てられた波長λi及びλi+1の光信号を伝送する。このため、伝送装置9の波長選択スイッチ10のフィルタは、図10に示されるように、各チャネルCHi,CHi+1の通過帯域を合成して得られる通過帯域BW1を有する。
伝送装置9は、隣接するチャネルCHi,CHi+1に割り当てられた波長λi及びλi+1の光信号を伝送する。このため、伝送装置9の波長選択スイッチ10のフィルタは、図11に示されるように、各チャネルCHi,CHi+1の通過帯域を合成して得られる通過帯域BW2を有する。通過帯域BW2は、伝送装置9,9間で生ずる狭窄化のため、通過帯域BW1より幅が狭くなっている。
伝送装置9は、波長λi+1の光信号を分岐し、波長λiの光信号を伝送する。このため、伝送装置9の波長選択スイッチ10のフィルタは、図12に示されるように、チャネルCHiの長波長側の隣接チャネルCHi+1の通過帯域を開放して得られる通過帯域BW3を有する。通過帯域BW3は、伝送装置9〜9間で生ずる狭窄化のため、通過帯域BW1,BW2より幅が狭くなっている。
伝送装置9は、波長λiの光信号を伝送する。このため、伝送装置9の波長選択スイッチ10のフィルタは、図13に示されるように、チャネルCHiの長波長側の隣接チャネルCHi+1の通過帯域を開放して得られる通過帯域BW3を有する。通過帯域BW4は、伝送装置9〜9間で生ずる狭窄化のため、通過帯域BW1,BW2,BW3より幅が狭くなっている。
このように、チャネルCHiの通過帯域は、伝送装置9及び伝送装置9の間の伝送区間において、隣接チャネルCHi+1に割り当てられた光信号の通過帯域と合成されることにより拡張される。また、伝送装置9及び伝送装置9の間の伝送区間において、チャネルCHiの通過帯域は、光信号が割り当てられていない隣接チャネルCHi+1に対応する通過帯域が開放されることより拡張される。したがって、チャネルCHiの光信号は、劣化することなく、伝送装置9〜9間を伝送される。
通過帯域を拡張すると、波長選択スイッチ10を通過する信号成分の光だけでなく、光増幅器130,131から出力されるASE光(自然放出光)によるノイズ成分も増加する。ASE光は、エルビウム添加ファイバなどの増幅媒体が励起光により励起状態になったときに、増幅媒体から出力される光である。
図14は、実施例1について、光信号のスペクトル、通過帯域、及びノイズ成分を示す。光信号のスペクトル、通過帯域BW、及びノイズ成分NZ1〜NZ4は、それぞれ、波長λiの光信号が伝送装置9において分岐された時点の様子が示されている。なお、通過帯域は、長波長側の隣接チャネルCHi+1分だけ拡張されている。
ノイズ成分NZ1〜NZ4は、通過帯域BWの幅の分だけ、波長選択スイッチ10を、光信号の信号成分とともに透過する。ノイズ成分NZ1は、伝送装置9の第1光増幅器130により生成される。ノイズ成分NZ2及びNZ3は、伝送装置9の第2光増幅器131及び第1光増幅器130によりそれぞれ生成される。ノイズ成分NZ4は、伝送装置9の第2光増幅器131により生成される。
このように、ノイズ成分NZ1〜NZ4は、光信号が光増幅器130,131を通過するごとに蓄積される。したがって、光信号は、多くの光増幅器130,131を通過するほど、多くのノイズ成分が重畳されて劣化する。ノイズ成分NZ1〜NZ4のパワーは、図14に示された各々の領域(ノイズのスペクトル)の面積により表される。なお、信号成分のパワーをPs(W)とし、ノイズ成分NZ1〜NZ4のパワーをPn(W)とすると、パワーの比Ps/Pnは、以下の式(1)により算出される。
Ps/Pn=(G×Pin)/{NF×(G−1)×h×ν×B} 式(1)
ここで、Gは、光増幅器130,131の増幅率であり、Pinは、光増幅器130,131に入力された光信号のパワー(W)であり、Bは、光増幅器130,131の帯域幅(m)である。また、NFは、雑音指数であり、hは、プランク定数(m・kg/s)であり、νは、光の振動数(光速/光の波長)(Hz)である。
一方、図15は、従来例について、光信号のスペクトル、通過帯域、及びノイズ成分を示す。ここでは、従来例として、上記の特許文献1に開示された技術を挙げる。
この技術によると、あるパスの波長に隣接する両側の波長に他のパスが割り当てられていない場合、波長選択スイッチに対して、当該パスのフィルタ通過帯域を最大とする。したがって、図15の場合、長波長側及び短波長側の両方の隣接チャネルの通過帯域が開放されるので、図14と比較すると、ノイズ成分NZ1〜NZ4のパワーが大きくなる。これに対して、実施例に係る伝送装置9〜9は、通過帯域の幅を、波長のずれの方向とは反対方向のみに向かって広げるため、ノイズ成分NZ1〜NZ4のパワーを低減し、光信号の劣化を効果的に抑制する。
(実施例2)
光信号の劣化をさらに効果的に抑制するため、波長のずれの大きさΔλに応じて通過帯域BWの幅を広げてもよい。図16は、通過帯域をずれの大きさΔλに応じて、長波長側の方向に拡張した場合の光信号のスペクトル及び通過帯域BWを示す。
本実施例では、波長選択スイッチ10として、例えばLCOS(Liquid Crystal on Silicon)を備えるものが用いられる。LCOSを有する波長選択スイッチ10は、LCOSをピクセル単位で制御することにより、固定された波長(周波数)のグリッド(図3参照)に依らず、フィルタの通過帯域の幅を自在に制御することが可能である。なお、波長選択スイッチ10は、このような液晶型に限定されず、例えばDLP(Digital Light Processing)型であってもよい。
制御部11は、まず、ずれの大きさΔλを検出する。ずれの大きさΔλは、通過帯域BWの中心波長λbiと、光信号の波長λiとの差分として検出される。したがって、ずれの大きさΔλは、以下の式(2)により算出される。
Δλ=|λbi−λi| 式(2)
制御部11は、次に、ずれの大きさΔλに応じて、拡張する幅である調整値λdを決定する。調整値λdは、例えば、以下の式(3)により算出される。
λd=α×Δλ 式(3)
ここで、αは、所定値であり、例えば、光信号のスペクトルの幅に対する通過帯域の幅のマージンに応じて決定される。
図16に示されるように、通過帯域BWの中心波長λbiは、光信号の波長λiに対して、Δλ分だけ短波長側にずれている。したがって、通過帯域BWの幅は、長波長側の方向dに、調整値λd分だけ拡張される。これにより、拡張する幅を、上述した実施例より小さくすることができる。
図17は、実施例2について、光信号のスペクトル、通過帯域BW、及びノイズ成分NZ1〜NZ4を示す。通過帯域BWは、ずれΔλに応じて、より適切な幅λdだけ拡張されるので、図14及び図15と比較すると、ノイズ成分NZ1〜NZ4のパワーが低減される。
次に、図18を参照して、本実施例における波長選択スイッチ10の通過帯域BWの調整方法を説明する。図18は、本実施例における通過帯域BWの調整処理を示すフローチャートである。図18において、既に説明した図9と共通する処理St11〜St14については、その説明を省略する。
ずれΔλ≠0の場合(ステップSt4のNo)、制御部11は、調整値λdを算出する(ステップSt15)。調整値λdは、上記の式(3)により算出される。
次に、制御部11は、波長λi及び中心波長λbiの大小関係を判定する(ステップSt16)。λi>λbiである場合(ステップSt16のYes)、制御部11は、チャネル割当情報30を参照して、チャネルCHiの長波長側の隣接チャネルCHi+1に光信号が割り当て済みであるか否かを判定する(ステップSt17)。割り当て済みではない場合(ステップSt17のNo)、制御部11は、チャネルCHiに対応する通過帯域BWの幅を、長波長側に調整値λd分だけ広げる(ステップSt18)。一方、割り当て済みである場合(ステップSt17のYes)、制御部11は、処理を終了する。
また、λi<λbiである場合(ステップSt16のNo)、制御部11は、チャネル割当情報30を参照して、チャネルCHiの短波長側の隣接チャネルCHi-1に光信号が割り当て済みであるか否かを判定する(ステップSt19)。割り当て済みではない場合(ステップSt19のNo)、制御部11は、チャネルCHiに対応する通過帯域BWの幅を、短波長側に調整値λd分だけ広げる(ステップSt20)。一方、割り当て済みである場合(ステップSt19のYes)、制御部11は、処理を終了する。このようにして、通過帯域BWの調整処理は行われる。
これまで述べたように、実施例に係る伝送装置9〜9は、光信号の波長λiを検出する光チャネル監視部120,121と、光信号が入力される波長選択スイッチ10と、制御部11とを有する。制御部11は、光チャネル監視部120,121が検出した波長λiに対する、波長選択スイッチ10のフィルタの通過帯域BWの中心波長λbiのずれの方向を検出し、通過帯域BWの幅を、ずれの方向とは反対方向dに向かって広げる。
したがって、実施例に係る伝送装置9〜9によると、通過帯域BWの幅の拡張により、光信号のスペクトルを通過帯域BWの範囲内に収めることができる。また、実施例に係る伝送装置9〜9、通過帯域BWの幅を、通過帯域BWの中心波長λbiのずれの方向とは反対方向dのみに広げるので、拡張により光信号に重畳されるノイズ成分の増加が抑制される。よって、実施例に係る伝送装置9〜9は、光信号の劣化を効果的に抑制し、ネットワークにおいて、一定の伝送品質を維持したまま、光信号を伝送できる台数の制限を緩和することができる。
また、実施例に係る通過帯域の調整方法は、光信号の波長λiに対する、光信号が入力される波長選択スイッチ10のフィルタの通過帯域の中心波長λbiのずれの方向を検出し、通過帯域BWの幅を、ずれの方向とは反対方向dに向かって広げる方法である。したがって、実施例に係る通過帯域の調整方法によると、実施例に係る伝送装置9〜9と同様の作用効果が得られる。
(実施例3)
これまで述べた通過帯域BWの調整処理は、図1に示された複数の伝送装置9〜9が、それぞれ、個別に実行してもよいが、ネットワーク全体の伝送品質を考慮して、ネットワーク管理装置2により選択した伝送装置9〜9のみが実行してもよい。
図19は、ネットワーク管理装置2の構成の一例を示す構成図である。ネットワーク管理装置2は、監視制御部20と、記憶部21とを有する。
監視制御部20は、例えばCPUなどの演算処理回路であり、所定のプログラムに基づいてネットワーク管理装置2を制御する。監視制御部20は、監視制御用ネットワークNWを介して、各伝送装置9〜9と通信を行う(図1参照)。なお、監視制御部20は、ソフトウェアにより機能するものに限定されることはなく、特定用途向け集積回路などのハードウェアにより機能するものであってもよい。
記憶部21は、例えばメモリであり、チャネルCHiごとの光信号の経路を示す経路情報33と、光信号が一定の伝送品質を保ったまま通過できる伝送装置9〜9の上限数Lを示す上限数情報34とを記憶する。
経路情報33は、図1に示された波長λiの光信号を例に挙げると、光信号が経由する伝送装置9〜9の順序を、一連の識別番号(ノード番号)により示す。また、上限数情報34の上限数Lは、上述した波長のずれによる光信号の劣化を考慮して決定される。つまり、上限数Lは、上述した通過帯域BWの調整処理を行わなくても、一定の伝送品質で光信号を伝送できる伝送装置9〜9の数を示す。
図20は、ネットワーク管理装置2における伝送装置9〜9の通過帯域BWの調整指示の処理を示すフローチャートである。なお、本処理は、チャネルCHi単位で実行される。
まず、監視制御部20は、記憶部21から経路情報33を取得し、経路情報33から、光信号の伝送経路上の伝送装置数Kを取得する(ステップSt31)。例えば、図1に示された波長λiの光信号の場合、伝送装置数Kは4であり、波長λi+1の光信号の場合、伝送装置数Kは2である。
次に、監視制御部20は、記憶部21から上限数情報34を取得し、光信号が通過できる伝送装置9〜9の上限数Lを取得する(ステップSt32)。なお、上限数Lは、各チャネルCHiに共通の値として設定されても、チャネルCHiごとに個別の値として設定されてもよい。
次に、監視制御部20は、伝送装置数K及び上限数Lの大小関係を判定する(ステップSt33)。K≦Lである場合(ステップSt33のNo)、監視制御部20は、処理を終了する。図1の例の場合、上限数L=2とすると、波長λi+1の光信号について伝送装置数K=2であるため、該光信号が通過する伝送装置9,9は、通過帯域BWの調整処理を実行しない。
一方、K>Lである場合(ステップSt33のYes)、監視制御部20は、通過帯域BWの調整指示の対象となる伝送装置数Mを算出する(ステップSt34)。ここで、伝送装置数Mは、以下の式(4)により算出される。
M=K−L 式(4)
次に、監視制御部20は、複数の伝送装置9〜9のうち、上限数Lを超えるM台の伝送装置9〜9に対して、通過帯域BWの幅を広げるように指示する(ステップSt35)。このとき、監視制御部20は、経路情報33に基づいて、通過帯域の調整指示の対象となるM台の伝送装置9〜9を選択する。
図1の例の場合、上限数L=2とすると、波長λiの光信号について伝送装置数K=4であるため、ステップSt33の判定処理においてM>Lが成立する。そして、該光信号の伝送経路上にある伝送装置9〜9のうち、上限数Kを超える分の伝送装置9,9に対して、通過帯域BWの調整指示がなされる。なお、監視制御部20は、通過帯域BWの調整指示を、監視制御用ネットワークNWを介して当該伝送装置9,9に送信する。
このように、ネットワーク管理装置2は、光信号の伝送経路上にある複数の伝送装置9〜9うち、上限数Lを超える分の伝送装置9,9に対して、通過帯域BWの幅を広げるように指示する。したがって、通過帯域Bwを拡張する対象となる伝送装置の数が低減され、ネットワーク全体として、通過帯域BWの拡張に伴って光信号に重畳されるノイズ成分が低減される。さらに、上限数Lを超える分の伝送装置9,9は、通過帯域BWが拡張されるので、光信号の劣化を抑制でき、ネットワークにおいて、一定の伝送品質で光信号を伝送できる伝送装置9〜9の数を増加させることができる。
以上、好ましい実施例を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば、種々の変形態様を採り得ることは自明である。
なお、以上の説明に関して更に以下の付記を開示する。
(付記1) 光信号の波長を検出する波長検出部と、
前記光信号が入力される波長選択スイッチと、
前記波長検出部が検出した波長に対する、前記波長選択スイッチのフィルタの通過帯域の中心波長のずれの方向を検出し、前記通過帯域の幅を、前記ずれの方向とは反対方向に向かって広げる制御部とを有することを特徴とする伝送装置。
(付記2) 前記制御部は、前記通過帯域の幅を、前記ずれの方向とは反対方向のみに向かって広げることを特徴とする付記1に記載の伝送装置。
(付記3) 前記制御部は、前記ずれの大きさを検出し、前記ずれの大きさに応じて前記通過帯域の幅を広げることを特徴とする付記1または2に記載の伝送装置。
(付記4) 前記制御部は、前記光信号に割り当てられたチャネルに隣接するチャネルに他の光信号が割り当てられていない場合、該隣接チャネルに対応する通過帯域を開放することによって、前記通過帯域の幅を広げることを特徴とする付記1または2に記載の伝送装置。
(付記5) 光信号の伝送経路上にある複数の伝送装置と、
前記複数の伝送装置を管理する管理装置とを含み、
前記複数の伝送装置は、それぞれ、付記1乃至4の何れかに記載の伝送装置であり、
前記管理装置は、前記複数の伝送装置のうち、所定数を超える分の伝送装置に対して、前記通過帯域の幅を広げるように指示することを特徴とする伝送システム。
(付記6) 光信号の波長に対する、前記光信号が入力される波長選択スイッチのフィルタの通過帯域の中心波長のずれの方向を検出し、前記通過帯域の幅を、前記ずれの方向とは反対方向に向かって広げることを特徴とする通過帯域の調整方法。
(付記7) 前記通過帯域の幅を、前記ずれの方向とは反対方向のみに向かって広げることを特徴とする付記6に記載の通過帯域の調整方法。
(付記8) 前記ずれの大きさを検出し、前記ずれの大きさに応じて前記通過帯域の幅を広げることを特徴とする付記6または7に記載の通過帯域の調整方法。
(付記9) 前記光信号の波長に割り当てられたチャネルに隣接するチャネルに波長が割り当てられていない場合、該隣接チャネルに対応する通過帯域を開放することによって、前記通過帯域の幅を広げることを特徴とする付記6または7に記載の通過帯域の調整方法。
〜9 伝送装置
2 ネットワーク管理装置(管理装置)
10 波長選択スイッチ
11 制御部
31 演算増幅器
BW 通過帯域

Claims (6)

  1. 光信号の波長を検出する波長検出部と、
    前記光信号が入力される波長選択スイッチと、
    前記波長検出部が検出した波長に対する、前記波長選択スイッチのフィルタの通過帯域の中心波長のずれの方向を検出し、前記通過帯域の幅を、前記ずれの方向とは反対方向に向かって広げる制御部とを有することを特徴とする伝送装置。
  2. 前記制御部は、前記通過帯域の幅を、前記ずれの方向とは反対方向のみに向かって広げることを特徴とする請求項1に記載の伝送装置。
  3. 前記制御部は、前記ずれの大きさを検出し、前記ずれの大きさに応じて前記通過帯域の幅を広げることを特徴とする請求項1または2に記載の伝送装置。
  4. 前記制御部は、前記光信号に割り当てられたチャネルに隣接するチャネルに他の光信号が割り当てられていない場合、該隣接チャネルに対応する通過帯域を開放することによって、前記通過帯域の幅を広げることを特徴とする請求項1または2に記載の伝送装置。
  5. 光信号の伝送経路上にある複数の伝送装置と、
    前記複数の伝送装置を管理する管理装置とを含み、
    前記複数の伝送装置は、それぞれ、請求項1乃至4の何れかに記載の伝送装置であり、
    前記管理装置は、前記複数の伝送装置のうち、所定数を超える分の伝送装置に対して、前記通過帯域の幅を広げるように指示することを特徴とする伝送システム。
  6. 光信号の波長に対する、前記光信号が入力される波長選択スイッチのフィルタの通過帯域の中心波長のずれの方向を検出し、前記通過帯域の幅を、前記ずれの方向とは反対方向に向かって広げることを特徴とする通過帯域の調整方法。
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