JP2014114422A - 石油樹脂製造用触媒およびそれを用いた石油樹脂の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 三フッ化ホウ素、フェノールおよびエタノールからなる石油樹脂製造用触媒であって、該石油樹脂製造用触媒は三フッ化ホウ素・フェノール・エタノール複合錯体であり、重クロロホルム中、室温下で測定した1H−NMRスペクトルにおける水酸基に由来するピークが、7.2〜8.8ppmの間で単一ピークを示すものであることを特徴とする石油樹脂製造用触媒及びそれを用いてなる石油樹脂の製造方法。
【選択図】 なし
Description
ナフサの分解・精製により得られた沸点範囲140〜280℃のC9((A)、(B))留分(表1)、ジシクロペンタジエン留分(表2)、沸点範囲20〜110℃のC5留分(表3)のそれぞれの組成を表1〜3に示す。なお、表1〜3中のDCPDはジシクロペンタジエン、CPDはシクロペンタジエンの略記である。
三フッ化ホウ素:(大陽日酸(株)製)
フェノール:(和光純薬(株)製、試薬特級)
エタノール:(和光純薬(株)製、試薬特級)
メタノール:(和光純薬(株)製、試薬特級)
〜分析方法〜
<各原料油中の成分分析>
JIS K−0114(2000年)に準拠してガスクロマトグラフ法を用いて分析した。
三フッ化ホウ素とアルコール成分を混合したサンプルを調製し、重クロロホルム中で核磁気共鳴測定装置(日本電子製、(商品名)GSX400、周波数400MHz)により1H−NMRスペクトルを測定し、アルコール成分の水酸基に由来するピークの観察をした。
JIS K−0114(2000年)に準拠してガスクロマトグラフ法により重合前後の油中の全モノマー量の測定を行い、モノマー重合転化率を算出した。
ポリスチレンを標準物質とし、JIS K−0124(1994年)に準拠してゲル浸透クロマトグラフィーにより測定した。
JIS K−2531(1960)(環球法)に準拠した方法で測定した。
得られた石油樹脂を50重量%トルエン溶液として、ASTM D−1544−63Tに従って測定した。
三フッ化ホウ素0.90g、フェノール1.58gおよびエタノール0.33gを混合(三フッ化ホウ素100重量部に対し、フェノールとエタノールの合計が212重量部、フェノール/エタノール(重量比)=4.8/1に相当。)とし、石油樹脂製造用触媒の調製を行った。得られた石油樹脂製造用触媒は、1H−NMR測定により8.4ppmに水酸基に由来する単一ピークを有する三フッ化ホウ素・フェノール・エタノール複合錯体であることを確認した。
三フッ化ホウ素0.90g、フェノール1.96gおよびエタノール0.17gを混合(三フッ化ホウ素100重量部に対し、フェノールとエタノールの合計が237重量部、フェノール/エタノール(重量比)=11.5/1に相当。)とし、石油樹脂製造用触媒の調製を行った。得られた石油樹脂製造用触媒は、1H−NMR測定により9.2ppmに水酸基に由来するピークを有する三フッ化ホウ素・フェノール・エタノール錯体であることを確認した。
三フッ化ホウ素1.20g、フェノール2.10gおよびエタノール0.44gを混合(三フッ化ホウ素100重量部に対し、フェノールとエタノールの合計が212重量部、フェノール/エタノール(重量比)=4.8/1に相当。)とし、石油樹脂製造用触媒の調製を行った。得られた石油樹脂製造用触媒は、1H−NMR測定により8.4ppmに水酸基に由来する単一ピークを有する三フッ化ホウ素・フェノール・エタノール複合錯体であることを確認した。
三フッ化ホウ素1.20g、フェノール2.80gおよびエタノール0.16gを混合(三フッ化ホウ素100重量部に対し、フェノールとエタノールの合計が247重量部、フェノール/エタノール(重量比)=17.5/1に相当。)とし、石油樹脂製造用触媒の調製を行った。得られた石油樹脂製造用触媒は、1H−NMR測定により9.3ppmに水酸基に由来するピークを有する三フッ化ホウ素・フェノール・エタノール錯体であることを確認した。
三フッ化ホウ素1.00g、フェノール1.00gおよびエタノール0.62gを混合(三フッ化ホウ素100重量部に対し、フェノールとエタノールの合計が162重量部、フェノール/エタノール(重量比)=1.6/1に相当。)とし、石油樹脂製造用触媒の調製を行った。得られた石油樹脂製造用触媒は、1H−NMR測定により7.7ppmに水酸基に由来する単一ピークを有する三フッ化ホウ素・フェノール・エタノール複合錯体であることを確認した。
三フッ化ホウ素1g、フェノール2gを混合し、触媒の調製を行った。得られた触媒は、1H−NMR測定により9.5ppmにフェノールの水酸基に由来する単一ピークを有する三フッ化ホウ素フェノール錯体であることを確認した。
内容積2リットルのガラス製オートクレーブに、原料油としてナフサの分解により得たC9(B)留分(表1参照。)300gとC5留分(表3参照。)200gを仕込んだ(C9留分/C5留分=60/40(重量%))。次に、窒素雰囲気下で40℃に加熱した後、
三フッ化ホウ素1.20g、フェノール2.10gおよびエタノール0.44g(実施例2で得られた石油樹脂製造用触媒に相当する配合割合)を加えて40℃で2時間重合した。仕込条件(割合)を表4に示す。
三フッ化ホウ素1.20g、フェノール2.10gおよびエタノール0.44gの代わりに、三フッ化ホウ素1.20g及びエタノール1.74gを用いた以外は、実施例4と同様の方法により石油樹脂の製造を行った。仕込条件を表5に示す。
三フッ化ホウ素1.20g、フェノール2.10gおよびエタノール0.44gの代わりに、三フッ化ホウ素1g、フェノール0.75g及びエタノール0.16gを用いた以外は、実施例4と同様の方法により石油樹脂の製造を行った。仕込条件を表4に示す。
三フッ化ホウ素1g、フェノール0.75g及びエタノール0.16gの代わりに、三フッ化ホウ素1g、フェノール0.75gおよびメタノール0.25gを用いた以外は、実施例5と同様の方法により石油樹脂の製造を行った。仕込条件を表5に示す。
三フッ化ホウ素1g、フェノール0.75g及びエタノール0.16gの代わりに、三フッ化ホウ素1g及びエタノール1.45gを用いた以外は、実施例5と同様の方法により石油樹脂の製造を行った。仕込条件を表5に示す。
三フッ化ホウ素0.9g、フェノール1.05g及びエタノール0.65gを混合(三フッ化ホウ素100重量部に対し、フェノールとエタノールの合計が189重量部、フェノール/エタノール(重量比)=1.6/1に相当。)し、石油樹脂製造用触媒の調製を行った。得られた石油樹脂製造用触媒は、1H−NMR測定により7.7ppmに水酸基に由来する単一ピークを有する三フッ化ホウ素・フェノール・エタノール複合錯体であることを確認した。
三フッ化ホウ素0.9g、フェノール1.05g及びエタノール0.65gの代わりに、三フッ化ホウ素0.9g、フェノール2.10gを用いた以外は、実施例6と同様の方法により石油樹脂の製造を行った。仕込条件を表5に示す。
Claims (5)
- 三フッ化ホウ素、フェノールおよびエタノールからなる石油樹脂製造用触媒であって、該石油樹脂製造用触媒は三フッ化ホウ素・フェノール・エタノール複合錯体であり、重クロロホルム中、室温下で測定した1H−NMRスペクトルにおける水酸基に由来するピークが、7.2〜8.8ppmの間で単一ピークを示すものであることを特徴とする石油樹脂製造用触媒。
- 三フッ化ホウ素100重量部に対するフェノールとエタノールの合計が50〜300重量部であり、その際のフェノール/エタノール(重量比)が0.2/1〜6/1の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の石油樹脂製造用触媒。
- 石油類の熱分解及び/又は精製により得られる不飽和炭化水素含有留分である原料油を請求項1又は2に記載の石油樹脂製造用触媒を用い、重合することを特徴とする石油樹脂の製造方法。
- 原料油が、ジシクロペンタジエン類を10重量%以上含む原料油であることを特徴とする請求項3に記載の石油樹脂の製造方法。
- 原料油が、沸点範囲20〜110℃のC5留分、沸点範囲140〜280℃のC9留分及びジシクロペンタジエン留分からなる群より選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項3又は4に記載の石油樹脂の製造方法。
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JP2014237768A (ja) * | 2013-06-07 | 2014-12-18 | 東ソー株式会社 | 石油樹脂製造用触媒およびそれを用いた石油樹脂の製造方法 |
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JPS57117514A (en) * | 1980-11-27 | 1982-07-22 | Ruetgerswerke Ag | Aromatic unsaturated hydrocarbon catalytic polymerization |
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2012
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