JP2014113923A - 車両用サイドドア構造 - Google Patents

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JP2014113923A JP2012269594A JP2012269594A JP2014113923A JP 2014113923 A JP2014113923 A JP 2014113923A JP 2012269594 A JP2012269594 A JP 2012269594A JP 2012269594 A JP2012269594 A JP 2012269594A JP 2014113923 A JP2014113923 A JP 2014113923A
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Abstract

【課題】本発明は、ドアフレームリヤを介して、ベルトラインリインフォースメントに伝達された前突荷重を車両前後方向後方側へ伝達させることができる車両用サイドドア構造を得る。
【解決手段】ドアフレームリヤ26内に設けられたガラス保持部材58には、ベルトラインリインフォースメント36の後端部36Eと車両前後方向でラップする位置に対向壁62Cが設けられている。この対向壁部44Aは、センタピラー14の一部を構成するピラーアウタパネル38の前側壁38Bと車両前後方向に対向して配置されている。このため、前突時にベルトラインリインフォースメント36へ前突荷重が入力されると、ドアフレームリヤ26内の対向壁62Cを介して、当該ドアフレームリヤ26の車両前後方向後方側に設けられたセンタピラー14へ当該前突荷重を効率良く伝達することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用サイドドア構造に関する。
フロントサイドドアのベルトライン部に設けられ、車両前面衝突(以下、単に「前突」という)時にフロントピラーから入力された前突荷重をセンタピラーへ伝達するベルトラインリインフォースメントを備えた自動車のベルトライン部構造が知られている(例えば、特許文献1)。この特許文献1に開示された技術では、ベルトラインリインフォースメントの後端部がドアフレームリヤの車両幅方向内側に配置されている。このため、前突時にフロントピラーからベルトラインリインフォースメントに伝達された前突荷重は、センタピラーへ直接的に伝達可能になっている。
特開2005−088741号公報
ところで、車両側面衝突(以下、単に「側突」という)に対する剛性を確保するため、センタピラーの車両幅方向のフレーム幅を下端側へ向かうにつれて広げると共に、センタピラーの形状に応じてドアフレームリヤの車両幅方向のフレーム幅を下端側へ向かうにつれて広げることが考えられる。
しかしながら、ドアフレームリヤの車両幅方向のフレーム幅を下端側へ向かうにつれて広げる(ドアフレームリヤをいわゆる徐変断面フレームにする)と、ドアフレームリヤの車両幅方向内側にベルトラインリインフォースメントの設置スペースを確保することが困難になる。この対策として、ベルトラインリインフォースメントの後端部とセンタピラーとの間にドアフレームリヤを介在させる方法が挙げられる。しかしこの場合、前突時にベルトラインリインフォースメントによってドアフレームリヤがセンタピラー側へ押圧されたときに、当該ドアフレームリヤが潰れる可能性がある。このため、ベルトラインリインフォースメントに伝達された前突荷重を車両前後方向後方側へ伝達させるためにはさらなる改善の余地がある。
本発明は、上記の事実を考慮し、ドアフレームリヤを介して、ベルトラインリインフォースメントに伝達された前突荷重を車両前後方向後方側へ伝達させることができる車両用サイドドア構造を得ることを課題とする。
請求項1に記載の車両用サイドドア構造は、車両用サイドドアの内板を構成するドアインナパネルのベルトライン部に沿って設けられたベルトラインリインフォースメントと、前記ベルトラインリインフォースメントの車両前後方向後部が結合され、該ドアインナパネルから上方へ延出されると共に、車両上下方向に沿って中空部が設けられ、車両上下方向上端側から下端側へ向かうにつれて車両幅方向のフレーム幅が広くなる徐変断面とされたドアフレームリヤと、前記ドアフレームリヤの一部を構成すると共にドアガラスを保持し、一部が前記中空部内において車両前後方向に沿って配置されて前記ベルトラインリインフォースメントと車両前後方向に対向するガラス保持部材と、を有している。
請求項1に記載の車両用サイドドア構造では、車両用サイドドアの内板を構成するドアインナパネルのベルトライン部に沿って設けられたベルトラインリインフォースメントの車両前後方向後部がドアフレームリヤに結合されている。これにより、前突時にベルトラインリインフォースメントへ入力された前突荷重は直接ドアフレームリヤへ伝達される。
なお、このドアフレームリヤには、車両上下方向に沿って中空部が設けられている。また、ドアフレームリヤは、車両上下方向上端側から下端側へ向かうにつれて車両幅方向のフレーム幅が広くなる徐変断面形状とされている。つまり、このドアフレームリヤは、いわゆる徐変断面フレームとなっている。このため、ドアフレームリヤにおいて、徐変断面フレームの車両上下方向上端側におけるフレーム幅で下端側まで形成された場合と比較して、側突に対する剛性が向上する。
ここで、ドアフレームリヤは、その一部がドアガラスを保持するガラス保持部材によって構成されている。このガラス保持部材の一部が、当該中空部内において車両前後方向に沿って配置されている。これにより、ドアフレームリヤの剛性を向上させ、ドアフレームリヤの潰れを抑制することができる。また、ガラス保持部材の一部が、ベルトラインリインフォースメントの車両前後方向後端部と対向している。これにより、前突時にベルトラインリインフォースメントへ前突荷重が入力されると、当該ガラス保持部材の一部を介して、ドアフレームリヤの車両前後方向後方側に設けられたピラーへ当該前突荷重を伝達することができる。
請求項2に記載の車両用サイドドア構造は、請求項1に記載の車両用サイドドア構造において、前記ガラス保持部材は、前記ドアガラスを保持するガラス保持部と、前記ガラス保持部に連設され、前記中空部内において車両前後方向に沿って配置されると共に前記ベルトラインリインフォースメントの車両前後方向後端部と対向する対向部と、を含んで構成されている。
請求項2に記載の車両用サイドドア構造では、ガラス保持部材は、ガラス保持部及び対向部を含んで構成されており、ガラス保持部によってドアガラスは保持される。このガラス保持部に対向部が連設されている。そして、当該対向部は、ドアフレームリヤの中空部内において車両前後方向に沿って配置されると共に、ベルトラインリインフォースメントの車両前後方向後端部と対向している。
ドアフレームリヤへ入力された前突荷重は、当該ドアフレームリヤの中空部内に設けられた対向部へ伝達される。対向部は中空部内において車両前後方向に沿って配置されているため、ドアフレームリヤの潰れを抑制すると共に、ベルトラインリインフォースメントへ入力された前突荷重をドアフレームリヤの車両前後方向後方側に設けられたピラーへ伝達することができる。
請求項3に記載の車両用サイドドア構造は、請求項2に記載の車両用サイドドア構造において、前記対向部は前記ベルトラインリインフォースメントの車両前後方向後端部と車両幅方向及び車両上下方向にラップする位置に設けられている。
請求項3に記載の車両用サイドドア構造では、前突時にベルトラインリインフォースメントへ前突荷重が入力されると、ガラス保持部材の一部を構成する対向部を介して、ドアフレームリヤの車両前後方向後方側に設けられたピラーへ当該前突荷重を伝達することができる。
請求項4に記載の車両用サイドドア構造は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車両用ドア構造において、前記ドアフレームリヤは、軽金属による押出成形により形成されている。
請求項4に記載の車両用サイドドア構造では、ドアフレームリヤが軽金属による押出成形により形成されることで、当該ドアフレームリヤにおいて複雑な形状でも形成することができる。したがって、ガラス保持部材をドアフレームリヤと一体に形成することができる。
以上説明したように、請求項1に記載の車両用サイドドア構造は、ドアフレームリヤを介して、ベルトラインリインフォースメントに伝達された前突荷重を車両前後方向後方側へ伝達させることができる、という優れた効果を有する。
請求項2に記載の車両用サイドドア構造は、ガラス保持部材の一部を構成する対向部によって、前突荷重を車両前後方向後方側へ伝達する荷重伝達経路を確保することができる、という優れた効果を有する。
請求項3に記載の車両用サイドドア構造は、前突時にベルトラインリインフォースメントへ入力された前突荷重を効率良く車両前後方向後方側へ伝達させることができる、という優れた効果を有する。
請求項4に記載の車両用サイドドア構造は、組付作業を削減することができ、コストダウンを図ることができる、という優れた効果を有する。
図5の2−2線に沿って切断された状態を示す水平断面図である。 本実施の形態に係る車両用サイドドア構造が適用されたフロントサイドドアの要部を示す斜視図である。 本実施の形態に係る車両用サイドドア構造が適用されたフロントサイドドアの要部を示す縦断面図である。 (A)は図3の4(A)−4(A)線断面図であり、(B)は図3の4(B)−4(B)線断面図である。 本実施の形態に係る車両用サイドドア構造が適用されたフロントサイドドアを備えた車両の車体側部を部分的に示す側面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る車両用サイドドア構造について説明する。なお、各図において適宜示される矢印FRは車両前後方向前側を示し、矢印UPは車両上下方向上側を示し、矢印INは車両幅方向内側(車室内側)を示している。
(車両用サイドドア構造の構成)
図5には、一例として、本実施の形態に係る車両用サイドドア構造が適用されたフロントサイドドア10を備えた車両12が示されている。車両12における車体側部には、車両前後方向に間隔を空けてフロントピラー(図示省略)とセンタピラー14とが配設されており、当該フロントピラー及びセンタピラー14は、車両上下方向を長手方向としてそれぞれ配置され車体側部の骨格を構成している。また、フロントピラーとセンタピラー14との間にはドア開口部16が設けられている。フロントピラーには図示しないドアヒンジが配設されており、当該ドアヒンジによってフロントサイドドア10が回転可能に支持され、ドア開口部16が開閉可能とされる。
図1に示されるように、センタピラー14は、車両幅方向外側に配置されたセンタピラーアウタパネル(以下、単に「ピラーアウタパネル」という)38を備えている。このピラーアウタパネル38の車両幅方向内側には、センタピラーインナパネル(以下、単に「ピラーインナパネル」という)40が配置されている。
ピラーアウタパネル38とピラーインナパネル40との間には、センタピラーリインフォースメント(以下、単に「ピラーリインフォースメント」という)42が配置されている。また、ピラーアウタパネル38及びピラーリインフォースメント42は、車両幅方向内側が開口された断面ハット形状に形成されており、ピラーインナパネル40は、車両前後方向に沿って配置されている。これらのピラーアウタパネル38、ピラーインナパネル40、及びピラーリインフォースメント42は、各々のフランジ部38A、40A、42Bにおいて互いに結合され、閉断面構造を構成している。なお、ピラーリインフォースメント42は適宜省略可能である。
また、センタピラー14は、その上端側から下端側へ向かうにつれて車両幅方向のフレーム幅Wが広く設定された徐変断面構造とされている。具体的には、ピラーアウタパネル38の車両幅方向のフレーム幅Wが、上端側から下端側へ向かうにつれて車両幅方向内側へ広くなるように形成されている。これにより、センタピラー14の下端側では、当該センタピラー14の上端側に対し、ピラーアウタパネル38のフランジ部38Aとピラーインナパネル40のフランジ部40Aとの結合部(合わせ面)が車両幅方向内側に設けられている。
センタピラー14の車両前後方向前方側に配置されたフロントサイドドア10は、図5に示されるように、ドア本体18と、ドア本体18の上部に設けられドアガラス20を支持する窓枠を構成するドアフレーム22と、を備えている。ドアフレーム22は、ドア本体18の車両前後方向前側に設けられ、窓枠の前縁を構成するドアフレームフロント24を備えている。ドア本体18の車両前後方向後側には、窓枠の後縁を構成するドアフレームリヤ26が設けられている。そして、ドアフレームフロント24及びドアフレームリヤ26の上端部同士はドアフレームアッパ28によって車両前後方向に連結され、これにより窓枠の上縁が構成される。
図1に示されるように、ドア本体18は、車両幅方向内側に配置されてドア本体18の内板を構成するドアインナパネル30と、ドアインナパネル30の車両幅方向外側に配置されてドア本体18の外板を構成するドアアウタパネル32と、を備えている。
ドアインナパネル30は、水平断面視にて車両幅方向外側が開口された凹形状に形成されており、車両前後方向に沿って設けられたパネル本体部34を備えている。図2に示されるように、パネル本体部34の上部はベルトライン部BLとされており、後述するベルトラインリインフォースメント36によって補強されている。
また、図1に示されるように、ドアインナパネル30における車両前後方向に沿ったパネル本体部34の車両前後方向後端部からは、車両幅方向外側へ向かって後壁部44が延出されている。この後壁部44は、ドアフレームリヤ26の車両前後方向後方側に配置されており、後壁部44における車両幅方向内側には、ドアフレームリヤ26と車両前後方向に対向して対向壁部44Aが設けられている。
ドアインナパネル30の車両前後方向後方側には、センタピラー14が配置されているため、当該対向壁部44Aは、ピラーアウタパネル38における車両前後方向前部に設けられた前側壁38Bと車両前後方向に対向して配置される。対向壁部44Aにおける車両幅方向内側には、パネル本体部34の内壁面34Aから車両幅方向内側へ向かって突設部46が突出している。突設部46は車両上下方向に沿って延設されており、突設部46とピラーアウタパネル38のフランジ部38Aとの隙間は略一定となるように設定され、当該隙間内にはウェザーストリップ(図示省略)が配設される。
また、ドアインナパネル30の後壁部44における車両幅方向外側には、対向壁部44Aよりも車両前後方向後側へ膨出された膨出部44Bが設けられている。この膨出部44Bと対向壁部44Aとの間の段差部44Cで形成される隅部44Dとピラーアウタパネル38における前側壁38Bの車両幅方向外側角部38Cとの隙間は略一定となるように設定されており、当該隙間内にはウェザーストリップ(図示省略)が配設される。また、膨出部44Bにおける車両幅方向外縁部(後壁部44における車両幅方向外縁部)には、車両前後方向後側へ屈曲されたフランジ部44Eが設けられている。このフランジ部44Eに、ドアアウタパネル32の車両前後方向後端部(周縁部)32Aが結合されている(いわゆるヘミング加工)。
ドアインナパネル30のパネル本体部34の車両幅方向外側には、ベルトラインリインフォースメント36が配置されている。このベルトラインリインフォースメント36は、パネル本体部34のベルトライン部BLに沿って配置されており、前突時に図示しないフロントピラーから前突荷重Fが入力されるようになっている。
ベルトラインリインフォースメント36はパネル本体部34と車両幅方向に対向して配置されており、図2に示されるように、ベルトラインリインフォースメント36の上端部及び下端部にフランジ部36A、36Bがそれぞれ設けられている。これらのフランジ部36A、36Bは、要所において溶接(スポット、レーザ、アークなどを含む)などによってパネル本体部34に結合されている。
また、ベルトラインリインフォースメント36は、車両上下方向に沿って切断された断面形状が車両幅方向に沿って凹凸状を成すように形成されている。具体的には、当該ベルトラインリインフォースメント36は、その車両上下方向の上下にそれぞれ設けられたフランジ部36A、36Bに対して、車両幅方向内側へ突出する2つの凸部36Cと、これらの凸部36Cの間に形成された凹部36Dと、を有している。このベルトラインリインフォースメント36によってパネル本体部34のベルトライン部BLが補強されている。
さらに、ベルトラインリインフォースメント36の車両前後方向の後端部36Eからは、車両幅方向外側へ向かって張り出すフランジ部48が形成されている。このフランジ部48が、要所において溶接(スポット、レーザ、アークなどを含む)などによって後述するドアフレームリヤ26に結合されている。
ここで、ドアフレームリヤ26の構成について詳述する。
図1及び図2に示されるように、ドアフレームリヤ26は、ドアインナパネル30における車両前後方向後部側に設けられており、当該ドアインナパネル30から上方(車両上下方向上側)へ延出されている。このドアフレームリヤ26は、当該ドアフレームリヤ26の骨格を成すフレーム本体50と、ドアガラス20(図1参照)を昇降可能に保持するガラス保持部材58と、を含んで構成されている。
フレーム本体50は、水平方向に沿って切断された断面において、車両幅方向外側が開口された略U字状を成す開断面形状とされており、フレーム本体50には当該フレーム本体50にガラス保持部材58が接合された状態で、車両上下方向に沿って形成される中空部52が設けられている。また、フレーム本体50は、車両前後方向に対向する一対の前壁部50A及び後壁部50Bを備えており、当該後壁部50Bの先端部50B1は、前壁部50Aの先端部50A1よりも車両幅方向外側へ延出した位置となるように設定されている。そして、前壁部50A及び後壁部50Bにおける車両幅方向の内端部同士は、内壁部50Cによって車両前後方向に接続されている。
図3に示されるように、フレーム本体50の車両上下方向上側(フレーム本体50におけるドアインナパネル30から上方へ延出された部位)には、徐変断面部54が設けられている。徐変断面部54は、前述したセンタピラー14(図1参照)の形状に応じて、当該フレーム本体50における上端側からドアインナパネル30へ向かうにつれて車両幅方向のフレーム幅Hが広くなるように設定されている。また、徐変断面部54では、図4(A)に示されるように、その上端側のフレーム幅Hに対して、図4(B)に示されるように、その下端側のフレーム幅Hが広くなっている(H<H)。このため、徐変断面部54の下端部54Aでは、徐変断面部54のフレーム幅H(図3参照)が最大となっている。
一方、図2に示されるように、フレーム本体50の車両上下方向下側には、狭幅部56が設けられている。また、フレーム本体50の内壁部50Cにおいて、徐変断面部54と狭幅部56との間には、徐変断面部54から狭幅部56へ向かうにつれて車両幅方向外側へ傾斜する傾斜部50C1が設けられている。これにより、狭幅部56の内壁部56Aが、徐変断面部54の内壁部54Bに対して車両幅方向外側に配置され、狭幅部56のフレーム幅H(図3参照)が徐変断面部54の下端部54Aの車両幅方向のフレーム幅よりも狭くされている。
ここで、フレーム本体50にはガラス保持部材58が設けられている。図1に示されるように、ガラス保持部材58は、水平方向に沿って切断された断面において、逆A字状を成しており、当該ガラス保持部材58によってフレーム本体50は閉断面構造が構成されている。
ガラス保持部材58は、ドアガラス20を保持するガラス保持部60及び当該ガラス保持部60に連設される連設部62を備えている。ガラス保持部60は、水平方向に沿って切断された断面において、車両前後方向前方側を開口とするU字状を成しており、ガラス保持部60における車両前後方向後部に位置する奥壁60Aが、フレーム本体50の後壁部50Bに対して溶接や接着などにより結合される。
ガラス保持部60の内部には、図示しないガラスランが装着されており、当該ガラスランを介してドアガラス20の後端部が昇降可能に保持されるようになっている。また、ガラス保持部60における車両幅方向内側に位置する内側壁60Bは、車両幅方向に沿って凹凸状に形成されており、当該内側壁60Bの先端側に位置する凹部60B1がフレーム本体50の前壁部50Aの先端部50A1に係止されるようになっている。これにより、ガラス保持部60はフレーム本体50からの抜け止めがなされる。
一方、ガラス保持部60の内側壁60Bには、水平方向に沿って切断された断面において、車両幅方向外側(内側壁60B側)を開口とするU字状を成す連設部62が連設されている。この連設部62は、車両前後方向に対向する前側壁62A及び後側壁62Bと、これらの前側壁62A及び後側壁62Bを車両前後方向に接続する対向部としての対向壁62Cと、を含んで構成されている。
連設部62はフレーム本体50の中空部52内に嵌め込まれており、連設部62の前側壁62Aは、フレーム本体50の前壁部50Aと接触した状態で車両前後方向に対向して配置されている。また、連設部62の後側壁62Bは、フレーム本体50の後壁部44と接触した状態で車両前後方向に対向して配置されている。さらに、連設部62の対向壁62Cは、フレーム本体50の内壁部50Cと車両幅方向に対向して配置されると共に、ベルトラインリインフォースメント36の車両前後方向の後端部36E(フランジ部48を含む)と車両幅方向及び車両上下方向にラップする位置に設けられている。
(車両用サイドドア構造の作用・効果)
図1に示されるように、本実施形態では、ベルトラインリインフォースメント36の後端部36Eにはフランジ部48が形成され、当該フランジ部48がドアフレームリヤ26に結合されている。これにより、前突時にベルトラインリインフォースメント36へ入力された前突荷重Fは直接ドアフレームリヤ26へ伝達される。
また、本実施形態では、図3に示されるように、ドアフレームリヤ26のフレーム本体50には、徐変断面部54が設けられている。この徐変断面部54は、徐変断面構造とされたセンタピラー14(図5参照)の形状に応じて、上端側からドアインナパネル30へ向かうにつれて車両幅方向のフレーム幅Hが広く設定されている。つまり、このドアフレームリヤ26は、いわゆる徐変断面フレームとなっている。このため、例えば、ドアフレームリヤにおいて、図4(A)に示されるフレーム幅Hで車両上下方向上端側から下端側まで形成された場合と比較して、側突に対する剛性が向上する。
さらに、本実施形態では、図1に示されるように、ドアフレームリヤ26(フレーム本体50)の中空部52内には、ガラス保持部材58が設けられている。このガラス保持部材58には、ドアガラス20を保持するガラス保持部60に連設された連設部62が設けられており、当該連設部62は中空部52内に嵌め込まれている。そして、連設部62の前側壁62Aは、フレーム本体50の前壁部50Aと接触した状態で車両前後方向に対向して配置され、連設部62の後側壁62Bはフレーム本体50の後壁部44と接触した状態で車両前後方向に対向して配置されている。これにより、ドアフレームリヤ26の板厚が補強され、ドアフレームリヤ26のフレーム剛性が向上する。
ここで、ドアフレームリヤ26内に設けられたガラス保持部材58の対向壁62Cが、当該中空部52内において車両前後方向に沿って配置されている。これにより、当該ドアフレームリヤ26の剛性を向上させることができると共に、ドアフレームリヤ26の潰れを抑制することができる。
また、当該ガラス保持部材58の対向壁62Cが、ベルトラインリインフォースメント36の後端部36Eと車両幅方向及び車両上下方向にラップする位置に設けられている。これにより、前突時にベルトラインリインフォースメント36へ前突荷重が入力されると、ドアフレームリヤ26内の対向壁62Cを介して、当該ドアフレームリヤ26の車両前後方向後方側へ当該前突荷重を伝達することができる。つまり、対向壁62Cによって、前突荷重を車両前後方向後方側へ伝達する荷重伝達経路を確保することができる。
具体的に説明すると、ドアインナパネル30の後壁部44には、対向壁部44Aが設けられている。この対向壁部44Aは、ドアフレームリヤ26の車両前後方向後方側に配置され、当該ドアフレームリヤ26と車両前後方向に対向して配置されると共に、センタピラー14の一部を構成するピラーアウタパネル38の前側壁38Bと車両前後方向に対向して配置されている。
これにより、前述のように、本実施形態では、前突時にベルトラインリインフォースメント36へ前突荷重が入力されると、ドアフレームリヤ26内の対向壁62Cを介して、ドアフレームリヤ26の車両前後方向後方側に設けられたセンタピラー14へ当該前突荷重を効率良く伝達することができる。
つまり、本実施形態によれば、ベルトラインリインフォースメント36へ入力された荷重は直接車両前後方向後方側へ伝達されるため、荷重の立上がりを早めることができる。その結果、前突初期からベルトライン部BLが前突荷重を受け持ち、効果的に当該前突荷重を分担することができる。このため、図示はしないが、荷重伝達によるフロントピラー、ロッカーへの負担を減らすことができ、結果的にフロントピラー及びロッカーによる軽量化を図ることができる。
また、例えば、高速走行時において、負圧の発生によりドアフレームリヤ26が車両幅方向外側へ引っ張られて変形する場合がある。しかし、本実施形態によれば、ベルトラインリインフォースメント36の後端部36Eから、車両幅方向外側へ向かって張り出したフランジ部48が溶接などによってドアフレームリヤ26に結合されている。すなわち、当該フランジ部48とドアフレームリヤ26との結合面は、水平断面視で車両幅方向に沿って設けられることになる。このため、上述のように、ドアフレームリヤ26が車両幅方向外側へ変形しようとした場合でも、当該結合面はせん断力でその荷重を受けることになるため、結合面が剥離し難い。その結果、ドアフレームリヤ26の剛性の低下を抑制することができる。これにより、ドアフレームリヤ26の変形を抑制することができ、フロントサイドドア10において車両幅方向外側への吸い出され量が低下し、フロントサイドドア10におけるシール性能も向上する。
(その他の実施形態)
本実施形態では、ドアフレームリヤ26内の対向壁62Cが、ベルトラインリインフォースメント36の後端部36Eと車両幅方向及び車両上下方向にラップする位置に設けられているが、当該対向壁62Cがベルトラインリインフォースメント36の後端部36Eと対向して配置されていれば良く、車両幅方向及び車両上下方向に必ずしもラップさせる必要はない。つまり、対向壁62Cは、ベルトラインリインフォースメント36の後端部36Eと車両幅方向及び車両上下方向に多少位置がずれていても良い。なお、ガラス保持部材58において、対向壁62Cの板厚を前側壁62A及び後側壁62Bの板厚よりも肉厚にしても良いのは勿論のことである。
また、本実施形態では、フレーム本体50とガラス保持部材58とを溶接により結合させたが構造用接着剤を用いてこれらを結合させても良い。例えば、NV、異音等によりフレーム本体50とガラス保持部材58との間に隙間を設定する場合は、その隙間に構造用接着剤を用いることでその対策が可能となる。
さらに、本実施形態では、ドアフレームリヤ26は、フレーム本体50とガラス保持部材58とを備えており、ガラス保持部材58がフレーム本体50に装着される構成となっている。しかし、フレーム本体50とガラス保持部材58とが一体に形成されても良い。例えば、ドアフレームリヤ26をアルミニウム合金などの軽金属による押出成形により形成されることで、当該ドアフレームリヤ26において複雑な形状でも形成することができる。このように、フレーム本体50とガラス保持部材58とを一体に形成することで、組付作業を削減することができ、コストダウンを図ることができる。
また、本実施形態として、ガラス保持部材58に対向壁62Cを設け、当該対向壁62Cを荷重伝達部材として用いているが、参考例として、ベルトライン部BLの周辺にのみ荷重伝達部材を別部品にて設定することも可能である。
また、上記の実施形態では、車両用サイドドアとしてフロントサイドドア10を例に説明したが、リヤサイドドアにも適用可能である。また、上記の実施形態では、ベルトラインリインフォースメント36に入力された前突荷重をドアフレームリヤ26を介して効率良くセンタピラー14へ前突荷重を伝達するようにしている。しかし、ベルトライン部BLにおいて効率良く荷重伝達を行うことができれば良いためこれに限るものではない。例えば、図示はしないが、フロントピラーからドアフレームフロント24(図5参照)を介してベルトラインリインフォースメント36(図5参照)に前突荷重が入力される荷重伝達経路についても適用可能である。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものではなく、一実施形態及び各種の変形例を適宜組み合わせて用いても良いし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
10 フロントサイドドア(サイドドア)
12 車両
18 ドア本体
20 ドアガラス
22 ドアフレーム
26 ドアフレームリヤ
30 ドアインナパネル
32 ドアアウタパネル
36 ベルトラインリインフォースメント
50 フレーム本体(ドアフレームリヤ)
52 中空部
58 ガラス保持部材(ドアフレームリヤ)
60 ガラス保持部(ガラス保持部材)
62C 対向壁(対向部、ガラス保持部材)
BL ベルトライン部

Claims (4)

  1. 車両用サイドドアの内板を構成するドアインナパネルのベルトライン部に沿って設けられたベルトラインリインフォースメントと、
    前記ベルトラインリインフォースメントの車両前後方向後部が結合され、該ドアインナパネルから上方へ延出されると共に、車両上下方向に沿って中空部が設けられ、車両上下方向上端側から下端側へ向かうにつれて車両幅方向のフレーム幅が広くなる徐変断面とされたドアフレームリヤと、
    前記ドアフレームリヤの一部を構成すると共にドアガラスを保持し、一部が前記中空部内において車両前後方向に沿って配置されて前記ベルトラインリインフォースメントと車両前後方向に対向するガラス保持部材と、
    を有する車両用サイドドア構造。
  2. 前記ガラス保持部材は、
    前記ドアガラスを保持するガラス保持部と、
    前記ガラス保持部に連設され、前記中空部内において車両前後方向に沿って配置されると共に前記ベルトラインリインフォースメントの車両前後方向後端部と車両前後方向に対向する対向部と、
    を含んで構成されている請求項1に記載の車両用サイドドア構造。
  3. 前記対向部は前記ベルトラインリインフォースメントの車両前後方向後端部と車両幅方向及び車両上下方向にラップする位置に設けられている請求項2に記載の車両用サイドドア構造。
  4. 前記ドアフレームリヤは、軽金属による押出成形により形成されている請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車両用ドア構造。
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