JP2014113530A - 水処理装置及び水処理方法 - Google Patents

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あゆみ 鈴木
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Abstract

【課題】廃水などの被処理水から、汚泥を発生することなく、重金属を高効率かつ低コストに回収することが可能な水処理装置及び水処理方法を提供する。
【解決手段】実施形態の水処理装置は、機粒子を含有し、表面の少なくとも一部にフッ素樹脂が形成された吸着剤を貯留する吸着剤貯留槽と、被処理水を酸化剤と接触させるとともに、被処理水をアルカリ性とし、被処理水中に含まれる重金属の酸化物をアルカリ析出させるための反応槽とを具える。また、吸着剤貯留槽及び反応槽の下流側に位置し、設置面に対して水平な面を有するフィルターを含み、当該フィルターによって内部空間が上下に分割された固液分離槽と、吸着剤貯留槽から固液分離槽に対して吸着剤を供給し、フィルター上に吸着剤層を形成するための吸着剤供給ラインとを具える。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、水処理装置及び水処理方法に関する。
昨今、工業の発達や人口の増加により水資源の有効利用が求められている。そのためには、工業廃水などの廃水の再利用が非常に重要である。これらを達成するためには水の浄化、すなわち水中から他の物質を分離することが必要である。
液体からほかの物質を分離する方法としては各種の方法が知られており、たとえば膜分離、遠心分離、活性炭吸着、オゾン処理、凝集、さらには所定の吸着剤による浮遊物質の除去などが挙げられる。このような方法によって、水に含まれるリンや窒素などの環境に影響の大きい化学物質を除去したり、水中に分散した油類、クレイなどを除去したりすることができる。
これらのうち、膜分離はもっとも一般的に使用されている方法のひとつであるが、水中に分散した油類を除去する場合には膜の細孔に油が詰まり易く、膜の寿命が短くなりやすいという問題がある。このため、水中の油類を除去するには膜分離は適切でない場合が多い。
したがって、重油等の油類が含まれている水からそれらを除去する手法としては、例えば、水と重油との比重差に基づく重油の浮上性を利用し、水上に設置されたオイルフェンスにより水の表面に浮いている重油を集め、表面から吸引および回収する方法、または、重油に対して吸着性をもった疎水性材料を水上に敷設し、重油を吸着させて回収する方法等が挙げられる。
一方、水中から銅、鉛、錫などの重金属の有害物や有価物を除去、回収する方法として、例えば、特許文献1には、被処理水にアルカリと返送汚泥との混合汚泥を供給してpH6〜7.5で反応させ、さらに、被処理水をpH8〜11に調整して難溶性の微細な析出物を析出させ、ポリアクリルアミド等の高分子凝集剤を添加することにより、上記析出物のフロックを形成し、その後、固液分離することにより、上記被処理水から上記析出物のフロックを含む分離汚泥の形態で除去する方法が開示されている。
しかしながら、この方法では多量の汚泥を用い、さらに凝集体そのものがポリマーを含むために、フロックの単位体積当たりの重金属の割合が低く、回収効率が低いという問題点がある。また、残存する汚泥の量が多く、当該汚泥を廃棄するためのコストが増大してしまうという問題が生じる。
特開2006−122817号公報
本発明が解決しようとする課題は、廃水などの被処理水から、汚泥を発生することなく、重金属を高効率かつ低コストに回収することが可能な水処理装置及び水処理方法を提供することである。
実施形態の水処理装置は、無機粒子を含有し、表面の少なくとも一部がフッ素樹脂で形成された吸着剤を貯留する吸着剤貯留槽と、被処理水を酸化剤と接触させるとともに、前記被処理水をアルカリ性とし、前記被処理水中に含まれる重金属をアルカリ析出させるための反応槽とを具える。また、前記吸着剤貯留槽及び前記反応槽の下流側に位置し、設置面に対して水平な面を有するフィルターを含み、当該フィルターによって内部空間が上下に分割された固液分離槽と、前記吸着剤貯留槽から前記固液分離槽に対して前記吸着剤を供給し、前記フィルター上に前記吸着剤層を形成するための吸着剤供給ラインとを具える。
実施形態における水処理装置の概略構成図である。
(吸着剤)
最初に、本実施形態の水処理装置及び水処理方法に用いる吸着剤について説明する。
<無機粒子>
本実施形態における吸着剤は、無機粒子によってコアが形成される。なお、本実施形態における“無機粒子”とは、金属粒子及び金属粒子以外の無機化合物粒子を意味するものである。
金属粒子としては、アルミニウム、鉄、銅、及びこれらの合金等の金属を例示することができる。また、無機粒子としては、磁鉄鉱、チタン鉄鉱、磁硫鉄鉱、マグネシムフェライト、コバルトフェライト、ニッケルフェライト、バリウムフェライト、溶融シリカ、結晶性シリカ、ガラス、タルク、アルミナ、ケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、マグネシア、窒化ケイ素、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ベリリウム、雲母等の粒子を例示することができる。
特に磁鉄鉱、チタン鉄鉱、磁硫鉄鉱、マグネシムフェライト、コバルトフェライト、ニッケルフェライト、バリウムフェライト等の粒子から上記コアを構成することにより、以下に説明する吸着剤の再生を、磁力を用いることによって簡便に行うことができるようになる。
上述した磁性粒子の中でも、水中での安定性に優れたフェライト系化合物からなる磁性粒子であればより好ましい。例えば磁鉄鉱であるマグネタイト(Fe)は安価であるだけでなく、水中でも磁性体として安定し、元素としても安全であるため、水処理に使用しやすいので好ましい。
この場合、上述した粒子は、球状、多面体、不定形など種々の形状を取り得るが特に限定されない。また、望ましい粒径や形状は、製造コストなどを考慮して適宜選択すればよく、特に球状または角が丸い多面体構造が好ましい。
鋭角の角を持つ粒子であると、後に形成するコア表面のフッ素樹脂を傷つけてしまい、目的とする吸着剤の形状を維持しにくく、その本来的な機能を有効に奏することができないためである。
特にコアを構成する粒子が上述のような鋭角の角を持つ磁性粒子である場合、以下に説明するような磁力による吸着剤の回収工程において、上記コアに磁力が作用し、磁力によって吸着剤が再生出来る限りにおいて、Cuメッキ、Niメッキなど、通常のメッキ処理を施したり、腐食防止などの目的で表面処理を施して、上記鋭角の角を丸めて使用することもできる。
なお、コアの総てが磁性粒子で構成される必要はない。すなわち、コアに磁力が作用し、磁力によって吸着剤が回収出来る限りにおいて、非常に細かい磁性体粉末が樹脂等のバインダーで結合されたものであってもよい。また、磁性粉の表面がメチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシシランなどのアルコキシシラン化合物で疎水化処理されていてもよい。
また、コアが磁性粒子からなる場合について詳述すると、その大きさは、処理設備の磁力、流速、吸着方法のほか、磁性粒子の密度、種々の条件によって最適な範囲が変化する。しかしながら、本実施形態における磁性粒子の平均粒子径は、一般に5〜40μmである。
磁性粒子の平均粒子径が5μm未満になると、これら磁性粒子が緻密に凝集しすぎて得られる吸着剤間の距離が小さくなりすぎ、実効的な通水量が得られにくくなる。磁性粒子の平均粒子径が40μmを超えると、粒子が粗く凝集して吸着剤を構成するようになるので、吸着剤間の距離が大きくなりすぎ、水中の異物(微細粒子、有価物または有害物)を通過させやすくなり、吸着剤としての機能を十分に発揮することができない場合がある。
磁性粒子の平均粒子径は10〜25μmの範囲とすることがより好ましい。磁性粒子の平均粒子径を25μm以下にすると、異物の除去効率がさらに高まる。一方、平均粒子径を10μm以上にすると、通水量がさらに増加して処理効率が向上する。
磁性粒子の平均粒子径の測定方法には、レーザー回折法により測定することができ、具体的には、株式会社島津製作所製のSALD−3100型測定装置(商品名)などにより測定することができる。なお、以下に“平均粒子径”なる文言が出現し、その具体的な数値が記載されている場合、別途説明がある場合を除き、当該“平均粒子径”は上述のようなレーザー回折法によって測定したものである。
<フッ素樹脂>
本実施形態の吸着剤は、吸着剤のコアを構成する無機粒子の、表面の少なくとも一部にフッ素樹脂が形成されている。
本実施形態におけるフッ素樹脂とは、一般に定義されているように、フッ素を含むオレフィンを重合して得られる合成樹脂を意味するものである。具体的には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、パーフルオロエチレンプロペン共重合体(PFEP)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(ETFE)、クロロトリフルオロエチレン−エチレン共重合体(ECTFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)などを挙げることができる。
なお、以下に説明するように、吸着剤の表面の少なくとも一部をフッ素樹脂で形成することにより、吸着剤の表面エネルギーを小さくして、被処理水中で吸着した異物(固形物など)を離脱させやすくなり、吸着異物と吸着剤との分離を促進させることができる。また、これによって、吸着剤の再利用が容易になる。
無機粒子の表面にフッ素樹脂を形成するには、シランカップリング剤を用いて無機粒子の表面にフッ素樹脂を形成(結合)する方法と、無機粒子にフッ素樹脂を直接被覆する方法とがある。
シランカップリング剤により無機粒子の表面にフッ素樹脂を形成する方法では、無機粒子を高速撹拌しながらシランカップリング剤溶液を噴霧する乾式法と、無機粒子とシランカップリング剤を含む溶媒中で反応させる湿式法とがある。乾式法及び湿式法のいずれの方法においても、処理後に溶媒を揮発させた後硬化させることにより反応を完全に進行させる。その後、上記シランカップリング剤とフッ素樹脂とを反応させることにより、無機粒子の表面にフッ素樹脂を形成することができる。
具体的には、乾式法では、例えばヘンシェルミキサーなどの混合機中に無機粒子を分散させ、混合しながら溶媒に薄めたシランカップリング剤を滴下または噴霧することにより表面に塗布し、室温〜100℃で反応を進めることにより作製することができる。また湿式法では、溶媒にあらかじめシランカップリング剤を溶解させた後、処理する無機粒子を投入して水中で撹拌し、無機粒子表面の水酸基とシランカップリング剤のアルコキシシリル基とを反応させる。この後、溶液中から磁性体を取り出して、温風または真空で溶剤を除去した後、室温〜100℃で反応を進めることにより作製することができる。
その後、カップリング処理された無機粒子とフッ素樹脂とを例えば湿式で反応させることにより、無機粒子の表面にフッ素樹脂を形成することができる。
一方、無機粒子にフッ素樹脂を直接被覆する方法では、例えば、フッ素樹脂及びポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を含有する溶液を、無機粒子の表面に塗布する。その後、室温から100℃に加熱することにより、上記熱硬化性樹脂が接着剤として機能し、その結果、上記無機粒子の表面にフッ素樹脂を被覆して形成することができる。
また、フッ素樹脂とアルコキシ基を有する樹脂との混合物を被覆する方法もある。この場合、先ずフルオロカーボンとアルコキシ基を有する樹脂とを混合した後、湿式法などによって反応させると、上記樹脂中のアルコキシ基が無機粒子表面の水酸基等と水素結合を形成し、当該水素結合を介して上記樹脂、すなわちフッ素樹脂を無機粒子の表面に形成することができる。
<吸着剤>
吸着剤はポーラス体の粒子であることが好ましい。ポーラス体の粒子であると、以下に説明する水処理方法において、被処理水中の微細な粒子(異物)が吸着剤層に捕捉された場合においても、吸着剤自体が開気孔を有するようになるので、被処理水がバイパスする別の流路を確保することができ、通水速度の劣化を抑制することができる。
なお、上記同様の理由から、吸着剤の表面に開口したポーラスの平均ポーラス径が0.01μm〜1μmであることが好ましい。
また、吸着剤は、顕微鏡視野内において投影される二次元投影画像の円形度の値が0.40以上1.00未満(1.00を除く)の範囲に入るように磁性担体と被覆担持層を調整する。円形度の値がこの範囲であれば、個々の磁性体粒子の形状は、球状、多面体、不定形など特に限定されない。円形度の値が0.40以上1.00未満の範囲にある吸着剤は、表面に凹凸ができて通水量が向上する。また、アスペクト比が大きくなることにより、吸着剤間の隙間のアスペクト比も大きくなるため、被処理水中の微細粒子を捕捉しつつ、通水量を得ることができる。さらに、円形度の値を0.40以上0.90以下、また、さらに0.43以上0.84以下にすると、所望レベルの異物の除去効率が得られるとともに、通水量がさらに増加して処理効率が向上する。
ここで「円形度」とは、対象物が平面に投影された二次元平面像の周囲長と面積を用いて下式(1)により与えられ、その二次元平面像の輪郭形状が円に近いか遠いかの度合いを数値化した係数のことをいうものと定義する。
CR=4πA/L2 …(1)
但し、CRは円形度、Lは周囲長、Aは面積をそれぞれ示す。
(水処理装置及び水処理方法)
次に、本実施形態の水処理装置及び水処理方法について説明する。
図1は、本実施形態の水処理装置の概略構成を示す図である。なお、以下に示すように、本実施形態では、吸着剤再生槽及び再生済み吸着剤供給ラインを配設し、使用済み吸着剤を洗浄及び再生する場合について述べるが、これらの構成要素については適宜削除することができ、これに伴って使用済み吸着剤の洗浄及び再生を省略することもできる。但し、上述した再生槽及び再生済み吸着剤供給ラインを配設することにより、使用済み吸着剤の洗浄及び再生をも可能にし、新たな吸着剤を供給することなく、当初に投入した吸着剤のみを使用して長時間動作可能な水処理装置及び水処理方法を提供することができる。
図1に示す水処理装置10は、上述した吸着剤を貯留する吸着剤貯留槽11と、被処理水中に含まれる重金属の酸化物をアルカリ析出させるための反応槽12と、吸着剤貯留槽11及び反応槽12の下流側に位置し、設置面に対して水平な面を有するフィルター131を含み、フィルター131によって内部空間が上下13A及び13Bに分割された固液分離槽13とを具えている。
また、固液分離槽13の下流側において、使用済みの吸着剤を再生させるための再生槽14、並びに再生槽14で再生した吸着剤を一時的に貯留しておく貯留槽15及び貯留槽15に貯留されている吸着剤に対して適宜水道水等を供給し、当該吸着剤のスラリーを形成するとともにその濃度を調整するための混合槽16が配設されている。なお、貯留槽15及び混合槽16は、再生済み吸着剤の濃度を調整するための濃度調整槽を構成する。
なお、固液分離槽13中のフィルター131を設置面と水平とすることにより、後に形成する吸着剤層が均一となるため、安定した水量と水質を得ることができる。
吸着剤貯留槽11と固液分離槽13とは、ポンプ41及び三方バルブ47を介して配管24によって接続されており、以下に説明するように、これらポンプ41、三方バルブ47及び配管24は、吸着剤供給ラインを構成する。
また、反応槽12及び固液分離槽13は、ポンプ42及び三方バルブ47を介して配管25によって接続されており、以下に説明するように、これらポンプ42、三方バルブ47及び配管25は、被処理水循環ラインを構成する。
固液分離槽13の上部13Aには洗浄水供給ラインを構成する配管26が接続されており、固液分離槽13と再生槽14とは吸着剤回収ラインを構成する配管27によって接続されている。また、再生槽14と吸着剤貯留槽11とは、再生済み吸着剤供給ラインを構成するポンプ44を介して配管34で接続されており、当該ライン上に濃度調整槽を構成する貯留槽15及び混合槽16が配設されている。
吸着剤貯留槽11の上部には、配管21及び22が配設されており、それぞれ給水ライン及び吸着剤供給ラインを構成している。また、反応槽12の上部には配管23が配設されており被処理水供給ラインを構成している。さらに、反応槽12の上部には酸化剤供給槽122が配設されている。
反応槽12の容器形状、容量、材質等は特に制限されないが、少なくとも滞留時間15分を稼げるような容量を有することが好ましい。また、反応槽12内には邪魔板を設けるなど、被処理水が供給口から配管25に向けてショートカットできないようにしておくのがよい。再生槽14内には、側面に沿うようにして電磁石142が配設されている。
また、吸着剤貯留槽11、反応槽13、再生槽14及び混合槽16のいずれも攪拌機111、131、141及び161を備えている。
次に、図1に示す水処理装置10を用いた水処理方法について説明する。
最初に、吸着剤貯留槽11内に給水ラインである配管21から水を供給するとともに、吸着剤供給ラインである配管22から吸着剤を供給し、吸着剤貯留槽11内でスラリー状の吸着剤を調整する。なお、スラリー状の吸着剤を調整するためには、吸着剤貯留槽11内に配設された攪拌機111を適宜用いて行う。
次いで、吸着剤貯留槽11から吸着剤供給ライン、すなわちポンプ41、三方バルブ47及び配管24を介して固液分離槽13のフィルター131上に吸着剤を供給し、フィルター131上において吸着剤層132を形成する。なお、吸着剤層132を形成するためには、フィルター131の目開きを、上記吸着剤がフィルター131を貫通しないような大きさに設定する。また、吸着剤層132の厚さは、被処理水中の重金属(の析出物)が吸着除去されれば特に限定されず、また、吸着剤の大きさ及び空孔率、フィルターの材質などに依存するが、例えば1μm〜20μmとすることができる。
なお、本実施形態における重金属とは、比重4以上の金属を意味し、例えば、水銀、銀、鉛、銅、鉄、クロム、マンガン、コバルト、ニッケル、錫などを挙げることができる。
一方、反応槽12内に被処理水供給ラインである配管23から重金属を含んだ被処理水を導入し、酸化剤供給槽122から所定の濃度に調整された過酸化水素水、オゾン水及び次亜塩素酸などの酸化剤を反応槽12内に投入し、その後、反応槽12内の被処理水のpHを、必要に応じてアルカリを添加することによりpH8〜13のアルカリ性とする。すると、被処理水中の重金属濃度が低い場合においても、当該重金属は中和反応に基づく水酸化物等の微細な析出物のみならず、酸化物の微細な析出物として析出するようになる。
その後、三方バルブ47の向きを変えることにより、被処理水循環ラインであるポンプ42、三方バルブ47及び配管24を介して上記析出物を含む被処理水を固液分離槽13中のフィルター131上に形成した吸着剤層132に供給する。すると、被処理水中の析出物、すなわち重金属は、吸着剤層132中の吸着剤によって容易かつ効率的に吸着除去される。
これは、上述したように、吸着剤の表面にフッ素樹脂が形成されているため、吸着剤の表面エネルギーが小さくなり、被処理水中で吸着した異物、すなわち析出物を離脱させやすくなり、吸着剤と析出物との分離が促進させるためである。なお、吸着剤層132及びフィルター131を通過した水は、処理水として配管28より外部に排出される。
一方、上述のようにして被処理水中の吸着剤を吸着した後の吸着剤層132、すなわち吸着剤は未だ十分な吸着能を有しているので、反応槽12から重金属の酸化物の析出物を被処理水循環ラインであるポンプ42、三方バルブ47及び配管24を介して上記析出物を含む被処理水を固液分離槽13中のフィルター131上に形成した吸着剤層132に供給し、被処理水中の析出物、すなわち重金属を、吸着剤層132中の吸着剤によって吸着除去する。
この方法によれば、被処理水中の重金属を容易かつ効率的に吸着除去することができるとともに、吸着剤自体は汚泥を含まず、また吸着操作において汚泥を使用することがないので、汚泥処理に関するコストを節減でき、上記重金属の回収効率も向上させることができる。
なお、上述した操作の繰り返しは、吸着剤層132の吸着能が低下して、例えば、固液分離槽12中の吸着剤層132における吸着剤1g当たりの析出物吸着量が1g以上となった時点、さらには吸着剤層132及びフィルター131の通水量が2m/h以下になった時点で止めるようにする。
次いで、洗浄水供給ラインである配管26から固液分離槽13の上部13Aに洗浄水を供給し、吸着剤層132の少なくとも一部を構成する吸着剤を着剤回収ラインを構成する配管27から再生槽14内に導入する。再生槽14内では、洗浄水供給ラインである配管31より、エタノール、メタノール、プロパノール、イソプロパノール、ヘキサン、アセトンなどの有機溶剤や、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤などの洗浄液が供給され、吸着剤に吸着された析出物を洗浄する。このとき、攪拌機141を駆動させることによって、吸着剤には洗浄液によるせん断力が作用するようになるので、吸着剤からの析出物除去を効率的に行うことができる。
吸着剤がコア粒子として磁性体を含む場合は、電磁石142を用いて回収すると、重金属の析出物を含む洗浄液が簡易に回収され、配管35から排出することができる。また、給水ラインである配管32から水を供給して電磁石52をオフにすると、吸着剤のスラリー溶液となる。
このスラリー溶液は、再生済み吸着剤供給ラインであるポンプ44及び配管34を介して、貯留槽15に一旦貯留された後、混合槽16に移送され、そこで水道水等の水と混合されて濃度調整が行われた吸着剤スラリーを調整した後、吸着剤貯留槽11に供給される。なお、混合槽16では最適かつ均一な濃度のスラリーを得るべく、適宜攪拌機161を駆動させて、上記スラリーを混合することができる。
<吸着剤の作製>
平均粒子径が14μmのフェライト粒子に対してフッ素樹脂PTFEを塗布することによって吸着剤を作製した。
<模擬原水の作製>
水1000Lに対し、重金属(銅、鉛、錫)を50ppm含む模擬廃水を準備した。
<吸着試験>
最初に、吸着剤と水を混合して、吸着剤貯留槽11内に吸着剤のスラリー溶液を作製した。このスラリー溶液を固液分離槽13に供給し、フィルター131上に平均厚さ1mmとなるよう積層させて吸着剤層132を形成した。
次に、反応槽12に作製した模擬原水を供給し、過酸化水素水の50ppmを添加した後、水酸化ナトリウムを添加して模擬原水のpHを10.5に調整した。その後、析出した重金属の析出物を含む模擬原水を、吸着剤層132が形成された固液分離槽13に供給したところ、吸着剤に析出物が吸着され、析出物が除去された処理水が配管28から得られた。この処理水中の重金属濃度は、当初濃度の300分の1程度にまで減少していた。
なお、処理水中の重金属の濃度はICP発光分光分析法により測定した。
また、過酸化水素水の濃度を15ppmから100ppmの間で変化させたところ、上記同様の結果を得ることができた。さらに、過酸化水素水に代えてオゾン水を用いた場合、次亜塩素酸を用いた場合も同様の結果を得ることができた。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として掲示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10 水処理装置
11 吸着剤貯留槽
111 攪拌機
12 反応槽
121 攪拌機
122 酸化剤供給槽
13 固液分離槽
131 フィルター
132 吸着剤層
14 再生槽
141 攪拌機
142 電磁石
15 貯留槽
16 混合槽
21〜28,31,32,34,35 配管
41,42,44 ポンプ
47 三方バルブ

Claims (8)

  1. 無機粒子を含有し、表面の少なくとも一部がフッ素樹脂で形成された吸着剤を貯留する吸着剤貯留槽と、
    被処理水を酸化剤と接触させるとともに、前記被処理水をアルカリ性とし、前記被処理水中に含まれる重金属をアルカリ析出させるための反応槽と、
    前記吸着剤貯留槽及び前記反応槽の下流側に位置し、設置面に対して水平な面を有するフィルターを含み、当該フィルターによって内部空間が上下に分割された固液分離槽と、
    前記吸着剤貯留槽から前記固液分離槽に対して前記吸着剤を供給し、前記フィルター上に前記吸着剤層を形成するための吸着剤供給ラインと、
    を具えることを特徴とする、水処理装置。
  2. 前記固液分離槽の下流側において、前記使用済み吸着剤を洗浄して再生するための再生槽と、
    再生済みの前記吸着剤を前記吸着剤貯留槽に供給するための再生済み吸着剤供給ラインと、
    を具えることを特徴とする、請求項1に記載の水処理装置。
  3. 前記再生済み吸着剤供給ライン上に、前記再生済み吸着剤の濃度を調整するための濃度調整槽を具えることを特徴とする、請求項2に記載の水処理装置。
  4. 前記無機粒子が、磁性体であることを特徴とする、請求項3に記載の水処理装置。
  5. 前記吸着剤が、ポーラス体であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一に記載の水処理装置。
  6. 無機粒子を含有し、表面の少なくとも一部にフッ素樹脂が形成された吸着剤を貯留する吸着剤貯留槽から、吸着剤供給ラインを介して、設置面に対して水平な面を有するフィルターを含み、当該フィルターによって内部空間が上下に分割された固液分離槽中の前記フィルター上に前記吸着剤を供給して、吸着剤層を形成するステップと、
    反応槽内に被処理水を供給し、当該被処理水を酸化剤と接触させるとともに、前記被処理水をアルカリ性とし、前記被処理水中に含まれる重金属をアルカリ析出させるステップと、
    前記重金属の酸化物を前記固液分離槽中の前記吸着剤層上に供給して回収するステップと、
    を具えることを特徴とする、水処理方法。
  7. 前記使用澄み吸着剤を再生槽内で洗浄して再生するステップと、
    再生済み吸着剤供給ラインを介して、再生済みの前記吸着剤を前記吸着剤貯留槽に供給するステップと、
    を具えることを特徴とする、請求項6に記載の水処理方法。
  8. 前記再生済み吸着剤供給ライン上に濃度調整槽を配設し、前記再生済み吸着剤の濃度を調整するステップを具えることを特徴とする、請求項7に記載の水処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107892414A (zh) * 2017-11-15 2018-04-10 苏州纳贝通环境科技有限公司 一种含铜废水的处理工艺

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