以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.構成
図1は、本発明の実施形態に係る遊技機の外観構成を示す斜視図である。
本実施形態の遊技機は、いわゆるスロットマシンあるいは回胴式遊技機と呼ばれるもので、メダルを遊技媒体として用いた遊技を行う種類の遊技機である。
本実施形態の遊技機は、収納箱BX、前面上扉UD、および前面下扉DDからなる箱形の筐体内に第1リールR1〜第3リールR3(複数のリール)からなるリールユニットが収められている。また筐体内のリールユニットの下部には、メダルの払出装置としてのホッパーユニット(図示省略)が収められている。また本実施形態の遊技機の筐体内には、CPU、ROM(情報記憶媒体の一例)、RAM等を搭載し、遊技機の動作を制御する制御基板も収められている。
図1に示す第1リールR1〜第3リールR3は、それぞれ外周面が一定の間隔で21の領域(各領域を「コマ」と称する)に区画されており、各コマに複数種類の図柄のいずれかが配列されている。また第1リールR1〜第3リールR3は、ステップモータ(リール駆動手段:図示省略)に軸支されており、それぞれステップモータの軸周りに回転駆動され、ステップモータの駆動パルスのパルス数やパルス幅などを制御することによって、コマ単位(所定の回転角度単位、所定の回転量単位)で停止可能に設けられている。すなわち本実施形態の遊技機では、ステップモータが制御基板から供給された駆動パルスに応じて第1リールR1〜第3リールR3を回転駆動し、制御基板から駆動パルスの供給が断たれると、ステップモータの回転が停止することに伴って第1リールR1〜第3リールR3が停止する。
前面上扉UDと前面下扉DDとは個別に開閉可能に設けられており、前面上扉UDには第1リールR1〜第3リールR3の回転状態及び停止状態を観察可能にする表示窓DWが設けられている。第1リールR1〜第3リールR3の停止状態では、第1リールR1〜第3リールR3それぞれの外周面に一定間隔で配列された複数種類の図柄のうち、外周面上に連続して配列されている3つの図柄(上段図柄、中段図柄、下段図柄)を遊技機の正面から表示窓DWを通じて観察できるようになっている。
そして遊技結果は表示窓DW内の4本の入賞判定ラインL1〜L4のうち有効な入賞判定ライン上に停止表示された図柄組合せによって判断され、入賞判定ライン上の図柄組合せが予め定められた役に対応した図柄組合せである場合には、その役が入賞したものとしてホッパーユニットからメダルの払い出し等が行われる。なお、本実施形態の遊技機では、1回の遊技に関して必要となるメダルの数、いわゆる規定投入数が3枚に設定され、規定投入数のメダルが投入されたことに基づいて4本の入賞判定ラインL1〜L4の全てが有効化される。なお、規定投入数が複数種類設定されている場合には、規定投入数に応じて有効化される入賞判定ラインの数が異なっていてもよい。また遊技状態に応じて有効化される入賞判定ラインの数が異なっていてもよい。
また前面上扉UDには、遊技情報表示部DSが設けられている。遊技情報表示部DSは、LED、ランプ、7セグメント表示器等からなり、メダルのクレジット数、1回の遊技におけるメダルの払出数あるいは獲得数、ボーナス遊技の残り回数等の各種遊技情報が表示される。
また前面上扉UDには、遊技演出を行うための液晶ディスプレイLCDが設けられている。この液晶ディスプレイLCDには、遊技を補助したり、遊技を盛り上げたりするための各種の映像(または画像)が表示される。また本実施形態の遊技機では、前面上扉UDや前面下扉DDに対して、遊技演出を行うためのスピーカ(図示省略)が複数設けられている。このスピーカからは、遊技を補助したり、遊技を盛り上げたりするための各種の音声が出力される。
また前面下扉DDには、各種の操作手段が設けられている。操作手段としては、クレジット(貯留)されたメダルを投入する操作を行うためのベットボタン(投入操作手段)B0、第1リールR1〜第3リールR3を回転させて遊技を開始する契機となる操作を行うためのスタートレバー(回転開始操作手段)SL、ステップモータにより回転駆動されている第1リールR1〜第3リールR3のそれぞれを停止させる契機となる操作を行うためのストップボタン(停止操作手段)B1〜B3などが設けられている。
本実施形態の遊技機では、遊技者がメダルをメダル投入口MIに投入するか、ベットボタンB0を押下する操作を行うことで、第1リールR1〜第3リールR3の回転制御を開始することが可能な準備状態にセットされる。そして、遊技者がスタートレバーSLを押下すると、制御基板において第1リールR1〜第3リールR3をステップモータの駆動により回転開始させるとともに、乱数値を用いた内部抽選が行われ、第1リールR1〜第3リールR3の回転速度が所定の速度まで上昇したことを条件に、ストップボタンB1〜B3の押下操作が許可(有効化)される。
その後、遊技者が任意のタイミングでストップボタンB1〜B3を押下していくと、ストップボタンB1〜B3のそれぞれに内蔵されているストップスイッチ(停止信号出力手段:例えば、フォトセンサ、導通センサ、圧力センサなど)がオン動作を行い、制御基板に入力されるリール停止信号をオフ状態からオン状態へ変化させる。
また遊技者が任意のタイミングで押下状態にあるストップボタンB1〜B3を解放すると、各ボタンのストップスイッチがオフ動作を行い、制御基板に入力されるリール停止信号をオン状態からオフ状態に変化させる。
そして制御基板は、ストップボタンB1〜B3の押下タイミング及び解放タイミングに応じて信号状態が変化するリール停止信号のオフ状態からオン状態への変化に基づいて、内部抽選の結果に応じた停止位置で第1リールR1〜第3リールR3を停止させる。
また前面下扉DDの下部には、メダル払い出し口MOとメダル受け皿MPとが設けられており、遊技の結果に応じた枚数のメダルがメダル払い出し口MOからメダル受け皿MPへ払い出されるようになっている。
図2は、本実施形態の遊技機の機能ブロック図である。
本実施形態の遊技機は、遊技制御手段(制御基板)100によって制御される。遊技制御手段100は、メダル投入スイッチ210、ベットスイッチ220、スタートスイッチ230、ストップスイッチ240等の入力手段からの入力信号を受けて、遊技を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいてリールユニット310、ホッパーユニット320、表示装置330、音響装置340等の出力手段の動作制御を行う。遊技制御手段100の機能は各種のプロセッサ(CPU、DSPなど)、ASIC(ゲートアレイなど)、ROM(情報記憶媒体の一例)、あるいはRAMなどのハードウェアや、ROMなどに予め記憶されている所与のプログラムからなるソフトウェアにより実現される。
そして遊技制御手段100は、投入受付手段105、乱数発生手段110、内部抽選手段120、リール制御手段130、入賞判定手段140、払出制御手段150、リプレイ処理手段160、遊技状態移行制御手段170、演出制御手段180、記憶手段190を含む。
投入受付手段105は、遊技毎にメダルの投入を受け付けて、規定投入数に相当する3枚のメダルが投入されたことに基づいて、スタートレバー(回転開始操作手段)SLに対する第1リールR1〜第3リールR3の回転開始操作を許可する処理を行う。
本実施形態の遊技機では、メダル投入口MIにメダルが投入されると、メダル投入スイッチ210が作動することに伴って、投入受付手段105が、規定投入数(例えば、3枚)を限度として、投入されたメダルを投入状態に設定する。また本実施形態の遊技機では、遊技機にメダルがクレジットされた状態で、ベットボタンB0が押下されると、ベットスイッチ220が作動することに伴って、投入受付手段105が、規定投入数(例えば、3枚)を限度して、クレジットされたメダルを投入状態に設定する。
乱数発生手段110は、抽選用の乱数値を発生させる手段である。乱数値は、例えば、インクリメントカウンタ(所定のカウント範囲を循環するように数値をカウントするカウンタ)のカウント値に基づいて発生させることができる。なお本実施形態において「乱数値」には、数学的な意味でランダムに発生する値のみならず、その発生自体は規則的であっても、その取得タイミング等が不規則であるために実質的に乱数として機能しうる値も含まれる。
内部抽選手段120は、遊技者がスタートレバー(回転開始操作手段)SLの押下操作により作動するスタートスイッチ230からのスタート信号に基づいて、役の当否を決定する内部抽選を行う手段であって、抽選テーブル選択処理、乱数判定処理、抽選フラグ設定処理などを行う。
抽選テーブル選択処理では、記憶手段190の抽選テーブル記憶手段1911に格納されている複数の抽選テーブルのうち、いずれの抽選テーブルを用いて内部抽選を行うかを決定する。本実施形態の遊技機では、抽選テーブル記憶手段1911に、図3に示すような6種類の抽選テーブルA〜抽選テーブルFが記憶されている。そして各抽選テーブルでは、複数の乱数値(例えば、0〜65535の65536個の乱数値)のそれぞれに対して、リプレイ(リプレイA、リプレイB、リプレイC)、小役(ベル、チェリーA、チェリーB、チェリーC、特殊小役1、特殊小役2)、第1ビッグボーナス(BB1)、および第2ビッグボーナス(BB2)などの各種の役もしくはハズレのいずれかが対応づけられている。
また本実施形態の遊技機では、遊技状態として、通常状態、第1ビッグボーナス成立状態(BB1成立状態)、第2ビッグボーナス成立状態(BB2成立状態)、第1ビッグボーナス状態(BB1状態)、第2ビッグボーナス状態(BB2状態)、リプレイタイム状態A(RT状態A)、リプレイタイム状態B(RT状態B)、リプレイタイム状態C(RT状態C)が設定可能とされており、抽選テーブル選択処理では、遊技状態に応じて抽選テーブルA〜抽選テーブルFのいずれか1つを内部抽選で使用する抽選テーブルとして選択することにより役の当選確率を調整している。
乱数判定処理では、スタートスイッチ230からのスタート信号に基づいて、遊技毎に乱数発生手段110から乱数値(抽選用乱数)を取得し、取得した乱数値について記憶手段190の抽選テーブル記憶手段1911に記憶されている抽選テーブルを参照して役に当選したか否かを判定する。
抽選フラグ設定処理では、乱数判定処理の結果に基づいて、当選したと判定された役の抽選フラグを非当選状態(第1のフラグ状態、オフ状態)から当選状態(第2のフラグ状態、オン状態)に設定する。本実施形態の遊技機では、2種類以上の役が重複して当選した場合には、重複して当選した2種類以上の役のそれぞれに対応する抽選フラグが当選状態に設定される。抽選フラグの設定情報は、記憶手段190の抽選フラグ記憶手段1912に格納される。
また本実施形態の遊技機では、入賞するまで次回以降の遊技に当選状態を持ち越し可能な抽選フラグ(持越可能フラグ)と、入賞の如何に関わらず次回以降の遊技に当選状態を持ち越さずに非当選状態にリセットされる抽選フラグ(持越不可フラグ)とが用意されている。前者の持越可能フラグが対応づけられる役としては、第1ビッグボーナス(BB1)および第2ビッグボーナス(BB2)があり、それ以外の役(例えば、小役、リプレイ)は後者の持越不可フラグに対応づけられている。すなわち抽選フラグ設定処理では、内部抽選で第1ビッグボーナスや第2ビッグボーナスに当選すると、当選したビッグボーナスの抽選フラグの当選状態を、当選したビッグボーナスが入賞するまで持ち越す処理を行う。このとき内部抽選手段120は、第1ビッグボーナスや第2ビッグボーナスの抽選フラグの当選状態が持ち越されている遊技でも、第1ビッグボーナスおよび第2ビッグボーナス以外の役(小役およびリプレイ)についての当否を決定する内部抽選を行っている。すなわち抽選フラグ設定処理では、第1ビッグボーナスや第2ビッグボーナスの抽選フラグの当選状態が持ち越されている遊技において、内部抽選で第1ビッグボーナスおよび第2ビッグボーナス以外の役が当選した場合には、既に当選しているビッグボーナスの抽選フラグと内部抽選で当選した第1ビッグボーナスおよび第2ビッグボーナス以外の役の抽選フラグとからなる2種類以上の役に対応する抽選フラグを当選状態に設定する。
リール制御手段130は、遊技者がスタートレバー(回転開始操作手段)SLの押下操作(回転開始操作)により作動するスタートスイッチ230からのスタート信号に基づいて、第1リールR1〜第3リールR3をステップモータにより回転駆動して、第1リールR1〜第3リールR3の回転速度が所定速度(約80rpm:1分間あたり約80回転となる回転速度)に達した状態において回転中のリールに対応するストップボタンB1〜B3の押下操作(停止操作)を許可する制御を行うとともに、ステップモータにより回転駆動されている第1リールR1〜第3リールR3を抽選フラグの設定状態(内部抽選の結果)に応じて停止させる制御を行う。
そしてリール制御手段130は、ストップボタン(停止操作手段)B1〜B3に対する押下操作(停止操作)が許可(有効化)された状態において、遊技者がストップボタンB1〜B3を押下することによりストップスイッチ240が作動すると、ストップスイッチ240からのリール停止信号に基づいて、リールユニット310のステップモータへの駆動パルス(モータ駆動信号)の供給を停止することにより、第1リールR1〜第3リールR3の各リールを停止させる制御を行う。
すなわちリール制御手段130は、ストップボタンB1〜B3の各ボタンが押下される毎に、第1リールR1〜第3リールR3のうち押下されたボタンに対応するリールの停止位置を決定して、決定された停止位置でリールを停止させる制御を行っている。具体的には、記憶手段190の停止制御テーブル記憶手段1913に記憶されている停止制御テーブルを参照してストップボタンB1〜B3の押下タイミングや押下順序等(停止操作の態様)に応じた第1リールR1〜第3リールR3の停止位置を決定し、決定された停止位置で第1リールR1〜第3リールR3を停止させる制御を行う。なお本実施形態の遊技機では、ストップボタンB1を押下することが第1リールR1の停止操作に対応し、ストップボタンB2を押下することが第2リールR2の停止操作に対応し、ストップボタンB3を押下することが第3リールR3の停止操作に対応する。すなわち本実施形態の遊技機では、ストップボタンB1〜B3の押下順序が変化すると、第1リールR1〜第3リールR3の停止順序が変化する。
ここで停止制御テーブルでは、ストップスイッチ240の作動時点(ストップボタンB1〜B3の各ボタンの押下操作が検出された時点)における第1リールR1〜第3リールR3の位置(押下検出位置)と、第1リールR1〜第3リールR3の実際の停止位置(または押下検出位置からの滑りコマ数)との対応関係が設定されている。また本実施の形態では、抽選フラグの設定状態に応じて、第1リールR1〜第3リールR3の停止位置を定めるための停止制御テーブルが用意されている。
なお本実施形態の遊技機では、リールユニット310がフォトセンサからなるリールインデックス315を備えており、リール制御手段130は、リールが1回転する毎にリールインデックス315で検出される基準位置信号に基づいて、リールの基準位置(リールインデックスによって検出されるコマ)からの回転角度(ステップモータの回転軸の回転ステップ数)を求めることによって、現在のリールの回転状態を監視することができるようになっている。すなわちリール制御手段130は、ストップスイッチ240の作動時におけるリールの位置を、リールの基準位置からの回転角度を求めることにより得ることができる。
また停止制御テーブルでは、2種類以上の異なる役に対応づけられている抽選フラグが当選状態に設定されている場合に、役毎に定められた優先順位に従って、ストップスイッチ240の作動時点における各リールの位置と、実際の各リールの停止位置との対応関係が設定されている。特に本実施形態では、「リプレイ>ビッグボーナス>小役」の順序で優先順位が定められており、リール制御手段130は、2種類以上の役に関する抽選フラグが内部当選状態に設定されている場合には、各役に対して設定された優先順位に従って、優先順位が低い役の入賞形態を構成する図柄に優先して優先順位の高い役の入賞形態を構成する図柄を入賞判定ライン上に表示させるようにリールを停止させる制御を行う。なお、2種類以上の小役に対応づけられている抽選フラグが当選状態に設定される場合には、各小役について予め定められている配当に基づくメダルの払出数に応じて優先順位が設定され、メダルの払出数が多いほど優先順位が高くなるように設定することができる。
またリール制御手段130は、いわゆる引き込み処理と蹴飛ばし処理とをリールを停止させる制御として行っている。引き込み処理とは、抽選フラグが当選状態に設定された役に対応する図柄が有効な入賞判定ライン上に停止するように(当選した役を入賞させることができるように)リールを停止させる制御処理である。一方蹴飛ばし処理とは、抽選フラグが非当選状態に設定された役に対応する図柄が有効な入賞判定ライン上に停止しないように(当選していない役を入賞させることができないように)リールを停止させる制御処理である。すなわち本実施形態の遊技機では、上記引き込み処理及び蹴飛ばし処理を実現させるべく、抽選フラグの設定状態、ストップボタンB1〜B3の押下タイミング、押下順序、既に停止しているリールの停止位置(表示図柄の種類)などに応じて各リールの停止位置が変化するように停止制御テーブルが設定されている。このようにリール制御手段130は、抽選フラグが当選状態に設定された役の図柄を入賞の形態で停止可能にし、一方で抽選フラグが非当選状態に設定された役の図柄が入賞の形態で停止しないように第1リールR1〜第3リールR3を停止させる制御を行っている。
そして本実施形態の遊技機では、第1リールR1〜第3リールR3が、ストップボタンB1〜B3が押下された時点から190ms以内に、押下されたストップボタンに対応する回転中のリールを停止させる制御状態に設定されている。すなわち回転している各リールの停止位置を決めるための停止制御テーブルでは、ストップボタンB1〜B3の押下時点から各リールR1〜R3が停止するまでに要するコマ数が0コマ〜4コマの範囲(所定の引き込み範囲)で設定されている。そして、リール制御手段130は、ストップボタンB1〜B3のうち押下操作が行われたストップボタンに対応する回転中のリールの外周面上において、内部抽選で当選した役に対応する図柄が、ストップボタンに対する押下操作が行われた時点で入賞判定ライン上の表示位置(上段、中段、下段)に対して0コマ〜4コマの範囲内に位置する場合に、当選した役に対応する図柄が入賞判定ライン上の表示位置に表示されるように、押下操作が行われたストップボタンに対応する回転中のリールを停止させる制御を行っている。
また本実施形態の遊技機では、第1リールR1〜第3リールR3については、図4に示すように、各リールの外周面に複数配列されているリプレイ図柄「RP」に関して、その間隔が4コマ以内となるように配列しており、ストップボタンB1〜B3の押下タイミングや押下順序に関係なくリプレイ図柄「RP」を任意の入賞判定ライン上の表示位置に引き込むことができる図柄配列を有している。
また本実施形態の遊技機では、図4に示すように、第2リールR2および第3リールR3の外周面に複数配列されているスイカ図柄「WM」に関しても、その間隔が4コマ以内となるように配列しており、ストップボタンB2,B3の押下タイミングに関係なくスイカ図柄「WM」を任意の入賞判定ライン上の表示位置に引き込むことができる図柄配列を有している。
また本実施形態の遊技機では、図4に示すように、第3リールR3の外周面に複数配列されているベル図柄「BL」に関しても、その間隔が4コマ以内となるように配列しており、ストップボタンB3の押下タイミングに関係なくベル図柄「BL」を任意の入賞判定ライン上の表示位置に引き込むことができる図柄配列を有している。
また本実施形態の遊技機では、図4に示すように、第1リールR1の外周面において、赤チェリー図柄「赤CH」、白チェリー図柄「白CH」、および黒チェリー図柄「黒CH」が6コマ以上の間隔を空けて離間して配列されており、チェリーAの当選時、チェリーBの当選時、およびチェリーCの当選時には、当選したチェリーの種類に対応するチェリー図柄が第1リールR1の入賞判定ライン上の表示位置(上段あるいは下段)に対して0コマ〜4コマの引き込み範囲内に存在するタイミングでストップボタンB1が押下されなければ、当選したチェリーを入賞させることができないようになっている。すなわち本実施形態の遊技機では、チェリーA、チェリーB、およびチェリーCが内部抽選で当選した場合には、遊技者が適切なタイミングでストップボタンB1を押下しなければ、当選したチェリーの取りこぼしが発生するようになっている。
入賞判定手段140は、第1リールR1〜第3リールR3の停止態様に基づいて、役が入賞したか否かを判定する処理を行う。具体的には、記憶手段190の入賞判定テーブル記憶手段1914に記憶されている入賞判定テーブルを参照しながら、第1リールR1〜第3リールR3の全てが停止した時点で入賞判定ライン上に表示されている図柄組合せが、予め定められた役の入賞の形態であるか否かを判定する。
入賞判定手段140は、第1リールR1〜第3リールR3の停止態様に基づいて、役が入賞したか否かを判定する処理を行う。具体的には、第1リールR1〜第3リールR3の全てが停止した際に、記憶手段190の入賞判定テーブル記憶手段1914に記憶されている入賞判定テーブルを参照しながら、各リールの停止状態によって入賞判定ラインL1〜L4の各入賞判定ライン上に表示されている図柄組合せが、予め定められた役の入賞の形態であるか否かを判定する。
本実施形態では、図4に示すように、リールユニット310を構成する第1リールR1〜第3リールR3の外周面に対して、赤7図柄「赤7」、白7図柄「白7」、黒7図柄「黒7」、BAR図柄「BAR」、ベル図柄「BL」、スイカ図柄「WM」、赤チェリー図柄「赤CH」、白チェリー図柄「白CH」、黒チェリー図柄「黒CH」、リプレイ図柄「RP」、ダミー図柄「DUM」が配列されている。そして、各リールが停止した状態における入賞判定ライン上に表示された図柄組合せによって、図5に示すように、第1ビッグボーナス(BB1)、第2ビッグボーナス(BB2)、リプレイA、リプレイB、リプレイC、ベル、チェリーA、チェリーB、チェリーC、特殊小役1、特殊小役2の入賞の有無が判定できるように入賞判定テーブルが用意されている。なお図5に示すチェリーA、チェリーB、およびチェリーCの入賞形態を示す図柄組合せにおける「ANY」とは、リールの外周面に配列されたいずれの図柄でもよいこと示す。
すなわち本実施形態では、図5に示すように、入賞判定ライン上に「赤7・赤7・赤7」の図柄組合せが表示された場合、BB1が入賞したと判定され、入賞判定ライン上に「白7・白7・白7」の図柄組合せが表示された場合、BB2が入賞したと判定され、入賞判定ライン上に「RP・RP・RP」の図柄組合せが表示された場合、リプレイAが入賞したと判定され、入賞判定ライン上に「WM・WM・WM」の図柄組合せが表示された場合、リプレイBが入賞したと判定され、入賞判定ライン上に「RP・RP・WM」の図柄組合せが表示された場合、リプレイCが入賞したと判定され、入賞判定ライン上に「BL・BL・BL」の図柄組合せが表示された場合、ベルが入賞したと判定され、入賞判定ライン上に「赤CH・ANY・ANY」の図柄組合せが表示された場合、チェリーAが入賞したと判定され、入賞判定ライン上に「白CH・ANY・ANY」の図柄組合せが表示された場合、チェリーBが入賞したと判定され、入賞判定ライン上に「黒CH・ANY・ANY」の図柄組合せが表示された場合、チェリーCが入賞したと判定され、入賞判定ライン上に「RP・RP・BL」の図柄組合せが表示された場合、特殊小役1が入賞したと判定され、入賞判定ライン上に「BAR・BAR・BAR」の図柄組合せが表示された場合、特殊小役2が入賞したと判定される。
そして本実施形態の遊技機では、入賞判定手段140の判定結果に基づいて、入賞時処理が実行される。入賞時処理としては、例えば、小役(ベル、チェリーA、チェリーB、チェリーC、特殊小役1、特殊小役2)が入賞した場合には払出制御手段150によってメダルの払出制御処理が行われ、リプレイが入賞した場合にはリプレイ処理手段160によってリプレイ処理が行われ、第1ビッグボーナス(BB1)や第2ビッグボーナス(BB2)が入賞した場合には遊技状態移行制御手段170によって遊技状態を移行させる遊技状態移行制御処理が行われる。
払出制御手段150は、遊技結果に応じたメダルの払い出しに関する払出制御処理を行う。具体的には、小役が入賞した場合に、役毎に予め定められている配当に基づいて遊技におけるメダルの払出数を決定し、決定された払出数に相当するメダルを、ホッパーユニット320(払出装置)に払い出させる制御を行う。なお、複数種類の小役が1回の遊技で入賞した場合には、入賞した各小役の配当の合計を、遊技におけるメダルの払出数として決定し、1種類の小役が複数の入賞判定ラインにおいて重複して入賞した場合には、入賞した小役の配当に当該小役が入賞した入賞判定ラインの数を乗算した結果を、遊技におけるメダルの払出数として決定することができる。
ホッパーユニット320は、払出制御手段150によって指示された払出数のメダルを払い出す動作を行う。ホッパーユニット320には、メダルを1枚払い出す毎に作動する払出メダル検出スイッチ325が備えられており、払出制御手段150は、払出メダル検出スイッチ325からの入力信号に基づいてホッパーユニット320から実際に払い出されたメダルの数を管理することができるように構成されている。
なおメダルのクレジット(内部貯留)が許可されている場合には、ホッパーユニット320によって実際にメダルの払い出しを行う代わりに、記憶手段190のクレジット記憶領域(図示省略)に記憶されているクレジット数(クレジットされたメダルの数)に対して払出数を加算するクレジット加算処理を行って仮想的にメダルを払い出す処理を行う。また遊技の結果、リプレイや、ビッグボーナス(BB)が入賞した場合には、図5に示すように、リプレイおよびビッグボーナスに対して配当が設定されていないため、ホッパーユニット320からのメダルの払い出しは行われないが、形式的に0枚のメダルを払い出したとする処理(0枚処理)が行われる。
リプレイ処理手段160は、リプレイ(リプレイA、リプレイB、リプレイC)が入賞した場合に、次回の遊技に関して遊技者の所有するメダルの投入を要さずに前回の遊技と同じ準備状態に設定するリプレイ処理(再遊技処理)を行う。すなわち本実施形態の遊技機では、リプレイ(リプレイA、リプレイB、リプレイC)が入賞した場合には、遊技者の手持ちのメダル(クレジットメダルを含む)を使わずに前回の遊技と同じ規定投入数のメダルが自動的に投入状態に設定される自動投入処理が行われ、遊技機が前回の遊技と同じ入賞判定ラインを有効化した状態で次回の遊技における回転開始操作(遊技者によるスタートレバーSLの押下操作)を待機する状態に設定される。
遊技状態移行制御手段170は、通常状態、BB成立状態、BB状態、RT状態A、RT状態B、RT状態Cの間で遊技状態を移行させる制御を行う。遊技状態の移行条件は、1の条件が定められていてもよいし、複数の条件が定められていてもよい。複数の条件が定められている場合には、複数の条件のうち1の条件が成立したこと、あるいは複数の条件の全てが成立したことに基づいて、遊技状態を他の遊技状態へ移行させることができる。なお本実施形態の遊技機では、図6に示す状態遷移図に従って、遊技状態が変動する。
通常状態は、複数種類の遊技状態の中で初期状態に相当する遊技状態で、通常状態からはBB成立状態(BB1成立状態、BB2成立状態)あるいはRT状態Cへの移行が可能となっている。また通常状態では、図3に示す抽選テーブルA〜抽選テーブルFのうち、リプレイの当選確率が約1/2.5に設定された抽選テーブルBを参照した内部抽選が行われる。なお本実施形態では、リプレイの種類を特定せずに、単に「リプレイの当選確率」という場合、1回の内部抽選でリプレイA、リプレイB、およびリプレイCの少なくとも1つ以上が当選する確率を意味するものとする。
また本実施形態の遊技機では、内部抽選において、チェリーA、チェリーB、あるいはチェリーCのいずれかが当選した場合に、当選したチェリーの種類に対応するチェリー図柄を入賞判定ライン上に引き込むことができれば、チェリーAの当選時には、図7(A)に示すように、チェリーAの入賞形態を示す図柄組合せ「赤CH・ANY・ANY」が入賞判定ライン上に表示され、チェリーBの当選時には、図7(B)に示すように、チェリーBの入賞形態を示す図柄組合せ「白CH・ANY・ANY」が入賞判定ライン上に表示され、チェリーCの当選時には、図7(C)に示すように、チェリーCの入賞形態を示す図柄組合せ「黒CH・ANY・ANY」が入賞判定ライン上に表示される。
しかしながら、内部抽選で当選したチェリーを入賞させることができなかった場合には、リール制御手段130が、いずれのチェリーが当選していたかに関わらず、チェリー取りこぼし目を示す図柄組合せが入賞判定ライン上に表示されるように各リールを停止させる制御を行っている。具体的には、図7(D)に示す第1の図柄組合せ「赤7・WM・BL」、図7(E)に示す第2の図柄組合せ「白7・WM・BL」、図7(F)に示す第3の図柄組合せ「BAR・WM・BL」、図7(G)に示す第4の図柄組合せ「黒7・WM・BL」のうち、いずれかの図柄組合せが表示されるように第1リールR1〜第3リールR3を停止させる。そして通常状態における遊技でチェリー取りこぼし目を示す4種類の図柄組合せのいずれかが入賞判定ライン上に表示されると、遊技状態移行制御手段170は、図6に示すように、遊技状態を通常状態からRT状態Cへ移行させる制御を行う。
BB1成立状態は、内部抽選でBB1に当選したことを契機として移行する遊技状態である。BB1成立状態では、図3に示す抽選テーブルA〜抽選テーブルFのうち、リプレイの当選確率が約1/7.3に設定され、BB1およびBB2が内部抽選の対象から除外された抽選テーブルDを参照した内部抽選が行われる。またBB1成立状態では、BB1が入賞するまでBB1に対応する抽選フラグが当選状態に維持される。そしてBB1成立状態でBB1の入賞形態を示す図柄組合せ「赤7・赤7・赤7」が入賞判定ライン上に表示されると、遊技状態移行制御手段170は、図6に示すように、遊技状態をBB1成立状態からBB1状態へ移行させる制御を行う。
BB2成立状態は、内部抽選でBB2に当選したことを契機として移行する遊技状態である。BB2成立状態では、図3に示す抽選テーブルA〜抽選テーブルFのうち、リプレイの当選確率が約1/7.3に設定され、BB1およびBB2が内部抽選の対象から除外された抽選テーブルDを参照した内部抽選が行われる。またBB2成立状態では、BB2が入賞するまでBB2に対応する抽選フラグが当選状態に維持される。そしてBB2成立状態でBB2の入賞形態を示す図柄組合せ「白7・白7・白7」が入賞判定ライン上に表示されると、遊技状態移行制御手段170は、図6に示すように、遊技状態をBB2成立状態からBB2状態へ移行させる制御を行う。
BB1状態は、BB1成立状態においてBB1の入賞形態を示す図柄組合せ「赤7・赤7・赤7」が入賞判定ライン上に表示されたことを契機として移行する遊技状態である。BB状態では、図3に示す抽選テーブルA〜抽選テーブルFのうち、BBおよびリプレイが内部抽選の対象から除外され、小役の当選確率が抽選テーブルA〜抽選テーブルDよりも高く設定された抽選テーブルEを参照した内部抽選が行われる。すなわちBB1状態では、他の遊技状態よりも小役が頻繁に当選するようになっている点で、通常状態よりも遊技者に有利な遊技状態となっている。
またBB1状態は、ボーナス遊技によって払い出されたメダルの合計数が、予め定められた払出上限数(例えば、370枚)を超えるまで継続し、払出上限数を超えるメダルが払い出されると、遊技状態移行制御手段170は、図6に示すように、BB1状態を終了させて、遊技状態をRT状態Aへ移行させる制御を行う。
BB2状態は、BB2成立状態においてBB2の入賞形態を示す図柄組合せ「白7・白7・白7」が入賞判定ライン上に表示されたことを契機として移行する遊技状態である。BB2状態では、図3に示す抽選テーブルA〜抽選テーブルFのうち、BBおよびリプレイが内部抽選の対象から除外され、小役の当選確率が抽選テーブルA〜抽選テーブルDよりも高く設定された抽選テーブルFを参照した内部抽選が行われる。すなわちBB2状態も、BB1状態と同様に、他の遊技状態よりも小役が頻繁に当選するようになっている点で、通常状態等の他の遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態となっている。なおBB1状態で参照される抽選テーブルEでは、チェリーA、チェリーB、およびチェリーCのみが1回の遊技で重複して当選する場合が存在するように役と乱数値との対応関係が設定されているが、BB2状態で参照される抽選テーブルFでは、チェリーA、チェリーB、およびチェリーCが必ず特殊小役1あるいは特殊小役2と重複して当選するように役と乱数値との対応関係が設定されている点が異なっている。
またBB2状態は、ボーナス遊技によって払い出されたメダルの合計数が、予め定められた払出上限数(例えば、90枚)を超えるまで継続し、払出上限数を超えるメダルが払い出されると、遊技状態移行制御手段170は、図6に示すように、BB2状態を終了させて、遊技状態をRT状態Aへ移行させる制御を行う。
RT状態Aは、BB状態の終了を契機として移行する遊技状態である。RT状態Aでは、図3に示す抽選テーブルA〜抽選テーブルFのうち、リプレイの当選確率が約1/2.5に設定された抽選テーブルBを参照した内部抽選が行われる。
また本実施形態の遊技機では、RT状態Aにおいて、内部抽選でリプレイAとリプレイCとが重複する態様で当選した場合と、内部抽選でリプレイAとリプレイBとリプレイCとが重複する態様で当選した場合とにおいて、リプレイの当選態様とストップボタンB1〜B3の押下順序とに応じてリプレイAあるいはリプレイCのいずれかが入賞するようになっている。
具体的に説明すると、内部抽選でリプレイAとリプレイCとが重複する態様で当選した場合に、ストップボタンB1がストップボタンB2,B3に先立って押下される順序でストップボタンB1〜B3が押下されると、リール制御手段130が、例えば、図8(A)に示すように、リプレイAの入賞形態を示す図柄組合せ「RP・RP・RP」が入賞判定ライン上に表示されるように第1リールR1〜第3リールR3を停止させる制御を行う。
一方、内部抽選でリプレイAとリプレイCとが重複する態様で当選した場合に、ストップボタンB2あるいはストップボタンB3がストップボタンB1に先立って押下される順序でストップボタンB1〜B3が押下されると、リール制御手段130が、例えば、図8(B)に示すように、リプレイCの入賞形態を示す図柄組合せ「RP・RP・WM」が入賞判定ライン上に表示されるように第1リールR1〜第3リールR3を停止させる制御を行う。
また、内部抽選でリプレイAとリプレイBとリプレイCとが重複する態様で当選した場合に、ストップボタンB1がストップボタンB2,B3に先立って押下される順序でストップボタンB1〜B3が押下されると、リール制御手段130が、例えば、図8(B)に示すように、リプレイCの入賞形態を示す図柄組合せ「RP・RP・WM」が入賞判定ライン上に表示されるように第1リールR1〜第3リールR3を停止させる制御を行う。
一方、内部抽選でリプレイAとリプレイBとリプレイCとが重複する態様で当選した場合に、ストップボタンB2あるいはストップボタンB3がストップボタンB1に先立って押下される順序でストップボタンB1〜B3が押下されると、リール制御手段130が、例えば、図8(A)に示すように、リプレイAの入賞形態を示す図柄組合せ「RP・RP・RP」が入賞判定ライン上に表示されるように第1リールR1〜第3リールR3を停止させる制御を行う。
そして遊技状態移行制御手段170は、RT状態Aの遊技において、図8(B)に示すように、リプレイCの入賞形態を示す図柄組合せ「RP・RP・WM」が入賞判定ライン上に表示されると、図6に示すように、遊技状態をRT状態Bに移行させる制御を行う。
このように本実施形態の遊技機では、RT状態Aでの遊技におけるリプレイCの入賞により遊技状態をRT状態Bへ移行させることによって、通常状態やRT状態Cを経由せずにRT状態Bへ移行させる経路を確保することができ遊技性を向上させている。さらに本実施形態の遊技機では、前述したようにリプレイの当選態様とストップボタンB1〜B3の押下順序とに応じてリプレイAあるいはリプレイCのいずれかを入賞させることによって、遊技状態が遊技者に不利なRT状態Bへ転落するか否かをストップボタンB1〜B3の押下順序に応じて制御することができ、特定の図柄を狙ってストップボタンB1〜B3を押下することによってRT状態Bへの転落を回避させる方式よりも遊技者が理解しやすい遊技性を構築することができる。
また本実施形態の遊技機では、通常状態での遊技の場合と同様に、チェリー取りこぼし目が表示されると遊技状態を変動させるようになっており、RT状態Aでの遊技でチェリー取りこぼし目が表示されると、遊技状態移行制御手段170は、図6に示すように、遊技状態をRT状態AからRT状態Cへ移行させる制御を行う。
また本実施形態の遊技機では、遊技状態移行制御手段170が、RT状態Aに移行する際に、RTゲーム数カウンタ1915に予め定められた遊技回数(例えば、50回)に相当する値(例えば、50)を書き込み、遊技が1回行われる毎に、スタートレバーSLの押下操作を契機として、RTゲーム数カウンタ1915の記憶値を一定値ずつ(例えば、1ずつ)減算するデクリメント更新を行う。そして遊技状態移行制御手段170は、RT状態AにおいてRTゲーム数カウンタ1915の記憶値が閾値(例えば、0)に達すると、遊技状態をRT状態Aから通常状態へ移行させる制御を行う。
RT状態Bは、RT状態AあるいはRT状態Cの遊技において、リプレイCの入賞形態を示す図柄組合せ「RP・RP・WM」が入賞判定ライン上に表示されたことを契機として移行する遊技状態である。RT状態Bでは、図3に示す抽選テーブルA〜抽選テーブルFのうち、リプレイの当選確率が約1/7.3に設定された抽選テーブルAを参照した内部抽選が行われる。すなわちRT状態Bは、リプレイの当選確率が通常状態よりも低く設定され、通常状態よりもリプレイの当選確率の面で遊技者に不利な遊技状態となっている。なおRT状態Bでは、通常状態やRT状態Aの場合とは異なり、遊技においてチェリー取りこぼし目が表示されても遊技状態はRT状態Bのまま維持される。
また本実施形態の遊技機では、遊技状態移行制御手段170が、RT状態Bに移行する際に、RTゲーム数カウンタ1915に予め定められた遊技回数(例えば、1500回)に相当する値(例えば、1500)を書き込み、遊技が1回行われる毎に、スタートレバーSLの押下操作を契機として、RTゲーム数カウンタ195の記憶値を一定値ずつ(例えば、1ずつ)減算するデクリメント更新を行う。そして遊技状態移行制御手段170は、RT状態BにおいてRTゲーム数カウンタ195の記憶値が閾値(例えば、0)に達すると、遊技状態をRT状態Bから通常状態へ移行させる制御を行う。
RT状態Cは、通常状態あるいはRT状態Aの遊技において、チェリー取りこぼし目を示す第1の図柄組合せ「赤7・WM・BL」、第2の図柄組合せ「白7・WM・BL」、第3の図柄組合せ「BAR・WM・BL」、あるいは第4の図柄組合せ「黒7・WM・BL」のいずれかが入賞判定ライン上に表示されたことを契機として移行する遊技状態である。RT状態Cでは、図3に示す抽選テーブルA〜抽選テーブルFのうち、リプレイの当選確率が約1/1.3に設定された抽選テーブルCを参照した内部抽選が行われる。すなわちRT状態Cは、リプレイの当選確率が通常状態よりも高く設定され、通常状態よりもリプレイの当選確率の面で遊技者に有利な遊技状態となっている。
また本実施形態の遊技機では、RT状態Cにおいて、RT状態Aと同様に、リプレイが当選すると、リプレイの当選態様とストップボタンB1〜B3の押下順序とに応じてリプレイAあるいはリプレイCのいずれかが入賞するようになっているため、RT状態Cの遊技において、図8(B)に示すように、リプレイCの入賞形態を示す図柄組合せ「RP・RP・WM」が入賞判定ライン上に表示されると、遊技状態移行制御手段170は、図6に示すように、遊技状態をRT状態Bに移行させる制御を行う。
演出制御手段180は、演出データ記憶手段1921に記憶されている演出データに基づいてランプ、LED、液晶ディスプレイ等の表示装置330(演出装置の一例)を用いて行う表示演出や音響装置340(演出装置の一例)を用いて行う音響演出に関する制御を行う。具体的には、メダルの投入やベットボタンB0、スタートレバーSL、ストップボタンB1〜B3に対する操作、遊技状態の変動など、各種の遊技イベントの発生に応じてランプやLEDを点灯あるいは点滅させたり、液晶ディスプレイLCDの表示内容を変化させたり、スピーカから音を出力させたりすることにより、遊技を盛り上げたり、遊技を補助するための演出制御を行う。
そして本実施形態の遊技機では、演出制御手段180が、特定遊技区間設定手段181、カウンタ更新手段182、閾値設定手段183、初期化手段184、特別演出状態設定手段185、および演出実行制御手段186を含んで構成される。
特定遊技区間設定手段181は、所定の契機においてAT獲得カウンタ1922の更新を行うための特定遊技区間を設定する。本実施形態の遊技機では、遊技状態がRT状態Aに設定されている遊技区間および遊技状態が通常状態に設定されている遊技区間を特定遊技区間として設定することができるようになっている。すなわち特定遊技区間設定手段181は、BB1状態やBB2状態の終了時に演出用フラグ記憶手段1924にAT予約フラグが設定されていない状態で、遊技状態がRT状態Aに移行することを契機として演出用フラグ記憶手段1924に特定遊技区間フラグをセットすることによって、特定遊技区間を設定し、所定の終了条件の成立に伴って特定遊技区間フラグをクリアすることによって特定遊技区間を終了させる。具体的に説明すると、特定遊技区間設定手段181は、特定遊技区間に属する遊技においてリプレイCが入賞した場合、特定遊技区間に属する遊技においてBB1あるいはBB2が当選した場合、および特定遊技区間において演出状態をAT状態へ移行させる条件が成立した場合のいずれかの場合に該当することによって特定遊技区間の終了条件が成立したと判断する。
カウンタ更新手段182は、特定遊技区間に属する遊技において所定条件が成立する毎にAT獲得カウンタ1922の記憶値を更新する。現在の遊技が、特定遊技区間に属する遊技であるか否かは、演出用フラグ記憶手段1924に特定遊技区間フラグが設定されているか否かによって判断される。また本実施形態の遊技機では、リプレイBが特定の態様で当選したことをAT獲得カウンタ1922の更新契機として設定されており、具体的には、特定遊技区間に属する遊技における内部抽選でリプレイBがリプレイAのみと重複する態様(リプレイBがリプレイCと重複せずに当選する態様)で当選したことに基づいて、AT獲得カウンタ1922の記憶値に一定値(例えば、1)を加算するインクリメント更新を行う。
閾値設定手段183は、閾値記憶手段1923が初期化されている場合に、複数種類の閾値の中から1の閾値を、閾値記憶手段198に設定する。本実施形態では、特定遊技区間の開始時における閾値記憶手段1923の記憶値が初期値(例えば、0)である場合に、閾値記憶手段1923が初期化されている閾値としてリプレイBが特定の態様で当選した回数に相当する閾値を3種類の値(例えば、3(回)、2(回)、1(回))の中から乱数値を用いた抽選によって選択し、選択された閾値を閾値記憶手段1923に設定する。
初期化手段184は、AT獲得カウンタ1922および閾値記憶手段1923を特定遊技区間の終了を契機として初期化する。具体的には、特定遊技区間に属する遊技においてリプレイCが入賞した場合および特定遊技区間において演出状態をAT状態へ移行させる条件が成立した場合には、AT獲得カウンタ1922の記憶値および閾値記憶手段1923の記憶値を初期値(例えば、0)にクリアすることによってAT獲得カウンタ1922および閾値記憶手段1923を初期化する。
ただし本実施形態の遊技機では、特定遊技区間に属する遊技においてBB1あるいはBB2が当選することによって、AT獲得カウンタ1922の記憶値が閾値記憶手段1923に設定されている閾値に達することなく特定遊技区間が終了する場合には、AT獲得カウンタ1922および閾値記憶手段1923の初期化を保留するようにしている。すなわちAT獲得カウンタ1922の記憶値が閾値記憶手段1923に設定されている閾値に達することなく特定遊技区間が終了する場合には、次回の特定遊技区間が開始される契機が訪れるまで、AT獲得カウンタ1922の記憶値および閾値記憶手段1923の記憶値が保持される。
このように特定遊技区間がBB1やBB2の当選によって強制終了する場合に、本実施形態の遊技機では、AT獲得カウンタ1922および閾値記憶手段1923の初期化を保留することによって、BB1状態やBB2状態の終了後に、再度、特定遊技区間(次回の特定遊技区間)が設定されると、その特定遊技区間では、カウンタ更新手段182が、初期化されずに保持されたAT獲得カウンタ1922の記憶値を利用してAT獲得カウンタ1922の更新処理を行い、さらに後述する特別演出状態設定手段185が、初期化されずに保持された閾値記憶手段1923の記憶値を利用してAT状態への移行条件が成立したか否かを判断するようになっている。
なお本実施形態の遊技機では、BB1状態やBB2状態において特殊小役2が当選したことに基づいて、演出用フラグ記憶手段1923にAT予約フラグが設定される場合にも、初期化手段184が、AT獲得カウンタ1922の記憶値および閾値記憶手段1923の記憶値を初期値(例えば、0)にクリアすることによってAT獲得カウンタ1922および閾値記憶手段1923を初期化する。
特別演出状態設定手段185は、AT獲得カウンタ1922の記憶値が閾値記憶手段1923に設定されている閾値に達していると判断される場合に、演出状態をAT状態(特別演出状態)に設定するための処理を行う。具体的には、特別演出状態設定手段185が、演出用フラグ記憶手段1924にAT予約フラグを設定し、AT予約フラグが設定された状態で、チェリー取りこぼし目を示す第1の図柄組合せ「赤7・WM・BL」、第2の図柄組合せ「白7・WM・BL」、第3の図柄組合せ「BAR・WM・BL」、あるいは第4の図柄組合せ「黒7・WM・BL」のいずれかが入賞判定ライン上に表示されたことを契機として、遊技状態移行制御手段170が遊技状態をRT状態Cへ移行させることに伴って、演出用フラグ記憶手段1924にATフラグを設定することによって演出状態をAT状態に設定し、所定条件下でATフラグをクリアすることによってAT状態を終了させる。
また特別演出状態設定手段185は、BB1状態およびBB2状態の遊技において、内部抽選で特殊小役2が当選したことに基づいて、演出用フラグ記憶手段1924にAT予約フラグを設定する。そして特別演出状態設定手段185は、BB1状態やBB2状態の終了後の遊技において、演出用フラグ記憶手段1924にAT予約フラグが設定されている状態で、チェリー取りこぼし目を示す図柄組合せ(前述の第1の図柄組合せ〜第4の図柄組合せのいずれか)が入賞判定ライン上に表示されたことに基づいて、演出用フラグ記憶手段1924にATフラグを設定することによって演出状態をAT状態に設定し、所定条件下でATフラグをクリアすることによってAT状態を終了させる。
そして本実施形態の遊技機では、特別演出状態設定手段185が、AT獲得カウンタ1922の記憶値が閾値記憶手段1923に設定されている閾値に達したことに基づいてAT予約フラグが設定される場合と、BB1状態の遊技において特殊小役2が当選したことに基づいてAT予約フラグが設定される場合とにおいては、AT状態の終了条件をATセット数カウンタ1925の記憶値に基づいて判断しており、AT予約フラグの設定契機において行われるATセット数抽選によりATセット数を決定している。具体的に説明すると、特別演出状態設定手段185は、ATセット数抽選用の乱数値として、例えば、0〜10のいずれかを取得し、取得した乱数値をATセット数に相当する値として決定する。取得乱数値とATセット数との対応関係は、例えば、取得乱数値が0であれば1セット、取得乱数値が1であれば2セット、・・・というように取得乱数値が1大きくなる毎にATセット数が1セット分ずつ多くなるように設定することができる。そして特別演出状態設定手段185は、ATセット数抽選において取得された乱数値をATセット数カウンタ1925に書き込む処理を行う。
なお本実施形態の遊技機では、ATセット数抽選における取得乱数値が0〜9の場合には、取得乱数値がATセット数カウンタ1925に書き込まれ、1セットにつき50回分の遊技において、演出状態をAT状態に維持することができるようになっている。具体的に説明すると、特別演出状態設定手段185は、演出状態をAT状態に設定する際に、ATゲーム数カウンタ1926に50回の遊技回数に相当する値(例えば、50)を書き込み、1回の遊技が行われる毎にスタートレバーSLの押下操作を契機としてATゲーム数カウンタ1926の記憶値を一定値ずつ(1ずつ)減算するデクリメント更新を行う。そして特別演出状態設定手段185は、ATゲーム数カウンタ1926の記憶値が閾値(例えば、0)に達したか否かを判断して、ATゲーム数カウンタ1926の記憶値が閾値に達している場合には、1セットが終了したものとして、50回の遊技が行われる毎に、ATセット数カウンタ1925の記憶値を一定値ずつ(例えば、1ずつ)減算するデクリメント更新を行う。そしてATセット数カウンタ1925の記憶値およびATゲーム数カウンタ1926の記憶値が共に閾値に達していると判断された場合、特別演出状態設定手段185は、AT状態の終了条件が成立したものと判断してATフラグをクリアする。なお本実施形態の遊技機では、ATセット数カウンタ1925の記憶値およびATゲーム数カウンタ1926の記憶値が共に閾値に達していなくても、リプレイCの入賞により遊技状態がRT状態Bへ移行する場合、および内部抽選でBB1あるいはBB2のいずれかに当選した場合には、AT状態の終了条件が成立したものとしてATフラグをクリアする。
また本実施形態の遊技機では、ATセット数抽選における取得乱数値が10の場合、特別演出状態設定手段185は、前述したように取得乱数値をATセット数カウンタ1925に書き込む代わりに、演出用フラグ記憶手段1924に特殊フラグを設定する。この特殊フラグが設定されている場合、特別演出状態設定手段185は、RT状態Cが終了して他の遊技状態に移行するまでATフラグをセットしたままにすることによって演出状態をAT状態に維持する制御を行っている。なお特殊フラグは、リプレイCの入賞により遊技状態がRT状態Bへ移行する場合、および内部抽選でBB1あるいはBB2のいずれかに当選した場合に、AT状態の終了条件が成立したと判断されて、ATフラグとともにクリアされる。
また本実施形態の遊技機では、特別演出状態設定手段185が、BB2状態の遊技において特殊小役2が当選したことに基づいてAT予約フラグが設定される場合においては、ATセット数抽選を行うことなく、演出用フラグ記憶手段1924に前述の特殊フラグを設定する。
演出実行制御手段186は、RT状態Cでの遊技において演出用フラグ記憶手段1924にATフラグが設定されている場合(演出状態がAT状態に設定されている場合)に、チェリーA、チェリーB、チェリーCの入賞確率を変動させる第1特別演出を表示装置330や音響装置340に実行させる制御を行っている。
具体的に説明すると、演出実行制御手段186は、演出用フラグ記憶手段1924にATフラグが設定されている場合に、内部抽選でチェリーA、チェリーB、あるいはチェリーCのいずれかが当選すると、当選したチェリーの種類に応じた第1特別演出を表示装置330や音響装置340に実行させる制御を行っている。そして本実施形態の遊技機では、演出実行制御手段186が、第1特別演出として、内部抽選で当選したチェリーの種類を示唆する演出画像を液晶ディスプレイLCDに表示させる演出を行っている。なお第1特別演出として、内部抽選で当選したチェリーの種類を示唆する音声をスピーカから出力させたり、内部抽選で当選したチェリーの種類を示唆するランプを点灯させたりするようにしてもよい。
また本実施形態の遊技機では、演出実行制御手段186が、BB1状態およびBB2状態の終了後の遊技において演出用フラグ記憶手段1924に特定遊技区間フラグあるいはAT予約フラグが設定されている場合、およびRT状態Cでの遊技において演出用フラグ記憶手段1924にATフラグが設定されている場合に、リプレイの当選態様に応じてストップボタンB1〜B3の押下順序を報知することによりリプレイCの入賞確率を変動させる第2特別演出を表示装置330や音響装置340に実行させる制御を行っている。
具体的に説明すると、演出実行制御手段186は、第2特別演出として、内部抽選でのリプレイの当選態様に応じてリプレイCの入賞を回避することができるストップボタンB1〜B3の押下順序を示唆する演出画像を液晶ディスプレイLCDに表示させる演出を行っている。なお第2特別演出として、ストップボタンB1〜B3の押下順序を示唆する音声をスピーカから出力させたり、ストップボタンB1〜B3の押下順序を示唆するランプを点灯させたりするようにしてもよい。
このように本実施形態の遊技機では、第1特別演出によって内部抽選で当選したチェリーの種類が報知されることによってチェリーA、チェリーB、およびチェリーCの入賞確率を上昇させてメダルの獲得率を上昇させることができるとともに、第2特別演出によってリプレイCの入賞を回避することができるストップボタンB1〜B3の押下順序が報知されることによって、リプレイCの入賞に伴い遊技状態が遊技者に不利なRT状態Bへ移行することを回避することができるようになっている。
また本実施形態の遊技機では、演出実行制御手段186が、特定遊技区間に属する遊技において、AT獲得カウンタ1922の記憶値と、閾値記憶手段1923に設定されている閾値とを遊技者に報知するAT獲得状況報知演出を表示装置330や音響装置340に実行させる制御をおこなっている。
具体的に説明すると、演出実行制御手段186は、AT獲得状況報知演出として、閾値記憶手段1923に設定されている閾値と、AT獲得カウンタ1922の記憶値との対応関係を報知する演出画像を液晶ディスプレイLCDに表示させる演出をおこなっている。なおAT獲得状況報知演出としては、AT獲得カウンタ1922の記憶値と、閾値記憶手段1923に設定されている閾値との対応関係を、遊技者が把握できるような演出であれば前述した表示演出に限られない。例えば、音声をスピーカから出力させる音響演出や、ランプを点灯させる光演出などによってAT獲得状況報知演出を実行するようにしてもよい。
なお本実施形態の機能ブロック構成は、コンピュータシステム(ゲームシステムを含む)に関しても適用することができる。これらのシステムでは、本実施形態の遊技制御手段100としてコンピュータを機能させるプログラムを、CD、DVD等の情報記憶媒体あるいはインターネット上のWebサーバからネットワークを介してダウンロードすることによって、その機能を実現することができる。また上記コンピュータシステムでは、メダル投入スイッチ210、ベットスイッチ220、スタートスイッチ230、ストップスイッチ240等は、キーボードやポインティングデバイス(マウス等)、あるいはコントローラなどの操作手段に対してそれらの機能を仮想的に割り当てることにより実現することができる。また上記コンピュータシステムでは、リールユニット310、ホッパーユニット320などは必須の構成要件ではなく、これらの装置ユニットは、ディスプレイ(表示装置330)に表示出力される画像の制御によってそれらの機能を仮想的に実現することができる。
2.本実施形態の制御手法
本実施形態の遊技機では、複数種類の閾値の中から選択された閾値とリプレイBが特定の態様で当選した回数に応じて更新されるカウンタ値との比較結果によってAT状態の設定条件を満たすか否かを判断しており、リプレイBが特定の態様で当選した回数によってAT状態の設定条件を満たすための遊技を行う特定遊技区間がカウンタ値が閾値に達することなくBB1あるいはBB2の当選により強制的に終了する場合に、カウンタ値と選択された閾値の初期化を保留することによって、次回の特定遊技区間において継続的にAT状態の設定条件を満たすための遊技を行わせる手法を採用している。以下では、本実施形態の遊技機で採用されている制御手法を、図9〜図16を参照しながら具体的に説明する。
まず本実施形態の遊技機では、BB1状態において、図9(A)に示すフローチャートに従った制御がおこなわれる。具体的には、内部抽選で特殊小役2が当選すると(ステップS100でY)、ATセット数抽選を行う(ステップS101)。ATセット数抽選では、0〜10のいずれか1つの乱数値を取得する。
そして取得乱数値が10であった場合には(ステップS102でY)、特殊フラグをセットするとともに(ステップS103)、AT予約フラグをセットする(ステップS104)。一方、取得乱数値が0〜9であった場合には(ステップS102でN)、取得乱数値(0〜9)をATセット数カウンタ1925に書き込むとともに(ステップS106)、AT予約フラグをセットする(ステップS104)。そして最後にAT獲得カウンタ1922および閾値記憶手段1923の初期化を行う(ステップS105)。
また本実施形態の遊技機では、BB2状態において、図9(B)に示すフローチャートに従った制御がおこなわれる。具体的には、内部抽選で特殊小役2が当選すると(ステップS110でY)、BB1状態とは異なり、ATセット数抽選を行わずに特殊フラグをセットするとともに(ステップS111)、AT予約フラグをセットする(ステップS112)。そして最後にAT獲得カウンタ1922および閾値記憶手段1923の初期化を行う(ステップS113)。
次に本実施形態の遊技機では、BB1状態あるいはBB2状態の終了時に、図10に示すフローチャートに従った制御が行われる。具体的には、BB1状態あるいはBB2状態が終了することを契機としてAT予約フラグが設定されているか否かをチェックする(ステップS200)。
そして、AT予約フラグが設定されている場合には(ステップS200でY)、ステップS201〜ステップS203の処理をバイパスし、AT予約フラグが設定されていない場合には(ステップS200でN)、閾値記憶手段1924が初期状態(記憶値が初期値である状態)であるか否かをチェックする(ステップS201)。
このとき閾値記憶手段1924が初期状態である場合には(ステップS201でY)、乱数値を用いた抽選により閾値を選択し(ステップS202)、特定遊技区間フラグをセットする(ステップS203)。本実施の形態では、特定遊技区間でリプレイBが特定の態様で当選した回数に相当する閾値として、3(回)、2(回)、1(回)の3種類の閾値が選択可能となっており、抽選で取得した乱数値に対応付けられた閾値を閾値記憶手段1924に記憶させる。
また閾値記憶手段1924が初期状態でない場合には(ステップS201でN)、ステップS202における閾値を選択する抽選をバイパスして、特定遊技区間フラグを設定する(ステップS203)。
続いて、図11に示すフローチャートを参照しながら特定遊技区間において行われる制御の例を説明する。
まず特定遊技区間フラグが設定されているか否かに基づいて、現在の遊技が特定遊技区間に属する遊技であるのか否かを判定する(ステップS210)。そして特定遊技区間に滞在していると判断される場合には(ステップS210でY)、内部抽選の結果に基づいて、リプレイBがリプレイCと重複せずにリプレイAのみと重複する特定の態様で当選したかどうかをチェックする(ステップS211a)。
このときリプレイBが特定の態様で当選していた場合には(ステップS211aでY)、AT獲得カウンタ1992の記憶値に一定値(例えば、1)を加算するインクリメント更新を行う(ステップS212)。
次に更新後のAT獲得カウンタ1992の記憶値(カウンタ値)が、閾値記憶手段1923に設定されている閾値に到達した否かをチェックし(ステップS213)、カウンタ値が閾値に到達している判断される場合には(ステップS213でY)、ATセット数抽選を行う(ステップS214)。ATセット数抽選では、0〜10のいずれか1つの乱数値を取得する。
そして取得乱数値が10であった場合には(ステップS215でY)、特殊フラグをセットするとともに(ステップS216)、AT予約フラグをセットする(ステップS217)。一方、取得乱数値が0〜9であった場合には(ステップS215でN)、取得乱数値(0〜9)をATセット数カウンタ1925に書き込むとともに(ステップS218)、AT予約フラグをセットする(ステップS217)。
続いて、AT獲得カウンタ1922の記憶値であるカウンタ値と、閾値記憶手段1923に設定されている閾値をクリア(初期値に戻す)ことによって、AT獲得カウンタ1922と閾値記憶手段1923を初期化するとともに(ステップS219)、特定遊技区間フラグをクリアして、特定遊技区間を終了させる(ステップS220)。
また特定遊技区間においてリプレイBが特定の態様で当選していない場合には(ステップS211aでN)、BB1あるいはBB2が当選したかどうかをチェックする(ステップS211b)。このときBB1あるいはBB2が当選した場合には(ステップS211bでY)、AT獲得カウンタ1922の記憶値と、閾値記憶手段1923に設定されている閾値を、次回に設定される特定遊技区間が開始されるまで保持するべく、ステップS219に示すAT獲得カウンタ1922および閾値記憶手段1923の初期化を保留しつつ、特定遊技区間フラグをクリアして、特定遊技区間を終了させる(ステップS220)。
また特定遊技区間においてリプレイBが特定の態様で当選していないとともに、BB1およぶBB2のいずれも当選していない場合には(ステップS211aでN、ステップS211bでN)、第1リールR1〜第3リールR3の全てが停止した状態においてリプレイCが入賞したか否かをチェックする(ステップS211c)。このときリプレイCが入賞した場合には(ステップS211cでY)、AT予約フラグを設定せずにAT獲得カウンタ1922の記憶値であるカウンタ値と、閾値記憶手段1923に設定されている閾値をクリア(初期値に戻す)ことによって、AT獲得カウンタ1922と閾値記憶手段1923を初期化するとともに(ステップS219)、特定遊技区間フラグをクリアして、特定遊技区間を終了させる(ステップS220)。
なお本実施形態の遊技機では、特定遊技区間でリプレイAおよびリプレイCが重複して当選する場合と、リプレイA、リプレイB、およびリプレイCが重複して当選する場合とにおいて、特定遊技区間フラグが設定されていることに基づいて、リプレイCの入賞を回避するための第2特別演出を実行する。また本実施形態の遊技機では、AT予約フラグが設定されてから特定遊技区間が終了した場合にも、特定遊技区間が終了した後の遊技でリプレイAおよびリプレイCが重複して当選する場合と、リプレイA、リプレイB、およびリプレイCが重複して当選する場合とにおいて、AT予約フラグが設定されていることに基づいて、リプレイCの入賞を回避するための第2特別演出を実行する。
また本実施形態の遊技機では、特定遊技区間に属する遊技において、AT獲得カウンタ1922の記憶値と、閾値記憶手段1923に設定されている閾値との対応関係を示す演出画像を液晶ディスプレイLCDに表示させるAT獲得状況報知演出を実行する。
具体的には、図12(A)に示すように、リプレイBを特定の態様で当選させなければならない回数に対応する個数のマスを模した表示物を表示した演出画像を液晶ディスプレイLCDに表示させる。図12(A)に示す例では、閾値として3(回)が選択されており、閾値に対応するようにマスが3個表示されている。そして遊技者がリプレイBを特定の態様で当選させる毎に図12(B)に示すように1個のマスにスイカ図柄「WM」を模した表示物を出現させるという演出画像を液晶ディスプレイLCDに表示させ、図12(C)に示すように、表示されたマスの全てにスイカ図柄「WM」を模した表示物が出現した場合に、遊技者はAT状態での遊技を行う権利を獲得したことを把握することができるようになっている。
ここで本実施形態の遊技機では、図11のフローチャートで示したように、特定遊技区間においてBB1あるいはBB2が当選することによって、AT獲得カウンタ1922の記憶値が閾値記憶手段1923に設定されている閾値に達することなく特定遊技区間が終了した場合には、AT獲得カウンタ1922の記憶値と閾値記憶手段1923に設定されている閾値がクリアされずに保持されるため、例えば、図12(B)に示すように、選択された閾値が3回であって、遊技者がリプレイBを特定の態様で当選させた回数が1回の状態でBB1あるいはBB2に当選することによって特定遊技区間が終了した場合には、次回の特定遊技区間まで保持されている記憶内容に基づいて、当該次回の特定遊技区間の開始時に再び図12(B)に示す演出画像が液晶ディスプレイLCDに表示させている。
また本実施形態の遊技機では、図13〜図15に示すフローチャートに従ってRT状態Cにおける第1特別演出および第2特別演出の実行制御が行われる。
まず図13に示すように、第1リールR1〜第3リールR3の停止状態において、入賞判定ライン上にチェリー取りこぼし目を示す第1の図柄組合せ「赤7・WM・BL」、第2の図柄組合せ「白7・WM・BL」、第3の図柄組合せ「BAR・WM・BL」、あるいは第4の図柄組合せ「黒7・WM・BL」のいずれかが表示されると(ステップS300)、AT予約フラグが設定されていることを条件に(ステップS301でY)、遊技状態がRT状態Cに移行することに伴って演出状態をAT状態に設定するべくATフラグをセットする(ステップS302)。
次に特殊フラグが設定されているか否かをチェックし(ステップS303)、チェック結果に応じて処理を分岐させる。
例えば、特殊フラグが設定されている場合には(ステップS303でY)、図14に示すように、遊技毎におけるスタートレバーSLの押下を契機として(ステップS310でY)、チェリーA、チェリーB、あるいはチェリーCのいずれかが当選したか否かをチェックするとともに(ステップS311a)、押し順リプレイ(リプレイAとリプレイCとの組合せ、あるいはリプレイAとリプレイBとリプレイCとの組合せ)が当選したか否かをチェックする(ステップS311b)。
このときチェリーA、チェリーB、あるいはチェリーCのいずれかが当選していた場合には(ステップS311aでY)、当選したチェリーの種類を報知する第1特別演出を実行する(ステップS312a)。
またチェリーA、チェリーB、およびチェリーCのいずれも当選しておらず(ステップS311aでN)、押し順リプレイが当選していた場合には(ステップS311bでY)、リプレイCの入賞を回避することができるストップボタンB1〜B3の押下順序(リプレイAを入賞させることができる押下順序と同義)を報知する第2特別演出を実行する(ステップS312b)。
そして特殊フラグが設定されている場合には、RT状態Cが終了するまで第1特別演出および第2特別演出を実行することができ、内部抽選でBB1やBB2に当選したり、リプレイCが入賞したりすることによってRT状態Cが終了することになると(ステップS313でY)、特殊フラグおよびATフラグをクリアしてAT状態を終了させる(ステップS314)。
また例えば、図13に示すように、特殊フラグが設定されていない場合には(ステップS303でN)、ATゲーム数カウンタ1926に1セット分のゲーム数に相当する値(例えば、50)をセットする(ステップS304)。そして図15に示すように、遊技毎におけるスタートレバーSLの押下を契機として(ステップS320でY)、ATゲーム数カウンタ1926をデクリメント更新する(ステップS321)。そしてチェリーA、チェリーB、あるいはチェリーCのいずれかが当選したか否かをチェックするとともに(ステップS322a)、押し順リプレイが当選したか否かをチェックする(ステップS322b)。
このときチェリーA、チェリーB、あるいはチェリーCのいずれかが当選していた場合には(ステップS322aでY)、当選したチェリーの種類を報知する第1特別演出を実行する(ステップS323a)。
またチェリーA、チェリーB、およびチェリーCのいずれも当選しておらず(ステップS322aでN)、押し順リプレイが当選していた場合には(ステップS322bでY)、リプレイCの入賞を回避することができるストップボタンB1〜B3の押下順序を報知する第2特別演出を実行する(ステップS323b)。
次に、現在の遊技でRT状態Cが終了するか否かをチェックする(ステップS324)。このときRT状態Cが終了すると判断された場合には(ステップS324でY)、ATセット数カウンタ1925の記憶値およびATゲーム数カウンタ1926の記憶値を所定値(例えば、0)に初期化するとともに(ステップS325)、ATフラグをクリアすることによってAT状態を終了させる(ステップS326)。
一方、RT状態Cが終了しないと判断された場合には(ステップS324でN)、ATゲーム数カウンタ1926の記憶値(ATゲーム数)をチェックし(ステップS327)、ATゲーム数が0でなければ(ステップS327でN)、ステップS320に復帰する。そして、ATゲーム数が0であった場合には(ステップS327でY)、ATセット数カウンタ1925の記憶値(ATセット数)をチェックし(ステップS328)、ATセット数が0でなければ(ステップS328でN)、ATセット数カウンタ1925をデクリメント更新するとともに(ステップS329)、ATゲーム数カウンタ1926に1セット分のゲーム数に相当する値(例えば、50)をセットしてから(ステップS330)、ステップS320に復帰する。またATセット数が0であると判断された場合には(ステップS328でY)、ATフラグをクリアすることによってAT状態を終了させる(ステップS326)。
以上に述べた本実施形態の制御手法では、特定遊技区間において更新されるAT獲得カウンタ1922の記憶値が、閾値記憶手段1923に設定された閾値に達したことを条件に演出状態をAT状態に設定するための処理としてAT予約フラグをセットする。そしてAT獲得カウンタ1922の記憶値が閾値記憶手段1923に設定されている閾値に達することなく特定遊技区間が終了する場合に、AT獲得カウンタ1922および閾値記憶手段1923の初期化を保留するようにしたので、次回の特定遊技区間では、未達成に終わった条件を続きから再開することができるようになる。すなわち本実施形態の制御手法によれば、AT状態が設定されるための条件とその到達度を持ち越すことによって、遊技者の遊技意欲の低下を防いで、遊技機の稼働率を安定させることができるようになる。
また本実施形態の制御手法では、このようにすれば、特定遊技区間におけるBB1あるいはBB2の当選によって、特定遊技区間が終了する場合に、その続きを再開することができるようにしているため、遊技者がBB1状態やBB2状態でのボーナス遊技を消化した後に遊技を止めてしまうという事態を解消することができるようになる。
特に本実施形態の遊技機では、演出状態がAT状態に設定されていると、チェリーA、チェリーB、およびチェリーCの入賞確率を上げることによってBB1状態やBB2状態でのボーナス遊技によらなくとも遊技者は所有メダルを徐々に増やすことができる。またBB1状態やBB2状態ではメダルの払出数に制限があるが、内部抽選での小役の当選確率が他の遊技状態に比べて飛躍的に高いため、安定してメダルを獲得できるが、演出状態がAT状態に設定されている遊技では、AT状態が長期間継続するほど遊技者のメダルの獲得数が多くなるため、BB1状態やBB2状態に比べてメダルの獲得数が少ない場合もあれば、BB1状態やBB2状態に比べてメダルの獲得数が多くなる場合もある。すなわち遊技者にとってみれば、演出状態がAT状態に設定されている遊技もBB1状態やBB2状態でのボーナス遊技と同様にメダルの獲得機会であると認識していることが多い。このようなメダルの獲得性能を備えた遊技機では、BB1状態やBB2状態といったボーナス遊技を行う遊技状態の終了をひとつの区切りとして考えている遊技者も多く、本実施形態の遊技機に当てはめてみると、特定遊技区間でAT状態での遊技を行う権利を獲得できずにBB1やBB2が当選した場合、その当選したBBを入賞させてボーナス遊技を行った後に遊技意欲が著しく減退する傾向が強い。しかしながら、本実施形態の制御手法によれば、未達成に終わった特定遊技区間における遊技状況をそのまま次回の特定遊技区間から再開できるようにしているので、遊技者がBB1状態やBB2状態の終了後も遊技を続けようとする動機付けを与えることができ、結果として遊技機の稼働率を安定的に確保することができるようになる。
さらに本実施形態の制御手法では、液晶ディスプレイLCDに表示される演出画像によって、特定遊技区間でのAT獲得カウンタ1922の記憶値および閾値記憶手段1923に設定されている閾値との対応関係を報知するようにして、前回の特定遊技区間から引き継がれた遊技状況を再開していることを遊技者に強く印象付けることができるため、BB1状態やBB2状態の終了後における遊技者の遊技意欲を増進させることが期待できる。
3.変形例
本発明は、上記の実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能であり、以下に変形例を紹介する。なお、上記実施形態や、以下において変形例として説明する各種の手法は、本発明を実現する制御手法として適宜組み合わせて採用することができる。
上記実施形態では、特定遊技区間でのBB1やBB2の当選に基づいて、特定遊技区間が強制的に終了する場合に、AT獲得カウンタ1922および閾値記憶手段1923の初期化を保留する場合を例に取り説明をしたが、AT獲得カウンタ1922の記憶値が閾値記憶手段1923に設定されている閾値に達することなく特定遊技区間が強制的に終了する条件が成立した場合には、他の条件を課さずにAT獲得カウンタ1922および閾値記憶手段1923の初期化を保留するようにしてもよい。
また上記実施形態では、AT獲得カウンタ1922の記憶値が閾値記憶手段1923に設定されている閾値に達することなく特定遊技区間が強制的に終了する場合に、AT獲得カウンタ1922の記憶値に関わりなくAT獲得カウンタ1922および閾値記憶手段1923の初期化を保留する場合を例に取り説明をしたが、例えば、特定遊技区間の終了時においてAT獲得カウンタ1922の記憶値が初期値である場合には、AT獲得カウンタ1922および閾値記憶手段1923の初期化を実行するようにしてもよい。
また上記実施形態では、図6に示すように、BB状態の終了後に遊技状態をRT状態Aに移行させ、特定遊技区間の開始時点における遊技状態がRT状態Aである場合を例に取り説明をしたが、RT状態Aを省略した実施態様も本発明の範囲に含まれ、例えば、図16に示すように、BB状態の終了後には遊技状態を通常状態へ復帰させ、特定遊技区間の開始時点における遊技状態を通常状態とする実施態様や、図17に示すように、BB状態の終了後には遊技状態をRT状態Bに移行させ、特定遊技区間の開始時点における遊技状態をRT状態Bとする実施態様も本発明の範囲に含まれる。
なお図16や図17に示す例では、RT状態Bでの遊技が特定遊技区間に属する場合があるため、RT状態Bでチェリー取りこぼし目が表示されたことに基づいて、遊技状態をRT状態Cに移行させることが好ましい。
また上記実施形態では特に言及しなかったが、特定遊技区間においてBB1あるいはBB2が当選することにより特定遊技区間が終了し、BB1状態あるいはBB2状態において特殊小役2が当選せずにAT予約フラグが設定されないままBB1状態あるいはBB2状態が終了して特定遊技区間が再度設定されることになった場合に、AT状態への移行権利を獲得しやすくするような処理を行ってもよい。例えば、特定遊技区間においてBB1あるいはBB2が当選することにより特定遊技区間が終了し、BB1状態あるいはBB2状態において特殊小役2が当選せずにAT予約フラグが設定されないままBB1状態あるいはBB2状態が終了する時点においてAT昇格抽選を行い、AT昇格抽選に当選したことによりAT予約フラグが設定される条件を、「内部抽選の対象となっている小役(ベル、チェリーA、チェリーB、チェリーC)のいずれかが当選したこと」に設定することができる。このようにAT昇格抽選に当選し、AT予約フラグの設定条件が変更された場合には、初期化手段184によってAT獲得カウンタ1922および閾値記憶手段1923の初期化を実行することが好ましい。