JP2014110231A - 点灯装置およびそれを用いた照明器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】光源部に過電流が流れるのを抑制可能な点灯装置およびそれを用いた照明器具を提供する。
【解決手段】点灯装置10は、LED素子を有する光源部20を着脱可能なものである。また、点灯装置10は、直流電源部1からの直流電圧を所定の直流電圧に変換する電圧変換部2と、光源部20に印加される上記所定の直流電圧を検知する検知部4と、光源部20に流れる電流Iが一定となるように電圧変換部2を制御する制御部3と、検知部4の出力電圧VAが予め設定された第1の基準電圧VS以上であるか否かを判定する判定部5とを備える。第1の基準電圧VSは、検知部4の出力電圧VAよりも規定電圧だけ大きな電圧に設定されると共に、検知部4の出力電圧VAの変動よりも遅れて変動するように設定される。制御部3は、判定部5により検知部4の出力電圧VAが第1の基準電圧VS以上であると判定されたときに、電圧変換部2の動作を停止させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、点灯装置およびそれを用いた照明器具に関するものである。
従来から、複数個のLEDが直列接続されたLEDユニットを駆動するLED駆動装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
特許文献1には、図14に示す構成を有するLED駆動装置60が記載されている。
LED駆動装置60は、直流電源61と、LEDユニット62が着脱可能に接続される接続手段63と、直流電源61から供給される直流電源電力に対して電力変換を行う直流−直流変換手段64とを備えている。また、LED駆動装置60は、直流−直流変換手段64を制御する制御手段65と、LEDユニット62が接続手段63に接続されているか接続手段63から外れたかを判別する無負荷判別手段66とを備えている。
無負荷判別手段66は、直流−直流変換手段64の平滑コンデンサ71に並列接続された2つの抵抗器73,74の直列回路と、2つの抵抗器73,74による分圧電圧の大きさを検出する検出部75とを備えている。
また、LED駆動装置60は、平滑コンデンサ71を放電するための放電経路となる放電手段67と、放電手段67のスイッチング素子72のオンオフを切り替えるオンオフ切替手段68とを備えている。なお、特許文献1には、LEDユニット62が、複数個のLED69を直列接続したものである旨が記載されている。また、特許文献1には、LEDユニット62の特性を、各LED69の仕様や組み合わせによって、自由に変えてもよい旨が記載されている。
LED駆動装置60では、LEDユニット62が接続手段63から外れると、直流−直流変換手段64の出力電圧Voutが上昇する。また、LED駆動装置60では、出力電圧Voutが検出部75に予め設定された上限閾値電圧に達したとき、制御手段65が、直流−直流変換手段64を停止する。このとき、LED駆動装置60では、オンオフ切替手段68が、スイッチング素子72をオフ状態からオン状態に切り替える。なお、特許文献1には、上限閾値電圧が、LEDユニット62の定常時の定格電圧よりも高い電圧に設定されている旨が記載されている。
特開2010−55824号公報
上述のLED駆動装置60では、LEDユニット62が接続手段63から外れると、オンオフ切替手段68が、スイッチング素子72をオフ状態からオン状態に切り替える。また、LED駆動装置60では、スイッチング素子72がオフ状態からオン状態になると、平滑コンデンサ71が放電する。これにより、LED駆動装置60では、LEDユニット62が接続手段63から外れた時に、直流−直流変換手段64の出力電圧Voutを低下させることができるので、LEDユニット62が再び接続された時、LEDユニット62に過電流が流れるのを防止することができる。
しかしながら、上述のLED駆動装置60では、上限閾値電圧を、LEDユニット62の定常時の定格電圧よりも高い電圧に設定している。そのため、LED駆動装置60では、LEDユニット62の定格電圧よりも相対的に低い定格電圧を有するLEDユニットを点灯させる場合、このLEDユニットが接続手段63から外れると、スイッチング素子72がオフ状態からオン状態になるまで時間がかかる。そして、上述のLED駆動装置60では、LEDユニット62の定格電圧よりも相対的に低い定格電圧を有するLEDユニットが再び接続された時、このLEDユニットに過電流が流れる可能性がある。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、光源部に過電流が流れるのを抑制可能な点灯装置およびそれを用いた照明器具を提供することにある。
本発明の点灯装置は、LED素子を有する光源部を点灯対象として着脱可能な点灯装置であって、直流電源部からの直流電圧を所定の直流電圧に変換する電圧変換部と、前記光源部に印加される前記所定の直流電圧を検知する検知部と、前記光源部に流れる電流が一定となるように前記電圧変換部を制御する制御部と、前記検知部の出力電圧が予め設定された第1の基準電圧以上であるか否かを判定する判定部とを備え、前記第1の基準電圧は、前記検出部の前記出力電圧よりも規定電圧だけ大きな電圧に設定されるとともに、前記出力電圧の変動よりも遅れて変動するように設定されており、前記制御部は、前記判定部により前記検知部の前記出力電圧が前記第1の基準電圧以上であると判定されたときに、前記電圧変換部の動作を停止させることを特徴とする。
この点灯装置において、定格電圧が異なる複数種の前記光源部を適合可能であることが好ましい。
この点灯装置において、前記光源部が、複数の前記LED素子を直並列に接続したLEDユニットを有しており、少なくとも2つの前記LEDユニットが直列接続された前記光源部を適合可能であることが好ましい。
この点灯装置において、前記第1の基準電圧は、前記電圧変換部から前記所定の直流電圧が出力され規定時間が経過するまでの間、前記所定の直流電圧よりも大きな電圧となるように設定されてなることが好ましい。
この点灯装置において、前記判定部には、前記所定の直流電圧よりも大きな一定の電圧である第2の基準電圧が予め設定されており、前記判定部は、前記検知部の前記出力電圧が前記第2の基準電圧以上であるか否かを判定し、前記制御部は、前記判定部により前記検知部の前記出力電圧が前記第2の基準電圧以上であると判定されたときに、前記電圧変換部の動作を停止させることが好ましい。
本発明の照明器具は、前記光源部と、前記点灯装置とを備えてなることを特徴とする。
本発明の点灯装置においては、光源部に過電流が流れるのを抑制することが可能となる。
本発明の照明器具においては、光源部に過電流が流れるのを抑制可能な点灯装置を用いた照明器具を提供することができる。
実施形態1の点灯装置の概略回路図である。 実施形態1の点灯装置における各出力信号の説明図である。 比較例の点灯装置の概略回路図である。 比較例の点灯装置における各出力信号の説明図である。 比較例の点灯装置における各出力信号の他の説明図である。 実施形態1の照明器具の概略断面図である。 実施形態2の点灯装置の概略回路図である。 実施形態3の点灯装置の概略回路図である。 実施形態3の点灯装置における各出力信号の説明図である。 実施形態4の点灯装置の概略回路図である。 実施形態4の点灯装置における各出力信号の説明図である。 実施形態4の点灯装置における各出力信号の他の説明図である。 実施形態5の点灯装置の概略回路図である。 従来例のLED駆動装置の概略回路図である。
(実施形態1)
以下、本実施形態の点灯装置について、図1および図2を参照しながら説明する。
本実施形態の点灯装置10は、例えば、LED素子(図示せず)を有する光源部20を点灯させるものである。
光源部20は、複数個のLED素子を有している。複数個のLED素子の接続関係は、直列接続としているが、並列接続であってもよいし、直列接続と並列接続とを組み合わせた接続であってもよい。なお、本実施形態では、LED素子の個数を複数個としているが、1個であってもよい。
点灯装置10は、直流電源部1からの直流電圧を所定の直流電圧に変換する電圧変換部2と、光源部20に印加される上記所定の直流電圧を検知する検知部4と、光源部20に流れる電流Iが一定となるように電圧変換部2を制御する制御部3とを備えている。なお、本実施形態では、直流電源部1を構成要件として含まない。また、直流電源部1は、例えば、交流電源からの交流電圧を整流する整流回路と、この整流回路により整流された電圧を昇圧する昇圧チョッパ回路からなる力率改善回路とで構成すればよい。
電圧変換部2としては、例えば、降圧チョッパ回路を採用することができる。この電圧変換部2は、スイッチング素子Q1と、ダイオードD1と、インダクタL1と、平滑用のコンデンサC1と、スイッチング素子Q1を駆動する駆動回路6とを有している。
スイッチング素子Q1としては、例えば、パワーMOSFETを用いている。
スイッチング素子Q1の一方の主端子(本実施形態では、ドレイン端子)は、直流電源部1の高電位側に接続されている。スイッチング素子Q1の制御端子(本実施形態では、ゲート端子)は、駆動回路6に接続されている。スイッチング素子Q1の他方の主端子(本実施形態では、ソース端子)は、ダイオードD1のカソード側に接続されている。ダイオードD1のアノード側は、直流電源部1の低電位側に接続されている。直流電源部1の低電位側は、接地されている。
インダクタL1の一端は、スイッチング素子Q1のソース端子とダイオードD1のカソード側との接続点に接続されている。インダクタL1の他端は、コンデンサC1の高電位側に接続されている。コンデンサC1の低電位側は、抵抗R1を介してダイオードD1のアノード側に接続されている。
コンデンサC1の両端間には、第1のコネクタCN1が電気的に接続されている。ここにおいて、光源部20には、第1のコネクタCN1に着脱自在に接続可能な第2のコネクタCN2が電気的に接続されている。本実施形態では、第1のコネクタCN1と第2のコネクタCN2とが電気的および機械的に接続されることによって、点灯装置10と光源部20とが電気的に接続される。また、本実施形態では、第1のコネクタCN1と第2のコネクタCN2との電気的および機械的な接続が解除されることによって、点灯装置10と光源部20との電気的な接続が解除される。これにより、本実施形態の点灯装置10は、光源部20を着脱可能となる。なお、本実施形態の点灯装置では、第1のコネクタCN1を構成要件として含む。
検知部4は、例えば、抵抗分圧回路により構成することができる。抵抗分圧回路としては、例えば、抵抗R2および抵抗R3の直列回路と、抵抗R4とで構成すればよい。
抵抗R2の一端は、コンデンサC1の高電位側と第1のコネクタCN1の高電位側との接続点に接続されている。抵抗R2の他端は、抵抗R3の一端に接続されている。抵抗R3の他端は、抵抗R4の一端に接続されている。抵抗R4の他端は、接地されている。これにより、検知部4は、電圧変換部2により変換された上記所定の直流電圧を抵抗分圧することが可能となる。
制御部3は、駆動回路6を制御する制御用IC12を有している。
制御用IC12は、駆動回路6に接続されている。また、制御用IC12は、抵抗R5を介して、1次巻線を構成するインダクタL1に対応する2次巻線L2の一端に接続されている。2次巻線L2の他端は、ダイオードD1のアノード側に接続されている。これにより、制御用IC12は、インダクタL1に流れる電流を検知することが可能となる。制御用IC12は、インダクタL1に流れる電流の電流値がゼロのときに、駆動回路6がスイッチング素子Q1をオンするように駆動回路6を制御する。
また、制御用IC12は、抵抗R6を介して、コンデンサC1の低電位側と抵抗R1との接続点に接続されている。本実施形態では、抵抗R1が、スイッチング素子Q1に流れる電流を電流電圧変換して電圧を検知するための抵抗を構成している。制御用IC12は、抵抗R1により電流電圧変換された電圧が入力されることによって、スイッチング素子Q1に流れる電流を検知することが可能となる。
また、制御用IC12は、抵抗R7を介して、直流電源E1のプラス側に接続されている。直流電源E1のマイナス側は、接地されている。本実施形態では、抵抗R7と、直流電源E1とが、スイッチング素子Q1をオフするための閾値電圧を設定する第1の設定部7を構成している。また、本実施形態では、制御用IC12に、第1の設定部7により設定された閾値電圧が入力される。直流電源E1は、出力電圧を可変とするものである。
制御用IC12は、抵抗R1により電流電圧変換された電圧が閾値電圧に達したとき、駆動回路6がスイッチング素子Q1をオフするように、駆動回路6を制御する。
制御部3は、駆動回路6によりスイッチング素子Q1をオンオフすることによって、光源部20に流れる電流Iを略一定にすることが可能となる。
また、点灯装置10は、検知部4からの出力電圧VAが予め設定された第1の基準電圧VS以上であるか否かを判定する判定部5を備えている。
判定部5は、コンパレータCP1と、第1の基準電圧VSを設定する第2の設定部8と、抵抗R8とを有している。
コンパレータCP1の出力端子は、抵抗R8を介して、制御用IC12と抵抗R7との接続点に接続されている。コンパレータCP1の反転入力端子は、抵抗R2および抵抗R3の直列回路と抵抗R4との接続点に接続されている。コンパレータCP1の非反転入力端子は、第2の設定部8に接続されている。
第2の設定部8は、3個の抵抗R9〜R11と、コンデンサC2とを有している。
抵抗R9の一端は、抵抗R4の一端に接続されている。抵抗R9の他端は、抵抗R10を介してリファレンス電圧Vrefにプルアップされている。なお、本実施形態では、リファレンス電圧Vrefを、例えば、直流電源部1より出力された直流電圧から生成する。
抵抗R11の一端は、抵抗R9と抵抗R10の接続点に接続されている。抵抗R11の他端は、抵抗R4の他端に接続されている。また、抵抗R11の一端は、コンデンサC2の高電位側に接続されている。コンデンサC2の低電位側は、抵抗R11の他端に接続されている。また、コンデンサC2の高電位側は、コンパレータCP1の非反転入力端子に接続されている。
第1の基準電圧VSは、検知部4の出力電圧VAよりも第1の規定電圧だけ大きな電圧に設定される。本実施形態では、第1の規定電圧を、例えば、検知部4の出力電圧VAの5%の電圧に設定する。すなわち、第1の基準電圧VSは、〔検知部4の出力電圧VA+(検知部4の出力電圧VAの5%の電圧)〕となるように設定される。なお、本実施形態では、第1の規定電圧を、検知部4の出力電圧VAの5%の電圧に設定しているが、これに限らず、例えば、検知部4の出力電圧VAの1%〜10%の電圧に設定してもよい。
ところで、本実施形態の点灯装置10では、例えば、光源部20が点灯している状態で第1のコネクタCN1と第2のコネクタCN2との接触不良によって、光源部20と点灯装置10との電気的な接続が解除された時(図2中のt2の時点)、点灯装置10の出力端側が無負荷状態となる。また、本実施形態の点灯装置10では、この点灯装置10の出力端側が無負荷状態となると、点灯装置10の出力電圧Voutが上昇する。そして、本実施形態の点灯装置10では、点灯装置10の出力電圧Voutが上昇すると、検知部4の出力電圧VAと第1の基準電圧VSがそれぞれ上昇する。なお、図2中のt1は、スイッチング素子Q1がオンオフを開始する時点を表している。
本実施形態の点灯装置10では、光源部20が点灯している状態で光源部20と点灯装置10との電気的な接続が解除された時、第1の基準電圧VSが上昇する時間は、検知部4の出力電圧VAが上昇する時間よりも長くなるように設定される。言い換えれば、本実施形態の点灯装置10では、光源部20が点灯している状態で光源部20と点灯装置10との電気的な接続が解除された時、第1の基準電圧VSが、検知部4の出力電圧VAの変動よりも遅れて変動するように設定される。要するに、第1の基準電圧VSは、検知部4の出力電圧VAの変動よりも遅れて変動するように設定される。具体的に説明すると、本実施形態では、第1の基準電圧VSが検知部4の出力電圧VAの変動よりも遅れて変動するように、判定部5の時定数を、電圧変換部2と制御部3との時定数よりも大きく設定している。本実施形態では、判定部5の時定数を、例えば、各抵抗R9〜R11とコンデンサC2とで決まる時定数としている。また、本実施形態では、電圧変換部2の時定数を、例えば、インダクタL1とコンデンサC1とで決まる時定数としている。さらに、本実施形態では、制御部3の時定数が、制御用IC12の応答速度に依存する。
本実施形態の点灯装置10では、第1の基準電圧VSを検知部4の出力電圧VAの変動よりも遅れて変動させるので、スイッチング素子Q1がオンオフを開始した時(図2中のt1の時点)、検知部4の出力電圧VAが第1の基準電圧VSよりも大きくなる期間がある。そのため、本実施形態の点灯装置10では、スイッチング素子Q1がオンオフを開始してから、第1の基準電圧VSが検知部4の出力電圧VAよりも第1の規定電圧だけ大きな電圧となるまでの間、制御部3が判定部5の判定結果を無視する。
コンパレータCP1の反転入力端子には、検知部4の出力電圧VAが入力される。コンパレータCP1の非反転入力端子には、第2の設定部8により設定された第1の基準電圧VSが入力される。
コンパレータCP1は、反転入力端子に入力された検知部4の出力電圧VAと、非反転入力端子に入力された第1の基準電圧VSとを比較する。また、コンパレータCP1は、検知部4の出力電圧VAが第1の基準電圧VS以上であるときに、コンパレータCP1の出力をハイレベルからローレベルにする。
本実施形態の点灯装置10では、コンパレータCP1の出力がハイレベルからローレベルになると、制御用IC12に入力された閾値電圧が低下する。制御用IC12は、第1の設定部7により設定された閾値電圧が予め設定された第1の設定電圧以下になると、制御用IC12の出力をローレベルに固定する。
また、本実施形態の点灯装置10では、制御用IC12の出力がローレベルに固定されると、駆動回路6によりスイッチング素子Q1がオフ状態を維持する。これにより、制御部3は、判定部5により検知部4の出力電圧VAが第1の基準電圧VS以上であると判定されたときに、電圧変換部2の動作を停止させることが可能となる。
ところで、本願発明者らは、図3に示す構成を有する比較例の点灯装置11を考えた。この点灯装置11は、本実施形態の点灯装置10と同様に、光源部20を点灯させるものである。なお、以下では、比較例の点灯装置11において、本実施形態の点灯装置10と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
比較例の点灯装置11は、電圧変換部2と、検知部4と、光源部20に流れる電流Iが一定となるように電圧変換部2を制御する制御部13と、検知部4の出力電圧VAが予め設定された比較電圧VT以上であるか否かを判定する判定部15とを備えている。
制御部13は、駆動回路6を制御する制御回路14を有している。
制御回路14は、抵抗R1とコンデンサC1の低電位側との接続点に接続されている。また、制御回路14は、抵抗R1により電流電圧変換された電圧が入力されることによって、スイッチング素子Q1に流れる電流を検知する。
また、制御回路14は、駆動回路6に接続されている。この制御回路14は、抵抗R1により電流電圧変換された電圧が予め設定された第2の設定電圧となるように、スイッチング素子Q1のオンオフを制御するためのスイッチング信号を駆動回路6へ出力する。駆動回路6は、制御回路14からのスイッチング信号に従ってスイッチング素子Q1をオンオフする。これにより、制御部13は、光源部20に流れる電流Iを略一定にすることが可能となる。
また、制御回路14は、コンパレータCP1の出力端子に接続されている。
判定部15は、コンパレータCP1と、比較電圧VTを設定する第3の設定部16とを有している。
第3の設定部16は、直流電源E2を有している。直流電源E2のプラス側は、コンパレータCP1の非反転入力端子に接続されている。また、直流電源E2のマイナス側は、接地されている。直流電源E2は、出力電圧を可変とするものである。
コンパレータCP1の非反転入力端子には、第3の設定部16により設定された比較電圧VTが入力される。
コンパレータCP1は、反転入力端子に入力された検知部4の出力電圧VAと、非反転入力端子に入力された比較電圧VTとを比較する。また、コンパレータCP1は、検知部4の出力電圧VAが比較電圧VT以上であるときに、コンパレータCP1の出力をハイレベルからローレベルにする。
制御回路14は、コンパレータCP1の出力がハイレベルからローレベルになると、駆動回路6によりスイッチング素子Q1がオフ状態を維持する。これにより、制御部13は、判定部15により検知部4の出力電圧VAが比較電圧VT以上であると判定されたときに、電圧変換部2の動作を停止させることが可能となる。
ところで、比較例の点灯装置11では、光源部20が点灯を開始する時に電圧変換部2の動作を誤って停止するのを防ぐために、比較電圧VTを、点灯装置11の出力電圧Voutよりも大きな電圧に設定してある(図4参照)。なお、図4中のt1は、スイッチング素子Q1がオンオフを開始する時点を表している。
本願発明者らは、光源部20が点灯を開始する時に電圧変換部2の動作を誤って停止する可能性がある場合として、例えば、LED素子の順電圧(順方向電圧)のばらつきが大きい場合を考えた。この場合は、比較電圧VTを、LED素子の順電圧のばらつきの上限値を考慮して設定すればよい。また、本願発明者らは、光源部20が点灯を開始する時に電圧変換部2の動作を誤って停止する可能性がある場合として、例えば、順電圧が異なる複数種のLED素子を採用する場合を考えた。この場合は、比較電圧VTを、複数種のLED素子の順電圧のうち最も大きな順電圧を考慮して設定すればよい。さらに、本願発明者らは、光源部20が点灯を開始する時に電圧変換部2の動作を誤って停止する可能性がある場合として、例えば、複数個(例えば、N個:N≧2)のLED素子に上記所定の直流電圧を直列的に印加する場合を考えた。この場合は、比較電圧VTを、N個のLED素子における合計の順電圧を考慮して設定すればよい。すなわち、比較例の点灯装置11では、これらの場合を考慮して、比較電圧VTを、点灯装置11の出力電圧Voutよりも大きな電圧に設定してある。
比較例の点灯装置11では、光源部20が点灯状態のときに光源部20と点灯装置11との電気的な接続が解除されると(図4中のt2の時点)、点灯装置11の出力電圧Voutは、検知部4の出力電圧VAが比較電圧VTに達するまで、上昇する。そして、比較例の点灯装置11では、点灯装置11の出力電圧Voutが上昇した時に光源部20と点灯装置11とが再び電気的に接続されると(図4中のt4の時点)、光源部20に過電流が流れる可能性がある。
また、比較例の点灯装置11では、例えば、順電圧のばらつきの下限値の順電圧を有するLED素子を用いた光源部(図示せず)を点灯させる場合、上記光源部が点灯状態のときに上記光源部と点灯装置11との電気的な接続が解除されると(図5中のt2の時点)、点灯装置11の出力電圧Voutが、光源部20を点灯させる場合に比べて、急峻に上昇する。そのため、比較例の点灯装置11では、点灯装置11の出力電圧Voutが上昇した時に上記光源部と点灯装置11とが再び電気的に接続されると(図5中のt5の時点)、上記光源部に比較的大きな過電流が流れる可能性がある。なお、図5中のt1は、スイッチング素子Q1がオンオフを開始する時点を表している。
これに対して、本実施形態の点灯装置10では、第2の設定部8により設定される第1の基準電圧VSを、検知部4の出力電圧VAよりも第1の規定電圧だけ大きな電圧に設定している。そのため、本実施形態の点灯装置10では、仮に、光源部20が点灯状態のときに光源部20と点灯装置10との電気的な接続が解除されたとしても、比較例の点灯装置11に比べて、点灯装置10の出力電圧Voutが上昇するのを低減することが可能となる。よって、本実施形態の点灯装置10では、点灯装置10の出力電圧Voutが上昇した時に、光源部20と点灯装置10とが再び電気的に接続されたとしても(図2中のt3の時点)、比較例の点灯装置11に比べて、光源部20に過電流が流れるのを抑制することが可能となる。
また、本実施形態の点灯装置10では、上記光源部を点灯させる場合、仮に、上記光源部が点灯状態のときに上記光源部と点灯装置10との電気的な接続が解除されたとしても、比較例の点灯装置11に比べて、点灯装置10の出力電圧Voutが上昇するのを低減することが可能となる。よって、本実施形態の点灯装置10では、点灯装置10の出力電圧Voutが上昇した時に、上記光源部と点灯装置10とが再び電気的に接続されたとしても、比較例の点灯装置11に比べて、上記光源部に過電流が流れるのを抑制することが可能となる。つまり、本実施形態の点灯装置10では、定格電圧が異なる光源部20を点灯させる場合であっても、光源部20に過電流が流れるのを抑制することが可能となる。要するに、本実施形態の点灯装置10では、図14に示す構成を有する従来例のLED駆動装置60に比べて、光源部20に過電流が流れるのを抑制することが可能となる。
本願発明者らは、本実施形態の点灯装置10において、複数種のLED素子の順電圧のうち最も小さな順電圧を考慮する場合であっても、光源部20に過電流が流れるのを抑制することが可能となることを実験により確認している。また、本願発明者らは、本実施形態の点灯装置10において、(N−1)個のLED素子における合計の順電圧を考慮する場合であっても、光源部20に過電流が流れるのを抑制することが可能となることを実験により確認している。
また、本実施形態の点灯装置10では、第2の設定部8により設定される第1の基準電圧VSを、検知部4の出力電圧VAよりも第1の規定電圧だけ大きな電圧に設定するとともに、検知部4の出力電圧VAの変動よりも遅れて変動するように設定している。そのため、本実施形態の点灯装置10では、光源部20が点灯を開始する時に、電圧変換部2の動作を誤って停止するのを防ぐことが可能となる。また、本実施形態の点灯装置10では、定格電圧が異なる上記光源部を点灯させる場合であっても、上記光源部が点灯を開始する時に、電圧変換部2の動作を誤って停止するのを防ぐことが可能となる。
また、本実施形態の点灯装置10は、複数個のLED素子が直並列に接続されたLEDユニット(図示せず)を点灯可能としてもよい。この場合、本実施形態の点灯装置10では、少なくとも2つのLEDユニットが直列接続された光源部20に適合可能であることが好ましい。これにより、本実施形態の点灯装置10では、仮に、光源部20が点灯状態のときに光源部20と点灯装置10との電気的な接続が解除されたとしても、比較例の点灯装置11に比べて、点灯装置10の出力電圧Voutが上昇するのを低減することが可能となる。よって、本実施形態の点灯装置10では、点灯装置10の出力電圧Voutが上昇した時に、光源部20と点灯装置10とが再び電気的に接続されたとしても、比較例の点灯装置11に比べて、光源部20に過電流が流れるのを抑制することが可能となる。
なお、本実施形態の点灯装置10では、直流電源部1を構成要件として含めていないが、直流電源部1を構成要件として含めてもよい。また、本実施形態では、直流電源部1を、交流電源と整流回路と力率改善回路とで構成しているが、これに限らず、例えば、直流電源、蓄電池、太陽電池などで構成してもよい。
以上説明した本実施形態の点灯装置10は、LED素子を有する光源部20を点灯対象として着脱可能な点灯装置である。また、本実施形態の点灯装置10は、直流電源部1からの直流電圧を上記所定の直流電圧に変換する電圧変換部2と、光源部20に印加される上記所定の直流電圧を検知する検知部4とを備えている。また、本実施形態の点灯装置10は、光源部20に流れる電流Iが一定となるように電圧変換部2を制御する制御部3と、検知部4の出力電圧VAが予め設定された第1の基準電圧VS以上であるか否かを判定する判定部5とを備えている。また、本実施形態の点灯装置10では、第1の基準電圧VSが、検知部4の出力電圧VAよりも規定電圧(第1の規定電圧)だけ大きな電圧に設定されるとともに、検知部4の出力電圧VAの変動よりも遅れて変動するように設定される。そして、本実施形態の点灯装置10では、制御部3が、判定部5により検知部4の出力電圧VAが第1の基準電圧VSであると判定されたときに、電圧変換部2の動作を停止させる。これにより、本実施形態の点灯装置10では、仮に、光源部20が点灯状態のときに光源部20と点灯装置10との電気的な接続が解除されたとしても、比較例の点灯装置11に比べて、点灯装置10の出力電圧Voutが上昇するのを低減することが可能となる。そして、本実施形態の点灯装置10では、点灯装置10の出力電圧Voutが上昇した時に、光源部20と点灯装置10とが再び電気的に接続されたとしても、比較例の点灯装置11に比べて、光源部20に過電流が流れるのを抑制することが可能となる。
また、本実施形態の点灯装置10では、第1の基準電圧VSが、検知部4の出力電圧VAよりも第1の規定電圧だけ大きな電圧に設定されるとともに、検知部4の出力電圧VAの変動よりも遅れて変動するように設定される。これにより、本実施形態の点灯装置10では、定格電圧が異なる複数類の光源部20を点灯させる場合であっても、光源部20に過電流が流れるのを抑制することが可能となる。
以下、本実施形態の点灯装置10を用いた照明器具の一例について、図6に基づいて説明する。
本実施形態の照明器具30は、例えば、天井材40に埋め込み配置されるものである。この照明器具30は、上述の光源部20と、上述の点灯装置10と、点灯装置10を収納する箱状(本実施形態では、矩形箱状)の筐体31とを備えている。
筐体31の材料としては、例えば、金属(例えば、鉄、アルミニウム、ステンレス)などを採用することができる。本実施形態では、筐体31を、天井材40の一表面側(図6では、上面側)に配置してある。また、本実施形態では、筐体31と天井材40との間に、筐体31と天井材40との間を規定の距離に保つためのスペーサ32を介在させてある。
筐体31の一側壁(図6では、左側壁)には、点灯装置10に電気的に接続された第1の接続線33を導出するための第1の導出孔(図示せず)が、形成されている。点灯装置10は、第1の接続線33を介して、第1のコネクタCN1と電気的に接続されている。
光源部20は、上述の複数個のLED素子21と、これら複数個のLED素子21が実装された実装基板22とを有している。
実装基板22としては、例えば、金属ベースプリント配線板などを採用することができる。本実施形態では、実装基板22の外周形状を、例えば、円形状としている。
実装基板22は、第2の接続線25を介して、第2のコネクタCN2と電気的に接続されている。実装基板22の一面側(図6では、下面側)には、複数個のLED素子21が実装されている。なお、図6では、複数個のLED素子21のうち3個のLED素子21が見えている。
また、照明器具30は、実装基板22が取り付けられる有底筒状(本実施形態では、有底円筒状)の器具本体23を備えている。
器具本体23の材料としては、例えば、金属(例えば、鉄、アルミニウム、ステンレス)などを採用することができる。
器具本体23の底壁23aには、実装基板22に電気的に接続された第2の接続線25を導出するための第2の導出孔(図示せず)が、形成されている。ここにおいて、本実施形態では、実装基板22の平面サイズを、器具本体23の開口サイズよりも若干小さく設定してある。
本実施形態の照明器具30では、器具本体23の底壁23aの内側に、上述の実装基板22が配置されている。また、本実施形態では、器具本体23の底壁23aに、実装基板22が取り付けられている。また、本実施形態では、実装基板22を器具本体23の底壁23aに取り付ける手段として、例えば、電気絶縁性および熱伝導性を有する接着シート(図示せず)などを用いている。
器具本体23の側壁23bの下端部には、側方へ延設された鍔部23cが設けられている。また、器具本体23の側壁23bの下端部には、天井材40に予め形成された埋込孔40aの周部を鍔部23cとで挟持可能な一対の取付金具(図示せず)が、設けられている。本実施形態では、天井材40の埋込孔40aの周部を上記一対の取付金具と鍔部23cとで挟持することによって、器具本体23を天井材40に埋め込み配置することが可能となる。
また、照明器具30は、器具本体23の開口部を覆い各LED素子21から放射された光を拡散する光拡散板24を備えている。
光拡散板24の材料としては、透光性材料(例えば、アクリル樹脂、ガラスなど)を採用することができる。本実施形態では、光拡散板24の形状を、例えば、円板状としている。また、本実施形態では、器具本体23の側壁23bの下端部に、光拡散板24が着脱自在に取り付けられている。
以上説明した本実施形態の照明器具30は、上述の光源部20と、上述の点灯装置10とを備えている。これにより、本実施形態の照明器具30では、光源部20に過電流が流れるのを抑制可能な点灯装置10を用いた照明器具を提供することができる。
(実施形態2)
本実施形態の点灯装置10の基本構成は、実施形態1と同じであり、図7に示すように、実施形態1における第1の設定部7の代わりに、積分演算を行う積分回路からなる調光制御部17を備えている点などが実施形態1と相違する。なお、本実施形態では、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
調光制御部17は、3個の抵抗R12〜R14と、コンデンサC3と、オペアンプOP1と、直流電源E3とを有している。
制御用IC12と抵抗R8との間の給電路には、抵抗R12が設けられている。
オペアンプOP1の出力端子は、抵抗R12と抵抗R8との接続点に接続されている。また、オペアンプOP1の出力端子は、抵抗R13を介して、オペアンプOP1の反転入力端子に接続されている。抵抗R13には、コンデンサC3が並列接続されている。
オペアンプOP1の反転入力端子は、抵抗R14を介して、抵抗R6における制御用IC12との接続点側とは反対側に接続されている。オペアンプOP1の非反転入力端子は、直流電源E3のプラス側に接続されている。直流電源E3のマイナス側は、接地されている。直流電源E3は、出力電圧を可変とするものである。
オペアンプOP1の反転入力端子には、抵抗R1により電流電圧変換された電圧に対応する第1の電圧信号が入力される。オペアンプOP1の非反転入力端子には、直流電源E3からの電圧に対応する第2の電圧信号が入力される。なお、本実施形態では、直流電源E3からの第2の電圧信号が、光源部20を調光点灯させるための調光信号を構成している。以下、本実施形態では、説明の便宜上、直流電源E3からの第2の電圧信号を、直流電源E3からの調光信号と称する。
オペアンプOP1は、オペアンプOP1の反転入力端子に入力された第1の電圧信号の出力レベルと、オペアンプOP1の非反転入力端子に入力された調光信号の出力レベルとの積分演算を行う。また、オペアンプOP1は、積分演算を行った結果を出力信号として制御用IC12へ出力する。なお、本実施形態では、制御用IC12に入力された出力信号の出力レベルが、上記閾値電圧を構成している。
以下、本実施形態の点灯装置10において、光源部20を調光点灯させる動作について説明する。なお、本実施形態では、光源部20を調光点灯させる動作の一例として、光源部20の光出力を小さくする場合について説明する。また、本実施形態では、直流電源E3からの調光信号の出力レベルが小さく設定されているものとして説明する。
本実施形態の点灯装置10では、オペアンプOP1の反転入力端子に入力された第1の電圧信号の出力レベルが、直流電源E3からの調光信号の出力レベルよりも大きい場合、オペアンプOP1からの出力信号の出力レベルが低下する。
制御用IC12は、オペアンプOP1からの出力信号の出力レベルが低下するので、駆動回路6によるスイッチング素子Q1のオン期間を短くすることが可能となる。これにより、本実施形態の点灯装置10では、光源部20に流れる電流Iを小さくすることが可能となり、光源部20の光出力を小さくすることが可能となる。言い換えれば、本実施形態の点灯装置10では、光源部20を調光点灯させることが可能となる。
なお、本実施形態の点灯装置10を、実施形態1で説明した照明器具30に用いてもよい。
(実施形態3)
本実施形態の点灯装置10の基本構成は、実施形態1と同じであり、図8に示すように、第2の設定部8の構成が異なる点などが実施形態1と相違する。なお、本実施形態では、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
第2の設定部8は、例えば、マイクロコンピュータに適宜のプログラムを搭載することにより構成することができる。
第2の設定部8は、コンパレータCP1の非反転入力端子に接続されている。また、第2の設定部8は、抵抗R4の一端に接続されている。
本実施形態の点灯装置10では、実施形態1における制御部3の代わりに、比較例の点灯装置11で説明した制御部13を用いている。
コンパレータCP1の出力端子は、制御部13の制御回路14に接続されている。
また、本実施形態の点灯装置10では、第2の設定部8に、第1の基準電圧VSが予め記憶されている。具体的に説明すると、第2の設定部8には、検知部4の出力電圧VAに対応する第1の基準電圧VSがデータテーブルとして予め記憶されている。なお、本実施形態では、第2の設定部8に、検知部4の出力電圧VAに対応する第1の基準電圧VSがデータテーブルとして予め記憶しているが、これに限らず、例えば、第2の設定部8が、検知部4の出力電圧VAを順次検知し、検知した出力電圧VAに基づいて第1の基準電圧VSを生成するようにしてもよい。
第2の設定部8は、第1の基準電圧VSに対応する第3の電圧信号を、コンパレータCP1の非反転入力端子へ出力する。
第1の基準電圧VSは、電圧変換部2から上記所定の直流電圧が出力され第1の規定時間T1(図9参照)が経過するまでの間、電圧変換部2により変換された上記所定の直流電圧よりも大きな電圧となるように設定される。具体的に説明すると、第1の基準電圧VSは、スイッチング素子Q1がオンオフを開始した時(図9中のt1の時点)から第1の規定時間T1が経過するまでの間、複数種のLED素子の順電圧のうち最も大きな順電圧よりも第2の規定電圧だけ大きな電圧に設定される。本実施形態では、第2の規定電圧を、例えば、複数種のLED素子の順電圧のうち最も大きな順電圧の5%の電圧に設定してある。すなわち、第1の基準電圧VSは、スイッチング素子Q1がオンオフを開始した時から第1の規定時間T1が経過するまでの間、〔複数種のLED素子の順電圧のうち最も大きな順電圧+(複数種のLED素子の順電圧のうち最も大きな順電圧の5%の電圧)〕となるように設定される。これにより、本実施形態の点灯装置10では、例えば、LED素子の順電圧のばらつきが大きい場合、光源部20が点灯を開始する時に、電圧変換部2の動作を誤って停止するのを防ぐことが可能となる。なお、本実施形態では、第2の規定電圧を、複数種のLED素子の順電圧のうち最も大きな順電圧の5%の電圧に設定しているが、これに限らず、例えば、複数種のLED素子の順電圧のうち最も大きな順電圧の1%〜10%の電圧に設定してもよい。
また、第1の基準電圧VSは、スイッチング素子Q1がオンオフを開始した時から第1の規定時間T1が経過した後に、検知部4の出力電圧VAよりも第1の規定電圧だけ大きな電圧に設定される。これにより、本実施形態の点灯装置10では、仮に、光源部20が点灯状態のときに光源部20と点灯装置10との電気的な接続が解除されたとしても(図9中のt2の時点)、比較例の点灯装置11に比べて、点灯装置10の出力電圧Voutが上昇するのを低減することが可能となる。
また、第1の基準電圧VSは、検知部4の出力電圧VAが上昇すると(図9中のt2の時点)、第1の基準電圧VSが、出力電圧VAの上昇時間T2よりも長い時間である第2の規定時間T3の間隔で段階的に低下するように、設定される。
コンパレータCP1は、反転入力端子に入力された検知部4の出力電圧VAが第1の基準電圧VS以上であるときに(図9中のt6の時点)、コンパレータCP1の出力をハイレベルからローレベルにする。
制御回路14は、コンパレータCP1の出力がハイレベルからローレベルになると、駆動回路6によりスイッチング素子Q1のオフ状態を維持する。これにより、制御部13は、判定部5により検知部4の出力電圧VAが第1の基準電圧VS以上であると判定されたときに、電圧変換部2の動作を停止させることが可能となる。
したがって、本実施形態の点灯装置10では、仮に、光源部20が点灯状態のときに光源部20と点灯装置10との電気的な接続が解除されたとしても、比較例の点灯装置11に比べて、点灯装置10の出力電圧Voutが上昇するのを低減することが可能となる。よって、本実施形態の点灯装置10では、点灯装置10の出力電圧Voutが上昇した時に、光源部20と点灯装置10とが再び電気的に接続されたとしても(図9中のt6の時点)、比較例の点灯装置11に比べて、光源部20に過電流が流れるのを抑制することが可能となる。
なお、本実施形態の点灯装置10を、実施形態1で説明した照明器具30に用いてもよい。
(実施形態4)
本実施形態の点灯装置10の基本構成は、実施形態3と同じであり、図10に示すように、判定部5の構成が異なる点などが実施形態3と相違する。なお、本実施形態では、実施形態3と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
判定部5は、2個のコンパレータCP1,CP2と、第2の設定部8と、AND回路9とを有している。
AND回路9の出力端子は、制御回路14に接続されている。AND回路9の一方の入力端子は、コンパレータCP1の出力端子に接続されている。AND回路9の他方の入力端子は、コンパレータCP2の出力端子に接続されている。
コンパレータCP1の反転入力端子は、抵抗R2および抵抗R3の直列回路と抵抗R4との接続点に接続されている。コンパレータCP1の非反転入力端子は、第2の設定部8に接続されている。
コンパレータCP2の反転入力端子は、抵抗R2および抵抗R3の直列回路と抵抗R4との接続点に接続されている。コンパレータCP2の非反転入力端子は、第2の設定部8に接続されている。
本実施形態の点灯装置10では、第2の設定部8に、電圧変換部2により変換された上記所定の直流電圧よりも大きな一定の電圧である第2の基準電圧VR(図11参照)が予め記憶されている。言い換えれば、本実施形態の点灯装置10では、判定部5に、上述の第2の基準電圧VRが予め設定されている。なお、図11中のt1〜t2,t6は、図9中のt1〜t2,t6と同じ時点を表している。
第2の基準電圧VRは、LED素子の順電圧のばらつきの上限値と、複数種のLED素子の順電圧のうち最も大きな順電圧と、1個ないし複数個(本実施形態では、N個:N≧2)のLED素子における合計の順電圧とを考慮して、上記所定の直流電圧よりも大きな一定の電圧に設定される。
第2の設定部8は、第2の基準電圧VRに対応する第4の電圧信号を、コンパレータCP2の非反転入力端子へ出力する。
ところで、本実施形態の点灯装置10では、LED素子の故障や経年劣化などに起因してLED素子が異常となったとき、図12に示すように、点灯装置10の出力電圧Voutが徐々に上昇する。また、本実施形態の点灯装置10では、点灯装置10の出力電圧Voutが徐々に上昇すると、検知部4の出力電圧VAと第1の基準電圧VSがそれぞれ徐々に上昇する。
コンパレータCP2は、反転入力端子に入力された検知部4の出力電圧VAが第2の基準電圧VR以上であるときに(図12中のt8の時点)、コンパレータCP2の出力をハイレベルからローレベルにする。これにより、判定部5は、検知部4の出力電圧VAが第2の基準電圧VR以上であるか否かを判定することが可能となる。
AND回路9は、コンパレータCP2の出力がハイレベルからローレベルになると、AND回路9の出力をハイレベルからローレベルにする。
制御回路14は、AND回路9の出力がハイレベルからローレベルになると、駆動回路6によりスイッチング素子Q1のオフ状態を維持する。これにより、制御部13は、判定部5により検知部4の出力電圧VAが第2の基準電圧VR以上であると判定されたときに、電圧変換部2の動作を停止させることが可能となる。
以上説明した本実施形態の点灯装置10では、判定部5に、電圧変換部2により変換された上記所定の直流電圧よりも大きな一定の電圧である第2の基準電圧VRが予め設定される。また、本実施形態の点灯装置10における判定部5は、検知部4の出力電圧VAが第2の基準電圧VR以上であるか否かを判定する。また、本実施形態の点灯装置10における制御部13は、判定部5により検知部4の出力電圧VAが第2の基準電圧VR以上であると判定されたときに、電圧変換部2の動作を停止させる。これにより、本実施形態の点灯装置10では、例えば、LED素子の故障や経年劣化などに起因してLED素子が異常となったときに、電圧変換部2の動作を停止させることが可能となる。
なお、本実施形態の点灯装置10を、実施形態1で説明した照明器具30に用いてもよい。
(実施形態5)
本実施形態の点灯装置10の基本構成は、実施形態3と同じであり、図13に示すように、スイッチング素子Q1が、点灯装置10の低電位側に配置されている点などが実施形態3と相違する。なお、本実施形態では、実施形態3と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
インダクタL1の一端は、直流電源部1の高電位側に接続されている。インダクタL1の他端は、コンデンサC1の高電位側に接続されている。コンデンサC1の低電位側は、ダイオードD1のアノード側に接続されている。ダイオードD1のカソード側は、インダクタL1の一端に接続されている。
スイッチング素子Q1のドレイン端子は、コンデンサC1の低電位側に接続されている。スイッチング素子Q1のゲート端子は、駆動回路6に接続されている。スイッチング素子Q1のソース端子は、抵抗R1を介して直流電源部1の低電位側に接続されている。
制御回路14は、スイッチング素子Q1のソース端子と抵抗R1との接続点に接続されている。また、制御回路14は、駆動回路6に接続されている。さらに、制御回路14は、コンパレータCP1の出力端子に接続されている。
本実施形態の点灯装置10でも、仮に、光源部20が点灯状態のときに光源部20と点灯装置10との電気的な接続が解除されたとしても、比較例の点灯装置11に比べて、点灯装置10の出力電圧Voutが上昇するのを低減することが可能となる。よって、本実施形態の点灯装置10でも、点灯装置10の出力電圧Voutが上昇した時に、光源部20と点灯装置10とが再び電気的に接続されたとしても、比較例の点灯装置11に比べて、光源部20に過電流が流れるのを抑制することが可能となる。
なお、本実施形態の点灯装置10を、実施形態1で説明した照明器具30に用いてもよい。また、本実施形態1〜2,4におけるスイッチング素子Q1を、本実施形態におけるスイッチング素子Q1と同様に、点灯装置10の低電位側に配置してもよい。
2 電圧変換部
3 制御部
4 検知部
5 判定部
10 点灯装置
13 制御部
20 光源部
30 照明器具
電流
T1 第1の規定時間(規定時間)
A 出力電圧
S 第1の基準電圧
R 第2の基準電圧

Claims (6)

  1. LED素子を有する光源部を点灯対象として着脱可能な点灯装置であって、直流電源部からの直流電圧を所定の直流電圧に変換する電圧変換部と、前記光源部に印加される前記所定の直流電圧を検知する検知部と、前記光源部に流れる電流が一定となるように前記電圧変換部を制御する制御部と、前記検知部の出力電圧が予め設定された第1の基準電圧以上であるか否かを判定する判定部とを備え、前記第1の基準電圧は、前記検出部の前記出力電圧よりも規定電圧だけ大きな電圧に設定されるとともに、前記出力電圧の変動よりも遅れて変動するように設定されており、前記制御部は、前記判定部により前記検知部の前記出力電圧が前記第1の基準電圧以上であると判定されたときに、前記電圧変換部の動作を停止させることを特徴とする点灯装置。
  2. 定格電圧が異なる複数種の前記光源部を適合可能であることを特徴とする請求項1記載の点灯装置。
  3. 前記光源部が、複数の前記LED素子を直並列に接続したLEDユニットを有しており、少なくとも2つの前記LEDユニットが直列接続された前記光源部を適合可能であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の点灯装置。
  4. 前記第1の基準電圧は、前記電圧変換部から前記所定の直流電圧が出力され規定時間が経過するまでの間、前記所定の直流電圧よりも大きな電圧となるように設定されてなることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の点灯装置。
  5. 前記判定部には、前記所定の直流電圧よりも大きな一定の電圧である第2の基準電圧が予め設定されており、前記判定部は、前記検知部の前記出力電圧が前記第2の基準電圧以上であるか否かを判定し、前記制御部は、前記判定部により前記検知部の前記出力電圧が前記第2の基準電圧以上であると判定されたときに、前記電圧変換部の動作を停止させることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の点灯装置。
  6. 前記光源部と、請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の点灯装置とを備えてなることを特徴とする照明器具。
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