JP2014109121A - 隙間遮蔽充填材を備えた防火区画貫通部構造 - Google Patents
隙間遮蔽充填材を備えた防火区画貫通部構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014109121A JP2014109121A JP2012263457A JP2012263457A JP2014109121A JP 2014109121 A JP2014109121 A JP 2014109121A JP 2012263457 A JP2012263457 A JP 2012263457A JP 2012263457 A JP2012263457 A JP 2012263457A JP 2014109121 A JP2014109121 A JP 2014109121A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- filler
- gap
- hole
- shielding filler
- fireproof
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Building Environments (AREA)
Abstract
【解決手段】防火区画に設けられた貫通孔を長尺体が挿通し、前記貫通孔の内部と前記長尺体との間に複数の熱膨張性耐火ブロックが設置され、前記貫通孔内部の隙間に隙間遮蔽充填材が挿入され、前記隙間遮蔽充填材が、充填材本体と、前記充填材本体の少なくとも一端に可撓性基材を備え、前記可撓性基材が、前記貫通孔内部の隙間を覆うことを特徴とする、防火区画貫通部構造。
【選択図】図2
Description
この問題に対応するために柔軟性のあるセラミックファイバブランケットに軟質熱膨張性耐火シートを積層し、この積層体を合成樹脂フィルムにより包んでなる防火処理用充填材を使用する防火区画貫通部構造(特許文献1)が提案されている。
前記防火処理用充填材を使用する防火区画貫通部構造の場合、前記防火処理用充填材が柔軟であることから、例えば前記仕切部に設けられた貫通孔を挿通する長尺体に密着させて前記防火処理用充填材を設置することができるとされる。
先に説明した選考文献1に記載される防火処理用充填を防火区画貫通部構造500に適用すると図16の通りである。
図16に示されるように、防火区画を画成する仕切部が壁30等の垂直区画の場合または床等の水平区画の場合のいずれの場合であっても、前記壁30を挿通する長尺体20と、前記壁30の貫通孔10の内部に設置された防火処理用充填材300との間に隙間11が生じる場合がある。
この様な隙間11が存在すると、一方の防火区画で火災等で発生した煙等が前記隙間11を通じて拡散することがある。このため前記隙間11が存在したままでは前記防火区画貫通部構造500は完成しているとはいえないとの評価を受けることがある。
また前記隙間11はその形が前記防火区画貫通部構造500に使用する長尺体20の断面形状、位置、数等により多種多様である。このため前記隙間11に充填材を挿入した際にその隙間11の形状に合わせて隙間11を遮蔽することは簡単ではない問題があった。
前記貫通孔内部の隙間に隙間遮蔽充填材が挿入され、
前記隙間遮蔽充填材が、充填材本体と、前記充填材本体の少なくとも一端に可撓性基材を備え、
前記可撓性基材が、前記貫通孔内部の隙間を覆う防火区画貫通部構造が、本発明の目的に適うことを見出し、本発明を完成するに至った。
[1]防火区画に設けられた貫通孔を長尺体が挿通し、前記貫通孔の内部と前記長尺体との間に複数の熱膨張性耐火ブロックが設置され、
前記貫通孔内部の隙間に隙間遮蔽充填材が挿入され、
前記隙間遮蔽充填材が、充填材本体と、前記充填材本体の少なくとも一端に可撓性基材を備え、
前記可撓性基材が、前記貫通孔内部の隙間を覆うことを特徴とする、防火区画貫通部構造を提供するものである。
[2]前記隙間遮蔽充填材の充填材本体が、可燃材、不燃材および熱膨張性耐火材からなる群より選ばれる少なくとも一つからなり、
前記隙間遮蔽充填材の可撓性基材が、布および合成樹脂フィルムの少なくとも一方である、上記[1]に記載の防火区画貫通部構造を提供するものである。
[3]前記隙間遮蔽充填材の可撓性基材が、多角形、円形および楕円形からなる群より選ばれる少なくとも一つである、上記[1]または[2]に記載の防火区画貫通部構造を提供するものである。
[4]前記熱膨張性耐火ブロックが、熱膨張性耐火シート、不燃材および可燃材からなる群より選ばれる少なくとも一つを、包装材により包装してなる、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の防火区画貫通部構造を提供するものである。
[5]前記隙間遮蔽充填材が、前記熱膨張性耐火ブロックの少なくとも一端に可撓性基材を備えたものであり、
前記可撓性基材が、前記防火区画の表面と平行な面方向に前記貫通孔内部の隙間を覆う、上記[1]〜[4]のいずれかに記載の防火区画貫通部構造を提供するものである。
[6]上記[1]〜[5]のいずれかに記載の防火区画貫通部構造に使用するための、前記隙間遮蔽充填材を提供するものである。
最初に本発明に使用する長尺体、建築物に設けられた防火区画を画成する仕切部である壁等の垂直区画、床、天井等の水平区画、および前記中空壁に形成された貫通孔との関係について説明する。
図1は、本発明に使用する長尺体および防画区画としての壁に形成された貫通孔との関係を説明するための模式要部断面図である。
前記不燃性ボードとしては、例えば、無機繊維を成形した無機繊維ボード、耐熱パネル等が挙げられる。
前記セメント系パネルとしては、例えば、硬質木片セメント板、無機繊維含有スレート板、軽量気泡コンクリート板、モルタル板、プレキャストコンクリート板等が挙げられる。
前記無機セラミック系パネルとしては、例えば、石膏ボード、けい酸カルシウム板、炭酸カルシウム板、ミネラルウール板、窯業系板等が挙げられる。
また前記壁30には、前記壁30を水平に貫通する貫通孔10が形成されている。前記貫通孔10は、その内部に長尺体20を挿入できる形状を有する。
図1に例示した様に前記貫通孔10は矩形状に形成されていて、前記貫通孔10を長尺体20が貫通している。
前記各種配管としては、例えば、給排水管、吸排気管、水道管、ガス管、冷暖房用媒体移送管等を挙げることができる。
また前記ケーブルとしては、例えば、CVケーブル、単心ケーブルを2本束ねたCVDケーブル、単心ケーブルを3本束ねたCVTケーブル等の他、他の電源ケーブル、信号ケーブル等を挙げることができる。
例えば、絶縁体として架橋ポリエチレンを使用したCVケーブルで、その公称断面積が250mm2のケーブルの場合、導体の外径が約19mmで、その外周の絶縁体の厚さが2.5mm程度、さらに外側のシース厚さが約1.8mmであり、単線の直径は30mm弱程度となっている。
特に図示してはいないが、本発明に使用できるケーブルラックの具体例としては、例えば、亜鉛鉄板を折り曲げ形成した金属板材や、アルミニウム押出し材等から梯子状に形成され、左右の縦片を構成する一対の親桁材と、前記親桁材を所定の間隔で連結する多数の横材とを少なくとも備えるもの等を挙げることができる。
前記ケーブルラックの内部に各種配管、ケーブル等を載置することができる構造となっている。ケーブルラックを使用する場合には、前記ケーブルラックは吊りボルト等により天井面から吊下げて支持されたり、壁面から支持されたりして、前記貫通孔10の一定の位置に固定することができる。
最初に前記壁30に形成された貫通孔10に熱膨張性耐火ブロック100を設置する。
前記熱膨張性耐火ブロック100の上には複数の熱膨張性耐火ブロック100が順次積み上げられている。
本発明に係る第一の実施形態1の場合は、前記長尺体20と前記熱膨張性耐火ブロック100との隙間に隙間遮蔽充填材200が挿入されている。
図2に示されるように、前記長尺体20と前記貫通孔10の内部との隙間は、前記熱膨張性耐火ブロック100および前記隙間遮蔽充填材200により遮蔽されている。
また前記隙間遮蔽充填材200の充填材本体201は前記壁30に形成された貫通孔10の内部に挿入されている。
前記隙間遮蔽充填材200の充填材本体201の一端に可撓性基材202が設置されている。前記可撓性基材202は、防火区画としての壁30の表面と平行な面方向に前記貫通孔10内部の隙間を覆う様に設置されている。
なお前記可撓性基材202のうち、長尺体20と接する部分は、前記長尺体20の表面に沿って折り曲げられている。
前記長尺体20と前記熱膨張性耐火ブロック100との隙間に隙間遮蔽充填材200が挿入されている。
図3に示されるように、前記長尺体20と前記貫通孔10の内部との隙間に、前記熱膨張性耐火ブロック100および前記隙間遮蔽充填材200が充填されている。
なお説明の便宜上、前記隙間遮蔽充填材200の可撓性基材202は破線にて示されている。
前記可撓性基材202の一部をはさみ等の切断手段を用いて切断したり、切り込みを入れたりして、前記熱膨張性耐火ブロック100および長尺体20の隙間を遮蔽するように、前記隙間遮蔽充填材200の可撓性基材202により前記壁30の表面を覆うことができる。
本発明に使用する隙間遮蔽充填材は、充填材本体と、前記充填材本体の少なくとも一端に可撓性基材を備える。
本発明に使用する隙間遮蔽充填材200,210は、図4(a)および(b)に例示されるように、充填材本体201,211の一端にそれぞれ可撓性基材202,212を備えている。
また本発明に使用する隙間遮蔽充填材220,230は、図4(c)および(d)に例示されるように、充填材本体221,231の両端にそれぞれ可撓性基材222,223,232,233を備えていてもよい。
さらに本発明に使用する隙間遮蔽充填材240は、図4(e)に例示されるように、充填材本体241の長手方向の対向する二つの側面にそれぞれ可撓性基材242,243を備えることもできる。
また本発明に使用する隙間遮蔽充填材250の可撓性基材252の形状は、図4(f)に例示されるように、円形であってもよい。
前記充填材本体の形状は一種もしくは二種以上を選択して使用することができる。
前記可撓性基材の形状は一種もしくは二種以上を選択して使用することができる。
図5は、本発明に使用する隙間遮蔽充填材の充填材本体と可撓性基材との関係について説明するための隙間遮蔽充填材の模式図である。
なお説明の便宜上、図5では前記隙間遮蔽充填材の可撓性基材202は実線で表示され、前記隙間遮蔽充填材の充填材本体201の端面は破線で表示されている。
先に説明した図4の場合は、前記充填材本体の端面の重心の位置と、前記可撓性基材の重心の位置が一致するように、前記充填材本体と前記可撓性基材とが接続されていた。
本発明に使用する隙間遮蔽充填材は、必ずしも前記充填材本体の端面の重心の位置と、前記可撓性基材の重心の位置とを一致させる必要はなく、例えば、図5の(g)および(h)に例示されるように、前記充填材本体の端面の重心の位置は、目的、用途に応じ前記可撓性基材の重心以外の位置に設置してもよい。
本発明に使用する合成樹脂としては、例えばポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、アクリル樹脂、ABS樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等が挙げられる。
前記段ボール、厚紙等に使用される紙としては、クラフト紙、和紙、Kライナー紙、離型基材等が挙げられる。
前記可燃材は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
本発明に使用する無機繊維としては、例えば、機繊維としては、例えば、グラスウール、ロックウール、セラミックウール、石膏繊維、炭素繊維、ステンレス繊維、スラグ繊維、シリカアルミナ繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、ジルコニア繊維等が挙げられる。
前記無機繊維は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
前記無機パネルは、一種もしくは二種以上を使用することができる。
前記合金は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
前記パテ材は、クロロプレンゴム等のゴムやシリコーン等に充填材、難燃剤等を配合してなるパテ、コーキング等であれば好ましい。
無機繊維を使用して前記熱膨張性樹脂組成物を分散した水中で前記無機繊維を膠着させる操作を繰り返して得られる、熱膨張性樹脂組成物が分散した無機繊維マット、
無機繊維マットを使用して前記熱膨張性樹脂組成物を分散した有機溶剤中で前記無機繊維マットを含浸させる操作を繰り返して得られる、熱膨張性樹脂組成物が分散した無機繊維マット等を挙げることができる。
前記布としては、例えば、織布、不織布等を挙げることができる。織布、不織布等に使用する繊維としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、ポリ塩化ビニル、セルロース繊維等を挙げることができる。
前記合成樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステル、ナイロン、アクリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン等を原料とするフィルムを挙げることができる。
前記可撓性基材の素材は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
本発明に使用する熱膨張性耐火ブロック素材としては、熱膨張性耐火材、不燃材、可燃材、包装材等が挙げられる。
また前記包装材としては、例えば、紙、布、合成樹脂フィルム等を挙げることができる。
前記紙は、先の段ボール、厚紙の場合と同様である。
前記布としては、例えば、織布、不織布等を挙げることができる。織布、不織布等に使用する繊維としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、ポリ塩化ビニル、セルロース繊維等を挙げることができる。
前記合成樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステル、ナイロン、アクリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン等を原料とするフィルムを挙げることができる。
前記包装材は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
図6は、本発明に使用する熱膨張性耐火ブロックを説明するための模式斜視図である。
図6(a)に例示される熱膨張性耐火ブロック110は、熱膨張性耐火シート40と無機繊維マット50との積層体である。
図6(b)に例示される熱膨張性耐火ブロック120は、熱膨張性耐火シート40を二つの無機繊維マット50によりはさんだ積層体である。
図6(e)に例示される熱膨張性耐火ブロック150は、熱膨張性耐火シート40、無機繊維マット50、および金属網80との積層体である。
図6(f)に例示される熱膨張性耐火ブロック160は、熱膨張性耐火シート40、無機繊維マット50、および段ボール81との積層体である。
前記包装材90の底面に、例えば段ボール等の強度のある紙等を設置することにより、前記熱膨張性耐火ブロック170の強度を高めることもできる。
隙間遮蔽充填材として使用される熱膨張性耐火ブロックは、例えば図4および図5に示すように、先に説明した熱膨張性耐火ブロックに可撓性基材を設置すればよい。
実施例1に係る防火区画貫通部構造2に使用する熱膨張性耐火ブロック170は、熱膨張性耐火シート40と無機繊維マット50とが積層されている。
前記熱膨張性耐火シート40は、ブチルゴム、熱膨張性黒鉛等を含む熱膨張性樹脂組成物を成形して得られるものであり(登録商標フィブロック。積水化学工業社製)、厚さが4mmである。
また無機繊維マット50は密度が120kg/m3、厚さが50mmのロックウールからなる。
前記熱膨張性耐火シート40を上にし、前記無機繊維マット50を下にして、前記熱膨張性耐火シート40および前記無機繊維マット50をポリエステル不織布からなる包装材90により包装し、接着剤により前記包装材90を固定した。
図8では、12.5mmの石膏パネル板が2枚重ねて使用されていて、壁30が形成されている。
また前記壁30を水平に貫通する貫通孔10が形成されている。前記貫通孔10は、その内部に長尺体20を挿入できる形状を有する。
図8に示される前記貫通孔10は矩形状に形成されていて、前記貫通孔10を長尺体20が貫通している。
図8では、前記長尺体20として複数のケーブル管が設置されている。
なお本発明では、「略水平」とは、水平面を基準として、前記壁30表面の垂線方向、および前記垂線と直交する方向に−5〜5度の角度の範囲内にあることをいう。
また前記長尺体20と前記熱膨張性耐火ブロック170との隙間に、隙間遮蔽充填材200を挿入した。
実施例1に使用した隙間遮蔽充填材200は、熱膨張性樹脂組成物を四角柱に成形した充填材本体201と、前記充填材本体201の両方の端面にポリエステル不織布からなる可撓性基材202が、接着剤により接着されている。
また前記可撓性基材202のうち、前記長尺体20と接する部分が折り曲げられている。
前記隙間遮蔽充填材200を前記長尺体20と前記熱膨張性耐火ブロック170との隙間に挿入することにより、前記貫通孔10の内部を遮蔽することができる。
このため実施例1に係る防火区画貫通部構造2は耐火性に優れる。
図9は、実施例2に使用する隙間遮蔽充填材210を説明するための模式斜視図である。
実施例2に係る防火区画貫通部構造3に使用する充填材本体180は、熱膨張性耐火シート40と無機繊維マット50とが積層されている。
前記熱膨張性耐火シート40は、ブチルゴム、熱膨張性黒鉛等を含む熱膨張性樹脂組成物を成形して得られるものであり(登録商標フィブロック。積水化学工業社製)、厚さが4mmである。
また無機繊維マット50は密度が120kg/m3、厚さが50mmのロックウールからなる。
前記熱膨張性耐火シート40を上にし、前記無機繊維マット50を下にして、前記熱膨張性耐火シート40および前記無機繊維マット50をポリエステル不織布からなる包装材90により包装し、市販の接着剤にて前記包装材90を固定して、充填材本体180を得た。
図10に示すように、前記隙間遮蔽充填材210の前記可撓性基材212により前記貫通孔10の内部および防火区画の貫通孔10を遮蔽することができる。
前記可撓性基材212を、はさみ等の切断手段により適宜切り取ったり、切り込みを入れたりすることにより、前記壁30、前記長尺体20等の表面に沿って前記可撓性基材212を設置することができる。
また前記可撓性基材212のうち、前記長尺体20に接する部分は、前記長尺体20の表面に沿って折り曲げられている。
図12は、実施例3に使用する隙間遮蔽充填材260を説明するための模式斜視図である。
図12に示されるように、密度が120kg/m3、厚さが50mmのロックウールからなる無機繊維マット50の周囲を、厚さが4mmであり、ブチルゴム、熱膨張性黒鉛等を含む熱膨張性樹脂組成物を成形して得られる熱膨張性耐火シート40(登録商標フィブロック。積水化学工業社製)を巻き付けた。
次に前記熱膨張性耐火シート40が巻き付けられた無機繊維マット50を、ポリエステル不織布からなる包装材90により包装し、市販の接着剤にて前記包装材90を固定して、充填材本体181を得た。
前記隙間遮蔽充填材260の前記可撓性基材262により前記貫通孔10の内部を遮蔽することができる。
図13は、実施例4に使用する隙間遮蔽充填材270を説明するための模式斜視図である。
図13に示されるように、密度が120kg/m3、厚さが50mmのロックウールからなる二枚の無機繊維マット50により、厚さが4mmであり、ブチルゴム、熱膨張性黒鉛等を含む熱膨張性樹脂組成物を成形して得られる熱膨張性耐火シート40(登録商標フィブロック。積水化学工業社製)を間にはさんで積層した。。
次に前記無機繊維マット50−前記熱膨張性耐火シート40−前記無機繊維マット50からなる積層体を、ポリエステル不織布からなる包装材90により包装し、市販の接着剤にて前記包装材90を固定して、充填材本体182を得た。
前記隙間遮蔽充填材270の前記可撓性基材272により前記貫通孔10の内部を遮蔽することができる。
図14は、実施例5に使用する隙間遮蔽充填材280を説明するための模式斜視図である。
ロックウールに、ブチルゴム、熱膨張性黒鉛等を含む熱膨張性樹脂組成物を分散させて無機繊維マット60を得た。使用した熱膨張性樹脂組成物の組成は、実施例1に使用した熱膨張性耐火シート40と同じである。また前記ロックウールの密度は120kg/m3、厚さが50mmである。
次に熱膨張性樹脂組成物を分散させた無機繊維マット60を、ポリエステル不織布からなる包装材90により包装し、市販の接着剤にて前記包装材90を固定して、熱膨張性耐火ブロック183を得た。
得られる熱膨張性耐火ブロック183は実施例1に使用した熱膨張性耐火ブロック170よりも均等に熱膨張性樹脂組成物が存在している。このため前記熱膨張性耐火ブロック183は、壁30の表面の上下方向のみならず左右方向、前後方向にも広がる性質を有するため、複雑な形状の貫通孔10に使用するのに適している。
前記隙間遮蔽充填材280の前記可撓性基材282により前記貫通孔10の内部を遮蔽することができる。
図15は、実施例6に使用する隙間遮蔽充填材290を説明するための模式斜視図である。
実施例6に使用する隙間遮蔽充填材290はウレタン樹脂フォームからなる。
まず表1に示した配合に従い、熱膨張性樹脂フォーム15をA成分とB成分とに分けて、それぞれの成分を遊星式攪拌機を用いて攪拌した。
具体的には前記熱膨張性樹脂フォームとしてウレタン樹脂フォームを使用した。A成分の樹脂成分としてウレタン樹脂フォームの硬化剤であるポリエーテルポリオールを用い、B成分の樹脂成分としてウレタン樹脂フォームの主剤であるポリイソシアネート化合物を用いた。
前記ウレタン樹脂フォームの主剤であるポリイソシアネート化合物と硬化剤であるポリエーテルポリオールとを、ポリオール化合物中の活性水素基(OH)とポリイソシアネート化合物中の活性イソシアネート基(NCO)の割合(NCO/OH)が当量比で、1.64:1となる様に調整した。
得られたA成分とB成分とのそれぞれの粘度を、A成分とB成分との重量比の割合で加算して全体粘度を得た。この値を表1に示す。
前記熱膨張性樹脂フォーム15は気泡を含むことから比重が小さく、取り扱い性に優れる。
前記隙間遮蔽充填材280の前記可撓性基材292により前記貫通孔10の内部を遮蔽することができる。
10 貫通孔
11 隙間
20 長尺体
30 壁
100,110,120,130,140,150,160,170 熱膨張性耐火ブロック
40 熱膨張性耐火シート
50 無機繊維マット
60 熱膨張性樹脂組成物が分散された無機繊維マット
70 合成樹脂板
80 金属網
81 段ボール
90 包装材
200,210,220,230,240,250,260,270,280,290 隙間遮蔽充填材
180,181,182,183,201,211,221,231,241,251 充填材本体
202,212,222,223,232,233,242,243,262,272,282,292 可撓性基材
300 防火処理用充填材
Claims (6)
- 防火区画に設けられた貫通孔を長尺体が挿通し、前記貫通孔の内部と前記長尺体との間に複数の熱膨張性耐火ブロックが設置され、
前記貫通孔内部の隙間に隙間遮蔽充填材が挿入され、
前記隙間遮蔽充填材が、充填材本体と、前記充填材本体の少なくとも一端に可撓性基材を備え、
前記可撓性基材が、前記貫通孔内部の隙間を覆うことを特徴とする、防火区画貫通部構造。 - 前記隙間遮蔽充填材の充填材本体が、可燃材、不燃材および熱膨張性耐火材からなる群より選ばれる少なくとも一つからなり、
前記隙間遮蔽充填材の可撓性基材が、布および合成樹脂フィルムの少なくとも一方である、請求項1に記載の防火区画貫通部構造。 - 前記隙間遮蔽充填材の可撓性基材が、多角形、円形および楕円形からなる群より選ばれる少なくとも一つである、請求項1または2に記載の防火区画貫通部構造。
- 前記熱膨張性耐火ブロックが、熱膨張性耐火シート、不燃材および可燃材からなる群より選ばれる少なくとも一つを、包装材により包装してなる、請求項1〜3のいずれかに記載の防火区画貫通部構造。
- 前記隙間遮蔽充填材が、前記熱膨張性耐火ブロックの少なくとも一端に可撓性基材を備えたものであり、
前記可撓性基材が、前記防火区画の表面と平行な面方向に前記貫通孔内部の隙間を覆う、請求項1〜4のいずれかに記載の防火区画貫通部構造。 - 請求項1〜5のいずれかに記載の防火区画貫通部構造に使用するための、前記隙間遮蔽充填材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012263457A JP5978118B2 (ja) | 2012-11-30 | 2012-11-30 | 隙間遮蔽充填材を備えた防火区画貫通部構造及び隙間遮蔽充填材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012263457A JP5978118B2 (ja) | 2012-11-30 | 2012-11-30 | 隙間遮蔽充填材を備えた防火区画貫通部構造及び隙間遮蔽充填材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014109121A true JP2014109121A (ja) | 2014-06-12 |
JP5978118B2 JP5978118B2 (ja) | 2016-08-24 |
Family
ID=51029927
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012263457A Expired - Fee Related JP5978118B2 (ja) | 2012-11-30 | 2012-11-30 | 隙間遮蔽充填材を備えた防火区画貫通部構造及び隙間遮蔽充填材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5978118B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021042847A (ja) * | 2019-09-13 | 2021-03-18 | 未来工業株式会社 | 閉塞部材及び貫通孔の閉塞構造 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007315007A (ja) * | 2006-05-25 | 2007-12-06 | Sekisui Chem Co Ltd | 防火措置構造 |
JP2008215625A (ja) * | 2008-05-16 | 2008-09-18 | Furukawa Techno Material Co Ltd | 可燃性長尺体貫通部の防火処理方法及び防火処理用充填材 |
JP2009142487A (ja) * | 2007-12-14 | 2009-07-02 | Mirai Ind Co Ltd | 熱膨張性耐火具及び耐火構造 |
-
2012
- 2012-11-30 JP JP2012263457A patent/JP5978118B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007315007A (ja) * | 2006-05-25 | 2007-12-06 | Sekisui Chem Co Ltd | 防火措置構造 |
JP2009142487A (ja) * | 2007-12-14 | 2009-07-02 | Mirai Ind Co Ltd | 熱膨張性耐火具及び耐火構造 |
JP2008215625A (ja) * | 2008-05-16 | 2008-09-18 | Furukawa Techno Material Co Ltd | 可燃性長尺体貫通部の防火処理方法及び防火処理用充填材 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021042847A (ja) * | 2019-09-13 | 2021-03-18 | 未来工業株式会社 | 閉塞部材及び貫通孔の閉塞構造 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5978118B2 (ja) | 2016-08-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6196552B2 (ja) | 防火区画貫通部構造およびその施工方法 | |
JP4908920B2 (ja) | 防火措置構造 | |
JP5779435B2 (ja) | 防火区画貫通部構造 | |
JP6568625B2 (ja) | 防火区画貫通部構造およびその施工方法 | |
JP2011052448A (ja) | 防火区画貫通部構造 | |
JP2011250553A (ja) | 船舶の防火区画貫通部構造 | |
JP6364161B2 (ja) | 防火区画貫通部構造およびその施工方法 | |
JP5001629B2 (ja) | 耐火柱およびこれを使用したユニット建物 | |
JP6193249B2 (ja) | 防火区画貫通部構造 | |
JP6378092B2 (ja) | 防火区画の貫通孔に配設可能な熱膨張性スリーブ、区画貫通部の防火構造の形成方法、及び区画貫通部の防火構造 | |
JP5391134B2 (ja) | 防火区画貫通部構造およびその施工方法 | |
JP5903355B2 (ja) | アウトレットボックスの防火措置構造およびその施工方法 | |
JP2007332715A (ja) | 耐火被覆構造体 | |
JP6097560B2 (ja) | 防火区画貫通部構造の施工方法 | |
JP5978118B2 (ja) | 隙間遮蔽充填材を備えた防火区画貫通部構造及び隙間遮蔽充填材 | |
JP5903354B2 (ja) | アウトレットボックスの防火措置構造およびその施工方法 | |
JP5960038B2 (ja) | 防火区画貫通部構造の施工方法 | |
JP6307111B2 (ja) | 防火区画貫通部構造 | |
JP2014239635A (ja) | アウトレットボックスの遮音措置構造およびその施工方法 | |
JP2014109119A (ja) | 中空壁の防火区画貫通部構造 | |
JP2014129701A (ja) | 防火区画貫通部構造の施工方法 | |
JP2012237185A (ja) | 防火区画貫通部構造 | |
JP6867447B2 (ja) | 防火区画貫通部構造およびその施工方法 | |
JP6007064B2 (ja) | アウトレットボックスの防火措置構造およびその施工方法 | |
JPH0595133U (ja) | 防火区画体における断熱被覆管貫通部の防火構造 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20150811 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20160621 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160627 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160725 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 5978118 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |