JP2014109121A - 隙間遮蔽充填材を備えた防火区画貫通部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】施工し易く、貫通孔の隙間を簡単に遮蔽することのできる隙間遮蔽充填材を備えた防火区画貫通部構造を提供すること。
【解決手段】防火区画に設けられた貫通孔を長尺体が挿通し、前記貫通孔の内部と前記長尺体との間に複数の熱膨張性耐火ブロックが設置され、前記貫通孔内部の隙間に隙間遮蔽充填材が挿入され、前記隙間遮蔽充填材が、充填材本体と、前記充填材本体の少なくとも一端に可撓性基材を備え、前記可撓性基材が、前記貫通孔内部の隙間を覆うことを特徴とする、防火区画貫通部構造。
【選択図】図2

Description

本発明は、隙間遮蔽充填材を備えた防火区画貫通部構造に関する。
従来、建築物等において、建築物の壁、間仕切り壁、床、天井等の防火区画を画成する仕切部にケーブルや配管等の長尺体を配設する場合、前記仕切部に貫通孔を設ける必要がある。前記貫通孔に前記長尺体を挿通させると、前記長尺体と前記貫通孔との間に隙間が生じる。このため前記仕切部により画成された一方の防火区画で火災が発生した場合、前記長尺体と前記貫通孔との隙間を伝わって、前記仕切部の他方の防火区画に煙が拡散したり、延焼が生じたりする問題がある。
この問題に対応するために柔軟性のあるセラミックファイバブランケットに軟質熱膨張性耐火シートを積層し、この積層体を合成樹脂フィルムにより包んでなる防火処理用充填材を使用する防火区画貫通部構造(特許文献1)が提案されている。
通常、複数の長尺体の長手方向に対して垂直方向の断面形状は複雑であることから、前記長尺体と前記防火処理用充填材との間に隙間が生じやすい。
前記防火処理用充填材を使用する防火区画貫通部構造の場合、前記防火処理用充填材が柔軟であることから、例えば前記仕切部に設けられた貫通孔を挿通する長尺体に密着させて前記防火処理用充填材を設置することができるとされる。
特開2008−215625号公報
図16は、本発明者が検討した防火区画貫通部構造の問題点を説明するための模式断面図である。
先に説明した選考文献1に記載される防火処理用充填を防火区画貫通部構造500に適用すると図16の通りである。
図16に示されるように、防火区画を画成する仕切部が壁30等の垂直区画の場合または床等の水平区画の場合のいずれの場合であっても、前記壁30を挿通する長尺体20と、前記壁30の貫通孔10の内部に設置された防火処理用充填材300との間に隙間11が生じる場合がある。
この様な隙間11が存在すると、一方の防火区画で火災等で発生した煙等が前記隙間11を通じて拡散することがある。このため前記隙間11が存在したままでは前記防火区画貫通部構造500は完成しているとはいえないとの評価を受けることがある。
また前記隙間11はその形が前記防火区画貫通部構造500に使用する長尺体20の断面形状、位置、数等により多種多様である。このため前記隙間11に充填材を挿入した際にその隙間11の形状に合わせて隙間11を遮蔽することは簡単ではない問題があった。
本発明の目的は、施工し易く、貫通孔の隙間を簡単に遮蔽することのできる隙間遮蔽充填材を備えた防火区画貫通部構造を提供することにある。
上記課題を解決すべく本発明者が鋭意検討した結果、防火区画に設けられた貫通孔を長尺体が挿通し、前記貫通孔の内部と前記長尺体との間に複数の熱膨張性耐火ブロックが設置され、
前記貫通孔内部の隙間に隙間遮蔽充填材が挿入され、
前記隙間遮蔽充填材が、充填材本体と、前記充填材本体の少なくとも一端に可撓性基材を備え、
前記可撓性基材が、前記貫通孔内部の隙間を覆う防火区画貫通部構造が、本発明の目的に適うことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
[1]防火区画に設けられた貫通孔を長尺体が挿通し、前記貫通孔の内部と前記長尺体との間に複数の熱膨張性耐火ブロックが設置され、
前記貫通孔内部の隙間に隙間遮蔽充填材が挿入され、
前記隙間遮蔽充填材が、充填材本体と、前記充填材本体の少なくとも一端に可撓性基材を備え、
前記可撓性基材が、前記貫通孔内部の隙間を覆うことを特徴とする、防火区画貫通部構造を提供するものである。
また本発明の一つは、
[2]前記隙間遮蔽充填材の充填材本体が、可燃材、不燃材および熱膨張性耐火材からなる群より選ばれる少なくとも一つからなり、
前記隙間遮蔽充填材の可撓性基材が、布および合成樹脂フィルムの少なくとも一方である、上記[1]に記載の防火区画貫通部構造を提供するものである。
また本発明の一つは、
[3]前記隙間遮蔽充填材の可撓性基材が、多角形、円形および楕円形からなる群より選ばれる少なくとも一つである、上記[1]または[2]に記載の防火区画貫通部構造を提供するものである。
また本発明の一つは、
[4]前記熱膨張性耐火ブロックが、熱膨張性耐火シート、不燃材および可燃材からなる群より選ばれる少なくとも一つを、包装材により包装してなる、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の防火区画貫通部構造を提供するものである。
また本発明の一つは、
[5]前記隙間遮蔽充填材が、前記熱膨張性耐火ブロックの少なくとも一端に可撓性基材を備えたものであり、
前記可撓性基材が、前記防火区画の表面と平行な面方向に前記貫通孔内部の隙間を覆う、上記[1]〜[4]のいずれかに記載の防火区画貫通部構造を提供するものである。
また本発明の一つは、
[6]上記[1]〜[5]のいずれかに記載の防火区画貫通部構造に使用するための、前記隙間遮蔽充填材を提供するものである。
本発明に係る防火区画貫通部構造は、隙間遮蔽充填材を使用することにより前記貫通孔の隙間を簡単に遮蔽することができる。さらに前記貫通孔内部に隙間遮蔽充填材を設置することにより本発明に係る防火区画貫通部構造を得ることができるから、本発明に係る防火区画貫通部構造は簡単に施工することができる。
図1は、本発明に使用する長尺体および防火区画としての壁に形成された貫通孔との関係を説明するための模式要部断面図である。 図2は、本発明に使用する熱膨張性耐火ブロックが、壁に形成された貫通孔の内部に設置された構造を説明するための模式要部断面図である。 図3は、壁の表面に対する垂直方向から第一の実施形態に係る防火区画貫通部構造を観察した構造を例示した模式図である。 図4は、本発明に使用する隙間遮蔽充填材の具体例を例示した模式斜視図である。 図5は、本発明に使用する隙間遮蔽充填材の充填材本体と可撓性基材との関係について説明するための隙間遮蔽充填材の模式図である。 図6は、本発明に使用する熱膨張性耐火ブロックを説明するための模式斜視図である。 図7は、実施例1に係る防火区画貫通部構造2に使用する熱膨張性耐火ブロックを説明するための模式斜視図である。 図8は、壁を垂直に切断した断面を示したものであり、実施例1に係る防火区画貫通部構造2の模式断面図である。 図9は、実施例2に使用する隙間遮蔽充填材を説明するための模式斜視図である。 図10は、実施例2に係る防火区画貫通部構造の模式断面図である。 図11は、実施例2に係る防火区画貫通部構造の模式断面図である。 図12は、実施例3に使用する隙間遮蔽充填材を説明するための模式斜視図である。 図13は、実施例4に使用する隙間遮蔽充填材を説明するための模式斜視図である。 図14は、実施例5に使用する隙間遮蔽充填材を説明するための模式斜視図である。 図15は、実施例6に使用する隙間遮蔽充填材を説明するための模式斜視図である。 図16は、本発明者が検討した防火区画貫通部構造の問題点を説明するための模式断面図である。
以下に図面を参照しつつ、本発明に係る第一の実施形態について説明する。
最初に本発明に使用する長尺体、建築物に設けられた防火区画を画成する仕切部である壁等の垂直区画、床、天井等の水平区画、および前記中空壁に形成された貫通孔との関係について説明する。
図1は、本発明に使用する長尺体および防画区画としての壁に形成された貫通孔との関係を説明するための模式要部断面図である。
図1に例示される壁30は、例えば、コンクリート、不燃性ボード、鋼板等が挙げられる。
前記不燃性ボードとしては、例えば、無機繊維を成形した無機繊維ボード、耐熱パネル等が挙げられる。
前記無機繊維ボードとしては、例えば、グラスウール、ロックウール、セラミックウール、石膏繊維、炭素繊維、ステンレス繊維、スラグ繊維、シリカアルミナ繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、ジルコニア繊維等の無機繊維を焼結剤、熱可塑性樹脂、接着剤等を使用して成形して得られるボード等が挙げられる。
また前記耐熱パネルとしては、例えば、セメント系パネル、無機セラミック系パネル等が挙げられる。
前記セメント系パネルとしては、例えば、硬質木片セメント板、無機繊維含有スレート板、軽量気泡コンクリート板、モルタル板、プレキャストコンクリート板等が挙げられる。
前記無機セラミック系パネルとしては、例えば、石膏ボード、けい酸カルシウム板、炭酸カルシウム板、ミネラルウール板、窯業系板等が挙げられる。
ここで前記石膏ボードとしては、具体的には焼石膏に鋸屑やパーライト等の軽量材を混入し、両面に厚紙を貼って成形したもので、例えば、普通石膏ボード(JIS A6901準拠:GB−R)、化粧石膏ボード(JIS A6911準拠:GB−D)、防水石膏ボード(JIS A6912準拠:GB−S)、強化石膏ボード(JIS A6913準拠:GB−F)、吸音石膏ボード(JIS A6301準拠:GB−P)等が挙げられる。
前記壁に使用される素材は一種もしくは二種以上を使用することができる。
また本発明に使用する壁30に限定はなく、通常壁等に使用されるものを適宜選択して使用することができる。
図1では、厚さ12.5mmの石膏パネル板が2枚重ねて使用されていて前記壁30が形成されている。
また前記壁30には、前記壁30を水平に貫通する貫通孔10が形成されている。前記貫通孔10は、その内部に長尺体20を挿入できる形状を有する。
図1に例示した様に前記貫通孔10は矩形状に形成されていて、前記貫通孔10を長尺体20が貫通している。
本発明に使用する長尺体20としては、例えば、各種配管、ケーブル等を挙げることができる。
前記各種配管としては、例えば、給排水管、吸排気管、水道管、ガス管、冷暖房用媒体移送管等を挙げることができる。
また前記ケーブルとしては、例えば、CVケーブル、単心ケーブルを2本束ねたCVDケーブル、単心ケーブルを3本束ねたCVTケーブル等の他、他の電源ケーブル、信号ケーブル等を挙げることができる。
例えば、絶縁体として架橋ポリエチレンを使用したCVケーブルで、その公称断面積が250mmのケーブルの場合、導体の外径が約19mmで、その外周の絶縁体の厚さが2.5mm程度、さらに外側のシース厚さが約1.8mmであり、単線の直径は30mm弱程度となっている。
前記長尺体は、吊りボルト等により天井面から吊下げて支持されたり、壁面から支持されたりして、前記貫通孔10の一定の位置に固定することができる。
また前記長尺体20として、各種配管、ケーブル等を内部に設置するケーブルラック等を使用することもできる。前記ケーブルラック等により、各種配管、ケーブル等を支持することができる。
特に図示してはいないが、本発明に使用できるケーブルラックの具体例としては、例えば、亜鉛鉄板を折り曲げ形成した金属板材や、アルミニウム押出し材等から梯子状に形成され、左右の縦片を構成する一対の親桁材と、前記親桁材を所定の間隔で連結する多数の横材とを少なくとも備えるもの等を挙げることができる。
前記ケーブルラックの内部に各種配管、ケーブル等を載置することができる構造となっている。ケーブルラックを使用する場合には、前記ケーブルラックは吊りボルト等により天井面から吊下げて支持されたり、壁面から支持されたりして、前記貫通孔10の一定の位置に固定することができる。
図2は、本発明に使用する熱膨張性耐火ブロックが、壁に形成された貫通孔の内部に設置された構造を説明するための模式要部断面図である。
最初に前記壁30に形成された貫通孔10に熱膨張性耐火ブロック100を設置する。
前記熱膨張性耐火ブロック100の上には複数の熱膨張性耐火ブロック100が順次積み上げられている。
本発明に係る第一の実施形態1の場合は、前記長尺体20と前記熱膨張性耐火ブロック100との隙間に隙間遮蔽充填材200が挿入されている。
図2に示されるように、前記長尺体20と前記貫通孔10の内部との隙間は、前記熱膨張性耐火ブロック100および前記隙間遮蔽充填材200により遮蔽されている。
また前記隙間遮蔽充填材200の充填材本体201は前記壁30に形成された貫通孔10の内部に挿入されている。
前記隙間遮蔽充填材200の充填材本体201の一端に可撓性基材202が設置されている。前記可撓性基材202は、防火区画としての壁30の表面と平行な面方向に前記貫通孔10内部の隙間を覆う様に設置されている。
なお前記可撓性基材202のうち、長尺体20と接する部分は、前記長尺体20の表面に沿って折り曲げられている。
図3は、壁30の表面に対する垂直方向から第一の実施形態に係る防火区画貫通部構造を観察した構造を例示した模式図である。
前記長尺体20と前記熱膨張性耐火ブロック100との隙間に隙間遮蔽充填材200が挿入されている。
図3に示されるように、前記長尺体20と前記貫通孔10の内部との隙間に、前記熱膨張性耐火ブロック100および前記隙間遮蔽充填材200が充填されている。
なお説明の便宜上、前記隙間遮蔽充填材200の可撓性基材202は破線にて示されている。
前記可撓性基材202の一部をはさみ等の切断手段を用いて切断したり、切り込みを入れたりして、前記熱膨張性耐火ブロック100および長尺体20の隙間を遮蔽するように、前記隙間遮蔽充填材200の可撓性基材202により前記壁30の表面を覆うことができる。
次に本発明に使用する隙間遮蔽充填材について説明する。
本発明に使用する隙間遮蔽充填材は、充填材本体と、前記充填材本体の少なくとも一端に可撓性基材を備える。
図4は、本発明に使用する隙間遮蔽充填材の具体例を例示した模式斜視図である。
本発明に使用する隙間遮蔽充填材200,210は、図4(a)および(b)に例示されるように、充填材本体201,211の一端にそれぞれ可撓性基材202,212を備えている。
また本発明に使用する隙間遮蔽充填材220,230は、図4(c)および(d)に例示されるように、充填材本体221,231の両端にそれぞれ可撓性基材222,223,232,233を備えていてもよい。
さらに本発明に使用する隙間遮蔽充填材240は、図4(e)に例示されるように、充填材本体241の長手方向の対向する二つの側面にそれぞれ可撓性基材242,243を備えることもできる。
また本発明に使用する隙間遮蔽充填材250の可撓性基材252の形状は、図4(f)に例示されるように、円形であってもよい。
本発明に使用する隙間遮蔽充填材の充填材本体の形状の具体例としては、例えば、四角柱、六角柱等の多角柱、円柱、楕円柱、四角筒、六角筒等の多角筒、円筒、楕円筒等が挙げられる
前記充填材本体の形状は一種もしくは二種以上を選択して使用することができる。
本発明に使用する隙間遮蔽充填材の可撓性基材の形状の具体例としては、例えば、四角形、平行四辺形、等の多角形、円形、楕円形等が挙げられる。
前記可撓性基材の形状は一種もしくは二種以上を選択して使用することができる。
次に本発明に使用する隙間遮蔽充填材の充填材本体と可撓性基材との関係について説明する。
図5は、本発明に使用する隙間遮蔽充填材の充填材本体と可撓性基材との関係について説明するための隙間遮蔽充填材の模式図である。
なお説明の便宜上、図5では前記隙間遮蔽充填材の可撓性基材202は実線で表示され、前記隙間遮蔽充填材の充填材本体201の端面は破線で表示されている。
先に説明した図4の場合は、前記充填材本体の端面の重心の位置と、前記可撓性基材の重心の位置が一致するように、前記充填材本体と前記可撓性基材とが接続されていた。
本発明に使用する隙間遮蔽充填材は、必ずしも前記充填材本体の端面の重心の位置と、前記可撓性基材の重心の位置とを一致させる必要はなく、例えば、図5の(g)および(h)に例示されるように、前記充填材本体の端面の重心の位置は、目的、用途に応じ前記可撓性基材の重心以外の位置に設置してもよい。
本発明に使用する前記可撓性基材の面積は、前記充填材本体の端面の面積よりも大きいことが好ましく、前記充填材本体の端面の面積に対して、1.1〜100の範囲にあることがより好ましく、1.1〜20の範囲にあればさらに好ましい。
前記隙間遮蔽充填材の充填材本体の素材としては、例えば、可燃材、不燃材、熱膨張性耐火材等が挙げられる。
前記可燃材としては、例えば、合成樹脂板、段ボール、厚紙等が挙げられる。
本発明に使用する合成樹脂としては、例えばポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、アクリル樹脂、ABS樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等が挙げられる。
前記段ボール、厚紙等に使用される紙としては、クラフト紙、和紙、Kライナー紙、離型基材等が挙げられる。
前記可燃材は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
前記不燃材としては、例えば、無機繊維マット、無機パネル、金属板、金属網、パテ材等が挙げられる。
本発明に使用する無機繊維としては、例えば、機繊維としては、例えば、グラスウール、ロックウール、セラミックウール、石膏繊維、炭素繊維、ステンレス繊維、スラグ繊維、シリカアルミナ繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、ジルコニア繊維等が挙げられる。
前記無機繊維は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
また無機パネルは、先の壁に説明した場合と同様のものを使用することができる。
前記無機パネルは、一種もしくは二種以上を使用することができる。
また前記金属板、金属網等に使用される金属としては、例えば、鋼、鉄、銅、アルミの一種もしくは二種以上が挙げられる。前記金属は合金であってもよく、前記の素材に、クロム、マンガン、ニッケル、亜鉛、錫等の金属を含有するものであってもよい。
前記合金は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
前記パテ材としては、例えば、JIS A5758により規定されている建築用シーリング材、JIS A6914により規定されている石膏ボード用目地処理材、モルタル等が挙げられる。
前記パテ材は、クロロプレンゴム等のゴムやシリコーン等に充填材、難燃剤等を配合してなるパテ、コーキング等であれば好ましい。
前記熱膨張性耐火材としては、例えば、エポキシ樹脂、ブチルゴム、熱硬化性発泡樹脂等の樹脂成分、熱膨張性黒鉛、リン化合物、無機充填材等を配合した熱膨張性樹脂組成物を成形した熱膨張性耐火成形体、
無機繊維を使用して前記熱膨張性樹脂組成物を分散した水中で前記無機繊維を膠着させる操作を繰り返して得られる、熱膨張性樹脂組成物が分散した無機繊維マット、
無機繊維マットを使用して前記熱膨張性樹脂組成物を分散した有機溶剤中で前記無機繊維マットを含浸させる操作を繰り返して得られる、熱膨張性樹脂組成物が分散した無機繊維マット等を挙げることができる。
前記熱膨張性耐火成形体は市販品を適宜選択して使用することができる。この様な市販品としては、例えば、積水化学工業社製のフィブロック(登録商標。エポキシ樹脂やゴムと、熱膨張性黒鉛等を含有する樹脂組成物を含むシート材料)、住友スリーエム社製のファイアバリア(クロロプレンゴムとバーキュライトを含有する樹脂組成物からなるシート材料、膨張率:3倍、熱伝導率:0.20kcal/m・h・℃)、三井金属塗料化学社製のメジヒカット(ポリウレタン樹脂と熱膨張性黒鉛を含有する樹脂組成物からなるシート材料、膨張率:4倍、熱伝導率:0.21kcal/m・h・℃)等が挙げられる。
前記隙間遮蔽充填材の充填材本体の素材は、熱膨張性耐火材からなるものが好ましい。
また前記隙間遮蔽充填材の可撓性基材の素材としては、布、合成樹脂フィルム等が挙げられる。
前記布としては、例えば、織布、不織布等を挙げることができる。織布、不織布等に使用する繊維としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、ポリ塩化ビニル、セルロース繊維等を挙げることができる。
前記合成樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステル、ナイロン、アクリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン等を原料とするフィルムを挙げることができる。
前記可撓性基材の素材は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
次に本発明に使用する熱膨張性耐火ブロックについて説明する。
本発明に使用する熱膨張性耐火ブロック素材としては、熱膨張性耐火材、不燃材、可燃材、包装材等が挙げられる。
前記熱膨張性耐火材、前記不燃材および前記可燃材の具体例については、先に説明した前記隙間遮蔽充填材の充填材本体の素材の場合と同様である。
また前記包装材としては、例えば、紙、布、合成樹脂フィルム等を挙げることができる。
前記紙は、先の段ボール、厚紙の場合と同様である。
前記布としては、例えば、織布、不織布等を挙げることができる。織布、不織布等に使用する繊維としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、ポリ塩化ビニル、セルロース繊維等を挙げることができる。
前記合成樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステル、ナイロン、アクリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン等を原料とするフィルムを挙げることができる。
前記包装材は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
次に本発明に使用する熱膨張性耐火ブロックの具体例について説明する。
図6は、本発明に使用する熱膨張性耐火ブロックを説明するための模式斜視図である。
図6(a)に例示される熱膨張性耐火ブロック110は、熱膨張性耐火シート40と無機繊維マット50との積層体である。
図6(b)に例示される熱膨張性耐火ブロック120は、熱膨張性耐火シート40を二つの無機繊維マット50によりはさんだ積層体である。
図6(a)および図5(b)にそれぞれ示される前記熱膨張性耐火ブロック110および前記熱膨張性耐火ブロック120に使用する前記熱膨張性耐火シート40の厚みは、複数重ねて使用する場合も含めて3〜50mmの範囲であることが好ましい。
図6(c)に例示される熱膨張性耐火ブロック130は、熱膨張性樹脂組成物が分散された無機繊維マット60からなる。
図6(d)に例示される熱膨張性耐火ブロック140は、熱膨張性耐火シート40、無機繊維マット50、および合成樹脂板70との積層体である。
図6(e)に例示される熱膨張性耐火ブロック150は、熱膨張性耐火シート40、無機繊維マット50、および金属網80との積層体である。
図6(f)に例示される熱膨張性耐火ブロック160は、熱膨張性耐火シート40、無機繊維マット50、および段ボール81との積層体である。
図6(g)に例示される熱膨張性耐火ブロック170は、前記熱膨張性耐火ブロック110〜160を包装材90により包装したものである。
前記包装材90の底面に、例えば段ボール等の強度のある紙等を設置することにより、前記熱膨張性耐火ブロック170の強度を高めることもできる。
次に本発明に使用する熱膨張性耐火ブロックは、隙間遮蔽充填材として使用することもできる。
隙間遮蔽充填材として使用される熱膨張性耐火ブロックは、例えば図4および図5に示すように、先に説明した熱膨張性耐火ブロックに可撓性基材を設置すればよい。
以下に実施例により、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
図7は、実施例1に係る防火区画貫通部構造2に使用する熱膨張性耐火ブロックを説明するための模式斜視図である。
実施例1に係る防火区画貫通部構造2に使用する熱膨張性耐火ブロック170は、熱膨張性耐火シート40と無機繊維マット50とが積層されている。
前記熱膨張性耐火シート40は、ブチルゴム、熱膨張性黒鉛等を含む熱膨張性樹脂組成物を成形して得られるものであり(登録商標フィブロック。積水化学工業社製)、厚さが4mmである。
また無機繊維マット50は密度が120kg/m、厚さが50mmのロックウールからなる。
前記熱膨張性耐火シート40を上にし、前記無機繊維マット50を下にして、前記熱膨張性耐火シート40および前記無機繊維マット50をポリエステル不織布からなる包装材90により包装し、接着剤により前記包装材90を固定した。
図8は、壁を垂直に切断した断面を示したものであり、実施例1に係る防火区画貫通部構造2の模式断面図である。
図8では、12.5mmの石膏パネル板が2枚重ねて使用されていて、壁30が形成されている。
また前記壁30を水平に貫通する貫通孔10が形成されている。前記貫通孔10は、その内部に長尺体20を挿入できる形状を有する。
図8に示される前記貫通孔10は矩形状に形成されていて、前記貫通孔10を長尺体20が貫通している。
図8では、前記長尺体20として複数のケーブル管が設置されている。
前記熱膨張性耐火ブロック170は、内部の前記熱膨張性耐火シート40が略水平に保たれている。また前記熱膨張性耐火シート40は、前記熱膨張性耐火ブロック170の内部で前記無機繊維マット50と積層されている。
なお本発明では、「略水平」とは、水平面を基準として、前記壁30表面の垂線方向、および前記垂線と直交する方向に−5〜5度の角度の範囲内にあることをいう。
前記貫通孔10の内部に前記熱膨張性耐火ブロック170を順次積み上げた。
また前記長尺体20と前記熱膨張性耐火ブロック170との隙間に、隙間遮蔽充填材200を挿入した。
実施例1に使用した隙間遮蔽充填材200は、熱膨張性樹脂組成物を四角柱に成形した充填材本体201と、前記充填材本体201の両方の端面にポリエステル不織布からなる可撓性基材202が、接着剤により接着されている。
また前記可撓性基材202のうち、前記長尺体20と接する部分が折り曲げられている。
前記隙間遮蔽充填材200を前記長尺体20と前記熱膨張性耐火ブロック170との隙間に挿入することにより、前記貫通孔10の内部を遮蔽することができる。
実施例1に係る防火区画貫通部構造2は、前記隙間遮蔽充填材200を前記長尺体20と前記熱膨張性耐火ブロック170との隙間に挿入することにより得られるから、簡単に施工することができる。
また実施例1に係る防火区画貫通部構造2が火災等の熱にさらされた場合には、前記熱膨張性耐火ブロック170の前記熱膨張性耐火シート40が膨張残渣を形成する。この膨張残渣と前記無機繊維マット50とが前記壁30の貫通孔10内部を閉塞する。
また前記隙間遮蔽充填材200の前記充填材本体201は熱膨張性樹脂組成物からなる。このため実施例1に係る防火区画貫通部構造2が火災等の熱にさらされた場合には前記隙間遮蔽充填材200の前記充填材本体201も膨張残渣を形成する。この膨張残渣により、前記中空壁30の貫通孔10内部は、より確実に閉塞される。
このため実施例1に係る防火区画貫通部構造2は耐火性に優れる。
実施例2は、実施例1に使用した前記熱膨張性耐火ブロック170に代えて、隙間遮蔽充填材210を使用したこと、また実施例1に使用した前記隙間遮蔽充填材200を使用しなかった以外は実施例1との場合と同様である。
図9は、実施例2に使用する隙間遮蔽充填材210を説明するための模式斜視図である。
実施例2に係る防火区画貫通部構造3に使用する充填材本体180は、熱膨張性耐火シート40と無機繊維マット50とが積層されている。
前記熱膨張性耐火シート40は、ブチルゴム、熱膨張性黒鉛等を含む熱膨張性樹脂組成物を成形して得られるものであり(登録商標フィブロック。積水化学工業社製)、厚さが4mmである。
また無機繊維マット50は密度が120kg/m、厚さが50mmのロックウールからなる。
前記熱膨張性耐火シート40を上にし、前記無機繊維マット50を下にして、前記熱膨張性耐火シート40および前記無機繊維マット50をポリエステル不織布からなる包装材90により包装し、市販の接着剤にて前記包装材90を固定して、充填材本体180を得た。
次にポリエステル不織布からなる可撓性基材212を前記充填材本体180の端面に接着剤により固定した。前記可撓性基材212を、前記充填材本体180の端面から上下左右に10mmずつ大きくなるようにして、隙間遮蔽充填材210を得た。
次に実施例1の場合と同様に前記貫通孔10の内部に前記隙間遮蔽充填材210を順次積み上げることにより、実施例2に係る防火区画貫通部構造3を得た。
図10および11は、実施例2に係る防火区画貫通部構造の模式断面図である。
図10に示すように、前記隙間遮蔽充填材210の前記可撓性基材212により前記貫通孔10の内部および防火区画の貫通孔10を遮蔽することができる。
前記可撓性基材212を、はさみ等の切断手段により適宜切り取ったり、切り込みを入れたりすることにより、前記壁30、前記長尺体20等の表面に沿って前記可撓性基材212を設置することができる。
また前記可撓性基材212のうち、前記長尺体20に接する部分は、前記長尺体20の表面に沿って折り曲げられている。
実施例1の場合と同様、実施例2に係る防火区画貫通部構造3は施工性、耐火性に優れる。
実施例3は、実施例2に使用した前記隙間遮蔽充填材210に代えて、隙間遮蔽充填材260を使用したこと以外は実施例2との場合と同様である。
図12は、実施例3に使用する隙間遮蔽充填材260を説明するための模式斜視図である。
図12に示されるように、密度が120kg/m、厚さが50mmのロックウールからなる無機繊維マット50の周囲を、厚さが4mmであり、ブチルゴム、熱膨張性黒鉛等を含む熱膨張性樹脂組成物を成形して得られる熱膨張性耐火シート40(登録商標フィブロック。積水化学工業社製)を巻き付けた。
次に前記熱膨張性耐火シート40が巻き付けられた無機繊維マット50を、ポリエステル不織布からなる包装材90により包装し、市販の接着剤にて前記包装材90を固定して、充填材本体181を得た。
次にポリエステル不織布からなる可撓性基材262を接着剤により前記充填材本体181の端面に固定した。前記可撓性基材262は、前記包装材90の端面から上下左右に10mmずつ大きくなるようにして、隙間遮蔽充填材260を得た。
次に実施例2の場合と同様に前記貫通孔10の内部に前記隙間遮蔽充填材260を順次積み上げた。
前記隙間遮蔽充填材260の前記可撓性基材262により前記貫通孔10の内部を遮蔽することができる。
実施例2の場合と同様、実施例3に係る防火区画貫通部構造4は施工性、耐火性に優れる。
実施例4は、実施例2に使用した前記隙間遮蔽充填材210に代えて、隙間遮蔽充填材270を使用した他は、実施例2との場合と同様である。
図13は、実施例4に使用する隙間遮蔽充填材270を説明するための模式斜視図である。
図13に示されるように、密度が120kg/m、厚さが50mmのロックウールからなる二枚の無機繊維マット50により、厚さが4mmであり、ブチルゴム、熱膨張性黒鉛等を含む熱膨張性樹脂組成物を成形して得られる熱膨張性耐火シート40(登録商標フィブロック。積水化学工業社製)を間にはさんで積層した。。
次に前記無機繊維マット50−前記熱膨張性耐火シート40−前記無機繊維マット50からなる積層体を、ポリエステル不織布からなる包装材90により包装し、市販の接着剤にて前記包装材90を固定して、充填材本体182を得た。
次にポリエステル不織布からなる可撓性基材272を接着剤により前記充填材本体182の端面に固定した。前記可撓性基材272は、前記包装材90の端面から上下左右に10mmずつ大きくなるようにして、隙間遮蔽充填材270を得た。
次に実施例2の場合と同様に前記貫通孔10の内部に前記隙間遮蔽充填材270を順次積み上げた。
前記隙間遮蔽充填材270の前記可撓性基材272により前記貫通孔10の内部を遮蔽することができる。
実施例2の場合と同様、実施例4に係る防火区画貫通部構造5は施工性、耐火性に優れる。
実施例5は、実施例2に使用した前記隙間遮蔽充填材210に代えて、隙間遮蔽充填材280を使用した他は、実施例2との場合と同様である。
図14は、実施例5に使用する隙間遮蔽充填材280を説明するための模式斜視図である。
ロックウールに、ブチルゴム、熱膨張性黒鉛等を含む熱膨張性樹脂組成物を分散させて無機繊維マット60を得た。使用した熱膨張性樹脂組成物の組成は、実施例1に使用した熱膨張性耐火シート40と同じである。また前記ロックウールの密度は120kg/m、厚さが50mmである。
次に熱膨張性樹脂組成物を分散させた無機繊維マット60を、ポリエステル不織布からなる包装材90により包装し、市販の接着剤にて前記包装材90を固定して、熱膨張性耐火ブロック183を得た。
得られる熱膨張性耐火ブロック183は実施例1に使用した熱膨張性耐火ブロック170よりも均等に熱膨張性樹脂組成物が存在している。このため前記熱膨張性耐火ブロック183は、壁30の表面の上下方向のみならず左右方向、前後方向にも広がる性質を有するため、複雑な形状の貫通孔10に使用するのに適している。
次にポリエステル不織布からなる可撓性基材282を接着剤により前記熱膨張性耐火ブロック183からなる充填材本体183の端面に固定した。前記可撓性基材282は、前記包装材90の端面から上下左右に10mmずつ大きくなるようにして、隙間遮蔽充填材280を得た。
次に実施例2の場合と同様に前記貫通孔10の内部に前記隙間遮蔽充填材280を順次積み上げた。
前記隙間遮蔽充填材280の前記可撓性基材282により前記貫通孔10の内部を遮蔽することができる。
実施例2の場合と同様、実施例5に係る防火区画貫通部構造6は施工性、耐火性に優れる。
実施例6は、実施例2に使用した前記隙間遮蔽充填材210に代えて、隙間遮蔽充填材290を使用した他は、実施例2との場合と同様である。
図15は、実施例6に使用する隙間遮蔽充填材290を説明するための模式斜視図である。
実施例6に使用する隙間遮蔽充填材290はウレタン樹脂フォームからなる。
まず表1に示した配合に従い、熱膨張性樹脂フォーム15をA成分とB成分とに分けて、それぞれの成分を遊星式攪拌機を用いて攪拌した。
具体的には前記熱膨張性樹脂フォームとしてウレタン樹脂フォームを使用した。A成分の樹脂成分としてウレタン樹脂フォームの硬化剤であるポリエーテルポリオールを用い、B成分の樹脂成分としてウレタン樹脂フォームの主剤であるポリイソシアネート化合物を用いた。
前記ウレタン樹脂フォームの主剤であるポリイソシアネート化合物と硬化剤であるポリエーテルポリオールとを、ポリオール化合物中の活性水素基(OH)とポリイソシアネート化合物中の活性イソシアネート基(NCO)の割合(NCO/OH)が当量比で、1.64:1となる様に調整した。
次にA成分とB成分との粘度を測定した。粘度測定にはB型回転式粘度計(ビスコテック社製)を用いて25℃における粘度を測定した。測定の際のB型回転式粘度計の回転数は10rpmとし、R5のスピンドルを使用した。
得られたA成分とB成分とのそれぞれの粘度を、A成分とB成分との重量比の割合で加算して全体粘度を得た。この値を表1に示す。
Figure 2014109121
前記A成分とB成分とを金型に注入し、前記A成分とB成分とが発泡しながら硬化した。硬化物を金型から取り出して、ウレタン樹脂フォームからなる熱膨張性樹脂フォーム15を得た。
前記熱膨張性樹脂フォーム15は気泡を含むことから比重が小さく、取り扱い性に優れる。
次に前記熱膨張性樹脂フォーム15を、ポリエステル不織布からなる包装材90により包装し、市販の接着剤にて前記包装材90を固定して、熱膨張性耐火ブロック184を得た。
次にポリエステル不織布からなる可撓性基材292を接着剤により熱膨張性耐火ブロック184からなる充填材本体184の端面に固定した。前記可撓性基材292は、前記包装材90の端面から上下左右に10mmずつ大きくなるようにして、隙間遮蔽充填材290を得た。
次に実施例2の場合と同様に前記貫通孔10の内部に前記隙間遮蔽充填材290を順次積み上げた。
前記隙間遮蔽充填材280の前記可撓性基材292により前記貫通孔10の内部を遮蔽することができる。
実施例2の場合と同様、実施例65に係る防火区画貫通部構造7は施工性、耐火性に優れる。
本発明の防火区画貫通部構造は、中空壁に対して簡単に耐火機能を付与することができる。このため建築物等の防火性をより効率よく高めることができる。
1,2,3,4,5,6,7,500 防火区画貫通部構造
10 貫通孔
11 隙間
20 長尺体
30 壁
100,110,120,130,140,150,160,170 熱膨張性耐火ブロック
40 熱膨張性耐火シート
50 無機繊維マット
60 熱膨張性樹脂組成物が分散された無機繊維マット
70 合成樹脂板
80 金属網
81 段ボール
90 包装材
200,210,220,230,240,250,260,270,280,290 隙間遮蔽充填材
180,181,182,183,201,211,221,231,241,251 充填材本体
202,212,222,223,232,233,242,243,262,272,282,292 可撓性基材
300 防火処理用充填材

Claims (6)

  1. 防火区画に設けられた貫通孔を長尺体が挿通し、前記貫通孔の内部と前記長尺体との間に複数の熱膨張性耐火ブロックが設置され、
    前記貫通孔内部の隙間に隙間遮蔽充填材が挿入され、
    前記隙間遮蔽充填材が、充填材本体と、前記充填材本体の少なくとも一端に可撓性基材を備え、
    前記可撓性基材が、前記貫通孔内部の隙間を覆うことを特徴とする、防火区画貫通部構造。
  2. 前記隙間遮蔽充填材の充填材本体が、可燃材、不燃材および熱膨張性耐火材からなる群より選ばれる少なくとも一つからなり、
    前記隙間遮蔽充填材の可撓性基材が、布および合成樹脂フィルムの少なくとも一方である、請求項1に記載の防火区画貫通部構造。
  3. 前記隙間遮蔽充填材の可撓性基材が、多角形、円形および楕円形からなる群より選ばれる少なくとも一つである、請求項1または2に記載の防火区画貫通部構造。
  4. 前記熱膨張性耐火ブロックが、熱膨張性耐火シート、不燃材および可燃材からなる群より選ばれる少なくとも一つを、包装材により包装してなる、請求項1〜3のいずれかに記載の防火区画貫通部構造。
  5. 前記隙間遮蔽充填材が、前記熱膨張性耐火ブロックの少なくとも一端に可撓性基材を備えたものであり、
    前記可撓性基材が、前記防火区画の表面と平行な面方向に前記貫通孔内部の隙間を覆う、請求項1〜4のいずれかに記載の防火区画貫通部構造。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の防火区画貫通部構造に使用するための、前記隙間遮蔽充填材。
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