JP2014105313A - 蛍光体を含有する熱硬化性シリコーン組成物の製造方法および波長変換コンポーネントの製造方法 - Google Patents

蛍光体を含有する熱硬化性シリコーン組成物の製造方法および波長変換コンポーネントの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】蛍光体を含有する熱硬化性シリコーン組成物の製造工程における蛍光体のロスを低減するための方法を提供すること。
【解決手段】蛍光体を含有する熱硬化性シリコーン組成物の製造方法は、熱硬化性シリコーン樹脂にフィラーを混合して蛍光体非含有の第1シリコーン組成物を得る第1ステップと、上記第1シリコーン組成物に蛍光体を混合する第2ステップと、上記第2ステップの前に上記第1シリコーン組成物の流動性を評価する評価ステップとを有し、上記評価ステップにおける評価結果に基づいて上記第2ステップに進むか否かを判定することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、波長変換コンポーネントの原料に適した、蛍光体を含有する熱硬化性シリコーン組成物の製造方法に関する。
発光ダイオード(LED)と、該LEDが放出する光(一次光)の一部を異なる波長の光(二次光)に変換する蛍光体とを組み合わせて、白色光を生じるように構成した半導体発光装置が知られている。かかる半導体発光装置において、波長変換機能を担う要素をコンポーネント化する試みが従来から行われている。一例として、光学的に透明なポリマーバインダー中に蛍光体を分散させた組成物を、ディスク状等に成形した波長変換コンポーネントが知られている(特許文献1;この文献で「蛍光部材」と呼ばれているものが波長変換コンポーネントである)。
最近では、LEDの大出力化に伴い、大型の波長変換コンポーネントを用いたリモート・フォスファー型LED装置が開発されている。リモート・フォスファー型LED装置に用いられる波長変換コンポーネントでは、コスト低減のために蛍光体の使用量を削減することが求められている(特許文献2)。
特開2001−111117号公報 米国特許出願公開US2012/0087105
シリコーン樹脂は蛍光体の分散性に優れることから、波長変換コンポーネント用のバインダー材料として好適である。シリコーン樹脂を用いた波長変換コンポーネントは、熱硬化性シリコーン樹脂に蛍光体を添加してなる熱硬化性シリコーン組成物を、インジェクションモールドまたはトランスファーモールドすることにより製造することができる。
本発明の目的のひとつは、蛍光体を含有する熱硬化性シリコーン組成物の製造工程における蛍光体のロスを低減するための方法を提供することである。本発明の目的の他のひとつは、製造工程における蛍光体のロスが低減された、波長変換コンポーネントの製造方法を提供することである。
蛍光体を含有する熱硬化性シリコーン組成物の好適な製造方法として、下記の方法が提供される。
(1)蛍光体を含有する熱硬化性シリコーン組成物の製造方法であって:熱硬化性シリコーン樹脂にフィラーを混合して蛍光体非含有の第1シリコーン組成物を得る第1ステップと;上記第1シリコーン組成物に蛍光体を混合する第2ステップと;上記第2ステップの前に上記第1シリコーン組成物の流動性を評価する評価ステップとを有し:上記評価ステップにおける評価結果に基づいて上記第2ステップに進むか否かを判定することを特徴とする方法。
(2)上記フィラーがチクソ剤を含む、上記(1)に記載の方法。
(3)上記評価ステップで行われる流動性評価の項目には、動的粘弾性、チクソトロピー指数およびせん断粘度から選ばれる一種以上の項目が含まれる、上記(2)に記載の方法
。(4)上記熱硬化性シリコーン樹脂が付加硬化型である、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の方法。
更に、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の製造方法を用いて蛍光体を含有する熱硬化性シリコーン組成物を製造するステップと、その熱硬化性シリコーン組成物をモールドして波長変換コンポーネントを得るステップと、を有する波長変換コンポーネントの製造方法が提供される。
蛍光体を含有する熱硬化性シリコーン組成物の製造工程における蛍光体のロスを低減する方法が提供される。また、製造工程における蛍光体のロスが低減された、波長変換コンポーネントの製造方法が提供される。
実施形態に係る製造方法のフローチャートを示す。
1.熱硬化性シリコーン組成物
波長変換コンポーネントの原料とする熱硬化性シリコーン組成物は、ベース樹脂である熱硬化性シリコーン樹脂に、蛍光体その他のフィラーを分散させることにより製造される。
1.1 熱硬化性シリコーン樹脂
ベース樹脂である熱硬化性シリコーン樹脂には、ヒドロシリル化反応によって硬化する付加硬化タイプの硬化性シリコーンを選択すべきである。なぜなら、硬化時に副生成物が発生しないので、成形時に金型内の圧力が異常に高くなることがない他、成型品にヒケや気泡が生じ難いからである。
付加硬化型シリコーン樹脂は、通常、ヒドロシリル基を有するオルガノポリシロキサン(第1成分)、アルケニル基を有するオルガノポリシロキサン(第2成分)および硬化触媒を含有する。
第1成分としては、分子内に2個以上のヒドロシリル基を有するものが好ましく用いられる。例えば、両末端にヒドロシリル基を有するポリジオルガノシロキサン、両末端がトリメチルシリル基で封鎖されたポリメチルヒドロシロキサン、メチルヒドロシロキサン−ジメチルシロキサン共重合体等である。
第2成分としては、1分子中にケイ素原子に結合したビニル基を少なくとも2個有するものが好ましく用いられる。
なお、第1成分と第2成分を兼用するオルガノポリシロキサン、すなわち、1分子中にヒドロシリル基とアルケニル基の両者を有するオルガノポリシロキサンが使用されることもある。
硬化触媒は、第1成分中のヒドロシリル基と第2成分中のアルケニル基との付加反応を促進するための触媒であり、その例としては、白金黒、塩化第2白金、塩化白金酸、塩化白金酸と一価アルコールとの反応物、塩化白金酸とオレフィン類との錯体、白金ビスアセトアセテート等の白金系触媒、パラジウム系触媒、ロジウム系触媒などの白金族金属触媒が挙げられる。
1.2 フィラーおよび添加剤
(ア)蛍光体
蛍光体としては、一般的な白色LEDに使用されている無機蛍光体を制限なく使用する
ことができる。
近紫外LEDまたは紫色LEDを励起光源とする白色発光装置のための波長変換コンポーネントには、青色蛍光体と緑色蛍光体と赤色蛍光体を含有させる。緑色蛍光体に加えて、あるいは、緑色蛍光体に代えて、黄色蛍光体を用いることもできる。各蛍光体の含有量の比率を変えることによって、出力光の色温度を調節することができる。
青色LEDを励起光源とする白色発光装置のための波長変換コンポーネントには、黄色蛍光体を含有させる。電球色や温白色といった低色温度の白色光を発生させるためには赤色蛍光体を併用すればよい。赤色蛍光体の併用は白色発光装置の演色性の改善にも役立つ。より良好な演色性を得るために、赤色蛍光体に加えて緑色蛍光体を用いることができる。
青色蛍光体の好適例は、(Ca,Sr,Ba)MgAl1017:Eu、(Sr,Ca,Ba,Mg)10(PO46(Cl,F)2:Euなどである。
緑色蛍光体の好適例は、Y3(Al,Ga)512:Ce、Lu3Al512:Ce、(Y,Gd)3Al512:Ce、(Sr,Ba)2SiO4:Eu、β型サイアロン:Eu、Sr3Si13Al3221:Eu、Sr5Al5Si21235:Euなどである。 黄色蛍光体の好適例は、青色LEDを励起光源に用いる場合には、Y3Al512:Ce、(Y,Gd)3Al512:Ce、(Sr,Ca,Ba,Mg)2SiO4:Eu、La3Si611:Ce、Ca1.5xLa3-xSi611:Ceなどである。近紫外LEDまたは紫色LEDを励起光源に用いる場合の好ましい黄色蛍光体としては、α型サイアロン:Euや、Nature Communications 3, Article number: 1132で報告された「Cl_MS蛍光体」が挙げられ
る。
赤色蛍光体の好適例は、(Ca,Sr,Ba)2Si5(N,O)8:Eu、(Ca,S
r,Ba)AlSi(N,O)3:Eu、(La,Y)22S:Eu、SrAlSi47
:Eu、K2SiF6:Mnなどである。
熱硬化性シリコーン組成物に含有させる蛍光体の量は、当該組成物を用いて製造する波長変換コンポーネントの厚さにもよるが、通常60wt%以下、好ましくは20wt%以下、より好ましくは10wt%以下である。蛍光体の含有量を低くすることにより、波長変換コンポーネントのコストを下げ得るだけでなく、蛍光体添加後の組成物の混練で用いる混練機の摩耗を抑制することができる。
(イ)フュームドシリカ
フュームドシリカは、熱硬化性シリコーン組成物にチクソトロピー性を付与したり、その流動性を調整したりする目的で添加することができる。フュームドシリカは30m/g以上という大きな比表面積を有する超微粒子であり、市販されているものとしては、日本アエロジル(株)のアエロジル(登録商標)、旭化成ワッカーシリコーン(株)のWACKER HDK(登録商標)などが挙げられる。
チクソトロピー性の付与は、蛍光体その他のフィラーが沈降することで熱硬化性シリコーン組成物の組成が不均一化するのを防止するうえで極めて重要である。
また、熱硬化性シリコーン組成物の流動性を適切な範囲内に調整することは、トランスファーモールドやインジェクションモールド法により得られる成形品の品質の向上および安定化のために極めて重要である。
(ウ)球状シリカ
フィラーとして、真球状のシリカ微粒子である球状シリカを好ましく用いることができる。様々な製造方法で製造された球状シリカが市販されているが、好適例としては、粉砕された原料硅石を高温の火炎中で溶融し表面張力で球状化させる方法で製造された溶融シ
リカが挙げられる。
球状シリカの比表面積は好ましくは1〜10m/gであり、より好ましくは1〜5m/gである。このような比表面積を有する球状シリカ(例えば、溶融シリカ)の使用によって、インジェクションモールドやトランスファーモールドに適した流動性を熱硬化性シリコーン組成物に付与することができる。一方、比表面積が30m/gを超える球状シリカはシリコーン組成物の増粘の目的で使用することができる。
球状シリカのメジアン径は1〜30μmの範囲内であることが好ましく、1〜25μmの範囲内であることがより好ましい。インジェクションモールドの場合は、1〜15μmの範囲内であることがより好ましい。
(エ)シリコーン粒子
フィラーとして、シリコーン粒子を用いることができる。
シリコーン粒子にはゴム粒子、レジン粒子、複合粒子(ゴム粒子の表面がレジンでコーティングされたもの)がある。市販されているものとしては、信越化学工業(株)のKMPシリーズ、KSPシリーズおよびX−52シリーズ、東レ・ダウコーニング(株)のシリコーンゴムパウダー、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン(同)のトスパール(登録商標)などが挙げられる。
インジェクションモールドやトランスファーモールドに適した流動性を熱硬化性シリコーン組成物に与える目的で好ましく添加し得るシリコーン粒子は、球状シリコーンレジンである。
球状シリコーンレジンとは、ポリアルキルシルセスキオキサン構造を有する球状の三次元架橋シリコーン粒子であり、市販されているものとしては、信越化学工業(株)のシリコーンレジンパウダー(KMP−590・701・702/X−52−854/X52−1621)、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン(同)のトスパール(登録商標)などが挙げられる。
球状シリコーンレジンのメジアン径は1〜30μmの範囲内であることが好ましく、1〜20μmの範囲内であることがより好ましい。
(オ)添加剤
上記のフィラーの他に、熱硬化性シリコーン組成物には必要に応じて、硬化速度制御剤、老化防止剤、ラジカル禁止剤、紫外線吸収剤、接着性改良剤、難燃剤、界面活性剤、保存安定性改良剤、オゾン劣化防止剤、光安定剤、可塑剤、カップリング剤、酸化防止剤、熱安定剤、帯電防止剤、離型剤などの添加剤を加えることができる。
1.3 熱硬化性シリコーン組成物の流動性
インジェクションモールドまたはトランスファーモールドにより品質の良好な成型品(波長変換コンポーネント)が得られるように、熱硬化性シリコーン組成物は流動性に関して好ましくは表1に示す条件が充たされるように組成を設定する。
Figure 2014105313
なお、表1にいうチクソトロピー指数は、〔(せん断速度10s−1で測定した23℃における粘度)/(せん断速度100s−1で測定した23℃における粘度)〕のことである。
このような性質を有する熱硬化性シリコーン組成物は、例えば、62gの無機蛍光体粉末、329gの熱硬化性シリコーン樹脂、72gのフュームドシリカ、132gの球状シリカ、405gの球状シリコーンレジンを混合することによって得ることができる。
ここで、熱硬化性シリコーン樹脂は、白金錯体触媒が分散されたシリコーンA(両末端にビニル基を有するポリジメチルシロキサンを主成分とするもの;ビニル基含量0.3mmol/g;粘度5000mPa・s)と、シリコーンB(メチルヒドロシロキサン−ジメチルシロキサン共重合体を主成分とするもの;ヒドロシリル基含量4.2mmol/g;粘度40mPa・s)と、硬化遅延剤としてアルキニル基を含むシリコーンC(ビニル基含量0.2mmol/g;アルキニル基含量0.3mmol/g;粘度1000mPa・s)とを、重量比9:1:0.1で混合して得られるものである。
フュームドシリカは、トリメチルシリル基で表面処理された疎水性フュームドシリカ(BET比表面積140±25m/g;一次粒子の平均径約12nm)である。
球状シリカは、比表面積2.2m/g、d50=4.9μmの球状溶融シリカである。
球状シリコーンレジンは、比表面積20m/g、平均粒子径6.0μmの真球状ポリメチルシルセスキオキサン粒子である。
2.熱硬化性シリコーン組成物の製造方法
波長変換コンポーネント用の熱硬化性シリコーン組成物に添加する各種フィラーの中でも蛍光体は特に高価であることから、製造工程における蛍光体のロスは波長変換コンポーネントのコストに大きく影響する。
そこで、好適な製造方法では、次のステップA〜Cを順次実行することによって、蛍光体を含有する熱硬化性シリコーン組成物を製造する。
(ステップA)熱硬化性シリコーン樹脂に、蛍光体以外のフィラーを添加して混練する。(ステップB)ステップAで得た蛍光体非含有のシリコーン組成物の流動性を評価する。(ステップC)ステップAで得た蛍光体非含有のシリコーン組成物に、蛍光体を添加して混練する。
この方法では、ステップCに進むか否かを、ステップBで得た流動性評価の結果に基づいて判定する。すなわち、ステップAで得られたシリコーン組成物が所定の流動性を有することをステップBで確認できた場合にのみ、ステップCに進むようにする。
このようにすれば、蛍光体を添加した後の熱硬化性シリコーン組成物を検査したときに、流動性が所定の基準を充たさない不良品が発生する確率が低下するので、蛍光体のロスを削減することができる。
流動性を評価するための測定項目としては、動的粘弾性(貯蔵弾性率、損失弾性率)、チクソトロピー指数(粘性率のせん断速度依存性)、せん断粘度などが例示される。
ステップBにおける判定は、ステップAで得たシリコーン組成物からサンプリングした試料の動的粘弾性、チクソトロピー指数、せん断粘度などの測定値を、所定の基準値と比較する方法で行うことができる。
目的とするシリコーン組成物における蛍光体の含有量が小さく(例えば、10wt%以下)、ステップCにおける蛍光体の添加によって流動性が大きく変化しない場合には、判定基準として前述の表1を用いることができる。すなわち、表1に示す好ましい範囲内の値であれば「合格」(ステップCに進んでよい)、範囲外であれば「不合格」とすればよ
い。また、ステップCにおいてシリコーン組成物の流動性を変化させ得る量の蛍光体を添加する場合には、ステップCで生じる流動性の変化を予め調べたうえ、その変化量を考慮して判定基準を設定すればよい。白色LED用の蛍光体はμmオーダーあるいはそれより大きな粒径を有するので、その添加によるシリコーン組成物の流動性の変化は予測通りとなるのが普通である。
シリコーン組成物の均一性を確保するために、ステップAで混練に使用した容器内の複数の箇所からサンプリングして得た複数の試料の間における測定値の分布が所定の範囲内に収まっているか否かを判定基準に加えることもできる。
シリコーン組成物の均一性を確保するための別の手法として、ステップAの途中で間欠的に複数回のサンプリング測定を行い、測定値のバラツキが所定の範囲に収まっているか否かを判定基準に加えてもよい。
一例では、ステップAの終点決定の方法として、複数のサンプリング測定の結果が一定の範囲内に収束したことが確認された時点でステップAを終了させるという規則を定めることもできる。
ステップBにおける評価の結果、ステップAで得られたシリコーン組成物が所定の流動性を有さないことが判明した場合には、このシリコーン組成物の流動性の調整を行ったうえで、再びステップBに戻る。流動性の調整は、熱硬化性シリコーン樹脂の追加によるチクソ剤の希釈、チクソ剤の追加、別の流動性を持つシリコーン樹脂ないしシリコーン組成物とのブレンド、追加的な混練、その他の方法により行うことができる(調整が不可能な場合には廃棄処分する)。
図1に、上記ステップA〜Cを含む熱硬化性シリコーン組成物の製造方法を示すフローチャートを示す。
ステップAおよびCで使用することのできる混練装置としては、自転・公転式ミキサー、高速ディスパー、ホモジナイザー、3本ロールミル、ニーダー、2軸遊星方式混練機、3軸遊星方式混練機、連続混練押出機(例えば、淺田鉄工株式会社のミラクルK.C.K.)、薄膜旋回型高速ミキサー(例えば、プライミクス株式会社のフィルミックス)等が好ましく例示される。
熱硬化性シリコーン組成物の動的粘弾性は、回転振動方式、直線振動方式等の各種レオメータを用いて測定することができる。チクソトロピー指数とは、異なるせん断速度で測定した粘度間の比率のことであり、例えば、(せん断速度10s−1で測定した23℃における粘度)/(せん断速度100s−1で測定した23℃における粘度)である。せん断粘度は、コーン・プレートレオメータや、キャピラリーレオメータを用いて測定することができる。
以上、本発明を具体的な実施形態に即して説明したが、本発明は本明細書に明示的または黙示的に記載された実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々変形することができる。

Claims (5)

  1. 蛍光体を含有する熱硬化性シリコーン組成物の製造方法であって、
    熱硬化性シリコーン樹脂にフィラーを混合して蛍光体非含有の第1シリコーン組成物を得る第1ステップと、
    上記第1シリコーン組成物に蛍光体を混合する第2ステップと、
    上記第2ステップの前に上記第1シリコーン組成物の流動性を評価する評価ステップとを有し、
    上記評価ステップにおける評価結果に基づいて上記第2ステップに進むか否かを判定することを特徴とする方法。
  2. 上記フィラーがチクソ剤を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 上記評価ステップで行われる流動性評価の項目には、動的粘弾性、チクソトロピー指数およびせん断粘度から選ばれる一種以上の項目が含まれる、請求項2に記載の方法。
  4. 上記熱硬化性シリコーン樹脂が付加硬化型である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法を用いて蛍光体を含有する熱硬化性シリコーン組成物を製造するステップと、その熱硬化性シリコーン組成物をモールドして波長変換コンポーネントを得るステップと、を有する波長変換コンポーネントの製造方法。
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