JP2014103816A - 回転電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】ステータコイルの長さが増大するのを抑制しつつステータコイルをステータコアに容易に配置することができ、渦電流損や循環電流損等の損失を低減することが可能な回転電機を提供する。
【解決手段】ステータコア21は、径方向内側に延びた複数のティース22を備えており、隣り合うティース22の間にスロット23が設けられている。集合導線6は、複数の導体素線が一体化してL字状の形状を有し、第1直線部61がステータコア21のスロット23に挿入され、第2直線部62がステータコア21の周方向に延在するように配置されている。ステータコア21の周方向に沿って複数の集合導線6が配置され、異なる集合導線6において第1直線部61の先端部と第2直線部62の先端部とが接合されることにより、ステータコイル3が構成される。
【選択図】図3

Description

本発明は回転電機に関する。
モータにおいてコイルの占積率を高めるために、平角導線(断面形状が矩形の線状導体)からなるセグメント導体をステータコアの各スロット内に配置し、異なるセグメント導体の先端部同士を接合することでコイルを形成する技術が知られている。また、導線を波巻きにして分布巻き型のコイルを構成する技術が知られている。
例えば特許文献1には、U字状の複数のセグメント導体をステータコアの周方向に沿って配置し、周方向に隣り合う2つのセグメント導体の先端部同士を接合することにより波巻き状に形成された分布巻き型のコイルが開示されている。
特開2011−193600号公報
ところで、1本の導線を波巻きにしてコイルを構成する場合、波巻き状のコイルをステータコアのスロットに挿入して配置することは容易ではなく、その配置に手間がかかる。同様に、U字状のセグメント導体を用いる場合も、各セグメント導体をスロットに挿入して先端部を折り曲げて先端部同士を接合する必要があるため、U字状のセグメント導体によって波巻き状のコイルを形成してスロットに配置することは容易ではない。一方で、コイル配置の作業性を考慮し、コイルの長さに余裕を持たせてコイルをスロットに挿入した場合、コイルエンドが過剰に膨らんでしまい、モータが大型化するおそれがある。また、余分な長さの分、コイルの抵抗が大きくなるため、抵抗による損失が増大する。
また、複数のセグメント導体を接合することで波巻き状のコイルを形成する場合、セグメント導体同士の接合方法次第では、接合箇所(溶接によって接合される箇所)の間で還流する電流(循環電流)が発生し、循環電流による損失(循環電流損)が発生する場合がある。また、渦電流による損失(渦電流損)が発生することがある。従って、漏れ磁束による損失(渦電流損や循環電流損)を低減する必要がある。
本発明の目的は、ステータコイルの長さが増大するのを抑制しつつステータコイルをステータコアに容易に配置することができ、渦電流損や循環電流損等の損失を低減することが可能な回転電機を提供することである。
本発明は、径方向内側に延びた複数のティースを備え、隣り合うティースの間にスロットが設けられた環状のステータコアと、複数の導体素線が一体化してL字状の形状を有し、前記L字状の形状のうちの一方の直線部が前記ステータコアのスロットに挿入され、前記L字状の形状のうちの他方の直線部が前記ステータコアの周方向に延在するように配置された集合導線が、前記ステータコアの周方向に沿って複数配置され、異なる集合導線において一方の集合導線における前記一方の直線部の先端部と他方の集合導線における前記他方の直線部の先端部とが接合されることにより構成されるステータコイルと、を有することを特徴とする回転電機である。
また、前記集合導線は、L字状の形状を有する複数の導体板が積層されることで構成されてもよい。
また、前記複数の導体板のうちの外側に配置された導体板の比抵抗は、内側に配置された導体板の比抵抗よりも大きくてもよい。
また、前記ステータコイルは波巻き状の分布巻き型コイルを構成してもよい。
本発明によると、L字状の集合導線同士を接合することで、ステータコイルの長さが増大するのを抑制しつつ、ステータコイルをステータコアに容易に配置することが可能となる。また、複数の導体素線によって集合導線を構成することで渦電流損が低減される。また、L字状の集合導線によって循環電流を抑制する経路が確保されるため、循環電流損を低減することが可能となる。
本発明の実施形態に係る回転電機の一例を示す断面図である。 本発明の実施形態に係るステータコアの一例を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るステータコイルの一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る集合導線の一例を示す斜視図である。 図4のA−A断面図である。 集合導線の別の例を示す断面図である。 比較例1に係るステータコイルを示す図である。 比較例2に係るステータコイルを示す図である。 比較例3に係るステータコイルを示す図である。 本実施形態に係る集合導線による効果を説明するための図である。 本実施形態に係る集合導線による効果を説明するための図である。
図1から図5を参照して、本発明の実施形態に係る回転電機について説明する。本実施形態に係る回転電機1は、一例として三相交流同期モータであり、図1に示すように、ステータ2とロータ4とを備えている。図2に示すように、ステータ2は、複数の電磁鋼板の積層体である環状のステータコア21と、ステータコア21から径方向内側に突出した複数のティース22とを備えている。隣り合うティース22の間にはスロット23が設けられている。ステータ2にはステータコイル3が巻回されている。ロータ4は、シャフト5に接続されてステータ2の内側に配置されている。ロータ4は、複数の電磁鋼板の積層体であるロータコア41と永久磁石42とを含む。U相ケーブル、V相ケーブル及びW相ケーブルからなる図示しない三相ケーブルがステータコイル3に接続され、トルク指令値によって指定されたトルクを出力するためのモータ制御電流が三相ケーブルを介してステータコイル3に供給される。
本実施形態に係るステータ2では、SC(Segment Conductor)巻線構造が採用されている。すなわち、セグメントコンダクタと称されるセグメント導体をステータコア21のスロット23に挿入してティース22に巻回することで、ステータコイル3が構成される。
ここで、図3及び図4を参照して、本実施形態に係るステータコイル3について説明する。図3は、ステータコア21及びステータコイル3を径方向内側から見た図であり、図4は、ステータコイル3を構成する集合導線を示す斜視図である。本実施形態では、図3及び図4に示すように、セグメント導体としてL字状の集合導線6が用いられる。例えば、L字状の集合導線6を各スロット23に挿入し、異なる集合導線6の先端部同士を接合することでステータコイル3を構成する。詳しく説明すると、集合導線6はL字状の形状を有し、L字状の形状のうちの一方の直線部である第1直線部61と、L字状の形状のうちの他方の直線部である第2直線部62とによって構成されている。第1直線部61はスロット23に挿入されており、第1直線部61の先端部はスロット23から突出している。第2直線部62は、コイルエンドにおいて、ステータコア21の周方向に向けて所定数のスロット23にわたって延在するように配置されている。そして、複数の集合導線6を接合することで、ステータコア21の軸方向(図3の上下方向)の一方側からと他方側からとに交互にかけ渡すように、ステータコイル3を波巻き形状に配置する。例えば周方向に隣り合う2つの集合導線6に注目すると、ステータコア21の軸方向の一方側に第2直線部62が配置されるように一方の集合導線6を配置し、ステータコア21の軸方向の他方側に第2直線部62が配置されるように他方の集合導線6を配置する。このように、第2直線部62が一方側と他方側とに交互に配置されるように、複数の集合導線6を配置する。そして、周方向に隣り合う2つの集合導線6において、一方の集合導線6においてスロット23に挿入された第1直線部61の先端部(突出した先端部)と、他方の集合導線6において周方向に延在する第2直線部62の先端部とを溶接によって接合する(接合部65にて2つの集合導線6同士を接合する)。これにより、波巻き状に形成された分布巻き型のステータコイル3が形成される。
また、集合導線6は、複数の導体素線が一体化して形成されている。図4のA−A断面図である図5に示すように、集合導線6は、例えば2つの導体素線63が積層されることで構成されている。導体素線63は、例えばL字状の形状を有する導体板である。2つの導体板(2つの導体素線63)が、絶縁性の被覆層64及び図示しない結着層を介して互いに結合されることで、集合導線6が形成される。
絶縁性の被覆層64として、例えば、導体素線63の表面を酸化させることにより構成された酸化被膜や、導体素線63の表面に付けられた酸化物の絶縁被膜等が用いられる。そして、被覆層64によって覆われた導体素線63同士が、図示しない結着層を介して結合されている。結着層として、例えば、融着材としての樹脂や、接着剤としての樹脂等が用いられる。融着材として、例えば、ポリビニルブチラール系、ポリアミド系、エポキシ系等の熱融着性を有する樹脂や、アルコール可溶に編成されたポリアミド系等のアルコール融着性を有する樹脂等が用いられる。接着剤として、例えば、EVA系、アクリル系、ウレタン系、シリコーン系等の樹脂が用いられる。なお、被覆層64及び結着層は上記の例に限定されるものではなく、他の材料が用いられてもよい。
なお、導体素線63の断面形状は、矩形(長方形又は正方形)の他、角部が丸まった略矩形状であってもよい。また、導体素線63は、例えば、銅、アルミニウム、銀、鉄、金又はそれらの合金等の導電性を有する材料によって構成されている。
図5に示す例では、2つの導体素線63によって集合導線6が構成されているが、3つ以上の導体素線63によって集合導線6が構成されていてもよい。ここで、図6に、集合導線の別の例を示す。図6(a)及び(b)は、図4のA−A断面図である。図6(a)に示すように、例えば5つの導体素線63によって集合導線6を構成してもよい。5つの導体素線63のそれぞれはL字状の形状を有する導体板であり、これら5つの導体素線63が積層されることで集合導線6が形成される。また、5つの導体素線63のうち、外側に配置された2つの導体素線63の比抵抗(電気抵抗率)は、内側に配置された他の3つの導体素線63の比抵抗よりも大きいことが好ましい。複数の導体素線63の中で外側に配置された導体素線63に循環電流が発生しやすくなるため、外側に配置された導体素線63の比抵抗を内側に配置された導体素線63の比抵抗よりも大きくすることで、循環電流の発生を有効に抑制し、循環電流による損失を有効に低減することが可能となる。
また、図6(b)に示すように、L字状の形状を有する4つの導体素線63が、幅方向(図6の左右方向)と厚さ方向(図6の上下方向)とに(2行×2列)の状態で配列されることで集合導線6が構成されてもよい。
以上のように、L字状の集合導線6をスロット23に挿入し、他の集合導線6と先端部にて接合することで、波巻き状のステータコイル3が形成されてステータコア21に配置される。このようにL字状の集合導線6を用いることで、波巻き状のステータコイル3をステータコア21に容易に配置することが可能となる。例えば、1本の導線を波巻き状にしてスロット23内に挿入する場合や、U字状のセグメント導体の先端部を折り曲げつつ他のセグメント導体と接合することで波巻き状のステータコイルを作製してステータコア21に配置する場合と比べて、本実施形態に係るL字状の集合導線6を用いることで、波巻き状のステータコイル3をステータコア21に容易に配置することが可能となる。例えば、L字状の集合導線6の先端部を折り曲げることなく、他の集合導線6と先端部にて接合することで波巻き状のステータコイル3が形成されるため、U字状のセグメント導体を用いるよりも、容易にステータコイル3を作製してステータコア21に配置することが可能となる。
また、L字状の集合導線6を用いることで、ステータコイル3の長さを余分に長くすることなく、波巻き状のステータコイル3をステータコア21に配置することができるため、ステータコイル3の長さが増大するのを抑制することが可能となる。すなわち、ステータコイル3に使用される導線の長さを必要最低限の長さにすることができ、そのことにより、ステータコイル3の抵抗の増加を抑制することができるため、抵抗による損失の増大を抑制することが可能となる。
また、複数の導体素線63によって集合導線6を構成することで、渦電流損を低減することが可能となる。
また、セグメント導体を用いて波巻き状のステータコイル3を形成する場合であっても、L字状の集合導線6を用いることで循環電流を抑制する経路が確保されるため、循環電流損を低減することが可能となる。すなわち、循環電流は集合導線6の両先端部(両先端部にある接合部65)の間で還流するが、集合導線6はL字状の形状を有しているため、その分、循環電流が流れる経路が長くなり、そのことにより、循環電流を抑制して循環電流損を低減することが可能となる。
例えば、I字状の形状(棒状の形状)を有するセグメント導体又はU字状の形状を有するセグメント導体を用いて波巻き状のステータコイルを形成する場合と比べて、L字状の集合導線6においては、両先端部(両接合部)の間に発生する循環電流の大きさに対する、循環電流が流れる経路の長さ(集合導線6単体の長さ)の割合が大きくなる。そのため、L字状の集合導線6を用いることで、循環電流損を他のセグメント導体よりも低減することが可能となる。
ここで、図7から図11を参照して、L字状の集合導線6、I字状のセグメント導体及びU字状のセグメント導体のそれぞれに流れる循環電流について説明する。まず、図7を参照して、比較例1に係るステータコイルについて説明する。比較例1に係るステータコイル100は、I字状(棒状)のセグメント導体110,120によって構成された波巻き状のコイルである。具体的には、ステータコイル100は、ステータコア21のスロット23に挿入され両先端部がスロット23から突出したI字状(棒状)のセグメント導体110と、コイルエンドにおいて周方向に延在してセグメント導体110同士を接続するセグメント導体120とによって構成されている。例えば、所定数のスロット23おきにI字状のセグメント導体110をスロット23に挿入し、ステータコア21の軸方向(図7の上下方向)の一方側と他方側とで交互に、セグメント導体120によってI字状のセグメント導体110同士を接続する(接合部130にてセグメント導体110,120の先端部同士を接合する)。これにより、波巻き状に形成された分布巻き型のステータコイル100が形成される。
次に、図8を参照して、比較例2に係るステータコイルについて説明する。比較例2に係るステータコイル200は、U字状のセグメント導体210とI字状のセグメント導体240との組み合わせによって構成された波巻き状のコイルである。U字状のセグメントコイル210は、2つの直線部220と、2つの直線部220を接続する接続部230とによって構成されている。そして、2つの直線部220をステータコア21のスロット23に挿入し、周方向に延在するI字状のセグメント導体240によって、異なるセグメント導体210の突出した先端部同士を接合する(接合部250にてU字状のセグメント導体210とI字状のセグメント導体240とを接合する)。これにより、波巻き状に形成された分布巻き型のステータコイル200が形成される。
次に、図9を参照して、比較例3に係るステータコイルについて説明する。比較例3に係るステータコイル300は、U字状のセグメント導体310によって構成された波巻き状のコイルである。U字状のセグメント導体310は、2つの直線部320と、2つの直線部320を接続する接続部330とによって構成されている。そして、2つの直線部320をステータコア21のスロット23に挿入し、スロット23から突出した先端部を周方向に折り曲げ、各セグメント導体310の先端部を接合する(接合部340にて異なるセグメント導体310の先端部同士を接合する)。例えば、上側のコイルエンド(図9の上側)にて異なるセグメント導体310の先端部同士を接合する。これにより、波巻き状に形成された分布巻き型のステータコイル300が形成される。
次に、図10を参照して、本実施形態に係る集合導線6及び比較例1〜3に係るセグメント導体のそれぞれに発生する循環電流と、循環電流が流れる経路とについて説明する。図10(a)に集合導線6を示し、図10(b)に比較例1に係るセグメント導体110を示し、図10(c)に比較例2に係るセグメント導体210を示し、図10(d)に比較例3に係るセグメント導体310を示す。循環電流の大きさは、スロット23に挿入された導線に鎖交する磁束の大きさに依存する。また、循環電流は、L字状の集合導線6、I字状のセグメント導体110、U字状のセグメント導体210及びU字状のセグメント導体310のそれぞれにおいて両先端部の間(2つの接合部の間)で還流する。
ここで、L字状の集合導線6において循環電流が流れる経路の長さを長さLとし、I字状のセグメント導体110において循環電流が流れる経路の長さを長さLとし、U字状のセグメント導体210において循環電流が流れる経路の長さを長さLとし、U字状のセグメント導体310において循環電流が流れる経路の長さを長さLとすると、長さL,L,L,Lの割合は、L:L:L:L=2:1:3:4となる。この点について詳しく説明する。L字状の集合導線6では、循環電流は、第1直線部61の先端部(接合部65)と第2直線部62の先端部(接合部65)との間で還流する。すなわち、L字状の集合導線6では、第1直線部61及び第2直線部62に循環電流が流れるため、循環電流が流れる経路の長さLは、2本分の導線(第1直線部61及び第2直線部62)の長さに相当する。一方、I字状のセグメント導体110では、循環電流は、そのセグメント導体110の両先端部(両接合部130)の間で還流する。すなわち、I字状のセグメント導体110では、そのI字状のセグメント導体110に循環電流が流れるため、循環電流が流れる経路の長さLは、1本分の導線(I字状のセグメント導体110)の長さに相当する。また、U字状のセグメント導体210では、循環電流は、一方の直線部220の先端部(接合部250)と他方の直線部220の先端部(接合部250)との間で接続部230を介して還流する。すなわち、U字状のセグメント導体210では、2つの直線部220及び接続部230に循環電流が流れるため、循環電流が流れる経路の長さLは、3本分の導線(2つの直線部220及び接続部230)の長さに相当する。また、U字状のセグメント導体310では、循環電流は、一方の直線部320の折り曲げた先端部(接合部340)と他方の直線部320の折り曲げた先端部(接合部340)との間で接続部330を介して還流する。すなわち、U字状のセグメント導体310では、2つの直線部320のスロット23に挿入された部分と、2つの直線部320の折り曲げられた部分(1本分の導線の長さに相当)と、接続部330とに循環電流が流れるため、循環電流が流れる経路の長さLは、4本分の導線の長さに相当する。従って、循環電流が流れる経路の長さL,L,L,Lの割合は、L:L:L:L=2:1:3:4となる。よって、1本分の導線の抵抗を抵抗Rとすると、経路の長さL,L,L,Lの割合がL:L:L:L=2:1:3:4であるため、L字状の集合導線6の抵抗:I字状のセグメント導体110の抵抗:U字状のセグメント導体210の抵抗:U字状のセグメント導体310の抵抗=2R:R:3R:4Rとなる。
また、L字状の集合導線6に発生する循環電流を循環電流Iとし、I字状のセグメント導体110に発生する循環電流を循環電流Iとし、U字状のセグメント導体210に発生する循環電流を循環電流Iとし、U字状のセグメント導体310に発生する循環電流を循環電流Iとすると、循環電流I,I,I,Iの大きさの割合は、I:I:I:I=3:6:4:3となる。この点について詳しく説明する。L字状の集合導線6では、第1直線部61がスロット23に挿入されており、比較例1に係るステータコイル100では、I字状のセグメント導体110がスロット23に挿入されており、比較例2に係るU字状のセグメント導体210では、2つの直線部220がスロット23に挿入されており、比較例3に係るU字状のセグメント導体310では、2つの直線部320がスロット23に挿入されている。このように、L字状の集合導線6では、1本分の導線(第1直線部61)がスロット23に挿入されており、比較例1に係るステータコイル100では、1本分の導線(I字状のセグメント導体110)がスロット23に挿入されており、比較例2に係るU字状のセグメント導体210では、2本分の導線(2つの直線部220)がスロット23に挿入されており、比較例3に係るU字状のセグメント導体310では、2本分の導線(2つの直線部320)がスロット23に挿入されていることになる。循環電流の大きさはスロット23に挿入された導線に鎖交する磁束Bの大きさに依存し、スロット23に挿入された導線の数が多いセグメント導体ほど鎖交する磁束が大きくなる。ここで、磁束Bによる誘導電圧を電圧Eとすると、L字状の集合導線6及びI字状のセグメント導体110では1本分の導線がスロット23に挿入されており、U字状のセグメント導体210,310では2本分の導線がスロット23に挿入されているため、L字状の集合導線6に生じる誘導電圧:I字状のセグメント導体110に生じる誘導電圧:U字状のセグメント導体210に生じる誘導電圧:U字状のセグメント導体310に生じる誘導電圧=E:E:2E:2Eとなる。また、上述したように、L字状の集合導線6の抵抗:I字状のセグメント導体110の抵抗:U字状のセグメント導体210の抵抗:U字状のセグメント導体310の抵抗=2R:R:3R:4Rとなるため、循環電流I,I,I,Iの大きさの割合は、I:I:I:I=(E/2R):(E/R):(2E/3R):(2E/4R)=3:6:4:3となる。
次に、図11を参照して、本実施形態に係る集合導線6及び比較例1〜3に係るセグメント導体のそれぞれにおける循環電流による損失について説明する。図11は、集合導線6及び比較例1〜3に係るセグメント導体を模式的に示している。図11(a)にL字状の集合導線6の組み合わせを示し、図11(b)に比較例1に係るI字状のセグメント導体110,120の組み合わせを示し、図11(c)に比較例2に係るU字状のセグメント導体210とI字状のセグメント導体240との組み合わせを示し、図11(d)に比較例3に係るU字状のセグメント導体310を示す。ここで、集合導線6及び比較例1〜3に係るセグメント導体のそれぞれについて同じ長さの導線について考えると、2つのL字状の集合導線6の組み合わせの長さ、4つのI字状のセグメント導体110,120の組み合わせの長さ(2つの縦方向のセグメント導体110と2つの横方向のセグメント導体120との組み合わせの長さ)、1つのU字状のセグメント導体210と1つのI字状のセグメント導体240との組み合わせの長さ、及び、1つのU字状のセグメント導体310の長さがそれぞれ等しくなる。そして、長さが等しい各導線における循環電流による損失は、次のようになる。
(本実施形態に係る集合導線6)
2つのL字状の集合導線6の組み合わせにおいては、各集合導線6に循環電流が流れるため、2つのL字状の集合導線6の組み合わせにおける損失は、2×2R×(E/2R)=E/Rとなる。
(比較例1に係るI字状のセグメント導体110,120)
4つのI字状のセグメント導体110,120の組み合わせにおいては、2つの縦方向のセグメント導体110に循環電流が流れるため、4つのI字状のセグメント導体110,120の組み合わせにおける損失は、2×R×(E/R)=2E/Rとなる。
(比較例2に係るU字状のセグメント導体210とI字状のセグメント導体240)
U字状のセグメント導体210とI字状のセグメント導体240との組み合わせにおいては、U字状のセグメント導体210に循環電流が流れるため、セグメント導体210,240の組み合わせにおける損失は、3R×(2E/3R)=4E/3Rとなる。
(比較例3に係るU字状のセグメント導体310)
U字状のセグメント導体310においては、そのセグメント導体310に循環電流が流れるため、損失は、4R×(2E/4R)=E/Rとなる。
よって、L字状の集合導線6の組み合わせにおける損失:I字状のセグメント導体110,120の組み合わせにおける損失:U字状のセグメント導体210とI字状のセグメント導体240との組み合わせにおける損失:U字状のセグメント導体310における損失=E/R:2E/R:4E/3R:E/R=3:6:4:3となる。
以上のように、比較例1,2と比べて、L字状の集合導線6では、循環電流による損失が小さくなる。そのため、L字状の集合導線6を用いることで、I字状のセグメント導体110,120及びU字状のセグメント導体210を用いる場合と比べて、循環電流をより抑制し、循環電流による損失をより低減することが可能となる。
なお、U字状のセグメント導体310を用いた比較例3の損失は、L字状の集合導線6を用いた本実施形態の損失と同じになるが、比較例3に係るステータコイル300には以下の問題がある。比較例3においては、U字状のセグメント導体310の直線部320をスロット23に挿入した後、先端部を曲げ加工して接続する必要があるため、本実施形態のように積層鋼板を加工して構成することができない。また、比較例3では、接続部においてコイルが膨らむので、その分、導線が長くなって抵抗が増大する問題がある。これに対して、本実施形態に係る集合導線6によると、ステータコイル3の長さが増大するのを抑制し、また、積層鋼板によって構成することで渦電流損を低減することが可能となる。
本実施形態に係る集合導線6による効果をまとめると、以下のようになる。L字状の集合導線6同士を接合することで、ステータコイル3の長さが増大するのを抑制しつつ、ステータコイル3をステータコア21に容易に配置することが可能となる。また、集合導線6は複数の導体素線63によって構成されているため、導線が分割されていないステータコイルよりも、渦電流損を低減することが可能となる。また、L字状の集合導線6によると、I字状やU字状のセグメント導体を用いるよりも、循環電流をより抑制し、循環電流損をより低減することが可能となる。
1 回転電機、2 ステータ、3 ステータコイル、4 ロータ、5 シャフト、6 集合導線、21 ステータコア、22 ティース、23 スロット、41 ロータコア、42 永久磁石、61 第1直線部、62 第2直線部、63 導体素線、64 被覆層、65 接合部。

Claims (4)

  1. 径方向内側に延びた複数のティースを備え、隣り合うティースの間にスロットが設けられた環状のステータコアと、
    複数の導体素線が一体化してL字状の形状を有し、前記L字状の形状のうちの一方の直線部が前記ステータコアのスロットに挿入され、前記L字状の形状のうちの他方の直線部が前記ステータコアの周方向に延在するように配置された集合導線が、前記ステータコアの周方向に沿って複数配置され、異なる集合導線において一方の集合導線における前記一方の直線部の先端部と他方の集合導線における前記他方の直線部の先端部とが接合されることにより構成されるステータコイルと、
    を有することを特徴とする回転電機。
  2. 請求項1に記載の回転電機であって、
    前記集合導線は、L字状の形状を有する複数の導体板が積層されることで構成されている、
    ことを特徴とする回転電機。
  3. 請求項2に記載の回転電機であって、
    前記複数の導体板のうちの外側に配置された導体板の比抵抗は、内側に配置された導体板の比抵抗よりも大きい、
    ことを特徴とする回転電機。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の回転電機であって、
    前記ステータコイルは波巻き状の分布巻き型コイルを構成している、
    ことを特徴とする回転電機。
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