JP2014101988A - 流量調整式回転弁 - Google Patents

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和弘 青木
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Abstract

【課題】弁体開閉時に高シール性を確保しつつ、流体による弁体やシール部材の劣化を防ぎながら流量を調整可能とした流量調整式回転弁を提供する。
【解決手段】流出入口10を有するボデー2内に貫通孔30を有する球面状の弁体3をシール部材35を介して回転可能に設け、貫通孔30には、当該貫通孔30の流路方向に交差する方向に進退する調整部材20を設け、弁体3の開口時に調整部材20を移動させて貫通孔30の流路面積を調整可能に設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、回転弁に関し、特に、高シール性を確保しつつ微少流量を調整可能な流量調整式回転弁に関する。
従来より、微少流量を調整可能な回転弁として、例えば、特許文献1、2のボール弁が提案されている。これらのボール弁は、略球形のボールに扇形の開口部が形成され、このボールの一、二次側において外周面が弁箱側に収納された2つのシートリングによりシールされている。ボールは、これらのシートリングに対して滑るように回転し、このボールを回転することで流体を流したり止めたりすることに加えて、ボールの回転を調節して扇形開口部の面積を変化させることで流量調節が可能になっている。
一方、これらのボール弁とはボールシートの装着構造が異なるボール弁として、特許文献3、4のボールバルブが開示されている。特許文献3のボールバルブは、半球状の中空空間を有するケース、プラグ、シール部材を備え、プラグが半球状弁体と弁軸とにより一体に形成され、ケースの中空・半球空間に嵌合されている。半球状弁体には凹部が形成され、この凹部にシール部材が嵌着されている。特許文献4のボールバルブは、弁箱と、ステムと一体型の半球状の弁体と、この弁体の摺動面を密着被覆してシールするシール部材とを備えている。シール部材は、弁箱の空洞内に装着され、このシール部材に弁体が装着され、シール部材で弁体の外周囲全体をシールする構造になっている。
実公平3−29656号公報 実開平4−62969号公報 特開平9−79391号公報 ドイツ実用新案登録第9408156号公報
特許文献1、2のボール弁において、流路面積を微少範囲で調節する場合、扇形開口部を流れる流体の流速が速くなり、流路開口部ではキャビテーション現象が発生しやすくなる。これらのボール弁では、このキャビテーションがボール開口部とシートリングとの接触部付近で発生するため、エロージョン・コロージョンにより流路側に露出したボールの封止面やこのボール近傍の弁箱内周面が侵食・腐食しやすくなり、その肉厚が減少して外部に流体が漏れるおそれがあった。そのため、ボール開閉時の流体封止機能や、開度調節時の微少流量調整機能を十分に発揮できなくなることがあり、腐食部分で定常的に水切り騒音が生じることもあった。
さらに、ボール外周面がシートリングを摺動しながらボールの開口部とシートリングとの間の開口面積を調節して流量調整する構造であり、この流量調整時にはボール封止面、シートリングが常時流路側に露出していることから、これらが流体の温度、流速、圧力の影響を受け、シートリングに流体中の異物が付着したりシートリングが流体により変形しやすくなり、特に大流量調整領域においてこの傾向が顕著になる。この場合、シートリングのシール時の均一性が失われることで封止性能の確保が困難になり、流体が漏れる可能性があった。そのため、このシートリングの劣化に対応するために、頻繁にメンテナンスや部品の交換をおこなって清浄性を維持する必要があった。また、この対策として、ボールやシートリングの材料のグレードを高めることも考えられるが、この場合にはコスト上昇を招くことになる。
一方、特許文献3、4のボールバルブは、シール部材が弁体側に装着されている構造から、弁体の開口部とボデーの開口部とが連通するときにこのシール部材が流路に直接さらされることはない。しかし、これらのボールバルブは、全開・全閉動作が前提であり流量調整への使用には適していない。
さらに、特許文献3のボールバルブは、半球状弁体を中空半球空間に嵌合して取付けているためシール部材の圧接力が強くなり、このシール部材の耐久性が悪い。特許文献4のボールバルブは、弁箱内に装着した大型シール部材で弁体の外周囲をシールしているため、摩耗等によりこのシール部材全体を交換することで経済性が悪くなる。
本発明は、上記の課題点を解決するために開発したものであり、その目的とするところは、弁体開閉時に高シール性を確保しつつ、流体による弁体やシール部材の劣化を防ぎながら微少流量を調整可能とした流量調整式回転弁を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、流出入口を有するボデー内に貫通孔を有する球面状の弁体をシール部材を介して回転可能に設け、貫通孔には、当該貫通孔の流路方向に交差する方向に進退する調整部材を設け、弁体の開口時に調整部材を移動させて貫通孔の流路面積を調整可能に設けた流量調整式回転弁である。
請求項2に係る発明は、ボデー内に内周半球面を有する弁体収納部とこの弁体収納部より開口させた円筒状の開口部を形成し、この開口部より弁体を弁体収納部内に挿入して上下方向に位置決めしながら回転可能に設け、弁体は、半球面状部とし、この半球面状部の上部に円形外周部を一体に設け、貫通孔と横方向に交差する方向に流出入口と対向する装着溝を形成し、この装着溝に流出入口を閉止するシール部材を装着した流量調整式回転弁である。
請求項3に係る発明は、調整部材は、ボデーの下部に設けた突出筒の連通孔に進退自在に設け、この突出筒内に設けた雌螺子部に調整部材に設けた雄螺子部を螺合して調整部材を進退させた流量調整式回転弁である。
請求項4に係る発明は、ボデーの下部に調整部材を貫通孔に進退させる手動或は自動操作可能な操作部を取付けた流量調整式回転弁である。
請求項5に係る発明は、弁体の上から開口部にシール材を介してスペーサを挿着し、このスペーサの上からブッシュを開口部に挿着して弁体をブッシュにより位置決めした流量調整式回転弁である。
請求項1に係る発明によると、弁体開閉時には、シール部材で高シール性を確保して流体シール部からの流体漏れを確実に防止し、流量調整時には、弁体の開口時に調整部材を移動してこの調整部材による貫通孔の流路面積を調整可能に設けていることにより、弁体を回転することなく弁体の中央付近で調整部材で流量調整して弁体の開口部付近のキャビテーション現象の発生を抑えながら微少流量に調整できる。そのため、エロージョン・コロージョンによる弁体開口部付近の浸食や腐食を抑えてボデー肉厚の減少を回避し、微少流量調整を高精度に実施できる。しかも、流量調整時には、シール部材のシール面が弁体のシール面に密着された状態であるため、シール部材のシール面が流路側に直接露出したり、シール部材に対して弁体が摺動することがないため、シール部材に異物が付着したり変形しやすくなることもないためこのシール部材の劣化も防がれる。これらのことから、長期に亘って高い封止性能を維持することができ、例えば、蒸気配管・空調冷媒配管・冷凍機冷媒配管のバイパス弁において流量調整機として利用することもできる。さらには、弁体の全開時には損失係数が小さくなって流動抵抗が抑えられ、また、シール部材による密封空間がないため、異常昇圧値を低く抑えて弁体シール部材やボデー容器の破損や作動不良のおそれもない。
請求項2に係る発明によると、シール部材のシール面をボデー側に全面密着させて流体を封止することで弁閉時の漏れを確実に防止し、この弁体を回転したときに弁体と一体にシール部材が回転して流体を閉止したり流したりする構造であることから、弁開状態にしたときにはシール部材が流出入口側に露出することを回避し、このシール部材の劣化を防止できる。
請求項3に係る発明によると、雄螺子部と雌螺子部とのピッチを介して調整部材をボデーに対してごく僅かずつ進退できるため高分解能での流量調整が可能となり、調整部材がシール部材に対して摺動することがないため操作トルクを微少にできる。ボデーの下部に突出筒を設けていることで、この突出筒によりボデーの面間寸法が増加することがなく、全体のコンパクト性を確保できる。
請求項4に係る発明によると、手動操作部或は自動操作部の適宜の操作部を取付けて調整部材を上下に微調整でき、ボデーの下部に操作部を設けることでこの調整部材用の操作部とバルブ操作用の操作部位とが干渉することがなく、何れの操作も簡単になる。調整部材の操作力を微少にすることで、自動操作部を小型化することも可能になる。
請求項5に係る発明によると、弁体のボデー弁体収納部への挿入後に、スペーサを介してブッシュにより弁体が上下方向に位置決めされるため、弁体がぐらついたり開口部側から抜け出すことを防いでこの弁体をボデー内の所定位置に保持する。
本発明における流量調整式回転弁の第1実施形態を示した縦断面図である。(a)は、回転弁の弁開状態を示す縦断面図である。(b)は、(a)のA−A断面図である。 図1の回転弁の弁体の回転による全閉状態を示す縦断面図である。 (a)は、図1の調整部材による流過面積が小さい状態を示す縦断面図である。(b)は、(a)のB−B断面図である。 (a)は、本発明における流量調整式回転弁の第2実施形態を示した縦断面図である。(b)は、(a)の一部省略C−C断面図である。 (a)は、図4の調整部材による流過面積が小さい状態を示す縦断面図である。(b)は、(a)の一部省略D−D断面図である。
以下に、本発明における流量調整式回転弁の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1ないし図3においては、本発明における流量調整式回転弁の第1実施形態を示しており、本発明の流量調整式回転弁本体(以下、バルブ本体という)1は、ボデー2、弁体3、調整部材20、スペーサ4、ブッシュ5を有している。
図1に示すように、バルブ本体1のボデー2は、例えば、青銅や黄銅、ステンレス等の材料によりワンピース構造に形成され、2つの流出入口10、10が形成されている。ボデー2内には、内周半球面12を有する弁体収納部13と、この弁体収納部13よりも開口させた円筒開口部14とが形成されている。内周半球面12は、略半球形の座ぐり加工によりボデー底部側に略半球凹状に設けられている。
弁体収納部13の底部には挿着穴部15が形成され、この挿着穴部15に続けてボデー2下部に連通孔16aを有する突出筒16が設けられている。連通孔16aには、後述する調整部材20が進退自在になっており、突出筒16内には雌螺子部21が設けられている。
流出入口10は、弁体収納部13に連通して形成され、この流出入口10の内周側には雌ねじ22が形成され、この雌ねじ22に図示しないパイプを螺合により接続可能になっている。本実施形態では、ボデーに螺合によりパイプを接続しているが、図示しないフランジ接合等の別の接続手段によりパイプを接続してもよい。
弁体3は球面状に形成され、さらに、この実施形態では弁体3が略半球状の半球面状部25からなっている。半球面状部25の上部には略筒状の円形外周部26が一体に設けられ、この円形外周部26よりも上部には弁体3を回転操作可能なステム27が一体に形成されている。ステム27と弁体3とは別体であってもよく、これらを組付けて一体化することもできる。ステム27の外周にはOリングからなるシール材28が装着されている。
半球面状部25には、流出入口10に連通可能な貫通孔30と、この貫通孔30と横方向に交差して流出入口10と対向する方向に形成された装着溝31と、貫通孔30に交差方向から連通する連通穴部32とが形成されている。貫通孔30は、流出入口10と略同一径に形成されており、フルボアタイプの流路となっていることで圧力損失を抑えることが可能になっている。貫通孔30は、フルボアタイプ以外にも、フルボアタイプよりも流路径を一段落とした(縮径した)スタンダードボアタイプ、或は二段落としたレデュースボアタイプと呼ばれる口径を絞ったタイプとすることもできる。このうち、フルボアタイプは、他のタイプに比較して流量特性が向上する。
図2において、弁体3の装着溝31は円形凹溝により形成され、この装着溝31には流出入口10を閉止し、適度の弾性を有する円板形状のシール部材35が着脱可能に装着されている。シール部材35は、例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)などの高分子材料で形成され、図2の弁閉状態まで弁体3を回転したときにこの弁体3と一体に回転して流出入口10をシールして弁閉状態にでき、図1の状態まで弁体3を回転したときには流出入口10からずれて弁開状態となる。また、図示しないが、シール部材35は、流路10の上流・下流側の何れか1ヶ所にのみ設けてもよい。
図1、図3において、弁体3の下部にはボデー2の挿着穴部15に挿着可能な支持ステム36が一体に形成され、この支持ステム36内部に貫通孔30に連通する前記連通穴部32がボデー2の連通孔16aと同軸になるように形成されている。連通穴部32は、連通孔16aの穴径と略同径に設けられ、弁体3内部の連通穴部32の延長上には凹状溝部37が適宜の深さで形成されている。この凹状溝部37の上面側はフラット面38になっており、このフラット面38に調整部材20のフラット状先端面20aが当接して調整部材20による微少流量調節が可能になる。
調整部材20は、連通孔16a、連通穴部32から挿入可能な外径のプラグ状に設けられ、これらの連通孔16a、連通穴部32に挿入される。さらに、図1において、調整部材20の下部にはボデー2の雌螺子部21に螺合する雄螺子部39が設けられ、調整部材20は、これら雄螺子部39と雌螺子部21との螺合により、貫通孔30の流路方向に上下に交差する方向に進退自在になっている。
スペーサ4は、開口部14に嵌合可能な外径に形成され、中央にステム27を挿入可能な連通部40が設けられている。スペーサ4の外周には外周溝41が形成され、この外周溝41にOリングからなるシール材28が装着される。ブッシュ5は、スペーサ4の上から開口部14に取付けられ、その外周側には開口部14に形成されためねじ42に螺合可能なおねじ43が形成され、かつ、スペーサ4と同様に中央にステム27挿入用の連通部44が設けられている。
図2に示すように、ボデー2の下部には手動或は自動で操作可能な操作部45が取付けられ、この操作部45により調整部材20が貫通孔30に進退可能に設けられる。図2においては操作部45を簡略化しているが、手動による操作部としては、例えばハンドルなどがあり、自動による操作部としては、例えばアクチュエータが挙げられ、各種の操作部を用いることができる。操作部45は、調整部材20の底部に設けた例えば六角穴20bを介して取付けられる。
弁体3をボデー2に取付ける場合には、この弁体3に予めシール部材35を装着し、シール材28を介してこの弁体3を開口部14から弁体収納部13内に挿入する。この場合、支持ステム36が挿着穴部15に挿入されたときに半球面状部25が内周半球面12に位置し、円形外周部26が開口部14に位置した状態となり、弁体2をボデー2の所定位置に挿着できる。
続いて、弁体3の上から開口部14よりシール材28を介してスペーサ4を挿着し、このスペーサ4の上から開口部14よりブッシュ5をおねじ43とめねじ42とを螺着しながら挿着する。これにより、弁体3がブッシュ5で上下方向に位置決めされながらステム27で回転可能に設けられる。ステム27にはハンドル46が取付けられ、このハンドル46の操作によりステム27を介して弁体3が回転可能となる。
調整部材20を突出筒16からボデー2内に挿入し、雄螺子部39を雌螺子部21に螺合させる。調整部材20を連通孔16aに対して回転させることでこの調整部材20が連通穴部32を介して貫通孔30に対して進退可能になり、弁体3の開口状態まで回転した状態で調整部材20を貫通孔30に対して移動させたときにこの貫通孔30の流路面積を調整可能になる。この場合、調整部材20を貫通孔に対して進入することで流過面積が小さい状態に近づき、調整部材20を貫通孔30から退避させることで流過面積が大きい状態になる。
上記のように、スペーサ4、ブッシュ5を介して弁体3を組込んでいるため、この弁体3を繰り返し回転操作した場合にもこれらにより弁体3の緩みを防いで高いシール性が確保される。さらに、バルブ本体1を配管した後にブッシュ5を締付けて弁体3を増し締めすれば、仮にシール部材35とボデー2の当該封止部位との間に隙間が生じて流体漏れが発生しても迅速に漏れを止めることができる。この弁体3の増し締めにより、シール部材35の摩耗によるシール性能の低下も補える。バルブ本体1を配管等から取り外すことなくこれらの部品交換を実施でき、その作業工数も最小限に抑えられる。
さらに、この組込み構造により、弁体3に高圧力が加わったり内部圧力が上昇した場合には、図2において、弁体3が上昇しようとする力をステム27の断面部のみで発生させることで最小限に抑え、高いシール性を維持しながら低い操作力で弁体3を回転動作できる。
図1、図2に示すように、上記スペーサ4は、ボデー2に螺合で取付けられたロックネジ47で開口部14から抜けないように係止された構造になっている。これにより、スペーサ4がブローアウトプルーフ構成になり、回転や圧力による抜けが防止される。そのため、加圧状態でブッシュ5を緩めたとしても、弁体3が圧力で外部に飛び出すことが防がれて安全性が保たれる。しかも、スペーサ4は、ブッシュ5で上下方向に調整した状態でロックネジ47により回転方向に位置決めされる。そのため、ボデー2や弁体3の寸法誤差を吸収し、弁体3が弁体収納部13の流出入口10に対して、開閉の所定位置に正確に挿着される。シール部材35が摩耗した際には、ブッシュ5によりスペーサ4や弁体3の上下位置を調節することでシール面圧が確保される。
スペーサ4の底面側にはボールプランジャ48が装着され、このボールプランジャ48が対向する弁体3の位置には溝状の係止部49が90°間隔で設けられている。弁体3を回転させたときには、ボールプランジャ48が係止部49に係止することで90°ごとにクリック感を得ながら回転操作可能になり、弁体3を正確に弁開又は弁閉状態まで回転できる。弁体3は360°のエンドレス回転可能であり、その回転操作時には流体圧力が二つのシール材28、28によりシールされてステム27のみに加わることで、操作トルクが低く抑えられる。
前述したように、シール部材35を介して弁体3をワンピース構造のボデー2に組込んだことにより、弁閉時には弁体3に装着されたシール部材35がボデー2の当該封止部位に全面密着して流体を封止して漏れを確実に防止する。弁閉状態からステム27により弁体3を90°回転すれば、シール部材35による封止部位へのシールを解除しながら貫通孔30を流出入口10に連通させて弁開状態にできる。このように、バルブ本体1は、弁体3を90°ごとに回転することにより、流体を閉止したり流したりすることができるオンオフ機能を有している。
バルブ本体1により流量調整をおこなう場合には、弁体3を図1の開口状態にした状態で操作部45により調整部材20を回転し、この調整部材20の移動により貫通孔30の流路面積を適宜の流量になるように調整する。図3においては、調整部材20による最小流量時の状態を示しており、調整部材を図1から図3までの所定位置まで雄螺子部39と雌螺子部21との螺合により緩やかに上下方向に進退させて流量の調整が可能になる。
このように弁体3を開口状態にし、この弁体3に調整部材20を進退させて流量調整する構成に設けたことで、流量調整時にはシール部材35が弁体収納部13側に隠れることで流出入口10側に露出することがない。また、シール部材35の封止面は、ボデー2の封止面に密着した状態であるため、シール面が流体にさらされることがなく、均一性を保持できる。そのため、シール部材35に流体中の異物が付着したりシール部材が変形したりすることを防止し、大流量への調整時にも流体からシール部材35を保護できる。
調整部材20を弁体3の中央付近で進退させながら流路面積を変化させ、この流路調整部分がシール部材35とボデー2との封止部位から離間していることで、キャビテーション現象等を原因とするエロージョン・コロージョンで弁体3外周部位やボデー2内周部位が侵食・腐食して損傷することが防止される。このことから、弁体3の開閉時には高い流体封止性を確保でき、流量調整時には流量を高精度に調整可能となり、流量調整式回転弁としてこれらの機能を長期に亘って発揮できる。弁体3やボデー2の腐食を防止することから、水切り騒音も減少できる。
メンテナンス等により調整部材20を交換したり、或は流量特性を変更するために調整部材20の流路突出部の形状を変更する場合には、図2に示すように弁体3の回転による閉状態にすることで封止性を確保でき、流体の漏れを防止しながら容易に調整部材20をボデー2から抜き出しできる。
この実施形態では、内周半球面12を有する弁体収納部13を備えたボデー2と、半球状の弁体3とを有し、ボデー2の上方側からシール部材35を装着した弁体3を挿着するトップエントリ型のバルブであるため、部品点数を少なくしつつ、簡単な構造で小型化、軽量化を図り、組付けも容易になる。しかも、半球面状部25の上部に円形外周部26を一体に設けていることで弁体3を挿入するだけでよく、高い寸法精度を必要とすることなく貫通孔30やシール部材35と流出入口10との取付け精度を高めながら一体化でき、ワンピース構造のボデー2により外部漏れを確実に抑える。流出入口10側からシール部材35を組み込む必要もなく、シール部材35の交換時にも配管からボデー2を外すことなく容易に実施可能となる。
なお、上記実施形態ではバルブ本体1をトップエントリ型の2方弁としているが、このバルブ本体を3方弁やそれ以上の多方弁とすることもできる。しかも、何れの場合にも、雄螺子部39と雌螺子部21とによるねじの送り機構のピッチを任意に変更でき、例えば、このピッチを変更して調整部材20の90°回転の動作で貫通孔30の流路面積を調整することもできる。調整部材20、突出筒16に雄螺子部39、雌螺子部21を設けることなく、調節部材を直進動作させて流路面積を調整することもできる。
また、ステム27内部側に調整部材20の可動領域を設け、この可動領域に調整部材20を進退させて貫通孔30の流路面積を調整してもよい。調整部材20の先端面20aは、フラット形状に限ることはなく、断面円弧状やその他の形状に設けるようにしてもよい。
図4、図5においては、本発明の流量調整式回転弁の第2実施形態を示している。なお、この実施形態において前記実施形態と同一部分は同一符号によって表し、その説明を省略する。
この実施形態におけるバルブ本体50は、ボデー51内に略球状体の弁体52を設け、この弁体52をシール材53を介して装入し、弁体52の左右方向にシートリング54、54を装着し、これらのシートリング54で弁体52をボデー51の流路方向に位置決め保持しながら別体に設けたステム55で回転操作可能に設けたものである。このように、本発明の流量調整式回転弁は、前述したトップエントリ型に限られることはなく、一般的な構造のボールバルブを利用して設けることもでき、この場合にも、弁体52の弁開状態で調整部材20を貫通孔30に進退して流路面積を調整し、流量調整できる。このバルブ本体50においても、上述のバルブ本体1と同様に手動或は自動操作可能に操作部を取付け可能である。
1 バルブ本体
2、51 ボデー
3、52 弁体
4 スペーサ
5 ブッシュ
10 流出入口
12 内周半球面
13 弁体収納部
14 開口部
16 突出筒
20 調整部材
21 雌螺子部
25 半球面状部
26 円形外周部
28 シール材
30 貫通孔
31 装着溝
32 連通穴部
35 シール部材
39 雄螺子部
45 操作部
54 シートリング

Claims (5)

  1. 流出入口を有するボデー内に貫通孔を有する球面状の弁体をシール部材を介して回転可能に設け、前記貫通孔には、当該貫通孔の流路方向に交差する方向に進退する調整部材を設け、前記弁体の開口時に前記調整部材を移動させて前記貫通孔の流路面積を調整可能に設けたことを特徴とする流量調整式回転弁。
  2. 前記ボデー内に内周半球面を有する弁体収納部とこの弁体収納部より開口させた円筒状の開口部を形成し、この開口部より前記弁体を前記弁体収納部内に挿入して上下方向に位置決めしながら回転可能に設け、前記弁体は、半球面状部とし、この半球面状部の上部に円形外周部を一体に設け、前記貫通孔と横方向に交差する方向に前記流出入口と対向する装着溝を形成し、この装着溝に前記流出入口を閉止する前記シール部材を装着した請求項1に記載の流量調整式回転弁。
  3. 前記調整部材は、前記ボデーの下部に設けた突出筒の連通孔に進退自在に設け、この突出筒内に設けた雌螺子部に前記調整部材に設けた雄螺子部を螺合して調整部材を進退させた請求項1又は2に記載の流量調整式回転弁。
  4. 前記ボデーの下部に前記調整部材を前記貫通孔に進退させる手動或は自動操作可能な操作部を取付けた請求項1乃至3の何れか1項に記載の流量調整式回転弁。
  5. 前記弁体の上から前記開口部にシール材を介してスペーサを挿着し、このスペーサの上からブッシュを前記開口部に挿着して前記弁体をブッシュにより位置決めした請求項2乃至4の何れか1項に記載の流量調整式回転弁。
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JP2022166724A (ja) * 2021-04-21 2022-11-02 三菱電機株式会社 貯湯式給湯機及びその出荷方法

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