JP2014100822A - 賦形成形方法及び繊維強化樹脂成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】成形原反材を用い強度の強い成形品を形状自由度高くかつ効率よく3次元形状に賦形することができる賦形成形方法及び繊維強化樹脂成形品を提供する。
【解決手段】成形原反材1を積層し、予備積層成形型で予備圧縮成形した積層成形材5を予備加熱型6で近赤外線放射装置7によって近赤外線で予備加熱型6内の熱盤8上に載置された積層成形材5を予熱し、一方3次元形状を有する賦形型である成形型9を予熱して成形原反材1の硬化温度に昇温する。次に積層成形材5を予熱された成形型9に収納し、成形型9によって積層成形材5を圧縮する。これによって織物基材3に付着している樹脂材料4を硬化して積層成形材5の層間を接着し、形状を保持させる。その後成形型9を硬化温度に急加熱して型を開き離型する各工程によって成形原反材1を積層して3次元形状に賦形する。
【選択図】図1

Description

本発明は、強化炭素繊維とマトリクス樹脂とからなり、例えば、自動車や航空機などの繊維強化樹脂製部材を賦形型を使用して3次元形状に賦形する賦形成形方法及び繊維強化樹脂成形品に関する。
従来より、炭素繊維を強化繊維とする繊維強化樹脂の成形法として平板状の積層成形品を型上に配置し、金型内部を真空状態にして樹脂を注入し、前記平板状の積層成形品に樹脂を拡散、含浸させるレジントランスファーモールディング成形法が知られている。
特許文献1には、このレジントランスファーモールディング成形法に用いるのに好適な3次元形状を有する平板状の積層成形品を、高精度、かつ自動的に製造することのできる賦形成形方法が開示された。
特開2003−211447号公報
特許文献1に開示された賦形成形方法は強化繊維と熱硬化性樹脂からなる平板状の積層成形品を用いるものであって、炭素繊維と熱硬化性樹脂成形材料の積層品を硬化温度で圧縮成形する際、上下型の分割面より積層品から熱硬化性樹脂のみ流出し、成形品に充分な肉厚が得られない。これを上下型の型締め方向にストッパーを設けて型締めを規制することによって対策する場合、製品部に充分な型締め圧がかからず、得られる成形品に充分な強度を与えることができない。
本発明は以上の従来技術における問題に鑑み、強化繊維と熱硬化性樹脂からなる成形原反材を用い、強度の強い成形品を効率よく製造することができる賦形成形方法及び繊維強化樹脂成形品を提供することを目的とする。

すなわち本発明の賦形成形方法は、複数本の強化繊維束を含む織物基材の少なくとも一方の表面に熱硬化性樹脂を主成分とする樹脂材料が付着された成形原反材を裁断し積層した積層成形材を成形型に投入配置し、加圧、加熱して複数本の強化繊維束を含む織物基材に付着している樹脂材料を硬化して繊維間及び成形原反材の層間を接着する賦形成形方法において、積層成形材を予熱して成形型へ投入配置する予熱工程と、成形型を型締し加圧する工程と、上下型の分割線近傍領域の上下型のうち少なくとも1方を前記熱硬化性樹脂の硬化温度で成形型より所要の高い温度に昇温する工程と、成形型を硬化温度に昇温して型を開き離型する工程とを有することを特徴とする。

この本発明の賦形成形方法によって、成形型を熱硬化性樹脂材の硬化温度に加熱することによって熱硬化性樹脂を強化繊維に含侵させた状態で硬化し、繊維積層によって強化して十分な成形品強度の熱硬化性樹脂材を成形することが可能となる。しかも長い昇温時間によってサイクルタイムが過長になることを予熱することによって防止することができる。

また上部型と下部型とからなる成形型による賦形成形工程では、温度上昇による膨張圧で上部型と下部型の分割部分から樹脂材料がはみ出しを起こす。積層成形材の樹脂材料は内部からの熱膨張によって一部が金型合わせ目部分にはみ出す。このはみ出しは、フラッシュ、バリ、スピューとも呼ばれ、分割部分のはみ出し部に生じる線はパーティングライン、フラッシュラインと呼称される。

本発明の賦形成形方法でも、対策しない場合には、強化繊維と熱硬化性樹脂成形材料の積層品をただ単にその硬化温度に昇温しで圧縮成形すると、型分割面より熱硬化性樹脂のみ流出し、肉厚が薄くなる問題が生じ得る。

そこで本発明の賦形成形方法によれば上下型の分割線近傍領域の上下型のうち少なくとも1方を前記熱硬化性樹脂の硬化温度で成形型より所要の高い温度に昇温する工程を備える。

この上下型のうち少なくとも1方を前記熱硬化性樹脂の硬化温度で成形型より所要の高い温度に昇温する工程によって部分的に昇温した部分の熱硬化性樹脂が硬化されることによって、外部へのはみ出しが阻止され、樹脂流出をふせぐことができる。この成形型より所要の高い温度とは、外部へのはみ出しを阻止するに充分な程度に昇温した部分の熱硬化性樹脂が短時間に硬化される温度である。

成形型が製品部型と、製品部型の背面に蓄熱盤を備え、製品部型のヒ−タ−と、蓄熱盤からの熱伝導で製品部型の型温を昇温させることによって、蓄熱盤の存在により、製品部型の昇温が早くなり、製品部型のヒ−タ−の容量を低減することができる。

上下型の分割線近傍領域の上下型のうち少なくとも1方を前記熱硬化性樹脂の硬化温度に昇温する工程を近赤外線で加熱し、遠赤外線温度センサ−で温度を検知し、近赤外線の強度を調整し所要の温度に昇温させる工程とすることができる。また上下型の分割線にレーザ光を照射する工程としてもよい。

積層成形材を予熱すると共に予成型した後に成形型へ投入配置することにより、簡易に効率よく成形型へ投入配置することが可能となる。また積層成形材を予成型した予成型品を準備しておくことによって、さらに成形効率を向上することができる。予成型の態様としては、例えば成形型への積層成形材の投入配置部分の内側形状に沿う形状に積層成形材を予熱すると共に絞り加工を行う。

予熱工程を、近赤外線で加熱し、遠赤外線温度センサ−で温度を検知し、近赤外線の強度を調整し所要の温度に昇温させる工程とすることによって、近赤外線で、予熱対象の分子を加熱し中芯まで加熱でき、また遠赤外線センサ−によって非接触で正確な温度を検知することができる。近赤外線強度を、電圧の連続降下で調整し所要の温度に昇温させることによって近赤外線で、予熱対象の分子を加熱し、予熱対象を効率よく中芯まで加熱することができる。

予熱工程が、硬化温度に昇温過程の成形型へ積層成形材を投入配置して近赤外線で加熱し、遠赤外線温度センサ−で温度を検知し、近赤外線の強度を調整し所要の温度に昇温させる工程であることによって、近赤外線で、予熱対象の分子を加熱し中芯まで加熱でき、また遠赤外線センサ−によって非接触で正確な温度を検知することができる。しかも硬化温度に昇温過程の積層成形材を昇温した成形型へ投入配置することによって効率よく時間短縮して予熱することができる。

上部型のブロックを下降し、下部型のブロックを押し上げて積層成形材を挟持することによって、型移動の相対速度を向上して、成形サイクルタイムの更なる短縮が可能となる。

以上の記載の賦形成形方法に用いられる賦形成形型は、賦形をする上部型と下部型とからなる成形型と、上下型の分割線近傍領域の上下型のうち少なくとも1方を前記熱硬化性樹脂の硬化温度に昇温する昇温手段と、成形型を型締し加圧する手段と、成形型を硬化温度に昇温して型を開き離型する手段とを有することを特徴とする。
前記昇温手段を入れ駒とすることができる。また上下型の分割線近傍領域の上下型のうち少なくとも1方を前記熱硬化性樹脂の硬化温度に昇温する工程を近赤外線で加熱し、遠赤外線温度センサ−で温度を検知し、近赤外線の強度を調整し所要の温度に昇温させる場合にはかかる赤外線装置が前記昇温手段となる。さらに上下型の分割線にレーザ光を照射する場合にはレーザ放射装置が前記昇温手段となる。

以上の本発明の賦形成形方法によって製造された繊維強化樹脂成形品は、高強度軽量で効率よく安価に製造でき、しかも複雑形状の附形も可能であることから、各種用途に適用が可能となる。

本発明に係る賦形成形方法及び繊維強化樹脂成形品によれば、成形原反材を用い強度の強い成形品を形状自由度高くかつ効率よく3次元形状に賦形することができる。

(a)本発明の賦形成形方法で用いる成形原反材の概念図である。(b)図1(a)に示す成形原反材を構成する織物基材の概念図である。 本発明の第一の実施の形態の賦形成形方法で用いる賦形成形装置の説明図である。 (a)本発明の賦形成形方法で用いる型構造の説明図である。(b)本発明の賦形成形方法で用いる型構造の他の説明図である。 (a)本発明の賦形成形方法で用いる型構造の斜視図である。(b)本発明の賦形成形方法で用いる型構造の他の斜視図である。 本発明の第二の実施の形態の賦形成形方法で用いる賦形成形装置の説明図である。 本発明の第三の実施の形態の賦形成形方法で用いる賦形成形装置の説明図である。

本発明の賦形成形方法は、図1(a)に示す成形原反材1を用いて行う。図1(a)に示すように、成形原反材1は、複数本の強化繊維束2を含む織物基材3の少なくとも一方の表面に熱硬化性樹脂を主成分とする樹脂材料4が付着してなる。

織物基材3は、図1(b)に示すように互いに平行となるよう一方向に引き揃えられた複数本の強化繊維束2を直交する二方向に織成してなる二方向性織物である。二方向性織物は、強化繊維束2間の相対位置の変化による変形がしやすく立体形状に変形しやすいこと、少ない枚数で力学的に擬似等方性を有する積層成形材を得やすい利点がある。

強化繊維束2を用いることにより、最終製品である繊維強化樹脂成形品の力学特性を高いものとすることができる。

強化繊維束2は、炭素繊維束、黒鉛繊維束、ガラス繊維束、または、アラミド繊維束などを用いることができ、炭素繊維束であることが好ましい。炭素繊維束を用いることにより、最終製品である繊維強化樹脂成形品の力学特性を高いものとすることができる。

織物基材3の表面に付着している樹脂材料4は、織物基材3の層間を接着する作用を得ることができる熱硬化性樹脂を主成分とする。熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシを用いることができる。樹脂材料4が熱硬化性樹脂を主成分とするものとすることによって成形原反材1を積層して、立体形状へと変形させた後に織物基材3の層間を接着させる場合の取り扱い性が向上し、生産性が向上する。なお、主成分とは樹脂材料4を構成する成分の中で、その割合が最も多い成分である。

以下に本発明の第一の実施の形態の賦形成形方法を図2を参照して詳述する。

先ず成形原反材1を積層し、予備積層成形型(図示せず)で予備圧縮成形した積層成形材5を予備加熱型6で予備加熱する。

予備加熱にあたっては上部より近赤外線放射装置7によって近赤外線で予備加熱型6内の熱盤8上に載置された積層成形材5を加熱する。遠赤外線温度センサ−(図示せず)で積層成形材5の温度を検知し、近赤外線放射装置7による近赤外線の強度を調整し所要の温度に積層成形材5を昇温させる。

一方3次元形状を有する賦形型である成形型9を予熱して成形原反材1の硬化温度に昇温する。次に積層成形材5を予熱された成形型9に収納し、成形型9によって積層成形材5を圧縮する。これによって織物基材3に付着している樹脂材料4を硬化して積層成形材5の層間を接着し、形状を保持させる。

その後成形型9を開き離型する。以上の各工程によって成形原反材1を積層して3次元形状に賦形する。

以上のように予熱工程が、積層成形材5を昇温した成形型9へ投入配置して近赤外線放射装置7によって近赤外線で加熱し、遠赤外線温度センサ−で温度を検知し、近赤外線の強度を調整し所要の温度に昇温させる工程とすることによって、近赤外線で、予熱対象の分子を加熱し中芯まで加熱できる。また遠赤外線センサ−によって非接触で正確な温度を検知することができる。しかも硬化温度に昇温過程の積層成形材5を昇温した成形型9へ投入配置することによって効率よく時間短縮して予熱することができる。

積層成形材5を加熱する温度は、樹脂材料4が硬化して積層成形材5の層間を接着させる温度である。積層成形材5が加圧されながら加熱されることで、積層成形材5を構成する複数本の強化繊維束2を含む織物基材3が互いに強く押付けられる。次いで積層成形材5が昇温されることにより、織物基材を構成する強化繊維束の単糸の間に浸透している樹脂材料4は対向する複数本の強化繊維束相互を接着すると共に、積層成形材5の層間を接着する。

この様に積層成形材5を立体形状に変形させ層間を接着することにより、シワが無い立体形状の成形体を製造することができる。またこの成形体は積層成形材5の層間が接着されているために、剛性が高く形状保持性に優れており、取り扱いが効率よく行える。

成形型9は製品部型10と、蓄熱盤11とからなり、製品部型10に備えたヒ−タ−12と蓄熱盤11よりの熱伝導で成形型9の型温を昇温させる。製品部型10は上型10aと下型10bとからなり上部型10aが下部型10bに嵌入して型合わせされることによって製品の成型が行われる。また成形型9はエア−と蒸気を含む温水等の流動媒体のための昇温通水経路13を備え、成形型9は昇温通水経路13に通水することによって急加熱される。昇温通水経路13はエア−を印加することによって効率的に水を抜き取り降下させることができる。すなわち成形型9の型温が所要の温度に達した後、昇温通水経路13における通水を止めエア−を印加することによって、成形型9の昇温を終了し、成形型9内の製品を取り出した後に、成形型9の再度の昇温を効率的に開始することができる。

この賦形成形方法は、上部型10aと下部型10bの分割線近傍領域の上部型10aと下部型10bのうち少なくとも1方を前記熱硬化性樹脂の硬化温度で成形型より所要の高い温度に昇温する昇温手段PMを用いて行う。この昇温手段PMは図3(a)(b)に示すように、上部型10aの縁部にのみ対向して下部型10bに載置した積層成形材5の縁部外側の下部型10b上に入れ駒型として配置される。入れ駒型PMは上部型10aと下部型10bとの型合わせ面の形状もしくは下部型10bに載置する積層成形材5外形と一致する内側形状を有して形成される。その入れ駒型PMの内側に上部型10aが嵌入して上部型10aと下部型10bとが型合わせされることによって下部型10bに載置する積層成形材5の成形が行われる。

積層成形材5を予熱して成形型9へ投入配置する予熱工程の後に、上部型10aと下部型10bとが型合わせされることによって製品の成型が行われる。その過程で上部型10aと下部型10bとの型合わせによる圧縮成型と同時に上部型10aと下部型10bの分割線近傍領域の上部型10aと下部型10bを熱硬化性樹脂の硬化温度で成形型より所要の高い温度に昇温する昇温工程が入れ駒型PMを用いて行われる。このように、入れ駒型PMを用いた昇温工程を行わない場合には、上部型10aと下部型10bの分割部分から成型課程における温度上昇による膨張圧で積層成形材5の表面の樹脂の一部が金型合わせ目部分にはみ出しバリを形成する。しかし入れ駒型PMを用いた昇温工程を行うことによって積層成形材5の表面の樹脂は、金型合わせ目部分において昇温硬化し、それが障壁となって樹脂流出が抑止されてバリの形成が最小化される。

図4(a)に上部型10aを示し、図4(b)に下部型10bを示す。図に示すように下部型10bにはその上面に入れ駒型PMを載置するための凹部PM1を有する。凹部PM1は積層成形材5を収納するキャビテイの四側を囲って形成される。この凹部PM1に入れ駒型PMを断熱層PM2を介して収納し、下部型10bとの点接触部(図示せず)によって下部型10b上に支持する。一方、図4(a)に示す上部型10aと下部型10bとを型合わせした状態で入れ駒型PMの上面部と上部型10aの下面には間隙が形成され、相互の接触はない。

その結果、積層成形材5の予熱温度に保持される上部型10a及び下部型10bと入れ駒型PMとの間の熱伝導は最小限とされる。入れ駒型PMによる昇温領域は専ら上部型10aと下部型10bとの型合わせ時における積層成形材5を収納するキャビテイ周囲の、上部型10aと下部型10bの分割線近傍領域の上部型10aとなる。

次に本発明の第二の実施の形態の賦形成形方法を図5(a)〜(c)を参照して詳述する。

第二の実施の形態の賦形成形方法では上部型10aと下部型10bの分割線近傍領域の上部型10aと下部型10bのうち少なくとも1方を近赤外線放射装置20によって近赤外線で加熱し、遠赤外線温度センサ−で温度を検知し、近赤外線の強度を調整し所要の温度に昇温させることによって、上部型10aと下部型10bの分割線近傍領域の前記熱硬化性樹脂の硬化温度に昇温する。この第二の実施の形態でも積層成形材14を予熱して成形型9へ投入配置する予熱工程の後に、上部型10aと下部型10bとが型合わせされることによって製品の成型が行われる。その成形型を型締し加圧する過程で上部型10aと下部型10bとの型合わせによる圧縮成型と同時に上部型10aと下部型10bの分割線近傍領域の上部型10aと下部型10bを熱硬化性樹脂の硬化温度で成形型より所要の高い温度に昇温する工程が近赤外線放射装置20を用いて行われる。

以上の近赤外線の強度は、近赤外線放射装置7への通電圧の連続降下で調整する。通電圧のON−OFFで近赤外線による加熱及びその停止を反復した場合には加熱対象の温度変化の脈動が大きく安定しない。これに対して近赤外線の強度を通電圧のON−OFFではなく電圧の連続降下で調整することによって、近赤外線が連続して照射されて温度変化に脈動が生じることはない。そのため加熱対象の温度を効率的に設定温度で安定させることができる。

次に本発明の第三の実施の形態の賦形成形方法を説明する。

第三の実施の形態の賦形成形方法では、図6に示すように積層成形材14の投入配置部分の成形型9内側形状に沿う形状に積層成形材14を予熱すると共に予成型として絞り加工を行う。この第三の実施の形態の賦形成形方法では、成形型を型締し加圧する過程で上部型10aと下部型10bとの型合わせによる圧縮成型と同時に上部型10aと下部型10bの分割線近傍領域の上部型10aと下部型10bを熱硬化性樹脂の硬化温度に昇温する工程がレーザ放射装置21を用いた局部加熱によって行われる。具体的にはレーザ放射装置21に備えられる高出力の半導体ダイオードレーザーを熱源として利用し、上部型10aと下部型10bの分割線近傍領域、特には分割線を非接触で局部加熱し、圧縮成形過程の積層成形材14の周縁を部分的に硬化する。レーザーは単波長であり、標準φ0.4、φ0.6(最小0.2mm)まで絞ることができ、局所的な加熱 に適し、本実施の形態ではレーザー光照射によって極めて短時間に積層成形材14の周縁を部分的に硬化することができる。

二方向性織物基材3の一方の表面に、エポキシを主成分とする樹脂材料4が表面に付着した100mm×100mmの大きさの正方形の成形原反材1を複数用意した。この各成形原反材1は正方形の辺の方向をそれぞれ0°、90°方向としたときに、繊維軸方向が概ね0°、90°方向となるものとした。

この各成形原反材1を、最上面の強化繊維織物のみ樹脂材料4が付着した面を下側にし、それ以外は樹脂材料4が付着した面を上側にして積層した積層成形材14を得た。

その積層成形材14を熱盤8上に配置し、上部より近赤外線放射装置7によって近赤外線で積層成形材14を加熱した。遠赤外線温度センサ−で積層成形材14の温度を検知し、近赤外線放射装置7による近赤外線の強度を調整し積層成形材14を昇温させ予熱した。

近赤外線の強度は、近赤外線放射装置7への通電圧の連続降下で調整した。

一方、製品部型10と、蓄熱盤11とからなり、製品部型10に備えたヒ−タ−12と蓄熱盤11よりの熱伝導で成形型9の型温を昇温させて予熱した。この予熱された成形型9に予熱した積層成形材14を収納し、上部型10aと下部型10bの分割線近傍領域の上部型10aと下部型10bを熱硬化性樹脂の硬化温度に入れ駒型PMを用いて昇温した。

次に加圧しながら成形型9の提供する平板状の平板積層成形品形状に変形させると共に成形型9を昇温通水経路13に通水することによって加熱した。それにより昇温によって硬化した平板積層成形品15を得た。

表1に以上の各工程における温度、圧力、所要時間を示す。

Figure 2014100822

1・・・成形原反材、2・・・強化繊維束、3・・・織物基材、4・・・樹脂材料、5,14・・・積層成形材、6・・・予備加熱型、7・・・近赤外線放射装置、9・・・成形型、10・・・製品部型、11・・・蓄熱盤、13・・・昇温通水経路、12・・・ヒ−タ−、15・・・平板積層成形品、17・・・下部型、17a・・・下部型中央部ブロック、16・・・上部型、16a・・・上部型中央部ブロック、18・・・対抗型、19・・・凹型。

Claims (8)

  1. 複数本の強化繊維束を含む織物基材の少なくとも一方の表面に熱硬化性樹脂を主成分とする樹脂材料が付着された成形原反材を裁断し積層した積層成形材を成形型に投入配置し、加圧、加熱して複数本の強化繊維束を含む織物基材に付着している樹脂材料を硬化して繊維間及び成形原反材の層間を接着する賦形成形方法において、積層成形材を予熱して成形型へ投入配置する予熱工程と、成形型を型締し加圧する工程と、上下型の分割線近傍領域の上下型のうち少なくとも1方を前記熱硬化性樹脂の硬化温度で成形型より所要の高い温度に昇温する工程と、成形型を硬化温度に昇温して型を開き離型する工程とを有することを特徴とする賦形成形方法。
  2. 成形型が製品部型と、製品部型の背面に蓄熱盤を備え、製品部型のヒ−タ−と、蓄熱盤からの熱伝導で製品部型の型温を昇温させることを特徴とする請求項1に記載の賦形成形方法。
  3. 上下型の分割線近傍領域の上下型のうち少なくとも1方を前記熱硬化性樹脂の硬化温度に昇温する工程が近赤外線で加熱し、遠赤外線温度センサ−で温度を検知し、近赤外線の強度を調整し所要の温度に昇温させる工程であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の賦形成形方法。
  4. 上下型の分割線近傍領域の上下型のうち少なくとも1方を前記熱硬化性樹脂の硬化温度に昇温する工程が上下型の分割線にレーザ光を照射する工程であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の賦形成形方法。
  5. 予熱工程が、硬化温度に昇温過程の成形型へ積層成形材を投入配置して近赤外線で加熱し、遠赤外線温度センサ−で温度を検知し、近赤外線の強度を調整し所要の温度に昇温させる工程であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一に記載の賦形成形方法。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか一に記載の賦形成形方法に用いられる賦形成形型であって、賦形をする上部型と下部型とからなる成形型と、上下型の分割線近傍領域の上下型のうち少なくとも1方を前記熱硬化性樹脂の硬化温度に昇温する昇温手段と、成形型を型締し加圧する手段と、成形型を硬化温度に昇温して型を開き離型する手段とを有することを特徴とする賦形成形型。
  7. 前記昇温手段が入れ駒であることを特徴とする請求項6記載の賦形成形型。
  8. 請求項1〜請求項5のいずれか一記載の賦形成形方法によって製造されたことを特徴とする繊維強化樹脂成形品。



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