JP2014098365A - ピストンポンプ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】この発明に係るピストンポンプでは、ポンプ本体1Aのシリンダ5Aは、ピストン9が内壁面で往復摺動する摺動孔6を有する金属製の筒状の摺動部材30、この摺動部材30が埋設されているとともに吸入通路25を有する樹脂部材42とから構成されたシリンダ本体7と、このシリンダ本体7と面接触した金属プレート31と、を有している。
【選択図】図2
Description
そして、この吸入バルブは、ピストンの作動により増圧室内で圧縮された流体が増圧室を通じて吸入通路内に逆流するのを前記吸入通路の開口部を閉じて防止している。
従って、ピストンが摺動する摺動孔では、精密な滑面が要求され、また吸入バルブで吸入通路が閉じられるシリンダの表面でも高い平滑度が要求される。
特許文献1に記載の燃料供給装置は、燃料タンクと燃料噴射弁との間の燃料配管中に配置されているが、この燃料供給装置にも、上記ピストンポンプが採用されている。
前記ポンプ本体は、
吐出通路を有するポンプケースと、
このポンプケース内に収納され、ピストンが内壁面で往復摺動する摺動孔を有する金属製の筒状の摺動部材、この摺動部材が埋設されているとともに流体が吸入される吸入通路を有する樹脂部材とから構成されたシリンダ本体と、
このシリンダ本体と面接触して設けられ、前記摺動孔及び前記吸入通路にそれぞれ対面して形成された摺動連通孔、吸入連通孔を有する金属プレートと、
この摺動連通孔、前記吸入連通孔に対面して形成された増圧室、及びこの増圧室及び前記吐出通路に連通した吐出孔を有するバルブプレートと、
このバルブプレートと前記金属プレートとの間に挟持され、前記ピストンの作動により前記増圧室内で圧縮された前記流体が前記増圧室を通じて前記吸入通路内に逆流するのを前記吸入連通孔の開口部を閉じて防ぐ吸入バルブと、
前記バルブプレートと面接触して設けられ、前記吐出孔の開口部を開閉する吐出バルブと、を有している。
実施の形態1.
図1はピストンポンプの参考例としての全体構成を模式的に示す断面図である。
このピストンポンプは、アイドルストップシステムにおいて、エンジン再始動直後の発進ショックを軽減させるために、アイドルストップ時に、トランスミッション内に圧力を発生させ、またトランスミッション内をオイルで満たしておいたりするために用いられるものである。
このピストンポンプは、ポンプ本体1と、このポンプ本体1を作動させるモータ部2と、を備えている。
ポンプ本体1では、アルミニウム製のポンプケース4に吐出通路3が形成されている。ポンプケース4には、シリンダ5が収納されている。このシリンダ5は、周方向に等角ピッチで形成された摺動孔6が形成されたシリンダ本体7と、このシリンダ本体7の吐出通路3側の面に接着されたバルブプレート8と、を備えている。
各摺動孔6内には、ピストン9が軸線方向に摺動可能に設けられている。ピストン9のモータ部2側の端面には、斜板10が当接している。また、摺動孔6内には、ピストン9を斜板10側に付勢したスプリング11が設けられている。
モータケース12は、ポンプ本体1と反対側に開口した開口部を有しており、この開口部は、アルミニウム製のカバー19で閉じられている。このカバー19内には、ターミナル21を介してステータ13と電気的に接続されたドライバ20が設けられている。
また、モータケース12は、ポンプ本体1側も開口した開口部を有している。この開口部の端面と斜板10を囲ったブッシュ22の一方の端面との間には、皿ばね23が設けられている。
そして、斜板10は、回転とスプリング11の付勢力とにより、ピストン9が摺動孔6内を軸方向に往復移動し、この移動に伴い、燃料は吸入通路から入り、吐出通路3から流出する。
図2はこのポンプ本体1Aの要部断面図である。
このポンプ本体1Aのシリンダ5Aは、樹脂部材42及び金属製の摺動部材30からなるシリンダ本体7と、シリンダ本体7の片面に面接触した金属プレート31とから構成されている。
シリンダ本体7では、樹脂部材42に、周方向に等角ピッチで摺動部材30が設けられ、また吸入通路25が形成されている。摺動部材30により形成された摺動孔6の内壁面には、ピストン9が軸線方向に沿って往復摺動するようになっている。
樹脂部材42と金属プレート31と摺動部材30とは、インサート樹脂成形で一体化されている。このインサート樹脂成形時に、吸入通路25も同時に形成されている。
金属プレート31と、増圧室37が形成されたバルブプレート8との間に吸入バルブ36が挟持されている。この吸入バルブ36は、弾性部材であり、増圧室37内に臨んだ先端部が金属プレート31の吸入連通孔32に対面している。
バルブプレート8には、増圧室37に連通した吐出孔38が形成されている。このバルブプレート8と、吐出通路3が形成されたポンプケース4との間に吐出バルブ39が挟持されている。吐出バルブ39は、弾性部材であり、吐出通路3内に臨んだ先端部がバルブプレート8の吐出孔38に対面している。
金属プレート31の位置決め孔35に一端部が嵌入されたピン34は、他端部が吸入バルブ36、バルブプレート8、吐出バルブ39を貫通してポンプケース4の位置決め孔40に嵌入している。
これにより、吐出バルブ39の先端部が吐出孔38の開口部を閉じ、吸入バルブ36の先端部が吸入連通孔32から離間する。
つまり、吸入連通孔32が開放され、吐出孔38が閉じられることで、オイルは、矢印ロに示すように、吸入通路25から、増圧室37及び摺動孔6内に吸入される。
これにより、吸入バルブ36の先端部が吸入連通孔32の開口部を閉じ、吐出バルブ39の先端部が吐出孔38から離間する。
つまり、吸入連通孔32が閉じられ、吐出孔38が開放されることで、オイルは、増圧室37を通じて吐出通路3に吐出される。
なお、インサート樹脂成形により、金属プレート31と樹脂部材42とを一体化し、その後樹脂部材42に形成された孔に円筒形状の摺動部材30を嵌入してシリンダ5Aを製造するようにしてもよい。
また、吸入連通孔32及び摺動連通孔33を有する金属プレート31は、打ち抜きプレス加工で簡単に形成される。
また、シリンダ5Aは、摺動部材30、金属プレート31以外は、樹脂部材42で構成されており、使用金属材料の使用量が大幅に低減され、コストが削減されるとともに、軽量化される。
図4は実施の形態2のポンプ本体1Aの要部を示す断面図である。
この実施の形態では、シリンダ5Bは、金属プレート31の摺動連通孔33の周縁部に段部41が形成されている。この段部41に円筒形状の摺動部材30が圧入による固定部43で固定されている。
なお、金属プレート31の摺動連通孔33の周縁部に、カシメ、溶接等による固定部で摺動部材30を固定してもよい。
他の構成は、実施の形態1のピストンポンプと同じである。
Claims (5)
- ポンプ本体と、このポンプ本体を作動させるモータ部と、を備え、
前記ポンプ本体は、
吐出通路を有するポンプケースと、
このポンプケース内に収納され、ピストンが内壁面で往復摺動する摺動孔を有する金属製の筒状の摺動部材、この摺動部材が埋設されているとともに流体が吸入される吸入通路を有する樹脂部材とから構成されたシリンダ本体と、
このシリンダ本体と面接触して設けられ、前記摺動孔及び前記吸入通路にそれぞれ対面して形成された摺動連通孔、吸入連通孔を有する金属プレートと、
この摺動連通孔、前記吸入連通孔に対面して形成された増圧室、及びこの増圧室及び前記吐出通路に連通した吐出孔を有するバルブプレートと、
このバルブプレートと前記金属プレートとの間に挟持され、前記ピストンの作動により前記増圧室内で圧縮された前記流体が前記増圧室を通じて前記吸入通路内に逆流するのを前記吸入連通孔の開口部を閉じて防ぐ吸入バルブと、
前記バルブプレートと面接触して設けられ、前記吐出孔の開口部を開閉する吐出バルブと、を有しているピストンポンプ。 - 前記樹脂部材、前記摺動部材及び前記金属プレートは、インサート樹脂成形で一体化されている請求項1に記載のピストンポンプ。
- 前記摺動部材は、前記摺動連通孔に設けられた固定部で前記金属プレートと一体化されている請求項1に記載のピストンポンプ。
- 前記吸入バルブ、前記バルブプレート及び前記吐出バルブは、ピンが貫通しており、このピンの両端部は、前記金属プレート、前記ポンプケースに形成された位置決め孔にそれぞれ嵌入している請求項1〜3の何れか1項に記載のピストンポンプ。
- 前記金属プレートは、プレス打ち抜き加工で形成されている請求項1〜4の何れか1項に記載のピストンポンプ。
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