JP2014098243A - 水害避難タワーの物体収納構造 - Google Patents

水害避難タワーの物体収納構造 Download PDF

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Abstract

【課題】物体収納具が、避難ステージの下面に安定的に固定された構造で、避難した人々が特別な工具を必要とすることなく容易に物体収納具の固定を解除することのできる、水害避難タワーの物体収納構造を提供する。
【解決手段】避難ステージ23を有する水害避難タワー1の物体収納構造3であって、避難ステージ23に吊り下げられた吊下部材32と、吊下部材32の下方に取り付けられるとともに物体収納具41が載置された載置台34と、吊下部材32に取り付けられるとともに載置台34を押し上げ可能とするための押上部材33とを備え、載置台34が、吊下部材32に取り付けられた押上部材33を介して押し上げられることにより、物体収納具41が避難ステージ23に押し当てられることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、水害避難タワーの物体収納構造に関する。
水害避難タワーは、津波や洪水等が発生した際に住民が避難する施設である。この水害避難タワーは、例えば、津波等の押し波及び引き波による影響を最小限のものにするため、一般的に外壁を設けていない。従って、水害避難タワーは、主に柱、梁、津波の到達予想高さよりも高い位置に設けられた避難ステージ、避難ステージからの転落防止のための手摺り及び避難ステージまで登るための階段等により構成されている。
津波や洪水等が発生した際、住民は水害避難タワーの避難ステージまで登ることで難を逃れることができる。しかし、地上部分は水害による大きな被害を受けることになる。そして、例えば津波が去った後の地上では、土砂や瓦礫が大量に散乱しているため、地上で食料品、医療品、毛布等を調達することは非常に困難な状況になる。また、道路も寸断される等、救援物資の到着まで長い時間がかかることも考えられる。このため、水害避難タワーに避難した人は、救助までの間を水害避難タワーで過ごすことになる。
上述した事情から水害避難タワーは、救助されるまでの一晩から数日間を過ごす重要な施設となる。このため、水害避難タワーに食料品、医療品、毛布等の防災用品を備蓄するための物体収納構造が必要となる。
このような水害避難タワーに防災用品を収納する技術として、従来より各種の提案がなされている。
特許文献1の開示技術では、水害避難タワーに設けられた避難ステージの床下に、収納部が設けられ、当該収納部は開閉可能な避難路面板を有し、当該避難路面板を開けることで内部の収納物、例えば、食料品、医療品、毛布等の防災用品を取り出すことができる。
このように、人々が避難する避難ステージの床下に収納部を設けることで、防災用品を収納する倉庫を避難ステージの床上に載置した場合と比較して、避難ステージ上面の空間を広く利用することができ、避難ステージに多くの人が避難することができる。また、避難ステージと同等の床面積で床下収納を備えることができるので、避難した多くの人々を対象とした大量の防災用品を収納することもできる。
また、特許文献2の開示技術では、水害避難タワーの収納技術ではないものの、構造物の天井部に物体を収納する構造として天井吊り下げ構造が開示されている。
特許文献2の開示技術は、空気調和機を天井内に埋め込む技術であり、空気調和機本体に吊りボルトを取り付けて屋根から吊り下げ、周囲の天井板より内側に収納する技術である。
ところで、水害避難タワーでは、水害の恐れのない平時に利用することは想定されていない場合が多く、避難ステージの下面には天井板を吊り下げる天井構造を設けない場合が多い。このため、水害避難タワーでは、特許文献2の開示技術のように天井板等の天井構造は備えておらず、特許文献2の開示技術を水害避難タワーに利用する場合に、防災用品を天井から吊り下げる際には、防災用品を何れかの物体収納具に収納して、その物体収納具を天井から吊りボルト等で吊り下げた態様となる。
特開2005−264721号公報 特開平07−091735号公報
しかし、特許文献1の開示技術のように、避難ステージの上面に防災用品の搬出入を行う開口部を設ける場合には、降雨により物体収納構造の内部に雨水が浸入することを防ぐ必要がある。また、避難ステージが複数階設けられた場合には、下の階の避難ステージへ雨水が漏水することを防ぐ必要もある。このため、防災用品の搬出入を行う開口部の防水対策により、物体収納構造が複雑化し、製造コストが嵩んでしまう。
また、特許文献2の開示技術を水害避難タワーに用いた場合、避難ステージの下面に物体収納具を吊り下げる構造となるが、避難ステージの下面に天井板を設けない場合が多い。このため、避難ステージの下面に物体収納具を吊り下げる構造では、吊り下げた物体収納具の周囲を保持することができない。この場合には、物体収納具を避難ステージの下面から吊りボルトで単に吊るした不安定な構造となる。この構造では、例えば、津波が発生するような大地震やその後の余震の際に、物体収納具が大きく揺さぶられ、物体収納具の落下や吊りボルト等の吊り金具の落下の恐れがあり危険である。
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、津波が発生するような大地震が起きた場合にでも、物体収納具が避難ステージの下面に安定的に固定されて落下の恐れがない安全な構造であり、また、避難した人々が特別な工具を必要とすることなく容易に物体収納具の固定を解除することのできる、水害避難タワーの物体収納構造を提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明に係る水害避難タワーの物体収納構造は、次のように構成する。
本願第1の発明は、避難ステージを有する水害避難タワーの物体収納構造であって、
避難ステージに吊り下げられた吊下部材と、吊下部材の下方に取り付けられるとともに物体収納具が載置された載置台と、吊下部材に取り付けられるとともに載置台を押し上げ可能とするための押上部材とを備え、載置台が、吊下部材に取り付けられた押上部材を介して押し上げられることにより、物体収納具が避難ステージに押し当てられることを特徴とする。
本願第2の発明は、避難ステージを有する水害避難タワーの物体収納構造であって、避難ステージに吊り下げられた吊下部材と、吊下部材の下方に取り付けられるとともに物体収納具が載置された載置台と、避難ステージと物体収納具との間に介装された付勢する部材とを備え、吊下部材に取り付けられた載置台により物体収納具が付勢する部材を介して避難ステージに押し当てられることを特徴とする。
本願第3の発明は、押上部材は、付勢する部材であることを特徴とする。
本願第4の発明は、第2又は第3の発明において、付勢する部材は、弾性体であることを特徴とする。
本願第5の発明は、第1〜4のうち何れか1の発明において、避難ステージ及び物体収納具は、水害による水面の到達予想高さよりも高い位置に設けられることを特徴とする。
本願第6の発明は、第1〜5のうち何れか1の発明において、互いに隣り合う吊下部材間にブレースが取り付けられていることを特徴とする。
本願第7の発明は、避難ステージを有する水害避難タワーの物体収納構造であって、避難ステージより下方部に吊り下げられた2つ以上の吊下部材と、吊下部材の下方部に取り付けられるとともに物体収納具が載置された載置台と、互いに隣り合う吊下部材間に少なくとも1つのブレースとを備え、避難ステージ及び載置台が吊下部材に対してブレースを介して固定されることにより、物体収納具が載置台に保持されることを特徴とする。
第1の発明によると、押上部材を介して載置台が上昇し、載置台に載置された物体収納具が避難ステージに押し当てられることにより、物体収納具を避難ステージの下面に安定的に固定することができる。また、押上部材は、物体収納具を避難ステージの下面に押し当てて固定するだけでなく、載置台を下降させて当該固定を解除することもできる。
第2の発明によると、載置台に載置された物体収納具が避難ステージと物体収納具の間に介装された付勢する部材を介して避難ステージに押し当てられる。この付勢する部材の付勢力を付与することにより、物体収納具を避難ステージの下面側に安定的に固定することができる。また、付勢する部材は、物体収納具を避難ステージの下面側に押し当てて固定するだけでなく、その付勢力を取り除くことで避難ステージと物体収納具との間に隙間が生まれ、当該固定を解除することもできる。
第3の発明によると、押上部材が付勢する部材であるため、押上部材を介して載置台が上昇して載置台に載置された物体収納具が避難ステージに押し当てられる際に、付勢する部材の付勢力を活かすことができる。当該付勢力を付与することにより、物体収納具を避難ステージの下面側に安定的に固定することができる。また、押上部材は、物体収納具を避難ステージの下面に押し当てて固定するだけでなく、付勢する部材の付勢力を取り除くことにより、載置台を下降させて当該固定を解除することもできる。
第4の発明によると、付勢する部材が弾性体であることより、この弾性体の弾性力により伸長させることで付勢力を付与することとなり、物体収納具の避難ステージの下面側に安定的に固定することができる。また、この弾性体を収縮させることで付勢力を取り除き、当該固定を解除することもできる。また、付勢する部材自体が弾性体であることから、付勢する部材自体を伸長させたり、収縮させたりすることで、工具を必要とすることなく人力で物体収納具と避難ステージとの間に隙間を作り、付勢する部材の取り付けや取り外し又は物体収納具の物体収納構造への取り付けや取り外しを行うことができる。
第5の発明によると、避難ステージ及び物体収納具が水害による水面の到達予想高さよりも高いことから、避難ステージに避難した人々が波等にさらわれることを防ぎ、また、物体収納具への水の浸入を防ぐことができる。
第6の発明によると、互いに隣り合う吊下部材間にブレースが取り付けられていることから、地震等の水平方向の力に対して、避難ステージと互いに隣り合う吊下部材と載置台により囲まれた平面が平行四辺形に変形することを防ぐことができる。また、当該平面の平行四辺形の変形を防ぐことにより、第1〜第5発明における物体収納具の固定よりも更に物体収納具を避難ステージと載置台との間に安定的に固定することができる。
第7の発明によると、互いに隣り合う吊下部材間にブレースが取り付けられていることから、地震等の水平方向の力に対して、避難ステージと互いに隣り合う吊下部材と載置台により囲まれた平面が平行四辺形に変形することを防ぐことができる。また、第7の発明と異なり、仮に物体収納具が避難ステージに押し当てられていなくても、物体収納具の周囲をブレースで囲むことで、物体収納具が載置台から落下することも防ぐことができる。
(a)は、本発明を適用した水害避難タワーの正面図であり、(b)は、(a)の側面図である。 本発明を適用した水害避難タワーの一部と物体収納構造を拡大した斜視図である 。 本発明を適用した蝶ナットを利用した水害避難タワーの物体収納構造の斜視図である。 (a)は、蝶ナットを利用した水害避難タワーの物体収納構造の正面図であり、(b)は、(a)のA−A'線縦断側面図であり、(c)は、(a)の底面図である。 本発明を適用したアイナットを利用した水害避難タワーの物体収納構造の斜視図である。 (a)は、アイナットを利用した水害避難タワーの物体収納構造の正面図であり、(b)は、(a)のB−B'線縦断側面図であり、(c)は、(a)の底面図である。 本発明を適用したターンバックルを利用した水害避難タワーの物体収納構造の斜視図である。 (a)はターンバックルを利用した水害避難タワーの物体収納構造の正面図であり、(b)は、(a)のC−C'線縦断側面図であり、(c)は、(a)の底面図である。 本発明を適用したバックルを利用した水害避難タワーの物体収納構造の斜視図である。 (a)は、バックルを利用した水害避難タワーの物体収納構造の正面図であり、(b)は、(a)のD−D'線縦断側面図であり、(c)は、(a)の底面図である。 本発明を適用した板バネを利用した水害避難タワーの物体収納構造の斜視図である。 (a)は、板バネを利用した水害避難タワーの物体収納構造の正面図で、(b)は、(a)のE−E'線縦断側面図であり、(c)は、(a)の底面図である。 本発明を適用したコイルバネを利用した水害避難タワーの物体収納構造の斜視図である。 (a)は、コイルバネを利用した水害避難タワーの物体収納構造の正面図であり、(b)は、(a)のF−F'線縦断側面図であり、(c)は、(a)の底面図である。 (a)は、ブレースを利用した水害避難タワーの物体収納構造の正面図であり、(b)は、(a)のG−G'線縦断側面図であり、(c)は、(a)の底面図である。 本発明を適用した蝶ナットを利用した水害避難タワーの物体収納構造における力の作用を示した正面図である。
以下、本発明の実施の形態に係る水害避難タワーの物体収納構造について、図面を参照しながら詳細に説明する。
第1実施形態
図1(a)は、本発明を適用した水害避難タワーの正面図であり、図1(b)は、図1(a)の側面図である。図2は、水害避難タワーの一部と物体収納構造を拡大した斜視図である。図3は、本発明を適用した蝶ナットを利用した水害避難タワーの物体収納構造の斜視図である。図4(a)は、本発明を適用した蝶ナットを利用した水害避難タワーの物体収納構造の正面図であり、図4(b)は、図4(a)のA−A'線縦断断面図であり、図4(c)は、図4(a)の底面図である。
水害避難タワーは、図1に示すようにタワー本体2と、タワー本体2に取り付けられた物体収納構造3とにより構成されている。
タワー本体2は、図1に示すように、地面から垂直方向に立設された複数の柱21a、21bと、柱21a、21bの間に架け渡された複数の梁22a、22bと、梁22bにより支持されて最上階に設けられる避難ステージ23と、避難ステージ23に設けられた転落防止のための柵25bと、避難ステージ23より下層にあり梁22aにより支持される中層階避難ステージ24と、地面から中層階避難ステージ24への階段28aと、中層階避難ステージ24から避難ステージ23への階段28bとを備えている。
なお、本発明においては任意の数の柱21a、21bと梁22a、22bとを設けることができるが、本実施形態においては、水害避難タワー1の正面に位置する2つの柱21a、21bと、同じく水害避難タワー1の正面に位置する2つの梁22a、22bのみについて説明する。
柱21a、21bは、避難ステージ23及び中層階避難ステージ24を地上の所定の高さに支持するためのものであり、地面に設けられた図示しない基礎上に設置されている。柱21a、21bの高さは、少なくとも避難ステージ23が、好ましくは避難ステージ23及び物体収納構造3が津波の想定高さ以上の高さに位置するように設定される。
なお、図1において、柱は21a、21bの2つのみ図示されているが、本発明においてはこれに限らず、避難ステージ23及び中層階避難ステージ24を安定的に支持するため、3本以上であれば任意の数の柱を設けることができ、避難ステージ23及び中層階避難ステージ24の面積や重量に応じて増減してもよい。
梁22a、22b、は、柱21a、21bの柱間に溶接等により固定されて架け渡されている。この梁22a、22b上にそれぞれ中層階避難ステージ24及び避難ステージ23が設けられている。
なお、図1において、2つの梁22a、22bのみが図示されている。しかし、本発明においてはこれに限らず、中層階避難ステージ24及び避難ステージ23を安定的に保持するため、各ステージを少なくとも2本以上の梁を用いて支持する構成であれば任意の数の梁を設けることができる。梁22a、22bの数は、中層階避難ステージ24及び避難ステージ23の面積や重量に応じて増減してもよい。
避難ステージ23は、津波の襲来時に住民が避難するためのステージであり、津波の想定高さ以上の高さにおいて、図1に示す梁22b及び梁22bと同じ高さにある図示しない他の3本の梁22bとによる計4本の梁22bにより支持されている。避難ステージ23の高さは、津波の想定高さよりも高い位置に設けられている。また、津波が去った後は、後述する中層階避難ステージ24に対する屋根として機能し、中層階避難ステージ24上に滞在する人を日光や雨から保護する。
なお、図3以降の各実施形態において、避難ステージ23は、凹凸のあるデッキプレート23aとデッキプレート23aの上面に打設されたコンクリート23bとで構成されている。
図4に示すデッキプレート23aは、物体収納構造3を構築する取付金具を設置するための凹凸形状の凸部分の略中央に下方に縮径されたカギ溝23cがある。しかし、これに限定されることなく、物体収納構造3を構築する取付金具を設置するための凹部分の略中央に下方に縮径されたカギ溝23cがあってもよい。また、デッキプレート23aは、鋼材で形成されている。図4に示すデッキプレート23aは、凹凸があるが、これに限定されることなく平坦であってもよい。
コンクリート23bは、デッキプレート23aの上面に打設され、デッキプレート23aと一体となって避難ステージ23を構築する。コンクリート23bは、図示されていないが、必要に応じて鉄筋や鋼材が内部に敷き詰められていてもよい。
なお、本発明においてはこれに限らず、避難ステージ23は、凹凸のない平坦なデッキプレート上にコンクリートが打設されている構成でもよく、又は、鋼材だけで構成されていてもよい。避難ステージ23は、水害避難タワー1における避難ステージ23の面積や重量、物体収納構造3の構成等に応じて設計されていれば如何なる構成であってもよい。
柵25bは、避難ステージ23の周囲近傍に避難ステージ23から避難した人々が転落することを防ぐための防護柵として設けられている。柵25bの形状は、避難した人々が乗り出す等して転落しなければ、如何なる形状であってもよい。
中層階避難ステージ24は、避難した人々が、物体収納構造3からその内部に収納された食料品、医療品、毛布等の防災用品を取り出すためのステージである。また、津波の来襲後に住人が救助を待つ間滞在するためのステージにもなる。この中層階避難ステージ24は、津波の想定高さ以上の位置に設けられている方が望ましい。しかし、これに限定されることはなく、物体収納構造3に防水加工が施される等、物体収納構造3の内部に収納された防災用品に影響がなければ、津波襲来時に津波が通過する高さであっても良い。中層階避難ステージ24は、図1に示す梁22a及び梁22aと同じ高さにある図示しない他の3本の梁22aとによる計4本の梁22aにより支持されている。なお、本実施形態においては、中層階避難ステージ24は1層のみ設けられているが、本発明においてはこれに限らず、複数層の中層階避難ステージ24を設けてもよい。
階段28a、28bは、地上と中層階避難ステージ24及び避難ステージ23との昇降手段として利用される。階段28aは、地面と中層階避難ステージ24との昇降に利用され、階段28bは、中層階避難ステージ24と避難ステージ23との昇降に利用される。
物体収納構造3には、水害避難タワー1に避難している避難住民が救助を待つまでの間に使用する食料品、医療品、毛布等の防災用品を含めて多様な物体が収納されている。この物体収納構造3は、津波の到達予想高さよりも高い位置にあるため、津波の襲来時に物体収納構造3に収納された防災用品等が津波によりさらわれることはなく、また、物体収納構造3の収納物を長年風雨から保護することができ、内容物の破損や劣化を効果的に防止することができる。
次に、物体収納構造3において、押上部材33として蝶ナットを利用した物体収納構造3aの構成について図3、図4を参照しながら詳細に説明する。
図3に示される物体収納構造3aは、避難ステージ23のデッキプレート23aの下面に所定間隔で取り付けられたハンガー39と、ハンガー39から下方に吊り下げられた吊下部材32と、吊下部材32の下方に取り付けられるとともに物体収納具41が載置された載置台34と、吊下部材32に取り付けられるとともに載置台34を押し上げ可能とするための蝶ナット33aとを備える。
ハンガー39は、正面視で、中央が窪みつつ上下に拡径された形状をしている。ハンガー39は、鋼材で構成されている。ハンガー39の拡径された上端をデッキプレート23aのカギ溝23cに挿し込むことで、ハンガー39は、デッキプレート23aに固定される。また、ハンガー39の下面には、吊下部材32を差し込むための図示しない貫通孔がある。
図4に示す吊下部材32は、鋼製の棒体で構成されている。吊下部材32の上端は、ハンガー39の下面にある図示しない貫通孔に差し込まれて螺着固定されている。また、吊下部材32は、物体収納具41を囲むように載置台34の四隅近傍に4本取り付けられている。
図4に示す物体収納具41は、正面視で略矩形であるが、四隅の角部が曲率を帯びている。物体収納具41は、例えばプラスチック製等で形成されている。この物体収納具41内には、水害避難タワー1に避難している避難住民が救助を待つまでの間に使用する寝具や非常食等の収納物が収納されている。この物体収納具41は、津波の到達予想高さよりも高い位置にあるため、津波の襲来時に物体収納具41が津波によりさらわれることはなく、また、物体収納具41内部の収納物を長年風雨から保護することができ、内容物の破損や劣化を効果的に防止することができる。
載置台34は、例えば、図4に示すとおり平板で構成されている。しかし、これに限定されることなく、物体収納具41を載置できるものであれば何れの形状であってもよい。また、図4に示される載置台34は、物体収納具41が載置台34上面の略中央に載置され、平面視では、載置台34の横幅と物体収納具41の横幅とはほとんど差がなく、載置台34の端部と物体収納具41の端部は、少しの間隔があけられている。しかし、載置台34の剛性が確保され、かつ、物体収納具41が載置台34から落下せず避難ステージ23の下面側に固定されている場合には、物体収納具41が載置台34上面の略中央に載置されていなくてもよい。また、この場合には、載置台34の横幅は、物体収納具41の横幅よりも長くてもよい。
蝶ナット33aは、載置台34の図示しない貫通孔を貫通した吊下部材32の下端に載置台34の下面側から螺着固定されている。また、蝶ナット33aは、吊下部材32と同様に物体収納具41を囲むように載置台34の四隅近傍に4つ取り付けられている。この蝶ナット33aを締め付けることにより、載置台34を押し上げるとともに載置台34に載置された物体収納具41を上方に押し上げて避難ステージ23に押し当てることができる。
第2実施形態
次に、物体収納構造3において、押上部材33としてアイナットを利用した物体収納構造3bの構成について図5、図6を参照しながら詳細に説明する。
図5は、本発明を適用したアイナットを利用した水害避難タワーの物体収納構造の斜視図である。図6(a)は、本発明を適用したアイナットを利用した水害避難タワーの物体収納構造の正面図であり、図6(b)は、図6(a)のB−B'線縦断断面図であり、図6(c)は、図6(a)の底面図である。
図5に示される物体収納構造3bは、避難ステージ23のデッキプレート23aの下面に所定間隔で取り付けられたハンガー39と、ハンガー39から下方に吊り下げられた吊下部材32と、吊下部材32の下方に取り付けられるとともに物体収納具41が載置された載置台34と、吊下部材32に取り付けられるとともに載置台34を押し上げ可能とするためのアイナット33bとを備える。ここで、アイナット33b以外は、第1実施形態と同様の構成である。このため、アイナット33b以外の構成の説明は省略する。
アイナット33bは、吊下部材32の下端を載置台34の図示しない貫通孔に貫通させ、載置台34の下面側から螺着固定されている。また、アイナット33bは、吊下部材32と同様に物体収納具41を囲むように載置台34の四隅近傍に4つ取り付けられている。このアイナット33bを締め付けることにより、載置台34を押し上げるとともに載置台34に載置された物体収納具41を上方に押し上げて避難ステージ23に押し当てることができる。
第3実施形態
次に、物体収納構造3において、押上部材33としてターンバックルを利用した物体収納構造3cの構成について図7、図8を参照しながら詳細に説明する。
図7は、本発明を適用したターンバックルを利用した水害避難タワーの物体収納構造の斜視図である。図8(a)は、本発明を適用したターンバックルを利用した水害避難タワーの物体収納構造の正面図であり、図8(b)は、図8(a)のC−C'線縦断断面図であり、図8(c)は、図8(a)の底面図である。
図7に示される物体収納構造3cは、避難ステージ23のデッキプレート23aの下面に所定間隔で取り付けられたハンガー39と、ハンガー39から下方に吊り下げられた吊下部材32と、吊下部材32の下方に取り付けられるとともに物体収納具41が載置された載置台34と、吊下部材32の略中央に取り付けられるとともに載置台34を押し上げ可能とするためのターンバックルブレース33cとを備える。吊下部材32及びターンバックルブレース33c以外は、第1実施形態及び第2実施形態と同様の構成である。このため、吊下部材32及びターンバックルブレース33c以外の構成の説明は省略する。
図7に示される物体収納構造3cの吊下部材32は、ターンバックルブレース33cを挟んで上下に設けられた上部吊下部材32aと下部吊下部材32bと、下部吊下部材32bの下端に設けられたナット32cとを有する。上部吊下部材32aの上端は、ハンガー39の下面の図示しない貫通孔に差し込まれて螺着固定されている。下部吊下部材32bの下端は、載置台34の図示しない貫通孔に貫通され、載置台34の下面側からナット32cにより螺着固定されている。
ターンバックルブレース33cは、上端と下端にそれぞれ図示しない貫通孔を有し、その上端の貫通孔に上部吊下部材32aの下端が貫通し、その下端の貫通孔に下部吊下部材32bの上端が貫通している。このターンバックルブレース33cを締め付けることにより、載置台34を押し上げるとともに載置台34に載置された物体収納具41を上方に押し上げて避難ステージ23に押し当てることができる。
第4実施形態
次に、物体収納構造3において、押上部材33としてバックルを利用した物体収納構造3dの構成について図9、図10を参照しながら詳細に説明する。
図9は、本発明を適用したバックルを利用した水害避難タワーの物体収納構造の斜視図である。図10(a)は、バックルを利用した水害避難タワーの物体収納構造の正面図であり、図10(b)は、図10(a)のD−D'線縦断側面図であり、図10(c)は、図10(a)の底面図である。
図9に示される物体収納構造3dは、避難ステージ23のデッキプレート23aの下面に所定間隔で取り付けられたハンガー39と、ハンガー39から下方に吊り下げられた吊下部材32と、吊下部材32の下方に取り付けられるとともに物体収納具41が載置された載置台34と、吊下部材32の略中央に取り付けられるとともに載置台34を押し上げ可能とするためのバックル33dとを備える。吊下部材32及びバックル33d以外は、第1〜3実施形態と同様の構成である。このため、吊下部材32及びバックル33d以外の構成の説明は省略する。
図10に示される物体収納構造3dの吊下部材32は、ハンガー39の下端に取り付けられたリング32fとリング32fに架け渡されたベルト32dと載置台34の下面側に取り付けられた留め具32eとを有する。
リング32fは、正面視で中空の略円形状であり、断面視で中空又は中実の略円形状である。また、リング32fとハンガー39の取り付けは、溶接でも別途設けられた図示しない取付金具で取り付けていてもよい。
ベルト32dは、帯状であり、その上方はリング32fを架け渡され、その下方は、載置台34の貫通孔を貫通して留め具32eで固定されている。
留め具32eは、平面視で略矩形でも略円形でもよく、載置台34の下面側からベルト32dを載置台34の下面側に固定できるのであれば、如何なる形状であってもよい。留め具32eは、樹脂製、鋼製等如何なる構成であってもよい。
図10に示されるバックル33dは、例えば、正面視で略矩形をしている。しかし、これに限定されることなくベルト32dを通すことができれば如何なる形状であってもよい。また、バックル33dは、ベルト32dの長さを調節する。このベルト32dの長さをバックル33dを介して調節することにより、載置台34を押し上げるとともに載置台34に載置された物体収納具41を上方に押し上げて避難ステージ23に押し当てることができる。
第5実施形態
次に、物体収納構造3において、避難ステージ23と物体収納具41との間に付勢する部材として板バネを介装させた物体収納構造3eの構成について図11、図12を参照しながら詳細に説明する。
図11は、本発明を適用した板バネを利用した水害避難タワーの物体収納構造の斜視図である。図12(a)は、板バネを利用した水害避難タワーの物体収納構造の正面図であり、図12(b)は、図12(a)のE−E'線縦断側面図で、図12(c)は、図12(a)の底面図である。
図12に示される物体収納構造3eは、避難ステージ23のデッキプレート23aの下面に所定間隔で取り付けられたハンガー39と、ハンガー39から下方に吊り下げられた吊下部材32と、吊下部材32の下方に取り付けられるとともに物体収納具41が載置された載置台34と、吊下部材32の下端に取り付けられるとともに載置台34を押し上げ可能とするための蝶ナット33aと、デッキプレート23aと前記物体収納具41との間に介装された板バネ35とを備える。板バネ35以外は、第1実施形態と同様の構成である。このため板バネ35以外の構成の説明は省略する。
板バネ35は、例えば、鋼製で構成されている。板バネ35は、物体収納具41の上面の四隅近傍に設けられている。この板バネ35が弾性体であることより、物体収納具41を板バネ35を介してデッキプレート23aの下面側に押し当てて固定するときは、板バネ35を伸長させる。また、当該固定を解除するときは、板バネ35を収縮させる。これにより、工具を必要とすることなく人力でデッキプレート23aの下面と物体収納具41の上面の間に隙間を作り、板バネ35の取り付けや取り外し又は物体収納具41の物体収納構造3eへの取り付けや取り外しを行うことができる。
また、図11及び図12に示す物体収納構造3eでは、付勢する部材としての板バネ35に更に押上部材33として蝶ナット33aを吊下部材32に取り付けた構成を示している。この場合の作用効果は、蝶ナット33aを介して板バネ35の力を徐々に大きくすることで物体収納具41をデッキプレート23aの下面側に安定的に固定できる。また同様に、蝶ナット33aを介して板バネ35の力を徐々に小さくすることで安定的に当該固定を解除できる。しかし、これに限定されることなく、押上部材33として蝶ナット33a以外の他の実施形態2〜4を加えた構成としてもよい。これらの場合の作用効果も蝶ナット33aを加えた場合と同様である。また上述のように板バネ35のみがあれば物体収納構造3eにおける物体収納具41の固定と当該固定の解除が可能となるため、押上部材33が一切なく板バネ35のみの構成としてもよい。
第6実施形態
次に、物体収納構造3において、押上部材33としてコイルバネを利用した物体収納構造3fの構成について図13、図14を参照しながら詳細に説明する。
図13は、本発明を適用したコイルバネを利用した水害避難タワーの物体収納構造の斜視図である。図14(a)は、コイルバネを利用した水害避難タワーの物体収納構造の正面図であり、図14(b)は、図14(a)のE−E'線縦断側面図で、図14(c)は、図14(a)の底面図である。
図13に示される物体収納構造3fは、避難ステージ23のデッキプレート23aの下面に所定間隔で取り付けられたハンガー39と、ハンガー39から下方に吊り下げられた吊下部材32と、吊下部材32の下方をその四隅近傍に設けられた図示しない貫通孔に貫通させるとともに物体収納具41が載置された載置台34と、吊下部材32の下端に取り付けられるとともに載置台34を押し上げ可能とするためのコイルバネ機構36とを備える。コイルバネ機構36以外の構成は、第1実施形態と同様の構成である。このためコイルバネ機構36以外の構成の説明は省略する。
コイルバネ機構36は、吊下部材32の下方に取り付けられるとともにその上端に載置台34が載置されたコイルバネ36aと、コイルバネ36aの下端に取り付けられたコイル台36bとを有する。
コイルバネ36aは、例えば、鋼製のコイルであれば如何なる構成であってもよい。図13に示すコイルバネ36aは、4つの吊下部材32にそれぞれ1つずつ取り付けられ、この4つのコイルバネ36aが、載置台34の下面の四隅近傍に対応させて配置されている。しかし、これに限定されることなく、コイルバネ36aは、その上端に載置されている載置台34及び載置台34の上面に載置されている物体収納具41を安定的に上方に押上可能とするのであれば、4つの吊下部材32のうち少なくとも1つ取り付けられた構成であってもよい。
図13に示すコイル台36bは、例えば、略矩形の平板で構成されている。図13に示すコイル台36bは、4つの吊下部材32及びコイルバネ36aの下端にそれぞれ1つずつ取り付けられ、この4つのコイル台36bが、載置台34の下面の四隅近傍に対応させて配置されている。しかし、これに限定されることなく、コイル台36bは、コイルバネ36a、載置台34及び吊下部材32の設置を妨げる構成でなければ、如何なる形状、大きさであってもよく、複数のコイルバネ36aが載置された一枚板であってもよい。
このコイルバネ36aが弾性体であることより、物体収納具41をデッキプレート23aの下面に押し当てて固定するときは、コイルバネ36aを伸長させる。また、当該固定を解除するときは、コイルバネ36aを収縮させる。これにより、工具を必要とすることなく人力でデッキプレート23aの下面と物体収納具41の上面の間に隙間を作り、物体収納具41の物体収納構造3fへの取り付けや取り外しを行うことができる。
なお、図13及び図14に示す物体収納構造3fでは、載置台34を押し上げ可能とする押上部材33は、コイルバネ機構36のみの構成である。しかし、これに限定されることなく、例えば、押上部材33としてコイルバネ機構36に更に図示しない蝶ナット33aを加えた構成も考えられる。この場合の作用効果は、蝶ナット33aを介してコイルバネ機構36の力を徐々に大きくすることで物体収納具41をデッキプレート23aの下面に安定的に固定できる。また同様に、蝶ナット33aを介してコイルバネ機構36の力を徐々に小さくすることで安定的に当該固定を解除できる。なお、この物体収納構造3fにおける押上部材33は、コイルバネ機構36に更に蝶ナット33a以外の他の実施形態2〜4を加えた構成も考えられる。これらの場合の作用効果も蝶ナット33aを加えた場合と同様である。
第7実施形態
次に、物体収納構造3において、吊下部材32の周囲にブレースを取り付けた物体収納構造3gの構成について図15を参照しながら詳細に説明する。
図15(a)は、ブレースを利用した水害避難タワーの物体収納構造の正面図であり、図15(b)は、(a)のG−G'線縦断側面図で、図15(c)は、(a)の底面図である。
図15に示される物体収納構造3gは、避難ステージ23のデッキプレート23aの下面に所定間隔で取り付けられたハンガー39と、ハンガー39から下方に吊り下げられた吊下部材32と、吊下部材32の下方に取り付けられるとともに物体収納具41が載置された載置台34と、吊下部材32間に取り付けられたブレース37とを備える。ここで、ブレース37以外は、第1〜4の実施例と同様の構成である。このため、ブレース37以外の構成の説明は省略する。
ブレース37は、ハンガー39に取り付けられた上部ブラケット37eと、上部ブラケット37eの下面に取り付けられた上部ブラケット37fと、上部ブラケット37e,37fを貫通させてハンガー39から下方に吊り下げられた吊下部材32と、載置台34の下面に取り付けられると共に吊下部材32を貫通させた下部ブラケット37gと、吊下部材32を貫通させるとともに下部ブラケット37gの下面に取り付けられた下部ブラケット37hと、上部ブラケット37fと正面視でその対角線上にある下部ブラケット37hとを接合するブレース37aと、上部ブラケット37eと側面視でその対角線上にある下部ブラケット37gとを接合するブレース37bとを備える。
図15(a)に示すとおり、上部ブラケット37eと上部ブラケット37fと吊下部材32とは、上部ブラケット37fの下面からナット37kにより螺着固定されている。
下部ブラケット37gと下部ブラケット37hと吊下部材32とは、下部ブラケット37hの下面からナット37nにより螺着固定されている。
また、図15(a)に示すブレース37aは、その上端では図示しない紙面略直交方向の貫通孔が形成され、この貫通孔と上部ブラケット37fに設けられた図示しない紙面略直交方向の貫通孔に、併せてボルト37oを上部ブラケット37fの物体収納具41側から挿通させて反対側からナット37pにより螺着固定されている。
同様に、ブレース37aの下端は、図示しない紙面略直交方向の貫通孔が形成され、この貫通孔と下部ブラケット37hに設けられた図示しない紙面略直交方向の貫通孔に、併せてボルト37qを下部ブラケット37hの物体収納具41側から挿通させて反対側からナット37rにより螺着固定されている。
これにより、正面視における水平方向からの力に対して避難ステージ23、吊下部材32及び載置台34で囲まれた略矩形の平面が平行四辺形に歪むことを防ぐことができる。
図15(b)に示すブレース37bは、その上端では図示しない紙面略直交方向の貫通孔が形成され、この貫通孔と上部ブラケット37eに設けられた図示しない紙面略直交方向の貫通孔に、併せてボルト37iを上部ブラケット37eの物体収納具41側から挿通させて反対側からナット37jにより螺着固定されている。
同様に、ブレース37bの下端は、図示しない紙面略直交方向の貫通孔が形成され、この貫通孔と下部ブラケット37gに設けられた図示しない紙面略直交方向の貫通孔に、併せてボルト37lを下部ブラケット37gの物体収納具41側から挿通させて反対側からナット37mにより螺着固定されている。
これにより、側面視における水平方向からの力に対して避難ステージ23、吊下部材32及び載置台34で囲まれた略矩形の平面が平行四辺形に歪むことを防ぐことができる。
この物体収納構造3gは、ブレース37を吊下部材32の周囲を囲む状態で設けることにより、地震等で水平方向の荷重がかかった際に、吊下部材32に水平方向に揺れて不安定になることを防ぐためのものである。従って、ブレース37により吊下部材32及び載置台34が固定されるとともにブレース37が周囲の柵の役割も果たす。このため、図15では、物体収納具41が第1〜6の実施形態と同様に避難ステージ23に押し当てられているが、仮に物体収納具41が避難ステージ23に押し当てられていなくても、物体収納具41が載置台34の上面から落下することを防ぐことができる。
なお、物体収納構造3gに示すブレース37は、第1〜6実施形態の補強材として更に取り付けることもできる。これにより、吊下部材32と避難ステージ23、吊下部材32と載置台34がより強固に固定される。
次に、本発明を適用した水害避難タワーの物体収納構造において、物体収納具41が避難ステージ23に押し当てられたときの応力等の発生の仕方について、図16を参照しながら詳細に説明する。
図16は、本発明を適用した蝶ナットを利用した水害避難タワーの物体収納構造3aの場合における力の作用を示した正面図である。
まず、上下方向の力について説明する。図16に示すとおり、蝶ナット33aを締め付けることにより載置台34が上昇していく。これにより、吊下部材32は、載置台34から上方へ力Q1と、避難ステージ23から下方へ力Q2とを受ける。この反発力として、載置台34は、吊下部材32から下方へS1の力と、避難ステージ23のカギ溝23cは、吊下部材32から上方へS2の力とを受ける。同様に、載置台34は、物体収納具41が載置されることで下方へP1の力を受ける。その反発力として、物体収納具41は、載置台34から上方へN1の力を受ける。避難ステージ23は、物体収納具41が押し当てられることで物体収納具41から上方へM2の力を受ける。その反発力として、物体収納具41は、避難ステージ23から下方へN2の力を受ける。従って、物体収納具41は、載置台34から上方へN1の力と避難ステージ23から下方へN2の力とにより、載置台34と避難ステージ23との間の上下方向に固定されることになる。
次に、例えば、地震力等の左方向から右方向へ水平方向の力Fが、物体収納構造3aにかかった場合について説明する。このとき、避難ステージ23と当接している物体収納具41の上面には、摩擦力T2が発生する。同様に、水平方向の力Fがかかると、載置台34と当接している物体収納具41の下面には、摩擦力T1が発生する。この物体収納具41に発生する摩擦力T1,2によって物体収納具41は、避難ステージ23と載置台34との間の水平方向にも固定されることになる。
また、物体収納具41が破壊されない程度に蝶ナット33aの締め付けを強くすることにより、物体収納具41は更に強固に避難ステージ23及び載置台34の間に固定されることとなる。これにより、物体収納具41が避難ステージ23の下面に安定的に固定されて落下の恐れのない安全な構造が実現する。
一方、蝶ナット33aの締め付けを弱めることで、載置台34が下降していき、物体収納具41にかかる載置台34から上方へN1の力と避難ステージ23から下方へN2の力とが弱まり、やがて、物体収納具41の上端が避難ステージ23より離間される。これにより、物体収納具41を物体収納構造3aから容易に取り外すことができる。なお、蝶ナット33aの締め付けは、人力でも取り外しが可能であるため、避難した人が特別な工具を必要とすることなく容易に物体収納具の固定を解除することができる。
物体収納具41は、第1実施形態の蝶ナット33aだけでなく、それ以外の実施形態においても、同様に第2〜6実施形態の押上部材33、板バネ35を介在させることで、避難ステージ23と載置台34との間に固定することができ、かつ人力でその固定を解除することができる。これにより、地震等が起こり、かつ津波等の水害が起こったとしても、水害避難タワー1に避難した人は、救援物資が到着するまで水害避難タワー1での避難生活を過すことが可能となる。
以上、本発明の実施形態の例について詳細に説明したが、前述した実施形態は、何れも本発明を実施するにあたって具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。
1 水害避難タワー
2 タワー本体
3、3a、3b、3c、3d、3e、3f、3g 物体収納構造
21a、21b 柱
22a、22b 梁
23 避難ステージ
23a デッキプレート
23b コンクリート
23c カギ溝
24 中階層避難ステージ
25b 柵
28a、28b 階段
32 吊下部材
32a 上部吊下部材
32b 下部吊下部材
32c、37j、37k、37m、37n、37p、37r ナット
32d ベルト
32e 留め具
32f リング
33 押上部材
33a 蝶ナット
33b アイナット
33c ターンバックルブレース
33d バックル
34 載置台
35 板バネ
36 コイルバネ機構
36a コイルバネ
36b コイル台
37 ブレース
37a、37b ブレース本体
37e、37f 上部ブラケット
37g、37h 下部ブラケット
37i、37l、37o、37q ボルト
39 ハンガー
41 物体収納具

Claims (7)

  1. 避難ステージを有する水害避難タワーの物体収納構造であって、
    前記避難ステージに吊り下げられた吊下部材と、
    前記吊下部材の下方に取り付けられるとともに物体収納具が載置された載置台と、
    前記吊下部材に取り付けられるとともに前記載置台を押し上げ可能とするための押上部材とを備え、
    前記載置台が、前記吊下部材に取り付けられた前記押上部材を介して押し上げられることにより、前記物体収納具が前記避難ステージに押し当てられること
    を特徴とする水害避難タワーの物体収納構造。
  2. 避難ステージを有する水害避難タワーの物体収納構造であって、
    前記避難ステージに吊り下げられた吊下部材と、
    前記吊下部材の下方に取り付けられるとともに物体収納具が載置された載置台と、
    前記避難ステージと前記物体収納具との間に介装された付勢する部材とを備え、
    前記吊下部材に取り付けられた前記載置台により前記物体収納具が前記付勢する部材を介して前記避難ステージに押し当てられること
    を特徴とする水害避難タワーの物体収納構造。
  3. 前記押上部材は、付勢する部材であること
    を特徴とする請求項1に記載の水害避難タワーの物体収納構造。
  4. 前記付勢する部材は、弾性体であること
    を特徴とする請求項2又は3に記載の水害避難タワーの物体収納構造。
  5. 前記避難ステージ及び前記物体収納具は、水害による水面の到達予想高さよりも高い位置に設けられること
    を特徴とする請求項1〜4のうち何れか1項に記載の水害避難タワーの物体収納構造。
  6. 互いに隣り合う前記吊下部材間にブレースが取り付けられていること
    を特徴とする請求項1〜5のうち何れか1項に記載の水害避難タワーの物体収納構造。
  7. 避難ステージを有する水害避難タワーの物体収納構造であって、
    前記避難ステージより下方部に吊り下げられた2つ以上の吊下部材と、
    前記吊下部材の下方部に取り付けられるとともに物体収納具が載置された載置台と、
    互いに隣り合う前記吊下部材間に少なくとも1つのブレースとを備え、
    前記避難ステージ及び前記載置台が前記吊下部材に対して前記ブレースを介して固定されることにより、前記物体収納具が前記載置台に保持されること
    を特徴とする水害避難タワーの物体収納構造。
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