JP2014098123A - 着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物 - Google Patents

着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物 Download PDF

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Abstract

【課題】受像紙への適切な浸透性を有し、普通紙における印画濃度が高く、プリンタヘッドの放置回復性に優れ、かつ即乾性に優れた着色組成物の提供。
【解決手段】一般式1と、特定のフタロシアニン染料と、0.05〜50g/lのノニオン性界面活性剤を含む着色組成物。
Figure 2014098123

【選択図】なし

Description

本発明は、着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物に関する。
近年、コンピューターの普及に伴いインクジェットプリンターがオフィスだけでなく家庭で紙、フィルム、布等に印字するために広く利用されている。
インクジェット記録方法には、ピエゾ素子により圧力を加えて液滴を吐出させる方式、熱によりインク中に気泡を発生させて液滴を吐出させる方式、超音波を用いた方式、あるいは静電力により液滴を吸引吐出させる方式がある。これらのインクジェット記録用インクとしては、水性インク、油性インク、あるいは固体(溶融型)インクが用いられる。これらのインクのうち、製造・取り扱い性・臭気・安全性等の点から水性インクが主流となっている。
インクジェット記録方法は、材料費が安価であること、高速記録が可能なこと、記録時の騒音が少ないこと、更にカラー記録が容易であることから、急速に普及し、更に発展しつつある。
インクジェット記録方法には、連続的に液滴を飛翔させるコンティニュアス方式と画像情報信号に応じて液滴を飛翔させるオンデマンド方式が有り、その吐出方式にはピエゾ素子により圧力を加えて液滴を吐出させる方式、熱によりインク中に気泡を発生させて液滴を吐出させる方式、超音波を用いた方式、あるいは静電力により液滴を吸引吐出させる方式がある。
このようなインクジェット記録用インクに用いられる色素に対しては、溶剤に対する溶解性あるいは分散性が良好なこと、高濃度記録が可能であること、色相が良好であること、光、熱、環境中の活性ガス(NOx、オゾン等の酸化性ガスの他SOxなど)に対して堅牢であること、水や薬品に対する堅牢性に優れていること、インクの浸透性が優れており、受像材料に対して定着性が良く、さらに滲みにくく速乾性があること、インクとしての保存性に優れていること、毒性がないこと、純度が高いこと、更には、安価に入手できることが要求されている。
既にインクジェット用として様々な染料や顔料が提案され、実際に使用されているが、未だに全ての要求を満足する着色剤は、発見されていないのが現状である。カラーインデックス(C.I.)番号が付与されているような、従来からよく知られている染料や顔料では、インクジェット記録用インクに要求される印画濃度、インクの浸透性及び速乾性を両立させることは難しい。
これまでの研究により、インクジェット記録用インクの性能の改善が行われてきている。たとえば、インクジェット記録用インクに界面活性剤を添加することが従来知られている。例えば特許文献1には、特定の染料と界面活性剤とを用いた、吐出安定性が高く、しかも得られる画像の色相が良好で、光、熱、オゾン等への耐性や耐水性などの画像保存性にも優れ、細線の滲みなど画質についての欠点が無く、過酷な条件下でも画像保存性が良好なインクジェット記録用インクが記載されている。
しかしながら、これらの要求を高いレベルで満たす色素を捜し求めることは、極めて難しい。
特許第4538228号公報
しかしながら従来のインクジェット記録用インクは、受像紙への浸透性が適切でなく滲みやすかったり、普通紙における印画濃度が低かったり、プリンタヘッドの放置回復性に劣ったり、即乾性に劣ったりする場合があり、十分満足できるものではなかった。
したがって、本発明は、上記要求を満足し得る着色組成物を得ることを目的とし、特に、上記従来の問題点も鑑み、受像紙への適切な浸透性を有し、普通紙における印画濃度が高く、プリンタヘッドの放置回復性に優れ、かつ即乾性に優れた着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物提供することを目的とする。
本発明者らは、会合性が強く、堅牢性に優れた一般式(2)で表される染料と、会合性が弱く、印画濃度に優れた一般式(1)で表される染料とを含有する着色組成物において、特定の界面活性剤を特定量含有させることにより、受像紙への適切な浸透性を有し、普通紙に対する印画濃度が高く、プリンタヘッドの放置回復性に優れ、かつ即乾性に優れた着色組成物を得ることができることを見出した。作用機構は不明であるが、着色組成物に特定の界面活性剤を含有させることにより、界面活性剤と、一般式(2)で表される染料及び一般式(1)で表される染料とが相互作用して、適切な普通紙への浸透性へと制御され、印画ドットが適切な大きさに制御され、その結果、普通紙での高い印画濃度が達成されたと考えられる。また、特定の界面活性剤を特定量添加することでヘッドクリーニングによる回復作業を著しく軽減することができる。これは、上記界面活性剤が親疎水性の異なる上記2種の染料に相互作用して溶解性を増加させるためと考えられる。また、界面活性剤によって、インク中の水と高沸点溶剤とが適切に混和しているため、従来、媒体中に残りやすい高沸点溶媒が、共沸の原理に基づいて水と共に乾燥しやすくなることから、インクの速乾性が優れたものとなったと考えられる。
本発明の課題は、以下の方法によって達成された。
[1]
下記一般式(1)で表されるフタロシアニン染料と、下記一般式(2)で表されるフタロシアニン染料と、0.05〜50g/lのノニオン性界面活性剤を含有する、着色組成物。
Figure 2014098123
一般式(1)中、
、R、R、R、R10、R11、R14及びR15は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミド基、アリールアミノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、ホスホリル基、アシル基又はイオン性親水性基を表す。これらの基は、さらに置換基を有していてもよい。
、Z、Z、及びZは、それぞれ独立に、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。但し、Z、Z、Z、及びZのうち少なくとも1つは、イオン性親水性基を置換基として有する。
l、m、n、p、q、q、q及びqは、それぞれ独立に、1又は2を表す。
は、水素原子、金属元素、金属酸化物、金属水酸化物又は金属ハロゲン化物を表す。
一般式(2):
Figure 2014098123
一般式(2)中、
、R、R、R、R、R12、R13及びR16は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミド基、アリールアミノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、ホスホリル基、アシル基又はイオン性親水性基を表す。これらの基は、さらに置換基を有していてもよい。
、Z、Z、及びZは、それぞれ独立に、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。但し、Z、Z、Z、及びZのうち少なくとも1つは、イオン性親水性基を置換基として有する。
t、u、v、w、q、q、q及びqは、それぞれ独立に、1又は2を表す。
は、水素原子、金属元素、金属酸化物、金属水酸化物又は金属ハロゲン化物を表す。
[2]
一般式(2)で表されるフタロシアニン染料におけるR、R、R、R、R、R12、R13及びR16が、水素原子である[1]に記載の着色組成物。
[3]
一般式(2)で表されるフタロシアニン染料におけるZ、Z、Z、及びZが、それぞれ独立に、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す[1]または[2]に記載の着色組成物。
[4]
一般式(2)で表されるフタロシアニン染料におけるZ、Z、Z、及びZが、置換アルキル基を表し、アルキル基が有する置換基の少なくとも一つが−SONHR基(但しRは置換若しくは無置換のアルキル基、又は置換若しくは無置換のフェニル基を表す)である[1]〜[3]のいずれか1項に記載の着色組成物。
[5]
一般式(2)で表されるフタロシアニン染料におけるt、u、v及びwが1である[1]〜[4]のいずれか1項に記載の着色組成物。
[6]
一般式(2)で表されるフタロシアニン染料におけるq、q、q及びqが2である[1]〜[5]のいずれか1項に記載の着色組成物。
[7]
一般式(1)で表されるフタロシアニン染料におけるR、R、R、R、R10、R11、R14及びR15が、水素原子である[1]〜[6]のいずれか1項に記載の着色組成物。
[8]
一般式(1)で表されるフタロシアニン染料におけるZ、Z、Z、及びZが、それぞれ独立に、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す[1]〜[7]のいずれか1項に記載の着色組成物。
[9]
一般式(1)で表されるフタロシアニン染料におけるl、m、n及びpが1である[1]〜[8]のいずれか1項に記載の着色組成物。
[10]
一般式(1)で表されるフタロシアニン染料におけるq、q、q及びqが2である[1]〜[9]のいずれか1項に記載の着色組成物。
[11]
一般式(1)で表されるフタロシアニン染料と、一般式(2)で表されるフタロシアニン染料との質量比が50/50〜10/90である[1]〜[10]のいずれか1項に記載の着色組成物。
[12]
一般式(1)で表されるフタロシアニン染料の含有量が0.1〜10質量%である[1]〜[11]のいずれか1項に記載の着色組成物。
[13]
上記界面活性剤が下記一般式(I)又は一般式(II)で表される化合物である、[1]〜[12]のいずれか1項に記載の着色組成物。
Figure 2014098123
一般式(I)中、R21は炭素数5〜40のアルキル基を表す。mはエチレンオキシドの平均付加モル数を表し、2〜40である。
Figure 2014098123
一般式(II)中、R24は炭素数5〜40のアルキル基を表す。mはエチレンオキシドの平均付加モル数を表し、2〜40である。
[14]
上記界面活性剤が下記一般式(I−1)で表される化合物である、[13]に記載の着色組成物。
Figure 2014098123
一般式(I−1)中、R22、R23は各々炭素数4〜10の飽和炭化水素を表し、R22、R23の炭素数の合計が8〜18である。m11はエチレンオキシドの平均付加モル数を表し、3〜20である。
[15]
上記界面活性剤が下記一般式(II−1)で表される化合物である、[13]に記載の着色組成物。
Figure 2014098123
一般式(II−1)中、R25、R26は各々炭素数2〜20の飽和炭化水素であり、m21はエチレンオキシドの平均付加モル数を表し、2〜40である。
[16]
上記界面活性剤がアセチレングリコール系界面活性剤である、[1]〜[12]のいずれか1項に記載の着色組成物。
[17]
上記界面活性剤が下記一般式(III)で表される化合物である、[16]に記載の着色組成物。
Figure 2014098123
一般式(III)中、R31、R32はそれぞれ独立に炭素数1〜18のアルキル基を表す。R33は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又はフェニル基を表す。Xは水素原子、又は
Figure 2014098123
を表し、R34、R35はそれぞれ独立に炭素数1〜18のアルキル基を表す。R36は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又はフェニル基を表す。m、mはそれぞれエチレンオキシドの平均付加モル数を表し、m+mは0〜100である。
ここで、m=0のときR33は水素原子を表し、m=0のときR36は水素原子を表す。またXが水素原子のときmは1〜100を表す。
[18]
上記界面活性剤が下記一般式(III−1)で表される化合物である、[17]に記載の着色組成物。
Figure 2014098123
一般式(III−1)中、R37、R38、R39及びR40はそれぞれ独立に炭素数1〜6のアルキル基を表し、m31とm41はそれぞれエチレンオキシドの平均付加モル数を表し、m31+m41は0〜40である。
[19]
下記一般式(3A)で表される化合物を含む防錆剤を含む、[1]〜[18]のいずれか1項に記載の着色組成物。
Figure 2014098123
(一般式(3A)中、R31〜R34はそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基を表す。
は金属原子を表す。)
[20]
トリメチロールプロパン、ペンタエチレングリコール及び下記一般式(3B)で示される化合物よりなる群から選ばれる湿潤剤を含む、[1]〜[18]のいずれか1項に記載の着色組成物。
Figure 2014098123
(一般式(3B)中、R、R′及びR″は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基を表し、x、y及びzは1以上の整数を表し、かつ、x+y+zが6〜30の整数である。)
[21]
下記一般式(3C)で表される化合物を含む、[1]〜[18]のいずれか1項に記載の着色組成物。
一般式(3C):R−(OCHCH)n−OH(一般式(3C)中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、nは2〜10の整数を表す。)
[22]
ポリグリセリン及び下記一般式(3D)で示される化合物から選ばれる多価アルコールを含む、[1]〜[18]のいずれか1項に記載の着色組成物。
Figure 2014098123
(一般式(3D)中、Rは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を示し、m、n、o及びpは、いずれも整数であり、かつ、m+n+o+pは0〜200である。)
[23]
下記一般式(IV)で表される化合物を含有する、[1]〜[22]のいずれか1項に記載の着色組成物。
Figure 2014098123
一般式(IV)中、R41は炭素数1〜4のアルキル基、R42は炭素数3のアルキレン基、nは2〜5の整数を表す。
[24]
一般式(3C)で表される化合物がトリエチレングリコールモノブチルエーテルである、[21]に記載の着色組成物。
[25]
一般式(1)で表される染料の含有量と一般式(2)で表される染料の含有量の総量に対するノニオン性界面活性剤の含有量の比(ノニオン性界面活性剤の含有量/一般式(1)で表される染料及び一般式(2)で表される染料の含有量)が、質量比で0.02〜1.5である[1]〜[24]のいずれか1項に記載の着色組成物。
[26]
[1]〜[25]のいずれか1項に記載の着色組成物を含むインクジェット記録用インク。
[27]
[26]に記載のインクジェット記録用インクを用いるインクジェット記録方法。
[28]
[26]に記載のインクジェット記録用インクを充填したインクカートリッジ。
[29]
[26]に記載のインクジェット記録用インクを用いて、被記録材に着色画像を形成したインクジェット記録物。
本発明によれば、受像紙への適切な浸透性を有し、普通紙における印画濃度が高く、かつ即乾性に優れた着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物が提供される。
本発明において、置換基群Aを下記のように定義する。
(置換基群A)
ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子);炭素数1〜12の直鎖状または分岐状鎖アルキル基、炭素数7〜18のアラルキル基、炭素数2〜12のアルケニル基、炭素数2〜12の直鎖状または分岐鎖状アルキニル基、側鎖を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルキル基、側鎖を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルケニル基(上記基の具体的例として、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、t−ブチル、2−メタンスルホニルエチル、3−フェノキシプロピル、トリフルオロメチル、シクロペンチル):アリール基(例えば、フェニル、4−t−ブチルフェニル、2,4−ジ−t−アミルフェニル);ヘテロ環基(例えば、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、2−フリル、2−チエニル、2−ピリミジニル、2−ベンゾチアゾリル);アルキルオキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、2−メトキシエトキシ、2−メタンスルホニルエトキシ);アリールオキシ基(例えば、フェノキシ、2−メチルフェノキシ、4−t−ブチルフェノキシ、3−ニトロフェノキシ、3−t−ブチルオキシカルバモイルフェノキシ、3−メトキシカルバモイル);アシルアミノ基(例えば、アセトアミド、ベンズアミド、4−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)ブタンアミド);アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、ブチルアミノ、ジエチルアミノ、メチルブチルアミノ);アニリノ基(例えば、フェニルアミノ、2−クロロアニリノ;ウレイド基(例えば、フェニルウレイド、メチルウレイド、N,N−ジブチルウレイド);スルファモイルアミノ基(例えば、N,N−ジプロピルスルファモイルアミノ);アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、オクチルチオ、2−フェノキシエチルチオ);アリールチオ基(例えば、フェニルチオ、2−ブトキシ−5−t−オクチルフェニルチオ、2−カルボキシフェニルチオ);アルキルオキシカルボニルアミノ基(例えば、メトキシカルボニルアミノ);スルホンアミド基(例えば、メタンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、p−トルエンスルホンアミド、オクタデカン);カルバモイル基(例えば、N−エチルカルバモイル、N,N−ジブチルカルバモイル);スルファモイル基(例えば、N−エチルスルファモイル、N,N−ジプロピルスルファモイル、N,N−ジエチルスルファモイル);スルホニル基(例えば、メタンスルホニル、オクタンスルホニル、ベンゼンスルホニル、トルエンスルホニル);アルキルオキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、ブチルオキシカルボニル);ヘテロ環オキシ基(例えば、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ、2−テトラヒドロピラニルオキシ);アゾ基(例えば、フェニルアゾ、4−メトキシフェニルアゾ、4−ピバロイルアミノフェニルアゾ、2−ヒドロキシ−4−プロパノイルフェニルアゾ);アシルオキシ基(例えば、アセトキシ);カルバモイルオキシ基(例えば、N−メチルカルバモイルオキシ、N−フェニルカルバモイルオキシ);シリルオキシ基(例えば、トリメチルシリルオキシ、ジブチルメチルシリルオキシ);アリールオキシカルボニルアミノ基(例えば、フェノキシカルボニルアミノ);イミド基(例えば、N−スクシンイミド、N−フタルイミ);ヘテロ環チオ基(例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ、2,4−ジ−フェノキシ−1,3,5−トリアゾール−6−チオ、2−ピリジルチオ);スルフィニル基(例えば、3−フェノキシプロピルスルフィニル);ホスホニル基(例えば、フェノキシホスホニル、オクチルオキシホスホニル、フェニルホスホニル);アリールオキシカルボニル基(例えば、フェノキシカルボニル);アシル基(例えば、アセチル、3−フェニルプロパノイル、ベンゾイル);イオン性親水性基(例えば、カルボキシル基、スルホ基、および4級アンモニウム基);その他シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基。
本発明の着色組成物は、下記一般式(1)で表されるフタロシアニン染料と、下記一般式(2)で表されるフタロシアニン染料と、0.05〜50g/lのノニオン性界面活性剤を含有する。
〔一般式(1)で表されるフタロシアニン染料〕
まず、一般式(1)で表されるフタロシアニン染料について詳細に説明する。
Figure 2014098123
一般式(1)中、
、R、R、R、R10、R11、R14及びR15は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミド基、アリールアミノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、ホスホリル基、アシル基又はイオン性親水性基を表す。これらの基は、さらに置換基を有していてもよい。
、Z、Z、及びZは、それぞれ独立に、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。但し、Z、Z、Z、及びZのうち少なくとも1つは、イオン性親水性基を置換基として有する。
l、m、n、p、q、q、q及びqは、それぞれ独立に、1又は2を表す。
は、水素原子、金属元素、金属酸化物、金属水酸化物又は金属ハロゲン化物を表す。
一般式(1)中、R、R、R、R、R10、R11、R14及びR15は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミド基、アリールアミノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、ホスホリル基、アシル基又はイオン性親水性基を表す。これらの基は、さらに置換基を有していてもよい。置換基としては、上記置換基群Aに記載の置換基が挙げられる。
、R、R、R、R10、R11、R14及びR15が表すハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子および臭素原子が挙げられる。
、R、R、R、R10、R11、R14及びR15が表すアルキル基には、置換基を有するアルキル基および無置換のアルキル基が含まれる。アルキル基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が1〜12のアルキル基が好ましい。置換基の例には、ヒドロキシル基、アルコキシ基、シアノ基、およびハロゲン原子およびイオン性親水性基が含まれる。アルキル基の例には、メチル、エチル、ブチル、イソプロピル、t−ブチル、ヒドロキシエチル、メトキシエチル、シアノエチル、トリフルオロメチル、3−スルホプロピルおよび4−スルホブチルが含まれる。
、R、R、R、R10、R11、R14及びR15が表すシクロアルキル基には、置換基を有するシクロアルキル基および無置換のシクロアルキル基が含まれる。シクロアルキル基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が5〜12のシクロアルキル基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。シクロアルキル基の例には、シクロヘキシル基が含まれる。
、R、R、R、R10、R11、R14及びR15が表すアルケニル基には、置換基を有するアルケニル基および無置換のアルケニル基が含まれる。アルケニル基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が2〜12のアルケニル基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アルケニル基の例には、ビニル基、アリル基等が含まれる。
、R、R、R、R10、R11、R14及びR15が表すアラルキル基としては、置換基を有するアラルキル基および無置換のアラルキル基が含まれる。アラルキル基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が7〜12のアラルキル基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アラルキル基の例には、ベンジル基、および2−フェネチル基が含まれる。
、R、R、R、R10、R11、R14及びR15が表すアリール基には、置換基を有するアリール基および無置換のアリール基が含まれる。アリール基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が6〜12のアリール基が好ましい。置換基の例には、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アルキルアミノ基およびイオン性親水性基が含まれる。アリール基の例には、フェニル、p−トリル、p−メトキシフェニル、o−クロロフェニルおよびm−(3−スルホプロピルアミノ)フェニルが含まれる。
、R、R、R、R10、R11、R14及びR15が表すヘテロ環基には、置換基を有するヘテロ環基および無置換のヘテロ環基が含まれる。ヘテロ環基としては、5員または6員環のヘテロ環基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。へテロ環基の例には、2−ピリジル基、2−チエニル基および2−フリル基が含まれる。
、R、R、R、R10、R11、R14及びR15が表すアルキルアミノ基には、置換基を有するアルキルアミノ基および無置換のアルキルアミノ基が含まれる。アルキルアミノ基としては、置換基を除いたときの炭素原子数1〜6のアルキルアミノ基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アルキルアミノ基の例には、メチルアミノ基およびジエチルアミノ基が含まれる。
、R、R、R、R10、R11、R14及びR15が表すアルコキシ基には、置換基を有するアルコキシ基および無置換のアルコキシ基が含まれる。置換基を除いたときのアルコキシ基としては、炭素原子数が1〜12のアルコキシ基が好ましい。置換基の例には、アルコキシ基、ヒドロキシル基およびイオン性親水性基が含まれる。アルコキシ基の例には、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、メトキシエトキシ基、ヒドロキシエトキシ基および3−カルボキシプロポキシ基が含まれる。
、R、R、R、R10、R11、R14及びR15が表すアリールオキシ基には、置換基を有するアリールオキシ基および無置換のアリールオキシ基が含まれる。アリールオキシ基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が6〜12のアリールオキシ基が好ましい。置換基の例には、アルコキシ基およびイオン性親水性基が含まれる。アリールオキシ基の例には、フェノキシ基、p−メトキシフェノキシ基およびo−メトキシフェノキシ基が含まれる。
、R、R、R、R10、R11、R14及びR15が表すアミド基には、置換基を有するアミド基および無置換のアミド基が含まれる。アミド基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が2〜12のアミド基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アミド基の例には、アセトアミド基、プロピオンアミド基、ベンズアミド基および3,5−ジスルホベンズアミド基が含まれる。
、R、R、R、R10、R11、R14及びR15が表すアリールアミノ基には、置換基を有するアリールアミノ基および無置換のアリールアミノ基が含まれる。アリールアミノ基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が6〜12のアリールアミノ基が好ましい。置換基の例としては、ハロゲン原子およびイオン性親水性基が含まれる。アリールアミノ基の例としては、アニリノ基および2−クロロアニリノ基が含まれる。
、R、R、R、R10、R11、R14及びR15が表すウレイド基には、置換基を有するウレイド基および無置換のウレイド基が含まれる。ウレイド基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が1〜12のウレイド基が好ましい。置換基の例には、アルキル基およびアリール基が含まれる。ウレイド基の例には、3−メチルウレイド基、3,3−ジメチルウレイド基および3−フェニルウレイド基が含まれる。
、R、R、R、R10、R11、R14及びR15が表すスルファモイルアミノ基には、置換基を有するスルファモイルアミノ基および無置換のスルファモイルアミノ基が含まれる。置換基の例には、アルキル基が含まれる。スルファモイルアミノ基の例には、N,N−ジプロピルスルファモイルアミノ基が含まれる。
、R、R、R、R10、R11、R14及びR15が表すアルキルチオ基には、置換基を有するアルキルチオ基および無置換のアルキルチオ基が含まれる。アルキルチオ基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が1〜12のアルキルチオ基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アルキルチオ基の例には、メチルチオ基およびエチルチオ基が含まれる。
、R、R、R、R10、R11、R14及びR15が表すアリールチオ基には、置換基を有するアリールチオ基および無置換のアリールチオ基が含まれる。アリールチオ基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が6〜12のアリールチオ基が好ましい。置換基の例には、アルキル基、およびイオン性親水性基が含まれる。アリールチオ基の例には、フェニルチオ基およびp−トリルチオ基が含まれる。
、R、R、R、R10、R11、R14及びR15が表すアルコキシカルボニルアミノ基には、置換基を有するアルコキシカルボニルアミノ基および無置換のアルコキシカルボニルアミノ基が含まれる。アルコキシカルボニルアミノ基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が2〜12のアルコキシカルボニルアミノ基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アルコキシカルボニルアミノ基の例には、エトキシカルボニルアミノ基が含まれる。
、R、R、R、R10、R11、R14及びR15が表すスルホンアミド基には、置換基を有するスルホンアミド基および無置換のスルホンアミド基が含まれる。スルホンアミド基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が1〜12のスルホンアミド基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。スルホンアミド基の例には、メタンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、および3−カルボキシベンゼンスルホンアミドが含まれる。
、R、R、R、R10、R11、R14及びR15が表すカルバモイル基には、置換基を有するカルバモイル基および無置換のカルバモイル基が含まれる。置換基の例には、アルキル基が含まれる。カルバモイル基の例には、メチルカルバモイル基およびジメチルカルバモイル基が含まれる。
、R、R、R、R10、R11、R14及びR15が表すスルファモイル基には、置換基を有するスルファモイル基および無置換のスルファモイル基が含まれる。置換基の例には、アルキル基、アリ−ル基が含まれる。スルファモイル基の例には、ジメチルスルファモイル基およびジ−(2−ヒドロキシエチル)スルファモイル基、フェニルスルファモイル基が含まれる。
、R、R、R、R10、R11、R14及びR15が表すアルコキシカルボニル基には、置換基を有するアルコキシカルボニル基および無置換のアルコキシカルボニル基が含まれる。アルコキシカルボニル基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が2〜12のアルコキシカルボニル基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アルコキシカルボニル基の例には、メトキシカルボニル基およびエトキシカルボニル基が含まれる。
、R、R、R、R10、R11、R14及びR15が表すヘテロ環オキシ基には、置換基を有するヘテロ環オキシ基および無置換のヘテロ環オキシ基が含まれる。ヘテロ環オキシ基としては、5員または6員環のヘテロ環を有するヘテロ環オキシ基が好ましい。置換基の例には、ヒドロキシル基、およびイオン性親水性基が含まれる。ヘテロ環オキシ基の例には、2−テトラヒドロピラニルオキシ基が含まれる。
、R、R、R、R10、R11、R14及びR15が表すアゾ基には、置換基を有するアゾ基および無置換のアゾ基が含まれる。アゾ基の例には、p−ニトロフェニルアゾ基が含まれる。
、R、R、R、R10、R11、R14及びR15が表すアシルオキシ基には、置換基を有するアシルオキシ基および無置換のアシルオキシ基が含まれる。アシルオキシ基としては、置換基を除いたときの炭素原子数1〜12のアシルオキシ基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アシルオキシ基の例には、アセトキシ基およびベンゾイルオキシ基が含まれる。
、R、R、R、R10、R11、R14及びR15が表すカルバモイルオキシ基には、置換基を有するカルバモイルオキシ基および無置換のカルバモイルオキシ基が含まれる。置換基の例には、アルキル基が含まれる。カルバモイルオキシ基の例には、N−メチルカルバモイルオキシ基が含まれる。
、R、R、R、R10、R11、R14及びR15が表すシリルオキシ基には、置換基を有するシリルオキシ基および無置換のシリルオキシ基が含まれる。置換基の例には、アルキル基が含まれる。シリルオキシ基の例には、トリメチルシリルオキシ基が含まれる。
、R、R、R、R10、R11、R14及びR15が表すアリールオキシカルボニル基には、置換基を有するアリールオキシカルボニル基および無置換のアリールオキシカルボニル基が含まれる。アリールオキシカルボニル基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が7〜12のアリールオキシカルボニル基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アリールオキシカルボニル基の例には、フェノキシカルボニル基が含まれる。
、R、R、R、R10、R11、R14及びR15が表すアリールオキシカルボニルアミノ基には、置換基を有するアリールオキシカルボニルアミノ基および無置換のアリールオキシカルボニルアミノ基が含まれる。アリールオキシカルボニルアミノ基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が7〜12のアリールオキシカルボニルアミノ基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アリールオキシカルボニルアミノ基の例には、フェノキシカルボニルアミノ基が含まれる。
、R、R、R、R10、R11、R14及びR15が表すイミド基には、置換基を有するイミド基および無置換のイミド基が含まれる。イミド基の例には、N−フタルイミド基およびN−スクシンイミド基が含まれる。
、R、R、R、R10、R11、R14及びR15が表すヘテロ環チオ基には、置換基を有するヘテロ環チオ基および無置換のヘテロ環チオ基が含まれる。ヘテロ環チオ基としては、5員または6員環のヘテロ環を有することが好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。へテロ環チオ基の例には、2−ピリジルチオ基が含まれる。
、R、R、R、R10、R11、R14及びR15が表すホスホリル基には、置換基を有するホスホリル基および無置換のホスホリル基が含まれる。ホスホリル基の例には、フェノキシホスホリル基およびフェニルホスホリル基が含まれる。
、R、R、R、R10、R11、R14及びR15が表すアシル基には、置換基を有するアシル基および無置換のアシル基が含まれる。アシル基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が1〜12のアシル基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アシル基の例には、アセチル基およびベンゾイル基が含まれる。
、R、R、R、R10、R11、R14及びR15が表すイオン性親水性基には、スルホ基、カルボキシル基、および4級アンモニウム基等が含まれる。イオン性親水性基としては、カルボキシル基およびスルホ基が好ましく、特にスルホ基が好ましい。カルボキシル基およびスルホ基は塩の状態であってもよく、塩を形成する対イオンの例には、アルカリ金属イオン(例、ナトリウムイオン、カリウムイオン)および有機カチオン(例、テトラメチルグアニジウムイオン)が含まれる。
、R、R、R、R10、R11、R14及びR15は、なかでも、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、シアノ基、アルコキシ基、アミド基、ウレイド基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基及びアルコキシカルボニル基が好ましく、特に水素原子、ハロゲン原子、シアノ基が好ましく、水素原子が最も好ましい。
一般式(1)中、Z、Z、Z、及びZは、それぞれ独立に、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。但し、Z、Z、Z、及びZのうち少なくとも1つは、イオン性親水性基を置換基として有する。置換基としては、上記置換基群Aに記載の置換基が挙げられる。
、Z、Z、及びZが表すアルキル基には、置換基を有するアルキル基および無置換のアルキル基が含まれる。アルキル基は、置換基を除いたときの炭素原子数が1〜12のアルキル基が好ましい。置換基の例には、ヒドロキシル基、アルコキシ基、シアノ基、アルキルアミノ基(RNH−、RR’N−)、カルバモイル基(―CONHR)、スルファモイル基(―SONHR、―SONRR’)、スルホニルアミノ基(―NHSOR)、−SONHR基、−SONRR’基、ハロゲン原子およびイオン性親水性基が含まれる。(なお前記R、R’はアルキル基、フェニル基を表し、さらにこれらは置換基を有してもよい。置換基としては、アルキルアミノ基、ヒドロキシル基、イオン性親水性基などが挙げられる。R、R’は化学結合により環を形成していてもよい。)アルキル基の例には、メチル、エチル、ブチル、n−プロピル、イソプロピル、t−ブチル、ヒドロキシエチル、メトキシエチル、シアノエチル、トリフルオロメチル、3−スルホプロピルおよび4−スルホブチルが含まれる。
、Z、Z、及びZが表すシクロアルキル基には、置換基を有するシクロアルキル基および無置換のシクロアルキル基が含まれる。シクロアルキル基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が5〜12のシクロアルキル基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。シクロアルキル基の例には、シクロヘキシル基が含まれる。
、Z、Z、及びZが表すアルケニル基には、置換基を有するアルケニル基および無置換のアルケニル基が含まれる。アルケニル基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が2〜12のアルケニル基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アルケニル基の例には、ビニル基、アリル基等が含まれる。
、Z、Z、及びZが表すアラルキル基としては、置換基を有するアラルキル基および無置換のアラルキル基が含まれる。アラルキル基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が7〜12のアラルキル基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アラルキル基の例には、ベンジル基、および2−フェネチル基が含まれる。
、Z、Z、及びZが表すアリール基には、置換基を有するアリール基および無置換のアリール基が含まれる。アリール基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が6〜12のアリール基が好ましい。アリール基の例には、フェニル、p−トリル、p−メトキシフェニル、o−クロロフェニルおよびm−(3−スルホプロピルアミノ)フェニル、m−スルホフェニルが含まれる。置換基の例には、アルキル基(R−)、アルコキシ基(RO―)、アルキルアミノ基(RNH−、RR’N−)、カルバモイル基(―CONHR)、スルファモイル基(―SONHR)、スルホニルアミノ基(―NHSOR)、ハロゲン原子、イオン性親水性基が含まれる(なお前記R、R’はアルキル基、フェニル基を表し、さらにこれらはイオン性親水性基を有してもよい)。
、Z、Z、及びZが表すヘテロ環基は、置換基を有するヘテロ環基および無置換のヘテロ環基が含まれ、さらに他の環と縮合環を形成していてもよい。ヘテロ環基としては、5員または6員環のヘテロ環基が好ましい。ヘテロ環基は、さらに他の環と縮合環を形成していてもよい。へテロ環基の例には、ヘテロ環の置換位置を限定せずに挙げると、それぞれ独立に、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、ピラゾール、ベンゾピラゾール、トリアゾール、チアゾール、ベンゾチアゾール、イソチアゾール、ベンゾイソチアゾール、オキサゾール、ベンゾオキサゾール、チアジアゾール、オキサジアゾール、ピロール、ベンゾピロール、インドール、イソオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、チオフェン、ベンゾチオフェン、フラン、ベンゾフラン、ピリジン、キノリン、イソキノリン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、シンノリン、フタラジン、キナゾリン、キノクサリン、トリアジン等が含まれる。置換基の例には、アルキル基(R−)、アリール基(R−)、アルコキシ基(RO―)、アルキルアミノ基(RNH−、RR’N−)、カルバモイル基(―CONHR)、スルファモイル基(―SONHR)、スルホニルアミノ基(―NHSOR)、スルホニル基(−SOR)、アシルアミノ基(−NHCOR)、ハロゲン原子、イオン性親水性基が含まれる(なお前記R、R’はアルキル基、アリール基を表し、さらにこれらはイオン性親水性基、又はイオン性親水性基を有する置換基を有してもよい)。
、Z、Z、及びZは、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロ環基が好ましく、置換のアルキル基、置換のアリール基、置換のヘテロ環基がより好ましく、置換のアルキル基であることがさらに好ましい。
、Z、Z、及びZのうち少なくとも1つは、イオン性親水性基を置換基として有する。置換基としてのイオン性親水性基には、スルホ基、カルボキシル基、および4級アンモニウム基等が含まれる。該イオン性親水性基としては、カルボキシル基およびスルホ基が好ましく、特にスルホ基が好ましい。カルボキシル基およびスルホ基は塩の状態であってもよく、塩を形成する対イオンの例には、アルカリ金属イオン(例、ナトリウムイオン、カリウムイオン)および有機カチオン(例、テトラメチルグアニジウムイオン)が含まれる。
一般式(1)中、l、m、n及びpは、それぞれ独立に1又は2を表す。すなわち、4≦l+m+n+p≦8を満たす。好ましくは4≦l+m+n+p≦6を満たすことであり、最も好ましくは、それぞれが1(l=m=n=p=1)である場合である。
一般式(1)中、q、q、q及びqは、それぞれ独立に、1又は2を表す。特にq=q=q=q=2であることが好ましい。
一般式(1)中、Mは、水素原子、金属元素、金属酸化物、金属水酸化物又は金属ハロゲン化物を表す。
として好ましいものは、水素原子の他に、金属元素として、Li、Na、K、Mg、Ti、Zr、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Hg、Al、Ga、In、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi等が挙げられる。なかでも特に、Cu、Ni、Zn、Al等が好ましく、Cuが最も好ましい。金属酸化物としては、VO、GeO等が好ましく挙げられる。また、金属水酸化物としては、Si(OH)、Cr(OH)、Sn(OH)等が好ましく挙げられる。さらに、金属ハロゲン化物としては、AlCl、SiCl、VCl、VCl、VOCl、FeCl、GaCl、ZrCl等が挙げられる。
〔一般式(2)で表されるフタロシアニン染料〕
次に、一般式(2)で表されるフタロシアニン染料について詳細に説明する。
Figure 2014098123
一般式(2)中、
、R、R、R、R、R12、R13及びR16は、それぞれ独立に、前記一般式(1)中のR、R、R、R、R10、R11、R14及びR15と各々同義である。
、Z、Z、及びZは、それぞれ独立に、前記一般式(1)中のZ、Z、Z、及びZと各々同義である。
t、u、v、w、q、q、q及びqは、それぞれ独立に、1又は2を表す。
は、前記一般式(1)中のMと同義である。
、R、R、R、R、R12、R13及びR16は、それぞれ独立に、前記一般式(1)中のR、R、R、R、R10、R11、R14及びR15と各々同義であり、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、シアノ基、アルコキシ基、アミド基、ウレイド基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基及びアルコキシカルボニル基が好ましく、特に水素原子、ハロゲン原子、シアノ基が好ましく、水素原子が最も好ましい。
これらの基は、さらに置換基を有していてもよい。置換基としては、上記置換基群Aに記載の置換基が挙げられる。
、Z、Z、及びZは、それぞれ独立に、前記一般式(1)中のZ、Z、Z、及びZと各々同義である。
、Z、Z、及びZは、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロ環基が好ましく、置換のアルキル基、置換のアリール基、置換のヘテロ環基がより好ましく、置換のアルキル基であることがさらに好ましい。また、置換のアルキル基が有する置換基の少なくとも一つが、−SONHR基であることがオゾン堅牢性の観点から最も好ましい。
、Z、Z、及びZのうち少なくとも1つが置換基として有するイオン性親水性基は、前記一般式(1)中のZ、Z、Z、及びZが置換基として有するイオン性親水性基と同義であり、好ましい例も同様である。
一般式(2)中、t、u、v及びwは、それぞれ独立に、1又は2を表す。すなわち、4≦t+u+v+w≦8を満たす。好ましくは4≦t+u+v+w≦6を満たすことであり、最も好ましくは、それぞれが1(t=u=v=w=1)である場合である。
一般式(2)中、q、q、q及びqは、それぞれ独立に、1又は2を表す。特にq=q=q=q=2であることが好ましい。
は、前記一般式(1)中のMと同義であり、好ましい例も同様である。
〔フタロシアニン染料の合成〕
本発明に用いられるフタロシアニン誘導体は、例えば白井−小林共著、(株)アイピーシー発行「フタロシアニン−化学と機能−」(P.1〜62)、C.C.Leznoff−A.B.P.Lever共著、VCH発行‘Phthalocyanines−Properties and Applications’(P.1〜54)等に記載、引用もしくはこれらに類似の方法を組み合わせて合成することができる。
以下に本発明の一般式(2)で表されるフタロシアニン染料の合成を例にとって説明する。
本発明の一般式(2)で表されるフタロシアニン染料のうちR、R、R、R、R、R12、R13及びR16が水素、q、q、q及びqが2である化合物は、例えば下記一般式(V)で表されるフタロニトリル誘導体及び/または下記一般式(VI)で表されるジイミノイソインドリン誘導体と下記M−(Y)dで表される金属誘導体を反応させることにより合成される。
Figure 2014098123
一般式(2)中、
、R、R、R、R、R12、R13及びR16は、それぞれ独立に、前記一般式(1)中のR、R、R、R、R10、R11、R14及びR15と各々同義である。
、Z、Z、及びZは、それぞれ独立に、前記一般式(1)中のZ、Z、Z、及びZと各々同義である。
t、u、v、w、q、q、q及びqは、それぞれ独立に、1又は2を表す。
M及びMは、前記一般式(1)中のMと同義であり、M=Mである。
一般式(V)式及び/または一般式(VI)中、xは一般式(2)中のt、u、v、wと同義である。ZはZ、Z、Z、及びZに対応する置換基を表す。
Yはハロゲン原子、酢酸陰イオン、アセチルアセトネート、酸素などの1価又は2価の配位子を示し、dは1〜4の整数である。
M−(Y)dで表される金属誘導体としては、Al、Si、Ti、V、Mn,Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ge、Ru、Rh、Pd、In、Sn、Pt、Pbのハロゲン化物、カルボン酸誘導体、硫酸塩、硝酸塩、カルボニル化合物、酸化物、錯体等が挙げられる。具体例としては塩化銅、臭化銅、沃化銅、塩化ニッケル、臭化ニッケル、酢酸ニッケル、塩化コバルト、臭化コバルト、酢酸コバルト、塩化鉄、塩化亜鉛、臭化亜鉛、沃化亜鉛、酢酸亜鉛、塩化バナジウム、オキシ三塩化バナジウム、塩化パラジウム、酢酸パラジウム、塩化アルミニウム、塩化マンガン、酢酸マンガン、アセチルアセトンマンガン、塩化マンガン、塩化鉛、酢酸鉛、塩化インジウム、塩化チタン、塩化スズ等が挙げられる。
金属誘導体と一般式(V)で示されるフタロニトリル化合物の使用量は、モル比で1:3〜1:6が好ましい。また、金属誘導体と一般式(VI)で示されるジイミノイソインドリン誘導体の使用量は、モル比で1:3〜1:6が好ましい。
反応は、通常、溶媒の存在下に行われる。溶媒としては、沸点80℃以上、好ましくは130℃以上の有機溶媒が用いられる。例えばn−アミルアルコール、n−キサノール、シクロヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、1−オクタノール、2−エチルヘキサノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、エトキシエタノール、プロポキシエタノール、ブトキシエタノール、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタノール、トリクロロベンゼン、クロロナフタレン、スルフォラン、ニトロベンゼン、キノリン、尿素等がある。溶媒の使用量はフタロニトリル化合物の1〜100質量倍、好ましくは5〜20質量倍である。
反応において、触媒として1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(DBU)或いはモリブデン酸アンモニウムを添加しても良い。添加量はフタロニトリル化合物及び/又はジイミノイソインドリン誘導体1モルに対して、0.1〜10倍モル好ましくは0.5〜2倍モルである。
反応温度は80〜300℃、好ましくは100〜250℃の反応温度の範囲にて行なうのが好ましく、130〜230℃の反応温度の範囲にて行なうのが特に好ましい。80℃未満では反応速度が極端に遅い。300℃超過ではフタロシアニン化合物の分解が起こる可能性がある。
反応時間は2〜20時間、好ましくは5〜15時間の反応時間の範囲にて行なうのが好ましく、5〜10時間の反応時間の範囲にて行なうのが特に好ましい。2時間未満では未反応原料が多く存在し、20時間超過ではフタロシアニン化合物の分解が起こる可能性がある。
これらの反応によって得られる生成物は通常の有機合成反応の後処理方法に従って処理した後、精製してあるいは精製せずに製品として用いられる。即ち、例えば、反応系から遊離したものを精製せずに、あるいは再結晶やカラムクロマトグラフィー(例えば、ゲルパーメーションクロマトグラフィ(SEPHADEXTM LH−20:Pharmacia製)等にて精製する操作を単独、あるいは組み合わせて行ない、製品として提供することができる。また、反応終了後、反応溶媒を留去して、あるいは留去せずに水、または氷に投入し、中和してあるいは中和せずに遊離したものを精製せずに、あるいは再結晶、カラムクロマトグラフィー等にて精製する操作を単独に、あるいは組み合わせて行なった後、製品として提供することができる。また、反応終了後、反応溶媒を留去して、あるいは留去せずに水、または氷に投入し、中和してあるいは中和せずに、有機溶媒/水溶液にて抽出したものを精製せずに、あるいは晶析、カラムクロマトグラフィーにて精製する操作を単独あるいは組み合わせて行なった後、製品として提供することができる。
かくして得られる、前記一般式(2)で表されるフタロシアニン染料のうちR、R、R、R、R、R12、R13及びR16が水素、q、q、q及びqが2で表されるフタロシアニン化合物(例えば:t=u=v=w=1の場合)は、通常、Ra(SO−Z)、Rb(SO−Z)、Rc(SO−Z)、Rd(SO−Z)の各置換位置における異性体である下記一般式(a)−1〜(a)−4で表される化合物の混合物となっている。
Figure 2014098123
すなわち、上記一般式(a)−1〜(a)−4で表される化合物は、β-位置換型(下記一般式(IV)におけるR〜R16をそれぞれ1位〜16位とした場合、2及びまたは3位、6及びまたは7位、10及びまたは11位、14及びまたは15位に特定の置換基を有するフタロシアニン化合物)である。
本発明の一般式(1)で表されるフタロシアニン染料は、α−位置換型(1及びまたは4位、5及びまたは8位、9及びまたは12位、13及びまたは16位に特定の置換基を有するフタロシアニン化合物)にあたり、一般式(2)で表されるフタロシアニン染料はβ−位置換型(2及びまたは3位、6及びまたは7位、10及びまたは11位、14及びまたは15位に特定の置換基を有するフタロシアニン化合物)にあたる。本発明ではいずれの置換型においても、−SO−Z及び/または−SO−Zで表される特定の置換基を有することが、良好な堅牢性のために重要である。
一般式(1)又は一般式(2)で表されるフタロシアニン染料の具体例を、下記一般式(IV)を用いて以下に示すが、本発明に用いられるフタロシアニン染料は、下記の例に限定されるものではない。
Figure 2014098123
(一般式(1)で表されるフタロシアニン染料の例示)
Figure 2014098123
Figure 2014098123
Figure 2014098123
Figure 2014098123
Figure 2014098123
Figure 2014098123
Figure 2014098123
Figure 2014098123
Figure 2014098123
Figure 2014098123
Figure 2014098123
Figure 2014098123
Figure 2014098123
Figure 2014098123
Figure 2014098123
Figure 2014098123
〔ノニオン性界面活性剤〕
次に、本発明の着色組成物(好ましくはインクジェット記録用インク)が含有するノニオン性界面活性剤について説明する。ノニオン性界面活性剤の含有により、表面張力等のインクの液物性を調整することで、インクの吐出安定性を向上させ、画像の耐水性の向上や印字したインクの滲みの防止などに優れた効果を有する。
前記ノニオン性界面活性剤としては、例えば、脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩等のアニオン性界面活性剤、脂肪アミン塩、4級アンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩等のカチオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、オキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマー、アセチレングリコール系界面活性剤、アセチレン系ポリオキシエチレンオキシド等が挙げられる。これらは単独あるいは2種以上を用いることができる。
特に、下記一般式(I)又は(II)で表される化合物あるいはアセチレングリコール系界面活性剤がより好ましい。
まず、一般式(I)で表される化合物について説明する。
Figure 2014098123
一般式(I)中、R21は炭素数5〜40、好ましくは炭素数8〜18のアルキル基を表し、直鎖であっても分岐であってもよく、また置換されていてもよい。
21で表されるアルキル基に置換可能な基としては、アリール基(例えばフェニル、o−トリル、p−トリル、p−t−ブチルフェニル)、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、n−ブトキシ等)、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子)等を挙げることができる。
21で表されるアルキル基の具体例としては、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−オクチル、n−デシル、n−ドデシル、n−ペンタデシル、n−オクタデシル、2−エチルヘキシル、1−エチルペンチル、1−n−ブチルペンチル、1−n−ペンチルヘキシル、1−n−ヘキシルヘプチル、1−n−ヘプチルオクチル、1−n−オクチルノニル、6−メトキシヘキシル、2−フェニルエチル等を挙げることができる。
はエチレンオキシドの平均付加モル数を表し、2〜40であり、好ましくは3〜30であり、特に好ましくは3〜20である。
一般式(I)で表される化合物のうち、特に好ましいのは下記一般式(I−1)で表される化合物である。
Figure 2014098123
一般式(I−1)中、R22、R23は各々炭素数4〜10の飽和炭化水素を表し、R22、R23の炭素数の合計が8〜18である。m11はエチレンオキシドの平均付加モル数を表し、3〜20である。R22、R23で表される炭素数4〜10の飽和炭化水素としてはn−ブチル、i−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、n−ノニル、n−デシル等を挙げることができる。R22とR23の炭素数の合計は8〜18であり、8〜16が更に好ましい。m11は3〜20であり、より好ましくは5〜20であり、更に好ましくは6〜18である。
以下に、一般式(I)で表される化合物の具体例を示すが、これらに限定されるものではない。
Figure 2014098123
以下の表17に、一般式(I−1)で表される化合物の具体例を示すが、これらに限定されるものではない。
Figure 2014098123
次に一般式(II)で表される化合物について説明する。
Figure 2014098123
一般式(II)中、R24は炭素数5〜40、好ましくは炭素数5〜30のアルキル基を表し、直鎖であっても分岐であってもよく、また置換されていてもよい。
24で表されるアルキル基に置換可能な基としては、アリール基(例えばフェニル、o−トリル、p−トリル、p−t−ブチルフェニル)、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、n−ブトキシ等)、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子)等を挙げることができる。R24で表されるアルキル基の具体例としては、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−オクチル、n−デシル、n−ドデシル、n−ペンタデシル、n−オクタデシル、2−エチルヘキシル、1−エチルペンチル、1−n−ブチルヘプチル、1−n−ヘキシルノニル、1−n−ヘプチルデシル、1−n−オクチルドデシル、1−n−デシルテトラデシル、6−メトキシヘキシル、2−フェニルエチル等を挙げることができる。
はエチレンオキシドの平均付加数を表し、2〜40であり、好ましくは3〜30であり、特に好ましくは4〜20である。
一般式(II)で表される化合物のうち、特に好ましいのは下記一般式(II−1)で表される化合物である。
Figure 2014098123
一般式(II−1)中、R25、R26は各々炭素数2〜20の飽和炭化水素基であり、炭素数4〜13が好ましい。R25、R26で表される炭素数2〜20の飽和炭化水素基としてはエチル、n−ブチル、i−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、n−ノニル、n−デシル、n−ドデシル、n−ヘキサデシル、n−オクタデシル等を挙げることができる。m21はエチレンオキシドの平均付加モル数を表し、2〜40であり、3〜30が好ましい。
以下に、一般式(II)で表される化合物の具体例を示すが、これらに限定されるものではない。
Figure 2014098123
一般式(II−1)で表される化合物としては、例えば、2−ブチルオクタン酸のポリエチレンオキシドの片末端エステル、ウンデカン−6−オールのポリエチレンオキシド付加物などが挙げられる。以下の表2に、一般式(II−1)で表される化合物の具体例を示すが、これらに限定されるものではない。
Figure 2014098123
一般式(I)又は一般式(II)で表される化合物は、公知の方法を用いて合成することが可能であり、例えば藤本武彦著 全訂版「新・界面活性剤入門」(1992年)94〜107頁等に記載の方法で得ることができる。
次にアセチレングリコール系界面活性剤(アセチレン系ポリオキシエチレンオキシドを含む)について説明する。
アセチレングリコール系界面活性剤は、他の界面活性剤と比較して、表面張力及び界面張力を適正に保つ能力に優れており、かつ起泡性がほとんどないという特性を有する。これにより、アセチレングリコール系界面活性剤を含有するインクは、表面張力やヘッドノズル面などインクと接触するプリンター部材との界面張力を適正に保つことができる。またアセチレングリコール系界面活性剤によって、インクの液物性をより好適に調整することもできる。更に、インクの加温保存安定性をより向上させることができる。
アセチレングリコール系界面活性剤としては、例えば、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3オール、2,4−ジメチル−5−ヘキシン−3−オールなどが挙げられるが、その他にも、下記一般式(III)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2014098123
式中R31、R32はそれぞれ独立に、炭素数1〜18のアルキル基を表す。
更に詳しく説明すると、R31、R32はそれぞれ独立に、炭素数1〜18のアルキル基(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、ブチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル等)を表し、置換されていてもよい。置換基の例としては、アルキル基(例えば、メチル、エチル、イソプロピル等)、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ等)、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子)等を挙げることができる。このうち、R31、R32としては炭素数1〜12の無置換の直鎖アルキル基若しくは無置換の分岐アルキル基が好ましく、その特に好ましい具体例としてはメチル、エチル、n−ブチル、2−メチルブチル、2,4−ジメチルペンチル等を挙げることができる。
33は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又はフェニル基を表し、アルキル基、フェニル基は置換されていてもよい。
33のアルキル基の置換基としては、アルキル基(例えば、メチル、エチル、イソプロピル等)、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ等)、フェニル基を挙げることができる。R33のフェニル基の置換基としては、アルキル基(例えば、メチル、エチル、イソプロピル等)、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子)等を挙げることができる。R33のうち好ましいのは、水素原子あるいは炭素数1〜4のアルキル基であり、特に好ましいのは水素原子である。
Xは水素原子、又は
Figure 2014098123
を表し、R34、R35はそれぞれ独立に、炭素数1〜18のアルキル基を表す。R34、R35の好ましい置換基や具体例は、上記のR31、R32と同じ群から選ばれる置換基や具体例である。R36は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又はフェニル基を表し、その好ましい具体例は上記のR33と同じ群から選ばれる置換基や具体例である。
、mはそれぞれエチレンオキシドの平均付加モル数を表し、m+mは0〜100、好ましくは0〜50、特に好ましくは0〜40である。
ここで、m=0の時R33は水素原子を表し、m=0の時R36は水素原子を表す。 またXが水素原子を表す時、mは1〜100を表し、好ましくは1〜50、特に好ましくは1〜40を表す。
一般式(III)で表される化合物のうち、特に好ましいのは下記一般式(III−1)で表される化合物である。
Figure 2014098123
式中、R37、R38、R39及びR40は、それぞれ独立に、炭素数1〜6、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基を表す。m31とm41はそれぞれエチレンオキシドの付加モル数を表し、それらの和が0〜40、好ましくは2〜20となる数である。
以下に、一般式(III)又は一般式(III−1)で表される化合物の具体例を示すが、これらに限定されるものではない。
Figure 2014098123
Figure 2014098123
Figure 2014098123
一般式(III)又は一般式(III−1)で表される化合物は、公知の方法を用いて合成することが可能であり、例えば藤本武彦著 全訂版「新・界面活性剤入門」(1992年)94頁〜107頁等に記載の方法で得ることができる。
また、一般式(III)又は一般式(III−1)で表される化合物は市販品としても容易に入手することができ、その具体的な商品名としてはサーフィノール61,82,104,104E、104H、104A、104BC、104DPM、104PA、104PG−50、104S、420,440,465,485,504、CT−111,CT−121,CT−131,CT−136,CT−141,CT−151,CT−171,CT−324,DF−37,DF−58,DF−75,DF−110D,DF−210,GA,OP−340,PSA−204,PSA−216,PSA−336,SE,SE−F,TG、GA、ダイノール604(以上、日信化学(株)及びAirProducts&Chemicals社)、オルフィンA,B,AK−02,CT−151W,E1004,E1010,P,SPC,STG,Y,32W、PD−001、PD−002W、PD−003、PD−004、EXP.4001、EXP.4036、EXP.4051、AF−103、AF−104、SK−14、AE−3(以上、日信化学(株))アセチレノールE00、E13T、E40、E60、E81、E100、E200(以上全て商品名、川研ファインケミカル(株)社製)等を挙げることができる。なかでもサーフィノール465、オルフィンE1010、アセチレノールE100、E200が好適である。
一般式(III−1)で表される化合物としては、例えば、アセチレン系ジオールのエチレンオキシド付加物(SURFYNOLシリーズ(AirProducts&Chemicals社))などが好ましく、なかでも分子量が200以上1000以下のものが好ましく、分子量300以上900以下のものが更に好ましく、分子量400以上900以下のものが特に好ましい。
本発明で着色組成物に含有させるノニオン性界面活性剤としては、インクからの析出や分離が起こりにくく、発泡性が少ないことが好ましく、この観点から、疎水性部位の中央付近に親水性基を有するノニオン性界面活性剤、更に疎水性部位が2本鎖若しくは疎水性部位が分岐しているノニオン性界面活性剤が好ましい。なかでも、疎水性部位が2本鎖若しくは疎水性部位が分岐しているノニオン性界面活性剤として一般式(I−1)又は一般式(II−1)で表される化合物、疎水性部位の中央付近に親水性基を有するノニオン性界面活性剤として一般式(III−1)で表される化合物が好ましい。特に、アセチレングリコール系界面活性剤に相当するものが好ましい。
〔着色組成物〕
本発明の着色組成物は、一般式(1)で表されるフタロシアニン染料と、一般式(2)で表されるフタロシアニン染料とを含有するものであって、ノニオン性界面活性剤を0.05〜50(g/L)含有するものである。会合性が強く、堅牢性に優れた一般式(2)で表される染料と、会合性が弱く、印画濃度に優れた一般式(1)で表される染料とを含有させ、さらに界面活性剤を含有させることにより、受像紙への適切な浸透性を有し、普通紙における印画濃度が高く、プリンタヘッドの放置回復性に優れ、かつ即乾性に優れた着色組成物を得ることが可能となる。
本発明の着色組成物は、好ましくは画像形成用着色組成物として用いることができる。本発明の着色組成物の用途としては、画像、特にカラー画像を形成するための画像記録材料が挙げられ、具体的には、以下に詳述するインクジェット方式記録材料を始めとして、感熱転写型画像記録材料、感圧記録材料、電子写真方式を用いる記録材料、転写式ハロゲン化銀感光材料、印刷インク、記録ペン等であり、好ましくはインクジェット方式記録材料、感熱転写型画像記録材料、電子写真方式を用いる記録材料であり、更に好ましくはインクジェット方式記録材料である。また、米国特許4808501号明細書、特開平6−35182号公報などに記載されているLCDやCCDなどの固体撮像素子で用いられているカラーフィルター各種繊維の染色のための染色液にも適用できる。本発明に用いるフタロシアニン染料は、その用途に適した溶解性、熱移動性などの物性を、置換基により調整して使用する。また、本発明に用いるフタロシアニン染料は、用いられる系に応じて均一な溶解状態、乳化分散のような分散された溶解状態で使用する事が出来る。
着色組成物中、一般式(1)で表されるフタロシアニン染料と、一般式(2)で表されるフタロシアニン染料との質量比が50/50〜10/90であることが好ましく、40/60〜20/80がより好ましい。染料の質量比を上記範囲内とすることで、着色組成物の高濃度での経時安定性(粘度変化や析出など)に優れ、また該着色組成物を用いた印画サンプルのオゾン堅牢性に優れ、また印画濃度に優れるという特徴を得ることができる。
また、着色組成物中、一般式(1)で表されるフタロシアニン染料の含有量は0.1〜10質量%であることが好ましい。0.1質量%以上であれば着色組成物の高濃度での経時安定性及び印画濃度に優れ、10質量%以下であれば印画サンプルのオゾン堅牢性に優れる。
本発明の着色組成物におけるノニオン性界面活性剤の含有量は、着色組成物に対して0.05〜50g/Lであり、好ましくは0.05〜30g/L、更に好ましくは0.1〜20g/Lである。着色組成物中の界面活性剤が0.05g/L以上であると、吐出安定性の低下、混色時の滲みの発生、ひげ発生などのように印字品質が著しく低下することを抑制する傾向がある。また着色組成物中のノニオン性界面活性剤が50g/L以下であると、吐出時、ハード表面へのインクの付着等により印字不良となることを抑制する傾向がある。この観点から、本発明のインクの静的表面張力は、25℃において20mN/m以上が好ましく、25mN/m以上がより好ましい。また、25℃において60mN/m以下が好ましく、50mN/m以下がより好ましく、40mN/m以下が特に好ましい。
〔インクジェット記録用インク〕
次に本発明のインクジェット記録用インクについて説明する。本発明のインクジェット記録用インクは、上記着色組成物を含む。インクジェット記録用インクにおける一般式(1)で表される染料の含有量は、上記着色組成物中における含有量と同様である。
本発明のインクジェット記録用インクは、インクジェット記録用インクの原液を水等により希釈して調整することができる。一般式(1)で表されるフタロシアニン染料及び一般式(2)で表されるフタロシアニン染料のインクジェット記録用インク原液中への添加量は、広い範囲で使用可能であるが、インクジェット記録用インク原液全量に対し、好ましくは、1〜20質量%、より好ましくは、3〜15質量%である。
本発明の着色組成物又はインクジェット記録用インクにおいて、一般式(1)で表される染料の含有量と一般式(2)で表される染料の含有量の総量に対するノニオン性界面活性剤の含有量の比(ノニオン性界面活性剤/一般式(1)で表される染料及び一般式(2)で表される染料)は、質量比で0.02〜1.5であることが好ましく、0.05〜1.2であることがより好ましく、0.1〜1.0であることが特に好ましい。
次に、本発明の着色組成物の作製方法等について説明する。
本発明の着色組成物は、媒体(好ましくは水性媒体)中に染料を溶解させ、更に特定量の界面活性剤を添加し、更に必要に応じて乾燥防止剤や浸透防止剤などの添加剤を添加することによって作製することができる。「水性媒体」とは、水又は水と少量の水混和性有機溶剤との混合物に、必要に応じて湿潤剤、安定剤、防腐剤等の添加剤を添加したものを意味する。
本発明のインク液を調液する際には、水溶性インクの場合、まず水に溶解することが好ましい。そのあと、各種溶剤や添加物を添加し、溶解、混合して均一なインク液とする。
このときの溶解方法としては、攪拌による溶解、超音波照射による溶解、振とうによる溶解等種々の方法が使用可能である。なかでも特に攪拌法が好ましく使用される。攪拌を行う場合、当該分野では公知の流動攪拌や反転アジターやディゾルバを利用した剪断力を利用した攪拌など、種々の方式が利用可能である。一方では、磁気攪拌子のように、容器底面との剪断力を利用した攪拌法も好ましく利用できる。
水性のインクジェット用インクの調製方法については、特開平5−148436号、同5−295312号、同7−97541号、同7−82515号、同7−118584号、特開2002−020657号、特開2002−060663号の各公報に詳細が記載されていて、本発明のインクジェット記録用インクの調製にも利用できる。
本発明のインクジェット記録用インクにおいて、必要に応じて添加できる添加剤としては、例えば、乾燥防止剤(湿潤剤)、褪色防止剤、乳化安定剤、浸透促進剤、紫外線吸収剤、防腐剤、防黴剤、pH調整剤、表面張力調整剤、消泡剤、粘度調整剤、分散剤、分散安定剤、防錆剤、キレート剤等の公知の添加剤が挙げられる。これらの各種添加剤は、水溶性インクの場合にはインク液に直接添加する。油溶性染料を分散物の形で用いる場合には、染料分散物の調製後分散物に添加するのが一般的であるが、調製時に油相または水相に添加してもよい。
乾燥防止剤はインクジェット記録方式に用いるノズルのインク噴射口において該インクジェット用インクが乾燥することによる目詰まりを防止する目的で好適に使用される。
上記乾燥防止剤としては、水より蒸気圧の低い水溶性有機溶剤が好ましい。具体的な例としてはエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、チオジグリコール、ジチオジグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、アセチレングリコール誘導体、グリセリン、トリメチロールプロパン等に代表される多価アルコール類、エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノエチル(又はブチル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類、2−ピロリドン、N−メチルー2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−エチルモルホリン等の複素環類、スルホラン、ジメチルスルホキシド、3−スルホレン等の含硫黄化合物、ジアセトンアルコール、ジエタノールアミン等の多官能化合物、尿素誘導体が挙げられる。これらのうちグリセリン、ジエチレングリコール等の多価アルコールがより好ましい。また上記の乾燥防止剤は単独で用いても良いし2種以上併用しても良い。これらの乾燥防止剤はインク中に10〜50質量%含有することが好ましい。
浸透促進剤は、インクジェット用インクを紙により良く浸透させる目的で好適に使用される。浸透促進剤としてはエタノール、イソプロパノール、ブタノール,ジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテル、1,2−ヘキサンジオール等のアルコール類やラウリル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウムやノニオン性界面活性剤等を用いることができる。これらはインク中に5〜30質量%含有すれば通常充分な効果があり、印字の滲み、紙抜け(プリントスルー)を起こさない添加量の範囲で使用するのが好ましい。
なお、上記多価アルコールのモノあるいはジアルキルエーテルは界面活性能を有するが、本発明では、これらは乾燥防止剤あるいは浸透促進剤とみなし、前記で説明した界面活性剤とはみなさない。
紫外線吸収剤は、画像の保存性を向上させる目的で使用される。紫外線吸収剤としては特開昭58−185677号公報、同61−190537号公報、特開平2−782号公報、同5−197075号公報、同9−34057号公報等に記載されたベンゾトリアゾール系化合物、特開昭46−2784号公報、特開平5−194483号公報、米国特許第3214463号明細書等に記載されたベンゾフェノン系化合物、特公昭48−30492号公報、同56−21141号公報、特開平10−88106号公報等に記載された桂皮酸系化合物、特開平4−298503号公報、同8−53427号公報、同8−239368号公報、同10−182621号公報、特表平8−501291号公報等に記載されたトリアジン系化合物、リサーチディスクロージャーNo.24239号に記載された化合物やスチルベン系、ベンズオキサゾール系化合物に代表される紫外線を吸収して蛍光を発する化合物、いわゆる蛍光増白剤も用いることができる。
褪色防止剤は、画像の保存性を向上させる目的で使用される。前記褪色防止剤としては、各種の有機系及び金属錯体系の褪色防止剤を使用することができる。有機の褪色防止剤としてはハイドロキノン類、アルコキシフェノール類、ジアルコキシフェノール類、フェノール類、アニリン類、アミン類、インダン類、クロマン類、アルコキシアニリン類、ヘテロ環類などがあり、金属錯体としてはニッケル錯体、亜鉛錯体などがある。より具体的にはリサーチディスクロージャーNo.17643の第VIIのIないしJ項、同No.15162、同No.18716の650頁左欄、同No.36544の527頁、同No.307105の872頁、同No.15162に引用された特許に記載された化合物や特開昭62−215272号公報の127頁〜137頁に記載された代表的化合物の一般式及び化合物例に含まれる化合物を使用することができる。
防黴剤としては、デヒドロ酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、ナトリウムピリジンチオン−1−オキシド、p−ヒドロキシ安息香酸エチルエステル、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンおよびその塩等が挙げられる。これらはインク中に0.02〜1.00質量%使用するのが好ましい。
pH調整剤としては前記中和剤(有機塩基、無機アルカリ)を用いることができる。前記pH調整剤はインクジェット記録用インクの保存安定性を向上させる目的で、該インクジェット記録用インクがpH6〜10となるように添加するのが好ましく、pH7〜10となるように添加するのがより好ましい。
表面張力調整剤としてはノニオン、カチオンあるいはアニオン界面活性剤が挙げられる。なお、本発明のインクジェット用インクの表面張力は25〜70mN/mが好ましい。さらに25〜60mN/mが好ましい。また本発明のインクジェット記録用インクの粘度は30mPa・s以下が好ましい。更に20mPa・s以下に調整することがより好ましい。界面活性剤の例としては、脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩等のアニオン系界面活性剤や、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、オキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマー等のノニオン系界面活性剤が好ましい。また、アセチレン系ポリオキシエチレンオキシド界面活性剤であるSURFYNOLS(AirProducts&Chemicals社)も好ましく用いられる。また、N,N−ジメチル−N−アルキルアミンオキシドのようなアミンオキシド型の両性界面活性剤等も好ましい。更に、特開昭59−157,636号の第(37)〜(38)頁、リサーチ,ディスクロージャーNo.308119(1989年)記載の界面活性剤として挙げたものも使うことができる。
消泡剤としては、フッ素系、シリコーン系化合物やEDTAに代表されるキレート剤等も必要に応じて使用することができる。
本発明のフタロシアニン化合物を水性媒体に分散させる方法としては、特開平11−286637号、特願平2000−78491号、同2000−80259号、同2000−62370号等の各公報に記載されるように、色素と油溶性ポリマーとを含有する着色微粒子を水性媒体に分散したり、特願平2000−78454号、同2000−78491号、同2000−203856号,同2000−203857号の各明細書のように高沸点有機溶媒に溶解した本発明の化合物を水性媒体中に分散することが好ましい。本発明の化合物を水性媒体に分散させる場合の具体的な方法,使用する油溶性ポリマー、高沸点有機溶剤、添加剤及びそれらの使用量は、上記特許公報等に記載されたものを好ましく使用することができる。あるいは、前記フタロシアニン化合物を固体のまま微粒子状態に分散してもよい。分散時には、分散剤や界面活性剤を使用することができる。分散装置としては、簡単なスターラーやインペラー攪拌方式、インライン攪拌方式、ミル方式(例えば、コロイドミル、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテーターミル等)、超音波方式、高圧乳化分散方式(高圧ホモジナイザー;具体的な市販装置としてはゴーリンホモジナイザー、マイクロフルイダイザー、DeBEE2000等)を使用することができる。上記のインクジェット記録用インクの調製方法については、先述の特許以外にも特開平5−148436号、同5−295312号、同7−97541号、同7−82515号、同7−118584号、特開平11−286637号、特願2000−87539号の各公報に詳細が記載されていて、本発明のインクジェット記録用インクの調製にも利用できる。
本発明のインク組成物は、更に、以下の〔1〕〜〔4〕の添加剤の少なくともいずれかを含むことが好ましい。
〔1〕下記一般式(3A)で表される化合物を含む防錆剤。
Figure 2014098123
(一般式(3A)中、R31〜R34はそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基を表す。Mは金属原子を表す。)
〔2〕トリメチロールプロパン、ペンタエチレングリコール及び下記一般式(3B)で示される化合物よりなる群から選ばれる湿潤剤。
Figure 2014098123
(一般式(3B)中、R、R′及びR″は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基を表し、x、y及びzは1以上の整数を表し、かつ、x+y+zが6〜30の整数である。)
〔3〕下記一般式(3C)で表される化合物。
一般式(3C):R−(OCHCH)n−OH(一般式(3C)中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、nは2〜10の整数を表す。)
〔4〕ポリグリセリン及び下記一般式(3D)で示される化合物から選ばれる多価アルコール。
Figure 2014098123
(一般式(3D)中、Rは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を示し、m、n、o及びpは、いずれも整数であり、かつ、m+n+o+pは0〜200である。)
上記〔1〕〜〔4〕の添加剤の少なくともいずれかを含むことによりインク組成物のコゲーションが効果的に抑制される。また、このコゲーション抑制効果は、上記の界面活性剤としてアセチレングリコール系界面活性剤を使用した場合に、より顕著になる。
以下に、上記〔1〕〜〔4〕の添加剤(以下、コゲーション防止剤とも称する)について詳細に説明する。
〔1〕下記一般式(3A)で表される化合物を含む防錆剤。
Figure 2014098123
(一般式(3A)中、R31〜R34はそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基を表す。Mは金属原子を表す。)
上記一般式(3A)で表される化合物は、理由は明確ではないが、インク組成物の分散を安定化させ、凝集を抑制するため、経時によるインクの粘度上昇や粒径増大を防止でき、コゲーション防止及びメンテナンス性に優れるインクが得られ、インクの保存安定性を向上させることができる。
一般式(3A)中、R31が表すアルキル基としては、炭素数8〜20のアルキル基が好ましく、炭素数8〜16のアルキル基がより好ましく、炭素数10〜14のアルキル基が更に好ましい。具体的には、オクチル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、セチル基などが挙げられる。
32が表すアルキル基としては、炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、炭素数1〜6のアルキル基がより好ましく、炭素数1〜4のアルキル基が特に好ましい。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基などが挙げられる。
33及びR34が表すアルキル基としては、炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、炭素数1〜4のアルキル基がより好ましい。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられる。
31としては、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基が特に好ましい。
32としては、メチル基、エチル基、プロピル基が特に好ましい。
33及びR34としては、水素原子が特に好ましい。
が表す金属原子としては、Li、Na、K、Mg、などが挙げられる。好ましくはLi、Na、Kであり、よりに好ましくはNaである。
以下、一般式(3A)で表される化合物の具体例を例示するが、本発明は以下の具体例に制限されるものではない。
Figure 2014098123
一般式(3A)で表される化合物としては、例えば、サルコシネートLN−30(以上商品名、日本ケミカルス(株)製)が市販品としても入手可能である。
本発明における上記防錆剤の添加量は、インクの保存安定性、コゲーション防止、メンテナンス性の観点から、インク全量に対して質量基準で、0.01%〜10%の範囲が好ましく、0.05%〜10%の範囲がより好ましい。
〔2〕トリメチロールプロパン、ペンタエチレングリコール及び下記一般式(3B)で示される化合物よりなる群から選ばれる湿潤剤。
Figure 2014098123
(一般式(3B)中、R、R′及びR″は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基を表し、x、y及びzは1以上の整数を表し、かつ、x+y+zが6〜30の整数である。)
上記湿潤剤を使用することにより、コゲーション、加温インク保存性、メンテナンス性についての改善が認められる。
理由は明確ではないが、発熱素子表面への堆積が抑制されるため、コゲーション防止及びメンテナンス性に優れる。また、分散性に優れていて、凝集が抑制されるため、インクの加温保存安定性に優れると考えられる。
これらの湿潤剤は、1種のみを単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。また本発明の効果の観点から、なかでも上記一般式(3B)で示される化合物(以下、「化合物(3B)」という場合がある。)を使用することが好ましい。
これらの湿潤剤は、公知の合成方法により合成することができる。また市販品として、例えば、トリメチロールプロパンは、三菱ガス化学工業(株)から、ペンタエチレングリコールは、新成化学(有)から入手可能である。
化合物(3B)は、付加物を生成するのに好適な条件の下で、グリセロールに必要な量のアルキレンオキシド(すなわち、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、又はこれらの混合物)を添加することによって製造することができる。
また市販品として、例えば、R、R′及びR″が水素原子である化合物(3B)については、x+y+zが26の化合物は「Liponic EG−1(商品名)」(リポケミカルズ社製)として、x+y+zが7の化合物は「Liponic EG−7(商品名)」(リポケミカルズ社製)として、入手可能である。なお、化合物(3)は、アルキレンオキシドとグリセロールの低分子量付加物であるので、分子量は通常2000以下である。
本発明における上記湿潤剤の添加量は、インクの吐出精度、インクの加温保存安定性、コゲーション防止、メンテナンス性の観点から、インク全量に対して質量基準で、0.1%〜20%の範囲が好ましく、0.2%〜10%の範囲がより好ましい。
〔3〕下記一般式(3C)で表される化合物。
一般式(3C):R−(OCHCH)n−OH(一般式(3C)中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、nは2〜10の整数を表す。)
上記化合物を使用すると、理由は明確ではないが、発熱素子表面への堆積が抑制されるため、コゲーション、メンテナンス性が向上する。また、更に、特に、上記アセチレングリコール系界面活性剤との併用により、分散性に優れていて、凝集が抑制されるため、インクの保存安定性に優れると考えられる。
一般式(3)中、Rが表すアルキル基としては具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基が挙げられる。好ましくは、n−プロピル基、n−ブチル基であり、より好ましくはn−ブチル基である。
nは2〜10の整数を表し、好ましくは3〜8の整数であり、より好ましくは4〜6の整数である。
一般式(3C)で表される化合物は、エチレンオキサイドを付加させていく方法により合成することができる。例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等を出発材料として、これにエチレンオキサイドを付加させることによって合成することができる。より具体的には、テトラエチレングリコールモノブチルエーテルに、触媒として水酸化カリウムを用いて加熱し、エチレンオキサイドを注入して合成できる。
一般式(3C)で表される化合物の具体例としては、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられ、なかでも、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルが好ましく、トリエチレングリコールモノブチルエーテルが特に好ましい。
本発明における一般式(3C)で表される化合物の添加量は、インクの保存安定性、コゲーション防止、メンテナンス性の観点から、インク全量に対して質量基準で、0.01%〜15%の範囲が好ましく、0.05%〜10%の範囲がより好ましい。
〔4〕ポリグリセリン及び下記一般式(3D)で示される化合物から選ばれる多価アルコール。
Figure 2014098123
(一般式(3D)中、Rは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を示し、m、n、o及びpは、いずれも整数であり、かつ、m+n+o+pは0〜200である。)
上記の多価アルコールを使用することにより、理由は明確ではないが、発熱素子表面への堆積が抑制され、分散性に優れていて、凝集が抑制されるため、コゲーション、加温インク保存性、メンテナンス性についての改善が認められる。
これらの多価アルコールは、1種のみを単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。また効果の観点から、なかでも上記一般式(3D)で示される化合物(以下、「化合物(3D)」という場合がある。)を使用することが好ましい。
一般式(3D)において、Rで表されるアルキル基としては、炭素原子数1〜3のメチル基、エチル基又はプロピル基であることが好ましい。炭素原子数が6以上の化合物では、インクへの溶解が困難となる。
m、n、o及びpは、いずれも「CHCHRO」で示される構造単位の繰り返し数を示す整数である。m+n+o+pの合計値は、0〜200の範囲の整数であり、好ましくは0〜150の範囲、より好ましくは1〜130の範囲である。これらの合計値が200より大きい化合物では、インクの粘度が極めて高くなり、目詰まりを発生し易くなる。
一般式(3D)で表される化合物としては、例えば、SC−E450(Rが水素原子、m+n+o+pの合計値が約6)、SC−E750(Rが水素原子、m+n+o+pの合計値が約13)、SC−E1000、SC−E1500、SC−E2000、SC−P400(Rがメチル基、m+n+o+pの合計値が約4)、SC−P750、SC−P1000、SC−P1200、SC−P1600、SY−DP20、SY−DP14、SY−DP14T、SY−DP9、SY−DP4(以上全て商品名、坂本薬品社製)が市販品として入手可能である。
ポリグリセリンとしては、特に限定はされないが、重合度が2〜30(分子量:166〜2500)の範囲のものが好ましい。ポリグリセリンは公知の合成方法により合成することができるが、市販品として、例えば、坂本薬品工業株式会社のポリグリセリン#310、ポリグリセリン#500、ポリグリセリン#750(商品名)として入手することもできる。
本発明における多価アルコールの添加量は、インクの吐出精度、インクの加温保存安定性、コゲーション防止、メンテナンス性の観点から、インク全量に対して質量基準で、0.01%〜20%の範囲が好ましく、0.05%〜15%の範囲がより好ましい。
水性媒体は、水を主成分とし、所望により、水混和性有機溶剤を添加した混合物を用いることができる。前記水混和性有機溶剤の例には、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール)、多価アルコール類(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ペンタンジオール、グリセリン、ヘキサントリオール、チオジグリコール)、グリコール誘導体(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングルコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル)、アミン(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、モルホリン、N−エチルモルホリン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ポリエチレンイミン、テトラメチルプロピレンジアミン)及びその他の極性溶媒(例えば、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、2−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、アセトニトリル、アセトン)が含まれる。尚、前記水混和性有機溶剤は、二種類以上を併用してもよい。
本発明のインクジェット記録用インク100質量部中は、前記フタロシアニン化合物を0.2質量部以上20質量部以下含有するのが好ましく、1質量部以上10質量部以下含有するのがより好ましく、3質量部以上5質量部以下含有するものがさらに好ましく、4質量部以上5質量部以下含有するものが最も好ましい。また、本発明のインクジェット用インクには、前記フタロシアニン化合物とともに、他の色素を併用してもよい。2種類以上の色素を併用する場合は、色素の含有量の合計が前記範囲となっているのが好ましい。
本発明のインクジェット記録用インクは、粘度が40cp以下であるのが好ましい。また、その表面張力は20mN/m以上70mN/m以下であるのが好ましい。粘度及び表面張力は、種々の添加剤、例えば、粘度調整剤、表面張力調整剤、比抵抗調整剤、皮膜調整剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、褪色防止剤、防黴剤、防錆剤、分散剤及び界面活性剤を添加することによって、調整できる。
本発明のインクジェット記録用インクは、単色の画像形成のみならず、フルカラーの画像形成に用いることができる。フルカラー画像を形成するために、マゼンタ色調インク、シアン色調インク、及びイエロー色調インクを用いることができ、また、色調を整えるために、更にブラック色調インクを用いてもよい。
適用できるイエロー染料としては、任意のものを使用することが出来る。例えばカップリング成分(以降カプラー成分と呼ぶ)としてフェノール類、ナフトール類、アニリン類、ピラゾロンやピリドン等のようなヘテロ環類、開鎖型活性メチレン化合物類、などを有するアリールもしくはヘテリルアゾ染料;例えばカプラー成分として開鎖型活性メチレン化合物類などを有するアゾメチン染料;例えばベンジリデン染料やモノメチンオキソノール染料等のようなメチン染料;例えばナフトキノン染料、アントラキノン染料等のようなキノン系染料などがあり、これ以外の染料種としてはキノフタロン染料、ニトロ,ニトロソ染料、アクリジン染料、アクリジノン染料等を挙げることができる。
適用できるマゼンタ染料としては、任意のものを使用することが出来る。例えばカプラー成分としてフェノール類、ナフトール類、アニリン類などを有するアリールもしくはヘテリルアゾ染料;例えばカプラー成分としてピラゾロン類、ピラゾロトリアゾール類などを有するアゾメチン染料;例えばアリーリデン染料、スチリル染料、メロシアニン染料、シアニン染料、オキソノール染料などのようなメチン染料;ジフェニルメタン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料などのようなカルボニウム染料、例えばナフトキノン、アントラキノン、アントラピリドンなどのようなキノン染料、例えばジオキサジン染料等のような縮合多環染料等を挙げることができる。
適用できるシアン染料としては、任意のものを使用する事が出来る。例えばカプラー成分としてフェノール類、ナフトール類、アニリン類などを有するアリールもしくはヘテリルアゾ染料;例えばカプラー成分としてフェノール類、ナフトール類、ピロロトリアゾールのようなヘテロ環類などを有するアゾメチン染料;シアニン染料、オキソノール染料、メロシアニン染料などのようなポリメチン染料;ジフェニルメタン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料などのようなカルボニウム染料;フタロシアニン染料;アントラキノン染料;インジゴ,チオインジゴ染料などを挙げることができる。
前記の各染料は、クロモフォアの一部が解離して初めてイエロー、マゼンタ、シアンの各色を呈するものであってもよく、その場合のカウンターカチオンはアルカリ金属や、アンモニウムのような無機のカチオンであってもよいし、ピリジニウム、4級アンモニウム塩のような有機のカチオンであってもよく、さらにはそれらを部分構造に有するポリマーカチオンであってもよい。適用できる黒色材としては、ジスアゾ、トリスアゾ、テトラアゾ染料のほか、カーボンブラックの分散体を挙げることができる。
〔インクジェット記録方法〕
本発明は、本発明に係るインクジェット記録用インクを用いるインクジェット記録方法にも関する。本発明のインクジェット記録方法は、前記インクジェット記録用インクにエネルギーを供与して、公知の受像材料、即ち普通紙、樹脂コート紙、例えば特開平8−169172号公報、同8−27693号公報、同2−276670号公報、同7−276789号公報、同9−323475号公報、特開昭62−238783号公報、特開平10−153989号公報、同10−217473号公報、同10−235995号公報、同10−337947号公報、同10−217597号公報、同10−337947号公報等に記載されているインクジェット専用紙、フィルム、電子写真共用紙、布帛、ガラス、金属、陶磁器等に画像を形成する。
本発明のインクは、インクジェットの記録方式に制限はなく、公知の方式、例えば静電誘引力を利用してインクを吐出させる電荷制御方式、ピエゾ素子の振動圧力を利用するドロップオンデマンド方式(圧力パルス方式)、電気信号を音響ビームに変えインクに照射して、放射圧を利用してインクを吐出させる音響インクジェット方式、及びインクを加熱して気泡を形成し、生じた圧力を利用するサーマルインクジェット方式等に用いられる。インクジェット記録方式には、フォトインクと称する濃度の低いインクを小さい体積で多数射出する方式、実質的に同じ色相で濃度の異なる複数のインクを用いて画質を改良する方式や無色透明のインクを用いる方式が含まれる。
好ましい被記録材と記録方式の組み合わせは、支持体上に白色無機顔料粒子を含有する受像層を有する受像材料にインク滴を記録信号に応じて吐出させ、受像材料上に画像を記録するインクジェット記録方法である。
画像を形成する際に、光沢性や耐水性を与えたり耐候性を改善する目的からポリマー微粒子分散物(ポリマーラテックスともいう)を併用してもよい。ポリマーラテックスを受像材料に付与する時期については、着色剤を付与する前であっても,後であっても、また同時であってもよく、したがって添加する場所も受像紙中であっても、インク中であってもよく、あるいはポリマーラテックス単独の液状物として使用しても良い。具体的には、特願2000−363090号、同2000−315231号、同2000−354380号、同2000−343944号、同2000−268952号、同2000−299465号、同2000−297365号等の各明細書に記載された方法を好ましく用いることができる。
〔インクジェット記録用インクカートリッジ、及びインクジェット記録物〕
本発明のインクジェット記録用インクカートリッジは、上記した本発明のインクジェット記録用インクを充填したものである。また、本発明のインクジェット記録物は、上記した本発明のインクジェット記録用インクを用いて、被記録材に着色画像を形成したものである。
以下に、本発明のインクを用いてインクジェットプリントをするのに用いられる記録紙及び記録フィルムについて説明する。記録紙及び記録フィルムにおける支持体は、LBKP、NBKP等の化学パルプ、GP、PGW、RMP、TMP、CTMP、CMP、CGP等の機械パルプ、DIP等の古紙パルプ等からなり、必要に応じて従来公知の顔料、バインダー、サイズ剤、定着剤、カチオン剤、紙力増強剤等の添加剤を混合し、長網抄紙機、円網抄紙機等の各種装置で製造されたもの等が使用可能である。これらの支持体の他に合成紙、プラスチックフィルムシートのいずれであってもよく、支持体の厚みは10〜250μm、坪量は10〜250g/mが望ましい。支持体には、そのままインク受容層及びバックコート層を設けてもよいし、デンプン、ポリビニルアルコール等でサイズプレスやアンカーコート層を設けた後、インク受容層及びバックコー卜層を設けてもよい。更に支持体には、マシンカレンダー、TGカレンダー、ソフトカレンダー等のカレンダー装置により平坦化処理を行ってもよい。本発明では支持体として、両面をポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブテン及びそれらのコポリマー)でラミネートした紙及びプラスチックフィルムがより好ましく用いられる。ポリオレフィン中に、白色顔料(例えば、酸化チタン、酸化亜鉛)又は色味付け染料(例えば、コバルトブルー、群青、酸化ネオジウム)を添加することが好ましい。
支持体上に設けられるインク受容層には、顔料や水性バインダーが含有される。顔料としては、白色顔料が好ましく、白色顔料としては、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、クレー、珪藻土、合成非晶質シリカ、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、二酸化チタン、硫化亜鉛、炭酸亜鉛等の白色無機顔料、スチレン系ピグメント、アクリル系ピグメント、尿素樹脂、メラミン樹脂等の有機顔料等が挙げられる。インク受容層に含有される白色顔料としては、多孔性無機顔料が好ましく、特に細孔面積が大きい合成非晶質シリカ等が好適である。合成非晶質シリカは、乾式製造法によって得られる無水珪酸及び湿式製造法によって得られる含水珪酸のいずれも使用可能であるが、特に含水珪酸を使用することが望ましい。
インク受容層に含有される水性バインダーとしては、ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、デンプン、カチオン化デンプン、カゼイン、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリアルキレンオキサイド、ポリアルキレンオキサイド誘導体等の水溶性高分子、スチレンブタジエンラテックス、アクリルエマルジョン等の水分散性高分子等が挙げられる。これらの水性バインダーは単独又は2種以上併用して用いることができる。本発明においては、これらの中でも特にポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコールが顔料に対する付着性、インク受容層の耐剥離性の点で好適である。インク受容層は、顔料及び水性結着剤の他に媒染剤、耐水化剤、耐光性向上剤、界面活性剤、その他の添加剤を含有することができる。
インク受容層中に添加する媒染剤は、不動化されていることが好ましい。そのためには、ポリマー媒染剤が好ましく用いられる。ポリマー媒染剤については、特開昭48−28325号、同54−74430号、同54−124726号、同55−22766号、同55−142339号、同60−23850号、同60−23851号、同60−23852号、同60−23853号、同60−57836号、同60−60643号、同60−118834号、同60−122940号、同60−122941号、同60−122942号、同60−235134号、特開平1−161236号の各公報、米国特許2484430号、同2548564号、同3148061号、同3309690号、同4115124号、同4124386号、同4193800号、同4273853号、同4282305号、同4450224号の各明細書に記載がある。特開平1−161236号公報の212〜215頁に記載のポリマー媒染剤を含有する受像材料が特に好ましい。同公報記載のポリマー媒染剤を用いると、優れた画質の画像が得られ、かつ画像の耐光性が改善される。
耐水化剤は、画像の耐水化に有効であり、これらの耐水化剤としては、特にカチオン樹脂が望ましい。このようなカチオン樹脂としては、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン、ポリエチレンイミン、ポリアミンスルホン、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重合物、カチオンポリアクリルアミド、コロイダルシリカ等が挙げられ、これらのカチオン樹脂の中で特にポリアミドポリアミンエピクロルヒドリンが好適である。これらのカチオン樹脂の含有量は、インク受容層の全固形分に対して1〜15質量%が好ましく、特に3〜10質量%であることが好ましい。
耐光性向上剤としては、硫酸亜鉛、酸化亜鉛、ヒンダーアミン系酸化防止剤、ベンゾフェノン等のベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤等が挙げられる。これらの中で特に硫酸亜鉛が好適である。
界面活性剤は、塗布助剤、剥離性改良剤、スベリ性改良剤あるいは帯電防止剤として機能する。界面活性剤については、特開昭62−173463号、同62−183457号の各公報に記載がある。界面活性剤の代わりに有機フルオロ化合物を用いてもよい。有機フルオロ化合物は、疎水性であることが好ましい。有機フルオロ化合物の例には、フッ素系界面活性剤、オイル状フッ素系化合物(例えば、フッ素油)及び固体状フッ素化合物樹脂(例えば、四フッ化エチレン樹脂)が含まれる。有機フルオロ化合物については、特公昭57−9053号(第8〜17欄)、特開昭61−20994号、同62−135826号の各公報に記載がある。その他のインク受容層に添加される添加剤としては、顔料分散剤、増粘剤、消泡剤、染料、蛍光増白剤、防腐剤、pH調整剤、マット剤、硬膜剤等が挙げられる。なお、インク受容層は1層でも2層でもよい。
記録紙及び記録フィルムには、バックコート層を設けることもでき、この層に添加可能な成分としては、白色顔料、水性バインダー、その他の成分が挙げられる。バックコート層に含有される白色顔料としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、擬べーマイト、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、加水ハロイサイト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム等の白色無機顔料、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント,ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂等の有機顔料等が挙げられる。
バックコート層に含有される水性バインダーとしては、スチレン/マレイン酸塩共重合体、スチレン/アクリル酸塩共重合体、ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、デンプン、カチオン化デンプン、カゼイン、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン等の水溶性高分子、スチレンブタジエンラテックス、アクリルエマルジョン等の水分散性高分子等が挙げられる。バックコート層に含有されるその他の成分としては、消泡剤、抑泡剤、染料、蛍光増白剤、防腐剤、耐水化剤等が挙げられる。
インクジェット記録紙及び記録フィルムの構成層(バックコート層を含む)には、ポリマーラテックスを添加してもよい。ポリマーラテックスは、寸度安定化、カール防止、接着防止、膜のひび割れ防止のような膜物性改良の目的で使用される。ポリマーラテックスについては、特開昭62−245258号、同62−1316648号、同62−110066号の各公報に記載がある。ガラス転移温度が低い(40℃以下の)ポリマーラテックスを媒染剤を含む層に添加すると、層のひび割れやカールを防止することができる。また、ガラス転移温度が高いポリマーラテックスをバックコート層に添加しても、カールを防止することができる。
本発明を実施例によって更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されない。
(合成例)
以下、実施例に本発明のフタロシアニン系色素誘導体の合成法を詳しく説明するが、出発物質、色素中間体及び合成ル−トについて限定されるものでない。
本発明のフタロシアニン化合物は、例えば下記合成ル−トから誘導することができる。以下の実施例において、λmaxは吸収極大波長であり、εmaxは吸収極大波長におけるモル吸光係数を意味する。
Figure 2014098123
合成例1:化合物(A)の合成
窒素気流下、4−ニトロフタロニトリル(東京化成)26.0gを200mLのDMSO(ジメチルスルホキシド)に溶解し、内温20℃で攪拌しているところへ、30.3gの3−メルカプト−プロパン−スルホン酸ナトリウム(アルドリッチ)を添加した。続いて、内温20℃で攪拌しているところへ、24.4gの無水炭酸ナトリウムを徐々に加えた。反応液を攪拌しながら、30℃まで加温し、同温度で1時間撹拌した。20℃まで冷却した後、反応液をヌッチェでろ過し、ろ液を15000mLの酢酸エチルにあけて晶析し、引き続き室温で30分間撹拌して、析出した粗結晶をヌッチェでろ過し、酢酸エチルで洗浄し、乾燥した。得られた粗結晶を、メタノール/酢酸エチルから再結晶して、42.5gの化合物Aを得た。H−NMR(DMSO−d6),δ値TMS基準:1.9〜2.0(2H,t);2.5〜2.6(2H,m);3.2〜3.3(2H,t);7.75〜7.85(1H,d);7.93〜8.03(1H,d);8.05〜8.13(1H,s)
合成例2:化合物(B)の合成
42.0gの化合物(A)を300mLの酢酸に溶解し、内温20℃で攪拌しているところへ、2.5gのNaWO・2HOを添加した後、氷浴中、内温10℃まで冷却した。引き続き、32mLの過酸化水素水(30%)を発熱に注意しながら徐々に滴下した。内温15〜20℃で30分間撹拌した後に、反応液を内温60℃まで加温して、同温度で1時間撹拌した。20℃まで冷却した後、反応液に1500mLの酢酸エチルを注入し、引き続き同温度にて30分間撹拌した後に、析出した粗結晶をヌッチェでろ過し、200mLの酢酸エチルで洗浄し、乾燥した。得られた粗結晶を、メタノール/酢酸エチルを用いて加熱洗浄して精製して、40.0gの化合物Bを得た。H−NMR(DMSO−d6),δ値TMS基準:1.8〜1.9(2H,t);2.4〜2.5(2H,m);3.6〜3.7(2H,t);8.3〜8.4(1H,d);8.4〜8.5(1H,d);8.6〜8.7(1H,s)
合成例3:例示化合物102β(一般式(1)の染料1A)の合成
冷却管の付いた三つ口フラスコに、n−アミルアルコール70mL加え、そこに化合物B6.7g、塩化銅(II)1.0gを加え、攪拌しながら室温で7.0mLの1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(DBU)を滴下した。引き続き、反応液を内温100℃まで加温して、同温度で10時間撹拌した。40℃まで冷却した後、50℃の加温したメタノ−ル250mLを注入して、還流下で1時間攪拌した。次に、反応液を室温まで冷却した後、得られた固体をヌッチェでろ過し、200mLのメタノールで洗浄した。続いて得られた固体を塩化ナトリウムで飽和した100mLの1M塩酸水溶液に加え、未反応の銅塩を溶かし出した。不溶物をろ過した後、ろ液に300mLのメタノールを滴下して晶析した後、得られた粗結晶をヌッチェでろ過し、200mLのメタノールで洗浄した。粗結晶を、50mLの水に溶解させた後、水溶液を攪拌しながら酢酸ナトリウムの飽和メタノール溶液100mLを徐々に添加して造塩した。更に、攪拌しながら還流温度まで加温し、同温度で1時間撹拌した。室温まで冷却した後、析出した結晶をろ過し、メタノールで洗浄した。引き続き、80%メタノール100mLに得られた結晶を加え、1時間還流下撹拌し、室温まで冷却した後、析出した結晶をろ過し、更に、70%メタノール水溶液100mLに得られた結晶を加え、1時間還流撹拌し、室温まで冷却した後、析出した結晶をろ過し、メタノ−ル100mLで洗浄後乾燥して、3.8gの例示化合物102βを青色結晶として得た。
λmax(吸収極大波長):629.1nm;εmax(吸収極大波長におけるモル吸光係数)=6.19×10(水溶液中)。得られた化合物を分析(質量分析法:ESI−MS、元素分析、中和滴定等種々の機器解析方法により測定)した結果、本明細書中で定義したフタロシアニン銅(II)−置換位置が、β−位置換型{それぞれの各ベンゼン核の(2または3位)、(6または7位)、(10または11位)、(14または15位)に−{SO−(CH−SONa}基を1個、銅フタロシアニン一分子中−{SO−(CH−SONa}基を合計4個有する}であることが確認できた。
(実施例1)
以下の成分に超純水を加え100gとした後、30〜40℃で加熱しながら1時間攪拌溶解した。その後、平均孔径0.25μmのミクロフィルターで減圧ろ過しシアン用インクを調製した。
フタロシアニン染料(化合物1A) 1.0g
フタロシアニン染料(化合物2B) 4.0g
グリセリン 9g
エチレングリコール 10g
2−ピロリドン 6g
エチレン尿素 10g
界面活性剤(オルフィンE1010 日信化学工業(株)製)(3A) 1g
(実施例2〜36、比較例1〜13)
染料の種類と添加量、及び界面活性剤の種類と含有量を、下記表19〜20に示すように変更した以外は、実施例1のインク液の調製と同様にして、実施例2〜36及び比較例1〜13のインク液を調製した。
<画像記録及び評価>
以上の各実施例(実施例1〜36)及び比較例(比較例1〜13)のインクジェット用インクについて、下記評価を行った。その結果を表19〜20に示した。
(受像紙への浸透性の評価)
上記の本発明及び比較例の各インクジェット用インクを、インクジェットプリンター(インクジェットプリンター(EPSON(株)製;PM−700C(商品名))のシアン用カートリッジに充填し、該プリンターで、普通紙(富士ゼロックス(株)製;C(商品名))に画像を記録した。画像について、下記の基準に従い浸透性の評価を行った。結果を下記表19〜20に示す。
A:殆ど浸透しない
B:僅かに浸透する
C:明らかにインクが裏面側に浸透する
(普通紙における印画濃度の評価)
上記の本発明及び比較例の各インクジェット用インクを、インクジェットプリンター(インクジェットプリンター(EPSON(株)製;PM−700C(商品名))のシアン用カートリッジに充填し、該プリンターで、普通紙(富士ゼロックス(株)製;C(商品名))に画像を記録した。得られた画像の画像濃度を反射濃度計(X−Rite310TR)にて測定し、下記の通りに評価した。結果を下記表19〜20に示す。
A:反射濃度1.1以上
B:反射濃度1.0以上1.1未満
C:反射濃度1.0未満
(即乾性の評価)
上記の本発明及び比較例の各インクジェット用インクを、インクジェットプリンター(インクジェットプリンター(EPSON(株)製;PM−700C(商品名))のシアン用カートリッジに充填し、該プリンターで、写真用紙(富士フイルム(株)製;画彩(商品名))に画像を記録した。他の記録紙を画像の印字面に合わせてインク移りがなくなるまでの時間を調査して評価(表中の数値の単位は秒)を行った。結果を下記表19〜20に示す。
(放置回復性テスト)
インクジェット記録装置として、インクジェットプリンタBJ−F850(Canon(株)社製)を使用した。
正常に印字できることを確認した後、6週間、23℃、50%RHの環境に放置し、ヘッドクリーニングによる回復操作を正常に印字できるまで繰り返して、回復を記録し、下記の基準で評価した。
〈評価基準〉
A・・・1回以下で回復
B・・・2〜4回で回復
C・・・5回以上で回復
Figure 2014098123
Figure 2014098123
上記の実施例から、本発明のインク液は、受像紙へのインク浸透性、普通紙における印画濃度、即乾性の全てにおいて優れるものであった。
以下に実施例において使用した化合物の構造を示す。
Figure 2014098123
Figure 2014098123
Figure 2014098123

界面活性剤
3A:オルフィンE1010
3B:サーフィノール465
3C:W1−2
3D:W1−18
3E:W2−2
3F:W2−15

Claims (29)

  1. 下記一般式(1)で表されるフタロシアニン染料と、下記一般式(2)で表されるフタロシアニン染料と、0.05〜50g/lのノニオン性界面活性剤を含有する、着色組成物。
    Figure 2014098123

    一般式(1)中、
    、R、R、R、R10、R11、R14及びR15は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミド基、アリールアミノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、ホスホリル基、アシル基又はイオン性親水性基を表す。これらの基は、さらに置換基を有していてもよい。
    、Z、Z、及びZは、それぞれ独立に、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。但し、Z、Z、Z、及びZのうち少なくとも1つは、イオン性親水性基を置換基として有する。
    l、m、n、p、q、q、q及びqは、それぞれ独立に、1又は2を表す。
    は、水素原子、金属元素、金属酸化物、金属水酸化物又は金属ハロゲン化物を表す。
    一般式(2):
    Figure 2014098123

    一般式(2)中、
    、R、R、R、R、R12、R13及びR16は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミド基、アリールアミノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、ホスホリル基、アシル基又はイオン性親水性基を表す。これらの基は、さらに置換基を有していてもよい。
    、Z、Z、及びZは、それぞれ独立に、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。但し、Z、Z、Z、及びZのうち少なくとも1つは、イオン性親水性基を置換基として有する。
    t、u、v、w、q、q、q及びqは、それぞれ独立に、1又は2を表す。
    は、水素原子、金属元素、金属酸化物、金属水酸化物又は金属ハロゲン化物を表す。
  2. 一般式(2)で表されるフタロシアニン染料におけるR、R、R、R、R、R12、R13及びR16が、水素原子である請求項1に記載の着色組成物。
  3. 一般式(2)で表されるフタロシアニン染料におけるZ、Z、Z、及びZが、それぞれ独立に、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す請求項1または2に記載の着色組成物。
  4. 一般式(2)で表されるフタロシアニン染料におけるZ、Z、Z、及びZが、置換アルキル基を表し、アルキル基が有する置換基の少なくとも一つが−SONHR基(但しRは置換若しくは無置換のアルキル基、又は置換若しくは無置換のフェニル基を表す)である請求項1〜3のいずれか1項に記載の着色組成物。
  5. 一般式(2)で表されるフタロシアニン染料におけるt、u、v及びwが1である請求項1〜4のいずれか1項に記載の着色組成物。
  6. 一般式(2)で表されるフタロシアニン染料におけるq、q、q及びqが2である請求項1〜5のいずれか1項に記載の着色組成物。
  7. 一般式(1)で表されるフタロシアニン染料におけるR、R、R、R、R10、R11、R14及びR15が、水素原子である請求項1〜6のいずれか1項に記載の着色組成物。
  8. 一般式(1)で表されるフタロシアニン染料におけるZ、Z、Z、及びZが、それぞれ独立に、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す請求項1〜7のいずれか1項に記載の着色組成物。
  9. 一般式(1)で表されるフタロシアニン染料におけるl、m、n及びpが1である請求項1〜8のいずれか1項に記載の着色組成物。
  10. 一般式(1)で表されるフタロシアニン染料におけるq、q、q及びqが2である請求項1〜9のいずれか1項に記載の着色組成物。
  11. 一般式(1)で表されるフタロシアニン染料と、一般式(2)で表されるフタロシアニン染料との質量比が50/50〜10/90である請求項1〜10のいずれか1項に記載の着色組成物。
  12. 一般式(1)で表されるフタロシアニン染料の含有量が0.1〜10質量%である請求項1〜11のいずれか1項に記載の着色組成物。
  13. 前記界面活性剤が下記一般式(I)又は一般式(II)で表される化合物である、請求項1〜12のいずれか1項に記載の着色組成物。
    Figure 2014098123

    一般式(I)中、R21は炭素数5〜40のアルキル基を表す。mはエチレンオキシドの平均付加モル数を表し、2〜40である。
    Figure 2014098123

    一般式(II)中、R24は炭素数5〜40のアルキル基を表す。mはエチレンオキシドの平均付加モル数を表し、2〜40である。
  14. 前記界面活性剤が下記一般式(I−1)で表される化合物である、請求項13に記載の着色組成物。
    Figure 2014098123

    一般式(I−1)中、R22、R23は各々炭素数4〜10の飽和炭化水素を表し、R22、R23の炭素数の合計が8〜18である。m11はエチレンオキシドの平均付加モル数を表し、3〜20である。
  15. 前記界面活性剤が下記一般式(II−1)で表される化合物である、請求項13に記載の着色組成物。
    Figure 2014098123

    一般式(II−1)中、R25、R26は各々炭素数2〜20の飽和炭化水素であり、m21はエチレンオキシドの平均付加モル数を表し、2〜40である。
  16. 前記界面活性剤がアセチレングリコール系界面活性剤である、請求項1〜12のいずれか1項に記載の着色組成物。
  17. 前記界面活性剤が下記一般式(III)で表される化合物である、請求項16に記載の着色組成物。
    Figure 2014098123

    一般式(III)中、R31、R32はそれぞれ独立に炭素数1〜18のアルキル基を表す。R33は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又はフェニル基を表す。Xは水素原子、又は
    Figure 2014098123

    を表し、R34、R35はそれぞれ独立に炭素数1〜18のアルキル基を表す。R36は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又はフェニル基を表す。m、mはそれぞれエチレンオキシドの平均付加モル数を表し、m+mは0〜100である。
    ここで、m=0のときR33は水素原子を表し、m=0のときR36は水素原子を表す。またXが水素原子のときmは1〜100を表す。
  18. 前記界面活性剤が下記一般式(III−1)で表される化合物である、請求項17に記載の着色組成物。
    Figure 2014098123

    一般式(III−1)中、R37、R38、R39及びR40はそれぞれ独立に炭素数1〜6のアルキル基を表し、m31とm41はそれぞれエチレンオキシドの平均付加モル数を表し、m31+m41は0〜40である。
  19. 下記一般式(3A)で表される化合物を含む防錆剤を含む、請求項1〜18のいずれか1項に記載の着色組成物。
    Figure 2014098123

    (一般式(3A)中、R31〜R34はそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基を表す。
    は金属原子を表す。)
  20. トリメチロールプロパン、ペンタエチレングリコール及び下記一般式(3B)で示される化合物よりなる群から選ばれる湿潤剤を含む、請求項1〜18のいずれか1項に記載の着色組成物。
    Figure 2014098123

    (一般式(3B)中、R、R′及びR″は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基を表し、x、y及びzは1以上の整数を表し、かつ、x+y+zが6〜30の整数である。)
  21. 下記一般式(3C)で表される化合物を含む、請求項1〜18のいずれか1項に記載の着色組成物。
    一般式(3C):R−(OCHCH)n−OH(一般式(3C)中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を表し、nは2〜10の整数を表す。)
  22. ポリグリセリン及び下記一般式(3D)で示される化合物から選ばれる多価アルコールを含む、請求項1〜18のいずれか1項に記載の着色組成物。
    Figure 2014098123

    (一般式(3D)中、Rは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を示し、m、n、o及びpは、いずれも整数であり、かつ、m+n+o+pは0〜200である。)
  23. 下記一般式(IV)で表される化合物を含有する、請求項1〜22のいずれか1項に記載の着色組成物。
    Figure 2014098123

    一般式(IV)中、R41は炭素数1〜4のアルキル基、R42は炭素数3のアルキレン基、nは2〜5の整数を表す。
  24. 一般式(3C)で表される化合物がトリエチレングリコールモノブチルエーテルである、請求項21に記載の着色組成物。
  25. 一般式(1)で表される染料の含有量と一般式(2)で表される染料の含有量の総量に対するノニオン性界面活性剤の含有量の比(ノニオン性界面活性剤の含有量/一般式(1)で表される染料及び一般式(2)で表される染料の含有量)が、質量比で0.02〜1.5である請求項1〜24のいずれか1項に記載の着色組成物。
  26. 請求項1〜25のいずれか1項に記載の着色組成物を含むインクジェット記録用インク。
  27. 請求項26に記載のインクジェット記録用インクを用いるインクジェット記録方法。
  28. 請求項26に記載のインクジェット記録用インクを充填したインクカートリッジ。
  29. 請求項26に記載のインクジェット記録用インクを用いて、被記録材に着色画像を形成したインクジェット記録物。
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