JP2013129806A - 着色組成物及びインクジェット用インク - Google Patents
着色組成物及びインクジェット用インク Download PDFInfo
- Publication number
- JP2013129806A JP2013129806A JP2011282295A JP2011282295A JP2013129806A JP 2013129806 A JP2013129806 A JP 2013129806A JP 2011282295 A JP2011282295 A JP 2011282295A JP 2011282295 A JP2011282295 A JP 2011282295A JP 2013129806 A JP2013129806 A JP 2013129806A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- substituted
- unsubstituted
- general formula
- substituent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 0 *c1cccc(C#N)c1C#N Chemical compound *c1cccc(C#N)c1C#N 0.000 description 1
- OQHXZZGZASQSOB-UHFFFAOYSA-N N#Cc(c(C#N)c(c(Cl)c1Cl)Cl)c1Cl Chemical compound N#Cc(c(C#N)c(c(Cl)c1Cl)Cl)c1Cl OQHXZZGZASQSOB-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Landscapes
- Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
Abstract
Description
本発明は、良好な堅牢性と高い印画濃度を有し、さらには経時貯蔵安定性に優れ、あるいは、光源依存性を抑制できる着色組成物及びインクジェット用記録インクに関する。
近年、画像記録材料としては、特にカラー画像を形成するための材料が主流であり、具体的には、インクジェット方式の記録材料、感熱転写方式の記録材料、電子写真方式の記録材料、転写式ハロゲン化銀感光材料、印刷インク、記録ペン等が盛んに利用されている。また、撮影機器ではCCDなどの撮像素子において、ディスプレーではLCDやPDPにおいて、カラー画像を記録・再現するためにカラーフィルターが使用されている。
これらのカラー画像記録材料やカラーフィルターでは、フルカラー画像を再現あるいは記録するために、いわゆる加法混色法や減法混色法の3原色の(染料や顔料)が使用されている。しかし、好ましい色再現域を実現出来る吸収特性を有し、且つさまざまな使用条件に耐えうる堅牢な色素がないのが実状であり、改善が強く望まれている。
インクジェット記録方法は、材料費が安価であること、高速記録が可能なこと、記録時の騒音が少ないこと、更にカラー記録が容易であることから、急速に普及し、更に発展しつつある。
インクジェット記録方法には、連続的に液滴を飛翔させるコンティニュアス方式と画像情報信号に応じて液滴を飛翔させるオンデマンド方式が有り、その吐出方式にはピエゾ素子により圧力を加えて液滴を吐出させる方式、熱によりインク中に気泡を発生させて液滴を吐出させる方式、超音波を用いた方式、あるいは静電力により液滴を吸引吐出させる方式がある。
また、インクジェット記録用インクとしては、水性インク、油性インク、あるいは固体(溶融型)インクが用いられる。
このようなインクジェット記録用インクに用いられる色素に対しては、溶剤に対する溶解性あるいは分散性が良好なこと、高濃度記録が可能であること、色相が良好であること、光、熱、環境中の活性ガス(NOx、オゾン等の酸化性ガスの他SOxなど)に対して堅牢であること、水や薬品に対する堅牢性に優れていること、受像材料に対して定着性が良く滲みにくいこと、インクとしての保存性に優れていること、毒性がないこと、純度が高いこと、更には、安価に入手できることが要求されている。
しかしながら、これらの要求を高いレベルで満たす色素を捜し求めることは、極めて難しい。特に、良好なシアン色相を有し、光,湿度,熱に対して堅牢であること、中でも多孔質の白色無機顔料粒子を含有するインク受容層を有する受像材料上に印字する際には、環境中のオゾンなどの酸化性ガスに対して堅牢であることが強く望まれていると共に後述するようにインク保存安定性との両立が強く望まれている。
このようなインクジェット記録用インクに用いられるシアンの色素骨格としてはフタロシアニン系、アントラキノン系、トリフェニルメタン系などがあり、色相と光堅牢性に優れたフタロシアニン化合物が使用されている。しかし、酸化性ガス、特にオゾンに対しては充分な堅牢性を有しておらず、インク安定性をも満足できていないので改良が望まれている。
現在一般に広く用いられているDirect Blue 87又はDirect Blue 199に代表され、また前記公報等にも記載があるフタロシアニン染料は、マゼンタやイエローに比べ耐光性に優れるという特徴がある。一方で、染料の溶解性に起因する問題が生じやすく、例えば、製造時に溶解不良が発生して製造トラブルとなったり、製品保存時や使用時に不溶物が析出して問題を起こすことも多い。特に先に述べたインクジェット記録においては、染料の析出等インク保存安定性が悪いために印字ヘッドの目詰まりや吐出不良を引き起こし、印字画像の著しい劣化を引き起こすなどの問題がある。
また、昨今環境問題として取りあげられることの多いオゾン等の酸化性ガスによっても褪色しやすく、印字濃度が大きく低下してしまうことが大きな問題となっている。
現在、インクジェット記録は使用分野が急拡大しており、一般家庭、SOHO、業務分野等で今後ますます広く使用されるようになると、様々な使用条件や使用環境にさらされることとなる。その結果、シアン染料の溶解性不良に起因するインク保存安定性のトラブルが発生したり、光や環境中の活性ガスに曝されて印字画像の褪色が問題となる場合が多くなる。したがって、特に良好な色相を有し、光堅牢性および環境中の活性ガス(NOx、オゾン等の酸化性ガスの他SOxなど)堅牢性に優れ、高い溶解性を有した色素及びインク組成物がますます強く望まれている。
このように、インク、特にインクジェット記録方式に用いられるインクの諸特性は、色素固有の特性に依存するところが大きく、色素の選択が極めて重要である。上記の問題を改善する色素として、最近では、特許文献1に、2位、3位、6位、7位、10位、11位、14位及び15位の少なくとも1つが、−SO-Z又は−SO2-Z(Z:置換若しくは無置換のアルキル基等)により置換されたフタロシアニン化合物が開示されている。特許文献2には、フタロシアニン環の2位、3位、6位、7位、10位、11位、14位及び15位に、塩素原子とアルキルスルホニル基とがそれぞれ隣接するように置換されたフタロシアニン化合物が開示されている。特許文献3には、1〜16位のうち15〜16箇所が塩素原子により置換されたフタロシアニン化合物(ピグメントグリーン7等)が開示されている。特許文献4には、フタロシアニン環の2位、3位、10位及び11位に塩素原子が置換し、5位又は8位及び13位又は16位にアルキルスルホニル基が置換したフタロシアニン化合物が開示されている。
特許文献1〜3のいずれにおいても、特定のフタロシアニン構造により、耐オゾン性、耐光性、耐水性をはじめとする画像堅牢性や保存安定性が改良され、インクジェット用インクとしての性能の改善に貢献している。また、特許文献4は、特定のフタロシアニン構造により、画像内の青味濃度ムラのない画像が得られる熱現像感光材料の提供に貢献している。
特許文献1〜3のいずれにおいても、特定のフタロシアニン構造により、耐オゾン性、耐光性、耐水性をはじめとする画像堅牢性や保存安定性が改良され、インクジェット用インクとしての性能の改善に貢献している。また、特許文献4は、特定のフタロシアニン構造により、画像内の青味濃度ムラのない画像が得られる熱現像感光材料の提供に貢献している。
しかしながら、特許文献1〜3に記載の色素は、印画濃度及び水溶性の改善等についての記載はなく、さらなる検討の余地があった。特許文献3に記載の色素は顔料であり、水溶性を必要とする染料としての使用には適さない。特許文献4に記載の色素は熱現像感光材料として用いるためのものであり、インクジェット用インクに用いられることについては記載がない。
本発明はこのような事情に鑑みなされたもので、良好なオゾンガス堅牢性と高い印画濃度を有する着色組成物及びインクジェット用記録インクを提供することを目的とする。
本発明者らは、下記一般式(1)で表されるフタロシアニン染料と、下記一般式(4)で表されるフタロシアニン染料、一般式(5)で表されるアザフタロシアニン染料及び一般式(6)で表されるフタロシアニン染料より選択される少なくとも一種とを混合して用いることで、良好なオゾンガス堅牢性と高い印画濃度を有する着色組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。また、本発明の着色組成物は、予想外にも経時貯蔵安定性に優れ、あるいは、異なる光源(例えば蛍光灯下と太陽光下など)のもとでも視覚的に同じ色に見えるという光源依存性の抑制が可能である事がわかった。
本発明の課題は、以下の方法によって達成された。
〔1〕
下記一般式(1)で表されるフタロシアニン染料と、下記一般式(4)で表されるフタロシアニン染料、一般式(5)で表されるアザフタロシアニン染料及び一般式(6)で表されるフタロシアニン染料より選択される少なくとも一種とを含む着色組成物。
一般式(1):
下記一般式(1)で表されるフタロシアニン染料と、下記一般式(4)で表されるフタロシアニン染料、一般式(5)で表されるアザフタロシアニン染料及び一般式(6)で表されるフタロシアニン染料より選択される少なくとも一種とを含む着色組成物。
一般式(1):
(一般式(1)中、
環A〜Dのうちの3つが一般式(2)で表される環であり、環A〜Dのうちの1つが一般式(3)で表される環である。
Z1は、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。複数のZ1は同じであっても異なっていてもよい。
X1〜X4は、それぞれ独立に、水素原子又はハロゲン原子を表す。
ただし、X1〜X4の少なくとも1つは、ハロゲン原子である。
*はフタロシアニン環の結合位置を表す。
一般式(1)で表されるフタロシアニン染料は、少なくとも1つはイオン性親水性基を置換基として有する。)
一般式(4):
環A〜Dのうちの3つが一般式(2)で表される環であり、環A〜Dのうちの1つが一般式(3)で表される環である。
Z1は、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。複数のZ1は同じであっても異なっていてもよい。
X1〜X4は、それぞれ独立に、水素原子又はハロゲン原子を表す。
ただし、X1〜X4の少なくとも1つは、ハロゲン原子である。
*はフタロシアニン環の結合位置を表す。
一般式(1)で表されるフタロシアニン染料は、少なくとも1つはイオン性親水性基を置換基として有する。)
一般式(4):
(一般式(4)中、
R1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミド基、アリールアミノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、ホスホリル基、アシル基又はイオン性親水性基を表す。これらの基は、さらに置換基を有していてもよい。
Z5、Z6、Z7、及びZ8は、それぞれ独立に、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。但し、Z5、Z6、Z7、及びZ8のうち少なくとも1つは、イオン性親水性基を置換基として有する。
t、u、v、w、q5、q6、q7及びq8は、それぞれ独立に、1又は2を表す。
M2は、水素原子、金属元素、金属酸化物、金属水酸化物又は金属ハロゲン化物を表す。)
一般式(5):
R1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミド基、アリールアミノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、ホスホリル基、アシル基又はイオン性親水性基を表す。これらの基は、さらに置換基を有していてもよい。
Z5、Z6、Z7、及びZ8は、それぞれ独立に、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。但し、Z5、Z6、Z7、及びZ8のうち少なくとも1つは、イオン性親水性基を置換基として有する。
t、u、v、w、q5、q6、q7及びq8は、それぞれ独立に、1又は2を表す。
M2は、水素原子、金属元素、金属酸化物、金属水酸化物又は金属ハロゲン化物を表す。)
一般式(5):
(一般式(5)中、
Pはそれぞれ独立に窒素原子又はCHを表し、少なくとも1つのPは窒素原子を表す。ただし、Pを含む4つの環において、それぞれ、窒素原子を表すPは2以下である。
R21及びR22はそれぞれ独立に、水素原子又は置換若しくは無置換のアルキル基を表す。
R23は水素原子又は置換若しくは無置換の炭化水素基を表す。
R24は置換若しくは無置換の炭化水素基を表す。
R23及びR24は窒素原子と共に互いに結合して置換若しくは無置換のヘテロ環を形成してもよい。
x、y、及びzはそれぞれ独立に0以上4以下を表す。
x+y+zは1以上4以下である。)
一般式(6):
Pはそれぞれ独立に窒素原子又はCHを表し、少なくとも1つのPは窒素原子を表す。ただし、Pを含む4つの環において、それぞれ、窒素原子を表すPは2以下である。
R21及びR22はそれぞれ独立に、水素原子又は置換若しくは無置換のアルキル基を表す。
R23は水素原子又は置換若しくは無置換の炭化水素基を表す。
R24は置換若しくは無置換の炭化水素基を表す。
R23及びR24は窒素原子と共に互いに結合して置換若しくは無置換のヘテロ環を形成してもよい。
x、y、及びzはそれぞれ独立に0以上4以下を表す。
x+y+zは1以上4以下である。)
一般式(6):
(一般式(6)中、
R37及びR38はそれぞれ独立して水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のヘテロ環基、置換若しくは無置換のアルケニル基を表す。
Aは二価の連結基をそれぞれ表し、隣接するR37、R38、及びAは互いに連結して環を形成しても良い。
Y及びZは、それぞれ独立してハロゲン原子、水酸基、スルホン酸基、カルボキシル基、アミノ基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のシクロアルキルオキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、置換若しくは無置換のヘテロ環オキシ基、置換若しくは無置換のアラルキルオキシ基、置換若しくは無置換のアルケニルオキシ基、置換若しくは無置換のアルキルアミノ基、置換若しくは無置換のシクロアルキルアミノ基、置換若しくは無置換のアリールアミノ基、置換若しくは無置換のヘテロ環アミノ基、置換若しくは無置換のアラルキルアミノ基、置換若しくは無置換のアルケニルアミノ基、置換若しくは無置換のジアルキルアミノ基、置換若しくは無置換のアルキルチオ基、置換若しくは無置換のアリールチオ基、置換若しくは無置換のヘテロ環チオ基、置換若しくは無置換のアラルキルチオ基、置換若しくは無置換のアルケニルチオ基を表す。但し、Y、Zのうち少なくとも1つは、スルホン酸基、カルボキシル基、又はイオン性親水性基を置換基として有する基である。
m、及びnは1から3であり、且つmとnの和は2から4である。)
〔2〕
一般式(1)で表されるフタロシアニン染料におけるX1〜X4のうちの2つがハロゲン原子である上記〔1〕に記載の着色組成物。
〔3〕
一般式(1)で表されるフタロシアニン染料におけるX1及びX4が水素原子であり、X2及びX3がハロゲン原子である上記〔2〕に記載の着色組成物。
〔4〕
一般式(1)で表されるフタロシアニン染料が少なくとも1つは置換基として有する前記イオン性親水性基が、スルホ基である上記〔1〕〜〔3〕のいずれか一項に記載の着色組成物。
〔5〕
一般式(4)で表されるフタロシアニン染料におけるR1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16が、水素原子である上記〔1〕〜〔4〕のいずれか一項に記載の着色組成物。
〔6〕
一般式(4)で表されるフタロシアニン染料におけるZ5、Z6、Z7、及びZ8が、それぞれ独立に、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基である上記〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載の着色組成物。
〔7〕
一般式(4)で表されるフタロシアニン染料におけるZ5、Z6、Z7、及びZ8が、置換アルキル基を表し、アルキル基が有する置換基の少なくとも一つが−SONHR基(但しRは置換若しくは無置換のアルキル基、又は置換若しくは無置換のフェニル基を表す)である上記〔1〕〜〔6〕のいずれか1項に記載の着色組成物。
〔8〕
一般式(4)で表されるフタロシアニン染料におけるt、u、v及びwが1である上記〔1〕〜〔7〕のいずれか1項に記載の着色組成物。
〔9〕
一般式(4)で表されるフタロシアニン染料におけるq5、q6、q7及びq8が2である上記〔1〕〜〔8〕のいずれか1項に記載の着色組成物。
〔10〕
一般式(5)で表されるアザフタロシアニン染料が、下記一般式(7−1)又は一般式(7−2)で表されるアザフタロシアニン染料である上記〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の着色組成物。
R37及びR38はそれぞれ独立して水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のヘテロ環基、置換若しくは無置換のアルケニル基を表す。
Aは二価の連結基をそれぞれ表し、隣接するR37、R38、及びAは互いに連結して環を形成しても良い。
Y及びZは、それぞれ独立してハロゲン原子、水酸基、スルホン酸基、カルボキシル基、アミノ基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のシクロアルキルオキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、置換若しくは無置換のヘテロ環オキシ基、置換若しくは無置換のアラルキルオキシ基、置換若しくは無置換のアルケニルオキシ基、置換若しくは無置換のアルキルアミノ基、置換若しくは無置換のシクロアルキルアミノ基、置換若しくは無置換のアリールアミノ基、置換若しくは無置換のヘテロ環アミノ基、置換若しくは無置換のアラルキルアミノ基、置換若しくは無置換のアルケニルアミノ基、置換若しくは無置換のジアルキルアミノ基、置換若しくは無置換のアルキルチオ基、置換若しくは無置換のアリールチオ基、置換若しくは無置換のヘテロ環チオ基、置換若しくは無置換のアラルキルチオ基、置換若しくは無置換のアルケニルチオ基を表す。但し、Y、Zのうち少なくとも1つは、スルホン酸基、カルボキシル基、又はイオン性親水性基を置換基として有する基である。
m、及びnは1から3であり、且つmとnの和は2から4である。)
〔2〕
一般式(1)で表されるフタロシアニン染料におけるX1〜X4のうちの2つがハロゲン原子である上記〔1〕に記載の着色組成物。
〔3〕
一般式(1)で表されるフタロシアニン染料におけるX1及びX4が水素原子であり、X2及びX3がハロゲン原子である上記〔2〕に記載の着色組成物。
〔4〕
一般式(1)で表されるフタロシアニン染料が少なくとも1つは置換基として有する前記イオン性親水性基が、スルホ基である上記〔1〕〜〔3〕のいずれか一項に記載の着色組成物。
〔5〕
一般式(4)で表されるフタロシアニン染料におけるR1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16が、水素原子である上記〔1〕〜〔4〕のいずれか一項に記載の着色組成物。
〔6〕
一般式(4)で表されるフタロシアニン染料におけるZ5、Z6、Z7、及びZ8が、それぞれ独立に、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基である上記〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載の着色組成物。
〔7〕
一般式(4)で表されるフタロシアニン染料におけるZ5、Z6、Z7、及びZ8が、置換アルキル基を表し、アルキル基が有する置換基の少なくとも一つが−SONHR基(但しRは置換若しくは無置換のアルキル基、又は置換若しくは無置換のフェニル基を表す)である上記〔1〕〜〔6〕のいずれか1項に記載の着色組成物。
〔8〕
一般式(4)で表されるフタロシアニン染料におけるt、u、v及びwが1である上記〔1〕〜〔7〕のいずれか1項に記載の着色組成物。
〔9〕
一般式(4)で表されるフタロシアニン染料におけるq5、q6、q7及びq8が2である上記〔1〕〜〔8〕のいずれか1項に記載の着色組成物。
〔10〕
一般式(5)で表されるアザフタロシアニン染料が、下記一般式(7−1)又は一般式(7−2)で表されるアザフタロシアニン染料である上記〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の着色組成物。
(一般式(7−1)及び一般式(7−2)中、
Pはそれぞれ独立に窒素原子又はCHを表し、少なくとも1つのPは窒素原子を表す。
R21及びR22はそれぞれ独立に、水素原子又は置換若しくは無置換のアルキル基を表す。
R23は水素原子又は置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換のアリール基を表す。
R24は置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換のアリール基を表す。
x、y、及びzはそれぞれ独立に0以上4以下を表す。
x+y+zは1以上4以下である。)
〔11〕
前記一般式(5)、一般式(7−1)又は一般式(7−2)における、R23が水素原子を表し、R24が下記一般式(T1)で表される置換基で置換された置換アルキル基である上記〔1〕〜〔4〕及び〔10〕のいずれか1項に記載の着色組成物。
Pはそれぞれ独立に窒素原子又はCHを表し、少なくとも1つのPは窒素原子を表す。
R21及びR22はそれぞれ独立に、水素原子又は置換若しくは無置換のアルキル基を表す。
R23は水素原子又は置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換のアリール基を表す。
R24は置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換のアリール基を表す。
x、y、及びzはそれぞれ独立に0以上4以下を表す。
x+y+zは1以上4以下である。)
〔11〕
前記一般式(5)、一般式(7−1)又は一般式(7−2)における、R23が水素原子を表し、R24が下記一般式(T1)で表される置換基で置換された置換アルキル基である上記〔1〕〜〔4〕及び〔10〕のいずれか1項に記載の着色組成物。
(一般式(T1)中、
Lは単結合又は置換若しくは無置換のアルキレン基を表す。
Xはそれぞれ独立に−OR25、−SR25、及び−NR25R26より選択される置換基を表し、R25及びR26はそれぞれ独立に、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表し、R25及びR26の少なくとも一つはイオン性親水性基を置換基として有する。
R27は水素原子又は置換若しくは無置換のアルキル基を表す。)
〔12〕
前記一般式(T1)で表される置換基が、下記一般式(T2)で表される置換基である
上記〔11〕に記載の着色組成物。
Lは単結合又は置換若しくは無置換のアルキレン基を表す。
Xはそれぞれ独立に−OR25、−SR25、及び−NR25R26より選択される置換基を表し、R25及びR26はそれぞれ独立に、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表し、R25及びR26の少なくとも一つはイオン性親水性基を置換基として有する。
R27は水素原子又は置換若しくは無置換のアルキル基を表す。)
〔12〕
前記一般式(T1)で表される置換基が、下記一般式(T2)で表される置換基である
上記〔11〕に記載の着色組成物。
(一般式(T2)中、
Lは単結合又は置換若しくは無置換のアルキレン基を表す。
R29、R210、及びR211はそれぞれ独立に、水素原子、又は置換若しくは無置換のアルキル基を表し、R212は、置換アルキル基、置換アリール基、又は置換ヘテロ環基を表す。R29及びR210〜R212の少なくとも一つはイオン性親水性基を置換基として有する。
R27は水素原子又は置換若しくは無置換のアルキル基を表す。)
〔13〕
前記一般式(6)で表されるフタロシアニン染料が、一般式(8−1)で表されるフタロシアニン染料である上記〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の着色組成物。
Lは単結合又は置換若しくは無置換のアルキレン基を表す。
R29、R210、及びR211はそれぞれ独立に、水素原子、又は置換若しくは無置換のアルキル基を表し、R212は、置換アルキル基、置換アリール基、又は置換ヘテロ環基を表す。R29及びR210〜R212の少なくとも一つはイオン性親水性基を置換基として有する。
R27は水素原子又は置換若しくは無置換のアルキル基を表す。)
〔13〕
前記一般式(6)で表されるフタロシアニン染料が、一般式(8−1)で表されるフタロシアニン染料である上記〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の着色組成物。
(一般式(8−1)中、
R47及びR48はそれぞれ独立して水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のヘテロ環基、置換若しくは無置換のアルケニル基を表す。
Aは二価の連結基をそれぞれ表し、隣接するR47及びR48、及びAは互いに連結して環を形成しても良い。
R49、R50、及びR51はそれぞれ独立に、水素原子、又は置換若しくは無置換のアルキル基を表し、R52は、スルホン酸基、カルボキシル基、置換アルキル基、置換アリール基、又は置換ヘテロ環基を表し、R49〜R52の少なくとも一つはイオン性親水性基を置換基として有する。
m、及びnは1から3であり、且つmとnの和は2から4である。)
〔14〕
上記〔1〕〜〔13〕のいずれか1項に記載の着色組成物を含むインクジェット記録用インク。
R47及びR48はそれぞれ独立して水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のヘテロ環基、置換若しくは無置換のアルケニル基を表す。
Aは二価の連結基をそれぞれ表し、隣接するR47及びR48、及びAは互いに連結して環を形成しても良い。
R49、R50、及びR51はそれぞれ独立に、水素原子、又は置換若しくは無置換のアルキル基を表し、R52は、スルホン酸基、カルボキシル基、置換アルキル基、置換アリール基、又は置換ヘテロ環基を表し、R49〜R52の少なくとも一つはイオン性親水性基を置換基として有する。
m、及びnは1から3であり、且つmとnの和は2から4である。)
〔14〕
上記〔1〕〜〔13〕のいずれか1項に記載の着色組成物を含むインクジェット記録用インク。
本発明によれば、良好なオゾン堅牢性と高い印画濃度を有し、さらには経時貯蔵安定性に優れ、あるいは、光源依存性を抑制できる着色組成物及びインクジェット用記録インクが提供される。
本発明において、置換基群Aを下記のように定義する。
(置換基群A)
ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子);炭素数1〜12の直鎖状または分岐状鎖アルキル基、炭素数7〜18のアラルキル基、炭素数2〜12のアルケニル基、炭素数2〜12の直鎖状または分岐鎖状アルキニル基、側鎖を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルキル基、側鎖を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルケニル基(上記基の具体的例として、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、t−ブチル、2−メタンスルホニルエチル、3−フェノキシプロピル、トリフルオロメチル、シクロペンチル):アリール基(例えば、フェニル、4−t−ブチルフェニル、2,4−ジ−t−アミルフェニル);ヘテロ環基(例えば、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、2−フリル、2−チエニル、2−ピリミジニル、2−ベンゾチアゾリル);アルキルオキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、2−メトキシエトキシ、2−メタンスルホニルエトキシ);アリールオキシ基(例えば、フェノキシ、2−メチルフェノキシ、4−t−ブチルフェノキシ、3−ニトロフェノキシ、3−t−ブチルオキシカルバモイルフェノキシ、3−メトキシカルバモイル);アシルアミノ基(例えば、アセトアミド、ベンズアミド、4−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)ブタンアミド);アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、ブチルアミノ、ジエチルアミノ、メチルブチルアミノ);アニリノ基(例えば、フェニルアミノ、2−クロロアニリノ;ウレイド基(例えば、フェニルウレイド、メチルウレイド、N,N−ジブチルウレイド);スルファモイルアミノ基(例えば、N,N−ジプロピルスルファモイルアミノ);アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、オクチルチオ、2−フェノキシエチルチオ);アリールチオ基(例えば、フェニルチオ、2−ブトキシ−5−t−オクチルフェニルチオ、2−カルボキシフェニルチオ);アルキルオキシカルボニルアミノ基(例えば、メトキシカルボニルアミノ);スルホンアミド基(例えば、メタンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、p−トルエンスルホンアミド、オクタデカン);カルバモイル基(例えば、N−エチルカルバモイル、N,N−ジブチルカルバモイル);スルファモイル基(例えば、N−エチルスルファモイル、N,N−ジプロピルスルファモイル、N,N−ジエチルスルファモイル);スルホニル基(例えば、メタンスルホニル、オクタンスルホニル、ベンゼンスルホニル、トルエンスルホニル);アルキルオキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、ブチルオキシカルボニル);ヘテロ環オキシ基(例えば、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ、2−テトラヒドロピラニルオキシ);アゾ基(例えば、フェニルアゾ、4−メトキシフェニルアゾ、4−ピバロイルアミノフェニルアゾ、2−ヒドロキシ−4−プロパノイルフェニルアゾ);アシルオキシ基(例えば、アセトキシ);カルバモイルオキシ基(例えば、N−メチルカルバモイルオキシ、N−フェニルカルバモイルオキシ);シリルオキシ基(例えば、トリメチルシリルオキシ、ジブチルメチルシリルオキシ);アリールオキシカルボニルアミノ基(例えば、フェノキシカルボニルアミノ);イミド基(例えば、N−スクシンイミド、N−フタルイミ);ヘテロ環チオ基(例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ、2,4−ジ−フェノキシ−1,3,5−トリアゾール−6−チオ、2−ピリジルチオ);スルフィニル基(例えば、3−フェノキシプロピルスルフィニル);ホスホニル基(例えば、フェノキシホスホニル、オクチルオキシホスホニル、フェニルホスホニル);アリールオキシカルボニル基(例えば、フェノキシカルボニル);アシル基(例えば、アセチル、3−フェニルプロパノイル、ベンゾイル);イオン性親水性基(例えば、カルボキシル基、スルホ基、および4級アンモニウム基);その他シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基。
ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子);炭素数1〜12の直鎖状または分岐状鎖アルキル基、炭素数7〜18のアラルキル基、炭素数2〜12のアルケニル基、炭素数2〜12の直鎖状または分岐鎖状アルキニル基、側鎖を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルキル基、側鎖を有していてもよい炭素数3〜12のシクロアルケニル基(上記基の具体的例として、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、t−ブチル、2−メタンスルホニルエチル、3−フェノキシプロピル、トリフルオロメチル、シクロペンチル):アリール基(例えば、フェニル、4−t−ブチルフェニル、2,4−ジ−t−アミルフェニル);ヘテロ環基(例えば、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、2−フリル、2−チエニル、2−ピリミジニル、2−ベンゾチアゾリル);アルキルオキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、2−メトキシエトキシ、2−メタンスルホニルエトキシ);アリールオキシ基(例えば、フェノキシ、2−メチルフェノキシ、4−t−ブチルフェノキシ、3−ニトロフェノキシ、3−t−ブチルオキシカルバモイルフェノキシ、3−メトキシカルバモイル);アシルアミノ基(例えば、アセトアミド、ベンズアミド、4−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)ブタンアミド);アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、ブチルアミノ、ジエチルアミノ、メチルブチルアミノ);アニリノ基(例えば、フェニルアミノ、2−クロロアニリノ;ウレイド基(例えば、フェニルウレイド、メチルウレイド、N,N−ジブチルウレイド);スルファモイルアミノ基(例えば、N,N−ジプロピルスルファモイルアミノ);アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、オクチルチオ、2−フェノキシエチルチオ);アリールチオ基(例えば、フェニルチオ、2−ブトキシ−5−t−オクチルフェニルチオ、2−カルボキシフェニルチオ);アルキルオキシカルボニルアミノ基(例えば、メトキシカルボニルアミノ);スルホンアミド基(例えば、メタンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、p−トルエンスルホンアミド、オクタデカン);カルバモイル基(例えば、N−エチルカルバモイル、N,N−ジブチルカルバモイル);スルファモイル基(例えば、N−エチルスルファモイル、N,N−ジプロピルスルファモイル、N,N−ジエチルスルファモイル);スルホニル基(例えば、メタンスルホニル、オクタンスルホニル、ベンゼンスルホニル、トルエンスルホニル);アルキルオキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、ブチルオキシカルボニル);ヘテロ環オキシ基(例えば、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ、2−テトラヒドロピラニルオキシ);アゾ基(例えば、フェニルアゾ、4−メトキシフェニルアゾ、4−ピバロイルアミノフェニルアゾ、2−ヒドロキシ−4−プロパノイルフェニルアゾ);アシルオキシ基(例えば、アセトキシ);カルバモイルオキシ基(例えば、N−メチルカルバモイルオキシ、N−フェニルカルバモイルオキシ);シリルオキシ基(例えば、トリメチルシリルオキシ、ジブチルメチルシリルオキシ);アリールオキシカルボニルアミノ基(例えば、フェノキシカルボニルアミノ);イミド基(例えば、N−スクシンイミド、N−フタルイミ);ヘテロ環チオ基(例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ、2,4−ジ−フェノキシ−1,3,5−トリアゾール−6−チオ、2−ピリジルチオ);スルフィニル基(例えば、3−フェノキシプロピルスルフィニル);ホスホニル基(例えば、フェノキシホスホニル、オクチルオキシホスホニル、フェニルホスホニル);アリールオキシカルボニル基(例えば、フェノキシカルボニル);アシル基(例えば、アセチル、3−フェニルプロパノイル、ベンゾイル);イオン性親水性基(例えば、カルボキシル基、スルホ基、および4級アンモニウム基);その他シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基。
本発明の着色組成物は、下記一般式(1)で表されるフタロシアニン染料と、下記一般式(4)で表されるフタロシアニン染料、一般式(5)で表されるアザフタロシアニン染料及び一般式(6)で表されるフタロシアニン染料より選択される少なくとも一種とを含有する。
〔一般式(1)で表されるフタロシアニン染料〕
まず、一般式(1)で表されるフタロシアニン染料について詳細に説明する。
まず、一般式(1)で表されるフタロシアニン染料について詳細に説明する。
一般式(1)中、
環A〜Dのうちの3つが一般式(2)で表される環であり、環A〜Dのうちの1つが一般式(3)で表される環である。
Z1は、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。複数のZ1は同じであっても異なっていてもよい。
X1〜X4は、それぞれ独立に、水素原子又はハロゲン原子を表す。
ただし、X1〜X4の少なくとも1つは、ハロゲン原子である。
*はフタロシアニン環の結合位置を表す。
一般式(1)で表されるフタロシアニン染料は、少なくとも1つはイオン性親水性基を置換基として有する。
環A〜Dのうちの3つが一般式(2)で表される環であり、環A〜Dのうちの1つが一般式(3)で表される環である。
Z1は、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。複数のZ1は同じであっても異なっていてもよい。
X1〜X4は、それぞれ独立に、水素原子又はハロゲン原子を表す。
ただし、X1〜X4の少なくとも1つは、ハロゲン原子である。
*はフタロシアニン環の結合位置を表す。
一般式(1)で表されるフタロシアニン染料は、少なくとも1つはイオン性親水性基を置換基として有する。
Z1のアルキル基としては、直鎖、分岐のアルキル基が挙げられる。
アルキル基としては、好ましくは、炭素数1から30のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、n−オクチル基、エイコシル基、2−クロロエチル基、2−シアノエチル基、2―エチルヘキシル基等が挙げられる。
アルキル基としては、好ましくは、炭素数1から30のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、n−オクチル基、エイコシル基、2−クロロエチル基、2−シアノエチル基、2―エチルヘキシル基等が挙げられる。
Z1のシクロアルキル基としては、シクロアルキル基、ビシクロアルキル基、更に環構造が多いトリシクロ構造なども包含するものである。
シクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数3から30の置換又は無置換のシクロアルキル基、例えば、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、4−n−ドデシルシクロヘキシル基等が挙げられ、ビシクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数5から30の置換若しくは無置換のビシクロアルキル基、つまり、炭素数5から30のビシクロアルカンから水素原子を一個取り去った一価の基、例えば、ビシクロ[1,2,2]ヘプタン−2−イル基、ビシクロ[2,2,2]オクタン−3−イル基等が挙げられる。
シクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数3から30の置換又は無置換のシクロアルキル基、例えば、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、4−n−ドデシルシクロヘキシル基等が挙げられ、ビシクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数5から30の置換若しくは無置換のビシクロアルキル基、つまり、炭素数5から30のビシクロアルカンから水素原子を一個取り去った一価の基、例えば、ビシクロ[1,2,2]ヘプタン−2−イル基、ビシクロ[2,2,2]オクタン−3−イル基等が挙げられる。
Z1のアルケニル基としては、直鎖、分岐のアルケニル基が挙げられる。
アルケニル基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換又は無置換のアルケニル基、例えば、ビニル基、アリル基、プレニル基、ゲラニル基、オレイル基等が挙げられる。
アルケニル基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換又は無置換のアルケニル基、例えば、ビニル基、アリル基、プレニル基、ゲラニル基、オレイル基等が挙げられる。
Z1のアラルキル基としては、炭素原子数が7〜30のアラルキル基が好ましい。例えばベンジル基及び2−フェネチル基を挙げられる。
Z1のアリール基としては、好ましくは、炭素数6から30のアリール基、例えば、フェニル基、p−トリル基、ナフチル基、m−クロロフェニル基、o−ヘキサデカノイルアミノフェニル基等が挙げられる。
Z1のヘテロ環基としては、好ましくは、5又は6員の芳香族若しくは非芳香族のヘテロ環化合物から一個の水素原子を取り除いた一価の基であり、更に好ましくは、炭素数3から30の5又は6員の芳香族のヘテロ環基、例えば、2−フリル基、2−チエニル基、2−ピリミジニル基、2−ベンゾチアゾリル基等が挙げられる。
Z1のヘテロ環基は、該ヘテロ環基中の炭素原子により−SO2Z1のSO2基と結合するのが好ましい。
Z1のヘテロ環基は、該ヘテロ環基中の炭素原子により−SO2Z1のSO2基と結合するのが好ましい。
Z1が有してもよい置換基としては、上記置換基群Aを挙げることができる。
一般式(3)中、X1〜X4は、それぞれ独立に、水素原子又はハロゲン原子を表す。
但し、X1〜X4の少なくとも1つは、ハロゲン原子である。
但し、X1〜X4の少なくとも1つは、ハロゲン原子である。
X1〜X4は、それぞれ独立に、水素原子又はハロゲン原子であり、ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子が挙げられる。
ハロゲン原子としては、塩素原子が好ましい。
ハロゲン原子としては、塩素原子が好ましい。
X1〜X4の少なくとも一つは、ハロゲン原子であり、X1〜X4の2〜4つがハロゲン原子であることが好ましく、色相の点から、X1〜X4のうちの2つがハロゲン原子であることが更に好ましい。
X1〜X4の2つがハロゲン原子である場合は、X1及びX4、又は、X2及びX3がハロゲン原子であることが好ましく、原材料の入手性の点から、X2及びX3がハロゲン原子であることが更に好ましい。
一般式(1)で表されるフタロシアニン染料は、少なくとも1つはイオン性親水性基を置換基として有する。イオン性親水性基の数としては、フタロシアニン化合物1分子中少なくとも2個有するものが好ましく、スルホ基及びカルボキシル基から選択されるイオン性親水性基を少なくとも2〜8個有するものがより好ましく、2〜4個有するものが特に好ましい。
(イオン性親水性基)
スルホ基、カルボキシル基、チオカルボキシル基、スルフィノ基、ホスホノ基、ジヒドロキシホスフィノ基、4級アンモニウム基などが挙げられる。好ましくはスルホ基、カルボキシル基であり、特に好ましくはスルホ基である。またカルボキシル基、ホスホノ基及びスルホ基は塩の状態であってもよく、塩を形成する対カチオンの例には、アンモニウムイオン、アルカリ金属イオン(例、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン)及び有機カチオン(例、テトラメチルアンモニウムイオン、テトラメチルグアニジウムイオン、テトラメチルホスホニウム)が含まれ、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩が好ましく、リチウム塩又はリチウム塩を主成分とする混合塩が更に好ましく、リチウム塩が最も好ましい。
スルホ基、カルボキシル基、チオカルボキシル基、スルフィノ基、ホスホノ基、ジヒドロキシホスフィノ基、4級アンモニウム基などが挙げられる。好ましくはスルホ基、カルボキシル基であり、特に好ましくはスルホ基である。またカルボキシル基、ホスホノ基及びスルホ基は塩の状態であってもよく、塩を形成する対カチオンの例には、アンモニウムイオン、アルカリ金属イオン(例、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン)及び有機カチオン(例、テトラメチルアンモニウムイオン、テトラメチルグアニジウムイオン、テトラメチルホスホニウム)が含まれ、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩が好ましく、リチウム塩又はリチウム塩を主成分とする混合塩が更に好ましく、リチウム塩が最も好ましい。
以下、一般式(1)で表される本発明のフタロシアニン染料の具体例を挙げるが、本発明に用いられるフタロシアニン染料は、これら具体例に限定されるわけではない。
〔一般式(1)で表されるフタロシアニン染料の合成〕
以下に、本発明の一般式(1)で表されるフタロシアニン染料の合成を説明する。
本発明のフタロシアニン染料及び化合物は、通常の合成法にて生成することは難しい。本発明のフタロシアニン染料及び化合物の合成方法は、フタロニトリル法を用いる。
但し、一般式(1)中の環A〜Dの構成を、3つの一般式(2)で表される環、及び、1つの一般式(3)で表される環に制御するために、完全溶解の反応系を用いて反応させる。これによって、環A〜Dの構成が上記のとおり制御された染料及び化合物を、環A〜Dが他の構成である染料及び化合物に対してほぼ単一生成物として得ることができる。具体例は、実施例に例示する。
以下に、本発明の一般式(1)で表されるフタロシアニン染料の合成を説明する。
本発明のフタロシアニン染料及び化合物は、通常の合成法にて生成することは難しい。本発明のフタロシアニン染料及び化合物の合成方法は、フタロニトリル法を用いる。
但し、一般式(1)中の環A〜Dの構成を、3つの一般式(2)で表される環、及び、1つの一般式(3)で表される環に制御するために、完全溶解の反応系を用いて反応させる。これによって、環A〜Dの構成が上記のとおり制御された染料及び化合物を、環A〜Dが他の構成である染料及び化合物に対してほぼ単一生成物として得ることができる。具体例は、実施例に例示する。
(一般式(1)で表されるフタロシアニン染料の例示)
以下、一般式(1)で表される本発明のフタロシアニン染料及び化合物の具体例を挙げるが、本発明は、これら具体例に限定されるわけではない。
以下、一般式(1)で表される本発明のフタロシアニン染料及び化合物の具体例を挙げるが、本発明は、これら具体例に限定されるわけではない。
〔一般式(4)で表されるフタロシアニン染料〕
次に、一般式(4)で表されるフタロシアニン染料について詳細に説明する。
次に、一般式(4)で表されるフタロシアニン染料について詳細に説明する。
一般式(4)中、R1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミド基、アリールアミノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、ホスホリル基、アシル基又はイオン性親水性基を表す。これらの基は、さらに置換基を有していてもよい。
Z5、Z6、Z7、及びZ8は、それぞれ独立に、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。但し、Z5、Z6、Z7、及びZ8のうち少なくとも1つは、イオン性親水性基を置換基として有する。
t、u、v、w、q5、q6、q7及びq8は、それぞれ独立に、1又は2を表す。
M2は、水素原子、金属元素、金属酸化物、金属水酸化物又は金属ハロゲン化物を表す。
Z5、Z6、Z7、及びZ8は、それぞれ独立に、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。但し、Z5、Z6、Z7、及びZ8のうち少なくとも1つは、イオン性親水性基を置換基として有する。
t、u、v、w、q5、q6、q7及びq8は、それぞれ独立に、1又は2を表す。
M2は、水素原子、金属元素、金属酸化物、金属水酸化物又は金属ハロゲン化物を表す。
一般式(4)中、R1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミド基、アリールアミノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、ホスホリル基、アシル基又はイオン性親水性基を表す。これらの基は、さらに置換基を有していてもよい。置換基としては、上記置換基群Aに記載の置換基が挙げられる。
R1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16が表すハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子および臭素原子が挙げられる。
R1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16が表すアルキル基には、置換基を有するアルキル基および無置換のアルキル基が含まれる。アルキル基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が1〜12のアルキル基が好ましい。置換基の例には、ヒドロキシル基、アルコキシ基、シアノ基、およびハロゲン原子およびイオン性親水性基が含まれる。アルキル基の例には、メチル、エチル、ブチル、イソプロピル、t−ブチル、ヒドロキシエチル、メトキシエチル、シアノエチル、トリフルオロメチル、3−スルホプロピルおよび4−スルホブチルが含まれる。
R1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16が表すシクロアルキル基には、置換基を有するシクロアルキル基および無置換のシクロアルキル基が含まれる。シクロアルキル基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が5〜12のシクロアルキル基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。シクロアルキル基の例には、シクロヘキシル基が含まれる。
R1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16が表すアルケニル基には、置換基を有するアルケニル基および無置換のアルケニル基が含まれる。アルケニル基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が2〜12のアルケニル基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アルケニル基の例には、ビニル基、アリル基等が含まれる。
R1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16が表すアラルキル基としては、置換基を有するアラルキル基および無置換のアラルキル基が含まれる。アラルキル基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が7〜12のアラルキル基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アラルキル基の例には、ベンジル基、および2−フェネチル基が含まれる。
R1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16が表すアリール基には、置換基を有するアリール基および無置換のアリール基が含まれる。アリール基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が6〜12のアリール基が好ましい。置換基の例には、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アルキルアミノ基およびイオン性親水性基が含まれる。アリール基の例には、フェニル、p−トリル、p−メトキシフェニル、o−クロロフェニルおよびm−(3−スルホプロピルアミノ)フェニルが含まれる。
R1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16が表すヘテロ環基には、置換基を有するヘテロ環基および無置換のヘテロ環基が含まれる。ヘテロ環基としては、5員または6員環のヘテロ環基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。へテロ環基の例には、2−ピリジル基、2−チエニル基および2−フリル基が含まれる。
R1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16が表すアルキルアミノ基には、置換基を有するアルキルアミノ基および無置換のアルキルアミノ基が含まれる。アルキルアミノ基としては、置換基を除いたときの炭素原子数1〜6のアルキルアミノ基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アルキルアミノ基の例には、メチルアミノ基およびジエチルアミノ基が含まれる。
R1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16が表すアルコキシ基には、置換基を有するアルコキシ基および無置換のアルコキシ基が含まれる。置換基を除いたときのアルコキシ基としては、炭素原子数が1〜12のアルコキシ基が好ましい。置換基の例には、アルコキシ基、ヒドロキシル基およびイオン性親水性基が含まれる。アルコキシ基の例には、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、メトキシエトキシ基、ヒドロキシエトキシ基および3−カルボキシプロポキシ基が含まれる。
R1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16が表すアリールオキシ基には、置換基を有するアリールオキシ基および無置換のアリールオキシ基が含まれる。アリールオキシ基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が6〜12のアリールオキシ基が好ましい。置換基の例には、アルコキシ基およびイオン性親水性基が含まれる。アリールオキシ基の例には、フェノキシ基、p−メトキシフェノキシ基およびo−メトキシフェノキシ基が含まれる。
R1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16が表すアミド基には、置換基を有するアミド基および無置換のアミド基が含まれる。アミド基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が2〜12のアミド基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アミド基の例には、アセトアミド基、プロピオンアミド基、ベンズアミド基および3,5−ジスルホベンズアミド基が含まれる。
R1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16が表すアリールアミノ基には、置換基を有するアリールアミノ基および無置換のアリールアミノ基が含まれる。アリールアミノ基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が6〜12のアリールアミノ基が好ましい。置換基の例としては、ハロゲン原子およびイオン性親水性基が含まれる。アリールアミノ基の例としては、アニリノ基および2−クロロアニリノ基が含まれる。
R1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16が表すウレイド基には、置換基を有するウレイド基および無置換のウレイド基が含まれる。ウレイド基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が1〜12のウレイド基が好ましい。置換基の例には、アルキル基およびアリール基が含まれる。ウレイド基の例には、3−メチルウレイド基、3,3−ジメチルウレイド基および3−フェニルウレイド基が含まれる。
R1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16が表すスルファモイルアミノ基には、置換基を有するスルファモイルアミノ基および無置換のスルファモイルアミノ基が含まれる。置換基の例には、アルキル基が含まれる。スルファモイルアミノ基の例には、N,N−ジプロピルスルファモイルアミノ基が含まれる。
R1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16が表すアルキルチオ基には、置換基を有するアルキルチオ基および無置換のアルキルチオ基が含まれる。アルキルチオ基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が1〜12のアルキルチオ基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アルキルチオ基の例には、メチルチオ基およびエチルチオ基が含まれる。
R1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16が表すアリールチオ基には、置換基を有するアリールチオ基および無置換のアリールチオ基が含まれる。アリールチオ基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が6〜12のアリールチオ基が好ましい。置換基の例には、アルキル基、およびイオン性親水性基が含まれる。アリールチオ基の例には、フェニルチオ基およびp−トリルチオ基が含まれる。
R1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16が表すアルコキシカルボニルアミノ基には、置換基を有するアルコキシカルボニルアミノ基および無置換のアルコキシカルボニルアミノ基が含まれる。アルコキシカルボニルアミノ基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が2〜12のアルコキシカルボニルアミノ基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アルコキシカルボニルアミノ基の例には、エトキシカルボニルアミノ基が含まれる。
R1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16が表すスルホンアミド基には、置換基を有するスルホンアミド基および無置換のスルホンアミド基が含まれる。スルホンアミド基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が1〜12のスルホンアミド基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。スルホンアミド基の例には、メタンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、および3−カルボキシベンゼンスルホンアミドが含まれる。
R1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16が表すカルバモイル基には、置換基を有するカルバモイル基および無置換のカルバモイル基が含まれる。置換基の例には、アルキル基が含まれる。カルバモイル基の例には、メチルカルバモイル基およびジメチルカルバモイル基が含まれる。
R1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16が表すスルファモイル基には、置換基を有するスルファモイル基および無置換のスルファモイル基が含まれる。置換基の例には、アルキル基、アリ−ル基が含まれる。スルファモイル基の例には、ジメチルスルファモイル基およびジ−(2−ヒドロキシエチル)スルファモイル基、フェニルスルファモイル基が含まれる。
R1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16が表すアルコキシカルボニル基には、置換基を有するアルコキシカルボニル基および無置換のアルコキシカルボニル基が含まれる。アルコキシカルボニル基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が2〜12のアルコキシカルボニル基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アルコキシカルボニル基の例には、メトキシカルボニル基およびエトキシカルボニル基が含まれる。
R1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16が表すヘテロ環オキシ基には、置換基を有するヘテロ環オキシ基および無置換のヘテロ環オキシ基が含まれる。ヘテロ環オキシ基としては、5員または6員環のヘテロ環を有するヘテロ環オキシ基が好ましい。置換基の例には、ヒドロキシル基、およびイオン性親水性基が含まれる。ヘテロ環オキシ基の例には、2−テトラヒドロピラニルオキシ基が含まれる。
R1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16が表すアゾ基には、置換基を有するアゾ基および無置換のアゾ基が含まれる。アゾ基の例には、p−ニトロフェニルアゾ基が含まれる。
R1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16が表すアシルオキシ基には、置換基を有するアシルオキシ基および無置換のアシルオキシ基が含まれる。アシルオキシ基としては、置換基を除いたときの炭素原子数1〜12のアシルオキシ基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アシルオキシ基の例には、アセトキシ基およびベンゾイルオキシ基が含まれる。
R1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16が表すカルバモイルオキシ基には、置換基を有するカルバモイルオキシ基および無置換のカルバモイルオキシ基が含まれる。置換基の例には、アルキル基が含まれる。カルバモイルオキシ基の例には、N−メチルカルバモイルオキシ基が含まれる。
R1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16が表すシリルオキシ基には、置換基を有するシリルオキシ基および無置換のシリルオキシ基が含まれる。置換基の例には、アルキル基が含まれる。シリルオキシ基の例には、トリメチルシリルオキシ基が含まれる。
R1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16が表すアリールオキシカルボニル基には、置換基を有するアリールオキシカルボニル基および無置換のアリールオキシカルボニル基が含まれる。アリールオキシカルボニル基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が7〜12のアリールオキシカルボニル基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アリールオキシカルボニル基の例には、フェノキシカルボニル基が含まれる。
R1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16が表すアリールオキシカルボニルアミノ基には、置換基を有するアリールオキシカルボニルアミノ基および無置換のアリールオキシカルボニルアミノ基が含まれる。アリールオキシカルボニルアミノ基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が7〜12のアリールオキシカルボニルアミノ基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アリールオキシカルボニルアミノ基の例には、フェノキシカルボニルアミノ基が含まれる。
R1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16が表すイミド基には、置換基を有するイミド基および無置換のイミド基が含まれる。イミド基の例には、N−フタルイミド基およびN−スクシンイミド基が含まれる。
R1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16が表すヘテロ環チオ基には、置換基を有するヘテロ環チオ基および無置換のヘテロ環チオ基が含まれる。ヘテロ環チオ基としては、5員または6員環のヘテロ環を有することが好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。へテロ環チオ基の例には、2−ピリジルチオ基が含まれる。
R1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16が表すホスホリル基には、置換基を有するホスホリル基および無置換のホスホリル基が含まれる。ホスホリル基の例には、フェノキシホスホリル基およびフェニルホスホリル基が含まれる。
R1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16が表すアシル基には、置換基を有するアシル基および無置換のアシル基が含まれる。アシル基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が1〜12のアシル基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アシル基の例には、アセチル基およびベンゾイル基が含まれる。
R1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16が表すイオン性親水性基には、スルホ基、カルボキシル基、および4級アンモニウム基等が含まれる。イオン性親水性基としては、カルボキシル基およびスルホ基が好ましく、特にスルホ基が好ましい。カルボキシル基およびスルホ基は塩の状態であってもよく、塩を形成する対イオンの例には、アルカリ金属イオン(例、ナトリウムイオン、カリウムイオン)および有機カチオン(例、テトラメチルグアニジウムイオン)が含まれる。
R1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16は、なかでも、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、シアノ基、アルコキシ基、アミド基、ウレイド基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基及びアルコキシカルボニル基が好ましく、特に水素原子、ハロゲン原子、シアノ基が好ましく、水素原子が最も好ましい。
一般式(4)中、Z5、Z6、Z7、及びZ8は、それぞれ独立に、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。但し、Z5、Z6、Z7、及びZ8のうち少なくとも1つは、イオン性親水性基を置換基として有する。置換基としては、上記置換基群Aに記載の置換基が挙げられる。
Z5、Z6、Z7、及びZ8が表すアルキル基には、置換基を有するアルキル基および無置換のアルキル基が含まれる。アルキル基は、置換基を除いたときの炭素原子数が1〜12のアルキル基が好ましい。置換基の例には、ヒドロキシル基、アルコキシ基、シアノ基、アルキルアミノ基(RNH−、RR’N−)、カルバモイル基(―CONHR)、スルファモイル基(―SO2NHR、―SO2NRR’)、スルホニルアミノ基(―NHSO2R)、−SONHR基、−SONRR’基、ハロゲン原子およびイオン性親水性基が含まれる。(なお前記R、R’はアルキル基、フェニル基を表し、さらにこれらは置換基を有してもよい。置換基としては、アルキルアミノ基、ヒドロキシル基、イオン性親水性基などが挙げられる。R、R’は化学結合により環を形成していてもよい。)アルキル基の例には、メチル、エチル、ブチル、n−プロピル、イソプロピル、t−ブチル、ヒドロキシエチル、メトキシエチル、シアノエチル、トリフルオロメチル、3−スルホプロピルおよび4−スルホブチルが含まれる。
Z5、Z6、Z7、及びZ8が表すシクロアルキル基には、置換基を有するシクロアルキル基および無置換のシクロアルキル基が含まれる。シクロアルキル基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が5〜12のシクロアルキル基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。シクロアルキル基の例には、シクロヘキシル基が含まれる。
Z5、Z6、Z7、及びZ8が表すアルケニル基には、置換基を有するアルケニル基および無置換のアルケニル基が含まれる。アルケニル基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が2〜12のアルケニル基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アルケニル基の例には、ビニル基、アリル基等が含まれる。
Z5、Z6、Z7、及びZ8が表すアラルキル基としては、置換基を有するアラルキル基および無置換のアラルキル基が含まれる。アラルキル基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が7〜12のアラルキル基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アラルキル基の例には、ベンジル基、および2−フェネチル基が含まれる。
Z5、Z6、Z7、及びZ8が表すアリール基には、置換基を有するアリール基および無置換のアリール基が含まれる。アリール基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が6〜12のアリール基が好ましい。アリール基の例には、フェニル、p−トリル、p−メトキシフェニル、o−クロロフェニルおよびm−(3−スルホプロピルアミノ)フェニル、m−スルホフェニルが含まれる。置換基の例には、アルキル基(R−)、アルコキシ基(RO―)、アルキルアミノ基(RNH−、RR’N−)、カルバモイル基(―CONHR)、スルファモイル基(―SO2NHR)、スルホニルアミノ基(―NHSO2R)、ハロゲン原子、イオン性親水性基が含まれる(なお前記R、R’はアルキル基、フェニル基を表し、さらにこれらはイオン性親水性基を有してもよい)。
Z5、Z6、Z7、及びZ8が表すヘテロ環基は、置換基を有するヘテロ環基および無置換のヘテロ環基が含まれ、さらに他の環と縮合環を形成していてもよい。ヘテロ環基としては、5員または6員環のヘテロ環基が好ましい。ヘテロ環基は、さらに他の環と縮合環を形成していてもよい。へテロ環基の例には、ヘテロ環の置換位置を限定せずに挙げると、それぞれ独立に、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、ピラゾール、ベンゾピラゾール、トリアゾール、チアゾール、ベンゾチアゾール、イソチアゾール、ベンゾイソチアゾール、オキサゾール、ベンゾオキサゾール、チアジアゾール、オキサジアゾール、ピロール、ベンゾピロール、インドール、イソオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、チオフェン、ベンゾチオフェン、フラン、ベンゾフラン、ピリジン、キノリン、イソキノリン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、シンノリン、フタラジン、キナゾリン、キノクサリン、トリアジン等が含まれる。置換基の例には、アルキル基(R−)、アリール基(R−)、アルコキシ基(RO―)、アルキルアミノ基(RNH−、RR’N−)、カルバモイル基(―CONHR)、スルファモイル基(―SO2NHR)、スルホニルアミノ基(―NHSO2R)、スルホニル基(−SO2R)、アシルアミノ基(−NHCOR)、ハロゲン原子、イオン性親水性基が含まれる(なお前記R、R’はアルキル基、アリール基を表し、さらにこれらはイオン性親水性基、又はイオン性親水性基を有する置換基を有して
もよい)。
もよい)。
Z5、Z6、Z7、及びZ8は、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロ環基が好ましく、置換のアルキル基、置換のアリール基、置換のヘテロ環基がより好ましく、置換のアルキル基であることがさらに好ましい。
Z5、Z6、Z7、及びZ8のうち少なくとも1つは、イオン性親水性基を置換基として有する。置換基としてのイオン性親水性基には、スルホ基、カルボキシル基、および4級アンモニウム基等が含まれる。該イオン性親水性基としては、カルボキシル基およびスルホ基が好ましく、特にスルホ基が好ましい。カルボキシル基およびスルホ基は塩の状態であってもよく、塩を形成する対イオンの例には、アルカリ金属イオン(例、ナトリウムイオン、カリウムイオン)および有機カチオン(例、テトラメチルグアニジウムイオン)が含まれる。
一般式(4)中、t、u、v及びwは、それぞれ独立に、1又は2を表す。すなわち、4≦t+u+v+w≦8を満たす。好ましくは4≦t+u+v+w≦6を満たすことであり、最も好ましくは、それぞれが1(t=u=v=w=1)である場合である。
一般式(4)中、q5、q6、q7及びq8は、それぞれ独立に、1又は2を表す。特にq5=q6=q7=q8=2であることが好ましい。
一般式(4)中、M2は、水素原子、金属元素、金属酸化物、金属水酸化物又は金属ハロゲン化物を表す。
M2として好ましいものは、水素原子の他に、金属元素として、Li、Na、K、Mg、Ti、Zr、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Hg、Al、Ga、In、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi等が挙げられる。なかでも特に、Cu、Ni、Zn、Al等が好ましく、Cuが最も好ましい。金属酸化物としては、VO、GeO等が好ましく挙げられる。また、金属水酸化物としては、Si(OH)2、Cr(OH)2、Sn(OH)2等が好ましく挙げられる。さらに、金属ハロゲン化物としては、AlCl、SiCl2、VCl、VCl2、VOCl、FeCl、GaCl、ZrCl等が挙げられる。
〔一般式(4)で表されるフタロシアニン染料の合成〕
以下に本発明の一般式(4)で表されるフタロシアニン染料の合成を説明する。
本発明の一般式(4)で表されるフタロシアニン染料のうちR1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16が水素、q5、q6、q7及びq8が2である化合物は、例えば下記一般式(V)で表されるフタロニトリル誘導体及び/または下記一般式(VI)で表されるジイミノイソインドリン誘導体と下記M−(Y)dで表される金属誘導体を反応させることにより合成される。
以下に本発明の一般式(4)で表されるフタロシアニン染料の合成を説明する。
本発明の一般式(4)で表されるフタロシアニン染料のうちR1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16が水素、q5、q6、q7及びq8が2である化合物は、例えば下記一般式(V)で表されるフタロニトリル誘導体及び/または下記一般式(VI)で表されるジイミノイソインドリン誘導体と下記M−(Y)dで表される金属誘導体を反応させることにより合成される。
一般式(4)中、R1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミド基、アリールアミノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、ホスホリル基、アシル基又はイオン性親水性基を表す。これらの基は、さらに置換基を有していてもよい。
Z5、Z6、Z7、及びZ8は、それぞれ独立に、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。但し、Z5、Z6、Z7、及びZ8のうち少なくとも1つは、イオン性親水性基を置換基として有する。
t、u、v、w、q5、q6、q7及びq8は、それぞれ独立に、1又は2を表す。
M2は、水素原子、金属元素、金属酸化物、金属水酸化物又は金属ハロゲン化物を表す。M=M2である。
Z5、Z6、Z7、及びZ8は、それぞれ独立に、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。但し、Z5、Z6、Z7、及びZ8のうち少なくとも1つは、イオン性親水性基を置換基として有する。
t、u、v、w、q5、q6、q7及びq8は、それぞれ独立に、1又は2を表す。
M2は、水素原子、金属元素、金属酸化物、金属水酸化物又は金属ハロゲン化物を表す。M=M2である。
一般式(V)式及び/または一般式(VI)中、xは一般式(4)中のt、u、v、wと同義である。ZはZ5、Z6、Z7、及びZ8に対応する置換基を表す。
Yはハロゲン原子、酢酸陰イオン、アセチルアセトネート、酸素などの1価又は2価の配位子を示し、dは1〜4の整数である。
Yはハロゲン原子、酢酸陰イオン、アセチルアセトネート、酸素などの1価又は2価の配位子を示し、dは1〜4の整数である。
M−(Y)dで表される金属誘導体としては、Al、Si、Ti、V、Mn,Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ge、Ru、Rh、Pd、In、Sn、Pt、Pbのハロゲン化物、カルボン酸誘導体、硫酸塩、硝酸塩、カルボニル化合物、酸化物、錯体等が挙げられる。具体例としては塩化銅、臭化銅、沃化銅、塩化ニッケル、臭化ニッケル、酢酸ニッケル、塩化コバルト、臭化コバルト、酢酸コバルト、塩化鉄、塩化亜鉛、臭化亜鉛、沃化亜鉛、酢酸亜鉛、塩化バナジウム、オキシ三塩化バナジウム、塩化パラジウム、酢酸パラジウム、塩化アルミニウム、塩化マンガン、酢酸マンガン、アセチルアセトンマンガン、塩化マンガン、塩化鉛、酢酸鉛、塩化インジウム、塩化チタン、塩化スズ等が挙げられる。
金属誘導体と一般式(V)で示されるフタロニトリル化合物の使用量は、モル比で1:3〜1:6が好ましい。また、金属誘導体と一般式(VI)で示されるジイミノイソインドリン誘導体の使用量は、モル比で1:3〜1:6が好ましい。
反応は、通常、溶媒の存在下に行われる。溶媒としては、沸点80℃以上、好ましくは130℃以上の有機溶媒が用いられる。例えばn−アミルアルコール、n−キサノール、シクロヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、1−オクタノール、2−エチルヘキサノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、エトキシエタノール、プロポキシエタノール、ブトキシエタノール、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタノール、トリクロロベンゼン、クロロナフタレン、スルフォラン、ニトロベンゼン、キノリン、尿素等がある。溶媒の使用量はフタロニトリル化合物の1〜100質量倍、好ましくは5〜20質量倍である。
反応において、触媒として1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(DBU)あるいはモリブデン酸アンモニウムを添加しても良い。添加量はフタロニトリル化合物及び/又はジイミノイソインドリン誘導体1モルに対して、0.1〜10倍モル好ましくは0.5〜2倍モルである。
反応温度は80〜300℃、好ましくは100〜250℃の反応温度の範囲にて行なうのが好ましく、130〜230℃の反応温度の範囲にて行なうのが特に好ましい。80℃未満では反応速度が極端に遅い。300℃を超えるとフタロシアニン化合物の分解が起こる可能性がある。
反応時間は2〜20時間、好ましくは5〜15時間の反応時間の範囲にて行なうのが好ましく、5〜10時間の反応時間の範囲にて行なうのが特に好ましい。2時間未満では未反応原料が多く存在し、20時間を超えるとフタロシアニン化合物の分解が起こる可能性がある。
これらの反応によって得られる生成物は通常の有機合成反応の後処理方法に従って処理した後、精製してあるいは精製せずに製品として用いられる。即ち、例えば、反応系から遊離したものを精製せずに、あるいは再結晶やカラムクロマトグラフィー(例えば、ゲルパーメーションクロマトグラフィ(SEPHADEXTMLH−20:Pharmacia製)等にて精製する操作を単独、あるいは組み合わせて行ない、製品として提供することができる。また、反応終了後、反応溶媒を留去して、あるいは留去せずに水、または氷に投入し、中和してあるいは中和せずに遊離したものを精製せずに、あるいは再結晶、カラムクロマトグラフィー等にて精製する操作を単独に、あるいは組み合わせて行なった後、製品として提供することができる。また、反応終了後、反応溶媒を留去して、あるいは留去せずに水、または氷に投入し、中和してあるいは中和せずに、有機溶媒/水溶液にて抽出したものを精製せずに、あるいは晶析、カラムクロマトグラフィーにて精製する操作を単独あるいは組み合わせて行なった後、製品として提供することができる。
かくして得られる、前記一般式(4)で表されるフタロシアニン染料のうちR1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16が水素、q5、q6、q7及びq8が2で表されるフタロシアニン化合物(例えば:t=u=v=w=1の場合)は、通常、Ra(SO2−Z5)、Rb(SO2−Z6)、Rc(SO2−Z7)、Rd(SO2−Z8)の各置換位置における異性体である下記一般式(a)−1〜(a)−4で表される化合物の混合物となっている。
すなわち、上記一般式(a)−1〜(a)−4で表される化合物は、β-位置換型(下記一般式(IV)におけるR1〜R16をそれぞれ1位〜16位とした場合、2及びまたは3位、6及びまたは7位、10及びまたは11位、14及びまたは15位に特定の置換基を有するフタロシアニン化合物)である。
本発明の一般式(4)で表されるフタロシアニン染料はβ−位置換型(2及びまたは3位、6及びまたは7位、10及びまたは11位、14及びまたは15位に特定の置換基を有するフタロシアニン化合物)にあたる。
本発明ではいずれの置換型においても、−SO−Z及び/または−SO2−Zで表される特定の置換基を有することが、良好な堅牢性のために重要である。
本発明ではいずれの置換型においても、−SO−Z及び/または−SO2−Zで表される特定の置換基を有することが、良好な堅牢性のために重要である。
一般式(4)で表されるフタロシアニン染料の具体例を、下記一般式(IV)を用いて以下に示すが、本発明に用いられるフタロシアニン染料は、下記の例に限定されるものではない。
(一般式(4)で表されるフタロシアニン染料の例示)
〔一般式(5)で表されるアザアザフタロシアニン染料〕
(一般式(5)中、
Pはそれぞれ独立に窒素原子又はCHを表し、少なくとも1つのPは窒素原子を表す。ただし、Pを含む4つの環において、それぞれ、窒素原子を表すPは2以下である。
R21及びR22はそれぞれ独立に、水素原子又は置換若しくは無置換のアルキル基を表す。
R23は水素原子又は置換若しくは無置換の炭化水素基を表す。
R24は置換若しくは無置換の炭化水素基を表す。
R23及びR24は窒素原子と共に互いに結合して置換若しくは無置換のヘテロ環を形成してもよい。
x、y、及びzはそれぞれ独立に0以上4以下を表す。
x+y+zは1以上4以下である。)
Pはそれぞれ独立に窒素原子又はCHを表し、少なくとも1つのPは窒素原子を表す。ただし、Pを含む4つの環において、それぞれ、窒素原子を表すPは2以下である。
R21及びR22はそれぞれ独立に、水素原子又は置換若しくは無置換のアルキル基を表す。
R23は水素原子又は置換若しくは無置換の炭化水素基を表す。
R24は置換若しくは無置換の炭化水素基を表す。
R23及びR24は窒素原子と共に互いに結合して置換若しくは無置換のヘテロ環を形成してもよい。
x、y、及びzはそれぞれ独立に0以上4以下を表す。
x+y+zは1以上4以下である。)
一般式(5)で表されるアザフタロシアニン染料が、下記一般式(7−1)又は一般式(7−2)で表されるアザフタロシアニン染料であることが好ましい。
(一般式(7−1)又は一般式(7−2)中、
Pはそれぞれ独立に窒素原子又はCHを表し、少なくとも1つのPは窒素原子を表す。
R21及びR22はそれぞれ独立に、水素原子又は置換若しくは無置換のアルキル基を表す。
R23は水素原子又は置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換のアリール基を表す。
R24は置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換のアリール基を表す。
x、y、及びzはそれぞれ独立に0以上4以下を表す。
x+y+zは1以上4以下である。)
Pはそれぞれ独立に窒素原子又はCHを表し、少なくとも1つのPは窒素原子を表す。
R21及びR22はそれぞれ独立に、水素原子又は置換若しくは無置換のアルキル基を表す。
R23は水素原子又は置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換のアリール基を表す。
R24は置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換のアリール基を表す。
x、y、及びzはそれぞれ独立に0以上4以下を表す。
x+y+zは1以上4以下である。)
一般式(5)、一般式(7−1)又は一般式(7−2)におけるx、y、z、R21、R22、R23及びR24、について説明する。
R21及びR22が表す置換若しくは無置換のアルキル基としては、炭素原子数が1〜12のアルキル基が好ましく、炭素原子数が1〜8のアルキル基がより好ましく、炭素原子数が1〜4のアルキル基が更に好ましい。置換基としては、置換基群Aが挙げられ、ヒドロキシル基、アルコキシ基、シアノ基、ハロゲン原子及びイオン性親水性基が好ましく、ヒドロキシル基又はイオン性親水性基がより好ましい。アルキル基としては、メチル、エチル、ブチル、イソプロピル、n−プロピル、又はt−ブチルが好ましく、メチル、又はn−プロピルがより好ましく、n−プロピルが更に好ましい。
R21はメチル基又は水素原子を表すことが好ましく、水素原子を表すことがより好ましい。
R22は水素原子又は置換若しくは無置換の炭素原子数が1〜4のアルキル基を表すことが好ましく、置換基を有する場合の置換基はヒドロキシル基であることが好ましく、n−プロピル又は水素原子を表すことが好ましく、水素原子を表すことがより好ましい。
R21はメチル基又は水素原子を表すことが好ましく、水素原子を表すことがより好ましい。
R22は水素原子又は置換若しくは無置換の炭素原子数が1〜4のアルキル基を表すことが好ましく、置換基を有する場合の置換基はヒドロキシル基であることが好ましく、n−プロピル又は水素原子を表すことが好ましく、水素原子を表すことがより好ましい。
R23及びR24が表す置換若しくは無置換の炭化水素基としては、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のヘテロ環基又は置換若しくは無置換のアリール基が好ましい。
R23及びR24が表す置換若しくは無置換のアルキル基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が1〜12のアルキル基が好ましく、炭素原子数が1〜8のアルキル基がより好ましく、炭素原子数が1〜4のアルキル基が更に好ましい。置換基としては、置換基群Aが挙げられる。アルキル基としては、メチル、エチル、ブチル、イソプロピル、t−ブチルが好ましい。
R23及びR24が表す置換若しくは無置換のヘテロ環基としては、5員または6員環のヘテロ環基が好ましい。置換基としては、置換基群Aが挙げられ、イオン性親水性基が含まれる。へテロ環基としては、2−ピリジル基、2−チエニル基及び2−フリル基が好ましい。
R23及びR24が表す置換若しくは無置換のアリール基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が6〜12のアリール基が好ましい。置換基の例には、置換基群Aが挙げられ、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アルキルアミノ基及びイオン性親水性基が好ましい。アリール基としては、フェニル、又はナフチルが好ましい。
R23はメチル基又は水素原子を表すことが好ましく、水素原子を表すことがより好ましい。
R24は下記一般式(T1)で表される置換基であることが好ましい。
R24は下記一般式(T1)で表される置換基であることが好ましい。
一般式(5)、一般式(7−1)又は一般式(7−2)における、R23が水素原子を表し、R24が下記一般式(T1)で表される置換基であることが好ましい。
(一般式(T1)中、Lは単結合又は置換若しくは無置換のアルキレン基を表す。
Xはそれぞれ独立に−OR25、−SR25、及び−NR25R26より選択される置換基を表し、R25及びR26はそれぞれ独立に、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表し、R25及びR26の少なくとも一つはイオン性親水性基を置換基として有する。
R27は水素原子又は置換若しくは無置換のアルキル基を表す。)
Xはそれぞれ独立に−OR25、−SR25、及び−NR25R26より選択される置換基を表し、R25及びR26はそれぞれ独立に、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表し、R25及びR26の少なくとも一つはイオン性親水性基を置換基として有する。
R27は水素原子又は置換若しくは無置換のアルキル基を表す。)
Lが表す置換若しくは無置換のアルキレン基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が1〜12のアルキレン基が好ましく、炭素原子数が1〜8のアルキレン基がより好ましく、炭素原子数が1〜4のアルキレン基が更に好ましい。置換基としては、置換基群Aが挙げられる。アルキレン基としては、メチレン、エチレン、ブチレン、イソプロピレン、t−ブチレンが好ましい。
Xは−NR25R26が好ましい。
R25及びR26が表す置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基としては、R23及びR24が表すものと同様の基が挙げられる。
R27が表す置換若しくは無置換のアルキル基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が1〜12のアルキル基が好ましく、炭素原子数が1〜8のアルキル基がより好ましく、炭素原子数が1〜4のアルキル基が更に好ましい。アルキル基としては、メチル、エチル、ブチル、イソプロピル、t−ブチルが好ましい。置換基としては、置換基群Aが挙げられる。
R27はメチル基又は水素原子を表すことが好ましく、水素原子を表すことがより好ましい。
R25及びR26が表す置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基としては、R23及びR24が表すものと同様の基が挙げられる。
R27が表す置換若しくは無置換のアルキル基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が1〜12のアルキル基が好ましく、炭素原子数が1〜8のアルキル基がより好ましく、炭素原子数が1〜4のアルキル基が更に好ましい。アルキル基としては、メチル、エチル、ブチル、イソプロピル、t−ブチルが好ましい。置換基としては、置換基群Aが挙げられる。
R27はメチル基又は水素原子を表すことが好ましく、水素原子を表すことがより好ましい。
前記一般式(T1)で表される置換基が、下記一般式(T2)で表される置換基であることが好ましい。
(一般式(T2)中、
Lは単結合又は置換若しくは無置換のアルキレン基を表す。
R29、R210、及びR211はそれぞれ独立に、水素原子、又は置換若しくは無置換のアルキル基を表し、R212は、置換アルキル基、置換アリール基、又は置換ヘテロ環基を表す。R29及びR210〜R212の少なくとも一つはイオン性親水性基を置換基として有する。
R27は水素原子又は置換若しくは無置換のアルキル基を表す。)
Lは単結合又は置換若しくは無置換のアルキレン基を表す。
R29、R210、及びR211はそれぞれ独立に、水素原子、又は置換若しくは無置換のアルキル基を表し、R212は、置換アルキル基、置換アリール基、又は置換ヘテロ環基を表す。R29及びR210〜R212の少なくとも一つはイオン性親水性基を置換基として有する。
R27は水素原子又は置換若しくは無置換のアルキル基を表す。)
L及びR27は一般式(T1)におけるL及びR27と同義であり好ましいものも同様である。
R29、R210、及びR211が表す置換若しくは無置換のアルキル基としては、一般式(T1)におけるR25及びR26で挙げたものと同義であり好ましいものも同様である。
R27、R29、R210、及びR211はメチル基又は水素原子を表すことが好ましく、水素原子を表すことがより好ましい。
R29、R210、及びR211が表す置換若しくは無置換のアルキル基としては、一般式(T1)におけるR25及びR26で挙げたものと同義であり好ましいものも同様である。
R27、R29、R210、及びR211はメチル基又は水素原子を表すことが好ましく、水素原子を表すことがより好ましい。
R212は、置換アリール基を表すことが好ましく、置換基としては置換基群Aが挙げられ、イオン性親水性基を少なくとも一つ置換基として有する。置換基として好ましくはイオン性親水性基であり、スルホ基、カルボキシル基、チオカルボキシル基、スルフィノ基、ホスホノ基、ジヒドロキシホスフィノ基、及び4級アンモニウム基が好ましく、カルボキシル基及びスルホ基がより好ましく、スルホ基が更に好ましい。カルボキシル基及びスルホ基は塩の状態であってもよく、塩を形成する対イオンの例には、アルカリ金属イオン(例、ナトリウムイオン、カリウムイオン)及び有機カチオン(例、テトラメチルグアニジウムイオン)が含まれる。
R212は1〜3個のイオン性親水性基で置換されたアリール基であることが好ましく、2個のイオン性親水性基(好ましくはカルボキシル基又はスルホ基)で置換されたアリール基であることがより好ましい。
R212は1〜3個のイオン性親水性基で置換されたアリール基であることが好ましく、2個のイオン性親水性基(好ましくはカルボキシル基又はスルホ基)で置換されたアリール基であることがより好ましい。
以下に、一般式(T1)で表される置換基の具体例を挙げるが、本発明は、これら具体例に限定されるわけではない。
以下に、一般式(5)で表される化合物の具体例を挙げるが、本発明は、これら具体例に限定されるわけではない。
本発明にかかる一般式(5)で表されるアザフタロシアニン化合物は、国際公開第2010/020802号公報に記載の方法により合成することができる。
〔一般式(6)で表されるフタロシアニン染料〕
(一般式(6)中、
R37及びR38はそれぞれ独立して水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のヘテロ環基、置換若しくは無置換のアルケニル基を表す。
Aは二価の連結基をそれぞれ表し、隣接するR37、R38及びAは互いに連結して環を形成しても良い。
Y及びZは、それぞれ独立してハロゲン原子、水酸基、スルホン酸基、カルボキシル基、アミノ基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のシクロアルキルオキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、置換若しくは無置換のヘテロ環オキシ基、置換若しくは無置換のアラルキルオキシ基、置換若しくは無置換のアルケニルオキシ基、置換若しくは無置換のアルキルアミノ基、置換若しくは無置換のシクロアルキルアミノ基、置換若しくは無置換のアリールアミノ基、置換若しくは無置換のヘテロ環アミノ基、置換若しくは無置換のアラルキルアミノ基、置換若しくは無置換のアルケニルアミノ基、置換若しくは無置換のジアルキルアミノ基、置換若しくは無置換のアルキルチオ基、置換若しくは無置換のアリールチオ基、置換若しくは無置換のヘテロ環チオ基、置換若しくは無置換のアラルキルチオ基、置換若しくは無置換のアルケニルチオ基を表す。但し、Y、Zのうち少なくとも1つは、スルホン酸基、カルボキシル基、又はイオン性親水性基を置換基として有する基である。
m、及びnは1から3であり、且つmとnの和は2から4である。)
R37及びR38はそれぞれ独立して水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のヘテロ環基、置換若しくは無置換のアルケニル基を表す。
Aは二価の連結基をそれぞれ表し、隣接するR37、R38及びAは互いに連結して環を形成しても良い。
Y及びZは、それぞれ独立してハロゲン原子、水酸基、スルホン酸基、カルボキシル基、アミノ基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のシクロアルキルオキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、置換若しくは無置換のヘテロ環オキシ基、置換若しくは無置換のアラルキルオキシ基、置換若しくは無置換のアルケニルオキシ基、置換若しくは無置換のアルキルアミノ基、置換若しくは無置換のシクロアルキルアミノ基、置換若しくは無置換のアリールアミノ基、置換若しくは無置換のヘテロ環アミノ基、置換若しくは無置換のアラルキルアミノ基、置換若しくは無置換のアルケニルアミノ基、置換若しくは無置換のジアルキルアミノ基、置換若しくは無置換のアルキルチオ基、置換若しくは無置換のアリールチオ基、置換若しくは無置換のヘテロ環チオ基、置換若しくは無置換のアラルキルチオ基、置換若しくは無置換のアルケニルチオ基を表す。但し、Y、Zのうち少なくとも1つは、スルホン酸基、カルボキシル基、又はイオン性親水性基を置換基として有する基である。
m、及びnは1から3であり、且つmとnの和は2から4である。)
R37及びR38が表す置換若しくは無置換のアルキル基としては、炭素原子数が1〜12のアルキル基が好ましく、炭素原子数が1〜8のアルキル基がより好ましく、炭素原子数が1〜4のアルキル基が更に好ましい。置換基としては、置換基群Aが挙げられ、ヒドロキシル基、アルコキシ基、シアノ基、ハロゲン原子及びイオン性親水性基が好ましく、ヒドロキシル基又はイオン性親水性基がより好ましい。アルキル基としては、メチル、エチル、ブチル、イソプロピル、n−プロピル、又はt−ブチルが好ましく、メチル、又はn−プロピルがより好ましく、n−プロピルが更に好ましい。
R37及びR38はメチル基又は水素原子を表すことが好ましく、水素原子を表すことがより好ましい。
R37及びR38はメチル基又は水素原子を表すことが好ましく、水素原子を表すことがより好ましい。
R37及びR38が表すシクロアルキル基には、置換基を有するシクロアルキル基及び無置換のシクロアルキル基が挙げられる。シクロアルキル基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が5〜12のシクロアルキル基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が挙げられる。シクロアルキル基の例には、シクロヘキシル基が好ましい。
R37及びR38が表すアラルキル基としては、置換基を有するアラルキル基及び無置換のアラルキル基が挙げられる。アラルキル基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が7〜12のアラルキル基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が挙げられる。アラルキル基の例には、ベンジル基、及び2−フェネチル基が好ましい。
R37及びR38が表すアラルキル基としては、置換基を有するアラルキル基及び無置換のアラルキル基が挙げられる。アラルキル基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が7〜12のアラルキル基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が挙げられる。アラルキル基の例には、ベンジル基、及び2−フェネチル基が好ましい。
R37及びR38が表す置換若しくは無置換のアリール基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が6〜12のアリール基が好ましい。置換基の例には、置換基群Aが挙げられ、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アルキルアミノ基及びイオン性親水性基が好ましい。アリール基としては、フェニル、又はナフチルが好ましい。
R37及びR38が表す置換若しくは無置換のヘテロ環基としては、5員または6員環のヘテロ環基が好ましい。置換基としては、置換基群Aが挙げられ、イオン性親水性基が含まれる。へテロ環基としては、2−ピリジル基、2−チエニル基及び2−フリル基が好ましい。
R37及びR38が表すアルケニル基には、置換基を有するアルケニル基及び無置換のアルケニル基が挙げられる。アルケニル基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が2〜12のアルケニル基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が挙げられる。アルケニル基の例には、ビニル基、アリル基等が好ましい。
R37及びR38が表すアリールオキシ基には、置換基を有するアリールオキシ基及び無置換のアリールオキシ基が挙げられる。アリールオキシ基としては、置換基を除いたときの炭素原子数が6〜12のアリールオキシ基が好ましい。置換基の例には、アルコキシ基及びイオン性親水性基が挙げられる。アリールオキシ基の例には、フェノキシ基、p−メトキシフェノキシ基及びo−メトキシフェノキシ基が好ましい。
Y及びZが表すハロゲン原子、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のシクロアルキルオキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、置換若しくは無置換のヘテロ環オキシ基、置換若しくは無置換のアラルキルオキシ基、置換若しくは無置換のアルケニルオキシ基、置換若しくは無置換のアルキルアミノ基、置換若しくは無置換のシクロアルキルアミノ基、置換若しくは無置換のアリールアミノ基、置換若しくは無置換のヘテロ環アミノ基、置換若しくは無置換のアラルキルアミノ基、置換若しくは無置換のアルケニルアミノ基、置換若しくは無置換のジアルキルアミノ基、置換若しくは無置換のアルキルチオ基、置換若しくは無置換のアリールチオ基、置換若しくは無置換のヘテロ環チオ基、置換若しくは無置換のアラルキルチオ基、置換若しくは無置換のアルケニルチオ基としては、置換基群Aで挙げたものを挙げることができる。
Aが表わす2価の連結基は、アルキレン基、アリーレン基、ヘテロ環残基、−CO−、−SOn−(nは0、1、2)、−NR−(Rは水素原子、アルキル基、アリール基を表す)、−O−、およびこれらの連結基を組み合わせた二価の基が挙げられ、さらにそれらはアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基、アシル基、アシルアミノ基、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、スルファモイル基、カルバモイル基、スルホンアミド基等の置換基を有していても良い。好ましくはアルキレン基であり、エチレン基、n−プロピレン基が好ましい。
一般式(6)で表されるフタロシアニン染料が、下記一般式(8−1)で表されるフタロシアニン染料であることが好ましい。
(下記一般式(8−1)中、
R47及びR48はそれぞれ独立して水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のヘテロ環基、置換若しくは無置換のアルケニル基を表す。
Aは二価の連結基をそれぞれ表し、隣接するR47及びR48、及びAは互いに連結して環を形成しても良い。
R49、R50、及びR51はそれぞれ独立に、水素原子、又は置換若しくは無置換のアルキル基を表し、R52は、スルホン酸基、カルボキシル基、置換アルキル基、置換アリール基、又は置換ヘテロ環基を表す。R49〜R52の少なくとも一つはイオン性親水性基を置換基として有する。
m、及びnは1から3であり、且つmとnの和は2から4である。)
R47及びR48はそれぞれ独立して水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のヘテロ環基、置換若しくは無置換のアルケニル基を表す。
Aは二価の連結基をそれぞれ表し、隣接するR47及びR48、及びAは互いに連結して環を形成しても良い。
R49、R50、及びR51はそれぞれ独立に、水素原子、又は置換若しくは無置換のアルキル基を表し、R52は、スルホン酸基、カルボキシル基、置換アルキル基、置換アリール基、又は置換ヘテロ環基を表す。R49〜R52の少なくとも一つはイオン性親水性基を置換基として有する。
m、及びnは1から3であり、且つmとnの和は2から4である。)
A、R47及びR48は一般式(6)におけるA、R37及びR38と同義であり、好ましいものも同様である。
R49、R50、及びR51が表す置換若しくは無置換のアルキル基としては、炭素原子数が1〜12のアルキル基が好ましく、炭素原子数が1〜8のアルキル基がより好ましく、炭素原子数が1〜4のアルキル基が更に好ましい。置換基としては、置換基群Aが挙げられ、ヒドロキシル基、アルコキシ基、シアノ基、ハロゲン原子及びイオン性親水性基が好ましく、ヒドロキシル基又はイオン性親水性基がより好ましい。アルキル基としては、メチル、エチル、ブチル、イソプロピル、n−プロピル、又はt−ブチルが好ましく、メチル、又はn−プロピルがより好ましく、n−プロピルが更に好ましい。
R47及びR48はメチル基又は水素原子を表すことが好ましく、水素原子を表すことがより好ましい。
R49、R50、及びR51が表す置換若しくは無置換のアルキル基としては、炭素原子数が1〜12のアルキル基が好ましく、炭素原子数が1〜8のアルキル基がより好ましく、炭素原子数が1〜4のアルキル基が更に好ましい。置換基としては、置換基群Aが挙げられ、ヒドロキシル基、アルコキシ基、シアノ基、ハロゲン原子及びイオン性親水性基が好ましく、ヒドロキシル基又はイオン性親水性基がより好ましい。アルキル基としては、メチル、エチル、ブチル、イソプロピル、n−プロピル、又はt−ブチルが好ましく、メチル、又はn−プロピルがより好ましく、n−プロピルが更に好ましい。
R47及びR48はメチル基又は水素原子を表すことが好ましく、水素原子を表すことがより好ましい。
R52は、置換アリール基を表すことが好ましく、置換基としては置換基群Aが挙げられ、イオン性親水性基を少なくとも一つ置換基として有する。置換基として好ましくはイオン性親水性基であり、スルホ基、カルボキシル基、チオカルボキシル基、スルフィノ基、ホスホノ基、ジヒドロキシホスフィノ基、及び4級アンモニウム基が好ましく、カルボキシル基及びスルホ基がより好ましく、スルホ基が更に好ましい。カルボキシル基及びスルホ基は塩の状態であってもよく、塩を形成する対イオンの例には、アルカリ金属イオン(例、ナトリウムイオン、カリウムイオン)及び有機カチオン(例、テトラメチルグアニジウムイオン)が含まれる。
R52は、スルホン酸基、カルボキシル基、置換アルキル基、置換アリール基、又は置換ヘテロ環基を表し、置換アルキル基又は置換アリール基であることがより好ましい。
R52は1〜3個のイオン性親水性基で置換されたアリール基であることが好ましく、2個のイオン性親水性基(好ましくはカルボキシル基又はスルホ基)で置換されたアリール基であることがより好ましい。
R52は1〜3個のイオン性親水性基で置換されたアリール基であることが好ましく、2個のイオン性親水性基(好ましくはカルボキシル基又はスルホ基)で置換されたアリール基であることがより好ましい。
以下に、一般式(6)における、連結基Aを含む置換基の具体例を挙げるが、本発明は、これら具体例に限定されるわけではない。
一般式(6)で表されるフタロシアニン染料の具体例を以下に示すが、本発明に用いられるフタロシアニン染料は、下記の例に限定されるものではない。
〔一般式(6)で表されるフタロシアニン染料の合成〕
一般式(6)で表されるフタロシアニン誘導体は、例えば特開2004−329677号公報に記載の方法により合成することができる。
一般式(6)で表されるフタロシアニン誘導体は、例えば特開2004−329677号公報に記載の方法により合成することができる。
〔着色組成物〕
本発明の着色組成物は、上記一般式(1)で表されるフタロシアニン染料と、上記一般式(4)で表されるフタロシアニン染料、一般式(5)で表されるアザフタロシアニン染料及び一般式(6)で表されるフタロシアニン染料より選択される少なくとも一種とを含有する。
上記染料の組み合わせにより、良好な堅牢性と高い印画濃度とを両立する着色組成物が得られる詳細なメカニズムは明らかでない。本発明者らは、一般的に会合性の強い一般式(4)〜(6)で表される(アザ)フタロシアニン染料の会合を一般式(1)で表されるフタロシアニンが適度に調整しているか、もしくは、一般式(4)〜(6)で表される(アザ)フタロシアニンの強い会合に起因した吸収波長の短波長化によって、欠損した長波長側の吸収を補填していることに起因すると推測している。
本発明の着色組成物は、好ましくは画像形成用着色組成物として用いることができる。本発明の着色組成物の用途としては、画像、特にカラー画像を形成するための画像記録材料が挙げられる。具体的には、以下に詳述するインクジェット方式記録材料を始めとして、感熱転写型画像記録材料、感圧記録材料、電子写真方式を用いる記録材料、転写式ハロゲン化銀感光材料、印刷インク、記録ペン等であり、好ましくはインクジェット方式記録材料、感熱転写型画像記録材料、電子写真方式を用いる記録材料であり、更に好ましくはインクジェット方式記録材料である。また、米国特許4808501号明細書、特開平6−35182号公報などに記載されているLCDやCCDなどの固体撮像素子で用いられているカラーフィルター各種繊維の染色のための染色液にも適用できる。
本発明に用いるフタロシアニン染料は、その用途に適した溶解性、熱移動性などの物性を、置換基により調整して使用する。また、本発明に用いるフタロシアニン染料は、用いられる系に応じて均一な溶解状態、乳化分散のような分散された溶解状態で使用する事が出来る。
本発明の着色組成物は、上記一般式(1)で表されるフタロシアニン染料と、上記一般式(4)で表されるフタロシアニン染料、一般式(5)で表されるアザフタロシアニン染料及び一般式(6)で表されるフタロシアニン染料より選択される少なくとも一種とを含有する。
上記染料の組み合わせにより、良好な堅牢性と高い印画濃度とを両立する着色組成物が得られる詳細なメカニズムは明らかでない。本発明者らは、一般的に会合性の強い一般式(4)〜(6)で表される(アザ)フタロシアニン染料の会合を一般式(1)で表されるフタロシアニンが適度に調整しているか、もしくは、一般式(4)〜(6)で表される(アザ)フタロシアニンの強い会合に起因した吸収波長の短波長化によって、欠損した長波長側の吸収を補填していることに起因すると推測している。
本発明の着色組成物は、好ましくは画像形成用着色組成物として用いることができる。本発明の着色組成物の用途としては、画像、特にカラー画像を形成するための画像記録材料が挙げられる。具体的には、以下に詳述するインクジェット方式記録材料を始めとして、感熱転写型画像記録材料、感圧記録材料、電子写真方式を用いる記録材料、転写式ハロゲン化銀感光材料、印刷インク、記録ペン等であり、好ましくはインクジェット方式記録材料、感熱転写型画像記録材料、電子写真方式を用いる記録材料であり、更に好ましくはインクジェット方式記録材料である。また、米国特許4808501号明細書、特開平6−35182号公報などに記載されているLCDやCCDなどの固体撮像素子で用いられているカラーフィルター各種繊維の染色のための染色液にも適用できる。
本発明に用いるフタロシアニン染料は、その用途に適した溶解性、熱移動性などの物性を、置換基により調整して使用する。また、本発明に用いるフタロシアニン染料は、用いられる系に応じて均一な溶解状態、乳化分散のような分散された溶解状態で使用する事が出来る。
着色組成物中、一般式(1)で表されるフタロシアニン染料と、一般式(4)で表されるフタロシアニン染料、一般式(5)で表されるアザフタロシアニン染料及び一般式(6)で表されるフタロシアニン染料より選択される少なくとも一種との質量比が50/50〜10/90であることが好ましい。染料の質量比を上記範囲内とすることで、着色組成物の高濃度での経時安定性(粘度変化や析出など)に優れ、また該着色組成物を用いた印画サンプルのオゾン堅牢性に優れ、また印画濃度に優れるという特徴を得ることができる。
また、着色組成物中、一般式(1)で表されるフタロシアニン染料の含有量は0.1〜10質量%であることが好ましい。0.1質量%未満になると、着色組成物の高濃度での経時安定性、及び印画濃度が劣り、10質量%超過になると印画サンプルのオゾン堅牢性が低下する。
本発明においては、着色組成物中の染料含有量(すなわち一般式(1)で表されるフタロシアニン染料と、一般式(4)で表されるフタロシアニン染料、一般式(5)で表されるアザフタロシアニン染料及び一般式(6)で表されるフタロシアニン染料より選択される少なくとも一種との合計量)が15〜20質量%の濃厚染料溶液とした場合においても、染料の経時析出が抑制できることがわかった。このことから、本発明の着色組成物は、濃厚インクジェット用インクとしても有用である。
〔インクジェット記録用インク〕
次に本発明のインクジェット記録用インクについて説明する。本発明のインクジェット記録用インクは、上記着色組成物を含む。インクジェット記録用インクは、親油性媒体や水性媒体中に前記フタロシアニン化合物を溶解及び/又は分散させることによって作製することができる。好ましくは、水性媒体を用いたインクである。必要に応じてその他の添加剤を、本発明の効果を害しない範囲内において含有される。その他の添加剤としては、例えば、乾燥防止剤(湿潤剤)、褪色防止剤、乳化安定剤、浸透促進剤、紫外線吸収剤、防腐剤、防黴剤、pH調整剤、表面張力調整剤、消泡剤、粘度調整剤、分散剤、分散安定剤、防錆剤、キレート剤等の公知の添加剤が挙げられる。これらの各種添加剤は、水溶性インクの場合にはインク液に直接添加する。油溶性染料を分散物の形で用いる場合には、染料分散物の調製後分散物に添加するのが一般的であるが、調製時に油相または水相に添加してもよい。
次に本発明のインクジェット記録用インクについて説明する。本発明のインクジェット記録用インクは、上記着色組成物を含む。インクジェット記録用インクは、親油性媒体や水性媒体中に前記フタロシアニン化合物を溶解及び/又は分散させることによって作製することができる。好ましくは、水性媒体を用いたインクである。必要に応じてその他の添加剤を、本発明の効果を害しない範囲内において含有される。その他の添加剤としては、例えば、乾燥防止剤(湿潤剤)、褪色防止剤、乳化安定剤、浸透促進剤、紫外線吸収剤、防腐剤、防黴剤、pH調整剤、表面張力調整剤、消泡剤、粘度調整剤、分散剤、分散安定剤、防錆剤、キレート剤等の公知の添加剤が挙げられる。これらの各種添加剤は、水溶性インクの場合にはインク液に直接添加する。油溶性染料を分散物の形で用いる場合には、染料分散物の調製後分散物に添加するのが一般的であるが、調製時に油相または水相に添加してもよい。
乾燥防止剤はインクジェット記録方式に用いるノズルのインク噴射口において該インクジェット用インクが乾燥することによる目詰まりを防止する目的で好適に使用される。
上記乾燥防止剤としては、水より蒸気圧の低い水溶性有機溶剤が好ましい。具体的な例としてはエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、チオジグリコール、ジチオジグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、アセチレングリコール誘導体、グリセリン、トリメチロールプロパン等に代表される多価アルコール類、エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノエチル(又はブチル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類、2−ピロリドン、N−メチルー2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−エチルモルホリン等の複素環類、スルホラン、ジメチルスルホキシド、3−スルホレン等の含硫黄化合物、ジアセトンアルコール、ジエタノールアミン等の多官能化合物、尿素誘導体が挙げられる。これらのうちグリセリン、ジエチレングリコール等の多価アルコールがより好ましい。また上記の乾燥防止剤は単独で用いても良いし2種以上併用しても良い。これらの乾燥防止剤はインク中に10〜50質量%含有することが好ましい。
浸透促進剤は、インクジェット用インクを紙により良く浸透させる目的で好適に使用される。浸透促進剤としてはエタノール、イソプロパノール、ブタノール,ジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテル、1,2−ヘキサンジオール等のアルコール類やラウリル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウムやノニオン性界面活性剤等を用いることができる。これらはインク中に5〜30質量%含有すれば通常充分な効果があり、印字の滲み、紙抜け(プリントスルー)を起こさない添加量の範囲で使用するのが好ましい。
紫外線吸収剤は、画像の保存性を向上させる目的で使用される。紫外線吸収剤としては特開昭58−185677号公報、同61−190537号公報、特開平2−782号公報、同5−197075号公報、同9−34057号公報等に記載されたベンゾトリアゾール系化合物、特開昭46−2784号公報、特開平5−194483号公報、米国特許第3214463号明細書等に記載されたベンゾフェノン系化合物、特公昭48−30492号公報、同56−21141号公報、特開平10−88106号公報等に記載された桂皮酸系化合物、特開平4−298503号公報、同8−53427号公報、同8−239368号公報、同10−182621号公報、特表平8−501291号公報等に記載されたトリアジン系化合物、リサーチディスクロージャーNo.24239号に記載された化合物やスチルベン系、ベンズオキサゾール系化合物に代表される紫外線を吸収して蛍光を発する化合物、いわゆる蛍光増白剤も用いることができる。
褪色防止剤は、画像の保存性を向上させる目的で使用される。前記褪色防止剤としては、各種の有機系及び金属錯体系の褪色防止剤を使用することができる。有機の褪色防止剤としてはハイドロキノン類、アルコキシフェノール類、ジアルコキシフェノール類、フェノール類、アニリン類、アミン類、インダン類、クロマン類、アルコキシアニリン類、ヘテロ環類などがあり、金属錯体としてはニッケル錯体、亜鉛錯体などがある。より具体的にはリサーチディスクロージャーNo.17643の第VIIのIないしJ項、同No.15162、同No.18716の650頁左欄、同No.36544の527頁、同No.307105の872頁、同No.15162に引用された特許に記載された化合物や特開昭62−215272号公報の127頁〜137頁に記載された代表的化合物の一般式及び化合物例に含まれる化合物を使用することができる。
防黴剤としては、デヒドロ酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、ナトリウムピリジンチオン−1−オキシド、p−ヒドロキシ安息香酸エチルエステル、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンおよびその塩等が挙げられる。これらはインク中に0.02〜1.00質量%使用するのが好ましい。
pH調整剤としては前記中和剤(有機塩基、無機アルカリ)を用いることができる。前記pH調整剤はインクジェット記録用インクの保存安定性を向上させる目的で、該インクジェット記録用インクがpH6〜10と夏用に添加するのが好ましく、pH7〜10となるように添加するのがより好ましい。
表面張力調整剤としてはノニオン、カチオンあるいはアニオン界面活性剤が挙げられる。なお、本発明のインクジェット用インクの表面張力は25〜70mN/mが好ましい。さらに25〜60mN/mが好ましい。また本発明のインクジェット記録用インクの粘度は30mPa・s以下が好ましい。更に20mPa・s以下に調整することがより好ましい。界面活性剤の例としては、脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩等のアニオン系界面活性剤や、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、オキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマー等のノニオン系界面活性剤が好ましい。また、アセチレン系ポリオキシエチレンオキシド界面活性剤であるSURFYNOLS(AirProducts&Chemicals社)も好ましく用いられる。また、N,N−ジメチル−N−アルキルアミンオキシドのようなアミンオキシド型の両性界面活性剤等も好ましい。更に、特開昭59−157,636号の第(37)〜(38)頁、リサーチ,ディスクロージャーNo.308119(1989年)記載の界面活性剤として挙げたものも使うことができる。
消泡剤としては、フッ素系、シリコーン系化合物やEDTAに代表されるキレート剤等も必要に応じて使用することができる。
本発明のフタロシアニン化合物及びアザフタロシアニン化合物を水性媒体に分散させる場合は、特開平11−286637号、特願平2000−78491号、同2000−80259号、同2000−62370号等の各公報に記載されるように、色素と油溶性ポリマーとを含有する着色微粒子を水性媒体に分散したり、特願平2000−78454号、同2000−78491号、同2000−203856号,同2000−203857号の各明細書のように高沸点有機溶媒に溶解した本発明の化合物を水性媒体中に分散することが好ましい。本発明の化合物を水性媒体に分散させる場合の具体的な方法,使用する油溶性ポリマー、高沸点有機溶剤、添加剤及びそれらの使用量は、上記特許公報等に記載されたものを好ましく使用することができる。あるいは、前記フタロシアニン化合物を固体のまま微粒子状態に分散してもよい。分散時には、分散剤や界面活性剤を使用することができる。分散装置としては、簡単なスターラーやインペラー攪拌方式、インライン攪拌方式、ミル方式(例えば、コロイドミル、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテーターミル等)、超音波方式、高圧乳化分散方式(高圧ホモジナイザー;具体的な市販装置としてはゴーリンホモジナイザー、マイクロフルイダイザー、DeBEE2000等)を使用することができる。上記のインクジェット記録用インクの調製方法については、先述の特許以外にも特開平5−148436号、同5−295312号、同7−97541号、同7−82515号、同7−118584号、特開平11−286637号、特願2000−87539号の各公報に詳細が記載されていて、本発明のインクジェット記録用インクの調製にも利用できる。
水性媒体は、水を主成分とし、所望により、水混和性有機溶剤を添加した混合物を用いることができる。前記水混和性有機溶剤の例には、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール)、多価アルコール類(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ペンタンジオール、グリセリン、ヘキサントリオール、チオジグリコール)、グリコール誘導体(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングルコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル)、アミン(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、モルホリン、N−エチルモルホリン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ポリエチレンイミン、テトラメチルプロピレンジアミン)及びその他の極性溶媒(例えば、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、2−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、アセトニトリル、アセトン)が含まれる。尚、前記水混和性有機溶剤は、二種類以上を併用してもよい。
本発明のインクジェット記録用インク100質量部中は、前記フタロシアニン化合物を0.2質量部以上20質量部以下含有するのが好ましい。また、本発明のインクジェット用インクには、前記フタロシアニン化合物とともに、他の色素を併用してもよい。2種類以上の色素を併用する場合は、色素の含有量の合計が前記範囲となっているのが好ましい。
本発明のインクジェット記録用インクは、粘度が40cp以下であるのが好ましい。また、その表面張力は20mN/m以上70mN/m以下であるのが好ましい。粘度及び表面張力は、種々の添加剤、例えば、粘度調整剤、表面張力調整剤、比抵抗調整剤、皮膜調整剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、褪色防止剤、防黴剤、防錆剤、分散剤及び界面活性剤を添加することによって、調整できる。
本発明のインクジェット記録用インクは、単色の画像形成のみならず、フルカラーの画像形成に用いることができる。フルカラー画像を形成するために、マゼンタ色調インク、シアン色調インク、及びイエロー色調インクを用いることができ、また、色調を整えるために、更にブラック色調インクを用いてもよい。
適用できるイエロー染料としては、任意のものを使用することが出来る。例えばカップリング成分(以降カプラー成分と呼ぶ)としてフェノール類、ナフトール類、アニリン類、ピラゾロンやピリドン等のようなヘテロ環類、開鎖型活性メチレン化合物類、などを有するアリールもしくはヘテリルアゾ染料;例えばカプラー成分として開鎖型活性メチレン化合物類などを有するアゾメチン染料;例えばベンジリデン染料やモノメチンオキソノール染料等のようなメチン染料;例えばナフトキノン染料、アントラキノン染料等のようなキノン系染料などがあり、これ以外の染料種としてはキノフタロン染料、ニトロ,ニトロソ染料、アクリジン染料、アクリジノン染料等を挙げることができる。
適用できるマゼンタ染料としては、任意のものを使用することが出来る。例えばカプラー成分としてフェノール類、ナフトール類、アニリン類などを有するアリールもしくはヘテリルアゾ染料;例えばカプラー成分としてピラゾロン類、ピラゾロトリアゾール類などを有するアゾメチン染料;例えばアリーリデン染料、スチリル染料、メロシアニン染料、シアニン染料、オキソノール染料などのようなメチン染料;ジフェニルメタン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料などのようなカルボニウム染料、例えばナフトキノン、アントラキノン、アントラピリドンなどのようなキノン染料、例えばジオキサジン染料等のような縮合多環染料等を挙げることができる。
適用できるシアン染料としては、任意のものを使用する事が出来る。例えばカプラー成分としてフェノール類、ナフトール類、アニリン類などを有するアリールもしくはヘテリルアゾ染料;例えばカプラー成分としてフェノール類、ナフトール類、ピロロトリアゾールのようなヘテロ環類などを有するアゾメチン染料;シアニン染料、オキソノール染料、メロシアニン染料などのようなポリメチン染料;ジフェニルメタン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料などのようなカルボニウム染料;フタロシアニン染料;アントラキノン染料;インジゴ,チオインジゴ染料などを挙げることができる。
前記の各染料は、クロモフォアの一部が解離して初めてイエロー、マゼンタ、シアンの各色を呈するものであってもよく、その場合のカウンターカチオンはアルカリ金属や、アンモニウムのような無機のカチオンであってもよいし、ピリジニウム、4級アンモニウム塩のような有機のカチオンであってもよく、さらにはそれらを部分構造に有するポリマーカチオンであってもよい。適用できる黒色材としては、ジスアゾ、トリスアゾ、テトラアゾ染料のほか、カーボンブラックの分散体を挙げることができる。
〔インクジェット記録方法〕
本発明のインクジェット記録方法は、前記インクジェット記録用インクにエネルギーを供与して、公知の受像材料、即ち普通紙、樹脂コート紙、例えば特開平8−169172号公報、同8−27693号公報、同2−276670号公報、同7−276789号公報、同9−323475号公報、特開昭62−238783号公報、特開平10−153989号公報、同10−217473号公報、同10−235995号公報、同10−337947号公報、同10−217597号公報、同10−337947号公報等に記載されているインクジェット専用紙、フィルム、電子写真共用紙、布帛、ガラス、金属、陶磁器等に画像を形成する。
本発明のインクジェット記録方法は、前記インクジェット記録用インクにエネルギーを供与して、公知の受像材料、即ち普通紙、樹脂コート紙、例えば特開平8−169172号公報、同8−27693号公報、同2−276670号公報、同7−276789号公報、同9−323475号公報、特開昭62−238783号公報、特開平10−153989号公報、同10−217473号公報、同10−235995号公報、同10−337947号公報、同10−217597号公報、同10−337947号公報等に記載されているインクジェット専用紙、フィルム、電子写真共用紙、布帛、ガラス、金属、陶磁器等に画像を形成する。
画像を形成する際に、光沢性や耐水性を与えたり耐候性を改善する目的からポリマー微粒子分散物(ポリマーラテックスともいう)を併用してもよい。ポリマーラテックスを受像材料に付与する時期については、着色剤を付与する前であっても,後であっても、また同時であってもよく、したがって添加する場所も受像紙中であっても、インク中であってもよく、あるいはポリマーラテックス単独の液状物として使用しても良い。具体的には、特願2000−363090号、同2000−315231号、同2000−354380号、同2000−343944号、同2000−268952号、同2000−299465号、同2000−297365号等の各明細書に記載された方法を好ましく用いることが出きる。
以下に、本発明のインクを用いてインクジェットプリントをするのに用いられる記録紙及び記録フィルムについて説明する。記録紙及び記録フィルムにおける支持体は、LBKP、NBKP等の化学パルプ、GP、PGW、RMP、TMP、CTMP、CMP、CGP等の機械パルプ、DIP等の古紙パルプ等からなり、必要に応じて従来公知の顔料、バインダー、サイズ剤、定着剤、カチオン剤、紙力増強剤等の添加剤を混合し、長網抄紙機、円網抄紙機等の各種装置で製造されたもの等が使用可能である。これらの支持体の他に合成紙、プラスチックフィルムシートのいずれであってもよく、支持体の厚みは10〜250μm、坪量は10〜250g/m2が望ましい。支持体には、そのままインク受容層及びバックコート層を設けてもよいし、デンプン、ポリビニルアルコール等でサイズプレスやアンカーコート層を設けた後、インク受容層及びバックコー卜層を設けてもよい。更に支持体には、マシンカレンダー、TGカレンダー、ソフトカレンダー等のカレンダー装置により平坦化処理を行ってもよい。本発明では支持体として、両面をポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブテン及びそれらのコポリマー)でラミネートした紙及びプラスチックフィルムがより好ましく用いられる。ポリオレフィン中に、白色顔料(例えば、酸化チタン、酸化亜鉛)又は色味付け染料(例えば、コバルトブルー、群青、酸化ネオジウム)を添加することが好ましい。
支持体上に設けられるインク受容層には、顔料や水性バインダーが含有される。顔料としては、白色顔料が好ましく、白色顔料としては、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、クレー、珪藻土、合成非晶質シリカ、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、二酸化チタン、硫化亜鉛、炭酸亜鉛等の白色無機顔料、スチレン系ピグメント、アクリル系ピグメント、尿素樹脂、メラミン樹脂等の有機顔料等が挙げられる。インク受容層に含有される白色顔料としては、多孔性無機顔料が好ましく、特に細孔面積が大きい合成非晶質シリカ等が好適である。合成非晶質シリカは、乾式製造法によって得られる無水珪酸及び湿式製造法によって得られる含水珪酸のいずれも使用可能であるが、特に含水珪酸を使用することが望ましい。
インク受容層に含有される水性バインダーとしては、ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、デンプン、カチオン化デンプン、カゼイン、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリアルキレンオキサイド、ポリアルキレンオキサイド誘導体等の水溶性高分子、スチレンブタジエンラテックス、アクリルエマルジョン等の水分散性高分子等が挙げられる。これらの水性バインダーは単独又は2種以上併用して用いることができる。本発明においては、これらの中でも特にポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコールが顔料に対する付着性、インク受容層の耐剥離性の点で好適である。インク受容層は、顔料及び水性結着剤の他に媒染剤、耐水化剤、耐光性向上剤、界面活性剤、その他の添加剤を含有することができる。
インク受容層中に添加する媒染剤は、不動化されていることが好ましい。そのためには、ポリマー媒染剤が好ましく用いられる。ポリマー媒染剤については、特開昭48−28325号、同54−74430号、同54−124726号、同55−22766号、同55−142339号、同60−23850号、同60−23851号、同60−23852号、同60−23853号、同60−57836号、同60−60643号、同60−118834号、同60−122940号、同60−122941号、同60−122942号、同60−235134号、特開平1−161236号の各公報、米国特許2484430号、同2548564号、同3148061号、同3309690号、同4115124号、同4124386号、同4193800号、同4273853号、同4282305号、同4450224号の各明細書に記載がある。特開平1−161236号公報の212〜215頁に記載のポリマー媒染剤を含有する受像材料が特に好ましい。同公報記載のポリマー媒染剤を用いると、優れた画質の画像が得られ、かつ画像の耐光性が改善される。
耐水化剤は、画像の耐水化に有効であり、これらの耐水化剤としては、特にカチオン樹脂が望ましい。このようなカチオン樹脂としては、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン、ポリエチレンイミン、ポリアミンスルホン、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重合物、カチオンポリアクリルアミド、コロイダルシリカ等が挙げられ、これらのカチオン樹脂の中で特にポリアミドポリアミンエピクロルヒドリンが好適である。これらのカチオン樹脂の含有量は、インク受容層の全固形分に対して1〜15質量%が好ましく、特に3〜10質量%であることが好ましい。
耐光性向上剤としては、硫酸亜鉛、酸化亜鉛、ヒンダーアミン系酸化防止剤、ベンゾフェノン等のベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤等が挙げられる。これらの中で特に硫酸亜鉛が好適である。
界面活性剤は、塗布助剤、剥離性改良剤、スベリ性改良剤あるいは帯電防止剤として機能する。界面活性剤については、特開昭62−173463号、同62−183457号の各公報に記載がある。界面活性剤の代わりに有機フルオロ化合物を用いてもよい。有機フルオロ化合物は、疎水性であることが好ましい。有機フルオロ化合物の例には、フッ素系界面活性剤、オイル状フッ素系化合物(例えば、フッ素油)及び固体状フッ素化合物樹脂(例えば、四フッ化エチレン樹脂)が含まれる。有機フルオロ化合物については、特公昭57−9053号(第8〜17欄)、特開昭61−20994号、同62−135826号の各公報に記載がある。その他のインク受容層に添加される添加剤としては、顔料分散剤、増粘剤、消泡剤、染料、蛍光増白剤、防腐剤、pH調整剤、マット剤、硬膜剤等が挙げられる。なお、インク受容層は1層でも2層でもよい。
記録紙及び記録フィルムには、バックコート層を設けることもでき、この層に添加可能な成分としては、白色顔料、水性バインダー、その他の成分が挙げられる。バックコート層に含有される白色顔料としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、擬べーマイト、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、加水ハロイサイト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム等の白色無機顔料、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント,ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂等の有機顔料等が挙げられる。
バックコート層に含有される水性バインダーとしては、スチレン/マレイン酸塩共重合体、スチレン/アクリル酸塩共重合体、ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、デンプン、カチオン化デンプン、カゼイン、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン等の水溶性高分子、スチレンブタジエンラテックス、アクリルエマルジョン等の水分散性高分子等が挙げられる。バックコート層に含有されるその他の成分としては、消泡剤、抑泡剤、染料、蛍光増白剤、防腐剤、耐水化剤等が挙げられる。
インクジェット記録紙及び記録フィルムの構成層(バックコート層を含む)には、ポリマーラテックスを添加してもよい。ポリマーラテックスは、寸度安定化、カール防止、接着防止、膜のひび割れ防止のような膜物性改良の目的で使用される。ポリマーラテックスについては、特開昭62−245258号、同62−1316648号、同62−110066号の各公報に記載がある。ガラス転移温度が低い(40℃以下の)ポリマーラテックスを媒染剤を含む層に添加すると、層のひび割れやカールを防止することができる。また、ガラス転移温度が高いポリマーラテックスをバックコート層に添加しても、カールを防止することができる。
本発明のインクは、インクジェットの記録方式に制限はなく、公知の方式、例えば静電誘引力を利用してインクを吐出させる電荷制御方式、ピエゾ素子の振動圧力を利用するドロップオンデマンド方式(圧力パルス方式)、電気信号を音響ビームに変えインクに照射して、放射圧を利用してインクを吐出させる音響インクジェット方式、及びインクを加熱して気泡を形成し、生じた圧力を利用するサーマルインクジェット方式等に用いられる。インクジェット記録方式には、フォトインクと称する濃度の低いインクを小さい体積で多数射出する方式、実質的に同じ色相で濃度の異なる複数のインクを用いて画質を改良する方式や無色透明のインクを用いる方式が含まれる。
本発明を実施例によって更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されない。
(合成例)
以下、実施例に本発明のフタロシアニン系色素誘導体の合成法を詳しく説明するが、出発物質、色素中間体及び合成ル−トについて限定されるものでない。
以下、実施例に本発明のフタロシアニン系色素誘導体の合成法を詳しく説明するが、出発物質、色素中間体及び合成ル−トについて限定されるものでない。
<染料1Aの合成>
本発明の一般式(1)で表されるフタロシアニン化合物は、例えば下記合成ルートから誘導することができる。以下の実施例において、λmaxは吸収極大波長であり、εmaxは吸収極大波長におけるモル吸光係数を意味する。
本発明の一般式(1)で表されるフタロシアニン化合物は、例えば下記合成ルートから誘導することができる。以下の実施例において、λmaxは吸収極大波長であり、εmaxは吸収極大波長におけるモル吸光係数を意味する。
1000mL三つ口フラスコにジエチレングリコール134g(フィッシャー製)、オルソ酢酸エチル21.2g(フィッシャー製)、酢酸0.63g(フィッシャー製)、テトラクロロフタロニトリル5.63g(シグマアルドリッチ製)、3−(2,3−ジシアノベンゼン−1−イルスルホニル)プロパンスルホン酸ナトリウム24.1g(WO2007/37039A1、67頁記載の方法で合成)を加え、100℃に加熱攪拌し、ついで、ここに無水塩化銅3.0g(フィッシャー製)、安息香酸アンモニウム24.8g(アクロス製)を加え、100℃で24時間反応させた。反応液に、濃塩酸40mLを加え、85℃に冷却し、そこにアセトン360mLを滴下し、結晶を析出させた。室温まで冷却し、結晶をろ別しアセトンで十分に洗浄した。ろ別した結晶を水1000mLに溶解し、陽イオン交換樹脂(オルガノ社製、アンバーライトIR−120Na)を通液させたのち、透析チューブを用いて電気伝導度が10μSとなるまで脱塩し、平均孔径0.2μmのミクロフィルターで塵取りを行い、60℃のオーブンで乾燥させ、例示化合物1Aの緑色光沢結晶21.8gを得た。希薄水溶液での吸収極大波長は659.5nmであった。
<染料4Aの合成>
本発明の一般式(4)で表されるフタロシアニン化合物は、例えば下記合成ル−トから誘導することができる。
本発明の一般式(4)で表されるフタロシアニン化合物は、例えば下記合成ル−トから誘導することができる。
合成例1:化合物(A)の合成
窒素気流下、4−ニトロフタロニトリル(東京化成)26.0gを200mLのDMSO(ジメチルスルホキシド)に溶解し、内温20℃で攪拌しているところへ、30.3gの3−メルカプト−プロパン−スルホン酸ナトリウム(アルドリッチ)を添加した。続いて、内温20℃で攪拌しているところへ、24.4gの無水炭酸ナトリウムを徐々に加えた。反応液を攪拌しながら、30℃まで加温し、同温度で1時間撹拌した。20℃まで冷却した後、反応液をヌッチェでろ過し、ろ液を15000mLの酢酸エチルにあけて晶析し、引き続き室温で30分間撹拌して、析出した粗結晶をヌッチェでろ過し、酢酸エチルで洗浄し、乾燥した。得られた粗結晶を、メタノール/酢酸エチルから再結晶して、42.5gの化合物Aを得た。1H−NMR(DMSO−d6),δ値TMS基準:1.9〜2.0(2H,t);2.5〜2.6(2H,m);3.2〜3.3(2H,t);7.75〜7.85(1H,d);7.93〜8.03(1H,d);8.05〜8.13(1H,s)
窒素気流下、4−ニトロフタロニトリル(東京化成)26.0gを200mLのDMSO(ジメチルスルホキシド)に溶解し、内温20℃で攪拌しているところへ、30.3gの3−メルカプト−プロパン−スルホン酸ナトリウム(アルドリッチ)を添加した。続いて、内温20℃で攪拌しているところへ、24.4gの無水炭酸ナトリウムを徐々に加えた。反応液を攪拌しながら、30℃まで加温し、同温度で1時間撹拌した。20℃まで冷却した後、反応液をヌッチェでろ過し、ろ液を15000mLの酢酸エチルにあけて晶析し、引き続き室温で30分間撹拌して、析出した粗結晶をヌッチェでろ過し、酢酸エチルで洗浄し、乾燥した。得られた粗結晶を、メタノール/酢酸エチルから再結晶して、42.5gの化合物Aを得た。1H−NMR(DMSO−d6),δ値TMS基準:1.9〜2.0(2H,t);2.5〜2.6(2H,m);3.2〜3.3(2H,t);7.75〜7.85(1H,d);7.93〜8.03(1H,d);8.05〜8.13(1H,s)
合成例2:化合物(B)の合成
42.0gの化合物(A)を300mLの酢酸に溶解し、内温20℃で攪拌しているところへ、2.5gNa2WO4,2H2Oを添加した後、氷浴中、内温10℃まで冷却した。引き続き、32mLの過酸化水素水(30%)を発熱に注意しながら徐々に滴下した。内温15〜20℃で30分間撹拌した後に、反応液を内温60℃まで加温して、同温度で1時間撹拌した。20℃まで冷却した後、反応液に1500mLの酢酸エチルを注入し、引き続き同温度にて30分間撹拌した後に、析出した粗結晶をヌッチェでろ過し、200mLの酢酸エチルで洗浄し、乾燥した。得られた粗結晶を、メタノール/酢酸エチルを用いて加熱洗浄して精製して、40.0gの化合物Bを得た。1H−NMR(DMSO−d6),δ値TMS基準:1.8〜1.9(2H,t);2.4〜2.5(2H,m);3.6〜3.7(2H,t);8.3〜8.4(1H,d);8.4〜8.5(1H,d);8.6〜8.7(1H,s)
42.0gの化合物(A)を300mLの酢酸に溶解し、内温20℃で攪拌しているところへ、2.5gNa2WO4,2H2Oを添加した後、氷浴中、内温10℃まで冷却した。引き続き、32mLの過酸化水素水(30%)を発熱に注意しながら徐々に滴下した。内温15〜20℃で30分間撹拌した後に、反応液を内温60℃まで加温して、同温度で1時間撹拌した。20℃まで冷却した後、反応液に1500mLの酢酸エチルを注入し、引き続き同温度にて30分間撹拌した後に、析出した粗結晶をヌッチェでろ過し、200mLの酢酸エチルで洗浄し、乾燥した。得られた粗結晶を、メタノール/酢酸エチルを用いて加熱洗浄して精製して、40.0gの化合物Bを得た。1H−NMR(DMSO−d6),δ値TMS基準:1.8〜1.9(2H,t);2.4〜2.5(2H,m);3.6〜3.7(2H,t);8.3〜8.4(1H,d);8.4〜8.5(1H,d);8.6〜8.7(1H,s)
合成例3:例示化合物102β(一般式(4)の染料4A)の合成
冷却管の付いた三つ口フラスコに、n−アミルアルコール70mL加え、そこに化合物B6.7g、塩化銅(II)1.0gを加え、攪拌しながら室温で7.0mLの1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(DBU)を滴下した。引き続き、反応液を内温100℃まで加温して、同温度で10時間撹拌した。40℃まで冷却した後、50℃の加温したメタノ−ル250mLを注入して、還流下で1時間攪拌した。次に、反応液を室温まで冷却した後、得られた固体をヌッチェでろ過し、200mLのメタノールで洗浄した。続いて得られた固体を塩化ナトリウムで飽和した100mLの1M塩酸水溶液に加え、未反応の銅塩を溶かし出した。不溶物をろ過した後、ろ液に300mLのメタノールを滴下して晶析した後、得られた粗結晶をヌッチェでろ過し、200mLのメタノールで洗浄した。粗結晶を、50mLの水に溶解させた後、水溶液を攪拌しながら酢酸ナトリウムの飽和メタノール溶液100mLを徐々に添加して造塩した。更に、攪拌しながら還流温度まで加温し、同温度で1時間撹拌した。室温まで冷却した後、析出した結晶をろ過し、メタノールで洗浄した。引き続き、80%メタノール100mLに得られた結晶を加え、1時間還流下撹拌し、室温まで冷却した後、析出した結晶をろ過し、更に、70%メタノール水溶液100mLに得られた結晶を加え、1時間還流撹拌し、室温まで冷却した後、析出した結晶をろ過し、メタノ−ル100mLで洗浄後乾燥して、3.8gの例示化合物102βを青色結晶として得た。
λmax(吸収極大波長):629.1nm;εmax(吸収極大波長におけるモル吸光係数)=6.19×104(水溶液中)。得られた化合物を分析(質量分析法:ESI−MS、元素分析、中和滴定等種々の機器解析方法により測定)した結果、本明細書中で定義したフタロシアニン銅(II)−置換位置が、β−位置換型{それぞれの各ベンゼン核の(2または3位)、(6または7位)、(10または11位)、(14または15位)に−{SO2−(CH2)3−SO3Na}基を1個、銅フタロシアニン一分子中−{SO2−(CH2)3−SO3Na}基を合計4個有する}であることが確認できた。
冷却管の付いた三つ口フラスコに、n−アミルアルコール70mL加え、そこに化合物B6.7g、塩化銅(II)1.0gを加え、攪拌しながら室温で7.0mLの1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(DBU)を滴下した。引き続き、反応液を内温100℃まで加温して、同温度で10時間撹拌した。40℃まで冷却した後、50℃の加温したメタノ−ル250mLを注入して、還流下で1時間攪拌した。次に、反応液を室温まで冷却した後、得られた固体をヌッチェでろ過し、200mLのメタノールで洗浄した。続いて得られた固体を塩化ナトリウムで飽和した100mLの1M塩酸水溶液に加え、未反応の銅塩を溶かし出した。不溶物をろ過した後、ろ液に300mLのメタノールを滴下して晶析した後、得られた粗結晶をヌッチェでろ過し、200mLのメタノールで洗浄した。粗結晶を、50mLの水に溶解させた後、水溶液を攪拌しながら酢酸ナトリウムの飽和メタノール溶液100mLを徐々に添加して造塩した。更に、攪拌しながら還流温度まで加温し、同温度で1時間撹拌した。室温まで冷却した後、析出した結晶をろ過し、メタノールで洗浄した。引き続き、80%メタノール100mLに得られた結晶を加え、1時間還流下撹拌し、室温まで冷却した後、析出した結晶をろ過し、更に、70%メタノール水溶液100mLに得られた結晶を加え、1時間還流撹拌し、室温まで冷却した後、析出した結晶をろ過し、メタノ−ル100mLで洗浄後乾燥して、3.8gの例示化合物102βを青色結晶として得た。
λmax(吸収極大波長):629.1nm;εmax(吸収極大波長におけるモル吸光係数)=6.19×104(水溶液中)。得られた化合物を分析(質量分析法:ESI−MS、元素分析、中和滴定等種々の機器解析方法により測定)した結果、本明細書中で定義したフタロシアニン銅(II)−置換位置が、β−位置換型{それぞれの各ベンゼン核の(2または3位)、(6または7位)、(10または11位)、(14または15位)に−{SO2−(CH2)3−SO3Na}基を1個、銅フタロシアニン一分子中−{SO2−(CH2)3−SO3Na}基を合計4個有する}であることが確認できた。
(実施例1)
下記の成分に脱イオン水を加え100gとした後、30〜40℃で加熱しながら1時間撹拌した。その後NaOH10mol/LにてpH=9に調製し、平均孔径0.25μmのミクロフィルターで減圧濾過しシアン用インク液を調製した。
下記の成分に脱イオン水を加え100gとした後、30〜40℃で加熱しながら1時間撹拌した。その後NaOH10mol/LにてpH=9に調製し、平均孔径0.25μmのミクロフィルターで減圧濾過しシアン用インク液を調製した。
フタロシアニン染料(化合物1A) 2.0g
フタロシアニン染料(化合物4C) 3.0g
ジエチレングリコール 2g
グリセリン 12g
ジエチレングリコールモノブチルエーテル 23g
2−ピロリドン 8g
トリエタノールアミン 1.79g
ベンゾトリアゾール 0.006g
サーフィノールTG 0.85g
PROXEL XL2 0.18g
フタロシアニン染料(化合物4C) 3.0g
ジエチレングリコール 2g
グリセリン 12g
ジエチレングリコールモノブチルエーテル 23g
2−ピロリドン 8g
トリエタノールアミン 1.79g
ベンゾトリアゾール 0.006g
サーフィノールTG 0.85g
PROXEL XL2 0.18g
(実施例2〜15、比較例1〜10)
フタロシアニン染料及び染料添加量を、下記表23〜25に示すように変更した以外は、実施例1のインク液の調製と同様にして、実施例2〜15及び比較例1〜10のインク液を調製した。
フタロシアニン染料及び染料添加量を、下記表23〜25に示すように変更した以外は、実施例1のインク液の調製と同様にして、実施例2〜15及び比較例1〜10のインク液を調製した。
<画像記録及び評価>
以上の各実施例(実施例1〜15)及び比較例(比較例1〜10)のインクジェット用インクについて、下記評価を行った。その結果を表23〜25に示した。なお、画像記録は、各インクジェット用インクを、インクジェットプリンター(EPSON(株)社製;PM−700C)でフォト光沢紙(PT−101、Canon)、及び普通紙(GF500、Canon)に画像を記録した。
以上の各実施例(実施例1〜15)及び比較例(比較例1〜10)のインクジェット用インクについて、下記評価を行った。その結果を表23〜25に示した。なお、画像記録は、各インクジェット用インクを、インクジェットプリンター(EPSON(株)社製;PM−700C)でフォト光沢紙(PT−101、Canon)、及び普通紙(GF500、Canon)に画像を記録した。
(耐オゾン性)
前記画像を形成したフォト光沢紙を、オゾンガス濃度が0.5±0.1ppm、室温、暗所に設定されたボックス内に7日間放置し、オゾンガス下放置前後の画像濃度を反射濃度計(X−Rite310TR)を用いて測定し、色素残存率として評価した。なお、前記反射濃度は、1、1.5及び2.0の3点で測定した。ボックス内のオゾンガス濃度は、APPLICS製オゾンガスモニター(モデル:OZG−EM−01)を用いて設定した。何れの濃度でも色素残存率が70%以上の場合をA、1又は2点が70%未満をB、全ての濃度で70%未満の場合をCとして、三段階で評価した。
前記画像を形成したフォト光沢紙を、オゾンガス濃度が0.5±0.1ppm、室温、暗所に設定されたボックス内に7日間放置し、オゾンガス下放置前後の画像濃度を反射濃度計(X−Rite310TR)を用いて測定し、色素残存率として評価した。なお、前記反射濃度は、1、1.5及び2.0の3点で測定した。ボックス内のオゾンガス濃度は、APPLICS製オゾンガスモニター(モデル:OZG−EM−01)を用いて設定した。何れの濃度でも色素残存率が70%以上の場合をA、1又は2点が70%未満をB、全ての濃度で70%未満の場合をCとして、三段階で評価した。
(印画濃度)
普通紙における印画濃度100%における反射濃度を画像濃度を反射濃度計(X−Rite310TR)を用いて測定し、印画濃度が1.10以上の場合をA、1.05以上1.10未満の場合をB、1.05未満の場合をCとして、三段階で評価した。
普通紙における印画濃度100%における反射濃度を画像濃度を反射濃度計(X−Rite310TR)を用いて測定し、印画濃度が1.10以上の場合をA、1.05以上1.10未満の場合をB、1.05未満の場合をCとして、三段階で評価した。
(ブロンズ光沢)
印画したサンプルの最高濃度部分を白色蛍光灯下で目視で観測し、赤銅がかった光沢が観測されない場合をA、うっすらと観測される場合をB、明らかに観測される場合をCの三段階で評価した。
印画したサンプルの最高濃度部分を白色蛍光灯下で目視で観測し、赤銅がかった光沢が観測されない場合をA、うっすらと観測される場合をB、明らかに観測される場合をCの三段階で評価した。
(色相)
各実施例(実施例1〜15)及び比較例(比較例1〜10)のインクジェット用インクを用いて印画したサンプルを目視で観測し、純色のシアンである場合をA、やや赤みがかった青色に近いシアンをB、明らかに青色の場合をCの三段階で評価した。
各実施例(実施例1〜15)及び比較例(比較例1〜10)のインクジェット用インクを用いて印画したサンプルを目視で観測し、純色のシアンである場合をA、やや赤みがかった青色に近いシアンをB、明らかに青色の場合をCの三段階で評価した。
(光源依存性)
各実施例(実施例7〜15)及び比較例(比較例1、2、6〜10)にて印画したサンプルに対して、標準光D50の下で観察したときの色と、標準光Aの下で観察したときの色の間の色差ΔEを算出し、ΔEが3未満をA、3以上をBで評価した。
各実施例(実施例7〜15)及び比較例(比較例1、2、6〜10)にて印画したサンプルに対して、標準光D50の下で観察したときの色と、標準光Aの下で観察したときの色の間の色差ΔEを算出し、ΔEが3未満をA、3以上をBで評価した。
(経時貯蔵安定性)
各実施例(実施例1〜6)及び比較例(比較例1〜5)のインク液に関して、密封かつ静置状態で室温2週間経時貯蔵し、目視にて溶解状態を保っているものをA、染料の析出や分離が起きたものをBの2段階で評価した。
各実施例(実施例1〜6)及び比較例(比較例1〜5)のインク液に関して、密封かつ静置状態で室温2週間経時貯蔵し、目視にて溶解状態を保っているものをA、染料の析出や分離が起きたものをBの2段階で評価した。
本発明のインクジェット記録用インクは、比較例のインクと比べて、同等の画像堅牢性を保ちつつ、高い印画濃度を実現している事が分かった。また、インク液の経時貯蔵安定性に優れ、あるいは、光源依存性を抑制できることが分かった。
以下に実施例において使用した染料の構造を示す。
Claims (14)
- 下記一般式(1)で表されるフタロシアニン染料と、下記一般式(4)で表されるフタロシアニン染料、一般式(5)で表されるアザフタロシアニン染料及び一般式(6)で表されるフタロシアニン染料より選択される少なくとも一種とを含む着色組成物。
一般式(1):
(一般式(1)中、
環A〜Dのうちの3つが一般式(2)で表される環であり、環A〜Dのうちの1つが一般式(3)で表される環である。
Z1は、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。複数のZ1は同じであっても異なっていてもよい。
X1〜X4は、それぞれ独立に、水素原子又はハロゲン原子を表す。
ただし、X1〜X4の少なくとも1つは、ハロゲン原子である。
*はフタロシアニン環の結合位置を表す。
一般式(1)で表されるフタロシアニン染料は、少なくとも1つはイオン性親水性基を置換基として有する。)
一般式(4):
(一般式(4)中、
R1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミド基、アリールアミノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、ホスホリル基、アシル基又はイオン性親水性基を表す。これらの基は、さらに置換基を有していてもよい。
Z5、Z6、Z7、及びZ8は、それぞれ独立に、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアルケニル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表す。但し、Z5、Z6、Z7、及びZ8のうち少なくとも1つは、イオン性親水性基を置換基として有する。
t、u、v、w、q5、q6、q7及びq8は、それぞれ独立に、1又は2を表す。
M2は、水素原子、金属元素、金属酸化物、金属水酸化物又は金属ハロゲン化物を表す。)
一般式(5):
(一般式(5)中、
Pはそれぞれ独立に窒素原子又はCHを表し、少なくとも1つのPは窒素原子を表す。ただし、Pを含む4つの環において、それぞれ、窒素原子を表すPは2以下である。
R21及びR22はそれぞれ独立に、水素原子又は置換若しくは無置換のアルキル基を表す。
R23は水素原子又は置換若しくは無置換の炭化水素基を表す。
R24は置換若しくは無置換の炭化水素基を表す。
R23及びR24は窒素原子と共に互いに結合して置換若しくは無置換のヘテロ環を形成してもよい。
x、y、及びzはそれぞれ独立に0以上4以下を表す。
x+y+zは1以上4以下である。)
一般式(6):
(一般式(6)中、
R37及びR38はそれぞれ独立して水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のヘテロ環基、置換若しくは無置換のアルケニル基を表す。
Aは二価の連結基をそれぞれ表し、隣接するR37、R38、及びAは互いに連結して環を形成しても良い。
Y及びZは、それぞれ独立してハロゲン原子、水酸基、スルホン酸基、カルボキシル基、アミノ基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のシクロアルキルオキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、置換若しくは無置換のヘテロ環オキシ基、置換若しくは無置換のアラルキルオキシ基、置換若しくは無置換のアルケニルオキシ基、置換若しくは無置換のアルキルアミノ基、置換若しくは無置換のシクロアルキルアミノ基、置換若しくは無置換のアリールアミノ基、置換若しくは無置換のヘテロ環アミノ基、置換若しくは無置換のアラルキルアミノ基、置換若しくは無置換のアルケニルアミノ基、置換若しくは無置換のジアルキルアミノ基、置換若しくは無置換のアルキルチオ基、置換若しくは無置換のアリールチオ基、置換若しくは無置換のヘテロ環チオ基、置換若しくは無置換のアラルキルチオ基、置換若しくは無置換のアルケニルチオ基を表す。但し、Y、Zのうち少なくとも1つは、スルホン酸基、カルボキシル基、又はイオン性親水性基を置換基として有する基である。
m、及びnは1から3であり、且つmとnの和は2から4である。) - 一般式(1)で表されるフタロシアニン染料におけるX1〜X4のうちの2つがハロゲン原子である請求項1に記載の着色組成物。
- 一般式(1)で表されるフタロシアニン染料におけるX1及びX4が水素原子であり、X2及びX3がハロゲン原子である請求項2に記載の着色組成物。
- 一般式(1)で表されるフタロシアニン染料が少なくとも1つは置換基として有する前記イオン性親水性基が、スルホ基である請求項1〜3のいずれか一項に記載の着色組成物。
- 一般式(4)で表されるフタロシアニン染料におけるR1、R4、R5、R8、R9、R12、R13及びR16が、水素原子である請求項1〜4のいずれか一項に記載の着色組成物。
- 一般式(4)で表されるフタロシアニン染料におけるZ5、Z6、Z7、及びZ8が、それぞれ独立に、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基である請求項1〜5のいずれか1項に記載の着色組成物。
- 一般式(4)で表されるフタロシアニン染料におけるZ5、Z6、Z7、及びZ8が、置換アルキル基を表し、アルキル基が有する置換基の少なくとも一つが−SONHR基(但しRは置換若しくは無置換のアルキル基、又は置換若しくは無置換のフェニル基を表す)である請求項1〜6のいずれか1項に記載の着色組成物。
- 一般式(4)で表されるフタロシアニン染料におけるt、u、v及びwが1である請求項1〜7のいずれか1項に記載の着色組成物。
- 一般式(4)で表されるフタロシアニン染料におけるq5、q6、q7及びq8が2である請求項1〜8のいずれか1項に記載の着色組成物。
- 一般式(5)で表されるアザフタロシアニン染料が、下記一般式(7−1)又は一般式(7−2)で表されるアザフタロシアニン染料である請求項1〜4のいずれか1項に記載の着色組成物。
(一般式(7−1)及び一般式(7−2)中、
Pはそれぞれ独立に窒素原子又はCHを表し、少なくとも1つのPは窒素原子を表す。
R21及びR22はそれぞれ独立に、水素原子又は置換若しくは無置換のアルキル基を表す。
R23は水素原子又は置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換のアリール基を表す。
R24は置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換のアリール基を表す。
x、y、及びzはそれぞれ独立に0以上4以下を表す。
x+y+zは1以上4以下である。) - 前記一般式(5)、一般式(7−1)又は一般式(7−2)における、R23が水素原子を表し、R24が下記一般式(T1)で表される置換基で置換された置換アルキル基である請求項1〜4及び10のいずれか1項に記載の着色組成物。
(一般式(T1)中、
Lは単結合又は置換若しくは無置換のアルキレン基を表す。
Xはそれぞれ独立に−OR25、−SR25、及び−NR25R26より選択される置換基を表し、R25及びR26はそれぞれ独立に、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は置換若しくは無置換のヘテロ環基を表し、R25及びR26の少なくとも一つはイオン性親水性基を置換基として有する。
R27は水素原子又は置換若しくは無置換のアルキル基を表す。) - 前記一般式(6)で表されるフタロシアニン染料が、一般式(8−1)で表されるフタロシアニン染料である請求項1〜4のいずれか1項に記載の着色組成物。
(一般式(8−1)中、
R47及びR48はそれぞれ独立して水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のシクロアルキル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のヘテロ環基、置換若しくは無置換のアルケニル基を表す。
Aは二価の連結基をそれぞれ表し、隣接するR47及びR48、及びAは互いに連結して環を形成しても良い。
R49、R50、及びR51はそれぞれ独立に、水素原子、又は置換若しくは無置換のアルキル基を表し、R52は、スルホン酸基、カルボキシル基、置換アルキル基、置換アリール基、又は置換ヘテロ環基を表し、R49〜R52の少なくとも一つはイオン性親水性基を置換基として有する。
m、及びnは1から3であり、且つmとnの和は2から4である。) - 請求項1〜13のいずれか1項に記載の着色組成物を含むインクジェット記録用インク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011282295A JP2013129806A (ja) | 2011-12-22 | 2011-12-22 | 着色組成物及びインクジェット用インク |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011282295A JP2013129806A (ja) | 2011-12-22 | 2011-12-22 | 着色組成物及びインクジェット用インク |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013129806A true JP2013129806A (ja) | 2013-07-04 |
Family
ID=48907627
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011282295A Pending JP2013129806A (ja) | 2011-12-22 | 2011-12-22 | 着色組成物及びインクジェット用インク |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2013129806A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021201043A1 (ja) * | 2020-03-30 | 2021-10-07 | 富士フイルム株式会社 | 染料インク組成物、シアン染料インク、インクジェット記録用染料インク、インクジェット記録方法及び染料水溶液 |
-
2011
- 2011-12-22 JP JP2011282295A patent/JP2013129806A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021201043A1 (ja) * | 2020-03-30 | 2021-10-07 | 富士フイルム株式会社 | 染料インク組成物、シアン染料インク、インクジェット記録用染料インク、インクジェット記録方法及び染料水溶液 |
JPWO2021201043A1 (ja) * | 2020-03-30 | 2021-10-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3949385B2 (ja) | フタロシアニン化合物、着色組成物、インクジェット記録用インク及びインクジェット記録方法 | |
JP4190187B2 (ja) | 水溶性フタロシアニン化合物を含むインク、インクジェット用インク、インクジェット記録方法、及び着色画像材料のオゾンガス褪色改良方法 | |
JP3909809B2 (ja) | フタロシアニン化合物を含む着色組成物、インクジェット用インク、インクジェット記録方法及びオゾンガス褪色耐性の改良方法 | |
JP4383007B2 (ja) | フタロシアニン化合物、それを含む着色画像形成組成物、インク、インクジェット用インク、インクジェット記録方法及びオゾンガス褪色耐性の改良方法 | |
JPWO2014077291A1 (ja) | 着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物 | |
JP4021669B2 (ja) | インク組成物、及びインクジェット記録方法 | |
JP3922889B2 (ja) | フタロシアニン色素を用いたオゾン耐性改良方法 | |
JP4145153B2 (ja) | 染料混合物、及びそれを含有するインク | |
JP2006028450A (ja) | 染料混合物、及びそれを含有するインク、インクジェット記録方法、および画像形成方法 | |
JP5826134B2 (ja) | 着色組成物及びインクジェット記録用インク | |
JP5227504B2 (ja) | インク組成物、インクジェット記録用インク及びインクジェット記録方法 | |
KR101717829B1 (ko) | 착색 조성물 및 잉크젯 기록용 잉크 | |
JP4393017B2 (ja) | フタロシアニン化合物、着色画像形成組成物、インク、インクジェット用インク、インクジェット記録方法及びオゾンガス褪色耐性の改良方法 | |
JP3909813B2 (ja) | フタロシアニン化合物、それを含むインクジェット記録用インク及びインクジェット記録方法 | |
JP3909807B2 (ja) | フタロシアニン系化合物、着色組成物、インクジェット記録用インク及びインクジェット記録方法 | |
JP4484387B2 (ja) | フタロシアニン化合物、インクジェット記録用インク及びインクジェット記録方法 | |
JP2002327132A (ja) | フタロシアニン染料を含むインクジェット記録用インク及びインクジェット記録方法 | |
JP3909805B2 (ja) | フタロシアニン系色素を含むインクジェット記録用インク及びにインクジェット記録方法 | |
JP5826004B2 (ja) | 着色組成物及びインクジェット記録用インク | |
JP5826003B2 (ja) | 着色組成物及びインクジェット記録用インク | |
JP4102074B2 (ja) | 着色組成物、インクジェット用インク、インクジェット記録方法及びオゾンガス褪色耐性の改良方法 | |
JP2014098120A (ja) | 着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物 | |
JP2013129806A (ja) | 着色組成物及びインクジェット用インク | |
JP2014098122A (ja) | 着色組成物、該着色組成物を用いたインクジェット記録用インク、該インクジェット記録用インクを用いたインクジェット記録方法、インクカートリッジ、及び、インクジェット記録物 | |
JP2014098119A (ja) | 着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物 |