JP2014097954A - 3β−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ阻害剤 - Google Patents

3β−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ阻害剤 Download PDF

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Hitoshi Okamura
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Masao Doi
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Abstract

【課題】3β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ を阻害する化合物を提供し、該化合物を利用した3β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ 阻害剤や、3β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ 関連疾患の予防・治療剤を提供する。
【解決手段】下記式(I)又は(II):
【化1】
Figure 2014097954

〔式中、R、Ra、R〜R6,m,nは、明細書に定義される通りである。〕
で表される化合物又はその生理的に許容される塩。
【選択図】なし

Description

本発明は、3β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼを阻害する新規化合物及びその用途に関するものである。
副腎皮質ホルモン合成酵素である 3β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ (3β-HSD) には 3β-HSD1 と3β-HSD2 の二つのサブタイプが知られており, 副腎皮質細胞などに発現している 3β-HSD2 が副腎皮質ホルモンの生合成を担っている(非特許文献1)。一方、 3β-HSD1 は乳腺、胎盤、前立腺や乳がん細胞に選択的に発現しており、がんの成長を促進する estradiol の生合成を触媒することから、3β-HSD1 の選択的な阻害剤はホルモン感受性乳がんに対する新規治療薬と期待されている(非特許文献2)。また、生体リズム異常マウスの食塩摂取による高血圧症の発症がアルドステロンの異常産生によることが示され、異常産生の原因である3β-HSD1 が食塩感受性高血圧症の新規分子標的としての可能性が示唆されている(非特許文献3)。
Simard, J. et al. Endcrin. Rev. 26, 525 (2005). Thomas, J. L. et al. Mol. Cell. Endocrin. 302, 174 (2009). Doi, M. et al. Nat. Med., 16, 67 (2010).
本発明の目的は、3β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼを阻害する化合物を提供し、該化合物を利用した3β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ阻害剤や、3β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ関連疾患の予防・治療剤を提供することである。
本発明者らは、上記の課題を解決するために、3β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ阻害活性評価法を確立し、鋭意研究を重ねた結果、後記式(I)および(II)で表わされる化合物がその特異的な化学構造に基づいて、予想外にも優れた3β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ阻害活性を有することを見出し、これらの知見に基づいて本発明を完成した。特に、ステロイド骨格中のD環に関する構造活性相関の知見が得られたこと、ならびに非ステロイド骨格化合物群を見出したことは、本発明における特徴的な点といえる。
即ち本発明は、以下の化合物又はその生理的に許容される塩に関する:
[1]下記式(I):
Figure 2014097954
〔式中、R、Rは、同一又は異なって、水素、アルキル基、アリール基、アラルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、OH、SH,CN,NO、N,CF、C、アセチル基、アミノ基、モノ若しくはジ置換アミノ基、モノ若しくはジ置換カルバモイル基、アシルアミノ基、アシルオキシ基、カルバモイル基を示す。
RaはOH,アシルオキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基を示す。ただし、Ra=R1=OHかつR2=H は除く。〕
で表される化合物又はその生理的に許容される塩。
[2]下記式(II):
Figure 2014097954
〔式中、Rは、OH,アルコキシ基、アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基、シクロアルキルオキシ基、アシルオキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基を示す。
は、水素又はCNを示す。
、Rは、一方がRを示し、他方が置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基、置換基を有していてもよいヘテロアリールアルキル基を示すか、あるいは、RとRがそれらが結合している炭素原子と一緒になって、置換基を有していてもよい多環へテロアリール基を示す。
Rは、水素、アルキル基、アリール基、アラルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、アセチル基、OH、SH,CN,NO、CF、C、アミノ基、モノ若しくはジ置換アミノ基、モノ若しくはジ置換カルバモイル基、アシルアミノ、カルバモイル基を示す。
nは1〜3の整数を示す。mは1〜3の整数を示す。〕
で表される化合物又はその生理的に許容される塩。
本発明の化合物は、3β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼを効果的に阻害するので、3β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ関連疾患の予防・治療薬として有用である。
本明細書において、アルキル基としては、直鎖状、分枝鎖状又は環状のいずれでもよく、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル及びデシルなどのC1−10アルキル基、好ましくはC1−6アルキル基、より好ましくはC1−4アルキル基、さらに好ましくはC1−3アルキル基、特にC1−2アルキル基が挙げられる。
1−6アルキル基としては、直鎖状又は分枝鎖状のいずれでもよく。例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ヘキシルが挙げられる。
1−4アルキル基としては、直鎖状又は分枝鎖状のいずれでもよく。例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチルが挙げられる。
1−3アルキル基としては、直鎖状又は分枝鎖状のいずれでもよく。例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピルが挙げられる。
1−2アルキル基は、メチル又はエチルである。
シクロアルキル基の具体例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチルなどのC3−7シクロアルキル基が挙げられる。
シクロアルキルオキシ基の具体例としては、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ及びシクロヘプチルオキシなどのC3−7シクロアルキルオキシ基が挙げられる。
モノ若しくはジ置換アミノ基、モノ若しくはジ置換カルバモイル基における「モノ置換」とは、アミノ基、カルバモイル基の窒素原子に結合する水素原子の1個がC1−6アルキルで置換されていることを意味し、「ジ置換」とは、アミノ基、カルバモイル基の窒素原子に結合する水素原子の2個が同一又は異なるC1−6アルキルで置換されているか、或いは3〜8員、好ましくは5又は6員の含窒素環式基で置換されていることを意味する。含窒素環式基の具体例としては、モルホリノ、1−ピロリジニル、ピペリジノ及び4−メチル−1−ピペラジニルが挙げられる。
1−6アルキルでモノ置換されたアミノ基としては、メチルアミノ、エチルアミノ、n−プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、n−ブチルアミノ、イソブチルアミノ、tert−ブチルアミノ、n−ペンチルアミノ、イソペンチルアミノ、ヘキシルアミノが挙げられる。
1−6アルキルでジ置換されたアミノ基としては、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジn−プロピルアミノ、ジイソプロピルアミノ、ジn−ブチルアミノ、ジイソブチルアミノ、ジtert−ブチルアミノ、ジn−ペンチルアミノ、ジイソペンチルアミノ、ジヘキシルアミノが挙げられる。
1−6アルキルでモノ置換されたカルバモイル基としては、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、n−プロピルカルバモイル、イソプロピルカルバモイル、n−ブチルカルバモイル、イソブチルカルバモイル、tert−ブチルカルバモイル、n−ペンチルカルバモイル、イソペンチルカルバモイル、ヘキシルカルバモイルが挙げられる。
1−6アルキルでジ置換されたカルバモイル基としては、ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、ジn−プロピルカルバモイル、ジイソプロピルカルバモイル、ジn−ブチルカルバモイル、ジイソブチルカルバモイル、ジtert−ブチルカルバモイル、ジn−ペンチルカルバモイル、ジイソペンチルカルバモイル、ジヘキシルカルバモイルが挙げられる。
アリール基としては、5又は6員の芳香族炭化水素環からなる単環又は多環系の基を意味し、具体例としては、フェニル、ナフチル、フルオレニル、アントリル、ビフェニリル、テトラヒドロナフチル、クロマニル、2,3−ジヒドロ−1,4−ジオキサナフタレニル、インダニル及びフェナントリルが挙げられる。
ヘテロアリール基としては、N、O及びSから選択される1〜3個のヘテロ原子を含む、5又は6員の芳香環からなる単環又は多環系の基を意味し、多環系の場合には少なくとも1つの環が芳香環であればよい。具体例としては、フリル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、インドリル、キノリル、イソキノリル、ベンゾ[b]チエニル、ベンズイミダゾリル、カルバゾリル、ジヒドロカルバゾリル、テトラヒドロカルバゾリル、10,11-ジヒドロ-5H-ジベンゾ[b,f]アゼピニル、5H-ジベンゾ[b,f]アゼピニル、フタラジニル、シンノリニル、プテリジニル、カルバゾリル、キサンテニル、β−カルボリニル、アクリジニルが挙げられる。
ヘテロアリールアルキル基の具体例としては、フリルメチル、チエニルメチル、ピロリルメチル、イミダゾリルメチル、ピラゾリルメチル、オキサゾリルメチル、チアゾリルメチル、イソオキサゾリルメチル、イソチアゾリルメチル、ピリジルメチル、ピラジニルメチル、ピリミジニルメチル、ピリダジニルメチル、インドリルメチル、キノリルメチル、イソキノリルメチル、ベンゾ[b]チエニルメチル、ベンズイミダゾリルメチル、10,11-ジヒドロ-5H-ジベンゾ[b,f]アゼピニル、5H-ジベンゾ[b,f]アゼピニル、フタラジニルメチル、シンノリニルメチル、プテリジニルメチル、カルバゾリルメチル、キサンテニルメチル、β−カルボリニルメチル、アクリジニルメチル、フリルエチル、チエニルエチル、ピロリルエチル、イミダゾリルエチル、ピラゾリルエチル、オキサゾリルエチル、チアゾリルエチル、イソオキサゾリルエチル、イソチアゾリルエチル、ピリジルエチル、ピラジニルエチル、ピリミジニルエチル、ピリダジニルエチル、インドリルエチル、キノリルエチル、イソキノリルエチル、ベンゾ[b]チエニルエチル、ベンズイミダゾリルエチル、10,11-ジヒドロ-5H-ジベンゾ[b,f]アゼピニル、5H-ジベンゾ[b,f]アゼピニル、フタラジニルエチル、シンノリニルエチル、プテリジニルエチル、カルバゾリルエチル、キサンテニルエチル、β−カルボリニルエチル、アクリジニルエチルが挙げられる。
アシルオキシは、C1−6アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ又はアリール置換C1−4アルキルカルボニルオキシを意味する。
1−6アルキルカルボニルオキシの具体例としては、メチルカルボニルオキシ、エチルカルボニルオキシ、n−プロピルカルボニルオキシ、イソプロピルカルボニルオキシ、n−ブチルカルボニルオキシ、イソブチルカルボニルオキシ、tert−ブチルカルボニルオキシ、n−ペンチルカルボニルオキシ、イソペンチルカルボニルオキシ、ヘキシルカルボニルオキシが挙げられる。
アリールカルボニルオキシの具体例としては、フェニルカルボニルオキシ、ナフチルカルボニルオキシ、フルオレニルカルボニルオキシ、アントリルカルボニルオキシ、ビフェニリルカルボニルオキシ、テトラヒドロナフチルカルボニルオキシ、クロマニルカルボニルオキシ、2,3−ジヒドロ−1,4−ジオキサナフタレニルカルボニルオキシ、インダニルカルボニルオキシ及びフェナントリルカルボニルオキシが挙げられる。
アリール置換C1−4アルキルカルボニルオキシの具体例としては、ベンジルカルボニルオキシ、ナフチルメチルカルボニルオキシ、フルオレニルメチルカルボニルオキシ、アントリルメチルカルボニルオキシ、ビフェニリルメチルカルボニルオキシ、テトラヒドロナフチルメチルカルボニルオキシ、クロマニルメチルカルボニルオキシ、2,3−ジヒドロ−1,4−ジオキサナフタレニルメチルカルボニルオキシ、インダニルメチルカルボニルオキシ及びフェナントリルメチルカルボニルオキシ、フェネチルカルボニルオキシ、ナフチルエチルカルボニルオキシ、フルオレニルエチルカルボニルオキシ、アントリルエチルカルボニルオキシ、ビフェニリルエチルカルボニルオキシ、テトラヒドロナフチルエチルカルボニルオキシ、クロマニルエチルカルボニルオキシ、2,3−ジヒドロ−1,4−ジオキサナフタレニルエチルカルボニルオキシ、インダニルエチルカルボニルオキシ及びフェナントリルエチルカルボニルオキシが挙げられる。
アシルアミノは、C1−6アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ又はアリール置換C1−4アルキルカルボニルアミノを意味する。
1−6アルキルカルボニルアミノの具体例としては、メチルカルボニルアミノ、エチルカルボニルアミノ、n−プロピルカルボニルアミノ、イソプロピルカルボニルアミノ、n−ブチルカルボニルアミノ、イソブチルカルボニルアミノ、tert−ブチルカルボニルアミノ、n−ペンチルカルボニルアミノ、イソペンチルカルボニルアミノ、ヘキシルカルボニルアミノが挙げられる。
アリールカルボニルアミノの具体例としては、フェニルカルボニルアミノ、ナフチルカルボニルアミノ、フルオレニルカルボニルアミノ、アントリルカルボニルアミノ、ビフェニリルカルボニルアミノ、テトラヒドロナフチルカルボニルアミノ、クロマニルカルボニルアミノ、2,3−ジヒドロ−1,4−ジオキサナフタレニルカルボニルアミノ、インダニルカルボニルアミノ及びフェナントリルカルボニルアミノが挙げられる。
アリール置換C1−4アルキルカルボニルアミノの具体例としては、ベンジルカルボニルアミノ、ナフチルメチルカルボニルアミノ、フルオレニルメチルカルボニルアミノ、アントリルメチルカルボニルアミノ、ビフェニリルメチルカルボニルアミノ、テトラヒドロナフチルメチルカルボニルアミノ、クロマニルメチルカルボニルアミノ、2,3−ジヒドロ−1,4−ジオキサナフタレニルメチルカルボニルアミノ、インダニルメチルカルボニルアミノ及びフェナントリルメチルカルボニルアミノ、フェネチルカルボニルアミノ、ナフチルエチルカルボニルアミノ、フルオレニルエチルカルボニルアミノ、アントリルエチルカルボニルアミノ、ビフェニリルエチルカルボニルアミノ、テトラヒドロナフチルエチルカルボニルアミノ、クロマニルエチルカルボニルアミノ、2,3−ジヒドロ−1,4−ジオキサナフタレニルエチルカルボニルアミノ、インダニルエチルカルボニルアミノ及びフェナントリルエチルカルボニルアミノが挙げられる。
アルコキシ基の具体例としては、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、n−ブチルオキシ、イソブチルオキシ、tert−ブチルオキシ、n−ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、ヘキシルオキシなどの直鎖又は分岐を有するC1−6アルキルオキシが挙げられる。
アルコキシアルキル基の具体例としては、メトキシメチル、エトキシメチル、メトキシエチル、エトキシエチル、n−プロポキシメチル、n−プロポキシエチル、イソプロポキシメチル、イソプロポキシエチル、n−ブチルオキシメチル、イソブチルオキシメチル、tert−ブチルオキシメチル、n−ブチルオキシエチル、イソブチルオキシエチル、tert−ブチルオキシエチルなどの直鎖又は分岐を有するC1−6アルコキシアルキルが挙げられる。
アリールオキシの具体例としては、フェニルオキシ、ナフチルオキシ、フルオレニルオキシ、アントリルオキシ、ビフェニリルオキシ、テトラヒドロナフチルオキシ、クロマニルオキシ、2,3−ジヒドロ−1,4−ジオキサナフタレニルオキシ、インダニルオキシ及びフェナントリルオキシが挙げられる。
アラルキルオキシの具体例としては、ベンジルオキシ、ナフチルメチルオキシ、フルオレニルメチルオキシ、アントリルメチルオキシ、ビフェニリルメチルオキシ、テトラヒドロナフチルメチルオキシ、クロマニルメチルオキシ、2,3−ジヒドロ−1,4−ジオキサナフタレニルメチルオキシ、インダニルメチルオキシ及びフェナントリルメチルオキシ、0フェネチルオキシ、ナフチルエチルオキシ、フルオレニルエチルオキシ、アントリルエチルオキシ、ビフェニリルエチルオキシ、テトラヒドロナフチルエチルオキシ、クロマニルエチルオキシ、2,3−ジヒドロ−1,4−ジオキサナフタレニルエチルオキシ、インダニルエチルオキシ及びフェナントリルエチルオキシが挙げられる。
アルキルスルホニルオキシ基の具体例としては、メチルスルホニルオキシ及びエチルスルホニルオキシが挙げられる。
アリールスルホニルオキシ基の具体例としては、ベンゼンスルホニルオキシ、トルエンスルホニルオキシが挙げられる。
1−6アルコキシカルボニル基の具体例としては、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、イソペンチルオキシカルボニル
アラルキル基の具体例としては、ベンジル、ナフチルメチル、フルオレニルメチル、アントリルメチル、ビフェニリルメチル、テトラヒドロナフチルメチル、クロマニルメチル、2,3−ジヒドロ−1,4−ジオキサナフタレニルメチル、インダニルメチル及びフェナントリルメチル、フェネチル、ナフチルエチル、フルオレニルエチル、アントリルエチル、ビフェニリルエチル、テトラヒドロナフチルエチル、クロマニルエチル、2,3−ジヒドロ−1,4−ジオキサナフタレニルエチル、インダニルエチル及びフェナントリルエチルが挙げられる。
アルキルチオ基は、直鎖状又は分枝鎖状のいずれでもよく。例えば、メチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、イソプロピルチオ、n−ブチルチオ、イソブチルチオ、tert−ブチルチオ、n−ペンチルチオ、イソペンチルチオ、ヘキシルチオなどのC1−6アルキルチオ基が挙げられる。
多環へテロアリール基としては、インドリル、キノリル、イソキノリル、ベンゾ[b]チエニル、ベンズイミダゾリル、カルバゾリル、ジヒドロカルバゾリル、テトラヒドロカルバゾリル、10,11-ジヒドロ-5H-ジベンゾ[b,f]アゼピニル、5H-ジベンゾ[b,f]アゼピニル、フタラジニル、シンノリニル、プテリジニル、カルバゾリル、キサンテニル、β−カルボリニル、アクリジニルが挙げられる。
置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基、置換基を有していてもよいヘテロアリールアルキル基、置換基を有していてもよい多環へテロアリール基の置換基としては、ハロゲン(F,Cl,Br、I)、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、アセチル、ジアルキル置換アミノ、カルバモイル及びメチレンジオキシが挙げられ、前記置換基は置換基を有していてもよい各基において、1〜4個、好ましくは1〜3個、特に1〜2個有していてもよい。
式(I)および(II)で表される化合物の生理的に許容される塩としては、例えば無機塩基との塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩などが挙げられる。無機塩基との塩の好適な例としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩;ならびにアルミニウム塩、アンモニウム塩などが挙げられる。有機塩基との塩の好適な例としては、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N'-ジベンジルエチレンジアミンなどとの塩が挙げられる。無機酸との塩の好適な例としては、例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などとの塩が挙げられる。有機酸との塩の好適な例としては、例えばギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマール酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸などとの塩が挙げられる。塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えばアルギニン、リジン、オルニチンなどとの塩が挙げられ、酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えばアスパラギン酸、グルタミン酸などとの塩が挙げられる。
式(I)および(II)で表される化合物又はその生理的に許容される塩は、結晶であってもまた非結晶であってもよく、水和物および/または溶媒和物の形で存在することもあるので、これらの水和物および/または溶媒和物もまた式(I)および(II)で表される化合物又はその生理的に許容される塩に包含される。化学量論量の水和物および凍結乾燥のような方法によって得られる種々の量の水を含む化合物も式(I)および(II)で表される化合物又はその生理的に許容される塩の範囲内にある。
また、式(I)および(II)で表される化合物の中には不斉炭素原子を有するものや幾何異性を生ずるものがあるが、これらの立体異性体、それらの混合物およびラセミ体もまた本発明に包含される。同位元素で置換された式(I)および(II)の化合物も本発明に包含される。
本発明の化合物は、例えば以下のスキーム1,2に従い製造することができる。
<スキーム1>
Figure 2014097954
〔式中、R,Rは、前記に定義されるとおりである。〕
STEP1
化合物(1)をメタノール中、氷冷下、過剰量のNaOMe、過剰量の蟻酸メチルと1〜24時間反応させ、次いで、飽和食塩水で反応を停止し、エーテルなどの有機溶媒で抽出する。次に、エタノール中、還流下、化合物1と等モル〜過剰量のヒドロキシルアミン塩酸塩と反応させることで化合物(2)を得ることができる。
STEP2
化合物(2)を塩化メチレンなどの溶媒中等モル〜過剰量のmCPBAなどの過酸と反応させ、チオ硫酸ナトリウムを過剰量加えて、生成物を有機溶媒で抽出する。次いでTHFなどの有機溶媒中過剰量のNaOMeと反応させて化合物(Ia)を得る。
STEP3
化合物(1a)は、等モル〜過剰量のアシルクロライド、アリールハライド/BuLi、アラルキルハライド/塩基、アルキルスルホニルハライド、アリールスルホニルハライド〔ハライドは、Cl,Br又はIである〕と常法に従い反応させて、Raがアシルオキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基である本発明の式(I)の化合物を得ることができる。
<スキーム2>
Figure 2014097954
〔式中、R,R〜R,m,nは、前記に定義されるとおりである。〕
STEP4
化合物(3)1モルに対し化合物(4)を等モル〜過剰量使用し、水中、Pd(PPh)3、Ba(OH)2の存在下、60〜100℃で1〜24時間反応させることにより、過剰量のNaOMe、過剰量の蟻酸メチルと1〜24時間反応させ、次いで、飽和食塩水で反応を停止し、エーテルなどの有機溶媒で抽出する。次に、エタノール中、還流下、化合物1と等モル〜過剰量のヒドロキシルアミン塩酸塩と反応させることで化合物(II)を得ることができる。化合物(3)1モルに対しPd(PPh)3は0.05モル〜1モル程度、Ba(OH)2は等モル〜過剰量使用することができる。
上記に示す製造方法で得られた各化合物は、抽出、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、再結晶、再沈殿のような常法に従って単離・精製される。抽出溶媒としては、ジエチルエーテル、酢酸エチル、クロロホルム、ジクロロメタン、トルエン等が用いられる。シリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製は、酸性、塩基性もしくは各種化学処理をしたシリカゲルまたはアルミナ等を用いて、展開溶媒には、例えばヘキサン/酢酸エチル、ヘキサン/クロロホルム、酢酸エチル/メタノール、クロロホルム/メタノール、アセトニトリル/水、メタノール/水等を使用することができる。
式(I)および(II)の化合物がラセミ体である場合は、光学活性カラムを用いるクロマトグラフィー、光学活性な酸または合成キラル分割剤などによる光学分割方法、優先晶出法、ジアステレオマー法等の常法に従って、それぞれのエナンチオマーへと分離・精製することができる。例えば光学活性酸を用いたエナンチオマーへの分離は、常法に従ってジアステレオマー塩を形成させた後、2種のジアステレオマー塩に分離し、次いでこれを遊離塩基に変換させることにより行われる。光学分割剤として用いられる光学活性酸としては、例えば(+)−または(−)−ショウノウ酸、(1S)−(+)−または(1R)−(−)−ショウノウ−10−スルホン酸、L−(+)−またはD−(−)−酒石酸、(+)−または(−)−マンデル酸、(S)−(−)−または(R)−(+)−リンゴ酸、L−ピログルタミン酸、(S)−(+)−または(R)−(−)−1,1’−ビナフチル−2,2’−ジイル、(+)−ジベンゾイル−D−酒石酸または(−)−ジベンゾイル−L−酒石酸等が挙げられる。
上記製法においては、必要に応じて原料化合物中に含まれる官能基(ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基等)へ保護基を導入した上で、各反応を行うこともできる。得られた反応産物を脱保護処理に付すことにより、目的とする化合物を得ることが出来る。官能基の保護及び脱保護は、当業者であれば常法に従って容易に行うことができる。
式(I)および(II)の化合物は、構造式中に存在する官能基の種類、原料化合物の選定、反応処理条件により、遊離塩基または酸付加塩の形で得られるが、常法に従って式(I)および(II)の化合物に変換することができる。一方、式(I)および(II)の化合物は、構造式中に存在する官能基の種類に応じて、常法に従って適切な酸と処理することにより酸付加塩に導くことができる。
次に本発明の化合物を含む医薬組成物について以下に説明する。
本発明は、式(I)および(II)で表される化合物又はその生理的に許容される塩を有効成分とし、薬学的に許容される賦形剤、希釈剤又は担体を含む医薬組成物をも提供する。式(I)および(II)で表される化合物又はその生理的に許容される塩を、薬学的に許容される従来公知の賦形剤、希釈剤、担体等と共に医薬組成物として調製することができる。
賦形剤としては、例えば、澱粉、乳糖、白糖、マンニット、カルボキシメチルセルロース、コーンスターチ、無機塩類等が挙げられ、1種単独あるいは2種以上を組み合わせて使用される。
希釈剤としては、例えば、注射用蒸留水、生理食塩水、ブドウ糖水溶液、注射用植物油、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等が挙げられ、1種単独あるいは2種以上を組み合わせて使用される。
担体としては、例えば、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ショ糖、ラクトース、ペクチン、デキストリン、澱粉、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等が挙げられ、1種単独あるいは2種以上を組み合わせて使用される。
上記以外に、添加剤として、例えば、結合剤、崩壊剤、界面活性剤、吸収促進剤、保湿剤、吸着剤、滑沢剤、充填剤、増量剤、付湿剤、防腐剤、安定剤、乳化剤、可溶化剤、浸透圧を調節する塩等を、得られる製剤の投与単位形態に応じて適宜選択し使用することができる。さらに、本発明の医薬組成物中には、必要に応じて着色剤、保存剤、香料、風味剤、甘味剤等を配合し、調製することもできる。
本発明の医薬組成物の剤型としては、経口又は非経口(例、局所、直腸、静脈投与等)の別を問わず、錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含む)、散剤、顆粒剤、カプセル剤(ソフトカプセルを含む)、液剤、注射剤、坐剤、徐放剤等が挙げられる。また、注射剤の形態に調製する場合であれば、静脈内、筋肉内、皮下、臓器内、鼻腔内、皮内、点眼、脳内、直腸内、膣内および腹腔内、腫瘍内部、腫瘍の近位などへの投与あるいは直接病巣に投与することができる。
また、本発明の医薬組成物が液状である場合は、凍結保存または凍結乾燥等により水分を除去して保存してもよい。凍結乾燥製剤は、使用時に注射用蒸留水等を加え、再度溶解して使用される。
上記医薬組成物の投与量は、所望の治療効果、投与法、治療期間、患者の年齢、性別その他の条件などに応じて適宜設定され得るが、通常、有効成分である本発明の化合物を、1日成人1人に対して体重1kg当り、1pg〜1g程度、好ましくは1pg〜10mg程度、より好ましくは1pg〜1μg、さらに好ましくは1pg〜500ng程度、1pg〜50ng程度、1pg〜1ng程度である。本発明の医薬組成物は、1日に1回又は数回に分けて投与することができる。
本発明の医薬組成物中に含まれる式(I)および(II)で表される化合物又はその塩の含有量は、製剤の形態によって相違し、通常採用されている投与量に基づいて適宜設定され得るが、例えば、0.0001〜99.9999重量%等が例示される。
式(I)および(II)で表される化合物又はその生理的に許容される塩は、3β-HSD阻害活性を有するので、3β-HSD阻害剤として使用することができ、哺乳動物における3β-HSD関連疾患の治療及び/又は予防剤として使用することができる。すなわち、ホルモン感受性乳がんに対する新規治療薬や食塩感受性高血圧症の新規治療薬としての可能性が期待できる。より具体的には、本態性高血圧症, 原発性アルドステロン症のうち非腫瘍性病変, エストロゲン依存性乳がん,尋常性ざ瘡の治療薬、原発性アルドステロン症のうち腫瘍性病変の治療薬として有用である。
式(I)で表される化合物又はその生理的に許容される塩は、毒性が低く、安全であるので、そのまま医薬として、もしくは自体公知の薬学的に許容しうる担体などと混合してヒトを含む哺乳動物(例えば、ウマ、ウシ、犬、猫、ラット、マウス、ウサギ、ブタ、サル、ヒト等)に対して投与し、該哺乳動物における3β-HSD関連疾患を予防又は治療することが出来る。
以下に参考例、実施例および試験例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
[実施例1](1S,10aR,12aS)-10a,12a-dimethyl-2,3,3a,3b,4,5,10,10a,10b,11,12,12a-dodecahydro-1H-cyclopenta[7,8]phenanthro[3,2-d]isoxazol-1-ol (化合物1)
Figure 2014097954
テトラヒドロフラン(5 ml)中にメタノール(0.25mL, 6.2 mmol)を加え、氷冷下、ナトリウムヒドリドを加え撹拌した。その後、テストステロン (300mg, 1.04 mmol) を溶解したテトラヒドロフラン溶液(2 mL)を加え、氷冷中で20 分撹拌した。その後、ギ酸メチル (0.38mL, 6.2 mmol) を溶解したテトラヒドロフラン溶液(2mL)を加え、23時間撹拌した。飽和食塩水を加え反応を停止した後、ジエチルエーテルで抽出した。得られた有機層を一規定塩酸、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリウムを用いて乾燥させた。有機溶媒を減圧下留去し残渣 (430 mg) を得た。得られた残渣をエタノール(8mL)に溶解し、ヒドロキシルアミン塩酸塩(80mg, 1.15mmol)、水(0.16mL)を加え、6時間加熱還流を行った。水を加えて後、ジエチルエーテルで抽出し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリウムを用いて乾燥させた。減圧下、有機溶媒を留去し、得られた残渣を、ヘキサン:酢酸エチル(4.5:1〜2:1)を移動層とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物を 200 mg、61% の収率で得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ7.99 (s, 1H), 6.17 (s, 1H), 3.66 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 2.71 (d, 1H J = 15.5 Hz), 2.51-2.36 (m, 3H), 2.09 (m, 1H), 1.87 (d, 1H, J = 12.5 Hz), 1.79 (d, 1H, J = 10.5 Hz), 1.69-1.41 (m, 7H), 1.37-1.26 (m, 1H), 1.16-1.16 (m, 1H), 1.04-0.99 (m, 1H), 1.01 (s, 3H), 0.79 (s, 3H)
[実施例2](1R,10aR,12aS)-10a,12a-dimethyl-2,3,3a,3b,4,5,10,10a,10b,11,12,12a-dodecahydro-1H-cyclopenta[7,8]phenanthro[3,2-d]isoxazol-1-yl 4-nitrobenzoate (化合物2)
Figure 2014097954
トルエン (6 ml)に化合物1 (313 mg, 1.0 mmol)を溶解し、トリフェニルホスフィン (315 mg, 1.2 mmol)及びパラニトロ安息香酸 (200mg, 1.2 mmol)、 DIAD (1.9M トルエン溶液、0.72mL, 1.37mmol) を加え、90℃で24時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、得られた残渣をヘキサン:酢酸エチル (15:1-10:1)を移動層溶媒とするシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、化合物2を345 mg, 75% の収率で得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ8.32 (d, 2H, J = 11.0 Hz), 8.26 (d, 2H, 11.0Hz), 8.09 (s, 1H), 6.21 (s, 1H), 5.07 (d, 1H, 6.0Hz), 2.77 (dd, 2H, J = 11.5Hz, 4.6Hz), 2.55-2.31 (m, 3H), 2.04-2.01 (m, 1H), 1.94-1.87 (m, 2H), 1.75-1.70 (m, 1H), 1.68-1.55 (m, 5H), 1.43-1.34 (m, 1H), 1.27-1.10 (m, 2H), 1.03 (s, 3H), 0.90 (s, 3H)
[実施例3](1aR,4aR,6aS,7R,11aS)-2,7-dihydroxy-4a,6a-dimethyl-1a,4,4a,4b,5,6,6a,7,8,9,9a,9b,10,11-tetradecahydrocyclopenta[7,8]phenanthro[1,10a-b]oxirene-3-carbonitrile (化合物3)
Figure 2014097954
メチレンクロリド (6.8mL)に化合物2を溶解し、氷冷下メタクロロ過安息香酸(75%, 260mg, 1.13mmol)を加え、24時間撹拌した。飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えた後、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄した後、硫酸ナトリウムを用いて乾燥させた。溶媒を留去し、残渣を得た。得られた残渣をメタノール (6.8mL) に溶解させた後、氷冷下炭酸カリウム (188mg, 1.38mmol) を加え、15時間撹拌した。一規定塩酸を加えた後、減圧濃縮し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水溶液で洗浄した後、硫酸ナトリウムを用いて乾燥させた。減圧下、有機溶媒を留去し、得られた残渣を、ヘキサン:酢酸エチル(2:1〜1:3)を移動層とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物を 145 mg、65% の収率で得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO) δ11.18 (brs, 1H), 4.23 (brs, 1H), 3.49 (d, 1H, 5.5Hz), 2.20-2.14 (m, 1H), 2.03-1.95 (m, 1H), 1.87 (d, 1H, J = 15.0Hz), 1.80 (d, 1H, 15.0Hz), 1.68-1.50 (m, 3H), 1.47-1.25 (m, 6H), 1.13-1.01 (m, 3H), 0.94-0.85 (m, 1H), 0,89 (s, 3H), 0.58(s, 3H)
[実施例4](10aR,12aS)-10a,12a-dimethyl-2,3,3a,3b,4,5,10,10a,10b,11,12,12a-dodecahydro-1H-cyclopenta[7,8]phenanthro[3,2-d]isoxazol-1-one (化合物4)
Figure 2014097954
メチレンクロリド(20mL)に化合物1(1.0g、3.2mmol)を溶解し、セライト(1.0g)を加え、氷冷下、二クロム酸ピリジニウム (2.0g, 5.3mmol) を加え、35°C で10時間撹拌した。ジエチルエーテルを加えた後、セライトろ過を行い、ろ液を減圧下濃縮した。得られた残渣を、ヘキサン:酢酸エチル(5:1〜4:1)を移動層とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物を 541 mg、64% の収率で得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ8.07 (s, 1H), 3.85 (s, 1H), 2.49-2.43 (m, 1H), 2.38-2.28 (m, 2H), 2.15-2.06 (m, 2H), 2.02-1.93 (m, 1H), 1.88-1.83 (m, 1H), 1.74-1.65 (m, 2H), 1.60-1.29 (m, 7H), 0,91 (s, 3H), 0.90(s, 3H)
[実施例5]N'-((10aR,12aS)-10a,12a-dimethyl-2,3,3a,3b,4,5,10,10a,10b,11,12,12a-dodecahydro-1H-cyclopenta[7,8]phenanthro[3,2-d]isoxazol-1-ylidene)-4-methylbenzenesulfonohydrazide(化合物5)
Figure 2014097954
メタノール (6.4mL) に化合物4 (200mg、0.64mmol)を溶解し、パラトルエンスルホニルヒドラジド(175mg、0.96mmol)およびパラトルエンスルホン酸一水和物(30mg,0.16mmol) を加え、3時間加熱還流した。反応混合物を氷冷し、析出した結晶をろ取し、表題化合物を259mg、84%の収率で得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ7.98 (s, 1H), 7.82 (d, 2H, J = 8.0 Hz), 7.28 (d, 2H, J = 8.0 Hz), 6.16 (d, 1H, J = 2.0 Hz), 2.70 (d, 1H, J = 14.0 Hz), 2.51-2.27 (m, 4H), 2.41 (s, 3H), 2.16-2.06 (m, 1H), 1.99-1.95 (m, 1H), 1.90-1.79 (m, 2H), 1.62-1.38 (m, 4H), 1.27-1.21 (m, 2H), 1.16-0.96 (m, 2H), 1.00 (s, 3H), 0.82 (s, 3H)
[実施例6](10aR,12aS)-10a,12a-dimethyl-2,3,3a,3b,4,5,10,10a,10b,11,12,12a-dodecahydro-1H-cyclopenta[7,8]phenanthro[3,2-d]isoxazole
Figure 2014097954
テトラヒドロフラン(6.7mL)に化合物5(321mg、0.67mmol) を溶解し、酢酸(0、07mL、1.2mmol)、シアノ水素化ホウ素ナトリウム (170mg, 2.70mmol) を加え、60 °C で3時間加熱還流した。水を加えた後、酢酸エチルで抽出し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水水溶液で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下、有機溶媒を留去し、得られた残渣を、ヘキサン:酢酸エチル(10:1)を移動層溶媒に用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物を 90 mg、45% の収率で得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ7.97 (s, 1H), 6.14 (d, 1H, J = 2.0 Hz), 2.69 (d, 1H, J = 14.5 Hz), 2.47-2.32 (m, 3H), 1.82-1.34 (m, 9H), 1.25-1.11 (m, 2H), 1.08-0.91 (m, 2H), 0.99 (s, 3H),0.74 (s, 3H)
[実施例7](1aR,4aR,6aS,11aS)-2-hydroxy-4a,6a-dimethyl-1a,4,4a,4b,5,6,6a,7,8,9,9a,9b,10,11-tetradecahydrocyclopenta[7,8]phenanthro[1,10a-b]oxirene-3-carbonitrile (化合物7)
Figure 2014097954
メチレンクロリド(2.0mL) に化合物6(60mg, 0.20mmol)を溶解し、氷冷下メタクロロ過安息香酸(75%,70mg,0.30mmol) を加え10時間撹拌した。飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えた後、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄した後、硫酸ナトリウムを用いて乾燥させた。溶媒を留去し、残渣を得た。得られた残渣をテトラヒドロフラン(3.0mL) に溶解した後、氷冷下ナトリウムメトキシド(ca, 5.0mol/L, 0.05mL, 0.25mmol)を加え10時間撹拌した。一規定塩酸を加えた後、有機溶媒を減圧下留去した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムを用いて乾燥させた。減圧下、有機溶媒を留去し、得られた残渣を展開溶媒としてヘキサンーアセトン(2:1)を用いた分取薄層クロマトグラフィーに付し、表題化合物を40mg,63% の収率で得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO) δ11.25 (brs, 1H), 2.20-2.14 (m, 1H), 1.86 (d, 1H, J = 15.0 Hz), 1.79 (d, 1H, J = 15.0 Hz), 1.68-1.49 (m, 5H), 1.42-1.29 (m, 4H), 1.19-0.89 (m, 8H), 0.90 (s, 3H),0.68 (s, 3H)
[実施例8](2S,10R,13S)-10,13-dimethyl-3-oxo-2,3,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17-tetradecahydro-1H-cyclopenta[a]phenanthrene-2-carbonitrile (化合物8)
Figure 2014097954
化合物6に対し、実施例7の条件に準じ、イソキサゾール環の開環反応を行い、表題化合物を11.9mg、93% の収率で得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO) δ5.81 (d, 1H, 1.5Hz), 3.58 (dd, 1H, 9.5, 4.5 Hz), 2.44-2.28 (m, 3H), 2.03 (t, 1H, J = 14.0 Hz), 1.92-1.87 (m, 1H), 1.82-1.78 (m, 1H), 1.72-1.44 (m, 7H), 1.24 (s, 3H),1.22-0.89 (m, 6H), 0.75 (s, 3H)
[実施例9]((4-bromobenzyl)oxy)(tert-butyl)dimethylsilane(化合物9)
Figure 2014097954
テトラヒドロフラン(200mL)にパラブロモ安息香酸メチル (9.0g. 42mmol) を溶解し、氷冷下水素化アルミニウムリチウム (2.7g, 71mmol) を加えた。15分間撹拌した後、水、三規定塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を一規定塩酸、水、飽和炭酸水素ナトリウム溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリウムを用いて乾燥させた。減圧下、有機溶媒を留去した。得られた残渣を、DMF(100mL)に溶解し、イミダゾール (4.6g, 68mmol)、t−ブチルジメチルクロロシラン (8.0g, 53mmol) を加えて30分間撹拌した。水を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水溶液で洗浄した後、硫酸ナトリウムを用いて乾燥させた。減圧下、有機溶媒を留去し、得られた残渣をヘキサンを移動層溶媒に用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物を 11.5g、91% の収率で得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ7.44 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 7.19 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 4.68 (S, 2H), 0.93 (s, 9H), 0.08 (s, 6H)
[実施例10](4-(((tert-butyldimethylsilyl)oxy)methyl)phenyl)boronic acid (化合物10)
Figure 2014097954
化合物9(11.5g, 38.2mmol)をトルエン−テトラヒドロフラン(176mL−44mL)に溶解し、-78°C の条件下、ノルマルブチルリチウム(2.69M, 20mL, 53.8mmol) を15分かけて滴下した。20分間撹拌した後、ホウ酸トリイソプロピル(15.3mL、66.7mmol) を5分間かけて滴下した。反応混合物を室温で3時間撹拌した後、飽和塩化アンモニウム溶液を加え、テトラヒドロフランで抽出した。有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムを用いて乾燥させた。有機溶媒を減圧流去後、アセトニトリルを用いて再結晶を行い、表題化合物を7.0g、収率69% で得た。
1H NMR (500 MHz, CD3COCD3) δ8.22 (d, 2H, J = 7.5 Hz), 7.51 (d, 2H, J = 7.5 Hz), 4.87 (S, 2H), 0.95 (s, 9H), 0.12 (s, 6H)
[実施例11]4-bromophenyl methanesulfonate (化合物11)
Figure 2014097954
メチレンクロリド (32mL) にパラブロモフェノール (2.71g, 15.7mmol) を溶解し、氷冷下、トリエチルアミン (3.3mL, 23.8mmol)、メタンスルホニルクロリド (1.5mL, 19.4mmol) を加え9時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム溶液を加えた後、クロロホルムを用いて抽出した。有機層を飽和食塩水溶液にて洗浄後、硫酸ナトリウムを用いて乾燥させた。減圧下、有機溶媒を留去し、得られた残渣をヘキサン-酢酸エチル(10:1−9:1)を移動層溶媒に用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物を 3.6g、90% の収率で得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ7.54 (d, 2H, J = 9.5 Hz), 7.17 (d, 2H, J = 9.5 Hz), 3.15 (S, 3H)
[実施例12]1-(benzyloxy)-4-bromobenzene (化合物12)
Figure 2014097954
ジメチルホルムアミド(160 mL)にパラブロモフェノール (6.9g,4mmol)を溶解し、氷冷下炭酸カリウム (8.0g, 57.9mmol)、ベンジルブロミド (4.8mL, 40.0mmol) を加えて6時間撹拌した。メタノール、水を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水溶液で洗浄した後、硫酸ナトリウムを用いて乾燥させた。減圧下、有機溶媒を留去し、得られた残渣をヘキサンにて再結晶し、表題化合物を 9.1g、87% の収率で得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ7.35-7.23 (m, 7H), 6.78 (d, 2H, J = 9.2 Hz), 4.97 (S, 2H)
[実施例13]5-bromo-2-hydroxybenzaldehyde (化合物13)
Figure 2014097954
アセトニトリル (200mL) にパラブロモフェノール (17.3g, 100mmol),パラホルムアルデヒド (10.0g)、塩化マグネシウム (14.3g, 150mmol)およびトリエチルアミン (55.5mL, 400mmol) を加えて、24時間加熱還流を行った。水を加えた後,有機溶媒を減圧留去し、酢酸エチルで抽出した。有機層を一規定塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム溶液、飽和食塩水で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧下、有機溶媒を留去し、得られた残渣をヘキサン−酢酸エチル(10:0−20:1)を移動層溶媒に用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物を 5.9g、30% の収率で得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ10,93 (s, 1H), 9,84 (s, 1H), 7.67 (d, 1H, J = 3.0Hz), 7.60 (dd, 1H,J = 8.5, 3.0 Hz), 6.90 (8.5 Hz)
[実施例14]5-bromo-2-hydroxybenzonitrile (化合物14)
Figure 2014097954
ジメチルスルホキシド(132mL) に化合物13 (5.9g, 30mmol)を溶解し、ヒドロキシルアミン塩酸塩(3.0g, 43mmol) を加えた後、100°C で24時間撹拌した。水を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を一規定塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム、飽和食塩水水溶液で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧下、有機溶媒を留去し、得られた残渣をヘキサン-酢酸エチル(8:1−5:1)を移動層溶媒に用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物を 5.1g、81% の収率で得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ7.61 (d, 1H, J = 2.5Hz), 7.56 (dd, 1H,J = 7.5, 2.5 Hz), 6.88 (d, 1H, J = 7.5 Hz), 6.21 (brs, 1H)
[実施例15]4-bromo-2-cyanophenyl methanesulfonate(化合物15)
Figure 2014097954
実施例11における実験操作に準じて、収率 84% で標題化合物を得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ7.83 (d, 1H, J = 2.0Hz), 7.78 (dd, 1H,J = 8.5, 2.0 Hz), 7.41 (d, 1H, J = 8.5 Hz), 3.36 (s, 3H)
[実施例16]4'-(((tert-butyldimethylsilyl)oxy)methyl)-[1,1'-biphenyl]-4-yl methanesulfonate (化合物16)
Figure 2014097954
1,2-ジメトキシエタン (8.0mL)に化合物 10 (300mg, 1.1mmol)、化合物11 (250mg, 1.0mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム (231mg, 0.2mmol)、水酸化バリウム七水和物 (630mg, 2.0mmol)および水 (1,0mL) を加え、窒素雰囲気下、80°C で15時間撹拌した。飽和食塩水水溶液を加え撹拌後、セライトろ過を行い、ろ液を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水水溶液で洗浄した後、硫酸ナトリウムを用いて乾燥させた。減圧下、有機溶媒を留去し、得られた残渣をヘキサン-酢酸エチル(10:0−10:1)を移動層溶媒に用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物を 248mg、72% の収率で得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ7.61 (d, 2H, J = 8.0Hz), 7.52 (d, 2H,J = 8.0), 7.40 (d, 2H, J = 8.0 Hz), 7.34 (d, 2H, J = 8.0Hz), 4.79 (s, 2H), 3.17 (s, 3H), 0.96 (s, 9H), 0.122 (s, 3H), 0.120 (s, 3H)
[実施例17]4'-(hydroxymethyl)-[1,1'-biphenyl]-4-yl methanesulfonate (化合物17)
Figure 2014097954
テトラヒドロフラン (3.3mL) に化合物16 (131mg, 0,33mmol) を溶解し、氷冷下、テトラブチルアンモニウムフルオリド (1.0M in THF, 0.5mL, 0.5mmol) を加え、30分間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、減圧下有機溶媒を留去し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水水溶液で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧下、有機溶媒を留去し、得られた残渣をヘキサン-酢酸エチル(3:1−1:1)を移動層溶媒に用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物を 79 mg、85% の収率で得た。
1H NMR (500 MHz, CD3COCD3) δ7.74 (d, 2H, J = 8.5Hz), 7.62 (d, 2H,J = 8.5), 7.45 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 7.41 (d, 2H, J = 8.5Hz), 4.66 (s, 2H), 4.23 (brs, 1H), 3.30 (s, 3H)
[実施例18]4'-(hydroxymethyl)-[1,1'-biphenyl]-4-yl methanesulfonate (化合物18)
Figure 2014097954
実施例11における実験操作に準じて、収率87%で標題化合物を得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ7.61 (d, 2H, J = 8.5Hz), 7.54 (d, 2H,J = 8.5), 7.47 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 7.36 (d, 2H, J = 8.5Hz), 4.64 (s, 2H), 3.18 (s, 3H)
[実施例19]4'-((1H-indol-1-yl)methyl)-[1,1'-biphenyl]-4-ol (化合物19)
Figure 2014097954
ジメチルホルムアミド(2.6mL) に化合物 18 (38mg, 0.13mmol) を溶解し、氷冷下、インドール (23mg, 0.19mmol)、水素化ナトリウム (10mg, 0.26mmol) を加え10時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水水溶液で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧下、有機溶媒を留去し、得られた残渣をヘキサン−酢酸エチル(15:1)を移動層溶媒に用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物を22 mg、56% の収率で得た。
1H NMR (500 MHz, CD3COCD3) δ8.40 (s, 1H), 7.56 (d, 1H,J = 8.0), 7.48 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 7.44 (d, 2H, J = 8.5Hz), 7.40 (d, 1H, J = 9.5Hz), 7.37 (d, 1H, J = 3.5Hz), 7.20 (d, 2H, J = 8.0Hz), 7.11-7.07 (m, 1H), 7.02-6.99 (m, 1H), 6.88 (d, 2H, J = 8.0Hz), 6.49 (d, 1H, 3.5Hz), 5.43 (s, 2H)
[実施例20](4'-(((tert-butyldimethylsilyl)oxy)methyl)-4-hydroxy-[1,1'-biphenyl]-3-carbonitrile (化合物20)
Figure 2014097954
実施例16における実験操作に準じて、収率 35% で標題化合物を得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ7.70 (d, 1H, J = 2.0Hz), 7.68 (dd, 1H,J = 8.5, 2.0Hz), 7.46 (d, 2H, J = 8.5 Hz), 7.39 (d, 2H, J = 8.5Hz), 7.05 (d, 1H, J = 8.5Hz), 4.78 (s, 2H), 0.96 (s, 9H), 0.12 (s, 6H)
[実施例21]4-hydroxy-4'-(hydroxymethyl)-[1,1'-biphenyl]-3-carbonitrile (化合物21)
Figure 2014097954
実施例17における実験操作に準じて、収率 59% で標題化合物を得た。
1H NMR (500 MHz, CD3COCD3) δ7.84 (d, 1H, J = 2.5Hz), 7.77 (dd, 1H,J = 8.5, 2.5Hz), 7.59 (d, 2H, J = 8.0 Hz), 7.42 (d, 2H, J = 8.0Hz), 7.15 (d, 1H, J = 8.5Hz), 4.68 (s, 2H)
[実施例22]4'-(chloromethyl)-3-cyano-[1,1'-biphenyl]-4-yl methanesulfonate (化合物22)
Figure 2014097954
化合物 21 を用い、実施例11における実験操作に準じて実験操作を行い、収率61%標題化合物を得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ7.87 (d, 1H, J = 2.0Hz), 7.83 (dd, 1H,J = 8.5, 2.0Hz), 7.59 (d, 1H, J = 8.5 Hz), 7.54-7.50 (m, 4H), 4.64 (s, 2H), 3.39 (s, 3H)
[実施例23]4'-((1H-indol-1-yl)methyl)-4-hydroxy-[1,1'-biphenyl]-3-carbonitrile (化合物23)
Figure 2014097954
実施例19における実験操作に準じて、収率21%で標題化合物を得た。
1H NMR (500 MHz, CD3COCD3) δ9.88 (brs, 1H), 7.81 (d, 1H, J = 2.5Hz), 7.73 (dd, 1H,J = 8.0, 2.5Hz), 7.57-7.55 (m, 3H), 7.40-7.39 (m, 2H), 7.25 (d, 2H, J = 8.0Hz),7.13 (d, 1H, J = 8.5Hz), 7.09 (t, 1H, J = 8.0Hz), 7.01 (t, 1H, J = 8.0Hz), 6.50 (d, 1H, 3.0Hz), 5.47 (s, 2H)
[実施例24]4'-((9H-carbazol-9-yl)methyl)-4-hydroxy-[1,1'-biphenyl]-3-carbonitrile (化合物24)
Figure 2014097954
実施例19における実験操作に準じて、収率53%で標題化合物を得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ8.15 (d, 1H, 7.0Hz), 7.62 (d, 1H, J = 2.0Hz), 7.58 (dd, 1H,J = 9.0, 2.5Hz), 7.47-7.43 (m, 2H), 7.39-7.35 (m, 4H), 7.28-7.25 (m, 3H),7.20 (d, 2H, J = 9.0Hz), 6.99 (d, 1H, J = 9.0Hz), 6.18 (brs, 1H), 5.55 (s, 2H)
[実施例25]4'-((3,4-dihydroquinolin-1(2H)-yl)methyl)-4-hydroxy-[1,1'-biphenyl]-3-carbonitrile (化合物25)
Figure 2014097954
実施例19における実験操作に準じて、収率 20% で標題化合物を得た。
1H NMR (500 MHz, CD3COCD3) δ7.83 (d, 1H, J = 2.5Hz), 7.76 (dd, 1H,J = 8.5, 2.5Hz), 7.59-7.56 (m, 2H), 7.35 (d, 2H, J = 8.5Hz), 7.14 (d, 1H, J = 8.5Hz),6.89-6.85 (m, 2H), 6.49 (d, 1H, J = 8.5Hz), 6.46 (td, 1H, J = 7.5, 7.5, 1.0Hz), 4.52 (s, 2H), 3.41 (t, 2H, 5.5Hz), 2.76 (t, 2H, 6.0Hz), 2.00-1.96 (m, 2H)
[実施例26]4'-((3,6-dibromo-9H-carbazol-9-yl)methyl)-4-hydroxy-[1,1'-biphenyl]-3-carbonitrile (化合物26)
Figure 2014097954
実施例19における実験操作に準じて、収率 23% で標題化合物を得た。
1H NMR (500 MHz, CD3COCD3) δ9.87 (brs, 1H), 8.44 (d, 1H,J = 2.5Hz), 8.41 (t, 2H, J = 2.0, 2.0 Hz), 7.98 (s, 1H),7.79 (d, 1H, J = 2.0 Hz), 7.71 (dt, 2H, J = 9.5, 2.0, 2.0Hz), 7.54 (d, 2H, J = 8.0Hz), 7.23 (d, 2H, 9.5Hz), 7.11 (d, 1H, 8.0Hz), 5.71 (s, 2H)
[実施例27]4'-((2,7-dibromo-9H-carbazol-9-yl)methyl)-4-hydroxy-[1,1'-biphenyl]-3-carbonitrile (化合物27)
Figure 2014097954
実施例19における実験操作に準じて、収率 27%で標題化合物を得た。
1H NMR (500 MHz, CD3COCD3) δ9.88 (brs, 1H), 8.12 (d, 2H,J = 8.5Hz), 7.83 (d, 2H, J = 3.0Hz), 7.81 (d, 1H, J = 2.5Hz), 7.72 (dd, 1H, J = 8.5, 2.0Hz),7.56 (d, 2H, J = 8.5Hz), 7,38 (dd, 2H, J = 8.5, 3.0Hz), 7.24 (d, 2H, J = 8.5Hz), 7.11 (d, 1H, J = 8.5Hz),5.75 (s, 2H)
[実施例28]4'-((3,4-dihydro-1H-carbazol-9(2H)-yl)methyl)-4-hydroxy-[1,1'-biphenyl]-3-carbonitrile (化合物28)
Figure 2014097954
実施例19における実験操作に準じて、収率 22% で標題化合物を得た。
1H NMR (500 MHz, CD3COCD3) δ7.80 (d, 1H, J = 2.0Hz), 7.72 (dd, 1H,J = 8.5, 2.0Hz), 7.53 (d, 2H, J = 8.5Hz), 7.41 (d, 1H, J = 2.5Hz), 7.30 (d, 1H, J = 7.5Hz),7.13-7.09 (m, 3H), 7.04-6.96 (m, 2H), 5.36 (s, 2H), 2.70 (t, 4H, 7.0, 7.0Hz), 1.92-1.81 (m, 4H)
[実施例29]4-hydroxy-4'-((2-methyl-1H-indol-1-yl)methyl)-[1,1'-biphenyl]-3-carbonitrile (化合物29)
Figure 2014097954
実施例19における実験操作に準じて、収率 38% で標題化合物を得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ7.64 (d, 1H, J = 2.0Hz), 7.61 (dd, 1H,J = 8.5, 2.0Hz), 7.57 (dd, 1H, J = 6.0, 2.0Hz), 7.38 (d, 2H, J = 8.0Hz), 7.21 (dd, 1H, J = 6.0, 2.0Hz),7.12-7.01 (m, 6H), 6.35 (brs, 1H), 5.35 (s, 2H), 2.39 (s, 3H)
[実施例30]4'-((5-fluoro-1H-indol-1-yl)methyl)-4-hydroxy-[1,1'-biphenyl]-3-carbonitrile (化合物30)
Figure 2014097954
実施例19における実験操作に準じて、収率 65% で標題化合物を得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ7.66-7.62 (m, 3H), 7.42 (d, 2H, J = 8.0Hz), 7.29 (d, 1H, J = 9.5Hz), 7.20-7.15 (m, 4H), 7.03 (d, 1H, J = 8.5Hz),6.91 (t, 1H, 9.0, 9.0Hz), 6.52 (d, 1H, J = 2.5Hz), 6.01 (brs, 1H), 5.34 (s, 2H)
[実施例31]4'-((6-fluoro-1H-indol-1-yl)methyl)-4-hydroxy-[1,1'-biphenyl]-3-carbonitrile (化合物31)
Figure 2014097954
実施例19における実験操作に準じて、収率 14% で標題化合物を得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ7.67-7.62 (m, 2H), 7.57-7.54 (m, 1H), 7.42 (d, 2H, J = 8.0Hz), 7.19-7.13 (m, 3H), 7.03 (d, 1H, J = 8.5Hz), 6.94 (dd, 1H, 10.0, 2.0Hz), 6.88 (dt, 1H, J =10.0, 10.0, 2.0Hz), 6.54 (d, 1H, 3.5 Hz), 5.87 (brs, 1H), 5.30 (s, 2H)
[実施例32]4-hydroxy-4'-((7-methyl-1H-indol-1-yl)methyl)-[1,1'-biphenyl]-3-carbonitrile (化合物32)
Figure 2014097954
実施例19における実験操作に準じて、収率7% で標題化合物を得た。
1H NMR (500 MHz, CD3COCD3) δ7.82 (d, 1H, J = 2.0Hz), 7.74 (dd, 1H, J = 2,.0, 8.5Hz), 7.55 (d, 2H, J = 8.5Hz), 7.42 (d, 1H, J = 8.0Hz), 7.30 (d, 1H, J = 3.0Hz), 7.12 (d, 1H, 8.5Hz), 6.97 (d, 2H, J =8.5Hz), 6.89 (t, 1H, 7.5, 7.5Hz), 6.80 (d, 1H, J = 7.5 Hz), 6.51 (d, 1H, J = 3.0Hz), 5.71 (s, 2H), 2.50 (s, 3H)
[実施例33]methyl 1-((3'-cyano-4'-hydroxy-[1,1'-biphenyl]-4-yl)methyl)-1H-indole-2-carboxylate (化合物33)
Figure 2014097954
実施例19における実験操作に準じて、収率 10% で標題化合物を得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ8.14-8.11 (m, 2H), 7.83 (d, 1H, J = 2.0Hz), 7.75 (dd, 1H, J = 2,.0, 8.5Hz), 7.60 (d, 2H, J = 8.0Hz), 7.53-7.51 (m, 1H), 7.35 (d, 2H, J = 8.0Hz), 7.23-7.19 (m, 2H), 7.13 (d, 1H, J =8.5Hz), 5.58 (s, 2H), 3.82 (s, 3H)
[実施例34](4-(benzyloxy)phenyl)boronic acid (化合物34)
Figure 2014097954
化合物12を実施例10における実験操作に付し、収率61%で標題化合物を得た。
1H NMR (500 MHz, CD3COCD3) δ8.16 (d, 2H, J = 8.5Hz), 7.51-7.30 (m, 5H), 7.14 (d, 2H, J = 8.5Hz), 5.21 (s, 2H)
[実施例35]4'-(benzyloxy)-[1,1'-biphenyl]-3-carbaldehyde(化合物35)
Figure 2014097954
実施例16における実験操作に付し、収率 35% で標題化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ9.97 (s, 1H), 7.96 (s, 1H), 7.71 (d, 2H. J = 7.6Hz), 7.49-7.45 (m, 3H), 7.37-7.21 (m, 5H), 6.98 (d, 2H, J = 7.6Hz), 5.22 (s, 2H)
[実施例36](4'-(benzyloxy)-[1,1'-biphenyl]-3-yl)methanol (化合物36)
Figure 2014097954
メタノール−メチレンクロリド(5.0mL-5.0mL)に化合物 35 (140mg, 0.5mmol) を溶解し、氷冷下、水素化ホウ素ナトリウム (38mg, 0.1mmol) を加え、1時間撹拌した。水を加え、有機溶媒を減圧下留去した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水水溶液で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧下、有機溶媒を留去し、得られた残渣をヘキサン−酢酸エチル(5:1−2:1)を移動層溶媒に用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物を 121 mg、83% の収率で得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl33) δ7.55-7.28 (m, 12H), 7.03 (d, 2H, J = 8.8Hz), 5.10 (s, 2H), 4.74 (s, 2H)
[実施例37]4'-(benzyloxy)-3-(chloromethyl)-1,1'-biphenyl(化合物37)
Figure 2014097954
化合物 36 を用い、実施例11における実験操作に準じ、収率 78% で標題化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, CD3COCD3) δ7.48-7.23 (m, 11H), 6.97 (d, 2H, J = 8.8Hz), 5.02 (2, 2H), 4.55 (s, 2H)
[実施例38]1-((4'-(benzyloxy)-[1,1'-biphenyl]-3-yl)methyl)-1H-pyrrole (化合物38)
Figure 2014097954
化合物 37 を用い、実施例19における実験操作に準じ、収率 53 % で標題化合物を得た。
分子式 C24H21NO (分子量:339)
[実施例39]3'-((1H-pyrrol-1-yl)methyl)-[1,1'-biphenyl]-4-ol (化合物39)
Figure 2014097954
酢酸エチル−メタノール (1.0 mL−1.0mL) に化合物 38 (9.0mg, 0.03mmol)を溶解し、パラジウム炭素 (5.0mg) を加え、水素雰囲気下、24時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過後、減圧下有機溶媒を留去し、残渣を得た。得られた残渣を展開溶媒にヘキサン−酢酸エチル(5:1)を用いた分取薄層クロマトグラフィー法にて精製し、表題化合物を 2.7mg、41% の収率で得た。
分子式 C17H15NO (分子量:249)
[実施例40]1-((4'-(benzyloxy)-[1,1'-biphenyl]-3-yl)methyl)-1H-indole (化合物40)
Figure 2014097954
実施例19における実験操作に準じ、収率 29% で標題化合物を得た。
分子式 C28H23NO (分子量:389)
[実施例41]3'-((1H-indol-1-yl)methyl)-[1,1'-biphenyl]-4-ol (化合物41)
Figure 2014097954
化合物 40 を用い、実施例39における実験操作に準じ、収率 7%で標題化合物を得た。
分子式 C21H17NO (分子量:229)
[実施例42]9-((4'-(benzyloxy)-[1,1'-biphenyl]-3-yl)methyl)-9H-carbazole (化合物42)
Figure 2014097954
実施例19における実験操作に準じ、収率 63% で標題化合物を得た。
分子式 C32H25NO (分子量:439)
[実施例43]3'-((9H-carbazol-9-yl)methyl)-[1,1'-biphenyl]-4-ol (化合物43)
Figure 2014097954
化合物 42 を用い、実施例39における実験操作に準じ、収率 7% で標題化合物を得た。
分子式 C25H19NO (分子量:349)
[実施例44](10R,13S,17R)-17-azido-10,13-dimethyl-6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17-dodecahydro-1H-cyclopenta[a]phenanthren-3(2H)-one (化合物44)
Figure 2014097954
ピリジン (20mL) にテストステロン (1.1g, 3.8mmol) を溶解し、氷冷下トリフルオロメタンスルホン酸無水物 (1.4mL, 8.3mmol) を加えた。1時間撹拌した後、水を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水水溶液で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧下、有機溶媒を留去した。得られた残渣をジメチルホルムアミド (20mL) に溶解し、アジ化ナトリウム (743mg, 11.4mmol) を加え、13時間撹拌した。水を加えた後、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和食塩水水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧下、有機溶媒を留去し、得られた残渣をヘキサン−酢酸エチル (11:1−8:1)を移動層溶媒に用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物を 390mg、34% の収率で得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ5.71 (brs, 1H), 3.52 (d, 1H, 8.5Hz), 2.44-2.30 (m, 3H), 2.28-2.24 (m, 1H), 2.18-2.12 (m, 1H), 2.04-2.00 (m, 1H), 1.87-1.56 (m, 7H), 1.53-1.37 (m, 2H), 1.29-1.19 (m, 2H), 1.17 (s, 3H), 1.12-1.04 (m, 1H), 0.98-0.93 (m, 1H), 0.78 (s, 3H)
[実施例45](1aR,4aR,6aS,7R,11aS)-7-azido-2-hydroxy-4a,6a-dimethyl-1a,4,4a,4b,5,6,6a,7,8,9,9a,9b,10,11-tetradecahydrocyclopenta[7,8]phenanthro[1,10a-b]oxirene-3-carbonitrile (化合物 45)
Figure 2014097954
化合物 44 を用いて、実施例1 および実施例 7 に従い、化合物 45 を得た。
LR-MS: 355 (C20H26N4O2,: 354.21)
各化合物についての薬理試験およびその結果について以下に説明する。
試験例1:3β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ阻害活性の評価
化合物の生物活性を、3β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ (3b-HSD) によってプレグネノロンから変換されるプロゲステロンを薄層クロマトグラフィー法、もしくは高速液体クロマトグラフィー法を用いて検出することで測定した。以下に方法を示す。
3β-HSDを発現していないアフリカミドリザル腎臓細胞 (COS-7) 細胞に対し FuGENE HD を用いて 3β-HSD1 および 3β-HSD2 のプラスミドをトランスフェクションし、2 日間 37 °C で培養した後、集めた細胞をりん酸緩衝生理食塩水 (PBS) で懸濁し、氷冷下ガラスホモジェナイザーを用いて細胞を破砕した。得られた細胞破砕液を 65000G、1 時間、4 °C で遠心し、上澄みを除去後、PBS に懸濁し、3β-HSD1 および 3β-HSD2活性を有する粗酵素液をそれぞれ得た。
上記の方法で調整した粗酵素液20μLをプレグネノロン溶液 (10mMメタノール溶液)1μL、NAD 溶液 (10mM PBS溶液)24μM、阻害剤溶液 (100mM, 20mM,10mM, 1mM)1μLにPBSで全量200マイクロLとなる様に調整した反応液に加え、37 °C、2時間反応させた。反応液を酢酸エチル(1.0mL)で2回抽出した後、有機層を減圧留去した。アセトニトリル(200μL)を加え、ソニケーションした後、10000G、1分間遠心し、上澄み180μL を取り、HPLC 用のサンプルとし、20μL を TLC 用のサンプルとした。
TLC 法を用いた分析は、展開溶媒として ヘキサン : アセトニトリル = 3 : 1の混合溶媒を用いる条件で行い、生成物であるプロゲステロンを検出できない濃度をEC100 とした。HPLC 法での分析は分析カラムを π-NAPカラム (〔株〕ナカライテスク社製) とし, 移動層溶媒に 60% アセトニトリルを用い, 流速を1.0mL/min とする条件で行い、生物活性の評価はTLC法と同様に生成物であるプロゲステロンを検出できない濃度を EC100 とした。各化合物の 3β-HSD1 および 3β-HSD2 の阻害活性試験の結果を下記の表1に示す。なお、既存の3β-HSD阻害剤であるトリロスタンの3β-HSD1および3β-HSD2に対するEC100は、本評価系において、それぞれ1.0 uMである。
Figure 2014097954
本発明の3β-HSD1阻害薬は、本態性高血圧症1,2, 原発性アルドステロン症のうち非腫瘍性病変1,3, エストロゲン依存性乳がん4-6,尋常性ざ瘡7-9の治療薬として有用である。
本発明の3β-HSD2阻害薬は、原発性アルドステロン症のうち腫瘍性病変3の治療薬として有用である。
1) Doi, M. et al. Nat. Med. 16, 67-74 (2010). 2) Shimodaira, M. et al. Eur. J. Endocrinol. 163, 671-680 (2010).3) Sasano, H. et al. Endocr. Pathol. 1, 94-101 (1990). 4) Sasano, H. et al. Human Pathol. 25, 530-535 (1994). 5) Gunasegaram, R. et al. Breast Cancer Res. Treat. 50, 117-123 (1998). 6) Gingras, S. et al. Endocrinology, 140, 4573-4584 (1999). 7) Rheaume, E. et al. Mol. Endocrinol. 5, 1147-1157 (1991). 8) Dumont, M. et al. J. Invest. Dermatol. 99, 415-421 (1992). 9) Sawaya, M.E. et al. J. Cutan. Pathol. 19, 309-314 (1992).

Claims (2)

  1. 下記式(I):
    Figure 2014097954
    〔式中、R、Rは、同一又は異なって、水素、アルキル基、アリール基、アラルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、OH、SH,CN,NO、N,CF、C、アセチル基、アミノ基、モノ若しくはジ置換アミノ基、モノ若しくはジ置換カルバモイル基、アシルアミノ基、アシルオキシ基、カルバモイル基を示す。
    RaはOH,アシルオキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基を示す。ただし、Ra=R1=OHかつR2=H は除く。〕
    で表される化合物又はその生理的に許容される塩。
  2. 下記式(II):
    Figure 2014097954
    〔式中、Rは、OH,アルコキシ基、アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基、シクロアルキルオキシ基、アシルオキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基を示す。
    は、水素又はCNを示す。
    、Rは、一方がRを示し、他方が置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基、置換基を有していてもよいヘテロアリールアルキル基を示すか、あるいは、RとRがそれらが結合している炭素原子と一緒になって、置換基を有していてもよい多環へテロアリール基を示す。
    Rは、水素、アルキル基、アリール基、アラルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、アセチル基、OH、SH,CN,NO、CF、C、アミノ基、モノ若しくはジ置換アミノ基、モノ若しくはジ置換カルバモイル基、アシルアミノ、カルバモイル基を示す。
    nは1〜3の整数を示す。mは1〜3の整数を示す。〕
    で表される化合物又はその生理的に許容される塩。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2016116527A1 (de) * 2015-01-20 2016-07-28 Cynora Gmbh Organische moleküle, insbesondere zur verwendung in optoelektronischen bauelementen

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