JP2014095862A - 非磁性一成分現像装置と非磁性一成分現像方法、プロセスユニット及び画像形成装置 - Google Patents

非磁性一成分現像装置と非磁性一成分現像方法、プロセスユニット及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】現像ローラ上のトナー層電位を一定に保つことで供給バイアスの実効値を安定させ、供給ローラから現像ローラに移動するトナー量を安定させる。
【解決手段】非磁性一成分現像装置の現像剤は、供給ローラ57から現像ローラ58に搬送される。供給ニップ部N2の上流側に、現像ローラ58に接触する電位調整ローラ70を配設する。現像ローラ58、電位調整ローラ70及び供給ローラ57に対し、この順番で、帯電電位の絶対値が大きくなるように、バイアス印加手段72でバイアス電圧を印加する。
【選択図】図2B

Description

本発明は、電子写真方式や静電記録方式を用いた複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置で使用される非磁性一成分現像装置と非磁性一成分現像方法及びプロセスユニットに関する。
従来、複写機、プリンタ、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機等の画像形成装置では、一般的に、用紙カセットに収容された用紙が給紙部にて搬送路側に送り出され、搬送路を搬送されている用紙に現像装置にて画像が印刷され、最後に排紙トレイへ送り出されるように構成されている。
電子写真複写機や電子写真プリンタ等の画像形成装置に使用される現像装置では、図4のように、トナーカートリッジ50と現像装置4をユニット化したプロセスユニット1が使用されることが多い。このプロセスユニット1により現像装置4を簡単に説明すると、同図で51はトナー収容部、52は感光体である。感光体52の下側に一次転写ローラ53が配設され、当該一次転写ローラ53と感光体52との間に中間転写ベルト11が配設されている。
感光体52の周囲に、クリーニングブレード54、帯電ローラ55、露光装置56が配設されている。また、トナー収容部51の開口部51aの内外にトナーの回収供給ローラ(以後、供給ローラと呼称する)57、現像ローラ58及び現像剤の薄層形成用の規制ブレード59が配設されている。トナー収容部51の内部にはトナーTを撹拌するためのアジテータ60が配設されている。
図5は、このような現像装置4で現像が行われる過程を示したものである。感光体52の外周面の電荷が除電器61で除去された後、残トナーがクリーニングブレード54で除去され、残トナーが除去された後の感光体52の表面が帯電ローラ55で正電位に帯電される。この正電位に帯電された表面に対して露光装置56により画像情報が露光されることで静電潜像が形成される。
そして、この正電位の静電潜像に対して現像ローラ58から負電位のトナーを静電付着させることにより、静電潜像がトナー像として現像される。感光体52上に形成されたトナー像は、一次転写ローラ53により中間転写ベルト11上に転写される。
前記現像装置4としては、キャリア及びトナーからなる現像剤を用いる二成分現像装置と、トナーのみからなる現像剤を用いる一成分現像装置とが知られている。現在、画像形成装置には、装置の小型化、低コスト化、画像の高画質、及び高速出力化といった市場ニーズがあり、一成分現像装置が好んで用いられている。
一成分現像装置としては、例えば特許文献1(特開昭54−43038号公報)のように、潜像担持体に隣接して配置され現像剤であるトナーを担持する現像ローラと、この現像ローラにトナーを供給する現像剤供給ローラと、現像ローラに当接して現像ローラ上のトナーを薄層化する規制部材とを備えた一成分現像装置が公知である。
一成分現像装置に用いる一成分現像剤としては、磁性一成分現像剤と非磁性一成分現像剤とが存在する。磁性一成分現像剤の場合、トナーは、現像ローラの表面に磁気吸引力により容易に付着するため、現像ローラへのトナーの供給方向には自由度があり、現像装置自体の設計やコピー機内での配置設計に広い設計自由度がある。
しかし、磁性成分として配合するマグネタイト自身が青又は茶の固有の色を持っているため、黒色の通常の複写を行うためのトナーは製造できるが、カラー画像用の純粋なシアン、マゼンタ、イエローのトナーを作ることはできない。また、画像定着時に各色のトナーの混色を行ったとしてもマグネタイトの地色が出るので、オリジナルの完全な色再現を期待することはできない。
一方、非磁性一成分現像剤の場合、トナーが樹脂成分のみからできているので、カラー画像用の純粋なシアン、マゼンタ、イエローのトナーを作り易いという利点がある。
しかし、現像ローラに磁気吸引力によってトナーを保持させることができないため、ローラ表面にトナーを略一定圧力の押圧力状態で接触させて供給することにより、すなわち、摩擦帯電によるクーロン力又はファンデルワールス力などの相互作用により、ローラ表面にトナーの層を保持させている。このため、現像ローラに対するトナーの供給方向がある程度制限され、設計自由度は狭いものとなる。
このように色再現性で有利な非磁性の一成分現像方式では、現像ローラ上にトナー薄層を形成させる際、略一定圧力の押圧状態でトナーをローラ表面に接触させる必要があるため、例えば金属性のブレードなどでトナーを規制する必要がある。
トナー粒子は粒子径がある範囲の分布を持っているが、粒子径の小さな微粉トナーは、平均的な粒子径のトナーに比べて帯電量が低いことが知られている。このため、規制ブレードを通過する際に発生した帯電量の低い微粉トナーは、現像ローラから感光体に向けて現像されずに、現像ローラ上に残留しやすい。現像ローラに残留した微粉トナーは、供給ローラ部で回収され供給ローラ付近に蓄積し、再び規制ブレードに供給される。
欠けや割れにより生じた微粉トナーには、ワックス、顔料、分散剤や帯電制御剤が多く含まれている。微粉トナーの量(割合)が増えるとトナーの流動性が低下し、帯電量が低く、流動性の低いこのような微粉トナーは、現像ローラと規制ブレードの間の規制ニップ部に溜まり易い。
ところで、現像ローラ58にトナーを供給する供給ローラ57は、ブラシ材、発泡ゴム材、スポンジ材などで構成される。このような供給ローラ57から現像ローラ58に供給されるトナーは、前述した残留トナーのために未使用トナー100%にはならない。現像ローラ58に供給されるトナーの一部は、供給ローラ57表面又は内部に回収・蓄積された使用済未現像トナーである。このため、現像ローラ58上には既に荷電している使用済未現像荷電トナーと新たに供給された未荷電トナーとが混在する。
供給ローラ57と現像ローラ58の間には、図6のように、バイアス印加手段62によって所定のバイアス(供給バイアス)が掛けられている。この供給バイアスは、供給ローラ57を現像ローラ58よりも相対的に大きな負電位にするもので、これにより、所定の大きさの負電位に帯電されたトナーが現像ローラ58に搬送されるようになっている。
しかし、前述したように、供給ローラ57が保持している使用済未現像荷電トナーは既に帯電しているため、供給バイアスへの感度が高く、新たに供給される未荷電トナーよりも優先的に現像ローラ58に供給される。また、供給ローラ57から現像ローラ58へ移動するトナーの量は、供給ローラ57の供給能力(トナー量とその帯電量)だけでなく、未現像トナーのうち供給ローラ57に回収しきれなかったトナーの量(現像ローラ58上未回収残留トナー)にも依存する。
すなわち、未回収トナーの電位が現像ローラ58上に生じるので、供給バイアスの実効値が変化する。未現像・未回収トナーの量は、ユーザの使用条件(印刷画像の印字率や濃度)によっても変動し、それに応じて供給バイアスの実効値も変動することになる。この結果、現像ローラ58へのトナーの移動量が一定にならない。
従って、従来の非磁性一成分現像装置で印字率の高い画像が印刷されると、未現像・未回収トナーの量が減るのでトナー層電位が低くなり、供給バイアスの実効値が高くなる。これにより、供給ローラ57からより多くのトナーが現像ローラ58に移動させられる。
一方、印字率が高くなると現像ローラ58上の未現像トナーが少なくなるので、供給ローラ57によって掻き取られて当該供給ローラ57に新たに回収・蓄積されるトナーの量も少なくなり、供給ローラ57内の蓄積トナー量が減少していく。そうすると、現像ローラ58に対する未使用トナーの供給割合が多くなる。
しかしながら、使用条件(印刷画像の印字率や濃度、トナーの耐久性、温湿度環境)によって、トナーの流動性や凝集性が変動すると、未使用トナーの供給量も一定ではなくなる。このため、未使用トナーと蓄積トナーを合わせても現像ローラ58上での必要量を確保できなくなる可能性があり、当該必要量が不足した場合は画像がカスレたり濃度が低下したりする問題があった。
そこで、特許文献2(特許第3155793号公報)と特許文献3(特許第2856427号公報)のように、現像ローラ上のトナー付着量を安定させるため、現像ローラ上の表面電位を表面電位センサで計測し、その電位量に基づいて、供給ローラ、現像ローラ、規制ブレード間の印加バイアスを調整する制御方法が提案されている。
しかし、表面電位センサはコストが高い上、カラー機においてはトナーの色数だけ表面電位センサを搭載しなければならない。また、現像ローラの表面電位の増減に逆比例する形で供給ローラとの間にバイアスを印加する制御方法では、供給ローラのトナー供給能力(ローラの外周で連れまわるトナー量と、ローラが保持する蓄積トナー量)が考慮されていないので、使用条件(印刷画像の印字率や濃度、トナーの耐久性、温湿度環境)によっては、供給ローラで供給できるトナー量が不足し、前述したかすれや画像濃度の変動が起きるという問題を解消することができない。
また、特許文献4(特開平5−333679号公報)のように、トナーの供給機能と回収機能の両立を図るべく、トナー供給ローラとトナー回収ローラを別々に設けた現像装置も提案されている。この現像装置では、トナー供給ローラに、トナーを現像ローラへ塗布供給する方向のバイアス電圧を印加し、トナー回収ローラに、現像ローラ上からトナーを剥ぎ取る方向のバイアス電圧を印加する。
しかしながら、当該現像装置は、トナー回収ローラで現像ローラ上からトナーを剥ぎ取った後に、供給ローラから必要トナー量の100%を供給できることが前提となっているが、実際は使用条件(印刷画像の印字率や濃度、トナーの耐久性、温湿度環境)によって当該必要量を確保できない場合もあり得る。
本発明の目的は、現像ローラ上のトナー層電位を一定に保つことで供給バイアスの実効値を安定化し、これにより供給ローラから現像ローラに移動するトナー量を安定させ、かつ、現像ローラからの未現像トナーの回収量を必要最低限にすることで現像装置内でのトナーの劣化を抑制すると共に使用条件に関わらずトナー供給量不足を回避し、もって、画像のかすれ、地肌汚れ(地カブリ)及び濃度変動を抑制することにある。
前記課題を解決するため、本発明は、非磁性一成分現像剤を外周面上に所定厚で担持し、現像ニップ部を介して隣接する像担持体上の静電潜像に対して前記現像剤を静電付着させる現像ローラと、前記現像ローラに供給ニップ部を介して隣接し、前記現像ローラ上に前記現像剤を供給する供給ローラと、前記現像ローラの前記供給ニップ部と前記現像ニップ部の間に配設され、前記現像ローラ上に供給された前記現像剤を所定厚に規制する規制部材と、前記現像ローラの前記供給ニップ部の上流側に隣接して配設された電位調整部材と、前記現像ローラ、電位調整部材及び供給ローラに、当該順番に帯電電位の絶対値が大きくなるようにバイアス電圧を印加するバイアス印加手段と、を有することを特徴とする非磁性一成分現像装置である。
本発明によれば、1.供給ニップ部の上流側にある現像ローラ上の現像剤の量及び帯電電位の過不足を電位調整部材で均すことができるので、供給バイアスの実効値を安定させ、供給ローラから現像ローラへの現像剤供給量を安定させることができる。2.供給ニップ部の上流側で前記現像剤を全量回収するのではなく、電位調整部材で変動分を均して安定した状態にして供給ニップ部に移動させるようにしたので、現像装置内でのトナーの劣化を抑制することができる。そして、以上1、2により、画像のかすれ、地肌汚れ(地カブリ)及び濃度変動を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置の構成を示す概略断面図である。 図1の画像形成装置に設けられたプロセスユニットの拡大断面図である。 図2Aのプロセスユニットの要部の拡大断面図である。 (A)(B)は、現像装置の電位調整ローラによるバイアス作用を説明するための図である。 従来の現像装置の概略断面図である。 現像装置の現像作用を説明するための図である。 供給ローラから現像ローラにトナーが搬送される状態を示す図である。
以下、本発明の実施形態を添付の図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において各図面中の部品・部材について同一機能、同一形状のものは同一の符号を付すことにより、一度説明した後では同じ説明を適宜省略する。
(画像形成装置)
図1は、本発明の一実施形態に係る非磁性一成分現像装置を使用した画像形成装置の概略構成図である。この画像形成装置は、複写機、プリンタ、ファクシミリの機能を統合した複合機としての、いわゆるAIO(オールインワン)の形式で構成することができる。画像形成装置は、画像形成ユニットとしての4つのプロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkを備え、このプロセスユニットの中に前記現像装置が設けられている。
なお、以下の説明において、参照番号の次のY,C,M,Bkは、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラック用であることを示し、各色共通の構成を説明する際は、Y,C,M,Bkを適宜省略して番号のみを使用する。
各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkは、カラー画像の色分解成分に対応するイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの異なる色のトナーを収容している以外は同様の構成となっている。具体的には、各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkは、像担持体としての感光体52と、感光体52の表面を帯電する帯電手段としての帯電ローラ55と、感光体52上にトナー画像を形成する現像装置4と、感光体52の表面を清掃するクリーニングブレード54を備えている。また、各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkは、画像形成装置本体10に対して一体的に着脱可能に構成されている。プロセスユニットはイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの順で説明したが、この順番に特定されるものではなく順番は任意である。
この装置で使用する現像剤は、非磁性一成分現像剤としての非磁性一成分トナーであって、形状が球形で均一化した小粒径の重合トナーを使用することができる。このような重合トナーは、感光体52表面に良好な潤滑剤塗布層を形成することができるため、ブレード部材の挙動安定化によるクリーニング性の向上が図れる。また、これによりブレード部材をすり抜ける残留トナーの割合を大幅に低減することができ、また現像特性と転写性の向上で高画質の画像形成ができる。なお、現像剤として粉砕トナーを使用することも勿論可能である。
画像形成装置本体10の上部には、各色のトナーを充填したトナーカートリッジ50が設けられている。トナーカートリッジ50内の各色トナーは、図示しないトナー補給機構を介して対応する現像装置4のトナー収容部51へ移送されるようになっている。
各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkの下方には、各感光体52の表面を露光する露光装置56が配設されている。露光装置56からは、各感光体52へレーザ光が照射されるようになっている。各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkの上方には、転写装置9が配設されている。転写装置9は、転写体としての無端状のベルトから構成される中間転写ベルト11を有する。中間転写ベルト11は、駆動ローラ12とテンションローラ13との間に掛け渡され、駆動ローラ12が回転することにより、中間転写ベルト11は図の矢印方向に走行するようになっている。
4つの感光体52に対向した位置に、一次転写手段としての4つの一次転写ローラ14が配設されている。この一次転写ローラ14は導電性弾性ローラであり、中間転写ベルト11の裏面から感光体52に対して押し当てられるように配置されている。この一次転写ローラ14には一次転写バイアスとして定電流制御されたバイアスが印加されている。各一次転写ローラ14と各感光体52とによって中間転写ベルト11を挟み込んだ箇所には、一次転写ニップが形成されている。
また、中間転写ベルト11の図の右側の外周面に、二次転写手段としての二次転写ローラ17が当接している。この二次転写ローラ17とこれに対向する駆動ローラ12とによって中間転写ベルト11を挟み込んだ箇所には、二次転写ニップが形成されている。
駆動ローラ12には、二次転写バイアス用の電源が接続される。駆動ローラ12にトナーと同極性の電圧を印加することで、トナーが中間転写ベルト11から転写紙側へ向かう電圧が生じるため、トナー像を転写紙に転写させることが出来る。
なお、二次転写ローラ17を導電性弾性ローラとし、この二次転写ローラ17に二次転写バイアス用の電源を接続して二次転写ローラ17に転写バイアスを印加し、中間転写ベルト11上のトナー像を転写紙へ二次転写する形態でも問題は無い。また、転写バイアス用の電源のうち、一方を駆動ローラ12に、もう一方を二次転写ローラ17に接続する構成でも問題は無い。
中間転写ベルト11の駆動ローラ12に隣接して、中間転写ベルト11の表面を清掃するベルトクリーニングブレード18が配設されている。このベルトクリーニングブレード18の先端部は中間転写ベルト11に対してカウンタ接触し、先端部で掻き取った転写残トナーが中間転写ベルト11の下側の廃トナー収容部15に回収されるようになっている。
図1の中間転写ベルト11の左端に、テンションローラ13の外周面と対向するように、トナーセンサ32が配設されている。このトナーセンサ32は、感光体52から中間転写ベルト11に転写されたトナーの濃度を検出するためのものである。
すなわち、感光体52に所定のトナーパッチを現像し、このトナーパッチを中間転写ベルト11に転写する。この転写されたトナーパッチに対して、トナーセンサ32の発光素子からの赤外光を照射し、その正反射光(入射角度=反射角度)を受光素子で受けてトナー付着量を検知する。
そして当該検知結果に応じてトナー補給量を制御する。また、段階的に作成した複数の濃度のトナーパッチのトナー付着量と、電位センサによって検出した表面電位との関係から現像γ特性を求め、所望のトナー付着量が得られるように、グリッド電圧、現像バイアス、レーザダイオードパワーなどを制御するようにしている。
画像形成装置本体10の下部には、記録媒体としての転写紙Pを収容した給紙トレイ19や、給紙トレイ19から転写紙Pを搬出する給紙ローラ20等が設けてある。また、画像形成装置本体10内には、給紙トレイ19から上方へ転写紙Pを案内するための搬送経路Rが形成されている。
この搬送経路Rにおいて、給紙ローラ20を配設した位置から二次転写ローラ17を配設した位置に至る途中には、転写紙Pの搬送タイミングを計るための一対のタイミングローラ21が配設されている。また、二次転写ローラ17の配設位置の上方には、転写紙P上の画像を定着させるための定着装置22を配設している。さらに、定着装置22の上方には、画像形成装置本体10の上面を凹ませて形成したストック部23に転写紙Pを排出するための一対の排紙ローラ24が配設されている。
(画像形成装置の動作)
以下、図1を参照して上記画像形成装置の基本的動作について説明する。
作像動作が開始されると、各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkの感光体52が図示しない駆動装置によって図の時計回りに回転駆動され、各感光体52の表面が帯電ローラ55によって所定の極性に一様に帯電される。
帯電された各感光体52の表面に、露光装置56からレーザ光がそれぞれ照射されて、それぞれの感光体52の表面に静電潜像が形成される。このとき、各感光体52に露光する画像情報は、所望のフルカラー画像をイエロー、シアン、マゼンタ及びブラックの色情報に分解した単色の画像情報である。このように感光体52上に形成された静電潜像に、各現像装置4によってトナーが供給されることにより、静電潜像はトナー画像として顕像化(可視画像化)される。
中間転写ベルト11を張架する駆動ローラが回転駆動することにより、中間転写ベルト11が図の矢印で示す方向に走行する。また、各一次転写ローラ14に、トナーの帯電極性と逆極性の定電圧又は定電流制御された電圧が印加される。これにより、各一次転写ローラ14と各感光体52との間の一次転写ニップにおいて転写電界が形成される。
そして、各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkの感光体52に形成された各色のトナー画像が、上記一次転写ニップにおいて形成された転写電界によって、中間転写ベルト11上に順次重ね合わせて転写される。こうして、中間転写ベルト11の表面にフルカラーのトナー画像が担持される。トナー画像の転写を終えると、クリーニングブレード54によって各感光体52の表面に残留するトナーが除去される。
また、作像動作が開始されると、給紙ローラ20が回転し始め、給紙トレイ19に収容された転写紙Pが搬送経路Rに送り出される。搬送経路Rに送り出された転写紙Pは、タイミングローラ21によって一旦停止される。その後タイミングローラ21の駆動が再開され、転写紙Pが、上記中間転写ベルト11上のトナー画像とタイミングを合わせて、二次転写ローラ17と中間転写ベルト11との間の二次転写ニップに送られる。
二次転写ローラ17には、中間転写ベルト11上のトナー画像のトナー帯電極性とは逆極性の転写電圧が印加されており、この逆極性の転写電圧により二次転写ニップに転写電界が形成されている。そして、転写紙Pと中間転写ベルト11上のトナー画像とが二次転写ニップに到達した際、二次転写ニップに形成された転写電界によって、中間転写ベルト11上のトナー画像が転写紙P上に一括して転写される。
また、転写後の中間転写ベルト11上に残留するトナーは、ベルトクリーニングブレード18によって除去される。トナー画像が転写された転写紙Pは定着装置22へと搬送され、そこでトナー画像が加圧・加熱により転写紙Pに定着される。その後、転写紙Pは排紙ローラ24によってストック部23へと排出される。
以上の説明は、転写紙上にフルカラー画像を形成するときの画像形成動作であるが、4つのプロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkのいずれか1つを使用して単色画像を形成したり、2つ又は3つのプロセスユニットを使用して、2色又は3色の画像を形成したりすることも可能である。
(プロセスユニット)
次に、前記プロセスユニットについて、図2A、図2Bに基づいてさらに詳しく説明する。図2Aは図1のプロセスユニット1を拡大して示したものであり、図2Bはその要部をさらに拡大して示したものである。図2BでΘは非磁性一成分トナーTの粒子を示す。図2A、図2Bは、紙面内でトナーが斜め左下方向に流れるように描かれているが、重力方向を含めて、トナーが流れる方向は下向きとは限らない。本発明に係る現像装置の実施形態は、トナーをほぼ水平方向に流す構成も可能である。
図2Aに示すように、プロセスユニット1は、現像装置4に加えて、上部のトナーカートリッジ50と下部のトナー収容部51を有する。トナー収容部51の左側に、帯電ローラ55と、露光装置56が配置されている。トナー収容部51の下部に、トナー供給ローラ57、現像ローラ58、規制部材としての規制ブレード59及び電位調整部材としての電位調整ローラ70が配設されている。また、帯電ローラ55、露光装置56及び現像ローラ58に対向して感光体52が配設されている。
電位調整ローラ70は、SUS、Al、Ni−Cr等の導電性材料を現像ローラ58の軸方向に延びる所定形状に成形したものを使用することができる。図2A、図2Bは電位調整ローラ70を円筒ローラ状として示しているが、電位調整ローラ70の形状は円形状に限られない。また、必ずしも回転する必要はない。例えば、電位調整ローラ70を、現像ローラ58の軸方向に延びる板状ブレード部材や、異形断面のバー部材で構成することも可能である。
また、電位調整ローラ70は導電性材料のみで構成する必要はなく、例えば現像ローラ58の軸方向に延びた樹脂製シャフトに所定厚さの金属スリーブを被せたもので電位調整ローラ70を構成することも可能である。
電位調整ローラ70の径は、スペース的な制約と低コスト化のため、供給ローラ57や現像ローラ58の径の約二分の一から三分の一の大きさである。電位調整ローラ70の周面は、現像ローラ58の周面の、供給ローラ57との接触位置である供給ニップ部N2よりも上流側に接触している。電位調整ローラ70の回転方向は、現像ローラ58の回転方向と逆であり、現像ローラ58との接触部において、現像ローラ58と同じ方向に回転する。電位調整ローラの回転速度ないし周速は、後述するように、現像ローラ58の周速以下にするのが望ましい。
供給ローラ57、現像ローラ58及び電位調整ローラ70は、図2Bに示すように、バイアス印加手段72に接続されている。このバイアス印加手段は3つの電源部72a〜72cを有し、各ローラに異なる負電位を印加する。この実施形態では、現像ローラ58の負電位Vdを−100V、電位調整ローラ70の負電位Vrを−200V、供給ローラ57の負電位Vsを−300Vとするように異なるバイアスを印加する。
前記のバイアスの掛け方は一例であり、設計条件に応じて具体的なバイアス電圧値を決めることができる。バイアス電圧の絶対値は、基本的に、|Vd|<|Vr|<|Vs|の順番であればよい。ただし、この順番は現像時のものであり、後述するように、非現像時の時だけ|Vr|<|Vd|<|Vs|の順番にすることができる。
感光体52の外周面は、帯電ローラ55により負電荷で所定電位に一様に帯電された後、当該外周面に露光装置56により所望の静電潜像が形成される。トナー収容部51に蓄えられたトナーは、トナー供給ローラ57から現像ローラ58へと搬送され、現像ローラ58の外周面に付着されたトナーが規制ブレード59により一様厚さのトナー層に形成されて保持される。この一様厚さで保持されたトナー層は、現像ローラ58と感光体52の電位差により感光体52の静電潜像に吸着され、さらに中間転写ベルト11へと一次転写される。
帯電ローラ55は感光体52に接触する接触式と、感光体52に対して微小ギャップをもって対向する非接触式があるが、いずれの方式でもよい。接触式はオゾンの発生を抑制することができ、非接触式は帯電ローラ55がトナーで汚れないのでその耐久性を向上させることができる。
また、非接触式は、微小なギャップ変動に起因する帯電電位のバラツキなどの影響が抑制され、均一な帯電により感光体帯電電位が安定して高画質な画像が得られる。帯電ローラ55は感光体52に対して、例えば直流電圧に交流電圧を重畳したAC帯電を行うことができ、このAC帯電は非接触式でも十分な帯電電流を流すことができる。なお、図示しないが、帯電ローラ55の感光体52と反対側に、帯電クリーニングローラを配設することができる。
図2Aのプロセスユニット1で作像動作が開始されると、感光体52が時計回りに回転駆動される。このとき、帯電電圧を印加された帯電ローラ55によって感光体52が所定の正電位に帯電される。このように帯電された感光体52は、図2Bのように露光装置56からの露光を受けて感光体52上の静電潜像が形成される。この静電潜像は現像ローラ58との対向位置(現像ニップ部N1)に移動し、そこで現像ローラ58から静電潜像にトナーが供給される。
詳しくは、図2A、図2Bの反時計回り回転する現像ローラ58に担持された現像剤が、規制ブレード59によって所定の厚さに規制された後、現像ローラ58と感光体52との間の現像ニップ部N1に運ばれる。そして、現像ニップ部N1で現像剤中のトナーが感光体52上の静電潜像に静電的に移行して、当該静電潜像がトナー画像として可視像化される。
感光体52上のトナー画像は、感光体52の下部位置に移動し、ここで中間転写ベルト11に一次転写される。中間転写ベルト11上に転写される各色のトナー像は、ある一定のジョブ間隔でもって、トナーセンサ32により適切なタイミングで転写されるよう調整される。
前記一次転写の後に、感光体52の表面に残留するトナーがクリーニングブレード54によって除去され、除去された残留トナーが廃トナー収容部15に搬送される。一方、プロセスユニット1のトナー収容部51内には図示しないトナー残量検知手段が設けられ、トナー収容部51内のトナー残量がある閾値を下回ると、トナーカートリッジ50から一定量のトナーがトナー収容部51に補給される。
(現像作用の詳細)
以下、現像作用の詳細を説明する。
現像装置4のトナー収容部51から送り出されたトナーは、供給ローラ57、現像ローラ58の回転による連れ回りや、供給ローラ57の内部又は表層に取り込まれることによって、供給ローラ57と現像ローラ58の接触領域(供給ニップ部N2)に搬送される。供給ニップ部N2に搬送されたトナーは、供給ニップ部N2内で、現像ローラ58の表面と接触・摩擦帯電させられる。
現像ローラ58と供給ローラ57には、それぞれトナーと同極性の電圧が印加されている。これら両ローラ57、58間のバイアスは、多くの場合、帯電したトナーが現像ローラ58側に移動するように、供給ローラ57の帯電電位の絶対値|Vs|が、現像ローラ58の帯電電位の絶対値|Vd|よりも大きくなるよう設定されている(|Vd|<|Vs|)。このバイアスによって、荷電トナーが現像ローラ58側に送り出される。
供給ローラ57は、その周面で供給ニップ部N2を形成し、またトナーを保持して搬送するため、例えばポリウレタンフォーム等の連泡性の樹脂発泡体で形成された弾性層を有する。また、供給ニップ部N2にバイアスを作用させるために、当該連泡性の樹脂発泡体に、カーボンブラック等の導電剤を分散するなどして導電性が付与されている。前記弾性層の体積抵抗は、1025Ω・cm程度が望ましい。
現像ローラ58は、その周面で現像ニップ部N1と供給ニップ部N2を形成し、またトナーを荷電させるため、例えばウレタンやシリコン、エピクロロヒドリン等のゴム材で形成された弾性層を有する。当該弾性層は、導電剤を分散するなどして、その体積抵抗が1057Ω・cmになるよう調整されている。また、当該弾性層に、必要に応じて荷電性能を調整するため、その表面にコート層を設けるなどして複層構造にすることができる。
現像ローラ58に送られたトナーは、現像ローラ58表面に吸着された状態で、規制ブレード59との接触領域(規制ニップ部N3)に運ばれる。必要量のトナーが現像ローラ58の表面に保持されるために、現像ローラ58の表面粗さは、Ra0.2〜2.0μmに設定されているのが望ましい。
現像ローラ58上のトナーは、規制ニップ部N3を通過する際に、現像に必要な厚さ(量)に調整されるとともに薄層化される。また、規制ニップ部N3を通過する際に、摩擦帯電され、かつ、供給ニップ部N2と同様に、バイアスが印加されている場合は、電荷注入される。これにより、現像ローラ58上のトナーに電荷が付与される。
規制ブレード59は、例えば図2Bに示すような形状の板ばねであって、SUS304CSPや、SUS301CSP、又はリン青銅等の金属材料で構成されている。規制ブレード59の自由端側は、現像ローラ58表面に対して、10〜100N/mの押圧力で接触させられている。
現像ローラ58上のトナー薄層が規制ブレード59を通過して現像装置4のトナー収容部51から出ると、感光体52との接触部(現像ニップ部N1)へと送られる。感光体52は、表面を帯電ローラ55により一様に帯電された後、当該帯電部分が画像情報に基づいて露光装置56で露光され、そこに静電潜像が形成される。この静電潜像は現像ローラ58の回転により現像ニップ部N1へと送られる。現像ニップ部N1では、現像ローラ58上のトナーが静電気力に従って感光体52上に静電付着させられ、静電潜像がトナー像として現像される。
(電位調整ローラの作用)
現像後(現像ニップ部N1の下流側)の現像ローラ58上に、感光体52上に移動することができなかった未現像トナーが存在する。この未現像トナーは、現像ローラ58の表面に保持されたまま、現像装置4のトナー収容部51に戻される。当該未現像トナーは、トナー収容部51からのトナー漏れを防止する入口シール73を越えてトナー収容部51に入った後、電位調整ローラ70と接触する。
このように未現像トナーが電位調整ローラ70に接触すると、図3のように、未現像トナーの量によって、異なるトナー移動と、異なる電位調整が行われる。
すなわち、図3(A)のように、未現像トナーが比較的多く、当該未現像トナーによる電位を含む現像ローラ58の表面電位が、電位調整ローラ70の電位Vrを上回る場合、未現像トナーのうち、電位調整ローラ70の電位Vrを上回った分だけが、電位調整ローラ70の表面に電気的に回収(間引き)される。
また、図3(B)のように、未現像トナーが比較的少なく、電位調整ローラ70からの電荷注入後の、当該未現像トナーによる電位を含む現像ローラ58の表面電位が、電位調整ローラ70の電位Vrを下回る場合、未現像トナーのうち、電位調整ローラ70の電位Vrを下回った分だけ、電位調整ローラ70から現像ローラ58の表面にトナーが補充される。
このようにして、電位調整ローラ70と接触した後の現像ローラ58上のトナー層電位が、一定に保たれるので、供給バイアスの実効値が安定する。これにより、
1)供給ローラ57から現像ローラ58側へ移動するトナー量が安定する。
2)供給ニップ部N2の上流側において、現像ローラ58と電位調整ローラ70との間で、前述したようにトナーの回収(間引き)・補給が行われるので、供給ニップ部N2に入る現像ローラ58上のトナー量のバラつきも抑えられる。
3)供給ローラ57が掻き取って蓄積するトナーの量が安定する。
4)供給ニップ部N2でのバイアスの実効値が一定になり、供給ローラ57で供給可能なトナー量が安定するので、現像ローラ58へのトナー移動量が安定する。
電位調整ローラ70の回転方向は、前述したように、現像ローラ58との接触部において、現像ローラ58と同方向(図では時計回り)になるよう設定されている。ここで、電位調整ローラ70の回転速度は、現像ローラ58と接触する部分の面速度(周速度)が、現像ローラ58の面速度と同じになるようにしてもよいが、電位調整ローラ70の面速度をやや遅い速度に設定するのが望ましい。すなわち、次式の
(現像ローラの面速度)≧(電位調整ローラの面速度)
の関係となるようにする。
また、面速度の比をRとして、前記の式を書き換えると、
R=(現像ローラ58の面速度/電位調整ローラ70の面速度)≧1
となる。
このように電位調整ローラ70の面速度を現像ローラ58に比べて相対的にやや低速にするのは、供給ニップ部N2内に挟まれるトナー量が多過ぎないようにするためである。供給ニップ部N2内に挟まれるトナー量が多過ぎると、単位質量あたりのトナーに注入される電荷量が少なくなる。そうすると、供給ニップ部N2での供給バイアスの実効値が不安定化する。
そこで、前記のように電位調整ローラ70の面速度を相対的に低速にすることで、現像ローラ58の搬送力で引き込めるトナー層分だけを供給ニップ部N2に取り込み、必要なトナー量だけに効率よく電荷注入を行うようにする。電位調整ローラ70の面速度をやや遅い速度にする度合いは、現像ローラ58の面速度の例えば5%減又は10%減とすることができる。
電位調整ローラ70は、独自の駆動源としてのモータで回転駆動することができるが、構造簡略化と低コスト化のために独自の駆動源を持たずに、現像ローラ58で単に従動回転させるようにしてもよい。この場合、電位調整ローラ70に適度の負荷を掛けることで電位調整ローラ70の面速度を現像ローラ58の面速度よりも低速にすることができる。この適度の負荷は、例えば後述する掻き取り部材74によって構成することができ、低速にする度合いは、当該掻き取り部材74の弾力性又はコシの強さによって加減することが可能である。
現像ローラ58と電位調整ローラ70の接触状態は、電位調整ローラ70が現像ローラ58に最大で0.2mm食い込む食込み量であるのが望ましい。電位調整ローラ70を、0.2mmを超えて強く現像ローラ58に食込ませると、現像ローラ58等のトルクの上昇や、現像ローラ58と電位調整ローラ70の接触部でトナーの固着が発生しやすくなるからである。
電位調整ローラ70に印加される電圧は、前述したように、|Vd|<|Vr|<|Vs|となるように設定する。ここで、電位調整ローラ70と現像ローラ58間のバイアスVe(=Vr−Vd)は、例えば、所望のトナー帯電量・搬送量から求められるトナー層電圧に相当する値に設定するのがよい。
すなわち、供給ニップ部N2で現像ローラ58へトナーが過剰供給されても、必要量を超えた分のトナーは、規制ブレード59で規制されて規制ニップ部N3周辺で滞留するか、又はトナー収容部51に戻されるだけで無駄である。また、無駄に供給されたトナーはそれだけ劣化が早く進行することになるし、規制ニップ部N3周辺で滞留し続けると、周囲の粉圧が高くなり、トナー同士の擦れによる劣化や凝集を招く恐れがある。
よって、規制ニップ部N3に搬送されるトナー量は、現像に必要な量の約1.2〜2.0倍の範囲内とするのが望ましい。トナー供給量をこの範囲内に収めるためには、供給ニップ部N2へ突入する現像残トナー量と、そのトナー層電圧を、適正量にする必要がある。
ここで、使用する供給ローラ57と、供給ニップ部N2の条件から、トナー回収力/供給力の比が定まる。この比と、規制ニップ部N3に搬送する必要がある必要トナー量に基づいて、供給ニップN2に突入する、現像ローラ58上の現像残トナーの必要帯電量(電荷量)と、現像ローラ58による必要搬送量(トナー付着量、トナー層高さ)を決定する。そして、その値を次式に代入して、電位調整ローラ70と現像ローラ58間の必要バイアスVe(=Vr−Vd)を決定する。そして当該必要バイアスVeが出力されるように、バイアス印加手段72を作動させる。
Ve=(1/2)×(トナー層の帯電量)/(トナー層の静電容量)
=(Q/M)×(M/A)/εt×Dt
A:入口シール73と供給ニップ部N2の間の現像ローラ58の表面積
M:前記面積Aのトナー付着量
Q:前記面積Aの総電荷量
Q/M:トナー質量あたりの電荷量(電荷質量比)
M/A:単位面積当たりのトナー付着量
εt:トナーの誘電率
Dt:面積Aのトナー層高さ
現像した画像の印字率が低い場合、現像ローラ58上に比較的多くの未現像トナーを保持した状態で、現像ローラ58と電位調整ローラ70が接触する。
図3(A)のように、この未現像トナーの電位が、現像ローラ58と電位調整ローラ70間のバイアスより大きい場合(I)、両ローラの接触部において、未現像トナー層の電位がバイアス分に一致するように、バイアス分を超えたトナーは、電位調整ローラ70側に移される(II)。
一方、図3(B)のように、現像した画像の印字率が高い場合、未現像トナーは比較的少なく、トナー層電位も小さくなる(I)。この状態で、未現像トナーが電位調整ローラ70と接触すると、当該接触部へ取り込んだトナーに電荷注入をしながら、トナー層電位がバイアス分に一致するまで、トナーと電荷を電位調整ローラ70で補填する(II)。
よって、現像ローラ58のトナー層込みの表面電位は一定値をとり、供給バイアスの実効値が安定するため、供給ニップ部N2でのトナーの回収・供給量が安定する。この結果、現像ローラ58の表面電位も安定する(図3(A)(B)のIII)。
図3(A)の場合、電位調整ローラ70側に移動したトナーを、当該電位調整ローラ70が一回転して再度現像ローラ58に接触する前に、電位調整ローラ70の表面から除去する必要がある。トナーが電位調整ローラ70の表面に留まり続けて現像ローラ58との接触が繰り返されると、トナーが劣化し、また現像ローラ58に対する電荷注入効率が低下するからである。
電位調整ローラ70からトナーを除去する手段として、例えば、電位調整ローラ70の周面に接触する掻き取り部材74を設けることができる。当該掻き取り部材74の材料は、電位調整ローラ70を損傷せずに良好な掻き取りができるように、PFTシートなどの適度の弾力性とコシを兼ね備えた樹脂シート材が望ましい。
また、電位調整ローラ70の表面に、必要に応じて、トナーの固着を防ぐために、フッ素などでコーティング層を形成するなどして離型性を高めることができる。
現像ローラ58から感光体52にトナーを静電付着させる現像時に、現像残トナー量を調整するため、電位調整ローラ70に印加する電圧は、絶対値で、現像ローラ58より大きくする。一方、現像ローラ58から感光体52にトナーを静電付着させない非現像時に、電位調整ローラ70に印加する電圧を、絶対値で、現像ローラ58より小さくする。
非現像時とは、画像形成装置の起動時や、印刷のジョブ間、ページ間などの、現像はしないが駆動している時のことである。この非現像時では、同じトナーが長い時間現像ローラ58上にとどまり、供給ニップ部N2で繰り返し負荷を受けるため、トナーの劣化が進行しやすい。
そこで、非現像時に電位調整ローラ70に付与するバイアス電圧を下げ、現像ローラ58に与える電位より低い状態にする。これにより、現像ローラ58側で供給ニップ部N2にとどまっているトナーを電位調整ローラ70側に電気的に移動させて供給ニップ部N2でのトナーのこすれ合いを避けることが出来る。
具体的には、画像形成装置本体10のコントローラが、印刷ジョブの情報(枚数、部数等)や印刷機の状態(休止/立ち上がり等)を読み取り、現像の必要のないタイミングで、電位調整ローラ70と現像ローラ58間のバイアス極性を逆転するように、バイアス印加手段72に指示を送る。
以上の実施形態に用いられるトナーは、異形トナーでも球形トナーでもよく、外添剤の処方についてもシリコンオイル含有シリカが含まれていてもよい。シリコンオイル含有シリカの外添は、例えば、粉砕トナーもしくは重合トナー100部に対して、疎水シリカRY50(日本アエロジル製)を2部添加し、20Lヘンシェルミキサーで周速40m/sにおいて5分間混合処理し、その後、目開き75ミクロンの篩で篩って得られる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範囲内で種々の変形が可能である。
1Y,1C,1M,1Bk プロセスユニット
4 現像装置
9 転写装置
10 画像形成装置本体
11 中間転写ベルト
12 駆動ローラ
14 一次転写ローラ
17 二次転写ローラ
19 給紙トレイ
20 給紙ローラ
21 タイミングローラ
22 定着装置
26 トナー収容部
32 トナーセンサ
50 トナーカートリッジ
51 トナー収容部
51a 開口部
52 感光体
53 一次転写ローラ
54 クリーニングブレード
55 帯電ローラ
56 露光装置
57 供給ローラ
58 現像ローラ
59 規制ブレード
60 アジテータ
61 除電器
62 バイアス印加手段
70 電位調整ローラ(電位調整部材)
72 バイアス印加手段
72a〜72c 電源部
73 入口シール
74 掻き取り部材
N1 現像ニップ部
N2 供給ニップ部
N3 規制ニップ部
特開昭54−43038号公報 特許第3155793号公報 特許第2856427号公報 特開平05−333679号公報

Claims (12)

  1. 非磁性一成分現像剤を外周面上に所定厚で担持し、現像ニップ部を介して隣接する像担持体上の静電潜像に対して前記現像剤を静電付着させる現像ローラと、
    前記現像ローラに供給ニップ部を介して隣接し、前記現像ローラ上に前記現像剤を供給する供給ローラと、
    前記現像ローラの前記供給ニップ部と前記現像ニップ部の間に配設され、前記現像ローラ上に供給された前記現像剤を所定厚に規制する規制部材と、
    前記現像ローラの前記供給ニップ部の上流側に隣接して配設された電位調整部材と、
    前記現像ローラ、電位調整部材及び供給ローラに、当該順番に帯電電位の絶対値が大きくなるようにバイアス電圧を印加するバイアス印加手段と、を有することを特徴とする非磁性一成分現像装置。
  2. 前記現像ローラと電位調整部材の間のバイアスを、前記規制部材に送られる現像剤であるトナーの必要帯電量と必要搬送量より求められる所定のトナー層電圧の値に対応して設定したことを特徴とする請求項1の非磁性一成分現像装置。
  3. 前記電位調整部材と前記現像ローラ間の必要バイアスをVeとしたとき、次式に基づいて前記バイアス印加手段を作動させるようにしたことを特徴とする請求項2の非磁性一成分現像装置。
    Ve=(1/2)×(トナー層の帯電量)/(トナー層の静電容量)
    =(Q/M)×(M/A)/εt×Dt
    A:現像装置内の供給ニップ部上流側の現像ローラの表面積
    M:面積Aのトナー付着量
    Q:面積Aの総電荷量
    Q/M:トナー質量あたりの電荷量(電荷質量比)
    M/A:単位面積当たりのトナー付着量
    εt:トナーの誘電率
    Dt:面積Aのトナー層高さ
  4. 前記バイアス印加手段が、非現像時に、前記電位調整部材の帯電電位の絶対値を前記現像ローラの帯電電位の絶対値以下にすることを特徴とする請求項1から3のいずれか1の非磁性一成分現像装置。
    (効果:現像ローラ上のトナーを回収し、トナーが現像ローラ上に留まって他の部材との周擦により負荷を受けて、トナー劣化が加速されるのを防ぐ)
  5. 前記電位調整部材を電位調整ローラで構成し、当該電位調整ローラを前記現像ローラと回転方向を逆にして接触させ、かつ、前記電位調整ローラの周速を前記現像ローラの周速以下にしたことを特徴とする請求項1から4のいずれか1の非磁性一成分現像装置。
  6. 前記電位調整ローラを前記現像ローラに従動回転させるように接触させたことを特徴とする請求項1から5のいずれか1の非磁性一成分現像装置。
  7. 前記電位調整ローラに、前記現像ローラとの接触部の下流側で、前記電位調整ローラの表面の現像剤を掻き取る掻き取り部材を接触させたことを特徴とする請求項1から6のいずれか1の非磁性一成分現像装置。
  8. 前記非磁性一成分現像剤であるトナーの外添処方が、シリコンオイル含有シリカであることを特徴とする請求項1から7のいずれか1の非磁性一成分現像装置。
  9. 請求項1から8のいずれか1の非磁性一成分現像装置を有し、画像形成装置に対して着脱可能に構成されたプロセスユニット。
  10. 請求項1から8の非磁性一成分現像装置又は請求項9のプロセスユニットを有する画像形成装置。
  11. 非磁性一成分現像剤を外周面上に所定厚で担持し、現像ニップ部を介して隣接する像担持体上の静電潜像に対して前記現像剤を静電付着させる現像ローラと、前記現像ローラに供給ニップ部を介して隣接し、前記現像ローラ上に前記現像剤を供給する供給ローラと、前記現像ローラの前記供給ニップ部と前記現像ニップ部の間に配設され、前記現像ローラ上に供給された前記現像剤を所定厚に規制する規制部材と、を有する非磁性一成分現像装置の現像方法において、
    前記現像ローラの前記供給ニップ部の上流側に隣接して電位調整部材を配設し、バイアス印加手段によって、前記現像ローラ、電位調整部材、供給ローラの順に、帯電電位の絶対値が大きくなるようにバイアス電圧を印加するようにしたことを特徴とする非磁性一成分現像方法。
  12. 前記電位調整部材と前記現像ローラ間の必要バイアスをVeとしたとき、次式に基づいて当該バイアスVeを印加するようにしたことを特徴とする請求項11の非磁性一成分現像方法。
    Ve=(1/2)×(トナー層の帯電量)/(トナー層の静電容量)
    =(Q/M)×(M/A)/εt×Dt
    A:現像装置内の供給ニップ部上流側の現像ローラの表面積
    M:面積Aのトナー付着量
    Q:面積Aの総電荷量
    Q/M:トナー質量あたりの電荷量(電荷質量比)
    M/A:単位面積当たりのトナー付着量
    εt:トナーの誘電率
    Dt:面積Aのトナー層高さ
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