JP2014095814A - 画像定着方法、画像定着装置、画像形成方法、及び画像形成装置 - Google Patents
画像定着方法、画像定着装置、画像形成方法、及び画像形成装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014095814A JP2014095814A JP2012247431A JP2012247431A JP2014095814A JP 2014095814 A JP2014095814 A JP 2014095814A JP 2012247431 A JP2012247431 A JP 2012247431A JP 2012247431 A JP2012247431 A JP 2012247431A JP 2014095814 A JP2014095814 A JP 2014095814A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- toner
- image
- plasticizer
- ultrasonic vibration
- recording medium
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Fixing For Electrophotography (AREA)
Abstract
【課題】優れた低温定着性が得られ、かつ装置を重量化、及び大型化しない画像定着方法の提供。
【解決手段】記録媒体110上の、コアシェル構造であるカプセルトナーにより形成されたトナー像111に、ローラ状部材101に対向して配設した、超音波振動付与手段100により超音波振動付与工程を少なくとも含み、前記カプセルトナーが、コア粒子である結着樹脂、及び前記結着樹脂を軟化する可塑剤を含有する画像定着方法である。
【選択図】図4
【解決手段】記録媒体110上の、コアシェル構造であるカプセルトナーにより形成されたトナー像111に、ローラ状部材101に対向して配設した、超音波振動付与手段100により超音波振動付与工程を少なくとも含み、前記カプセルトナーが、コア粒子である結着樹脂、及び前記結着樹脂を軟化する可塑剤を含有する画像定着方法である。
【選択図】図4
Description
本発明は、画像定着方法、画像定着装置、画像形成方法、及び画像形成装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置などの画像形成装置は、紙、布、OHP用シートなどの記録媒体に、画像情報に基づいて文字や記号を含む画像を形成する装置である。前記画像形成装置には種々の方式があるが、電子写真方式の画像形成装置は、普通紙に高精細な画像を高速で形成することができるため、広くオフィスで使用されている。このような電子写真方式の前記画像形成装置としては、被定着媒体である記録媒体上のトナーを120℃〜160℃で加熱して前記トナーを軟化又は溶融させ、軟化又は溶融させた前記トナーを加圧することによって、トナーを記録媒体上に定着させる熱定着方式が広く普及している(例えば、特許文献1参照)。
前記熱定着方式を採用した電子写真方式の画像形成装置における消費電力の半分以上は、熱定着方式の定着装置におけるトナーの加熱処理に消費されている。一方、近年における環境問題対策の観点からは、消費電力を抑えて省エネルギー化を図れる画像形成装置が望まれている。
このため、従来の画像形成装置における消費電力の半分以上を消費する定着装置での省エネルギー化が求められている。
そこで、トナーを定着するためにトナーを加熱する温度を今までよりも極端に低下させる定着方式及び定着可能なトナーが望まれている。
そこで、トナーを定着するためにトナーを加熱する温度を今までよりも極端に低下させる定着方式及び定着可能なトナーが望まれている。
従来の熱定着方式よりも低い加熱温度でトナーを定着可能とするためには、例えば、トナーの軟化温度を下げる方法が挙げられる。しかし、トナーは、定着部のみで熱影響を受けるわけではなく、輸送時や保管時においても高温に晒される可能性がある。このときにトナーの軟化温度が低いと、トナー粒子同士が融着する、いわゆるブロッキングと呼ばれる問題が発生する。また、一般に同じ温度においては、軟化温度の低い樹脂のほうが軟らかい傾向にある。トナーは、現像機内において、キャリアとの摩擦により帯電させるために室温より高い温度になり、高い圧力を受ける。このとき、低い温度で定着させるために軟化点の低い樹脂を用いたトナーの場合には、より変形しやすくなり、結果として現像機内部やキャリアに融着するトナースペントと呼ばれる現象や感光体や現像スリーブ上に付着するフィルミングと呼ばれる現象が生じてしまう。
したがって、従来の熱定着方式では用いるトナーの軟化温度を下げることには限界があり、大幅に低い加熱温度で定着させることは困難であった。
一方、トナーの流動性は、トナーにかかる圧力に依存する。そのため、同じ温度でも、トナーに高い圧力を付与すれば、それだけ流動性は高くなり定着し易くなると考えられる。
しかし、高い圧力を付与する定着装置を用いる場合、定着装置の構造を堅牢にする必要があり、前記定着装置の重量化、及び大型化に繋がる。
前記定着装置の重量化、及び大型化は、省スペースなどの観点から近年求められる前記画像形成装置の小型化を阻害するという問題がある。
しかし、高い圧力を付与する定着装置を用いる場合、定着装置の構造を堅牢にする必要があり、前記定着装置の重量化、及び大型化に繋がる。
前記定着装置の重量化、及び大型化は、省スペースなどの観点から近年求められる前記画像形成装置の小型化を阻害するという問題がある。
したがって、従来にない優れた低温定着性が得られ、かつ装置を重量化、及び大型化しない画像定着方法の提供が求められているのが現状である。
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、優れた低温定着性が得られ、かつ装置を重量化、及び大型化しない画像定着方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
本発明の画像定着方法は、記録媒体上の、トナーにより形成されたトナー像に、超音波振動を付与する超音波振動付与工程を少なくとも含み、
前記トナーが、結着樹脂、及び前記結着樹脂を軟化する可塑剤を含有することを特徴とする。
本発明の画像定着方法は、記録媒体上の、トナーにより形成されたトナー像に、超音波振動を付与する超音波振動付与工程を少なくとも含み、
前記トナーが、結着樹脂、及び前記結着樹脂を軟化する可塑剤を含有することを特徴とする。
本発明によると、従来における前記諸問題を解決することができ、優れた低温定着性が得られ、かつ装置を重量化、及び大型化しない画像定着方法を提供することができる。
(画像定着方法、及び画像定着装置)
本発明の画像定着方法は、超音波振動付与工程を少なくとも含み、好ましくは加熱溶融工程と、加圧工程とを含み、更に必要に応じて、その他の工程を含む。
本発明の画像定着装置は、超音波振動付与手段を少なくとも有し、好ましくは加熱溶融手段と、加圧手段とを有し、更に必要に応じて、その他の手段を有する。
本発明の画像定着方法は、超音波振動付与工程を少なくとも含み、好ましくは加熱溶融工程と、加圧工程とを含み、更に必要に応じて、その他の工程を含む。
本発明の画像定着装置は、超音波振動付与手段を少なくとも有し、好ましくは加熱溶融手段と、加圧手段とを有し、更に必要に応じて、その他の手段を有する。
前記画像定着方法は、前記画像定着装置により好適に行うことができ、前記超音波振動付与工程は、前記超音波振動付与手段により好適に行うことができ、前記加熱溶融工程は、前記加熱溶融手段により好適に行うことができ、前記加圧工程は、前記加圧手段により好適に行うことができ、前記その他の工程は、前記その他の手段により好適に行うことができる。
本発明者らは、優れた低温定着性が得られ、かつ装置を重量化、及び大型化しない画像定着方法を提供するために鋭意検討を行った。
その検討において、本発明者らは、結着樹脂と前記結着樹脂を軟化させる可塑剤とを含有するトナーを用い、前記可塑剤によって前記結着樹脂を軟化させる作用を利用して、定着時にのみトナーを変形及び流動させることで、耐熱保存性を有しつつ、優れた低温定着性が得られることを見出した。
その一例としては、例えば、前記可塑剤を内包するカプセルを前記結着樹脂中に分散したトナーを用いる画像定着方法である。この画像定着方法においては、定着時に前記トナーに圧力を付与して前記カプセルを破壊することで、前記可塑剤が前記結着樹脂中に拡散して、前記可塑剤により前記結着樹脂が軟化する。そうすることにより、定着時にのみ前記トナーが変形及び流動し、定着時以外は変形及び流動しない。そのため、前記トナーは、耐熱保存性を有する。そして、定着時の前記トナーの変形及び流動は、前記可塑剤が溶融するような低温で行うことができる。そのため、優れた低温定着性を得ることができる。
しかし、この画像定着方法の場合、前記カプセルを破壊する圧力は、1MPa〜2MPaが好ましい。この圧力をトナーに付与できる画像定着装置を作製するには、前記画像定着装置の構造を堅牢にする必要があり、前記画像定着装置の重量化、及び大型化に繋がる。
そこで、本発明者らは、更に検討を進めたところ、画像定着装置を重量化、及び大型化しないためには、前記トナーへの超音波振動の付与が有用であることを見出した。詳細には、結着樹脂と前記結着樹脂を軟化させる可塑剤とを含有する前記トナーを用いる。そして、前記可塑剤による前記結着樹脂の軟化を利用して前記トナーを変形及び流動させる。その際に、前記トナーの変形及び流動を超音波振動の付与により行えば、高い圧力による加圧は不要になり、画像定着装置を重量化、及び大型化しなくてもよいことを見出した。
その結果、画像定着方法において、記録媒体上の、トナーにより形成されたトナー像に、超音波振動を付与する超音波振動付与工程を少なくとも含み、前記トナーが、結着樹脂、及び前記結着樹脂を軟化する可塑剤を含有することにより、優れた低温定着性が得られ、かつ装置の小型化が可能であることを見出し本発明の完成に至った。
その検討において、本発明者らは、結着樹脂と前記結着樹脂を軟化させる可塑剤とを含有するトナーを用い、前記可塑剤によって前記結着樹脂を軟化させる作用を利用して、定着時にのみトナーを変形及び流動させることで、耐熱保存性を有しつつ、優れた低温定着性が得られることを見出した。
その一例としては、例えば、前記可塑剤を内包するカプセルを前記結着樹脂中に分散したトナーを用いる画像定着方法である。この画像定着方法においては、定着時に前記トナーに圧力を付与して前記カプセルを破壊することで、前記可塑剤が前記結着樹脂中に拡散して、前記可塑剤により前記結着樹脂が軟化する。そうすることにより、定着時にのみ前記トナーが変形及び流動し、定着時以外は変形及び流動しない。そのため、前記トナーは、耐熱保存性を有する。そして、定着時の前記トナーの変形及び流動は、前記可塑剤が溶融するような低温で行うことができる。そのため、優れた低温定着性を得ることができる。
しかし、この画像定着方法の場合、前記カプセルを破壊する圧力は、1MPa〜2MPaが好ましい。この圧力をトナーに付与できる画像定着装置を作製するには、前記画像定着装置の構造を堅牢にする必要があり、前記画像定着装置の重量化、及び大型化に繋がる。
そこで、本発明者らは、更に検討を進めたところ、画像定着装置を重量化、及び大型化しないためには、前記トナーへの超音波振動の付与が有用であることを見出した。詳細には、結着樹脂と前記結着樹脂を軟化させる可塑剤とを含有する前記トナーを用いる。そして、前記可塑剤による前記結着樹脂の軟化を利用して前記トナーを変形及び流動させる。その際に、前記トナーの変形及び流動を超音波振動の付与により行えば、高い圧力による加圧は不要になり、画像定着装置を重量化、及び大型化しなくてもよいことを見出した。
その結果、画像定着方法において、記録媒体上の、トナーにより形成されたトナー像に、超音波振動を付与する超音波振動付与工程を少なくとも含み、前記トナーが、結着樹脂、及び前記結着樹脂を軟化する可塑剤を含有することにより、優れた低温定着性が得られ、かつ装置の小型化が可能であることを見出し本発明の完成に至った。
<超音波振動付与工程、及び超音波振動付与手段>
前記超音波振動付与工程としては、記録媒体上の、トナーにより形成されたトナー像に、超音波振動を付与する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記超音波振動付与手段を用いて行うことが好ましい。
前記超音波振動付与手段としては、記録媒体上の、トナーにより形成されたトナー像に、超音波振動を付与する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、少なくとも所定の超音波振動を発生する超音波振動源と、前記超音波振動源で発生した振動を増幅し伝達する超音波ホーンとを有する超音波振動付与手段などが挙げられる。前記超音波発生源としては、例えば、磁歪振動子、電歪振動子などが挙げられる。
前記超音波振動付与工程としては、記録媒体上の、トナーにより形成されたトナー像に、超音波振動を付与する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記超音波振動付与手段を用いて行うことが好ましい。
前記超音波振動付与手段としては、記録媒体上の、トナーにより形成されたトナー像に、超音波振動を付与する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、少なくとも所定の超音波振動を発生する超音波振動源と、前記超音波振動源で発生した振動を増幅し伝達する超音波ホーンとを有する超音波振動付与手段などが挙げられる。前記超音波発生源としては、例えば、磁歪振動子、電歪振動子などが挙げられる。
前記トナー像に付与する前記超音波振動は、前記超音波振動付与手段から直接付与してもよいし、ローラ、ベルトなどを介して間接的に付与してもよい。
前記超音波振動の振動周波数としては、一般的に超音波といわれる20kHz以上であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、28kHz〜10MHzが好ましい。前記振動周波数が、28kHz未満であると、前記トナー像のトナーへの振動の伝達が不十分となることがあり、10MHzを超えると、振幅が小さくなり複数のトナーに均一に振動を与えることが困難になることがある。
前記トナー像に前記超音波振動を付与する時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記超音波振動の付与は、前記トナー像に、前記超音波振動付与手段を接触させて行ってもよいし、接触させず行ってもよい。
−トナー像−
前記トナー像は、前記記録媒体上に、前記トナーにより形成される。
前記トナー像は、例えば、従来公知の画像形成方法における静電潜像形成工程、現像工程、及び転写工程により作製することができる。
前記トナー像は、前記記録媒体上に、前記トナーにより形成される。
前記トナー像は、例えば、従来公知の画像形成方法における静電潜像形成工程、現像工程、及び転写工程により作製することができる。
−−トナー−−
前記トナーは、結着樹脂と、可塑剤とを少なくとも含有し、好ましくはカプセルを含有し、更に必要に応じて、その他の成分を含有する。
前記トナーは、超音波振動の付与により変形及び流動する。前記トナーの変形及び流動は、前記可塑剤による前記結着樹脂の軟化を利用する。
前記トナーは、結着樹脂と、可塑剤とを少なくとも含有し、好ましくはカプセルを含有し、更に必要に応じて、その他の成分を含有する。
前記トナーは、超音波振動の付与により変形及び流動する。前記トナーの変形及び流動は、前記可塑剤による前記結着樹脂の軟化を利用する。
−−−結着樹脂−−−
前記結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スチレン系単量体、アクリル系単量体、メタクリル系単量体等の単独又は2種類以上からなる重合体;ポリエステル樹脂、ポリオール樹脂、ポリウレタン樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、ポリカーボネート樹脂、石油系樹脂などが挙げられる。
前記重合体としては、例えば、ポリスチレン、ポリブチルアクリレートなどが挙げられる。
前記結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スチレン系単量体、アクリル系単量体、メタクリル系単量体等の単独又は2種類以上からなる重合体;ポリエステル樹脂、ポリオール樹脂、ポリウレタン樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、ポリカーボネート樹脂、石油系樹脂などが挙げられる。
前記重合体としては、例えば、ポリスチレン、ポリブチルアクリレートなどが挙げられる。
また、前記結着樹脂としては、例えば、変性ポリエステル樹脂などが挙げられる。
前記変性ポリエステル樹脂としては、例えば、活性水素基含有化合物と、該活性水素基含有化合物の活性水素基と反応可能な官能基を有するポリエステル樹脂とを反応させ前記ポリエステル樹脂を伸長反応、架橋反応等させたもの(ウレア変性ポリエステル樹脂、ウレタン変性ポリエステル樹脂等)などが挙げられる。
前記活性水素基含有化合物としては、例えば、アミン類などが挙げられる。前記アミン類としては、例えば、ジアミン、3価以上のポリアミン、アミノアルコール、アミノメルカプタン、アミノ酸、これらのアミノ基をブロックしたものなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記変性ポリエステル樹脂としては、例えば、活性水素基含有化合物と、該活性水素基含有化合物の活性水素基と反応可能な官能基を有するポリエステル樹脂とを反応させ前記ポリエステル樹脂を伸長反応、架橋反応等させたもの(ウレア変性ポリエステル樹脂、ウレタン変性ポリエステル樹脂等)などが挙げられる。
前記活性水素基含有化合物としては、例えば、アミン類などが挙げられる。前記アミン類としては、例えば、ジアミン、3価以上のポリアミン、アミノアルコール、アミノメルカプタン、アミノ酸、これらのアミノ基をブロックしたものなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
また、前記結着樹脂は、熱可塑性エラストマーを含有することが好ましい。
−−−−熱可塑性エラストマー−−−−
前記熱可塑性エラストマーは、常温ではゴム弾性体としての挙動をとり、温度上昇によって塑性変形をする樹脂である。
ここで、常温とは、熱したり冷やしたりせずに達成される温度であり、JIS Z8703にて定義されている、5℃〜35℃であることが好ましい。
前記熱可塑性エラストマーは、常温ではゴム弾性体としての挙動をとり、温度上昇によって塑性変形をする樹脂である。
ここで、常温とは、熱したり冷やしたりせずに達成される温度であり、JIS Z8703にて定義されている、5℃〜35℃であることが好ましい。
前記熱可塑性エラストマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ハードセグメントとソフトセグメントとを有することが好ましい。
前記熱可塑性エラストマーとしては、前記ハードセグメントと前記ソフトセグメントとを有するブロック共重合体が好ましく、A−B−Aトリブロック共重合体(ただし、Aは、ハードセグメントを表し、Bは、ソフトセグメントを表す。)がより好ましい。
ここで、前記ハードセグメントとは、加硫ゴムの架橋点に相当して塑性変形を防止する分子運動拘束成分を意味し、前記ソフトセグメントとは、ゴム弾性を示す柔軟性成分を意味する。
前記熱可塑性エラストマーとしては、前記ハードセグメントと前記ソフトセグメントとを有するブロック共重合体が好ましく、A−B−Aトリブロック共重合体(ただし、Aは、ハードセグメントを表し、Bは、ソフトセグメントを表す。)がより好ましい。
ここで、前記ハードセグメントとは、加硫ゴムの架橋点に相当して塑性変形を防止する分子運動拘束成分を意味し、前記ソフトセグメントとは、ゴム弾性を示す柔軟性成分を意味する。
前記熱可塑性エラストマーにおける前記ハードセグメントとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレートなど)、ポリアクリレート、ポリウレタン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリ塩化ビニルなどが挙げられる。
前記熱可塑性エラストマーにおける前記ソフトセグメントとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリブタジエン、水添ポリブタジエン、水添ポリイソプレン、ポリエーテル、ポリエステル、ポリアルキルアクリレート、ポリ酢酸ビニルなどが挙げられる。
なお、前記ポリエステル及び前記ポリ塩化ビニルは、その具体的組成により、前記ハードセグメントにもなるし、前記ソフトセグメントにもなる。
前記熱可塑性エラストマーにおける前記ソフトセグメントとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリブタジエン、水添ポリブタジエン、水添ポリイソプレン、ポリエーテル、ポリエステル、ポリアルキルアクリレート、ポリ酢酸ビニルなどが挙げられる。
なお、前記ポリエステル及び前記ポリ塩化ビニルは、その具体的組成により、前記ハードセグメントにもなるし、前記ソフトセグメントにもなる。
前記ハードセグメントと前記ソフトセグメントの質量比としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記ハードセグメント:前記ソフトセグメントが、1:9〜6:4が好ましい。前記質量比が、1:9よりも前記ハードセグメントの割合が低いと、常時、トナーに粘着性が出ることがあり、6:4よりも前記ハードセグメントの割合が高いと、硬くなりすぎて、定着に必要な軟化が確保できなくなることがある。
前記熱可塑性エラストマーの具体例としては、例えば、前記ハードセグメントがポリスチレンで前記ソフトセグメントがポリブタジエンであるSBS(スチレン−ブタジエン−スチレン)、前記ハードセグメントがポリスチレンで前記ソフトセグメントが水添ポリブタジエンであるSEBS(スチレン−水添ブタジエン−スチレン)、前記ハードセグメントがポリスチレンで前記ソフトセグメントがポリイソプレンであるSEPS(スチレン−イソプレン−スチレン)、前記ハードセグメントがポリウレタンで前記ソフトセグメントがポリエーテルであるTPU(ポリウレタン−ポリエーテル−ポリウレタン)、前記ハードセグメントがポリエチレンで前記ソフトセグメントがポリ酢酸ビニルであるEVA(エチレン−酢酸ビニル−エチレン)、前記ハードセグメントがポリ塩化ビニルで前記ソフトセグメントがポリ塩化ビニルであるTPVC(ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー)などが挙げられる。
前記熱可塑性エラストマーの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記結着樹脂に対して50質量%〜95質量%が好ましい。
本発明者らは、前記熱可塑性エラストマーとその他の前記結着樹脂(前記熱可塑性エラストマーを除く前記結着樹脂)との割合が、加熱をしない加圧のみによる弾性変形に影響することを見出した。例えば、前記熱可塑性エラストマーがSBSであり、前記他の結着樹脂がポリスチレンである場合、前記ポリスチレンの前記SBSに対する質量比率が高くなるほど、加熱をしない加圧のみによる弾性変形が小さくなり、更には加圧だけで塑性変形してしまう。加圧だけで塑性変形してしまうと、現像部でトナー同士の摩擦によりトナーに帯電を付与する機構では、トナー同士の摩擦のための加圧でトナーが変形してしまい、現像に不具合が生じたり、場合によっては現像スリーブへのトナーフィルミングを引き起こすことがある。即ち、現像部で帯電付与のために加圧してもトナーは弾性変形するだけで塑性変形しないようにする必要がある。本発明者らは、実験により、前記SBSと前記ポリスチレンとの質量比(前記SBS:前記ポリスチレン)としては、95:5〜50:50が好ましく、90:10〜70:30がより好ましいことを見出した。前記質量比において、前記ポリスチレンの比率が、5未満であると、定着後のトナー像(記録媒体に転写されたトナー)にタック感が発生し、印刷紙などの記録媒体を重ねたときにブロッキングを生じることがあり、更に、定着時に、印刷紙のパルプ繊維に前記結着樹脂がからみつきにくくなり、紙へのアンカリングが弱くなり、定着不良を生じることがある。前記質量比において、前記ポリスチレンの比率が、50を超えると、現像部でのトナー同士の摩擦に必要な加圧でトナーが変形してしまい、現像不良を引き起こすことがある。前記質量比が、前記好ましい範囲内であると、ブロッキング、定着不良及び現像不良を生じることなく、画像形成ができる点で有利である。
ただし、前記より好ましい範囲よりも更に好ましい範囲である最適比率は、前記熱可塑性エラストマーの分子量や前記ハードセメントと前記ソフトセグメントとの比率や前記結着樹脂の分子量により異なるため、前記最適比率は、各組合せにおいて求める必要がある。
なお、前記SBS及び前記ポリスチレンの組合せ以外でも、比の好適範囲は上記と同様である。
本発明者らは、前記熱可塑性エラストマーとその他の前記結着樹脂(前記熱可塑性エラストマーを除く前記結着樹脂)との割合が、加熱をしない加圧のみによる弾性変形に影響することを見出した。例えば、前記熱可塑性エラストマーがSBSであり、前記他の結着樹脂がポリスチレンである場合、前記ポリスチレンの前記SBSに対する質量比率が高くなるほど、加熱をしない加圧のみによる弾性変形が小さくなり、更には加圧だけで塑性変形してしまう。加圧だけで塑性変形してしまうと、現像部でトナー同士の摩擦によりトナーに帯電を付与する機構では、トナー同士の摩擦のための加圧でトナーが変形してしまい、現像に不具合が生じたり、場合によっては現像スリーブへのトナーフィルミングを引き起こすことがある。即ち、現像部で帯電付与のために加圧してもトナーは弾性変形するだけで塑性変形しないようにする必要がある。本発明者らは、実験により、前記SBSと前記ポリスチレンとの質量比(前記SBS:前記ポリスチレン)としては、95:5〜50:50が好ましく、90:10〜70:30がより好ましいことを見出した。前記質量比において、前記ポリスチレンの比率が、5未満であると、定着後のトナー像(記録媒体に転写されたトナー)にタック感が発生し、印刷紙などの記録媒体を重ねたときにブロッキングを生じることがあり、更に、定着時に、印刷紙のパルプ繊維に前記結着樹脂がからみつきにくくなり、紙へのアンカリングが弱くなり、定着不良を生じることがある。前記質量比において、前記ポリスチレンの比率が、50を超えると、現像部でのトナー同士の摩擦に必要な加圧でトナーが変形してしまい、現像不良を引き起こすことがある。前記質量比が、前記好ましい範囲内であると、ブロッキング、定着不良及び現像不良を生じることなく、画像形成ができる点で有利である。
ただし、前記より好ましい範囲よりも更に好ましい範囲である最適比率は、前記熱可塑性エラストマーの分子量や前記ハードセメントと前記ソフトセグメントとの比率や前記結着樹脂の分子量により異なるため、前記最適比率は、各組合せにおいて求める必要がある。
なお、前記SBS及び前記ポリスチレンの組合せ以外でも、比の好適範囲は上記と同様である。
−−−可塑剤−−−
前記可塑剤としては、前記結着樹脂を軟化する可塑剤であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記熱可塑性エラストマーを軟化する可塑剤などが挙げられる。
前記可塑剤としては、前記結着樹脂を軟化する可塑剤であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記熱可塑性エラストマーを軟化する可塑剤などが挙げられる。
前記熱可塑性エラストマーを軟化する可塑剤としては、前記熱可塑性エラストマーの前記ハードセグメントに対して相溶性を示す可塑剤が好ましい。
ここでの「相溶性を示す」とは、液体状態の前記可塑剤と前記熱可塑性エラストマーを接触した状態で接触面が膨潤する又は粘着性が発現する状態である、又は前記熱可塑性エラストマー100質量部に対して前記可塑剤を30質量部混練した場合に、貯蔵弾性率が1×104Pa以下となる状態である。
ここでの「相溶性を示す」とは、液体状態の前記可塑剤と前記熱可塑性エラストマーを接触した状態で接触面が膨潤する又は粘着性が発現する状態である、又は前記熱可塑性エラストマー100質量部に対して前記可塑剤を30質量部混練した場合に、貯蔵弾性率が1×104Pa以下となる状態である。
前記可塑剤は、常温で固体の可塑剤であることが好ましい。
前記可塑剤の融点としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、70℃以下が好ましく、30℃〜60℃がより好ましい。前記融点が、前記好ましい範囲内であると、融解に必要な熱量が少なくなり、省エネルギー化の点で有利である。
前記可塑剤の融点としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、70℃以下が好ましく、30℃〜60℃がより好ましい。前記融点が、前記好ましい範囲内であると、融解に必要な熱量が少なくなり、省エネルギー化の点で有利である。
前記可塑剤としては、具体的には、例えば、n−アルカン類、二塩基酸ジアルキル類、脂肪酸ジアルコキシアルキル類、脂肪酸ジアルコキシアルコキシアルキル類、長鎖有機酸、フタル酸ジシクロヘキシル、4−ブトキシフタロニトリル、塩素化パラフィン、リン酸トリフェニルなどが挙げられる。
これらの可塑剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、常温で液体の可塑剤と固体の可塑剤を混合し、常温でペースト状となる程度の可塑剤も好ましい。
これらの可塑剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、常温で液体の可塑剤と固体の可塑剤を混合し、常温でペースト状となる程度の可塑剤も好ましい。
常温で液体の前記n−アルカン類としては、例えば、n−デカン、n−ドデカン、n−トリデカン、n−テトラデカンなどが挙げられる。
常温で固体の前記n−アルカン類としては、例えば、n−オクタデカン、n−ヘプタデカン、n−ノナデカン、融点が40℃〜50℃のパラフィンなどが挙げられる。
常温で液体の前記二塩基酸ジアルキル類としては、例えば、アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジイソブチル、セバシン酸ジメチル、フタル酸ジオクチルなどが挙げられる。
常温で液体の前記脂肪酸ジアルコキシアルキル類としては、例えば、コハク酸ジエトキシエチル、アジピン酸ジエトキシエチル、アジピン酸ジメトキシエチルなどが挙げられる。
常温で液体の前記脂肪酸ジアルコキシアルコキシアルキル類としては、例えば、コハク酸ジエトキシエトキシエチル、アジピン酸ジエトキシエトキシエチルなどが挙げられる。
常温で固体の前記長鎖有機酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、これらの混合物などが挙げられる。
常温で固体の前記n−アルカン類としては、例えば、n−オクタデカン、n−ヘプタデカン、n−ノナデカン、融点が40℃〜50℃のパラフィンなどが挙げられる。
常温で液体の前記二塩基酸ジアルキル類としては、例えば、アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジイソブチル、セバシン酸ジメチル、フタル酸ジオクチルなどが挙げられる。
常温で液体の前記脂肪酸ジアルコキシアルキル類としては、例えば、コハク酸ジエトキシエチル、アジピン酸ジエトキシエチル、アジピン酸ジメトキシエチルなどが挙げられる。
常温で液体の前記脂肪酸ジアルコキシアルコキシアルキル類としては、例えば、コハク酸ジエトキシエトキシエチル、アジピン酸ジエトキシエトキシエチルなどが挙げられる。
常温で固体の前記長鎖有機酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、これらの混合物などが挙げられる。
前記n−アルカン類は、ハードセグメントであるエチレンに構造が類似していることから、前記熱可塑性エラストマーとしてのEVAの可塑剤に適している。
前記二塩基酸ジアルキル類、前記脂肪酸ジアルコキシアルキル類、前記脂肪酸ジアルコキシアルコキシアルキル類、前記長鎖有機酸、前記フタル酸ジシクロヘキシル、前記4−ブトキシフタロニトリル、前記塩素化パラフィン、及び前記リン酸トリフェニルは、ハードセグメントがスチレンであるSBS、SEBS、SEPBなどの熱可塑性エラストマーの可塑剤に適している。
前記熱可塑性エラストマーの前記ハードセグメントが、ポリスチレンである場合、前記可塑剤としては、芳香族エステル、芳香族エーテル、アルコキシ基を有する芳香族化合物が好ましい。
前記芳香族エステルとしては、例えば、芳香族カルボン酸と脂肪族アルコールとのエステルなどが挙げられる。前記芳香族カルボン酸としては、1価〜4価の芳香族カルボン酸が好ましく、1価〜2価の芳香族カルボン酸がより好ましい。前記脂肪族アルコールとしては、炭素数1〜18の脂肪族アルコールが好ましく、炭素数1〜12の脂肪族アルコールがより好ましい。前記芳香族エステルとしては、具体的には、フタル酸ジブチル、フタル酸ジ(2−エチルヘキシル)、フタル酸ジノニル、フタル酸ジデシル、フタル酸ジドデシル、フタル酸ジトリデシル、トリメリット酸トリブチル、トリメリット酸トリ(2−エチルヘキシル)、トリメリット酸トリノニル、トリメリット酸トリデシル、トリメリット酸トリドデシル、トリメリット酸トリトリデシルなどが挙げられる。なお、当然のことながら、2価以上の芳香族カルボン酸を用いた場合、1種の脂肪族アルコールとの単純エステルであってもよいし、2種以上の脂肪族アルコールとの複合エステルであってもよい。
前記芳香族エーテルとしては、例えば、1,2−ジフェノキシエタン、1,4−ジフェノキシブタン、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ビス(4−メトキシフェノキシ)エタン、1,2−ビス(3,4−ジメチルフェニル)エタン、1−フェノキシ−2−(4−クロロフェノキシ)エタン、1−フェノキシ−2−(4−メトキシフェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシメチルベンゼンなどが挙げられる。
前記アルコキシ基を有する芳香族化合物としては、例えば、2’,4’−ジメトキシアセトフェノン、1,3,5−トリメトキシベンゼンなどが挙げられる。
前記芳香族エステルとしては、例えば、芳香族カルボン酸と脂肪族アルコールとのエステルなどが挙げられる。前記芳香族カルボン酸としては、1価〜4価の芳香族カルボン酸が好ましく、1価〜2価の芳香族カルボン酸がより好ましい。前記脂肪族アルコールとしては、炭素数1〜18の脂肪族アルコールが好ましく、炭素数1〜12の脂肪族アルコールがより好ましい。前記芳香族エステルとしては、具体的には、フタル酸ジブチル、フタル酸ジ(2−エチルヘキシル)、フタル酸ジノニル、フタル酸ジデシル、フタル酸ジドデシル、フタル酸ジトリデシル、トリメリット酸トリブチル、トリメリット酸トリ(2−エチルヘキシル)、トリメリット酸トリノニル、トリメリット酸トリデシル、トリメリット酸トリドデシル、トリメリット酸トリトリデシルなどが挙げられる。なお、当然のことながら、2価以上の芳香族カルボン酸を用いた場合、1種の脂肪族アルコールとの単純エステルであってもよいし、2種以上の脂肪族アルコールとの複合エステルであってもよい。
前記芳香族エーテルとしては、例えば、1,2−ジフェノキシエタン、1,4−ジフェノキシブタン、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ビス(4−メトキシフェノキシ)エタン、1,2−ビス(3,4−ジメチルフェニル)エタン、1−フェノキシ−2−(4−クロロフェノキシ)エタン、1−フェノキシ−2−(4−メトキシフェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシメチルベンゼンなどが挙げられる。
前記アルコキシ基を有する芳香族化合物としては、例えば、2’,4’−ジメトキシアセトフェノン、1,3,5−トリメトキシベンゼンなどが挙げられる。
前記トナーにおける前記可塑剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、軟化させる結着樹脂100質量部に対して、5質量部〜50質量部が好ましく、5質量部〜30質量部がより好ましく、10質量部〜20質量部が特に好ましい。
前記可塑剤が、前記熱可塑性エラストマーを軟化させる可塑剤の場合、前記トナーにおける前記可塑剤の含有量は、前記熱可塑性エラストマー100質量部に対して、5質量部〜50質量部が好ましく、5質量部〜30質量部がより好ましく、10質量部〜20質量が特に好ましい。
前記可塑剤が、前記熱可塑性エラストマーを軟化させる可塑剤の場合、前記トナーにおける前記可塑剤の含有量は、前記熱可塑性エラストマー100質量部に対して、5質量部〜50質量部が好ましく、5質量部〜30質量部がより好ましく、10質量部〜20質量が特に好ましい。
−−−カプセル−−−
前記カプセルの材質としては、例えば、無機物、樹脂などが挙げられる。
前記樹脂としては、例えば、PVA(ポリビニルアルコール)、PAN(ポリアクリロニトリル)、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレン樹脂、ナイロン樹脂、アクリル樹脂、尿素樹脂などが挙げられる。
前記カプセルの材質としては、例えば、無機物、樹脂などが挙げられる。
前記樹脂としては、例えば、PVA(ポリビニルアルコール)、PAN(ポリアクリロニトリル)、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレン樹脂、ナイロン樹脂、アクリル樹脂、尿素樹脂などが挙げられる。
前記カプセルは、前記超音波振動付与工程における前記トナー像への超音波振動の付与により破壊される。
前記カプセルの平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記カプセルの軟化点としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、60℃以上が好ましく、80℃以上がより好ましい。
前記カプセルは、トナーの製造時に用いる溶剤に対して溶解しないことが好ましい。
前記カプセルの粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記カプセルの粒径は、例えば、TEM(透過型電子顕微鏡)又はSEM(走査型電子顕微鏡)により観察し、その平均値により求めることができる。また、カプセルを分散した液を、濃厚系粒径アナライザーFPAR−1000(大塚電子社製)を用いた動的光散乱法により測定することができる。
前記カプセルの粒径は、例えば、TEM(透過型電子顕微鏡)又はSEM(走査型電子顕微鏡)により観察し、その平均値により求めることができる。また、カプセルを分散した液を、濃厚系粒径アナライザーFPAR−1000(大塚電子社製)を用いた動的光散乱法により測定することができる。
前記可塑剤として、常温で固体の可塑剤を用いることで、前記カプセルの強度を高くすることができる。
一般的に、可とう性を有する樹脂により形成されるカプセルは、破壊に強く、内部が気体のように圧縮性をもつ部材の場合には、20MPa程度の高加圧でも破壊できない。
しかし、内部に非圧縮性の液体が充填されていると、加圧によりカプセルが変形するに従い、内圧が一気に上昇し、カプセル内部から液体が押し出ようとする力が働き1MPa以下の圧力で簡単にカプセルが破壊することがある。
このように液体を閉じ込めたカプセルは、比較的弱い圧力で破壊されやすい。
一方、カプセル内が固体であれば、加圧による変形そのものを抑えるため内圧が上昇せずカプセルが割れにくくなる。即ち、画像形成装置機内で、現像部等で固体可塑剤の融点よりも低い温度条件下で、トナーに圧力がかかっても内包する可塑剤カプセルの破壊を防止でき保存安定性を高くすることができる。
一般的に、可とう性を有する樹脂により形成されるカプセルは、破壊に強く、内部が気体のように圧縮性をもつ部材の場合には、20MPa程度の高加圧でも破壊できない。
しかし、内部に非圧縮性の液体が充填されていると、加圧によりカプセルが変形するに従い、内圧が一気に上昇し、カプセル内部から液体が押し出ようとする力が働き1MPa以下の圧力で簡単にカプセルが破壊することがある。
このように液体を閉じ込めたカプセルは、比較的弱い圧力で破壊されやすい。
一方、カプセル内が固体であれば、加圧による変形そのものを抑えるため内圧が上昇せずカプセルが割れにくくなる。即ち、画像形成装置機内で、現像部等で固体可塑剤の融点よりも低い温度条件下で、トナーに圧力がかかっても内包する可塑剤カプセルの破壊を防止でき保存安定性を高くすることができる。
−−−−カプセルの製造方法−−−−
前記カプセルの製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、いわゆる一般的に知られているマイクロカプセル製法により製造できる。前記マイクロカプセル製法としては、例えば、界面重合法、in−situ重合法などのように油相と水相のエマルジョン系で2相間の界面でカプセルを形成する方法;液中乾燥法、コアセベーション法などのように油相と水相のエマルジョンにおける蒸発及び凝集を利用してカプセルを形成する方法;光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂などによりカプセルを形成する方法;マイクロ流路を用いて直接連続相に分散相を注ぎ込み微粒子化する方法;前記可塑剤を油相に含有し、前記カプセルを形成する材料を水相に含有したO/Wエマルジョン液をスプレードライする方法などが挙げられる。このような方法により、所望の成分を内包した所望の大きさの前記カプセルを製造できる。
前記カプセルの製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、いわゆる一般的に知られているマイクロカプセル製法により製造できる。前記マイクロカプセル製法としては、例えば、界面重合法、in−situ重合法などのように油相と水相のエマルジョン系で2相間の界面でカプセルを形成する方法;液中乾燥法、コアセベーション法などのように油相と水相のエマルジョンにおける蒸発及び凝集を利用してカプセルを形成する方法;光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂などによりカプセルを形成する方法;マイクロ流路を用いて直接連続相に分散相を注ぎ込み微粒子化する方法;前記可塑剤を油相に含有し、前記カプセルを形成する材料を水相に含有したO/Wエマルジョン液をスプレードライする方法などが挙げられる。このような方法により、所望の成分を内包した所望の大きさの前記カプセルを製造できる。
−−−その他の成分−−−
前記その他の成分としては、例えば、着色剤、無機微粒子、磁性体、帯電制御剤、外添剤、流動性向上剤、クリーニング性向上剤、金属石鹸などが挙げられる。
前記その他の成分としては、例えば、着色剤、無機微粒子、磁性体、帯電制御剤、外添剤、流動性向上剤、クリーニング性向上剤、金属石鹸などが挙げられる。
−−−−着色剤−−−−
前記着色剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜、公知の染料及び顔料を選択することができ、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記着色剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜、公知の染料及び顔料を選択することができ、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記着色剤は、樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。
前記マスターバッチと共に混練される樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記マスターバッチと共に混練される樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
−−−−無機微粒子−−−−
前記無機微粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などが挙げられる。また、これらの表面に疎水化処理を施すことにより、結着樹脂への分散性が向上する効果があり好ましい。
前記無機微粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などが挙げられる。また、これらの表面に疎水化処理を施すことにより、結着樹脂への分散性が向上する効果があり好ましい。
前記トナーの内部に適切な特性の無機微粒子が存在することで、トナー成分である前記結着樹脂、前記着色剤、ワックスの微分散を達成できる。これは、前記無機微粒子が存在することにより、これらのトナー成分にフィラー効果による混合シェアがかかり、均一混合できるためである。
前記無機微粒子の平均一次粒径(以下、平均粒径という)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10nm〜1,000nmが好ましく、50nm〜600nmがより好ましい。前記平均一次粒径が、10nm未満であると、無機微粒子の凝集が生じやすく、トナーの体積固有抵抗値の低下、及びトナー成分の分散悪化が生じることがある。一方、前記平均一次粒径が、1,000nmを超えると、フィラー効果による分散効果が得られないことがある。
また、前記無機微粒子は、外添剤として用いることもできる。
−−−−磁性体−−−−
前記磁性体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、マグネタイト、マグヘマイト、フェライトの如き磁性酸化鉄、及び他の金属酸化物を含む酸化鉄;鉄、コバルト、ニッケル等の金属、又は、これらの金属とアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウム等の金属との合金;これらの混合物などが挙げられる。
前記磁性体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、マグネタイト、マグヘマイト、フェライトの如き磁性酸化鉄、及び他の金属酸化物を含む酸化鉄;鉄、コバルト、ニッケル等の金属、又は、これらの金属とアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウム等の金属との合金;これらの混合物などが挙げられる。
前記磁性体の具体例としては、例えば、Fe3O4、γ−Fe2O3、ZnFe2O4、Y3Fe5O12、CdFe2O4、Gd3Fe5O12、CuFe2O4、PbFe12O、NiFe2O4、NdFe2O、BaFe12O19、MgFe2O4、MnFe2O4、LaFeO3、鉄粉、コバルト粉、ニッケル粉などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの中でも特に、Fe3O4、γ−Fe2O3の微粉末が好ましい。
前記トナーにおける前記磁性体の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記結着樹脂100質量部に対して、10質量部〜200質量部が好ましく、20質量部〜150質量部がより好ましい。
前記磁性体の個数平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.1μm〜2μmが好ましく、0.1μm〜0.5μmがより好ましい。
前記個数平均粒径は、透過電子顕微鏡により拡大撮影した写真をデジタイザーなどで測定することにより求めることができる。
前記個数平均粒径は、透過電子顕微鏡により拡大撮影した写真をデジタイザーなどで測定することにより求めることができる。
前記磁性体の磁気特性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10Kエルステッド印加での磁気特性がそれぞれ、抗磁力20エルステッド〜150エルステッド、飽和磁化50emu/g〜200emu/g、残留磁化2emu/g〜20emu/gのものが好ましい。
前記磁性体は、前記着色剤としても使用することができる。
−−−−帯電制御剤−−−−
前記帯電制御剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、四級アンモニウム塩(フッ素変性四級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体又は化合物、タングステンの単体又は化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩、サリチル酸誘導体の金属塩などが挙げられる。
前記帯電制御剤は、市販品を用いることができる。前記市販品としては、例えば、ニグロシン系染料のボントロン03、第四級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業株式会社製);第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業株式会社製);LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット株式会社製);銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料などが挙げられる。
前記帯電制御剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、四級アンモニウム塩(フッ素変性四級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体又は化合物、タングステンの単体又は化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩、サリチル酸誘導体の金属塩などが挙げられる。
前記帯電制御剤は、市販品を用いることができる。前記市販品としては、例えば、ニグロシン系染料のボントロン03、第四級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業株式会社製);第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業株式会社製);LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット株式会社製);銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料などが挙げられる。
前記トナーにおける前記帯電制御剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記結着樹脂100質量部に対して、0.1質量部〜10質量部が好ましく、0.2質量部〜5質量部がより好ましい。前記含有量が、10質量部を超えると、トナーの帯電性が大きすぎ、主帯電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招くことがある。
−−−−外添剤−−−−
前記外添剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シリカ微粒子、疎水化されたシリカ微粒子、脂肪酸金属塩(例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウムなど);金属酸化物(例えば、チタニア、アルミナ、酸化スズ、酸化アンチモンなど)又はこれらの疎水化物、フルオロポリマーなどが挙げられる。
これらの中でも、疎水化されたシリカ微粒子、チタニア微粒子、疎水化されたチタニア微粒子が好ましい。
前記外添剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シリカ微粒子、疎水化されたシリカ微粒子、脂肪酸金属塩(例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウムなど);金属酸化物(例えば、チタニア、アルミナ、酸化スズ、酸化アンチモンなど)又はこれらの疎水化物、フルオロポリマーなどが挙げられる。
これらの中でも、疎水化されたシリカ微粒子、チタニア微粒子、疎水化されたチタニア微粒子が好ましい。
前記シリカ微粒子としては、例えば、R972、R974、RX200、RY200、R202、R805、R812(いずれも日本アエロジル株式会社製)などが挙げられる。
前記チタニア微粒子としては、例えば、P−25(日本アエロジル株式会社製);STT−30、STT−65C−S(いずれも、チタン工業株式会社製);TAF−140(富士チタン工業株式会社製);MT−150W、MT−500B、MT−600B、MT−150A(いずれも、テイカ株式会社製)などが挙げられる。
前記疎水化されたチタニア微粒子としては、例えば、T−805(日本アエロジル株式会社製);STT−30A、STT−65S−S(いずれも、チタン工業株式会社製);TAF−500T、TAF−1500T(いずれも、富士チタン工業株式会社製);MT−100S、MT−100T(いずれも、テイカ株式会社製);IT−S(石原産業株式会社製)などが挙げられる。
前記疎水化されたチタニア微粒子としては、例えば、T−805(日本アエロジル株式会社製);STT−30A、STT−65S−S(いずれも、チタン工業株式会社製);TAF−500T、TAF−1500T(いずれも、富士チタン工業株式会社製);MT−100S、MT−100T(いずれも、テイカ株式会社製);IT−S(石原産業株式会社製)などが挙げられる。
前記疎水化されたシリカ微粒子、前記疎水化されたチタニア微粒子、疎水化されたアルミナ微粒子は、親水性の微粒子を疎水化処理剤で処理(疎水化処理)して得ることができる。
前記疎水化処理剤としては、例えば、ジアルキルジハロゲン化シラン、トリアルキルハロゲン化シラン、アルキルトリハロゲン化シラン、ヘキサアルキルジシラザンなどのシランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、シリコーンワニスなどが挙げられる。
前記疎水化処理剤としては、例えば、ジアルキルジハロゲン化シラン、トリアルキルハロゲン化シラン、アルキルトリハロゲン化シラン、ヘキサアルキルジシラザンなどのシランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、シリコーンワニスなどが挙げられる。
前記トナーにおける前記外添剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.1質量%〜5質量%が好ましく、0.3質量%〜3質量%がより好ましい。
−−−−流動性向上剤−−−−
前記流動性向上剤は、表面処理を行って、疎水性を上げ、高湿度下においても流動特性や帯電特性の悪化を防止することが可能なものであり、例えば、シランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイルなどが挙げられる。
前記流動性向上剤は、表面処理を行って、疎水性を上げ、高湿度下においても流動特性や帯電特性の悪化を防止することが可能なものであり、例えば、シランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイルなどが挙げられる。
−−−−クリーニング性向上剤−−−−
前記クリーニング性向上剤は、静電潜像担持体及び中間転写体に残存する転写後の現像剤を除去するために前記トナーに添加される。
前記クリーニング性向上剤としては、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸等の脂肪酸金属塩;ポリメチルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子等のソープフリー乳化重合により製造されたポリマー微粒子などが挙げられる。前記ポリマー微粒子としては、比較的粒度分布が狭いものが好ましく、体積平均粒径が0.01μm〜1μmのものがより好ましい。
前記クリーニング性向上剤は、静電潜像担持体及び中間転写体に残存する転写後の現像剤を除去するために前記トナーに添加される。
前記クリーニング性向上剤としては、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸等の脂肪酸金属塩;ポリメチルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子等のソープフリー乳化重合により製造されたポリマー微粒子などが挙げられる。前記ポリマー微粒子としては、比較的粒度分布が狭いものが好ましく、体積平均粒径が0.01μm〜1μmのものがより好ましい。
前記トナーの第1の態様としては、前記トナーの構造が、コア粒子と、前記コア粒子を内包する前記カプセルであるシェルとを有するコアシェル構造であり、前記コア粒子が、前記結着樹脂、及び前記可塑剤を含有することが好ましい。
前記トナーの第2の態様としては、前記トナーが、前記カプセルを含有し、前記カプセルが、前記可塑剤を内包し、前記結着樹脂中に分散されていることが好ましい。
前記トナーの第2の態様としては、前記トナーが、前記カプセルを含有し、前記カプセルが、前記可塑剤を内包し、前記結着樹脂中に分散されていることが好ましい。
前記第1の態様を、図を用いて説明する。図1は、前記トナーの一例を示す概略断面図である。図1に示すトナー1の構造は、コアシェル構造である。前記コアシェル構造は、コア粒子2と、前記カプセルであるシェル3とを有する。シェル3は、コア粒子2を内包する。コア粒子2は、前記結着樹脂、及び前記可塑剤を含有する。コア粒子2において、前記結着樹脂、及び前記可塑剤は、混合されている。
前記第2の態様を、図を用いて説明する。図2は、前記トナーの一例を示す概略断面図である。図2に示すトナー1は、カプセル4を含有する。カプセル4は、可塑剤5を内包する。カプセル4は、結着樹脂6中に分散している。図2に示すトナー1において、結着樹脂6、及び可塑剤5は、混合されていない。
前記トナーの変形及び流動について、前記第2の態様のトナーを用いて説明する。ここでは、結着樹脂が熱可塑性エラストマーを含有しており、前記熱可塑性エラストマーを軟化させる可塑剤を用いた場合について説明する。
図3A〜図3Cに、トナー中の熱可塑性エラストマーと可塑剤の状態を示す。図3Aは、トナー保存時におけるトナー中の熱可塑性エラストマーと可塑剤の状態を示す概念図である。図3Bは、定着時におけるトナー中の熱可塑性エラストマーと可塑剤の状態を示す概念図である。図3Cは、排紙時におけるトナー中の熱可塑性エラストマーと可塑剤の状態を示す概念図である。図3A〜図3Cにおける熱可塑性エラストマーcは、硬いハードセグメントc2とゴム状弾性を示すソフトセグメントc1とを有するブロック共重合体である。熱可塑性エラストマーcは、ハードセグメントc2同士が分子間力により物理的架橋を形成することで流動性がなく、ソフトセグメントc1の弾性によりゴム状特性を示す。図3A〜図3Cにおける可塑剤bは、常温で固体であり、熱可塑性エラストマーcの少なくともハードセグメントc2に対して可塑性を有する。
ここで、物理的架橋とは、ハードセグメント同士が分子間力により集まって分子運動を拘束する状態を意味する。
図3A〜図3Cに、トナー中の熱可塑性エラストマーと可塑剤の状態を示す。図3Aは、トナー保存時におけるトナー中の熱可塑性エラストマーと可塑剤の状態を示す概念図である。図3Bは、定着時におけるトナー中の熱可塑性エラストマーと可塑剤の状態を示す概念図である。図3Cは、排紙時におけるトナー中の熱可塑性エラストマーと可塑剤の状態を示す概念図である。図3A〜図3Cにおける熱可塑性エラストマーcは、硬いハードセグメントc2とゴム状弾性を示すソフトセグメントc1とを有するブロック共重合体である。熱可塑性エラストマーcは、ハードセグメントc2同士が分子間力により物理的架橋を形成することで流動性がなく、ソフトセグメントc1の弾性によりゴム状特性を示す。図3A〜図3Cにおける可塑剤bは、常温で固体であり、熱可塑性エラストマーcの少なくともハードセグメントc2に対して可塑性を有する。
ここで、物理的架橋とは、ハードセグメント同士が分子間力により集まって分子運動を拘束する状態を意味する。
トナー保存時には、図3Aに示すように、トナー中の熱可塑性エラストマーcは、弾性変形をするが、ハードセグメントc2同士の物理的架橋dにより、流動性がなく、塑性変形はしない。また、カプセルaは、破壊されず、可塑剤bの漏出はない。現像部においても同様である。
定着時、トナーには、超音波振動が付与される。そうすると、図3Bに示すように、カプセルaが破壊されて可塑剤bが漏出し、漏出した可塑剤bの軟化作用により熱可塑性エラストマーcのハードセグメントc2同士の物理的架橋dが崩れ(符号e参照)、熱可塑性エラストマーcは、一気に軟化する。それに伴ってトナーが変形及び流動する。
熱可塑性エラストマーは、ハードセグメントのみで物理的架橋を形成し、ソフトセグメントは、もともと柔らかい状態にある。そのため可塑剤は、ハードセグメント部のみ物理的架橋を緩めればよい。したがって、熱可塑性エラストマーを用いると、可塑剤濃度低減が可能で、かつ軟化応答を速めることができる。
熱可塑性エラストマーは、ハードセグメントのみで物理的架橋を形成し、ソフトセグメントは、もともと柔らかい状態にある。そのため可塑剤は、ハードセグメント部のみ物理的架橋を緩めればよい。したがって、熱可塑性エラストマーを用いると、可塑剤濃度低減が可能で、かつ軟化応答を速めることができる。
前記トナーは、排紙時には、自然冷却される。その際、図3Cに示すように、トナー中の常温で固体の可塑剤bは、流動性を失い、ハードセグメントc2から外れる。そうすると、可塑剤bと熱可塑性エラストマーcは、相分離する。この現象により、軟化していた熱可塑性エラストマーcは、ハードセグメントc2同士の物理的架橋dを再度形成し、トナーは、再び硬くなる。
−−−トナーの製造方法−−−
前記トナーの製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粉砕法、重合法、溶解懸濁法、噴霧造粒法などが挙げられる。これらの中でも、粉砕法、溶解懸濁法が好ましい。
前記トナーの製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粉砕法、重合法、溶解懸濁法、噴霧造粒法などが挙げられる。これらの中でも、粉砕法、溶解懸濁法が好ましい。
−−−−粉砕法−−−−
前記粉砕法は、例えば、トナー材料を溶融し、混練した後、粉砕し、分級等することにより、トナー粒子を得る方法である。
前記トナー材料の溶融、混練では、前記トナー材料を混合し、該混合物を溶融混練機に仕込んで溶融混練する。該溶融混練機としては、例えば、一軸の連続混練機、二軸の連続混練機、ロールミルによるバッチ式混練機などが挙げられる。例えば、株式会社神戸製鋼所製KTK型二軸押出機、東芝機械株式会社製TEM型押出機、有限会社ケイシーケイ製二軸押出機、株式会社池貝鉄工所製PCM型二軸押出機、ブス社製コニーダー等が好適に用いられる。この溶融混練は、前記カプセルを破壊しない条件で行うことが好ましい。前記カプセルを破壊しない条件としては、例えば、前記トナー材料に、前記結着樹脂を溶解する溶剤を含有する方法が挙げられる。そうすることで、前記トナー材料を柔らかい状態にすることができる。
前記粉砕法は、例えば、トナー材料を溶融し、混練した後、粉砕し、分級等することにより、トナー粒子を得る方法である。
前記トナー材料の溶融、混練では、前記トナー材料を混合し、該混合物を溶融混練機に仕込んで溶融混練する。該溶融混練機としては、例えば、一軸の連続混練機、二軸の連続混練機、ロールミルによるバッチ式混練機などが挙げられる。例えば、株式会社神戸製鋼所製KTK型二軸押出機、東芝機械株式会社製TEM型押出機、有限会社ケイシーケイ製二軸押出機、株式会社池貝鉄工所製PCM型二軸押出機、ブス社製コニーダー等が好適に用いられる。この溶融混練は、前記カプセルを破壊しない条件で行うことが好ましい。前記カプセルを破壊しない条件としては、例えば、前記トナー材料に、前記結着樹脂を溶解する溶剤を含有する方法が挙げられる。そうすることで、前記トナー材料を柔らかい状態にすることができる。
前記粉砕では、前記混練で得られた混練物を粉砕する。この粉砕においては、まず、混練物を粗粉砕し、次いで微粉砕することが好ましい。この際ジェット気流中で衝突板に衝突させて粉砕したり、ジェット気流中で粒子同士を衝突させて粉砕したり、機械的に回転するローターとステーターとの狭いギャップで粉砕する方式が好ましく用いられる。
前記トナーは、前記熱可塑性エラストマーを含有しているため、通常の粉砕条件では砕けない場合がある。その場合には、冷凍粉砕することが好ましい。前記冷凍粉砕としては、例えば、低温環境(例えば、0℃以下)で粉砕する方法などが挙げられる。
前記トナーは、前記熱可塑性エラストマーを含有しているため、通常の粉砕条件では砕けない場合がある。その場合には、冷凍粉砕することが好ましい。前記冷凍粉砕としては、例えば、低温環境(例えば、0℃以下)で粉砕する方法などが挙げられる。
前記分級では、前記粉砕で得られた粉砕物を分級して所定粒径の粒子に調整する。前記分級は、例えば、サイクロン、デカンター、遠心分離等により、微粒子部分を取り除くことにより行うことができる。
前記粉砕及び分級が終了した後に、粉砕物を遠心力などで気流中に分級し、所定の粒径のトナーを製造する。前記粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、5μm〜20μmが挙げられる。
前記粉砕及び分級が終了した後に、粉砕物を遠心力などで気流中に分級し、所定の粒径のトナーを製造する。前記粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、5μm〜20μmが挙げられる。
前記粉砕法の場合、前記トナーの平均円形度を高くする目的で、得られたトナー母体粒子に対し、機械的衝撃力を与えて形状を制御してもよい。この場合、前記機械的衝撃力は、例えば、ハイブリタイザー、メカノフュージョンなどの装置を用いてトナー母体粒子に付与することができる。
−−−−溶解懸濁法−−−−
前記溶解懸濁法としては、例えば、前記結着樹脂を溶媒中に溶解させた溶液(油相)を水系媒体(水相)中に添加することにより懸濁液を調製する工程と、懸濁液から溶媒を除去する工程を有する方法などが挙げられる。
このとき、結着樹脂と共に、添加剤を溶媒中に溶解乃至分散させることができる。
前記溶解懸濁法においては、前記結着樹脂を溶解しつつ、前記カプセルを溶解しない溶媒を用いることが好ましい。前記溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記溶解懸濁法としては、例えば、前記結着樹脂を溶媒中に溶解させた溶液(油相)を水系媒体(水相)中に添加することにより懸濁液を調製する工程と、懸濁液から溶媒を除去する工程を有する方法などが挙げられる。
このとき、結着樹脂と共に、添加剤を溶媒中に溶解乃至分散させることができる。
前記溶解懸濁法においては、前記結着樹脂を溶解しつつ、前記カプセルを溶解しない溶媒を用いることが好ましい。前記溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
−記録媒体−
前記記録媒体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、紙、布、OHP(オーバーヘッドプロジェクタ)用シートなどが挙げられる。
前記記録媒体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、紙、布、OHP(オーバーヘッドプロジェクタ)用シートなどが挙げられる。
<加熱溶融工程、及び加熱溶融手段>
前記加熱溶融工程としては、前記超音波振動付与工程の前、及び前記超音波振動付与工程と同時の少なくともいずれかに、前記可塑剤を加熱して溶融する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記加熱溶融手段により行うことができる。
前記加熱溶融手段としては、前記トナー像に前記超音波振動を付与する際、及び前記トナー像に前記超音波振動を付与する前の少なくともいずれかに、前記可塑剤を加熱して溶融する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、加熱ローラ、ヒーター、ランプなどが挙げられる。
前記加熱溶融工程としては、前記超音波振動付与工程の前、及び前記超音波振動付与工程と同時の少なくともいずれかに、前記可塑剤を加熱して溶融する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記加熱溶融手段により行うことができる。
前記加熱溶融手段としては、前記トナー像に前記超音波振動を付与する際、及び前記トナー像に前記超音波振動を付与する前の少なくともいずれかに、前記可塑剤を加熱して溶融する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、加熱ローラ、ヒーター、ランプなどが挙げられる。
前記加熱溶融工程は、前記超音波振動付与工程の前に行うことが好ましい。
前記加熱溶融手段は、前記トナー像に前記超音波振動を付与する前に、前記可塑剤を溶融する手段であることが好ましい。
前記加熱溶融手段は、前記トナー像に前記超音波振動を付与する前に、前記可塑剤を溶融する手段であることが好ましい。
前記可塑剤として常温で固体の前記可塑剤を用い、かつ前記トナーが前記カプセルを含有する場合、前記加熱溶融工程及び前記加熱溶融手段によって、前記可塑剤は溶融する。そうすると、前記可塑剤を内包している前記カプセルは、超音波振動により破壊され易くなる。
前記加熱の時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記加熱の温度としては、前記可塑剤が溶融する温度であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100℃以下が好ましく、80℃以下がより好ましい。前記加熱の温度の下限値としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記可塑剤の融点が好ましい。
前記加熱の温度としては、前記可塑剤が溶融する温度であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100℃以下が好ましく、80℃以下がより好ましい。前記加熱の温度の下限値としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記可塑剤の融点が好ましい。
前記加熱溶融工程においては、従来の加熱定着方式のように前記結着樹脂を溶融する必要はない。
前記加熱溶融手段は、従来の加熱定着方式のような前記結着樹脂を溶融させる手段である必要はない。
前記加熱により前記結着樹脂を溶融させると、それだけ多くのエネルギーを使用してしまう。
そのため、前記加熱の温度としては、前記結着樹脂を溶融させずに前記可塑剤を溶融する温度が好ましい。
前記加熱溶融手段は、従来の加熱定着方式のような前記結着樹脂を溶融させる手段である必要はない。
前記加熱により前記結着樹脂を溶融させると、それだけ多くのエネルギーを使用してしまう。
そのため、前記加熱の温度としては、前記結着樹脂を溶融させずに前記可塑剤を溶融する温度が好ましい。
<加圧工程、及び加圧手段>
前記加圧工程としては、前記超音波振動付与工程の後に、前記トナー像を加圧する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記加圧手段により行うことができる。
前記加圧手段としては、前記超音波振動の付与の後に、前記トナー像を加圧する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、加圧ローラ、無端ベルトなどが挙げられる。
前記加圧工程としては、前記超音波振動付与工程の後に、前記トナー像を加圧する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記加圧手段により行うことができる。
前記加圧手段としては、前記超音波振動の付与の後に、前記トナー像を加圧する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、加圧ローラ、無端ベルトなどが挙げられる。
前記画像定着方法が前記加圧工程を含むことにより、前記トナーの延展を前記加圧工程で行うことができることから、定着速度を早くすることができる。
前記画像定着装置が前記加圧手段を有することにより、前記トナーの延展を前記加圧手段で行うことができることから、定着速度を早くすることができる。
前記画像定着装置が前記加圧手段を有することにより、前記トナーの延展を前記加圧手段で行うことができることから、定着速度を早くすることができる。
前記加圧の時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記加圧の圧力としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1MPa以下が好ましく、0.3MPa以下がより好ましい。前記加圧の圧力の下限値としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.1MPaが好ましい。前記圧力が、1MPaを超えると、装置が大きくなることがある。
前記加圧の圧力としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1MPa以下が好ましく、0.3MPa以下がより好ましい。前記加圧の圧力の下限値としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.1MPaが好ましい。前記圧力が、1MPaを超えると、装置が大きくなることがある。
前記トナーは、加圧される前に超音波振動により変形及び流動していることから、前記加圧の圧力としては、高い圧力を必要としない。したがって、前記画像定着方法、及び前記画像定着装置が、前記加圧工程、及び前記加圧手段を有していても、前記画像定着装置の構成が重量化、及び大型化することはない。
ここで、本発明の画像定着方法、及び画像定着装置の一例を、図を用いて説明する。
図4は、本発明の画像定着装置の一例を示す概略断面図である。図4に示す画像定着装置は、超音波振動付与手段100と、ローラ状部材101とを有している。ローラ状部材101は、記録媒体110の支持と記録媒体110の搬送とをするための支持搬送部材である。そして、超音波振動付与手段100は、ローラ状部材101と記録媒体110を挟んで対向する位置に設けられている。
図4は、本発明の画像定着装置の一例を示す概略断面図である。図4に示す画像定着装置は、超音波振動付与手段100と、ローラ状部材101とを有している。ローラ状部材101は、記録媒体110の支持と記録媒体110の搬送とをするための支持搬送部材である。そして、超音波振動付与手段100は、ローラ状部材101と記録媒体110を挟んで対向する位置に設けられている。
ローラ状部材101の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金属部材などが挙げられる。前記金属部材としては、例えば、アルミニウム、鉄、ステンレス、真鍮などが挙げられる。また、前記金属部材の表面にシリコーンゴム、フッ素系樹脂などの被覆を形成したものを用いることができる。また、ローラ状部材101に代えて、記録媒体110の支持及び搬送が可能であれば、例えば、無端ベルトを用いても構わない。前記無端ベルトの材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリイミド樹脂、ニッケルなどが挙げられる。また、前記ポリイミド樹脂、又は前記ニッケルを基体として、前記基体の表面にシリコーンゴム、フッ素系樹脂などの被覆を形成したものを用いてもよい。
超音波振動付与手段100は、前記超音波振動源と前記超音波ホーンとを有する。前記超音波ホーンは、先端が記録媒体110の紙面奥行き方向の幅に相当する長さを有し、振動時において未定着画像を形成するトナー表面に接するように配されている。前記超音波ホーンの材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。本態様において、前記超音波ホーンの材質は、アルミニウムである。前記超音波ホーンの先端の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、平坦状、半円形状などが挙げられる。前記超音波ホーンの先端の大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。本態様において、前記超音波ホーンの形状及び大きさは、図4の断面において半円形でありその半径は2mmである。この構成は、以下の図5〜11における超音波振動付与手段100においても同様である。
超音波振動付与手段100は、前記超音波振動源と前記超音波ホーンとを有する。前記超音波ホーンは、先端が記録媒体110の紙面奥行き方向の幅に相当する長さを有し、振動時において未定着画像を形成するトナー表面に接するように配されている。前記超音波ホーンの材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。本態様において、前記超音波ホーンの材質は、アルミニウムである。前記超音波ホーンの先端の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、平坦状、半円形状などが挙げられる。前記超音波ホーンの先端の大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。本態様において、前記超音波ホーンの形状及び大きさは、図4の断面において半円形でありその半径は2mmである。この構成は、以下の図5〜11における超音波振動付与手段100においても同様である。
図4の画像定着装置を用いた画像定着方法を説明する。定着の前に、図示しない構成により、記録媒体110上に、前記トナーにより形成されたトナー像(未定着画像)111を形成する。そして、記録媒体110を紙面右手から左手方向に搬送する。記録媒体110上のトナー像111が前記超音波ホーン直下に来たときに前記超音波振動源が所定の振動数で振動し、トナーに振動を与える。この振動により、前記トナーは変形及び流動し、記録媒体110に定着し、定着画像112が形成される。
なお、前記トナーが前記カプセルを含有する場合、超音波振動により前記カプセルが破壊される。その際に、前記可塑剤による前記結着樹脂の軟化を利用して、前記トナーが変形及び流動する。
前記トナーが、例えば、図1に示すトナーの場合、超音波振動により、コアシェル構造のシェル(前記カプセル)が破壊される。そのことにより、軟化した前記コア粒子が前記シェルから出てくることにより、前記トナーは変形及び流動し、前記記録媒体に定着する。なお、前記コア粒子において前記結着樹脂と前記可塑剤とは混合されていることから、前記結着樹脂は軟化し流動性を有している。しかし、前記コア粒子は、前記シェル(カプセル)により被覆されていることから、前記シェルが破壊されるまでは、前記トナー自体は変形及び流動しない。
前記トナーが、例えば、図1に示すトナーの場合、超音波振動により、コアシェル構造のシェル(前記カプセル)が破壊される。そのことにより、軟化した前記コア粒子が前記シェルから出てくることにより、前記トナーは変形及び流動し、前記記録媒体に定着する。なお、前記コア粒子において前記結着樹脂と前記可塑剤とは混合されていることから、前記結着樹脂は軟化し流動性を有している。しかし、前記コア粒子は、前記シェル(カプセル)により被覆されていることから、前記シェルが破壊されるまでは、前記トナー自体は変形及び流動しない。
前記トナーが、例えば、図2に示すトナーの場合、超音波振動により前記可塑剤を内包する前記カプセルが破壊される。そのことにより、前記可塑剤が前記結着樹脂と接触し、前記結着樹脂は、軟化する。そうすることにより、前記トナーは変形及び流動し、前記記録媒体に定着する。
図5は、本発明の画像定着装置の他の一例を示す概略断面図である。図5に示す画像定着装置は、超音波振動付与手段100と、ローラ状の加熱溶融手段102とを有している。ローラ状の加熱溶融手段102は、記録媒体110の支持と記録媒体110の搬送とをするための支持搬送部材を兼ねている。そして、超音波振動付与手段100は、ローラ状の加熱溶融手段102と記録媒体110を挟んで対向する位置に設けられている。
加熱溶融手段102は、常温で固体の前記可塑剤を融点以上の加熱するために用いられる。記録媒体110上のトナー像111は、記録媒体110が加熱溶融手段102に接することにより加熱され前記トナー中の前記可塑剤は直ちに溶融する。これと同時に、トナー像111は、超音波振動付与手段100から超音波振動を付与されることにより、トナー像111の前記トナーは変形及び流動し、記録媒体110に定着し、定着画像112が形成される。
前記トナーが、図1に示すトナーの場合、超音波振動により、コアシェル構造のシェル(前記カプセル)が破壊される。そのことにより、軟化した前記コア粒子が前記シェルから出てくることにより、前記トナーは変形及び流動し、前記記録媒体に定着する。なお、前記コア粒子において前記結着樹脂と前記可塑剤とは混合されていることから、前記結着樹脂は軟化し流動性を有している。しかし、前記コア粒子は、前記シェル(カプセル)により被覆されていることから、前記シェルが破壊されるまでは、前記トナー自体は変形及び流動しない。
この際、前記可塑剤として常温で固体の可塑剤を用いると、前記カプセルは、固体の前記可塑剤を内包していることから、液体の前記可塑剤を内包しているときよりも強固になる。そのため、前記画像定着装置以外の部分での撹拌、接触などの物理的力により前記カプセルが破壊されにくくなる。一方、前記画像定着装置では、前記加熱溶融手段により前記可塑剤が溶融した状態で一連の定着を行うので、前記カプセルは弱くなっており、確実に前記カプセルを破壊して定着させることができる。更に、定着後、記録媒体及びトナーは、室温に戻るために、前記可塑剤は再び固化することで強固な定着画像が形成される。
この際、前記可塑剤として常温で固体の可塑剤を用いると、前記カプセルは、固体の前記可塑剤を内包していることから、液体の前記可塑剤を内包しているときよりも強固になる。そのため、前記画像定着装置以外の部分での撹拌、接触などの物理的力により前記カプセルが破壊されにくくなる。一方、前記画像定着装置では、前記加熱溶融手段により前記可塑剤が溶融した状態で一連の定着を行うので、前記カプセルは弱くなっており、確実に前記カプセルを破壊して定着させることができる。更に、定着後、記録媒体及びトナーは、室温に戻るために、前記可塑剤は再び固化することで強固な定着画像が形成される。
前記トナーが、図2に示すトナーの場合、超音波振動により前記可塑剤を内包する前記カプセルが破壊される。そのことにより、前記可塑剤が前記結着樹脂と接触し、前記結着樹脂は、軟化する。そうすることにより、前記トナーは変形及び流動し、前記記録媒体に定着する。
この際、前記可塑剤として常温で固体の可塑剤を用いると、前記カプセルは、固体の前記可塑剤を内包していることから、液体の前記可塑剤を内包しているときよりも強固になる。そのため、前記画像定着装置以外の部分での撹拌、接触などの物理的力により前記カプセルが破壊されにくくなる。一方、前記画像定着装置では、前記加熱溶融手段により前記可塑剤が溶融した状態で一連の定着を行うので、前記カプセルは弱くなっており、確実に前記カプセルを破壊して定着させることができる。更に、定着後、記録媒体及びトナーは、室温に戻るために、前記可塑剤は再び固化することで強固な定着画像が形成される。
この際、前記可塑剤として常温で固体の可塑剤を用いると、前記カプセルは、固体の前記可塑剤を内包していることから、液体の前記可塑剤を内包しているときよりも強固になる。そのため、前記画像定着装置以外の部分での撹拌、接触などの物理的力により前記カプセルが破壊されにくくなる。一方、前記画像定着装置では、前記加熱溶融手段により前記可塑剤が溶融した状態で一連の定着を行うので、前記カプセルは弱くなっており、確実に前記カプセルを破壊して定着させることができる。更に、定着後、記録媒体及びトナーは、室温に戻るために、前記可塑剤は再び固化することで強固な定着画像が形成される。
図6は、本発明の画像定着装置の他の一例を示す概略断面図である。図6に示す画像定着装置は、超音波振動付与手段100と、ローラ状部材101と、ローラ状の加熱溶融手段102とを有している。ローラ状部材101は、記録媒体110の支持と記録媒体110の搬送とをするための支持搬送部材である。そして、超音波振動付与手段100は、ローラ状部材101と記録媒体110を挟んで対向する位置に設けられている。ローラ状の加熱溶融手段102は、超音波振動付与手段100よりも記録媒体110の搬送方向の上流側であって、ローラ状部材101と記録媒体110を挟んで対向する位置に設けられている。
加熱溶融手段102は、常温で固体の前記可塑剤を融点以上の加熱するために用いられる。記録媒体110上のトナー像111は、加熱溶融手段102に接することにより加熱され前記トナー中の前記可塑剤は直ちに溶融する。続いて、トナー像111は、超音波振動付与手段100から超音波振動を付与されることにより、前記トナーは変形及び流動し、記録媒体110に定着し、定着画像112が形成される。
図6に示す画像定着装置の場合、加熱溶融手段102により、常温で固体の前記可塑剤を確実に溶融させた後に、超音波振動付与手段100により超音波振動を付与できる。そのため、図1及び2に示すトナー、即ちカプセルを含有するトナーを用いた場合、前記カプセルは液体の前記可塑剤を内包しているため、前記カプセルが固体の前記可塑剤を内包している場合よりも、より確実に前記カプセルを破壊できる。その結果、前記トナーは、より記録媒体110に定着され易くなる。
図7は、本発明の画像定着装置の他の一例を示す概略断面図である。図7に示す画像定着装置は、超音波振動付与手段100と、ローラ状部材101と、加熱溶融手段102とを有している。ローラ状部材101は、記録媒体110の支持と記録媒体110の搬送とをするための支持搬送部材である。そして、超音波振動付与手段100は、ローラ状部材101と記録媒体110を挟んで対向する位置に設けられている。加熱溶融手段102は、超音波振動付与手段100よりも記録媒体110の搬送方向の上流側であって、記録媒体110に対してローラ状部材101と同じ側に設けられている。加熱溶融手段102は、トナー像111が形成されていない記録媒体110の面に接触して記録媒体110を加熱する。
加熱溶融手段102は、常温で固体の前記可塑剤を融点以上の加熱するために用いられる。記録媒体110上のトナー像111は、加熱溶融手段102に接して加熱された記録媒体110を介して加熱され前記トナー中の前記可塑剤は直ちに溶融する。続いて、トナー像111は、超音波振動付与手段100から超音波振動を付与されることにより、前記トナーは変形及び流動し、記録媒体110に定着し、定着画像112が形成される。
図7に示す画像定着装置の場合、加熱溶融手段102により、常温で固体の前記可塑剤を確実に溶融させた後に、超音波振動付与手段100により超音波振動を付与できる。そのため、図1及び2に示すトナー、即ちカプセルを含有するトナーを用いた場合、前記カプセルは液体の前記可塑剤を内包しているため、前記カプセルが固体の前記可塑剤を内包している場合よりも、より確実に前記カプセルを破壊できる。その結果、前記トナーは、より記録媒体110に定着され易くなる。
また、加熱溶融手段102は、記録媒体110に接触するが、トナー像111には接触しないため、トナー像111を乱すことなく、超音波振動付与手段100に搬送し定着することができる。
また、加熱溶融手段102は、記録媒体110に接触するが、トナー像111には接触しないため、トナー像111を乱すことなく、超音波振動付与手段100に搬送し定着することができる。
図8は、本発明の画像定着装置の他の一例を示す概略断面図である。図8に示す画像定着装置は、超音波振動付与手段100と、ローラ状部材101と、加熱溶融手段102とを有している。ローラ状部材101は、記録媒体110の支持と記録媒体110の搬送とをするための支持搬送部材である。そして、超音波振動付与手段100は、ローラ状部材101と記録媒体110を挟んで対向する位置に設けられている。加熱溶融手段102は、超音波振動付与手段100よりも記録媒体110の搬送方向の上流側であって、記録媒体110に対して超音波振動付与手段100と同じ側に設けられている。加熱溶融手段102は、トナー像111を非接触で加熱する。
加熱溶融手段102は、常温で固体の前記可塑剤を融点以上の加熱するために用いられる。記録媒体110上のトナー像111は、加熱溶融手段102に非接触で加熱され前記トナー中の前記可塑剤は直ちに溶融する。続いて、トナー像111は、超音波振動付与手段100から超音波振動を付与されることにより、前記トナーは変形及び流動し、記録媒体110に定着する。
図8に示す画像定着装置の場合、加熱溶融手段102により、常温で固体の前記可塑剤を確実に溶融させた後に、超音波振動付与手段100により超音波振動を付与できる。そのため、図1及び2に示すトナー、即ちカプセルを含有するトナーを用いた場合、前記カプセルは液体の前記可塑剤を内包しているため、前記カプセルが固体の前記可塑剤を内包している場合よりも、より確実に前記カプセルを破壊できる。その結果、前記トナーは、より記録媒体110に定着され易くなる。
また、加熱溶融手段102は、トナー像111には接触しないため、トナー像111を乱すことなく、超音波振動付与手段100に搬送し定着することができる。
また、加熱溶融手段102は、トナー像111には接触しないため、トナー像111を乱すことなく、超音波振動付与手段100に搬送し定着することができる。
図9は、本発明の画像定着装置の他の一例を示す概略断面図である。図9に示す画像定着装置は、超音波振動付与手段100と、ローラ状部材101と、加熱溶融手段102と、加圧手段103とを有している。ローラ状部材101は、記録媒体110の支持と記録媒体110の搬送とをするための支持搬送部材である。そして、超音波振動付与手段100は、ローラ状部材101と記録媒体110を挟んで対向する位置に設けられている。加熱溶融手段102は、超音波振動付与手段100よりも記録媒体110の搬送方向の上流側であって、記録媒体110に対してローラ状部材101と同じ側に設けられている。加熱溶融手段102は、トナー像111が形成されていない記録媒体110の面に接触して記録媒体110を加熱する。加圧手段103は、超音波振動付与手段100よりも記録媒体110の搬送方向の下流側であって、記録媒体110に対してローラ状部材101と対向する位置に設けられている。加圧手段103は、ローラ状部材101と記録媒体110を挟むことにより、記録媒体110上のトナー像111を加圧する。
加熱溶融手段102は、常温で固体の前記可塑剤を融点以上の加熱するために用いられる。記録媒体110上のトナー像111は、加熱溶融手段102に接して加熱された記録媒体110を介して加熱され前記トナー中の前記可塑剤は直ちに溶融する。続いて、トナー像111は、超音波振動付与手段100から超音波振動を付与されることにより、前記トナーは変形及び流動する。そして、更にトナー像111は、加圧手段103により加圧されることにより、記録媒体110に確実に定着し、定着画像112が形成される。
図9に示す画像定着装置の場合、加熱溶融手段102により、常温で固体の前記可塑剤を確実に溶融させた後に、超音波振動付与手段100により超音波振動を付与できる。そのため、図1及び2に示すトナー、即ちカプセルを含有するトナーを用いた場合、前記カプセルは液体の前記可塑剤を内包しているため、前記カプセルが固体の前記可塑剤を内包している場合よりも、より確実に前記カプセルを破壊できる。その結果、前記トナーは、より記録媒体110に定着され易くなる。
また、加熱溶融手段102は、記録媒体110に接触するが、トナー像111には接触しないため、トナー像111を乱すことなく、超音波振動付与手段100に搬送し定着することができる。
更に、超音波振動を付与されたトナー像111を加圧手段103で加圧することにより、前記トナーは素早く記録媒体110に定着する。そのため、記録媒体110の搬送速度を早くすることができる。
また、加熱溶融手段102は、記録媒体110に接触するが、トナー像111には接触しないため、トナー像111を乱すことなく、超音波振動付与手段100に搬送し定着することができる。
更に、超音波振動を付与されたトナー像111を加圧手段103で加圧することにより、前記トナーは素早く記録媒体110に定着する。そのため、記録媒体110の搬送速度を早くすることができる。
図10は、本発明の画像定着装置の他の一例を示す概略断面図である。図10に示す画像定着装置は、図4に示す画像定着装置において、超音波振動付与手段100がベルト104を介してトナー像111に超音波振動を付与している以外は、図4に示す画像定着装置と同じ構成である。
ベルト104は、2つのローラに張架されており、不図示の駆動部材により、超音波振動がトナー像111に付与される位置において、記録媒体110の搬送方向と同じ方向に駆動する。超音波振動付与手段100による超音波振動を、駆動するベルト104を介してトナー像111に付与することにより、記録媒体110の搬送が安定し、かつ超音波振動付与手段100がトナー像111に接触することによるトナー像111の乱れを防止できる。
ベルト104は、2つのローラに張架されており、不図示の駆動部材により、超音波振動がトナー像111に付与される位置において、記録媒体110の搬送方向と同じ方向に駆動する。超音波振動付与手段100による超音波振動を、駆動するベルト104を介してトナー像111に付与することにより、記録媒体110の搬送が安定し、かつ超音波振動付与手段100がトナー像111に接触することによるトナー像111の乱れを防止できる。
図11は、本発明の画像定着装置の他の一例を示す概略断面図である。図11に示す画像定着装置は、図4に示す画像定着装置において、超音波振動付与手段100がローラ状部材105を介してトナー像111に超音波振動を付与している以外は、図4に示す画像定着装置と同じ構成である。
ローラ状部材105は、不図示の駆動部材により、超音波振動がトナー像111に付与される位置において、記録媒体110の搬送方向と同じ方向に回転する。超音波振動付与手段100による超音波振動を、回転するローラ状部材105を介してトナー像111に付与することにより、記録媒体110の搬送が安定し、かつ超音波振動付与手段100がトナー像111に接触することによるトナー像111の乱れを防止できる。
ローラ状部材105は、不図示の駆動部材により、超音波振動がトナー像111に付与される位置において、記録媒体110の搬送方向と同じ方向に回転する。超音波振動付与手段100による超音波振動を、回転するローラ状部材105を介してトナー像111に付与することにより、記録媒体110の搬送が安定し、かつ超音波振動付与手段100がトナー像111に接触することによるトナー像111の乱れを防止できる。
(画像形成方法、及び画像形成装置)
本発明の画像形成方法は、静電潜像形成工程と、現像工程と、転写工程と、定着工程とを少なくとも含み、更に必要に応じて、その他の工程を含む。
本発明の画像形成装置は、静電潜像担持体と、静電潜像形成手段と、現像手段と、転写手段と、定着手段とを少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の手段を有する。
本発明の画像形成方法は、静電潜像形成工程と、現像工程と、転写工程と、定着工程とを少なくとも含み、更に必要に応じて、その他の工程を含む。
本発明の画像形成装置は、静電潜像担持体と、静電潜像形成手段と、現像手段と、転写手段と、定着手段とを少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の手段を有する。
前記定着工程は、本発明の前記画像定着方法である。
前記定着手段は、本発明の前記画像定着装置である。
前記定着手段は、本発明の前記画像定着装置である。
本発明の画像形成方法は、本発明の画像形成装置により好適に実施することができ、前記静電潜像形成工程は、前記静電潜像形成手段により好適に行うことができ、前記現像工程は、前記現像手段により好適に行うことができ、前記転写工程は、前記転写手段により好適に行うことができ、前記定着工程は、前記定着手段により好適に行うことができ、前記その他の工程は、前記その他の手段により好適に行うことができる。
<静電潜像形成工程、及び静電潜像形成手段>
前記静電潜像形成工程としては、静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記静電潜像形成手段により行うことが好ましい。
前記静電潜像形成手段としては、静電潜像担持体上に静電潜像を形成する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記静電潜像形成工程としては、静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記静電潜像形成手段により行うことが好ましい。
前記静電潜像形成手段としては、静電潜像担持体上に静電潜像を形成する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記静電潜像担持体(以下、「感光体」と称することがある。)の材質、形状、構造、大きさなどについては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができる。前記静電潜像担持体としては、例えば、アモルファスシリコン、セレン等の無機感光体;ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体などが挙げられる。これらの中でも、長寿命性の点でアモルファスシリコンが好ましい。前記静電潜像担持体の形状としては、例えば、ドラム状、シート状、エンドレスベルト状などが挙げられる。前記静電潜像担持体の構造は、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよい。前記静電潜像担持体の大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記画像形成装置の大きさや仕様等に応じて適宜選択することができる。
前記アモルファスシリコン感光体としては、例えば、支持体を50℃〜400℃に加熱し、該支持体上に真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、熱CVD法、光CVD法、プラズマCVD法等の成膜法によりa−Siからなる光導電層を有する感光体を用いることができる。これらの中でも、プラズマCVD法、即ち、原料ガスを直流又は高周波あるいはマイクロ波グロー放電によって分解し、支持体上にa−Si堆積膜を形成する方法が好適である。
前記静電潜像の形成は、例えば、前記静電潜像担持体の表面を帯電させた後、像様に露光することにより行うことができ、前記静電潜像形成手段により行うことができる。
前記静電潜像形成手段は、例えば、前記静電潜像担持体の表面を帯電させる帯電手段と、前記静電潜像担持体の表面を像様に露光する露光手段とを少なくとも有する。
前記静電潜像形成手段は、例えば、前記静電潜像担持体の表面を帯電させる帯電手段と、前記静電潜像担持体の表面を像様に露光する露光手段とを少なくとも有する。
−帯電手段−
前記帯電手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、導電性又は半導電性のローラ、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器などが挙げられる。
前記帯電は、例えば、前記帯電手段を用いて前記静電潜像担持体の表面に電圧を印加することにより行うことができる。
前記帯電手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、導電性又は半導電性のローラ、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器などが挙げられる。
前記帯電は、例えば、前記帯電手段を用いて前記静電潜像担持体の表面に電圧を印加することにより行うことができる。
前記帯電手段の形状としては、ローラの他にも、磁気ブラシ、ファーブラシ等どのような形態をとってもよく、前記画像形成装置の仕様や形態にあわせて選択することができる。
前記帯電手段として前記磁気ブラシを用いる場合、該磁気ブラシとしては、例えば、Zn−Cuフェライト等の各種フェライト粒子を帯電手段として用い、これを支持させるための非磁性の導電スリーブ、これに内包されるマグネットロールによって構成される。
前記帯電手段として前記ファーブラシを用いる場合、該ファーブラシの材質として、例えば、カーボン、硫化銅、金属又は金属酸化物により導電処理されたファーを用い、これを金属や他の導電処理された芯金に巻き付けたり張り付けたりすることで帯電手段とすることができる。
前記帯電手段としては、接触式の帯電手段に限定されるものではないが、帯電手段から発生するオゾンが低減された画像形成装置が得られるので、接触式の帯電手段を用いることが好ましい。
前記帯電手段として前記磁気ブラシを用いる場合、該磁気ブラシとしては、例えば、Zn−Cuフェライト等の各種フェライト粒子を帯電手段として用い、これを支持させるための非磁性の導電スリーブ、これに内包されるマグネットロールによって構成される。
前記帯電手段として前記ファーブラシを用いる場合、該ファーブラシの材質として、例えば、カーボン、硫化銅、金属又は金属酸化物により導電処理されたファーを用い、これを金属や他の導電処理された芯金に巻き付けたり張り付けたりすることで帯電手段とすることができる。
前記帯電手段としては、接触式の帯電手段に限定されるものではないが、帯電手段から発生するオゾンが低減された画像形成装置が得られるので、接触式の帯電手段を用いることが好ましい。
−露光手段−
前記露光手段としては、前記帯電手段により帯電された前記静電潜像担持体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザ光学系、液晶シャッタ光学系等の各種露光手段などが挙げられる。
前記露光は、例えば、前記露光手段を用いて前記静電潜像担持体の表面を像様に露光することにより行うことができる。
前記露光手段としては、前記帯電手段により帯電された前記静電潜像担持体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザ光学系、液晶シャッタ光学系等の各種露光手段などが挙げられる。
前記露光は、例えば、前記露光手段を用いて前記静電潜像担持体の表面を像様に露光することにより行うことができる。
前記露光手段に用いられる光源としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザ(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)等の発光物全般などが挙げられる。
また、所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルター等の各種フィルターを用いることもできる。
なお、本発明においては、前記静電潜像担持体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
また、所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルター等の各種フィルターを用いることもできる。
なお、本発明においては、前記静電潜像担持体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
<現像工程、及び現像手段>
前記現像工程としては、前記静電潜像をトナーを用いて現像してトナー像を形成する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記現像手段により行うことが好ましい。
前記現像手段としては、前記静電潜像をトナーを用いて現像してトナー像を形成する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記トナーを収容し、前記静電潜像に前記トナーを接触又は非接触的に付与可能な現像器を少なくとも有するものが好ましい。
前記トナーは、本発明の前記画像定着方法及び前記画像定着装置に用いる前記トナーである。
前記現像工程としては、前記静電潜像をトナーを用いて現像してトナー像を形成する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記現像手段により行うことが好ましい。
前記現像手段としては、前記静電潜像をトナーを用いて現像してトナー像を形成する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記トナーを収容し、前記静電潜像に前記トナーを接触又は非接触的に付与可能な現像器を少なくとも有するものが好ましい。
前記トナーは、本発明の前記画像定着方法及び前記画像定着装置に用いる前記トナーである。
前記現像器は、乾式現像方式のものであってもよいし、湿式現像方式のものであってもよく、また、単色用現像器であってもよいし、多色用現像器であってもよく、例えば、前記トナー乃至前記現像剤を摩擦撹拌させて帯電させる撹拌器と、回転可能なマグネットローラとを有してなるものなどが好適に挙げられる。
前記現像器内では、例えば、前記トナーと前記キャリアとが混合撹拌され、その際の摩擦により前記トナーが帯電し、回転するマグネットローラの表面に穂立ち状態で保持され、磁気ブラシが形成される。前記マグネットローラは、前記静電潜像担持体近傍に配置されているため、前記マグネットローラの表面に形成された前記磁気ブラシを構成する前記トナーの一部は、電気的な吸引力によって該静電潜像担持体の表面に移動する。その結果、前記静電潜像が前記トナーにより現像されて前記静電潜像担持体の表面に前記トナーによるトナー像が形成される。
前記現像手段に収容させる現像剤は、前記トナーを含む前記現像剤であるが、前記現像剤としては、一成分現像剤であってもよいし、二成分現像剤であってもよい。
前記一成分現像手段としては、例えば、前記トナーが供給される現像剤担持体と、前記現像剤担持体表面にトナーの薄層を形成する層厚規制部材とを有する一成分現像装置が好適に用いられる。
前記一成分現像手段としては、例えば、前記トナーが供給される現像剤担持体と、前記現像剤担持体表面にトナーの薄層を形成する層厚規制部材とを有する一成分現像装置が好適に用いられる。
<転写工程、及び転写手段>
前記転写工程としては、前記トナー像を記録媒体に転写する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記転写手段を用いて行うことが好ましい。
前記転写手段としては、前記トナー像を記録媒体に転写する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記静電潜像担持体上の前記トナー像を記録媒体に直接転写する転写手段であってもよいし、中間転写体を用い、該中間転写体上にトナー像を一次転写した後、前記トナー像を前記記録媒体上に二次転写する二次転写手段であってもよい。
なお、前記中間転写体としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができ、例えば、転写ベルトなどが挙げられる。
前記転写工程としては、前記トナー像を記録媒体に転写する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記転写手段を用いて行うことが好ましい。
前記転写手段としては、前記トナー像を記録媒体に転写する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記静電潜像担持体上の前記トナー像を記録媒体に直接転写する転写手段であってもよいし、中間転写体を用い、該中間転写体上にトナー像を一次転写した後、前記トナー像を前記記録媒体上に二次転写する二次転写手段であってもよい。
なお、前記中間転写体としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができ、例えば、転写ベルトなどが挙げられる。
前記転写手段(前記第一次転写手段、及び前記第二次転写手段)は、前記静電潜像担持体上に形成された前記トナー像を前記記録媒体側へ剥離帯電させる転写器を少なくとも有するのが好ましい。前記転写手段は、1つであってもよいし、2つ以上であってもよい。前記転写器としては、例えば、コロナ放電によるコロナ転写器、転写ベルト、転写ローラ、圧力転写ローラ、粘着転写器などが挙げられる。
これらの転写手段は、タンデム型画像形成装置においても好適に用いられる。
前記タンデム型画像形成装置は、少なくとも前記静電潜像担持体、前記静電潜像形成手段、前記現像手段、及び前記転写手段を含む画像形成要素を複数配列したものである。このタンデム型画像形成装置では、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック用の4つの画像形成要素を搭載し、各々のトナー像を4つの画像形成要素で並列に作成し、記録媒体又は中間転写体上で重ね合わせることから、より高速にフルカラー画像を形成できる。
前記タンデム型画像形成装置は、少なくとも前記静電潜像担持体、前記静電潜像形成手段、前記現像手段、及び前記転写手段を含む画像形成要素を複数配列したものである。このタンデム型画像形成装置では、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック用の4つの画像形成要素を搭載し、各々のトナー像を4つの画像形成要素で並列に作成し、記録媒体又は中間転写体上で重ね合わせることから、より高速にフルカラー画像を形成できる。
<定着工程、及び定着手段>
前記定着工程は、前記記録媒体に転写された前記トナー像を定着させる工程である。また、前記定着工程は、本発明の前記画像定着方法である。前記定着工程は、前記定着手段により行うことが好ましい。
前記定着手段は、前記記録媒体に転写された前記トナー像を定着させる手段である。また、前記定着手段は、本発明の前記画像定着装置である。
前記定着工程は、前記記録媒体に転写された前記トナー像を定着させる工程である。また、前記定着工程は、本発明の前記画像定着方法である。前記定着工程は、前記定着手段により行うことが好ましい。
前記定着手段は、前記記録媒体に転写された前記トナー像を定着させる手段である。また、前記定着手段は、本発明の前記画像定着装置である。
<その他の工程、及びその他の手段>
前記その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、除電工程、クリーニング工程、リサイクル工程、制御工程などが挙げられる。
前記その他の手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、除電手段、クリーニング手段、リサイクル手段、制御手段などが挙げられる。
前記その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、除電工程、クリーニング工程、リサイクル工程、制御工程などが挙げられる。
前記その他の手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、除電手段、クリーニング手段、リサイクル手段、制御手段などが挙げられる。
−除電工程、及び除電手段−
前記除電工程としては、前記静電潜像担持体に対し除電バイアスを印加して除電を行う工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記除電手段により行うことが好ましい。
前記除電手段としては、前記静電潜像担持体に対し除電バイアスを印加して除電を行う手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、除電ランプなどが好適に挙げられる。
前記除電工程としては、前記静電潜像担持体に対し除電バイアスを印加して除電を行う工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記除電手段により行うことが好ましい。
前記除電手段としては、前記静電潜像担持体に対し除電バイアスを印加して除電を行う手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、除電ランプなどが好適に挙げられる。
−クリーニング工程、及びクリーニング手段−
前記クリーニング工程としては、前記静電潜像担持体上に残留する前記トナーを除去する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記クリーニング手段により行うことが好ましい。なお、前記クリーニング手段を用いることなく、摺擦部材で残留トナーの電荷を揃え、現像ローラで回収する方法を採用することもできる。
前記クリーニング手段としては、前記静電潜像担持体上に残留する前記トナーを除去する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナなど挙げられる。
前記クリーニング工程としては、前記静電潜像担持体上に残留する前記トナーを除去する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記クリーニング手段により行うことが好ましい。なお、前記クリーニング手段を用いることなく、摺擦部材で残留トナーの電荷を揃え、現像ローラで回収する方法を採用することもできる。
前記クリーニング手段としては、前記静電潜像担持体上に残留する前記トナーを除去する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナなど挙げられる。
−リサイクル工程、及びリサイクル手段−
前記リサイクル工程としては、前記クリーニング工程により除去した前記トナーを前記現像手段に搬送する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記リサイクル手段により行うことが好ましい。
前記リサイクル手段としては、前記クリーニング工程により除去した前記トナーを前記現像手段に搬送する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、公知の搬送手段などが挙げられる。
前記リサイクル工程としては、前記クリーニング工程により除去した前記トナーを前記現像手段に搬送する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記リサイクル手段により行うことが好ましい。
前記リサイクル手段としては、前記クリーニング工程により除去した前記トナーを前記現像手段に搬送する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、公知の搬送手段などが挙げられる。
−制御工程、及び制御手段−
前記制御工程としては、前記各工程を制御する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記制御手段により行うことが好ましい。
前記制御手段としては、前記各工程を制御する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器などが挙げられる。
前記制御工程としては、前記各工程を制御する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記制御手段により行うことが好ましい。
前記制御手段としては、前記各工程を制御する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器などが挙げられる。
前記画像形成装置は、前記静電潜像担持体と少なくとも前記現像手段とを一体に支持し、画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジを有する画像形成装置であることが好ましい。
本発明の画像形成装置により本発明の画像形成方法を実施する一の態様について、図12を参照しながら説明する。図12に示すタンデム型画像形成装置は、タンデム型カラー画像形成装置である。このタンデム型カラー画像形成装置は、複写装置本体150と、給紙テーブル200と、スキャナ300と、原稿自動搬送装置(ADF)400とを備えている。
複写装置本体150には、無端ベルト状の中間転写体50が中央部に設けられている。そして、中間転写体50は、支持ローラ14、15及び16に張架され、図12中、時計回りに回転可能とされている。支持ローラ15の近傍には、中間転写体50上の残留トナーを除去するための中間転写体クリーニング装置17が配置されている。支持ローラ14と支持ローラ15とにより張架された中間転写体50には、その搬送方向に沿って、イエロー、シアン、マゼンタ、及びブラックの4つの画像形成手段18が対向して並置されたタンデム型現像手段120が配置されている。タンデム型現像手段120の近傍には、露光装置21が配置されている。中間転写体50における、タンデム型現像手段120が配置された側とは反対側には、二次転写手段22が配置されている。二次転写手段22においては、無端ベルトである二次転写ベルト24が一対のローラ23に張架されており、二次転写ベルト24上を搬送される記録媒体と中間転写体50とは互いに接触可能である。二次転写手段22の近傍には画像定着装置25が配置されている。画像定着装置25は、超音波振動付与手段26とローラ状部材27を有している。
なお、二次転写手段22及び画像定着装置25の近傍に、記録媒体の両面に画像形成を行うために該記録媒体を反転させるための反転装置28が配置されている。
なお、二次転写手段22及び画像定着装置25の近傍に、記録媒体の両面に画像形成を行うために該記録媒体を反転させるための反転装置28が配置されている。
次に、タンデム型現像手段120を用いたフルカラー画像の形成(カラーコピー)について説明する。即ち、先ず、原稿自動搬送装置(ADF)400の原稿台130上に原稿をセットするか、あるいは原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じる。
スタートスイッチ(不図示)を押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットした時は、原稿が搬送されてコンタクトガラス32上へと移動された後で、一方、コンタクトガラス32上に原稿をセットした時は直ちに、スキャナ300が駆動し、第1走行体33及び第2走行体34が走行する。このとき、第1走行体33により、光源からの光が照射されると共に原稿面からの反射光を第2走行体34におけるミラーで反射し、結像レンズ35を通して読み取りセンサ36で受光されてカラー原稿(カラー画像)が読み取られ、ブラック、イエロー、マゼンタ、及びシアンの画像情報とされる。
そして、ブラック、イエロー、マゼンタ、及びシアンの各画像情報は、タンデム型現像手段120における各画像形成手段18(ブラック用画像形成手段、イエロー用画像形成手段、マゼンタ用画像形成手段、及びシアン用画像形成手段)にそれぞれ伝達され、各画像形成手段において、ブラック、イエロー、マゼンタ、及びシアンの各トナー画像が形成される。即ち、タンデム型現像手段120における各画像形成手段18(ブラック用画像形成手段、イエロー用画像形成手段、マゼンタ用画像形成手段及びシアン用画像形成手段)は、図13に示すように、それぞれ、静電潜像担持体10(ブラック用静電潜像担持体10K、イエロー用静電潜像担持体10Y、マゼンタ用静電潜像担持体10M、及びシアン用静電潜像担持体10C)と、該静電潜像担持体10を一様に帯電させる帯電装置160と、各カラー画像情報に基づいて各カラー画像対応画像様に前記静電潜像担持体を露光(図13中、L)し、該静電潜像担持体上に各カラー画像に対応する静電潜像を形成する露光装置と、該静電潜像を各カラートナー(ブラックトナー、イエロートナー、マゼンタトナー、及びシアントナー)を用いて現像して各カラートナーによるトナー画像を形成する現像装置61と、該トナー画像を中間転写体50上に転写させるための転写帯電器62と、クリーニング装置63と、除電装置64とを備えており、それぞれのカラーの画像情報に基づいて各単色の画像(ブラック画像、イエロー画像、マゼンタ画像、及びシアン画像)を形成可能である。こうして形成された該ブラック画像、該イエロー画像、該マゼンタ画像及び該シアン画像は、支持ローラ14、15及び16により回転移動される中間転写体50上にそれぞれ、ブラック用静電潜像担持体10K上に形成されたブラック画像、イエロー用静電潜像担持体10Y上に形成されたイエロー画像、マゼンタ用静電潜像担持体10M上に形成されたマゼンタ画像及びシアン用静電潜像担持体10C上に形成されたシアン画像が、順次転写(一次転写)される。そして、中間転写体50上に前記ブラック画像、前記イエロー画像、マゼンタ画像、及びシアン画像が重ね合わされて合成カラー画像(カラー転写像)が形成される。
一方、給紙テーブル200においては、給紙ローラ142の1つを選択的に回転させ、ペーパーバンク143に多段に備える給紙カセット144の1つから記録媒体を繰り出す。そして、分離ローラ145で記録媒体を1枚ずつ分離して給紙路146に送出し、搬送ローラ147で搬送して複写機本体150内の給紙路148に導き、レジストローラ49に突き当てて止める。あるいは、給紙ローラ142を回転して手差しトレイ54上の記録媒体を繰り出し、分離ローラ52で1枚ずつ分離して手差し給紙路53に入れ、同じくレジストローラ49に突き当てて止める。なお、レジストローラ49は、一般には接地されて使用されるが、記録媒体の紙粉除去のためにバイアスが印加された状態で使用されてもよい。そして、中間転写体50上に合成された合成カラー画像(カラー転写像)にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転させ、中間転写体50と二次転写手段22との間に記録媒体を送出させる。そして、二次転写手段22により前記合成カラー画像(カラー転写像)を前記記録媒体上に転写(二次転写)することにより、前記記録媒体上にカラー画像が転写され形成される。なお、画像転写後の中間転写体50上の残留トナーは、中間転写体クリーニング装置17によりクリーニングされる。
カラー画像が転写され形成された前記記録媒体は、二次転写手段22により搬送されて、画像定着装置25へと送出され、この画像定着装置25において、記録媒体上の未定着画像であるトナー像に超音波振動が付与され、合成カラー画像(カラー転写像)が前記記録媒体上に定着される。その後、前記記録媒体は、切換爪55で切り換えて排出ローラ56により排出され、排紙トレイ57上にスタックされる。または、切換爪55で切り換えて反転装置28により反転されて再び転写位置へと導き、裏面にも画像を記録した後、排出ローラ56により排出され、排紙トレイ57上にスタックされる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。「部」は、特に明示しない限り「質量部」を表す。「%」は、特に明示しない限り「質量%」を表す。
(製造例1)
<可塑剤入りカプセルの作製>
次の配合処方によって調製した油性混合物及び水性混合物を、超音波ホモジナイザ(株式会社日本精機製作所製)を用いて、5分間乳化分散した後、窒素置換した加圧重合反応機内へ仕込み、60℃で20時間反応させ、反応生成物を得た。
〔油性混合物〕
・アクリロニトリル 2,450部
・メタクリル酸メチル 400部
・トリアクリルホルマール 9部
・1,3,5−トリメトキシベンゼン(融点約50℃) 1,000部
・アゾビスイソブチロニトリル 15部
〔水性混合物(pH3.2)〕
・脱イオン水 6,300部
・シリカ分散液(固形分20%)1) 1,080部
・重クロム酸カリ(2.5%水溶液) 30部
・ジエタノールアミン−アジピン酸縮合物2)(50%水溶液) 40部
・塩化ナトリウム 2,200部
・塩酸 1.5部
1) 日産化学株式会社製コロイダルシリカ、スノーテックス O
2) 酸価100mgKOH/g
得られた反応生成物を室温に冷却した後、10℃の保冷庫で1時間保管しカプセルに内包される可塑剤(1,3,5−トリメトキシベンゼン)を確実に固化させた。その後に、遠心分離機による分離を行った。次に、遠心分離後の上澄み部を除去し、そこへ脱イオン水を追加し振とうして再分散を行った。遠心分離、上澄み部の除去、及び再分散を繰り返した。得られたカプセルを一昼夜風乾して可塑剤が内包されたカプセルを得た。
得られたカプセルの一部を脱イオン水中に分散させ粒径アナライザ(FPAR−1000、大塚電子株式会社製)により測定した結果、体積平均粒径は約1μmであった。
<可塑剤入りカプセルの作製>
次の配合処方によって調製した油性混合物及び水性混合物を、超音波ホモジナイザ(株式会社日本精機製作所製)を用いて、5分間乳化分散した後、窒素置換した加圧重合反応機内へ仕込み、60℃で20時間反応させ、反応生成物を得た。
〔油性混合物〕
・アクリロニトリル 2,450部
・メタクリル酸メチル 400部
・トリアクリルホルマール 9部
・1,3,5−トリメトキシベンゼン(融点約50℃) 1,000部
・アゾビスイソブチロニトリル 15部
〔水性混合物(pH3.2)〕
・脱イオン水 6,300部
・シリカ分散液(固形分20%)1) 1,080部
・重クロム酸カリ(2.5%水溶液) 30部
・ジエタノールアミン−アジピン酸縮合物2)(50%水溶液) 40部
・塩化ナトリウム 2,200部
・塩酸 1.5部
1) 日産化学株式会社製コロイダルシリカ、スノーテックス O
2) 酸価100mgKOH/g
得られた反応生成物を室温に冷却した後、10℃の保冷庫で1時間保管しカプセルに内包される可塑剤(1,3,5−トリメトキシベンゼン)を確実に固化させた。その後に、遠心分離機による分離を行った。次に、遠心分離後の上澄み部を除去し、そこへ脱イオン水を追加し振とうして再分散を行った。遠心分離、上澄み部の除去、及び再分散を繰り返した。得られたカプセルを一昼夜風乾して可塑剤が内包されたカプセルを得た。
得られたカプセルの一部を脱イオン水中に分散させ粒径アナライザ(FPAR−1000、大塚電子株式会社製)により測定した結果、体積平均粒径は約1μmであった。
(製造例2)
<可塑剤入りカプセルの作製>
次の配合処方によって調製した油性混合物及び水性混合物を、超音波ホモジナイザ(株式会社日本精機製作所製)を用いて、5分間乳化分散した後、窒素置換した加圧重合反応機内へ仕込み、60℃で20時間反応させ、反応生成物を得た。
〔油性混合物〕
・アクリロニトリル 2,450部
・メタクリル酸メチル 400部
・トリアクリルホルマール 9部
・2’,4’−ジメトキシアセトフェノン(融点約40℃) 1,000部
・アゾビスイソブチロニトリル 15部
〔水性混合物(pH3.2)〕
・脱イオン水 6,300部
・シリカ分散液(固形分20%)1) 1,080部
・重クロム酸カリ(2.5%水溶液) 30部
・ジエタノールアミン−アジピン酸縮合物2)(50%水溶液) 40部
・塩化ナトリウム 2,200部
・塩酸 1.5部
1) 日産化学株式会社製コロイダルシリカ、スノーテックス O
2) 酸価100mgKOH/g
得られた反応生成物を室温に冷却した後、10℃の保冷庫で1時間保管し内包される可塑剤(2’,4’−ジメトキシアセトフェノン)を確実に固化させた。その後に、遠心分離機による分離を行った。次に、遠心分離後の上澄み部を除去し、そこへ脱イオン水を追加し振とうして再分散を行った。遠心分離、上澄み部の除去、及び再分散を5回繰り返した。最後に得られたカプセルを一昼夜風乾して可塑剤が内包されたカプセルを得た。
得られたカプセルの一部を脱イオン水中に分散させ粒径アナライザ(FPAR−1000、大塚電子株式会社製)により測定した結果、体積平均粒径は約1μmであった。
<可塑剤入りカプセルの作製>
次の配合処方によって調製した油性混合物及び水性混合物を、超音波ホモジナイザ(株式会社日本精機製作所製)を用いて、5分間乳化分散した後、窒素置換した加圧重合反応機内へ仕込み、60℃で20時間反応させ、反応生成物を得た。
〔油性混合物〕
・アクリロニトリル 2,450部
・メタクリル酸メチル 400部
・トリアクリルホルマール 9部
・2’,4’−ジメトキシアセトフェノン(融点約40℃) 1,000部
・アゾビスイソブチロニトリル 15部
〔水性混合物(pH3.2)〕
・脱イオン水 6,300部
・シリカ分散液(固形分20%)1) 1,080部
・重クロム酸カリ(2.5%水溶液) 30部
・ジエタノールアミン−アジピン酸縮合物2)(50%水溶液) 40部
・塩化ナトリウム 2,200部
・塩酸 1.5部
1) 日産化学株式会社製コロイダルシリカ、スノーテックス O
2) 酸価100mgKOH/g
得られた反応生成物を室温に冷却した後、10℃の保冷庫で1時間保管し内包される可塑剤(2’,4’−ジメトキシアセトフェノン)を確実に固化させた。その後に、遠心分離機による分離を行った。次に、遠心分離後の上澄み部を除去し、そこへ脱イオン水を追加し振とうして再分散を行った。遠心分離、上澄み部の除去、及び再分散を5回繰り返した。最後に得られたカプセルを一昼夜風乾して可塑剤が内包されたカプセルを得た。
得られたカプセルの一部を脱イオン水中に分散させ粒径アナライザ(FPAR−1000、大塚電子株式会社製)により測定した結果、体積平均粒径は約1μmであった。
(実施例1)
<トナーの作製>
ポリスチレン(ハイマーST−120、三洋化成工業株式会社製)80部、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(タフプレン315P、旭化成ケミカルズ株式会社製、熱可塑性エラストマー)20部、製造例1の可塑剤入りカプセル25部、及びカーボンブラック(リーガル400R、キャボット社製)1部を、トルエン1,000部に投入し、カプセル及びカーボンブラックが分散した樹脂溶液を作製した。作製した樹脂溶液をノズル径0.5mmの二流体ノズルを用いて窒素ガスと共に噴霧乾燥させサイクロンによる捕集することにより、カプセル及びカーボンブラックを含有するトナー粒子を得た。
得られた粒子には、更に帯電のためにトナー粒子100部に対して1部の割合で疎水性シリカ微粒子を外添し、トナーを得た。
得られたトナーの体積平均粒子径は、12μmであった。
<トナーの作製>
ポリスチレン(ハイマーST−120、三洋化成工業株式会社製)80部、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(タフプレン315P、旭化成ケミカルズ株式会社製、熱可塑性エラストマー)20部、製造例1の可塑剤入りカプセル25部、及びカーボンブラック(リーガル400R、キャボット社製)1部を、トルエン1,000部に投入し、カプセル及びカーボンブラックが分散した樹脂溶液を作製した。作製した樹脂溶液をノズル径0.5mmの二流体ノズルを用いて窒素ガスと共に噴霧乾燥させサイクロンによる捕集することにより、カプセル及びカーボンブラックを含有するトナー粒子を得た。
得られた粒子には、更に帯電のためにトナー粒子100部に対して1部の割合で疎水性シリカ微粒子を外添し、トナーを得た。
得られたトナーの体積平均粒子径は、12μmであった。
<トナーの耐熱性評価>
得られたトナーを70℃で30分間放置した後で、光学顕微鏡を用いて観察し、未加熱(放置前)のものと比較し、以下の評価基準で評価した。結果を表1に示す。
〔評価基準〕
○:加熱前後で変化なし
△:加熱後に、半分未満の溶融が見られる
×:加熱後に、半分以上の溶融が見られる
得られたトナーを70℃で30分間放置した後で、光学顕微鏡を用いて観察し、未加熱(放置前)のものと比較し、以下の評価基準で評価した。結果を表1に示す。
〔評価基準〕
○:加熱前後で変化なし
△:加熱後に、半分未満の溶融が見られる
×:加熱後に、半分以上の溶融が見られる
<未定着画像の作製>
得られたトナーを用い、A4サイズの紙(Mypaper、株式会社リコー製)上にカスケード現像法(紙の表面にトナーをふりかけて画像を形成する方法)により約5cm×約5cmの1層のトナー像(未定着画像)を得た。
得られたトナーを用い、A4サイズの紙(Mypaper、株式会社リコー製)上にカスケード現像法(紙の表面にトナーをふりかけて画像を形成する方法)により約5cm×約5cmの1層のトナー像(未定着画像)を得た。
<定着評価>
図4に示した画像定着装置を用いた。ローラ状部材101の回転速度を調整して所定の搬送速度になるように設定した。超音波振動の振動周波数は、28kHzとした。
前記未定着画像を形成した紙を前記画像定着装置に供給し定着を行った。紙の搬送速度は50mm/s、100mm/s、200mm/sの三条件で行った。
定着後の画像をウエスで擦り、擦った後の画像をスキャナーで読み取り、画像処理ソフトImageJ(米国NIH配布)により二値化し、白部を剥がれた面積として黒部と白部の比率を求めた。下記評価基準で評価した。結果を表1に示す。
〔評価基準〕
○:画像剥がれなし
△:半分未満の画像剥がれがある
×:半分以上の画像剥がれがある
ここで、図14に、実施例1において搬送速度50mm/sで定着を行った後の定着画像の写真を示す。図14においては、紙の全面に未定着画像を作製した。未定着画像を作製した領域のうち、超音波振動を付与した箇所でのみトナーが定着されていることが確認できる。なお、超音波振動を付与していない箇所の未定着画像は、ウエスで拭き取った。また、図14中の上下の黒い部分は、背景である。
図4に示した画像定着装置を用いた。ローラ状部材101の回転速度を調整して所定の搬送速度になるように設定した。超音波振動の振動周波数は、28kHzとした。
前記未定着画像を形成した紙を前記画像定着装置に供給し定着を行った。紙の搬送速度は50mm/s、100mm/s、200mm/sの三条件で行った。
定着後の画像をウエスで擦り、擦った後の画像をスキャナーで読み取り、画像処理ソフトImageJ(米国NIH配布)により二値化し、白部を剥がれた面積として黒部と白部の比率を求めた。下記評価基準で評価した。結果を表1に示す。
〔評価基準〕
○:画像剥がれなし
△:半分未満の画像剥がれがある
×:半分以上の画像剥がれがある
ここで、図14に、実施例1において搬送速度50mm/sで定着を行った後の定着画像の写真を示す。図14においては、紙の全面に未定着画像を作製した。未定着画像を作製した領域のうち、超音波振動を付与した箇所でのみトナーが定着されていることが確認できる。なお、超音波振動を付与していない箇所の未定着画像は、ウエスで拭き取った。また、図14中の上下の黒い部分は、背景である。
(実施例2)
<定着評価>
実施例1において、図7で示した画像定着装置を用いた以外は、実施例1と同様にして、定着評価を行った。結果を表1に示す。
なお、加熱溶融手段102の温度は、70℃に設定した。
<定着評価>
実施例1において、図7で示した画像定着装置を用いた以外は、実施例1と同様にして、定着評価を行った。結果を表1に示す。
なお、加熱溶融手段102の温度は、70℃に設定した。
(実施例3)
<定着評価>
実施例1において、図9で示した画像定着装置を用いた以外は、実施例1と同様にして定着評価を行った。結果を表1に示す。
なお、加熱溶融手段102の温度は、70℃に設定した。加圧手段103とローラ状部材101による圧力は、0.1MPaに設定した。
<定着評価>
実施例1において、図9で示した画像定着装置を用いた以外は、実施例1と同様にして定着評価を行った。結果を表1に示す。
なお、加熱溶融手段102の温度は、70℃に設定した。加圧手段103とローラ状部材101による圧力は、0.1MPaに設定した。
(実施例4)
<定着評価>
実施例3において、振動周波数を40kHzにした以外は、実施例3と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
<定着評価>
実施例3において、振動周波数を40kHzにした以外は、実施例3と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例5)
<トナーの作製>
ポリスチレン(ハイマーST−120、三洋化成工業株式会社製)70部、及びスチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(アサプレンT439、旭化成ケミカルズ株式会社製)30部を酢酸エチル1,000部に溶解させた。そこへカーボンブラック(リーガル400R、キャボット社製)5部を加えてボールミリングを行い、顔料分散樹脂溶解液を得た。更に酢酸エチル20部に製造例2で作製した可塑剤入りカプセル20部を予め分散させた分散液を、前記顔料分散樹脂溶解液に添加し混合し油相を得た。
次に、分散剤(ソルビトール系界面活性剤、花王TW120s、花王株式会社製)1部を水100部に溶解し水相を得た。
前記水相100部をホモミクサー(プライミクス株式会社製)にて攪拌しながら、前記油相10部を徐々に加え、平均粒子径20μmのO/Wエマルジョンを作製した。このO/Wエマルジョンに疎水性シリカ微粒子を加えて、微粒子表面に疎水性外添剤層を形成しながら10分間攪拌(液温は、30℃)した。続いて、ロータリエバポレータのフラスコに攪拌後のO/Wエマルジョンを移し、液温を30℃に保ち、フラスコを回転しながら窒素ガスを吹き込み、酢酸エチルを蒸発させた。その後、遠心分離と脱イオン水でのデキャンテーションを繰返し、界面活性剤をすすいだ後に減圧濾過しケーキを得た。得られたケーキを目開き75μmのメッシュで篩い、トナー粒子を得た。
得られたトナーの体積平均粒子径は、11μmであった。
<トナーの作製>
ポリスチレン(ハイマーST−120、三洋化成工業株式会社製)70部、及びスチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(アサプレンT439、旭化成ケミカルズ株式会社製)30部を酢酸エチル1,000部に溶解させた。そこへカーボンブラック(リーガル400R、キャボット社製)5部を加えてボールミリングを行い、顔料分散樹脂溶解液を得た。更に酢酸エチル20部に製造例2で作製した可塑剤入りカプセル20部を予め分散させた分散液を、前記顔料分散樹脂溶解液に添加し混合し油相を得た。
次に、分散剤(ソルビトール系界面活性剤、花王TW120s、花王株式会社製)1部を水100部に溶解し水相を得た。
前記水相100部をホモミクサー(プライミクス株式会社製)にて攪拌しながら、前記油相10部を徐々に加え、平均粒子径20μmのO/Wエマルジョンを作製した。このO/Wエマルジョンに疎水性シリカ微粒子を加えて、微粒子表面に疎水性外添剤層を形成しながら10分間攪拌(液温は、30℃)した。続いて、ロータリエバポレータのフラスコに攪拌後のO/Wエマルジョンを移し、液温を30℃に保ち、フラスコを回転しながら窒素ガスを吹き込み、酢酸エチルを蒸発させた。その後、遠心分離と脱イオン水でのデキャンテーションを繰返し、界面活性剤をすすいだ後に減圧濾過しケーキを得た。得られたケーキを目開き75μmのメッシュで篩い、トナー粒子を得た。
得られたトナーの体積平均粒子径は、11μmであった。
<トナーの耐熱性評価>
実施例1と同様にしてトナーの耐熱性評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1と同様にしてトナーの耐熱性評価を行った。結果を表1に示す。
<定着評価>
実施例3において、トナーを上記で作製したトナーに代えた以外は、実施例3と同様にして、定着評価を行った。結果を表1に示す。
実施例3において、トナーを上記で作製したトナーに代えた以外は、実施例3と同様にして、定着評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例6)
<トナーの作製>
ポリスチレン(ハイマーST120、三洋化成工業株式会社製)70部、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(タフプレン315P、旭化成ケミカルズ株式会社、熱可塑性エラストマー)20部、1,3,5−トリメトキシベンゼン(可塑剤)10部、及びカーボンブラック(リーガル400R、キャボット社製)1部を、酢酸エチル200部に混合し、油相を得た。
純水90部、酢酸エチル8部、及び界面活性剤(エレミノールMON−7R、三洋化成工業株式会社製)2部を混合し水相を得た。
前記水相80部中に前記油相20部を撹拌混合し分散乳化した。その後、窒素ガスを吹き込みながら30℃で12時間撹拌することで酢酸エチルを脱溶剤した。その後、遠心分離と純水でのデキャンテーションを繰返し界面活性剤をすすいだ後に減圧濾過し、ケーキを得た。得られたケーキを目開き75μmのメッシュで篩いトナーのコア粒子を得た。
続いて、温水97部、及びポリビニルアルコール(重合度約2,000、キシダ化学株式会社製)3部を混合し、ポリビニルアルコール溶液を作製した後、室温まで冷却した。
得られたポリビニルアルコール溶液90部及びトナーのコア粒子10部を混合し、コア粒子分散液を作製した。
得られたコア粒子分散液をノズル径0.5mmの二流体ノズルを用いて80℃に加熱した窒素ガスと共に噴霧乾燥させ、サイクロンにより捕集することにより、ポリビニルアルコールをシェル(カプセル)とするコアシェル構造のトナーを得た(体積平均粒子径16μm)。トナーには、更に帯電のために疎水性シリカ微粒子を外添した。
<トナーの作製>
ポリスチレン(ハイマーST120、三洋化成工業株式会社製)70部、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(タフプレン315P、旭化成ケミカルズ株式会社、熱可塑性エラストマー)20部、1,3,5−トリメトキシベンゼン(可塑剤)10部、及びカーボンブラック(リーガル400R、キャボット社製)1部を、酢酸エチル200部に混合し、油相を得た。
純水90部、酢酸エチル8部、及び界面活性剤(エレミノールMON−7R、三洋化成工業株式会社製)2部を混合し水相を得た。
前記水相80部中に前記油相20部を撹拌混合し分散乳化した。その後、窒素ガスを吹き込みながら30℃で12時間撹拌することで酢酸エチルを脱溶剤した。その後、遠心分離と純水でのデキャンテーションを繰返し界面活性剤をすすいだ後に減圧濾過し、ケーキを得た。得られたケーキを目開き75μmのメッシュで篩いトナーのコア粒子を得た。
続いて、温水97部、及びポリビニルアルコール(重合度約2,000、キシダ化学株式会社製)3部を混合し、ポリビニルアルコール溶液を作製した後、室温まで冷却した。
得られたポリビニルアルコール溶液90部及びトナーのコア粒子10部を混合し、コア粒子分散液を作製した。
得られたコア粒子分散液をノズル径0.5mmの二流体ノズルを用いて80℃に加熱した窒素ガスと共に噴霧乾燥させ、サイクロンにより捕集することにより、ポリビニルアルコールをシェル(カプセル)とするコアシェル構造のトナーを得た(体積平均粒子径16μm)。トナーには、更に帯電のために疎水性シリカ微粒子を外添した。
<トナーの耐熱性評価>
実施例1と同様にしてトナーの耐熱性評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1と同様にしてトナーの耐熱性評価を行った。結果を表1に示す。
<定着評価>
実施例3において、トナーを上記で作製したトナーに代えた以外は、実施例3と同様にして定着評価を行った。結果を表1に示す。
実施例3において、トナーを上記で作製したトナーに代えた以外は、実施例3と同様にして定着評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例7)
<トナーの作製>
ポリスチレン(ハイマーST120、三洋化成工業株式会社製)60部、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(アサプレンT439、旭化成ケミカルズ株式会社、熱可塑性エラストマー)30部、2’,4’−ジメトキシアセトフェノン(可塑剤)10部、及びカーボンブラック(リーガル400R、キャボット社製)1部を、酢酸エチル200部に混合し、油相を得た。
純水90部、酢酸エチル8部、及び界面活性剤(エレミノールMON−7R、三洋化成工業株式会社製)2部を混合し水相を得た。
前記水相80部中に前記油相20部を撹拌混合し分散乳化した。その後、窒素ガスを吹き込みながら30℃で12時間撹拌することで酢酸エチルを脱溶剤した。その後、遠心分離と純水でのデキャンテーションを繰返し界面活性剤をすすいだ後に減圧濾過し、ケーキを得た。得られたケーキを目開き75μmのメッシュで篩いトナーのコア粒子を得た。
続いて、温水97部、及びポリビニルアルコール(重合度約2,000、キシダ化学株式会社製)3部を混合し、ポリビニルアルコール溶液を作製した後、室温まで冷却した。
得られたポリビニルアルコール溶液90部及びトナーのコア粒子10部を混合し、コア粒子分散液を作製した。
得られたコア粒子分散液をノズル径0.5mmの二流体ノズルを用いて80℃に加熱した窒素ガスと共に噴霧乾燥させ、サイクロンにより捕集することにより、ポリビニルアルコールをシェル(カプセル)とするコアシェル構造のトナーを得た(体積平均粒子径15μm)。トナーには、更に帯電のために疎水性シリカ微粒子を外添した。
<トナーの作製>
ポリスチレン(ハイマーST120、三洋化成工業株式会社製)60部、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(アサプレンT439、旭化成ケミカルズ株式会社、熱可塑性エラストマー)30部、2’,4’−ジメトキシアセトフェノン(可塑剤)10部、及びカーボンブラック(リーガル400R、キャボット社製)1部を、酢酸エチル200部に混合し、油相を得た。
純水90部、酢酸エチル8部、及び界面活性剤(エレミノールMON−7R、三洋化成工業株式会社製)2部を混合し水相を得た。
前記水相80部中に前記油相20部を撹拌混合し分散乳化した。その後、窒素ガスを吹き込みながら30℃で12時間撹拌することで酢酸エチルを脱溶剤した。その後、遠心分離と純水でのデキャンテーションを繰返し界面活性剤をすすいだ後に減圧濾過し、ケーキを得た。得られたケーキを目開き75μmのメッシュで篩いトナーのコア粒子を得た。
続いて、温水97部、及びポリビニルアルコール(重合度約2,000、キシダ化学株式会社製)3部を混合し、ポリビニルアルコール溶液を作製した後、室温まで冷却した。
得られたポリビニルアルコール溶液90部及びトナーのコア粒子10部を混合し、コア粒子分散液を作製した。
得られたコア粒子分散液をノズル径0.5mmの二流体ノズルを用いて80℃に加熱した窒素ガスと共に噴霧乾燥させ、サイクロンにより捕集することにより、ポリビニルアルコールをシェル(カプセル)とするコアシェル構造のトナーを得た(体積平均粒子径15μm)。トナーには、更に帯電のために疎水性シリカ微粒子を外添した。
<トナーの耐熱性評価>
実施例1と同様にしてトナーの耐熱性評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1と同様にしてトナーの耐熱性評価を行った。結果を表1に示す。
<定着評価>
実施例3において、トナーを上記で作製したトナーに代えた以外は、実施例3と同様にして定着評価を行った。結果を表1に示す。
実施例3において、トナーを上記で作製したトナーに代えた以外は、実施例3と同様にして定着評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例1)
<定着評価>
実施例3において、超音波振動付与手段を動作させなかったこと以外は、実施例3と同様にして定着評価を行った。
<定着評価>
実施例3において、超音波振動付与手段を動作させなかったこと以外は、実施例3と同様にして定着評価を行った。
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 記録媒体上の、トナーにより形成されたトナー像に、超音波振動を付与する超音波振動付与工程を少なくとも含み、
前記トナーが、結着樹脂、及び前記結着樹脂を軟化する可塑剤を含有することを特徴とする画像定着方法である。
<2> トナーが、カプセルを含有する前記<1>に記載の画像定着方法である。
<3> 超音波振動付与工程が、超音波振動をカプセルに付与し、前記超音波振動により前記カプセルを破壊する工程である前記<2>に記載の画像定着方法である。
<4> トナーの構造が、コア粒子と、前記コア粒子を内包するカプセルであるシェルとを有するコアシェル構造であり、
前記コア粒子が、結着樹脂、及び可塑剤を含有する前記<2>から<3>のいずれかに記載の画像定着方法である。
<5> カプセルが、可塑剤を内包し、結着樹脂中に分散されている前記<2>から<3>のいずれかに記載の画像定着方法である。
<6> 可塑剤が、常温で固体である前記<1>から<5>のいずれかに記載の画像定着方法である。
<7> 超音波振動付与工程の前に、可塑剤を加熱して溶融する加熱溶融工程を含む前記<1>から<6>のいずれかに記載の画像定着方法である。
<8> 超音波振動付与工程の後に、トナー像を加圧する加圧工程を含む前記<1>から<7>のいずれかに記載の画像定着方法である。
<9> 静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、
前記静電潜像をトナーを用いて現像してトナー像を形成する現像工程と、
前記トナー像を記録媒体に転写する転写工程と、
前記記録媒体に転写された前記トナー像を定着させる定着工程とを少なくとも含み、
前記定着工程が、前記<1>から<8>のいずれかに記載の画像定着方法であることを特徴とする画像形成方法である。
<10> 記録媒体上の、トナーにより形成されたトナー像に、超音波振動を付与する超音波振動付与手段を少なくとも有し、
前記トナーが、結着樹脂、及び前記結着樹脂を軟化する可塑剤を含有することを特徴とする画像定着装置である。
<11> 静電潜像担持体と、
前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
前記静電潜像をトナーを用いて現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
前記記録媒体に転写された前記トナー像を定着させる定着手段とを少なくとも有し、
前記定着手段が、前記<10>に記載の画像定着装置であることを特徴とする画像形成装置である。
<1> 記録媒体上の、トナーにより形成されたトナー像に、超音波振動を付与する超音波振動付与工程を少なくとも含み、
前記トナーが、結着樹脂、及び前記結着樹脂を軟化する可塑剤を含有することを特徴とする画像定着方法である。
<2> トナーが、カプセルを含有する前記<1>に記載の画像定着方法である。
<3> 超音波振動付与工程が、超音波振動をカプセルに付与し、前記超音波振動により前記カプセルを破壊する工程である前記<2>に記載の画像定着方法である。
<4> トナーの構造が、コア粒子と、前記コア粒子を内包するカプセルであるシェルとを有するコアシェル構造であり、
前記コア粒子が、結着樹脂、及び可塑剤を含有する前記<2>から<3>のいずれかに記載の画像定着方法である。
<5> カプセルが、可塑剤を内包し、結着樹脂中に分散されている前記<2>から<3>のいずれかに記載の画像定着方法である。
<6> 可塑剤が、常温で固体である前記<1>から<5>のいずれかに記載の画像定着方法である。
<7> 超音波振動付与工程の前に、可塑剤を加熱して溶融する加熱溶融工程を含む前記<1>から<6>のいずれかに記載の画像定着方法である。
<8> 超音波振動付与工程の後に、トナー像を加圧する加圧工程を含む前記<1>から<7>のいずれかに記載の画像定着方法である。
<9> 静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、
前記静電潜像をトナーを用いて現像してトナー像を形成する現像工程と、
前記トナー像を記録媒体に転写する転写工程と、
前記記録媒体に転写された前記トナー像を定着させる定着工程とを少なくとも含み、
前記定着工程が、前記<1>から<8>のいずれかに記載の画像定着方法であることを特徴とする画像形成方法である。
<10> 記録媒体上の、トナーにより形成されたトナー像に、超音波振動を付与する超音波振動付与手段を少なくとも有し、
前記トナーが、結着樹脂、及び前記結着樹脂を軟化する可塑剤を含有することを特徴とする画像定着装置である。
<11> 静電潜像担持体と、
前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
前記静電潜像をトナーを用いて現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
前記記録媒体に転写された前記トナー像を定着させる定着手段とを少なくとも有し、
前記定着手段が、前記<10>に記載の画像定着装置であることを特徴とする画像形成装置である。
1 トナー
2 コア粒子
3 シェル
4 カプセル
5 可塑剤
6 結着樹脂
10 静電潜像担持体(感光体ドラム)
10K ブラック用静電潜像担持体
10Y イエロー用静電潜像担持体
10M マゼンタ用静電潜像担持体
10C シアン用静電潜像担持体
25 画像定着装置
26 超音波振動付与手段
61 現像装置
100 超音波振動付与手段
101 ローラ状部材
102 加熱溶融手段
103 加圧手段
110 記録媒体
111 トナー像
120 タンデム型現像手段
2 コア粒子
3 シェル
4 カプセル
5 可塑剤
6 結着樹脂
10 静電潜像担持体(感光体ドラム)
10K ブラック用静電潜像担持体
10Y イエロー用静電潜像担持体
10M マゼンタ用静電潜像担持体
10C シアン用静電潜像担持体
25 画像定着装置
26 超音波振動付与手段
61 現像装置
100 超音波振動付与手段
101 ローラ状部材
102 加熱溶融手段
103 加圧手段
110 記録媒体
111 トナー像
120 タンデム型現像手段
Claims (11)
- 記録媒体上の、トナーにより形成されたトナー像に、超音波振動を付与する超音波振動付与工程を少なくとも含み、
前記トナーが、結着樹脂、及び前記結着樹脂を軟化する可塑剤を含有することを特徴とする画像定着方法。 - トナーが、カプセルを含有する請求項1に記載の画像定着方法。
- 超音波振動付与工程が、超音波振動をカプセルに付与し、前記超音波振動により前記カプセルを破壊する工程である請求項2に記載の画像定着方法。
- トナーの構造が、コア粒子と、前記コア粒子を内包するカプセルであるシェルとを有するコアシェル構造であり、
前記コア粒子が、結着樹脂、及び可塑剤を含有する請求項2から3のいずれかに記載の画像定着方法。 - カプセルが、可塑剤を内包し、結着樹脂中に分散されている請求項2から3のいずれかに記載の画像定着方法。
- 可塑剤が、常温で固体である請求項1から5のいずれかに記載の画像定着方法。
- 超音波振動付与工程の前に、可塑剤を加熱して溶融する加熱溶融工程を含む請求項1から6のいずれかに記載の画像定着方法。
- 超音波振動付与工程の後に、トナー像を加圧する加圧工程を含む請求項1から7のいずれかに記載の画像定着方法。
- 静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、
前記静電潜像をトナーを用いて現像してトナー像を形成する現像工程と、
前記トナー像を記録媒体に転写する転写工程と、
前記記録媒体に転写された前記トナー像を定着させる定着工程とを少なくとも含み、
前記定着工程が、請求項1から8のいずれかに記載の画像定着方法であることを特徴とする画像形成方法。 - 記録媒体上の、トナーにより形成されたトナー像に、超音波振動を付与する超音波振動付与手段を少なくとも有し、
前記トナーが、結着樹脂、及び前記結着樹脂を軟化する可塑剤を含有することを特徴とする画像定着装置。 - 静電潜像担持体と、
前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
前記静電潜像をトナーを用いて現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
前記記録媒体に転写された前記トナー像を定着させる定着手段とを少なくとも有し、
前記定着手段が、請求項10に記載の画像定着装置であることを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012247431A JP2014095814A (ja) | 2012-11-09 | 2012-11-09 | 画像定着方法、画像定着装置、画像形成方法、及び画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012247431A JP2014095814A (ja) | 2012-11-09 | 2012-11-09 | 画像定着方法、画像定着装置、画像形成方法、及び画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014095814A true JP2014095814A (ja) | 2014-05-22 |
Family
ID=50938907
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012247431A Pending JP2014095814A (ja) | 2012-11-09 | 2012-11-09 | 画像定着方法、画像定着装置、画像形成方法、及び画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014095814A (ja) |
-
2012
- 2012-11-09 JP JP2012247431A patent/JP2014095814A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4755553B2 (ja) | 非磁性トナー、並びに画像形成方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジ | |
JP5769016B2 (ja) | 電子写真用トナー、該トナーを用いた現像剤、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ | |
JP4517915B2 (ja) | 静電潜像現像用トナー及び画像形成装置 | |
JP2011150285A (ja) | トナー、並びに定着方法、画像形成方法及び画像形成装置 | |
JP2011149999A (ja) | トナー、現像剤、及び画像形成方法 | |
JP5038830B2 (ja) | 画像形成装置、それに用いられるトナー、キャリア、現像剤 | |
JP2008275839A (ja) | 画像形成装置、それに用いられるトナー、キャリア、現像剤 | |
JP2011047978A (ja) | トナー、現像剤、及び画像形成方法 | |
CN105814493B (zh) | 调色剂、成像装置和处理卡盒 | |
JP2013025226A (ja) | トナー、画像形成装置、及び画像形成方法 | |
US8900784B2 (en) | Toner, developer, toner container, image forming apparatus, image forming method, and process cartridge | |
JP2008275865A (ja) | 画像形成装置、それに用いられるトナー、キャリア、現像剤 | |
JP2007212905A (ja) | 非磁性一成分現像方式及び現像装置 | |
JP2013054085A (ja) | 定着装置、画像形成装置、定着方法及び画像形成方法 | |
JP2012128385A (ja) | 定着方法及び該定着方法を用いた画像形成方法、並びに画像形成装置 | |
JP2014095814A (ja) | 画像定着方法、画像定着装置、画像形成方法、及び画像形成装置 | |
JP2014126735A (ja) | 画像定着装置、画像定着方法、画像形成装置、及び画像形成方法 | |
JP2014119703A (ja) | 画像定着装置、画像定着方法、画像形成装置、及び画像形成方法 | |
JP2014106449A (ja) | 画像定着装置、画像定着方法、画像形成装置、及び画像形成方法 | |
JP6260090B2 (ja) | トナー、画像形成装置、及びトナーの製造方法 | |
JP2014119627A (ja) | 画像定着装置、画像定着方法、画像形成装置、及び画像形成方法 | |
JP2019164200A (ja) | トナー、現像剤、トナー収容ユニット、画像形成装置および画像形成方法 | |
JP2013105051A (ja) | 画像形成装置 | |
JP6127537B2 (ja) | トナー、現像剤、及び画像形成装置 | |
JP2011145650A (ja) | トナーの定着方法及び画像形成方法並びに画像形成装置 |