JP2014095802A - 液体現像剤、及び画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】液体現像剤に、電気絶縁性のキャリア液と、結着樹脂と顔料とを含む着色粒子と、特定の種類の共重合樹脂からなる有機高分子化合物と、分散剤とを含有させ、有機高分子化合物をキャリア液に溶解させ、液体現像剤中の有機高分子化合物の含有量(OP)を所定の範囲内とし、液体現像剤中の有機高分子化合物の含有量(OP)に対する、液体現像剤中の分散剤の含有量(V)の質量比(V/OP)を所定の範囲内とする。
【選択図】なし
Description
電気絶縁性のキャリア液と、着色粒子と、有機高分子化合物と、分散剤とを含み、
前記有機高分子化合物が、前記キャリア液に溶解しており、
前記有機高分子化合物が、環状オレフィン共重合体、及びスチレン系エラストマーから選択される共重合樹脂からなり、
前記着色粒子が、前記キャリア液中に分散しており、
前記着色粒子が、結着樹脂と顔料とを含み、
液体現像剤中の前記有機高分子化合物の含有量(OP)が、0.6質量%以上9.0質量%以下であり、
液体現像剤中の前記有機高分子化合物の含有量(OP)に対する、液体現像剤中の前記分散剤の含有量(V)の質量比(V/OP)が、0.3以上1.5以下である、液体現像剤に関する。
感光体ドラムの表面を帯電させる帯電工程と、
帯電された前記感光体ドラムの表面に静電潜像を形成させる露光工程と、
第一の態様の液体現像剤を用いて前記感光体ドラム表面の前記静電潜像を現像する現像工程と、
現像された画像を被記録媒体に転写する転写工程と、
画像が転写された前記被記録媒体を排出部に排出する排出工程と、を有する湿式現像法による画像形成方法に関する。
本発明の第1実施形態は、液体現像剤に関する。第1実施形態に係る液体現像剤は、電気絶縁性のキャリア液と、着色粒子と、有機高分子化合物と、分散剤とを含む。有機高分子化合物は、キャリア液に溶解しており、且つ、環状オレフィン共重合体、及びスチレン系エラストマーから選択される共重合樹脂からなる。着色粒子は、キャリア液中に分散しており、且つ、結着樹脂と顔料とを含む。液体現像剤中の有機高分子化合物の含有量(OP)は0.6質量%以上9.0質量%以下である。液体現像剤中の有機高分子化合物の含有量(OP)に対する、液体現像剤中の分散剤の含有量(V)の質量比(V/OP)は0.3以上1.5以下である。
液体現像剤に含まれるキャリア液としては、一般に電気絶縁性の液体が使用される。キャリア液は液体キャリアの役割を果たし、得られる液体現像剤の電気絶縁性を高めることを目的として用いられる。電気絶縁性のキャリア液の25℃の体積抵抗は、1010Ω・cm以上が好ましく、1012Ω・cm以上が好ましい。
液体現像剤は、結着樹脂と顔料とを含む着色粒子を含む。着色粒子は、着色粒子の帯電レベルを向上させる目的等で、電荷制御剤を含んでいてもよい。液体現像剤中の着色粒子の含有量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されないが、液体現像剤の全質量に対して、5質量%以上40質量%以下が好ましく、10質量%以上30質量%以下がより好ましい。以下、結着樹脂、顔料、電荷制御剤、着色粒子の製造方法について順に説明する。
着色粒子に含まれる結着樹脂は、キャリア液に溶解しないか、極僅かしか溶解しないものであって、液体現像剤中で、結着樹脂中に顔料が分散された状態を保てるものであれば特に限定されない。このような結着樹脂は、従来から使用されている液体現像剤に含まれるトナー粒子に用いられている結着樹脂から適宜選択して使用することができる。
着色粒子に含まれる顔料は、公知の顔料を用いることができる。着色粒子に添加する好適な顔料の具体例としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック、アニリンブラックのような黒色顔料;黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネープルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキのような黄色顔料;赤口黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジGKのような橙色顔料;ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウオッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3Bのような赤色顔料;マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキのような紫色顔料;紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBCのような青色顔料;クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンGのような緑色顔料;亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛のような白色顔料;バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイトのような体質顔料が挙げられる。これらの着色剤は、着色粒子を所望の色相に調整する目的等で2種以上を組み合わせて用いることもできる。
着色粒子は、着色粒子の帯電レベルを向上させる目的で、電荷制御剤を含んでいてもよい。着色粒子を正帯電させて現像を行う場合、正帯電性の電荷制御剤が使用され、着色粒子を負帯電させて現像を行う場合、負帯電性の電荷制御剤が使用される。
着色粒子の製造方法は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、従来の液体現像剤に含まれているトナー粒子と同様に製造することができる。好適な着色粒子の製造方法の具体例としては、結着樹脂と、顔料と、所望により電荷制御剤とを、混合機を用いて混合し、次いで、押出機のような混練機を用いて溶融混練した後に、混練物を冷却し、これを粉砕・分級する方法が挙げられる。粉砕・分級後の着色粒子の平均粒子径は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されないが、一般的には、2μm以上10μm以下が好ましく、4μm以上8μm以下がより好ましい。また、粉砕・分級された着色粒子は、通常、液体現像剤を調製する前に、ボールミルのような混合装置を用いてキャリア液とともに混合・分散され、コンク現像剤として液体現像剤の調製に使用される。このような場合のコンク現像剤中での着色粒子の平均粒子径は、0.1μm以上1.5μm以下が好ましく、0.2μm以上1.3μm以下がより好ましい。
液体現像剤は、キャリア液に溶解した状態の有機高分子化合物を含む。液体現像剤がキャリア液に溶解した状態の有機高分子化合物を含む場合、キャリア液の被記録媒体への浸透や乾燥に伴って、被記録媒体表面でのキャリア液中の有機高分子化合物の濃度が高くなる。そして、キャリア液中の有機高分子化合物の濃度が飽和溶解量を超えることで、被記録媒体表面の着色粒子上に、有機高分子化合物の皮膜が形成され、着色粒子の被記録媒体への定着が進行する。
環状オレフィン共重合体は、主鎖が炭素−炭素結合からなり、主鎖の少なくとも一部に環状炭化水素構造を有する高分子化合物である。この環状炭化水素構造は、ノルボルネンやテトラシクロドデセンに代表されるような、環状炭化水素構造中に少なくとも1つのオレフィン性二重結合を有する化合物(環状オレフィン)を単量体として用いることで導入される。
(a)シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロオクテン;
(b)シクロペンタジエン、1,3−シクロヘキサジエンのような1環の環状オレフィン;
(c)ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン(ノルボルネン)、5−メチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5,5−ジメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−エチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−ブチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−エチリデン−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−ヘキシル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−オクチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−オクタデシル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−メチリデン−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−ビニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−プロペニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エンのような2環の環状オレフィン;
(d)トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン(ジシクロペンタジエン)、トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン;
(e)トリシクロ[4.4.0.12,5]ウンデカ−3,7−ジエン若しくはトリシクロ[4.4.0.12,5]ウンデカ−3,8−ジエン又はこれらの部分水素添加物(又はシクロペンタジエンとシクロヘキセンとの付加物)であるトリシクロ[4.4.0.12,5]ウンデカ−3−エン;
(f)5−シクロペンチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−シクロヘキシル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−シクロヘキセニルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−フェニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エンのような3環の環状オレフィン;
(g)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン(テトラシクロドデセン)、8−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−エチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−メチリデンテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−エチリデンテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−ビニルテトラシクロ[4,4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−プロペニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エンのような4環の環状オレフィン;
(h)8−シクロペンチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−シクロヘキシル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−シクロヘキセニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−フェニル−シクロペンチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン;
(i)テトラシクロ[7.4.13,6.01,9.02,7]テトラデカ−4,9,11,13−テトラエン(1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン)、テトラシクロ[8.4.14,7.01,10.03,8]ペンタデカ−5,10,12,14−テトラエン(1,4−メタノ−1,4,4a,5,10,10a−へキサヒドロアントラセン);
(j)ペンタシクロ[6.6.1.13,6.02,7.09,14]−4−ヘキサデセン、ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4−ペンタデセン、ペンタシクロ[7.4.0.02,7.13,6.110,13]−4−ペンタデセン;ヘプタシクロ[8.7.0.12,9.14,7.111,17.03,8.012,16]−5−エイコセン、ヘプタシクロ[8.7.0.12,9.03,8.14,7.012,17.113,l6]−14−エイコセン;
(k)シクロペンタジエンの4量体のような多環の環状オレフィンが挙げられる。これらの環状オレフィンは、それぞれ単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
スチレン系エラストマーは、本発明の目的を阻害しない範囲で、従来公知のスチレン系エラストマーから適宜選択して使用することができる。スチレン系エラストマーの具体例としては、芳香族ビニル化合物と、オレフィン系化合物又は共役ジエン化合物とからなるブロック共重合体が挙げられる。ブロック共重合体の例としては、下式(1)で表される、芳香族ビニル化合物に由来する重合体ブロックAと、オレフィン系化合物又は共役ジエン化合物に由来する重合体ブロックBとを有するブロック共重合体が挙げられる。
〔式(1)中、xは、整数であり、式(1)で表されるブロック共重合体の数平均分子量は1,000以上100,000以下である。〕
第1実施形態に係る液体現像剤は、分散剤を含有する。液体現像剤が分散剤を含有する場合、液体現像剤中で着色粒子が良好に分散され、液体現像剤中の着色粒子の粒子径を所望の粒子径に調整することができる。
液体現像剤の調製方法は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。液体現像剤の好適な調製方法の具体例としては、着色粒子とキャリア液とを含む着色粒子の濃厚分散液であるコンク現像液と、有機高分子化合物の有機溶媒溶液である有機高分子溶液とを予め調製しておき、コンク現像液と、有機高分子溶液と、キャリア液とをホモミキサーを用いて混合する方法が挙げられる。
本発明の第2実施形態は、第1実施形態に係る液体現像剤を用いる、電子写真方式による湿式法での画像形成方法に関する。第2実施形態に係る画像形成方法は、感光体ドラムの表面を帯電させる帯電工程と、帯電された感光体ドラムの表面に静電潜像を形成させる露光工程と、本発明の液体現像剤を用いて感光体ドラム表面の静電潜像を現像する現像工程と、現像された画像を被記録媒体に転写する転写工程と、画像が転写された被記録媒体を排出部に排出する排出工程とを有する。以下、湿式現像法を採用したカラープリンターを画像形成装置として用いる画像形成方法について、図面を参照して説明する。
(有機高分子溶液A〜Fの調製)
冷却管(リービッヒ冷却器)、温度計、撹拌棒(NR−43(テフロン(登録商標)オール被覆撹拌棒(羽根付))を備えた1000ml三つ口フラスコに、下記の共重合樹脂15質量%と、溶剤としてキャリア液(流動パラフィン、モレスコホワイト(登録商標)P55(株式会社MORESCO製))85質量%とを仕込んだ。次いで、フラスコ内の内容物を、撹拌速度250rpmで撹拌しながら、オイルバスを用いて、7℃/分の昇温速度で、160℃まで昇温させた。160℃まで昇温させた後、同温度で8時間撹拌を続けて、下記の共重合樹脂を含む有機高分子溶液を得た。
有機高分子溶液A:スチレン系エラストマー(SBS)(アサプレン(登録商標)T413(旭化成ケミカルズ株式会社製))
有機高分子溶液B:スチレン系エラストマー(SBS)(タフプレン(登録商標)125(旭化成ケミカルズ株式会社製))
有機高分子溶液C:スチレン系エラストマー(SBS)(タフプレン(登録商標)315P(旭化成ケミカルズ株式会社製))
有機高分子溶液D:スチレン系エラストマー(SEBS)(アロンAR−710(アロン化成株式会社製))
有機高分子溶液E:スチレン系エラストマー(SBC)(ラバロン〔登録商標〕SJ4300C(三菱化学株式会社製))
有機高分子溶液F:環状オレフィン共重合体(TOPAS(登録商標)TM(トパース・アドヴァンスト・ポリマーズ・ゲーエムベーハー社製))
(着色粒子Aの調製)
ポリエステル樹脂(酸価:15mgKOH/g、Tm:85℃)50質量部と、シアン顔料(PB−15:3(大日精化工業株式会社製))50質量部とを、ヘンシェルミキサー(FM−20B(日本コークス工業株式会社製))を用いて混合した。得られた混合物を、二軸押出機(PCM−30(株式会社池貝製))を用いて溶融混練し、得られた混練物をエア式粉砕機(IDS−2(日本ニューマチック工業株式会社製))を用いて粉砕した。粉砕後の粉体を気流式分級機(ATP(ホソカワミクロン株式会社製))で分級して、体積平均粒子径(D50)6.2μmの着色粒子Aを得た。なお、体積平均粒子径(D50)は、コールターカウンターマルチサイザー3(ベックマンコールター社製)を用いて測定した。
ポリエステル樹脂に変えて、スチレンアクリル樹脂(酸価:0.3mgKOH/g以下、Tm:110℃)を用いる他は、着色粒子Aと同様にして体積平均粒子径(D50)6.5μmの着色粒子Bを得た。
シアン顔料に変えて、マゼンタ顔料(PR−238(山陽色素株式会社))を用いる他は、着色粒子Aと同様にして、体積平均粒子径(D50)6.4μmの着色粒子Cを得た。
シアン顔料に変えて、イエロー顔料(PY−74(山陽色素株式会社))を用いる他は、着色粒子Aと同様にして、体積平均粒子径(D50)6.1μmの着色粒子Dを得た。
(コンク現像剤A〜Jの調製)
表1に記載の種類、及び量の着色粒子と、表1に記載の量のキャリア液(流動パラフィン、モレスコホワイト(登録商標)P55(株式会社MORESCO製))と、表1に記載の量の分散剤(アンタロンV−216(ISP社製))とを、ボールミル(ユニバーサルボールミルUB32(ヤマト科学株式会社製))に仕込み、回転数100rpmで、96時間、混合・分散を行い、コンク現像剤A〜Jを調製した。
(液体現像剤の調製)
表2に記載の種類のコンク現像剤25質量%と、表2に記載の種類の有機高分子溶液33.3質量%と、キャリア液(流動パラフィン、モレスコホワイト(登録商標)P55(株式会社MORESCO製))41.7質量%とを、ホモミキサー(T.K.ホモクサーMARK II2.5型(プライミクス株式会社製))を用いて、回転数12,000rpmで5分間混合して、実施例1〜9、及び比較例2、及び3の液体現像剤を得た。
下記方法に従って、定着部を備えない湿式画像形成装置での、実施例1〜13、及び比較例1〜3の液体現像剤の定着性を評価した。評価結果を表3に記す。また、液体現像剤中の、有機高分子化合物の含有量(OP)[質量%]と、分散剤の含有量(V)[質量%]と、それらの質量比(V/OP)とを表3に記す。
定着部を備えない湿式画像形成装置としてモノクロプリンター1A(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製の実験機、線速:116mm/秒)を用い、画像形成ユニットFBに液体現像剤を仕込んで画像を形成した。被記録媒体としてプリント専用紙(湿式現像専用紙EP−L(三菱製紙株式会社製))を用い、着色粒子載り量0.026mg/cm2相当の均一な塗りつぶしの、正方形のソリッド画像(5cm×5cm)を形成した。画像を形成する際に、現像ローラーの周面上の液体現像剤層の厚みを3μmに設定した。また、画像データに基づいた画像を感光体ドラムの表面に形成するときに現像ローラーに印加する現像電界は400Vとした。その他の画像形成条件を以下に記す。
・現像ローラー帯電装置147の現像コロナチャージのバイアス電位:4000V
・中間転写ベルト21の材質:ポリイミド
・感光体ドラム10の暗電位:+550V
・感光体ドラム10の明電位:+10V
・一次転写ローラー20の一次転写電圧:300V(定電圧制御)
・二次転写ローラー42の二次転写電流:40μA(定電流制御)
二次転写部からソリッド画像が被記録媒体に転写され、排出部に排出された被記録媒体の画像部分についての定着性を、こすり試験を行うことで評価した。すなわち、二次転写部から画像が形成されてから5秒後に、こすり試験を行った。こすり試験は、底面を布帛で覆われた、質量1kg、直径50mmの円柱形状の金属製の錘をソリッド画像上で10往復摩擦して行った。こすり試験後に、ソリッド画像の周囲の非画像部の画像濃度を、分光濃度計(X−riteスペクトロアイ(グレタグマクベス社製))を用いて測定した。次いで、未使用のプリント専用紙の濃度を測定した。ソリッド画像の周囲の非画像部の画像濃度と未使用のプリント専用紙の濃度との差を、非画像部濃度として算出した。定着性の評価を、下記基準に基づいて行った。
○:非画像部濃度が0.02未満。
×:非画像部濃度が0.02以上。
2 画像形成部
4 二次転写部(転写装置)
6 排出部
7 被記録媒体搬送部
10 感光体ドラム
11 帯電装置
12 露光装置
14 液体現像装置
20 一次転写ローラー(転写装置)
21 中間転写ベルト
141 現像ローラー
142 供給ローラー(アニロックスローラー)
147 現像ローラー帯電装置
Claims (3)
- 電気絶縁性のキャリア液と、着色粒子と、有機高分子化合物と、分散剤とを含み、
前記有機高分子化合物が、前記キャリア液に溶解しており、
前記有機高分子化合物が、環状オレフィン共重合体、及びスチレン系エラストマーから選択される共重合樹脂からなり、
前記着色粒子が、前記キャリア液中に分散しており、
前記着色粒子が、結着樹脂と顔料とを含み、
液体現像剤中の前記有機高分子化合物の含有量(OP)が、0.6質量%以上9.0質量%以下であり、
液体現像剤中の前記有機高分子化合物の含有量(OP)に対する、液体現像剤中の前記分散剤の含有量(V)の質量比(V/OP)が、0.3以上1.5以下である、液体現像剤。 - 前記結着樹脂が、スチレンアクリル系共重合体である、請求項1に記載の液体現像剤。
- 感光体ドラムの表面を帯電させる帯電工程と、
帯電された前記感光体ドラムの表面に静電潜像を形成させる露光工程と、
請求項1又は2に記載の液体現像剤を用いて前記感光体ドラム表面の前記静電潜像を現像する現像工程と、
現像された画像を被記録媒体に転写する転写工程と、
画像が転写された前記被記録媒体を排出部に排出する排出工程と、を有する湿式現像法による画像形成方法。
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